JP2002207231A - 像振れ補正装置および像振れ補正機能付き光学機器 - Google Patents

像振れ補正装置および像振れ補正機能付き光学機器

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JP2002207231A JP2001003609A JP2001003609A JP2002207231A JP 2002207231 A JP2002207231 A JP 2002207231A JP 2001003609 A JP2001003609 A JP 2001003609A JP 2001003609 A JP2001003609 A JP 2001003609A JP 2002207231 A JP2002207231 A JP 2002207231A
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浩二 津田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータのシャフトを両端において駆
動枠材に挟持することで、光学機器の向きによるモータ
の脱調を防止する。 【解決手段】 横駆動枠材36は2つの補正レンズ14
Rおよび14Lを一体的に保持し、縦駆動枠材32は横
駆動枠材36を横方向に移動自在に保持する。縦駆動枠
材32に2つのガイドピン74、76を固定する。一方
のガイドピン74は縦方向アクチュエータ130のシャ
フト134の先端部134aに当接する。他方のガイド
ピン76に取付けた押圧部材150は、その先端部15
4aにおいてシャフト134の基端側端面134bに点
接触し、シャフト134をガイドピン76に押付ける。
モータ132の駆動によりシャフト134は回転しつつ
縦方向に進退し、ガイドピン74、76がガイド穴6
4、66内で摺動しつつ縦駆動枠材32はシャフト13
4に従動して縦方向に相対移動する。横駆動枠材36も
同様の機構で横方向に相対移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双眼鏡などの光学
機器に関し、特に補正レンズにより像振れを補正する像
振れ補正機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、双眼鏡等において手振れなどによ
り起因する像振れを防止する像振れ補正機能を備えたも
のが知られている。例えば特開2000−199862
号公報には、補正光学系を像振れが相殺されるように、
光軸に垂直な平面内で互いに直交する2方向に相対移動
させる像振れ補正装置が示されている。
【0003】具体的には、補正レンズを2重の駆動枠で
保持し、直交する縦方向および横方向に関してそれぞれ
の駆動枠を相対移動させるための2つの直動型アクチュ
エータを設けている。縦方向について説明すると、直動
型アクチュエータにはモータの回転をリードネジにより
直進運動に変えるシャフトが設けられ、このシャフトは
通常の使用状態では鉛直方向に略一致する縦方向に延
び、その先端は下方に位置し縦方向駆動枠に一体的なガ
イドピンに当接している。縦方向駆動枠はコイルバネに
より上方に引張されており、ガイドピンはシャフトの先
端に下から押付けられている。従って、ガイドピンおよ
び縦方向駆動枠はシャフトに従動して縦方向に相対移動
する。モータによるシャフトの推進力は、通常の使用状
態において縦方向駆動枠を押し下げるのに必要な値、即
ち上方への引張力から縦方向駆動枠およびこれに支持さ
れる横方向駆動枠、横方向アクチュエータおよび補正レ
ンズ等に係る重力を差引いた値に設定されている。
【0004】しかし、通常の使用状態ではコイルバネの
引張方向が鉛直上方であるが、操作者の保持の仕方や姿
勢によっては引張方向が常に鉛直上方に一致するとは限
らず、、例えば双眼鏡が空間内で上下逆になった場合に
は、引張方向は鉛直下方となる。このため、シャフトに
はバネ力に上記構成の重量を加算した力がかかり、シャ
フトの推力よりシャフトにかかる力が上回ってモータの
脱調を引き起こす恐れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点に鑑
み、本発明は、光学機器の姿勢によるモータの脱調を防
止し、かつシャフトを駆動枠材に対して正確に位置決め
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の像振れ補正装置
は、光学機器の光軸の振れを補正するための補正光学系
と、補正光学系を保持し、光軸に垂直な平面において所
定方向に移動可能な駆動枠材と、所定方向に対して軸心
が平行に延びるシャフトを有し、このシャフトを軸心に
沿って直進運動させる駆動手段と、駆動枠材に固定され
る一方、シャフトの両端部を挟持することによってシャ
フトの直進運動を駆動枠材に伝達する伝達手段とを備え
ることを最も主要な特徴とする。これにより、シャフト
の直進運動が確実に駆動枠材に伝達され、光学機器がど
のような姿勢をとってもモータが脱調したり、負荷に負
けてしまうことが確実に防止できる。
【0007】光学機器の通常の使用姿勢において、駆動
枠材の移動方向である所定方向は鉛直方向に実質的に一
致することが好ましく、光学機器が空間内で上下逆にな
った場合でも確実に駆動できる。
【0008】像振れ補正装置の伝達手段は、具体的には
駆動枠材から光軸に沿って延びシャフトの両端部にそれ
ぞれ対向する2つの突起部と、2つの突起部の少なくと
も一方に取付けられ突起部と協働してシャフトの両端部
を挟持する押圧部材とを備えることが好ましい。また、
2つの突起部は駆動枠材を駆動枠材の移動方向である所
定方向に沿って案内するガイド部材としての役割を有し
ていてもよく、具体的には、所定方向に延びる長穴であ
って突起部が挿通するガイド穴が穿設され、このガイド
穴内で突起部が相対移動することにより駆動枠材が所定
方向に沿って案内される。
【0009】像振れ補正装置の駆動手段は、モータの回
転をシャフトに伝達する送りネジ機構を備えていてもよ
く、この場合送りネジ機構によりシャフトが回転しつつ
直進運動する際にシャフトの両端部と伝達手段とがそれ
ぞれ点接触することが好ましい。これによりシャフトと
伝達手段との摩擦が小さくなってモータへの負荷が小さ
くなる。
【0010】像振れ補正装置において、突起部と協働し
てシャフトの両端部を挟持する押圧部材は、例えば突起
部に固定されるケースと、このケースに対してシャフト
の軸心に沿って相対移動可能であって球状の先端部がシ
ャフトの一端部に常に点接触する押ピンと、ケースに収
容されて押ピンをシャフトの軸心方向に沿って付勢する
コイルバネとを備えた構成である。また、押圧部材は突
起部に固定されたセットビスであってもよく、球状の先
端部がシャフトの一端部に常に点接触し、シャフトをそ
の軸心方向に沿って一定の力で押圧する。またさらに、
押圧部材は突起部に固定されたプランジャであってもよ
く、先端部に埋設されシャフトの一端部に常に点接触す
る球と、この球をシャフトの軸心方向に沿って付勢する
コイルバネとを備える。
【0011】像振れ補正装置において、シャフトの一端
部が球状に形成されるとともに、突起部にシャフトの軸
心に垂直な平面部が形成され、球状の一端部が平面部に
常に点接触してもよい。
【0012】また、本発明による光学機器は、補正光学
系を光軸に垂直な平面上の互いに直交する第1および第
2方向に相対移動させることによって光軸の振れを補正
する像振れ補正機構を備えた光学機器であって、この像
振れ補正機構が、開口が形成され第1方向に相対移動可
能な第1駆動枠材と、第1方向と平行に延びる第1シャ
フトを有し、この第1シャフトを軸心方向に沿って直進
運動させる第1駆動手段と、第1駆動枠材に固定される
一方、第1シャフトの両端部を挟持することによって第
1シャフトの直進運動を第1駆動枠材に伝達する第1伝
達手段と、開口内において第2方向に相対移動可能であ
り補正光学系を一体的に保持する第2駆動枠材と、第2
方向と平行に延びる第2シャフトを有し、この第2シャ
フトを軸心方向に沿って直進運動させる第2駆動手段
と、第2駆動枠材に固定される一方、第2シャフトの両
端部を挟持することによって第2シャフトの直進運動を
第2駆動枠材に伝達する第2伝達手段とを備え、第2駆
動枠材、第2駆動手段および第2伝達手段が、第1駆動
枠材に支持されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明に係る像振れ補正機能付き
光学機器の第1実施形態を示す図であって、双眼鏡の各
光学系の相対位置関係を簡単に示す斜視図である。双眼
鏡はニ点鎖線で示されるボディ10内に両眼にそれぞれ
対応する2つの光学系、即ち右眼用の第1光学系100
Rと左眼用の第2光学系100Lとを備える。
【0015】第1光学系100Rにおいて、対物レンズ
12Rに入射した光束は、補正光学系である補正レンズ
14Rを通過して、2つのポロプリズムから成るプリズ
ム正立系16Rにより反射させられ、複数の光学要素か
ら成る接眼レンズ18Rに導かれる。第2光学系100
Lは第1光学系100Rと同様の構成を有し、対応する
構成については符号のRをLに変えて示している。これ
により2つの接眼部30R、30Lから目標物が視認さ
れる。
【0016】第1および第2光学系100Rおよび10
0Lの光軸OPRおよびOPLは図中一点鎖線でそれぞれ
示され、これら光軸OPRおよびOPLは所定距離だけ離
れかつ互いに平行である。
【0017】2つの補正レンズ14Rおよび14Lは第
2駆動枠材である平板状の横駆動枠材36に一体的に保
持され、さらに横駆動枠材36は第1駆動枠材である縦
駆動枠材32に形成された長方形の開口34に保持され
る。横駆動枠材36は開口34内において矢印Xで示す
横方向(第2方向)にのみ相対移動可能であり、縦駆動
枠材32は横駆動枠材36と共に矢印Yで示す縦方向
(第1方向)にのみ相対移動可能である。ここで横方向
を光軸OPRおよびOPLを含む平面に平行であって光軸
OPRおよびOPLに垂直な方向に定義し、また縦方向を
光軸OPRおよびOPLを含む平面と光軸OPRおよびO
Lとの双方に垂直な方向に定義する。
【0018】2つの補正レンズ14Rおよび14L以外
の他の光学要素12R、16R、18R、12L、16
Lおよび18Lはボディ10内の所定位置に固定される
が、補正レンズ14Rおよび14Lは、縦駆動枠材32
および横駆動枠材36によって、光軸OPRおよびOPL
に垂直な平面内においてのみ、横方向および縦方向に一
体的に移動自在である。なお、観察者が通常の使用状態
で双眼鏡を保持した場合、図中矢印Yで示す縦方向は鉛
直方向に略一致する。
【0019】図2は、像振れ補正機構のブロック図であ
る。ボディ10の表面にはモードスイッチ102が設け
られ、通常観察モードと像振れ補正モードとに切替えが
可能である。通常観察モードにおいては、補正レンズ1
4Rおよび14Lは図1に示すように他の光学要素12
R、16R、18R、12L、16Lおよび18Lの光
軸と一致する基準位置に位置決めされているが、モード
スイッチ102により像振れ補正モードに切替えられる
と、手振れ等によりボディ10が移動すると、その移動
を相殺すべく補正レンズ14Rおよび14Lがボディ1
0内で縦方向あるいは横方向に相対移動する。これによ
り、手振れが生じても観察者は常に像振れのない像を観
察できる。
【0020】詳述すると、ボディ10内には、ボディ1
0を保持した時の縦方向および横方向における手振れの
方向および角速度をそれぞれ検出する縦方向角速度セン
サ104および横方向角速度検出センサ114が設けら
れており、これらセンサ104、114によって検出さ
れた手振れの方向および角速度に対応する角速度信号は
それぞれ縦方向センサアンプ106および横方向センサ
アンプ116により増幅されて制御手段120に出力さ
れる。制御手段120は例えばマイクロコンピュータで
あり、各センサ104、114から得られた角速度信号
を所定の同期信号に基づいてデジタル値に変換し、さら
にこれを積分演算することによって、手振れによって生
じた縦方向および横方向の角度変位量を算出する。
【0021】ボディ10内には縦駆動枠材32を縦方向
に相対移動させる縦方向アクチュエータ130と、横駆
動枠材36を横方向に相対移動させる横方向アクチュエ
ータ140とが設けられる。縦方向アクチュエータ13
0は、ステッピングモータ132と、ステッピングモー
タ132の回転駆動力を縦方向の直進運動に変換して縦
駆動枠材32に伝達するシャフト134とを備え、この
ステッピングモータ132のステップ数および回転方向
は、制御手段120から出力されるパルス信号に基づい
て制御される。このパルス信号には、縦方向について手
振れの方向と反対方向に角度変位量と等しい量だけ縦駆
動枠材32が移動させるための情報が含まれる。横方向
アクチュエータ140の構成および動作についても同様
である。これにより光軸に垂直な2次元方向において手
振れは相殺される。
【0022】図3〜図5を参照して、縦方向アクチュエ
ータ130を含む縦駆動機構について具体的に説明す
る。図3は接眼部30Rおよび30L側から見た縦駆動
枠材32近傍の構成を示す斜視図であって、一部の構成
は破断して示される。図4は図3のIV−IV線断面の
矢視図であって、横駆動機構は省略される。図5は接眼
部30Rおよび30Lから見た縦駆動機構の平面図であ
る。
【0023】縦駆動枠材32は、補正レンズ14R、1
4Lを保持するのに十分な厚みを持った長方形の板状部
材であり、軽量化と成型の容易さという点から合成樹脂
等から形成される。中央には横駆動枠材36を収容する
長方形の開口34が形成され、この開口34の四隅は丸
み付けられている。縦駆動枠材32は、厚み方向が光軸
OPRおよびOPLに一致するように配され、その両側面
は2本の支柱部材42、52により挟持される。第1支
柱部材42は底部44において光軸OPRおよびOPL
平行なボディ内壁10aにビス46で固定され、その長
手方向が矢印Yで示す縦方向に一致する四角柱部材であ
る。第2支柱部材52も同様、底部54においてビス5
6によりボディ内壁10aに固定され、縦方向に延び
る。第1、第2支柱部材42、52の対向する2つの側
面42a、52aは平行しており、その間の距離は縦駆
動枠材32の横方向長さに実質的に一致する。縦駆動枠
材32は僅かなクリアランスを持って側面42aおよび
52a間で挟持され、これにより横方向への相対移動は
規制される。
【0024】第1支柱部材42の厚みは、縦駆動枠材3
2がガタつくことなくスムーズに摺動するために縦駆動
枠材32の厚みより僅かに厚く設定され、対物レンズ側
の側面42bおよび接眼部側の側面42cには一部が縦
駆動枠材32側へ突出するガイド部材48が密着固定さ
れる。ガイド部材48は例えば一対の円環状ワッシャで
あり、第1支柱部材42を光軸方向に貫通するボルト4
3の頭部と、ボルト43の先端から嵌められるナット4
5とにより第1支柱部材42に固定され、これにより縦
駆動枠材32を挟持する。ガイド部材48は第1柱部材
42の長手方向において2対設けられ、従って縦駆動枠
材32は4つのガイド部材48(図3に3つのみ示す)
によって光軸方向への相対移動が規制される。第2支柱
部材52についても同様に4つのガイド部材48(図3
には2つのみ示す)が側面52bおよび52cにそれぞ
れ密着固定される。
【0025】このように、縦駆動枠材32は2本の支柱
部材42、52によって縦方向への移動のみが許容さ
れ、光軸方向および横方向については所定位置に位置決
めされる。補正レンズ14R、14Lおよび横駆動枠材
36は縦駆動枠材32に保持され、これと共に一体的に
相対移動する。
【0026】縦駆動枠材32の接眼部側には、第3支柱
部材60がボディ内壁10aに2つのビス62で固定さ
れる。第3支柱部材60は横方向の略中央に位置する板
状部材であり、その幅(横方向長さ)は2つの補正レン
ズ14Rおよび14Lを通る光束に干渉しない程度の長
さに定められる。第3支柱部材60には縦方向に並ぶ2
つののガイド穴64、66と、これらガイド穴64、6
6の間において接眼部側(図中手前)へ突出しボディ内
壁10aに平行な平板状の台座68とが形成されてい
る。
【0027】台座68には縦方向アクチュエータ130
が一体的に固定される。詳述すると、ステッピングモー
タ132は円筒状のモータケース132aの内部にモー
タ132bを収容した構成を有し、このモータケース1
32aの一部が台座68を貫通するとともに、モータケ
ース132aの外周から径外方向に延びる菱形のフラン
ジ132cが2つのビス70によって台座68の上面に
取付けられる。
【0028】縦方向アクチュエータ130のシャフト1
34はモータ132b内を挿通し、その軸心方向は縦方
向に一致する。このシャフト134の外周面にはリード
ネジが形成され、モータ132bの軸受に形成された雌
ネジ(図示せず)に螺合している。モータ132bが正
転あるいは反転することにより、シャフト134は軸心
周りに相対回転すると共に、軸心に一致する縦方向に沿
って進退する。
【0029】このように、縦方向アクチュエータ130
は台座68即ち第3支柱部材60を介して10aに一体
的に固定されており、シャフト134のみが縦方向に相
対移動可能である。
【0030】シャフト134の先端部にはボール134
aが埋設され、これが縦駆動枠材32に一体的な下部ガ
イドピン76に図中上方から当接し、これを押圧する。
一方、シャフト134の基端側端面134bは縦方向に
垂直な平面であり、縦駆動枠材32に一体的な上部ガイ
ドピン74に固定された押圧部材150が当接する。シ
ャフト134の縦方向への推進力は2つのガイドピン7
4、76および押圧部材150を介して縦駆動枠材32
に伝達され、これによりシャフト134の進退に伴って
縦駆動枠材32が縦方向へ相対移動する。
【0031】下部ガイドピン76は、金属などの剛性部
材から形成され、円形断面の基端部76aにおいて縦駆
動枠材32の接眼部側側面32cにビス75で固定され
る。この基端部76aは接眼部側へ光軸方向に沿って延
び、第3支柱部材60のガイド穴66に挿通する。下部
ガイドピン76の先端部76bはガイド穴66からさら
に接眼部側へ突出し、基端部76aと同径の円柱から軸
心を含む切断面より半分を除去した半円形断面の柱状を
呈している。先端部76bの長方形の上面76cは光軸
方向および横方向に平行であり、シャフト134のボー
ル134aが点接触している。
【0032】一方、上部ガイドピン74は下部ガイドピ
ン76と同じ材料かつ同寸法形状で形成され、さらに先
端部74bに縦方向に貫通した円形断面の取付穴74d
が形成されている。詳述すると、上部ガイドピン74は
円形断面の基端部74aにおいて縦駆動枠材32の接眼
部側側面32cにビス73で固定され、この基端部74
aは接眼部側へ光軸方向に沿って延び、第3支柱部材6
0のガイド穴64に挿通する。ガイドピン74の先端部
74bはガイド穴64からさらに接眼部側へ突出し、先
端部74bの取付穴74dには押圧部材150のバネケ
ース152が一体的に固定される。
【0033】押圧部材150は、円筒形を呈し図中下方
に開口したバネケース152を備え、このバネケース1
52には押ピン154の一部が収容される。押ピン15
4はバネケース152の開口から先端部154aが突出
しており、バネケース152に対して相対移動可能であ
る。押ピン154の基端側はバネケース152の内径よ
り僅かに小さい外径の円筒形状を呈し、先端側は先端部
154aに向かって尖る円錐状を呈している。先端部1
54aは球状に加工され、シャフト134の基端側端面
134bに点接触している。押ピン154は基端側で開
口しており、バネケース152および押ピン154の内
側には両者を離間する方向へ付勢するコイルバネ156
が圧縮された状態で介装される。バネケース152およ
び押ピン154は金属などの剛性部材から形成される。
【0034】上述したように、バネケース152はガイ
ドピン74およびビス73を介して縦駆動枠材32に一
体的に固定されているので、コイルバネ156のバネ力
によって先端部154aがシャフト134を鉛直下方に
一定の力で押圧付勢する。このように、シャフト134
は両端部において縦駆動枠材32に一体的な押圧部材1
50とガイドピン76とにより一定の付勢力で持って挟
持される。これにより、縦駆動枠材32はシャフト13
4に対する縦方向へのガタつきが防止される。コイルバ
ネ156による付勢力は、シャフト134の回転によっ
て押圧部材150やガイドピン76から外れない程度に
大きく、かつシャフト134の回転トルクに影響がない
程度に小さい値に設定される。シャフト134と押圧部
材150、およびシャフト134とガイドピン76と
は、共に点接触しているため接触面積が極めて小さく、
シャフト134回転時に生じる摩擦力が回転トルクへ悪
影響を及ぼすことが防止され、シャフト134が円滑に
相対回転できる。
【0035】シャフト134の回転に伴って上部ガイド
ピン74はガイド穴64に対して縦方向に摺動する。ガ
イド穴64は縦方向に延びる長穴で、上部ガイドピン7
4はガイド穴64の縦方向長さ分だけ相対移動が許容さ
れる。ガイドピン74の基端部74aの直径はガイド穴
64の横方向長さより僅かに小さく設定され、これによ
りガイド穴64内で基端部74aが円滑に摺動できる。
【0036】ガイド穴64の側方には補助コイルバネ1
60の一端が固定され、この補助コイルバネ160は第
2支柱部材52に向かって延び、その他端が縦駆動枠材
32の側面32cにビス162で固定される。ビス16
2は補正レンズ14Lの図中上方に位置する部位に設け
られる。上部ガイドピン74は第1支柱部材42側へ引
張され、ガイド穴64の第1柱状部材52側内壁面に常
に当接し、これにより縦駆動枠材32の第3支柱部材6
0に対する横方向へのガタつきが防止される。
【0037】下部ガイドピン76についても同様、ガイ
ド穴64と実質的に同寸法形状のガイド穴66に沿って
縦方向に相対移動し、ガイド穴66内での基端部76a
のガタつき、即ち縦駆動枠材32の横方向のガタつきを
防止するためにガイド穴66の近傍に補助コイルバネ1
64が設けられる。
【0038】縦駆動枠材32の縦方向における相対位置
は、第1支柱部材42の対物レンズ側に設けられた縦方
向位置検出センサ80(図4参照)によって検出され
る。具体的には、補正レンズ14Rおよび14Lの光軸
が他の光学要素の光軸に一致する時の縦方向に関する基
準位置(図5に示す位置)が検出される。
【0039】縦方向位置検出センサ80は透過型フォト
インタラプタであり、縦駆動枠材32に向かって開口す
る凹部82を有し、この凹部内には図示しない発光素子
および受光素子が対向して設けられる。縦駆動枠材32
には、凹部82内、即ち発光素子および受光素子間を非
接触で通過可能な薄板84が固定されており、薄板84
が発光素子からの光を遮断すると縦方向位置検出センサ
80の出力が変化する。薄板84は、縦方向位置検出セ
ンサ80の出力が変化する時点での縦方向位置が、補正
レンズ14Rおよび14Lの縦方向基準位置と一致する
ように取付けられる。
【0040】図6は、縦駆動枠材32を接眼部30Rお
よび30Lから見た平面図であって、図中下方に縦駆動
枠材32を移動させた状態を示す。図5の状態からステ
ッピングモータ132を正転させてシャフト134を図
中下方に進行させると、シャフト134の両端を挟んだ
上部ガイドピン74(実質的には押圧部材150)およ
び下部ガイドピン76は、シャフト134に従動する、
即ちそれぞれガイド穴64、66にガイドされつつ下方
に移動する。これにより、ガイドピン74、76と一体
的な縦駆動枠材32が第1、第2支柱部材42、52お
よびガイド部材48にガイドされつつ下方に移動する。
図6に示すように、上部ガイドピン74および下部ガイ
ドピン76がそれぞれのガイド穴64、66の下端に当
接すると、縦駆動枠材32の移動は止まり、このときの
補正レンズ14R、14Lの縦方向位置は縦方向基準位
置(Y=0で示す位置)からΔYだけ下方に位置する。
【0041】図7は、縦駆動枠材32を接眼部30Rお
よび30Lから見た平面図であって、図中上方に縦駆動
枠材32を移動させた状態を示す。図5の状態からステ
ッピングモータ132を正転させてシャフト134を図
中上方に進行させると、シャフト134の両端を挟んだ
上部ガイドピン74(実質的には押圧部材150)およ
び下部ガイドピン76は、シャフト134に従動する、
即ちそれぞれガイド穴64、66にガイドされつつ上方
に移動する。これにより、ガイドピン74、76と一体
的な縦駆動枠材32が第1、第2支柱部材42、52お
よびガイド部材48にガイドされつつ上方に移動する。
図7に示すように、上部ガイドピン74および下部ガイ
ドピン76がそれぞれのガイド穴64、66の上端に当
接すると、縦駆動枠材32の移動は止まり、このときの
補正レンズ14R、14Lの縦方向位置は縦方向基準位
置(Y=0で示す位置)からΔYだけ上方に位置する。
【0042】このように、縦駆動枠材32は縦方向につ
いて、ガイド穴64または66内におけるガイドピン7
4または76の移動量(ΔYの2倍)と同じだけ移動す
ることができる。
【0043】次に、図8および図9を参照して横方向ア
クチュエータ140を含む横駆動機構について説明す
る。図8は対物レンズ12Rおよび12L側から見た平
面図、図9は図8のIX−IX線における横断面図であ
る。なお、横駆動機構以外の構成は破線で示される。
【0044】縦駆動枠材32に形成された開口34は略
長方形の断面を有し、対向する2つの内壁面、即ち上壁
面34aと下壁面34b、右壁面34cと左壁面34d
とが互いに平行である。
【0045】この開口34に収容される横駆動枠材36
は板状部材であり、合成樹脂等から形成される。横駆動
枠材36は、開口34の縦方向長さと実質的に同じ縦方
向長さを有し、また開口34の横方向長さより短い横方
向長さを有する。またその厚みは横駆動枠材36がガタ
つくことなく摺動できるように縦駆動枠材32の厚みよ
り僅かに薄い。これにより、横駆動枠材36は縦駆動枠
材32に対して縦方向に位置決めされる。
【0046】縦駆動枠材32の対物レンズ側または接眼
部側の側面にはそれぞれ4つ、合計8つの円環状ワッシ
ャ204がボルト206およびナット208により密着
固定される。2対のワッシャ204は上壁面34a側に
横方向に並んでおり、それらの外縁の一部は上壁面34
aから内側に、即ち横駆動枠材36側に突出する。残り
の2対のワッシャ204は下壁面34b側に横方向に並
んで、その一部が横駆動枠材36側に突出する。横駆動
枠材36は4対のワッシャ204によりそれぞれ挟持さ
れることにより、縦駆動枠材32に対して光軸方向に位
置決めされる。
【0047】このように、横駆動枠材36は縦方向およ
び光軸方向に関しては縦駆動枠材32に対する相対移動
は規制され、横方向にのみ相対移動可能である。横駆動
枠材36の4隅は開口34の丸み付けられた4隅に干渉
しないように隅切りが施される。横駆動枠材36には補
正レンズ14R、14Lが嵌められ、それぞれ3つのビ
ス202により一体的に固定されている。従って、横駆
動枠材36の横方向への移動により補正レンズ14R、
14Lはボディ10内で横方向に相対移動する。
【0048】横駆動枠材36と上壁面34aとの間、横
駆動枠材36とおよび下壁面34bとの間には、両者が
円滑に摺動するための僅かなクリアランスが設けられて
おり、このクリアランスによるガタつきを防止するため
に横駆動枠材36を図中上方に引張して上壁面34aに
常時当接させる補助コイルバネ210が2つ設けられ
る。各補助コイルバネ210は一端が横駆動枠材36の
下の2隅にそれぞれ固定され、他端が縦駆動枠材32の
上の2隅にそれぞれ固定される。
【0049】縦駆動枠材32の対物レンズ側には、取付
部材220を介して横方向アクチュエータ140が取付
けられる。横方向アクチュエータ140は縦方向アクチ
ュエータ130と同じ構成を備えており、同一の構成に
は符号に10を加算して示しその詳細は省略する。
【0050】取付部材220は縦駆動枠材32の下壁面
34b側に密着固定され、互いに垂直な2つの平面部2
22および224から成る。第1平面部222は2つの
ビス226で縦駆動枠材32に対して平行に密着固定さ
れ、第2平面部224は第1平面部222の中央側端部
から対物レンズ側に垂直に一体的に延びている。この第
2平面部224に横方向アクチュエータ140のフラン
ジ142cがビス固定されることにより、横方向アクチ
ュエータ140は縦駆動枠材32の横方向に関して略中
央に取付けられ、そのシャフト144の軸心は横方向に
一致せしめられる。
【0051】このように、横方向アクチュエータ140
は縦駆動枠材32のみによって支持されるとともに、シ
ャフト144のみが縦駆動枠材32に対して横方向に相
対移動する。
【0052】横駆動枠材36の対物レンズ側には略コの
字断面を有する保持部材230が固定され、この保持部
材230の2つの腕部234、236によってシャフト
144の両端が挟持される。保持部材230は2つのビ
ス238で横駆動枠材36に一体的に固定される固定板
部232を有し、この固定板部232は2つの補正レン
ズ14Rおよび14Lの間であって横駆動枠材36の図
下端側に配置される。固定板部232は横方向に延びて
その両端から2つの腕部234、236が対物レンズ側
に延びており、シャフト144に対向する部位は横方向
に垂直な平板状を呈する。図左側の腕部234にはシャ
フト144の先端部に埋設されたボール144aが図の
右方から当接し、図右側の腕部236には押圧部材25
0が一体的に固定され、その先端がシャフト144の横
方向に垂直な基端側端面134bに当接する。押圧部材
250は縦駆動機構で用いられる押圧部材150と同一
の構成および作用を有し、内部に設けられたコイルバネ
(図示せず)によりシャフト144を一定の付勢力で腕
部234に押し付ける。これにより、横駆動枠材36は
シャフト144の進退に伴って横方向へ相対移動する。
横駆動枠材36の横方向に関する相対移動可能な距離
は、開口34の横方向長さから横駆動枠材36の横方向
長さを差引いた長さに一致する。
【0053】横駆動枠材36には薄板260が取付けら
れ、この薄板260の横方向に関する基準位置を検出す
る横方向位置検出センサ262が縦駆動枠材32に取付
けられる。薄板260および横方向位置検出センサ26
2の構成および作用は、薄板84および縦方向位置検出
センサ80と同一である。図8および図9においては、
横駆動枠材36は基準位置に位置決めされている。
【0054】以上のように、補正レンズ14Rおよび1
4Lは、縦駆動機構および横駆動機構によって、光軸に
垂直な平面内において縦方向および横方向に相対動可能
である。縦方向アクチュエータ130のシャフト134
は両端において実質的に隙間なく縦駆動枠材32に一体
的に挟持され、また横方向アクチュエータ140のシャ
フト144が両端において実質的に隙間なく横駆動枠材
36に挟持されるので、シャフト134および144の
推進力が確実に縦駆動枠材32および横駆動枠材36に
伝達される。
【0055】従来では、例えば縦駆動機構において、シ
ャフト134は両端で縦駆動枠材32側に挟持されてお
らず、縦駆動枠材32をコイルバネによって図5の上方
に引張し、縦駆動枠材32に一体的な押し金具(ガイド
ピン76に相当する)をシャフト134の先端に押付け
ることによって縦駆動枠材32を位置決めしていた。こ
のような構成においては、シャフト134により縦駆動
枠材32を押下げる場合にはバネ力以上の推進力で押し
金具を押圧する必要があるが、実際には双眼鏡を通常に
保持した状態では縦駆動枠材32とこの縦駆動枠材32
に支持される横駆動機構(横駆動枠材36、横方向アク
チュエータ140、補正レンズ14R、14L等)とに
係る重力によって図中下方に押圧されているため、実際
にはバネ力から重力(重量)を差引いた力で押圧すれば
よく、モータ132の駆動力はバネ力から重力を差引い
た値に設定される。しかし、鉛直下方向が常に図中下方
向に一致するとは限らず、操作者の保持の仕方や姿勢に
よっては、例えば双眼鏡を上下逆に保持した場合には、
鉛直下方向は図中上方向となる。この場合、シャフト1
34にかかる力は、縦駆動枠材32および横駆動機構に
係る重力(重量)とバネ力とを合算した値となり、上記
のようにモータ132の駆動力をバネ力から重力を差引
いた値に設定していれば、シャフト134の図中下方へ
の推力よりシャフト134にかかる図中上方への力が上
回ってモータ132の脱調を引き起こす原因となる。
【0056】しかし、第1実施形態においてはコイルバ
ネを用いず、剛性部材であるガイドピン74、76およ
び押圧部材150によってシャフト134の両端を保持
しているので、縦駆動枠材32および横駆動機構はシャ
フト134に安定した状態で常時支持され、シャフト1
34にかかる力は双眼鏡の向きによって変化することは
ない。従って、第1実施形態の双眼鏡においては、どの
ような姿勢をとってもモータ132の脱調が生じること
はないという利点がある。また、従来に比べて負荷が小
さくて済むので、よりトルクの少ない小さなモータの採
用も可能となる。さらに、シャフト134とガイドピン
74および押圧部材150とは点接触しているため、相
互間の摩擦が少なく、シャフト134の相対回転を妨げ
ることはない。
【0057】なお、押圧部材150の構成は、第1実施
形態のようにバネケース152、押ピン154およびコ
イルバネ156から成るものに限定されず、先端がシャ
フト134の基端側端面134bに点接触しかつこれを
一定の力で押圧する構成であればよい。
【0058】図10は第2実施形態を示す図であって、
押圧部材の他の構成を示す斜視図である。他の構成は第
1実施形態と同じであり、ここでは図示および説明を省
略する。押圧部材350はセットビスであり、円柱部の
外周面には雄ネジ352が形成される。押圧部材350
の円柱部の一端側は先端に向かって徐々に径が小さくな
る円錐状を呈し、先端部354は球状に加工される。一
方、円柱部の基端側にはドライバによって取付けるため
の溝部356が設けられている。ガイドピン374の先
端部374bには雌ネジ374dが設けられ、この雌ネ
ジ374dが押圧部材350の雄ネジに螺合することに
より、ガイドピン374に押圧部材350が一体的に取
付けられる。なお、押圧部材350の取付は専用のトル
クドライバが用いられ、ガイドピン374からの先端部
354の突出量、即ちシャフト134に対する押圧力が
最適な値となるように調整される。最適な押圧力とは、
シャフト134が自在に相対回転でき、かつ先端側のガ
イドピン(図示せず)と押圧部材350とから外れない
程度の力である。
【0059】図11は第3実施形態を示す図であって、
押圧部材の他の構成を示す縦断面図である。この押圧部
材450はプランジャであり、先端にボール454が埋
め込まれ、このボール454を先端から突出する方向に
付勢するコイルバネ458が設けられている点以外は第
2実施形態の押圧部材350と同じ構成である。押圧部
材450によるシャフト134への付勢力はボール45
4の突出量に応じて予め定められており、目視により付
勢力が確認できる。従って、第2実施形態では専用のト
ルクドライバを用いて付勢力を確認する必要があった
が、第3実施形態においてはトルクドライバを用いる必
要がなく、汎用のドライバでよい。
【0060】第2実施形態および第3実施形態において
も、第1実施形態と同様、シャフト134の基端部側端
面134bと押圧部材350、450とは点接触してい
るため、相互間の摩擦が少なく、シャフト134の相対
回転を妨げることはない。なお、これら3つの実施例で
は押圧部材側を球状加工し、シャフト基端部側が平面加
工してある例であるが、この逆の加工を施した点接触で
も何ら問題はない。シャフト先端部側も同様である。
【0061】以上、説明は二眼タイプの双眼鏡を中心に
行なったが、双眼鏡以外の一眼タイプの単眼鏡やスチル
カメラ・ビデオカメラなどの光学機器にも応用可能であ
る。また、モータもステッピングモータに限定されず、
シャフトがモータの回転によって進退する構造であれば
よい。ただしこの場合、シャフトの位置決めを行う制御
機構が別途必要となる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明の像振れ補正
機能付き光学機器は、補正レンズを相対移動させるため
のアクチュエータのシャフトを両端で剛性部材により保
持するため、正確に位置決めできると共に光学機器の姿
勢によって重力の影響を受け、負荷が変化することによ
るモータの脱調を防止できるという利点がある。また、
よりトルクの少ない小さなモーターの採用も可能で、よ
り低電力・小型軽量化に貢献できる。説明は縦方向中心
であるが、これは横方向も同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像振れ補正機能付き光学機器の第
1実施形態を示す図であって、各光学系の相対位置関係
を簡単に示す斜視図である。
【図2】図1に示す像振れ補正機能付き光学機器の像振
れ補正機構を示すブロック図である。
【図3】接眼部側から見た縦駆動枠材近傍の構成を一部
破断して示す斜視図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面の矢視図であ
る。
【図5】接眼部側から見た縦駆動機構の平面図であっ
て、補正レンズが基準位置にある状態を示す図である。
【図6】接眼部側から見た縦駆動機構の構成の平面図で
あって、縦駆動枠材を下方に移動させた状態を示す図で
ある。
【図7】接眼部側から見た縦駆動機構の構成の平面図で
あって、縦駆動枠材を上方に移動させた状態を示す図で
ある。
【図8】対物レンズ側から見た横駆動機構の平面図であ
る。
【図9】図8のIX−IX線における縦駆動機構の横断
面図である。
【図10】本発明に係る像振れ補正機能付き光学機器の
第2実施形態を示す図であって、押圧部材の他の構成を
示す斜視図である。
【図11】本発明に係る像振れ補正機能付き光学機器の
第3実施形態を示す図であって、押圧部材の他の構成を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 ボディ 14R、14L 補正レンズ(補正光学系) 32 縦駆動枠材(第1駆動枠材) 36 横駆動枠材(第2駆動枠材) 130 縦方向アクチュエータ(第1駆動手段) 140 横方向アクチュエータ(第2駆動手段) 132、142 モータ(第1および第2モータ) 134、144 シャフト(第1および第2シャフト) 150、250、350、450 押圧部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学機器の光軸の振れを補正するための
    補正光学系と、 前記補正光学系を保持し、前記光軸に垂直な平面におい
    て所定方向に移動可能な駆動枠材と、 前記所定方向に対して軸心が平行に延びるシャフトを有
    し、このシャフトを前記軸心に沿って直進運動させる駆
    動手段と、 前記駆動枠材に固定される一方、前記シャフトの両端部
    を挟持することによって前記シャフトの直進運動を前記
    駆動枠材に伝達する伝達手段とを備えることを特徴とす
    る像振れ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記光学機器の通常の使用姿勢におい
    て、前記所定方向が鉛直方向に実質的に一致することを
    特徴とする像振れ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達手段が、前記駆動枠材から前記
    光軸に沿って延び前記シャフトの両端部にそれぞれ対向
    する2つの突起部と、前記2つの突起部の少なくとも一
    方に取付けられ前記突起部と協働して前記シャフトの両
    端部を挟持する押圧部材とを備えることを特徴とする請
    求項1に記載の像振れ補正装置。
  4. 【請求項4】 前記光学機器に、前記所定方向に延びる
    長穴であって前記突起部が挿通するガイド穴が穿設さ
    れ、このガイド穴内で前記突起部が相対移動することに
    より前記駆動枠材が前記所定方向に沿って案内されるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の像振れ補正装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段がモータの回転を前記シャ
    フトに伝達する送りネジ機構を備え、この送りネジ機構
    により前記シャフトが回転しつつ直進運動する際に前記
    シャフトの両端部と前記伝達手段とがそれぞれ点接触す
    ることを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  6. 【請求項6】 前記押圧部材が、前記突起部に固定され
    るケースと、このケースに対して前記シャフトの軸心に
    沿って相対移動可能であって球状の先端部が前記シャフ
    トの一端部に常に点接触する押ピンと、前記ケースに収
    容されて前記押ピンを前記シャフトの軸心方向に沿って
    付勢するコイルバネとを備えることを特徴とする請求項
    3に記載の像振れ補正装置。
  7. 【請求項7】 前記押圧部材が前記突起部に固定された
    セットビスであって、球状の先端部が前記シャフトの一
    端部に常に点接触し、前記シャフトをその軸心方向に沿
    って一定の力で押圧することを特徴とする請求項3に記
    載の像振れ補正装置。
  8. 【請求項8】 前記押圧部材が前記突起部に固定された
    プランジャであって、先端部に埋設され前記シャフトの
    一端部に常に点接触する球と、この球を前記シャフトの
    軸心方向に沿って付勢するコイルバネとを備えることを
    特徴とする請求項3に記載の像振れ補正装置。
  9. 【請求項9】 前記シャフトの一端部が球状に形成され
    るとともに、前記突起部に前記シャフトの軸心に垂直な
    平面部が形成され、球状の前記一端部が前記平面部に常
    に点接触することを特徴とする請求項3に記載の像振れ
    補正装置。
  10. 【請求項10】 補正光学系を光軸に垂直な平面上の互
    いに直交する第1および第2方向に相対移動させること
    によって前記光軸の振れを補正する像振れ補正機構を備
    えた光学機器であって、 この像振れ補正機構が、 開口が形成され前記第1方向に相対移動可能な第1駆動
    枠材と、 前記第1方向と平行に延びる第1シャフトを有し、この
    第1シャフトを軸心方向に沿って直進運動させる第1駆
    動手段と、 前記第1駆動枠材に固定される一方、前記第1シャフト
    の両端部を挟持することによって前記第1シャフトの直
    進運動を前記第1駆動枠材に伝達する第1伝達手段と、 前記開口内において前記第2方向に相対移動可能であり
    前記補正光学系を一体的に保持する第2駆動枠材と、 前記第2方向と平行に延びる第2シャフトを有し、この
    第2シャフトを軸心方向に沿って直進運動させる第2駆
    動手段と、 前記第2駆動枠材に固定される一方、前記第2シャフト
    の両端部を挟持することによって前記第2シャフトの直
    進運動を前記第2駆動枠材に伝達する第2伝達手段とを
    備え、 前記第2駆動枠材、前記第2駆動手段および前記前記第
    2伝達手段が、前記第1駆動枠材に支持されることを特
    徴とする光学機器。
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