JP4362862B2 - ステージ装置及び露光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステージ装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、物体を保持して移動するステージを備えるステージ装置及び該ステージ装置を備える露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の感光物体(以下、「ウエハ」と総称する)上に転写するステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、このステッパに改良を加えたステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)などが主として用いられている。
【0003】
ステッパなどの投影露光装置では、被露光物体であるウエハを保持するテーブルと、該テーブルを保持して2次元移動するステージと、このステージを駆動する駆動機構とを備えたステージ装置が用いられている。近年、ステージ装置としては、リニアモータを駆動源とするリニアモータ方式のステージ装置が主流となっている。このリニアモータ方式のステージ装置としては、ステージを第1軸方向に駆動する第1軸リニアモータと、該第1軸リニアモータとステージとを一体的に、第1軸に直交する第2軸方向に駆動する一対の第2軸リニアモータとを備えた、2軸駆動リニアモータ方式のステージ装置が比較的多く用いられている。
【0004】
この種のステージ装置では、テーブルはステージに対し、例えば3つのボイスコイルモータあるいは3つのEIコア等の微動機構を介して接続されており、該微動機構によりテーブルがステージ上で第1軸回りの回転方向、第2軸回りの回転方向及び第1軸、第2軸それぞれに直交する第3軸方向への微動が可能とされている。これら微動機構と前記リニアモータとによりテーブルの6自由度方向への駆動が実現されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
国際公開第02/080185号パンフレット
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載のステージ装置では、ステージを移動基準面に対して非接触で支持するため、ステージと移動基準面との間に所定のクリアランスを形成するエアパッドを備えている。しかしながら、このエアパッドは高剛性であるため、図11(A)に示されるように、移動基準面BSの凹凸に応じて、ステージSTが傾斜する(ピッチング振動する)場合があり、このような場合に、ステージの傾斜に起因してテーブルTBがスライドする(シフト振動する)おそれがあった。
【0007】
また、テーブルTBとステージSTとの間を板ばねで結合する場合には、板ばねによる結合部分が高剛性であることに起因して、図11(B)に示されるように、テーブルにシフト振動が生じるおそれがあった。
【0008】
更には、図11(C)に示されるように、ボイスコイルモータ又はEIコア等を用いたテーブルのレベリング制御において、テーブルにシフト外乱が生じるおそれもあった。
【0009】
上記のテーブルのシフト振動やシフト外乱などは、テーブルが板状であることに起因する、固有振動数や剛性等の影響がステージの制御への悪影響として現れた結果と考えられる。
【0010】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、ステージに保持される物体の高精度な位置制御を実現するステージ装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の第2の目的は、高精度な露光を実現することが可能な露光装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、物体を保持するとともに、重力方向である第1軸方向に直交し、それぞれ前記第1軸方向と直交する第2軸方向及び第3軸方向とを含む2次元面内方向に少なくとも移動可能なステージと;前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第2軸方向に駆動する駆動力を生成する固定子と、を含む第2軸方向駆動用アクチュエータを前記第1軸方向に関して複数有する駆動装置と;前記複数の第2軸方向駆動用アクチュエータそれぞれが生成する駆動力を制御して、前記ステージを、前記ステージが支持される支持面上で、前記第2軸方向又は前記第3軸回りの回転方向に駆動する制御装置と;を備えることを特徴とするステージ装置である。
【0013】
これによれば、制御装置は、第3軸方向に関して複数設けられた複数の第2軸方向用アクチュエータが生成する駆動力を適宜制御すること、具体的には、複数の第2軸方向用アクチュエータの生成する駆動力を同じにする制御を行うことによりステージを第2軸方向に駆動し、複数の第2軸方向用アクチュエータの生成する駆動力を異ならせる制御を行うことによりステージを第3軸回りの回転方向に駆動する。この場合、ステージを一体物で製作することができるので、ステージの構造を簡素化することができるとともに、従来問題となっていた2次元移動ステージとテーブルとの組み合わせに起因する前述のテーブルの位置制御性の低下現象と同様の要因によるステージの位置制御性の低下が生じるおそれが全く無い。従って、シンプルな構造で、ステージに保持される物体の高精度な位置制御の実現が可能となる。
【0014】
この場合において、請求項2に記載のステージ装置の如く、前記駆動装置は、前記第2軸方向駆動用アクチュエータを前記第3軸方向に関しても複数有し、前記制御装置は、前記ステージを前記支持面上で前記第1軸回りの回転方向にも駆動することとすることができる。
【0015】
上記請求項1及び2に記載の各ステージ装置において、請求項3に記載のステージ装置の如く、前記駆動装置は、前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第1軸方向に駆動する駆動力を生成する固定子と、を含む第1軸方向駆動用アクチュエータを更に有し、前記制御装置は、前記第1軸方向駆動用アクチュエータを制御して、前記ステージを前記支持面上で前記重力方向にも駆動することとすることができる。
【0016】
上記請求項2に記載のステージ装置において、前記駆動装置は、前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第1軸方向に駆動する駆動力を生成し、前記第3軸方向に関して設けられた複数の前記第2軸方向駆動用アクチュエータの複数の固定子の間に配置された固定子と、を含む第1軸方向駆動用アクチュエータを更に有し、前記制御装置は、前記第1軸方向駆動用アクチュエータを制御して、前記ステージを前記支持面上で前記重力方向にも駆動することとすることができる。
【0017】
上記請求項1〜4に記載の各ステージ装置において、請求項5に記載のステージ装置の如く、前記駆動装置は、前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第3軸方向に駆動する駆動力を生成する固定子と、を含む第3軸方向駆動用アクチュエータを前記第1軸方向に関して複数更に有し、前記制御装置は、前記複数の第3軸方向駆動用アクチュエータそれぞれが生成する駆動力を制御して、前記ステージを前記支持面上で前記第3軸方向又は前記第2軸回りの回転方向に駆動することとすることができる。
【0018】
上記請求項1〜5に記載の各ステージ装置において、請求項6に記載のステージ装置の如く、前記ステージは、箱状の形状を有することとすることができる。かかる場合には、板状のステージに比べての高い剛性を確保することができる。
【0019】
上記請求項1〜6に記載の各ステージ装置において、請求項7に記載のステージ装置の如く、前記ステージの底部に設けられたシリンダ部(170A)と、該シリンダ部の内部に挿入され該シリンダ部に対して相対移動可能なピストン部(170B)とを有し、前記ピストン部を重力方向下方に付勢する前記シリンダ部内部の気体の陽圧により、前記ステージの自重を前記支持面の上方で支持する自重支持機構(70A〜70C)を更に備えることとすることができる。
【0020】
この場合において、請求項8に記載のステージ装置の如く、前記自重支持機構の近傍に前記ステージの位置を検出する位置検出装置(150,83A、83B等)を備えることとすることができる。
【0023】
上記請求項7又は8に記載の各ステージ装置において、請求項9に記載のステージ装置の如く、前記自重支持機構は、前記支持面との間に所定のクリアランスを形成する第1の軸受機構(74a,74b)を有することとすることができる。
【0024】
この場合において、請求項10に記載のステージ装置の如く、前記第1の軸受機構は、前記ピストン部の前記支持面に対向する側の面に形成された気体噴出口(74b)と、前記ピストン部に形成され、前記気体噴出口と前記シリンダの内部の陽圧空間とを連通させる給気通路(74a)と、を含むこととすることができる。
【0025】
上記請求項9又は10に記載の各ステージ装置において、請求項11に記載のステージ装置の如く、前記自重支持機構は、前記シリンダ部の内周面と前記ピストン部の外周面との間に所定のクリアランスを形成する第2の軸受機構(78,76a〜76d)を更に有することとすることができる。
【0026】
この場合において、請求項12に記載のステージ装置の如く、前記第2の軸受機構は、前記ピストン部の外周面に形成された気体噴出口(78)と、前記ピストン部に形成され、前記気体噴出口と前記シリンダの内部の陽圧空間とを連通させる給気通路(76a〜76d)と、を含むこととすることができる。
【0027】
上記請求項7〜12に記載の各ステージ装置において、請求項13に記載のステージ装置の如く、前記自重支持機構は、一直線上にない少なくとも3箇所に設けられていることとすることができる。
【0028】
上記請求項1〜13に記載の各ステージ装置において、請求項14に記載のステージ装置の如く、前記支持面が形成されたステージベース(SB)を更に備えることとすることができる。
【0029】
この場合において、請求項15に記載のステージ装置の如く、前記ステージベースは、前記ステージの前記2次元面内方向の移動の際に、その移動を生じさせる駆動力の反力の作用によって運動量保存則に従って移動可能に構成されていることとすることができる。
【0030】
この場合において、請求項16に記載のステージ装置の如く、前記ステージベースを前記2次元面内で駆動する駆動機構を更に備えることとすることができる。
【0031】
上記請求項1〜7、9〜16に記載の各ステージ装置において、請求項17に記載のステージ装置の如く、前記ステージに設けられた反射面(MZ1)に測長ビームを照射し、該測長ビームの前記反射面での反射光を受光して、前記ステージの重力方向の位置を計測する光波干渉式測長器(150)を、更に備えることとすることができる。
【0032】
上記請求項1〜17に記載の各ステージ装置において、請求項18に記載のステージ装置の如く、前記ステージは、複数設けられるとともに、それぞれが前記物体を保持し、前記駆動装置は、前記複数のステージ装置それぞれに対応して複数設けられ、前記制御装置は、前記複数のステージを前記複数の駆動装置を用いて個別に駆動することとすることができる。
【0034】
請求項19に記載の発明は、エネルギビーム(IL)によりマスク(R)を照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光物体(W)に転写する露光装置であって、前記マスクと前記感光物体との少なくとも一方の駆動系として、請求項1〜18のいずれか一項に記載のステージ装置を具備することを特徴とする露光装置である。
【0035】
これによれば、請求項1〜18のいずれか一項に記載の、位置制御性の高いステージ装置をマスクと感光物体との少なくとも一方の駆動系として具備するので、マスクに形成されたパターンを感光物体に高精度に転写することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1には、一実施形態の露光装置10が概略的に示されている。
【0037】
この露光装置10は、マスクとしてのレチクルRと物体(及び感光物体)としてのウエハW1(又はW2)とを一次元方向(ここでは、図1における紙面左右方向であるY軸方向とする)に同期移動しつつ、レチクルRに形成された回路パターンを投影光学系PLを介してウエハW1(又はW2)上の複数のショット領域にそれぞれ転写する、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、すなわちいわゆるスキャニング・ステッパである。
【0038】
露光装置10は、エネルギビームとしての照明光ILによりレチクルRを照明する照明系12、レチクルRが載置されるマスクステージとしてのレチクルステージRST、レチクルRから射出される照明光ILをウエハW1(又はW2)上に投射する投影光学系PL、ウエハW1(又はW2)が載置されるステージ装置20、及びこれらの制御系等を備えている。
【0039】
前記照明系12は、光源、及び照明光学系を含み、その内部に配置された視野絞り(マスキングブレード又はレチクルブラインドとも呼ばれる)で規定される矩形又は円弧状の照明領域IARにエネルギビームとしての照明光ILを照射し、回路パターンが形成されたレチクルRを均一な照度で照明する。照明系12と同様の照明系は、例えば特開平6−349701号公報などに開示されている。ここで、照明光ILとしては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)などの遠紫外光、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光などが用いられる。照明光ILとして、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)を用いることも可能である。
【0040】
前記レチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、レチクルステージ駆動部22によって、照明系12の光軸(投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内でX軸方向、Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)に微少駆動可能であるとともに、不図示のレチクルステージベースの上面に沿って所定の走査方向(Y軸方向)に指定された走査速度で駆動可能となっている。なお、レチクルステージ駆動部22は、リニアモータ、ボイスコイルモータ等を駆動源とする機構であるが、図1では図示の便宜上から単なるブロックとして示されている。なお、レチクルステージRSTとしては、Y軸方向に一次元駆動する粗動ステージと、該粗動ステージに対してレチクルRを少なくとも3自由度方向(X軸方向、Y軸方向、及びθz方向)に微小駆動可能な微動ステージとを有する粗微動構造のステージを採用しても勿論良い。
【0041】
レチクルステージRSTのXY面内の位置(θz回転を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、レチクルステージRST端部に形成された(又は設けられた)反射面を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報(θz回転量(ヨーイング量)などの回転情報を含む)は主制御装置50に供給される。主制御装置50では、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部22を介してレチクルステージRSTを駆動制御する。
【0042】
前記投影光学系PLとしては、物体面側(レチクル側)と像面側(ウエハ側)の両方がテレセントリックでその投影倍率が1/4(又は1/5)の縮小系が用いられている。このため、レチクルRに照明系12から照明光(紫外パルス光)ILが照射されると、レチクルR上に形成された回路パターン領域のうちの紫外パルス光によって照明された部分からの結像光束が投影光学系PLに入射し、その照明光ILの照射領域(前述の照明領域IAR)内の回路パターンの像(部分倒立像)が紫外パルス光の各パルス照射の度に投影光学系PLの像面側の視野の中央にX軸方向に細長いスリット状(又は矩形状(多角形))に制限されて結像される。これにより、投影された回路パターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置されたウエハW1又はW2上の複数のショット領域のうちの1つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
【0043】
投影光学系PLとしては、照明光ILとしてKrFエキシマレーザ光又はArFエキシマレーザ光などを用いる場合には、屈折光学素子(レンズ素子)のみから成る屈折系が主として用いられるが、照明光ILとしてF2レーザ光を用いる場合には、例えば特開平3−282527号公報に開示されるような、屈折光学素子と反射光学素子(凹面鏡やビームスプリッタ等)とを組み合わせたいわゆるカタディオプトリック系(反射屈折系)、あるいは反射光学素子のみから成る反射系が主として用いられる。但し、F2レーザ光を用いる場合に、屈折系を用いることは可能である。
【0044】
前記ステージ装置20は、投影光学系PLの図1における下方に配置され、ウエハW1、W2をそれぞれ保持するステージとしてのウエハステージWST1、WST2と、ウエハステージWST1,WST2を、X軸(第1軸)方向、Y軸(第2軸)方向、Z軸(第3軸)方向、及びX,Y,Z軸回りの回転方向(θx,θy,θz方向)の6自由度方向に、個別に駆動する駆動システムとを備えている。
【0045】
ウエハステージWST1,WST2のそれぞれは、駆動システムによって、X軸方向及びY軸方向に所定ストロークで駆動されるとともに、その他の方向に微小駆動される。
【0046】
以下、ステージ装置20の構成各部について、ステージ装置20を斜視図にて示す図2を中心に、適宜その他の図面を参照しつつ説明する。
【0047】
前記ウエハステージWST1、WST2は、クリーンルームの床面F上で複数(例えば3つ)の防振ユニット(不図示)を介して略水平に支持されたステージベースSBの上方に配置されている。
【0048】
前記複数の防振ユニットは、床面FからステージベースSBに伝達される微振動(暗振動)を、マイクロGレベルで絶縁する。なお、複数の防振ユニットとして、ステージベースSBの所定個所にそれぞれ固定された半導体加速度計等の振動センサの出力に基づいてステージベースSBをそれぞれ積極的に制振する、いわゆるアクティブ防振装置を用いることは勿論可能である。
【0049】
前記一方のウエハステージWST1は、軽量且つ高剛性の素材、例えばMMC(金属基複合材:金属とセラミックスの複合体(アルミ合金又は金属シリコンをマトリックス材として、その中に各種セラミックス強化材を複合化させた素材))により構成され、概略箱状の形状を有している。
【0050】
ウエハステージWST1の上面(+Z側面)には、図2におけるX軸方向の一端(+X側の端部)にY軸方向に延びるX移動鏡MX1が設けられ、Y軸方向の一端(−Y側の端部)には、X軸方向に延びるY移動鏡MY1が設けられている。これらの移動鏡MX1,MY1の各反射面には、図2に示されるように、後述する干渉計システムを構成する各測長軸の干渉計からの干渉計ビーム(測長ビーム)が投射され、その反射光を各干渉計で受光することにより、各移動鏡反射面の基準位置(一般には投影光学系側面や、アライメント系の側面に固定ミラーを配置し、そこを基準面とする)からの変位が計測され、これにより、ウエハステージWST1の2次元位置が計測されるようになっている。また、ウエハステージWST1の上面には、ウエハホルダH1を介してウエハW1が静電吸着又は真空吸着により固定されている。なお、図1では、ウエハステージWST1側の移動鏡として移動鏡MY1のみが図示されている。
【0051】
ウエハステージWST1は、駆動装置DAによりX軸方向へ所定ストロークで駆動されるとともに、残りの5自由度方向に微小駆動される。すなわち、駆動装置DAによって、ウエハステージWST1は6自由度方向に駆動される。また、この駆動装置DAは、一対のY軸リニアモータLY1,LY2によって、ウエハステージWST1と一体的にY軸方向に長ストロークで駆動される。
【0052】
ここで、前記駆動装置DAについて詳細に説明する。
【0053】
図3(A)は、ウエハステージWST1及び駆動装置DAを取り出して示す斜視図であり、図3(B)は、ウエハステージWST1を含む可動部を取り出して示す斜視図である。
【0054】
駆動装置DAは、図3(A)に示されるように、ウエハステージWST1のY軸方向両側面に固定された5つの可動子(44A〜44E)及びウエハステージWST1に埋め込まれた1つの可動子(44F)の計6つの可動子44A〜44Fと、これら可動子44A〜44Fそれぞれの内部(中空部)に図3(A)に示されるようにして挿入された、X軸方向を長手方向とする固定子46A〜46Fとを備えている。固定子46A〜46Fは、それぞれの長手方向両端部において、断面略T字状のY軸可動子48A,48B(これについては後述する)に固定され、これにより固定子46A〜46F相互間の位置関係が所定の位置関係に維持されている。
【0055】
前記可動子44Aは、図3(B)に示されるように、YZ断面が矩形で全体として筒状の形状を有するヨーク52と、該ヨーク52の内部空間の上下対向面にX軸方向に沿って所定間隔でそれぞれ配設された複数の界磁石54とを有している。この場合、X軸方向に隣り合う界磁石54同士、Z軸方向で向かい合う界磁石54同士が相互に逆極性とされている。このため、ヨーク52の内部空間には、X軸方向に関して交番磁界が形成されている。
【0056】
これに対し、可動子44Aに挿入された状態の前記固定子46Aは、X軸方向を長手方向とする内部が中空の筐体と、該筐体内にX軸方向に沿って所定間隔で配設された不図示の複数の電機子コイルとにより構成されている。
【0057】
すなわち、固定子46Aを構成する電機子コイルを流れる電流と、可動子44Aを構成する界磁石の発生する磁界(交番磁界)との間の電磁相互作用により発生するローレンツ力によって、可動子44AにはX軸方向の駆動力が作用し、可動子44Aが固定子46Aに沿ってX軸方向に駆動される。すなわち、本実施形態では、固定子46Aと可動子44Aとによって、ムービングマグネット型のリニアモータから成る、第1のX軸リニアモータLX1が構成されている(図3(A)参照)。
【0058】
前記可動子44Bは、上述した可動子44Aの下側(−Z側)に設けられている。この可動子44Bは、可動子44Aと同様の構成となっている。また、この可動子44Bの内部(中空部)に挿入された状態の前記固定子46Bは、上記固定子46Aと同様の構成となっている。このため、固定子46Bを構成する電機子コイルを流れる電流と、可動子44Bを構成する界磁石の発生する磁界(交番磁界)との間の電磁相互作用により発生するローレンツ力によって、可動子44BにX軸方向の駆動力が作用し、可動子44Bが固定子46Bに沿ってX軸方向に駆動される。すなわち、本実施形態では、固定子46Bと可動子44Bとによって、ムービングマグネット型のリニアモータから成る、第2のX軸リニアモータLX2が構成されている(図3(A)参照)。
【0059】
前記可動子44Cは、ウエハステージWST1の+Y側面のZ軸方向中央部に固定され、大きさは異なるものの、前述した可動子44A、44Bと同様の構成となっている。また、可動子44Cの内部(中空部)に挿入された状態の前記固定子46Cは、上記固定子46A,46Bと同様の構成となっている。このため、固定子46Cを構成する電機子コイルを流れる電流と、可動子44Cを構成する界磁石の発生する磁界(交番磁界)との間の電磁相互作用により発生するローレンツ力によって、可動子44CにはX軸方向の駆動力が作用し、固定子46Cに沿ってX軸方向に駆動される。すなわち、本実施形態では、固定子46Cと可動子44Cとによって、ムービングマグネット型のリニアモータから成る、第3のX軸リニアモータLX3が構成されている。なお、第3のX軸リニアモータLX3は、図3(A)、図3(B)からわかるように、第1,第2のX軸リニアモータLX1,LX2よりも大型のリニアモータであり、ここでは、第3のX軸リニアモータLX3は、第1、第2のX軸リニアモータLX1,LX2に比べて、2倍の推力を発生することが可能となっている。なお、可動子44Cの上下面には、非磁性体から成る板状部材81A,81Bが貼付されている(図3(B)参照)。
【0060】
これら、第1〜第3のX軸リニアモータLX1〜LX3によると、第1、第2のX軸リニアモータLX1,LX2それぞれに推力Mが、第3のX軸リニアモータLX3に推力(2×M)が発生するように、各リニアモータを構成する電機子ユニット内の電機子コイルに供給される電流の大きさ、方向等が図1の主制御装置50によって制御されることにより、ウエハステージWST1をX軸方向に駆動することが可能である。また、第1、第2のX軸リニアモータLX1,LX2により発生する合計推力と、第3のX軸リニアモータLX3の発生推力が僅かに異なるように主制御装置50により各リニアモータを構成する電機子ユニット内の電機子コイルに供給される電流が制御されることにより、ウエハステージWST1をZ軸回りの回転(θz回転)方向に微小駆動することが可能である。更に、第1のX軸リニアモータLX1の発生推力と第2のX軸リニアモータLX2の発生推力を僅かに異なるように主制御装置50によりこれらのリニアモータを構成する電機子ユニット内の電機子コイルに供給される電流が制御されることで、ウエハステージWST1をY軸回りの回転(θy回転)方向に微小駆動することが可能である。すなわち、第1〜第3のX軸リニアモータLX1〜LX3によりウエハステージWST1のヨーイング制御を行うことが可能であり、第1、第2のX軸リニアモータLX1,LX2によりウエハステージWST1のローリング制御を行うことが可能となっている。
【0061】
前記第3のX軸リニアモータLX3を構成する可動子44Cの上側(+Z側)に板状部材81Aを介して可動子44Dが設けられている。この可動子44Dは、YZ断面矩形の磁性体から成る枠状部材56と、該枠状部材56の内側の一対の対向面(上面及び下面)にそれぞれ設けられた一対のX軸方向に細長く延びる永久磁石58A、58Bとを備えている。永久磁石58Aと永久磁石58Bとは、互いに逆極性とされている。従って、永久磁石58Aと永久磁石58Bとの間には、磁束の向きが+Z方向(又は−Z方向)の磁界が生じている。また、この永久磁石58A、58Bと枠状部材56とによって形成される空間内に挿入された状態の固定子46Dは、筐体と、該筐体の内部に、例えば可動子44D内に形成されたZ軸方向の磁界中で+X方向にのみあるいは−X方向にのみ電流を流すことができるような配置で配設された1つ又は複数の電機子コイルとを備えている。この場合、電機子コイルとしては、例えばY軸方向に所定間隔で配置されたX軸方向に細長く延びる細長い長方形状の一対のコイルを用いることができる。
【0062】
本実施形態では、この固定子46Dを構成する電機子コイルに供給される電流の大きさ及び方向が主制御装置50によって制御されるようになっており、これによって、可動子44DをY軸方向に駆動する駆動力(ローレンツ力)の大きさ及び方向が任意に制御される。すなわち、可動子44Dと、固定子46Dとによって、ウエハステージWST1をY軸方向に微小駆動する第1のY軸微動モータVY1が構成されている(図3(A)参照)。
【0063】
前記第3のX軸リニアモータLX3を構成する可動子44Cの下側に板状部材81Aを介して前記可動子44Eが設けられている。この可動子44Eは、可動子44Cを中心として前述の可動子44Dと略上下対称の配置となっている。可動子44Eは、可動子44Dと同様の構成となっており、可動子44Eの内部には+Z方向(又は−Z方向)の磁界が生じている。また、可動子44Eの中空部には、図3(A)に示されるように、固定子46Eが挿入されている。この固定子46Eは、前記固定子46Dと同様の構成となっている。
【0064】
本実施形態では、固定子46Eを構成する電機子コイルに供給される電流の大きさ及び方向が主制御装置50によって制御されるようになっており、これによって、可動子44Eを固定子46Eに対してY軸方向に駆動する駆動力(ローレンツ力)の大きさ及び方向が任意に制御される。すなわち、可動子44Eと、固定子46Eとによって、ウエハステージWST1をY軸方向に微小駆動する第2のY軸微動モータVY2が構成されている(図3(A)参照)。
【0065】
したがって、第1、第2のY軸微動モータVY1,VY2によると、各Y軸微動モータVY1,VY2に同一の推力を発生させることにより、ウエハステージWST1をY軸方向に微小駆動することができるとともに、各Y軸微動モータVY1,VY2の発生推力を異ならせることにより、ウエハステージWST1をX軸回りの回転(θx回転)方向に微小駆動することが可能である。すなわち、第1、第2のY軸微動モータVY1,VY2により、ウエハステージWST1のピッチング制御を行うことが可能となっている。
【0066】
前記可動子44Fは、ウエハステージWST1のほぼ中央部において、ウエハステージWST1をX軸方向に貫通する状態で埋め込まれている。この可動子44Fは、YZ断面矩形の磁性体から成る枠状部材60と、該枠状部材60の内側の一対の対向面(±Y側の面)にそれぞれ設けられた一対のX軸方向に細長く延びる永久磁石62A、62Bとを備えている。永久磁石62Aと永久磁石62Bとは、互いに逆極性とされている。従って、永久磁石62Aと永久磁石62Bとの間には、磁束の向きが+Y方向(又は−Y方向)の磁界が生じている。この永久磁石62A、62Bと枠状部材60とによって形成される空間内に挿入された状態の前記固定子46Fは、X軸方向を長手方向とする筐体と、該筐体の内部に、例えば可動子44F内に形成されたY軸方向の磁界中で+X方向にのみあるいは−X方向にのみ電流を流すことができるような配置で配設された1つ又は複数の電機子コイルとを備えている。この場合、電機子コイルとしては、例えばZ軸方向に所定間隔で配置されたX軸方向に細長く延びる長方形の一対のコイルを用いることができる。
【0067】
本実施形態では、固定子46Fを構成する電機子コイルに供給される電流の大きさ及び方向が主制御装置50によって制御されるようになっており、これによって、可動子44Fを固定子46Fに対してZ軸方向に駆動する駆動力(ローレンツ力)の大きさ及び方向が任意に制御される。すなわち、可動子44Fと、固定子46Fとによって、ウエハステージWST1をZ軸方向に微小駆動するZ軸微動モータVZが構成されている(図3(A)参照)。
【0068】
このように、駆動装置DAによると、ウエハステージWST1は、第1〜第3のX軸リニアモータLX1〜LX3により、X軸方向の粗動とZ軸回りの回転(θz)方向、Y軸回りの回転(θy)方向の微動が行われ、第1、第2のY軸微動モータVY1,VY2により、Y軸方向、X軸回りの回転(θx)方向の微動が行われ、Z軸微動モータVZにより、Z軸方向の微動が行われる。
【0069】
次に、ウエハステージWST1を駆動装置DAとともにY軸方向に長ストロークで駆動する一対のY軸リニアモータLY1,LY2について説明する。
【0070】
一方のY軸リニアモータLY1は、ステージベースSBの+X側端部にY軸方向に沿って延設された固定子64Aと、該固定子64Aとの間の電磁相互作用により、Y軸方向に駆動される可動子48Aとを備えている。
【0071】
前記固定子64Aは、断面U字状(コ字状)のヨークと、該ヨークの一対の対向面(上下の対向面)にY軸方向に沿って所定間隔でそれぞれ配設された複数の界磁石とを有している。この場合、Y軸方向に隣り合う界磁石同士、Z軸方向で向かい合う界磁石同士が逆極性とされている。このため、ヨークの内部空間には、Y軸方向に関して交番磁界が形成されている。本実施形態では、固定子64Aは、実際には、床面F上に設けられた不図示の支持部材によって、ステージベースSBの上面との間に所定間隔を隔てて略水平に支持されている。
【0072】
前記可動子48Aは、前述の駆動装置DAを構成する固定子46A〜46Fの一端部に設けられ(図3(A)参照)、内部が中空とされたXZ断面T字状の筐体と、該筐体内にY軸方向に沿って所定間隔で配設された不図示の複数の電機子コイルとにより構成されている。
【0073】
この場合、可動子48Aを構成する電機子コイルを流れる電流と、固定子64Aを構成する界磁石の発生する磁界(交番磁界)との間の電磁相互作用により発生するローレンツ力によって、可動子48Aが固定子64Aに沿ってX軸方向に駆動される。可動子48Aを構成する電機子コイルを流れる電流の大きさ及び方向が、主制御装置50によって制御されるようになっている。
【0074】
他方のY軸リニアモータLY2も、上記一方のY軸リニアモータLY1とY軸方向から見て左右対称ではあるが同様に構成されている。すなわち、ステージベースSBの−X側端部にY軸方向に延設された固定子64Bと、該固定子64Bとの間の電磁相互作用により、Y軸方向に駆動される可動子48Bとを備えている。固定子64Bは、実際には、床面F上に設けられた不図示の支持部材によって、ステージベースSBの上面との間に所定間隔を隔てて略水平に支持されている。
【0075】
この場合も、可動子48Bを構成する電機子コイルを流れる電流の大きさと方向とが主制御装置50により制御され、その電流と固定子64Bを構成する界磁石の発生する磁界(交番磁界)との間の電磁相互作用により発生するローレンツ力により、可動子48Bが固定子64Bに沿ってX軸方向に駆動される。
【0076】
上述のようにして構成された一対のY軸リニアモータLY1,LY2によって駆動装置DAとともにウエハステージWST1が、Y軸方向に長ストロークで駆動されるようになっている。このウエハステージWST1のY軸方向の駆動時に固定子64A、64Bにその駆動力の反力が作用するが、その反力は、固定子64A、64Bをそれぞれ支持する不図示の支持部材を介して床面Fに伝達される(逃がされる)ようになっている。
【0077】
また、これまでの説明から明らかなように、ウエハステージWST1は、走査方向(スキャン方向)であるY軸方向に関して、駆動装置DAを構成する第1、第2のY軸微動モータVY1,VY2により微小駆動されるとともに、一対のY軸リニアモータLY1,LY2によって所定ストローク範囲で駆動されるようになっている。
【0078】
他方のウエハステージWST2は、上述のウエハステージWST1と同様に構成されている。すなわち、ウエハステージWST2は、例えば、MMC等の軽量且つ高剛性の部材で構成され、概略箱状の形状を有し、その上面(+Z側面)には、図2におけるX軸方向の一端(+X側の端部)にY軸方向に延びるX移動鏡MX2が設けられ、Y軸方向の一端(+Y側の端部)には、X軸方向に延びるY移動鏡MY2が設けられている。これらの移動鏡MX2,MY2の各反射面には、後述する干渉計システムを構成する各測長軸の干渉計からの干渉計ビームが投射され、ウエハステージWST2の2次元位置が上記ウエハステージWST1と同様にして計測されるようになっている。なお、図1では、移動鏡MY2のみが図示されている。
【0079】
また、ウエハステージWST2の上面には、図2に示されるように、ウエハホルダH2を介してウエハW2が静電吸着又は真空吸着により固定されている。ウエハステージWST2は、前述した駆動装置DAと同様に構成された駆動装置DBによりX軸方向へ所定ストロークで駆動されるとともに、残りの5自由度方向に微小駆動される。また、この駆動装置DBを構成する各モータの固定子の長手方向の一端部と他端部には、一対の可動子48C,48Dがそれぞれ設けられ、これらの可動子48C,48Dのそれぞれと前述の一対の固定子64A,64Bとによって、一対のY軸リニアモータLY3,LY4が構成されている。これらのY軸リニアモータLY3,LY4によって駆動装置DBが、ウエハステージWST2と一体的にY軸方向に長ストロークで駆動されるようになっている。駆動装置DBを構成する各モータ及びY軸リニアモータLY3,LY4の各電機子コイルに供給される電流の大きさ及び方向が、主制御装置50によって制御される。
【0080】
これまでの説明から明らかなように、本実施形態では、Y軸リニアモータLY1とY軸リニアモータLY3とは、固定子64Aが共通とされ、Y軸リニアモータLY2とY軸リニアモータLY4とは、固定子64Bが共通とされている。但し、各固定子を個別に設けることは可能である。
【0081】
本実施形態では、上述のようにして、駆動装置DA,DB及びY軸リニアモータLY1〜LY4を含んで、ウエハステージWST1,WST2を、個別に、6自由度方向に駆動する駆動システムが構成されている。
【0082】
図4(A)には、図3(B)のウエハステージWST1側の可動部が上下反転して斜視図にて示されており、図4(B)には、図4(A)のウエハステージWST1の底面に取り付けられた平面ミラーMZ1(これについては後述する)が取り外された状態が斜視図にて示されている。この図4(B)からわかるように、ウエハステージWST1の内部は、その底面側から肉抜きされており、その肉抜きによってウエハステージWST1に形成された空所内に、3つの自重支持機構としての自重キャンセラ70A,70B,70Cが設けられている。
【0083】
以下、3つの自重キャンセラ70A〜70Cのうちの一つの自重キャンセラ70Aについて、図5〜図7に基づいて詳細に説明する。
【0084】
図5は、自重キャンセラ70Aを示す縦断面図であり、図6は、自重キャンセラ70A下端部近傍を断面して示す斜視図である。
【0085】
図5に示されるように、自重キャンセラ70Aは、下端部(−Z端部)が開口し、上端部(+Z端部)が閉塞された円筒状のシリンダ部170Aと、該シリンダ部170Aの下端開口部を介してシリンダ部170Aの内部に挿入され、該シリンダ部に対して相対移動可能なピストン部170Bとを備えている。シリンダ部170Aの天井壁(上壁)は、その外径が他の部分より幾分大きく形成されている。この場合、シリンダ部170Aは、一体成形されているが、上記天井壁の部分を、残りの部分と別々に成形し、両者を固定しても良い。
【0086】
前記シリンダ部170Aには、その下端部(−Z側端部)近傍にその内周面の全周にわたって環状の第1環状凸部72aが形成されている。また、第1環状凸部72aの下側(−Z側)には所定間隔をあけて第2環状凸部72bが形成されている。そして、シリンダ部170Aの第1環状凸部72aと第2環状凸部72bとの間に形成された所定深さの環状凹溝72dには、シリンダ部170Aの内部空間と外部とを連通する貫通孔72cが所定の間隔で複数箇所に形成されている。
【0087】
前記ピストン部170Bは、その外周面が、シリンダ部170Aに形成された前記第1、第2環状凸部72a,72bとの間に所定のクリアランスを介した状態で、シリンダ部170A内に挿入されている。
【0088】
ピストン部170Bは、第1の直径の円柱部分の底面に第2の直径(>第1の直径)の円板部が設けられた段付き円柱状の形状を有している。このピストン部170Bの上端面の中央部には、ピストン部170BをZ軸方向に貫通する給気管路としての通気管路74aが形成されている。通気管路74aは、ピストン部170Bの下端面(−Z側端面)に形成された、溝74bに連通し、ピストン部170Bの下端面近傍では、該下端面に近づくほど狭くなるように加工されている。すなわち、通気管路74aの下端部は、一種のノズル(先細ノズル)の役目を果たすように形成されている。なお、溝74bは、図4(A)に示されるように、円と十字とを組み合わせた形状を有している。
【0089】
また、ピストン部170Bの上端面の周縁部には、中心角90°の間隔で給気管路としての4つの通気管路76a〜76d(ただし、図5では通気管路76a,76c、図6では通気管路76a〜76cのみを図示、通気管路76dについては不図示)が、ピストン部170Bの高さ方向中央部やや上側の位置まで掘り下げられた状態で形成されている。これら通気管路76a〜76dの下端部近傍にはピストン部170Bの外周面の外側に連通する気体噴出口としての絞り孔78が貫通形成されている。
【0090】
この場合、シリンダ部170Aの内部のピストン部170Bより上方には、ほぼ気密状態の空間80が形成されている。この空間80には、シリンダ部170Aの一部に形成された不図示の開口を介して給気管の一端が接続されており、この給気管の他端は、不図示の気体供給装置に接続されている。この気体供給装置から、例えばヘリウムなどの希ガス又は窒素等が給気管を介して空間80内に供給され、該空間80は、シリンダ170Aの外部に比べて気圧の高い陽圧空間とされている。従って、以下では、空間80を「陽圧空間80」とも呼ぶものとする。
【0091】
図7には、上記自重キャンセラ70Aの作用を説明するための模式図が示されている。
【0092】
この図7に示されるように、自重キャンセラ70Aでは、空間80が陽圧空間とされることにより通気管路74a内には矢印A1で示されるガスの流れ(以下、適宜「流れA1」とも呼ぶ)が生じる。この流れA1で示されるガスが、前述の通気管路74aの下端の先細ノズル部から噴出され、溝74b内に矢印A2で示されるガスの流れが生じる。このガスが、溝74bの全域に行き渡り、溝の全体から支持面(ここでは、ステージベースSBの上面)SBaに向けて噴出される。これにより、ピストン部170Bの底面と支持面との間のガスの静圧(隙間内圧力)により、ピストン部170Bの底面とステージベースSBの支持面SBaとの間には、所定のクリアランスΔL1が形成されるようになっている。すなわち、ピストン部170Bの底面には、実質的に、一種の気体静圧軸受が形成されており、ピストン部170Bが支持面SBaの上方に非接触で浮上支持されている。以下では、この気体静圧軸受を「スラスト軸受」とも呼ぶものとする。
【0093】
通気管路74aと同様に、通気管路76a〜76dにも矢印B1で示されるガスの流れが生じることとなり、これに伴って、絞り孔78には、ピストン部170B内部から外部に向かう、矢印B2で示されるガスの流れが生じ、絞り孔78から噴出されたガスは、第2環状凸部72bに対して噴き付けられることとなる。このとき、第2環状凸部72bとピストン部170B外周面との間のガスの静圧(隙間内圧力)により、ピストン部170Bの外周面と、第1、第2環状凸部72a,72bの間には、所定のクリアランスΔL2が形成されるようになっている。すなわち、ピストン部170Bの周壁には、実質的に、気体静圧軸受が形成されており、ピストン部170Bとシリンダ部170Aとの間は非接触とされている。以下では、この気体静圧軸受を「ラジアル軸受」とも呼ぶものとする。
【0094】
更に、シリンダ部170Aの環状凹溝72dに所定間隔で形成された複数の貫通孔72cには、矢印C1で示されるガスの流れが生じており、これにより、第2環状凸部72bに噴き付けられたガス、陽圧空間80内のガス等、クリアランスΔL2内のガスが外部に排出されるようになっている。
【0095】
その他の自重キャンセラ70B,70Cは、上述の自重キャンセラ70Aと同様に構成されている。
【0096】
これら自重キャンセラ70A〜70Cによると、その上端部でウエハステージWST1を支持した際に、その自重は、陽圧空間80の陽圧により支持されるとともに、ステージベースSBの上面、すなわち支持面SBaとの間には、スラスト軸受の作用により、常にクリアランスΔL1を維持することが可能となっている。また、ウエハステージWST1に傾斜方向(θx、θy方向)に傾こうとする力が生じた場合であっても、ラジアル軸受の作用により、クリアランスΔL2を維持しようとするので、ウエハステージWST1の傾斜が吸収されることとなる。従って、自重キャンセラ170Aによれば、ウエハステージWST1を陽圧により低剛性で支持するとともに、ウエハステージWST1の傾斜を吸収することが可能となっている。
【0097】
これまでの説明から分かるように、溝74bと通気管路74aとにより第1の軸受機構としてのスラスト軸受が構成され、絞り孔78と通気管路76a〜76dとにより第2の軸受機構としてのラジアル軸受が構成されている。
【0098】
前述のように、ウエハステージWST1の底面(−Z側の面)には、自重キャンセラ70A〜70Cの配置される部分を除く全域にわたり、平面ミラーMZ1が貼付されている(図4(A)参照)。なお、ウエハステージWST1の底面が平面である場合には、平面ミラーMZ1に代えて、ウエハステージWST1の底面を鏡面加工することとしても良い。
【0099】
図8には、ウエハステージWST1を模式的に示す側面図が示されている。この図8からわかるように、ステージベースSB内には、光波干渉式測長器としてのZ軸干渉計150、ステージベースSB内に形成された通路SBb内に設けられ、Z軸干渉計150からの測長ビームを−X方向と+Y方向に分岐するプリズム等から成るビームスプリッタ83A、及びビームスプリッタ83Aの−X側に設けられ、ビームスプリッタ83Aを透過した測長ビームを反射して+Z方向に折り曲げるプリズム83B等を備えている。また、ビームスプリッタ83Aで反射された測長ビームは、さらに不図示のビームスプリッタで分岐され、それぞれの分岐光束(測長ビーム)は、別のプリズム等によって+Z方向に向けて反射されるようになっている。
【0100】
すなわち、このような構成により、Z軸干渉計150からの測長ビームは、ウエハステージWST1の底面に設けられた平面ミラーMZ1の3点に対して照射される。そして、平面ミラーMZ1で反射されたそれぞれの測長ビームの戻り光が同じ経路でZ軸干渉計150内部に戻り、内部でそれぞれ分岐されて、それぞれ参照ビームと同軸に合成されて、その干渉光束が別々のディテクタで受光されることにより、ウエハステージWST1のZ軸方向の位置及び傾斜(θx、θy方向の回転量)が計測されるようになっている。すなわち、Z軸干渉計150とビームスプリッタ83A、プリズム83B等を含む光学系により位置検出装置が構成されている。勿論、Z軸干渉計を3つ設けても良いし、Z軸干渉計により平面ミラーMZ1の1点のみのZ位置を計測しても良い。Z軸干渉計150の計測値は、主制御装置50に供給されている。
【0101】
この場合、自重キャンセラ70A〜70Cが、Z軸干渉計150からの測長ビームの平面ミラーMZ1への照射を妨げるのを極力抑制するために、ウエハステージWST1が自重キャンセラを1つのみ有する構成を採用しても良い。
【0102】
ここで、Z軸干渉計150及びビームスプリッタ83A、プリズム83B等の配置としては、ウエハステージWST1の移動範囲内で常時ウエハステージWST1の高さ方向の位置及び回転を計測できるような配置を採用するのが望ましい。
【0103】
また、他方のウエハステージWST2においても、ウエハステージWST1に設けられた自重キャンセラ70A〜70Cと同様の3つの自重キャンセラが設けられ、これら3つの自重キャンセラにより、ウエハステージWST2を陽圧により低剛性で支持するとともに、ウエハステージWST2の傾斜を吸収することが可能となっている。
【0104】
また、ウエハステージWST2の底面(−Z側の面)にも、自重キャンセラの配置される部分を除く全域にわたり、平面ミラーが取り付けられており、この平面ミラーの少なくとも3点に対して、ステージベースSBに設けられたビームスプリッタ、プリズム等を介して、Z軸干渉計からの測長ビームが照射され、前述と同様にして、ウエハステージWST2のZ軸方向の位置及び傾斜方向(θx、θy方向の)回転量を計測することが可能となっている。
【0105】
このように、本実施形態では、ウエハステージWST1、WST2が、各3つの自重キャンセラ(70A〜70C)によって支持面SBaの上方に浮上支持され、かつそのZ位置と傾斜(θx、θy方向の回転量)がZ軸干渉計によって計測されるようになっている。このため、ステージベースSBの上面SBaは、ウエハステージWST1,WST2の移動基準面とする必要がないので、従来のステージ定盤のようにその平坦度を高くする必要がなく、その加工が容易であるとともに、製造コストの低減が可能となっている。
【0106】
図1に戻り、前記投影光学系PLのX軸方向の両側には、同じ機能を持ったオフアクシス(off-axis)方式のマーク検出系としての一対のアライメント系ALG1,ALG2が、投影光学系PLの光軸AX(レチクルパターン像の投影中心とほぼ一致)よりそれぞれ同一距離だけ離れた位置に設置されている。
【0107】
前記アライメント系ALG1、ALG2としては、本実施形態では、画像処理方式の結像式アライメントセンサの一種であるFIA(Field Image Alignment)系のアライメントセンサが用いられている。これらのアライメント系ALG1、ALG2は、光源(例えばハロゲンランプ)及び結像光学系、検出基準となる指標マークが形成された指標板、及び撮像素子(CCD)等を含んで構成されている。これらのアライメント系ALG1、ALG2では、光源からのブロードバンド(広帯域)光により検出対象であるマークを照明し、このマーク近傍からの反射光を結像光学系及び指標を介してCCDで受光する。このとき、マークの像が指標の像とともにCCDの撮像面に結像される。そして、CCDからの画像信号(撮像信号)に所定の信号処理を施すことにより、検出基準点である指標マークの中心を基準とするマークの位置を計測する。アライメント系ALG1、ALG2のようなFIA系のアライメントセンサは、アルミ層やウエハ表面の非対称マークの検出に特に有効である。
【0108】
本実施形態では、アライメント系ALG1は、ウエハステージWST1上に保持されたウエハ上のアライメントマーク、不図示の基準マーク板上に形成された基準マークの位置計測等に用いられる。また、アライメント系ALG2は、ウエハステージWST2上に保持されたウエハ上のアライメントマーク及び不図示の基準マーク板上に形成された基準マークの位置計測等に用いられる。
【0109】
アライメント系ALG1、ALG2からの画像信号は、不図示のアライメント制御装置により、A/D変換され、デジタル化された波形信号を演算処理して指標中心を基準とするマークの位置が検出される。このマーク位置の情報が、不図示のアライメント制御装置から主制御装置50に送られるようになっている。
【0110】
次に、各ウエハステージの2次元位置を計測する前記干渉計システムについて、図2を参照しつつ説明する。
【0111】
図2に示されるように、ウエハステージWST1上の移動鏡MY1の反射面には、投影光学系PLの光軸とアライメント系ALG1の光軸とを通るY軸に沿って、Y軸干渉計116からの測長軸BI1Yで示される干渉計ビームが照射されている。同様に、ウエハステージWST2上のY移動鏡MY2の反射面には、投影光学系PLの光軸とアライメント系ALG2の光軸とを通るY軸に沿って、Y軸干渉計118からの測長軸BI2Yで示される干渉計ビームが照射されている。そして、Y軸干渉計116、118では移動鏡MY1、MY2からの反射光をそれぞれ受光することにより、各反射面の基準位置からの相対変位を計測し、ウエハステージWST1、WST2のY軸方向位置を計測するようになっている。ここで、Y軸干渉計116、118は、各3つの光軸を有する3軸干渉計であり、ウエハステージWST1、WST2のY軸方向の計測以外に、ピッチング(X軸回りの回転(θx回転))及びヨーイング(θz方向の回転)の計測が可能となっている。各光軸の出力値は独立に計測できるようになっている。但し、前述のZ軸干渉計により、ウエハステージWST1、WST2のピッチング計測が可能であるので、Y軸干渉計116、118は、ピッチング計測は必ずしもできなくても良い。
【0112】
なお、測長軸BI1Y、測長軸BI2Yの各干渉計ビームは、ウエハステージWST1、WST2の移動範囲の全域で常に移動鏡MY1,MY2に当たるようになっており、従って、Y軸方向については、投影光学系PLを用いた露光時、アライメント系ALG1、ALG2の使用時等のいずれのときにもウエハステージWST1、WST2の位置は、測長軸BI1Y、測長軸BI2Yの計測値に基づいて管理される。
【0113】
また、本実施形態では、投影光学系PLの光軸で測長軸BI1Y、BI2Yと垂直に交差する測長軸BI2Xを有するX軸干渉計146と、アライメント系ALG1、ALG2の光軸で測長軸BI1Y、BI2Yとそれぞれ垂直に交差する測長軸BI1X、BI3Xをそれぞれ有するX軸干渉計144,148とが設けられている。
【0114】
本実施形態の場合、投影光学系PLを用いた露光時のウエハステージWST1,WST2のX方向位置計測には、投影光学系PLの光軸を通過する測長軸BI2Xを有するX軸干渉計146の計測値が用いられ、アライメント系ALG1の使用時等のウエハステージWST1のX方向位置計測には、アライメント系ALG1の光軸を通過する測長軸BI1Xを有するX軸干渉計144の計測値が用いられ、アライメント系ALG2使用時等のウエハステージWST2のX方向位置計測には、アライメント系ALG2の光軸を通過する測長軸BI3Xを有するX軸干渉計148の計測値が用いられる。
【0115】
このように、本実施形態では、Y軸干渉計116、118及びX軸干渉計144,146,148の合計5つの干渉計によって、ウエハステージWST1、WST2のXY2次元座標位置を管理するウエハ干渉計システムが構成されている。
【0116】
本実施形態では、X軸干渉計144〜148の測長ビーム間の距離が移動鏡MX1,MX2の長手方向の長さよりも大きいので、状況によっては、X軸干渉計の測長軸がウエハステージWST1、WST2の反射面より外れることとなる。すなわち、アライメント位置から露光位置への移動、あるいは露光位置からウエハ交換位置への移動などの際に、X軸方向の干渉計ビームがウエハステージWST1,WST2の移動鏡に当たらなくなる状態が生じ、制御に用いる干渉計の切り替えが必須となる。かかる点を考慮して、ウエハステージWST1,WST2のX軸方向の位置を計測する不図示のリニアエンコーダが設けられている。
【0117】
すなわち、本実施形態では、主制御装置50が、ウエハステージWST1,WST2の上記のアライメント位置から露光位置への移動、あるいは露光位置からウエハ交換位置への移動などの際に、Y軸干渉計により計測されるウエハステージWST1,WST2のY位置情報とリニアエンコーダにより計測されるウエハステージWST1、WST2のX位置情報とに基づいて、ウエハステージWST1,WST2のY位置、X位置の移動を制御する。
【0118】
勿論、主制御装置50では、X軸干渉計からの干渉計ビームが再度ウエハステージWST1,WST2の移動鏡に当たったときには、それまで制御に用いられていなかった測長軸のX軸干渉計をリセット(又はプリセット)し、以後、干渉計システムを構成するX軸干渉計,Y軸干渉計の計測値のみに基づいてウエハステージWST1,WST2の移動を制御する。
【0119】
なお、上記X軸干渉計144、146、148は、各2つの光軸を有する2軸干渉計であり、ウエハステージWST1、WST2のX軸方向の計測以外に、ローリング(Y軸回りの回転(θy回転))の計測が可能となっている。また、各光軸の出力値は独立に計測できるようになっている。この場合も、前述と同様の理由により、ローリング計測は必ずしもできなくても良いが、Z軸干渉計からの測長ビームが3点のうち少なくとも一点に照射されなくなることが生じるような構成の場合には、ローリング計測ができることが望ましい。この点は、前述のピッチング計測についても同様である。
【0120】
上述のようにして構成された干渉計システムを構成する各干渉計の計測値は、主制御装置50に送られるようになっている。主制御装置50では、各干渉計の出力値に基づいてウエハステージWST1、WST2を前述した駆動装置DA、DB及びY軸リニアモータLY1〜LY4を介して独立に制御する。
【0121】
更に、本実施形態では、図示は省略されているが、レチクルRの上方に、投影光学系PLを介してレチクルR上のレチクルマークとウエハステージWST1,WST2上の不図示の基準マーク板上のマークとを同時に観察するための露光波長を用いたTTR(Through The Reticle)方式のレチクルアライメント系が設けられている。これらのレチクルアライメント系の検出信号は、不図示のアライメント制御装置を介して主制御装置50に供給されるようになっている。なお、レチクルアライメント系の構成は、例えば特開平7−176468号公報等に開示されているのでここでは詳細な説明については省略する。
【0122】
また、図示は省略されているが、投影光学系PL、アライメント系ALG1、ALG2のそれぞれには、合焦位置を調べるためのオートフォーカス/オートレベリング計測機構(以下、「AF/AL系」という)がそれぞれ設けられている。このように、投影光学系PL及び一対のアライメント系ALG1、ALG2のそれぞれに、AF/AL系を設けた露光装置の構成は、例えば特開平10−214783号公報に詳細に開示されており、公知であるから、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0123】
上述のようにして構成された本実施形態の露光装置10では、ウエハステージWST1が投影光学系PLの直下において露光動作を行っている間に、ウエハステージWST2側ではウエハ交換とアライメント系ALG2直下におけるウエハアライメント動作とが行われる(図1、図2の状態)。同様に、ウエハステージWST2が投影光学系PLの直下において露光動作を行っている間に、ウエハステージWST1側ではウエハ交換、アライメント系ALG1直下におけるウエハアライメント動作が行われる。すなわち、本実施形態の露光装置10では、このようにしてウエハステージWST1、WST2上で並行処理動作を行うことによりスループットの向上が図られている。
【0124】
上記露光動作の際には、ウエハのZ軸方向の位置について、前記Z軸干渉計150を介して計測し、この計測結果に応じて、主制御装置50は、ウエハステージWST1(又はWST2)を駆動装置DA(又はDB)を介して駆動する。なお、Z軸干渉計150からの測長ビームが平面ミラーに当たらない場合等においては、前記AF/AL系を用いてウエハのZ方向の位置について計測することとしても良い。また、Z軸干渉計150とAF/AL系によるウエハのZ位置計測を同時に行い、両計測結果に基づいてウエハステージのZ軸方向位置を制御することとしても良い。
【0125】
前記ウエハ交換では、不図示のウエハローダによって、ウエハステージWST1(又はウエハステージWST2)上に載置された露光済みのウエハのアンロード及び新たなウエハのロードが行なわれる。
【0126】
また、ウエハアライメント動作では、アライメント系ALG1又はALG2を用いて例えば特開昭61−44429号公報などに開示されるEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式等のウエハアライメントが実行される。このようなウエハアライメントの終了後、ウエハW1(又はウエハW2)上の各ショット領域の露光のための加速開始位置にウエハステージWST1(又はウエハステージWST2)を移動させるショット間ステッピング動作と、前述した走査露光によりその露光対象のショット領域にレチクルRのパターンを転写する露光動作とを繰り返す、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行なわれる。なお、この露光動作は、通常のスキャニング・ステッパと同様にして行われるので、詳細説明は省略する。
【0127】
上記露光動作において、主制御装置50は、ウエハステージWST1(又はWST2)をY軸方向(スキャン方向)に一対のY軸リニアモータLY1,LY2(又はLY3,LY4)を介して長ストロークに駆動しつつ、駆動装置DA(又はDB)を介して、ウエハステージWST1(又はWST2)を6自由度方向に微小駆動する。特に、スキャン方向については、一対のY軸リニアモータの駆動によるウエハステージのレチクルステージRSTとの同期誤差を吸収するように、Y軸微動モータVY1、VY2によってウエハステージを微小駆動することができる。
【0128】
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るステージ装置20によると、ウエハステージWST1(又はWST2)に設けられた可動子44A〜44FとX軸方向に沿って配設された固定子46A〜46Fとを有する駆動装置DA(又はDB)により、ウエハステージWST1(又はWST2)にXY面に平行な駆動力を作用させて、ウエハステージWST1(又はWST2)を重力方向(Z軸方向)に直交する2次元面(XY面)内方向(X軸、Y軸及びθz方向)、XY面に対する傾斜方向((θx,θy方向)、及びZ軸方向に駆動する。このようにすることで、従来のように、2次元面内で移動可能な移動体と、該移動体上で前記傾斜方向に移動可能なテーブルとを有する複雑な構造のステージを採用しなくとも、ウエハステージ、ひいては該ウエハステージに保持されたウエハを、上記の6自由度方向に移動させることが可能となる。この場合、ウエハステージを一体物で製作することができるので、ウエハステージの構造を簡素化することができるとともに、従来問題となっていた2次元移動ステージとテーブルとの組み合わせに起因する前述のテーブルの位置制御性の低下現象と同様の要因によるステージの位置制御性の低下が生じるおそれが全く無い。従って、シンプルな構造で、ウエハステージに保持されるウエハの高精度な位置制御の実現が可能となる。
【0129】
また、本実施形態のステージ装置20では、ウエハステージが、箱状の形状を有しているので、ウエハステージの高剛性を実現することができ、これにより、ウエハステージを安定して駆動することが可能となる。すなわち、ウエハの高精度な位置決めを実現することが可能となる。
【0130】
また、ウエハを保持しXY面内を移動可能なウエハステージWST1、WST2に、シリンダ部170Aと、該シリンダ部170Aの内部に挿入され該シリンダ部に対して相対移動可能なピストン部170Bとを有し、ピストン部を重力方向下方に付勢する前記シリンダ部内部の気体の陽圧により、ウエハステージの自重をステージベースSBの上方で支持する自重キャンセラ70A〜70Cが設けられていることから、ウエハステージWST1,WST2の自重を気体の陽圧により支持することにより、従来ウエハステージをZ軸方向に関して支持していたエアベアリング機構に比べ剛性を低くすることができる。これにより、ステージベースSBの振動等がウエハステージWST1、WST2に伝達するのを極力抑制することができるので、この点からもステージの高精度な位置制御を実現することが可能となる。
【0131】
また、本実施形態ではウエハステージWST1,WST2のZ軸方向位置を計測するZ軸干渉計が設けられているので、ウエハステージWST1,WST2の高さ方向の位置を常時検出することができる。この場合、露光精度を向上するためにウエハステージ上方にダウンフローが設けられる場合には、ウエハステージの下側のガス環境が安定した空間にZ軸干渉計が配置されるので、干渉計ビームの揺らぎ等が発生するのが極力抑制され、ウエハステージの高さ方向の位置を高精度に検出することが可能となっている。
【0132】
また、自重キャンセラ70A〜70Cは、ステージベースSBの上面(支持面)との間に所定のクリアランスを形成するスラスト軸受を有しているので、ステージベースSBに対して非接触の状態でウエハステージWST1,WST2を支持することが可能である。
【0133】
また、スラスト軸受が、ピストン部170BのステージベースSBの上面に対向する側の面に形成された溝(気体噴出口)74bと、ピストン部170Bに形成され、溝74bとシリンダ170Aの内部の陽圧空間とを連通させる給気通路74aとを含んで構成されているので、配管等を必要とする軸受機構を別途設けることなく、自重キャンセラとステージベースとの間の非接触を実現することができる。
【0134】
更に、自重キャンセラ70A〜70Cは、シリンダ部170Aの内周面とピストン部170Bの外周面との間に所定のクリアランスを形成するラジアル軸受を備えているので、ウエハステージの傾斜を吸収することができ、これによりウエハステージの振動を抑制することができる。この場合においても、ラジアル軸受を、ピストン部170Bの外周面に形成された気体噴出口(絞り孔)78と、ピストン部170Bに形成され、気体噴出口(絞り孔)78とシリンダ170Aの内部の陽圧空間とを連通させる給気通路(通気管路)76a〜76dとを含む構成とすることで、別途配管等を必要とする軸受機構を設けなくても良いので、配管を引きずる等のおそれがなく、高精度なウエハステージの駆動制御を行うことが可能である。
【0135】
また、自重キャンセラは、一直線上にない3箇所に設けられているので、ウエハステージをZ軸方向に関して安定して支持することが可能である。
【0136】
また、本実施形態の露光装置10によると、高精度な位置制御が可能なステージ装置を備えていることから、レチクルに形成されたパターンをウエハ上に高精度に転写することが可能である。更に、本実施形態では、2つのウエハステージWST1、WST2を備えていることから、露光動作、アライメント動作等を2つのウエハステージ上で並行処理することができるので、スループットの向上を図ることが可能である。
【0137】
なお、上記実施形態では、ウエハステージWST1,WST2を6自由度方向に駆動するものとしたが、本発明がこれに限られるものではなく、本発明のステージ装置では、ステージ、ひいては該ステージに保持された物体を、2次元面内方向の少なくとも1自由度方向及び2次元面に対する傾斜方向(1自由度方向又は2自由度方向)に駆動可能であれば良い。
【0138】
なお、上記実施形態では、ウエハステージを2つ備えるツインステージタイプのステージ装置に本発明のウエハステージを採用した場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、ウエハステージを1つ備えるシングルステージタイプのウエハステージ装置に採用することもできる。また、3つ以上のウエハステージを備えるマルチタイプのウエハステージ装置を採用することもできる。
【0139】
また、ウエハステージWST1、WST2を固定子から着脱可能な構成とし、ウエハステージWST1、WST2を互いに交換する構成を追加して、スイッチングタイプのツインステージにすれば、アライメント系を1つにすることができる。
【0140】
また、上記実施形態では、ウエハステージのZ軸方向の位置をZ軸干渉計を用いて計測することとしたが、本発明がこれに限られるものではなく、Z軸干渉計を設けずに、AF機構を用いてウエハステージのZ軸方向位置を計測することとしても良い。
【0141】
なお、上記実施形態では、ウエハステージが箱状であるものとして説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、所定の一軸方向に沿って配設された複数の固定子に対応して前述した各モータの可動子をウエハステージ側に設けることができるのであれば、ウエハステージはいかなる形状であっても良い。
【0142】
さらに、上記実施形態では、ステージベースSBを不図示の防振ユニットを介して床面上で略水平に支持する場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではない。例えば、図9に示されるように、Y軸リニアモータLY1,LY3の固定子64A、及びY軸リニアモータLY2,LY4の固定子64Bを、ステージベースSBに固定し、このステージベースSBの底面に、複数のエアパッドAPを設け、これらのエアパッドAPにより、別のステージベース45の上面の上方にステージベースSBより上の前述の構成各部を非接触で浮上支持しても良い。このような構成を採用すると、ウエハステージWST1、WST2がXY面内で移動すると、その移動を生じさせる駆動力の反力が固定子64A,64Bに作用し、これにより、運動量保存則に従って、反力を相殺する方向にステージベースSBが移動する。従って、ウエハステージWST1、WST2のXY面内での移動に起因する振動の発生を略確実に防止できるとともに、ステージベースSBを含む系の重心位置の移動も生じないので、偏荷重が生じるのも防止できる。また、この場合、ステージベースSBは、必然的に質量(重量)が大きくなるので、ステージベースSBの移動ストロークをあまり大きく確保しておく必要がない。さらに、ステージベースSBをXY面内で駆動可能な駆動機構(トリムモータ)を備えることとしても良い。かかる場合には、露光に影響を与えないときなどに、トリムモータによりステージベースSBの位置を所定の位置に戻すことができる。
【0143】
なお、上記実施形態では、ウエハステージが自重キャンセラを備える構成を採用するものとしたが、本発明がこれに限られるものではなく、Z軸方向の駆動力を発生するZ軸微動モータVZによりウエハステージの自重を支持する構成などを採用しても良い。
【0144】
なお、上記実施形態では、本発明のステージ装置がウエハの駆動系に適用された場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、レチクルの駆動系として本発明のステージ装置を適用することも可能である。図10には、レチクルの駆動系に本発明のステージ装置を適用した場合の一例が示されている。
【0145】
この図10に示されるレチクル側のステージ装置101は、レチクルRを保持する概略平板状のステージとしてのレチクルステージRST’と、該レチクルステージRST’をY軸方向に長ストロークで駆動するとともに、X軸方向及びZ軸方向並びに、θx、θy、θz方向に微小駆動する駆動装置とを備えている。
【0146】
前記駆動装置は、レチクルステージRST’にY軸方向の駆動力を作用させるY軸リニアモータ1031〜1034と、レチクルステージRST’に対してX軸方向の駆動力を作用させるX軸微動モータ105と、レチクルステージRST’に対してZ軸方向の駆動力を作用させるZ軸微小駆動モータ1071,1072とを備えている。
【0147】
前記Y軸リニアモータ1031は、レチクルステージRST’に埋め込まれた状態の磁極ユニット113Aと、該磁極ユニット113Aに対向して配置された電機子ユニット113Bとを備えており、磁極ユニット113Aにより形成されるY軸方向の交番磁界と、電機子ユニット113B内に設けられた複数の電機子コイルを流れる電流との間の電磁相互作用により、Y軸方向の駆動力が発生する。その他のY軸リニアモータ1032〜1034についても同様に構成されている。
【0148】
前記X軸微動モータ105は、ボイスコイルモータによって構成され、レチクルステージRST’の−X端部に設けられたY軸方向を長手方向とする永久磁石115Aと、定盤99上に取付部材97を介して設けられた、Y軸方向を長手方向とし、XZ断面がU字状(コ字状)の電機子ユニット115Bとを備えている。電機子ユニット115B内には、永久磁石115Aにより形成される磁界の中を電流がY軸方向に流れるように電機子コイルが設けられており、このY軸方向の電流と永久磁石によるZ軸方向の磁界との間の電磁相互作用により、レチクルステージRST’に作用するX軸方向の駆動力が発生する。
【0149】
前記Z軸駆動モータ1071,1072も、前記X軸微動モータ105と同様、ボイスコイルモータにより構成され、レチクルステージRST’の下端面に設けられた永久磁石と、定盤99上に設けられた断面U字状の磁極ユニットとを備えている。これにより、レチクルステージRST’にZ軸方向の駆動力が作用するようになっている。
【0150】
上記のようにして構成される駆動装置によると、レチクルステージRST’がX,Y、Z軸方向に駆動されることは勿論、Y軸リニアモータ1031〜1034のうちの上側に位置するリニアモータ1031,1033と下側に位置するリニアモータ1032,1034の駆動力を異ならせることにより、レチクルステージRST’をX軸回りの回転方向(ピッチング方向)に微小駆動することが可能であり、レチクルRよりも−X側に位置するリニアモータ1031,1032と、レチクルRよりも+X側に位置するリニアモータ1033,1034の駆動力を異ならせることにより、レチクルステージRST’をZ軸回りの回転方向(ヨーイング方向)に微小駆動することが可能である。更に、2つのZ軸駆動モータ1071,1072の駆動力を異ならせることにより、レチクルステージRST’をY軸回りの回転方向(ローリング方向)に微小駆動することが可能である。
【0151】
このように、レチクル側のステージ装置として上述したような構成を採用することにより、粗微動構造のレチクルステージを採用することなく、レチクルステージRST’を6自由度方向に駆動することが可能になり、これにより、レチクルの高精度な位置制御が可能になるとともに、レチクルステージの小型、軽量化を図ることが可能になる。
【0152】
また、図10の構成において、X軸微動モータ105に代えて、上下2段に配置された一対のX軸微動モータを採用しても良い。このようにすると、この一対のX軸微動モータがそれぞれ発生するX軸方向の駆動力を異ならせることにより、レチクルステージRST’をY軸回りの回転方向(ローリング方向)に微小駆動することが可能となる。
【0153】
従って、この図10に示されるレチクル側のステージ装置を、前述の図1のレチクルステージRSTを含むレチクル側の各構成要素に置き換えることにより、上記実施形態の露光装置10と同等の作用効果を奏する他、レチクルRの位置制御性の向上、ひいてはレチクルとウエハとの同期精度の向上による、露光精度の向上が可能となる。
【0154】
勿論、レチクルの駆動系にのみ本発明のステージ装置を適用しても構わない。
【0155】
なお、図10の構成において、レチクルステージRST’をY軸方向に駆動するY軸リニアモータの固定子を、定盤99上でレチクルステージを取り囲んだ状態で浮上支持される矩形枠状部材に固定することとしても良い。これにより、レチクルステージの駆動による反力によって枠状部材がY軸方向に移動するので、前記反力をキャンセルすることが可能となる。この場合も、矩形枠状部材を駆動するトリムモータを設けても良い。
【0156】
なお、上記実施形態では、照明光ILとしてKrFエキシマレーザ光などの遠紫外光、F2レーザ、ArFエキシマレーザ等の真空紫外域光、あるいは超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)などを用いるものとしたが、これに限らずAr2レーザ光(波長126nm)などの他の真空紫外光を用いても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光源から出力されるレーザ光に限らず、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
【0157】
更に、照明光ILとしてEUV光、X線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置、投影光学系を用いない、例えばプロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナー、及び例えば国際公開WO99/49504号などに開示される、投影光学系PLとウエハとの間に液体が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用しても良い。
【0158】
なお、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれに限定されないことは勿論である。すなわちステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置にも本発明は好適に適用できる。
【0159】
なお、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0160】
なお、本発明は、半導体製造用の露光装置に限らず、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられるデバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光装置、及び撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、有機EL、DNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも適用することができる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
【0161】
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置を用いて前述の方法によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のステージ装置によれば、ステージに保持される物体の高精度な位置制御を実現することができるという効果がある。
【0163】
また、本発明の露光装置によれば、高精度な露光を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1のステージ装置の構成を示す斜視図である。
【図3】図3(A)は、ウエハステージWST1及び駆動装置を取り出して示す斜視図であり、図3(B)は、ウエハステージWST1を取り出して示す斜視図である。
【図4】図4(A)は、ウエハステージを下面側から見た状態を示す斜視図であり、図4(B)は、図4(A)の平面ミラーを取り外した状態を示す斜視図である。
【図5】自重キャンセラの内部構成を示す断面図である。
【図6】自重キャンセラを縦断面して示す斜視図である。
【図7】自重キャンセラの作用を説明するための図である。
【図8】Z軸干渉計を説明するための図である。
【図9】変形例を説明するための図である。
【図10】本発明のステージ装置をレチクルの駆動系に採用した場合の一例を示す図である。
【図11】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
10…露光装置、20…ステージ装置、44A〜44F…可動子、46A〜46F…固定子、70A〜70C…自重キャンセラ(自重支持機構)、74a…通気管路(給気管路、第1の軸受機構の一部)、74b…軸受用溝(気体噴出口、第1の軸受機構の一部)、76a〜76d…通気管路(給気管路、第2の軸受機構の一部)、78…絞り孔(気体噴出口、第2の軸受機構の一部)、83A…ビームスプリッタ(位置検出装置の一部)、83B…プリズム(位置検出装置の一部)、150…Z軸干渉計(光波干渉式測長器、位置検出装置の一部)、170A…シリンダ部、170B…ピストン部、DA,DB…駆動装置(駆動システムの一部)、LY1〜LY4…Y軸リニアモータ(駆動システムの一部)、IL…照明光(エネルギビーム)、MZ1…平面ミラー(反射面)、R…レチクル(マスク)、SB…ステージベース、W1,W2…ウエハ(物体、感光物体)、WST1,WST2…ウエハステージ(ステージ)。
Claims (19)
- 物体を保持するとともに、重力方向である第1軸方向に直交し、それぞれ前記第1軸方向と直交する第2軸方向及び第3軸方向とを含む2次元面内方向に少なくとも移動可能なステージと;
前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第2軸方向に駆動する駆動力を生成する固定子と、を含む第2軸方向駆動用アクチュエータを前記第1軸方向に関して複数有する駆動装置と;
前記複数の第2軸方向駆動用アクチュエータそれぞれが生成する駆動力を制御して、前記ステージを、前記ステージが支持される支持面上で、前記第2軸方向又は前記第3軸回りの回転方向に駆動する制御装置と;を備えることを特徴とするステージ装置。 - 前記駆動装置は、前記第2軸方向駆動用アクチュエータを前記第3軸方向に関しても複数有し、
前記制御装置は、前記ステージを前記支持面上で前記第1軸回りの回転方向にも駆動することを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。 - 前記駆動装置は、前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第1軸方向に駆動する駆動力を生成する固定子と、を含む第1軸方向駆動用アクチュエータを更に有し、
前記制御装置は、前記第1軸方向駆動用アクチュエータを制御して、前記ステージを前記支持面上で前記重力方向にも駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ装置。 - 前記駆動装置は、前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第1軸方向に駆動する駆動力を生成し、前記第3軸方向に関して設けられた複数の前記第2軸方向駆動用アクチュエータの複数の固定子の間に配置された固定子と、を含む第1軸方向駆動用アクチュエータを更に有し、
前記制御装置は、前記第1軸方向駆動用アクチュエータを制御して、前記ステージを前記支持面上で前記重力方向にも駆動することを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。 - 前記駆動装置は、前記ステージに接続された可動子と、該可動子と協働することで前記ステージを前記第3軸方向に駆動する駆動力を生成する固定子と、を含む第3軸方向駆動用アクチュエータを前記第1軸方向に関して複数更に有し、
前記制御装置は、前記複数の第3軸方向駆動用アクチュエータそれぞれが生成する駆動力を制御して、前記ステージを前記支持面上で前記第3軸方向又は前記第2軸回りの回転方向に駆動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のステージ装置。 - 前記ステージは、箱状の形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のステージ装置。
- 前記ステージの底部に設けられたシリンダ部と、該シリンダ部の内部に挿入され該シリンダ部に対して相対移動可能なピストン部とを有し、前記ピストン部を重力方向下方に付勢する前記シリンダ部内部の気体の陽圧により、前記ステージの自重を前記支持面の上方で支持する自重支持機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のステージ装置。
- 前記自重支持機構の近傍に前記ステージの位置を検出する位置検出装置を備えたことを特徴とする請求項7に記載のステージ装置。
- 前記自重支持機構は、前記支持面との間に所定のクリアランスを形成する第1の軸受機構を有することを特徴とする請求項7又は8に記載のステージ装置。
- 前記第1の軸受機構は、前記ピストン部の前記支持面に対向する側の面に形成された気体噴出口と、前記ピストン部に形成され、前記気体噴出口と前記シリンダの内部の陽圧空間とを連通させる給気通路と、を含むことを特徴とする請求項9に記載のステージ装置。
- 前記自重支持機構は、前記シリンダ部の内周面と前記ピストン部の外周面との間に所定のクリアランスを形成する第2の軸受機構を更に有することを特徴とする請求項9又は10に記載のステージ装置。
- 前記第2の軸受機構は、前記ピストン部の外周面に形成された気体噴出口と、前記ピストン部に形成され、前記気体噴出口と前記シリンダの内部の陽圧空間とを連通させる給気通路と、を含むことを特徴とする請求項11に記載のステージ装置。
- 前記自重支持機構は、一直線上にない少なくとも3箇所に設けられていることを特徴とする請求項7〜12のいずれか一項に記載のステージ装置。
- 前記支持面が形成されたステージベースを更に備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のステージ装置。
- 前記ステージベースは、前記ステージの前記2次元面内方向の移動の際に、その移動を生じさせる駆動力の反力の作用によって運動量保存則に従って移動可能に構成されていることを特徴とする請求項14に記載のステージ装置。
- 前記ステージベースを前記2次元面内で駆動する駆動機構を更に備えることを特徴とする請求項15に記載のステージ装置。
- 前記ステージに設けられた反射面に測長ビームを照射し、該測長ビームの前記反射面での反射光を受光して、前記ステージの重力方向の位置を計測する光波干渉式測長器を、更に備えることを特徴とする請求項1〜7、9〜16のいずれか一項に記載のステージ装置。
- 前記ステージは、複数設けられるとともに、それぞれが前記物体を保持し、
前記駆動装置は、前記複数のステージ装置それぞれに対応して複数設けられ、
前記制御装置は、前記複数のステージを前記複数の駆動装置を用いて個別に駆動する請求項1〜17のいずれか一項に記載のステージ装置。 - エネルギビームによりマスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光物体に転写する露光装置であって、
前記マスクと前記物体との少なくとも一方の駆動系として、請求項1〜18のいずれか一項に記載のステージ装置を具備することを特徴とする露光装置。
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