JPH0667246A - 防振カメラ用補正光学機構 - Google Patents

防振カメラ用補正光学機構

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JPH0667246A
JPH0667246A JP24603792A JP24603792A JPH0667246A JP H0667246 A JPH0667246 A JP H0667246A JP 24603792 A JP24603792 A JP 24603792A JP 24603792 A JP24603792 A JP 24603792A JP H0667246 A JPH0667246 A JP H0667246A
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JP
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correction optical
arm
vibration
locking
correction
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JP24603792A
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English (en)
Inventor
Koichi Washisu
晃一 鷲巣
Hisashi Fukagawa
久志 深川
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 僅かな姿勢差で補正光学手段ががたつくのを
防ぎ、補正光学手段が係止された時と係止されていない
時とにおける光学特性変化を無くす。 【構成】 防振非作動時に、補正光学手段61,63,
69を所定の位置に係止する、通常の使用状態における
補正光学手段の重心よりも上方向に配置される係止部6
29を有する係止手段628を設け、係止手段の係止部
を補正光学手段の重心に対して重力方向上側に配置し、
係止時に、補正光学手段の重力が係止時の上側にならな
いようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ群を保持するレ
ンズ鏡筒内に配置され、前記レンズ群の光軸を偏心させ
る、前記レンズ鏡筒に対して相対的に駆動可能に支持さ
れる補正光学手段を有する防振カメラ用補正光学機構の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の対象となる従来技術を以下に説
明する。
【0003】現代のカメラでは、露出決定やピント合せ
等の撮影にとって重要な作業はすべて自動化されている
ため、カメラ操作に未熟な人でも撮影の失敗を起す可能
性は非常に少なくなっているが、カメラ振れによる撮影
の失敗だけは自動的に防ぐことが困難とされていた。
【0004】そこで、近年このカメラ振れに起因する撮
影失敗をも防止することを可能とするカメラが意欲的に
研究されており、特に、撮影者の手振れによる撮影失敗
を防止することのできるカメラについての開発、研究が
進められている。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れのない写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させてやらなければなら
ない。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じな
い写真を撮影できることを達成するためには、第1にカ
メラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変
化を補正することが必要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、角加速度、角速度、角変位等を検出する振動
センサと該センサの出力信号を電気的或は機械的に積分
して角変位を出力するカメラ振れ検出手段をカメラに搭
載することによって行うことができる。そして、この検
出情報に基づき撮影光軸を偏心させる補正光学機構を駆
動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】ここで、角変位検出装置を用いた防振シス
テムについて、図4を用いてその概要を説明する。
【0008】図4の例は、図示矢印61方向のカメラ縦
振れ61p及びカメラ横振れ61yに由来する像振れを
抑制するシステムの図である。
【0009】同図中、62はレンズ鏡筒、63p,63
yは各々カメラ縦振れ角変位、カメラ横振れ角変位を検
出する角変位検出装置で、それぞれの角変位検出方向を
64p,64yで示してある。65p,65yは演算回
路であり、角変位検出装置63p,63yからの信号を
演算して補正光学系駆動信号に変換する。そしてこの信
号により補正光学機構66(67p,67yは各々その
駆動部、68p,68yは補正光学位置検出センサ)を
駆動させて像面69での安定を確保する。
【0010】図5乃至図8は前記振動センサとしての角
変位検出装置の構成例を示すものであり、以下これらの
図を用いて説明する。
【0011】図5乃至図7において、51は装置を構成
する各部品を取付ける地板、52は内部に後述の浮体5
3及び液体54を封入した室をもつ外筒である。53は
軸53a回りに回転自在に後述の浮体保持体55により
保持された浮体で、突起53bにはスリット状の反射面
が形成されており、永久磁石から成る材料にて構成され
て上記軸53a方向に着磁されている。又、この浮体5
3は軸53a回りの回転バランス及び浮力バランスがそ
れぞれとられたものとして構成されている。
【0012】55は後述のピボット軸受56を介して浮
体53を保持した状態で外筒52に固定されている浮体
保持体である。57は地板51に取付けられたコの字形
状のヨークで、浮体53と共に閉磁路を形成している。
514は巻線コイルで、浮体53とヨーク57の間に配
置されて外筒52と固定関係に設けられている。58は
通電により光を発生する発光素子(iRED)であり、
地板51に取付けられている。59は受ける光の位置に
よって出力の変化する受光素子(PSD)であり、地板
51に取付けられている。そして、これら発光素子58
及び受光素子59が上記浮体53の突起(反射面)53
bを介して光を伝送する方式の光学的な角変位検出の手
段を構成している。
【0013】510は発光素子58の前面に配置された
マスクで、光を透過するスリット穴510aを有してい
る。511は外筒52に取付けられたストッパ部材で、
定められた範囲以上浮体53が回転しないように回転規
制をしている。
【0014】尚上記した浮体53の回転自在の保持は次
のようにして行われている。即ち浮体53の中心には図
12(図5A−A断面)で示すように、上下に先端が尖
鋭なピボット512が圧入されている。一方、前記の浮
体保持体55のコ字形の上下腕の先端には互いに内向き
に対向してピボット軸受56が設けられ、上記ピボット
512の尖鋭な先端がこのピボット軸受56に嵌合する
ことで浮体の保持がされる。
【0015】513は外筒52の上蓋であり、シリコン
接着剤等を用いた公知の技術により該外筒52内に液体
54を封入すべくシール接着されている。
【0016】以上の構成において、浮体53はいずれの
姿勢においても重力の影響による回転モーメントが発生
することなく、またピボット軸に実質的に負荷が作用し
ないように、回転軸53a回りに対し対称形状をしてい
るうえに、液体54と同比重の材料にて構成されてい
る。現実には、アンバランス成分ゼロというのは不可能
ではあるが、形状誤差分は比重差分だけしかアンバラン
スとして作用しないので実質的には十分小さく、慣性に
対する摩擦のSN比が極めて良好であることは容易に理
解できよう。
【0017】かかる構成においては、外筒52が回転軸
53a回りに回転しても内部の液体54は慣性により絶
対空間に対し静止するので、浮遊状態にある浮体53は
回転せず、従って外筒52と浮体53は回転軸53a回
りに相対的に回転することになる。これらの相対的な角
変位は、上記発光素子58,受光素子59を用いた光学
的検知手段で検出できる。
【0018】さて、以上の構成を有する装置において、
角変位の検出は次のように行われる。
【0019】まず、発光素子58から発せられた光はマ
スク510のスリット穴510aを通過し浮体53に照
射され、ここで突起53bのスリット状反射面により反
射されて受光素子59に至る。上記光の伝送の際にはこ
の光はスリット穴510aとスリット状反射面とにより
略平行光となり、受光素子59の上にはボケのない像が
形成されることになる。
【0020】そして外筒52,発光素子58,受光素子
59はいずれも地板51に固定されているものであって
一体に運動するので、外筒52と浮体53の間で相対的
な角変位運動が生じると、該変位に応じた量だけ受光素
子59上のスリット像は移動することになる。従って、
受光した光の位置によって出力の変化する光電変換素子
である該受光素子59の出力は、該スリット像の位置変
位に比例した出力となり、該出力を情報として外筒52
の角変位を検出することができる。
【0021】ところで、前述したように浮体53は液体
54と同比重をもつ永久磁石材料にて構成されている
が、それは例えば次の様にして成すものである。
【0022】液体54としてフッ素系の不活性液体を用
いた場合、プラスチック材をベースにフィラーとして永
久磁石材料(例えばフェライト等)の微粉を含有させて
その含有率を調整すれば、体積含有率8%前後にて液体
の比重 「1.8」 と同程度の比重にすることは容易であ
る。かかる材料にて浮体3を成形した後、又は同時に前
記軸53a方向に着磁すれば、浮体53は永久磁石とし
ての性質を持つこととなる。
【0023】図8は浮体53とヨーク57と巻線コイル
514の関係を表した、図5のB−B断面である。
【0024】該図の如く浮体53は軸53a方向に着磁
されており、この図では上側がN極、下側がS極に着磁
されている。N極から出た磁力線はコの字型のヨーク5
7を通り、S極に入るという閉磁路を構成しており、こ
の磁路内に配置された巻線コイル514に図の様に紙面
裏側から表側へ電流を流せば、フレミングの左手の法則
に従って該巻線コイル514は矢印f方向に力を受け
る。ところが、該巻線コイル7は前述したように外筒5
2に対し固定されていることから動くことができず、よ
ってその反作用である矢印F方向に力が働き、該力によ
って浮体53が駆動されることになる。この力は巻線コ
イル514に流す電流に比例し、力の方向も電流を上記
とは逆に流せば逆方向に働くことは言うまでもないこと
である。即ち以上の構成に於ては、浮体53を自在に駆
動することが可能である。
【0025】この駆動力により浮体53に及ぼされるバ
ネ力は、原理的には浮体53を外筒52に対して一定の
姿勢に維持させる(つまり一体に移動させる)力である
から、そのバネ力が強いと外筒52と浮体53は一体と
なって運動してしまい、目的とする角変位の為の相対角
変位は生じないと云う問題を招くが、駆動力(バネ力)
が浮体53の慣性に対し十分に小さければ、比較的低い
周波数の角変位にも応答し得る様に構成できる。
【0026】図9は以上の様な角変位検出装置の電気回
路を示す図である。
【0027】電流ー電圧変換アンプ515a,515b
(及び抵抗R33〜R36)は発光素子58の反射光5
16により受光素子59に生じる光電流517a,51
7bを電圧に変化し、差動アンプ518(及び抵抗R3
7〜40)は前記電流ー電圧変換アンプ515a,51
5bの出力差、つまり角変位(外筒52と浮体53の間
の相対的な角変位運動)を求める。この出力を抵抗51
9a,519bで分割して極めて小さい出力にし、巻線
コイル514に電流を流す駆動アンプ520(及び抵抗
R41,トランジスタTR11,TR12)に入力し
て、負帰還(差動アンプ518が出力すると、浮体53
が中心に戻る様に巻線コイル514の配線及び浮体53
の着磁方向を設定する)を行うと、前述の様に液体54
の慣性に対し十分に小さいバネ力(駆動力)が生じる。
【0028】加算アンプ521(及び抵抗R42〜4
5)は前記アンプ515a,515bの和(受光素子の
発光素子58からの反射光516の受光量総和)を求め
ており、その出力を発光素子58を発光させる駆動アン
プ522(及び抵抗R47〜R48,トランジスタTR
13,コンデンサC11)に入力している。
【0029】発光素子58は温度差に極めて不安定にそ
の発光量を変化させてしまうが、上記の様に受光量総和
により発光素子58を駆動させれば、受光素子59の出
力する光電流総和は常に一定となり、差動アンプ518
の角変位検出感度は極めて安定なもとなる。
【0030】図10は他の振動センサとしてのサーボ角
加速度センサの構造図を示すものである。
【0031】図10において、523は外枠底部であ
り、この外枠底部523と一体的に固着される支持部5
24及びボールベアリング等摩擦の少ない軸受525
a,525bによりシャフト526の両端が支持されて
いて、該シャフト526によってコイル527a,52
7bを取付けられたシーソ528が揺動可能に支持され
ている。
【0032】上記コイル527a,527b及びシーソ
528の上下には、これらと離隔されて蓋部としての磁
気回路板530a,530bと永久磁石531a,53
1b,532a,532bが対向して配置されていて、
磁気回路板530a,530bは上述の如く外枠の蓋部
も兼ねている。永久磁石531a,531b,532
a,532bは各々外枠523の底部に固定される磁気
回路背板533a,533b上に取付けられている。
【0033】また、上記シーソ528のコイル527a
の上部には厚み方向に貫通したスリット534aを形成
するスリット板534が設けられており、このスリット
534aの上方の外枠の蓋部を兼ねる磁気回路板530
aにはSPC(Separate Photo Diode)等の光電式の変
位測定器535が配置され、スリット534aの下方の
磁気回路背板533a上には赤外発光ダイオード等の発
光素子536が配置されている。
【0034】以上の構成において、いま角加速度aが図
9の外枠に対して矢印537で示すように働いたとする
と、シーソ528は相対的に角加速度aと反対の方向に
傾き、この振れ角はスリット534aを介する発光素子
536からのビームの変位測定器535上の位置により
検出できる。
【0035】ところで、上記永久磁石531a,531
bからの磁束は、各々永久磁石531a,531b→コ
イル527a,527b→磁気回路板530a,530
b→コイル527a,527b→永久磁石532a,5
32bに、他方永久磁石532a,532bからの磁束
は、各々永久磁石532a,532b→磁気回路背板5
33a,533b→永久磁石532a,532bを通
り、全体として閉磁気回路を形成しており、コイル52
7a,527bに対し垂直な方向の磁束を形成するよう
になっている。そしてコイル527a,527bに制御
電流を流すことにより、フレミングの法則によって、シ
ーソ528を上記角加速度aの振れ方向に沿って両側に
動かすことが出来るように設けられている。
【0036】図11は上記構成のサーボ角加速度センサ
に用いられる角加速度検出回路の構成の一例を示したも
のである。
【0037】この回路は、上記変位検出器535からの
出力を増幅する変位検出増幅器538と、このフィード
バック回路を安定な回路系とするための補償回路539
と、上記変位検出増幅器538からの増幅された出力を
更に電流増幅してコイル527a,527bに通電する
駆動回路540と、コイル527a,527bとが直列
的に接続されて成っている。
【0038】そして本例においては、上記コイル527
a,527bに通電がなされた場合は、外部角加速度a
によるシーソ528の振れ方向とは反対方向に力が発生
するよう該コイル527a,527bの巻線方向及び永
久磁石531a,531b,532a,532bの極性
が設定されている。
【0039】以上の構成のサーボ角加速度センサの作動
原理を説明すると、いま上記構成の角加速度センサに外
部から図11に示す様に角加速度aが加わったとする
と、シーソ528は慣性力によって外枠に対して相対的
に反対回転方向に振れ、従ってシーソ528に設けられ
ているスリット534aがL方向に移動する。このため
に発光素子536から変位検出器535に入射する光束
の中心が変位し、変位検出器535から、その変位量に
比例した出力が発生する。
【0040】その出力は上述の如く変位検出増幅器53
8で増幅され、更に補償回路を介して駆動回路540に
より電流増幅され、コイル527a,527bに通電さ
れる。
【0041】以上のようにコイル527a,527bに
制御電流の通電があると、シーソ528には外部角加速
度aのL方向とは逆の方向であるR方向への力が発生
し、変位検出器535に入射する光束が上記外部角加速
度aの加わらない時の初期位置に戻るように制御電流が
調整して発生される。
【0042】尚、この際コイル527a,527bを流
れる制御電流の値はシーソ528に加わる回転力に比例
しており、更にシーソ528に加わる回転力は該シーソ
528を原点に戻す力、つまり外部角加速度aの大きさ
に比例しているから、抵抗541を通して電流を電圧V
として読取ることにより、例えばカメラの像振れ抑制シ
ステム等に必要な制御情報としての角加速度aの大きさ
を求めることができる。
【0043】そして、この得られた角加速度出力を公知
のアナログ積分回路、或は、ディジタル積分回路で2階
積分して角変位出力に変換して手振れ出力とする。
【0044】図12は前記図11の角加速度検出回路を
より具体的に示した図である。
【0045】図12において、増幅アンプ538a,抵
抗538b,538cは図11の変位検出増幅器538
に相当し、変位測定器535からの光電流を電圧変換増
幅して位置検出を行う。コンデンサ539a及び抵抗5
39b,539cは補償回路539に相当し、駆動アン
プ540a,トランジスタ540b,540c,抵抗5
40d,540e,540fはコイル527a,527
bの駆動を行う駆動回路540に相当する。
【0046】図13はかかるシステムに好適に用いられ
る補正光学機構及びその位置検出手段や駆動手段を示す
図であり、補正レンズ61は光軸と直交する互いに直角
な2方向(ピッチ方向62pとヨー方向62y)に自在
に駆動可能である。以下にその構成を示す。
【0047】図13において、補正レンズ61を保持す
る固定枠63は、ポリアセタール樹脂(以下POMと記
す)等のすべり軸受64yを介してヨースライド軸65
y上を摺動出来る様になっている。又、ヨースライド軸
65yは第1の保持枠69に取り付けられている。
【0048】なお、ヨースライド軸65yは第1の保持
枠69内のパッチン部(破線にて示す)66yにパッチ
ン接着されて固定されている。
【0049】固定枠63に取付けられたヨーコイル67
yはヨーマグネット610yとヨーヨーク611yで構
成される磁気回路中に置かれており、電流を流すことで
前記固定枠63がヨー方向62yに駆動されることにな
る。又、固定枠63にはヨースリット68y(破線にて
示す)が設けられており、発光素子612y(赤外発光
ダイオードiRED)から該スリッチ68yを介した受
光素子613y(半導体位置検出素子PSD)への入射
光の関連により、固定枠63のヨー方向62yの位置検
出を行う。
【0050】第1の保持枠69にはPOM等のすべり軸
受64pが嵌合されており、ピッチスライド軸65pが
取付けられる、パッチング部66pを有するハウジング
614上を摺動出来る。そしてハウジング614は不図
示のレンズ鏡筒に取付けられる為、第1の保持枠69は
レンズ鏡筒に対しピッチ方向62pに移動可能となる。
なお、ピッチスライド軸65pはパッチング部66pに
パッチン接着され固定されている。
【0051】又、上記固定枠63にはピッチコイル67
pが設けられており、ピッチコイル67pを挟むピッチ
マグネット610pとピッチヨーク611pの関連で固
定枠63はピッチ方向62pにも駆動される。上記固定
枠63にはピッチスリット68yが設けられており、ヨ
ー方向と同様固定枠63のピッチ方向62pの位置検出
を行う。
【0052】図13において、受光素子613p,61
3yの出力を増幅器615p,615yで増幅して図示
の様な各回路(後述)を介してコイル(ピッチコイル6
7p,ヨーコイル67y)に入力すると、固定枠63が
駆動されて受光素子613p,613yの出力が変化す
る。ここでコイル67p,67yの駆動方向(極性)を
受光素子613p,613yの出力が小さくなる方向に
すると(負帰還)、閉じた系が形成され、受光素子61
3p,613yの出力がほぼゼロになる点で安定する。
【0053】なお、補償回路616p,616yは図1
3の系をより安定化させる回路であり、加算回路619
p,619yは増幅器615p,615yと入力される
指令信号618p,618yを加算する回路であり、駆
動回路617p,617yはコイル67p,67yの印
加電流を補う回路である。
【0054】上記の様な系に外部から指令信号618
p,618yを与えると、補正レンズ61はピッチ方向
62pとヨー方向62yに該指令信号618p,618
yに極めて忠実に駆動される。
【0055】この様に、位置出力をコイルに負帰還して
駆動する方式を位置制御駆動と云い、上記閉じた系を閉
ループ系と云う。
【0056】そして、指令信号618p,618yとし
て各々角変位検出器83p,83yの出力を入力する
と、補正レンズ61はその出力に基づいて忠実に駆動さ
れ、つまり、手振れに応じて補正レンズ61が駆動され
るため、その振れ方向と補正レンズ駆動方向を補正レン
ズ61の光学特性に応じて調整すれば、防振が行われる
ことになる。
【0057】尚、図13において、上述の構成では固定
枠63はヨースライド軸65yまわりに回転可能になっ
てしまい、又第1の保持枠69もピッチスライド軸65
pまわりに回転可能になってしまう。その為、支持手段
として、鏡筒60に設けられた突起60a,60b,6
0cと調整ピン60A,60B,60Cが備えられ、各
々により固定枠63のクロス斜線部を挟んで回転止めを
している。尚、調整ピン60A,60B,60Cはネジ
で、光軸方向に移動し、そのネジ込み量で固定枠63の
回転振れを十分に押え、且つピッチ方向62p,ヨー方
向62yへの移動に抵抗が生じない程度に調整される。
【0058】628は補正光学機構の移動を妨げるべく
係止する係止手段であり、防振システム非作動時に該補
正光学機構を係止する為に設けられている。そして、固
定枠63に設けられた孔63aに係止手段628の突起
629が着脱して係止、係止解除を行う。
【0059】係止手段628は、以下に述べる構成にな
っている。
【0060】支持軸637まわりに回転可能に軸支され
た腕部630の先端に前述の突起629がカシメられて
おり、また、腕部630はバネ631により矢印633
方向に回転付勢されている。また、腕部630にはプラ
ンジャ632のスライダ634が固着されており、プラ
ンジャ632に通電して矢印636方向に推力を与える
事で、該腕部630はバネ631の力に逆らって矢印6
35方向に回転駆動される。
【0061】また、矢印635方向に回転駆動される
と、突起629が孔63aに入り込み、補正光学機構は
係止される訳だが、この時、公知の様にスライダ634
はプランジャ固定部(ステータ)に設けられた永久磁石
に接触して互いに吸引されている為、通電を切ってもそ
の状態を維持する(自己保持力)、つまりバネ631の
回転付勢力よりも磁石の吸引力の方が大きい。又、プラ
ンジャ632に逆方向通電を行うと、スライダ634と
ステータの間の吸引力は弱まる為、バネ631により腕
630は矢印633方向に回転し、プランジャ632の
通電を切ると、バネ631の付勢力とスライダ634,
ステータ間の吸引力(ここでは、スライダ634とステ
ータの永久磁石は接触しておらず、吸引力は極めて小さ
くなっている)が釣合う点で静止し、補正光学手段の係
止解除を行う構成となっている。
【0062】図14は補正レンズ61を駆動する先の各
回路より成る駆動手段をより詳細に示した図であり、こ
こではピッチ方向62pについてのみ説明する。
【0063】電流ー電圧変換アンプ619a,619b
は発光素子612pにより受光素子613p(抵抗R
1,R2より成る)に生じる光電流を電圧に変換し、差
動アンプ620は各電流ー電圧変換アンプ619a,6
19bの差を求めるものであり、この差信号が補正レン
ズ61のピッチ方向62pの位置を表す。以上、電流ー
電圧変換アンプ619a,619b、差動アンプ620
及び抵抗R3〜R10にて図13の増幅器615pを構
成している。
【0064】アンプ622は指令信号618pを、差動
アンプ620の差信号に加算するもので、抵抗R11〜
R14とで図13の加算回路619pを構成している。
【0065】抵抗623,624及びコンデンサ625
は公知の位相進み回路であり、これが図13の補償回路
616pに相当し、系を安定化させている。
【0066】前記加算回路619pの出力は補償回路6
16pを介して駆動アンプ626へ入力し、ここでピッ
チコイル67pの駆動信号が生成され、補正レンズ61
が変位する。該駆動アンプ626、抵抗R17及びトラ
ンジスタTR1,TR2にて図13の駆動回路617p
を構成している。
【0067】加算アンプ568は電流ー電圧変換アンプ
563a,563bの出力の和(受光素子557pの受
光量総和)を求め、この信号を受ける駆動アンプ569
はこれにしたがって発光素子556pを駆動する。以
上、加算アンプ621,駆動アンプ627、抵抗R18
〜R22及びコンデンサC2により発光素子612pの
駆動回路を構成している(図13では不図示)。
【0068】上記の発光素子612pは温度等に極めて
不安定にその投光量が変化し、それに伴い差動アンプ6
20の位置感度が変化するが、上記の様に受光量総和一
定となる様に前述の駆動回路によって発光素子612p
を制御すれば、位置感度が変化する事は無い。
【0069】
【発明が解決しようとする課題】以上の様な防振システ
ムにおいて、図13の補正光学機構には以下の様な問題
点があった。
【0070】1)固定枠63のピッチ方向62p,ヨー
方向62y方向の動きが滑らかでない為、精度良い手振
れ抑制が行えない。
【0071】2)係止手段628により固定枠63を係
止した場合と係止しない場合で、光学特性が変化する。
【0072】3)係止手段628の動作が不安定で、且
つ駆動電流が多い。
【0073】4)閉磁気回路を形成する部分のスペース
が大きく必要であり、設計上の制約となる。
【0074】上記の1)について、更に詳しく述べる。
【0075】鏡筒60に設けられ支持手段を形成する突
起60a,60b,60cが平面で固定枠63と対向し
ている為、互いに接触した場合の摩擦が大きく、又、図
15(a)に示す様に“鏡筒60を掴む”等の動作によ
り矢印71方向に僅かな力が加わるだけで突起60a,
60b,60cの平面が傾いて固定枠63を押してしま
い、ピッチ方向62p,ヨー方向62y方向の動きが極
端に悪くなる。更に、固定枠63も鏡筒60も同材質
(PC:ポリカーボネイト)で形成される為、接触摺動
している時の熱分布が互いに一様になり、摺動性が悪く
なる事が原因である。
【0076】上記の2)について、更に詳しく述べる。
【0077】係止手段628が補正光学機構を係止する
べく、突起629を孔63aに押し込む力が固定枠63
を変形させてしまう事、又、係止時には突起629が支
点となり、図13の重力gの状態637において補正光
学機構の重心G638が突起629の上側に在る為、倒
立振り子状態となり、僅かな姿勢差(カメラの向き)で
補正光学機構がガタつく事が原因である。
【0078】上記の3)について、更に詳しく述べる。
【0079】前述した通り、係止手段628は係止解除
時には腕部630がバネ631の回転付勢力とプランジ
ャ632の回転付勢力の釣合った点で静止しているが、
腕部630が外乱等により係止方向に押されると、プラ
ンジャ632の磁気結合力が強くなり、腕部が係止方向
に回転を始めてしまう為、動作が不安定である。
【0080】又、腕部630にプランジャ632のスラ
イダ634が固着されており、図15(b)に示す様
に、腕部630が一点鎖線の係止解除状態において、ス
ライダ634がプランジャ632の孔632aと平行で
なくなり、矢印639等でこじり摩擦を発生してその摩
擦に打ち勝って腕部630を係止状態にする為には大推
力が必要であり、プランジャに多く電流を流す必要があ
った。
【0081】上記の4)について、更に詳しく述べる。
【0082】永久磁石の厚みL(図13参照)が3枚の
ヨーク611p,611yの厚みと2枚の永久磁石61
0p,610yの厚みと二ケ所ギャップ部Lgの厚みで
構成される為、厚くなってしまう事であり、又、外周ヨ
ークは1枚の板をコの字形に曲げて形成されているが、
比較的低い周波数(100Hz位)にこのコの字形ヨー
クの固有振動数が在る為、補正レンズ61をこの周波数
近傍で駆動させる事が難しいと言う欠点があった。
【0083】(発明の目的)本発明の第1の目的は、僅
かな姿勢差で補正光学手段ががたついたり、係止時に補
正光学手段が変形してしまうことを防ぎ、補正光学手段
が係止された時と係止されていない時とにおける光学特
性変化を無くすことのできる防振カメラ用補正光学機構
を提供することである。
【0084】本発明の第2の目的は、係止手段の動作を
安定したものにすると共に、係止手段を係止状態にする
際のプランジャへの通電量を省電化することのできる防
振カメラ用補正光学機構を提供することである。
【0085】本発明の第3の目的は、補正光学手段の動
きを滑らかにし、精度良い振れ補正を行うことのできる
防振カメラ用補正光学機構を提供することである。
【0086】本発明の第4の目的は、電磁力発生手段を
小型化して省スペース化を図り、且つその剛性を向上さ
せることのできる防振カメラ用補正光学機構を提供する
ことである。
【0087】
【課題を解決するための手段】本発明は、防振非作動時
に、補正光学手段を所定の位置に係止する、通常の使用
状態における補正光学手段の重心よりも上方向に配置さ
れる係止部を有する係止手段を設け、また、係止手段に
て補正光学手段を係止した際の、該補正光学手段を挟ん
だ係止部の反対側に、該補正光学手段の光軸方向の遊び
を規制する規制手段を設け、係止手段の係止部を補正光
学手段の重心に対して重力方向上側に配置し、係止時
に、補正光学手段の重力が係止時の上側にならないよう
にする(倒立振り子状態を防ぐ為)と共に、補正光学手
段を押して係止した時の係止部の、補正光学手段の光軸
方向の遊びを規制手段により規制するようにして、係止
部が補正光学手段を押して係止した際に、この押した力
が補正光学手段に変形を与えないようにしている。
【0088】また、本発明は、支持点により回転可能に
支持され、先端側に係止部を備えた腕部と、該腕部に設
けられた駆動点においてスライダが該腕部に遊びを介し
て係合し、該腕部を第1の方向まわりに回転駆動させる
プランジャと、前記腕部を第1の方向とは反対の第2の
方向に回転付勢させるバネと、前記腕部の第2の方向の
回転範囲を制限する制限手段とにより係止手段を構成
し、また、支持点により回転可能に支持され、先端側に
係止部を備えた腕部と、該腕部に設けられた駆動点にお
いてスライダが該腕部に弾性部材を介して係合し、該腕
部を第1の方向まわりに回転駆動させるプランジャと、
前記腕部を第1の方向とは反対の第2の方向に回転付勢
させるバネと、前記腕部の第2の方向の回転範囲を制限
する制限手段とにより係止手段を構成し、また、プラン
ジャの推力方向が、制限手段により腕部が回転規制され
た状態の、該腕部の延出方向と略直角になるよう、該プ
ランジャを配置し、腕部をバネで回転付勢する時、制限
手段によってこの方向にバネのプリチャージを行うよう
にすると共に、プランジャ、スライダと腕部を遊びを介
して係合し、且つプランジシャの推力方向を、腕部が係
止解除状態の時の延出方向の略直角となるようにしてい
る。
【0089】また、本発明は、補正光学手段を、レンズ
鏡筒及び固定部材の間に点接触にて挟持する支持手段を
備え、また、補正光学手段を点接触して挟持する挟持部
を具備し、該挟持部の少なくとも一方は、補正光学手段
の被挟持部とは異なる材質にて形成される支持手段を備
え、支持手段が補正光学手段を挟持する部分を点接触に
する形状として、摩擦を小さくすると共に、摩れ合う両
部品を別部材にて形成して、接触摺動している時の熱分
布が互いに異なるようにしている。
【0090】また、本発明は、電磁力発生手段の構成部
品の一つである永久磁石を、その着磁方向は補正光学手
段の駆動方向に略垂直とし、着磁面は両面ともヨークに
挟まれた構成とし、永久磁石の両着磁面をヨークで挟
み、永久磁石の厚み方向の永久磁石の無い部分のヨーク
ギャップにコイルを挟む構成にするようにしている。
【0091】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0092】図1は本発明の第1の実施例における補正
光学機構を示す斜視図であり、図13と同じ部分は同一
符号を付してある。
【0093】図13の従来構成と異なる部分は、鏡筒6
0には座グリ60d,60e,60f,60gが設けら
れており、ここに剛球11d,11e,11f,11g
が埋込まれる構成となっている点と、調整ピン60D,
60E,60Fには図2に示す様にスプリング13dが
剛球12dでチャージされ、該調整ピンの先端がカシメ
られて球12dの抜け止めを行った構成となっている点
などである。そして、上記対により支持手段を形成して
いる。
【0094】上記の様な支持手段とすることにより、固
定枠63と鏡筒60の接触は点接触となり、鏡筒60に
僅かな力が加わる位では支持手段が固定枠63を押付け
る事はない。
【0095】また、固定枠63(材質PC:ポリカーボ
ネイト)と、それに接触する剛球は互いに異なる材質の
為、摺動性が良い。又、剛球11gの固定枠63を挟む
反対面には調整ピンが無いが、これは係止手段628の
突起629が固定枠63を係止すべく孔63aに向かい
矢印15方向に駆動され固定枠63を押え込んだ時に、
固定枠63の係止手段の係止力による変動を受けて規制
し、光学特性の変動を抑える為である。
【0096】又、調整ピン60D,60E,60Fに図
2(a)に示した様に固定枠63から離間する方向にバ
ネ(緩衝手段)が設けられている。これは、衝撃等で固
定枠63に支持手段(剛球11d,12d,11e,1
2e,11f,12f)の打痕が付く事を防ぐ為であ
る。
【0097】図1における係止手段628を図2(b)
に示す。
【0098】図15(b)の従来の係止手段に比べ、図
2(b)に示す本実施例における係止手段は以下の点が
異なる。
【0099】第1に、腕部630とスライダ634に遊
び部(アソビ部)16を設けており、プランジャ632
は傾けて取付けており、一点鎖線で示す係止解除の腕位
置の延出方向に略直角に推力方向を発生する。
【0100】以上の構成にすると、係止解除時、腕部6
30はバネ631で矢印21方向に回転させられるが、
スライダ634が制限手段14により規制される為、回
転は制限され、腕部630は常にバネ631の強い力で
プリチャージされる。その為、外乱により腕部630が
係止方向に動くことがなく、動作が安定になる。
【0101】次に、前述した様に腕部630に対しスラ
イダ634は遊び部16が設けられており、推力方向2
2にはスライダ634の鍔が腕部630に引っ掛かり、
この腕部630を回転駆動させる(矢印21とは反対方
向に)が、他の方向には腕部630の動きがスライダ6
34に伝わらない様にしている。その為、前述問題点の
様なスライダ634とプランジャ632の孔の中のこじ
り力が小さくなり、少ない電流にて駆動が可能である。
又、遊び部16の代りに図2(c)の様に、弾性部材1
6’を介してスライダ634を腕部630と結合させて
も、腕部630の回転角がスライダ634に伝わらない
為、同様にこじり力が小さくなり、少ない電流にて駆動
出来る。
【0102】また、プランジャ632の発生力はスライ
ダ634がプランジャ632から突出すればする程弱く
なる。いま、図2(b)において、係止解除時の腕部6
30の状態に略直角に設定してあるのは、この状態がプ
ランジャ駆動力が最も弱い状態なので、この時に前述こ
じり力が発生しない様にしている為であり、これによ
り、より少ない電流で作動可能になる。
【0103】次に、閉磁気回路を形成する部分(電磁力
を発生する手段)が図13と異なっている。
【0104】図1においては、互いに逆向の着磁方向1
7ya,17ybの永久磁石610p,610yを3枚
のヨーク611p,611yで挟んでおり、ヨーク61
1p,611yに設けられた孔18p,18yに不図示
のネジを通し、鏡筒60のネジ穴19p,19yにネジ
込み固定される。よって、永久磁石610p,610y
とヨーク611p,611yは鏡筒60の受部110
p,110yと穴18p,18yに貫通するネジにより
挟まれて固定される。
【0105】また、ピッチ,ヨーコイル67p,67y
は、3枚のヨーク611p,611yで挟まれた永久磁
石610p,610yの幅方向(コイルに対向する方
向)の該永久磁石が無い部分、つまり幅方向に短くなっ
て隙間が出来ている部分に挟み込まれることになる。
【0106】以上の構成にすると、電磁力発生手段の厚
みL’は図13の厚みLに比べてギャップLg2つ分薄
く出来、設計の自由度が増す。
【0107】また、以上の構成の電磁力発生手段は、ヨ
ーク611p,611yがコの字の曲げ板で構成され
ず、総てのヨーク,マグネットは広い着磁面にて結合さ
れている為に剛性も高く、補正光学機構を高周波でも精
度良く駆動出来る。
【0108】(第2の実施例)図3は本発明の第3の実
施例における補正光学機構を示す斜視図であり、図1と
同じ部分は同一符号を付してある。
【0109】この実施例においては、重力g637の状
態において、固定枠63との係止部(孔63a)が補正
光学機構の重心Gより上側に位置する様に係止手段62
8を配置し、係止時に前述問題点の様に補正光学機構が
倒立振り子状態にならず、係止、係止解除時の光学特性
変動がより少なくするようにしている。
【0110】以上の各実施例によれば、第1は、補正光
学機構と支持手段の対向部を点接触する形状にすると共
に、擦れ合う両部品を別部材で形成することで動きを滑
らかにしたものであり、第2は、係止手段が固定枠を押
す係止部において押す反対側にストッパを設ける事、係
止部を補正光学機構の重心に対して重力方向上側に配す
ることで光学特性の変化を抑え、第3は、腕部をバネで
回転付勢するとき、回転規制を設けてこの方向にバネの
プリチャージを行って係止解除時の安定を行い、又、プ
ランジャ,スライダと腕部を遊びを介して結合し、且つ
プランジャ推力方向を腕部が係止解除状態の時の延出方
向を略直角に配置する事で少電流でも駆動可能とし、第
4は、永久磁石の両着磁面をヨークで挟み、永久磁石の
厚み部の永久磁石の無い部分のヨークギャップにピッ
チ,ヨーコイルを挟む構成にする事で省スペース化を図
り、且つ剛性向上を行うようにしている。
【0111】つまり、以上の構成にすることにより、以
下のような効果がある。 1)補正光学機構の動きが滑らかになる。 2)係止手段の係止、係止解除の光学特性の変化がな
い。 3)係止手段が安定動作する。 4)係止手段の駆動電流が少なくなる。 5)閉磁気回路のスペースが小さく出来る。 6)補正光学機構が高周波まで精度良く駆動出来る。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
防振非作動時に、補正光学手段を所定の位置に係止す
る、通常の使用状態における補正光学手段の重心よりも
上方向に配置される係止部を有する係止手段を設け、ま
た、係止手段にて補正光学手段を係止した際の、該補正
光学手段を挟んだ係止部の反対側に、該補正光学手段の
光軸方向の遊びを規制する規制手段を設け、係止手段の
係止部を補正光学手段の重心に対して重力方向上側に配
置し、係止時に、補正光学手段の重力が係止時の上側に
ならないようにする(倒立振り子状態を防ぐ為)と共
に、補正光学手段を押して係止した時の係止部の、補正
光学手段の光軸方向の遊びを規制手段により規制するよ
うにして、係止部が補正光学手段を押して係止した際
に、この押した力が補正光学手段に変形を与えないよう
にしている。
【0113】よって、僅かな姿勢差で補正光学手段がが
たついたり、係止時に補正光学手段が変形してしまうこ
とを防ぎ、補正光学手段が係止された時と係止されてい
ない時とにおける光学特性変化を無くすことができる。
【0114】また、本発明によれば、支持点により回転
可能に支持され、先端側に係止部を備えた腕部と、該腕
部に設けられた駆動点においてスライダが該腕部に遊び
を介して係合し、該腕部を第1の方向まわりに回転駆動
させるプランジャと、前記腕部を第1の方向とは反対の
第2の方向に回転付勢させるバネと、前記腕部の第2の
方向の回転範囲を制限する制限手段とにより係止手段を
構成し、また、支持点により回転可能に支持され、先端
側に係止部を備えた腕部と、該腕部に設けられた駆動点
においてスライダが該腕部に弾性部材を介して係合し、
該腕部を第1の方向まわりに回転駆動させるプランジャ
と、前記腕部を第1の方向とは反対の第2の方向に回転
付勢させるバネと、前記腕部の第2の方向の回転範囲を
制限する制限手段とにより係止手段を構成し、また、プ
ランジャの推力方向が、制限手段により腕部が回転規制
された状態の、該腕部の延出方向と略直角になるよう、
該プランジャを配置し、腕部をバネで回転付勢する時、
制限手段によってこの方向にバネのプリチャージを行う
ようにすると共に、プランジャ、スライダと腕部を遊び
を介して係合し、且つプランジシャの推力方向を、腕部
が係止解除状態の時の延出方向の略直角となるようにし
ている。
【0115】よって、係止手段の動作を安定したものに
すると共に、係止手段を係止状態にする際のプランジャ
への通電量を省電化することができる。
【0116】また、本発明によれば、補正光学手段を、
レンズ鏡筒及び固定部材の間に点接触にて挟持する支持
手段を備え、また、補正光学手段を点接触して挟持する
挟持部を具備し、該挟持部の少なくとも一方は、補正光
学手段の被挟持部とは異なる材質にて形成される支持手
段を備え、支持手段が補正光学手段を挟持する部分を点
接触にする形状として、摩擦を小さくすると共に、摩れ
合う両部品を別部材にて形成して、接触摺動している時
の熱分布が互いに異なるようにしている。
【0117】よって、補正光学手段の動きを滑らかに
し、精度良い振れ補正を行うことが可能となる。
【0118】また、本発明は、電磁力発生手段の構成部
品の一つである永久磁石を、その着磁方向は補正光学手
段の駆動方向に略垂直とし、着磁面は両面ともヨークに
挟まれた構成とし、永久磁石の両着磁面をヨークで挟
み、永久磁石の厚み方向の永久磁石の無い部分のヨーク
ギャップにコイルを挟む構成にするようにしている。
【0119】よって、電磁力発生手段を小型化して省ス
ペース化を図り、且つその剛性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における補正光学機構を
示す斜視図である。
【図2】図1の調整ビスや主要部分の構造について説明
するための図である。
【図3】本発明の第2の実施例における補正光学機構を
示す斜視図である。
【図4】従来の防振装置の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図5】従来の振動検出手段の一つである角変位検出装
置を示す平面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図5に示した角変位検出装置の斜視図である。
【図8】図5のB−B断面図である。
【図9】図5に示した角変位検出装置の電気的構成を示
す回路図である。
【図10】従来の振動検出手段の一つであるサーボ角加
速度計の構成を示す分解斜視図である。
【図11】図10のサーボ角加速度計の電気的構成を示
すブロック図である。
【図12】図11の電気的構成を具体的に示す回路図で
ある。
【図13】図4の防振装置における補正光学機構やその
駆動手段などを示す図である。
【図14】図13に示した駆動手段等の電気的構成を具
体的に示した回路図である。
【図15】従来の補正光学機構の問題点について説明す
るための図である。
【符号の説明】
11d,11e,11f,11g 剛球 12d,12e,12f 剛球 13d,13e,13f バネ 14 制限手段 60d,60e,60f,60g 座ぐり 61 補正レンズ 63 固定枠 67p,67y ピッチ,ヨーコイ
ル 69 第1の保持枠 610p,610y 永久磁石 611p,611y ヨーク 628 係止手段 629 突起 630 腕部 631 バネ 632 プランジシャ 634 スライダ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ群を保持するレンズ鏡筒内に配置
    され、前記レンズ群の光軸を偏心させる、前記レンズ鏡
    筒に対して相対的に駆動可能に支持される補正光学手段
    と、防振非作動時に、前記補正光学手段を所定の位置に
    係止する、通常の使用状態における前記補正光学手段の
    重心よりも上方向に配置される係止部を有する係止手段
    とを備えた防振カメラ用補正光学機構。
  2. 【請求項2】 係止手段にて補正光学手段を係止した際
    の、該補正光学手段を挟んだ係止部の反対側に、該補正
    光学手段の光軸方向の遊びを規制する規制手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の防振カメラ用補正光学
    機構。
  3. 【請求項3】 係止手段は、支持点により回転可能に支
    持され、先端側に係止部を備えた腕部と、該腕部に設け
    られた駆動点においてスライダが該腕部に遊びを介して
    係合し、該腕部を第1の方向まわりに回転駆動させるプ
    ランジャと、前記腕部を第1の方向とは反対の第2の方
    向に回転付勢させるバネと、前記腕部の第2の方向の回
    転範囲を制限する制限手段とを具備していることを特徴
    とする請求項2記載の防振カメラ用補正光学機構。
  4. 【請求項4】 係止手段は、支持点により回転可能に支
    持され、先端側に係止部を備えた腕部と、該腕部に設け
    られた駆動点においてスライダが該腕部に弾性部材を介
    して係合し、該腕部を第1の方向まわりに回転駆動させ
    るプランジャと、前記腕部を第1の方向とは反対の第2
    の方向に回転付勢させるバネと、前記腕部の第2の方向
    の回転範囲を制限する制限手段とを具備していることを
    特徴とする請求項2記載の防振カメラ用補正光学機構。
  5. 【請求項5】 プランジャは、その推力方向が、制限手
    段により腕部が回転規制された状態の、該腕部の延出方
    向と略直角になるように配置されることを特徴とする請
    求項3又は4記載の防振カメラ用補正光学機構。
  6. 【請求項6】 レンズ群を保持するレンズ鏡筒内に配置
    され、前記レンズ群の光軸を偏心させる、前記レンズ鏡
    筒に対して相対的に駆動可能に支持される補正光学手段
    と、該補正光学手段を、レンズ鏡筒及び固定部材の間に
    点接触にて挟持する支持手段とを備えた防振カメラ用補
    正光学機構。
  7. 【請求項7】 支持手段は、補正光学手段を点接触して
    挟持する挟持部を具備し、該挟持部の少なくとも一方
    は、補正光学手段の被挟持部とは異なる材質にて形成さ
    れることを特徴とする請求項6記載の防振カメラ用補正
    光学機構。
  8. 【請求項8】 支持手段に具備される挟持部は、鋼球に
    て形成されていることを特徴とする請求項7記載の防振
    カメラ用補正光学機構。
  9. 【請求項9】 支持手段は、補正光学手段を点接触して
    挟持する挟持部を具備し、該挟持部の少なくとも一方
    は、光軸方向の補正光学手段から離間する方向に撓む緩
    衝手段にて形成されていることを特徴とする請求項6記
    載の防振カメラ用補正光学機構。
  10. 【請求項10】 レンズ群を保持するレンズ鏡筒内に配
    置され、前記レンズ群の光軸を偏心させる、前記レンズ
    鏡筒に対して相対的に駆動可能に支持される補正光学手
    段と、該補正光学手段を駆動するべく電磁力を発生す
    る、コイル、該コイルに対向して配置されるヨーク及び
    永久磁石より成り、これらにより閉磁気回路を形成する
    電磁力発生手段とを備え、前記永久磁石は、その着磁方
    向が補正光学手段の駆動方向に略垂直で、着磁面は両面
    ともヨークに挟まれて構成されることを特徴とする防振
    カメラ用補正光学機構。
  11. 【請求項11】 電磁力発生手段は、板状の第1のヨー
    クと、該第1のヨークの両面に結合され、該第1のヨー
    クの厚み方向に互いに逆向きに着磁された対の永久磁石
    と、該対の永久磁石と前記第1のヨークを挟み、対の永
    久磁石の前記第1のヨークと対向しない各々の着磁面と
    結合する第2,第3のヨークより構成されることを特徴
    とする請求項10記載の防振カメラ用補正光学機構。
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