JP2000198921A - 可剥離性水性組成物 - Google Patents

可剥離性水性組成物

Info

Publication number
JP2000198921A
JP2000198921A JP11094472A JP9447299A JP2000198921A JP 2000198921 A JP2000198921 A JP 2000198921A JP 11094472 A JP11094472 A JP 11094472A JP 9447299 A JP9447299 A JP 9447299A JP 2000198921 A JP2000198921 A JP 2000198921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
urethane resin
acid
resin
aqueous
diol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11094472A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kitamura
俊行 北村
Takashi Ogami
隆 大上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Parkerizing Co Ltd filed Critical Nihon Parkerizing Co Ltd
Priority to JP11094472A priority Critical patent/JP2000198921A/ja
Publication of JP2000198921A publication Critical patent/JP2000198921A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境上好ましい水系で、良好な剥離性を示し
かつ剥離性について温度依存性の少ない皮膜を形成し得
る可剥離性水性組成物の提供。 【解決手段】 (1)ダイマー酸系ジオールとポリイソ
シアネートとを反応させて両末端NCOのウレタンプレ
ポリマーを生成させ、ついで該ウレタンプレポリマーに
ジメチロールアルカン酸を反応させてNCOとOHとの
間にウレタン結合をさらに形成させて、カルボキシル基
含有量が0.15〜0.75mg当量/g樹脂固形分の
酸性ウレタン樹脂を生成させ、ついで該酸性ウレタン樹
脂を常温揮発性のアミンで中和し、水を添加して乳化分
散して調製した水性ウレタン樹脂であって、該ダイマー
酸系ジオールが該水性ウレタン樹脂の樹脂固形分中の4
0〜90重量%を占める該水性ウレタン樹脂と、(2)
該水性ウレタン樹脂中で多価金属イオンを形成する多価
金属化合物とを含有し、かつ該多価金属化合物の配合量
が該水性ウレタン樹脂の樹脂固形分100gに対して
0.01〜0.2モルであることを特徴とする可剥離性
水性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可剥離性水性組成物
に関する。さらに詳しくは、本発明は乗用車の外板、機
械器具類およびこれらの部品等の塗装面、あるいはステ
ンレス等の金属表面を一時的に保護する目的で塗布する
可剥離性水性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、新車の輸送や保管時に起こる自動
車外板等の塗膜の汚染、および損傷を防止するための塗
面保護剤については、ワックス類を脂肪族炭化水素系溶
媒に分散させたワックスタイプのもの、水溶性アクリル
樹脂タイプのもの、およびポリオレフィン系フィルムタ
イプのものが使用されている。しかしながら、ワックス
タイプのものおよび水溶性アクリル樹脂タイプのもの
は、酸性雨、鉄錆分、あるいは鳥糞等からの保護能力が
十分でない。さらにワックスタイプのものは、除去時に
大量のケロシン等の溶剤を使用するので、環境上好まし
くない。また水溶性アクリル樹脂タイプのものは、除去
時に大量のアルカリ洗浄剤を使用するために、除去設備
の投資、排水処理等の問題がある。一方ポリオレフィン
系フィルムタイプのものは、塗面保護性は良好であり、
剥離作業も容易であるが、材料として高価であり、手作
業でのフィルム張り付け作業の工数がかかるという問題
点がある。また形状追従性が劣るので、フィルムに皺が
寄り易くなり、長期屋外放置後、塗面にその皺の跡が残
るという問題点もある。
【0003】以上の状況から、スプレー、ローラー、刷
毛等で容易に塗布でき、塗装面や金属表面の保護性が良
好で、かつ剥離性も良好な保護材として、可剥離性塗料
組成物の開発が行われている。従来、この種の可剥離性
塗料組成物は特公昭49−8690号公報、特開昭57
−179号公報、特開昭60−161465号公報、特
開平3−259966号公報および特開平4−3102
71号公報で提案されているものの、種々の欠点を有し
ている。例えば、可剥離性の一時保護塗膜の耐薬品性、
耐候性が劣るために、塗装面や金属表面を完全保護でき
ないという問題、屋外暴露で塗装面や金属表面との付着
強度が増大し剥離性が極端に低下するという問題、さら
に冬場と夏場で剥離性に大きな差異があるという温度依
存性の問題等である。また特開平9−95631号公報
には、多価金属イオンを形成し得る多価金属化合物を配
合した特定樹脂エマルジョンよりなる可剥離性塗料組成
物が開示されている。この組成物から得られる乾燥皮膜
は、長期屋外暴露での被塗物への付着強度の増大がな
く、良好な剥離性と塗面保護性を併せ持つが、剥離性に
温度依存性があるという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術が
抱える問題点を解決するためになされたもので、環境上
好ましい水系で、良好な剥離性を示しかつ剥離性につい
て温度依存性の少ない皮膜を形成し得る可剥離性水性組
成物を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記従来技
術の抱える問題点を解決するための手段について鋭意検
討し、樹脂として特定の組成を持つ水性ウレタン樹脂を
使用し、該樹脂に多価金属イオンを形成し得る多価金属
化合物を添加することにより、長期屋外暴露により塗装
面や金属表面への付着強度の増大がなく、良好な剥離性
と塗面保護性を併せ持ち、さらに剥離性について温度依
存性の少ない皮膜を形成し得る可剥離性水性組成物を提
供できることを見出した。
【0006】すなわち、本発明は(1)水添ダイマー酸
とアルキレンジオールとの反応によって得られるポリエ
ステルポリオールおよびダイマージオールから選ばれる
ダイマー酸系ジオールとポリイソシアネートとを反応さ
せて両末端NCOのウレタンプレポリマーを生成させ、
ついで該ウレタンプレポリマーにジメチロールアルカン
酸を反応させてNCOとOHとの間にウレタン結合をさ
らに形成させて、カルボキシル基含有量が0.15〜
0.75mg当量/g樹脂固形分の酸性ウレタン樹脂を
生成させ、ついで該酸性ウレタン樹脂を常温揮発性のア
ミンで中和し、水を添加して乳化分散して調製した水性
ウレタン樹脂であって、該ダイマー酸系ジオールが該水
性ウレタン樹脂の樹脂固形分中の40〜90重量%を占
める該水性ウレタン樹脂と、(2)該水性ウレタン樹脂
中で多価金属イオンを形成する多価金属化合物とを含有
し、かつ該多価金属化合物の配合量が該水性ウレタン樹
脂の樹脂固形分100gに対して0.01〜0.2モル
であることを特徴とする可剥離性水性組成物に関する。
【0007】本発明は、また別の態様として、(1)水
添ダイマー酸とアルキレンジオールとの反応によって得
られるポリエステルポリオールおよびダイマージオール
から選ばれるダイマー酸系ジオールとポリイソシアネー
トとを反応させて両末端NCOのウレタンプレポリマー
を生成させ、ついで該ウレタンプレポリマーにNCOに
対するOHの量として当量に満たない量のジメチロール
アルカン酸を反応させてNCOとOHとの間にウレタン
結合をさらに形成させて酸性ウレタン樹脂を生成させ、
ついで該酸性ウレタン樹脂を常温揮発性のアミンで中和
し、水を添加して乳化分散し、ついでイソシアナト基と
反応し得る活性水素を2個以上有する化合物を反応させ
て調製した水性ウレタン樹脂であって、該ダイマー酸系
ジオールが該水性ウレタン樹脂の樹脂固形分中の40〜
90重量%を占め、かつアミンで中和されているカルボ
キシル基がすべて遊離状態となったとした場合のカルボ
キシル基含有量が0.15〜0.75mg当量/g樹脂
固形分である該水性ウレタン樹脂と、(2)該水性ウレ
タン樹脂中で多価金属イオンを形成する多価金属化合物
とを含有し、かつ該多価金属化合物の配合量が該水性ウ
レタン樹脂の樹脂固形分100gに対して0.01〜
0.2モルであることを特徴とする可剥離性水性組成物
に関する。上記多価金属化合物はカルシウム化合物であ
ることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用する水性ウレタン樹
脂の特徴は、該樹脂を製造するに当って、ポリオール成
分として、水添ダイマー酸とアルキレンジオールとの反
応によって得られるポリエステルポリオールおよびダイ
マージオールから選ばれるダイマー酸系ジオールを使用
することにある。
【0009】本発明で水添ダイマー酸とはダイマー酸を
水添したものを意味するが、本発明でダイマー酸とはエ
チレン性二重結合を2〜4個有する炭素数14〜22の
脂肪酸(以下、不飽和脂肪酸Aという)、好ましくはエ
チレン性二重結合を2個有する炭素数14〜22の脂肪
酸とエチレン性二重結合を1〜4個有する炭素数14〜
22の脂肪酸(以下、不飽和脂肪酸Bという)、好まし
くはエチレン性二重結合を1もしくは2個有する炭素数
14〜22の脂肪酸とを二重結合部で反応して得られる
6員環(シクロヘキセン環)を有する二量体酸をいうも
のとする。上記で不飽和脂肪酸Aとしてはテトラデカジ
エン酸、ヘキサデカジエン酸、オクタデカジエン酸(リ
ノール酸等)、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、オ
クタデカトリエン酸(リノレン酸等)、エイコサテトラ
エン酸(アラキドン酸等)等が挙げられ、リノール酸が
もっとも好ましい。また、不飽和脂肪酸Bとしては、上
記例示のものに加え、エチレン性二重結合を1個有する
炭素数14〜22の脂肪酸としての、テトラデセン酸
(ツズ酸、マッコウ酸、ミリストオレイン酸)、ヘキサ
デセン酸(パルミトレイン酸等)、オクタデセン酸(オ
レイン酸、エライジン酸、バクセン酸等)、エイコセン
酸(ガドレイン酸等)、ドコセン酸(エルカ酸、セトレ
イン酸、ブラシジン酸等)等が挙げられ、オレイン酸も
しくはリノール酸がもっとも好ましい。
【0010】上記二量化反応において、不飽和脂肪酸A
と不飽和脂肪酸Bとの使用比率(モル比率)は1:1.
2〜1.2:1程度が好ましく、1:1がもっとも好ま
しい。上記二量化反応は、公知の方法、例えば特開平9
−136861号公報に記載された方法に従って行うこ
とができる。すなわち例えば、不飽和脂肪酸Aおよび不
飽和脂肪酸Bにルイス酸やブレンステッド酸型の液体も
しくは固体状の触媒、好ましくはモンモリロナイト系活
性白土を、A+Bに対して1〜20重量%、好ましくは
2〜8重量%添加し、200〜270℃、好ましくは2
20〜250℃に加熱することにより行うことができ
る。反応時の圧力は、通常やや加圧された状態であるが
常圧でも良い。反応時間は、触媒量と反応温度により変
わるが、通常5〜7時間である。反応終了後、触媒を濾
別し、ついで減圧蒸留して未反応原料や異性化脂肪酸類
を留去し、その後、ダイマー酸留分を留出して得ること
ができる。上記二量化反応は、二重結合の移動(異性
化)およびディールス・アルダー反応を通して進行する
ものと思われるが、本発明はこれに縛られるものではな
い。
【0011】得られるダイマー酸は、通常、二重結合の
結合部位や異性化によって、6員環の位置が異なるダイ
マー酸混合物であり、分離して使用しても良いが、その
まま使用できる。さらに、得られるダイマー酸は、少量
のモノマー酸(例えば3重量%以下、特に1重量%以
下)やトリマー酸以上のポリマー酸等(例えば3重量%
以下、特に1重量%以下)を含有していても良い。
【0012】上記ダイマー酸の構造については、例えば
リノール酸とリノール酸もしくはオレイン酸とから製造
されるダイマー酸の、主成分の構造は以下の通りであ
る。
【0013】
【化1】
【0014】本発明で水添ダイマー酸とは、上記ダイマ
ー酸の炭素−炭素二重結合を水素化して得られる飽和ジ
カルボン酸をいうものとする。上記構造式のダイマー酸
が原料の場合、水添ダイマー酸の構造は以下の通りであ
る。
【0015】
【化2】
【0016】上記で水素化は例えばPt、Pd、Ni等
を用いる接触還元によって行うことができる。水添の程
度については、不飽和結合が残っていると、本発明の組
成物から形成される塗膜の耐候性を低下させ(光劣
化)、その結果密着性が高まり剥離性が低下するので、
水添率は98%以上であることが好ましく、より好まし
くは99%以上、もっとも好ましくは100%である。
【0017】本発明で水添ダイマー酸とエステル結合さ
せるべきアルキレンジオールとしては炭素数2〜11の
直鎖もしくは分岐アルキレンジオールが好適に用いら
れ、中でも直鎖状のものが好ましい。具体的にはエチレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、1,11−ウンデカンジオール等が挙げら
れる。
【0018】本発明で使用するポリエステルポリオール
は上記水添ダイマー酸とアルキレンジオールとを重縮合
させることにより得られる。上記構造式の水添ダイマー
酸および1,6−ヘキサンジオールが原料の場合、得ら
れるポリエステルポリオールの構造は以下の通りであ
る。
【0019】
【化3】
【0020】ポリエステルポリオールのゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーでの分子量は500〜400
0程度が好ましい。上記重縮合は公知の方法により行う
ことができる。
【0021】本発明でダイマージオールとは、上記ダイ
マー酸もしくはその低級アルキル(C=1〜6)エステ
ルを、水素ガスと触媒(Pt、Pd、Ni等)を使用す
る接触還元法や、水素化リチウムアルミニウム、水素化
ホウ素リチウム、金属ナトリウム/アルコール系等の水
素添加剤を用いる還元法等公知の方法により、水素化お
よび水素化分解することにより得ることができる。さら
に具体的には、例えば、特開平9−136861号公報
に記載された方法により得ることができる。上記構造式
のダイマー酸もしくはその低級アルキルエステルが原料
の場合、得られるダイマージオールの構造は以下の通り
である。
【0022】
【化4】
【0023】本発明ではウレタン樹脂のポリオール成分
として、上記ポリエステルポリオールおよびダイマージ
オールから選ばれるダイマー酸系ジオールを用いる。こ
れらのダイマー酸系ジオールは各単独で用いても2種以
上混合して用いても良い。ダイマー酸系ジオールは、上
記水性ウレタン樹脂の樹脂固形分中の40〜90重量%
を占める必要があり、50〜75重量%が好ましい。ダ
イマー酸系ジオールの量が40重量%未満の場合には、
ダイマー酸系ジオールのアルキル基やアルキレン基の効
果が発揮されないため、塗装面や金属表面への付着強度
が大きくなり良好な剥離性が得られない。ダイマー酸系
ジオールの量が90重量%を超える場合は、ポリイソシ
アネートへの重付加の程度が低いために皮膜強度が弱く
なり、良好な剥離性が得られない。なお、本発明で樹脂
固形分は、水性ウレタン樹脂の樹脂骨格に組み込まれた
ダイマー酸系ジオール、ポリイソシアネート、ジメチロ
ールアルカン酸および後述する添加される場合のイソシ
アナト基と反応し得る活性水素を2個以上有する化合物
より構成される。本発明においては、常温揮発性アミン
は最終的乾燥塗膜には残らないという観点から樹脂固形
分には含めない。
【0024】なお、本発明で使用する水添ダイマー酸お
よびダイマージオールは、シクロヘキサン環を分岐点と
して、4本のアルキル基が分岐した構造を持っており、
4本のアルキル基のうち、2本は末端にそれぞれCOO
H基およびOH基を持ち、それぞれエステル結合および
ウレタン結合を通して高分子量化反応に関与する。本発
明の最終産物としての可剥離性水性組成物を塗装面ある
いは金属表面に塗布して得られる乾燥皮膜においては、
残りの2本のアルキル基が皮膜−空気界面に集まり、皮
膜表面を疎水性にし、遮蔽効果により水分子の攻撃から
エステル結合やウレタン結合などを保護する結果、極め
て高い耐水性、耐候性が得られる。また、塗布後乾燥時
の加熱によって塩を形成していた常温揮発性のアミンが
揮発して生成するカルボキシル基が、皮膜の塗装面ある
いは金属表面に対する付着性をもたらす主たる要因とな
るが、上記残り2本のアルキル基やアルキレン基の立体
障害により、皮膜の塗装面あるいは金属表面に対する付
着性は、小さくなり、剥離性を良好にする。また高分子
量化したものは、折り畳んだような構造をしているため
良好な柔軟性を示し、温度依存性の少ない皮膜を形成さ
せることができる。
【0025】本発明でダイマー酸系ジオールとウレタン
結合させるポリイソシアネートとしては、2個もしくは
それ以上、好ましくは2個のイソシアナト基を有する脂
肪族、脂環式および芳香族ポリイソシアネートが挙げら
れ、具体的には、テトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HDI)、水添キシリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、
4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチ
レン−1,5−ジイソシアネート(DNI)等が挙げら
れる。
【0026】本発明ではダイマー酸系ジオールと上記ポ
リイソシアネートとを重付加させて両末端NCOのウレ
タンプレポリマーを生成させる。この重付加は常法によ
って、例えば、イソシアナト基と反応しない低沸点溶剤
(アセトン、N−メチルピロリドン等)中、特開平8−
225780号公報記載の方法によって行うことができ
る。
【0027】つぎに得られる両末端NCOのウレタンプ
レポリマーにジメチロールアルカン酸を反応させてNC
OとOHとの間にウレタン結合をさらに形成させて、鎖
延長を図ると共にカルボキシル基の導入を図り、カルボ
キシル基含有量が0.15〜0.75mg当量/g樹脂
固形分の酸性ウレタン樹脂を生成させる。なお、本発明
で酸性ウレタン樹脂とは単に酸性のウレタン樹脂という
意味である。ジメチロールアルカン酸におけるアルカン
酸としては炭素数3〜5のアルカン酸が適当である。ジ
メチロールアルカン酸の具体例としては2,2−ジメチ
ロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,
2−ジメチロール吉草酸等が挙げられる。本発明では、
ジメチロールアルカン酸の配合量は、得られる酸性ウレ
タン樹脂のカルボキシル基含有量が0.15〜0.75
mg当量/g樹脂固形分になるように設定される。カル
ボキシル基含有量が0.15mg当量/g樹脂固形分未
満の場合は、水性ウレタン樹脂の乳化分散安定性が悪
く、また0.75mg当量/g樹脂固形分を超える場合
は、乳化分散安定性は良好であるが、樹脂中のカルボキ
シル基の量が多すぎて、素地塗装面あるいは金属表面に
対する付着力が大きくなり、初期および屋外暴露後の剥
離性が悪くなる。ジメチロールアルカン酸はそのまま添
加しても良いが、アセトン、N−メチルピロリドン等の
溶剤に溶解して添加しても良い。上記反応は、通常、反
応温度50〜150℃、反応時間0.5〜10時間の反
応条件下に行うことができる。なお、生成する酸性ウレ
タン樹脂の粘度が高い場合にはアセトン、N−メチルピ
ロリドン等の溶剤により希釈することができる。
【0028】ついで酸性ウレタン樹脂を常温揮発性のア
ミンで中和する。常温揮発性のアミンとしてはトリエチ
ルアミン、トリメチルアミン、アンモニア、2−ジメチ
ルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリン等
を用いることができる。中でも、イソシアナト基と反応
する活性水素を有さないトリエチルアミン、トリメチル
アミン等が好ましい。該アミンの使用量はカルボキシル
基:アミン(当量比)=1:0.25〜1:1.2程度
が適当である。本発明の可剥離性水性組成物を被塗物に
塗布後、乾燥時に中和に使われたアミンは揮散し、生ず
るカルボキシル基は多価金属イオンと結合する。したが
って、該アミンは常温揮発性であることを要する。
【0029】中和後のウレタン樹脂に水、例えば脱イオ
ン水を撹拌下に少量ずつ添加して相転換によりO/W型
に乳化分散させることにより水性ウレタン樹脂を得る。
なお、添加した場合の溶剤は必要に応じて加熱除去する
ことができる。なお、上述してきた水性ウレタン樹脂の
製造方法は一般に溶液法と呼ばれる方法に包含されるも
のである。
【0030】本発明で使用する水性ウレタン樹脂は、上
記と別の態様として、水添ダイマー酸とアルキレンジオ
ールとの反応によって得られるポリエステルポリオール
およびダイマージオールから選ばれるダイマー酸系ジオ
ールとポリイソシアネートとを反応させて両末端NCO
のウレタンプレポリマーを生成させ、ついで該ウレタン
プレポリマーにNCOに対するOHの量として当量に満
たない量のジメチロールアルカン酸を反応させてNCO
とOHとの間にウレタン結合をさらに形成させて酸性ウ
レタン樹脂を生成させ、ついで該酸性ウレタン樹脂を常
温揮発性のアミンで中和し、水を添加して乳化分散し、
ついでイソシアナト基と反応し得る活性水素を2個以上
有する化合物を反応(鎖延長)させて調製した水性ウレ
タン樹脂であって、該ダイマー酸系ジオールが該水性ウ
レタン樹脂の樹脂固形分中の40〜90重量%を占め、
かつアミンで中和されているカルボキシル基がすべて遊
離状態となったとした場合のカルボキシル基含有量が
0.15〜0.75mg当量/g樹脂固形分である該水
性ウレタン樹脂であっても良い。上記における水性ウレ
タン樹脂の製造方法は一般にプレポリマー/イオノマー
混合法と呼ばれる方法に包含されるものである。この方
法においては溶液法に比較して乳化時の分子量が小さい
ため増粘の程度が小さく溶剤量を抑えることができ、ま
た最終的に鎖延長により高分子量化を図ることができ
る。ただし水中に乳化分散した段階で未反応のNCO基
が残っているため、水と反応してウレア結合を作りやす
いポリイソシアネート、例えば芳香族ポリイソシアネー
トは使用しがたい。
【0031】以下、上記溶液法による場合と異なる点に
ついて説明を加える。他の点については上記溶液法の場
合と同様である。上記で「当量に満たない量」として
は、特に限定されないが、NCO:OH(当量比)=
1:0.05〜1:0.95程度が適当である。なお、
該ウレタンプレポリマーとジメチロールアルカン酸との
反応は既述のようにして行うことができる。常温揮発性
のアミンとしては、イソシアナト基と反応する活性水素
を有さないトリエチルアミン、トリメチルアミン等が好
ましい。
【0032】上記でイソシアナト基と反応し得る活性水
素を2個以上有する化合物としては、低分子量の、ポリ
オール、ポリアミン化合物等が挙げられる。低分子量ポ
リオール(ジオール、トリオール等)としては、例えば
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレン
グリコール、水添ビスフェノールA、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン等が挙げられる。ポリアミン(ジア
ミン、トリアミン、テトラミン等)としては、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジア
ミノジヘキシルメタン、ピレラジン、イソホロンジアミ
ン等が挙げられる。イソシアナト基と反応し得る活性水
素を2個以上有する化合物としてはジアミンを使用する
のが好ましい。イソシアナト基と反応し得る活性水素を
2個以上有する化合物の使用量は残存NCO:活性水素
(当量比)=1:0.1〜1:1程度が適当である。
【0033】中和、乳化分散された酸性ウレタン樹脂と
イソシアナト基と反応し得る活性水素を2個以上有する
化合物との反応は、公知のウレタン化反応、例えば特開
平8−225780号公報に記載された方法によって行
うことができる。
【0034】本発明の可剥離性水性組成物は上記のよう
にして製造した(1)水性ウレタン樹脂と(2)該水性
ウレタン樹脂中で多価金属イオンを形成する多価金属化
合物とを含有する。かかる多価金属化合物としては、ア
ルカリ土類金属(II)(バリウム、カルシウム、マグ
ネシウム、ベリリウム、ストロンチウム等)、亜鉛(I
I)、カドミウム(II)、アルミニウム(III)、
ビスマス(III)、鉄(II)、ニッケル(II)、
ジルコニウム(IV)等の多価金属の酸化物、水酸化物
および塩(炭酸塩、重炭酸塩、塩化物、硫酸塩、硝酸塩
等)が挙げられる。具体的にはアルカリ土類金属(I
I)の酸化物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、塩化物、
硫酸塩等、亜鉛(II)の酸化物、水酸化物、炭酸塩、
塩基性炭酸塩、塩化物、硫酸塩等、カドミウム(II)
の酸化物、硫酸塩等、アルミニウム(III)の酸化物
(酸可溶解性のもの)、水酸化物、塩化物、硫酸塩等、
ビスマス(III)の塩基性炭酸塩、塩基性硝酸塩、塩
化物等、鉄(II)の酸化物(酸可溶解性のもの)、水
酸化物、塩化物、硫酸塩等、ニッケル(II)の酸化
物、硫酸塩等、ジルコニウム(IV)の酸化物、水酸化
物、塩化物、硫酸塩等が挙げられる。これらの中ではカ
ルシウム(II)化合物が好ましい。これらは単独で使
用しても組み合わせて使用しても良い。
【0035】この多価金属化合物の配合量は、樹脂固形
分100gに対して0.01〜0.2モルである。多価
金属化合物の配合量が0.01モル未満の場合、長期暴
露後に、付着強度が増大し、塗膜剥離に困難をきたす。
0.2モルを超える場合、耐水性が不足し、降雨後の塗
膜剥離に困難をきたす。本発明に用いる多価金属化合物
の作用は、皮膜形成時に塗装面あるいは金属表面にカル
ボキシル基が配向しても、付着強度を増加させず、剥離
性の悪化を防止する役割を果たす。
【0036】なお、本発明の可剥離性水性組成物には、
必要に応じて、増粘剤、剥離助剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、着色顔料、分散剤、湿潤剤、消泡剤、防腐・防か
び剤などを配合することができる。これらの配合剤は、
通常、水性ウレタン樹脂を製造後に添加する。
【0037】以上のようにして調製される本発明の可剥
離性水性組成物は、刷毛、ローラー、あるいはスプレー
等により被塗物に塗布後、通常、40〜80℃で2〜2
0分の乾燥により造膜させることで、保護塗膜を形成さ
せる。この際の膜厚としては、目的を達成し得る限り特
に制限はないが、乾燥後の塗膜厚として30〜300μ
m、特に40〜100μmが好ましい。被塗物としては
自動車外板、電気製品等の塗装面、およびステンレス、
アルミニウム、アルミニウム合金(JIS2000(A
l−Cu−Mg)、5000(Al−Mg)および60
00(Al−Mg−Si)等)等の金属材料(金属板
等)が挙げられる。鋼板のように酸素や水で容易に錆を
発生するものは避けた方が良い。またさらに、換気扇等
の各種プラスチック面も被塗物となり得る。上記で塗装
面を構成するための上塗り塗料としては、自動車外板や
電気製品に一般的に使用される上塗り塗料、例えばアク
リルメラミン塗料、ポリエステルメラミン(オイルフリ
ー)塗料、アルキッドメラミン塗料(アミノアルキッド
樹脂エナメル)等が挙げられる。
【0038】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 <水性ウレタン樹脂の製造>本発明で使用した水性ウレ
タン樹脂の樹脂組成を表1に示す。各水性ウレタン樹脂
の製造は、樹脂組成中にテトラメチレンジアミンを含ま
ないものは下記製造方法Aで、またテトラメチレンジア
ミンを含むものは下記製造方法Bで行った。ポリイソシ
アネートのNCO基と、NCO基と反応し得る活性水素
(ダイマー酸系ジオール、ジメチロールアルカン酸、お
よびイソシアナト基と反応し得る活性水素を2個以上有
する化合物が有するものの合計)の当量比は、NCO:
活性水素=1.2:1とした。なお樹脂固形分は30重
量%に調整した。 (製造方法A 例:No.1樹脂)PP−600(ダイ
マー酸系ジオール)とHMDI(ポリイソシアネート)
を三ツ口フラスコに投入し、撹拌しながら、窒素雰囲気
中で70℃×5時間反応させて末端NCO基のプレポリ
マーを調製し、さらにN−メチルピロリドンに溶解した
ジメチロールプロピオン酸(DMPA)を添加し、同じ
く窒素雰囲気中で70℃×3時間反応させた。トリエチ
ルアミンで中和した後(カルボキシル基を計算値で10
0%中和)、脱イオン水を少量ずつ添加しながら撹拌
し、相転換によりO/W型に乳化分散し、水性ウレタン
樹脂を得た。得られた水性ウレタン樹脂の固形分は30
%である。 (製造方法B 例:No.2樹脂)製造方法Aの樹脂と
同じ工程で、乳化分散物を調製し(この時点では未反応
のNCO基が残っている)、さらに脱イオン水に溶解し
たテトラメチレンジアミンを少量ずつ添加して未反応の
NCO基と反応させ、水性ウレタン樹脂を得た。
【0039】<可剥離性水性組成物の配合>可剥離性水
性組成物の配合を表2に示す。表2に示した樹脂100
重量部と多価金属化合物の所定量に、酸化チタン12重
量部、紫外線吸収剤(商品名チヌビン1130:チバガ
イギー社製)2重量部、光安定剤(商品名チヌビン29
2:日本チバガイギー社製)1.2重量部、およびカー
ボンブラック0.2重量部を均一に混合し、実施例およ
び比較例の可剥離性水性組成物を得た。なお特開平9−
95631号公報に示したアクリル樹脂エマルジョンを
使用した可剥離性塗料組成物も比較例として示した(比
較例10)。使用したアクリル樹脂エマルジョンは、モ
ノマー組成としてメタクリル酸を3重量%含み、その他
にメタクリル酸メチル、n−ブチルアクリレート、エチ
ルアクリレートを含む。Tgは5℃で、樹脂固形分は5
0%である。
【0040】<剥離試験例> 1.試験板の作製 塗装板の場合 皮膜重量2g/m2のリン酸亜鉛処理した冷延鋼板(厚
み0.8mm×幅70mm×長さ150mm)にカチオ
ン型電着塗料を電着塗装し、ついで、自動車外板用アク
リルメラミン系塗料(青色)を塗装し、塗装板とした。
上記製造例で示した可剥離性水性組成物を、バーコータ
ーにて、乾燥膜厚が100μmになるように、塗装板に
塗布し、80℃で10分間乾燥して試験片とした。 金属板の場合 ステンレス板(304系、厚み0.8mm×幅70mm
×長さ150mm)をキシロールで溶剤洗浄し、十分に
乾燥させて金属素地とした。さらに塗装板の場合と同じ
方法で可剥離性水性組成物を塗布、乾燥し、試験片とし
た。
【0041】2.試験の内容 (1)−5℃での剥離性 試験片温度−5℃で180度ピール剥離強度(引っ張り
速度:50mm/分、試験幅:25mm)を測定して剥
離性を調べた。 (2)5℃での剥離性 試験片温度5℃で180度ピール剥離強度(引っ張り速
度:50mm/分、試験幅:25mm)を測定して剥離
性を調べた。 (3)40℃での剥離性 試験片温度40℃で180度ピール剥離強度(引っ張り
速度:50mm/分、試験幅:25mm)を測定して剥
離性を調べた。 (4)60℃での剥離性 試験片温度60℃で180度ピール剥離強度(引っ張り
速度:50mm/分、試験幅:25mm)を測定して剥
離性を調べた。 (5)暴露試験 試験片を神奈川県平塚市において、JIS K 540
0 9.4(3)に準じて夏季4カ月間(6月から9
月)屋外暴露し、試験片温度22℃で180度ピール剥
離強度(引っ張り速度:50mm/分、試験幅:25m
m)を測定して剥離性を調べた。 (6)耐水性試験 試験片を乾燥した後約20℃に放冷し、20℃の水中に
20時間浸漬する。取り出して直後の塗膜外観を観察
し、剥離性試験に準じて直ちに剥離性を調べた。 (7)樹脂安定性試験 表1の水性ウレタン樹脂につき、40℃雰囲気中で2週
間静置後に、固化物、粗粒子の発生を観察した。なお、
上記で剥離性試験はJIS K6301の7.はく離試
験 たんざく状に準じて行った。
【0042】3.試験結果 試験結果を表3に示す。 表3における剥離性評価の基準は以下の通りである。 ◎:抵抗なく剥離可能(ピール剥離強度 1N/cm未
満) ○:剥離しやすい(ピール剥離強度 1〜3N/cm) △:剥離するが、膜切れしたり、剥離抵抗が大きい(ピ
ール剥離強度が3N/cm超える) ×:全く剥離せず 表3における耐水性試験結果の外観評価の基準は以下の
通りである。 ◎:外観の変化はなし ○:わずかに小ブリスターが発生 △:小ブリスターが全面に発生 ×:塗膜の軟化が著しく、ブリスター、塗膜の浮きが発
生 また表3における樹脂分散安定性の評価の基準は以下の
通りである。 ◎:固化物、粗粒子の発生がなく均一分散 ○:わずかに粗粒子の発生あり △:粗粒子の発生がやや多い ×:固化物あるいは粗粒子の発生が著しい なお、実施例の可剥離性水性組成物を剥離した後の試験
片面は、該可剥離性水性組成物を塗布する前と同様の美
麗な外観を保持していた。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】表3に示されるように、本発明の可剥離性
水性組成物を用いた実施例では、いずれも、初期および
暴露後の良好な剥離性、良好な耐水性、良好な樹脂分散
性が得られる。他方、比較例1、2、3では樹脂酸価が
小さすぎるため、自己乳化性に乏しく、良好な樹脂分散
性が得られず、比較例4、5ではダイマー酸系ジオール
の含有量が少なすぎるため剥離性が悪く、比較例7では
ポリオールにアジピン酸系ポリエステルポリオールを使
用しているため、アルキル基のかさばりがなく、良好な
剥離性が得られず、また耐水性もやや悪く、比較例8で
は多価金属化合物を配合していないため、暴露後に剥離
性が悪化し、比較例9では多価金属化合物としての炭酸
カルシウムの配合量が多すぎるため、耐水性が悪化し、
比較例10ではアクリル樹脂系を使用しているため、剥
離性について温度依存性が大きい。
【0047】
【発明の効果】本発明の可剥離性水性組成物は、環境上
好ましい水系で、良好な塗工性を示す。形成される皮膜
は、塗装面、金属表面に対して良好な表面保護性を持
ち、暴露後も、幅広い温度範囲で良好な剥離性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 175/04 C09D 175/04 Fターム(参考) 4J002 CK031 DD066 DD076 DE066 DE076 DE086 DE096 DE106 DE116 DE146 DE206 DE236 DE246 DF036 DG046 DG056 FD040 FD050 FD090 FD180 FD200 FD206 FD310 GH00 4J034 BA08 CA04 CB03 CC23 CC24 CC26 DF01 DF16 DF20 DF27 FA04 FB01 FC03 HA01 HA07 HA11 HC03 HC12 HC13 HC16 HC17 HC22 HC71 HC73 JA42 LA01 LA36 LB10 QA03 QC05 RA07 RA17 4J038 DG051 DG111 DG261 GA06 GA08 HA186 HA196 HA206 HA216 HA266 MA08 MA10 NA10 PB07 PC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)水添ダイマー酸とアルキレンジオ
    ールとの反応によって得られるポリエステルポリオール
    およびダイマージオールから選ばれるダイマー酸系ジオ
    ールとポリイソシアネートとを反応させて両末端NCO
    のウレタンプレポリマーを生成させ、ついで該ウレタン
    プレポリマーにジメチロールアルカン酸を反応させてN
    COとOHとの間にウレタン結合をさらに形成させて、
    カルボキシル基含有量が0.15〜0.75mg当量/
    g樹脂固形分の酸性ウレタン樹脂を生成させ、ついで該
    酸性ウレタン樹脂を常温揮発性のアミンで中和し、水を
    添加して乳化分散して調製した水性ウレタン樹脂であっ
    て、該ダイマー酸系ジオールが該水性ウレタン樹脂の樹
    脂固形分中の40〜90重量%を占める該水性ウレタン
    樹脂と、(2)該水性ウレタン樹脂中で多価金属イオン
    を形成する多価金属化合物とを含有し、かつ該多価金属
    化合物の配合量が該水性ウレタン樹脂の樹脂固形分10
    0gに対して0.01〜0.2モルであることを特徴と
    する可剥離性水性組成物。
  2. 【請求項2】 (1)水添ダイマー酸とアルキレンジ
    オールとの反応によって得られるポリエステルポリオー
    ルおよびダイマージオールから選ばれるダイマー酸系ジ
    オールとポリイソシアネートとを反応させて両末端NC
    Oのウレタンプレポリマーを生成させ、ついで該ウレタ
    ンプレポリマーにNCOに対するOHの量として当量に
    満たない量のジメチロールアルカン酸を反応させてNC
    OとOHとの間にウレタン結合をさらに形成させて酸性
    ウレタン樹脂を生成させ、ついで該酸性ウレタン樹脂を
    常温揮発性のアミンで中和し、水を添加して乳化分散
    し、ついでイソシアナト基と反応し得る活性水素を2個
    以上有する化合物を反応させて調製した水性ウレタン樹
    脂であって、該ダイマー酸系ジオールが該水性ウレタン
    樹脂の樹脂固形分中の40〜90重量%を占め、かつア
    ミンで中和されているカルボキシル基がすべて遊離状態
    となったとした場合のカルボキシル基含有量が0.15
    〜0.75mg当量/g樹脂固形分である該水性ウレタ
    ン樹脂と、(2)該水性ウレタン樹脂中で多価金属イオ
    ンを形成する多価金属化合物とを含有し、かつ該多価金
    属化合物の配合量が該水性ウレタン樹脂の樹脂固形分1
    00gに対して0.01〜0.2モルであることを特徴
    とする可剥離性水性組成物。
  3. 【請求項3】 該多価金属化合物がカルシウム化合物で
    ある請求項1または2記載の可剥離性水性組成物。
JP11094472A 1998-11-06 1999-04-01 可剥離性水性組成物 Pending JP2000198921A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11094472A JP2000198921A (ja) 1998-11-06 1999-04-01 可剥離性水性組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-331968 1998-11-06
JP33196898 1998-11-06
JP11094472A JP2000198921A (ja) 1998-11-06 1999-04-01 可剥離性水性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000198921A true JP2000198921A (ja) 2000-07-18

Family

ID=26435748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11094472A Pending JP2000198921A (ja) 1998-11-06 1999-04-01 可剥離性水性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000198921A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003029372A3 (en) * 2001-10-03 2004-02-19 3M Innovative Properties Co Dry-peelable temporary protective coatings
WO2007108905A1 (en) * 2006-03-17 2007-09-27 3M Innovative Properties Company Liquid composition to generate a removable temporary protection film, based on aqueous dispersions of polyurethane
JP2010084454A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Konishi Co Ltd 下塗り材を用いたコンクリート構造物のひび割れ補修工法
WO2010084871A1 (ja) * 2009-01-20 2010-07-29 昭和電工株式会社 カルボキシル基含有ポリウレタン
JP2011225863A (ja) * 2010-04-02 2011-11-10 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd バイオポリウレタン樹脂
US9868862B2 (en) 2011-05-25 2018-01-16 Diversey, Inc. Surface coating system and method of using surface coating system
US20210009819A1 (en) * 2019-07-09 2021-01-14 The Boeing Company Coatings for sterilization with uv light
CN115160528A (zh) * 2022-07-27 2022-10-11 雅图高新材料股份有限公司 一种生物基水性聚氨酯液体车衣的制备方法和应用

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003029372A3 (en) * 2001-10-03 2004-02-19 3M Innovative Properties Co Dry-peelable temporary protective coatings
US6991851B2 (en) 2001-10-03 2006-01-31 3M Innovative Properties Company Dry-peelable temporary protective coatings
WO2007108905A1 (en) * 2006-03-17 2007-09-27 3M Innovative Properties Company Liquid composition to generate a removable temporary protection film, based on aqueous dispersions of polyurethane
JP2010084454A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Konishi Co Ltd 下塗り材を用いたコンクリート構造物のひび割れ補修工法
WO2010084871A1 (ja) * 2009-01-20 2010-07-29 昭和電工株式会社 カルボキシル基含有ポリウレタン
CN102272185A (zh) * 2009-01-20 2011-12-07 昭和电工株式会社 含羧基的聚氨酯
KR101271999B1 (ko) 2009-01-20 2013-06-05 쇼와 덴코 가부시키가이샤 카르복실기 함유 폴리우레탄
CN102272185B (zh) * 2009-01-20 2014-07-23 昭和电工株式会社 含羧基的聚氨酯
JP2011225863A (ja) * 2010-04-02 2011-11-10 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd バイオポリウレタン樹脂
US9868862B2 (en) 2011-05-25 2018-01-16 Diversey, Inc. Surface coating system and method of using surface coating system
US20210009819A1 (en) * 2019-07-09 2021-01-14 The Boeing Company Coatings for sterilization with uv light
CN115160528A (zh) * 2022-07-27 2022-10-11 雅图高新材料股份有限公司 一种生物基水性聚氨酯液体车衣的制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0436941B1 (de) Wässrige Überzugsmasse, deren Herstellung und Verwendung
TWI374154B (en) Two-liquid curing type aqueous resin composition and use thereof
TWI296278B (ja)
EP0654052B1 (de) Wasserverdünnbares überzugsmittel auf polyol- und polyisocyanatbasis, verfahren zu dessen herstellung und seine verwendung
TW201038602A (en) Aqueous polyurethane resin dispersion and method for manufacturing the same
JP3885531B2 (ja) 水性ポリウレタン系エマルジョン、並びにこれを用いた水性接着剤及び水性塗料
JP4567679B2 (ja) 水希釈性ポリウレタン分散液
JPH03162469A (ja) 水‐分散性バインダー組成物、焼付け目止剤の製造法およびそれから形成した塗膜
EP0242731A2 (de) Verfahren zur Herstellung von wässrigen Dispersionen von Polyurethan-Polyharnstoffen und ihre Verwendung als oder zur Herstellung von Beschichtungsmitteln
EP0355682A2 (de) Verwendung von Polyurethanharzen für wässrige Füllerzusammensetzungen
RU2007114782A (ru) Устойчивый к гидролизу состав средства для нанесения покрытий
JP5035742B2 (ja) 水性ポリウレタンエマルジョン組成物
EP0498156A1 (de) Wässrige Polyester für festkörperreiche Einbrennlacke
JP2000198921A (ja) 可剥離性水性組成物
AT411062B (de) Beschichtungsmittel
JP4506797B2 (ja) 水性ウレタン樹脂及び水性印刷インキ組成物並びに該組成物を用いた包装材料
AT411998B (de) Oberflächenschutz für lackierte flächen
JPH0243272A (ja) 耐チッピング性塗料用樹脂組成物
US5552227A (en) Process of producing multilayer coatings with cationic layers of primer surface
JPH10110093A (ja) 水系ウレタン樹脂組成物及びそれを含む水系金属表面処理組成物
JP4140002B2 (ja) 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物
JP2018035243A (ja) 錆転換剤組成物及びその製造方法
JP6943082B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂分散体及びその使用
JP2002302526A (ja) 水系ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いたプラスチックフィルム用プライマー組成物
JPH11100426A (ja) 水系ポリイソシアネート組成物