JP6831508B2 - コンクリートの補修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、劣化部を含むコンクリートの補修方法に関する。
土木建築構造物用に広く用いられるコンクリートは、経年変化に伴い、中性化や塩害、酸など様々な原因によって、構造性能が低下することが知られている。また、水密性が要求されるコンクリート構造物では、様々な止水対策が講じられている。このようなコンクリートに対し、コンクリートへの水や二酸化炭素等の劣化因子の侵入を抑制、防止するために、防水材や止水材、保護材を用いるような様々なコンクリートの耐久性改善方法が提案されている。
従来、コンクリートひび割れに対しては、エポキシ樹脂等の有機系の材料を塗布あるいは注入して補修する方法が一般的に用いられている(例えば、特許文献1)。
また、コンクリート構造物の補修工法の一つに表面含浸工法があり、施工の容易さと経済性から近年では利用が急増している。その一つとして、表面含浸材の一つであるケイ酸アルカリ金属塩を主成分とするケイ酸塩系表面含浸材を利用したケイ酸塩系表面含浸工法がある(例えば非特許文献1)。この工法は、コンクリートとケイ酸塩系表面含浸材が反応し、C−S−H結合を形成することを利用した工法であり、具体的には、ケイ酸系表面含浸材をコンクリート表面から含浸させ、コンクリート表面の空隙を固化物あるいはコンクリート中のカルシウム成分(酸化カルシウム)と反応させ、いわゆるC-S-H(CaO・SiO2・H2O)結合したゲルにより充填することで、コンクリートの耐久性を向上させるものである。例えば、特許文献2では、ケイ酸塩系表面含浸材とコンクリートとの反応を促進させる反応促進剤とケイ酸塩系表面含浸材とを用いてコンクリートを補強する方法が開示されている。
一方、コンクリート構造物の構造部材が劣化した場合、劣化部分をはつり取った後、モルタル組成物を施工する修復方法がある。例えば、特許文献3には、劣化部分を含む部分をはつり取ることによって形成させた凹部の内壁面上に、合成樹脂エマルジョンを水で希釈したものを塗布しプライマー層を形成し、さらに凹部にモルタル組成物を充填する補修方法が開示されている。
特開2014−234510号公報 特許第5751499号公報 特開2013−203559号公報
公益社団法人土木学会発行「コンクリートライブラリー137 ケイ酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案)」
しかしながら、エポキシ樹脂等の有機系樹脂を用いたコンクリートの補修方法では、有機系樹脂が、数年で劣化してしまい、また、エポキシ樹脂は、ひび割れ部の漏水箇所においては使用できないという問題もあった。また、ケイ酸塩系表面含浸材は、漏水箇所においても使用は可能であるものの、補修効果はコンクリート中のカルシウムイオンとの反応に依存するため、コンクリートの補修効果は十分ではなく、改善の余地があった。
また、一般的に、エポキシ樹脂は高粘度(100〜1000Pa・s)であり、ひび割れの深部にまで材料の注入が困難であった。また、従来のケイ酸塩系表面含浸材はエポキシ樹脂と比較して低粘度であり、ひび割れに塗布や注入しやすいものの、形成されるゲルが小さく、十分な補修効果が得られにくい傾向があった。
かかる状況下、本発明の目的は、補修対象のコンクリートに対して、安定した補修効果を付与できるコンクリートの補修方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、前記劣化部にケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを注入する工程を含むコンクリートの補修方法。
<2> 劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、前記劣化部にケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含むコンクリートの補修方法。
<3> 劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、コンクリートの劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上に、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含むコンクリートの補修方法。
<4> 前記劣化部がひび割れを含む劣化部である前記<1>から<3>のいずれかに記載のコンクリートの補修方法。
<5> 前記コンクリート補修材と前記補助材とを施工前に混合して用いる前記<1>から<4>のいずれかに記載のコンクリートの補修方法。
<6> 前記補助材は、前記補助材を100重量%としたとき、アルミニウム成分を0.05重量%以上1重量%以下含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載のコンクリートの補修方法。
<7> 前記補助材が、pHが10以上である前記<1>から<6>のいずれかに記載のコンクリートの補修方法。
<8> ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とからなる2成分混合型の混合液。
本発明によれば、補修対象のコンクリートに対して、安定した補修効果を付与できるコンクリートの補修方法が提供される。
本発明のコンクリートの補修方法の一例を示す図である。 本発明のコンクリートの補修方法の一例を示す図である。 実施例1に用いた供試体のひび割れの導入状況を表す写真である。 実施例1の評価に用いた透水試験装置の写真である。 実施例1と比較例1と比較例2のひび割れ透水試験の結果を表す図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値を含む表現として用いる。
<1.コンクリートの補修方法>
本発明は、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材(以下、「本発明のコンクリート補修材」または単に「コンクリート補修材」と称する場合がある。)と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材(以下、「本発明の補助材」または単に「補助材」と称する場合がある。)とを用いたコンクリートの補修方法であり、下記の第一の態様と第二の態様と第三の態様とに分類される。
本発明のコンクリートの補修方法に係る第一の態様は、劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、前記劣化部にケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを注入する工程を含むコンクリートの補修方法である。
本発明のコンクリートの補修方法に係る第二の態様は、劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、前記劣化部にケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含むコンクリートの補修方法である。
また、本発明のコンクリートの補修方法に係る第三の態様は、劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、コンクリートの劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上に、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含むコンクリートの補修方法である。
以下、本発明に係る第一の態様から第三の態様をあわせて、「本発明の補修方法」と称する。
本発明の補修方法の特徴の一つは、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを用いることである。本発明の補修方法では、コンクリートの劣化部またはコンクリートの劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上で、コンクリートとコンクリート補修材と補助材とを反応させることによって、C−S−H結合したゲルを形成させる。
ケイ酸アルカリ金属塩を主成分とするケイ酸塩系表面含浸材と、コンクリートとが反応しゲルが形成される場合、反応箇所にカルシウムイオンが存在している必要がある。このカルシウムイオンは、コンクリート由来のものでもよいが、高炉セメント等、元来カルシウム濃度が低いセメントによるコンクリートもあるため、このカルシウムイオンが不足し、十分にゲルが構成されないことがある。本発明の補修方法では、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材とカルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを用いることにより、コンクリートと、ケイ酸アルカリ金属塩、カルシウムイオンを共存させることができ、ゲルが形成しやすい。
また、本発明の補修方法において形成されるゲルは、従来のケイ酸塩系表面含浸材を使用した場合に形成されるゲルに比べて、補修効果が優れ、これは、コンクリートと、ケイ酸アルカリ金属塩、カルシウムイオンに加えて、亜硝酸塩とアルミニウム成分が共存することで、形成されるゲルが、大きく、乾燥に強いものとなるためと推察される。また、形成されたゲルは体積収縮しにくいため、長時間経過しても乾燥してゲルが収縮することが起こりにくく、補修効果が持続するものと推察される。
また、本発明の補修方法は、ひび割れ等の劣化が鉄筋周辺におよぶ場合には、コンクリートとコンクリート補修材と補助材との反応によって鉄筋近傍にもゲルが形成される。形成されたゲルは、外部からの塩化物イオンや二酸化炭素等の劣化因子の侵入を抑制し、鉄筋が錆びにくくなる。すなわち、補修効果のみならず、鉄筋に対して、防錆効果が付与できる。
このように本発明では、コンクリートへの安定した補修効果だけでなく、外部からの新たな劣化因子(水や二酸化炭素等)の侵入の抑制や、鉄筋への防錆効果の付与ができる。また、本発明の補修方法は、ひび割れ部の漏水箇所も補修できるので、様々な用途のコンクリート構造物の補修が可能であり、特に止水のために用いることができる。
本発明の補修方法の補修対象となるコンクリートは、橋脚、梁、壁、床、天井、架台、堰堤、砂防ダム、トンネル、ビル等の既設のコンクリート構造物のコンクリートであり、劣化部を含むものである。
劣化部は、どのような劣化機構によって劣化したコンクリートでもよく経年劣化によるものだけでなく、施工の不具合による初期欠陥も含み、コンクリート構造物は新設であっても、既設であってもよい。
具体的には、ひび割れや浮き、剥離が発生したコンクリート、化学的腐食により多孔質化した部分を含むコンクリート、ジャンカ等が発生したコンクリート等が挙げられる。
本発明の補修方法の好適な補修対象の一つは、ひび割れを含むコンクリートである。本発明のコンクリート補修材は、コンクリートの補修に一般的に使用される有機系エポキシ樹脂(100〜1000Pa・s)に比較して低粘度であり、ひび割れの深部にまで浸透して、コンクリートと反応してゲルを形成しやすい。また、形成されるゲルは、大きく強く、また、経時で体積収縮しにくい。そのため、本発明の補修方法は、ひび割れを含むコンクリートの補修において十分な補修効果が得られやすい。
コンクリートは、特に限定されず、普通コンクリート、舗装コンクリート、AEコンクリート、流動化コンクリート(流動化剤を用いて施工性をよくしたコンクリート)、気泡コンクリート(発泡剤を用いて多量の気泡を混入し、軽量としたコンクリート)、フライアッシュコンクリート(火力発電所における微粉石炭の燃焼によって生ずる良質な微粉灰を混入したコンクリート)、及び高炉セメントコンクリート等が挙げられる。
なお、本明細書において、「コンクリート」とは、モルタルも含むものであり、「コンクリート構造物」は、コンクリートのみならず、モルタルを一部含む構造物も含まれる。
なお、劣化部のないコンクリートであっても、コンクリート表面に本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とを塗布した場合、コンクリート表面にゲルが形成されるので、外部からのコンクリート内部への劣化因子の侵入を抑制することができる。そのため、劣化部のないコンクリートの表面や補修後のコンクリートの表面にコンクリートの保護を目的として、本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とを塗布することもできる。
本発明の補修方法では、補修対象のコンクリートと本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とが反応しゲルを形成し、コンクリートを補修できるようにすればよく、補修対象の劣化の程度に応じて、本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材を、別々に施工してもよいし、本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とを施工前に混合して混合液として施工してもよい。
コンクリート補修材と補助材を別々に塗布する場合、コンクリート補修材と補助材のどちらを先に塗布してもよいが、より補修効果を高めるためには、補助材を先に施工することが好ましい。
なお、本明細書において「施工」とは、劣化部に本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とを塗布すること、または、劣化部に本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とを注入すること、または、劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上に、本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材とを塗布することを意味する。
コンクリート補修材と補助材を別々に施工する場合、コンクリート補修材と補助材の施工量は、それぞれの組成や補修対象の使用目的等により適宜決定されるが、コンクリート補修材/補助材の比が重量比として10/1〜1/10となるように用いることが好ましく、5/1〜1/5となるように用いることがより好ましく、2/1〜1/2となるように用いることがさらに好ましい。
<2.コンクリート補修材および補助材>
以下、本発明のコンクリートの補修方法に係る第一の態様から第三の態様に共通するコンクリート補修材および補助材についてより詳しく説明する。それぞれの態様については、後述する<3.本発明のコンクリートの補修方法に係る第一の態様>、<4.本発明のコンクリートの補修方法に係る第二の態様>、<5.本発明のコンクリートの補修方法に係る第三の態様>にて詳細に説明する。
[コンクリート補修材]
本発明の補修方法において使用されるコンクリート補修材は、ケイ酸アルカリ金属塩を含有する液状組成物である。コンクリート補修材は、コンクリートと反応し、C−S−H結合のゲルを形成することでコンクリート補修する役割を担う。
ケイ酸アルカリ金属塩としては、具体的には、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムから選択される少なくとも1以上のケイ酸アルカリ金属塩が一般的に使用され、この中でも、ケイ酸アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩またはカリウム塩であることが好ましい。
本発明のコンクリート補修材の主成分は、ケイ酸アルカリ金属塩であるが、本発明の目的を損なわない範囲で、ケイ酸アルカリ金属塩の他に添加剤、副成分を含んでもよい。
本発明のコンクリート補修材に、適宜添加される添加剤としては、含浸性を向上させるエタノール等の低級アルコールやドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等の界面活性剤、ホウ素等の反応遅延剤、炭酸カリウム等の凍結抵抗剤、その他耐水性、耐酸性、耐摩耗性等の向上を目的に添加される機能付加剤、硝酸カルシウム等が例示される。
また、本発明のコンクリート補修材の副成分としては、撥水性を付与するためのアルキルアルコキシシラン、ポリオルガノシロキサンや、充填率を向上させるためのコロイダルシリカ、塗膜養生強化のための酢酸ビニル類やアクリル共重合体等のポリマーエマルジョンが例示される。
本発明のコンクリート補修材の溶媒としては、一般的には、前記ケイ酸アルカリ金属塩、添加剤、副成分等は水に溶解または分散するものから選択され、また、補修対象となるコンクリートは、自然環境中に暴露される土木建築物であることが多いため、自然環境を汚染するリスクが少ない水を用いることが多い。
本発明のコンクリート補修材は、コンクリートの使用目的によって、その組成が調整されるが、コンクリート補修材全体を100重量%としたときに、乾燥固形分が10重量%以上であることが好ましく、より好ましくは15重量%以上である。また、その上限は、施工性等を考慮して適宜調整されるが、50重量%以下であり、好ましくは、35重量%以下である。なお、「乾燥固形分」とは、コンクリート補修材より溶媒成分を除いたものであり、コンクリート補修材を乾燥させ経時重量変化がほぼなくなったときの固形分量より求められる。
また、本発明のコンクリート補修材は、一般的にコンクリートの補修に使用される有機系エポキシ樹脂(100〜1000Pa・s)に比較して低粘度であり、コンクリートの表面や内部に浸透しやすく、劣化部に充填されやすい。
特に、コンクリート補修材と補助材を別々に施工しひび割れを含むコンクリートを補修する場合は、より補修効果を向上させるために、本発明のコンクリート補修材の粘度は、10mPa・s以下であることが好ましい。10mPa・sより大きい場合、コンクリートの表面や内部のひび割れに浸透しにくく、補修効果が低下する傾向にある。本発明のコンクリート補修材の粘度は、10mPa・s以下とすることで、より微細なひび割れ(例えば、0.2mm以下の微細なひび割れ)内部にまで浸透して閉塞できるので、より優れた補修効果を発揮できる。
なお、本発明のコンクリート補修材の粘度は、振動粘度計や回転粘度計などの方法で測定できる。本発明のコンクリート補修材を所望の粘度に調整するためには、目的の粘度になるようにコンクリート補修材を調製するほかに、粘度の低いコンクリート補修材を調製後に濃縮する、あるいは、粘度の高いコンクリート補修材を調製後に溶媒にて希釈してもよい。
[補助材]
本発明の補修方法において使用される補助材は、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有し、上述のコンクリート補修材とコンクリートとの反応を促進する役割を担う液状組成物である。
本発明の補助材には、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とが完全に溶解している状態でもよいし、分散している状態で混合されていてもよいし、これらの成分を高濃度に含有させたスラリー状のものでもよいが、施工性の観点から、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とが溶解または分散した溶液として用いることが好ましい。溶媒としては一般的には水を主たる成分とする。
また、本発明の補助材の主成分は、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とであるが、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに、適宜、分散剤やpH調整剤、粘度調整剤等を含有していてもよい。
(カルシウム成分)
本発明の補助材には、カルシウム成分が含有される。このカルシウム成分は、亜硝酸塩と同様に、一般的にはカルシウム成分を水溶液に溶解や分散させた状態で調整される。カルシウム成分としては、例えば、亜硝酸塩として亜硝酸カルシウムを用いたり、Ca(OH)2等の試薬を用いたり、セメント溶出物由来のカルシウム成分を用いることもできる。一般的に、コンクリート構造物に用いられる原料でカルシウム成分を含むものは、それを水に分散させても溶解性が低く、溶解しているカルシウムイオン濃度は高くならないことがある。このため、本発明の補助材に用いられるカルシウム溶液は、その溶解させるものの飽和カルシウム溶液として用いてもよいし、完全に溶解していない分散状態のカルシウム溶液(分散液)として用いても良い。また、分散状態の液をしばらく静置し、その上澄みを、カルシウム成分を含有する溶液として用いてもよい。
(亜硝酸塩)
本発明の補助材には、亜硝酸塩が含有される。本発明の補助材に含有される亜硝酸塩とは、亜硝酸と、アルカリ金属やアルカリ土類金属等の軽金属との塩であり、具体的には、亜硝酸リチウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウムが例示される。補助材中の亜硝酸塩の濃度は、コンクリート補修材の組成や、コンクリート中のカルシウム濃度、亜硝酸塩の組み合わせ等を考量して、コンクリート表面や内部で、本発明のコンクリート補修材と反応し所望のゲルを得ることができるように適宜調整される。ただし、濃度が低すぎる場合、十分に反応を促進しないことがあるため、本発明の補助材中の濃度として、好ましくは亜硝酸塩の濃度が0.5mmol/L(0.5×10-3mol/L)以上、より好ましくは1.0mmol/L以上である。亜硝酸塩の濃度の上限は特に定めはなく、飽和状態の溶液であってもよいが、0.2mol/L以下でよく、0.1mol/L以下でも十分に反応を促進できる。また、亜硝酸塩の種類や濃度によって反応に要する時間や、ゲルの構造、得られるゲルの緻密さ等の構成が変わる。
(アルミニウム成分)
本発明の補助材には、アルミニウム成分が含有される。アルミニウム成分を含有することで、ゲルの生成速度を調整でき、より短時間でゲルを形成させることができる。さらに、体積が大きいゲルの形成が可能で、形成されたゲルは経時の収縮による劣化が起こりにくい。
本発明の補助材に含有されるアルミニウム成分としては、補助材に溶解または分散できるものであればよく、例えば、水酸化アルミニウム、アルミナ等が挙げられる。含有されるアルミニウム成分は1種類でもよいし、2種類以上の異なる成分を含んでもよい。
また、補助材に含まれるアルミニウム成分の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で、形成されるゲルの強さやゲル形成速度、施工性等を考慮して、適宜決定できるが、補助材を100重量%としたとき、アルミニウム成分を0.05〜1重量%含有することが好ましく、0.05〜0.5重量%がより好ましい。
本発明の補助材は、pHがアルカリ性になるように調整される。本発明の補助材はpHを調整することで、反応時間や形成されるゲルの性能、大きさも調整できるので、使用箇所や使用目的に応じてpHを調整することで、より安定した補修効果を得ることができる。漏水箇所の瞬結等、ゲルを速く形成させることが必要な場合は、補助材のpHを8程度に調整すればゲルが短時間で形成されやすい。より緻密で強いゲルを形成させ、コンクリートへの補修効果をより高めるためには、pH8以上であることが好ましく、pH10以上であることがより好ましく、pH11.5以上であることがさらに好ましい。
[本発明のコンクリート補修材と本発明の補助材との混合液]
また、本発明の補修方法では、コンクリート補修材と補助材は、施工前に混合して用いることができる。すなわち、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とからなる2成分混合型の混合液(以下、「本発明の混合液」または単に「混合液」と称する場合がある。)として用いることができる。
本発明の混合液を用いることで、コンクリートとコンクリート補修材と補助材とがより効率的に反応できる。そのため、比較的大きなひび割れ部を含むコンクリートの補修に混合液を用いることで、補修効果をより向上させやすい。また、施工の工程が簡略化できる。
コンクリート補修材と補助材とを施工前に混合し用いる場合は、本発明の目的が損なわれない範囲で、コンクリート補修材と補助材のそれぞれのpHや粘度、各成分の含有量を考量して、混合液を調整すればよい。
コンクリート補修材と補助材との混合比は、本発明の目的を損なわない範囲で調整され、コンクリート補修材と補助材の比が重量比として10/1〜1/10であることが好ましく、5/1〜1/5であることがより好ましく、2/1〜1/2であることがさらに好ましい。
コンクリート補修材と補助材とを施工前に混合して用いる場合の混合方法は、本発明の目的を達成することができれば、特に限定されない。例えば、コンクリート補修材と補助材との混合方法としては、ハンドミキサーやスタティックミキサーで混合する方法が挙げられ、コンクリート補修材と補助材とをミキサー等で混合しながら、施工に用いることもできる。
なお、本発明の混合液は、コンクリートの補修のみならず、劣化部のないコンクリートの表面に塗布することでゲル層が形成され、外部からのコンクリート内部への劣化因子の侵入を抑制し、コンクリートを保護することもできる。このため、本発明の混合液は、コンクリートを保護するための保護材として使用することもできる。
以下、本発明のコンクリートの補修方法に係る第一の態様から第三の態様についてより詳しく説明する。
<3.本発明のコンクリートの補修方法に係る第一の態様>
本発明のコンクリートの補修方法に係る第一の態様は、劣化部にコンクリート補修材と補助材とを注入する工程とを含むコンクリートの補修方法である。
劣化部にコンクリート補修材と補助材とを注入することで、より効率的に劣化部にゲルを形成させやすい。また、劣化部がひび割れの場合、コンクリート補修材と補助材がひび割れ深部まで浸透しやすい。
また、劣化部でゲルが補修されるだけでなく、劣化部周辺のコンクリートも緻密化され、内部の劣化因子の拡散や外部からの劣化因子の侵入が抑制されるので、優れた補修効果が得られる。
コンクリートの表面近傍の劣化部に対しては、コンクリート補修材と補助材を直接注入することも可能だが、ひび割れが内部深くにまで及ぶコンクリートや、コンクリート内部に空隙等の劣化部を含むコンクリートに対しては、コンクリートの表面から前記劣化部に穿孔し注入孔を設け、前記注入孔より前記コンクリート補修材と前記補助材とを注入することが好ましい。
コンクリート補修材、補助材、または、コンクリート補修材と補助材との混合液を注入する方法は、本発明の目的を損なわない範囲で公知の方法を適宜組み合わせて適用できる。例えば、補修対象がひび割れである場合には、コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針などに規定されているような、従来用いられている注入方法を用いることができ、注入量は、補修対象のコンクリートの使用目的や使用箇所に応じて適宜変更される。
一般的に、注入は圧力をかけて実施され、圧力は、本発明の目的を阻害しない範囲で適宜決定される。圧力をかけて注入する方法には、高圧でおこなう方法と低圧で行う方法があり、高圧で注入を行う場合には、0.5〜24Mpaの注入圧で注入を行うのが好ましく、低圧で注入を行う場合には、0.01〜0.5Mpaの注入圧で注入を行うことが好ましい。
本発明のコンクリート補修材、本発明の補助材、または、コンクリート補修材と補助材を混合した混合液は、低粘度でも充分な補修効果が得られるので、0.5〜24Mpaの注入圧で注入することがより好ましい。0.5〜24Mpaの高圧で注入することで、より短時間でコンクリート内部の劣化部にコンクリート補修材と補助材を注入できるので、施工時間の短縮も可能である。特に、ひび割れ深部までコンクリート補修材と補助材が注入されゲルが形成されやすい。
また、コンクリート補修材、補助材、または、混合液は、湿潤状態でも使用することが可能で、ひび割れ内部が湿潤状態でも、本発明のコンクリート補修材と補助材とを注入することができる。また、ひび割れから水が流出している場合でも、本発明のコンクリート補修材と補助材を注入することができる。このため、様々な用途のコンクリート構造物を迅速に補修することが可能である。
また、劣化部にコンクリート補修材と補助材とを注入する工程の前後に別の工程を設けてもよい。
劣化部にコンクリート補修材と補助材とを注入する方法の一例を図1に示す。図1では、まず、コンクリートのひび割れに対して、所定の角度で、ひび割れの発生していない部分のコンクリート表面からひび割れ内部に注入孔を穿孔する。次に、注入孔に逆止弁付きの注入プラグを装着する。次に、コンプレッサーを用いて圧力をかけて、コンクリート補修材と補助材との混合液を所定量になるまで、ひび割れに注入する。
コンクリート補修材と補助材の混合液をコンクリートのひび割れに注入した後、コンクリート補修材が硬化するまで養生することで、コンクリートを補修することができる。
なお、図1において、コンクリート補修材と補助材は別々に注入してもよい。
<4.本発明のコンクリートの補修方法に係る第二の態様>
本発明のコンクリートの補修方法に係る第二の態様は、劣化部にコンクリート補修材と補助材とを塗布する工程を含むコンクリートの補修方法である。
このような態様は、補修対象が表面劣化したコンクリートである場合に、好適である。表面劣化したコンクリートとしては、コンクリート表面にひび割れや剥がれ、浮きが発生したコンクリート、化学的腐食により多孔質化したコンクリート、ジャンカ等の初期欠陥が発生したコンクリート等がある。
表面劣化したコンクリートの表面にコンクリート補修材と補助材とを塗布することにより、上述のように、劣化部にゲルを形成させコンクリートを補修できる。また、コンクリート表面の劣化が発生していない部分にもゲル層が形成され、外部からのコンクリート内部への劣化因子の侵入をより抑制できるので、優れた補修効果が得られる。
コンクリート補修材、補助材、または、コンクリート補修材と補助材との混合液を塗布する方法は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択でき、特に限定されない。例えば、噴霧、ローラー塗り、刷毛塗り等の方法が挙げられる。塗布量は、補修対象のコンクリートの使用目的や使用箇所に応じて適宜変更される。
また、劣化部にコンクリート補修材と補助材とを塗布する工程の前後に別の工程を設けてもよい。
例えば、コンクリート補修材と補助材とをコンクリート上に塗布する工程の前に、塗布面がある程度平坦になるようにコンクリート表面の突起物や付着物を除去してもよい。
また、C−H−S結合のゲルの形成反応を促進するために、塗布後に、自然乾燥や加熱処理等の乾燥処理や散水処理を行なってもよい。
<5.本発明のコンクリートの補修方法に係る第三の態様>
また、本発明のコンクリートの補修方法に係る第三の態様は、コンクリートの劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上に、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含むコンクリートの補修方法である。
一般的に、劣化部を含む部分をはつり取ることによって凹部を形成した後に、凹部の内面にプライマー層を形成し、さらにセメント組成物等を施工する工法は断面修復工法として知られており、本発明のコンクリート補修材と補助材は、断面修復工法のプライマー層を形成するための材料として用いることができる。
このような態様とすることで、凹部の内壁面上にC−H−Sゲルが形成され、外部からの劣化因子の侵入を抑制することができる。また、劣化部を含む部分をはつり取る際に生じるうるひび割れをも補修でき、優れた補修効果が得られる。
コンクリート補修材、補助材、または、コンクリート補修材と補助材との混合液を塗布する方法は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択でき、特に限定されない。例えば、噴霧、ローラー塗り、刷毛塗り等の方法が挙げられる。塗布量は、補修対象のコンクリートの使用目的や使用箇所に応じて適宜変更される。
また、コンクリートの劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上に、コンクリート補修材と補助材とを塗布する工程の前後に別の工程を設けてもよい。
例えば、コンクリート補修材と補助材を塗布後、凹部にセメント組成物等を充填してもよい。コンクリート補修材と補助材を塗布した凹部にセメント組成物等を充填する場合、コンクリート補修材は、凹部の内壁のコンクリートとセメント組成物とを接着する接着剤としても機能できる。
セメント組成物としては、ポリマーセメントモルタルやポルトランドセメント、無収縮モルタル等を含む組成物を用いることができる。
一例を図2に示す。図2では、まず、外観観察等により劣化部を特定し、劣化部を含む領域をはつり取り、凹部を形成する。次に、凹部の内壁面上に、コンクリート補修材と補助材とを別々に塗布する。さらに、コンクリート補修材と補助材とを塗布した凹部にセメント組成物を充填し硬化させ、コンクリートを補修する。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を変更しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
<1>コンクリート補修材(1)および補助材(1)の調整
[コンクリート補修材(1)]
ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材(1)として、ケイ酸ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)を用いた。
[補助材(1)]
カルシウム成分として飽和水酸化カルシウム水溶液を用いた。亜硝酸塩として0.2mol/Lの亜硝酸カルシウム水溶液と0.2mol/Lの亜硝酸リチウム水溶液を用いた。アルミニウム成分として水酸化アルミニウムを用いた。また、pH調整剤として、水酸化ナトリウム水溶液を用いた。
まず、水酸化カルシウム水溶液264mlと亜硝酸カルシウム水溶液6mlと亜硝酸リチウム水溶液12mlと水酸化ナトリウム水溶液18mlを混合し、溶液Aを得た。
さらに、溶液Aに水酸化アルミニウム0.3gを溶解させ、補助材(1)を得た。
補助材(1)のpHは、12.82であった。
<2>評価
「けい酸塩系表面含浸工法の設計施工指針(案)」に記載のJSCE−K 572−2012「けい酸塩系表面含浸材の試験方法(案)」に準拠してひび割れ透水試験を実施した。
[供試体の作製]
下記表1に示すOPCの配合にて、φ100mm×200mm円柱モルタルを作製した。28日間の水中養生を経た円柱モルタルを塩ビ管の中に入れ、その隙間にエポキシ樹脂を流し込むことで、コンクリートと塩ビ管の密着性を確保した。エポキシ樹脂が固化した後、コンクリートカッターで50mmの間隔で切断し、図3に示すように万能試験により割裂して0.2mm以下のひび割れを導入した供試体Aを得た。
[コンクリート(供試体)の補修]
温度20、湿度60%の条件下で、供試体の透水試験で加圧する側の反対の一面にのみ補助材(1)を刷毛で0.1g/cm2塗布し、1日乾燥した。
次に、補助材(1)を塗布した面と同じ面に、コンクリート補修材(1)を刷毛で0.05g/cm2塗布した。その後、1日1回の散水処理を3回行い、本発明の補修方法を施した供試体(1)を得た。
[透水試験]
ひび割れ透水試験装置として、図4に示す、水を透過させるための圧力として水頭差1mのものを用いた。
コンクリート補強材を塗布した面の反対側が加圧面となるように、供試体(1)をひび割れ透水試験装置に取付けて、7日間ひび割れ透水試験を実施した。結果を図5に示す。
<比較例1>
実施例1で作製した供試体Aを、補修を施さずにそのまま用いて、実施例1と同様に透水性試験を実施した。
<比較例2>
実施例1の補助材(1)の代わりに、溶液A(水酸化アルミニウムを溶解させる前の液)を用いた以外は、実施例1と同様にして供試体(2)を作製し、透水性試験を実施した。結果を図5に示す。
図5に示すように、比較例1(補修を施していない供試体)は、透水量が1000g/日程度であったのに対し、実施例1の場合には、透水量を大幅に抑制できており、比較例2と比較しても、実施例1の場合には透水をより早く、より抑制できることが確認された。また、実施例1は、経時に伴う透水量の低下が確認された。
本発明の補修方法は、従来のエポキシ樹脂を用いる手法では補修ができなかったひび割れ部の漏水箇所も補修でき、様々な用途のコンクリート構造物の補修が可能である。そのため、水密性が要求されるコンクリート構造物の止水対策の有用な手段として期待される。また、本発明の補修方法は、既に、近年コンクリートの補修の分野で多く利用されている表面含浸材の技術を応用するものであり、本成果は高い波及効果が期待される。

Claims (8)

  1. 劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、
    前記劣化部にケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを注入する工程を含み、
    前記補助材は、前記補助材を100重量%としたとき、アルミニウム成分を0.05重量%以上1重量%以下含有するコンクリートの補修方法。
  2. 劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、
    前記劣化部にケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含み、
    前記補助材は、前記補助材を100重量%としたとき、アルミニウム成分を0.05重量%以上1重量%以下含有するコンクリートの補修方法。
  3. 劣化部を含むコンクリートの補修方法であって、
    コンクリートの劣化部を含む部分をはつり取り形成させた凹部の内壁面上に、ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とを塗布する工程を含み、
    前記補助材は、前記補助材を100重量%としたとき、アルミニウム成分を0.05重量%以上1重量%以下含有するコンクリートの補修方法。
  4. 前記劣化部がひび割れを含む劣化部である請求項1から3のいずれか1項に記載のコンクリートの補修方法。
  5. 前記コンクリート補修材と前記補助材とを施工前に混合して用いる請求項1から4のいずれか1項に記載のコンクリートの補修方法。
  6. 前記コンクリート補修材と前記補助材とを別々に施工して用いる請求項1から4のいずれか1項に記載のコンクリートの補修方法。
  7. 前記補助材が、pHが10以上である請求項1から6のいずれか1項に記載のコンクリートの補修方法。
  8. ケイ酸アルカリ金属塩を含有するコンクリート補修材と、
    カルシウム成分と亜硝酸塩とアルミニウム成分とを含有する補助材とからなる2成分混合型の混合液であり、
    前記補助材は、前記補助材を100重量%としたとき、アルミニウム成分を0.05重量%以上1重量%以下含有する混合液
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