JP2004263172A - 多層コーティングを調製するためのコーティング剤および方法 - Google Patents

多層コーティングを調製するためのコーティング剤および方法 Download PDF

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Abstract


【課題】高い引っかき抵抗性、耐薬品性および硬さを有するコーティング層が得られるコーティング剤を提供する。
【解決手段】(a)酸価が0から40mgKOH/g、水酸基価が100から250mgKOH/gのポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤を10から80wt%、(b)上記ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)とは異なるヒドロキシル官能性結合剤、ヒドロキシル官能性反応性希釈剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の成分を0から50wt%、(c)ヒドロキシル官能性成分(a)および(b)用の少なくとも1種の架橋剤を20から60wt%、を含有する樹脂固体を使用するコーティング剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、コーティング剤および該コーティング剤を使用する多層コーティングの調製方法、詳細には多層コーティングの表面クリアーコートおよびトップコート層の調製方法に関する。
ポリエステルポリオールの存在下で、適当なオレフィン性不飽和モノマー類のフリーラジカル共重合によって製造されたシードポリマー形態のポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成(hybrid)結合剤を含有する、自動車用クリアーまたはトップコートとして使用可能なコーティング剤が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)。
欧州特許第0579193号明細書 欧州特許第0812867号明細書 米国特許第5,480,936号明細書 米国特許第6,063,448号明細書 Th.KlimmaschおよびTh.Engbert「洗車装置に対する自動車トップコートの抵抗性を評価するための標準実験室試験法の開発(Entwicklung einer einheitlichen Laborprufmethode fur die Beurteilung der Waschstrasenbestandigkeit von Automobil-Decklacken)」、デュッセルドルフ40215、Adersstrase94、ドイツ表面処理研究協会(Deutsche Forschungsgesellschaft fur Oberflachenbehandlung)発行、DFO会報32巻、59〜66頁、1997年4月29、30日ケルン市での技術セミナーの要旨集。
素地に塗布し、次いで硬化(架橋)させることで、高い引っかき抵抗性、耐薬品性および硬さを有するコーティング層が得られる、ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤をベースにしたコーティング剤を提供すること。
本発明は、樹脂固体のコーティング剤を提供するものであって、樹脂固体が、
(a)10から80wt%の、酸価が0から40mgKOH/g、水酸基価が100から250mgKOH/gのポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤、
(b)0から50wt%の、上記ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)とは異なる少なくとも1種のヒドロキシル官能性結合剤および/または少なくとも1種のヒドロキシル官能性反応性希釈剤、および
(c)20から60wt%の、ヒドロキシル官能性成分(a)および(b)用の少なくとも1種の架橋剤、から構成され、
上記ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)は、55から90wt%、好ましくは70から90wt%の、フリーラジカル的に共重合が可能なオレフィン性不飽和モノマーを含む(メタ)アクリルモノマー混合物(a1)を、10から45wt%、好ましくは10から30wt%の、計算上の分子量が600から1400、酸価が0から30mgKOH/g、計算上のヒドロキシル官能性が4.5から10で水酸基価が250から600mgKOH/gの非芳香族ポリエステルポリオール(a2)の存在下で、非水相で、フリーラジカル的に共重合させることによって得られ、また、上記ポリエステルポリオール(a2)は、(1)少なくとも1種のジオールを0wt%から20wt%、および3から6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種のポリオールを80wt%から100wt%含有するヒドロキシル成分、(2)少なくとも1種のモノカルボン酸を0wt%から20wt%、および少なくとも1種のジカルボン酸を80wt%から100wt%含有するカルボキシル成分、および、必要に応じて、(3)少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸成分を含有し、成分(a)から(c)までの、および、成分(1)の、および成分(2)の重量パーセントの和は、いずれの場合も100%である。
成分(a1)と(a2)の重量パーセントの和も、勿論100%である。
基礎になる特定のポリエステルポリオール中のヒドロキシル官能性およびヒドロキシル基含有量が双方とも高い、ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤をベースにしたコーティング剤を、素地に塗布し、次いで硬化(架橋)させることによって、高い引っかき抵抗性、耐薬品性および硬さを有するコーティング層を得ることが可能である。同時に、ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤中のポリエステルポリオールの重量含量が比較的低いものを選択できる。
本明細書および特許請求の範囲で使用される用語「(メタ)アクリル」とは、「アクリルおよび/またはメタクリル」と同義である。
本発明によるコーティング剤中に存在するポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)には、ポリエステルポリオール(a2)、およびモノマー混合物(a1)のフリーラジカル共重合によって形成される(メタ)アクリルコポリマーが相互浸入ポリマー網状組織(interpenetrating polymer network)の形で存在する混成ポリマーが含まれ、ポリエステルポリオール(a2)中のオレフィン性不飽和二重結合またはポリエステルポリオール(a2)主鎖上のH引抜きによって形成されたフリーラジカル部位へのモノマー混合物(a1)のフリーラジカルグラフト共重合によって形成されるグラフトコポリマーは含まれない。勿論、付随する二次的反応による混成ポリマー中でのグラフトコポリマー構造の形成を完全に排除することはできないが、意図的にこのような構造の形成を求めることはなく、原料および反応条件の選択によって達成できる程度にまでその形成を回避する。
(メタ)アクリルモノマーを含むモノマー混合物(a1)のフリーラジカル共重合は通常の方法によって進めることができる。この反応では、最初に、ポリエステルポリオール(a2)を、必要に応じて1種または複数の有機溶媒と混合し、例えば40から95wt%の有機溶液として反応容器内に導入し、反応温度まで加熱し、次いでモノマー混合物(a1)およびフリーラジカル開始剤を添加する。
フリーラジカル共重合は、例えば、80℃から180℃、好ましくは100℃から150℃の温度で実施する。
共重合反応は、熱によってフリーラジカルに解離可能な通常の開始剤で開始できる。フリーラジカル開始剤の例としては、ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシドなどのジアルキルペルオキシド類、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド類、クメンヒドロペルオキシド,tert−ブチルヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド類、過安息香酸tert−ブチル、過2−エチルヘキサン酸tert−ブチルなどの過酸化エステル類、ペルオキシジカーボネート類、過酸化ケタール類、シクロヘキサノンペルオキシド、メチルイソブチルケトンペルオキシドなどの過酸化ケトン類、およびアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物類、例えばベンゾピナコール誘導体などのC−C開裂開始剤がある。
フリーラジカル開始剤は、一般に、例えばモノマー混合物(a1)の総量に対して0.1から4wt%の量で添加される。モノマー混合物(a1)の各モノマーは、別々に、または共重合中に時間を遅らして添加してもよい。使用されるモノマーまたはモノマー混合物(a1)にフリーラジカル開始剤を含めてもよいし、あるいは、フリーラジカル開始剤を、必要に応じて、わずかに時間を遅らせてモノマー混合物(a1)に添加しても、または反応媒体に別個に添加してもよい。
上で説明したように、フリーラジカル共重合は、ポリエステルポリオール(a2)の存在下で進行し、そのポリエステルポリオールは1種または複数の有機溶剤と混合した溶液状で存在していてもよい。使用できる溶剤は、例えば、ポリエステルポリオール(a2)の合成に、またはその終了後にも使用できる溶剤であり、従って、ポリエステルポリオール(a2)はそれを製造する際に得られる溶液のままで最初に導入される。但し、その他の適当な溶媒も使用できる。適当な溶媒の例としては、コーティング組成物にも使用できるような、コーティングに共通して通常使用される溶媒、すなわち、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート,3−メトキシ−n−ブチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシプロピルアセテートなどのグリコールエーテルエステル類、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、キシレン、Solvesso(登録商標)100(沸点範囲が155から185℃の芳香族炭化水素混合物)などの芳香族炭化水素類、および脂肪族炭化水素類がある。
フリーラジカル共重合では、メルカプタン、チオグリコール酸エステル、塩素化炭化水素、クメン、およびメチルスチレンダイマーなどの通常の連鎖移動剤も使用できる。
モノマー混合物(a1)の組成には(メタ)アクリルモノマー類が含まれ、組成は、フリーラジカル共重合のベースとして使用されるポリエステルポリオール(a2)の性質および量によって決まり、得られるポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)が0から40mgKOH/gの酸価および100から250、好ましくは120から200mgKOH/gの水酸基価を有するように選択される。従って、モノマー混合物(a1)には、酸基を含みオレフィン性不飽和フリーラジカル共重合が可能なモノマーおよび/またはヒドロキシル基を有しオレフィン性不飽和フリーラジカル共重合が可能なモノマーを含めることができる。
モノマー混合物(a1)に使用可能な、ヒドロキシル基を有しオレフィン性不飽和フリーラジカル共重合が可能なモノマーの例は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートと酢酸またはプロピオン酸などの飽和脂肪酸とから調製される付加生成物、および、例えばCardura(登録商標)E(オランダ、HoogvlietのResolution Performance Productsより)と(メタ)アクリル酸とから形成される付加生成物などの、高分岐モノカルボン酸のグリシジルエステルと不飽和COOH官能性化合物とから調製される付加生成物である。更なる例は、ヒドロキシル官能性モノマーとカプロラクトンとの反応生成物である。好ましいヒドロキシル官能性モノマーは、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、およびヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートである。
モノマー混合物(a1)で使用可能な、酸基、特にカルボキシル基を有し、オレフィン性不飽和結合フリーラジカル共重合が可能なモノマーの例は、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸およびフマル酸のセミエステル、β−カルボキシエチル(メタ)アクリルレート、例えばフタル酸モノ−2−メタクリロイルオキシエチルエステルなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとカルボン酸無水物との付加生成物、マレイン酸無水物と例えばエタノール、プロパノール、および(イソ)ブタノールなどの飽和脂肪族アルコールとから調製されるセミエステルなど、不飽和のモノおよび/またはジカルボン酸、並びに/あるいはジカルボン酸のセミエステルである。酸基を有する好ましいモノマーは、アクリル酸およびメタクリル酸である。
モノマー混合物(a1)中に使用できる非官能化モノマーの例は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、3,5,5−トリメチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、および4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、o−,m−またはp−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、p−メトキシスチレン、およびp−tert−ブチルスチレンなどのビニル芳香族化合物類;ビニルエーテル類;VEOVA(登録商標)10(オランダ、HoogvlietのResolution Performance Productsから)などのα,α−ジアルキル置換分岐脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル類、および、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、およびイタコン酸のアルキルエステル類である。
モノマー混合物(a1)には、更に、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートおよび類似化合物など、少なくとも2個のフリーラジカル重合が可能なオレフィン性不飽和二重結合を有するモノマーが、5wt%までの少量部分として含まれていてもよい。しかし、このようなモノマーの部分は5wt%未満であることが好ましく、モノマー混合物(a1)にはこのようなモノマーが含まれていないことが特に好ましい。
モノマー混合物(a1)のフリーラジカル共重合で使用されるポリエステルポリオール(a2)には、非芳香族ポリエステルポリオール、すなわち、非芳香族ポリエステル構成ブロックからなるポリエステルポリオールが含まれる。しかし、ポリエステルポリオール(a2)には、少量部分例えば2wt%(Cとして計算して、分子量72)までの芳香族構造が含まれてもよい。しかし、芳香族構造のこれら少量部分は、単に、本来は非芳香族であるポリエステル構成ブロックの工業的(technical)不純物に起因するのかもしれない。非芳香族ポリエステルポリオール(a2)には、いかなる芳香族構造も含まれていないことが好ましい。更に、非芳香族ポリエステルポリオール(a2)には、いかなるオレフィン性二重結合も含まれていないこと、すなわち、いかなるオレフィン性不飽和ポリエステル構成ブロックも含まれていないことが好ましい。
モノマー混合物(a1)のフリーラジカル共重合用のベースとして使用されるポリエステルポリオール(a2)は、600から1400、好ましくは800から1200の計算上の分子量、0から30mgKOH/gの酸価、250から600mgKOH/g、好ましくは270から400mgKOH/gの水酸基価、および特に4.5から10、好ましくは4.8から8の計算上のヒドロキシル官能性を有し、(1)少なくとも1種のジオールを0wt%から20wt%、および3から6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種のポリオールを80wt%から100wt%含有するヒドロキシル成分、(2)少なくとも1種のモノカルボン酸を0wt%から20wt%、および少なくとも1種のジカルボン酸を80wt%から100wt%含有するカルボキシル成分、および、必要に応じて、(3)少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸成分を含有し、成分(1)の、および成分(2)の重量パーセントの和は、いずれの場合も合計して100%である。
ポリエステルポリオール(a2)は、30wt%から60wt%、好ましくは40wt%から55wt%の少なくとも1種のヒドロキシル成分(1)、30wt%から70wt%、好ましくは45wt%から60wt%の少なくとも1種のカルボキシル成分(2)、および0wt%から10wt%、好ましくは0wt%の少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸成分(3)から構成することが好ましい。成分(1)から(3)までの重量パーセントの和は100wt%であり、その和はポリエステルポリオール(a2)の合成中に形成される反応水を計算に入れていない。
ポリエステルポリオール(a2)に含まれるヒドロキシル成分(1)は、0wt%から20wt%の少なくとも1種の(シクロ)脂肪族ジオール、および80wt%から100wt%、好ましくは100wt%の、3から6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の(シクロ)脂肪族ポリオールから構成される。
ポリエステルポリオール(a2)中のヒドロキシル成分(1)として使用できる(シクロ)脂肪族ジオールの例には、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコールおよび1,3−プロピレングリコール;ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオールおよびブタン−2,3−ジオール;ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール;トリメチルへキサンジオール;ジエチレングリコール;トリエチレングリコール;水素化ビスフェノール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール;ネオペンチルグリコール;およびブチルエチルプロパンジオールが含まれる。ヘキサン−1,6−ジオール、ネオペンチルグリコール、およびブチルエチルプロパンジオールが好ましい。
ポリエステルポリオール(a2)中のヒドロキシル成分(1)として使用できる3から6個のヒドロキシル基を有する(シクロ)脂肪族ポリオールの例には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ソルビトール、およびマニトールが含まれる。グリセロール、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールが好ましく、特にトリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールが好ましい。
ポリエステルポリオール(a2)中に含まれるカルボキシル成分(2)は、0wt%から20wt%の少なくとも1種の(シクロ)脂肪族モノカルボン酸および80wt%から100wt%、好ましくは100wt%の少なくとも1種のジカルボン酸から構成される。
ポリエステルポリオール(a2)中のカルボキシル成分(2)として使用できる(シクロ)脂肪族モノカルボン酸の例には、例えば2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、ココナツ脂肪酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸、およびパルミチン酸などの飽和脂肪酸が含まれる。好ましくはイソノナン酸およびココナツ脂肪酸が使用される。
ポリエステルポリオール(a2)中のカルボキシル成分(2)として使用できるジカルボン酸の例には、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、更にはマレイン酸、フマル酸、および二量化脂肪酸、好ましくはC36二量化脂肪酸が含まれる。二量化脂肪酸は、オレフィン性および/または芳香族性炭素−炭素二重結合を含んでいてもよい工業的混合物である。テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、およびフマル酸などの不飽和ジカルボン酸も実際に使用できるが、好ましくは使用しない。ヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、および二量化脂肪酸が好ましく、二量化脂肪酸の場合には、オレフィン性および/または芳香族性炭素−炭素二重結合を含まないものか、ほんの僅かしか含まない品質のものが特に好ましい。もし存在するなら、ジカルボン酸の代わりに、それに対応するジカルボン酸無水物を使用してもよい。
必要に応じて、ポリエステルポリオール(a2)中に少なくとも1種の(シクロ)脂肪族ヒドロキシカルボン酸(3)が含まれていてもよいが、その割合はポリエステルポリオール(a2)中に使用される成分(1)から成分(3)までの10wt%以下である。ヒドロキシカルボン酸の例には、12−ヒドロキシステアリン酸,6−ヒドロキシへキサン酸、クエン酸、酒石酸、およびジメチロールプロピオン酸が含まれる。もし存在するなら、モノヒドロキシカルボン酸の代わりに、それに対応するラクトンを使用してもよい。
ポリエステルポリオール(a2)は非常に分岐が多く、(1)から(3)の成分からランダムに構成されている。
ポリエステルポリオール(a2)は、上に述べた成分(1)、(2)および必要に応じて(3)を縮合重合させることによって調製され、(1)から(3)の成分は、ポリエステルポリオール(a2)について前に述べた特性値(計算上の分子量、計算上のヒドロキシル官能性、および水酸基価と酸価)が得られるような種類と量に従って選択する。縮合重合は、当業者に周知の従来法、例えば、通常のエステル化触媒の存在下、例えば180℃から250℃の高温、例えば溶融状で実施できる。必要に応じて、例えばキシレンなどの共沸剤も使用できる。(1)から(3)までの成分を一緒に反応させ、多段階または好ましくは1段階合成法でポリエステルポリオール(a2)を形成できる。(1)から(3)までの成分のすべてを同時に仕込み、一緒に加熱し、必要に応じて、溶融させて、お互いに縮合重合させ、ポリエステルポリオール(a2)を形成することが好ましい。
本発明によるコーティング剤の樹脂固体の内容物には、50wt%まで、好ましくは30wt%未満の成分(b)を含んでいてもよいが、成分(b)を含まないことが特に好ましい。
成分(b)には、ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)とは異なる少なくとも1種のヒドロキシル官能性結合剤、特にヒドロキシル官能性(メタ)アクリルコポリマー樹脂、ヒドロキシル官能性ポリウレタン樹脂、およびヒドロキシル官能性ポリエステル樹脂、および/または少なくとも1種のヒドロキシル官能性反応性希釈剤が含まれる。
ヒドロキシル官能性結合剤(b)の例には、500から5000、好ましくは1000から3000の数平均分子量、30から250、好ましくは50から200mgKOH/gの水酸基価を有する通常のヒドロキシル官能性ポリエステル樹脂またはポリウレタン樹脂、および、1000から10,000の数平均分子量、30から200、好ましくは50から180mgKOH/gの水酸基価を有するヒドロキシル官能性(メタ)アクリルコポリマー樹脂が含まれる。
ヒドロキシル官能性反応性希釈剤(b)の例には、分子量が例えば500未満で、分子当たり少なくとも2個のヒドロキシル基、および250から700mgKOH/gの範囲の水酸基価を有する、低分子量化合物が含まれる。ポリエステルポリオール、オリゴエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、およびオリゴウレタンポリオールなどの、オリゴマー性またはポリマー性ポリオールが適している。
樹脂固体の成分(c)は、ヒドロキシル官能性成分(a)および(b)用の架橋剤である。より詳しくは、アミノプラスチック樹脂、特にメラミン樹脂、NCO基がブロックされていてもよいポリイソシアネート、などのヒドロキシル官能性結合剤を架橋するための通常の架橋剤成分、および/またはトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジンなどのエステル交換架橋剤である。
好ましい架橋剤(c)はフリーのポリイソシアネートであり、その場合、本発明によるコーティング剤は、互いに別々に貯蔵された成分を、必ず塗布直前に混合することによって調製され、成分の1つにフリーのポリイソシアネート架橋剤が含まれている。
架橋剤としてフリーまたはブロックされた形で使用できるポリイソシアネートの例には、ノナントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、および1,6−ヘキサンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビスシクロヘキシルメタンジイソシアネート、またはこれらの混合物などの(シクロ)脂肪族ジイソシアネート類、および、そのようなジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート類、例えばイソシアネート基を結合している基中にヘテロ原子を含有するものが含まれる。その例には、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレタン基および/またはビュレット基を含むポリイソシアネート類が含まれる。
通常のコーティング用ポリイソシアネート架橋剤が特に適しており、中でも、例えばトリス−(6−イソシアナトヘキシル)ビュレット、イソホロンジイソシアネートイソシアヌレートまたはヘキサンジイソシアネートイソシアヌレートが適している。
上記のポリイソシアネート架橋剤に適したブロック剤には、通常の例えばCH−酸性、NH−、SH−またはOH−官能性ブロック剤が含まれる。例としては、アセチルアセトン、アセト酢酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、脂肪族または脂環式アルコール、オキシム、ラクタム、イミダゾール、およびピラゾールが挙げられる。
塗布の準備ができた本発明のコーティング剤は、樹脂固体から形成される固体物を有し、必要に応じて非揮発性添加剤、および必要に応じて40wt%から80wt%の顔料を含んでいる。これらのコーティング剤は、揮発性成分として有機溶剤および/または水を含んでいる。
コーティング剤に使用できる有機溶剤の例には、ブチルグリコール、ブチルジグリコール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、およびエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート、およびメトキシプロピルアセテートなどのグリコールエーテルエステル類、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、および酢酸アミルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、およびイソホロンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノールなどのアルコール類、キシレン、Solvesso(登録商標)100(沸点範囲が155℃から185℃の芳香族炭化水素の混合物)、Solvesso(登録商標)150(沸点範囲が182℃から202℃の芳香族炭化水素の混合物)などの芳香族炭化水素、および脂肪族炭化水素が含まれる。
コーティング剤には、塗布の準備ができたコーティング剤を基準にして、例えば5wt%までの量で通常のコーティング添加剤、例えば、均染剤、熱分解法シリカなどのレオロジー調整剤、アミンとポリイソシアネートとのウレア基含有反応生成物(「たるみ制御剤」)、触媒、着色剤、光安定剤、UV吸収剤、酸化防止剤、ミクロゲルなどのポリマーミクロ微粒子、およびホルムアルデヒド放出物質が含まれる。
クリアー塗膜コーティング剤または不透明コーティング剤といった、その予定した用途に応じて、コーティング剤は、顔料を添加していない透明なものでもよく、不透明顔料を含んでいてもよい。従って、コーティング剤には、充填材、および/または透明な着色付与顔料および/または特殊効果付与顔料を含めることができる。無機または有機の着色付与顔料の例には、二酸化チタン、ミクロ化二酸化チタン、酸化鉄顔料、カーボンブラック、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、およびキナクリドンまたはピロロピロール顔料が含まれる。特殊効果付与顔料の例には、例えばアルミニウム、銅またはその他金属からなるメタリック顔料類、例えば二酸化チタン被覆または混合酸化物被覆アルミニウムなどの金属酸化物被覆メタリック顔料、二酸化チタン被覆マイカなどの被覆マイカなどの干渉顔料類、およびグラファイト効果様特殊効果顔料類が含まれる。適した充填材の例には、シリカ、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムおよびタルクが含まれる。
本発明によるコーティング剤は、有機溶剤または水をベースとするものでよい。水性形態への変換は、ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)および必要に応じて結合剤(b)の酸基を、アミンおよび/またはアミノアルコールなどの塩基で中和すること、並びに/あるいは乳化剤を添加して水相への変換を実施することによって、当業者に周知の従来法で行われる。有機溶剤は、水を添加する前または後に、例えば蒸留によって除去される。水相への変換は、例えばロータ−ステータ装置を使用して行うことができる。
本発明によるコーティング剤は、例えば、任意の素地、例えば金属、プラスチックまたは金属とプラスチックの混合構造から構成された素地への多層コーティングの調製、および特に多層コーティングにおける表面顔料配合トップコート層または透明クリアーコート層の調製に使用できる。表面コーティング層は、例えばウェットオンウェット塗布(重ね塗)法によって素地に塗布されたプレコートに塗布でき、両層を一緒に硬化させる。従って、本発明は、多層コーティングの調製方法にも関する。本発明によるコーティング剤は、好ましくは、水性または溶剤含有着色付与および/または特殊効果付与ベースコートを塗布した層に透明クリアーコートとして塗布できる。
本発明によるコーティング剤は、周知の方法、特に、例えば15μmから50μmの乾燥膜厚で吹き付けることによって塗布できる。一般に確立されている短時間の蒸発分離(flash off)段階の後、塗布したコーティング剤を好ましくは熱によって架橋させる。焼付け温度は、好ましくは60℃から160℃、特に好ましくは120℃から150℃である。硬化時間は、例えば20分から40分程度である。架橋した光沢のあるラッカーコーティングが得られる。
本発明によるコーティング剤は、自動車OEMおよび修理仕上げ分野の、自動車ボディおよびボディ部品の双方における、上に述べた多層コーティングの調製に特に適している。
本発明によるコーティング剤を塗布し、硬化した塗膜は、ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)中のポリエステルポリオール(a2)含量が低い場合であっても、高い耐薬品性、顕著な傷および引っかき抵抗性および極めて良好な硬さを同時に提供することを特徴としている。
(実施例1)特許文献1の実施例5によるヒドロキシ官能性オリゴエステルの製造
336.7gのトリメチロールプロパン、366.8gのアジピン酸、および297gのヘキサンジオールを、ポリエステルの合成に適した装置中で、5gの次亜リン酸(エステル化触媒)と共に、180から220℃で、20mgKOH/gの酸価が得られるまで溶融エステル化した。次いで、計算上の分子量が361、計算上のOH官能性が3、酸価が1.5mgKOH/g、および水酸基価が460mgKOH/gのオリゴエステルが得られるまで、真空下でエステル化を継続した。
(実施例2)オリゴエステル/ポリメタクリレート混成ポリマーの製造
まず、エトキシプロパノール20部と実施例1からのオリゴエステル24部との混合物をフリーラジカル溶液重合に適した装置に導入し、135℃まで加熱し、次いでアクリル酸2.05部、ヒドロキシエチルメタクリレート17.12部、スチレン13.27部、ブチルアクリレート11.47部、ラウリルアクリレート8.86部、およびジクミルパーオキサイド3.23部の混合物を135℃で、3時間かけて分割添加し、分割添加の終了後、温度を135℃で更に3時間にわたって維持した。得られた混成ポリマーの酸価は21mgKOH/g、水酸基価は231mgKOH/gであった。
(実施例3)オリゴエステル/ポリメタクリレート混成ポリマーの製造
まず、エトキシプロパノール20部と実施例1からのオリゴエステル24部との混合物をフリーラジカル溶液重合に適した装置に導入し、135℃まで加熱し、次いでアクリル酸2.05部、ヒドロキシエチルメタクリレート17.11部、スチレン7.60部、ブチルアクリレート13.19部、ラウリルアクリレート12.82部、およびジクミルパーオキサイド3.23部の混合物を135℃で、3時間かけて分割添加し、分割添加の終了後、温度を135℃で更に3時間にわたって維持した。得られた混成ポリマーの酸価は21mgKOH/g、水酸基価は231mgKOH/gであった。
(実施例4)ポリエステルポリオールの製造
470gのトリメチロールプロパン、425gのヘキサヒドロフタル酸無水物、および105gのPripol1009(Henkelからの二量化脂肪酸)を、ポリエステルの合成に適した装置中で、5gの次亜リン酸(エステル化触媒)と共に、180から220℃で、20mgKOH/gの酸価が得られるまで溶融エステル化した。次いで、計算上の分子量が1390、計算上のOH官能性が7、酸価が7.0mgKOH/g、および水酸基価が278mgKOH/gのポリエステルが得られるまで、真空下でエステル化を継続した。
(実施例5)オリゴエステル/ポリメタクリレート混成ポリマーの製造
まず、エトキシプロパノール20部と実施例4からのオリゴエステル24部との混合物をフリーラジカル溶液重合に適した装置に導入し、135℃まで加熱し、次いでアクリル酸1.85部、ヒドロキシエチルメタクリレート27.36部、スチレン5.25部、ブチルアクリレート10.56部、ラウリルアクリレート7.75部、およびジクミルパーオキサイド3.23部の混合物を135℃で、3時間かけて分割添加し、分割添加の終了後、温度を135℃で更に3時間にわたって維持した。得られた混成ポリマーの酸価は21mgKOH/g、水酸基価は231mgKOH/gであった。
(実施例6a〜c)クリアー塗料および多層塗膜の作製
表1に列挙した成分を混合してクリアー塗料を調製した。
通常の市販カチオン電着プライマー(18μm)および通常の市販プライマーサーフェーサー(35μm)および蒸発分離した黒色水性ベースコートでプレコートした自動車用鋼板を、45μmの乾燥膜厚までクリアー塗料6a〜6c(6a、6bは比較例、6cが本発明による実施例)でオーバーコートし、20℃で5分間の蒸発分離の後、140℃(被塗物温度)で20分間にわたって焼き付けた。表1に技術試験の結果を示す。
Figure 2004263172
1)Worlee−Chemie社(Lauenburg)のWorleeAdd315。
2)DesmodurN3300(Bayer社から)の80wt%エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート溶液。
3)キシレンに浸した濾紙を10分間クリアー塗膜表面に貼り、時計ガラスで覆った。時計ガラスおよび濾紙を取り去り、紙クロスで残っているキシレンを注意深く除去した後、直ちに次の尺度を用いて肉眼評価を行った。
0、表面に視認できる痕跡がない
1、表面がわずかに膨潤
2、表面が激しく膨潤
3、表面が溶解/剥離
4)キシレンテストおよび10分間の再生時間の後、再び振り子硬さを測定した。
5)金属試験板を65℃のホットプレート上に置き、10wt%硫酸1滴を1分間の間隔で落とした(全部で30滴)。次いで、塗膜表面を水で洗浄し、肉眼で評価した。示した値は塗膜表面に最初の変化/損傷が発生するまでの時間(分)である。
6)残存光沢を%(クリアーコート表面の初期光沢の洗浄引っ掻き後の光沢に対する割合。光沢の測定はいずれの場合も20°の照射角度で実施)で測定した。洗浄引っかきは、Amtec Kistler実験室用自動車洗浄装置を用いて実施した(非特許文献1参照)。

Claims (10)

  1. (a)酸価が0から40mgKOH/gおよび水酸基価が100から250mgKOH/gであるポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤を10から80wt%、
    (b)前記ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)とは異なるヒドロキシル官能性結合剤、ヒドロキシル官能性反応性希釈剤、およびこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の成分を0から50wt%、
    (c)前記ヒドロキシル官能性成分(a)および(b)用の少なくとも1種の架橋剤を20から60wt%、含有する樹脂固体を有するコーティング剤であって、
    前記ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)は、55から90wt%の、フリーラジカル共重合が可能なオレフィン性不飽和モノマーを含む(メタ)アクリルモノマー混合物(a1)を、10から45wt%の、計算上の分子量が600から1400、酸価が0から30mgKOH/g、および計算上のヒドロキシル官能性が4.5から10で水酸基価が250から600mgKOH/gの非芳香族ポリエステルポリオール(a2)の存在下で、非水相において、フリーラジカル的に共重合させることによって得られ、前記ポリエステルポリオール(a2)は、
    (1)少なくとも1種のジオールを0wt%から20wt%、および3から6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種のポリオールを80wt%から100wt%含有するヒドロキシル成分、
    (2)少なくとも1種のモノカルボン酸を0wt%から20wt%、および少なくとも1種のジカルボン酸を80wt%から100wt%含有するカルボキシル成分、および、必要に応じて、
    (3)少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸成分
    を含有し、成分(a)から(c)までの、および、成分(1)と成分(2)の重量パーセントの和は、いずれの場合も100%であることを特徴とするコーティング剤。
  2. ポリエステルポリオール/(メタ)アクリルコポリマー混成結合剤(a)は、70から90wt%の前記モノマー混合物(a1)を、10から30wt%の前記非芳香族ポリエステルポリオール(a2)の存在下で、フリーラジカル的に共重合させることによって得られることを特徴とする請求項1に記載のコーティング剤。
  3. 前記ポリエステルポリオール(a2)は、30から60wt%の少なくとも1種のヒドロキシル成分(1)、30から70wt%の少なくとも1種のカルボキシル成分(2)および0から10wt%の少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸(3)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のコーティング剤。
  4. 前記ヒドロキシル成分(1)は、3から6個のヒドロキシル基を有する少なくとも1種の(シクロ)脂肪族ポリオールを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコーティング剤。
  5. 前記カルボキシル成分(2)は、少なくとも1種のジカルボン酸を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコーティング剤。
  6. 前記架橋剤(c)は、アミノプラスチック樹脂、フリーポリイソシアネート、ブロックポリイソシアネート、エステル交換架橋剤およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコーティング剤。
  7. 前記コーティング剤は、水性コーティング剤および有機溶剤ベースのコーティング剤からなる群から選択されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のコーティング剤。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のコーティング剤を使用して素地に多層コーティングを塗布すること、および前記コーティングを硬化させることを含むことを特徴とする方法。
  9. 素地に表面顔料配合トップコート層および透明クリアーコート層からなる群から選択されるコーティング層を塗布することを含む、多層コーティングのなかの1つのコーティング層としてコーティング層を形成する方法であって、前記コーティング層を請求項1から7のいずれかに記載のコーティング剤で塗布すること、および該コーティング層を硬化させることを含むことを特徴とする方法。
  10. 素地は、自動車ボディおよびボディ部品からなる群から選択されることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
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