JP5826814B2 - バイオポリウレタン樹脂及びバイオポリウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、環境に優しいポリウレタン樹脂に関する。さらに詳しくは、地球温暖化対策や環境負荷低減を目的としたカーボンニュートラルに大きく貢献する、植物由来の原料利用率(含有量)の高いバイオポリウレタン樹脂に関する。本発明のバイオポリウレタン樹脂は、従来のポリウレタン樹脂と同様に、各種コーティング剤、インキ、塗料などのバインダーや、フィルム、シート、フォームおよび各種成形物などへの使用が期待される。
近年、枯渇性資源でない産業資源として「バイオマス」が注目されているが、かかる観点からの「バイオマス」の定義は、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」とされている。従来から、木綿、ウール、絹、でんぷん、天然ゴムなどの天然系やその誘導体は、古典的なバイオマスポリマーとして使用されてきている。また、環境保全を目的に、1980年代から、バイオマスを原材料とする、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシアルカン酸などの生分解性を重視するバイオマスポリマーの開発が盛んに行われてきている。その後、バイオマスである、1,3−プロパンジオール、コハク酸、キチン・キトサンをベースに、石油系モノマーを反応させてバイオマスポリマー(バイオベースポリマー)に転換させることについての開発が行われてきている。これらのバイオベースポリマーは、地球環境温暖化防止策として有用と考えられており、成形加工、繊維、不織布、包装、トナー、インキ、塗料、フィルム・シート、フォーム、コーティング、接着剤など、多種多様な製品の素材として期待されている。その応用分野も、複合素材、繊維、自動車、エレクトロニクス、建築、農業、漁業、医療、化粧品、食品、物流等、全ての産業分野への展開が期待され、一部では実用化もされている。しかしながら、バイオマスポリマーは、用途によっては、従来の石油系のポリマーと比較して物性面が十分であると言い難い場合があり、機械強度、耐熱性、加水分解性、柔軟性、難燃性、生分解性など、改良の余地がある。
ここで、汎用性の石油系ポリマーの一つであるポリウレタン系樹脂(ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリウレタン−ポリウレア樹脂の総称。以下同じ。)は、耐摩耗性、屈曲性、可撓性、柔軟性、加工性、接着性、耐薬品性などの諸物性に優れたものが得られ、かつ、各種加工法への適性にも優れるため、各種コーティング剤、インキ、塗料などのバインダーとして、或いは、フィルム、シートおよび各種成形物用材料として広く使用されている。このため、これらの様々な用途に適した物性のポリウレタン系樹脂が種々提案されている。
ポリウレタン系樹脂は、基本的には、高分子量ポリオール成分、有機ポリイソシアネート成分、さらには必要に応じて鎖伸長剤成分を反応させて得られるものであるが、これらの各成分の種類、組み合わせを変化させることによって、種々の性能(物性)を有するポリウレタン系樹脂の提供を可能としている。
しかしながら、上記ポリウレタン系樹脂は、石油資源からの原材料調達、素材製造、使用、ゴミとして焼却するライフサイクルが大半であり、この点から、エコロジーを考慮した改善が求められている。すなわち、近年、ゴミの焼却によって発生する、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)等の温室効果ガス発生における地球温暖化や、石油資源の枯渇などは社会問題となっている。これらの温室効果ガスは、地表から熱が宇宙空間に逃げる作用を妨げる働きがあり、温室効果ガスの増加に伴って生じる、地球全体の海面の上昇や、温度上昇による生態系や農林業への影響が指摘されており、改善が求められている。また、原材料調達、素材製造、使用、廃棄までのライフサイクルにおいて、少なくとも、従来の石油由来の原材料を使用し続ける状態は、環境に配慮したものとは言えない。
一方、植物由来の原材料は、植物が生育する際にCO2を吸収するために、例え焼却された場合でもCO2はゼロとカウントすることができ、植物由来の原材料は、地球温暖化対策に貢献できるという考え方がある。しかし、例えば、従来から知られている植物由来のポリ乳酸は、土壌微生物分解によって廃棄物削減に貢献できるとの立場から用途の拡大が推進されてきたが、その耐久性が低いために、限定された部位にしか使用できないという課題がある。
前記したように、ポリウレタン系樹脂は、諸物性に優れ、かつ、各種加工法への適性にも優れるため、種々の用途への適応がなされているが、植物由来の原材料を用いてバイオポリウレタン樹脂とする場合には、植物由来の原料利用率(含有量)が高いものであると同時に、下記の要求を満足する実用化が可能なものであることが望まれる。すなわち、従来のポリウレタン系樹脂では、例えば、耐久性を必要とする、自動車関連、家具用関連に使用する素材としては、さらなる基材との接着性、柔軟性、耐水性が求められている。また、前記したような事情から、より地球環境に配慮した素材の提供が求められている。
これに対し、石油から誘導したポリオールの少なくとも一部を植物由来のヒドロキシレートで置き換えた、再生可能な成分で製造されたポリウレタン発泡体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、化石燃料ポリオールと植物由来の高級脂肪酸とを縮合反応させてなる植物由来のポリオール、または、該植物由来のポリオールとイソシアネートとを反応させて末端にイソシアネート基を有するポリイソシアネートプレポリマーを原料として用いた軟質ポリウレタン発泡体についての提案がある(特許文献2参照)。そして、軟質ポリウレタン発泡体の物性を良好に維持することができると共に、難燃剤を用いることなく低燃焼性を発現することができるとしている。これらの文献は、ウレタン樹脂の製造原料の一部として植物由来の原料を用いることができることを提案しているが、未だ十分なものとは言い難く、諸物性に優れたポリウレタン樹脂を得、実用化が可能な技術とするためには、詳細に検討していく必要があることを示している。
特開2006−291205号公報 特開2009−167255号公報
例えば、各種コーティング剤などの用途に使用されるポリウレタン系樹脂は、環境問題に対する対策対応については、殆ど考慮されていないといった現状があり、植物由来の原料を積極的に使用することが望まれる。その一方で、使用用途にもよるが、一般的に、各種コーティング剤に要求される諸物性として、以下のことが要求されるため、環境問題に対する対策は、これらの諸物性を満足するものであることが前提となる。すなわち、原則として要求される耐久物性として、耐加水分解性、耐光性、耐熱性、耐ガス変色性、耐黴性、耐オレイン酸性(人間の汗成分)などを満足できる材料であることが要求される。
本発明は、以上のような従来型技術における種々の問題に鑑みてなされたものである。その目的は、植物由来の原材料を高い比率で使用したバイオポリウレタン樹脂において、これを適用した場合に、各種コーティング剤、各種塗料、印刷インキ、成形体、フィルム、シート類に要求されている耐久性や、その性能などが従来のものと遜色がないか、或いはむしろ向上させることができ、しかも、環境問題に対する対応策ともなるエコロジー素材であるバイオポリウレタン樹脂を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、活性水素基を有する反応成分であるバイオポリオール成分と、イソシアネート成分(d)とを反応させてなるバイオポリウレタン樹脂であって、前記バイオポリオール成分は、植物由来の炭素数が2〜4の短鎖ジオール成分(a)と植物由来のカルボン酸成分(c)とを用いて合成されてなるバイオポリエステルポリオール(B)、または植物由来の炭素数が2〜4の短鎖ジオール成分(a)を用いて合成されてなるバイオポリエーテルポリオール(C)であり、前記ポリオール成分が、前記バイオポリエステルポリオール(B)である場合、前記短鎖ジオール成分(a)は、植物由来の、エチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールから選ばれる少なくとも1種であり、かつ前記イソシアネート成分(d)が、植物由来のイソシアネート(d2)であり、前記ポリオール成分が、前記バイオポリエーテルポリオール(C)である場合、前記短鎖ジオール成分(a)は、植物由来の、1,3−プロパンジオールと、ポリ(トリメチレン/テトラメチレン)グリコールエーテルポリオール又はポリテトラメチレングリコールエーテルポリオールとの組み合わせであり、かつ前記イソシアネート成分(d)が、前記植物由来のイソシアネート(d2)であるとともに、セバシン酸、スベリン酸、アゼライン酸、グルタル酸、コハク酸、ダイマー酸およびリシンから合成されたものであることを特徴とするバイオポリウレタン樹脂を提供する。
本発明の好ましい形態としては、下記のものが挙げられる。
さらに、植物由来の炭素数が2〜4の短鎖ジオール成分(a)或いは石油由来のジオール成分および/またはジアミン成分(e)を反応成分として含む上記バイオポリウレタン樹脂。
前記反応成分の合計の全活性水素含有基と、前記(d)成分のイソシアネート基とを、0.9〜1.5の当量比で反応させて得られる上記バイオポリウレタン樹脂。
前記カルボン酸成分(c)が、植物由来のひまし油誘導体からなるセバシン酸および/または植物由来のコハク酸である上記バイオポリウレタン樹脂。
前記バイオポリオール成分が、前記バイオポリエステルポリオール(B)である場合、前記植物由来のイソシアネート(d2)が、植物由来のセバシン酸、スベリン酸、アゼライン酸、グルタル酸、コハク酸、ダイマー酸およびリシンのいずれから合成される上記バイオポリウレタン樹脂。
前記いずれかのバイオポリウレタン樹脂を含んでなるバイオポリウレタン樹脂組成物であって、その形態が、有機溶剤系、水系、100%ソリッド、ペレットまたはビーズのいずれかである上記バイオポリウレタン樹脂組成物
記形態が、有機溶剤系であり、かつ、有機溶剤として、植物由来の有機溶剤を含有する上記バイオポリウレタン樹脂組成物
前記植物由来の有機溶剤が、エタノール、ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチルおよび乳酸ブチルから選ばれる少なくとも1種である上記バイオポリウレタン樹脂組成物
以上のように、本発明によれば、植物由来の原材料を高い比率で使用したバイオポリウレタン樹脂(以下、バイオウレタン樹脂とも呼ぶ)において、これを適用した場合に、各種コーティング剤、各種塗料、印刷インキ、成形体、フィルム、シート類に要求されている耐久性や、その性能などを向上させることができ、しかも、環境問題に対する対応策ともなるエコロジー素材であるバイオポリウレタン樹脂が提供される。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明のバイオウレタン樹脂は、植物由来の成分を高い比率で使用したことを特徴とする。より詳しくは、本発明のバイオウレタン樹脂は、植物由来の成分を用いて合成された下記に挙げるいずれかのポリオール成分と、植物由来のイソシアネートを用いることもできるイソシアネート成分とを反応させてなることを特徴とする。本発明を構成する植物由来の成分を用いて合成されてなるポリオール成分としては、下記のものが挙げられる。少なくとも植物由来の短鎖ジオール成分を用いて合成された植物由来のポリカーボネートポリオール(A)、或いは、植物由来の短鎖ジオール成分と、植物由来のカルボン酸成分とを用いて合成された植物由来のポリエステルポリオール(B)、或いは、植物由来の短鎖ジオール成分を用いて合成された植物由来のポリエーテルポリオール(C)のいずれかである。本発明で「ポリウレタン」とはポリウレタンおよびポリウレタン−ポリウレアの総称である。したがって、必要に応じてジアミン成分を用いて反応させたものであってもよい。また、本発明で言う「活性水素含有基」とは、イソシアネート基と反応性の、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基などの活性水素を有する官能基を意味する。
本発明のバイオポリウレタン樹脂は、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートまたは植物由来のイソシアネートなどのポリイソシアネートと、活性水素含有基として、植物由来の短鎖ジオールと、植物由来のポリオール成分が、ポリウレタンブロックおよび/またはポリウレアブロックの少なくとも一種との反復体からなり、そして上記ポリウレタンブロックおよび/またはポリウレアブロックを共重合することによって得られる。
本発明のバイオポリウレタン樹脂の形態は、有機溶剤系、水系、100%ソリッド、ペレット、ビーズなどのいずれのものでもよいが、下記に述べるように植物由来の成分を用いて合成されているため、環境に配慮した素材となる。また、有機溶剤系のバイオポリウレタン樹脂の場合に、有機溶剤として植物由来の有機溶剤を含有させるとよい。例えば、植物由来からなる短鎖ジオール成分(例えば、1,3−プロパンジオール成分や1,4−ブタンジオールやエチレングリコール)および/または植物由来の成分からなるポリオール成分を用いることが好ましく、この点からもCO2削減に寄与し得る。バイオウレタン樹脂の合成に使用する有機溶剤として、その一部に植物由来のもの(たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル)を用いれば、樹脂の構成成分だけでなく、溶剤成分についてもCO2排出量の削減に配慮した素材となる。他方、水系、100%ソリッド、ペレットおよびビーズの形態の場合は、VOC(揮発性有機化合物)対策の観点から、さらに地球環境に配慮した素材となる。
バイオポリウレタン樹脂も、焼却する場合にCO2を発生する。しかし、本発明のバイオポリウレタンの原料の一部は、トウモロコシやヒマ(トウゴマの種子)などの植物から得られる植物由来の短鎖ジオールやポリオールである。これらの原料植物は、その育成過程において、水を与え、光合成を行うことで大気中のCO2を吸収する。本発明では、これらの植物由来の成分と、有機イソシアネートと反応させることで、バイオポリウレタン樹脂としているが、その際、高い比率で植物由来の成分を使用しているので、焼却によって排出される二酸化炭素と、植物の育成過程で吸収される二酸化炭素が同じ量とはならないまでも、いわゆるカーボンニュートラルの考えに沿ったものとなっている。
上記のカーボンニュートラルの考え方から、バイオウレタン樹脂の合成や加工において使用される有機溶剤の一部にも、先に挙げたような植物由来の溶剤を使用することが好ましい。すなわち、バイオウレタン樹脂の合成や加工の際に、蒸発した有機溶剤を回収して焼却処理するとCO2を発生するが、上記の考え方にたてば、その一部にでも植物由来の有機溶剤を使用する形態とすることで、石油由来の有機溶剤を用いた場合に比べるとCO2排出量の削減に寄与し得ることとなる。
次に、本発明のバイオウレタン樹脂を構成する各成分について、さらに詳しく説明する。本発明のバイオウレタン樹脂は、少なくとも植物由来の短鎖ジオール成分(a)と石油由来のカーボネート成分(b)とを用いて合成された、植物由来のポリカーボネートポリオール(A)、或いは、植物由来の短鎖ジオール成分(a)と植物由来のカルボン酸成分(c)とを用いて合成された、植物由来のポリエステルポリオール(B)、或いは、植物由来の短鎖ジオール成分(a)を用いて合成された、植物由来のポリエーテルポリオール(C)のいずれかのポリオール成分と、イソシアネート成分(d)とを反応して得られる。さらに、当該反応の際に、必要に応じて、植物由来の短鎖ジオール成分(a)や、必要に応じて石油由来のジオール成分および/またはジアミン成分(e)を反応成分として含んでいてもよい。
本発明のバイオポリウレタン樹脂は、少なくとも、上記に挙げたポリオール(A)、(B)および(C)から選ばれるいずれかを用いて合成されてなるが、上記した通り、これらのポリオール成分は、いずれも植物由来の短鎖ジオール成分(a)成分などを原料としており、植物由来の成分である。植物由来の短鎖ジオール成分(a)としては、例えば、下記のような方法によって植物原料から得られる、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールなどがあるが、いずれも使用し得る。これらは、単独で用いても併用してもよい。
1,3−プロパンジオール(HOCH2CH2CH2OH)は、植物資源(例えば、トウモロコシ)を分解してグルコースが得られる発酵法により、グリセロールから3−ヒドロキシプロピルアルデヒド(HPA)を経て、製造される。上記発酵法のようなバイオ法で製造された1,3−プロパンジオール化合物は、EO製造法の1,3−プロパンジオール化合物と比較し、安全性面から乳酸など有用な副生成物が得られ、しかも製造コストも低く抑えることが可能であり、この点でも有用である。
1,4−ブタンジオールは、植物資源からグリコールを製造し発酵することで得られたコハク酸を得、これを水添することによってバイオマス1,4−ブタンジオールが製造できる。さらに、上記エチレングリコールは、例えば、常法によって得られるバイオエタノールからエチレンを経て製造される。
バイオポリカーボネートポリオールであるポリオール(A)は、上記した植物由来の短鎖ジオール成分(a)と、石油由来のカーボネート(b)成分とを用いて合成することにより生成される。上記カーボネート(b)としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジエチレンカーボネート、ジブチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
バイオポリエステルポリオールであるポリオール(B)は、上記した短鎖ジオール(a)と共に、植物由来のカルボン酸成分(c)を原料として得られる。前記カルボン酸成分(c)としては、セバシン酸、コハク酸、乳酸、グルタル酸、ダイマー酸などが挙げられる。例えば、セバシン酸は、ひまし油(トウゴマの種子より抽出)から得られるリシノール酸をアルカリ熱分解することにより、ヘプチルアルコールを副生成物として生成される。
上記ポリオール(B)は、これらの植物由来のカルボン酸成分(c)と、上述した植物由来の短鎖ジオール成分(a)と縮合反応することによって、100%植物由来のバイオポリエステルポリオールとして生成される。このため、本発明のバイオウレタン樹脂の原料として好適である。例えば、植物由来のセバシン酸と植物由来の1,3−プロパンジオールとを直接脱水縮合して得られるポリトリメチレンセバセートポリオール、植物由来のコハク酸と植物由来の1,4−ブタンジオールとを直接脱水縮合して得られるポリブチレンサクシネートポリオール、また植物由来のポリ乳酸ポリオールなどのバイオポリエステルポリオールが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。本発明者らの検討によれば、前記したセバシン酸と、前記した植物由来の短鎖ジオールとによって得られる全ての植物由来のバイオポリエステルポリオールは、特にウレタン樹脂原料として有用である。
本発明のバイオポリウレタン樹脂には、上記ポリオール(A)および(B)と共に、植物由来のポリエーテルポリオール(C)を、ポリオールとして併用することができる。ポリエーテルポリオールを併用することにより、本発明のバイオポリウレタン樹脂中の植物由来成分の割合を増やすことができる。ポリエーテルポリオールとしては、植物由来の、エチレングリコールを重合したポリエチレングリコール、および1,4−ブタンジオールを重合したポリテトラメチレングリコール、または、それぞれ植物由来であるエチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールの(ブロックまたはランダム)共重合体などが挙げられる。例えば、植物由来の1,3−プロパンジオールは、酸触媒によって重縮合することができる。また、植物由来の1,4−ブタンジオールからテトラヒドロフランを合成し、さらにこれをカチオン重合することによって重縮合することもできる。これらのポリエーテルポリオールは、単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
上述したポリカーボネートポリオール(A)、ポリエステルポリオール(B)およびポリエーテルポリオール(C)の重量平均分子量は特に限定されないが、通常数平均分子量は500〜3,000程度である。3,000を超えるとウレタン結合の凝集力が発現せず機械特性が低下したり、結晶性ポリオールにおいては皮膜化した際に白化現象を引き起こす場合があるので、好ましくない。また、これらのポリオールは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明のバイオウレタン樹脂の合成には、さらに反応成分として、上記したポリオール(A)、ポリオール(B)およびポリオール(C)の少なくともいずれかと共に、必要に応じて、先に説明した植物由来の短鎖ジオール成分(a)或いは石油由来のジオール成分および/またはジアミン成分(e)を用いることができる。上記石油由来のジオール成分としては、下記に挙げるような石油由来の短鎖ポリオール成分等を用いることができる。例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満);1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式系グリコール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満);キシリレングリコールなどの芳香族グリコール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満);ビスフェノールA、チオビスフェノール、スルホンビスフェノールなどのビスフェノール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満);C1〜C18のアルキルジエタノールアミンなどのアルキルジアルカノールアミン類などの化合物が使用できる。また、石油由来の短鎖ポリオール成分としては、上記に限らず、下記に挙げるような多価アルコール系化合物を用いることもできる。例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明の効果の範囲内であれば、その他、石油由来のポリエステルポリオールを、上記したポリオール(A)、ポリオール(B)およびポリオール(C)の少なくともいずれかと共に用いることが可能である。石油由来のポリエステルポリオールとは、例えば、石油由来の脂肪族系ジカルボン酸類(例えば、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、アゼライン酸など)および/または芳香族系ジカルボン酸(例えば、イソフタル酸、テレフタル酸など)と石油由来の低分子量グリコール類(例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンなど)とを縮重合したものが挙げられる。より具体的には、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンタンアジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオール、ポリラクトンポリオール、ポリカプロラクトンジオールまたはトリオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオールなどが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、低分子量グリコール類として石油由来の原材料を使用することもでき、また、石油由来のポリカーボネートポリオール(例えば、ポリテトラメチレンカーボネート、ポリペンタメチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート)なども併用できる。
さらに、本発明の効果の範囲内であれば、本発明のバイオポリウレタン樹脂の合成に、石油由来のジアミン成分(e)等のポリアミンを用いることも可能である。石油由来のポリアミンとしては、短鎖ジアミン、脂肪族系、芳香族系ジアミン類、ヒドラジン類などが挙げられる。上記短鎖ジアミンとしては、例えばメチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン化合物;フェニレンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(フェニルアミン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族ジアミン化合物;シクロペンタジアミン、シクロヘキシルジアミン、4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミンなどの脂環式ジアミン化合物などが挙げられる。また、ヒドラジン、カルボジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジン類が挙げられる。その他、アミノ変性シロキサンなどが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。上記に挙げたポリオールおよびポリアミンの中でも、ジオール化合物、ジアミン化合物が好ましい。
その他、必要に応じて石油由来のポリオレフィンポリオールを使用することもできる。例えば、ポリブタジエングリコール、シロキサン変性ポリオール、ポリイソプレングリコールまたは、その水素化物など、が挙げられる。また、石油由来のポリメタクリレートジオールとしては、例えば、α,ω−ポリメチルメタクリレートジオール、α,ω−ポリブチルメタクリレートジオールなどが挙げられる。
本発明に使用するイソシアネート(d)としては、従来公知のポリウレタンの製造に使用されている石油由来のポリイソシアネート(d1)を用いることができ、特に限定されない。例えば、好ましいものとして、トルエン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネートジフェニルエーテル、4,4’−メチレンビス(フェニレンイソシアネート)(MDI)、ジュリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネート、o−ニトロベンジジンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジベンジルなどの芳香族ジイソシアネートなどが挙げられる。
また、メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDI、水添XDIなどの脂環式ジイソシアネートなど、或いは、これらのジイソシアネート化合物と低分子量のポリオールやポリアミンを末端がイソシアネートとなるように反応させて得られる、ポリウレタンプレポリマーなども当然使用することができる。
本発明で用いることのできるイソシアネート(d)としては、上記の他、植物由来のイソシアネート(d2)を用いることもできる。植物由来のポリイソシアネート(d2)は、植物由来の二価カルボン酸を酸アミド化、還元することで末端アミノ基に変換し、さらに、ホスゲンと反応させ、該アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。植物由来のポリイソシアネート(d2)としては、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。また、植物由来のアミノ酸を原料として、そのアミノ基をイソシアネート基に変換することによっても植物由来のイソシアネート化合物を得ることができる。例えば、リシンジイソシアネート(LDI)は、リシンのカルボキシル基をメチルエステル化した後、アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。また、1,5−ペンタメチレンジイソシアネートはリシンのカルボキシル基を脱炭酸した後、アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。
上記の原料を用いて得られる本発明のバイオウレタン樹脂は、その製造方法については特に限定されず、従来公知のポリウレタンの製造方法を用いることができる。例えば、分子内に活性水素を含まない有機溶剤の存在下、または不存在下に、短鎖ジオール成分(a)として植物由来の1,3−プロパンジオール化合物と、植物由来のカルボン酸成分(c)からなるバイオポリエステルポリオール(B)と、イソシアネート(d)と、必要に応じて低分子ジアミンを鎖伸長剤とし、イソシアネート基と活性水素含有官能基との当量比が、通常、1.0となる配合の材料を用いて、下記の方法で合成できる。すなわち、上記した材料を用い、ワンショット法、または多段法により、通常、20〜150℃、好ましくは60〜110℃で、理論イソシアネート%となるまで反応し、イソシアネート基がほとんどなくなるまで反応させることで、バイオウレタン樹脂を得ることができる。
本発明のバイオウレタン樹脂の合成においては、必要に応じて触媒を使用できる。触媒としては、例えば、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート、スタナスオクトエート、オクチル酸亜鉛、テトラn−ブチルチタネートなどの金属と有機および無機酸の塩、および有機金属誘導体、トリエチルアミンなどの有機アミン、ジアザビシクロウンデセン系触媒などが挙げられる。
また、本発明のバイオウレタン樹脂の合成は、無溶剤で合成しても、必要であれば有機溶剤を用いて合成してもよい。この場合に使用し得る好ましい有機溶剤としては、イソシアネート基に不活性であるか、または反応成分よりも低活性なものが挙げられる。例えば、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、芳香族系炭化水素溶剤(トルエン、キシレン、スワゾール(コスモ石油株式会社製の芳香族系炭化水素溶剤)、ソルベッソ(エクソン化学株式会社製の芳香族系炭化水素溶剤)など)、脂肪族系炭化水素溶剤(n−ヘキサンなど)、アルコール系溶剤(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、エーテル系溶剤(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなど)、グリコールエーテルエステル系溶剤(エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなど)、アミド系溶剤(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ラクタム系溶剤(n−メチル−2−ピロリドンなど)が挙げられる。特に、本発明のバイオウレタン樹脂合成の際に用いる有機溶剤の一部に、植物由来のもの(エタノール、ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなど)を用いることが好ましい。先に述べたように、このようにすれば、合成したバイオウレタン樹脂溶液全体としての植物由来比率を高めることができる。また、植物由来の有機溶剤を用いることで、使用した有機溶剤を回収して焼却処理する場合においても、CO2排出量の削減に寄与し得ることになる。
なお、本発明のポリウレタン合成工程においては、ポリマー末端に、イソシアネート基が残った場合、イソシアネート末端の停止反応を加えてもよい。例えば、モノアルコールやモノアミンのように単官能性の化合物ばかりでなく、イソシアネートに対して異なる反応性のもつ2種の官能基を有するような化合物であっても使用することができる。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどのモノアルコール;モノエチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミンなどのモノアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミンなどが挙げられ、この中でもアルカノールアミン類が反応制御しやすいという点で好ましい。
上記バイオウレタン系樹脂の製造に当たり、必要に応じて添加剤を加えてもよい。例えば、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系など)、光安定剤(ヒンダードアミン系など)、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系など)、ガス変色安定剤(ヒドラジン系など)、加水分解防止剤(カルボジイミドなど)金属不活性剤(ヒドラジン系など)やこれら2種類以上の併用が挙げられる。さらに意匠性付与剤(有機微粒子、無機微粒子)、有機顔料、無機顔料、防黴剤、難燃剤やその他の添加剤を適宜使用することができる。上記の有機微粒子および無機微粒子としては、例えば、シリカ、シリコーン樹脂微粒子、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子、シリコーン変性ウレタン樹脂微粒子、ポリエチレン樹脂微粒子、反応性シロキサンなどを含み得る。
本発明のバイオウレタン樹脂を製造する場合には、合成に用いる各成分の配合を下記のようにすることが好ましい。植物由来からなるポリオール成分である、バイオポリカーボネートポリオール(A)、バイオポリエステルポリオール(B)およびバイオポリエーテルポリオール(C)の少なくともいずれかを10〜100質量%とし、必要に応じて使用する、植物由来からなる短鎖ジオール成分(a)および必要に応じて使用する、石油由来のジオール成分および/またはジアミン成分(e)を0〜30質量%とし(但し、これらの反応成分の合計量は100質量%である。)、これらの割合で配合する。そして、これらの反応成分と、イソシアネート化合物(d)とを、これらの反応成分中の全活性水素とイソシアネート基とがほぼ等モル(0.9〜1.5)となるように反応させるとよい。
本発明のバイオポリウレタン樹脂は、植物由来成分の含有量が、28質量%以上95質量%以下、好ましくは39質量%以上95質量%以下となるように構成される必要がある。植物由来成分の含有量が多いほど、本発明の特徴であるカーボンニュートラルを実現することができる。本発明のバイオウレタン系樹脂の分子量は、その用途にもよるが、重量平均分子量(GPCで測定。標準ポリスチレン換算。)が2,000〜500,000の範囲のものが好ましい。
以下に、中間体の合成例、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の文中の「部」および「%」は特に断りのない限り質量基準である。
<ポリオールの合成>
[ポリエステルポリオール合成例PES1]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、セバシン酸(ひまし油由来)1,500部と、1,3−プロパンジオール(植物由来)645部とを仕込み、窒素雰囲気下において、130℃まで加熱して溶解させた。その後、テトラブトキシチタン0.21部を添加し、230℃まで昇温して、発生する水を溜出させながら反応させ、水の溜出がほとんどなくなるまで反応させた。減圧して水をさらに溜去させながら酸価が0.5mgKOH/g以下になるまで加熱減圧を続けた。このようにして、水酸基価が56.5mgKOH/g、酸価が0.3mgKOH/gの100%植物由来ポリエステルポリオールPES1[植物由来成分含有量(以下、BPと表記)=100%]を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリエステルポリオール合成例PES2]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、セバシン酸(ひまし油由来)1,333部と、1,3−プロパンジオール(植物由来)547部とを仕込み、窒素雰囲気下において、130℃まで加熱して溶解させた。その後、テトラブトキシチタン0.19部を添加し、230℃まで昇温して発生する水を溜出させながら反応させ、水の溜出がほとんどなくなるまで反応させた。減圧して水をさらに溜去させながら酸価が0.5mgKOH/g以下になるまで加熱減圧を続けた。このようにして、水酸基価が36.2mgKOH/g、酸価が0.3mgKOH/gの100%植物由来ポリエステルポリオールPES2(BP=100%)を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリエステルポリオール合成例PES3]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、セバシン酸(ひまし油由来)750部と、コハク酸(植物由来)750部と、1,3−プロパンジオール(植物由来)855部とを仕込み、窒素雰囲気下において、130℃まで加熱して溶解させた。その後、テトラブトキシチタン0.23部を添加し、230℃まで昇温して発生する水を溜出させながら反応させ、水の溜出がほとんどなくなるまで反応させた。減圧して水をさらに溜去させながら酸価が0.5mgKOH/g以下になるまで加熱減圧を続けた。このようにして、水酸基価が56.9mgKOH/g、酸価が0.3mgKOH/gの100%植物由来ポリエステルポリオールPES3(BP=100%)を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリカーボネートポリオール合成例PC1]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、1,3−プロパンジオール(植物由来)450部と、ジメチルカーボネート533部(1,3−プロパンジオールに対して等モル)と、テトラブトキシチタン0.1部とを仕込み、窒素雰囲気下において、180℃まで昇温してメタノールを溜出させながら反応させ、メタノールの溜出がほぼなくなるまで反応させた。発生したメタノールおよび過剰のジメチルカーボネートを減圧して除去した。このようにして、水酸基価が59.5mgKOH/gのポリカーボネートポリオールPC1(BP=73%)を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリカーボネートポリオール合成例PC2]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、1,3−プロパンジオール(植物由来)390部と、ジエチルカーボネート605部(1,3−プロパンジオールに対して等モル)と、テトラブトキシチタン0.1部とを仕込み、窒素雰囲気下において、200℃まで昇温してエタノールを溜出させながら反応させ、エタノールの溜出がほぼなくなるまで反応させた。発生したエタノールおよび過剰のジエチルカーボネートを減圧して除去した。このようにして、水酸基価が56.1mgKOH/gのポリカーボネートポリオールPC2(BP=73%)を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリカーボネートポリオール合成例PC3]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、1,3−プロパンジオール(植物由来)465部と、エチレンカーボネート538部(1,3−プロパンジオールに対して等モル)とを仕込み、窒素雰囲気下において、70℃まで昇温して溶解した。その後、テトラブトキシチタン0.1部を仕込み、ジオールを溜出させながら220℃まで昇温し、ジオールの溜出がほぼなくなるまで反応させた。発生したジオールおよび過剰のエチレンカーボネートを減圧して除去した。このようにして、水酸基価が60.2mgKOH/gのポリカーボネートポリオールPC3(BP=73%)を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリカーボネートポリオール合成例PC4]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、1,3−プロパンジオール(植物由来)260部と、ジフェニルカーボネート733部(1,3−プロパンジオールに対して等モル)とを仕込み、窒素雰囲気下において、150℃まで昇温して溶解した。その後、テトラブトキシチタン0.1部を仕込み、220℃まで昇温しながら減圧し、フェノールを溜出させながら反応させた。さらに250℃まで昇温しながら減圧度を上げて反応させた。発生したフェノールおよび過剰のジフェニルカーボネートを270℃で減圧して除去した。このようにして、水酸基価が55.8mgKOH/gのポリカーボネートポリオールPC4(BP=73%)を得た。表1に、合成原料および得られたポリオールの性状を示した。
[ポリカーボネートポリオール合成例PC5]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、1,3−プロパンジオール(植物由来)425部、1,4−ブタンジオール25部、1,5−ペンタンジオール25部、1,6−ヘキサンジオール25部と、ジメチルカーボネート569部(全ジオールに対して等モル)と、テトラブトキシチタン0.1部とを仕込み、窒素雰囲気下において、180℃まで昇温してメタノールを溜出させながら反応させ、メタノールの溜出がほぼなくなるまで反応させた。発生したメタノールおよび過剰のジメチルカーボネートを減圧して除去した。このようにして、水酸基価が58.7mgKOH/gのポリカーボネートポリオールPC5(BP=53%)を得た。
[ポリカーボネートポリオール合成例PC6]
撹拌機、分溜管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、1,4−ブタンジオール(植物由来)500部と、ジメチルカーボネート500部(1,4−ブタンジオールに対して等モル)と、テトラブトキシチタン0.1部とを仕込み、窒素雰囲気下において、180℃まで昇温してメタノールを溜出させながら反応させ、メタノールの溜出がほぼなくなるまで反応させた。発生したメタノールおよび過剰のジメチルカーボネートを減圧して除去した。このようにして、水酸基価が59.7mgKOH/gのポリカーボネートポリオールPC6(BP=76%)を得た。
Figure 0005826814
<ポリウレタンの合成>
上記で合成した植物由来成分を用いて合成してなる各ポリオールを原料に使用して、下記のようにしてポリエステルポリウレタンを合成した。
参考例1:ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU1]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリエステルポリオールPES1を100部、エチレングリコールを15部、DMF(ジメチルホルムアミド)を282部仕込み、70℃に加温した。ここに、MDI(メチレンビス(4−フェニルイソシアネート))を73部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを157部添加して、固形分30%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU1(BP=53%)を得た。
参考例2:ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU2]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、先に合成したポリエステルポリオールPES1を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを197.5部およびIPDI(イソホロンジイソシアネート)82.5部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)を仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、IPDA(イソホロンジアミン)21部とDMF312部を添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU2(BP=53%)を得た。
参考例3:ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU3]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリエステルポリオールPES2を200部、DMFを90.5部仕込み、70℃に加温した。ここに、TDI(トリレンジイソシアネート)を11.2部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌して、固形分70%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU3(BP=95%)を得た。
[比較例1:ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU4]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、石油由来のポリエステルポリオール(1,4−ブタンジオール/アジピン酸縮合物、分子量3,000)を200部、DMFを90.5部仕込み、70℃に加温した。ここにTDIを11.2部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌して、固形分70%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU4(BP=0%)を得た。
参考例4:ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU5]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリエステルポリオールPES3を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を4部、DMFを138.4部およびIPDIを34.4部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、IPDA8.8部とDMF312部を添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU5(BP=52%)を得た。
参考例5:ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU6]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリ乳酸ポリオールを100部(分子量2,000、植物由来)、エチレングリコールを15部、DMF(ジメチルホルムアミド)を282部仕込み、70℃に加温した。ここに、MDI(メチレンビス(4−フェニルイソシアネート))を73部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを157部添加して、固形分30%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU6(BP=53%)を得た。
表2−1に、合成に用いたポリオールおよびイソシアネートの各成分と、これらを用いて得られた各ポリエステルポリウレタンの性状をまとめて示した。
Figure 0005826814
先に合成した植物由来成分を用いて合成してなる各ポリオールを原料に使用して、下記のようにしてポリカーボネートポリウレタンを合成した。
参考例6:ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU1]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリカーボネートポリオールPC1を100部、エチレングリコールを15部、DMFを284部仕込み、70℃に加温した。ここに、MDIを74部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを157部添加して、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU1(BP=39%)を得た。
参考例7〜11:ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU2〜6]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、合成例PC−PU1で使用したポリカーボネートポリオールPC1を、それぞれ、PC2、PC3、PC4、PC5、PC6のポリカーボネートポリオール100部に変えて、エチレングリコールを15部、固形分40%となるDMFを仕込み、70℃に加温した。ここに、MDIを水酸基とイソシアネート基が当量となるように投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを添加して、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU2〜4(BP=39%)、PC−PU5(BP=28%)およびPC−PU6(BP=40%)を得た。
参考例12:ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU7]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリカーボネートポリオールPC1を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを198部およびIPDIを83部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、IPDA22部とDMF315部を添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU7(BP=40%)を得た。
参考例13〜17:ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU8〜12]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、合成例PC−PU7で使用したポリカーボネートポリオールPC1を、それぞれ、PC2、PC3、PC4、PC5、PC6のポリカーボネートポリオール100部に変えて、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、固形分50%となるDMFおよびイソシアネート基と水酸基の比率が1.5となるIPDIを仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、イソシアネートと当量になるIPDAとDMFを添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU8〜10(BP=40%)、PC−PU11(BP=31%)およびPC−PU12(BP=41%)を得た。
[比較例2:ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU13]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、石油由来のCD−220(ダイセル化学工業株式会社製、1,6−ヘキサン系カーボネートジオール、平均分子量2,000)を100部、エチレングリコールを15部、DMFを284部仕込み、70℃に加温した。ここに、MDIを74部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを157部添加し、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU13(BP=0%)を得た。
表2−2に、合成に用いた各成分および得られたポリカーボネートポリウレタンの性状をまとめて示した。
Figure 0005826814
[実施例18:植物由来イソシアネート使用、ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU7]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリエステルポリオールPES1を100部、エチレングリコールを15部、DMFを435部仕込み、70℃に加温した。ここに、ダイマー酸ジイソシアネート(植物由来、以下、DDIと略記)を175部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを242部添加して、固形分30%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU7(BP=86%)を得た。
[実施例19:植物由来イソシアネート使用、ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU8]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、先に合成したポリエステルポリオールPES1を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを338部およびDDIを223部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、IPDA(イソホロンジアミン)21部とDMF500部を添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリエステルポリウレタン樹脂溶液PES−PU8(BP=81%)を得た。
参考例20:植物由来イソシアネート使用、ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU14]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリカーボネートポリオールPC1を100部、エチレングリコールを15部、DMFを439部仕込み、70℃に加温した。ここに、DDIを178部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを244部添加して、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU14(BP=77%)を得た。
参考例21:植物由来イソシアネート使用、ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−PU15]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリカーボネートポリオールPC1を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを339部およびDDIを224部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、IPDA22部とDMF503部を添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリカーボネートポリウレタン樹脂溶液PC−PU15(BP=77%)を得た。
参考例22:植物由来溶剤使用、ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU9]
参考例1において、ポリウレタンの重合反応が終了した後に投入したDMF157部に代えて、植物由来の有機溶剤である乳酸エチル157部を投入した以外は、参考例1と同様にしてポリエステルポリウレタン樹脂PES−PU9(BP=53%)を得た。得られたPES−PU9を、DMFを後添加した参考例1のPES−PU1の場合と比べたところ、外観上区別できない樹脂溶液であった。また、該PES−PU9の樹脂溶液に使用されている総溶剤中における植物由来の溶剤比率は36%であった。
参考例23:植物由来溶剤使用、ポリエステルポリウレタンの合成例PES−PU10]
参考例2において、鎖伸長反応時に使用したDMF312部に代えて、植物由来の有機溶剤である乳酸エチル312部を使用した以外は、参考例2と同様にしてポリエステルポリウレタン樹脂PES−PU10(BP=53%)を得た。得られたPES−PU10を、鎖伸長反応時にDMFを用いた参考例2のPES−PU10の場合と比べたところ、外観上区別できない樹脂溶液であった。該PES−PU10の合成に用いた溶剤の総量中に占める植物由来の溶剤比率は61%であった。
表2−3に、実施例18、19及び参考例20〜23の有機溶剤系のバイオポリウレタン樹脂の合成に用いた各成分(後添加した有機溶剤を含む)および得られたポリウレタンの性状をまとめて示した。
Figure 0005826814
参考例24:水分散ポリウレタン(水系)の合成例WB−PU1]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、先に得たポリカーボネートポリオールPC1を100部、ジメチロールプロパン酸を7.1部およびIPDIを35.3部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで40℃まで冷却し、トリエチルアミン5.3部を添加し、均一になったところで、脱イオン水348部を激しく撹拌しながら徐々に投入してプレポリマーの水分散液を調製した。続いてIPDAを9部添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%の水分散ポリカーボネートポリウレタン樹脂WB−PU1(BP=48%)を得た。
[実施例25:熱可塑性ポリエステルポリウレタンの合成例PES−TPU1]
先に得たポリエステルポリオールPES1を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、MDIを62部(水酸基とイソシアネート基が当量)、を均一に撹拌し、トレー中に注入して100℃で反応させた。得られた反応生成物を粉砕後、押出機を用いて200〜230℃でペレット化し、熱可塑性ポリエステルポリウレタンPES−TPU1(BP=65%)のペレットを得た。
参考例26:熱可塑性ポリカーボネートポリウレタンの合成例PC−TPU1]
先に得たポリカーボネートポリオールPC1を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、MDIを63部(水酸基とイソシアネート基が当量)、を均一に撹拌し、トレー中に注入して100℃で反応させた。得られた反応生成物を粉砕後、押出機を用いて200〜230℃でペレット化し、熱可塑性ポリカーボネートポリウレタンPC−TPU1(BP=41%)のペレットを得た。
参考例27:熱可塑性ポリエーテルポリウレタンの合成例PE−TPU1]
植物由来のポリテトラメチレングリコールエーテルポリオール(分子量2,000)100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、MDIを62部(水酸基とイソシアネート基が当量)、を均一に撹拌し、トレー中に注入して100℃で反応させた。得られた反応生成物を粉砕後、押出機を用いて200〜230℃でペレット化し、熱可塑性ポリエーテルポリウレタンPE−TPU1(BP=65%)のペレットを得た。なお、上記の分子量2,000のポリテトラメチレングリコールエーテルポリオールは、植物由来の1,4−ブタンジオールを直接重合して得たものである。
参考例28:ポリエーテルポリウレタンの合成例PE−PU1]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリ(トリメチレン/テトラメチレン)グリコールエーテルポリオール(分子量2,000)を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを265部仕込み、70℃に加温した。上記で用いたポリ(トリメチレン/テトラメチレン)グリコールエーテルポリオールは、植物由来の分子量1,000のテトラメチレングリコールに、植物由来の1,3−プロパンジオールを共重合したものである。ここに、MDIを62部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを148部添加して、固形分30%のポリエーテルポリウレタン樹脂溶液PE−PU1(BP=65%)を得た。
参考例29:ポリエーテルポリウレタンの合成例PE−PU2]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、参考例27で用いたと同様のポリテトラメチレングリコールエーテルポリオール(分子量2,000、植物由来)を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを265部仕込み、70℃に加温した。ここに、MDIを62部(水酸基とイソシアネート基が当量)投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、DMFを148部添加して、固形分30%のポリエーテルポリウレタン樹脂溶液PE−PU2(BP=65%)を得た。
参考例30:ポリエーテルポリウレタンの合成例PE−PU3]
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、参考例27で使用したと同様のポリテトラメチレングリコールエーテルポリオール(分子量2000、植物由来)を100部、1,3−プロパンジオール(植物由来)を15部、DMFを197部仕込み、IPDIを82部(イソシアネート基と水酸基の比率が1.5)仕込み、90℃で加熱撹拌した。NCO%が理論値に達したところで20℃まで冷却し、IPDA21部とDMF312部を添加して鎖伸長反応を行い、固形分30%のポリエーテルポリウレタン樹脂溶液PE−PU3(BP=53%)を得た。
参考例31:ポリエステルポリウレタンビーズの合成例PES−BZ1]
水酸基価が119.5mgKOH/gの2官能の油脂変性ポリオール(伊藤製油株式会社製、URIC Y−202)を100部と、n−オクタンを100部とを撹拌機付き合成釜に仕込み、上記ポリオールを溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、NCO/OH=2になるように予め用意したIPDIを47.3部、1時間かけて徐々に添加し、この条件で3時間反応を続け、さらに80℃、3時間の反応を行って合成した。次に、n−オクタンで濃度50%に調整し、NCO基を3.0%含有するプレポリマー溶液(PP−1)を得た。このものの分子量は1,383である。
上記のプレポリマー溶液(PP−1)を40部と、n−オクタン60部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解した。撹拌しながら温度を70℃に制御しながら、予め用意したイソホロンジアミンのn−オクタンの10%溶液24.3部を5時間かけて徐々に添加し反応を完結した。この結果、(ポリアミン(ウレア結合部)/プレポリマー鎖)×100=12.15%の、ポリウレアコロイド溶液(C−1:固形分18.0%)を得た。この溶液は、青い乳光色の安定な溶液であった。
先に得たポリエステルポリオールPES1の40部を60℃で溶解し、さらに、下記の構造式で示される、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートポリイソシアネート(旭化成工業株式会社製、デュラネートTPA−100、NCO%=23.1)を7.3部添加し、均一に混合した。このものを、予め1リットルのステンレス容器内に準備した、先に得たポリウレアコロイド溶液(C−1)5.0部と、n−オクタン25部との混合液の中に徐々に加え、ホモジナイザーで15分間乳化した。この乳化液は、分散質の平均分散粒子径が5μmで、分離もなく、安定な乳化液であった。
Figure 0005826814
次に、これを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、400rpmの速度で回転をさせながら温度を80℃まで上げ、6時間の反応を終了し、バイオウレタンビーズの溶液を得た。この溶液を、100Torrで真空乾燥を行ってn−オクタンを分離し、バイオウレタンビーズPES−BZ1(BP=85%)を得た。このものは、平均粒子径が5μmで、円形度が0.92の真球状の白色粉末状であった。圧縮強度は、0.35MPaで回復率は89%であった。
表2−4に、参考例24〜31の各形態のバイオポリウレタン樹脂の合成に用いた各成分および得られたポリウレタンの性状をまとめて示した。
Figure 0005826814
以上のようにして得られたバイオポリウレタン樹脂は、いずれも、ポリウレタン樹脂中に占める植物由来成分含有量(バイオ比率:BP)が高く、また、従来の石油原料由来のポリウレタン樹脂と比べて、各種の用途に十分に使用可能であった。すなわち、製品とした場合に、耐加水分解性、耐光性、耐熱性、接着強度、耐寒屈曲、耐磨耗性などにおいて従来品と遜色のないものが得られた。
本発明のバイオウレタン樹脂の活用例としては、植物由来の原材料を高い比率で使用した環境問題に対する対応策ともなるエコロジー素材でありながら、各種コーティング剤、インキ、塗料などのバインダーとして、或いは、フィルム、シート、フォームおよび各種成形物などに適用した場合に従来品と遜色のない十分な性能を示し、従来使用されているポリウレタンの代替品として広範な製品への適用性が期待できる。

Claims (8)

  1. 活性水素基を有する反応成分であるバイオポリオール成分と、イソシアネート成分(d)とを反応させてなるバイオポリウレタン樹脂であって、
    前記バイオポリオール成分は、植物由来の炭素数が2〜4の短鎖ジオール成分(a)と植物由来のカルボン酸成分(c)とを用いて合成されてなるバイオポリエステルポリオール(B)、または植物由来の炭素数が2〜4の短鎖ジオール成分(a)を用いて合成されてなるバイオポリエーテルポリオール(C)であり、
    前記ポリオール成分が、前記バイオポリエステルポリオール(B)である場合、前記短鎖ジオール成分(a)は、植物由来の、エチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールから選ばれる少なくとも1種であり、かつ前記イソシアネート成分(d)が、植物由来のイソシアネート(d2)であり、
    前記ポリオール成分が、前記バイオポリエーテルポリオール(C)である場合、前記短鎖ジオール成分(a)は、植物由来の、1,3−プロパンジオールと、ポリ(トリメチレン/テトラメチレン)グリコールエーテルポリオール又はポリテトラメチレングリコールエーテルポリオールとの組み合わせであり、かつ前記イソシアネート成分(d)が、前記植物由来のイソシアネート(d2)であるとともに、セバシン酸、スベリン酸、アゼライン酸、グルタル酸、コハク酸、ダイマー酸およびリシンから合成されたものであることを特徴とするバイオポリウレタン樹脂。
  2. さらに、植物由来の炭素数が2〜4の短鎖ジオール成分(a)或いは石油由来のジオール成分および/またはジアミン成分(e)を反応成分として含む請求項1に記載のバイオポリウレタン樹脂。
  3. 前記反応成分の合計の全活性水素含有基と、前記(d)成分のイソシアネート基とを、0.9〜1.5の当量比で反応させて得られる請求項1又は2に記載のバイオポリウレタン樹脂。
  4. 前記カルボン酸成分(c)が、植物由来の、ひまし油誘導体からなるセバシン酸および/または植物由来のコハク酸である請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオポリウレタン樹脂。
  5. 前記バイオポリオール成分が、前記バイオポリエステルポリオール(B)である場合、前記植物由来のイソシアネート(d2)が、植物由来のセバシン酸、スベリン酸、アゼライン酸、グルタル酸、コハク酸、ダイマー酸およびリシンから合成される請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオポリウレタン樹脂。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバイオポリウレタン樹脂を含んでなるバイオポリウレタン樹脂組成物であって、その形態が、有機溶剤系、水系、100%ソリッド、ペレットまたはビーズのいずれかであるバイオポリウレタン樹脂組成物
  7. 記形態が、有機溶剤系であり、かつ、有機溶剤として植物由来の有機溶剤を含有する請求項6に記載のバイオポリウレタン樹脂組成物
  8. 前記植物由来の有機溶剤が、エタノール、ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチルおよび乳酸ブチルから選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載のバイオポリウレタン樹脂組成物
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