JP4511766B2 - 撮影装置および撮影装置における振れ補正方法 - Google Patents

撮影装置および撮影装置における振れ補正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、銀塩カメラ、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオムービ、静止画モード付きビデオカメラなどのカメラ全般を含む撮影装置にかかるものである。
特に、この発明は、手振れなどの撮影装置の振れを補正する機能が装備されている撮影装置に関するものである。
また、この発明は、撮影装置における振れ補正方法に関するものである。
さらに、この発明は、撮影装置における振れ補正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記撮影装置、前記振れ補正方法、前記振れ補正装置としては、たとえば、下記の公報に記載されている。
特開平5−72592号公報、特開平5−72593号公報、特開平5−207358号公報、特開平6−67246号公報、特開平7−98468号公報、特開平7−240932号公報、特開平7−287268号公報、特開平10−191147号公報、特開平11−187309号公報、特開2000−13670号公報、特許第2579035号公報、特許第2752073号公報。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明、前記公報に記載されている撮影装置、振れ補正方法、振れ補正装置の改良にかかるものである。
この発明は、撮影装置の振れを迅速にかつ確実に補正することにより、手振れなどの撮影の失敗が少ない撮影装置、振れ補正方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる発明は、撮影光学系と、前記撮影光学系を通過した被写体像を受光し画像情報に変換する撮像手段と、撮影装置の振れを検出する振れ検出手段と、前記振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき前記撮像手段上の画像振れを補正する振れ補正手段と、前記振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき前記振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定する予測演算手段と、前記振れ補正手段を前記補正動作開始位置から駆動制御して前記画像振れを補正する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0005】
この結果、請求項1にかかる発明は、振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出して振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定し、前記補正動作開始位置から振れ補正手段を駆動制御して振れを補正するものである。このために、請求項1にかかる発明は、撮影装置の振れを迅速にかつ確実に補正することができ、手振れなどの撮影の失敗を少なくすることができる。すなわち、請求項1にかかる発明は、補正動作開始位置から振れ補正手段を駆動制御させることで、実際の手振れなどに対する振れ補正手段の可動範囲を有効に利用できることとなり、よって、補正効果が高く、手振れなどによる撮影の失敗を激減させることができる。
【0006】
また、請求項2にかかる発明は、振れ検出手段により検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報を撮影条件情報とともに更新記憶する記憶手段を備え、予測演算手段が、前記記憶手段に記憶された前記振れ検出情報および前記撮影条件情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定する、ことを特徴とする。
【0007】
この結果、請求項2にかかる発明は、記憶手段により、振れ検出手段で検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報と撮影条件情報とがともに経時的に更新記憶される。このために、請求項2にかかる発明は、露光条件などの撮影条件が変化した場合にも効果的に手振れを補正することができる。
【0008】
また、請求項3にかかる発明は、撮影装置の撮影準備操作を検出して撮影準備操作信号を出力する撮影準備操作手段と、前記撮影準備操作手段から撮影準備操作信号が出力された後に撮影装置の撮影開始操作を検出して撮影開始操作信号を出力する撮影開始操作手段とを備え、制御手段が、前記撮影準備操作信号が出力されることにより振れ補正手段を補正動作開始位置に駆動制御し、その後、前記撮影開始操作手段から撮影開始操作信号が出力されることにより前記振れ補正手段を駆動制御して画像振れを補正する、ことを特徴とする。
【0009】
この結果、請求項3にかかる発明は、撮影準備操作を検知し補正動作開始位置に振れ補正手段を駆動させた後、撮影開始操作を検知することで振れを補正することができる。このために、請求項3にかかる発明は、手振れによる撮影の失敗をさらに少なくすることができる。
【0010】
また、請求項4にかかる発明は、制御手段が、撮影準備操作信号が出力されてから撮影開始操作信号が出力されるまでの間において、振れ補正手段を補正動作開始位置に駆動制御し、撮影開始操作信号が出力されることにより前記振れ補正手段を駆動制御して画像振れを補正する、ことを特徴とする。
【0011】
この結果、請求項4にかかる発明は、撮影準備操作を検知し撮影開始操作を検知するまでの間に振れ補正手段を駆動することができる。このために、請求項4にかかる発明は、より効果的に振れを補正することができる。
【0012】
また、請求項5にかかる発明は、予測演算手段が、撮影準備操作信号が出力された後に予測振れ情報を算出しおよび補正動作開始位置を決定し、撮影開始操作信号が出力された後に前記予測振れ情報を算出する処理および前記補正動作開始位置を決定する処理を停止する、ことを特徴とする。
【0013】
この結果、請求項5にかかる発明は、実際に撮影が開始すると、予測振れ情報の算出などの処理を停止させることができる。このために、請求項5にかかる発明は、不要な演算処理による消費電力の浪費を抑えることができる。
【0014】
また、請求項6にかかる発明は、制御手段が、補正動作開始位置をある範囲を有する領域情報として付与する、ことを特徴とする。
【0015】
この結果、請求項6にかかる発明は、制御手段によって振れ補正手段を駆動制御するときに、補正動作開始位置を領域として扱うことにより、振れ補正手段を補正動作開始位置に駆動制御する際に要する時間を短縮させることができる。すなわち、撮影開始時間を短縮させることができる。また、請求項6にかかる発明は、補正動作開始位置を領域情報として扱うことにより、振れ補正手段の移動量を抑えつつ、振れを効果的に補正することができる。さらに、請求項6にかかる発明は、予測精度の劣化などにより、補正動作開始位置が多少ずれたとしても、振れ補正手段が補正動作する範囲を逸脱する確率を抑え、手振れによる撮影の失敗を極力少なくすることができる。
【0016】
また、請求項7にかかる発明は、制御手段が、予測振れ情報と補正動作開始位置との対応関係があらかじめ記憶されている対応関係記憶手段と、前記予測振れ情報を用いて前記対応関係記憶手段に記憶されている前記対応関係を検索して前記補正動作開始位置を決定する補正動作開始位置決定手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
この結果、請求項7にかかる発明は、予測振れ情報を用いて対応関係記憶手段にあらかじめ記憶されている予測振れ情報と補正動作開始位置との対応関係を検索して振れ補正手段の補正動作開始位置を決定するものである。このために、請求項7にかかる発明は、補正動作開始位置を素早く決定でき、撮影動作の指示から実際に撮影動作に入るまでの時間を短縮させることができ、タイムラグが少ない撮影装置を提供できる。
【0018】
また、請求項8にかかる発明は、振れ補正手段が駆動制御され得る範囲があらかじめ記憶されている補正範囲記憶手段と、振れ検出情報の振れ量が前記補正範囲記憶手段にあらかじめ記憶されている範囲を越えるか否かを検出する検出手段と、前記振れ補正手段が駆動制御されている最中に、前記検出手段が前記範囲を越える振れ量を検出した場合に警告を発する報知手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】
この結果、請求項8にかかる発明は、振れ検出情報の振れ量が補正範囲記憶手段に記憶されている範囲を越えると、報知手段が警告を発する。このために、請求項8にかかる発明は、予測以上の手振れや不正確な予測により振れ補正手段が補正しきれず手振れした画像を撮影した場合でも、下記の手段を講じることができる。すなわち、撮影者に撮影を中止させ、あるいは、被写体像の取り直しをさせ、または、消去可能な記憶媒体に画像情報を記憶する撮影装置などの場合であれば記録媒体への書き込みを事前に取り消させることができる。したがって、請求項8にかかる発明は、撮影者の意図する画像情報を取得することができる。
【0020】
また、請求項9にかかる発明は、振れ補正手段が駆動制御され得る範囲があらかじめ記憶されている補正範囲記憶手段と、予測振れ情報から予測振れ量を演算し、前記予測振れ量に対する予測補正量を演算し、前記予測補正量が前記補正範囲記憶手段にあらかじめ記憶されている範囲を越えるか否かを予測する予測手段と、前記予測手段が前記範囲を越える予測補正量を予測した場合に、警告を表示する対処手段、または、振れ補正手段を補正動作開始位置に駆動制御する動作を停止して撮影開始操作を無効にする対処手段、または、前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する動作を停止して前記撮影開始操作を有効にする対処手段、のうち少なくとも1つ以上の対処手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】
この結果、請求項9にかかる発明は、不要な撮影の回避や不要な補正動作による電力の消費を抑えることができる。
【0022】
また、請求項10にかかる発明は、撮影光学系と、前記撮影光学系を通過した被写体像を受光し画像情報に変換する撮像手段と、撮影装置の振れを検出する振れ検出手段と、前記振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき前記撮像手段上の画像振れを補正する振れ補正手段と、を有する撮影装置において、前記振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき前記振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定し、前記補正動作開始位置から前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する、ことを特徴とする。
【0023】
この結果、請求項10にかかる発明は、請求項1にかかる発明と同様に、撮影装置の振れを迅速にかつ確実に補正することができ、手振れなどの撮影の失敗を少なくすることができる。すなわち、請求項10にかかる発明は、請求項1にかかる発明と同様に、補正動作開始位置から振れ補正手段を駆動制御させることで、実際の手振れなどに対する振れ補正手段の可動範囲を有効に利用できることとなり、よって、補正効果が高く、手振れなどによる撮影の失敗を激減させることができる。
【0024】
また、請求項11にかかる発明は、振れ検出手段により検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報を撮影条件情報とともに更新記憶し、記憶された前記振れ検出情報および前記撮影条件情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき振れ補正手段の補正動作開始位置を決定する、ことを特徴とする。
【0025】
この結果、請求項11にかかる発明は、請求項2にかかる発明と同様に、振れ検出手段で検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報と撮影条件情報とがともに経時的に更新記憶される。このために、請求項11にかかる発明は、請求項2にかかる発明と同様に、露光条件などの撮影条件が変化した場合にも効果的に手振れを補正することができる。
【0026】
また、請求項12にかかる発明は、撮影装置の撮影準備操作を検出して振れ補正手段を補正動作開始位置に駆動制御し、その後、撮影装置の撮影開始操作を検出して前記補正手段を駆動制御して画像振れを補正する、ことを特徴とする。
【0027】
この結果、請求項12にかかる発明は、請求項3にかかる発明と同様に、撮影準備操作を検知し補正動作開始位置に振れ補正手段を駆動させた後、撮影開始操作を検知することで振れを補正することができる。このために、請求項12にかかる発明は、請求項3にかかる発明と同様に、手振れによる撮影の失敗をさらに少なくすることができる。
【0092】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる撮影装置および撮影装置における振れ補正方法および撮影装置における振れ補正装置の実施の形態を添付図面を参照して説明する。この実施の形態は、デジタルスチルカメラなどの撮影装置に使用した例について説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0093】
(実施の形態1の説明)
図1〜図6は、この発明の実施の形態1を示す。図1において、1は撮影装置であるカメラである。ここで、図1に示すように、カメラ1においてXYZ軸をとった場合、X軸(水平軸)回りの回転をピッチ方向回転、Y軸(垂直軸)回りの回転をヨー方向回転、Z軸(光軸)回りの回転をロール方向回転と定義する。なお、図1において、2は撮影レンズ、3は撮影レンズ2などから構成される撮影光学系である。
【0094】
カメラ1には、カメラ1の振れを検出する振れ検出手段が装備されている。振れ検出手段は、センサとしてジャイロセンサなる角速度検出素子(図示せず)を使用している。以下、振れ検出手段により測定された手振れデータ例の特性について、図2を参照して説明する。
【0095】
図2(a)は、手振れによるカメラ1のヨー方向およびピッチ方向の角度変動を測定した典型例を示している。図2(a)に例示される角度変動によるカメラ1の結像面での物体像のずれ量(振れ量)は、
焦点距離×回転変位角(図2(a)参照)の正接量(tanθ)
で決定される。
【0096】
図2(b)は、カメラ1の撮影レンズ2の焦点距離を5.6mmとした時の図2(a)に示す回転量を結像面での振れ量に換算して示すグラフである。前記換算結果からも分かるように、回転変位量が微小なため、ほぼ回転変位量に比例した(対応する)振れ量が結像面に現れる。また、振れ量も撮影レンズ2の焦点距離に比例して大きくなるので、高倍率のレンズを用いた場合ほど振れ量が増加する。
【0097】
何れにしても、手振れがある中心軸をもって変動するわけではなく、一般には、ある特定の方向へ偏った変動を示す。
【0098】
図3は、この実施の形態1の機能構成を示すブロック図である。カメラ1には、撮影光学系3を通過した被写体像を受光し画像情報に変換する撮像手段(撮像素子)4が設けられている。撮像手段4は、フィルムやCCDなどの固体撮像手段とその制御回路などから構成されている。
【0099】
カメラ1には、前述したように、カメラ1の振れを検出する振れ検出手段5が設けられている。振れ検出手段5は、前記ジャイロセンサなどの物理量センサと周辺回路とから構成されている。
【0100】
振れ検出手段5には、検出された振れ検出情報を所定量更新記憶させる記憶手段6(メモリ)が接続されている。記憶手段6は、順次検出される振れ検出情報を古いものから順に書換え更新して最新の情報を所定量記憶している。
【0101】
カメラ1には、振れ補正手段7が設けられている。振れ補正手段7は、振れ検出手段5により検出された振れ検出情報に基づいて撮像手段4の一部または撮影光学系3中のレンズの一部を揺動変位させるものである。この結果、振れ補正手段7は、撮像手段4における結像画像上の振れを補正することができる。
【0102】
振れ補正手段7には、位置検出手段8が接続されている。位置検出手段8は、振れ補正手段7による補正動作において補正対象の補正量に応じた揺動状態を監視するためのものである。
【0103】
撮像手段4、振れ検出手段5、記憶手段6、振れ補正手段7および位置検出8には、中央演算手段9が接続されている。中央演算手段9は、CPUなどによるマイクロコンピュータから構成されている。中央演算手段9は、演算部10と記憶部11とから構成されている。演算部10は、撮像手段4、振れ検出手段5、記憶手段6および位置検出8の各情報を基に予測演算処理を行う予測演算手段である。記憶部11は、演算部10の演算結果(予測振れ情報)をRAMなどのワークエリアに一時記憶するものである。
【0104】
振れ補正手段7と中央演算手段9との間には、制御手段としての振れ振れ補正用駆動制御手段12が接続されている。
【0105】
演算部10は、振れ検出手段5からの少なくとも1つ以上の振れ検出情報に基づいて所定の演算式から予測振れ情報を演算する。また、演算部10は、中央演算手段9が撮影指示信号を受信した際に、予測振れ情報に基づき振れ補正手段7の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を算出決定する。
【0106】
振れ補正用駆動制御手段12は、振れ補正手段7を前記補正動作開始位置に駆動制御する。また、振れ補正用駆動制御手段12は、振れ検出情報と撮影光学系3の焦点距離情報などに基づき振れ補正手段7を補正動作開始位置から駆動制御して画像振れを補正する。
【0107】
この結果、実施の形態1は、振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出して振れ補正手段7の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定し、前記補正動作開始位置から振れ補正手段7を駆動制御して振れを補正するものである。このために、実施の形態1は、カメラ1の振れを迅速にかつ確実に補正することができ、手振れなどの撮影の失敗を少なくすることができる。すなわち、実施の形態1は、補正動作開始位置から振れ補正手段7を駆動制御させることで、実際の手振れなどに対する振れ補正手段7の可動範囲を有効に利用できることとなり、よって、補正効果が高く、手振れなどによる撮影の失敗を激減させることができる。
【0108】
図4は、この実施の形態1の具体的構成を示すブロック図である。なお、図4において、符号13は、撮影指示信号である。撮影指示信号13は、撮影者がカメラ1のレリーズボタンなどの撮影開始指示手段を操作することにより発生する。符号14は、振れ検出手段5により検出される振れ検出情報である。
【0109】
振れ補正手段7は、撮影光学系3中に含まれるレンズの一部の補正レンズ21をヨー方向およびピッチ方向に所定量変位駆動させるものである。振れ補正手段7は、ヨー方向用振れ補正手段7yと、ピッチ方向用振れ補正手段7pとから構成されている。
【0110】
補正レンズ21は、レンズフレーム22に固定されている。レンズフレーム22は、レンズホルダ23に、弾性体24y、24p、25y、25pを介して撮影光学系3の光軸に直交するヨー方向およびピッチ方向に移動可能に取り付けられている。
【0111】
レンズフレーム22とレンズホルダ23との間には、ヨー用効用駆動部およびピッチ方向用駆動部がそれぞれ装備されている。ヨー用効用駆動部およびピッチ方向用駆動部は、コイル26y、26pと、磁石27y、27pから構成されているものである。ヨー用効用駆動部およびピッチ方向用駆動部は、コイル26y、26pと磁石27y、27pとによる電磁誘導を利用して駆動力を得るものである。
【0112】
コイル26y、26pは、レンズフレーム22のうち弾性体25y、25p側の2箇所に巻回されている。磁石27y、27pは、レンズホルダ23のうちコイル26y、26pの両側に配設されている。振れ補正手段7y、7pによりコイル26y、26pへの通電を制御することにより、補正レンズ21をヨー方向およびピッチ方向に所定量変位駆動させることができる。
【0113】
位置検出手段8は、2個の光源28y、28pと、2個の位置検出センサ29y、29pと、位置検出回路30とから構成されている。2個の光源28y、28pは、レンズフレーム22に固定されていて、スリット状の光を放射するものである。2個の位置検出センサ29y、29pは、1次元ラインセンサであって、2個の光源28y、28pから放射されるスリット光がほぼセンサライン方向に垂直となるように配設されている。位置検出回路30は、2個の位置検出センサ29y、29pからの検出出力を入力するものである。2個の位置検出センサ29y、29pは、読取る座標がヨー方向とピッチ方向とで直交するように配設されている。この結果、位置検出手段8は、補正レンズ21のヨー方向およびピッチ方向の位置を常に検出することができる。
【0114】
振れ検出手段5は、物理量センサ31y、31pと、増幅器32y、32pと、LPF(低域通過フィルタ)回路33y、33pとから構成されている。物理量センサ31y、31pは、ヨー方向、ピッチ方向で各々設けられているジャイロや加速度センサから構成されており、所定の軸回りの角速度や角加速度に基づき振れを検出するものである。増幅器32y、32pは、物理量センサ31y、31pの検出出力を増幅するものである。LPF(低域通過フィルタ)回路33y、33pは、増幅後に不要な信号成分を除去するためのフィルタ処理を施すものである。
【0115】
図5は、前記のように構成された実施の形態1において、中央演算手段9による制御の下で行われる撮影手順を示すフローチャートである。
【0116】
振れ検出手段5は、随時カメラ1の振れ状態を検出している。振れ検出手段5により検出された振れ検出情報14は、記憶手段6に書き込まれて更新記憶される(S1)。したがって、記憶手段6は、最新の所定の時間分の振れ検出情報14を更新記憶している。
【0117】
カメラ1は、常に撮影指示信号13が発生しているか否かをチェックする(S2)。撮影指示信号13が検知されると(S2のY)、記憶手段6に記憶されている振れ検出情報14のデータが振れ量を予測できる必要な所定量分有るか無いかが確認される(S3)。
【0118】
振れ検出情報14のデータが所定量分記憶されていることが確認されると(S3のY)、振れ検出情報14の所定量のデータが記憶手段6から演算部10に取り込まれる。演算部10においては、下記の演算が行われる。まず、たとえば、最小自乗法や高次の回帰線算出などにより振れ検出情報14のデータを近似する。つぎに、最新データ時点でのヨー方向およびピッチ方向の角度変位から近似曲線の微分係数を算出する。それから、微分係数を用いてヨー方向およびピッチ方向の予想振れ角度変位(予測振れ情報)を推定する(S4)。
【0119】
予測振れ情報と撮影レンズ2の焦点距離情報などから結像面上での予測振れベクトル42(予測データ)が算出される(S5)。ステップS5の処理により振れ量と振れ方向とが予測される。また、予測振れ情報に基づき振れ補正手段7(補正レンズ21)の補正動作開始位置であって予測振れ振れを打ち消すような位置が決定される。
【0120】
図6に示すように、振れ補正用駆動制御手段12により、振れ補正手段7の駆動を介して補正レンズ21を補正動作開始位置に移動させる(S6)。すなわち、図6に示すように、撮影光軸と撮影面40との交点41に対し、予測振れベクトル42(予測振れ量)と点対称な位置(補正ベクトル43(予測補正量)の位置)に撮影面40の中心44がくるように、補正レンズ21を移動させる。
【0121】
位置検出手段8の検出出力と予測振れベクトル42との比較により、補正レンズ21が補正動作開始位置に移動したことが検知されたら(S7のY)、補正動作と撮影動作とが開始される(S8)。
【0122】
すなわち、中央演算手段9により露光が指示される。すると、振れ検出情報14と撮影レンズ2の焦点距離情報などとに基づき振れ補正用駆動制御手段12がヨー方向用振れ補正手段7yおよびピッチ方向用振れ補正手段7pの駆動を制御する。これにより、ヨー方向およびピッチ方向のコイル26y、26pへの通電が制御され、補正レンズ21が補正動作開始位置(中心44)を移動中心にヨー方向およびピッチ方向に移動する。この結果、振れが補正される。
【0123】
(実施の形態2の説明)
図7および図8は、この発明の実施の形態2を示す。図中、図1〜図6と同符号は同一のものを示す。
【0124】
実施の形態2は、撮像手段4としてCCDなどの2次元固体撮像素子51を用いたデジタルスチルカメラ50などの撮影装置に適用した例を示す。
【0125】
実施の形態2は、撮影レンズ52などの撮影光学系53の一部ではなく、2次元固体撮像素子51を搭載した基板54をヨー方向、ピッチ方向に移動させるものである。基板54は、圧電素子およびテコの原理などを応用した機械的な変位拡大機構からなる振れ補正手段55y、55pと弾性体56y、56pとにより直接ヨー方向、ピッチ方向に移動して振れを補正する。
【0126】
振れ補正手段55y、55pは、制御手段としての光電変換手段駆動制御回路57により駆動制御される。光電変換手段駆動制御回路57は、撮影光学系53に対する撮影光学系駆動制御回路58とともにCPU59により制御される。CPU59中には、演算部10(予測演算手段)に相当する機能が含まれている。振れ検出手段5および記憶手段6に関しては、実施の形態1の図3および図4と同様である。図7において、振れ検出手段5中には、フィルタ処理としてHPF(高域通過フィルタ)回路60y、60p、演算回路61y、61pおよび振れ情報演算回路62が含まれている。
【0127】
実施の形態2は、実施の形態1と同様に、振れ補正手段55y、55pに対する印加電圧と2次元固体撮像素子51の変位量との線形性を利用すると、印加電圧から2次元固体撮像素子51の変位量を推定できる。このために、実施の形態2は、振れ補正手段7(振れ補正手段55y、55p)の位置検出のためのエンコーダを省略することができる。
【0128】
図8は、実施の形態2の撮影手順を示すフローチャートである。実施の形態2の撮影手順は、撮影指示信号13の有無とは無関係に、振れ検出手段5からの振れ検出情報が記憶手段6に所定量記憶された段階で(S11、S12のY)、振れ検出情報の所定量のデータが取り込まれる(S13)。
【0129】
演算部10が随時予測振れベクトル42を演算し(S14)、記憶手段6が随時最新結果を上書きしていき(S15)、撮影指示信号13が発生し次第(S2のY)、予測振れベクトル42(予測データ)を参照する(S16のY)。これにより、素早く振れ補正手段7を駆動させる(S6)ことができる。
【0130】
(実施の形態3の説明)
図9は、実施の形態3を示す。実施の形態3は、演算部10による予測振れ情報(予測振れベクトル42、予測データ)の演算処理に関する。
【0131】
実施の形態3は、予測振れ情報の演算に際して振れ検出手段5により検出された振れ検出情報14をそのまま使うのではない。実施の形態3は、記憶手段6に記憶された振れ検出情報14のうち、所定の時間間隔(たとえば、A/D変換のサンプリング時間間隔よりも長い時間間隔)分の振れ検出情報14の一部の振れ検出情報(71a〜71f)を使用する。実施の形態3は、一部の振れ検出情報(71a〜71f)から、1次の回帰線72を算出し、ヨー方向およびピッチ方向の各々の傾きを予想振れ角度変位(予測振れ情報)とするものである。
【0132】
実施の形態3によれば、図1に示す手振れなどによる特定方向へ振れ成分が偏るような場合に、補正動作開始位置(振れ補正手段7の可動範囲を効率よく使用して振れ補正を行うための有効な補正動作開始位置)を算出できる。
【0133】
(実施の形態4の説明)
図10は、実施の形態4を示す。図中、図1〜図9と同符号は同一のものを示す。
【0134】
実施の形態4は、振れ補正用駆動制御手段12により、振れ補正手段7の駆動を介して補正レンズ21の中心44を補正動作開始位置に移動させる際に、補正動作開始位置を点として扱わずある範囲を有する領域73情報として付与するものである。
【0135】
実施の形態4は、算出決定された補正動作開始位置を中心とする所定の半径を有する領域73内を補正開始位置領域とする。この結果、実施の形態4は、補正レンズ21の撮影面40の中心44が領域73内に達したことを検知した時点から実際の撮影および振れ補正を開始することができるので、撮影開始時間が短縮できる。
【0136】
(実施の形態5の説明)
図11および図12は実施の形態5を示す。図中、図1〜図10と同符号は同一のものを示す。
【0137】
実施の形態5において、振れ補正手段7の駆動を介して補正レンズ21が移動できる範囲74は、複数の領域、この例では、図11中の破線にて示すように、5×5=25の領域に分割されている。25に分割された各々の領域は、補正動作開始位置の領域75として定められている。予想振れ角度変位(予測振れ情報)および焦点距離情報と25の補正動作開始位置の領域75とは、個別に対応付けされて対応表(対応関係)としてあらかじめ予測情報動作開始位置対応記憶部(対応関係記憶手段)76に記憶される。
【0138】
演算部10には、補正動作開始位置決定手段(図示せず)が設けられている。補正動作開始位置決定手段は、撮影の際に、予想振れ角度変位(予測振れ情報)と撮影レンズ2の焦点距離情報とから、予測情報動作開始位置対応記憶部(対応関係記憶手段)76に記憶されている対応表を参照して振れ補正手段7の補正動作開始位置の領域75aを決定するものである。
【0139】
実施の形態5によれば、予測振れベクトル42を算出するための演算過程を省略できるので、タイムラグの少ない撮影が可能となる。
【0140】
(実施の形態6の説明)
図13は、実施の形態6を示す。図中、図1〜図12と同符号は同一のものを示す。
【0141】
実施の形態6は、振れ補正手段7が駆動制御され得る範囲、すなわち、振れ補正手段7の駆動を介して補正レンズ21が移動できる範囲(以下、補正範囲と称する)が補正範囲記憶部77にあらかじめ記憶されている。
【0142】
演算部10には、検出手段(図示せず)が設けられている。検出手段は、振れ検出情報14と焦点距離情報などにより規定される振れ量が補正範囲記憶部77にあらかじめ記憶されている補正範囲を越えるか否かを随時検出するものである。
【0143】
演算部10には、報知手段としての表示手段78が設けられている。表示手段78は、振れ補正手段7が駆動制御されている最中に、検出手段が補正範囲を越える振れ量を検出した場合に撮影者に対して警告を発するものである。
【0144】
たとえば、ファインダを有するカメラ1の場合には、LEDによる点灯表示により警告を発する。また、デジタルスチルカメラやビデオカメラなどのように液晶モニタや液晶ファインダを有する場合には、液晶画面に文字情報などの警告を表示させる。
【0145】
このように、実施の形態6は、撮影者に対して、手振れ補正が不完全に動作したことの警告やそのための取り直しを促すメッセージを表示させることができる。これにより、実施の形態6は、撮影者の意図する画像情報の収集を助けることができる。
【0146】
また、実施の形態6は、補正範囲の逸脱を検知して撮影動作の中止を促すメッセージを表示したり、デジタルスチルカメラのように消去可能な記録媒体への撮影画像情報の取り込みを中止若しくは中止するかの問合せを撮影者に提示することができる。これにより、実施の形態6は、バッテリやメモリ記憶容量の浪費を防止できる。
【0147】
(実施の形態7の説明)
図14〜図16は、実施の形態7を示す。図中、図1〜図13と同符号は同一のものを示す。実施の形態7は、撮影準備操作手段81と、撮影開始操作手段82とを備える。
【0148】
撮影準備操作手段81は、カメラ1の撮影準備操作、たとえば、シャッタボタンの半押しスイッチのオンを検出して撮影準備操作信号を演算部10に出力するものである。
【0149】
撮影開始操作手段82は、撮影準備操作手段81から撮影準備操作信号が出力された後に、カメラ1の撮影開始操作、たとえば、シャッタボタンのさらなる押込みによるスイッチのオンを検出して撮影開始操作信号を演算部10に出力するものである。
【0150】
演算部10に接続されている振れ補正用駆動制御手段12は、制御手段としての機能を有する。振れ補正用駆動制御手段12は、撮影準備操作信号が出力されることにより振れ補正手段7を補正動作開始位置に駆動制御し、その後、撮影開始操作信号が出力されることにより振れ補正手段7を駆動制御して画像振れを補正するものである。
【0151】
撮影光学系3は、複数枚のレンズ83〜87、シャッタ88により構成されており、撮影光学系駆動制御手段89により制御される。複数枚のレンズ83〜87のレンズ85は、結像画像の振れを補正するための補正レンズである。振れ補正用駆動制御手段12の制御により、振れ補正手段7が駆動してレンズ85が移動する。これにより、撮像手段4上の結像画像の振れを補正できる。なお、図14において、符号90は、カメラ1中に設けられた表示手段である。
【0152】
以下、実施の形態7の作用について説明する。まず、振れ検出手段5からの少なくとも1つ以上の振れ検出情報14から予測振れ情報が演算されて記憶部11に一時記憶される。
【0153】
つぎに、撮影準備操作手段81がカメラ1の撮影準備操作、たとえば、シャッタボタンの半押しスイッチのオンを検出して撮影準備操作信号を演算部10に出力する。
【0154】
すると、演算部10が記憶部11からの予測振れ情報に基づき振れ補正手段7の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定する。そして、振れ補正用駆動制御手段12が振れ補正手段7を補正動作開始位置に駆動する。
【0155】
その後、撮影開始操作手段82がカメラ1の撮影開始操作、たとえば、シャッタボタンのさらなる押込みによるスイッチのオンを検出して撮影開始操作信号を演算部10に出力する。
【0156】
すると、振れ検出手段5からの振れ検出情報14と撮影光学系3の焦点距離情報などに基づき振れ補正手段7が駆動制御されて撮影動作(シャッタ動作や露光動作など)が行われて画像が記録される。
【0157】
この結果、実施の形態7は、撮影準備操作を検知し補正動作開始位置に振れ補正手段を駆動させた後、撮影開始操作を検知することで振れを補正することができる。このために、実施の形態7は、手振れによる撮影の失敗をさらに少なくすることができる。
【0158】
図16は、前記のように構成された実施の形態7において、中央演算手段9による制御の下で行われる撮影手順を示すフローチャートである。
【0159】
振れ検出手段5は、随時カメラ1の振れ状態を検出している。振れ検出手段5により検出された振れ検出情報14は、記憶手段6に書き込まれて更新記憶される(S1)。したがって、記憶手段6は、最新の所定の時間分の振れ検出情報14を更新記憶している。
【0160】
カメラ1は、撮影準備操作手段81からの撮影準備操作信号が発生しているか否かをチェックする(S21)。撮影準備操作信号が検知されると(S21のY)、記憶手段6に記憶されている振れ検出情報14のデータが振れ量を予測できる必要な所定量分有るか無いかが確認される(S3)。
【0161】
振れ検出情報14のデータが所定量分記憶されていることが確認されると(S3のY)、振れ検出情報14の所定量のデータが記憶手段6から演算部10に取り込まれる。演算部10においては、下記の演算が行われる。まず、たとえば、最小自乗法や高次の回帰線算出などにより振れ検出情報14のデータを近似する。つぎに、最新データ時点でのヨー方向およびピッチ方向の角度変位から近似曲線の微分係数を算出する。それから、微分係数を用いてヨー方向およびピッチ方向の予想振れ角度変位(予測振れ情報)を推定する(S4)。
【0162】
予測振れ情報と撮影レンズ2の焦点距離情報などから結像面上での予測振れベクトル42(予測データ)が算出される(S5)。ステップS5の処理により振れ量と振れ方向とが予測される。また、予測振れ情報に基づき振れ補正手段7(補正レンズ21)の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置が決定される。
【0163】
図6に示すように、振れ補正用駆動制御手段12により、振れ補正手段7の駆動を介して補正レンズ21を補正動作開始位置に移動させる(S6)。すなわち、図6に示すように、撮影光軸と撮影面40との交点41に対し、予測振れベクトル42と点対称な位置(補正ベクトル43の位置)に撮影面40の中心44がくるように、補正レンズ21を移動させる。
【0164】
位置検出手段8の検出出力と予測振れベクトル42との比較により、補正レンズ21が補正動作開始位置に移動したことが検知されたら(S7のY)、撮影開始操作が行なわれたか否かがチェックされる(S22)。すなわち、撮影開始操作手段82からの撮影開始操作信号が発生しているか否かがチェックされる。撮影開始操作信号が検知されると(S22のY)、補正動作と撮影動作とが開始される(S8)。
【0165】
すなわち、中央演算手段9により露光が指示される。すると、振れ検出情報14と撮影レンズ2の焦点距離情報などとに基づき振れ補正用駆動制御手段12がヨー方向用振れ補正手段7yおよびピッチ方向用振れ補正手段7pの駆動を制御する。これにより、ヨー方向およびピッチ方向のコイル26y、26pへの通電が制御され、補正レンズ21が補正動作開始位置(中心44)を移動中心にヨー方向およびピッチ方向に移動する。この結果、振れが補正される。その後、撮影後の処理動作を行って(S23)、再び、撮影準備操作信号の有無のチェックに待機する(S21)。
【0166】
(実施の形態8の説明)
図17および図18は、実施の形態8を示す。図中、図1〜図16と同符号は同一のものを示す。実施の形態8は、実施の形態7と同様に、撮影準備操作手段81と、撮影開始操作手段82とを備える。
【0167】
図18は、実施の形態8において、中央演算手段9による制御の下で行われる撮影手順を示すフローチャートである。
【0168】
撮影準備操作信号が検知されてから(S21のY)、撮影開始操作信号が検知される(S22のY)までの間、一定の時間間隔毎に予測振れ情報から算出される補正動作開始位置に振れ補正手段7を駆動する(S6)。そして、撮影開始操作信号が検知された後に(S22)、振れ補正手段7を駆動制御して振れを補正する(S23)。
【0169】
これにより、シャッタボタン操作に伴う撮影状態に応じた、より確実な振れ補正動作を行うことができる。
【0170】
また、撮影準備操作信号が検知された後(S21のY)、振れ検出情報14に基づく予測振れ情報の算出および補正動作開始位置の決定の処理を行う。ところが、撮影開始操作信号が検知された後には(S22のY)、振れ検出情報に基づく予測振れ情報の算出および補正動作開始位置の決定の処理(予測演算)が停止される(S25)。これにより、実際の撮影中の無駄な計算処理をなくすことができ、低消費電力を実現できる。
【0171】
なお、実施の形態7および8(撮影準備操作手段81および撮影開始操作手段82を備える撮影装置)においては、実施の形態3(図9に示すように、振れ予測情報の演算処理方式)を利用することができる。また、実施の形態7および8においては、実施の形態4(図10に示すように、補正動作開始位置を点として扱わずある範囲を有する領域73情報として付与する方式)を利用することができる。
【0172】
(実施の形態9の説明)
実施の形態9は、図13に示すように、振れ補正手段7の補正範囲(振れ補正手段7が駆動制御され得る範囲)が補正範囲記憶部(補正範囲記憶手段)77にあらかじめ記憶されている。
【0173】
演算部10には、予測手段としての機能を有する。予測手段は、予測振れ情報から予測振れ量を演算し、前記予測振れ量に対する予測補正量を演算し、前記予測補正量が補正範囲記憶部77にあらかじめ記憶されている範囲を超えるか否かを予測するものである。または、予測手段は、予測振れ量と焦点距離情報、露光時間などの撮影条件とから最大予測振れ補正量を演算し、前記最大予測振れ補正量と補正範囲記憶部77に記憶されている範囲との比較を行い、最大予測振れ補正量が前記範囲を越えるか否かを随時検出予測する。
【0174】
実施の形態9には、予測手段が前記範囲を越える予測補正量を予測した場合に、警告を表示する対処手段、または、振れ補正手段7を補正動作開始位置に駆動制御する動作を停止して撮影開始操作を無効にする対処手段、または、振れ補正手段7を駆動制御して画像振れを補正する動作を停止して撮影開始操作を有効にする対処手段、のうち少なくとも1つ以上の対処手段を備える。
【0175】
すなわち、実施の形態9は、振れ補正手段7の動作能力以上の補正量が予測されると、少なくとも下記のいずれか1つ以上の対処手段が動作する。すなわち、撮影者に表示手段78を通じて警告を表示する(たとえば、LEDなどのランプの点灯モードの切り替えや専用のLEDの点灯、モニタを有する場合は文字や記号を表示)対処手段。振れ補正手段7が補正動作開始位置に移動することを禁止し撮影開始操作を無効にして撮影を中断させる対処手段。補正動作を停止して撮影(閃光モードに切り替えての撮影でもよい)に切り替える対処手段。
【0176】
この結果、実施の形態9は、不要な撮影の回避や不要な補正動作による電力の消費を抑えることができる。
【0177】
なお、実施の形態1〜9以外の変形例がある。たとえば、振れ補正制御に別途専用の演算素子を設けても良いし、予測振れ情報の算出にデジタルフィルタを用いることができる。また、振れ補正手段7の駆動方法もリニアモータや回転モータと歯車による回転−直線運動方向変換機構によるものなど種々のものが考えられる。
【0178】
また、撮影手順も撮影準備操作および撮影開始操作とは無関係に振れ検出手段5からの振れ情報のデータが所定量記憶された段階で、随時予測振れベクトルを演算し、記憶手段に随時最新結果を上書きしても良い。この場合、撮影準備操作が行われた際に、予測情報を参照することにより、素早く振れ補正手段7を駆動させることも可能である。
【0179】
さらに、撮影準備操作信号が検知されてから撮影開始操作信号が検知されるまでの間、所定の時間間隔毎に予測振れ情報の算出と補正動作開始位置の決定の処理のみを行い、実際の駆動は撮影開始操作後に行っても良い。この場合、省電力化を図ることができる。
【0180】
(実施の形態10の説明)
図19〜図21は、実施の形態10を示す。図19に示すように、実施の形態10は、電気信号により変位を生じさせると共にその変位を拡大するアクチュエータ110を使用するものである。
【0181】
アクチュエータ110は、図20および図21に示すように、積層型圧電素子112と、一対の取り付け部材114a、114bと、調整用ネジ116と、2枚の弾性板118a、118bとから構成されている。
【0182】
積層型圧電素子112は、電気信号により変位を生じさせる電気機械変換素子である。この積層型圧電素子112の変位方向の両端面部には、一対の取り付け部材114a、114bが取り付けられている。一方の取り付け部材114aには、取り付け部材114a、114bの間隔を調整する調整用ネジ116がねじ込まれている。取り付け部材114a、114bには、2枚の弾性板118a、118bの両端部がそれぞれ引っ掛けて取り付けられている。2枚の弾性板118a、118bは、積層型圧電素子112の変位方向に垂直な両側面に対向して配置されている。また、2枚の弾性板118a、118bの対向面は、内側に凹湾曲している。
【0183】
調整用ネジ116を締め付けたり緩めたりすると、取り付け部材114a、114b間の間隔を拡張したり縮小したりする。これにより、2枚の弾性板118a、118bの張力(バネ力)が所定の変位特性になるように調整される。なお、調整用ネジ116の先端は、尖った形状をなす。この結果、調整用ネジ116の尖った先端が積層型圧電素子112の端面部の決まった一点に当たるため、2枚の弾性板118a、118bの張力を容易にかつ精確に調整することができる。
【0184】
2枚の弾性板118a、118bの対向面は、内側にへこむように湾曲している。これは、逆に外側に膨らむように湾曲させると、大きな力が付加されたときに内側にへこんで元の状態に復帰できない場合があるので、この場合を回避して安定した変位特性を実現するためである。
【0185】
アクチュエータ110の一方の弾性板118aの中央部には、固定部材120の突起部121が着接されている。他方の弾性板118bの中央部には、撮像レンズまたはこれらを保持する部材(以下、これらの撮像光学系を総称して「移動体」という)122の突起部123が着接されている。なお、2枚の弾性板118a、118bをそれぞれ固定部材120の突起部121および移動体122の突起部123に着接させる方法としては、ネジ止めや接着材を用いる方法などいずれでもよい。
【0186】
つぎに、実施の形態10の動作について説明する。アクチュエータ110の積層型圧電素子112に所定の電圧を印加する。すると、積層型圧電素子112はその積層方向に伸び、取り付け部材114a、114bの間隔が拡張し、2枚の弾性板118a、118bが引っ張られて、2枚の弾性板118a、118bの中央部における間隔Wが拡大し、移動体122は弾性板118bに押され、固定部材120から離れる方向に移動する。
【0187】
アクチュエータ110の積層型圧電素子112の印加電圧を放電する。すると、積層型圧電素子112はその積層方向に縮むから、上記の場合とは逆に、2枚の弾性板118a、118bの中央部における間隔Wが縮小し、移動体122は弾性板118bに引っ張られ、固定部材120に近づく方向に移動する。
【0188】
アクチュエータ110において、積層型圧電素子112が変位発生機構として機能し、2枚の弾性板118a、118bが積層型圧電素子112の変位をその変位方向とは垂直方向に拡大する変位拡大機構として機能する。弾性板118bに着接されている移動体122の光軸が、弾性板118bの変位方向、すなわちアクチュエータ110による拡大変位方向とほぼ垂直になっていると、移動体122は光軸とほぼ垂直に移動する。
【0189】
このように、実施の形態10は、積層型圧電素子112の変位をその変位方向とは垂直方向に拡大する変位拡大機構としての2枚の弾性板118a、118bが具備されている。これにより、実施の形態10は、積層型圧電素子112に大電力を給電しなくとも、十分に大きい変位が迅速に得られる。このために、実施の形態10は、移動体122として撮像レンズなどの撮像光学系を移動対象とすると、たとえばカメラ振れの補正に必要なこれらの撮像光学系をその光軸とほぼ垂直に十分に大きくかつ迅速に移動することができる。したがって、実施の形態10は、カメラ振れに対して十分に大きくかつ高速の応答を達成して、良好なカメラ振れの補正を実現することができる。
【0190】
実施の形態10は、露光と露光の間に撮像面に対する入射光の入射位置を所定量および所定方向に移動させて複数回の撮影を行い、撮影された複数の画像データを使って見かけ上の画素数を多くする画素ずらし撮影が容易に可能となる。このために、実施の形態10は、たとえ撮像手段自体の画素数が少ない場合であっても、高解像の画像を得ることができる。
【0191】
実施の形態10は、露光時間中に移動体122としての撮像光学系を所定の微小量だけ移動させて、撮像面への入射光の入射位置を僅かに変更することが容易に可能になる。このために、実施の形態10は、撮像手段のサンプリング周波数の1/2以上の高周波成分がある場合であっても、その撮像信号の高周波成分を除去して、高周波成分の折り返し歪みに起因する偽色やモアレの発生を防止することもできる。
【0192】
実施の形態10は、2枚の弾性板118a、118bが積層型圧電素子112の変位をその変位方向とは垂直方向に拡大して、その方向に移動体122としての撮像レンズなどの撮像光学系を移動する。このために、実施の形態10は、像移動装置として良好なスペース効率を実現することができる。
【0193】
実施の形態10、積層型圧電素子112に小電力を給電しても十分に大きい変位が得られるため、電源設計上有利となる。また、実施の形態10は、移動体122としての撮像光学系が変位拡大機構としての弾性板118bに着接されている。このために、実施の形態10は、カメラ振れの補正に対応する移動を行わない場合であっても、撮像光学系を保持するための特別な機構を必要としないため、装置を小型化したり簡略化したりすることができる。
【0194】
(実施の形態11の説明)
図22は、実施の形態11を示す。図中、図19〜図21と同符号は、同一のものを示す。
【0195】
実施の形態10の移動体122の代わりに、可変頂角プリズム124が移動対象となる。実施の形態10のアクチュエータ110と同一構造の2つのアクチュエータ110a、110bが互いに同一平面内において直交する方向に設置されている。
【0196】
2つのアクチュエータ110a、110bの一方の側の弾性板118aa、118abの中央部には、固定部材(図示せず)の突起部121a、121bがそれぞれ着接されている。他方の側の弾性板118ba、118bbの中央部には、可変頂角プリズム124の可動部であるフランジ126下面の2つの突起部127a、127bがそれぞれ着接されている。可変頂角プリズム124は、その光軸が弾性板118ba、118bbの変位方向、すなわち、2つのアクチュエータ110a、110bの変位方向とほぼ平行になるように配置されている。
【0197】
つぎに、実施の形態11の動作について説明する。2つのアクチュエータ110a、110bの積層型圧電素子112a、112bにそれぞれ異なる所定の電圧を印加する。すると、2つの積層型圧電素子112a、112bは、共にその積層方向に伸びるが、その伸びる程度が異なる。これにより、アクチュエータ110aの2枚の弾性板118aa、118abの間隔の拡大の程度と、アクチュエータ110bの2枚の弾性板118ba、118bbの間隔の拡大の程度とが互いに異なる。このため、可変頂角プリズム124の頂角が変化するので、可変頂角プリズム124に入射した入射光はその光路を変えて撮像面に入射する。すなわち、入射光の入射位置が移動する。
【0198】
なお、2つのアクチュエータ110a、110bの積層型圧電素子112a、112bにそれぞれ異なる所定の電圧を印加する代わりに、2つの積層型圧電素子112a、112bの何れか一方のみに所定の電圧を印加し、他方の印加電圧を放電しても、同様の動作を実現することができる。
【0199】
このように、実施の形態11は、2つの積層型圧電素子112a、112bの変位をその変位方向とは垂直方向に拡大する変位拡大機構としての2枚の弾性板をそれぞれ具備する2つのアクチュエータ110a、110bが互いに同一平面内において直交する方向に設置されている。これにより、実施の形態11は、2つの積層型圧電素子112a、112bに大電力を給電しなくとも、2か所において同時に十分に大きい変位が迅速に得られる。このために、実施の形態11は、可変頂角プリズム124の頂角を十分に大きくかつ迅速に変化させることができ、カメラ振れに対して十分に大きくかつ高速の応答を達成して、良好なカメラ振れの補正を実現することができる。
【0200】
実施の形態11は、実施の形態10と同様に、露光と露光の間に撮像面に対する入射光の入射位置を所定量および所定方向に移動させて複数回の撮影を行い、撮影された複数の画像データを使って見かけ上の画素数を多くする画素ずらし撮影が容易に可能となる。このために、実施の形態11は、実施の形態10と同様に、高解像の画像を得ることができると共に、露光時間中に可変頂角プリズム124の頂角を所定の微小量だけ変化させて、撮像面への入射光の入射位置を僅かに変更することが容易に可能となる。したがって、実施の形態11は、実施の形態10と同様に、撮像手段のサンプリング周波数の1/2以上の高周波成分を除去して、高周波成分の折り返し歪みに起因する偽色やモアレの発生を防止することもできる。
【0201】
実施の形態11は、実施の形態10と同様に、像移動装置として良好なスペース効率を実現することができ、電源設計上有利となる。また、実施の形態11は、実施の形態10と同様に、可変頂角プリズム124が変位拡大機構としての弾性板18ba、18bbに着接されているので、カメラ振れの補正に対応する頂角の変化を行わない場合であっても、可変頂角プリズム124を保持するための機構を必要としない。このために、実施の形態11は、実施の形態10と同様に、装置を小型化したり、簡略化したりすることができる。
【0202】
(実施の形態12の説明)
図23は、実施の形態12を示す。図中、図19〜図22と同符号は、同一のものを示す。
【0203】
実施の形態12には、実施の形態の移動体122に付勢力Pを与える付勢手段が設置されている。移動体122のアクチュエータ110側と反対側には、固定部材128に取り付けられたアーチ形の板バネ130が設置されている。アーチ形の板バネ130により、移動体122の突起部123をアクチュエータ110に押し当てる付勢力P、すなわちアクチュエータ110による拡大変位に逆らう方向に作用する付勢力Pが得られる。
【0204】
つぎに、実施の形態12の動作について説明する。アクチュエータ110の積層型圧電素子112に所定の電圧を印加する。すると、積層型圧電素子112はその積層方向に伸び、2枚の弾性板118a、118bの中央部における間隔が拡大する。この結果、移動体122は弾性板118bに押されつつ、板バネ130による付勢力Pに逆らって、固定部材120から離れ、固定部材128に近づく方向に移動する。
【0205】
アクチュエータ110の積層型圧電素子112の印加電圧を放電する。すると、積層型圧電素子112はその積層方向に縮んで、上記の場合とは逆に、2枚の弾性板118a、118bの中央部における間隔が縮小する。この結果、移動体122は弾性板118bに引っ張られつつ、板バネ130による付勢力Pに押されて、固定部材120に近づき、固定部材128から離れる方向に移動する。
【0206】
移動体122の光軸が、弾性板118bの変位方向、すなわち、アクチュエータ110による拡大変位方向とほぼ垂直になっていると、移動体122は光軸とほぼ垂直に移動する。移動体122が移動する際に、移動体122には板バネ130による付勢力Pが常に加えられているため、移動体122が弾性板118bに安定した状態で着接している。この結果、移動体122が光軸に対する垂直面を安定した状態で維持できる。
【0207】
このように、実施の形態12は、移動体122をアクチュエータ110に押し当てる付勢力Pを与える付勢手段としてアーチ形の板バネ30が設置されている。このために、実施の形態12は、移動体122が光軸とほぼ垂直に移動する際に、移動体122が弾性板118bに安定した状態で着接しており、移動体122が光軸に対する垂直面を安定した状態で維持できる。
【0208】
(実施の形態13の説明)
図24は、実施の形態13を示す。図中、図19〜図23と同符号は、同一のものを示す。
【0209】
実施の形態13には、実施の形態12のアーチ形の板バネ130の代わりに、他の付勢手段が設置されている。移動体122を保持する同一形状の2枚の板バネ132a、132bが固定部材(図示せず)上に平行に設置されている。2枚の板バネ132a、132bにより、支持台134上に搭載されたアクチュエータ110に移動体122を押し当てる付勢力Pが得られる。
【0210】
実施の形態13は、実施の形態12とほぼ同様に動作する。このように、実施の形態13は、移動体122をアクチュエータ110に押し当てる付勢力Pを与える付勢手段として、移動体122を保持する同一形状の2枚の板バネ132a、132bが使用されている。この結果、実施の形態13は、実施の形態12と同様の作用効果を達成できる。なお、2枚の板バネ132a、132bは薄板からなるので、変位角が微少であり、また、ほとんど場所をとらない。
【0211】
特に、実施の形態13は、動作する際に、平行クランク機構と同様に、2枚の板バネ132a、132bの光軸方向の長さを充分長くする。この結果、ピントがずれない程度に、移動体22が光軸方向に移動する移動量が小さくなる。
【0212】
(実施の形態14の説明)
図25は、実施の形態14を示す。図中、図19〜図24と同符号は、同一のものを示す。
【0213】
実施の形態14は、実施の形態13の付勢手段としての2枚の板バネ132a、132bの代わりに、2枚の板バネ132a、132bと2個のコイルバネ136a、136bとを組み合わせたものを付勢手段としている。
【0214】
移動体122を保持する同一形状の2枚の板バネ132a、132bが固定部材(図示せず)上に平行に設置されている。2枚の板バネ132a、132bは、バネ力を極力弱くして光軸との垂直面を保持しながら移動体122の位置を変えるためのガイドとして使用される。
【0215】
固定部材(図示せず)には、2個のバネ定数の小さなコイルバネ136a、136bが設置されている。2個のコイルバネ136a、136bにより、移動体122をアクチュエータ110に押し当てる付勢力Pが得られる。2個のコイルバネ136a、136bが本来の付勢手段として機能する。なお、この例の2個のコイルバネ136a、136bは、円筒形のコイルバネを使用しているが、円筒形のコイルバネ以外に、ねじりコイルバネを使用してもよい。
【0216】
つぎに、実施の形態14の動作について説明する。実施の形態14は、実施の形態13とほぼ同様に動作する。実施の形態14においては、2個のバネ定数が小さいコイルバネ136a、136bを大きく変化させた状態で取り付ける。たとえば、圧縮バネとして作用させる場合は、無負荷時の長さに比べて短くして取り付け、引っ張りバネとして作用させる場合は、十分に長くして取り付ける。このように、バネ定数が小さいバネを使用することにより、バネ定数が大きいバネを使用する場合に比べて、アクチュエータ110の拡大変位に伴う付勢力Pの変化を小さくできる。
【0217】
このように、実施の形態14は、移動体122をアクチュエータ110の弾性板118bに押し当てる付勢力Pを与える付勢手段として、2個のバネ定数が小さいコイルバネ136a、136bを使用するものである。この結果、実施の形態14は、移動体122を高精度に移動制御できる。
【0218】
なお、実施の形態12〜14においては、移動体122に付勢力Pを与える付勢手段として、アーチ形の板バネ130、移動体122を保持する同一形状の2枚の板バネ132a、132b、および2個のコイルバネ136a、136bが使用されている。
【0219】
以下、付勢手段130、132a、132b、136a、136bによる付勢力Pに要求される特性について、図26(a)、(b)および図27を用いて説明する。
【0220】
たとえば、図26(a)に示されるように、アクチュエータ110の一方の弾性板118aの中央部には固定部材120の突起部121が着接され、他方の弾性板118bの中央部には移動体122の突起部123が着接されている構造の付勢手段を例とする。ここで、アクチュエータ110の2枚の弾性板118a、118bの中央部における間隔をWとし、移動体122をアクチュエータ110に押し当ててアクチュエータ110の拡大変位に逆らう方向に作用する付勢力Pが与えられているとする。
【0221】
図26(b)は、アクチュエータ110の積層型圧電素子112に印加する印加電圧Vとアクチュエータ10における拡大変位ΔWとの関係を示すグラフである。このグラフにおいて、曲線aは、付勢手段が移動体122の自重のみの場合などのように、アクチュエータ110による拡大変位に伴って付勢力Pの変化がない場合を示す。また、曲線bは、付勢手段としてバネ定数が大きいバネを用いた場合などのように、アクチュエータ110による拡大変位によって負荷が大きく変位する場合を示す。さらに、曲線cは、付勢手段としてバネ定数が曲線bの場合より小さいバネを用いた場合などのように、アクチュエータ110による拡大変位による負荷の変化率が小さい場合を示す。なお、曲線a、b、cにおいて、電圧非印加時の付勢力Pは全て同一であるとする。
【0222】
図26(b)のグラフから次のことが明らかになる。すなわち、積層型圧電素子112への印加電圧Vが増大するにつれて、アクチュエータ110の2枚の弾性板118a、118bの中央部における間隔Wも増大する。その反面、拡大変位ΔWの増大に伴う付勢力Pの増加が甚だしいと、付勢力Pの増加によってアクチュエータ110による拡大変位ΔWを押し潰すように作用する負荷も増加し、負荷の増加分だけ拡大変位ΔWの損失が大きくなる。
【0223】
このため、アクチュエータ110による拡大変位ΔWの増大に伴う付勢力Pの増加を所定値以下にしなければ、所望の拡大変位ΔWが得られなくなる。この所定値を求める一例を示すと、以下のようになる。許される付勢力Pの増加ΔPは、積層型圧電素子112に電圧を印加しない場合の必要最低限の付勢力PをPminとし、最大電圧を印加したときに必要な拡大変位ΔWが得られる(変位損失が大きすぎない)付勢力PをPmaxとしたときに、
ΔP=Pmax−Pmin
となる。したがって、拡大変位ΔWが最大となる場合の付勢力Pの増加ΔPは、上記式から求められる所定値以下になるように設計する必要がある。
【0224】
実施の形態12〜14における付勢手段としてのアーチ形の板バネ130と、2枚の板バネ132a、132bと、2個のコイルバネ136a、136bを比較する。すると、アーチ形の板バネ130や2枚の板バネ132a、132bは一般にバネ定数が大きいため、これらだけを用いて付勢手段を構成しても、アクチュエータ110による拡大変位ΔWに伴う付勢力Pの変動を小さくすることが困難になる場合がある。
【0225】
たとえば、付勢手段としてバネ定数が大きいバネを使用するAの場合と、バネ定数が小さいバネを使用するBの場合とを比較して、バネの長さとバネの反力との関係を示すと、図27のグラフに示される。
【0226】
図27のグラフから明らかなように、取付時のバネの反力(付勢力)が同一であり、その取付時から最大変位時に至るバネの変位が同一である場合。この場合であっても、バネ定数が小さいバネを使用するBの場合のバネの反力(付勢力)の増加ΔPB は、バネ定数が大きいバネを使用するAの場合のバネの反力(付勢力)の増加ΔPA よりも少なくなる。
【0227】
このため、一般にバネ定数が大きいアーチ形の板バネ130や2枚の板バネ132a、132bだけを用いて付勢手段を構成し、アクチュエータ110による拡大変位ΔWに伴う付勢力Pの変動を小さくするのが困難になる場合。この場合には、バネ定数が小さいコイルバネ136a、136bを単独で用いたり組み合わせて用いたりして、取付時において機能上充分な付勢力Pを得ると共に、アクチュエータ110による拡大変位ΔWに伴う付勢力Pの変動を小さくすることができる。
【0228】
(実施の形態15の説明)
図28は、実施の形態15を示す。図中、図19〜図27と同符号は、同一のものを示す。
【0229】
実施の形態15は、図10(a)に示すように、実施の形態10のアクチュエータ110と同一構造の2つのアクチュエータ110c、110dが移動体122の側面部および底面部に互いに直交する方向を向いて設置されている。2つのアクチュエータ110c、110dの一方の弾性板118bc、118bdと移動体122との間には、円柱状の部材138a、138bがそれぞれ介在している。2つのアクチュエータ110c、110dの他方の弾性板118ac、118adの中央部には、固定部材120の突起部121c、121dがそれぞれ着接されている。
【0230】
このように、実施の形態15は、2つのアクチュエータ110c、110dの弾性板118bc、118bdと移動体122との間に、円柱状の部材138a、138bが介在されている。このために、円柱状の部材138aを介する弾性板118bcと移動体122の側面との摩擦と、円柱状の部材138bを介する弾性板118bdと移動体122の底面との摩擦とは、小さくなる。この結果、実施の形態15は、2つのアクチュエータ110c、110dの拡大変位に応じた移動が互いに妨げられることなく、移動体122が光軸に対する垂直面を維持した状態で水平方向および垂直方向の2方向にスムーズに移動できる。したがって、実施の形態15は、良好なカメラ振れの補正の実現、画素ずらし撮影による高解像の画像の実現、撮像手段のサンプリング周波数の1/2以上の高周波成分の除去による偽色やモアレの発生の防止をより効果的に達成することができる。
【0231】
ここで、円柱状の部材138a、138bの代わりに、移動体122の突起部123a、123bを使用した振れ補正装置について図28(b)を参照して説明する。
【0232】
移動体122の側面部および底面部には、2つのアクチュエータ110c、110dが互いに直交する方向に設置されている。2つのアクチュエータ110c、110dの一方の弾性板118bc、118bdの中央部には、移動体122の側面の突起部123a、底面の突起部123bがそれぞれ着接されている。
【0233】
2つのアクチュエータ110c、110dの積層型圧電素子112c、112dにそれぞれ所定の電圧を印加する。すると、2つの積層型圧電素子112c、112dの積層方向の変位が各2枚の弾性板118ac、118bc、118ad、118bdによって拡大されて、移動体122が水平方向、垂直方向の2方向に移動する場合。この場合において、弾性板118bcと移動体122の側面の突起部123aとの摩擦と、弾性板118bdと移動体122の底面の突起部123bとの摩擦とは大きくなる。このために、2つのアクチュエータ110c、110dの拡大変位に応じた移動が互いに妨げられ、移動体122が水平方向および垂直方向にスムーズに移動することはできなくなる。また、2つのアクチュエータ110c、110dのいずれか一方のアクチュエータによる移動体122の移動によって、他のアクチュエータと移動体122との着接点がずれてしまう場合がある。
【0234】
したがって、実施の形態15は、移動体122の突起部123a、123bの代わりに、円柱状の部材138a、138bを使用するので、移動体122の突起部123a、123bを使用した前記振れ補正装置の課題を解決することができる。
【0235】
(実施の形態16の説明)
図29は、実施の形態16を示す。図中、図19〜図28と同符号は、同一のものを示す。
【0236】
実施の形態16は、実施の形態15の円柱状の部材138a、138b(ここでは、一方の円柱状の部材138aのみを図示するが、他方の円柱状の部材138bについても同様の構造となっている)が板状部材140を介して回転軸142に接続されている。アクチュエータ110c、110dと移動体122との間には、円柱状の部材138a、138bがそれぞれ介在されている。円柱状の部材138a、138bは、板状部材140の一端にかしめなどにより固定されている。この板状部材140の他端は、回転軸142に回動可能に取り付けられている。
【0237】
つぎに、実施の形態16の動作について説明する。実施の形態16は、実施の形態15とほぼ同様に、2つのアクチュエータ110c、110dの弾性板118bc、118bdと移動体122との間に、円柱状の部材138a、138bがそれぞれ介在されている。このために、実施の形態16は、移動体122が光軸に対する垂直面を維持した状態で水平方向、垂直方向の2方向にスムーズに移動される。
【0238】
ここで、円柱状の部材138a、138bと回転軸142とを接続している板状部材140の長さを一定以上にすると、弾性板118bc、118bdの拡大変位に応じて、円柱状の部材138a、138bが回転軸142を中心として移動する。このために、実施の形態16は、円柱状の部材138a、138bが弾性板118bc、118bdの中央部に常に接触している状態が保持される。したがって、実施の形態16は、実施の形態15と同様の作用効果を達成することができる。
【0239】
(実施の形態17の説明)
図30は、実施の形態17を示す。図中、図19〜図29と同符号は、同一のものを示す。
【0240】
実施の形態17は、実施の形態16の板状部材140と回転軸142の代わりに、板バネ状部材144が設置されているものである。板バネ状部材144の一端がアクチュエータ110c、110dを搭載する支持台146に固定されている。板バネ状部材144の他端が円柱状の部材138a、138b(ここでは、一方の円柱状の部材138aのみを図示するが、他方の円柱状の部材138bについても同様の構造となっている)を弾性板118bc、118bdに押し付ける構造になっている。
【0241】
つぎに、実施の形態17の動作について説明する。実施の形態17は、実施の形態16と同様に、2つのアクチュエータ110c、110dの弾性板118bc、118bdと移動体122との間に、円柱状の部材38a、38bがそれぞれ介在している。このために、実施の形態17は、移動体122が光軸に対する垂直面を維持した状態で水平方向、垂直方向の2方向にスムーズに移動される。特に、実施の形態17は、円柱状の部材138a、138bが板バネ状部材144によって弾性板118bc、118bdに押し付けられている。このために、実施の形態17は、円柱状の部材138a、138bが常に弾性板118bc、118bdの中央部に接触している状態が保持される。
【0242】
この結果、実施の形態17は、実施の形態16と同様の作用効果を達成することができる。また、実施の形態17は、板バネ状部材144の設置スペースを大きく取る必要がないため、装置が大型化することがない。
【0243】
なお、板バネ状部材44は、円柱状の部材138a、138bを介して弾性板118bc、118bdを押し付けている。このために、実施の形態17においては、弾性板118bc、118bdに対して、実施の形態12〜14のように、移動体122を弾性板118bに押し当てる付勢力が与えられる場合と同様の作用が生じる。したがって、実施の形態17は、板バネ状部材144のバネ特性の大きさが所定の範囲内に納まるように配慮する必要がある。
【0244】
(実施の形態18の説明)
図31は、実施の形態18を示す。図中、図19〜図30と同符号は、同一のものを示す。
【0245】
実施の形態18は、図31(a)に示すように、移動体122をアクチュエータ110cに水平方向に押し当てるような付勢力Pを与える付勢手段として、移動体122とは独立に固定され、その一部が移動体122側面に直接に接触している押圧手段148を使用するものである。
【0246】
つぎに、実施の形態18の動作について説明する。2つのアクチュエータ110c、110dが移動体122の側面部および底面部に互いに直交する方向に設置され、移動体122を水平方向、垂直方向の2方向に移動させる場合。この場合には、移動体122を2つのアクチュエータ110c、110dに水平方向、垂直方向に押し当てる付勢力Pがそれぞれ与えられている。
【0247】
実施の形態18は、付勢手段としての押圧手段148により、移動体122をアクチュエータ110cに水平方向に押し当てる付勢力Pが与えられている。このために、実施の形態18は、たとえば、移動体122を垂直方向に上昇させる際に、押圧手段148の一部と接触する移動体122の側面に下向きの摩擦力F2が生じる。下向きの摩擦力F2は、移動体122の他方の側面に生じる摩擦力F1と釣り合いをとり、移動体122に回転力が付加され、移動体122が傾くことを防止し、移動体122を垂直方向に真っ直ぐに上昇させることができる。この結果、実施の形態18は、実施の形態15と同様の作用効果を達成することができる。
【0248】
ここで、押圧手段148を使用しない振れ補正装置について図31(b)を参照して説明する。
【0249】
2つのアクチュエータ110c、110dの弾性板118bc、118bdと移動体122との間に、円柱状の部材138a、138bがそれぞれ介在されている状態。この状態において、アクチュエータ110dの拡大変位に応じて、移動体122を垂直方向に上昇させる際に、移動体122をアクチュエータ110cに水平方向に押し当てる付勢力Pが与えられているとする。すると、円柱状の部材138aを介してアクチュエータ110cと接触する移動体122の側面に下向きの摩擦力F1が付勢力Pにほぼ比例して生じる。このために、移動体122に回転力が付加されて、左右のバランスが崩れ、移動体122が傾いて垂直方向に真っ直ぐに上昇することができなくなる場合がある。
【0250】
したがって、実施の形態18は、押圧手段148を使用するので、押圧手段148を使用しない前記振れ補正装置の課題を解決することができる。
【0251】
(実施の形態19の説明)
図32および図33は、実施の形態19を示す。図中、図19〜図31と同符号は、同一のものを示す。
【0252】
実施の形態19は、実施の形態10のアクチュエータ110と同一構造の2つのアクチュエータ110e、110fが、台座(ベース)150に互いに同一平面内において直交する方向に配置されている。撮像手段などの移動体(図示せず)をアクチュエータ110e、110fに精度よく着接するための位置調整手段として、板バネを用いた省スペースのガイド152と、移動体を取り付けるための移動体取付け台154とが設置されている。
【0253】
つぎに、図33に示す各構成部材を図32に示す状態に組み立てる工程について説明する。2つのアクチュエータ110e、110fが台座150に配置されている。移動体が移動体取付け台154に取り付けられている。台座150にガイド152を介して移動体取付け台154が組み込まれている。これらの各構成部材がネジ156によって締め付けられる。2つのアクチュエータ110e、110fに押し当てられた移動体の位置が水平方向、垂直方向に調整されかつ位置決めされる。台座150に開けた2か所のネジ孔には調整用ネジ158a、158bがねじ込まれている。2本の調整用ネジ158a、158bの先端部は、2つのアクチュエータ110e、110fにそれぞれ当接されていて、その接触部分において接着されている。
【0254】
このように、実施の形態19は、移動体を2つのアクチュエータ110e、110fに精度よく着接するための位置調整手段として、ガイド152および移動体取付け台154が設置されている。これにより、実施の形態19は、振れ補正装置の組み立て時において、部品の寸法ばらつきや圧電素子の変位のばらつきを調整する必要がある場合。この場合であっても、省スペースのガイド152等を用いて部品や組み立てのばらつきを吸収し、2つのアクチュエータ110e、110fに対する移動体の位置合わせを簡便にかつ高精度に行うことができる。このために、実施の形態19は、振れ補正装置の光学的性能を良好に維持することができる。
【0255】
ここで、図26(b)に示すように、圧電素子への印加電圧とアクチュエータにおける拡大変位との相対関係は、必ずしもリニアではない。このために、2つのアクチュエータ110e、110fの拡大変位により移動体を移動制御する際の制御精度を高めるためには、両者の相対関係をあらかじめを測定して求めておき、カメラ内のRAMなどに記録しておくことが望ましい。実際の振れ補正装置の駆動の際に、RAM内のデータに基づいて圧電素子に対する印加電圧を制御することにより、移動体を高精度に移動制御することができる。
【0256】
(実施の形態20の説明)
図34は、実施の形態20を示す。図中、図19〜図33と同符号は、同一のものを示す。
【0257】
実施の形態20は、実施の形態18の図31(a)に示した撮像レンズまたはこれらを保持する部材などの撮像光学系からなる移動体122の代わりに、撮像面をなすフィルムを移動対象としている。
【0258】
カメラのハウジング160内のフィルム給送部を含むフィルム格納部162には、フィルムのパトローネ164が装填されている。このパトローネ164から取り出されたフィルム166は、巻き上げモータ168によって巻き取られるように構成されている。フィルム166が装着されているフィルム格納部162とカメラのハウジング160との間には、2つのアクチュエータ110c、110dが互いに直交する方向に配置されている。
【0259】
2つのアクチュエータ110c、110dの各2枚の弾性板の一方の弾性板とフィルム格納部162との間には、円柱状の部材138a、138bがそれぞれ介在されている。2つのアクチュエータ110c、110dの他方の弾性板の中央部には、カメラのハウジング160の突起部161a、161bがそれぞれ着接されている。なお、付勢手段についての図示は省略している。
【0260】
つぎに、実施の形態20の動作について説明する。2つのアクチュエータ110c、110dの一方の弾性板には、カメラのハウジング160の突起部161a、161bがそれぞれ着接されている。他方の弾性板とフィルム格納部162との間には、円柱状の部材138a、138bがそれぞれ介在されている。このために、2つのアクチュエータ110c、110dの拡大変位に応じて、フィルム格納部162、しいてはフィルム格納部162に装着されているフィルム166が光軸に対する垂直面を維持した状態で水平方向、垂直方向の2方向にスムーズに移動する。
【0261】
このように、実施の形態20は、移動させる対象がフィルム格納部162、しいていえばこのフィルム格納部162に装着されているフィルム166である。これにより、実施の形態20は、たとえば、加速度センサやジャイロなどのカメラの振動検出手段からの情報に基づいて、露光時間中に2つのアクチュエータ110c、110dの拡大変位によってフィルム166を光軸に対する垂直面を維持した状態で十分に大きくかつ迅速に移動させることができる。
【0262】
このため、実施の形態20は、実施の形態17と同様に、良好なカメラ振れの補正の実現、画素ずらし撮影による高解像の画像の実現、撮像手段のサンプリング周波数の1/2以上の高周波成分の除去による偽色やモアレの発生の防止をより効果的に達成することができる。
【0263】
特に、銀塩カメラなどの場合、レンズに光路移動機構を設けることができない場合には、撮像面としてのフィルム166を移動させる実施の形態20を適用することが好適である。
【0264】
また、フィルム166を移動させる際に、フィルム166の露光部分やその周辺だけを動かそうとする。すると、フィルム166給送時と露光中の補正時でフィルム166を保持する力を変えることが必要となり、フィルム166の巻き上げ巻き戻しの度にフィルム166の保持と解除の切り換え手段が要求され、機構が複雑化する。
【0265】
さらに、フィルム166の一部分を抑えて移動させようとする。すると、フィルム166にストレスが生じ、フィルム166が痛む場合がある。したがって、実施の形態20は、フィルム格納部162ごと、すなわちフィルム166の巻き上げ巻き戻し機構ごと移動させるため、上記の課題を解決することができる。
【0266】
(実施の形態21の説明)
図35は、実施の形態21を示す。図中、図19〜図34と同符号は、同一のものを示す。
【0267】
実施の形態21は、実施の形態12の移動体122が撮像手段の場合であって、付勢手段としての2枚の板バネ132a、132bの間に、撮像光学系が設置されている。
【0268】
実施の形態12の移動体122としての撮像手段170およびこの撮像手段170に接続されたフレキシブル基板172が、同一形状の2枚の板バネ132a、132bによって保持されている。また、フレキシブル基盤172が、実施の形態12のアクチュエータ110に付勢力Pをもって押し当てられるようになっている。
【0269】
2枚の板バネ132a、132bに挟まれた空間には、撮像光学系の一部をなす撮像レンズ体10174が配置されている。撮像レンズ体10174の下方には、撮像光学系の他の一部をなす撮像レンズ体10176が配置されている。2枚の板バネ132a、132bと、2枚の板バネ132a、132bの間に配置された撮像レンズ体10174とは、入れ子状になっている。なお、撮像レンズ体10174、176の光軸と撮像手段170の撮像面とは、相互に垂直状態を保持している。
【0270】
このように、実施の形態21は、付勢手段としての2枚の板バネ132a、132bに挟まれた空間に、撮像光学系の一部をなす撮像レンズ体10174が入れ子状に配置されている。これにより、実施の形態21は、2枚の板バネ132a、132bが設置されていても、カメラの光軸方向の長さを長くしなくても済み、カメラを小型化することができる。
【0271】
また、実施の形態21は、撮像光学系の後端をなす撮像レンズ体10174と撮像手段170との距離が限定されず、その配置に余裕が生じため、レンズ、ハウジング、意匠等についての設計の自由度が大きい。
【0272】
さらに、実施の形態21は、2枚の板バネ132a、132bが撮像レンズ体10174の外側に入れ子状に配置されている。これにより、実施の形態21は、カメラの光軸方向の長さを長くすることなく、2枚の板バネ132a、132bの光軸方向の長さを長くすることができる。このため、実施の形態21は、撮像手段170を移動する際の光軸方向の振れ幅を小さくすることができ、撮像手段170の光軸方向の振れによる画像への影響を小さくすることができる。
【0273】
(実施の形態22の説明)
図36は、実施の形態22を示す。図中、図19〜図35と同符号は、同一のものを示す。
【0274】
実施の形態22は、実施の形態21の移動体としての撮像手段170の代わりに、光路移動用レンズ178を使用し、付勢手段としての2枚の板バネ132a、132bの間に撮像光学系の一部および撮像手段が設置されている。
【0275】
実施の形態21の撮像手段70の代わりに、移動体としての光路移動用レンズ178が、同一形状の2枚の板バネ132a、132bによって保持されている。光路移動用レンズ178が実施の形態12のアクチュエータ110に付勢力Pをもって押し当てられている。
【0276】
2枚の板バネ132a、132bに挟まれた空間には、撮像光学系の一部をなす撮像レンズ体10180および撮像手段182が配置されている。光路移動用レンズ178を介した反対側には、撮像光学系の他の一部をなす撮像レンズ体10184が配置されている。2枚の板バネ132a、132bと、2枚の板バネ132a、132bの間に配置された撮像レンズ体10180および撮像手段182とは入れ子状になっている。なお、撮像レンズ体10180、184の光軸と撮像手段182の撮像面とは、垂直状態を保持している。
【0277】
このように、実施の形態22は、付勢手段としての2枚の板バネ132a、132bに挟まれた空間に、撮像光学系の一部をなす撮像レンズ体10801および撮像手段182が入れ子状に配置されている。これにより、実施の形態22は、実施の形態21の場合と同様の作用効果を達成することができる。
【0278】
なお、銀塩カメラの場合には、撮像手段182の代わりにフィルムを使用する。このとき、このフィルムを跨ぐように付勢手段としての2枚の板バネ132a、132bを配置することができる。
【0279】
(実施の形態23の撮像装置の概略説明。図37参照)
図37において、1001は撮像装置である。この撮像装置1001は、撮像ブロック1010と、信号処理ブロック1011と、A/D変換部1012と、信号発生器1013と、表示部1014と、振れ検出部1015と、振れ補正用制御手段1016と、画素ずらし用制御手段1017とを備える。
【0280】
(撮像ブロックの説明)
撮像ブロック1010は、被写体(図示せず)を撮影してアナログ画像信号を得るものである。この撮像ブロック1010は、撮影光学系1100と、シャッタ1101と、撮像手段1102と、撮像手段1102の支持部である振れ補正用支持手段1002および画素ずらし用支持手段1003と、撮像手段1102の駆動部である振れ補正用駆動手段1004および画素ずらし用駆動手段1005とから構成されている。
【0281】
撮影光学系1100は、レンズなどから構成されており、被写体像を撮像手段1102の結像面(図示せず)に結像させるものである。シャッタ1101は、撮影光学系100に入射された光を遮光するものであって、遮光を機械的機構で行うメカシャッタや、遮光を電気的に行う電子シャッタなどがある。撮像手段1102は、結像面に到達した光をアナログ電気信号に変換し、そのアナログ電気信号を前記A/D変換部1012に出力するものである。
【0282】
撮像ブロック1010において、被写体を撮影すると、その被写体からの光は、撮影光学系1100およびシャッタ1101を通過して撮像手段1102の結像面に到達し、その結像面上において被写体像として結像される。撮像手段1102の結像面に到達した光は、撮像手段1102によりアナログ電気信号に変換されてA/D変換部1012に出力される。撮像ブロック1010においては、撮像手段1102の作用により、撮影光学系1100を介して撮像手段1102の結像面に結像された被写体象から画像信号が得られる。
【0283】
(信号処理ブロックの説明)
信号処理ブロック1011は、撮像ブロック1010で得られたアナログ画像信号を前記A/D変換部1012でデジタル化されたデジタル画像信号を処理して外部に出力するものである。信号処理ブロック1011は、システムコントローラ1110と、センサデータ処理部1111と、表示出力処理部1112と、記録保存部1113とから構成されている。
【0284】
システムコントローラ1110は、撮像ブロック1010内の撮影光学系1100、シャッタ101および撮像手段1102を制御する制御部(図示せず)と、A/D変換部1012と、センサデータ処理部1111と、記録保存部1113と、信号発生器1013と、振れ検出部1015と、振れ補正用制御手段1016と、画素ずらし用制御手段17とにそれぞれ接続されている。システムコントローラ1110は、ズーム、合焦、露出、ホワイトバランス、ストロボ発光などの撮像動作、A/D変換、メモリのリード/ライト、振れ補正、画素ずらしなどのモード選択やキー入力に応じた動作などを制御するものである。なお、システムコントローラ1110は、マイクロコンピュータなどで構成されており、ROMにあらかじめ記憶しておいた各種プログラムに従ってマイクロコンピュータを作動させることにより、各ユニットの制御や演算処理を実行するものである。
【0285】
センサデータ処理部1111は、A/D変換部1012からのデジタル画像信号を入力すると共に、システムコントローラ1110の制御に従って、入力されたデジタル画像信号を記録保存部1113や表示出力処理部1112に出力するものである。なお、センサデータ処理部1111には、画像合成処理部1114が設けられている。
【0286】
表示出力処理部1112は、センサデータ処理部1111から入力されたデジタル画像信号を、液晶モニタなどの表示部1014に表示させたり、パーソナルコンピュータやTVモニタに出力したりするものである。
【0287】
記録保存部1113においては、下記のことが可能である。すなわち、
1−複数枚のデジタル画像信号を格納することが可能である。
2−撮影1回毎に一つのデジタル画像信号を格納し、数枚のデジタル画像信号が格納されたら一気に外部メモリカード(図示せず)に出力して、その外部メモリカードに記録を行うことにより1枚毎の撮影間隔を短縮することが可能である。
3−画素ずらし時には、記録保存部1113に格納された2枚のデジタル画像信号をセンサデータ処理部1111の画像合成処理部1114で高画質化した1枚の合成画像に変換することが可能である。
【0288】
(振れ検出部の説明)
振れ検出部1015は、撮像手段1102の結像面の振れ方向および振れ量を検出するための回路であり、角速度センサや角加速度センサなどにより構成される。振れ検出部1015により検出された振れ方向および振れ量の信号に基づき、システムコントローラ1110から振れ補正用制御手段1016に振れを補正するための信号が出力される。
【0289】
撮像手段1102の結像面の振れ方向は、図4に示すように、撮影光学系1100の光軸Z−Zに対して垂直でかつ相互に直交するX方向およびY方向である。X方向は、左右の水平方向であり、Y方向は、上下の垂直方向である。なお、X方向およびY方向は、この例においては左右水平方向および上下垂直方向であるが、その逆であっても良いし、また、他の方向であっても良い。
【0290】
(振れ補正用制御手段の説明)
振れ補正用制御手段1016は、撮像手段1102の振れ補正用駆動手段1004に接続されている。振れ補正用制御手段1016は、振れ検出部1015により検出された撮像手段1102の結像面の振れ方向および振れ量を打ち消すように撮像手段1102を振動させる信号を振れ補正用駆動手段1004に出力して、振れ補正を実行するものである。
【0291】
(画素ずらし用制御手段の説明)
画素ずらし用制御手段1017は、撮像手段1102の画素ずらし用駆動手段1005に接続されている。画素ずらし用制御手段1017は、画素ずらしを行う場合に、撮像手段1102のずらし量(例えば1画素)とずらし方向を制御する信号を前記画素ずらし用駆動手段1005に出力して、画素ずらしを実行するものである。
【0292】
(信号発生器の説明)
信号発生器1013は、シャッタ1101を作動させて撮像を行うためのスイッチや各種モードを設定するためのモードスイッチなどが具備されている。信号発生器1013は、モードスイッチなどを操作することにより、その操作に応じた信号を前記システムコントローラ1110に出力するものである。
【0293】
(振れ補正用支持手段の構成の説明。図38〜図41参照)
振れ補正用支持手段1002は、撮像手段1102を撮影光学系1100の光軸Z−Zに対して垂直でかつ相互に直交するX方向およびY方向に振動可能に支持するものである。
【0294】
振れ補正用支持手段1002は、図38〜図41に示すように、ほぼY方向に変位する第1板バネ体1021と、ほぼX方向に変位する第2板バネ体1022と、第1板バネ体1021の一端が固定され、かつ、光軸Z−Zに対して直角な第1支持板1023と、第2板バネ体1022の一端が固定され、かつ、光軸Z−Zに対して直角な第2支持板1024と、第1板バネ体1021の他端および第2板バネ体1022の他端がそれぞれ固定され、かつ、光軸Z−Zに対して直角な第3支持板1025と、から構成されている。
【0295】
第1板バネ体1021は、長手方向が光軸Z−Zに平行でありかつ光軸Z−Zに対して上下に対称に配置された4枚の板バネ1210から構成されている。4枚の板バネ1210は、第1支持板1023および第3支持板1025とによりリンクを構成する。
【0296】
第2板バネ体1022は、長手方向が光軸Z−Zに平行でありかつ光軸Z−Zに対して左右に対称に配置された4枚の板バネ1220から構成されている。4枚の板バネ1220は、第2支持板24および第3支持板25とによりリンクを構成する。
【0297】
第1板バネ体1021および第2板バネ体1022は、図41に示すように、2つの板バネユニット1212および1222から構成されている。板バネユニット1212および1222は、図41に示すように、1枚のバネ板(たとえば、金属板)の中央部分1211および1221が開口されて2枚の板バネ1210および1220が形成された構造をなす。第1板バネ体1021は、上下2つの板バネユニット1212を使用してなり、第2板バネ体1022は、左右2つの板バネユニット1222を使用してなる。
【0298】
第1板バネ体1021および第2板バネ体1022の両端部1213および1223は、光軸Z−Z側に折り曲げられている。折曲端部1213および1223は、第1支持板1023、第2支持板1024、第3支持板1025に固定するための位置決めおよび固定部分となる。折曲端部1213および1223には、位置決め用の穴やネジ止め用の穴などを設けることができる。
【0299】
第1板バネ体1021および第2板バネ体1022の折曲端部1213および1223と、第1支持板1023、第2支持板1024、第3支持板1025とは、ネジ止めにより固定される。固定手段としては、ネジ止め以外に、たとえば、カシメや接着などであっても良い。
【0300】
第1支持板1023の中央には、開口部1230が設けられている。第1支持板1023の上下両辺および左辺(なお、図38は、背面から見た図であるから、逆の右側の辺となる。以下、図38において、左右は逆となる)の中央には、側面から見てL字形状でかつ上下から見てT字形状をなす取り付け部1231がそれぞれ一体に設けられている。第2支持板1024は、第1支持板1023の正面側に位置する。第3支持板1025は、第1板バネ体1021および第2板バネ体1022を介して第1支持板1023および第2支持板1024の正面側に位置する。この第3支持板1025の中央には、開口部1250が設けられている。
【0301】
撮像手段1102は、ユニット1103内に格納されている。ユニット1103は、正面側が開口されており、側面側および背面側が閉塞されているものである。撮像手段1102の結像面は、ユニット1103の正面開口部に臨んでいる。なお、ユニット1103としては、たとえば、正面開口部および側面閉塞部からなる枠と、背面閉塞部からなる押さえ板から構成されているものを使用して、枠と押さえ板の間において撮像手段1102を挟み込んで格納するようにしても良い。
【0302】
ユニット1103の背面側(押さえ板)は、1本もしくは複数本の連結ピン1240により第2支持板1024の正面側に固定されている。連結ピン1240の固定は、ネジ止めやカシメや接着などで行う。撮像手段1102の結像面は、第3支持板1025の開口部1250に臨まれている。この結果、撮像手段1102は、第1支持板1023および第2支持板1024と第3支持板1025との間に配置され、かつ、第2支持板1024に支持されることとなる。
【0303】
ここで、撮像手段1102が支持された第2支持板1024は、可動側支持部となり、第1支持板1023は、固定側支持部となる。振れ補正用駆動手段1004は、固定側支持部の第1支持板1023と可動側支持部の第2支持板1024との間に配置されている。なお、図39中の符号1006は、一端が撮像手段1102に結線された配線部材である。
【0304】
(振れ補正用支持手段の作用の説明)
以下、上記のように構成された振れ補正用支持手段1002の作用について説明する。
【0305】
振れ補正用駆動手段1004をX方向に駆動させる。すると、固定側支持部の第1支持板1023に対して、可動側支持部の第2支持板1024は、X方向(左右水平方向)に変位する。このとき、第2板バネ体1022の4枚の板バネ1220は、X方向に作用し、第2支持板1024は、X方向に変位可能となる。一方、第1板バネ体1021の4枚の板バネ1210および第3支持板1025は、不動状態にある。
【0306】
振れ補正用駆動手段1004をY方向に駆動させる。すると、固定側支持部の第1支持板1023に対して、可動側支持部の第2支持板1024は、第3支持板1025および第2板バネ体1022を介して、Y方向(上下垂直方向)に変位する。このとき、第1板バネ体1021の4枚の板ネ1210は、Y方向に作用し、第2支持板1024は、Y方向に変位可能となる。一方、第2板バネ体1022の4枚の板バネ1220および第3支持板1025は、第2支持板1024と共に、リンクの構成を保持した状態で平行移動する。
【0307】
第2支持板1024のX方向およびY方向の変位に伴なって、撮像手段1102もX方向およびY方向に変位し、撮影装置の振れが補正されることとなる。
【0308】
(振れ補正用支持手段の効果の説明)
このように、実施の形態23は、第1板バネ体1021、第2板バネ体1022、第1支持板1023、第2支持板1024、第3支持板1025から構成された振れ補正用支持手段1002中に撮像手段1102が配置されたものである。このために、実施の形態23は、振れ補正用支持手段1002を小型化することができ、撮影装置を小型化することができる。
【0309】
特に、実施の形態23は、第1板バネ体1021の4枚の板バネ1210と第1支持板1023および第3支持板1025とにより、また、第2板バネ体1022の4枚の板バネ1220と第2支持板1024および第3支持板1025とにより、それぞれリンクが構成されている。この結果、1枚の板バネ1210、1220に加わる負荷が低減化される。
【0310】
実施の形態23は、1つの板バネユニット1212、1222で2枚の板バネ1210、1220が形成されるので、部品点数を削減できる。なお、2つの板バネユニット1212、1222を1つの部品で構成すれば、さらに部品点数を削減できる。また、板バネユニット1212、1222を使用せずに、4枚の板バネ1210、1220をばらばらの状態で使用しても良い。
【0311】
実施の形態23は、第1板バネ体1021および第2板バネ体1022の両端部の折曲端部1213、1223を、第1支持板1023、第2支持板1024、第3支持板1025に固定するための位置決めおよび固定部分として使用するものである。これにより、実施の形態23は、別部品としての位置決め部品や固定部品が不要となり、その分、部品点数を削減できる。
【0312】
実施の形態23は、第1板バネ体1021および第2板バネ体1022の両端部の折曲端部1213、1223が光軸Z−Z側(内側)に折り曲げられているので、撮影装置を小型化できる。なお、実施の形態23における第1板バネ体1021および第2板バネ体1022は、4枚の板バネ210および220からなるものである。ところが、この発明においては、第1板バネ体1021および第2板バネ体1022の構成は特に限定しない。例えば、1枚の板バネ、複数枚の板バネからなる第1板バネ体および第2板バネ体であっても良い。
【0313】
(振れ補正用駆動手段の構成の説明。図38、図39、図42、図43参照)
振れ補正用駆動手段1004は、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040と、Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041とから構成されている。X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041は、可動側支持部の第2支持板1024と固定側支持部の第1支持板1023との間に配置されている。
【0314】
X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041は、図42に示すように、積層型圧電素子1400、1410の両端に湾曲した板バネを張り渡したもの、すなわち、変位部1401、1411を両側(図42においては上下)に設けてなるものである。
【0315】
この状態で積層型圧電素子1400、1410に電圧を加える。すると、積層型圧電素子1400、1410は、長手方向(図42中の矢印A1方向、すなわち、左右方向)に膨張する。このとき、2枚の湾曲した板バネからなる変位部1401、1411は、引っ張られてその曲率が変化する。この曲率の変化は、積層型圧電素子1400、1410の変位方向と直角方向(図42中の矢印B1方向、すなわち、上下方向)の変位となる。
【0316】
変位部1401、1411は、積層型圧電素子1400、1410の両側に設けられている。この結果、曲率の変化による変位量は、2倍となり、積層型圧電素子1400、1410の膨張による変化より大きな変位量が得られる。すなわち、拡大機構により直角変換された拡大変位が得られることなり、この拡大された変位量を振れ補正の駆動源として利用する。なお、拡大機構付き積層型圧電素子については、この出願人が先に出願した特開平11−204848号公報を参照のこと。
【0317】
X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041は、図38および図39に示すように、撮像手段1102の結像面と反対側の位置にほぼ同一平面上に配置されている。すなわち、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040は、変位部1401の変位方向がX方向に合致するように、第1支持板1023の左辺の中央に配置されている。Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041は、変位部1411の変位方向がY方向に合致するように、第1支持板1023の下辺の中央に配置されている。
【0318】
X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041は、積層型圧電素子1400、1410の変位方向(積層型圧電素子1400、1410の長手方向)が撮像手段1102の振動方向(X方向およびY方向)に対して直交した状態でそれぞれ配置されている。
【0319】
X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の変位部1401およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の変位部1411は、可動側支持部の第2支持板1024と固定側支持部の第1支持板1023との間に、X方向用ローラ1402およびY方向用ローラ1412とX方向用調整ネジ1403およびY方向用調整ネジ1413を介して、配置されている。
【0320】
可動側支持部の第2支持板1024の背面側上下左右の4箇所には、連動ピン1042の一端がそれぞれ固定されている。連動ピン1042の固定は、連結ピン1240の固定と同様に、ネジ止めやカシメや接着などで行う。第2支持板1024に固定された4本の連動ピン1042は、第1支持板1023の開口部1230および固定基板1031の逃げ穴1311を通過して固定基板1031の背面側に突出する。なお、この4本の連動ピン1042は、振れ補正時において、第1支持板1023の開口部1230に干渉しないように、また、振れ補正時および画素ずらし時において、固定基板1031の逃げ穴1311に干渉しないように、それぞれ構成されている。
【0321】
4本の連動ピン1042の他端には、ローラ1402および1412が転動可能に取り付けられている。4個のローラのうち、左右2個のローラは、X方向用ローラ1402であって、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の内側の変位部1401とX方向用付勢スプリング1430とに当接していてY方向に転動する。上下2個のローラは、Y方向用ローラ1412であって、Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の内側の変位部1411とY方向用付勢スプリング1431とに当接していてX方向に転動する。この連動ピン1042とローラ1402および1412に抜け防止機構を設けることにより、組付け性を向上させることが可能である。
【0322】
固定側支持部の第1支持板1023の左辺および下辺の取り付け部1231には、X方向用調整ネジ1403およびY方向用調整ネジ1413が設けられている。第1支持板1023の取り付け部1231には、ネジ穴が設けられている。ネジ穴には、X方向用調整ネジ1403およびY方向用調整ネジ1413が取り付けられている。X方向用調整ネジ1403の先端およびY方向用調整ネジ1413の先端は、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の外側の変位部1401およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の外側の変位部1411にそれぞれ当接している。なお、X方向用調整ネジ1403およびY方向用調整ネジ1413は、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の変位部1401の中心およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の変位部1411の中心にそれぞれ当接させることが望ましい。
【0323】
X方向用調整ネジ1403およびY方向用調整ネジ1413は、撮像手段1102のX方向およびY方向の初期位置を調整するものである。X方向用調整ネジ1403およびY方向用調整ネジ1413を回転させる。すると、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041と、左側のX方向用ローラ1402および下側のY方向用ローラ1412と、左側の連動ピン1042および下側の連動ピン1042と、第2支持板1024と、連結ピン1240と、ユニット1103を介して、撮像手段1102がX方向およびY方向に微動する。この結果、撮像手段1102は、光軸Z−Zに対して所定の位置(初期位置)に調整されて位置する。
【0324】
可動側支持部の第2支持板1024と固定側支持部の第1支持板1023との間には、図38に示すように、X方向用付勢スプリング1430とY方向用付勢スプリング1431とがそれぞれ介在されている。X方向用付勢スプリング1430とY方向用付勢スプリング1431とは、単一の付勢スプリング1043から構成されている。単一の付勢スプリング1043は、中央のリンク部1432と、閉じたアームを開いた状態で使用する左右両アーム部のX方向用付勢スプリング1430およびY方向用付勢スプリング1431とからなる。
【0325】
リンク部1432は、第1支持板1023の背面側右上の角部に固定された円柱突起1232に係合されている。一方、X方向用付勢スプリング1430およびY方向用付勢スプリング1431は、右側のX方向用ローラ1402および上側のY方向用ローラ1412に弾性当接する。
【0326】
この結果、X方向用付勢スプリング1430は、右側のX方向用ローラ1402および連動ピン1042を介して第2支持板1024を、さらに、この第2支持板1024と、連結ピン1240と、ユニット1103を介して、撮像手段1102を、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040側(左側)に付勢させる。
【0327】
これにより、左側の連動ピン1042を介して、可動側支持部の左側のX方向用ローラ1402は、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の内側の変位部1401に当接する。それに伴なって、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の外側の変位部1401には、固定側支持部のX方向用調整ネジ1403が当接する。
【0328】
Y方向用付勢スプリング1430は、上側のY方向用ローラ1412および連動ピン1042を介して第2支持板1024を、さらに、この第2支持板1024と、連結ピン1240と、ユニット1103を介して、撮像手段1102を、Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041側(下側)に付勢させる。
【0329】
これにより、下側の連動ピン1042を介して、可動側支持部の下側のY方向用ローラ1412は、Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の内側の変位部1411に当接する。それに伴なって、Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の外側の変位部1411には、固定側支持部のY方向用調整ネジ1413が当接する。
【0330】
(振れ補正用駆動手段の作用の説明)
以下、上記のように構成された振れ補正用駆動手段1004の作用について説明する。
【0331】
振れ検出部1015により検出された撮像手段1102の結像面の振れ方向および振れ量を打ち消すように撮像手段1102を振動させる信号が振れ補正用制御手段1016から振れ補正用駆動手段1004に出力される。
【0332】
例えば、X方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040に電圧が印加される。すると、積層型圧電素子1400が長手方向において変位する。それに伴なって、変位部1401が積層型圧電素子1400の変位方向と直行する方向、すなわち、X方向に拡大変位する。その拡大変位は、左側のX方向用ローラ1402および連動ピン1042を介して第2支持板1024に、さらに、この第2支持板1024と、連結ピン1240と、ユニット1103を介して、撮像手段1102に、それぞれ伝達される。この結果、撮像手段1102は、X方向に振動して、X方向の振れが補正される。そして、撮像手段1102のX方向の振動時においては、第2支持板1024および上下の連動ピン1042を介して、上下のY方向用ローラ1412がY方向用付勢スプリング1431とY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1041の内側の変位部1411上をX方向に転動する。
【0333】
また、例えば、Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子41に電圧が印加される。すると、積層型圧電素子1410が長手方向において変位する。それに伴なって、変位部1411が積層型圧電素子1410の変位方向と直行する方向、すなわち、Y方向に拡大変位する。その拡大変位は、下側のY方向用ローラ1412および連動ピン1042を介して第2支持板1024に、さらに、この第2支持板1024と、連結ピン1240と、ユニット1103を介して、撮像手段1102に、それぞれ伝達される。この結果、撮像手段1102は、Y方向に振動して、Y方向の振れが補正される。そして、撮像手段1102のY方向の振動時においては、第2支持板1024および左右の連動ピン1042を介して、左右のX方向用ローラ1402がX方向用付勢スプリング1430とX方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040の内側の変位部1401上をY方向に転動する。
【0334】
なお、実施の形態23において、X方向用およびY方向用のローラ1402、1412は、連動ピン1042を介して可動側支持部の第2支持板1024に取り付けられており、一方、X方向用およびY方向用の調整ネジ1403、1413は、固定側支持部の第1支持板1023に取り付けられている。ところが、この発明においては、その逆に、固定側支持部の第1支持板1023にX方向用およびY方向用のローラ1402、1412を取り付け、可動側支持部の第2支持板1024にX方向用およびY方向用の調整ネジ1403、1413を取り付けても良い。
【0335】
(振れ補正用駆動手段の効果の説明)
このように、実施の形態23は、撮像手段1102を振動させる変位部1401、1411の拡大変位方向と積層型圧電素子1400、1410の変位方向とが直交する。このために、実施の形態23は、積層型圧電素子1400、1410の変位方向、すなわち、積層型圧電素子1400、1410の長手方向が撮像手段1102の振動方向(X方向、Y方向)に対して直交した状態で拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041を配置することができる。これにより、実施の形態23は、積層型圧電素子の長手方向が撮像素子の振動方向に合致した状態で積層型圧電素子を配置する装置と比較した場合、振れ補正用駆動手段1004を小型化することができ、撮像装置を小型化できる。
【0336】
特に、実施の形態23は、振れ補正用駆動手段1004として拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041を使用する。この結果、実施の形態23は、積層型圧電素子1400、1410の変位よりも増幅した変位が得られるので、補正代を大きくとることができ、大きな振れ量にも対応することができる。
【0337】
実施の形態23は、変位部1401、1411と積層型圧電素子1400、1410との変位方向が直交する。この結果、実施の形態23は、積層型圧電素子1400、1410の制御や撮像手段1102の振動制御などを簡素化することができると共に、駆動時のロスを防止して、少電圧で十分な駆動力と駆動量を確保することができる。
【0338】
実施の形態23は、撮像手段1102を光軸Z−Zに対して垂直でかつ相互に直交するX方向およびY方向に振動させるものであるから、多元的な振れ補正に対応することができる。
【0339】
実施の形態23は、X方向用およびY方向用の拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041を撮像手段1102の結像面と反対側の位置にほぼ同一平面上に配置させるものである。これにより、実施の形態23は、撮像手段1102の上下左右の空間を小型化でき、かつ、撮像手段1102の背面側(結像面と反対側)の空間を小型化できる。なお、撮像手段1102の結像面と反対側と、撮影光学系1100と反対側とは、この明細書においては、同義語である。
【0340】
実施の形態23は、可動側支持部の第2支持板1024と固定側支持部の第1支持板1023との間には、X方向用およびY方向用の付勢スプリング1430、1431が配置されている。これにより、実施の形態23は、可動側支持部のX方向用およびY方向用ローラ1402、1412と、固定側支持部のX方向用およびY方向用調整ネジ1403、1413とがX方向用およびY方向用拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041の変位部1401、1411に当接する。その当接した状態で可動側支持部の第2支持板1024および撮像手段1102が固定側支持部の第1支持板1023に対してX方向およびY方向に振動するものである。このために、実施の形態23は、X方向用およびY方向用付勢スプリング1430、1431の付勢力のロスが低減され、かつ、X方向用およびY方向用付勢スプリング1430、1431のヒステリシスが生じ難くなる。この結果、実施の形態23は、X方向用およびY方向用付勢スプリング1430、1431の付勢力が安定して、位置精度が安定する。
【0341】
実施の形態23は、X方向用付勢スプリング1430とY方向用付勢スプリング1431とが単一の付勢スプリング1043から構成されているので、部品点数が削減され、かつ、装置が小型化される。
【0342】
実施の形態23は、可動側支持部のX方向用およびY方向用ローラ1402、1412と、固定側支持部のX方向用およびY方向用調整ネジ1403、1413とが他の部品を介さずにX方向用およびY方向用の拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041の内外両側の変位部1401、1411に当接するので、位置精度が部品精度に依存しないメリットがある。
【0343】
実施の形態23は、X方向用およびY方向用の拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041の内側の変位部1401、1411およびX方向用およびY方向用付勢スプリング1430、1431と、第2支持板1024に固定された連動ピン1042との間に、X方向用およびY方向用のローラ1402、1412が配置されている。これにより、実施の形態23は、可動側支持部の第2支持板1024および撮像手段1102が固定側支持部の第1支持板1023に対してX方向およびY方向に振動する際の摩擦抵抗が低減され、撮影装置の精度が向上されると共に、駆動力に対する負荷が軽減される。
【0344】
実施の形態23は、X方向用およびY方向用の拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041の外側の変位部1401、1411と、ローラ1402、1412が配置されていない第1支持板1023の取り付け部1231との間に、X方向用およびY方向用の調整ネジ1403、1413が設けられている。これにより、実施の形態23は、第2支持板1024を介して撮像手段1102のX方向およびY方向の初期位置の調整が可能である。
【0345】
(振れ補正の制御の説明。図44〜図46参照)
振れ補正時の撮像手段102の変位と時間について図44を参照して説明する。
【0346】
手振れは当然ながら露光期間中に発生してしまうと被写体像が流れて鮮鋭感のないブレ画像となってしまう。また、拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041に電圧が印加されていない状態で、電圧を印加すると片方向にしか変位できない。そのために、片方向の振れにしか対応できなくなる。そこで、露光前に変位量の中心位置に撮像手段1102を変位させ、両方向に変位できるようにする必要がある。
【0347】
図44は、振れ補正時の撮像手段1102の変位と時間について表記したグラフである。横軸に時間を、縦軸にこの例ではY方向(上下垂直方向)の変位をそれぞれ示す。先述したように露光前に撮像手段1102を両方向の変位が可能な位置に待機させる。この動作を斜めの直線矢印で表記している。すなわち、その位置が振れ補正の原点位置Oとなる。図中、上下の波線矢印にて振れ補正の原点位置からのY方向の変位を表記している。
【0348】
そして、露光開始と共に振れ検出部1015により振れの検出を行う。その検出データに基づいて、振れ補正用制御手段1016により、振れ補正用駆動手段1004を駆動させて、振れ補正用支持手段1002を介して、撮像手段1102を振れに打ち消しあうように変位させる。露光期間中の撮像手段1102の変位は、図44に示すように、非線型の波線となる。ここで、図44において、露光期間中に撮影装置は、Y方向に上下に振動しており、その振動を打ち消すように撮像手段1102を駆動させる。これにより、露光期間中の振れ量を低減することとなり、鮮鋭な画像を取得することが可能となる。
【0349】
なお、図44においては、撮像手段1102のY方向の振れ補正について説明したが、X方向(左右水平方向)の振れ補正もY方向の振れ補正と同様に同時に行われる。
【0350】
つぎに、振れの補正量について図45を参照して説明する。振れについて説明すると、振れの種類としては、撮像装置が平行に移動するシフト振れと、撮像装置が回転することにより発生するチルト振れがある。カメラやデジタルスチルカメラでは、ホールディング性、レリーズ位置等の関係により、後者チルト振れの発生確率が高い。また、シフト振れは、被写体距離に関わることなく一定であるが、チルト振れの場合、被写体距離が離れればよりその影響が大となる。カメラやデジタルスチルカメラ等では、被写体が遠距離にあることも少なくなく、このチルト振れを改善する事が振れ補正に有効な手段となる。
【0351】
図45は撮像装置の撮像ブロック1010の撮影光学系1100と撮像手段1102を模式的に表記している。
【0352】
通常の撮影では、被写体Cからの光線Dは、実線の撮影光学系1100を通り実線の撮像手段1102の結像面に到達する。無限遠から入射された被写体光Dは、撮影光学系1100の焦点距離fの位置に結像点を有する。その状態で角度θほど撮像装置が傾くと、撮影光学系1100、撮像手段1102の結像面共に点線の状態となる。すなわち、被写体Cからの光線Dは、結像面の異なる位置に到達するため、露光中に連続的にこのような動作が生じた場合、結像面では、被写体像が流れた流れ像(ブレ画像)となってしまう。傾いた状態で被写体像を結像面の同等の位置に合わせるには、aにある撮像手段102の結像面をbの位置に変位させれば良い。この時のaからbへの変位量が振れの補正量となる。この補正量は、f、θを用いるとf・tanθと表すことができる。また、回転振れ量のθは、非常に微小な角度であるため、f・tanθ≒f・θと近似することができる。よって、振れの補正量はf・θにて表される。
【0353】
さらに、振れ補正の動作について図46のフローチャートを参照して説明する。
【0354】
まず、待機状態(S100)にある撮像装置に撮影者が撮影を行う場合、撮影者の意図によりレリーズが押される(S101)。レリーズが押されることにより撮影開始となる。すなわち、露光開始(S102)となるが、同時に振れ検出部(角速度検出手段)1015による振れ検出も開始する(S103)。
【0355】
つぎに、オフセット電圧計算、オフセット電圧減算を行う(S104)。これは、振れ検出部1015の入力(振動)が0の時でも、撮像装置の傾きにより、電圧が発生してしまうので、実際の振動があった時に発生する電圧から0時の電圧を引いて振動に応じた電圧を出力し正確な振れ(角速度)検出を行うためと、誤差の累積を防止するために行う。
【0356】
それから、電圧―角速度変換(角速度ω)を行う(S105)。これは、振れ検出部1015から得られた電圧を角速度に変換するための処理である。続いて、積分処理(角度θ)を行う(S106)。これは、変換された角速度ωを積分することにより、露光開始からの角度θを算出するためである。
【0357】
さらに、撮像手段1102の駆動量の演算を行う(S107)。これは、求めた角度θから撮像手段1102が変位しなければならない位置を算出し、撮像手段1102が算出した位置に変位するための電圧を求める演算である。ちなみに、撮像手段1102を変位させるための電圧をVとすると、変換係数kを用いてV=k・f・θと表される。fは撮影光学系100の焦点距離、θは角度である。
【0358】
つぎに、撮像手段1102を駆動するために求められた撮像手段1102の駆動量の電圧Vを印加する(S108)。そうすることにより、露光開始からの振れ量に応じた振れ補正を実行する。
【0359】
そして、補正を行った後、露光終了の信号があれば、そのまま撮影終了となる(S109、S110)。ところが、露光終了でない場合は、電圧―角速度変換からのルーチンを再度行い、振れに対して追従して補正を行うこととなる(S109、S104、S105、S106、S107、S108)。それにより、精度の高い振れ補正を可能としている。
【0360】
前記図46のフローチャートに基づく振れ補正の動作は、システムコントローラ1110において制御される。
【0361】
このように、実施の形態23は、振れ検出部1015およびシステムコントローラ110を介して、振れ補正用制御手段10により、振れ補正用駆動手段100動を制御することができるので、振れ補正を自動的に制御することが可能である。
【0362】
(画素ずらし用支持手段および画素ずらし用駆動手段の構成の説明。図38および図39参照)
画素ずらし用支持手段1003は、撮像手段1102、振れ補正用支持手段1002および振れ補正用駆動手段1004を、撮影光学系1100の光軸Z−Zに対して垂直な画素ずらし方向、この例では、Y方向(上下垂直方向)に移動可能に支持するものである。画素ずらし用支持手段1003は、複数本、この例では、4本ガイドピン1030と、固定基板1031と、呼び込みスプリング1032とからなる。
【0363】
ガイドピン1030の一端は、振れ補正用支持手段1002の第1支持板1023の背面側に固定されている。ガイドピン1030は、光軸Z−Z方向に撮像手段1102の結像面と反対側に延設されている。一方、固定基板1031には、4個の長溝のガイド溝1310がY方向に長く設けられている。ガイド溝1310には、ガイドピン1030がY方向にガイド可能に挿通されかつ係合されている。
【0364】
ガイドピン1030の他端には、呼び込みスプリング抜け止め機構1300が設けられている。ガイドピン1030の他端部には、呼び込みスプリング1032が巻装されている。呼び込みスプリング1032は、圧縮状態で、抜け止め機構1300と固定基板1031との間に介在されている。この結果、第1支持板1023(撮像手段1102、振れ補正用支持手段1002、振れ補正用駆動手段1004)と、固定基板1031とは、光軸Z−Z方向に当接され、かつ、Y方向、すなわち、画素ずらし方向に移動可能となる。
【0365】
固定基板1031には、4個の逃げ穴1311が設けられている。この4個の逃げ穴1311には、4本の連動ピン1042が挿通されている。この逃げ穴1311は、振れ補正時および画素ずらし時において、連動ピン1042が固定基板1031に干渉しないようにするためのものである。また、固定基板1031の背面側のほぼ中央には、取り付け部1312が光軸Z−Z方向に撮像手段1102の結像面と反対側に一体に突設されている。取り付け部1312は、画素ずらし用駆動手段1005の積層型圧電素子1050を取り付けるためのものである。
【0366】
画素ずらし用駆動手段1005は、撮像手段1102、振れ補正用支持手段1002、振れ補正用駆動手段1004を所定量Y方向の画素ずらし方向に移動させるものである。
【0367】
画素ずらし用駆動手段1005は、積層型圧電素子1050から構成されている。積層型圧電素子1050は、固定基板1031のうち撮像手段1102の結像面と反対側の位置に、振れ補正用駆動手段1004のX方向用およびY方向用の拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041と共にほぼ同一平面上に、変位方向(積層型圧電素子1050の長手方向)がY方向(画素ずらし方向)になるように配置されている。積層型圧電素子1050の一端は、振れ補正用支持手段1002の第1支持板1023の上側の取り付け部1231に固定されている。積層型圧電素子1050の他端は、固定基板1031の取り付け部1312に固定されている。
【0368】
振れ補正用支持手段1002の第1支持板1023と固定基板1031との間には、戻しスプリング1051が配置されている。この戻しスプリング1051は、積層型圧電素子1050への電圧印加をオフしたときに、呼び込みスプリング1032のスプリング作用および第1支持板1023と固定基板1031との摩擦作用により、第1支持板1023を介して撮像手段1102が待機状態位置に戻りきらないのを防ぐためのものである。
【0369】
(画素ずらし用支持手段および画素ずらし用駆動手段の作用の説明)
以下、上記のように構成された画素ずらし用支持手段1003および画素ずらし用駆動手段1005の作用について説明する。
【0370】
信号発生器1013において、画素ずらしモードを選択する。すると、積層型圧電素子1050に電圧が印加され、積層型圧電素子1050が長手方向に膨張する。それに伴なって、ガイドピン1030および第1支持板1023を介して撮像手段1102が固定基板1031に対して、待機状態位置からY方向に1画素分移動する。
【0371】
1画素ずらした状態での撮影が完了した時点で、積層型圧電素子1050への電圧印加をオフにする。すると、戻しスプリング1051の作用により、ガイドピン1030および第1支持板1023を介して撮像手段1102が固定基板1031に対して、待機状態位置に戻る。
【0372】
画素ずらしにおいて、ガイドピン1030を介して、固定基板1031に対して1画素分移動するのは、第1支持板1023をはじめとする振れ補正用支持手段2(第1バネ体1021、第2バネ体1022、第1支持板1023、第2支持板1024、第3支持板1025などから構成されている)および振れ補正用駆動手段1004(拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041、ローラ1402、1412、調整ネジ1403、1413、連動ピン1042、付勢スプリング1043などから構成されている)および撮像手段102である。
【0373】
(画素ずらし用支持手段および画素ずらし用駆動手段の効果の説明)
このように、実施の形態23は、振れ補正用支持手段1002に画素ずらし用支持手段1003を光軸Z−Z方向に撮像手段1102の結像面と反対側に配置したものである。この結果、実施の形態23は、撮像手段1102の上下左右の空間を小型化でき、撮像手段1102の背面側(結像面と反対側)の空間を小型化できる。
【0374】
特に、実施の形態23は、画素ずらし用駆動手段1005として積層型圧電素子1050を使用し、かつ、振れ補正用駆動手段1004の拡大機構付き積層型圧電素子1040、1041と共に固定基板1031のうち撮像手段1102の結像面と反対側の位置にほぼ同一平面上に配置したものである。この結果、実施の形態23は、撮像手段1102の上下左右の空間を小型化でき、撮像手段1102の背面側(結像面と反対側)の空間を小型化できる。
【0375】
(画素ずらしの制御の説明。図47)
つぎに、画素ずらし時における撮像手段1102の変位について図47を参照して説明する。
【0376】
撮像手段1102の受光素子部にある各画素には、赤色R、緑色G、青色Bの市松配列を施した各色フィルターが取付けてある。ここでは、解りやすくR画素は赤色、G画素は緑色、B画素は青色を主に感度を持つ画素と考える。このような画素配列よりなる撮像手段1102でまず記録を行う。
【0377】
それから、画素ずらし方向(変位方向)である上方向に1画素分上にずらした状態で記録を行う。その2回の記録画像を合成することにより、R画素はR+G、上段G画素はG+B、下段G画素はG+R、B画素はB+Gのデータを保有することとなる。
【0378】
すなわち、1画面全体にGのカラー画像情報が取得され、被写体の情報量が増える。また、上記の合成画素中のBまたはRの不足画素を隣接画素から算出することも可能であり、1画素中にG、B、Rの全ての色情報を得ることが可能となる。さらに、Gの波長域は人間の視覚では最も視感度が高いことやCCDの感度分布が広いこと、しかも、人間の視覚の特性として被写体の輝度の変化に比べて色合いの変化の判別能力が低いことなどにより、人間の視覚特性に合致した高画質画像を取得することが可能となる。
【0379】
画素ずらしの動作は、システムコントローラ1110において制御される。なお、前記画素ずらしの制御については、この出願人が先に出願した特開平10−327359号公報、特開平10−336686号公報を参照のこと。
【0380】
このように、実施の形態23は、信号発生器1013およびシステムコントローラ1110を介して、画素ずらし用制御手段1017により、画素ずらし用駆動手段1005の駆動を制御することができる。この結果、実施の形態23は、画素ずらしを自動的に制御することができる。
【0381】
(配線部材の説明。図48および図49参照)
撮像手段1102には、配線部材1006の一端の結線部1060が結線されている。配線部材1006の他端には、別個の電子基板など(図示せず)の電気回路に接続する接続端子部1061が設けられている。結線部1060と接続端子部1061との間には、フレキシブル配線部1062が配線されている。
【0382】
フレキシブル配線部1062は、帯状のフレキシブル絶縁体1063からなる。フレキシブル絶縁体1063には、複数本の配線パターン1064が平行にプリントされている。フレキシブル絶縁体1063には、複数本の切れ込み1065が配線パターン1064の間にかつ配線パターン1064と平行に設けられている。
【0383】
このように、実施の形態23は、フレキシブル絶縁体1063に複数本の切れ込み1065を配線パターン1064の間にかつ配線パターン1064と平行に設けてなるものである。この結果、実施の形態23は、配線パターン1064に影響なくフレキシブル配線部1062の剛性を低下させることができる。したがって、実施の形態23は、剛性による駆動時の作動誤差が低減できて、位置精度が向上されると共に、駆動力に対する負荷が軽減される。また、フレキシブル配線部1062は、帯状をなすので、配線部材1006の薄型化が可能となって、撮影装置を小型化できる。
【0384】
なお、実施の形態23は、デジタルスチルカメラなどの撮像装置に使用した例について説明したが、この発明の撮影装置における振れ補正装置は、その他の撮像装置にも適用できる。
【0385】
また、実施の形態23において、第2支持板1024は、撮像手段1102を支持した可動側支持部であり、第1支持板1023は、固定側支持部である。ところが、この発明の撮影装置における振れ補正装置は、その逆に、第1支持板を撮像手段1102を支持する可動側支持部とし、第2支持板を固定側支持部としても良い。
【0386】
【発明の効果】
請求項1にかかる発明は、振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出して振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定し、前記補正動作開始位置から振れ補正手段を駆動制御して振れを補正するものである。このために、請求項1にかかる発明は、撮影装置の振れを迅速にかつ確実に補正することができ、手振れなどの撮影の失敗を少なくすることができる。すなわち、請求項1にかかる発明は、補正動作開始位置から振れ補正手段を駆動制御させることで、実際の手振れなどに対する振れ補正手段の可動範囲を有効に利用できることとなり、よって、補正効果が高く、手振れなどによる撮影の失敗を激減させることができる。
【0387】
また、請求項2にかかる発明は、記憶手段により、振れ検出手段で検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報と撮影条件情報とがともに経時的に更新記憶される。このために、請求項2にかかる発明は、露光条件などの撮影条件が変化した場合にも効果的に手振れを補正することができる。
【0388】
また、請求項3にかかる発明は、撮影準備操作を検知し補正動作開始位置に振れ補正手段を駆動させた後、撮影開始操作を検知することで振れを補正することができる。このために、請求項3にかかる発明は、手振れによる撮影の失敗をさらに少なくすることができる。
【0389】
また、請求項4にかかる発明は、撮影準備操作を検知し撮影開始操作を検知するまでの間に振れ補正手段を駆動することができる。このために、請求項4にかかる発明は、より効果的に振れを補正することができる。
【0390】
また、請求項5にかかる発明は、実際に撮影が開始すると、予測振れ情報の算出などの処理を停止させることができる。このために、請求項5にかかる発明は、不要な演算処理による消費電力の浪費を抑えることができる。
【0391】
また、請求項6にかかる発明は、制御手段によって振れ補正手段を駆動制御するときに、補正動作開始位置を領域として扱うことにより、振れ補正手段を補正動作開始位置に駆動制御する際に要する時間を短縮させることができる。すなわち、撮影開始時間を短縮させることができる。また、請求項6にかかる発明は、補正動作開始位置を領域情報として扱うことにより、振れ補正手段の移動量を抑えつつ、振れを効果的に補正することができる。さらに、請求項6にかかる発明は、予測精度の劣化などにより、補正動作開始位置が多少ずれたとしても、振れ補正手段が補正動作する範囲を逸脱する確率を抑え、手振れによる撮影の失敗を極力少なくすることができる。
【0392】
また、請求項7にかかる発明は、予測振れ情報を用いて対応関係記憶手段にあらかじめ記憶されている予測振れ情報と補正動作開始位置との対応関係を検索して振れ補正手段の補正動作開始位置を決定するものである。このために、請求項7にかかる発明は、補正動作開始位置を素早く決定でき、撮影動作の指示から実際に撮影動作に入るまでの時間を短縮させることができ、タイムラグが少ない撮影装置を提供できる。
【0393】
また、請求項8にかかる発明は、振れ検出情報の振れ量が補正範囲記憶手段に記憶されている範囲を越えると、報知手段が警告を発する。このために、請求項8にかかる発明は、予測以上の手振れや不正確な予測により振れ補正手段が補正しきれず手振れした画像を撮影した場合でも、下記の手段を講じることができる。すなわち、撮影者に撮影を中止させ、あるいは、被写体像の取り直しをさせ、または、消去可能な記憶媒体に画像情報を記憶する撮影装置などの場合であれば記録媒体への書き込みを事前に取り消させることができる。したがって、請求項8にかかる発明は、撮影者の意図する画像情報を取得することができる。
【0394】
また、請求項9にかかる発明は、不要な撮影の回避や不要な補正動作による電力の消費を抑えることができる。
【0395】
また、請求項10にかかる発明は、請求項1にかかる発明と同様に、撮影装置の振れを迅速にかつ確実に補正することができ、手振れなどの撮影の失敗を少なくすることができる。すなわち、請求項10にかかる発明は、請求項1にかかる発明と同様に、補正動作開始位置から振れ補正手段を駆動制御させることで、実際の手振れなどに対する振れ補正手段の可動範囲を有効に利用できることとなり、よって、補正効果が高く、手振れなどによる撮影の失敗を激減させることができる。
【0396】
また、請求項11にかかる発明は、請求項2にかかる発明と同様に、振れ検出手段で検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報と撮影条件情報とがともに経時的に更新記憶される。このために、請求項11にかかる発明は、請求項2にかかる発明と同様に、露光条件などの撮影条件が変化した場合にも効果的に手振れを補正することができる。
【0397】
また、請求項12にかかる発明は、請求項3にかかる発明と同様に、撮影準備操作を検知し補正動作開始位置に振れ補正手段を駆動させた後、撮影開始操作を検知することで振れを補正することができる。このために、請求項12にかかる発明は、請求項3にかかる発明と同様に、手振れによる撮影の失敗をさらに少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すカメラの概略斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1の測定データ例を示し、(a)はカメラ軸に対する回転変位例を示すグラフ、(b)は結像面でのずれに換算した結果を示すグラフである。
【図3】この発明の実施の形態1の機能的構成例を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態1の構成例を示す制御系を含む斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1の撮影手順の制御例を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1の補正動作開始位置への駆動制御を示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態2の構成例を示す制御系を含む斜視図である。
【図8】この発明の実施の形態2の撮影手順の制御例を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態3のデータ処理例を示すグラフである。
【図10】この発明の実施の形態4を示す説明図である。
【図11】この発明の実施の形態5を示す説明図である。
【図12】この発明の実施の形態5の機能的構成例を示すブロック図である。
【図13】この発明の実施の形態6および9の機能的構成例を示すブロック図である。
【図14】この発明の実施の形態7の機能的および具体的構成例を併せて示すブロック図である。
【図15】この発明の実施の形態7の構成例を示す制御系を含む斜視図である。
【図16】この発明の実施の形態7の撮影手順の制御例を示すフローチャートである。
【図17】この発明の実施の形態8の構成例を示す制御系を含む斜視図である。
【図18】この発明の実施の形態8の撮影手順の制御例を示すフローチャートである。
【図19】この発明の実施の形態10の振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図20】この発明の実施の形態10に使用されるアクチュエータを示す概略斜視図である。
【図21】この発明の実施の形態10に使用されるアクチュエータの各構成部材を分解した状態を示す概略斜視図である。
【図22】この発明の実施の形態11の振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図23】この発明の実施の形態12の振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図24】この発明の実施の形態13の振れ補正装置を示す概略斜視図である。
【図25】この発明の実施の形態14の振れ補正装置を示す概略斜視図である。
【図26】付勢力Pに要求される特性について説明するための図であって、(a)は移動体をアクチュエータに押し当てその拡大変位に逆らう方向に作用する付勢力が与えられている状態を示す概略断面図、(b)はアクチュエータの積層型圧電素子への印加電圧Vとアクチュエータにおける拡大変位Δwとの関係を示すグラフである。
【図27】付勢手段としてバネ定数が大きいバネを使用するAの場合とバネ定数が小さいバネを使用するBの場合とを比較して、バネの長さとバネの反力との関係を示すグラフである。
【図28】(a)はこの発明の実施の形態15の振れ補正装置を示す概略断面図であり、(b)は比較のための振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図29】この発明の実施の形態16の振れ補正装置の一部を拡大して示す概略斜視図である。
【図30】この発明の実施の形態17の振れ補正装置の一部を拡大して示す概略斜視図である。
【図31】(a)はこの発明の実施の形態18の振れ補正装置を示す概略断面図であり、(b)は比較のための振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図32】この発明の実施の形態19の振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図33】この発明の実施の形態19の振れ補正装置の各構成部材を分解した状態を示す概略斜視図である。
【図34】この発明の実施の形態20の振れ補正装置を組み込んだカメラを示す概略断面図である。
【図35】この発明の実施の形態21の振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図36】この発明の実施の形態22の振れ補正装置を示す概略断面図である。
【図37】この発明の実施の形態23の振れ補正装置を示す装置全体の概略ブロック図である。
【図38】この発明の実施の形態23の振れ補正装置を示す概略背面図である。
【図39】図38におけるI−I線断面とII−II線断面とを合成した断面図である。
【図40】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の振れ補正用支持手段を示す斜視図である。
【図41】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の第1板バネ体および第2板バネ体を示す一部斜視図である。
【図42】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の拡大機構付き積層型圧電素子を示す説明図である。
【図43】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の拡大機構付き積層型圧電素子、ローラ、調整ネジ、付勢スプリングを示す説明図である。
【図44】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の振れ補正時における撮像手段の変位と時間との相対関係を示めすグラフである。
【図45】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の振れの補正量を示す説明図である。
【図46】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の振れ補正の動作について示めすフローチャートである。
【図47】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の画素ずらし時における撮像手段の変位を示めす説明図である。
【図48】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の配線部材を示めす斜視図である。
【図49】この発明の実施の形態23の振れ補正装置の配線部材を示す一部拡大図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 撮影レンズ
3 撮影光学系
4 撮像手段
5 振れ検出手段
6 記憶手段
7 振れ補正手段
7y ヨー方向用振れ補正手段
7p ピッチ方向用振れ補正手段
8 位置検出手段
9 中央演算手段
10 演算部(予測演算手段)
11 記憶部
12 振れ補正用駆動制御手段(制御手段)
13 撮影指示信号
14 振れ検出情報
21 補正レンズ
22 レンズフレーム
23 レンズホルダ
24y、24p、25y、25p 弾性体
26y、26p コイル
27y、27p 磁石
28y、28p 光源
29y、29p 位置検出センサ
30 位置検出回路
31y、31p 物理量センサ
32y、32p 増幅器
40 撮影面
41 交点
42 予測振れベクトル
43 補正ベクトル
44 中心(補正動作開始位置)
50 デジタルスチルカメラ
51 2次元固体撮像素子
52 撮影レンズ
53 撮影光学系
54 基板
55y、55p 振れ補正手段
56y、56p 弾性体
57 光電変換手段駆動制御手段(制御手段)
58 撮影光学系駆動制御回路
59 CPU
60y、60p HPF回路
61y、61p 演算回路
62 振れ情報演算回路
71a〜71f 一部の振れ検出情報
72 1次の回帰線
73 領域
74 補正レンズを移動できる範囲
75 補正動作開始位置の領域
76 予測情報動作開始位置対応記憶部(対応関係記憶手段)
77 補正範囲記憶部
78 表示手段(報知手段)
81 撮影準備操作手段
82 撮影開始操作手段
83〜87 レンズ
88 シャッタ
89 撮影光学系駆動制御手段
90 表示手段
110、110a、110b、110c、110d、110e、110f アクチュエータ
112、112a、112b、112c、112d 積層型圧電素子
114a、114b 取り付け部材
116 調整用ネジ
118a、118b、118aa、118ab、118ba、118bb、118ac、118ad、118bc、118bd 弾性板
120 固定部材
121、121a、121b、121c、121d 固定部材の突起部
122 移動体
123、123a、123b 移動体の突起部
124 可変頂角プリズム
126 フランジ
127a、127b フランジ下面の突起部
128 固定部材
130 アーチ形の板バネ
132a、132b 板バネ
134 支持台
136a、136b コイルバネ
138a、138b 円柱状の部材
140 板状部材
142 回転軸
144 板バネ状部材
146 支持台
148 押圧手段
150 台座(ベース)
152 ガイド
154 移動体取付け台
156 ネジ
158a、158b 調整用ネジ
160 カメラの筐体
161a、161b カメラの筐体の突起部
162 フィルム格納部
164 パトローネ
166 フィルム
168 巻き上げモータ
170、182 撮像素子
172 フレキシブル基板
174、176、180、184 撮像レンズ体10
178 光路移動用レンズ
1001 撮像装置
1010 撮像ブロック
1011 信号処理ブロック
1012 A/D変換部
1013 信号発生器
1014 表示部
1015 振れ検出部
1016 振れ補正用制御手段
1017 画素ずらし用制御手段
1100 撮影光学系
1101 シャッタ
1102 撮像手段
1103 ユニット
1110 システムコントローラ
1111 センサデータ処理部
1112 表示出力処理部
1113 記録保存部
1114 画像合成処理部
1002 振れ補正用支持手段
1021 第1板バネ体
1210 4枚の板バネ
1211 開口中央部分
1212 板バネユニット
1213 折曲端部
1022 第2板バネ体
1220 4枚の板バネ
1221 開口中央部分
1222 板バネユニット
1223 折曲端部
1023 第1支持板
1230 開口部
1231 取り付け部
1232 円柱突起
1024 第2支持板
1240 連結ピン
1025 第2支持板
1250 開口部
1003 画素ずらし用支持手段
1030 ガイドピン
1300 呼び込みスプリング抜け止め機構
1031 固定基板
1310 ガイド溝
1311 逃げ穴
1312 取り付け部
1032 呼び込みスプリング
1004 振れ補正用駆動手段
1040 X方向用拡大機構付き積層型圧電素子
1400 X方向用積層型圧電素子
1401 X方向用板バネ(変位部)
1402 X方向用ローラ
1403 X方向用調整ネジ
1041 Y方向用拡大機構付き積層型圧電素子
1410 Y方向用積層型圧電素子
1411 Y方向用板バネ(変位部)
1412 Y方向用ローラ
1413 Y方向用調整ネジ
1042 連動ピン
1043 付勢スプリング
1430 X方向用付勢スプリング
1431 Y方向用付勢スプリング
1432 リンク部
1005 画素ずらし用駆動手段
1050 積層型圧電素子
1051 戻しスプリング
1006 配線部材
1060 結線部
1061 接続端子部
1062 フレキシブル配線部
1063 フレキシブル絶縁体
1064 配線パターン
1065 切れ込み
X 左右水平方向(X軸)
Y 上下垂直方向(Y軸)
Z−Z 光軸
A1 拡大機構付き積層型圧電素子の伸縮方向
B1 板バネの変位方向
C 被写体
D 光線
O 原点
f 焦点距離

Claims (12)

  1. 撮影光学系と、前記撮影光学系を通過した被写体像を受光し画像情報に変換する撮像手段と、撮影装置の振れを検出する振れ検出手段と、前記振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき前記撮像手段上の画像振れを補正する振れ補正手段と、を有する撮影装置において、
    前記振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき前記振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定する予測演算手段と、
    前記振れ補正手段を前記補正動作開始位置から駆動制御して前記画像振れを補正する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記振れ検出手段により検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報を撮影条件情報とともに更新記憶する記憶手段を備え、
    前記予測演算手段は、前記記憶手段に記憶された前記振れ検出情報および前記撮影条件情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき前記振れ補正手段の前記補正動作開始位置を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 撮影装置の撮影準備操作を検出して撮影準備操作信号を出力する撮影準備操作手段と、前記撮影準備操作手段から撮影準備操作信号が出力された後に撮影装置の撮影開始操作を検出して撮影開始操作信号を出力する撮影開始操作手段とを備え、
    前記制御手段は、前記撮影準備操作信号が出力されることにより前記振れ補正手段を前記補正動作開始位置に駆動制御し、その後、前記撮影開始操作手段から撮影開始操作信号が出力されることにより前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
  4. 前記制御手段は、前記撮影準備操作信号が出力されてから前記撮影開始操作信号が出力されるまでの間において、前記振れ補正手段を前記補正動作開始位置に駆動制御し、前記撮影開始操作信号が出力されることにより前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮影装置。
  5. 前記予測演算手段は、前記撮影準備操作信号が出力された後に前記予測振れ情報を算出しおよび前記補正動作開始位置を決定し、前記撮影開始操作信号が出力された後に前記予測振れ情報を算出する処理および前記補正動作開始位置を決定する処理を停止する、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の撮影装置。
  6. 前記制御手段は、前記補正動作開始位置をある範囲を有する領域情報として付与する、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の撮影装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記予測振れ情報と前記補正動作開始位置との対応関係があらかじめ記憶されている対応関係記憶手段と、
    前記予測振れ情報を用いて前記対応関係記憶手段に記憶されている前記対応関係を検索して前記補正動作開始位置を決定する補正動作開始位置決定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の撮影装置。
  8. 前記振れ補正手段が駆動制御され得る範囲があらかじめ記憶されている補正範囲記憶手段と、
    前記振れ検出情報の振れ量が前記補正範囲記憶手段にあらかじめ記憶されている範囲を越えるか否かを検出する検出手段と、
    前記振れ補正手段が駆動制御されている最中に、前記検出手段が前記範囲を越える振れ量を検出した場合に警告を発する報知手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の撮影装置。
  9. 前記振れ補正手段が駆動制御され得る範囲があらかじめ記憶されている補正範囲記憶手段と、
    前記予測振れ情報から予測振れ量を演算し、前記予測振れ量に対する予測補正量を演算し、前記予測補正量が前記補正範囲記憶手段にあらかじめ記憶されている範囲を越えるか否かを予測する予測手段と、
    前記予測手段が前記範囲を越える予測補正量を予測した場合に、警告を表示する対処手段、または、前記振れ補正手段を前記補正動作開始位置に駆動制御する動作を停止して前記撮影開始操作を無効にする対処手段、または、前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する動作を停止して前記撮影開始操作を有効にする対処手段、のうち少なくとも1つ以上の対処手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1つに記載の撮影装置。
  10. 撮影光学系と、前記撮影光学系を通過した被写体像を受光し画像情報に変換する撮像手段と、撮影装置の振れを検出する振れ検出手段と、前記振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき前記撮像手段上の画像振れを補正する振れ補正手段と、を有する撮影装置において、
    前記振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき前記振れ補正手段の補正動作開始位置であって予測振れを打ち消すような位置を決定し、前記補正動作開始位置から前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する、
    ことを特徴とする撮影装置における振れ補正方法。
  11. 前記振れ検出手段により検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報を撮影条件情報とともに更新記憶し、記憶された前記振れ検出情報および前記撮影条件情報に基づき予測振れ情報を算出し、前記予測振れ情報に基づき前記振れ補正手段の補正動作開始位置を決定する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の撮影装置における振れ補正方法。
  12. 撮影装置の撮影準備操作を検出して前記振れ補正手段を前記補正動作開始位置に駆動制御し、その後、撮影装置の撮影開始操作を検出して前記振れ補正手段を駆動制御して前記画像振れを補正する、
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の撮影装置における振れ補正方法。
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