JP5291569B2 - ビニル変性ポリエステルポリオール、二液硬化型塗料組成物および硬化物 - Google Patents
ビニル変性ポリエステルポリオール、二液硬化型塗料組成物および硬化物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5291569B2 JP5291569B2 JP2009187509A JP2009187509A JP5291569B2 JP 5291569 B2 JP5291569 B2 JP 5291569B2 JP 2009187509 A JP2009187509 A JP 2009187509A JP 2009187509 A JP2009187509 A JP 2009187509A JP 5291569 B2 JP5291569 B2 JP 5291569B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester polyol
- vinyl
- weight
- vegetable oil
- modified polyester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
一方、植物由来の原料は、植物が大気中の二酸化炭素を取り込み光合成反応によって生成したものであるので、例えば焼却等によりこれから二酸化炭素が発生しても、発生した二酸化炭素は元々大気中にあった二酸化炭素に相当し、収支はプラスマイナスゼロとなるため、大気中の二酸化炭素の総量を増加させない。このように大気中の二酸化炭素の総量を増加させない材料は、カーボンニュートラルな材料と称され、近年、地球温暖化の防止が重要視されるなか、注目されている。例えば、日本バイオプラスチック協会は、25重量%以上の植物由来原料から構成されるプラスチックをバイオプラスチック識別認定するといった制度を設けており、塗料の分野においても、乾燥塗膜全体中25重量%以上がカーボンニュートラルな植物由来原料で構成される塗料が望まれている。
(1)植物油由来原料を用いて得られたポリエステルポリオール(A)に、ビニル重合体部(B)を結合させたビニル変性ポリエステルポリオールであって、
(i)ポリエステルポリオール(A)とビニル重合体部(B)との構成比率が、重量比で、(A):(B)=20:80〜80:20であり、
(ii)ビニル変性ポリエステルポリオールに含まれる植物油由来原料が、該ビニル変性ポリエステルポリオール中の不揮発分に対して20〜80重量%であり、
(iii)ポリエステルポリオール(A)の水酸基価が40〜300であり、
(iv)ビニル重合体部(B)の水酸基価が10〜300であり、
(v)ビニル重合体部(B)のガラス転移点が20〜150℃である、
ことを特徴とするビニル変性ポリエステルポリオール。
(2)ポリエステルポリオール(A)中に占める植物油由来原料の含有割合が30〜100重量%であり、かつ、この植物油由来原料が、植物油またはその脂肪酸、植物油を原料として製造されるカルボン酸、および、植物油由来の水酸基を有する原料からなる群より選ばれる1種以上である、前記(1)に記載のビニル変性ポリエステルポリオール。
(3)ビニル重合体部(B)は、2個以上の環からなる飽和脂環基を有する(メタ)アクリル酸エステル(b1)が5〜80重量%、水酸基含有モノマー(b2)が2〜80重量%、前記(b1)または前記(b2)とラジカル重合可能なその他のモノマー(b3)が0〜93重量%からなる単量体成分で構成されている、前記(1)または(2)に記載のビニル変性ポリエステルポリオール。
(4)前記(1)〜(3)に記載のビニル変性ポリエステルポリオールを含むポリオール成分と、イソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分とからなることを特徴とする二液硬化型塗料組成物。
(5)前記(1)〜(3)に記載のビニル変性ポリエステルポリオールをイソシアネート化合物で硬化させてなる、ことを特徴とする硬化物。
植物油または植物油脂肪酸としては、例えば、支那桐油(脂肪酸)、亜麻仁油(脂肪酸)、脱水ひまし油(脂肪酸)、トール油脂肪酸、綿実油(脂肪酸)、大豆油(脂肪酸)、オリーブ油(脂肪酸)、サフラワー油(脂肪酸)、ひまし油(脂肪酸)米糠油(脂肪酸)、水添やし油(脂肪酸)、やし油(脂肪酸)、パーム油(脂肪酸)等が挙げられる。
植物油由来の水酸基を有する原料としては、例えば、ひまし油から製造されるヘプタナール、オクタノール、1,10−デカンジオール;各植物油から精製されるグリセリン;等が挙げられる。
なお、前記ポリエステルポリオール(A)を得る際のエステル化反応は、従来公知のエステル化方法や条件等を適宜採用して行えばよい。
その他のモノマー(b3)の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸のようなα,β−不飽和カルボン酸などのカルボン酸含有モノマー;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレートなどのC1〜C35の直鎖状、分岐状または環状アルキルの(メタ)アクリレートモノマー;
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族エチレン性不飽和モノマー;
イタコン酸ベンジルのようなイタコン酸エステル、マレイン酸ジメチルのようなマレイン酸エステル、フマル酸ジメチルのようなフマル酸エステルなどの不飽和カルボン酸エステルモノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニルなどの重合性モノマー;
ビニルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメトキシジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメトキシジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメトキシジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシランなどのシラン系モノマー;
ポリジメチルシロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのポリオルガノシロキサン含有ビニルモノマー;等が挙げられる。
また、ビニル重合体部(B)を構成する単量体成分として、例えば、植物油脂肪酸と、水酸基含有(メタ)アクリル酸モノマーもしくはエポキシ基含有(メタ)アクリル酸モノマーとをエステル化させて得られる脂肪酸(メタ)アクリル酸エステルモノマーなどを用いると、得られるビニル変性ポリエステルポリオール中の植物油由来原料の含有量を増加させることができるので、好ましい。
なお、本発明において、ビニル重合体部(B)の水酸基価は、当該ビニル重合体部(B)を構成する単量体成分(ビニル重合体部構成単量体成分)の組成に基づき算出される理論計算値である。具体的には、ビニル重合体部(B)を形成する際に用いるビニル重合体部構成単量体成分の合計重量をW(g)とし、該ビニル重合体部構成単量体成分に含まれる水酸基含有モノマー(b2)のモル数をXとして、式:ビニル重合体部(B)の水酸基価(mgKOH/g)=〔(X×56.1(KOHの分子量))/W〕×1000、に基づき算出すればよい。
なお、本発明において、ビニル重合体部(B)のガラス転移点(Tg)は、該ビニル重合体部(B)を構成する各単量体(モノマー)を単独で重合させたときのホモポリマーのTgを用いて、下記Foxの計算式により算出することができる。
溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;等が挙げられる。溶剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。また、ポリオール成分に用いる溶剤とポリイソシアネート成分に用いる溶剤は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
光輝材としては、例えば、りん片状のアルミニウム、蒸着アルミニウム、酸化アルミニウム、塩化オキシビスマス、雲母、酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、雲母状酸化鉄、酸化チタン被覆シリカ、酸化チタン被覆アルミナ、酸化鉄被覆シリカ、酸化鉄被覆アルミナ、ガラスフレーク、着色ガラスフレーク、蒸着ガラスフレーク、ホログラムフィルム等が挙げられる。これら光輝材の大きさは、特に制限されないが、長手方向が1〜30μm、厚さが0.001〜1μmであるのが好ましい。
本発明の塗料組成物を塗装(印刷も含む)する際には、従来公知の方法を採用すればよく、例えば、ハケ、スプレー、ロールコーター、浸漬、スクリーン印刷などの手段を用いて、塗布量が乾燥膜厚で平均1〜200μm、好ましくは2〜100μmの範囲内になるように塗装することができる。また、本発明の塗料組成物を塗装(印刷も含む)する基材としては、特に制限はないが、例えば、木材、プラスチック、コンクリート、ガラス、金属などが挙げられる。
なお、実施例および比較例における各種物性の測定は、以下の方法で行なった。
ガードナー気泡粘度計を用いて、JIS−K5600に準じて測定した。
<酸価(mgKOH/g)>
JIS−K5601に準じて測定した。
<水酸基価(mgKOH/g)>
JIS−K0070に準じて測定した。ただし、ビニル重合体部(B)の水酸基価については、当該ビニル重合体部(B)を構成する単量体成分(ビニル重合体部構成単量体成分)の組成に基づき算出した。
<色数(ヘリーゲ)>
ヘリーゲ比色計を用いて測定した。
<重量平均分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて測定した。
<不揮発分(%)>
JIS−K5601に準じて測定した。
反応器中に、ひまし油脂肪酸(植物油由来原料)700重量部と、安息香酸23重量部と、無水フタル酸62重量部と、セバシン酸(植物油由来原料)80重量部と、ペンタエリスリトール135重量部と、還流溶剤としてキシレン30重量部とを仕込み、240℃まで昇温し、酸価が5以下になった時点で減圧を開始してキシレンを留去させ、その後、冷却することによって、ポリエステルポリオール(A−1)を得た。このポリエステルポリオールの各種物性(粘度、酸価、水酸基価、色数(ヘリーゲ))は表1に示す通りであった。
反応器中に、ひまし油脂肪酸(植物油由来原料)500重量部と、セバシン酸(植物油由来原料)289重量部と、1,10−デカンジオール(植物油由来原料)121重量部と、グリセリン(植物油由来原料)90重量部と、還流溶剤としてキシレン30重量部とを仕込み、240℃まで昇温し、酸価が5以下になった時点で減圧を開始してキシレンを留去させ、その後、冷却することによって、ポリエステルポリオール(A−2)を得た。このポリエステルポリオールの各種物性(粘度、酸価、水酸基価、色数(ヘリーゲ))は表1に示す通りであった。
反応器中に、トール油脂肪酸(植物油由来原料)700重量部と、安息香酸12重量部と、無水フタル酸22重量部と、セバシン酸(植物油由来原料)80重量部と、ペンタエリスリトール186重量部と、還流溶剤としてキシレン30重量部とを仕込み、240℃まで昇温し、酸価が5以下になった時点で減圧を開始してキシレンを留去させ、その後、冷却することによって、ポリエステルポリオール(A−3)を得た。このポリエステルポリオールの各種物性(粘度、酸価、水酸基価、色数(ヘリーゲ))は表1に示す通りであった。
反応器中に、トール油脂肪酸(植物油由来原料)700重量部と、安息香酸20重量部と、無水フタル酸41重量部と、セバシン酸(植物油由来原料)80重量部と、ペンタエリスリトール159重量部と、還流溶剤としてキシレン30重量部とを仕込み、240℃まで昇温し、酸価が5以下になった時点で減圧を開始してキシレンを留去させ、その後、冷却することによって、ポリエステルポリオール(A−4)を得た。このポリエステルポリオールの各種物性(粘度、酸価、水酸基価、色数(ヘリーゲ))は表1に示す通りであった。
反応器中に、トール油脂肪酸(植物油由来原料)670重量部と、無水フタル酸96重量部と、グリセリン(植物油由来原料)110重量部と、ペンタエリスリトール124重量部と、還流溶剤としてキシレン30重量部とを仕込み、240℃まで昇温し、酸価が5以下になった時点で減圧を開始してキシレンを留去させ、その後、冷却することによって、ポリエステルポリオール(A−5)を得た。このポリエステルポリオールの各種物性(粘度、酸価、水酸基価、色数(ヘリーゲ))は表1に示す通りであった。
反応器中に、上記各製造例で得られた植物油由来原料使用ポリエステルポリオール(A−1)〜(A−5)のうち表2または表3に示すものと、酢酸ブチルとを仕込み、120℃まで昇温した。この反応器の中に、イソボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ノルマルブチルアクリレートおよびメチルメタクリレートが各々表2または表3に示す比率で混合されてなるビニル重合体部(B)構成単量体成分とt−ブチルパーオキシベンゾエートとを予め混合した混合物を、3時間かけて均一に滴下し、その後、さらに3時間重合反応を行うことによって、ビニル変性ポリエステルポリオールを得た。
なお、各成分の使用量は、ポリエステルポリオール(A)とビニル重合体部(B)構成単量体成分との合計量を600重量部とし、これを両者の比率(すなわち、ポリエステルポリオール(A)/ビニル重合体部(B)の構成比率)が表2または表3に示す割合になるように使用するとともに、酢酸ブチルは400重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエートは3.6重量部とした。
得られたビニル変性ポリエステルポリオールの各種物性(粘度、酸価、水酸基価、色数(ヘリーゲ)、重量平均分子量)は表2および表3に示す通りであった。なお、得られたビニル変性ポリエステルポリオールの不揮発分は、いずれも60重量%であった。
すなわち、ビニル変性ポリエステルポリオール(不揮発分60重量%)が70重量%、顔料(チタン白)が18重量%、酢酸ブチルが12重量%となるように配合し、サンドミルで分散させて、不揮発分が60重量%、PWC(全固形分に対する顔料の比率)が30重量%のポリオール成分を得た。このポリオール成分に対し、ポリイソシアネート成分としてヘキサメチレンジイソシアネートポリイソシアヌレート系硬化剤(旭化成工業(株)製「デュラネートTPA−100」)を、ポリオール成分の水酸基当量数:ポリイソシアネート成分のイソシアネート当量数=100:100となるように組合わせて、二液硬化型塗料組成物とした。
なお、対照として、植物油由来原料を含まない市販の二液硬化型アクリル/ウレタン系塗料(武蔵塗料(株)製「ハイウレックスP」;主剤:アクリルポリオール樹脂、硬化剤:イソシアネート化合物)を用い、上記と同様にして乾燥塗膜20μmの硬化塗膜を作製して、その性能を上記と同様に評価した。対照の評価結果については表2に示す。
硬化塗膜上で砂消しゴムを1kg加重にて1000回往復させた後、硬化塗膜の表面を目視にて観察し、下記の基準で判定した。
◎:全く傷がついていない
○:ほとんど傷がついていない
△:うすくスリ傷が認められる
×:深いスリ傷が認められる
JIS−K5600−5−4(1999)に準じ、硬化塗膜面に対して約45°の角度で鉛筆の芯を当て、芯が折れない程度に強く硬化塗膜面に押し付けながら前方に均一な速さで約10mm動かした。鉛筆の芯を当てる箇所を変えてこの操作を5回繰り返し、5回とも塗膜が破れなかった場合のもっとも硬い鉛筆の硬度記号を鉛筆硬度とした。
JIS−H8602−5.12(1992)に準じ、カーボンアーク灯式促進耐候性試験機(サンシャインウェザオメーター)を用いて硬化塗膜の光沢を測定しながら、水スプレー時間を12分間とし、ブラックパネル温度を60℃として暴露試験を行い、暴露試験前の光沢に対する光沢保持率が80%を割る時間を測定し、下記の基準で判定した。
◎:光沢保持率が80%を割る時間が300時間以上
○:光沢保持率が80%を割る時間が200時間以上かつ300時間未満
△:光沢保持率が80%を割る時間が100時間以上かつ200時間未満
×:光沢保持率が80%を割る時間が100時間未満
JIS−K5600−5−6(1990)に準じ、硬化塗膜に1mm×1mmの碁盤目100個を作成した後、硬化塗膜表面に粘着テープを貼着し、急激に剥した後に、塗面に残存している碁盤目(塗膜)の個数を計測し、下記の基準で判定した。
◎:残存個数/全体個数=100個/100個
○:残存個数/全体個数=99個/100個
△:残存個数/全体個数=90個〜98個/100個
×:残存個数/全体個数=89個以下/100個
硬化塗膜を温度65℃、相対湿度95%の雰囲気下に48時間放置した後、JIS−K5600−5−6(1990)に準じ、硬化塗膜に1mm×1mmの碁盤目100個を作成した後、硬化塗膜表面に粘着テープを貼着し、急激に剥した後に、塗面に残存している碁盤目(塗膜)の個数を計測し、下記の基準で判定した。
◎:残存個数/全体個数=100個/100個
○:残存個数/全体個数=99個/100個
△:残存個数/全体個数=90個〜98個/100個
×:残存個数/全体個数=89個以下/100個
硬化塗膜の表面に1%水酸化ナトリウム水溶液を0.5mL滴下して、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下に24時間放置した後、塗膜表面をガーゼで拭き取り、目視にて観察し、下記の基準で判定した。
◎:変色(白化)などの異常が全くない
○:わずかに変色が認められるが実用レベルである
△:変色(白化)が認められる
×:変色(白化)が著しい
硬化塗膜上にろ紙2枚を並べて置き、各ろ紙上に、ひまし油と人工汗とをそれぞれ滴下して、ろ紙を湿らし、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下で2時間放置した後、ろ紙を取り除き、硬化塗膜の表面を目視にて観察し、下記の基準で判定した。
◎:フクレやハガレなどの異常が全くない
○:フクレやハガレなどの異常が殆どなく、ろ紙を置いた部分の見分けがつかない
△:軽度なフクレやハガレなどの異常が認められる
×:フクレやハガレが顕著であり、塗膜の一部が溶けてしまっている
硬化塗膜を60℃の温水中に4時間浸漬した後、硬化塗膜の表面を目視にて観察し、下記の基準で判定した。
◎:艶引け、白化、フクレなどの異常が全く認められず、良好な塗膜状態を維持している
○:わずかに艶引けが認められるが、実用レベルである
△:艶引け、白化、フクレが認められる
×:著しくフクレが認められるか、もしくは塗膜が軟化している
Claims (5)
- 植物油由来原料を用いて得られたポリエステルポリオール(A)に、ビニル重合体部(B)を結合させたビニル変性ポリエステルポリオールであって、
(i)ポリエステルポリオール(A)とビニル重合体部(B)との構成比率が、重量比で、(A):(B)=20:80〜80:20であり、
(ii)ビニル変性ポリエステルポリオールに含まれる植物油由来原料が、該ビニル変性ポリエステルポリオール中の不揮発分に対して20〜80重量%であり、
(iii)ポリエステルポリオール(A)の水酸基価が40〜300であり、
(iv)ビニル重合体部(B)の水酸基価が10〜300であり、
(v)ビニル重合体部(B)のガラス転移点が20〜150℃であり、
ビニル重合体部(B)を構成する単量体成分として、2個以上の環からなる飽和脂環基を有する(メタ)アクリル酸エステル(b1)を、単量体成分総量に対して5〜80重量%含有する、
ことを特徴とするビニル変性ポリエステルポリオール。 - ポリエステルポリオール(A)中に占める植物油由来原料の含有割合が30〜100重量%であり、かつ、この植物油由来原料が、植物油またはその脂肪酸、植物油を原料として製造されるカルボン酸、および、植物油由来の水酸基を有する原料からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載のビニル変性ポリエステルポリオール。
- ビニル重合体部(B)は、2個以上の環からなる飽和脂環基を有する(メタ)アクリル酸エステル(b1)が5〜80重量%、水酸基含有モノマー(b2)が2〜80重量%、前記(b1)または前記(b2)とラジカル重合可能なその他のモノマー(b3)が0〜93重量%からなる単量体成分で構成されている、請求項1または2に記載のビニル変性ポリエステルポリオール。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のビニル変性ポリエステルポリオールを含むポリオール成分と、イソシアネート化合物を含むポリイソシアネート成分とからなることを特徴とする二液硬化型塗料組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のビニル変性ポリエステルポリオールをイソシアネート化合物で硬化させてなる、ことを特徴とする硬化物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009187509A JP5291569B2 (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | ビニル変性ポリエステルポリオール、二液硬化型塗料組成物および硬化物 |
CN200910175113.4A CN101993531B (zh) | 2009-08-12 | 2009-09-16 | 乙烯基改性聚酯多元醇、二液固化型涂料组合物及固化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009187509A JP5291569B2 (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | ビニル変性ポリエステルポリオール、二液硬化型塗料組成物および硬化物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011038013A JP2011038013A (ja) | 2011-02-24 |
JP5291569B2 true JP5291569B2 (ja) | 2013-09-18 |
Family
ID=43766103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009187509A Active JP5291569B2 (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | ビニル変性ポリエステルポリオール、二液硬化型塗料組成物および硬化物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5291569B2 (ja) |
CN (1) | CN101993531B (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5604352B2 (ja) * | 2010-04-02 | 2014-10-08 | 大日精化工業株式会社 | バイオポリウレタン樹脂 |
CN102757719B (zh) * | 2011-04-25 | 2014-08-20 | 陶氏环球技术有限公司 | 双包装湿气固化涂料组合物 |
KR102303024B1 (ko) | 2013-07-22 | 2021-09-16 | 바스프 에스이 | 코팅 시스템 |
JP6712615B2 (ja) * | 2018-05-11 | 2020-06-24 | 株式会社トウペ | ビニル変性ポリエステルポリオール共重合体組成物および二液硬化型塗料組成物 |
CN112920693B (zh) * | 2021-01-22 | 2022-04-19 | 湖南松井新材料股份有限公司 | 高耐磨真空镀膜羟基丙烯酸涂料及其制备方法和应用 |
JPWO2022259740A1 (ja) * | 2021-06-08 | 2022-12-15 | ||
WO2023067654A1 (ja) | 2021-10-18 | 2023-04-27 | 株式会社イノアックコーポレーション | ポリウレタンフォーム |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57200415A (en) * | 1981-06-03 | 1982-12-08 | Harima Kasei Kogyo Kk | Polyester-polyol for paint formulation |
CN1044815C (zh) * | 1994-06-27 | 1999-08-25 | 詹羿 | 常温固化透明填充剂 |
WO1996001860A1 (fr) * | 1994-07-07 | 1996-01-25 | Nippon Paint Co., Ltd. | Composition de resine dispersible dans l'eau et son procede de fabrication |
DE19625774A1 (de) * | 1996-06-27 | 1998-01-02 | Hoechst Ag | Selbstvernetzende wäßrige Dispersionen von Polyestern und Vinylpolymeren |
JP2002294140A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | 塗料組成物 |
ES2352455T3 (es) * | 2004-10-25 | 2011-02-18 | Dow Global Technologies Inc. | Polímeros polioles y dispersiones de polímeros obtenidas a partir de materiales que contienen hidroxilo basados en aceites vegetales. |
BRPI0609349A2 (pt) * | 2005-03-03 | 2011-10-18 | South Dakota Soybean Processors | método para produzir um poliol derivado de óleo vegetal, poliol derivado de óleo vegetal, método para diminuir o valor ácido de um poliol derivado de óleo vegetal, e, material de uretano |
WO2009001783A1 (ja) * | 2007-06-22 | 2008-12-31 | Asahi Glass Company, Limited | ポリマー分散ポリオールおよび軟質ポリウレタンフォームの製造方法 |
-
2009
- 2009-08-12 JP JP2009187509A patent/JP5291569B2/ja active Active
- 2009-09-16 CN CN200910175113.4A patent/CN101993531B/zh active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011038013A (ja) | 2011-02-24 |
CN101993531B (zh) | 2014-07-16 |
CN101993531A (zh) | 2011-03-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5291569B2 (ja) | ビニル変性ポリエステルポリオール、二液硬化型塗料組成物および硬化物 | |
JP5084245B2 (ja) | 澱粉系塗料組成物 | |
EP2534215B1 (en) | Manganese complex drier for coating compositions | |
JP5030501B2 (ja) | 澱粉系塗料組成物 | |
RU2411271C2 (ru) | Водная покрывная композиция | |
JP6014903B2 (ja) | 2液型水系1コート塗料組成物 | |
DE10248324A1 (de) | Thermisch und mit aktinischer Strahlung härtbarer Beschichtungsstoff und Verfahren zum Beschichten miktoporöser Oberflächen | |
KR20040030413A (ko) | 용매계 코팅 조성물 | |
TWI483985B (zh) | 金屬粉定向樹脂組合物 | |
JP6497700B2 (ja) | 水性着色ベース塗料組成物 | |
JPS6032856A (ja) | 自動車補修塗料用樹脂組成物 | |
JP2009143973A (ja) | 塗料組成物 | |
WO2021006290A1 (ja) | 硬化性樹脂組成物、硬化膜、被覆樹脂成型体及び多層フィルム | |
JP2004263172A (ja) | 多層コーティングを調製するためのコーティング剤および方法 | |
JPH0834956A (ja) | 改良された付着性を有する硬化性組成物および基材を被覆するためのそれらの利用 | |
JP6455853B2 (ja) | 水性メタリックベース塗料組成物 | |
JP5030926B2 (ja) | 複層塗膜形成方法及び複層塗膜並びに塗装物品 | |
JPH02155949A (ja) | 樹脂組成物 | |
KR101011458B1 (ko) | 전분계 도료조성물 | |
JP2007204541A (ja) | 塗装体及びその製造方法 | |
KR20090066567A (ko) | 전분계 도료조성물 | |
KR100406685B1 (ko) | 아크릴로니트릴-부타디엔-스티렌 성형물의 1-코트표면처리제 조성물 | |
KR20020048663A (ko) | 변성 알키드수지의 제조방법 및 그 제조방법에 의해제조된 변성 알키드수지를 함유하는 우드실라용 도료 | |
JP2023183519A (ja) | トップコート層、これを含む積層フィルム、およびこの積層フィルムにより加飾された加飾物品 | |
WO2023112541A1 (ja) | クリヤー塗料組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120706 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20121210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130312 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130417 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130604 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130607 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5291569 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |