JP4760600B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子写真方式を採用した複写機やプリンタ、あるいはファクシミリ、更にはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に関し、特に、用紙等の記録媒体を排出する排出部から装置の外部に排気される異臭やVOCを低減することが可能な画像形成装置に関するものである。
特開2004−240270号公報 特開2005−126191号公報
従来、この種の電子写真方式を採用した複写機やプリンタ、あるいはファクシミリ、更にはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置では、感光体ドラム上に画像情報に応じた静電潜像を形成し、当該感光体ドラム上に形成された静電潜像をトナーによって顕像化することによりトナー像とし、このトナー像を用紙上に転写した後、定着装置によって熱及び圧力で未定着トナー像を用紙上に定着することにより、画像を形成するように構成されている。
ところで、最近、上記画像形成装置では、トナーを定着装置により加熱溶融し、用紙上に定着する際に発生する物質によって異臭が放出され、当該異臭が機外に排出されて、ユーザーに不快感を与えることが問題となってきている。
また、上記画像形成装置では、トナーを定着装置により加熱溶融して、用紙上に定着する際に、揮発性の有機化合物であるVOC(Volitile Organic Compound)が発生し、装置が設置されている環境に対して悪影響を与えることも問題となってきている。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、例えば、特開2004−240270号公報等に開示されているものが既に提案されている。
この特開2004−240270号公報に係る画像形成装置は、装置内で発生する揮発性有機化合物を含む空気を、ガス除去手段を介して装置外部に排出する構成の画像形成装置において、前記ガス除去手段は、排気ファンと、当該排気ファンの下流位置に近接して設けた、粉末活性炭入り、かつ、複数の管状排風路を有する構造のフィルタとを含むように構成したものである。
しかしながら、上記特開2004−240270号公報に係る画像形成装置の場合には、装置内で発生する揮発性有機化合物を含む空気を、ガス除去手段によって一部を除去することが可能であるものの、臭気は用紙と共に装置の外部に排出されてしまうため、異臭が用紙によって装置外に排出されるのを、効果的に防止することができないという問題点を有していた。
また、上記特開2004−240270号公報に係る画像形成装置の場合には、用紙上に定着された直後のトナーや稀れに付着するキャリアから発生する臭気や揮発性有機化合物を除去することができず、装置の外部に排出された用紙から臭気や揮発性有機化合物が放出されるのを回避することができないという問題点を有していた。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、特開2005−126191号公報等に開示されたものが既に提案されている。
この特開2005−126191号公報に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成装置において、排出部に排出されたシート近傍領域のエアーを装置本体内に吸引する吸気手段を有するように構成したものであり、前記吸気手段としては、例えば、所定の化学物質を分解し得るフィルタを介してエアーを装置本体内に吸引するように構成したものが用いられる。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開2005−126191号公報に係る画像形成装置の場合には、シートに画像を形成する画像形成装置において、排出部に排出されたシート近傍領域のエアーを装置本体内に吸引する吸気手段を有するように構成したものであり、装置本体に吸気手段を構成する吸気ファンやダクト、あるいはフィルターを設置するスペースを設ける必要がある。
しかし、通常、上記画像形成装置の装置本体には、その排紙部の上方に相当する部分に、定着装置や用紙搬送経路、あるいは用紙搬送経路を切り替えるゲート部材などが配設されているため、大きなスペースを採ることが困難であり、吸気ファンやフィルターなどを効率良く設置することができず、臭気や揮発性有機化合物の除去効果を十分得ることができないという問題点を有していた。
特に、上記画像形成装置本体に隣接して、当該画像形成装置本体で画像が形成された記録媒体に対して所定の後処理を施す後処理装置を設置した画像形成装置においては、画像形成装置本体の用紙排出部と後処理装置とを連結する用紙走行部から、臭気や揮発性有機化合物が漏れてしまい、設置環境に悪影響を与えるという問題点を有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、装置本体に対して後処理装置を併設した画像形成装置において、装置本体から後処理装置へ記録媒体を搬送する搬送ユニットから臭気や揮発性有機化合物が外部に漏れるのを防止し、設置環境に悪影響を与えるのを回避することが可能な画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、画像形成装置本体の上部に原稿の画像を読み取る画像読取手段を備えるとともに、前記画像形成装置本体と前記画像読取手段とで形成される胴体内部に記録媒体積載部を有し、且つ、前記画像形成装置本体に隣接して、当該画像形成装置本体で画像が形成された記録媒体を、前記胴体内部に設けられた前記記録媒体を搬送する搬送部材と当該搬送部材によって搬送される記録媒体に沿って形成された搬送経路とを有する搬送ユニットを介して前記画像形成装置本体から後処理装置に搬送して所定の後処理を施す後処理装置を設置した画像形成装置において、
前記搬送ユニットの搬送経路に沿って吸引用のダクトを配置するとともに、前記吸引用ダクトの前記搬送ユニットの搬送経路側に複数の開口を設け、
且つ、前記吸引用ダクトに設けられた複数の開口に対して、前記記録媒体の搬送方向に沿った下流側にフィルターと吸引排気手段を配置したことを特徴とする画像形成装置である。
また、請求項2に記載された発明は、前記搬送ユニットの上面に吸気口を設け、当該吸気口から搬送ユニット内の空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
さらに、請求項3に記載された発明は、前記搬送ユニットの上方に位置する記録媒体排出部、または、記録媒体反転部の空気を、搬送ユニット内の空気と同一の吸気口から吸引することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
又、請求項4に記載された発明は、前記搬送ユニットの下面に吸気口を設け、当該吸気口から搬送ユニット内の空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
更に、請求項5に記載された発明は、前記搬送ユニットの下方に位置する記録媒体排出部、または、記録媒体反転部の空気を、搬送ユニット内の空気と同一の吸気口から吸引することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
また、請求項6に記載された発明は、前記搬送ユニットの後方から当該搬送ユニット内の空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
さらに、請求項7に記載された発明は、前記搬送ユニットに排気ファンとフィルターを設置し、当該搬送ユニット内の空気をフィルターを通して排気することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
又、請求項8に記載された発明は、前記フィルターは、脱臭能力と、揮発性有機化合物の吸着または分解能力と、オゾンの吸着または分解能力のうち、少なくとも2つの能力を兼ね備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
更に、請求項9に記載された発明は、前記フィルターは、脱臭のためのフィルターと、揮発性有機化合物の吸着または分解のためのフィルターと、オゾンの吸着または分解能力ののためのフィルターのうち、少なくとも2つのフィルターから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
また、請求項10に記載された発明は、前記吸引排気手段を画像形成動作が終了した後も一定時間だけ駆動するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
この発明によれば、装置本体に対して後処理装置を併設した画像形成装置において、装置本体から後処理装置へ記録媒体を搬送する搬送ユニットから臭気や揮発性有機化合物が外部に漏れるのを防止し、設置環境に悪影響を与えるのを回避することが可能な画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す構成図である。なお、このカラー複合機は、複写機やプリンタ、あるいはファクシミリとしての機能を兼ね備えている。
このカラー複合機は、図2に示すように、その上部に画像読取装置としてのスキャナユニット3を備えているとともに、図示しないネットワークを介して図示しないパーソナルコンピュータ等を接続されている。
そして、上記カラー複合機は、スキャナユニット3で読み取った文書の画像を複写したり、パーソナルコンピュータから送られてきた画像データに基づいてプリントしたり、電話回線を介して画像データを送受信するファックスとして機能するようになっている。
図2において、1はカラー複合機の本体を示すものであり、このカラー複合機本体1の上部には、図示しない原稿を一枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)2と、当該自動原稿搬送装置2によって搬送される原稿の画像を読み取るスキャナユニット3が配設されている。上記スキャナユニット3は、プラテンガラス4上に載置された原稿を光源5によって照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー6及びハーフレートミラー7、8及び結像レンズ9からなる縮小光学系11を介してCCD等からなる画像読取素子10上に走査露光して、この画像読取素子10によって原稿の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
上記スキャナユニット3によって読み取られた原稿の反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の反射率データとして図示しない画像処理装置(IPS)に送られ、この画像処理装置では、原稿の画像データに対して、必要に応じて、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の処理を含め、後述するように所定の画像処理が施される。また、この画像処理装置は、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行なうようになっている。
そして、上記画像処理装置で所定の画像処理が施された画像データは、同じく画像処理装置によって、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック (K) (各8ビット)の4色の階調データに変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通するROS(RaserOutputScanner)14に送られ、この画像露光装置としてのROS14では、所定の色の階調データに応じてレーザ光LBによる画像露光が行われる。なお、カラー画像に限らず、白黒の画像のみを形成しても勿論良い。
ところで、上記カラー複合機本体1の内部には、図2に示すように、画像形成手段Aが配設されており、この画像形成手段Aには、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、所定の速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール16と、当該感光体ドラム15の表面に所定の色に対応した画像を露光して静電潜像を形成する画像露光装置としてのROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像する現像器17と、感光体ドラム15の表面を清掃するクリーニング装置18とから構成されている。これらの感光体ドラム15と周辺に配置される画像形成部材は、一体的にユニット化されており、カラ―複合機本体1から個別に交換可能に構成されている。
上記ROS14は、図2に示すように、4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通に構成されており、図示しない4つの半導体レーザを各色の階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザからレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを階調データに応じて出射するように構成されている。なお、上記ROS14は、複数の画像形成ユニット毎に個別に構成しても勿論よい。上記半導体レーザから出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しないf−θレンズを介してポリゴンミラー19に照射され、このポリゴンミラー19によって偏向走査される。上記ポリゴンミラー19によって偏向走査されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、図示しない結像レンズ及び複数枚のミラーを介して、感光体ドラム15上の露光ポイントに、斜め下方から走査露光される。
上記ROS14は、図2に示すように、下方から感光体ドラム15上に画像を走査露光するものであるため、このROS14には、上方に位置する4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17などからトナー等が落下して、汚損される虞れを有している。そのため、ROS14は、その周囲が直方体状のフレーム20によって密閉されているとともに、当該フレーム20の上部には、4本のレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に露光するため、シールド部材としての透明なガラス製のウインドウ21Y、21M、21C、21Kが設けられている。
上記画像データ処理装置からは、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kに共通して設けられたROS14に、各色の画像データが順次出力され、このROS14から画像データに応じて出射されたレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kは、対応する感光体ドラム15の表面に走査露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、現像器17Y、17M、17C、17Kによって、それぞれイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像として現像される。
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15上に、順次形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの上方にわたって配置された転写ユニット22の無端状ベルト部材としての中間転写ベルト25上に、4つの一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kによって多重に転写される。これらの一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kは、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15に対応した中間転写ベルト25の裏面側に配設されている。この実施の形態における一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kの体積抵抗値は、105 〜108 Ωcmに抵抗調整されたものを使用している。そして、一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kには、転写バイアス電源(図示しない)が接続されており、所定のトナー極性とは逆極性(本実施の形態では正極性)の転写バイアスが所定のタイミングで印加されるようになっている。
また、上記中間転写ベルト25は、図2に示すように、ドライブロール27と、テンションロール24と、バックアップロール28との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。上記中間転写ベルト25は、例えば、チャージアップを起こさないべルト素材(ゴムまたは樹脂)にて構成されている。
上記中間転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、バックアップロール28に圧接する二次転写ロール29によって、記録媒体としての用紙30上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された用紙30は、上方に位置する定着装置40へと搬送される。上記二次転写ロール29は、バックアップロール28の側方に圧接しており、下方から上方に搬送される用紙30上に、各色のトナー像を二次転写するようになっている。
上記用紙30は、カラー複合機本体1の下部に複数段配設された給紙トレイ31、32、33、34のいずれかから所定サイズのものが、フィードロール35及びリタードロール36等によって一枚ずつ分離された状態で、搬送ロール37を備えた用紙搬送路38を介して給紙される。そして、上記給紙トレイ31、32、33、34のいずれかから給紙された用紙30は、レジストロール39で一旦停止され、中間転写ベルト25上の画像と同期して、当該レジストロール39によって中間転写ベルト25の二次転写位置へと再度給紙される。
そして、上記各色のトナー像が転写された用紙30は、図2に示すように、定着装置40によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、搬送ロール41によって、画像形成面を下にして記録媒体積載部としてのフェイスダウントレイ42に排出するための第1の用紙搬送路43を介して、当該第1の用紙搬送路43の出口に設けられた排出ロール44によって、装置本体1の上部に設けられたフェイスダウントレイ42上に排出される。上記カラー複合機本体1の排出ロール44が設けられた部分は、用紙30をフェイスダウントレイ42上に排出するための記録媒体排出部としての用紙排出部45を構成している。
なお、上記記録媒体積載部としてのフェイスダウントレイ42は、画像形成装置本体1の上部にスキャナユニット3を搭載して、前記画像形成装置本体1とスキャナユニット3とで形成される胴体の内部に設けられている。
また、上記の如く画像が形成された用紙30を、画像形成面を上にして排出する場合には、図2に示すように、画像形成面を上にして第2の排出トレイとしてのファイスアップトレイ46に排出するための第2の用紙搬送路47を介して、当該第2の用紙搬送路47の出口に設けられた排出ロール48によって、複合機本体1の側部(図中、左側面)に設けられるフェイスアップトレイ46上に排出されるようになっている。
なお、上記カラー複合機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合には、図2に示すように、片面に画像が定着された用紙30を、排出ロール44によってフェイスダウントレイ42上にそのまま排出せずに、図示しない切替ゲートによって搬送方向を切り替えるとともに、排出ロール44を一旦停止させた後に逆転して、当該排出ロール44によって両面用の用紙搬送路49へと搬送する。そして、この両面用の用紙搬送路49には、当該搬送路49に沿って設けられた搬送ローラ50により、用紙30の表裏が反転された状態で、再度レジストロール39へと搬送され、今度は、当該用紙30の裏面に画像が転写・定着された後、第1の用紙搬送路43又は第2の用紙搬送路47を介して、フェイスダウントレイ42又はフェイスアップトレイ46のいずれかに排出される。
図2中、51Y、51M、51C、51Kは、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の現像器17に、所定の色のトナーを供給するトナーカートリッジを、52は中転写ベルト25上の転写残トナー等を除去するクリーニング装置をそれぞれ示している。
図3は上記カラー複合機の各画像形成ユニットを示すものである。
上記イエロー色、マジェンタ色、シアン色及び黒色の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、図3に示すように、すべて同様に構成されており、これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マジェンタ色、シアン色及び黒色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、上述したように、それぞれ感光体ドラム15を備えており、この感光体ドラム15の表面は、一次帯電用の帯電ロール16によって一様に帯電される。その後、上記感光体ドラム15の表面は、ROS14から画像データに応じて出射される画像形成用のレーザ光LBが走査露光されて、各色に対応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15上に走査露光されるレーザ光LBは、当該感光体ドラム15の直下よりやや右側寄りの斜め下方から露光されるように設定されている。上記感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17の現像ロール17aによってそれぞれイエロー色、マジェンタ色、シアン色、ブラック色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、一次転写ロール26の帯電によって中間転写ベルト25上に順次多重に転写される。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム15の表面は、クリーニング装置18によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置18は、クリーニングブレード18aを備えており、このクリーニングブレード18aによって、感光体ドラム15上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
ところで、この実施の形態では、画像形成装置本体に隣接して、当該画像形成装置本体で画像が形成された記録媒体に対して所定の後処理を施す後処理装置を設置した画像形成装置において、前記画像形成装置本体から後処理装置に記録媒体を搬送する搬送ユニット内の空気を吸引し、当該吸引された空気をフィルターを通して画像形成装置本体の外部に排気する吸引排気手段を備えるように構成されている。
また、この実施の形態では、前記搬送ユニットの上面に吸気口を設け、当該吸気口から搬送ユニット内の空気を吸引するように構成されている。
さらに、この実施の形態では、前記搬送ユニットの上方に位置する記録媒体排出部、または、記録媒体反転部の空気を、搬送ユニット内の空気と同一の吸気口から吸引するように構成されている。
すなわち、上記カラー複合機には、図1及び図2に示すように、その右側面に隣接して、当該カラー複合機で画像が形成された用紙30に対して、穿孔処理や綴じ処理などの後処理を施す後処置装置53が配設されている。上記カラー複合機の画像形成部Aで画像が形成された用紙30に対して後処理を施す場合は、画像が形成された用紙30を、搬送ロール41によって真上方向へ搬送し、用紙排出部45の上部に配置された搬送方向切り替え部54を介して、用紙30を後処理装置53へと搬送する搬送ユニット55へ導入し、当該搬送ユニット55を介して後処理装置53へ搬送するように構成されている。
上記搬送ユニット55は、表面板71と裏面板72とを所定の間隔をおいて平行に配置し、当該表面板71と裏面板72との間に用紙搬送用の通路73を形成するとともに、当該通路73に用紙30を搬送するための図示しない搬送ローラ等を配置して構成されている。
また、上記搬送ユニット55の上部には、当該搬送ユニット55内の空気を吸引し、当該吸引された空気をフィルターを通してカラー複合機本体1の外部に排気する吸引排気手段60が配設されている。
この吸引排気手段60は、図1及び図2に示すように、搬送ユニット55の上部に重ね合わせた状態で配置された吸引用のダクト61を備えている。この吸引用ダクト61は、板金等の金属によって、互いに平行に配置された表面板74及び裏面板75と、これらの外周を覆う側板76とから、所定の厚さを有する扁平な箱体状に形成されているとともに、内部77が中空に形成されている。なお、上記吸引用ダクト61の裏面板75と、搬送ユニット55の表面板71とは、別々に設ける必要は必ずしもなく、いずれか一方が他方を兼用するように構成しても勿論良い。
上記搬送ユニット55の表面板71及び吸引用ダクト61の裏面板75には、図2及び図4に示すように、当該搬送ユニット55内の空気を吸引する複数の吸気口62が開口されており、これらの吸気口62は、吸引用ダクト61の内部77と連通されている。なお、上記吸気口62は、手前側から奥側に向けたり、これと直交する方向に連続して開口しても勿論良い。
なお、上記吸引用ダクト61の吸気口62は、図5に示すように、搬送ユニット55の表面板71及び吸引用ダクト61の裏面板75のみではなく、搬送ユニット55の裏面板72にも設け、且つ用紙排出部45及びフェイスダウントレイ42のフロント側(手前側)に集中して設けるように構成しても良い。
この場合には、搬送ユニット55内のみではなく、用紙排出部45及びフェイスダウントレイ42のフロント側(手前側)に集中して設けられた吸気口62からも、集中的に吸気することができる。そのため、フェイスダウントレイ42上に排出される用紙30が、自重でフェイスダウントレイ42上に落下する際に、当該用紙30とフェイスダウントレイ42との間に挟まれた空気が、逃げ場を失ってフェイスダウントレイ42のフロント側(手前側)に排出された場合でも、当該フェイスダウントレイ42のフロント側(手前側)に排出された空気を、用紙排出部45のフロント側(手前側)に集中して設けられた吸気口62から効果的に吸引することが可能となる。
また、上記吸気用ダクト66には、図1及び図4に示すように、その一側面(右側面)の奥側端部に、排気部64が吸引用ダクト61の内部77と連通するように連設されている。この排気部64の内部には、図6及び図7に示すように、排気ファン65とフィルター66が収容されているとともに、その手前側の端面67は、吸気部分にルーバー部70が設けられている、なお、このルーバー部70は、設けなくても勿論良い。また、上記排気部分64の内部は、排気ファン65の下流側が、当該排気ファン65によって排出される空気の流れをフィルター66全体に行き渡らせるように、仕切り壁68によって広く形成されており、当該排気ファン65によって排気される空気は、広がった後、フィルター66を介して排気部64の奥前側の端面69に設けられた図示しないルーバー部を介して、外部に排出されるように構成されている。
また、上記フィルター66としては、脱臭のためのフィルターと、揮発性有機化合物の吸着または分解のためのフィルターと、オゾンの吸着または分解能力のためのフィルターのうち、少なくとも2つのフィルターから構成されており、この実施の形態では、脱臭のためのフィルターと、揮発性有機化合物の吸着または分解のためのフィルターとから構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係るカラー複合機では、次のようにして、装置本体に対して後処理装置を併設した画像形成装置において、装置本体から後処理装置へ記録媒体を搬送する搬送ユニットから臭気や揮発性有機化合物が外部に漏れるのを防止し、設置環境に悪影響を与えるのを回避することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るカラー複合機では、図2に示すように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kによって、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が形成され、これらのイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナー像は、中間転写ベルト25上に多重に一次転写された後、当該中間転写ベルト25から用紙30上に一括して二次転写される。
そして、上記用紙30上に一括して転写されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、定着装置40によって熱及び圧力で転写された後、排出ロール44によって、用紙排出部45から複合機本体1の上部に設けられた排紙トレイとしてのフェイスダウントレイ42上に排出され、画像形成工程が終了する。
ところで、この実施の形態では、図1及び図2に示すように、カラー複合機によって画像が形成された用紙30に対して、穿孔処理や綴じ処理などの後処理を施すために、当該カラー複合機本体1に隣接して後処理装置53が併設されている。
上記後処理装置53において、用紙30に後処理を施す場合には、図1に示すように、カラー複合機によって画像が形成された用紙30を、用紙排出部45から複合機本体1の上部に設けられたフェイスダウントレイ42上に排出せずに、用紙排出部45の上部に設けられた搬送方向切り替え部54を介して、用紙30を搬送ユニット55へと導入し、当該搬送ユニット55を介して後処理装置53へと搬送するようになっている。そして、上記用紙30には、後処理装置53によって穿孔処理や綴じ処理等の所定の後処理が施される。
このとき、上記定着装置40によってイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を熱及び圧力で用紙30上に定着する際に、トナー等から異臭や揮発性有機化合物(VCO)が発生する。上記トナー等から発生した異臭や揮発性有機化合物(VCO)は、図1に示すように、用紙30が用紙排出部45から搬送方向切り替え部54を介して搬送ユニット55へと導入されるに伴って、当該搬送ユニット55の内部に排出される。
そこで、この実施の形態では、搬送ユニット55の上面に吸気口62が開口されているとともに、当該搬送ユニット55の上部には、吸引用ダクト61が配設されており、この吸引用ダクト61の排気部64内に設けられた排気ファン65が駆動されるようになっている。
なお、この実施の形態では、排気ファン65が画像形成動作の開始と同期して駆動され、画像形成動作が終了した後も一定時間だけ駆動するように構成されている。
そのため、上記定着装置40によって未定着トナー像が用紙30上に定着する際に発生した異臭や揮発性有機化合物は、用紙30の移動に伴って、搬送ユニット55の内部に排出されるが、この搬送ユニット55の内部に排出された異臭や揮発性有機化合物は、直ちに、吸引用ダクト61の吸気口62から吸引され、図6及び図7に示すように、排気部64内に設けられたフィルター66によって吸引除去された状態で、排気ファン65によってカラー複合機本体1の外部に排出されるようになっている。
このように、上記実施の形態に係るカラー複合機では、搬送ユニット55の上面に吸気口が開口されており、当該吸気口から搬送ユニットの上部に配置された吸引用ダクトに吸引され、搬送ユニットの内部に排気される異臭や揮発性有機化合物を、搬送ユニットの吸気口から効率良く吸引して、フィルター66によって除去した状態で、排気ファン65によってカラー複合機本体1の外部に排出することができる。そのため、上記カラー複合機では、複合機本体1から後処理装置53へ用紙30を搬送する搬送ユニット55から臭気や揮発性有機化合物が外部に漏れるのを防止し、設置環境に悪影響を与えるのを回避することが可能となっている。
実施の形態2
図8はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、搬送ユニットが記録媒体載置部の上方ではなく、記録媒体載置部の位置に配置するように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図8に示すように、排出ロール44によってフェイスアップトレイ42上へと排出される用紙30が、当該フェイスアップトレイ42の位置に配置された搬送ユニット55内へと導入され、当該搬送ユニット55の内部77を介して、後処理装置53へと搬送されるように構成されている。
また、上記搬送ユニット55の上面は、本来のフェイスアップトレイ42の代わりに、フェイスアップトレイ81として機能するように湾曲した形状に形成されている。この搬送ユニット55の上面には、排出ロール44ではなく、用紙搬送方向切り替え部54を介して、当該用紙搬送方向切り替え部54に設けられた補助の排出ロール82によって、用紙30が排出されるように構成されている。
さらに、上記搬送ユニット55の上面を構成する表面板71には、当該搬送ユニット55内の空気を吸引する吸気口62が開口されている。また、上記搬送ユニット55の用紙排出部45近傍の上方には、搬送ユニット55の吸気口62及び搬送ユニット55の上方の空気を吸引する吸引排気手段60が配設されている。
この吸引排気手段60は、吸引用のダクトを備えずに、図6及び図7に示すような排気部64によって、搬送ユニット55の吸気口62及び搬送ユニット55上方の空気を直接吸引してフィルター66を介して排気するように構成されている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3
図9はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3は、前記搬送ユニットの下面に吸気口を設け、当該吸気口から搬送ユニット内の空気を吸引するように構成されている。
また、この実施の形態では、前記搬送ユニットの下方に位置する記録媒体排出部、または、記録媒体反転部の空気を、搬送ユニット内の空気と同一の吸気口から吸引するように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図9に示すように、前記実施の形態1と同様に、フェイスダウントレイ42の上方に搬送ユニット55が配設されているが、当該搬送ユニット55の上面ではなく、搬送ユニット55の下面に位置する裏面板72に複数の吸気口62が開口されている。
また、この実施の形態では、図10に示すように、カラー複合機本体1のフェイスダウントレイ42に対応した位置の用紙排出部45の奥側(リア側)に、排気部64の吸気口70が開口されている。そして、上記カラー複合機本体1の吸気口70からは、用紙排出部45近傍の空気、及び搬送ユニット55の複数の吸気口62から空気を吸引するように構成されている。
さらに、上記カラー複合機本体1の内部には、図11に示すように、吸気口70から空気を吸引する吸引用のダクト61が配設されており、当該吸引用ダクト61には、排気ファン65とフィルター66とが設けられている。
このように、上記実施の形態3では、図9に示すように、搬送ユニット55の下面に設けられた吸気口62から、当該搬送ユニット55内の空気を吸引するとともに、当該吸気口62から吸引された空気は、複合機本体1に設けられた吸気口70から、当該複合機本体1の内部に配設された吸引用ダクト61を介して、排気ファン65によって吸引され、フィルター66を介して複合機本体1の外部に排気されるようになっている。
なお、上記排気ファン65としては、例えば、複合機本体1内の空気を排気する排気ファンがそのまま用いられる。
上記フィルター66としては、脱臭のためのフィルターと、揮発性有機化合物の吸着または分解のためのフィルターと、オゾンの吸着または分解能力のためのフィルターのうち、少なくとも2つのフィルターから構成されており、この実施の形態では、揮発性有機化合物の吸着または分解のためのフィルターと、オゾンの吸着または分解能力のためのフィルターの3つのフィルターから構成されている。
なお、上記フィルター66としては、脱臭能力と、揮発性有機化合物の吸着または分解能力と、オゾンの吸着または分解能力のうち、少なくとも2つの能力を兼ね備えているものを用いるように構成しても良い。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態4
図12はこの発明の実施の形態4を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態4は、前記搬送ユニットの後方から当該搬送ユニット内の空気を吸引するように構成されている。
すなわち、この実施の形態4では、図12に示すように、搬送ユニット55の上方または下方から、当該搬送ユニット55内の空気を吸引するのではなく、搬送ユニット55の後方(背面側)から当該搬送ユニット55内の空気を吸引するように構成されている。
上記搬送ユニット55の後方には、吸気口62から開口されているとともに、吸引用ダクト61が配設されており、当該吸引用ダクト61を介して、排気部64によって搬送ユニット55内の空気を吸引して、フィルター66を介して外部に排出するようになっている。
また、図13に示すように、搬送ユニット55の前面に開口部90を設けることによって、当該開口部90から外部の空気を吸引しつつ、搬送ユニット55内の空気の流れが効率よい吸引を可能とするように構成しても良い。
このように、搬送ユニット55の後方から当該搬送ユニット55内の空気を吸引するように構成することによって、搬送ユニット55の上方などに吸引用ダクト61を配置した場合のように、搬送ユニット55の上方の設置スペースが大きくなり、装置が大型化するのを防止することができる。なお、図12、図13中、93は排気ダクトを示している。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態5
図14はこの発明の実施の形態5を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態5は、前記搬送ユニットに排気ファンとフィルターを設置し、当該搬送ユニット内の空気をフィルターを通して排気するように構成されている。
すなわち、この実施の形態5では、図14に示すように、搬送ユニット55に排気ファン65とフィルター66を設置し、当該搬送ユニット55内の空気をフィルター66を通して外部に排気するように構成されている。上記排気ファン65とフィルター66、及びダクト93は、搬送ユニット55の搬送路スペース94の背面側に設けられる図示しない搬送ローラ等を0駆動する駆動系を設置するスペース95内に配設される。
この場合には、カラー複合機本体1側にフィルター等を設置する必要がないので、搬送ユニット55そのものを他機種の画像形成装置に使用することが可能となる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態6
図15はこの発明の実施の形態6を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態6では、搬送ユニットの構成が前記実施の形態1と異なるように構成されている。
すなわち、この実施の形態6では、図15に示すように、カラー複合機本体1の上部に、搬送ユニット55が装着されるように構成されているが、この搬送ユニット55は、搬送ロール41によって用紙排出部45の上方に搬送された用紙30を、後処理装置53まで搬送するのではなく、通常の用紙30と同様に、用紙排出部45の側面に設けられた排出ロール44によって排出され用紙30を、後処理装置53まで搬送するように構成されている。
上記搬送ユニット55は、図15に示すように、排出ロール44の出口部に、用紙30の搬送経路を上下に切り替える切替えゲート101を備えており、当該切替えゲート101は、排出ロール44側の先端部が図示しないソレノイド等の駆動手段によって、上下方向に沿って回転するように構成されている。上記切替えゲート101は、カラー複合機で画像がプリントされた用紙30を、当該カラー複合機本体1の上部に設けられた排紙トレイ42上に排出する際、図15に示す位置に停止しており、排出ロール44によって排出され用紙30を下方、つまり排紙トレイ42側に案内するようになっている。
一方、上記切替えゲート101は、カラー複合機で画像がプリントされた用紙30を、後処理装置53へと搬送する際には、図16に示すように下方に回転し、排出ロール44によって排出され用紙30を上方、つまり搬送ユニット55側へと案内するようになっている。
上記搬送ユニット55は、上述したように、カラー複合機本体1の上部に取り付け、又は取り外しが自在となるように装着されており、搬送ユニット55の排出ロール44側の上部には、当該排出ロール44によって排出された用紙30を、搬送ユニット55内に案内するガイド板102が、湾曲した形状に配置されている。また、搬送ユニット55の内部には、ガイド板102によって案内された用紙30を、搬送するための搬送通路103が水平に設けられている。この搬送通路103は、上側のガイド部材104と、下側のガイド部材105とによって形成されており、これらの上下のガイド部材104、105は、用紙30を水平方向に沿って案内するために、用紙30の進行方向に沿って接触するものであって、用紙30の上方は、搬送ユニット55の上端面まで、空気が流通可能な空間となっている。
また、上記搬送通路103の入口側には、図15に示すように、用紙30を挟んだ状態で搬送する上下一対のロールからなる第1の搬送ロール106が、図示しない駆動モータによって回転駆動されるように取り付けられているとともに、その出口側にも、用紙30を挟んだ状態で搬送する上下一対のロールからなる第2の搬送ロール107が、図示しない駆動モータによって回転駆動されるように取り付けられている。さらに、上記搬送通路103の中央部には、用紙30との接触抵抗を低減するため、用紙30の裏面側にのみ接触して案内するガイドロール108が、下側にのみ回転自在に取り付けられている。
さらに、この実施の形態6では、前記実施の形態1と同様に、搬送ユニット55の上端面に、吸気口62が複数(図示例では、3個)開口されており、これらの吸気口62から搬送ユニット55の搬送通路103内の空気を吸引するように構成されている。
以上の構成において、この実施の形態6に係るカラー複合機では、次のようにして、装置本体に対して後処理装置を併設した画像形成装置において、装置本体から後処理装置へ記録媒体を搬送する搬送ユニットから臭気や揮発性有機化合物が外部に漏れるのを防止し、設置環境に悪影響を与えるのを回避することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るカラー複合機では、図2に示すように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kによって、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が形成され、これらのイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナー像は、中間転写ベルト25上に多重に一次転写された後、当該中間転写ベルト25から用紙30上に一括して二次転写される。
そして、上記用紙30上に一括して転写されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、定着装置40によって熱及び圧力で転写された後、排出ロール44によって、用紙排出部45から複合機本体1の上部に設けられた排紙トレイとしてのフェイスダウントレイ42上に排出され、画像形成工程が終了する。
ところで、この実施の形態では、図15に示すように、カラー複合機によって画像が形成された用紙30に対して、穿孔処理や綴じ処理などの後処理を施すために、当該カラー複合機本体1に隣接して後処理装置53が併設されている。
上記後処理装置53において、用紙30に後処理を施す場合には、図16に示すように、搬送ユニット55の切替えゲート101を下方へと切替えて、カラー複合機によって画像が形成された用紙30を、用紙排出部45の排出ロール44によって排出する際に、搬送ユニット55の内部に導入するようになっている。
上記排出ロール44によって排出され、切替えゲート101によって搬送ユニット55の内部に導入された用紙30は、図16に示すように、搬送ユニット55内に設けられた用紙搬送路103に沿って第1及び第2の搬送ロール106、107により搬送され、第2の搬送ロール107によって後処理装置53の内部へと搬送されるようになっている。そして、上記用紙30には、後処理装置53によって穿孔処理や綴じ処理等の所定の後処理が施される。
このとき、上記定着装置40によってイエロー(Y)、マジェンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を熱及び圧力で用紙30上に定着する際に、トナー等から異臭や揮発性有機化合物(VCO)が発生する。上記トナー等から発生した異臭や揮発性有機化合物(VCO)は、図16に示すように、用紙30が用紙排出部45から切替えゲート101を介して搬送ユニット55へと導入されるに伴って、当該搬送ユニット55の内部に排出される。
そこで、この実施の形態では、図16に示すように、搬送ユニット55の上面に吸気口62が開口されているとともに、当該搬送ユニット55の上部には、吸引用ダクト61が配設されており、この吸引用ダクト61の排気部64内に設けられた排気ファン65が駆動されるようになっている。
なお、この実施の形態では、排気ファン65が画像形成動作の開始と同期して駆動され、画像形成動作が終了した後も一定時間だけ駆動するように構成されている。
そのため、上記定着装置40によって未定着トナー像が用紙30上に定着する際に発生した異臭や揮発性有機化合物は、用紙30の移動に伴って、搬送ユニット55の内部に排出されるが、この搬送ユニット55の内部に排出された異臭や揮発性有機化合物は、直ちに、吸引用ダクト61の吸気口62から吸引され、図16に示すように、排気部64内に設けられたフィルター66によって吸引除去された状態で、排気ファン65によってカラー複合機本体1の外部に排出されるようになっている。
このように、上記実施の形態6に係るカラー複合機においても、搬送ユニット55の上面に吸気口62が開口されており、当該吸気口62から搬送ユニット55の上部に配置された吸引用ダクト61に吸引され、搬送ユニット55の内部に排気される異臭や揮発性有機化合物を、搬送ユニット55の吸気口62から効率良く吸引して、フィルター66によって除去した状態で、排気ファン65によってカラー複合機本体1の外部に排出することができる。そのため、上記カラー複合機では、複合機本体1から後処理装置53へ用紙30を搬送する搬送ユニット55から臭気や揮発性有機化合物が外部に漏れるのを防止し、設置環境に悪影響を与えるのを回避することが可能となっている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのカラー複合機の画像形成部を示す構成図である。 図4は吸引用ダクトの吸気口を示す要部構成図である。 図5は吸引用ダクトの吸気口を示す要部構成図である。 図6は排気部を示す斜視構成図である。 図7は排気部を示す断面構成図である。 図8はこの発明の実施の形態2に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図9はこの発明の実施の形態3に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図10はこの発明の実施の形態3に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図11はこの発明の実施の形態3に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図12はこの発明の実施の形態4に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図13はこの発明の実施の形態4に係る画像形成装置としてのカラー複合機の変形例を示す要部構成図である。 図14はこの発明の実施の形態5に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図15はこの発明の実施の形態6に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。 図16はこの発明の実施の形態6に係る画像形成装置としてのカラー複合機を示す要部構成図である。
符号の説明
1:カラー複合機本体、30:用紙、53:後処置装置、55:搬送ユニット、60:吸引排気手段、61:吸引用ダクト、62:吸気口、65:排気ファン、66:フィルター。

Claims (10)

  1. 画像形成装置本体の上部に原稿の画像を読み取る画像読取手段を備えるとともに、前記画像形成装置本体と前記画像読取手段とで形成される胴体内部に記録媒体積載部を有し、且つ、前記画像形成装置本体に隣接して、当該画像形成装置本体で画像が形成された記録媒体を、前記胴体内部に設けられた前記記録媒体を搬送する搬送部材と当該搬送部材によって搬送される記録媒体に沿って形成された搬送経路とを有する搬送ユニットを介して前記画像形成装置本体から後処理装置に搬送して所定の後処理を施す後処理装置を設置した画像形成装置において、
    前記搬送ユニットの搬送経路に沿って吸引用のダクトを配置するとともに、前記吸引用ダクトの前記搬送ユニットの搬送経路側に複数の開口を設け、
    且つ、前記吸引用ダクトに設けられた複数の開口に対して、前記記録媒体の搬送方向に沿った下流側にフィルターと吸引排気手段を配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記搬送ユニットの上面に吸気口を設け、当該吸気口から搬送ユニット内の空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送ユニットの上方に位置する記録媒体排出部、または、記録媒体反転部の空気を、搬送ユニット内の空気と同一の吸気口から吸引することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送ユニットの下面に吸気口を設け、当該吸気口から搬送ユニット内の空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送ユニットの下方に位置する記録媒体排出部、または、記録媒体反転部の空気を、搬送ユニット内の空気と同一の吸気口から吸引することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記搬送ユニットの後方から当該搬送ユニット内の空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記搬送ユニットに排気ファンとフィルターを設置し、当該搬送ユニット内の空気をフィルターを通して排気することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記フィルターは、脱臭能力と、揮発性有機化合物の吸着または分解能力と、オゾンの吸着または分解能力のうち、少なくとも2つの能力を兼ね備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記フィルターは、脱臭のためのフィルターと、揮発性有機化合物の吸着または分解のためのフィルターと、オゾンの吸着または分解能力のためのフィルターのうち、少なくとも2つのフィルターから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  10. 前記吸引排気手段を画像形成動作が終了した後も一定時間だけ駆動するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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