JPH11100426A - 水系ポリイソシアネート組成物 - Google Patents
水系ポリイソシアネート組成物Info
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- JPH11100426A JPH11100426A JP26310797A JP26310797A JPH11100426A JP H11100426 A JPH11100426 A JP H11100426A JP 26310797 A JP26310797 A JP 26310797A JP 26310797 A JP26310797 A JP 26310797A JP H11100426 A JPH11100426 A JP H11100426A
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Abstract
ポリイソシアネート組成物及びそれを含む水性塗料組成
物を提供する。 【解決手段】 イソシアネート基平均官能基数が4.5
〜20、25℃における粘度が5000〜100000mPa.s、イ
ソシアネート濃度が2 〜20重量%、ジイソシアネート
環状3量体濃度が10%以下、アロファネート結合/
(アロファネート結合+ウレタン結合)濃度が10%以上
である前駆体ポリイソシアネート組成物と、非イオン性
親水基を有する化合物との反応物であって、a)分子内
にイオン性基を含まず、b)ポリエーテル鎖単位/イソ
シアネート基=2/98〜40/60 (モル比)、c)ブロック
イソシアネート基平均官能基数が3.5 〜18、d)数平均
分子量が1000〜10000 、e)潜在イソシアネート濃度が
2 〜19重量%である水系ポリイソシアネート組成物。
Description
イソシアネートから得られるポリイソシアネート組成物
を用いた水系ポリイソシアネート組成物及びそれを用い
た水性塗料組成物に関する。
温硬化性があり、得られる塗膜は非常に優れた耐摩耗
性、耐薬品性、耐汚染性を有している上に、脂肪族、特
にヘキサメチレンジイソシアネート、脂環族、特にイソ
ホロンジイソシアネートから誘導された無黄変ポリイソ
シアネートを含むポリウレタン樹脂塗料組成物は、更に
耐候性が優れ、その需要は増加する傾向にある。
料の開発が盛んであり、ポリイソシアネートを硬化剤と
した提案も多い。特開昭62−41270号公報、特開
平2−105879号公報は、ポリイソシアネートを主
剤であるポリオールの水性化能を利用して水分散し、水
性塗料を形成している。更に、ポリイソシアネートの水
分散性を向上させるために、特開平4−211418号
公報は、カルボキシル基が分子内に組み込まれたポリイ
ソシアネートを、特開平5−222150号公報は、ポ
リエチレングリコールが組み込まれたポリイソシアネー
トを使用している。
料は、媒体中の水とポリイソシアネートの反応が避けら
れない。従って、特開平5−222150号公報では、
ポリイソシアネートのイソシアネート基と主剤ポリオー
ルの水酸基との当量比を1.5:1とし、ポリイソシア
ネートを過剰にして、媒体である水との反応に消費され
るイソシアネート基を見込んで配合している。これらに
使用されているポリイソシアネートは有機溶剤系2液ウ
レタンと同様のイソシアネート平均官能基数が約3であ
る。
トのイソシアネート平均官能基数は、結果的にかなり低
くなることは予想するまでもない。なぜならば、ポリイ
ソシアネートのイソシアネート基は、ポリイソシアネー
トの水分散性を向上させるために組み込まれたポリエチ
レングリコールにより消費され、更にイソシアネート基
が媒体である水との反応で消費されるからである。この
ため、イソシアネート平均官能基数の低いポリイソシア
ネートは、従来の有機溶剤系2液ウレタン樹脂塗料から
得られる塗膜物性に比べ劣っていた。
物性を得ることのできる水性常温架橋型ウレタン樹脂塗
料組成物に有用な水系ポリイソシアネート組成物を提供
することを目的するものである。
た結果、イソシアネート平均官能基数が高い、特定のポ
リイソシアネート組成物を使用することにより、上記課
題が解決できることを見いだし、本発明を完成するに至
った。即ち、本発明は下記の通りである。
アネート組成物Aと、非イオン性親水基を有する化合物
との反応物であって、(a)分子内にイオン性基を含ま
ない、(b)ポリエーテル鎖単位/イソシアネート基=
2/98〜40/60(モル/モル)、(c)イソシア
ネート平均官能基数が3.5〜18、(d)数平均分子
量が1,000〜10,000、(e)イソシアネート
濃度が2〜19重量%、であることを特徴とする水に溶
解または分散しうる水系ポリイソシアネート組成物。
が、脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートの少な
くとも1種と多価アルコールを反応させて得られ、 イソシアネート平均官能基数が4.5〜20、 25℃における粘度が5,000〜100,000m
Pa・s、 イソシアネート濃度が2〜20重量%、 ジイソシアネート環状3量体濃度が10%以下、 アロファネート結合/(アロファネート結合+ウレタ
ン結合)濃度が10%以上、である(但し、〜はい
ずれも、ジイソシアネート及び溶剤を実質的に含まな
い)。
エステルまたは/及びポリエーテルである上記1記載の
水系ポリイソシアネート組成物。 〔3〕樹脂分水酸基価10〜200mgKOH/gの多
価水酸基含有化合物と、上記1又は2記載の水系ポリイ
ソシアネート組成物を含む水性塗料組成物。 なお、上記〜にて、「ジイソシアネート及び溶剤を
実質的に含まない」とは、工業的分離装置を使用し、ジ
イソシアネート及び溶剤が除去された状態を言い、現在
の技術水準では、通常それらは1重量%以下である。
用するジイソシアネートは、脂肪族および脂環族ジイソ
シアネートである。脂肪族ジイソシアネートとしては、
炭素数4〜30のものが、脂環族ジイソシアネートとし
ては炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、1,4
−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメ
チレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシ
アネート)、1,3−ビス(イソシアネートメチル)−
シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート等を挙げることが出来る。なかでも、耐
候性、工業的入手の容易さから、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(以下、HMDIと称す)、イソホ
ロンジイソシアネート(以下、IPDIと称す)が好ま
しく、単独で使用しても、併用しても良い。
以上のアルコールが好ましく、特に好ましくは3価以上
20価以下であり、更に好ましくは3価以上10価以下
である。その具体例としては、低分子量多価アルコール
として、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリトリトールなどがある。高分子量多価ア
ルコールとして、脂肪族炭化水素ポリオール類、ポリエ
ーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、エポ
キシ樹脂類、フッ素ポリオール類及びアクリルポリオー
ル類等が挙げられる。
ては、例えば、末端水酸基化ポリブタジエンやその水素
添加物等が挙げられる。またポリエーテルポリオール類
としては、例えば、グリセリンやプロピレングリコール
等の多価アルコールの単独または混合物に、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキ
サイドの単独または混合物を付加して得られるポリエー
テルポリオール類、更にエチレンジアミン、エタノール
アミン類などの多官能化合物にアルキレンオキサイドを
反応させて得られるポリエーテルポリオール類、及び、
これらポリエーテル類を媒体としてアクリルアミド等を
重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類、ポ
リテトラメチレングリコール類等が含まれる。
ば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、
無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸等のカルボン酸の群から選ばれた二塩基酸の単独
または混合物と、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリンなどの群から
選ばれた多価アルコールの単独または混合物との縮合反
応によって得られるポリエステルポリオール樹脂類、及
び、例えば、ε−カプロラクトンを多価アルコールを用
いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類
等が挙げられる。
ック型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グ
リシジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不
飽和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪酸エステル
型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、
ハロゲン化型、レゾルシン型等のエポキシ樹脂類が挙げ
られる。
クリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒ
ドロキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル
等の活性水素を持つアクリル酸エステル、または、グリ
セリンのアクリル酸モノエステルあるいはメタクリル酸
モノエステル、トリメチロールプロパンのアクリル酸モ
ノエステルあるいはメタクリル酸モノエステルの群から
選ばれた単独または混合物とアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n
−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなどのアク
リル酸エステル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリ
ル酸−2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸−3−ヒド
ロキシプロピル、メタクリル酸−4−ヒドロキシブチル
等の活性水素を持つメタクリル酸エステル、または、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリ
ル酸ラウリル等のメタクリル酸エステルの群から選ばれ
た単独または混合物とを必須成分とし、アクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボ
ン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和アミド、及び
メタクリル酸グリシジル、スチレン、ビニルトルエン、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、フマル酸ジブチル等の
その他の重合性モノマーの群から選ばれた単独または混
合物の存在下、あるいは非存在下において重合させて得
られるアクリルポリオール樹脂が挙げられる。
は、上記のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリ
オールであり、特に好ましいのはポリカプロラクトン系
ポリエステルポリオール、ポリプロピレン系ポリエーテ
ルポリオール、更に好ましくは数平均分子量200〜5
000のものである。これらは、単独で使用しても、2
種以上の併用でもよい。
させる場合の、ジイソシアネートのイソシアネート基と
多価アルコールの水酸基の当量比は2/1〜30/1が
好ましい。2/1未満であると、反応後の反応液の粘度
が高くなり、工業的に生産する場合の設備投資が大きく
なり、30/1を越えると生産性が落ちる傾向がある。
好ましくは5/1〜20/1である。反応器にジイソシ
アネートと多価アルコールを同時に仕込んでも良いし、
先にジイソシアネートのみを仕込み、所定温度に達した
後、多価アルコールを一括または分割で添加しても良
い。
反応させ、形成されるウレタン結合の少なくとも一部を
アロファネート結合に転換する。前記反応に際して溶媒
を用いることもできる。その場合、イソシアネート基に
対して不活性な溶剤を用いるのがよい。反応温度は60
〜200℃であり、好ましくは130〜180℃であ
る。60℃未満では、反応速度が遅く、かつアロファネ
ート化反応によると推定されるイソシアネート平均官能
基数の増加が生じにくい。200℃を越えると、得られ
るポリイソシアネート組成物が着色するなど好ましくな
い副反応が生じる傾向がある。
8時間、好ましくは2〜6時間である。反応に際して、
触媒を用いることもできる。触媒としては、一般に塩基
性を有するものが好ましく、(イ)例えば、テトラアル
キルアンモニウムのハイドロオキサイドや、例えば、酢
酸、カプリン酸等の有機弱酸塩などの4級アミン化合
物、(ロ)例えば、トリオクチルアミン、1,4−ジア
ザビシクロ(2,2,2)オクタン、1,8−ジアザビ
シクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ
ビシクロ(4,3,0)ノネン−5などの3級アミン系
化合物、(ハ)例えば、亜鉛などのアセチルアセトン金
属塩など、亜鉛、錫、鉛、鉄など金属有機弱酸塩などの
アロファネート化反応を促進する触媒が有効である。
シアネート化合物に対して10ppm〜1.0%の範囲
から選択される。ジイソシアネートと多価アルコールの
反応により形成されるウレタン結合の一部はアロファネ
ート結合に転換し、得られるポリイソシアネート組成物
Aはアロファネート結合を有する。ウレタン結合のアロ
ファネート結合への転換は10%以上、好ましくは20
%以上である。前記値が10%未満であると、イソシア
ネート平均官能能基数の増加が進み難く、ポリイソシア
ネート組成物の粘度が高くなり過ぎる場合がある。
Aのジイソシアネート環状3量体濃度は10%以下であ
る。この場合の濃度は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフ測定によるジイソシアネート環状3量体ピーク面
積の全ピーク面積に対する割合である。ジイソシアネー
ト環状3量体濃度が10%を越えると、イソシアネート
官能基数の増加が進み難く、ジイソシアネート環状3量
体は、後で述べる親水性を付与した場合、塗膜物性を低
下させる場合がる。即ち、ジイソシアネート環状3量体
などのイソシアネート官能基数の低い成分は、親水性を
付与することにより更にイソシアネート官能基数が低下
し、その結果、架橋性が低下する。
になる。未反応ジイソシアネートおよび溶剤を除去し、
本発明に用いるアロファネート結合を有する前駆体ポリ
イソシアネート組成物Aが得られる。ポリイソシアネー
ト組成物のイソシアネート平均官能基数とは、ポリイソ
シアネート1分子が統計的に有するイソシアネート官能
基の数であり、ポリイソシアネート組成物の数平均分子
量とイソシアネート濃度から下記式で算出できる。
Aのイソシアネート平均官能基数は4.5〜20であ
る。前記官能基数が4.5未満の場合は、良好な塗膜が
得られない。また、前記官能基数が20を越えると、塗
膜の機械的物性が劣る。好ましくは6〜15である。こ
の様にして得られたポリイソシアネート組成物Aの25
℃における粘度は、5,000〜100,000mPa
・s、イソシアネート濃度2〜20重量%、である。
イオン性親水基を有する化合物である活性水素とエチレ
ンオキサイド単位を有する化合物を付加し、本発明の水
系ポリイソシアネート組成物が得られる。上記化合物と
しては、メタノール、エタノール、ブタノール等のモノ
アルコールにエチレンオキサイドを付加して得られる。
得られた化合物中のエチレンオキサイド含有量は50重
量%以上が好ましく、数平均分子量は200〜1,00
0のものが好ましい。この化合物はプロピレンオキサイ
ドを含んでも良い。
る化合物のポリイソシアネート組成物Aに対する付加量
(ポリエーテル鎖/イソシアネート基(モル/モル))
は、ポリイソシアネート組成物の全イソシアネート基の
2〜40%、好ましくは2〜30%である。2%未満で
あるとポリイソシアネート組成物の水分散性が低下し、
40%を越えると塗膜物性が低下する。前記化合物とポ
リイソシアネート組成物Aの反応は、溶剤を用いて行う
こともできる。この場合に使用する溶剤は、イソシアネ
ートに対して不活性であるものがよい。
60〜120℃である。必要に応じてジブチル錫ジラウ
レート等の錫化合物等の塩基性化合物を反応触媒に使用
しても良い。得られた水系ポリイソシアネート組成物に
前記化合物が付加されていないポリイソシアネート組成
物Aを混合することもできる。この場合、全イソシアネ
ートに対する前記化合物の付加する割合も2〜40%が
好ましい。
ソシアネート組成物は下記の特徴を有する。 (a)分子内にイオン性基を含まない。 (b)ポリエーテル鎖単位/イソシアネート基=2/9
8〜40/60(モル/モル)。
5〜18。 (d)数平均分子量が1,000〜10,000。 (e)イソシアネート濃度が2〜19重量%。 更に目的に応じて、アニオン系、カチオン系、ノニオン
系、両イオン系界面活性剤を添加することができる。界
面活性剤の具体例としては、例えば、カルボン酸、スル
ホン酸、硫酸エステル、燐酸エステル、重合型高分子の
ナトリウム、カリウム等のアニオン系、第4級アンモニ
ウム塩、ポリエチレンアミン誘導体等のカチオン系、エ
ーテル系、エステル系、エステルエーテル系、含窒素系
等のノニオン系、カルボキシベタイン、アミノカルボン
酸、スルホベタイン、アミノ硫酸エステル、イミダゾリ
ン等の両イオン系界面活性剤がある。
ソシアネート組成物は、多価水酸基含有化合物とともに
水性塗料組成物の主成分を構成する。本発明に使用する
多価水酸基含有化合物としては、通常水性塗料用に用い
られているものであれば特に制限なく、使用可能であ
り、アニオン系、カチオン系、両性イオン系でも、また
イオン性を持たないものであってもよい。アルキド系、
ポリエステル系、エポキシ系、フッ素系、アクリル系等
がある。該多価水酸基含有化合物の樹脂分水酸基価は1
0〜200mgKOH/gであり、水を主たる成分とす
る媒体に、溶解または分散されているものである。樹脂
分水酸基価10mgKOH/g未満の場合には、イソシ
アネート成分との反応によるウレタン架橋の密度が減少
して、良好な物性を達成することが出来ず、樹脂水酸基
価が200mgKOH/gを超えると、逆に架橋密度が
増大し、塗膜の機械的物性が低下し好ましくない。
−295680号公報、特開昭63−175059号公
報、特開昭62−216671号公報、特開平2−19
1692号公報等にその製造方法が開示されている。分
散型のポリオールとしては、水酸基を含有するラテック
スであり、その製法は、例えば特開昭56−15735
8号公報に開示されている。ヒドロキシル基を有するフ
ッ素共重合体であるフッ素ポリオールとしては、特開昭
57−34107号公報、特開昭61−231044号
公報、特開平3−37252号公報等に、その製造方法
が開示されている。
リイソシアネート組成物のイシアネート基と多価水酸基
含有化合物の水酸基の当量比は、通常、10:1〜1:
10に設定される。また、必要に応じて酸化防止剤、紫
外線吸収剤、顔料、アルミ等の金属粉顔料、ジブチル錫
ジラウレート等の有機金属化合物等の架橋促進剤、レベ
リング剤、溶剤等を添加してもよい。
添加剤等を混合し、水を主成分とする媒体を添加し、塗
装方法に応じた塗料粘度に調整することにより水性塗料
組成物となる。この様に調整した水性塗料組成物は、ス
プレー塗装、ロール塗装、シャワー塗装、浸漬塗装等の
方法で金属、プラスチック、建材等に塗装され、上中塗
り、下塗り用として、建築外装塗料、バンパー等のプラ
スチック部品用塗料、自動車補修用塗料、プレコートメ
タル等の有機被覆用塗料等としても有用である。
は、塗料以外に、インキ、接着剤、繊維、フィルム、セ
ラミック等の無機材料、紙、木材、樹脂等の改質剤,表
面処理剤、バインダーとしても有用である。
を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限
定されるものではない。なお、部、%は重量基準であ
る。評価は下記に従い行った。 (数平均分子量の測定)数平均分子量は、下記の装置を
用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下、G
PCと称す)測定によるポリスチレン基準の数平均分子
量である。 装置:東ソー(株)HLC−802A キャリアー:テトラハイドロフラン 検出方法:示差屈折率計 (ジイソシアネート環状3量体濃度)前記GPC測定で
得られるジイソシアネート環状3量体相当の分子量(例
えば、HMDIであれば504)のピーク面積%で表し
た。
子のFT−NMR「FX90Q」を用い、溶媒はアセト
ン−d6を使用し、H−NMR測定の結果、アロファネ
ート結合/(アロファネート結合+ウレタン結合)で表
した値が、0.9以上は◎、0.9未満0.1以上は
○、0.1未満は×で示した。
25℃で測定した。 (ゲル分率)硬化塗膜を、アセトンに20℃で24時間
浸漬した時の未溶解部分重量の浸漬前対する値を計算
し、85%未満は×、85%以上は○で表した。
リイソシアネートと純水を重量比2:10で混合し、そ
の後の溶液状態を肉眼で観察した。混合液が均一で沈降
物のない状態を「良好」と評価した。
還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた
4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HMDIを600
部、4価アルコールであるポリエーテルポリオール(旭
電化の商標「アデカニューポリオールWR−474」)
169部を仕込み、撹拌下反応器内温度を120℃5時
間保持した。反応液温度を下げ、薄膜蒸発缶を用いて未
反応HMDIを除去した。反応生成物の分子量をGPC
で測定し、アロファネート結合濃度をH−NMRで測定
し、イソシアネート濃度を滴定で測定することにより、
本発明のポリイソシアネート組成物が生成していること
を確認した。
℃における粘度は20,000mPa・s、イソシアネ
ート濃度は13.2%、数平均分子量は1,690であ
り、イソシアネート平均官能基数は5.3、ジイソシア
ネート環状3量体濃度は1.7%であった。また、この
ポリイソシアネート組成物のアロファネート結合濃度は
○であった。
の装置を用いて、表1に示す反応条件で反応を行い、製
造例と同様の方法で未反応HMDIを除去した。ポリイ
ソシアネート組成物の物性を表2に示す。
600部、1,3−ブタンジオール11部を仕込み、窒
素雰囲気下、反応器内温度を80℃に2時間保持した。
その後、反応器内温度を60℃に保持し、イソシアヌレ
ート化反応触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリ
エートを加え、収率が28%になった時点で燐酸を添加
し反応を停止した。反応液を濾過した後、薄膜蒸発缶を
用いて未反応のHMDIを除去した。得られたポリイソ
シアネート組成物の物性を表2に示す。
計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付
けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例1で得
られたポリイソシアネート組成物100部、分子量60
0のメトキシポリエチレングリコール(日本油脂の商標
「ユニオックスM600」)19部(ポリイソシアネー
トの全イソシアネート基の10%と反応する)を仕込
み、80℃で7時間保持した。得られたポリイソシアネ
ートの水分散性を評価したところ良好であった。
た以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
ネート組成物を用い、表3に示した以外は、実施例1と
同様に行った。結果を表3に示す。
れた水溶性アクリルポリオール(日本触媒(株)の商
標;アロロン76、樹脂分水酸基価64mgKOH/
g)と、実施例1〜7で得られた水系ポリイソシアネー
ト組成物を、イソシアネート基/水酸基の当量比が1/
1になるように混合した。更に水を添加し、塗料粘度
が、フォードカップNo.4で30秒になるように調整
した。この塗料をアプリケータ塗装し、80℃、1Hr
で硬化させた。塗膜評価の結果を表3の塗料評価の欄に
示す。
ネートを用いた以外は実施例6と同様に行った。結果を
表3の塗料評価の欄に示す。
を用いることにより、硬化性、耐熱性などが良好な、常
温架橋性の優れた水性塗料組成物が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記(1)に示す前駆体ポリイソシアネ
ート組成物Aと、非イオン性親水基を有する化合物との
反応物であって、 (a)分子内にイオン性基を含まない、 (b)ポリエーテル鎖単位/イソシアネート基=2/9
8〜40/60(モル/モル)、 (c)イソシアネート平均官能基数が3.5〜18、 (d)数平均分子量が1,000〜10,000、 (e)イソシアネート濃度が2〜19重量%、であるこ
とを特徴とする水に溶解または分散しうる水系ポリイソ
シアネート組成物。 (1)前駆体ポリイソシアネート組成物Aが、脂肪族及
び/または脂環族ジイソシアネートの少なくとも1種と
多価アルコールを反応させて得られ、 イソシアネート平均官能基数が4.5〜20、 25℃における粘度が5,000〜100,000m
Pa・s、 イソシアネート濃度が2〜20重量%、 ジイソシアネート環状3量体濃度が10%以下、 アロファネート結合/(アロファネート結合+ウレタ
ン結合)濃度が10%以上、である(但し、〜はい
ずれも、ジイソシアネート及び溶剤を実質的に含まな
い)。 - 【請求項2】 多価アルコールが3〜10価のポリエス
テルまたは/及びポリエーテルである請求項1記載の水
系ポリイソシアネート組成物。 - 【請求項3】 樹脂分水酸基価10〜200mgKOH
/gの多価水酸基含有化合物と、請求項1または2記載
の水系ポリイソシアネート組成物を含む水性塗料組成
物。
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