JP5534760B2 - 振れ補正機能付きの光学ユニット - Google Patents
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Description
く、かつ、変形した際の反発力(形状復帰力)が小さい。このため、配線材が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することができる。また、フレキシブル配線基板において、可動側接続部と延在部との連接部分は、可動モジュールに対するバネ部材の支持中心位置に対して可動モジュールの揺動中心が位置する側に設けられているため、可動モジュールが揺動した際、フレキシブル配線基板の変位量が小さい。また、フレキシブル配線基板は、延在部として、可動モジュールの側面のうちの第1側面側で延在する第1延在部と、第2側面側で延在する第2延在部とを備えているため、可動モジュールの揺動に追従してフレキシブル配線基板がスムーズに変形する。従って、可動モジュールから配線材(フレキシブル配線基板)を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって可動モジュールの揺動が妨げられることを抑制することができる。
(撮影用の光学ユニットの全体構成)
図1は、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットを携帯電話機などの光学機器に搭載した様子を模式的に示す説明図である。図1に示す光学ユニット100(振れ補正機能付き光学ユニット)は、カメラ付き携帯電話機などの光学機器1000に用いられる薄型カメラであって、光学機器1000のシャーシ1110(機器本体)に支持された状態で搭載される。かかる光学ユニット100では、撮影時に光学機器1000に手振れなどの振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。そこで、本形態の光学ユニット100には、図3を参照して後述するように、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300を固定体200内で揺動可能に支持するとともに、振れ検出センサとしてのジャイロスコープ180(角速度センサ)の検出結果に基づいて、可動モジュール300を揺動させる可動モジュール駆動機構(図1では図示せず)が設けられている。光学ユニット100には、ジャイロスコープ180の検出を上位の制御部に出力するとともに、上記の制御部から可動モジュール駆動機構への通電などを行なうためのフレキシブル配線基板400が引き出されている。また、フレキシブル配線基板400は、撮影ユニット1にも電気的に接続されている。このため、フレキシブル配線基板400は、配線数が多い。このため、フレキシブル配線基板400としては幅広のものを使用する必要がある。
図2は、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットの可動モジュールに内蔵されている撮影ユニットの説明図である。図2に示すように、撮影ユニット1は、例えば、光学素子としての複数枚のレンズ10(図1参照)を光軸Lの方向に沿って被写体(物体側)に近づくA方向(前側)、および被写体とは反対側(撮像素子側/像側)に近づくB方向(後側)の双方向に移動させる光学素子ユニットであり、略直方体形状を有している。撮影ユニット1は、概ね、複数枚のレンズ10(図1参照)および固定絞りなどの光学素子を内側に保持した移動体3と、この移動体3を光軸L方向に沿って移動させるレンズ駆動機構5と、レンズ駆動機構5および移動体3等が搭載された支持体2とを有している。移動体3は、レンズおよび固定絞りを保持する円筒状のレンズホルダ12と、レンズホルダ12を内側に保持するコイルホルダ13とを備えており、コイルホルダ13の外周側面には、レンズ駆動機構5を構成するレンズ駆動用コイル30s、30tが保持されている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図3(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、図3(a)では、可動モジュール300は太い実線で示し、ジャイロスコープ180については長い破線で示し、永久磁石については右上がりの斜線を付して示し、駆動コイルについては右下がりの斜線を付して示してある。
図4は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたバネ部材の平面図である。図3および図4に示すように、バネ部材600は、可動モジュール300に連結される可動側連結部610と、固定体200に連結される固定側連結部620と、可動側連結部610と固定側連結部620の間で延在する複数本のアーム部630とを備えた板状バネ部材であり、アーム部630の両端は各々、可動側連結部610および固定側連結部620に繋がっている。本形態において、バネ部材600の可動側連結部610は、可動モジュール300の後端側に連結されている。かかるバネ部材600は、ベリリウム銅や非磁性のSUS系鋼材等といった非磁性の金属製であり、所定厚の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により形成したものである。
図3において、可動モジュール駆動機構500は、以下に説明する駆動コイル510と、駆動コイル510に鎖交する磁界を発生させる永久磁石520とを備えている。まず、可動モジュール300の4つの側面301、302、303、304には永久磁石520が固定されており、上カバー250の角筒状胴部210の内面211、212、213、214には駆動コイル510が固定されている。永久磁石520は、外面側および内面側が異なる極に着磁されている。また、駆動コイル510は、四角形の枠状に巻回された空芯コイルであり、上下の辺部分が有効辺として利用される。
本形態の光学ユニット100において、図1に示す光学機器1000が振れて光学ユニット100が振れると、かかる振れはジャイロスコープ180によって検出されるとともに、ジャイロスコープ180での検出は、図1に示すフレキシブル配線基板400を介して上位の制御部(図示せず)に出力される。上位の制御部では、ジャイロスコープ180での検出に基づいて、可動モジュール駆動機構500を制御する。すなわち、ジャイロスコープ180で検出した振れを打ち消すような駆動電流をフレキシブル配線基板400を介して駆動コイル510に供給する。その結果、X側可動モジュール駆動機構500xは、揺動中心O1を中心にして可動モジュール300をY軸周りに揺動させる。また、Y側可動モジュール駆動機構500yは、揺動中心O1を中心にして可動モジュール300をX軸周りに揺動させる。また、可動モジュール300のX軸周りの揺動、およびY軸周りの揺動を合成すれば、XY面全体に対して可動モジュール300を変位させることができる。それ故、光学ユニット100で想定される全ての振れを確実に補正することができる。
本形態において、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430からY軸方向に延在する帯状の延在部440とを備えており、本形態において、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体200に接続された固定側接続部420を備えている。
図5は、図3に示す揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400(FPC)の光軸方向Lの距離LDとフレキシブル配線基板400の剛性との関係を示すグラフである。図5には、図3(b)に示すように、可動モジュールをX軸周りに揺動させた際、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離LDを変えていった場合にフレキシブル配線基板400の剛性が変化する様子を実線LXで示してある。また、図5には、図3(c)に示すように、可動モジュールをY軸周りに揺動させた際、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離LDを変えていった場合にフレキシブル配線基板400の剛性が変化する様子を実線LYで示してある。
以上説明したように、本形態の振れ補正機能付きの光学ユニット100では、可動モジュール300と外部とを電気的に接続する配線材としてフレキシブル配線基板400が用いられており、かかるフレキシブル配線基板400は、ケーブルに比較して剛性が低く、かつ、変形した際の反発力(形状復帰力)が小さい。このため、配線材が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することができる。
図6は、本発明の実施の形態2に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図6(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図7(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態4に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図8(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態5に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図9(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図10は、本発明の実施の形態6に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたフレキシブル配線基板400の構成を模式的に示す説明図であり、図10(a)、(b)は、可動モジュール300を挟む両側に延在部が1本ずつ配置されたフレキシブル配線基板400の説明図、および可動モジュール300を挟む両側に延在部が2本ずつ配置されたフレキシブル配線基板400の説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるので、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
図11は、本発明の実施の形態7に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたフレキシブル配線基板400の構成を模式的に示す説明図であり、図11(a)、(b)は、2枚のフレキシブル配線基板を重ね合わせた状態の説明図、および2枚のフレキシブル配線基板に分解した様子を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるので、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
上記実施の形態では、撮影ユニット1に対してX側可動モジュール駆動機構500xおよびY側可動モジュール駆動機構500yを設けたが、ユーザーが使用する際、振れが発生しやすい方向の振れのみを補正するように、X側可動モジュール駆動機構500xおよびY側可動モジュール駆動機構500yのうちの一方のみを設けた場合に本発明を適用してよい。
10 レンズ
100 光学ユニット
180 ジャイロスコープ
200 固定体
250 上カバー
300 可動モジュール
400 フレキシブル配線基板
420 固定側接続部
430 可動側接続部
440 延在部
500 可動モジュール駆動機構
500x X側可動モジュール駆動機構
500y Y側可動モジュール駆動機構
510 駆動コイル
520 永久磁石
600 バネ部材
Claims (8)
- 固定体と、
光学素子を保持した可動モジュールと、
前記可動モジュールが前記固定体に対して変位可能に支持された状態とするバネ部材と、
前記可動モジュールを前記固定体に対して揺動させる磁気駆動力を発生させる振れ補正用の可動モジュール駆動機構と、
前記可動モジュールに接続されたフレキシブル配線基板と、
を有し、
前記可動モジュールの揺動中心が、前記可動モジュールに対する前記バネ部材の支持中心位置に対して前記光学素子の光軸方向で離間している振れ補正機能付きの光学ユニットにおいて、
前記フレキシブル配線基板は、前記可動モジュールに接続された可動側接続部と、該可動側接続部から前記光軸方向に対して直交する方向に延在し、前記光軸方向に対して直交する第1方向に向けて引き出された延在部と、を備え、
前記光軸方向において、前記可動側接続部と前記延在部との連接部分は、前記支持中心位置に対して前記揺動中心が位置する側に設けられ、
前記延在部は、前記光軸方向および前記第1方向に対して直交する第2方向において前記光学素子の光軸を挟んで対向する前記可動モジュールの第1側面および第2側面のうち、前記光軸に対して前記第1側面側を通って前記第1方向の一方側から前記第1方向の他方側に向けて延在する第1延在部と、前記光軸に対して前記第2側面側を通って前記第1方向の一方側から前記第1方向の他方側に向けて延在する第2延在部と、を備えていることを特徴とする振れ補正機能付きの光学ユニット。 - 前記フレキシブル配線基板は、前記延在部の前記可動側接続部側とは反対側に、前記固定体に接続された固定側接続部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
- 前記揺動中心は、前記光軸方向において、前記連接部分および前記固定側接続部のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にあることを特徴とする請求項2に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
- 前記揺動中心、前記連接部分、および前記固定側接続部は、前記光軸方向において同一位置にあることを特徴とする請求項3に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
- 前記延在部は、前記光軸方向に厚さ方向を向けていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
- 前記延在部は、前記第1方向に延在する第1方向延在部分と、該第1方向延在部分から前記第2方向に延在する第2方向延在部分と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
- 前記バネ部材は、1枚の板状バネ部材からなり、
前記支持中心位置は、当該板状バネ部材と前記可動モジュールとの接続位置であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。 - 前記バネ部材は、第1板状バネ部材と、該第1板状部材に対して前記光軸方向で離間する位置に設けられた第2板状バネ部材とからなり、
前記支持中心位置は、前記光軸方向で、前記第1板状部材と前記可動モジュールとの接続位置と、前記第2板状部材と前記可動モジュールとの接続位置との中間位置であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
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