JP7008585B2 - ラミネート用印刷インキ組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ラミネート用印刷インキ組成物に関する。
食品、菓子、生活雑貨、ペットフード等には意匠性、経済性、内容物保護性、輸送性などの機能から、各種プラスチックフィルムを使用した包装材料が使用されている。また、多くの包装材料には消費者へアピールする意匠、メッセージの付与を意図してグラビア印刷やフレキソ印刷が施されている。
これらの用途の包装材料を得るために、包装材料の基材フィルムの表面に印刷される表刷り印刷、あるいは包装材料の基材フィルムの印刷面に必要に応じて接着剤やアンカー剤を塗布し、フィルムにラミネーション加工を施す裏刷り印刷が行われる。
このとき、印刷インク組成物として、環境面に配慮したものが期待され、事業上でもそのようなインクを使用することが望まれている。
しかしながら、既存のニュートラルカーボンを使用したインク組成物を単に使用したのみでは、ラミネート用印刷インキ組成物として、十分に経時安定性に優れたインク組成物とすること、さらに各種汎用フィルム(OPP、PET、NY等)、各種高機能フィルム(無機や有機のバリヤ材が塗布されたフィルム)に印刷した場合に、優れた耐ブロッキング性、重ね刷り適性、耐ガイドロール汚れ性を有し、また各種フィルムに対して優れた接着性を有するものとすることが困難であった。
さらにラミネート加工したときには、得られるラミネート加工物が優れたラミネート適性を有することも難しかった。
裏刷り印刷で使用されるインク組成物のバインダーとしては、主としてポリウレタン樹脂が使用されている。
近年、枯渇性資源でない産業資源として「バイオマス」が注目されている。「バイオマス」は、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」である。また、環境保全を目的に、1980年代から、バイオマスを原材料とする、バイオマスポリマーが開発されている。バイオマスポリマーは、地球環境温暖化防止策として、有用と考えられており、成型加工、繊維、不織布、包装、トナー、インキ、塗料、フィルム、シート、フォーム、コーティング剤、接着剤等、各種多様な製品の素材として期待されている。例えば、特許文献1には、植物由来の原料利用率の高いバイオポリウレタン樹脂が開示されている。
また、植物由来の原料利用率が高いバイオポリウレタン樹脂を、インク組成物のビヒクル用として積極的に使用するものではなく、単にラミネート用印刷インキ組成物に使用したとしても、耐ブロッキング性、ガイドロール汚れ性、耐トラッピング性、また各種フィルムに対する接着性、さらにラミネート加工したラミネート加工物のラミネート適性を全て有するものではなかった。
さらに特許文献1及び2には、植物由来の脂肪酸エステルを含有するインクジェットインク組成物が記載されているが、この組成物はその脂肪酸エステルそのものを配合したものであり、インク組成物のビヒクル用として積極的に使用するものではない。
さらに、特許文献4には、グラビア印刷組成物を印刷した時の印刷塗膜中のバイオマス度(顔料を含まない)が3~40質量%である印刷塗膜が記載されているが、耐ブロッキング性、耐ガイドロール汚れ性、耐トラッピング性、各種フィルムに対して優れた接着性、ラミネート加工したときには、得られるラミネート加工物が優れたラミネート適性を全て満足させるものではなく、バイオマス度が40%を超えるものがないのが現状であった。
特開2014-37552号公報 特開2010-143984号公報 特開2014-162828号公報 特開2018-62642号公報
本発明は、優れた耐ブロッキング性、耐ガイドロール汚れ性、耐トラッピング性を有し、また各種フィルムに対して優れた接着性を有し、さらにラミネート加工したときには、得られるラミネート加工物が優れたラミネート適性を有するインキ組成物を提供すること、そして、軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分中(顔料を除く)の植物油由来成分の含有量を高くした場合でも同様に優れた性質を備えたインキ組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を完成するに至った。
1.顔料、バインダー樹脂、有機溶剤、水を含有する軟包装用ラミネート印刷インキ組成物であって、(1)~(3)を満足する軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
(1)バインダー樹脂として、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価が0.1~15.0mgKOH/gであるポリウレタン樹脂と、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体を含有する。
(2)ロジン及びその誘導体、ダンマル樹脂、及び塩素化ポリプロピレンから選ばれる少なくとも1種を含有する。
(3)シリカ、ポリエチレンワックス、及び脂肪酸アミドから選ばれる少なくとも2種を含有する。
2.ポリウレタン樹脂がバイオポリウレタン樹脂を含有し、かつ軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分中(顔料を除く)の植物油由来成分の含有量が3~70質量%である1に記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
3.(2)の合計含有量がインキ組成物中に0.1~6.0質量%であり、(3)の合計含有量がインキ組成物中に0.1~5.5質量%である1又は2に記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
4.バイオポリウレタン樹脂は、ポリオール成分と、イソシアネート成分とを反応させたバイオポリウレタン樹脂であり、前記ポリオール成分は、植物由来の炭素数が2~4の短鎖ジオール成分と、植物由来のカルボン酸成分とを反応させたバイオポリエステルポリオールを含有する、2又は3に記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
5.ポリウレタン樹脂は、ポリオール成分と、イソシアネート成分とを反応させたポリウレタン樹脂であり、前記ポリオール成分は、ポリプロピレングリコールを含有する、1~4のいずれかに記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
6.有機溶剤は、エステル系有機溶剤、及びアルコール系有機溶剤の混合溶剤である1~5のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
7.プラスチックフィルムに、1~6のいずれか記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を、グラビア印刷機を用いて印刷してなる印刷物。
8.7記載の印刷物と、基材とを、ラミネート接着剤を介して、ラミネートしてなる積層体。
本発明による効果
本発明のラミネート用印刷インキ組成物によれば、ラミネート用印刷インキ組成物は経時安定性に優れ、各種汎用フィルム(OPP、PET、NY等)、各種高機能フィルム(無機や有機のバリヤ材が塗布されたフィルム)に印刷した場合に、優れた耐ブロッキング性、重ね刷り適性、耐ガイドロール汚れ性を有し、また各種フィルムに対して優れた接着性を有し、さらにラミネート加工したときには、得られるラミネート加工物が優れたラミネート適性を有し、地球温暖化防止や環境負荷低減に貢献できるという効果を奏する。
以下、本発明のインキ組成物に関して詳細に説明する。
(軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分中(顔料を除く)の植物油由来成分の含有量)
本発明における包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分中(顔料を除く)の植物油由来成分の含有量とは、植物原料に由来する包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分の含有量である。よって、本発明のインキ組成物の生産から消費及び廃棄・焼却に至る一連の活動を経て、環境中の二酸化炭素の量を増加させないものである。
但し、本発明における植物油由来成分の含有量は、ロジン、繊維分、ダンマル、セラック等や、糖及びアミノ酸に由来するものも含有する。
軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分中(顔料を除く)の植物油由来成分の含有量は、3.0~70.0質量%の範囲であり、より好ましくは、植物油由来成分の含有量が高い程好ましく、40質量%以上である。
なお、本発明は、植物油由来成分を含有しても良く、あるいはしなくても良い。植物油由来成分を含有する場合でも、特に含有量が高く、40質量%を超える場合、さらに50質量%を超える場合でも、印刷インキ組成物として特段の問題を生じることがない。
(顔料)
本発明のインキ組成物が含有する顔料としては、例えば、印刷インキで一般的に用いられている各種無機顔料、有機顔料或いは体質顔料が使用できる。
上記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料、シリカ粒子、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料を挙げることができる。なかでも白色顔料として酸化チタンを使用することが好ましい。
上記有機顔料としては、例えば、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料等を挙げることができる。
これら顔料のインキ組成物中での含有量は、通常1~50質量%程度である。
(バインダー樹脂)
本発明にて使用されるバインダー樹脂としては、アミン価を有するポリウレタン樹脂、好ましくは、ポリウレタン樹脂と、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体樹脂を含む。
<ポリウレタン樹脂>
アミノ基を有するポリウレタン樹脂は、分子の末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂である。
さらに好ましくは、水酸基を有し、分子の末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するポリウレタン樹脂である。
このようなポリウレタン樹脂としては、有機ジイソシアネート化合物と高分子ジオール化合物との反応によりウレタンプレポリマーを合成し、これに必要に応じて鎖伸長剤、反応停止剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂を好適に使用できる。
上記有機ジイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物、及び、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物が挙げられる。これらの有機ジイソシアネート化合物は、1種又は2種以上混合して使用できる。中でも脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート及び芳香脂肪族ジイソシアネートがより好ましい。
上記高分子ジオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物等のポリエーテルジオール化合物、アジピン酸、セバシン酸、無水フタール酸等の二塩基酸の1種又は2種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール等のグリコール類の1種又は2種以上とを縮合反応させて得られるポリエステルジオール類、ポリカプロラクトンジオール類等のポリエステルジオール化合物等が挙げられる。これらの高分子ジオール化合物は、1種又は2種以上を混合して使用できる。
更に上記高分子ジオール化合物に加えて、1,4-ペンタンジオール、2,5-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール等のアルカンジオールや、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール等の低分子ジオール化合物を1種又は2種以上混合して併用することもできる。
なお、ポリウレタン樹脂の合成時において、後述する有機溶剤として、エステル系溶剤とアルコール系溶剤との混合溶剤系を用いる場合には、高分子ジオール化合物としてポリエーテルジオール化合物を利用する方が、得られるポリウレタン樹脂の溶解性が高くなり、諧調再現性も良好となり、必要性能に合わせて幅広くインキの設計が可能となる点で好ましい。
また、上記有機ジイソシアネート化合物と高分子ジオール化合物の使用比率は、イソシアネート基:水酸基の当量比(イソシアネートインデックス)が、通常、1.2:1~3.0:1、より好ましくは1.3:1~2.0:1である。上記のイソシアネートインデックスが1.2より小さくなると、柔軟なポリウレタン樹脂となる傾向があり、本発明のインキ組成物を印刷した時に耐ブロッキング性等が低いことがあり、この場合、他の硬質の樹脂と併用することが必要となる場合がある。上記のイソシアネートインデックスが3.0より大きくなると、硬いポリウレタン樹脂となる傾向となり、接着性、ラミネート適性が低下する可能性がある。
上記鎖伸長剤としては、インキ用バインダーとしてのポリウレタン樹脂で利用される既知の鎖伸長剤が利用可能であり、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’-ジ(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のジオール化合物が挙げられる。
更に、ポリウレタン樹脂がゲル化しない範囲で、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類を併用することができる。
ポリウレタン樹脂の末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を導入する反応停止剤としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、イソホロンジアミン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環式ジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等のポリアミン類、トルイレンジアミン等の芳香族ジアミン類、キシレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミン類、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類等を例示できる。この中でも、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラトリアミン等の第1級アミノ基を有するポリアミンが好ましい。
ポリウレタン樹脂に水酸基を導入する反応停止剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン等の水酸基を有するジアミン類が例示できる。また、既知の反応停止剤であるモノアミン化合物、モノアルコール化合物が利用可能であり、具体的には、n-プロピルアミン、n-ブチルアミン等のモノアルキルアミン類、ジ-n-ブチルアミン等のジアルキルアミン類、エタノール等のモノアルコール類を例示することができる。
上記の好ましいポリウレタン樹脂は特定の官能基を有することで、本発明のラミネート用印刷インキ組成物が、フィルムに対する優れた印刷適性及び接着性を有し、加えて、優れたラミネート適性を有することとなる。
また、上記ポリウレタン樹脂のアミン価が0.1~15.0mgKOH/gであることが好ましい。上記アミン価が0.1mgKOH/g未満であると、本発明のラミネート用印刷インキ組成物のフィルムに対する接着性が低下し、更に、ラミネート適性が低下する可能性があり、上記アミン価が15.0mgKOH/gを超えると、耐ブロッキング性が低下する可能性がある。
なお、本発明において、上記アミン価は固形分1gあたりのアミン価を意味し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法(例えば、COMTITE(AUTO TITRATOR COM-900、BURET B-900、TITSTATIONK-900)、平沼産業社製)によって測定した後、水酸化カリウムの当量に換算した値をいう。
また、ポリウレタン樹脂としては、バイオポリウレタン樹脂を含有することもできる。このバイオポリウレタン樹脂とするために使用した植物油は本発明中の植物油由来成分の含有量にカウントされる。
バイオポリウレタン樹脂について説明する。なお、バイオポリウレタン樹脂の説明のうち、上記したポリウレタン樹脂と共通する説明は適宜省略する。
バイオポリウレタン樹脂は、バイオマス由来(植物由来)の成分を含むポリウレタン樹脂である。バイオポリウレタン樹脂は、他の枯渇性資源を用いる場合と比較して地球温暖化防止や環境負荷低減により貢献できる点から、植物由来のバイオポリオール成分とイソシアネート成分との反応によりウレタンプレポリマーを合成し、これに必要に応じて鎖伸長剤、反応停止剤を反応させて得られるバイオポリウレタン樹脂であることが好ましく、イソシアネート成分が植物由来のバイオイソシアネートであることがより好ましい。
バイオポリオール成分は、炭素数が2~4の短鎖ジオール成分と、カルボン酸成分とを反応させたバイオポリエステルポリオールであることが好ましい。バイオポリオール成分は、短鎖ジオール成分およびカルボン酸成分のうち、少なくともいずれか一方が植物由来であることがより好ましく、両方が植物由来であることがさらに好ましい。
植物由来の炭素数が2~4の短鎖ジオール成分は特に限定されない。一例を挙げると、短鎖ジオール成分は、以下の方法により植物原料から得られる、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、エチレングリコール等であってもよい。これらは併用されてもよい。
1,3-プロパンジオールは、植物資源(たとえばトウモロコシ等)を分解してグルコースが得られる発酵法により、グリセロールから3-ヒドロキシプロピルアルデヒド(HPA)を経て、製造され得る。上記発酵法のようなバイオ法で製造された1,3-プロパンジオール化合物は、EO製造法の1,3-プロパンジオール化合物と比較して、安全性の面から乳酸など有用な副生成物が得られ、しかも製造コストも低く抑えることが可能である。
1,4-ブタンジオールは、植物資源からグリコールを製造し発酵することによって得られたコハク酸を得て、これを水添することにより製造され得る。また、エチレングリコールは、常法によって得られるバイオエタノールからエチレンを経て製造され得る。
植物由来のカルボン酸成分は特に限定されない。一例を挙げると、カルボン酸成分は、セバシン酸、コハク酸、乳酸、グルタル酸、ダイマー酸等である。これらは併用されてもよい。これらの中でも、カルボン酸成分は、セバシン酸、コハク酸およびダイマー酸からなる群から選択される少なくともいずれか1種を含むことが好ましい。
バイオポリオール成分は、植物由来の短鎖ジオール成分と植物由来のカルボン酸成分とを、適宜縮合反応させることにより、100%植物由来のバイオポリエステルポリオールとして生成され得る。具体的には、植物由来のセバシン酸と、植物由来の1,3-プロパンジオールとを直接脱水縮合することにより、ポリトリメチレンセバセートポリオールが得られる。また、植物由来のコハク酸と、植物由来の1,4-ブタンジオールとを直接脱水縮合することにより、ポリブチレンサクシネートポリオールが得られる、これらは併用されてもよい。
植物由来のバイオイソシアネートとしては、植物由来の二価カルボン酸を酸アミド化、還元することで末端アミノ基に変換し、さらに、ホスゲンと反応させ、該アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。植物由来のポリイソシアネート(d2)としては、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。また、植物由来のアミノ酸を原料として、そのアミノ基をイソシアネート基に変換することによっても植物由来のイソシアネート化合物を得ることができる。例えば、リシンジイソシアネート(LDI)は、リシンのカルボキシル基をメチルエステル化した後、アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。また、1,5-ペンタメチレンジイソシアネートはリシンのカルボキシル基を脱炭酸した後、アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。
環境面からは、バイオポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂中、固形分換算で、10質量%以上含まれることが好ましく、40質量%以上含まれることがより好ましく、100質量%であることがさらに好ましい。より高濃度にバイオポリウレタン樹脂を配合できるのは、本発明におけるポリウレタン樹脂以外の成分が特定の組合せであることによる。
そして、バイオポリウレタン樹脂を構成するために植物油成分を含有する場合、特に含有量が高く、40質量%を超える場合、さらに50質量%を超える場合でも、印刷インキ組成物として特段の問題を生じることがない。
上記バイオポリウレタン樹脂の製造方法としては、上記材料を用いて、公知のポリウレタン樹脂の製造方法がそのまま使用できる。また、それぞれの成分の分子量や化学構造、また当量比が異なると、得られるポリウレタン樹脂の硬さも異なることから、これら成分を適宜組合せによって、印刷適性やラミネート適性を調節することが可能である。
上記バイオポリウレタン樹脂の質量平均分子量としては、1万~7万であることが好ましく、さらに2万~6万であることがより好ましい。
さらに、適度な柔軟性とラミネート強度を高めるため、上記バイオポリウレタン樹脂として、ウレア結合を有しないポリウレタン樹脂を配合することもできる。
<塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体>
塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体としては、従来、グラビア印刷インキ組成物に使用されている塩化ビニルモノマーと酢酸ビニルモノマーを必須成分とし、必要に応じて、プロピオン酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等の脂肪酸ビニルモノマー、水酸基等の官能基を有するモノマーを共重合成分として、公知の方法で製造したものが使用できる。
中でも、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体は、環境に配慮したインキの有機溶剤系においては、50~200の水酸基を有する塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体が好適である。このような水酸基を有する塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体は、酢酸エステル部分の一部をケン化すること、水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを導入することにより得られる。
酢酸エステル部分の一部をケン化することにより得られた水酸基を有する塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体の場合では、分子中の塩化ビニルの反応部位に基づく構成単位(下記式1)、酢酸ビニルの反応部位に基づく構成単位(下記式2)、および酢酸ビニルの反応部位のケン化に基づく構成単位(下記式3)の比率により樹脂の被膜物性や溶解挙動が決定される。すなわち、塩化ビニルの反応部位に基づく構成単位は樹脂被膜の強靭さや硬さを付与し、酢酸ビニルの反応部位に基づく構成単位は接着性や柔軟性を付与し、酢酸ビニルの反応部位のケン化に基づく構成単位は環境に配慮したインキの有機溶剤系への良好な溶解性を付与する。
式1 -CH-CHCl-
式2 -CH-CH(OCOCH)-
式3 -CH-CH(OH)-
このような塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体は市販されたものでも良く、例えば、日信化学工業社製のソルバインA、AL、TA5R、TA2、TA3、TAO、TAOL、C、CH、CN、CNL等を挙げることができる。
なお、本発明の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物で使用する、後記の有機溶剤に対する溶解性や印刷適性の点から、上記塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体は、分子内に各種官能基を有していても良い。
また、上記有機溶剤として環境に配慮した溶剤が使用されるときは、上記塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体は、50~200の水酸基を有していることが好ましい。このような塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体の市販品としては、例えば、ソルバインA、AL、TA5R、TA2、TA3、TAO、TAOL等を使用することが好ましい。
<塩化ビニル/アクリル共重合体>
塩化ビニルとアクリルモノマーの共重合体を主成分とするものである。共重合体の形態は特に限定されず、例えば、アクリルモノマーはポリ塩化ビニルの主鎖にブロックないしランダムに組み込まれていても良いし、ポリ塩化ビニルの側鎖にグラフト共重合されていても良い。
アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル、水酸基を有するアクリルモノマー等を用いることができる。(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれであってもよいが、直鎖アルキル基であることが好ましい。
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルなどが挙げられる。
水酸基を有するアクリルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルや、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどのグリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミドなどが挙げられる。
また、アクリルモノマーとして、水酸基以外の官能基を有するアクリルモノマーを用いることもできる。水酸基以外の官能基の例としてはカルボキシル基、アミド結合基、アミノ基、アルキレンオキサイド基等が挙げられる。
上記塩化ビニル/アクリル共重合体樹脂は、質量平均分子量が1万~7万であることが好ましい。
また、上記有機溶剤として環境に配慮した溶剤への溶解性、基材に対する接着性の点から、上記塩化ビニル/アクリル共重合体は、50~200の水酸基を有していることが好ましい。
本発明のラミネート用印刷インキ組成物は、ポリウレタン樹脂と(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)とを、ポリウレタン樹脂/(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)=95/5~45/55(質量比)で含有することができる。このような割合でポリウレタン樹脂と塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体とを含有することで、本発明のフィルム用グラビア印刷インキ組成物は、フィルムに対するさらに優れた印刷適性及び接着性を有することとなる。更に、ラミネート加工が行われる場合、より優れたラミネート適性を有することとなる。
上記ポリウレタン樹脂/(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)が95/5を超える場合、(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)の割合が少なくなる可能性があり、また、上記フィルムに対する接着性が不充分となる。
一方、上記ポリウレタン樹脂/(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)が45/55を下回る場合、(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)の割合が多くなり、本発明のインキ組成物を用いて形成する印刷物が硬くなり、やはり上記フィルムに対する接着性が不充分となる可能性がある。
そのため、本発明において、(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)を含有させる場合、上記ポリウレタン樹脂/(塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体)は、好ましくは70/30~60/40(質量比)である。
また、本発明のインキ組成物中の、上記ポリウレタン樹脂及び塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体を合わせた含有量は、5~30質量%が好適である。
(本発明のインキ組成物中に使用する、ロジン及びその誘導体、塩素化ポリプロピレン、ダンマル樹脂から選ばれる少なくとも1種)
インキ組成物中に、ロジン及びその誘導体、塩素化ポリプロピレン、ダンマル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有させることにより各種フィルムに対する接着性、ラミネート適性を向上させる。また、これらを2種以上含有させることが、さらに接着性とラミネート適性を向上させる上で好ましい。
<ロジン及びその誘導体>
ロジンとしては、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等が挙げられる。一般的にロジンは松から得られる琥珀色、無定形の樹脂であり、天然から得られるため混合物であるが、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、ピマール酸、イソピマール酸、サンダラコピマール酸、デヒドロアビエチン酸という構成成分ごとに単離して用いても良く、本発明ではこれらもロジンと定義する。
ロジン誘導体は、上記のロジンを変性してなる化合物であり、具体的に以下に列挙する。
(1)水素化ロジン:共役二重結合に水素を付加(水素添加)させて、耐候性を向上させたロジンである。
(2)不均化ロジン: 不均化とは、二分子のロジンが反応し、共役二重結合を持った二分子のアビエチン酸が、一方は芳香族へ、もう一方は単独二重結合の分子となる変性である。一般に水添ロジンよりは耐候性が劣るが、未処理よりは向上する。
(3)ロジン変性フェノール樹脂:オフセット印刷のインキには、メインバインダーとしてロジン変性フェノール樹脂が使われることが多い。ロジン変性フェノール樹脂は公知の製造法で得ることができる。
(4)ロジンエステル:ロジンから誘導されるエステル樹脂であり、古くから粘着・接着剤の粘着付与剤(タッキファイヤー)として用いられる。
(5)ロジン変性マレイン酸樹脂:ロジンに無水マレイン酸を付加反応させたもので、必要に応じてグリセリンなどの水酸基含有化合物を、無水酸基とエステル化させグラフトさせたものも含まれる。
(6)重合ロジン:天然樹脂のロジンから誘導される二量化された樹脂酸を含む誘導体である。
その他、公知のロジン、ロジン誘導体も用いることが可能であり、これらは単独だけでなく併用することができる。
さらに、ロジン及びロジン誘導体の酸価は120mgKOH/g以上であることが好ましい。酸価が120mgKOH/g以上であると、ラミネート強度が向上する。さらに好ましくは酸価が160mgKOH/g以上である。また、ロジンおよびロジン誘導体の合計使用量は、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物の固形分質量%で、0.1質量%~3.0質量%が好ましい。
<塩素化ポリプロピレン>
塩素化ポリプロピレンとしては、塩素化度が20~50のものを使用できる。塩素化度が20未満の塩素化ポリプロピレンは、有機溶剤との相溶性が低下する傾向がある。一方、塩素化度が50を超える場合、塩素化ポリプロピレンは、フィルムに対する接着性が低下する傾向がある。なお、本発明において、塩素化度は、塩素化ポリプロピレン樹脂中の塩素原子の質量%で定義される。また、塩素化ポリプロピレンは、質量平均分子量が5000~200000の変性されたまたは未変性の塩素化ポリプロピレンであることが好ましい。質量平均分子量が5000未満の場合、塩素化ポリプロピレンは、接着性が低下する傾向がある。一方、質量平均分子量が200000を超える場合、塩素化ポリプロピレンは、有機溶剤への溶解性が低下する傾向がある。また、塩素化ポリプロピレンの使用量は、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物の固形分質量%で、0.1質量%~3.0質量%が好ましい。
<ダンマル樹脂>
ダンマル樹脂は、ダマール、ダンマーとも表記され、植物由来の天然樹脂の一種である。詳細には、マレーシア、インドネシアなど東南アジアに生育するフタバガキ科またはカンラン科植物から得られる天然樹脂の一種である。使用する際には適当な有機溶剤に溶解させてワニスとする。ダンマル樹脂は塩素を含有しないため、印刷インキ組成物に塩素化ポリオレフィン樹脂を使用する場合に比べ、塩素を排除・低減することができる。また、ダンマル樹脂の使用量は、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物の固形分質量%で、0.1質量%~3.0質量%が好ましい。
(本発明のインキ組成物中に使用するシリカ、ポリエチレンワックス、脂肪酸アミドから選ばれる少なくとも2種)
インキ組成物中に、シリカ、ポリエチレンワックス、脂肪酸アミドから選ばれる少なくとも2種を含有させることにより、トラッピング性、耐ブロッキング性を向上させる。
<シリカ>
シリカは天然産、合成品、結晶性、非結晶性、あるいは疎水性、親水性のものなどが挙げられる。シリカ粒子は、平均粒子径1~5μmの範囲のものが好ましい(なおシリカ粒子の平均粒子径は、粒度分布における積算値50%(D50)での粒径を意味し、コールターカウンター法によって求めることができる)。シリカ粒子は、表面に親水性官能基を有する親水性シリカでも良いし、親水性官能基をアルキルシラン等で変性して疎水化した疎水性シリカでも良いが、親水性のものが好ましく、親水性シリカ粒子を含むインキは重ね印刷時のインキの濡れ・広がりを促し、重ね印刷効果(以下「トラッピング性」と記載する場合がある)を向上させる効果も有する。シリカ粒子使用量は、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物中に0.1~3.0質量%好ましくは0.2~1.5質量%である。含有量が0.1質量%より少ないと目的とする効果が得られず、含有量が1.5質量%より多いと、光沢が低下する傾向にある。
<ポリエチレンワックス>
ポリエチレンワックスとしては平均粒子径が1.0~3.0μmの範囲のもの(なお、平均粒子径は、#1:Honeywell社製 Microtrac UPAにて測定した粒径を意味する)を使用する。ポリエチレンワックスの粒子径が1.0μmより小さいと、すべり性、ブロッキング性が低下し、粒子径が3.0μmより大きいとトラッピング性が低下する。また、ポリエチレンワックスの軟包装用ラミネート印刷インキ組成物中の含有量は、0.1~1.5質量%の範囲で使用する。含有量が0.1質量%より少ないと目的とする効果が得られず、含有量が1.5質量%より多いと、光沢が低下する傾向にある。
<脂肪酸アミド>
脂肪酸アミドとしては、脂肪酸残基とアミド基を有するものであれば特に限定されない。脂肪酸アミドとしては、例えば、モノアミド、置換アミド、ビスアミド、メチロールアミド、およびエステルアミド等が挙げられ、耐ブロッキング性が向上するため、モノアミド、置換アミド、およびビスアミドからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。脂肪酸アミドの使用量は、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物中に、0.01~1質量%の範囲であることが好ましい。
・モノアミド:モノアミドは下記一般式(1)で表される。
一般式(1) R1-CONH
(式中、R1は脂肪酸からCOOHを除いた残基を表す。)
モノアミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等が挙げられる。
・置換アミド:置換アミドは下記一般式(2)で表される。
一般式(2) R2-CONH-R3
(式中、R2およびR3は脂肪酸からCOOHを除いた残基を表し、同一でも異なっていても良い。)
置換アミドの具体例としては、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-ステアリルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド等が挙げられる。
・ビスアミド:ビスアミドは下記一般式(3)あるいは一般式(4)で表される。
一般式(3) R4-CONH-R5-HNCO-R6
一般式(4) R7-NHCO-R8-CONH-R9
(式中、R4、R6、R7、およびR9は脂肪酸からCOOHを除いた残基を表し、同一でも異なっていても良く、R5およびR8は炭素数1~10のアルキレン基またはアリーレン基を表す。)
ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’-ジステアリルセバシン酸アミド、N,N’-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’-ジオレイルセバシン酸アミド等が挙げられる。
・メチロールアミド:メチロールアミドは下記一般式(5)で表される。
一般式(5) R10-CONHCHOH
(式中、R10は脂肪酸からCOOHを除いた残基を表す。)
メチロールアミドの具体例としては、メチロールパルミチン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロールヒドロキシステアリン酸アミド、メチロールオレイン酸アミド、メチロールエルカ酸アミド等が挙げられる。
・エステルアミド:エステルアミドは、下記一般式(6)で表される。
一般式(6) R11-CONH-R12-OCO-R13
(式中、R11およびR13は脂肪酸からCOOHを除いた残基を表し、同一でも異なっていても良く、R12は炭素数1~10のアルキレン基またはアリーレン基を表す。)
エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレート、オレイルアミドエチルウレアレート等が挙げられる。
脂肪酸アミドの融点は、50℃~150℃であることが好ましい。
また、脂肪酸アミドを構成する脂肪酸としては、炭素数12~22の飽和脂肪酸および/または炭素数16~25の不飽和脂肪酸が好ましく、炭素数16~18の飽和脂肪酸および/または炭素数18~22の不飽和脂肪酸がより好ましい。飽和脂肪酸として特に好ましくはラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ヒドロキシステアリン酸であり、不飽和脂肪酸として特に好ましくはオレイン酸、エルカ酸である。
また、顔料の種類に応じて硝化綿、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂を耐ブロッキング性向上等の目的でインキ組成物に含有させることが好ましい。
<硝化綿>
硝化綿としては、従来からグラビア印刷インキ組成物に使用されている硝化綿が使用できる。硝化綿としては、天然セルロースと硝酸を反応させて、天然セルロース中の無水グルコピラノース基の6員環中の3個の水酸基を、硝酸基に置換した硝酸エステルとして得られるものである。本発明に使用される硝化綿としては、窒素量10~13%、平均重合度35~90のものが好ましく用いられる。具体例としては、SS1/2、SS1/4、SS1/8、TR1/16、NC RS-2、(KCNC、KOREA CNC LTD社製)等を挙げることができる。硝化綿の使用量は、軟包装用ラミネート用印刷インキ組成中に、2.0質量%以下の範囲で使用することが好ましい。
<セルロースアセテートプロピオネート樹脂>
セルロースアセテートプロピオネート樹脂としては、従来からグラビア印刷インキ組成物に使用されているセルロースアセテートプロピオネート樹脂が使用できる。
セルロースアセテートプロピオネート樹脂は、セルロースを酢酸及びプロピオン酸でトリエステル化した後に加水分解して得られる。一般的にはアセチル基は0.6~2.5重量%、プロピオネート基は42~46重量%、水酸基は1.8~5重量%である樹脂が市販されている。セルロースアセテートプロピオネート樹脂の使用量は、軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物中に、3.0質量%以下の範囲で使用することが好ましい。
<セルロースアセテートブチレート樹脂>
セルロースアセテートブチレート樹脂としては、従来からグラビア印刷インキ組成物に使用されているセルロースアセテートブチレート樹脂が使用できる。
セルロースアセテートブチレート樹脂は、酢酸および酪酸でトリエステル化した後、加水分解して得られる。一般的にはアセチル化は2~30重量%、ブチリル化は17~53重量%、水酸基は1~5%の樹脂が市販されている。セルロースアセテートブチレート樹脂の使用量は、軟包装用ラミネート用印刷インキ組成中に、0.1~3.0質量%の範囲で使用することが好ましい。
<有機溶剤>
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル系有機溶剤、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶剤、トルエン、メチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤が利用できる。
環境問題面からは、エステル系有機溶剤、アルコール系有機溶剤およびケトン系有機溶剤の混合溶剤、または、より環境問題への対応を進めたエステル系有機溶剤、およびアルコール系有機溶剤の混合溶剤を使用することが好ましい。
さらに、本発明の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物には、濡れ広がり性を向上させるために、グリコールエーテル系有機溶剤を有機溶剤100質量%中、グリコールエーテル系有機溶剤を0.1~20質量%含有させることが好ましい。グリコールエーテル系有機溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノn-プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が例示できる。
<水>
本発明の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物には、静電気による印刷不良の緩和、及び、版かぶりの防止やセル再現性の点より水を含有させることが好ましい。水の使用量は、軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物中に10質量%以下、好ましくは、0.1~5.0質量%の範囲であることが好ましい。
<その他の材料>
本発明の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物には、更に顔料分散剤、帯電防止剤、可塑剤等の各種添加剤を添加することができる。
以上の構成材料を用いてインキ組成物を製造する方法としては、公知の方法が使用できる。具体的には、例えば、顔料、バインダー樹脂、有機溶剤及び必要に応じて顔料分散剤等の混合物を、高速ミキサー、ボールミル、サンドミル、アトライター等を用いて練肉し、さらに所定の添加剤等の材料の残りを添加、混合することにより得ることができる。
(軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物を用いてラミネート加工物を得る方法)
次に、本発明の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物を用いてラミネート加工物を得る方法について説明する。
本発明によるラミネート加工物は、例えば、樹脂フィルムに、まず、白色以外の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物をグラビア印刷方式で1回以上印刷を行う。次いで、これらの印刷により形成した着色インキ層の表面側(最終ラミネート後において、表層からみてより下層側)に、任意に軟包装用ラミネート用印刷白色インキ組成物をグラビア印刷方式で印刷を行い、ドライヤーにより乾燥させる。
得られた印刷物の白色インキ組成物による層の側に、樹脂フィルム等を各種ラミネート加工法によるラミネート加工を施して、包装袋等用のラミネート加工物を得ることができる。
このラミネート加工物を得る方法としては、印刷物の表面にアンカーコート剤を塗工した後、溶融ポリマーを積層させる押し出しラミネート法、印刷物の表面に接着剤を塗工した後、フィルム状ポリマーを貼合させるドライラミネート法が利用できる。上記押し出しラミネート法は、印刷物の表面に必要に応じて、チタン系、ウレタン系、イミン系、ポリブタジエン等のアンカーコート剤を塗工した後、既知の押し出しラミネート機によって、溶融ポリマーを積層させる方法であり、更に溶融樹脂を中間層として、他の材料とサンドイッチ状に積層することもできる。
上記押し出しラミネート法で使用する溶融ポリマーとしては、低密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等、従来使用されていた樹脂が使用できる。その中でも溶融の際に酸化されてカルボニル基の発生し易い低密度ポリエチレンとの構成において本発明の効果が高くなる。
また、上記ドライラミネート法は、白色インキ組成物による層の表面にウレタン系、イソシアネート系等の接着剤を塗工した後、既知のドライラミネート機によってフィルム状のポリマーを貼合する方法である。ドライラミネート法で使用するフィルム用の樹脂としては、ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン等が使用でき、特にレトルト用途で使用される包装材料では、基材と貼合される樹脂フィルムの間にアルミ箔をはさんでラミネートすることもできる。このようなラミネート加工物は、製袋して内容物を詰めた後、ボイル・レトルト用途に利用することもできる。
このとき使用される上記樹脂フィルムとしては、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等のポリエステルフィルム、ナイロン、ビニロンといった各種印刷用プラスチックフィルムや、それら各種印刷用プラスチックフィルムに金属蒸着、バリア性樹脂をコーティングしたバリア層を積層したフィルム等を使用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
<ポリウレタン樹脂ワニスA(バイオマスポリウレタンでないもの、アミン価6.4)の製造例>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、平均分子量2000の3-メチル-1,5-ペンチレンアジペートジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート17.6質量部、水添MDI21.0質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル400質量部、イソプロピルアルコール171質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスA(固形分30質量%、アミン価6.4)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスB(バイオマスポリウレタンでないもの、アミン価0)の製造例>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、平均分子量2000の3-メチル-1,5-ペンチレンアジペートジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート17.6質量部、水添MDI21.0質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル406質量部、イソプロピルアルコール175質量部を加えた後、イソホロンジアミン9.2質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.7質量部を加えて反応停止させ、ポリウレタン樹脂ワニスB(固形分30質量%、アミン価0)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスC(バイオマスポリウレタン、アミン価6.4)の製造例>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、セバシン酸(ひまし油由来)と1,3-プロパンジオール(植物由来)から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート17.6質量部、水添MDI21.0質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル400質量部、イソプロピルアルコール171質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスC(固形分30質量%、アミン価6.4)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスD(バイオマスポリウレタン、アミン価6.4)の製造例>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、ダイマー酸(植物由来)と1,3-プロパンジオール(植物由来)から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート17.6質量部、水添MDI21.0質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル400質量部、イソプロピルアルコール171質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスD(固形分30質量%、アミン価6.4)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスE(バイオマスポリウレタン、アミン価6.4)の製造例>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、セバシン酸(ひまし油由来)/コハク酸(植物由来)=70/30(質量比)と1,3-プロパンジオール(植物由来)から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート17.6質量部、水添MDI21.0質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル400質量部、イソプロピルアルコール171質量部を加えた後、イソホロンジアミン8.2質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.35質量部を加え反応させ、その後、イソホロンジアミン1.3質量部、ジエチレントリアミン0.6質量部を加えて反応停止させてポリウレタン樹脂ワニスE(固形分30質量%、アミン価6.4)を得た。
<ポリウレタン樹脂ワニスF(バイオマスポリウレタン、アミン価0)の製造例>
攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、セバシン酸(ひまし油由来)と1,3-プロパンジオール(植物由来)から得られる平均分子量2000のポリエステルジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート17.6質量部、水添MDI21.0質量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100~105℃で6時間反応させた。室温近くまで放冷し、酢酸エチル406質量部、イソプロピルアルコール175質量部を加えた後、イソホロンジアミン9.2質量部を加えて鎖伸長させ、さらにモノエタノールアミン0.7質量部を加えて反応停止させ、ポリウレタン樹脂ワニスF(固形分30質量%、アミン価0)を得た。
(塩化ビニル-酢酸ビニル系樹脂)
ソルバインTA-3,日信化学工業社製
(顔料)
酸化チタン:R-960、デュポン社製
フタロシアニンブルー:C.I.PB15:4
(密着性向上剤)
<ロジン及びその誘導体>
重合ロジン:酸価160mgKOH/g)
<塩素化ポリプロピレン>
塩素化度40%、数平均分子量100000の塩素ポリプロピレン(固形分50%)40質量部とメチルシクロヘキサン60質量部を混合撹拌し、固形分20%の塩素化ポリプロピレンワニス1を得た。
<ダンマル樹脂>
市販されている天然ダンマル樹脂(固形)50部をメチルシクロヘキサン50部に溶解させて、固形分50%のダンマル樹脂溶液を得た。
<シリカ粒子>
平均粒子径:4.5μm
<ポリエチレンワックス>
平均粒子径:2.11μm
<脂肪酸アミド>
エチレンビスステアリン酸アミド
<軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物の製造例>
顔料(フタロシアニンブルーC.I.PB15:4)、ポリウレタン樹脂ワニスA~、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体(ソルバインTA-3、日信化学工業社製)を、レッドデビル社製のペイントコンディショナーを用いて混練し、ロジン及びその誘導体、塩素化ポリプロピレン、ダンマル樹脂から選ばれる少なくとも1種、とシリカ、ポリエチレンワックス、脂肪酸アミド、CAP、CAB、硝化綿から選ばれる少なくとも2種、溶媒、水を加えて、表1に示した実施例A1~A13、比較例A14~A21の軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物を得た。
<軟包装用ラミネート用白色インキ組成物の製造例>
顔料(酸化チタンR-960、デュポン社製)、上記ポリウレタン樹脂ワニスA~F、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体(ソルバインTA-3、日信化学工業社製)を、レッドデビル社製のペイントコンディショナーを用いて混練し、さらにロジン及びその誘導体、塩素化ポリプロピレン、ダンマル樹脂から選ばれる少なくとも1種、とシリカ、ポリエチレンワックス、脂肪酸アミド、CAP、CAB、硝化綿から選ばれる少なくとも2種、溶媒、水を加えて、表2に示した実施例B1~B13、比較例B14~B21の軟包装用ラミネート印刷用白色インキ組成物を得た。
(インキの保存安定性)
上記で得られた各軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物をガラス瓶に採取し、60℃の雰囲気温度で14日間保存した時の顔料の沈降の有無から、インキの保存安定性を評価した。その結果を表1及び2に示す。
A:沈降が見られず、インキの保存安定性は良好である。
B:沈降が見られ、インキの保存安定性は不良である。
<積層体1の製造>
軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物、軟包装用ラミネート用印刷白色インキ組成物の各々100質量部を、表1及び2の配合にしたがって混合溶剤で希釈し、粘度を離合社製ザーンカップ3号で15秒に調整した。各種フィルムの処理面にグラビア校正機を利用して軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物を下記条件で印刷、乾燥させて、次いで、軟包装用ラミネート用印刷白色インキ組成物を下記条件で印刷、乾燥させて、ラミネート用印刷物を得た。印刷時にガイドロール取られの評価を行った。また、得られたラミネート印刷物を用いて、耐ブロッキング性、接着性、レトルト適性の評価を行ない、その結果を表3に示す。具体的な評価方法を以下に示す。
(印刷方法・印刷条件)
印刷時部屋の環境:温度25℃、湿度50%
塗工機 :グラビア校正機
塗工速度:150m/min
刷版 :ダイレクト175線ベタ版
乾燥温度:100℃(風量80%)
軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物の印刷面積は軟包装用ラミネート用印刷白色インキ組成物の30%とする。
<積層体2の製造>
軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物、軟包装用ラミネート用印刷白色インキ組成物の各々100質量部を、表1及び2の配合にしたがって混合溶剤で希釈し、粘度を離合社製ザーンカップ3号で15秒に調整した。各種フィルムの処理面にグラビア校正機を利用して軟包装用ラミネート用印刷藍色インキ組成物を下記条件で印刷、乾燥させて、次いで、軟包装用ラミネート用印刷白色インキ組成物を下記条件で印刷、乾燥させて、ラミネート用印刷物を得た後、トラッピング性(重ね刷り適性)を評価した。具体的な評価方法を以下に示す。
(印刷方法・印刷条件)
印刷時部屋の環境:温度25℃、湿度50%
塗工機 :グラビア校正機
塗工速度:150m/min
刷版 :藍色又は白色を印刷する印刷版:ダイレクト175線ベタ版
白色を印刷する印刷版:ヘリオ175line/inch(図柄:網点濃度5~100%の階調を有する階調版)
乾燥温度:100℃(風量80%)
<フィルムについて>
PET:片面にコロナ放電処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡(株)製、E-5101、厚さ12μm
OPP:コロナ放電した二軸延伸ポリプロピレンフィルム、東洋紡(株)製 P-2161、厚さ25μm
NY:ナイロンフィルム、東洋紡社製、N-1102、厚さ15μm
ファインバリヤー:片面にアルミナ蒸着処理を施したPETフィルム(商品名:ファインバリヤーAT-R、麗光社製)
テックバリア:片面にシリカ蒸着処理を施したPETフィルム(商品名:テックバリアTXR、三菱樹脂社製)
A-OP:片面にポリビニルアルコールを塗布した延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:A-OPBH、三井化学東セロ社製)
エンブレム:片面にポリ塩化ビニリデンを塗布した延伸ナイロンフィルム(商品名:エンブレム-DC DCR、ユニチカ社製)
ベセーラ:片面にアクリルポリマーを塗布したPETフィルム(商品名:ベセーラET140R、凸版印刷社製)
GL:片面にアルミナ蒸着処理を施したPETフィルム(商品名:GL-ARH、凸版印刷社製)
(耐ブロッキング性)
各試験インキの印刷後1日経過した各フィルム印刷物の印刷面と、各フィルム未処理面とを合わせ、400g/cmの荷重をかけて40℃で12時間放置した後、各フィルムを剥がした時の様子から耐ブロッキング性を評価した。
A:フィルムを剥がす際に全く抵抗が無く、また、印刷面からインキが剥離しないもの。
B:フィルムを剥がす際に抵抗はあるが、印刷面からインキが剥離しないもの。
C:フィルムを剥がす際に抵抗があり、印刷面からインキが剥離するもの。
(ガイドロール取られ)
滑り性については、ガイドロール取られにより評価した。
下記の方法から、印刷後、ガイドロールにインキが付着するかどうか(ガイドロール取られ)試験を行い、印刷適性を評価した。なお、一旦、ガイドロールに付着したインキが、印刷面に再転移して汚れが発生するため、「ガイドロール取られ」が発生する場合は、美粧印刷物を得るのに対して悪影響を及ぼす。
グラビア印刷機のガイドロールによる印刷物インキ塗膜の脱落の有無を目視により評価した。
A:無いもの
B:少しあるもの
C:有るもの
(トラッピング性(重ね刷り適性))
得られた印刷物のハイライト部分について、虫食いのような網点抜けがあるかどうかを目視で評価した。
A:網点抜けが版深20%未満で発生するもの。
B:網点抜けが版深20~30%で発生するもの。
C:網点抜けが版深30%以上で発生するもの。
(接着性)
得られた各印刷物の印刷直後の印刷面に親指の腹部で2回こすった後に、セロファンテープを貼り付けて、剥がしたときにインキ皮膜が被着体から剥がれる面積の比率から、接着性を評価した。
A:全く剥がれない
B:剥がれる面積が20%未満である。
C:剥がれる面積が20%以上である。
(耐レトルト性)
印刷後1日経過した各印刷物に、固形分で2.0g/mとなる量のウレタン系接着剤(タケラックA-616/タケネートA-65、三井化学ポリウレタン社製)を塗布した後、ドライラミネート機で無延伸ポリプロピレンフィルム(RXC-3、厚さ60μm、東セロ社製)を貼り合わせ、40℃で3日放置してドライラミネート物を得た。このドライラミネート物を製袋し、中に水90重量%、サラダ油10重量%の混合物を詰めて溶封後、135℃の加圧熱水中に30分間浸漬した時のラミネートフィルムの浮きの有無から耐レトルト性を評価した。なお、評価の基準はボイル適性と同じとした。
A:全くラミ浮きが見られないもの。
B:ピンホール状もしくは一部に細くて短いラミ浮きがみられるもの。
C:長い筋状のラミ浮きが全面にみられるもの。
-:印刷に使用したフィルム自体にレトルト適性がないため、レトルト適性試験を行なわず。
Figure 0007008585000001
Figure 0007008585000002
Figure 0007008585000003
Figure 0007008585000004
Figure 0007008585000005
本発明に沿った例である各実施例の積層体は、バイオポリウレタン樹脂の使用量に関わらず、ガイドロール取られ、トラッピング性、接着性、耐ブロッキング性、白と藍の階調再現性、及び耐レトルト性の何れも良好であった。また各実施例にて使用したインキはいずれも保存安定性に優れていた。
これに対して、アミン価が0であるポリウレタンを使用したA14とB14の組合せである比較例は、接着性及び耐レトルト性に劣り、ロジン及びその誘導体、ダンマル樹脂、及び塩素化ポリプロピレンのいずれも含有しないA15とB15の組合せである比較例は、一部基材に対する接着性に劣っていた。さらに、シリカ、ポリエチレンワックス、及び脂肪酸アミドのいずれも含有しないA16とB16の組合せである比較例は、ガイドロール取られ、トラッピング性及び耐ブロッキング性に劣っていた。また、シリカ、ポリエチレンワックス、及び脂肪酸アミドの内の1種しか含有しない、A17とB17の組合せ、A18とB18の組合せ及びA19とB19の組合せによると、耐ブロッキング性に劣り且つ場合によりガイドロール取られやトラッピング性にも劣っていた。ロジン及びその誘導体、ダンマル樹脂、及び塩素化ポリプロピレンの内の1種しか含有しない、A20とB20の組合せ、A21とB21の組合せ及びA22とB22の組合せによると、一部の基材に対する接着性に劣っていた。

Claims (7)

  1. 顔料、バインダー樹脂、有機溶剤、水を含有する軟包装用ラミネート印刷インキ組成物であって、(1)~(3)を満足する軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
    (1)バインダー樹脂として、末端に第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を有するアミン価が0.1~15.0mgKOH/gであるポリウレタン樹脂と、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体を含有し、ポリウレタン樹脂と、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体及び/又は塩化ビニル/アクリル共重合体の配合比率が95/5~45/55である。
    (2)塩素化ポリプロピレンを含有し、さらにロジン及び/又はその誘導体、並びにダンマル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有し、塩素化ポリプロピレン、ロジン及び/又はその誘導体、ダンマル樹脂を含有する際の各々の含有量が0.1~3.0質量%である。
    (3)0.2~1.5質量%のシリカを含有し、さらに、0.1~1.5質量%のポリエチレンワックス及び0.01~1質量%の脂肪酸アミドから選ばれる少なくとも一種を含有する。
  2. ポリウレタン樹脂がバイオポリウレタン樹脂を含有し、かつ軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物の固形分中(顔料を除く)の植物油由来成分の含有量が3~70質量%である請求項1に記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
  3. バイオポリウレタン樹脂は、ポリオール成分と、イソシアネート成分とを反応させたバイオポリウレタン樹脂であり、前記ポリオール成分は、植物由来の炭素数が2~4の短鎖ジオール成分と、植物由来のカルボン酸成分とを反応させたバイオポリエステルポリオールを含有する、請求項に記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
  4. ポリウレタン樹脂は、ポリオール成分と、イソシアネート成分とを反応させたポリウレタン樹脂であり、前記ポリオール成分は、ポリプロピレングリコールを含有する、請求項1~のいずれかに記載の軟包装用ラミネート用印刷インキ組成物。
  5. 有機溶剤は、エステル系有機溶剤、及びアルコール系有機溶剤の混合溶剤である請求項1~のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
  6. プラスチックフィルムに、請求項1~のいずれか記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を、グラビア印刷機を用いて印刷してなる印刷物。
  7. 請求項記載の印刷物と、基材とを、ラミネート接着剤を介して、ラミネートしてなる積層体。
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