JP6769277B2 - 廃トナー回収容器及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は廃トナー回収容器及び画像形成装置に関するものである。
複写機やプリンターなどの電子写真方式の画像形成装置では像担持体である感光体ドラムの表面に形成した静電潜像を現像部でトナーを用いて現像することで用紙にトナー像を形成する装置が広く利用されている。さらに、例えばカラー印刷で複数色のトナーを用いる場合、中間転写体である中間転写ベルトを利用することもある。
感光体ドラムや中間転写ベルトではトナー像の転写後に微量のトナーが表面に残留することがある。それら残留トナーは次の新たな画像形成の障害となるのでクリーニングされ、廃トナーとして排出される。また、現像部では劣化等に起因して現像に適さなくなったトナーを廃トナーとして排出する場合がある。そして、廃トナー回収容器における廃トナーの量の検知に係る従来技術が特許文献1〜4に開示されている。
特許文献1に記載された画像形成装置は、廃トナー容器のトナー入口とトナー量検知部との間に、トナー送り部材が貫通する遮蔽体を備える。これにより、廃トナー容器を画像形成装置本体から取り外して、廃トナー容器を傾けたときも、廃トナーがトナー量検知部に留まる。したがって、トナー量検知装置の誤検知を抑制することができる。
特許文献2に記載された現像剤回収容器は、現像剤の貯蔵室の内部に、検知室の入口に面する開口部を有して現像剤の搬送部材が貫通する中空部材と、中空部材の内部を通って搬送された現像剤が入り込む検知室とを備える。これにより、現像剤回収容器を画像形成装置本体から取り外したときに、崩れ落ちた廃トナーが検知室に入り込むことを中空部材や搬送部材が阻止する。したがって、廃トナーの満杯の誤検知を防止することができる。
特許文献3に記載された廃トナー回収容器は、回転駆動手段から回転力を受ける回転力受け部と、その回転に伴ってトナー残量センサーのセンサー窓を清掃する清掃部材とを備える。この廃トナー回収容器は回転することで、内部に山状に堆積したトナーを崩して均すことができ、さらにセンサー窓を清掃することができる。
特許文献4に記載された廃トナー回収容器は、トナーセンサーから投光された光線が通過する窓を備え、この窓の内側に導電処理剤が塗布される。これにより、この廃トナー回収容器は窓の帯電が防止されて、窓の内側への廃トナーの付着を防止することができる。したがって、トナーセンサーによる廃トナーの満杯の誤検知を防止することができる。
特開2006−18329号公報 特開2011−81297号公報 特開2006−171608号公報 特開2006−162965号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された廃トナー容器、現像剤回収容器は、容器を画像形成装置本体から取り外したときに、廃トナーの量を検知するための窓部に廃トナーが付着する虞があることが課題であった。これにより、廃トナーの量を誤検知してしまうことが懸念された。
また、特許文献3に記載された廃トナー回収容器は、回転力を与える駆動部や清掃部材が必要になるので、コストアップや装置の大型化、複雑化が課題であった。また、特許文献4に記載された廃トナー回収容器は、経時変化により帯電防止作用が低下する虞があるという課題があった。これにより、廃トナーの量を誤検知してしまうことが懸念された。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、廃トナー回収容器を画像形成装置本体から取り外したときに、簡便な構成によって、廃トナーの量を検知するための窓部に廃トナーが付着することを抑制することが可能な廃トナー回収容器及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、画像形成装置に対して着脱可能であるとともに画像形成装置の画像形成部から排出された廃トナーを回収する廃トナー回収容器であって、廃トナーを収容する容器本体と、前記容器本体に設けられて廃トナーが流通可能な開口部と、前記容器本体に対して移動可能に設けられるとともに前記開口部を介して前記容器本体に収容された廃トナーの量を検知するための窓部と、画像形成装置への装着時に前記開口部を介して廃トナーの量を検知可能な第1位置に前記窓部を移動させ、画像形成装置からの取り外し時に前記開口部に対してずれた第2位置に前記窓部を移動させる位置変更部とを備えるを備えることを特徴とする。
この構成によると、廃トナー回収容器を画像形成装置からの取り外したときに、窓部は開口部に対してずれるので、窓部に廃トナーが付着することが抑制される。
また、上記構成の廃トナー回収容器において、前記窓部は、前記第1位置において前記開口部と重なり、前記第2位置において前記開口部と重ならないことを特徴とする。
また、上記構成の廃トナー回収容器において、前記窓部は、前記容器本体に対して外側に向かって突出するとともに、内側に廃トナーが進入可能な凹部を有することを特徴とする。
また、上記構成の廃トナー回収容器において、前記窓部は、前記第1位置と前記第2位置との間で往復移動することを特徴とする。
また、上記構成の廃トナー回収容器において、前記容器本体の内部に設けられて前記開口部に向けて廃トナーを搬送する搬送部材を備えることを特徴とする。
また、上記の課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、上記構成の廃トナー回収容器を備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、廃トナー回収容器を画像形成装置に対して着脱した場合であっても、簡便な構成によって、廃トナーの量を検知するための窓部に廃トナーが付着することを抑制することが可能な廃トナー回収容器及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の画像形成装置の部分垂直断面正面図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置の外観斜視図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置の画像形成部の概略垂直断面正面図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置の廃トナー回収容器の外観斜視図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の側面図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の、図5のVI−VI線における部分垂直断面図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の、図5のVII−VII線における部分水平断面図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の側面図である。 本発明の第1実施形態の画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の、図8のIX−IX線における部分水平断面図である。 本発明の第2実施形態の画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の部分水平断面図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置の本体筐体の一部を示す外観斜視図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置の本体筐体の一部を示す外観斜視図であって、正面扉の開放状態を示すものである。 本発明の第3実施形態の画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の上面図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の背面図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の、図14のXV−XV線における部分垂直断面図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の上面図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の背面図である。 本発明の第3実施形態の画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の、図17のXVIII−XVIII線における部分垂直断面図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。なお、本発明は以下の内容に限定されるものではない。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態の画像形成装置について、図1及び図2を用いてその構造の概略を説明しつつ、画像出力動作を説明する。図1及び図2は画像形成装置の部分垂直断面正面図及び外観斜視図の一例である。なお、図1の矢印付き二点鎖線は用紙の搬送経路及び搬送方向を示す。また、図1の上下方向、左右方向及び紙面奥行き方向が画像形成装置の上下方向、左右方向及び奥行き方向(前後方向)である。また、図2は廃トナー回収容器を取り出す途中の状態を示す図であって、図1に見られる構成要素の一部の描画を省略した。
画像形成装置1は、図1及び図2に示すように所謂タンデム型のカラー複写機であり、原稿の画像を読み取る画像読取部2と、読み取った画像を用紙等の転写材に印刷する印刷部3と、印刷条件の入力や稼働状況の表示を行うための操作部4と、主制御部5とを備える。
画像読取部2は不図示のプラテンガラスの上面に載置された原稿の画像を不図示のスキャナを移動して読み取る公知のものである。原稿の画像は赤(R)、緑(G)、青(B)の三色に色分解され、不図示のCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーで電気信号に変換される。これにより、画像読取部2は赤(R)、緑(G)、青(B)の色別の画像データを得る。
画像読取部2が得た色別の画像データは主制御部5において各種処理が行われ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各再現色の画像データに変換されて主制御部5の不図示のメモリーに格納される。メモリーに格納された再現色別の画像データは位置ずれ補正のための処理を受けた後、像担持体である感光体ドラム21に対する光走査を行うために用紙の搬送と同期して走査ラインごとに読み出される。
印刷部3は電子写真方式によって画像を形成し、その画像を用紙に転写する。印刷部3は中間転写体を無端状のベルトとして形成した中間転写ベルト11を備える。中間転写ベルト11は駆動ローラ12、従動ローラ13、14に巻き掛けられる。中間転写ベルト11には従動ローラ13が不図示のバネによって図1における上方に付勢されることにより張力が与えられる。中間転写ベルト11は駆動ローラ12によって図1における反時計回りに回転移動する。
駆動ローラ12は中間転写ベルト11を挟んで対向する二次転写ローラ15に圧して接触する。従動ローラ14の箇所では、中間転写ベルト11を挟んで従動ローラ14に対向するように設けられた中間転写クリーニング部16が中間転写ベルト11の外周面に接触する。中間転写クリーニング部16は中間転写ベルト11の外周面に形成されたトナー像が用紙Pに転写された後、中間転写ベルト11の外周面に残留したトナーなどの付着物(以下「廃トナー」と称する)を除去してクリーニングする。
中間転写ベルト11の下方にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各再現色に対応する画像形成部20Y、20M、20C、20Kが設けられる。なおこの説明において、特に限定する必要がある場合を除き、「Y」、「M」、「C」、「K」の識別記号の記載を省略して、例えば「画像形成部20」と総称することがある。4台の画像形成部20は中間転写ベルト11の回転方向に沿って、回転方向の上流側から下流側に向けて一列にして配置される。4台の画像形成部20は構成がすべて同じであり、図1における時計回りに回転する感光体ドラム21を中心としてその周囲に帯電部22、露光部(露光装置23)、現像部24、ドラムクリーニング部25及び一次転写ローラ26を備える(図2参照)。
中間転写ベルト11の上方には、4台の各再現色の画像形成部20に対応するトナーボトル31及びトナーホッパー32が設けられる。現像部24及びトナーホッパー32に対しては各々の内部のトナー量を検出する不図示の残量検出部が設けられる。また、現像部24とトナーホッパー32との間及びトナーホッパー32とトナーボトル31との間には各々不図示のトナーの補給装置が設けられる。残量検出部によって現像部24の内部のトナー量の低下が検出されると、補給装置がトナーホッパー32から現像部24にトナーを補給するように駆動する。さらに、残量検出部によってトナーホッパー32の内部のトナー量の低下が検出されると、補給装置がトナーボトル31からトナーホッパー32にトナーを補給するように駆動する。トナーボトル31は画像形成装置1の本体に対して着脱可能に設けられ、適宜新しいものと交換することができる。
4台の画像形成部20の下方には、内部に用紙Pを複数積載して収容する用紙供給装置91が設けられる。用紙供給装置91の内部に収容された用紙Pはその最上層から順に1枚ずつ用紙搬送路Qに送り出される。用紙供給装置91から用紙搬送路Qに送り出された用紙Pはレジストローラ対94の箇所に到達する。そして、レジストローラ対94が用紙Pの斜め送りを矯正(スキュー補正)しつつ中間転写ベルト11の回転と同期をとって、中間転写ベルト11と二次転写ローラ15との接触部(二次転写ニップ部)に向けて用紙Pを送り出す。
画像形成部20では帯電部22及び露光装置23によって感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像部24によってトナー像として可視像化される。感光体ドラム21の表面に形成されたトナー像は感光体ドラム21が中間転写ベルト11を挟んで一次転写ローラ26と対向する箇所において中間転写ベルト11の外周面に一次転写される。そして、中間転写ベルト11の回転とともに所定のタイミングで各画像形成部20のトナー像が順次中間転写ベルト11に転写されることにより、中間転写ベルト11の外周面にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト11の外周面に一次転写されたカラートナー像はレジストローラ対94により同期をとって送られてきた用紙Pに、中間転写ベルト11と二次転写ローラ15とが接触して形成される二次転写ニップ部にて転写される。
二次転写ニップ部の上方には定着部95が備えられる。二次転写ニップ部にて未定着トナー像が転写された用紙Pは定着部95へと送られ、トナー像が加熱、加圧されて用紙Pに定着される。定着部95を通過した用紙Pは中間転写ベルト11の上方に設けられた用紙排出部96に排出される。
操作部4は画像読取部2の正面側に設けられる。操作部4は、例えばユーザーによる印刷に使用する用紙Pの種類やサイズ、拡大縮小、両面印刷の有無といった印刷条件などの設定の入力や、ファクシミリ送信におけるファックス番号や送信者名などの設定の入力を受け付ける。また、操作部4は、例えば装置の状態や注意事項、エラーメッセージなどを表示部4wに表示することによって、それらをユーザーに対して報知するための報知部としての役割も果たす。
また、画像形成装置1にはその全体の動作制御のため、不図示のCPUや画像処理部、その他の図示しない電子部品で構成された主制御部5が設けられる。主制御部5は中央演算処理装置であるCPUと画像処理部とを利用し、メモリーに記憶、入力されたプログラム、データに基づき画像読取部2や印刷部3などといった構成要素を制御して一連の画像形成動作、印刷動作を実現する。
続いて、画像形成装置1の画像形成部20の構成及びその動作について、図1に加えて図3を用いて説明する。図3は画像形成部20の概略垂直断面正面図である。なお、図3の上下方向、左右方向及び紙面奥行き方向が画像形成装置1及び画像形成部20の上下方向、左右方向及び奥行き方向(前後方向)である。また前述のように、4色の各画像形成部20は構造が共通するので「Y」、「M」、「C」、「K」の識別記号の記載は省略する。
画像形成部20は、図3に示すようにその中心に像担持体である感光体ドラム21を備える。感光体ドラム21の近傍には、その回転方向に沿って順に帯電部22、現像部24及びドラムクリーニング部25が配置される。一次転写ローラ26は感光体ドラム21の回転方向に沿って現像部24とドラムクリーニング部25との間に設けられる。なお、ドラムクリーニング部25の、感光体ドラム21の回転方向下流側には不図示の除電装置が配置される。
感光体ドラム21は画像形成装置1の用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向、すなわち図1及び図3の紙面奥行き方向に延び、その軸線方向を水平にして配置される。感光体ドラム21は、例えばアルミニウム等により構成される導電性ローラ状基体の外側に無機光導電性材料の感光層を設けた無機感光体のドラムである。感光体ドラム21は不図示の駆動装置によってその周速度が用紙搬送速度とほぼ同じになるように、正面から見て時計回りに回転される。
帯電部22は感光体ドラム21に接触する帯電ローラ22aを備える。帯電ローラ22aは所定の圧力で感光体ドラム21に接触し、感光体ドラム21の回転に従って回転する。この帯電ローラ22aにより、感光体ドラム21の表面はマイナス極性の所定電位で一様に帯電する。
露光装置23(図1参照)は4台の画像形成部20に対して1台で対応し、4個の感光体ドラム21各々に個別に対応した不図示の4つの半導体レーザ等の光源を有する。露光装置23は4つの半導体レーザを各再現色の画像階調データに応じて変調して、各再現色に対応するレーザ光を4個の感光体ドラム21に対して個別に出射する。これにより、帯電部22によって帯電させた電位が部分的に光減衰して原稿画像の静電潜像が形成される。
現像部24は現像部材である現像ローラ24aを備える。現像ローラ24aはその周面が感光体ドラム21の周面に近接して対向するように配置される。現像部24によって現像剤のトナーが帯電されて感光体ドラム21の表面の静電潜像に供給され、静電潜像が現像される。現像部24は現像剤として、例えば非磁性トナー粒子と磁性キャリアとを混合して成る二成分現像剤を使用する。なお、現像部24では劣化等に起因して現像に適さなくなったトナーを廃トナーとして排出する。
一次転写ローラ26は中間転写ベルト11を挟んで感光体ドラム21に接触する。一次転写ローラ26は所定の圧力で中間転写ベルト11に接触し、中間転写ベルト11の回転に従って回転する。一次転写ローラ26には必要に応じて、感光体ドラム21やトナーの帯電極性とは異なる極性の一次転写バイアスが印加される。
ドラムクリーニング部25は感光体ドラム21に接触するクリーニングローラ25aを備える。クリーニングローラ25aは所定の圧力で感光体ドラム21に接触し、不図示の駆動装置によってその周速度が感光体ドラム21の周速度とほぼ同じかやや速くになるように回転される。ドラムクリーニング部25は感光体ドラム21の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト11に転写された後、感光体ドラム21の表面に残留したトナーなどの付着物(以下「廃トナー」と称する)を除去してクリーニングする。
除電装置は感光体ドラム21の回転方向に沿ってドラムクリーニング部25の下流側に配置される。除電装置は感光体ドラム21の軸線方向(用紙幅方向)に複数並べられたLED(Light Emitting Diode)を備える。除電装置はLEDの除電光を感光体ドラム21に照射することによりその表面の帯電電荷を除去して静電潜像を消去し、次回の画像形成動作時における帯電工程のための準備を整える。
そして、画像形成装置1は廃トナー回収容器40(図2、図4参照)を備える。中間転写クリーニング部16及びドラムクリーニング部25に一旦収容された廃トナーは不図示のトナー排出スクリューによってそれらクリーニング部の外部に向かって送出される。同様に、現像部24の廃トナーも不図示のトナー排出スクリューによって現像部24の外部に向かって送出される。廃トナー回収容器40はそれら廃トナーをまとめて回収し、収容する。
なお、廃トナー回収容器40は単体で中間転写クリーニング部16、現像部24及びドラムクリーニング部25から排出される廃トナーをまとめて回収、収容するが、個別に回収、収容する構成にしても良い。
続いて、画像形成装置1の廃トナー回収容器40に係る構成について、図4〜図9を用いて説明する。図4は廃トナー回収容器40の外観斜視図である。図5は画像形成装置1に装着された廃トナー回収容器40の側面図である。図6及び図7は画像形成装置1に装着された廃トナー回収容器40の、図5のVI−VI線における部分垂直断面図及び図5のVII−VII線における部分水平断面図である。図8は画像形成装置1から取り外された廃トナー回収容器40の側面図である。図9は画像形成装置1から取り外された廃トナー回収容器40の、図8のIX−IX線における部分水平断面図である。なお、図4は廃トナー回収容器40の構成要素の一部を分解して描画した。
廃トナー回収容器40は、図4〜図7に示すように容器本体41、搬送部材42、開口部43、スライド部材44、シール部材45及びばね46を備える。
容器本体41は上下方向及び奥行き方向に比較的長く延びる略直方体形状に構成される。容器本体41は上面の背面側に廃トナー受入口41aを備える。廃トナー受入口41aは上方に向かって開口する。廃トナー受入口41aは廃トナー回収容器40の装着部7への装着の過程で、画像形成装置1の本体の不図示の廃トナー排出口に連結される。容器本体41は、排出される廃トナーを廃トナー受入口41aを介して収容する。
搬送部材42は容器本体41の内部の上方に配置され、廃トナー受入口31aのすぐ下方に位置する。搬送部材42は容器本体41の奥行き方向の両端間に設けられた回転軸42aの外周面に軸線方向に沿って螺旋状に延びる搬送羽根42bを設けた構成である。搬送部材42は回転軸42aの軸線回りに回転可能にして容器本体41の内部に支持される。搬送部材42は容器本体41の背面外側に突出するカップリング部42cに接続される。廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着時に、搬送部材42はカップリング部42cを介して画像形成装置1の本体の不図示の駆動部から回転力が伝達される。搬送部材42の回転により、容器本体41の内部の廃トナーが前方(正面側)に向かって搬送される。
開口部43は容器本体41の上下方向及び奥行き方向に延びる側壁の一方に設けられる。開口部43は容器本体41の前部上方であって、搬送部材42と略同じ高さに配置される。これにより、搬送部材42は開口部43に向けて廃トナーを搬送することにもなる。開口部43は例えば矩形で構成され、容器本体41の内部から外部まで貫通し、廃トナーが流通可能である。
スライド部材44は容器本体41の上下方向及び奥行き方向に延びる側壁の一方に取り付けられる。スライド部材44は容器本体41の前部上方であって、開口部43を覆う位置に配置される。スライド部材44は容器本体41の側壁に沿う略平板状で構成される。スライド部材44は不図示のガイド部材に支持され、廃トナー回収容器40の画像形成装置1に対する着脱方向である奥行き方向(前後方向)に沿って移動可能に設けられる。スライド部材44は窓部44a及び位置変更部44bを備える。
窓部44aは開口部43と同じ高さに配置される。窓部44aは容器本体41に対して外側に向かって突出する凸部として構成される。窓部44aは内側に廃トナーが進入可能な凹部44cを有する。窓部44aはその少なくとも上面及び下面が光透過性部材で構成される。窓部44aは開口部43を介して容器本体41に収容された廃トナーの量を検知するために設けられる。
位置変更部44bは例えば窓部44aよりも下方であって、スライド部材44の下端に配置される。位置変更部44bは容器本体41に対して外側に向かって突出する突起として構成される。廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着時に、位置変更部44bの背面側が画像形成装置1の係合片8に接触する。位置変更部44bが係合片8に接触すると、スライド部材44が容器本体41の前方に向かって移動される。
シール部材45は容器本体41の壁部とスライド部材44との間に配置される。シール部材45はスライド部材44の移動範囲と略同じ大きさの矩形に構成され、容器本体41の壁部に貼付される。シール部材45は開口部43と同じ位置、同じ形状、同じ大きさの開口を有する。シール部材45は容器本体41の壁部とスライド部材44との間の隙間から廃トナーが漏洩することを防止する。
ばね46は例えば圧縮コイルばねで構成され、スライド部材44の前端部と容器本体41の前部との間に配置される。ばね46は圧縮コイルばねの軸線が廃トナー回収容器40の画像形成装置1に対する着脱方向である奥行き方向に沿って延びる。ばね46はスライド部材44を容器本体41の後方に向かって付勢する。
そして、画像形成装置1は、図2に示すように正面扉6を備える。正面扉6は正面から見て用紙供給装置91の左方であって、画像形成装置1の側壁に隣接して設けられる。正面扉6は画像形成装置1の本体の正面の壁部に設けられ、画像形成装置1の外装の一部として構成される。正面扉6は画像形成装置1の側壁近傍に設けられた垂直方向に延びる支軸部を介して支持され、その支軸部の軸線回りに揺動させて開閉可能である。
廃トナー回収容器40の装着部7は画像形成装置1の正面側の内部に設けられ、正面扉6を開放して見ることができる。装着部7は正面扉6よりも内側に窪んだ凹部として形成される。廃トナー回収容器40は正面扉6を開放した開口を通して画像形成装置1の内部の装着部7に装着され、画像形成装置1に対して奥行き方向(前後方向)に沿って着脱が可能である。
廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着時、スライド部材44の位置変更部44bが画像形成装置1本体の係合片8に接触する。これにより、スライド部材44がばね46の付勢力に抗して容器本体41の前方に向かって移動される。そして、廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着の最終段階において、スライド部材44は、図5及び図7に示す第1位置に移動する。
第1位置において、窓部44aは開口部43とちょうど重なる。これにより、窓部44aの凹部44cには、容器本体41の内部に収容された廃トナーが開口部43を流通して容易に進入可能である。
また、廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着の最終段階において、窓部44aは装着部7の内部に設けられたトナーセンサー9の検知領域に到達する。トナーセンサー9は例えば透過型光センサーから成り、センシングのための光路が上下方向に延びる。第1位置において、窓部34はトナーセンサー9の上下方向に延びる光路の間に位置する。トナーセンサー9は窓部44aの凹部44cに進入した廃トナーがその光路を遮蔽することによって、廃トナーの量を検知する。
このように、廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着時に、スライド部材44の位置変更部44bは開口部43を介して廃トナーの量を検知可能な第1位置に窓部44aを移動させる。
一方、廃トナー回収容器40の画像形成装置1からの取り外し時、スライド部材44の位置変更部44bと画像形成装置1本体の係合片8との接触が解除される。これにより、スライド部材44がばね46の付勢力によって容器本体41の後方に向かって移動され、図8及び図9示す第2位置に移動する。
第2位置において、窓部44aは開口部43に対してずれた状態となる。窓部44aは開口部43と僅かに重なる。これにより、窓部44aの凹部44cには、容器本体41の内部に収容された廃トナーが開口部43を流通して進入し難くなる。したがって、廃トナー回収容器40を画像形成装置1の本体から取り外したときに、簡便な構成によって、廃トナーの量を検知するための窓部44aに廃トナーが付着することを抑制することが可能である。
また、窓部44aは容器本体41に対して外側に向かって突出するとともに、内側に廃トナーが進入可能な凹部44cを有する。これにより、廃トナー回収容器40の画像形成装置1への装着時における廃トナーの量の検知と、廃トナー回収容器40の画像形成装置1からの取り外し時における窓部44aへの廃トナーの付着抑制とを簡便な構成によって実現することが可能である。
また、窓部44aは第1位置と第2位置との間で往復移動する。これにより、開口部43を介して廃トナーの量を検知可能な窓部44aの位置と、開口部43に対してずれた窓部44aの位置との移動が容易になる。
また、搬送部材42が容器本体41の内部に設けられて、開口部43に向けて廃トナーを搬送するので、開口部43を介して窓部44aにおいて好適に、廃トナーの量の検知を実現することが可能になる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態の廃トナー回収容器について、図10を用いて説明する。図10は画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の部分水平断面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ名称、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。
第2実施形態の廃トナー回収容器40は、第2位置において、図10に示すように窓部44aが開口部43とまったく重ならない状態となる。これにより、窓部44aの凹部44cには、容器本体41の内部に収容された廃トナーが開口部43を流通して進入しない。したがって、廃トナー回収容器40を画像形成装置1の本体から取り外したときに、簡便な構成によって、窓部44aに廃トナーが付着することを効果的に抑制することが可能である。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態の画像形成装置について、図11〜図18を用いて説明する。図11は画像形成装置の本体筐体の一部を示す外観斜視図である。図12は画像形成装置の本体筐体の一部を示す外観斜視図であって、正面扉の開放状態を示すものである。図13及び図14は画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の上面図及び背面図である。図15は画像形成装置に装着された廃トナー回収容器の、図14のXV−XV線における部分垂直断面図である。図16及び図17は画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の上面図及び背面図である。図18は画像形成装置から取り外された廃トナー回収容器の、図17のXVIII−XVIII線における部分垂直断面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ名称、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。
第3実施形態の画像形成装置1は、図11及び図12に示すように正面扉6を備える。正面扉6は画像形成装置1の上下方向の略中央部に設けられる。正面扉6は画像形成装置1の本体の正面の壁部に設けられ、画像形成装置1の外装の一部として構成される。正面扉6はその下端部に設けられた水平方向に延びる支軸部を介して支持され、その支軸部の軸線回りに揺動させて開閉可能である。
廃トナー回収容器50の装着部7は画像形成装置1の正面側の内部に設けられ、正面扉6を開放して見ることができる。廃トナー回収容器50は正面扉6を開放した開口を通して画像形成装置1の内部の装着部7に装着され、画像形成装置1に対して上下方向に沿って着脱が可能である。
廃トナー回収容器50は、図13〜図15に示すように容器本体51、開口部53、スライド部材54及びばね56を備える。
容器本体51は上下方向及び左右方向に比較的長く延びる略直方体形状に構成される。容器本体51は背面の上部に廃トナー受入口51a、51y、51m、51c、51kを備える。廃トナー受入口は、画像形成装置1に装着された廃トナー回収容器50を背面側から見て(図14参照)、右側から順に中間転写ベルト11用の廃トナー受入口51a、各色の画像形成部20用の廃トナー受入口51y、51m、51c、51kが略水平に並べて配置される。これらの廃トナー受入口は後方に向かって開口する。これらの廃トナー受入口は廃トナー回収容器50の装着部7への装着の過程で、画像形成装置1の本体の不図示の廃トナー排出口に連結される。容器本体51は、排出される廃トナーを廃トナー受入口を介して収容する。
開口部53は容器本体51の背面の壁部に設けられる。開口部53は容器本体41の背面下部に配置される。開口部53は例えば矩形で構成され、容器本体51の内部から外部まで貫通し、廃トナーが流通可能である。
スライド部材54は容器本体51の背面の壁部に取り付けられる。スライド部材54は容器本体51の背面下部であって、開口部53を覆う位置に配置される。スライド部材54は不図示のガイド部材に支持され、廃トナー回収容器50の画像形成装置1に対する着脱方向である上下方向に沿って移動可能に設けられる。スライド部材54は窓部54a及び位置変更部54bを備える。位置変更部54bは窓部54aの上方に設けられる。
ばね56は例えば圧縮コイルばねで構成され、窓部54aの下端部と容器本体51の下部との間に配置される。ばね56は圧縮コイルばねの軸線が廃トナー回収容器50の画像形成装置1に対する着脱方向である上下方向に沿って延びる。ばね56は窓部54a、すなわちスライド部材54を容器本体51の上方に向かって付勢する。
廃トナー回収容器50の画像形成装置1への装着時、スライド部材54の位置変更部54bが画像形成装置1本体の係合片8に接触する。これにより、スライド部材54がばね56の付勢力に抗して容器本体51の下方に向かって移動される。そして、廃トナー回収容器50の画像形成装置1への装着の最終段階において、スライド部材54は、図14及び図15に示す第1位置に移動する。
第1位置において、窓部54aは開口部53とちょうど重なる。これにより、窓部54aの凹部54cには、容器本体51の内部に収容された廃トナーが開口部53を流通して容易に進入可能である。
また、廃トナー回収容器50の画像形成装置1への装着の最終段階において、窓部54aは装着部7の内部に設けられたトナーセンサー9の検知領域に到達する。トナーセンサー9は窓部54aの凹部54cに進入した廃トナーがその光路を遮蔽することによって、廃トナーの量を検知する。
このように、廃トナー回収容器50の画像形成装置1への装着時に、スライド部材54の位置変更部54bは開口部53を介して廃トナーの量を検知可能な第1位置に窓部54aを移動させる。
一方、廃トナー回収容器50の画像形成装置1からの取り外し時、スライド部材54の位置変更部54bと画像形成装置1本体の係合片8との接触が解除される。これにより、スライド部材54がばね56の付勢力によって容器本体51の上方に向かって移動され、図17及び図18示す第2位置に移動する。
第2位置において、窓部54aは開口部53に対してずれた状態となる。窓部54aは開口部53とまったく重ならない。これにより、窓部54aの凹部54cには、容器本体51の内部に収容された廃トナーが開口部53を流通して進入しない。したがって、廃トナー回収容器50を画像形成装置1の本体から取り外したときに、簡便な構成によって、廃トナーの量を検知するための窓部54aに廃トナーが付着することを効果的に抑制することが可能である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では廃トナー回収容器がカラー印刷用の画像形成装置1に搭載されることとしたが、画像形成装置はこのような機種に限定されるわけではなく、タンデム型ではないカラー印刷用の画像形成装置やモノクロ印刷用の画像形成装置であっても構わない。
本発明は廃トナー回収容器及び画像形成装置において利用可能である。
1 画像形成装置
6 正面扉
7 装着部
20 画像形成部
40、50 廃トナー回収容器
41、51 容器本体
42 搬送部材
43、53 開口部
44、54 スライド部材
44a、54a 窓部
44b、54b 位置変更部
44c、54c 凹部

Claims (6)

  1. 画像形成装置に対して着脱可能であるとともに画像形成装置の画像形成部から排出された廃トナーを回収する廃トナー回収容器であって、
    廃トナーを収容する容器本体と、
    前記容器本体に設けられて廃トナーが流通可能な開口部と、
    前記容器本体に対して移動可能に設けられるとともに前記開口部を介して前記容器本体に収容された廃トナーの量を検知するための窓部と、
    画像形成装置への装着時に前記開口部を介して廃トナーの量を検知可能な第1位置に前記窓部を移動させ、画像形成装置からの取り外し時に前記開口部に対してずれた第2位置に前記窓部を移動させる位置変更部と、
    を備えることを特徴とする廃トナー回収容器。
  2. 前記窓部は、前記第1位置において前記開口部と重なり、前記第2位置において前記開口部と重ならないことを特徴とする請求項1に記載の廃トナー回収容器。
  3. 前記窓部は、前記容器本体に対して外側に向かって突出するとともに、内側に廃トナーが進入可能な凹部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃トナー回収容器。
  4. 前記窓部は、前記第1位置と前記第2位置との間で往復移動することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の廃トナー回収容器。
  5. 前記容器本体の内部に設けられて前記開口部に向けて廃トナーを搬送する搬送部材を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の廃トナー回収容器。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の廃トナー回収容器を備えることを特徴とする画像形成装置。
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