JP6226986B2 - 硬化促進剤組成物 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、硬化促進剤組成物の製造方法、本方法によって得られる硬化促進剤組成物、それらを建築材料混合物及び本方法によって得られる硬化促進剤組成物を含有する建築材料混合物に用いる使用に関する。
しばしば、混和剤を、それらの作業性、即ち、混練性、塗布性、噴霧性、圧送性又は流動性を向上させるために、分散剤の形態で、粉状の無機物質又は有機物質の水性スラリー、例えば、粘土、ケイ酸塩粉末、チョーク、カーボンブラック、粉末岩及び水硬性結合剤に添加することが知られている。このような混和剤は、固体の凝集体を破壊し、形成された粒子を分散させ、この方法で流動性を向上させることが可能である。この効果は、特に、水硬性結合剤を含有する建築材料混合物、例えば、セメント、石灰、石膏、硫酸カルシウム半水和物(バサナイト)、無水硫酸カルシウム(硬石膏)、又は潜在水硬性結合剤、例えば、フライアッシュ、高炉スラグ又はポゾランの調製にも対象の方法で利用されている。
前記結合剤に基づくこれらの建築材料混合物をすぐに使用できる使用可能な形態に変換するために、原則として、その後の水和及び硬化プロセスに必要とされるよりも実質的に多くの混合水が要求されている。その後に蒸発する過剰な水によってコンクリート体に形成された細孔の割合は、著しく劣った機械的強度及び耐久性につながる。
所定の処理一貫性でこの過剰の水の割合を低減するために及び/又は所定の水/結合剤の割合で作業性を向上させるために、一般に減水剤組成物又は可塑剤と呼ばれる混和剤が使用されている。特に、酸モノマーとポリエーテルマクロモノマーとのフリーラジカル共重合によって調製されたコポリマーは、このような組成物として実際に使用されている。
更に、水硬性結合剤を含む建築材料混合物用の混和剤は、通常、水硬性結合剤の硬化時間を短縮する硬化促進剤も含有する。WO02/070425号によれば、分散された(細かく又は特に細かく分散された)形態で存在するケイ酸カルシウム水和物は、このような硬化促進剤として使用することができる。
WO2010/026155A1号では、ケイ酸カルシウム水和物の懸濁液が記載されており、これは水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液の存在下で水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物とを反応させることによって製造される。前記特許出願の促進剤は、セメント組成物の硬化促進剤が、特に、コンクリートの28日の強度を低下させることなく、従来技術と比較して著しく改善することができたので、コンクリート技術の分野での発展に寄与している。
WO2010/026155A1号における水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーは、様々な種類の酸モノマー及びポリエーテルマクロモノマーを有する様々な化学物質を含む。酸モノマー(式中、共重合単位の形で示される)は、一般式(Ia)による(メタ)アクリル酸誘導体、式(Ib)によるビニル誘導体、一般式(Ic)による無水マレイン酸誘導体及び一般式(Id)によるマレイン酸誘導体から選択され得る。一般式(Ia)、(Ib)及び(Id)では、それぞれの場合に、櫛型ポリマーの骨格に結合している種々のアニオン性基が存在する。正の表面電荷(表面電荷は無機材料の表面ではカルシウムイオンの過補償効果のために正である)を有する無機材料へのある種のアンカー基として作用する、特定のアニオン性基は、再び、広い範囲の化学的性質、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸及びリン酸エステルの化学的性質から選択され得る。
ポリエーテルマクロモノマーの化学的性質に関しても、様々な化学的性質が可能である。例えば、アルコキシル化ビニルエーテル及び炭素数1〜7のアルコキシル化アルケニルエーテルを基本的に含む、式(IIa)による構造が開示されている。式(IIb)は、ポリエーテルマクロモノマーとして、環状アルコキシル化ビニルエーテル及び炭素数1〜7の環状アルコキシル化アルケニルエーテルを含む。式(IId)は、ポリエーテルマクロモノマーとして(メタ)アクリル酸とポリアルキレングリコール残基とのエステルを開示している。櫛型ポリマー(通常、ラジカル共重合による)を得るために全種類の酸モノマーと全種類のポリエーテルマクロモノマーとの組み合わせが可能であり、比較的多くの可能な櫛型ポリマー構造が得られる。
WO2010/026155A1号に開示されたケイ酸カルシウム水和物の懸濁液は、硬化促進剤としてのそれらの活性に関して、特にそれらの投与効率に対して、未だ改善の可能性がある。これは特に、同じ促進効果を得るために又は同じ投与量での促進効果を向上させるために、硬化促進剤の投与量を削減可能であるべきであることを意味する。投与効率の増加の経済的利点は、製品のコストが減少し、促進剤の性能が向上され得るので明らかである。更により少ない在庫量が、硬化促進剤の生産、流通、貯蔵中に必要とされている。
従って、本発明の課題は、増加した投与量効率を有する改善された硬化促進剤として作用する組成物を提供することである。この課題は、水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物との反応による硬化促進剤組成物の製造方法であって、前記水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物との反応が、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液の存在下で実施され、前記水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーが、以下の一般式(I)
Figure 0006226986
(式中、
は、同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又は非分枝鎖状若しくは分枝鎖状のC〜Cアルキル基によって表され、好ましくはRはメチルであり、
n=2、3又は4であり、好ましくは2であり、
及びMは同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又はカチオン等価物である)
による構造単位が、リン酸化モノマーを重合単位の形で組み込むことによって櫛型ポリマー中で生成するように、
且つ以下の一般式(II)
Figure 0006226986
(式中、
は、同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又は非分枝鎖状若しくは分枝鎖状のC〜Cアルキル基によって表され、好ましくはRはメチルであり、
Aは、同一又は異なり且つC2x(式中、x=2、3、4及び/又は5、好ましくは2)によって表されるが、但し、Aの少なくとも85モル%、好ましくは少なくとも95モル%がCであることを条件とし、
aは、同一又は異なり且つ65〜160、好ましくは90〜140の整数によって表され、
は、同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又は非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜Cアルキル基、好ましくはC〜Cアルキル基によって表される)
による構造単位が、(メタ)アクリル酸エステルベースのポリエーテルマクロモノマーを重合単位の形で組み込むことによって櫛型ポリマー中で生成するように、
リン酸化モノマーと(メタ)アクリル酸エステルベースのポリエーテルマクロモノマーの存在下でフリーラジカル重合によって製造されるコポリマーとして存在する、前記製造方法によって達成される。
カチオン等価物との用語は、式中のそれぞれのカチオンがカチオンの電荷数で除算されることを意味する。例えば、アルカリ金属カチオン、(アルキル)アンモニウムカチオン及びアルカノールアンモニウムカチオンの場合、これは1で除算され、2価の電荷を有するカチオン(例えば、アルカリ土類カチオン)の場合、これは2で除算されて1/2アルカリ土類カチオンが得られ、3価荷電カチオン(例えば、Al3+)の場合、1/3Al3+が得られる。
式(I)では、好ましいカチオンM及び/又はMは、互いに独立してアルカリ金属カチオン、(アルキル)アンモニウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン及び/又は1/2アルカリ土類金属カチオンである。
原則的に、易水溶性化合物はいずれの場合にも好ましいが、比較的難水溶性化合物もいずれの場合にも水溶性カルシウム化合物及び水溶性ケイ酸塩化合物として適している。しかしながら、対応する反応物(水溶性カルシウム化合物又は水溶性ケイ酸塩化合物のいずれか)との水性環境中での反応のために十分な反応性があることが保証されなければならない。反応は水溶液中で行われるが、水不溶性無機化合物(ケイ酸カルシウム水和物)は、通常、反応生成物として存在すると仮定されている。好ましくは、20℃における水への溶解性及び水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物の標準的な圧力は0.1g/lよりも高く、更に好ましくは1g/lよりも高い。
本発明による方法において使用される櫛型ポリマーは、式(I)及び式(II)の構造を特徴とするコポリマーを得るために、例えば、それぞれのリン酸エステルモノマーとポリエーテルマクロモノマーのラジカル重合によって得られる。
かかるリン酸エステルモノマーの例は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル(HE(M)A−ホスフェート)又はヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートリン酸エステル(HP(M)A−ホスフェート)である。特に好ましいのは、ヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステル(HEMA−ホスフェート)である。ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートリン酸エステル(HE(M)A−ホスフェート)は、その純粋な形態で使用され得るか、又はヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのリン酸化反応からの副生成物との混合物中で使用され得る。例えば、ビス(ヒドロキシエチルメタクリレート)リン酸ジエステルを、リン酸化反応の間に形成することが可能である。
WO2010/026155A1号の開示と比較すると、広い範囲の酸モノマーの化学的性質(式Ia、Ib、Ic及びId)の他に、(メタ)アクリル酸系構造が特定のアニオン性基リン酸エステルとして選択されたことに留意されたい。リン酸エステル基は、選択された種類のポリエーテルマクロモノマーと一緒に、驚くべきことに、ケイ酸カルシウム水和物粒子(比較的小さな粒子)の粒子径の特に良好な制御を提供し、且つ改善された促進効果を得るために必須であると思われる。
(メタ)アクリル酸エステル系ポリエーテルマクロモノマーの例は、(メタ)アクリル酸、好ましくはメタクリル酸と、アルコキシル化非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜Cアルキルアルコールとのエステル、例えば、メチルポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、好ましくはメチルポリエチレングリコールメタクリル酸エステルである。この場合、一般式(II)中のRは、好ましくは非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜Cアルキル基である。また、第1工程でプロポキシ化され且つ第2工程でエトキシル化され得る、(メタ)アクリル酸、特にヒドロキシプロピルメタクリル酸のアルコキシレートも好ましい。この場合、一般式(II)中のRは、好ましくは、Hである。この種のモノマーの例は、クラリアント(Clariant)社製の製品Polyglykol MA 5000 M 50である。マクロモノマーの場合、いずれの場合も、指数a(側鎖の長さ)及びA(アルキレンの種類)についての条件が満たされなければならない。ポリエーテル側鎖は、良好な促進効果を示すために十分に長く且つ親水性であるべきである。WO2010/026155A1号では複数のマクロモノマーの選択肢の他に、以下のテキストに示すように、驚くべき技術的効果を有する特別な化学的性質が選択されたことに留意されたい。
また、本発明の櫛型ポリマーでも、式(I)及び式(II)とは異なる構造単位が含有され得る。このような単位は、例えば、スチレン及びスチレンの誘導体(例えば、メチル置換誘導体)、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタジエン、不飽和炭化水素、例えば、エチレン、プロピレン、(イソ)ブチレン、マレイン酸及びマレイン酸のエステル、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸のエステル、アクリルアミド、アルキルアクリルアミド、例えば、ジメチルアクリルアミド又はt−ブチルアクリルアミド及び/又はビニルピロリドンであってよい。このリストは非網羅的列挙である。好ましいのは1個以下の炭素二重結合を有するモノマーである。
好ましくは、式(I)及び式(II)による全構造単位の合計のモルパーセントは、櫛型ポリマー中の全構造単位に対して、60モル%よりも高く、好ましくは80モル%よりも高い。
好ましくは、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された平均分子量Mは、本発明によれば5,000〜200,000g/モル、更に好ましくは10,000〜80,000g/モル、最も好ましくは20,000〜50,000g/モルである。ポリマーは、平均モル質量及び変換(カラムの組み合わせ:Shodex社(日本)製のOH−Pak SB−G、OH−Pak SB804HQ及びOH−Pak SB802.5HQ;溶離液:80体積%のHCONHの水溶液(0.05モル/l)及び20体積%のメタノール;注入体積100μl;流量0.5ml/分)に関してサイズ排除クロマトグラフィーにより分析した。平均モル質量を決定するための較正を、直鎖状ポリ(エチレンオキシド)及びポリエチレングリコール標準を用いて行った。変換の尺度として、コポリマーのピークを相対的高さの1に標準化し、未変換マクロモノマー/PEG含有オリゴマーのピークの高さを、残留モノマーの含有量の尺度として使用する。
原則として、促進剤は、無機成分及び有機成分を含有する。無機成分は、マグネシウムやアルミニウムなどの外来イオンも含有し得る、微細に分散したケイ酸カルシウム水和物である。ケイ酸カルシウム水和物は、櫛型ポリマーの可塑剤(有機成分)の存在下で調製される。通常、ケイ酸カルシウム水和物を微細に分散した形で含有する懸濁液が得られ、その懸濁液は水硬性結合剤の硬化プロセスを効果的に促進させる。
無機成分は、殆どの場合、以下の実験式によってその組成物に関して記載され得る:
a CaO、SiO、b Al、c HO、d ZO、e WO
Zはアルカリ金属である
Wはアルカリ土類金属であり、好ましくはWはカルシウムとは異なるアルカリ土類金属であり、
0.1≦a≦2、好ましくは0.66≦a≦1.8
0≦b≦1、好ましくは0≦b≦0.1
1≦c≦6、好ましくは1≦c≦6.0
0≦d≦1、好ましくは0≦d≦0.4
0≦e≦2、好ましくは0≦e≦0.1。
好ましい実施態様では、水溶液は、ケイ酸塩及びカルシウムイオンの他に、好ましくは溶解したアルミニウム塩及び/又は溶解したマグネシウム塩の形態で提供される、更に溶解したイオンも含有する。アルミニウム塩としては、好ましくはアルミニウムハロゲン、硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム及び/又は硫酸アルミニウムが使用され得る。アルミニウムハロゲンの群内で更に好ましいのは塩化アルミニウムである。マグネシウム塩は、好ましくは、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム及び/又は硫酸マグネシウムであってよい。
アルミニウム塩及びマグネシウム塩の利点は、ケイ酸カルシウム水和物における欠点が、カルシウム及びケイ素とは異なるイオンの導入によって作り出され得ることである。これは改善された硬化促進効果につながる。好ましくは、カルシウム及びケイ素に対するアルミニウム及び/又はマグネシウムのモル比は小さい。更に好ましくは、モル比は、前の実験式において、a、b及びeについての好ましい範囲(0.66≦a≦1.8;0≦b≦0.1;0≦e≦0.1)を満たすように選択される。
好ましくは、第1の処理工程では、本発明による水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液と水溶性カルシウム化合物が混合されるので、好ましくは、その後の第2の工程において水溶性ケイ酸塩化合物が添加される溶液として存在する混合物が得られる。第2工程の水溶性ケイ酸塩化合物は、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーも含有し得る。
水溶液は、水の他に、1種以上の更なる溶媒(例えば、アルコール、例えば、エタノール及び/又はイソプロパノール)も含有し得る。好ましくは、水と更なる溶媒(例えば、アルコール)の合計に対する水以外の溶媒の質量割合は、20質量%まで、更に好ましくは10質量%未満、最も好ましくは5質量%未満である。しかしながら、最も好ましいのは、水以外の溶媒のない水性系である。プロセスが実施される温度範囲は、特に限定されるものではない。しかしながら、一定の制限が系の物理的状態によって課される。0〜100℃、更に好ましくは5〜80℃、最も好ましくは15〜35℃の範囲で作業するのが好ましい。高温は、特に粉砕プロセスが適用された時に到達し得る。これは、80℃を超えないことが望ましい。また、プロセスは、異なる圧力で、好ましくは1〜5バールの範囲で実施され得る。
pH値は、反応物(水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩)の量と沈殿したケイ酸カルシウム水和物の溶解度に依存する。好ましくは、pH値は合成の終わりに8よりも高く、好ましくは8〜13.5の間の範囲であり、最も好ましくは10〜12.5の間の範囲である。
好ましいのは、本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液が、更に水溶性カルシウム化合物及び水溶性ケイ酸塩化合物をその中に溶解した成分として含有することを特徴とする方法である。これは、ケイ酸カルシウム水和物を沈殿させるために、水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物との反応が、本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液の存在下で起こることを意味する。
好ましいのは、水溶性カルシウム化合物の溶液と水溶性ケイ酸塩化合物の溶液を、本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液に添加することを特徴とする方法である。
更に好ましいのは、水溶性カルシウム化合物の溶液と水溶性ケイ酸塩化合物の溶液を、本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液に別々に添加する方法である。
本発明のこの態様をどのように実施するかを例示するために、例えば、3つの溶液が別々に調製され得る(水溶性カルシウム化合物の溶液(I)、水溶性ケイ酸塩化合物の溶液(II)及び櫛型ポリマーの溶液(III))。溶液(I)及び(II)は好ましくは別々に及び同時に溶液(III)に添加される。この調製方法の利点は、その良好な実用性に加えて比較的小さな粒子サイズを得ることができることである。
この方法は、水溶性カルシウム化合物の溶液及び/又は水溶性ケイ酸塩化合物の溶液が本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有することで変更され得る。この場合、この方法は、原則的に、前の実施態様に記載されたのと同じ方法で実施されるが、溶液(I)及び/又は溶液(II)は、好ましくは、本発明による水溶性櫛型ポリマーも含有する。この場合、当業者は、水溶性櫛型ポリマーが、少なくとも2種又は3種の溶液に分散されることを理解している。水溶性櫛型ポリマーの合計の1〜50%、好ましくは10〜25%がカルシウム化合物の溶液(例えば、溶液(I))及び/又はケイ酸塩化合物の溶液(例えば、溶液(II))に含有されることが有利である。この調製方法は、櫛型ポリマーが、水溶性カルシウム化合物の溶液及び/又は水溶性ケイ酸塩化合物の溶液中にも存在するという利点を有する。
好ましくは、この方法は、本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液が、水溶性カルシウム化合物又は水溶性ケイ酸塩化合物を含有することで変更され得る。
好ましいのは、式(I)においてRがメチルであることを特徴とする方法である。この場合、リン酸化されたメタクリル酸エステル誘導体は、櫛型ポリマー中に組み込まれる。メタクリル酸エステルは、それらがアルカリ性環境において加水分解に対してかなり安定であるという利点を有する。また、ポリマーの貯蔵寿命は優れている。リン酸基は、ケイ酸カルシウム水和物粒子の粒径の特に効果的な制御を提供する。ケイ酸カルシウム水和物とリン酸アンカー基との相互作用が特に良好であると仮定される。
好ましいのは、式(II)においてRがメチルであり、x=2及び/又は=3であり、好ましくはRがHであることを特徴とする方法である。利点として、加水分解安定性は、メタクリル酸構造のために優れている(R=メチル)。式(II)におけるパラメータaによって特徴付けられる側鎖の長さは、硬化促進剤として優れた効果を得るために、指定された範囲内でなければならない。低含有率のエチレングリコールを有するより長い及びより短い側鎖又はポリアルキレングリコール側鎖は、硬化促進剤としてあまり良い効果を示さない。
好ましいのは、式(II)においてRがメチルであり且つx=2であることを特徴とする方法である。この場合、ポリエーテルマクロモノマーは、(メタ)アクリル酸、好ましくはメタクリル酸と、アルコキシル化非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜Cアルキルアルコールとのエステルである。例は、メチルポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、好ましくはメチルポリエチレングリコールメタクリル酸エステルである。かかるモノマーの一例は、Evonik Industries AG社から入手可能な、Visiomer MPEG 5005 MA Wである。これは、5,000g/モルの分子量を有するメタクリル酸とメチルポリエチレングリコールとのエステルである。
好ましいのは、櫛型ポリマーにおける式(II)によるポリエーテルマクロモノマー由来の構造単位に対する式(I)による酸モノマー由来の構造単位のモル比が、3/1〜7/1であり、好ましくは3.5/1〜5.5/1であることを特徴とする方法である。ポリエーテルマクロモノマーに対してかなり高い割合のリン酸モノマーが、硬化促進剤としての改善された効果を見出すために特に好ましいことが見出された。ケイ酸カルシウム水和物との良好な相互作用が形成されるので、高い割合のいわゆるアンカー基が、特に良好なケイ酸カルシウム水和物の粒径制御効果を提供するものと仮定される。かなり長いアルキレンオキシド側鎖の良好な立体反発効果と共に、硬化促進剤として特に好ましい結果を得ることが可能であった。
好ましいのは、構造単位を、カルボン酸モノマー、好ましくは(メタ)アクリル酸の取り込みによって櫛型ポリマー中で生成することを特徴とする方法である。かかるモノマーの例は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸及びクロトン酸である。式(I)による構造単位対カルボン酸モノマーの組み込みによって櫛型ポリマー中で生成する構造単位のモル比は、好ましくは1:1よりも高く、更に好ましくは2.5:1よりも高く、最も好ましくは4:1よりも高い。好ましくは、硬化促進剤組成物は、水性硬化促進剤組成物である。
好ましくは、本発明による櫛型ポリマーは、40モル%を上回る、更に好ましくは60モル%を上回る式(I)による構造単位を含有する。好ましくは、本発明による櫛型ポリマーは、10モル%を上回る、更に好ましくは15モル%を上回る式(II)による構造単位を含有する。本発明による櫛型ポリマーは、好ましくは20モル%未満の、カルボン酸モノマーの組み込みによって櫛型ポリマー中で生成する構造を含有する。
一般的には、成分は以下の比率:
i)0.01〜75質量%、好ましくは0.01〜51質量%、最も好ましくは0.01〜15質量%の水溶性カルシウム化合物、
ii)0.01〜75質量%、好ましくは0.01〜55質量%、最も好ましくは0.01〜10質量%の水溶性ケイ酸塩化合物、
iii)0.001〜60質量%、好ましくは0.1〜30質量%、最も好ましくは0.1〜10質量%の水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマー、
iv)50〜99質量%、最も好ましくは70〜99質量%の水
で使用される。
好ましくは、硬化促進剤組成物は、水硬性結合剤、好ましくは(ポルトランド)セメントに対して、0.01〜10質量%、最も好ましくは0.1〜2質量%の固形分含有率で投与される。固形分含有率は、一定質量の試料に達するまで60℃のオーブン内で測定される。
多くの場合、水溶性カルシウム化合物は、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩素酸カルシウム、フッ化カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、乳酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム半水和物、硫酸カルシウム二水和物、硫化カルシウム、酒石酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、ケイ酸三カルシウム及び/又はケイ酸二カルシウムとして存在する。好ましくは、水溶性カルシウム化合物は、ケイ酸カルシウムではない。ケイ酸塩ケイ酸カルシウム、ケイ酸二カルシウム及び/又はケイ酸三カルシウムは、低溶解度(特に、ケイ酸カルシウムの場合)及び経済的理由(価格)(特にケイ酸二カルシウム及びケイ酸三カルシウムの場合)のためにあまり好ましくない。
水溶性カルシウム化合物は、好ましくはクエン酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、硝酸カルシウム及び/又は硫酸カルシウムとして存在する。これらのカルシウム化合物の利点は、非腐食性である。クエン酸カルシウム及び/又は酒石酸カルシウムは、好ましくは、高濃度で使用される時にこれらのアニオンの可能な遅延効果のために他のカルシウム源と組み合わせて使用される。多くの場合、水溶性ケイ酸塩化合物は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水ガラス、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸、メタケイ酸ナトリウム及び/又はメタケイ酸カリウムとして存在する。
水溶性ケイ酸塩化合物は、好ましくは、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム及び/又は水ガラスとして存在する。これらのケイ酸塩化合物の利点は、それらの非常に良好な水への溶解性である。
好ましくは、様々な種類の化学種が、水溶性ケイ酸塩化合物及び水溶性カルシウム化合物として使用される。
本発明の好ましい実施態様では、本方法は、
(I)ポリエーテル側鎖、好ましくはポリアルキレングリコール側鎖、更に好ましくはポリエチレングリコール側鎖を有する芳香族又はヘテロ芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位及び
(II)少なくとも1つのリン酸エステル基を有する芳香族又はヘテロ芳香族部分及び/又はその塩からなる少なくとも1つの構造単位
を含む重縮合物が、本発明による水溶性櫛型ポリマーを含有する水性溶液中に存在することを特徴とする。
好ましくは、反応が行われる水溶液は、本発明による櫛型ポリマーの他に第2のポリマーを含有する。第2のポリマーは、本実施態様の前のテキスト及びWO2010/026155A1号に記載されるような重縮合物である。本発明の櫛型ポリマーと一緒に第2のポリマーとしてWO2010/026155A1号の重縮合物を使用することが好ましい。
本実施態様による重縮合物は、先行技術(US2008/0108732A1号)において、セメント系組成物における流動化剤として有効であることが知られており、それらはケイ酸カルシウム水和物懸濁液の製造中の添加剤としてWO2010/0216号に記載されている。
通常、重縮合物は、(I)ポリエーテル側鎖、好ましくはポリアルキレングリコール側鎖、更に好ましくはポリエチレングリコール側鎖を有する芳香族又はヘテロ芳香族部分からなる少なくとも1つの構造単位を含有する。ポリエーテル側鎖は、好ましくは1〜300、特に3〜200、特に好ましくは5〜150のアルキレングリコール単位、好ましくはエチレングリコール単位を含む。ポリエーテル側鎖、好ましくは、ポリエチレングリコール側鎖を有する芳香族又はヘテロ芳香族部分からなる構造単位は、好ましくは、アルコキシル化、好ましくはエトキシル化、ヒドロキシ官能化芳香族又はヘテロ芳香族(例えば、芳香族は、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、2−アルコキシフェノキシエタノール、4−アルコキシフェノキシエタノール、2−アルキルフェノキシエタノール、4−アルキルフェノキシエタノール)及び/又はアルコキシル化、好ましくはエトキシル化、アミノ官能化芳香族又はヘテロ芳香族(例えば、芳香族はN,N−(ジヒドロキシエチル)アニリン、N−(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−(ジヒドロキシプロピル)アニリン、N−(ヒドロキシプロピル)アニリンから選択され得る)の群から選択される。更に好ましいのは、アルコキシル化フェノール誘導体(例えば、フェノキシエタノール又はフェノキシプロパノール)であり、最も好ましいのは、アルコキシル化、特に、300g/モル〜10,000g/モルの間の質量平均分子量を特徴とするエトキシル化フェノール誘導体(例えば、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル)である。
通常、重縮合物(II)は、少なくとも1つのリン酸エステル基及び/又はリン酸エステル基の塩(例えば、リン酸と任意の追加の塩基とのエステル化による)を有する、好ましくはアルコキシル化ヒドロキシ官能性芳香族又はヘテロ芳香族(例えば、フェノキシエタノールホスフェート、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェート)及び/又はアルコキシル化アミノ官能化芳香族又はヘテロ芳香族(例えば、N,N−(ジヒドロキシエチル)アニリンジホスフェート、N,N−(ジヒドロキシエチル)アニリンホスフェート、N−(ヒドロキシプロピル)アニリンホスフェート)の群から選択される、少なくとも1つのリン酸エステル基及び/又はリン酸エステル基の塩を有する芳香族又はヘテロ芳香族部分からなる少なくとも1つのリン酸化構造単位を含む。更に好ましいのは、少なくとも1つのリン酸エステル基及び/又はリン酸エステル基の塩を有するアルコキシル化フェノール類(例えば、25未満のエチレングリコール単位を有するポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェート)であり、最も好ましいのは、200g/モル〜600g/モルの間の質量平均分子量を特徴とするそれぞれのアルコキシル化フェノール(例えば、2〜10個のエチレングリコール単位を有するフェノキシエタノールホスフェート、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェート)であり、アルコキシル化フェノールは、少なくとも1つのリン酸エステル基及び/又はリン酸エステル基の塩(例えば、リン酸と任意の追加の塩基とのエステル化による)を有する。通常、重縮合反応は、酸性条件下でホルムアルデヒドを用いて行われる。しばしば、リン酸化重縮合物は、5,000g/モル〜200,000g/モル、好ましくは10,000〜100,000g/モル、特に好ましくは15,000〜55,000g/モルの質量平均分子量を有する。リン酸化重縮合物は、その塩の形態で、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アンモニウム塩、アンモニウム塩及び/又はカルシウム塩として、好ましくはナトリウム塩及び/又はカルシウム塩としても存在し得る。
好ましくは、本発明の方法は、500,000g/モルよりも高い、更に好ましくは1,000,000g/モルよりも高い平均分子量Mを有する多糖誘導体及び/又は(コ)ポリマーの群から選択される、粘度増強剤ポリマーを含有する水溶液の存在下で完全に又は部分的に実施され、該(コ)ポリマーは、非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体及び/又はスルホン酸モノマー誘導体から誘導される(好ましくは、フリーラジカル重合による)構造単位を含む。粘度増強ポリマーを、プロセスの開始時に、プロセスの間に又はプロセスの終了時に添加することが可能である。例えば、これを、櫛型ポリマーの水溶液に、カルシウム化合物及び/又はケイ酸塩化合物に添加することができる。粘度増強剤は、例えば、ケイ酸カルシウム水和物の分離(凝集及び沈降)を防止できる安定化機能を有する。好ましくは、粘度増強剤は、硬化促進剤懸濁液の質量に対して、0.001〜10質量%、更に好ましくは0.001〜1質量%の用量で使用される。
多糖誘導体として好ましいのは、セルロースエーテル、例えば、アルキルセルロース、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース及びメチルエチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)及びヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース、例えば、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)及びプロピルヒドロキシプロピルセルロースである。好ましいのは、セルロースエーテル誘導体、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)であり、特に好ましいのは、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)及びメチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)である。いずれの場合もセルロースの適切なアルキル化又はアルコキシル化によって得られる、上記のセルロースエーテル誘導体は、好ましくは非イオン性構造として存在するが、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)を使用することも可能である。更に、非イオン性デンプンエーテル誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、メチル−ヒドロキシプロピルデンプンを使用することも好ましい。好ましいのはヒドロキシプロピルデンプンである。また、微生物生産の多糖類、例えば、ウエランガム及び/又はキサンタン、及び天然に生じる多糖類、例えば、アルギン酸塩、カラギーナン及びガラクトマンナンも好ましい。これらは、例えば、藻類からのアルギネート及びカラギーナンの場合、イナゴマメの種子からのガラクトマンナンの場合、抽出プロセスによって適切な天然物から得られる。
500,000g/モルよりも高い、更に好ましくは1,000,000g/モルよりも高い質量平均分子量Mを有する粘度増強剤(コ)ポリマーは、非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体及び/又はスルホン酸モノマー誘導体から(好ましくはフリーラジカル重合により)製造され得る。それぞれのモノマーは、例えば、アクリルアミド、好ましくは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド及び/又はN−tert−ブチルアクリルアミド及び/又はスチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の群から選択されたスルホン酸モノマー誘導体、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、及び/又は2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸の群から選択されるスルホン酸モノマー誘導体又は上記の酸の塩の群から選択され得る。粘度増強剤が、50モル%を上回る、更に好ましくは70モル%を上回る、非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体及び/又はスルホン酸モノマー誘導体から誘導される構造単位を有することが好ましい。好ましくはコポリマー中に含有される他の構造単位は、例えば、モノマーの(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸と分枝鎖状又は非分枝鎖状のC1〜C10アルコールとのエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル及び/又はスチレンから誘導され得る。
好ましくは、粘度増強ポリマーは、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)及び/又は500,000g/モルよりも高い、更に好ましくは1,000,000g/モルよりも高い平均分子量Mを有する(コ)ポリマーの群から選択される多糖誘導体であり、該(コ)ポリマーは、アクリルアミド、好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド及び/又はN−tert−ブチルアクリルアミドの群から選択される非イオン性(メタ)アクリルアミドモノ誘導体及び/又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、及び/又は2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸又は上記の酸の塩の群から選択されるスルホン酸モノマー誘導体から(好ましくはフリーラジカル重合により)誘導される構造単位を有する。
非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体の群の中で好ましいのは、メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド及び/又はメタクリルアミドであり、特に好ましいのはアクリルアミドである。スルホン酸モノマーの群の中では、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩が好ましい。粘度増強ポリマーは、プロセスの開始時に又は任意の他の時点で添加され得る。
好ましくは、本発明の方法は、アルカノールアミン、好ましくはトリイソプロパノールアミン及び/又はテトラヒドロキシエチルエチレンジアミン(THEED)の群から選択される硬化促進剤を含有する水溶液の存在下で完全に又は部分的に実施される。好ましくは、アルカノールアミンは、水硬性結合剤、好ましくはセメントの質量に対して0.01〜2.5質量%の用量で使用される。相乗効果は、水硬性結合剤系、特にセメント質系の早期強度発現に関して、アミン、特にトリイソプロパノールアミン及びテトラヒドロキシエチルエチレンジアミンを使用する際に見出され得る。好ましくは、アミンは、反応の終了時に添加される。
好ましくは、処理物は、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、ホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミノテトラ(メチレンホスホン)酸、ジエチレントリアミノペンタ(メチレンホスホン)酸の群から選択される硬化遅延剤を含有し、いずれの場合もそれぞれの酸の塩、ピロリン酸塩、五ホウ酸塩、メタホウ酸塩及び/又は糖(例えば、グルコース、糖蜜)を含む。硬化遅延剤は、製造工程の間に又はその後に添加され得る。硬化遅延剤の添加の利点は、オープンタイムを制御することができ、特に必要であれば、延長できることである。「オープンタイム」との用語は、流動性が、水硬性結合剤混合物の適切な作業性及び配置を可能にするにはもはや十分ではないと考えられる時点までの、水硬性結合剤混合物の製造後の時間間隔として当業者によって理解されている。オープンタイムは、現場での特定の要件及び用途の種類に依存している。原則として、プレキャスト産業は30〜45分の間を必要とし、レディミックスコンクリート産業は約90分のオープンタイムを必要とする。好ましくは、硬化遅延剤は、水硬結合剤、好ましくはセメントの質量に対して、0.01〜0.5質量%の用量で使用されている。遅延剤は、プロセスの開始時に又は任意の他の時間に添加され得る。
好ましいのは、硬化促進剤組成物が(ポルトランド)セメントを全く含有しないか又は硬化促進剤組成物の全質量に対して20質量%未満の(ポルトランド)セメントが含有されることを特徴とするプロセスである。
好ましくは、プロセスは(ポルトランド)セメントの不在下で実施され、得られた硬化促進剤は(ポルトランド)セメントを含有しない。最も好ましくは、硬化促進剤組成物は、(ポルトランド)セメントを含有しないか又は10質量%未満の(ポルトランド)セメントを含有する。この場合、硬化促進剤の含水率は80質量%以下である。
好ましくは、硬化促進剤組成物の水/セメント比(W/C)は、1よりも高い、更に好ましくは2よりも高い、最も好ましくは10よりも高い。
好ましいのは、硬化促進剤組成物が、好ましくは噴霧乾燥法により乾燥される処理工程が後に続く、硬化促進剤組成物の製造プロセスである。好ましくは、上記の実施態様のいずれかによって得られる硬化促進剤組成物は、好ましくは噴霧乾燥法によって乾燥される。乾燥方法は特に限定されず、別の可能な乾燥方法は、例えば、流動床乾燥機の使用である。一般的に、水は、ごく少量の場合でも、望ましくない早期の水和プロセスのために、多くの結合剤、特にセメントにとって有害であることが知られている。通常、非常に低い含水率の粉末製品は、それらを(ポルトランド)セメント及び/又は他の結合剤、例えば、CaSOベースの結合剤(例えば、硫酸カルシウム半水和物(バサナイト)、無水硫酸カルシウム)、スラグ、好ましくは高炉水砕スラグ、フライアッシュ、シリカダスト、メタカオリン、天然ポゾラン、仮焼オイルシェール、スルホアルミン酸カルシウムセメント及び/又はアルミン酸カルシウムセメント中に混合することが可能であるため、水性系と比較して有利である。
本発明は更に上記の方法によって得られる硬化促進剤組成物に関する。好ましくは、硬化促進剤組成物は、
i)0.1〜75質量%、好ましくは0.1〜50質量%、最も好ましくは0.1〜10質量%のケイ酸カルシウム水和物、
ii)0.001〜60質量%、好ましくは0.1〜30質量%、最も好ましくは0.1〜10質量%の、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマー、
iii)50〜99質量%、最も好ましくは70〜99質量%の水
を含有する。
典型的には、組成物、好ましくは水性硬化促進剤懸濁液中のケイ酸カルシウム水和物は、フォシャジャイト、ヒレブランダイト、ゾノトライト、ネコ石、単斜トベルモリー石(clinotobermorite)、9Å−トバモライト(リバーサイドライト)、11Å−トバモライト、14Å−トバモライト(プロンビエル石)、ジェンニ石、メタジェンニ石(metajennite)、カルシウムコンドロダイト、アフィライト、α−CSH、デラ石、ジャフェ石、ローゼンハーン石(rosenhahnite)、キララ石及び/又はスオルン石(suolunite)である。
更に好ましくは、組成物、好ましくは水性硬化促進剤懸濁液中のケイ酸カルシウム水和物は、ゾノトライト、9Å−トバモライト(リバーサイドライト)、11Å−トバモライト、14Å−トバモライト(プロンビエル石)、ジェンニ石、メタジェンニ石、アフィライト及び/又はジャフェ石である。
本発明の好ましい実施態様では、組成物、好ましくは水性硬化促進剤懸濁液中のケイ酸カルシウム水和物中のケイ素に対するカルシウムのモル比は、0.6〜2、好ましくは1.1〜1.8、更に好ましくは1.1〜1.5である。
本発明の更に好ましい実施態様では、ケイ酸カルシウム水和物中の水に対するカルシウムのモル比は、0.6〜6、好ましくは0.6〜4である。
硬化促進剤組成物の粒径分布は、WO2010/026155A1号に開示された方法に類似する超遠心分析法によって測定された。粒径分布は400nm未満であると判明した。
好ましくは、本発明の方法のいずれか1つによって得られた硬化促進剤組成物、好ましくは水性硬化促進剤懸濁液は、500nmよりも小さい、好ましくは300nmよりも小さい、更に好ましくは200nmよりも小さい粒径を有し、ケイ酸カルシウム水和物の粒径は、超遠心分析法によって測定される。
好ましくは、粒径の測定は、ベックマンコールターGmbH社製の超遠心分析機ベックマンモデルオプティマXLIによって25℃の温度で行われる。
Encyclopedia of Nanoscience and Nanotechnology(アメリカンサイエンティフィック出版、2004年)のH. Coelfen、“Analytical Ultracentrifugation of Nanoparticles”、67〜88頁の記述によると、粒径分布は、次の章に記載されるような超遠心分析法によって測定される。測定のために、ベックマンコールターGmbH社(47807クレーフェルト)製の市販の超遠心分析機「ベックマンモデルオプティマXLI」が使用される。
試料を適切な濃度まで水で希釈する。この濃度は、典型的には、1〜40g/lの間の試料の固体含量である。好ましくは比較的高い希釈度が選択される。選択されるべき濃度は、好ましくは、分析されるべき試料中のケイ酸カルシウム水和物粒子の含有量に従って適合される。好適な範囲は、当業者によって容易に見出され、特に試料の透明度及び測定感度の要因によって決定される。典型的には、超遠心分離の回転速度は、毎分2,000〜20,000回転の範囲で選択される(図2の例において回転速度は毎分10,000回転であった)。回転速度は、特定の試料の必要性に従って選択することができ、高速の超遠心分離は、好ましくは比較的小さな粒子が含まれる時に選択され、逆の場合も同様である。ケイ酸カルシウム水和物粒子の沈降速度sは、25℃での干渉光学系を用いて測定され、適切な評価ソフトウェア、例えば、Sedfit(http://www.analyticalultracentrifugation.com/default.htm)によって干渉データから抽出される。
ストークスアインシュタインの式
Figure 0006226986
によれば、粒子の直径dは、測定された沈降速度sを用いて算出され得る。
ηは媒体の動的粘度であり、毎分5回の回転速度で主軸数1のブルックフィールドLVDV−I粘度計を用いて25℃で測定された。sは粒子の沈降速度である。
Δpはケイ酸カルシウム水和物粒子と媒体との間の25℃での密度の差である。ケイ酸カルシウム水和物粒子の密度は、文献データとの比較によれば、2.1g/cmであると推定される。媒体の密度は、1g/cmであると推定される(希釈された水溶液の場合)。粒径dの絶対値へのΔpの影響は小さいと仮定されるので、Δpの推定の影響も小さい。
硬化促進剤組成物、好ましくは、水性硬化促進剤懸濁液は、通常、建設化学の分野で使用される任意の配合物成分、好ましくは、消泡剤、空気連行剤、遅延剤、収縮低減剤、再分散性粉末、他の硬化促進剤、凍結防止剤及び/又は抗白華薬も含有し得る。
本発明はまた、本発明による方法のいずれかによって得られる硬化促進剤組成物を、(ポルトランド)セメント、ポルトランドクリンカー、スラグ、好ましくは粉砕高炉スラグ、フライアッシュ、シリカダスト、メタカオリン、天然ポゾラン、仮焼オイルシェール、カルシウムスルホアルミネートセメント及び/又はアルミン酸カルシウムセメントを含有する建築材料混合物に、好ましくは水硬性結合剤として(ポルトランド)セメントを含有する建築材料混合物に用いる使用に関する。好ましくは、この使用は、前記結合剤を含有する建築材料混合物の硬化促進のためのものである。好ましくは、硬化促進剤は、(ポルトランド)セメント、ポルトランドクリンカー、スラグ、好ましくは粉砕高炉スラグ、フライアッシュ、シリカダスト、メタカオリン、天然ポゾラン、仮焼オイルシェール、カルシウムスルホアルミネートセメント及び/又はアルミン酸カルシウムセメントを含有する建築材料混合物の水性懸濁液の硬化促進に、好ましくは(ポルトランド)セメントを水硬性結合剤として含有する建築材料混合物において使用される。好ましくは、建築材料混合物の水性懸濁液中の水/結合剤比(W/B比)は0.1〜0.75、更に好ましくは0.25〜0.6である。
好ましくは、硬化促進剤は、CaSOベースの結合剤(例えば、無水及び半水)と上で挙げられたリストに記載された結合剤との混合物中で使用される。好ましくは、硬化促進剤は、CaSOベースの結合剤(例えば、無水及び半水)と(ポルトランド)セメントとの混合物中で使用される。CaSOベースの結合剤の割合は、混合物の95質量%以下であってよい。
本発明はまた、本発明による方法のいずれかによって得られる硬化促進剤組成物及び(ポルトランド)セメント、ポルトランドクリンカー、スラグ、好ましくは粉砕高炉スラグ、フライアッシュ、シリカダスト、メタカオリン、天然ポゾラン、焼成オイルシェール、カルシウムスルホアルミネートセメント及び/又はアルミン酸カルシウムセメントを含有する建築材料混合物に関する。好ましくは、建築材料混合物は、実質的に(ポルトランド)セメントを水硬性結合剤として含有する。硬化促進剤組成物は、好ましくは、クリンカー質量に対して0.05質量%〜5質量%の用量で建築材料混合物中に含有されている。
例示のために、建築材料混合物との用語は、乾燥又は水性形態で及び硬化又は塑性形態での混合物を意味し得る。乾燥建築材料混合物は、例えば、前記結合剤、好ましくは、本発明によるセメント及び硬化促進剤組成物(好ましくは粉末形態で)の混合物であってよい。水性形態、通常、スラリー、ペースト、新鮮なモルタル又はフレッシュコンクリートの形態の混合物は、水の結合剤成分及び硬化促進剤組成物への添加によって生成し、それらはプラスチックから硬化状態に変換する。
図1は、セメントペーストの経時的な熱流発生の例を示す。
実施例
櫛型ポリマー(試料1〜13)及び比較の櫛型ポリマー(試料14(C)〜22(C))を、以下の一般的な手順に従って調製した。重合の間に使用される各モノマー及び他の試薬のそれぞれの質量を第1表にまとめる。
櫛型ポリマーの重合のための一般的な説明:
手順A:
ガラス反応器は、機械的撹拌機、温度計及び投与ポンプを備えている。次に、これに表1a中のそれぞれの量の水を充填し、80℃まで加熱する。3つ供給物が同時に反応器に60分間投与される。供給物Aは、第1a表に示されるようにメタクリル酸を時として含有するMPEG−MAモノマーと第2表に示された相対量でHEMA−リン酸モノマーとの両方を含有する。供給物Bは、10%のペルオキソニ硫酸ナトリウム水溶液を含有し、供給物Cは20%の2−メルカプトエタノール水溶液を含有する。3つの供給物を60分後に停止し、温度を更に30分間80℃に保持する。その後、混合物を室温まで冷却し、NaOHでpH7に中和する。固体含有率を、適切な量の水の添加によって所与の値に調整する。ポリマーP20Cは、全てのモノマー、ペルオキソニ硫酸ナトリウム及び2−メルカプトエタノールを反応器に導入し、次いで温度を1時間80℃に維持する(ワンポット反応)ような、この規則の例外である。
Visiomer MPEG5005 MA Wは会社エボニックインダストリーズAGから入手可能である。これは、5,000g/モルの分子量を有するメタクリル酸とメチルポリエチレングリコールとのエステルである。精製されたVisiomer MA5005 Wとは、メタクリル酸(副生物)がVisiomer MA5005 Wの希釈液の酸化アルミニウム上で濾過により除去されたことを意味する。
Figure 0006226986
手順B:
ガラス製反応器は、機械式撹拌機及び温度計を備えている。これに、全てのモノマー、FeSOx7HO、Brueggolit FF06(ブリュッゲマン(Brueggemann)から入手可能)及び3−メルカプトプロピオン酸を充填する。重合を、30%の過酸化水素溶液を添加することによって開始する。15分後、NaOHを用いてpHを7に調整し、水を添加して固体含有率を調整する。
Figure 0006226986
第2表は、本発明及び比較例((C)で示される)による全ての櫛型ポリマーのモノマー組成物の概要を示し、更には各櫛型ポリマーの質量平均分子量M及び固体含有率のようなデータを示す。
Figure 0006226986
第2表における略語HEMA−リン酸エステルとは、ヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステルを意味し、MPEG#MAとは、いずれの場合も、モノマーのそれぞれの分子量を示す番号(#)を有するメチルポリエチレングリコールメタクリル酸エステルを意味する。
比較例は、特にアンカー基の種類(非リン酸エステルアンカー基、例えば、ポリカルボキシレートエーテルGlenium(登録商標)ACE30)及びポリエーテルマクロモノマーの側鎖の長さで異なる。
櫛型ポリマーGlenium(登録商標)ACE30は、モノマーのマレイン酸、アクリル酸、ビニルオキシブチル−ポリエチレングリコール−5800(M=40,000g/モル(G.P.Cにより測定);試料の固体含有率は45質量%である)に基づく、(BASFイタリアS.p.A.から入手可能な)市販のポリカルボキシレートエーテルである。
硬化促進剤の合成
Aとラベルされた硝酸カルシウム溶液を、次のように調製する:40.69gの無水硝酸カルシウム粉末を、20℃で39.1gの水を用いて完全に溶解するまで撹拌する。Bとラベルされたケイ酸ナトリウム溶液を、次のように調製する:26.91gの無水NaSiO粉末を、20℃で70.1gの水を用いて完全に溶解するまで混合する。それぞれのポリマーの第3の溶液(ラベルC)(ポリマーについては第2表を比較のこと;Acc.23(C)の場合Glenium(登録商標)ACE30が使用された)を、次のように調製する:16.2g(100%のポリマーとして計算)のそれぞれの櫛型ポリマーを16.6gの水に分散させる。
溶液A、B及びC(供給用)の調製後、22.96(100%のポリマーとして計算)gのそれぞれの櫛型ポリマー(第2表を比較のこと)を、310gの水中に分散させ、この分散液を反応器に導入する。撹拌しながら、溶液A(81.42g/時)、B(98.45g/時)及びC(32.78g/時)を反応器に供給し、各溶液の供給速度を括弧内に示す。合成を、効率的な撹拌条件下で20℃で実施する。添加が終了した後、これを更に30分間撹拌する。
促進剤懸濁液の固体含有率を、60℃のオーブン内で磁製るつぼにて24時間3g+/−0.1gの懸濁液を乾燥させることによって測定する。活性固体含有率を、以下の方法で算出する。有効含有率とは、固体質量の合計(測定された固体含有率によって示される)から、有機部分、ナトリウムイオン及び硝酸イオンを引いたものであると考えられる。有機部分、ナトリウムイオン及び硝酸イオンは、単純に合成から導かれる。試料の固体含有率とC−S−Hの含有率を第3表に詳細に示す。
熱量実験
セメントの硬化は、主に、無水ケイ酸塩相の水和に由来することが知られている(H.F: W. Taylor, The cement chemistry、第2版、1997年)。水和は、図1に示されるような等温熱量測定によりモニターされ得る。以下で熱量測定方法が説明されるべきである。実験では、硬化促進剤を用いずに且つ硬化促進剤(ブランク)を用いてセメント試料の発熱を試験した。硬化促進剤組成物(第3表)の投与量は、セメントの質量に対して0.35質量%のC−S−Hであった。水対セメントの比は、いずれの場合も0.5である。図1は、経時的な熱流発生の例を示す。
図1:セメントペーストの熱流発生(実施例)
水和の間に放出される熱流を、熱量測定法により測定し、これはセメントの水和速度に比例する。従って、水和促進は、時間と熱流との一次導関数によって記述することができる。硬化促進剤懸濁液の性能は、以下の比を用いて推定される:
Figure 0006226986
硬化促進剤組成物により提供される促進効果に特徴的な促進値を第3表に記載する。
Figure 0006226986
セメントに対する水の比を、全ての実験並びに硬化促進剤組成物の投与のために0.5に一定に維持する。投与量は、セメントの質量に対して0.35質量%のC−S−Hである。温度は20℃である。1の促進は、対照(促進剤添加剤のないブランク)と比較して全く改善せず、2の促進は、対照と比較して最初の数時間で水和速度を倍にしている。第3表には、異なる促進剤組成物を用いて得られた加速度を示す。対照と比較して加速度の値がかなり高く、これは良好な用量効率をも意味することが明らかになった。
コンクリート試験−圧縮強度
調製及びコンクリートの配合
DIN−EN12390に従って、以下のコンクリート混合物(1mの場合)を調製した:
380kgのセメント
123kgの石英砂0/0.5
78kgの石英砂0/1
715kgの砂0/4
424kgの砂利(4/8)
612kgの砂利(8/16)
159.6リットルの水
セメントに対する水の比(W/C)は0.42である;
及び添加剤、例えば、可塑剤及び促進剤。
2種のセメントを第4表に示されるように使用した。流動化剤の量を、最初に+/−2cmで同じスランプフローを有するように適合させる。加速剤の投与量は、セメントの質量に対する全固形分の質量の百分率で示す。示された量の水は、添加された可塑剤及び/又は促進剤組成物に含有される水を含む。Glenium(登録商標)ACE30を、混合プロセスの終了時に流動化剤として添加し、投与量を、セメント質量に対する固形分の質量百分率として表す。試験されるべき促進剤組成物を、セメントと混合する前に混合水に添加する。添加される促進剤の量を、セメント質量に対する(水を含む)懸濁液の質量の百分率で示す(第4表における投与量と比較のこと)。
コンクリート混合物の調製後、試験片[15cmのエッジ長さを有する立方体]を、DIN−EN12390−2に従って製造し、振動台で圧縮し、所望の硬化温度(5℃、20℃又は50℃)で貯蔵し、圧縮強度を様々な時間の後に決定する。
コンクリート実験の詳細と結果を第4表にまとめる。
Figure 0006226986
第4表におけるコンクリート試験の結果を次の章で説明する。市販の製品X−SEED(登録商標)100と比較すると、同じ促進効果を得るために、両方のセメントタイプではかなり少ない用量しか必要とされず、特に6時間後及び9時間後の投与量効率(圧縮強度)が良い方向でかなりの影響を受けることが判明した。

Claims (17)

  1. 水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物との反応による硬化促進剤組成物の製造方法であって、前記水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物との反応が、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液の存在下で実施され、前記水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーが、
    以下の一般式(I)
    Figure 0006226986
    (式中、
    は、同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又は非分枝鎖状若しくは分枝鎖状のC〜Cアルキル基によって表され
    n=2、3又は4であり
    及びMは同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又はカチオン等価物である)
    による構造単位が、リン酸化モノマーを重合単位の形で組み込むことによって櫛型ポリマー中で生成するように、
    且つ以下の一般式(II)
    Figure 0006226986
    (式中、
    は、同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又は非分枝鎖状若しくは分枝鎖状のC〜Cアルキル基によって表され
    Aは、同一又は異なり且つC2x(式中、x=2、3、4及び/又は5によって表されるが、但し、Aの少なくとも85モル%がCであることを条件とし、
    aは、同一又は異なり且つ65〜160整数によって表され、
    は、同一又は異なり且つ互いに独立してH及び/又は非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜Cアルキル基よって表される)
    による構造単位が、(メタ)アクリル酸エステルベースのポリエーテルマクロモノマーを重合単位の形で組み込むことによって櫛型ポリマー中で生成するように、
    リン酸化モノマーと(メタ)アクリル酸エステルベースのポリエーテルマクロモノマーの存在下でフリーラジカル重合によって製造されるコポリマーとして存在し、かつ
    前記櫛型ポリマーにおける、式(II)によるポリエーテルマクロモノマー由来の構造単位に対する式(I)による酸モノマー由来の構造単位のモル比が、3/1〜7/1である、前記製造方法。
  2. 式(I)においてRがメチルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 式(II)においてaが同一又は異なり且つ90〜140の整数によって表されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 式(II)においてRがメチルであり、x=2及び/又は=3であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 式(II)においてRがメチルであり且つx=2であることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記櫛型ポリマーにおける式(II)によるポリエーテルマクロモノマー由来の構造単位に対する式(I)による酸モノマー由来の構造単位のモル比が3.5/1〜5.5/1であることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  7. 構造単位を、カルボン酸モノマー取り込みによって櫛型ポリマー中で生成することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  8. 水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液が、更に水溶性カルシウム化合物及び水溶性ケイ酸塩化合物をその中に溶解した成分として含有することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  9. 水溶性カルシウム化合物の溶液と水溶性ケイ酸塩化合物の溶液を、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液に添加することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  10. 水溶性カルシウム化合物の溶液及び/又は水溶性ケイ酸塩化合物の溶液が、水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有することを特徴とする、請求項に記載の方法。
  11. 水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマーを含有する水溶液が、水溶性カルシウム化合物又は水溶性ケイ酸塩化合物を含有することを特徴とする、請求項に記載の方法。
  12. 成分を以下の比率:
    0.01〜15質量%の水溶性カルシウム化合物、
    ii0.01〜10質量%の水溶性ケイ酸塩化合物、
    iii0.1〜30質量%水硬性結合剤用の可塑剤として好適な水溶性櫛型ポリマー、
    iv)50〜99質量%
    で使用することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 水溶性カルシウム化合物が、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩素酸カルシウム、フッ化カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、乳酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム半水和物、硫酸カルシウム二水和物、硫化カルシウム、酒石酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、ケイ酸三カルシウム及び/又はケイ酸二カルシウムとして存在することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 水溶性ケイ酸塩化合物が、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水ガラス、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸、メタケイ酸ナトリウム及び/又はメタケイ酸カリウムとして存在することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 硬化促進剤組成物が(ポルトランド)セメントを全く含有しないか又は硬化促進剤組成物の全質量に対して20質量%未満の(ポルトランド)セメントが含有されることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 硬化促進剤組成物乾燥される処理工程が後に続く、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法によって製造される硬化促進剤組成物を、(ポルトランド)セメント、ポルトランドクリンカー、スラグフライアッシュ、シリカダスト、メタカオリン、天然ポゾラン、焼成オイルシェール、カルシウムスルホアルミネートセメント及び/又はアルミン酸カルシウムセメントを含有する建築材料混合物用いる使用。
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