JP2001267226A - 駆動装置及び露光装置、並びにデバイス及びその製造方法 - Google Patents

駆動装置及び露光装置、並びにデバイス及びその製造方法

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JP2001267226A
JP2001267226A JP2000078022A JP2000078022A JP2001267226A JP 2001267226 A JP2001267226 A JP 2001267226A JP 2000078022 A JP2000078022 A JP 2000078022A JP 2000078022 A JP2000078022 A JP 2000078022A JP 2001267226 A JP2001267226 A JP 2001267226A
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reticle
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axial direction
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Keiichi Tanaka
慶一 田中
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体を所定方向に駆動できるとともに、所定
方向に直交する方向及び回転方向の微少駆動が可能な小
型かつ軽量な駆動装置を提供する。 【解決手段】 物体が載置されるステージ34は、保持
機構50A,50Bによって、ステージ36に対するX
軸及び回転方向の微動を許容する状態で、ステージ36
に対して非接触で保持されている。粗動機構30は、ス
テージ36をステージ34とともに、Y軸方向に駆動す
る。ステージ34は、X軸及び回転方向に微動機構によ
り微少駆動可能である。このため、ステージ34に載置
された物体を、X軸及び回転方向について精度良く位置
調整できる。また、ステージ36、保持機構50A,5
0B、微動機構及び粗動機構30の全てが、ステージ3
4の一側(−X側)に配置されているので、装置の小型
化、軽量化が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動装置及び露光
装置、並びにデバイス及びその製造方法に係り、更に詳
しくは、物体を第1軸及びこれに直交する第2軸を含む
2次元平面内で駆動する駆動装置及び該駆動装置をマス
クの駆動装置として具備する露光装置、並びに前記露光
装置を用いて製造されたデバイス及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子等を製造する
リソグラフィ工程においては、従来ステップ・アンド・
リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)
等の静止型露光装置が主として用いられていた。近時に
おける半導体素子の高集積化、及びウエハ等の基板、マ
スクあるいはレチクル(以下、「レチクル」と総称す
る)の大型化に伴い、レチクルと基板とを所定の走査方
向(スキャン方向)に沿って同期移動しつつ、レチクル
のパターンを投影光学系を介して基板上に逐次転写す
る、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置
(いわゆるスキャニング・ステッパ)などの走査型露光
装置が今や主流となりつつある。この走査型露光装置
は、ステッパに比べると、大フィールドをより小さな投
影光学系で露光できる。そのため、投影光学系の製造が
容易であるとともに、大フィールド露光によるショット
数の減少により高スループットが期待でき、投影光学系
に対してレチクル及び基板を相対走査することで平均化
効果があり、ディストーションや焦点深度の向上が期待
できる等のメリットがある。
【0003】しかるに、走査型露光装置では、基板を駆
動する基板側のステージ装置に加え、レチクル側にも、
レチクルを駆動する駆動装置が必要である。最近の走査
型露光装置では、レチクル側の駆動装置として、レチク
ル定盤上にエアベアリング等により浮上支持され、走査
方向に直交する非走査方向(非スキャン方向)の両側に
配置された1対のリニアモータによって、走査方向に所
定ストローク範囲で駆動されるレチクル粗動ステージ
と、該レチクル粗動ステージに対して、スキャン方向及
び非スキャン方向及びヨーイング方向にボイスコイルモ
ータ等によって微少駆動されるレチクル微動ステージと
を有する粗微動構造のレチクルステージ装置が用いられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のレチクル側の駆動装置では、レチクル粗動ステ
ージの両側に該レチクル粗動ステージ走査方向駆動用の
リニアモータがそれぞれ設けられていることから、ステ
ージ装置が必然的に大型化していた。また、この駆動装
置では、走査方向の所定の一側(レチクル微動ステージ
(及びレチクル粗動ステージ)の走査方向位置を計測す
るレーザ干渉計が存在しない側)からレチクル交換を行
うか、レチクルローダを非走査方向の一側からリニアモ
ータの固定子を跨いでレチクルステージ上に移動させて
レチクル交換を行う必要があった。
【0005】前者の場合には、レチクルローダ及びレー
ザ干渉計の配置の自由度を確保することが困難であり、
また、後者の場合には、必然的にレチクルローダ及びレ
チクルの少なくとも一方の所定ストローク以上の上下動
が必要不可欠となり、レチクル交換シーケンスが複雑に
ならざるを得なかった。
【0006】また、走査方向駆動用にリニアモータが一
対必要であったことから、駆動装置全体が大型化・重量
化していた。
【0007】ところで、物体(試料)が載置されたステ
ージを所定の長ストローク方向に駆動可能でその長スト
ローク方向に直交する方向及び回転方向にも微小駆動が
可能な駆動装置の用途は、露光装置に限らず、その他の
精密機械などの試料の位置決め装置としての用途もあ
る。かかる位置決め装置にあっても、装置の小型、軽量
化は望ましい。
【0008】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、物体を所定方向に駆動できると
ともに、その所定方向に直交する方向及び回転方向の微
少駆動が可能な小型かつ軽量な駆動装置を提供すること
にある。
【0009】本発明の第2の目的は、マスク近傍の各構
成部材の配置の自由度を確保できるとともに、高精度な
露光が可能な露光装置を提供することにある。
【0010】本発明の第3の目的は、微細パターンが精
度良く形成された高集積度のデバイス及びその製造方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、物体(R)を第1軸(Y軸)及びこれに直交する第
2軸(X軸)を含む2次元平面内で駆動する駆動装置で
あって、前記物体が載置される第1ステージ(34)
と;前記第1ステージを前記第2軸方向及び前記2次元
平面に直交する第3軸回りの回転方向に微少駆動する微
動機構(33)と;前記第1ステージを非接触で保持す
る第2ステージ(36)と;前記第1ステージと第2ス
テージとの間に設けられ、前記第1ステージの前記第2
ステージに対する前記第2軸方向及び前記回転方向の微
動を許容する状態で前記第1ステージを前記第2ステー
ジに非接触で保持させる非接触保持機構(50A、50
B)と;前記第2ステージを前記第1軸方向に駆動する
粗動機構(30)とを備え、前記第2ステージ、前記非
接触保持機構、前記微動機構及び前記粗動機構が、前記
第1ステージの一側に全て配置されていることを特徴と
する。
【0012】これによれば、物体が載置される第1ステ
ージと第2ステージとの間に非接触保持機構が設けら
れ、該非接触保持機構により、第1ステージの第2ステ
ージに対する第2軸方向及び回転方向の微動を許容する
状態で、第1ステージが第2ステージに非接触で保持さ
れている。また、粗動機構では、第2ステージを第1ス
テージとともに、第1軸方向に駆動する。さらに、微動
機構では、第1ステージを、第2軸方向及び2次元平面
に直交する第3軸回りの回転方向(ヨーイング方向)に
微少駆動する。これにより、第1ステージに載置された
物体を、第2軸方向及びヨーイング方向について精度良
く位置調整することが可能となる。
【0013】また、第2ステージ、非接触保持機構、微
動機構及び粗動機構が、物体が載置される第1ステージ
の一側に全て配置されている。すなわち、第1ステージ
は、第2ステージ、非接触保持機構、微動機構及び粗動
機構等によっていわゆる片持ち支持されている。従っ
て、第1ステージの他側には、駆動系が何もなく、十分
な空間を確保できるとともに、粗動機構、例えばステー
ジ駆動用リニアモータ等も第1ステージの一側に少なく
とも1つ設ければ良い。
【0014】従って、物体を所定方向(第1軸方向)に
駆動できるとともに、その所定方向に直交する方向(第
2軸方向)及び回転方向の微少駆動が可能で、しかも装
置の小型化、軽量化が可能となる。
【0015】この場合において、請求項2に記載の発明
の如く、前記非接触保持機構(50A、50B)は、前
記第1ステージ(34)と前記第2ステージ(36)と
の一方に設けられた電磁石(52a,52b、52c,
52d)と他方に設けられた磁性体部材(54a、54
b)とを含み、前記電磁石の発生する磁力の調整により
前記第2ステージに対し前記第1ステージを前記第1軸
方向に微少駆動可能な機構により構成することができ
る。かかる場合には、微動機構により、第1ステージに
載置された物体を、第2軸方向及びヨーイング方向につ
いて精度良く位置調整することができるのみならず、前
記物体の位置を非接触保持機構により第1軸方向につい
ても微調整することが可能となる。
【0016】この場合において、請求項3に記載の発明
の如く、前記非接触保持機構は、前記第1ステージの重
心位置に前記第1軸方向の微少駆動力を発生することと
しても良い。かかる場合には、非接触保持機構による第
1ステージ位置の第1軸方向の微調整時に不要なヨーイ
ングが発生するのを防止することができる。
【0017】上記請求項1に記載の発明に係る駆動装置
において、請求項4に記載の発明の如く、前記微動機構
は、前記第1ステージに設けられた複数の可動子(33
1、33B2)と、当該各可動子との間の電磁相互作用
によって前記第2軸方向の駆動力を発生する前記各可動
子に対応する固定子(33A)とから成る複数のボイス
コイルモータ(33)を含み、前記第1ステージの重心
を含む前記2次元平面上に、前記第2軸方向の微小駆動
力を発生することとしても良い。かかる場合には、微動
機構による第1ステージの第2軸方向及び回転方向(ヨ
ーイング方向)の微少駆動時に、不要なローリング及び
ピッチングが発生するのを防止することができる。この
場合、微動機構は、第1ステージを第2軸方向に微少駆
動する際に、その第1ステージの重心位置に第2軸方向
の微小駆動力を発生することが望ましい。
【0018】上記請求項1に記載の発明に係る駆動装置
において、請求項5に記載の発明の如く、前記粗動機構
は、前記第2ステージに設けられた可動子(30B)
と、該可動子との間の電磁相互作用によって前記第1軸
方向の駆動力を発生する固定子(30A)とを含むリニ
アモータであり、前記微動機構は、前記第1ステージに
設けられた複数の可動子(33B1、33B2)と、当該
各可動子との間の電磁相互作用によって前記第2軸方向
の駆動力を発生する前記各可動子に対応する固定子(3
3A)とから成る複数のボイスコイルモータ(33)を
含み、前記リニアモータの固定子と、前記複数のボイス
コイルモータの各固定子と、前記第2ステージを第2軸
方向に関して非接触で支持する第1ガイド面(22c、
24b)と、前記第1、第2ステージを前記第3軸方向
に関して非接触で支持する第2ガイド面(22b)とが
設けられた筐体(20)を更に備えることとしても良
い。かかる場合には、筐体に、粗動機構を構成するリニ
アモータの固定子と、微動機構を構成する複数のボイス
コイルモータの各固定子と、第2ステージを第2軸方向
に関して非接触で支持するガイド面と、第1、第2ステ
ージを第3軸方向に関して非接触で支持するガイド面と
が設けられていることから、粗動機構により第2ステー
ジを第1ステージと一体で、筐体に対して非接触で第1
軸方向に駆動できるとともに、この駆動中に微動機構に
より筐体に対して非接触で第1ステージを第2軸方向及
びヨーイング方向に微少駆動することができる。
【0019】この場合において、請求項6に記載の発明
の如く、前記第1及び第2ステージの駆動力の反力の作
用によって自在に移動可能に前記筐体を非接触で支持す
る支持機構(78A、78B)を更に備えることとして
も良い。かかる場合には、第1ステージが第2軸方向に
駆動される際には、微動機構を構成する複数のボイスコ
イルモータの可動子が第1ステージと一体で駆動され、
その駆動力の反力がそれらのボイスコイルモータの固定
子が設けられた筐体に作用する。しかし、筐体は支持機
構により自在に移動可能に非接触で支持されているの
で、運動量保存の法則により、筐体は、前記反力を吸収
し、第2ステージ及び筐体を含む系の重心が所定位置に
保たれるある距離だけ移動する。また、第2ステージが
第1ステージとともに第1軸方向に駆動される際には、
粗動機構を構成するリニアモータの可動子が第2ステー
ジと一体で駆動され、この駆動力の反力がリニアモータ
の固定子が設けられた筐体に作用する。しかし、筐体は
支持機構により自在に移動可能に非接触で支持されてい
るので、運動量保存の法則により、筐体は、前記反力を
吸収し、第1、第2ステージ及び筐体を含む系の重心が
所定位置に保たれるある距離だけ移動する。従って、第
1ステージ、第2ステージの駆動時に、各ステージの駆
動力の反力を確実にキャンセルすることができるととも
に、重心の移動に伴う偏荷重の発生をも防止することが
できる。
【0020】上記請求項5に記載の発明に係る駆動装置
において、請求項7に記載の発明の如く、前記各ステー
ジの前記各ガイド面の対向部分には、真空予圧型の気体
静圧軸受け装置がそれぞれ設けられ、該各気体静圧軸受
け装置の軸受け面には、加圧気体の噴出口と、該噴出口
の周囲に形成され真空排気通路に連通する排気溝とが設
けられていても良い。かかる場合には、各ガイド面に対
向して設けられた真空予圧型の気体静圧軸受け装置の軸
受け面の噴出口から噴き出される加圧気体の静圧と排気
溝及び真空排気通路を介しての真空排気力(真空吸引
力)とのバランスにより、各ステージを対向するガイド
面との間に一定の空隙を保って高剛性で支持することが
できる。また、その浮上用の加圧気体の周囲への漏れを
防止することができる。
【0021】上記請求項5に記載の発明に係る駆動装置
において、請求項8に記載の発明の如く、前記第1ステ
ージは、前記第3軸方向に関しては前記筐体及び前記第
2ステージの少なくとも一方によって片持ち状態で保持
されていても良い。かかる場合には、第2ステージを第
3軸方向に関して支持する定盤(ステージベース)が不
要になるので、その分装置の軽量化を図れるとともに、
そのスペースを確保して他の目的に用いたり、反対にそ
のスペース分だけ装置を小型化したりすることが可能に
なる。
【0022】請求項9に記載の発明は、マスク(R)と
基板(W)とを同期移動して前記マスクのパターンを基
板上に転写する露光装置であって、前記物体として前記
マスクが前記第1ステージ(34)に載置される請求項
1〜8のいずれか一項に記載の駆動装置(12)と;前
記第1ステージの前記第1軸方向の移動に同期して、前
記基板を保持して移動する基板ステージ(WST)とを
備える。
【0023】これによれば、請求項1〜8に記載の各発
明に係る駆動装置を構成する第1ステージに物体として
マスクが載置されていることから、そのマスクが載置さ
れた第1ステージの一側にのみ、第2ステージ、非接触
保持機構、微動機構及び粗動機構等の駆動系の全てが配
置され、第1ステージの他側に十分な空間を確保でき
る。これにより、マスク近傍の各構成部材の配置の自由
度を確保できるとともに、マスク交換に際してマスクロ
ーダ等の上下動が殆ど不要となるので、その交換シーケ
ンスも簡単にすることができる。
【0024】また、前述の如く、駆動装置の小型化、軽
量化が可能となり、これによりマスクが載置された第1
ステージの第1軸方向の移動時に駆動される可動部(特
に第2ステージ部分)の軽量化が可能となる。そのた
め、マスクが載置された第1ステージと基板を保持する
基板ステージとの第1軸方向の同期性能の向上により高
精度な露光が可能となるとともに、同期整定時間の短縮
化によりスループットの向上も可能となる。
【0025】請求項10に記載の発明は、リソグラフィ
工程を含むデバイス製造方法であって、前記リソグラフ
ィ工程において、請求項9に記載の露光装置を用いて露
光を行うことを特徴とする。これによれば、リソグラフ
ィ工程において、請求項9に記載の露光装置を用いて露
光が行われるので、高精度、高スループットの露光が可
能になり、高集積度のマイクロデバイスの生産性(歩留
まりを含む)を向上させることができる。
【0026】また、請求項11に記載の発明に係るデバ
イスは、請求項9に記載の露光装置用いて製造されるの
で、基板上に微細パターンが精度良く形成されたデバイ
スとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】《第1の実施形態》以下、本発明
の第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0028】図1には、第1の実施形態に係る露光装置
10の概略構成が示されている。この露光装置10は、
ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、す
なわち、いわゆるスキャニング・ステッパである。後述
するように本実施形態では、投影光学系PLが設けられ
ており、以下においては、この投影光学系PLの光軸A
X方向をZ軸方向(第3軸方向)、これに直交する面内
でマスク(及び物体)としてのレチクルRと基板として
のウエハWとが相対走査される方向をY軸方向(第1軸
方向)、これらZ軸及びY軸に直交する方向をX軸方向
(第2軸方向)として説明を行なう。
【0029】この露光装置10は、照明系IOP、レチ
クルRをY軸方向に所定のストロークで駆動するととも
に、X軸方向、Y軸方向及びθz方向(Z軸回りの回転
方向)に微少駆動する駆動装置としてのレチクルステー
ジ装置12、投影光学系PL、ウエハWをXY平面内で
XY2次元方向に駆動するウエハステージWST、及び
これらの制御系等を備えている。
【0030】前記照明系IOPは、例えば、特開平9−
320956号公報、特開平4−196513号公報な
どに開示されるように、光源ユニット、シャッタ、2次
光源形成光学系、ビームスプリッタ、集光レンズ系、レ
チクルブラインド、及び結像レンズ系等(いずれも不図
示)から構成され、照度分布のほぼ均一な露光用照明光
を射出する。そして、この照明光がレチクルR上の矩形
(あるいは円弧状)の照明領域IARを均一な照度で照
明する。ここで、露光用照明光としては、例えば、超高
圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線)や、K
rFエキシマレーザ光(波長348nm)、ArFエキ
シマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光などの
遠紫外域、真空紫外域の光が用いられる。
【0031】前記レチクルステージ装置12は、後述す
る本体コラム14を構成する第2コラム16の天板18
上に載置されている。この天板18は、図2に示される
ように平面視でL字形状を有し、その−Y側端部(図1
における左端部)の+X方向(図1における紙面手前
側)の突出部が干渉計取付け部18aとされている。
【0032】ここで、図2〜図5に基づいて、レチクル
ステージ装置12について詳細に説明する。図2には、
レチクルステージ装置12及びその近傍の構成部分が斜
視図にて概略的に示されている。また、図3(A)に
は、図2のA−A線断面図が概略的に示され、図3
(B)には、図2のB−B線断面図が示されている。こ
れらの図に示されるように、レチクルステージ装置12
は、レチクルステージRSTと、該レチクルステージR
STが案内されるガイド面が形成された筐体20とを備
えている。
【0033】筐体20は、図3(A)、(B)に示され
るように、断面逆T字状でY軸方向に延設された下面板
22と、該下面板22に対向して配置されY軸方向に沿
って延びる上面板24と、これら下面板22と上面板2
4とをそれぞれの後端部(−X側端部)で連結するとと
もにY軸方向に延びる背面板26とを備えている。ま
た、これら下面板22、上面板24及び背面板26の両
側面(Y軸方向両側の面)には、図2に示されるよう
に、YZ断面がL字状の一対の側面板28A、28Bが
それぞれ取り付けられている。これにより、下面板2
2、上面板24、背面板26及び側面板28A、28B
によって囲まれた内部空間を有し、前面(+X側の面)
が開口した細長い容器状の筐体20が構成されている。
この筐体20の上面板24外面のX軸方向の中央近傍に
は、段部が形成され、この段部より前方(+X側)の内
面(下面)には、図2及び図3(A)に示されるよう
に、ムービングマグネット型のリニアモータ30の固定
子30Aが固定されている。この固定子30Aは、上面
板24の内面に、Y軸方向に沿って所定間隔で配置され
た複数の正方形中空状の電機子コイルによって構成され
ている。
【0034】また、上面板24の内面側には、図3
(A)及び(B)に示されるように、前述した下面板2
2のX軸方向中央部近傍に形成された上方延設部22a
に対向して下方延設部24aが形成されている。また、
この上面板24内面の下方延設部24aの後方側(−X
側)には、N極永久磁石32NとS極永久磁石32Sと
が各1つX軸方向に所定間隔を隔ててY軸方向にそれぞ
れ延設されている。ここで、N極永久磁石、S極永久磁
石とは、上面板24に対向する側と反対側の空隙側の面
がそれぞれN磁極面、S磁極面である永久磁石を指す。
【0035】一方、下面板22の上方延設部22a後方
側には、前記N極永久磁石32N、S極永久磁石32S
にそれぞれ対向してS極永久磁石32S、N極永久磁石
32NがY軸方向にそれぞれ延設されている。これら2
組の永久磁石によって、磁極ユニット33Aが構成され
ている。ここで、S極永久磁石、N極永久磁石とは、下
面板22に対向する側と反対側の空隙側の面がそれぞれ
S磁極面、N磁極面である永久磁石を指す。
【0036】この場合、下面板22の上面は、第2ガイ
ド面としてのZ軸方向用ガイド面22bとされ、上方延
設部22aの前面(+X側の面)は、第1ガイド面とし
てのX軸方向用ガイド面22cとされている。また、上
面板24の下方延設部24aの前面は、第1ガイド面と
してのX軸方向用ガイド面24bとされている。
【0037】前記レチクルステージRSTは、図2、図
3(A)及び(B)に示されるように、レチクルRが載
置される第1ステージとしてのレチクル微動ステージ3
4と、該レチクル微動ステージ34が組み込まれ、これ
と一体的にY軸方向に移動する第2ステージとしてのレ
チクル粗動ステージ36とを備えている。
【0038】図4には、レチクルステージRSTが取り
出して示され、図5には、レチクルステージRSTの分
解斜視図が示されている。ここで、これらの図に基づい
て、レチクルステージRSTの構成について詳述する。
【0039】レチクル粗動ステージ36は、図4及び図
5に示されるように、平面形状がY軸方向に長くX軸方
向に短い長方形状で、YZ断面が逆U字状(コ字状)の
形状を有する非磁性体によって形成されている。このレ
チクル粗動ステージ36の上面には、長方形板状の磁性
体部材40が貼り付けられ、該磁性体部材40の上面に
はY軸方向に沿って所定間隔でN極永久磁石42NとS
極永久磁石42Sとが交互に配置されている。ここで、
N極永久磁石、S極永久磁石とは、磁性体部材40に対
向する側と反対側の面がそれぞれN磁極面、S磁極面で
ある永久磁石を指す。磁性体部材40とN極永久磁石4
2NとS極永久磁石42Sとによって、前述したムービ
ングマグネット型のリニアモータ30の可動子30Bが
構成されている(図3(A)参照)。この可動子30B
は、レチクル粗動ステージ36が筐体20内に組み込ま
れた図2の状態では、固定子30Aとの間の空隙内にY
軸方向に沿って所定周期の交番磁界を発生させるように
なっている。すなわち、この可動子30Bと固定子30
Aとで構成されるムービングマグネット型のリニアモー
タ30によって、レチクル粗動ステージ36をレチクル
微動ステージ34とともにY軸方向に所定ストロークで
駆動する粗動機構が構成されている。そして、該粗動機
構、すなわちリニアモータ30の固定子30Aを構成す
る電機子コイルに供給される電流値(方向を含む)が図
1のステージ制御系60によって制御されるようになっ
ている。
【0040】また、レチクル粗動ステージ36のY軸方
向両端部の底面には、図5の分解斜視図に示されるよう
に、一対の真空予圧型の気体静圧軸受け装置44が設け
られている。これらの気体静圧軸受け装置44は、レチ
クル粗動ステージ36が筐体20内に組み込まれた使用
状態では、図3(A)に示されるように、前述したZ軸
方向用ガイド面22bに対向し、該Z軸方向用ガイド面
22bに向けて加圧気体、例えば加圧空気を噴出し、そ
の加圧気体の静圧と、真空吸引力とレチクル粗動ステー
ジ36及び可動子30B全体の自重の合計力とのバラン
スにより、ガイド面22bの上方に数ミクロン程度のク
リアランスを介して、レチクル粗動ステージ36及び可
動子30Bを一体的に非接触で浮上支持するようになっ
ている。
【0041】また、レチクル粗動ステージ36のY軸方
向両端部の背面(−X側の面)には、上下方向に所定間
隔を隔てて各2つの真空予圧型の気体静圧軸受け装置4
6が設けられている。レチクル粗動ステージ36が筐体
20内に組み込まれた使用状態では、図3(A)に示さ
れるように、上側の気体静圧軸受け装置46は、前述し
たX軸方向用ガイド面24bに対向し、下側の気体静圧
軸受け装置46は、前述したX軸方向用ガイド面22c
に対向する。そして、これらの気体静圧軸受け装置46
は、それぞれ対向するガイド面24b、22cに向けて
加圧気体、例えば加圧空気を噴出し、その加圧気体の静
圧と、真空吸引力とのバランスにより、それぞれのガイ
ド面に対して数ミクロン程度のクリアランスを介してレ
チクル粗動ステージ36及び可動子30Bを非接触で支
持するようになっている。
【0042】この場合において、上記気体静圧軸受け装
置44、46としては、その軸受け面に加圧気体の噴出
口と、その周囲に形成され真空排気通路に連通された排
気溝とが形成されたものが用いられている。従って、噴
出口から噴き出された加圧気体のうちの浮上用に用いら
れない分は、排気溝及び真空排気通路を介して排気され
るので、その加圧気体が周囲の空間に漏れ出すのが効果
的に防止されている。
【0043】前記レチクル微動ステージ34は、図5に
示されるように、その後端部近傍に下方に突出する凸部
34aが形成された平面視長方形状の部材によって構成
されている。このレチクル微動ステージ34の前部に
は、露光用照明光の通過路となる矩形の開口35が形成
されている。この開口35の前後には、バキュームチャ
ック48が各2つ合計4つ設けられている。これら4つ
のバキュームチャック48によって、レチクルRがその
4隅の近傍を真空吸着され保持されるようになっている
(図3(A)、(B)参照)。
【0044】また、レチクル微動ステージ34の後端部
の両端には一対の電機子ユニット33B1、33B2が後
側に突設されている。これらの電機子ユニット33
1、33B2は、非磁性体材料から成る直方体状のケー
スと該ケースに内蔵された中空正方形状の電機子コイル
とをそれぞれ有している。レチクル微動ステージ34が
レチクル粗動ステージ36とともに筐体20内に組み込
まれた使用状態では、図3(B)に示されるように、磁
極ユニット33Aを構成する上下の永久磁石の間に、電
機子ユニット33B2、33B1が位置し、これらの電機
子ユニット33B 2、33B1と、磁極ユニット33Aと
によって、ムービングコイル型のボイスコイルモータ3
3がそれぞれ構成される。そして、これら一対のボイス
コイルモータ33によって、レチクル微動ステージ34
の重心位置にX軸方向の微動駆動力を発生するととも
に、重心回りにθz回転方向の微小駆動力を発生する、
微動機構が構成されている。
【0045】従って、本実施形態では、微動機構による
レチクル微動ステージ34のX軸方向及び回転方向(ヨ
ーイング方向)の微少駆動時に、不要なローリング及び
ピッチングが発生するのを防止することができるととも
に、微動機構によるレチクル微動ステージ34のX軸方
向の微少駆動時には、不要なヨーイングが発生するのも
防止することができる。
【0046】上記微動機構、すなわち一対のボイスコイ
ルモータ33をそれぞれ構成する電機子ユニット33B
1、33B2(電機子コイル)に供給される電流の電流値
(方向を含む)が図1のステージ制御系60によって制
御されるようになっている。
【0047】また、レチクル微動ステージ34の後端部
に近い部分には、図5に示されるように、上面及び下面
(底面)に各一対の気体静圧軸受け装置56がY軸方向
に並んで配置されている。この内、底面側の気体静圧軸
受け装置56は、レチクル微動ステージ34がレチクル
粗動ステージ36とともに筐体20内に組み込まれた使
用状態では、図3(B)に示されるように、前述したZ
軸方向用ガイド面22bに対向し、また、上面側の気体
静圧軸受け装置56は、レチクル粗動ステージ36のY
軸方向中央部の下面(内面)に形成されたZ軸方向用ガ
イド面36aに対向するようになっている。そして、こ
の場合、上面側の気体静圧軸受け装置56からガイド面
36aに対して噴き出される加圧気体(例えば、加圧空
気)の静圧及びレチクル微動ステージ34(電機子ユニ
ット33B2、33B1を含む)の自重との合計力と、底
面側の気体静圧軸受け装置56からガイド面22bに対
して噴き出される加圧気体(例えば、加圧空気)の静圧
とのバランスによって、レチクル微動ステージ34は、
上下のガイド面36a、22bに対し所定のクリアラン
スを維持した状態で、非接触かつ高剛性で支持されるよ
うになっている。この場合、レチクル粗動ステージ36
は、前述の如く、その底面の気体静圧軸受け装置44に
よって浮上支持されているので、レチクル粗動ステージ
36の自重は、レチクル微動ステージ34の浮上支持に
殆ど影響を与えない。
【0048】この場合において、気体静圧軸受け装置5
6として、前述した気体静圧軸受け装置44と同様の構
造の真空予圧型の気体静圧軸受け装置を用いても良く、
かかる場合には、上記のレチクル微動ステージ34の非
接触支持は、上記各力に加え、これらの気体静圧軸受け
装置の真空吸引力(真空予圧力)を含む合計5つの力の
総合的バランスによって実現される。この場合、レチク
ル微動ステージ34のみでなく、レチクル粗動ステージ
36の浮上支持に際しての剛性も向上する。また、この
場合には、前述と同様に、気体静圧軸受け装置56から
噴き出された加圧気体が周囲に漏出するのを効果的に防
止することができる。
【0049】さらに、本実施形態では、図4に示される
ように、レチクル粗動ステージ36とレチクル微動ステ
ージ34との間には、レチクル微動ステージ34のレチ
クル粗動ステージ36に対するXY面内の微動(θz回
転を含む)を許容する状態でレチクル微動ステージ34
をレチクル粗動ステージ36に非接触で保持させる一対
の非接触保持機構50A、50Bが設けられている。一
方の非接触保持機構50Aは、レチクル粗動ステージ3
6の+Y側端部の前面にY軸方向に沿って所定間隔で設
けられ、相互に対峙する一対の電磁石52a,52b
(図5参照)と、レチクル微動ステージ34の+Y側の
側面に固定され、前記電磁石52a,52b間の空隙内
に挿入可能な磁性体部材としての鉄片54aとによって
構成されている。同様に、他方の非接触保持機構50B
は、レチクル粗動ステージ36の−Y側端部の前面にY
軸方向に沿って所定間隔で設けられ、相互に対峙する一
対の電磁石52c,52d(図5参照)と、レチクル微
動ステージ34の−Y側の側面に固定され、前記電磁石
52c,52d間の空隙内に挿入可能な磁性体部材とし
ての鉄片54bとによって構成されている。
【0050】従って、本実施形態では、電磁石52a,
52bがそれぞれ発生する磁力を調整することによって
それぞれの鉄片54aに対する磁気的吸引力を調整し、
これと同時に電磁石52c,52dがそれぞれ発生する
磁力を調整することによって鉄片54bに対する磁気的
吸引力(磁気力)を同様に調整する。このようにして、
レチクル微動ステージ34をレチクル粗動ステージ36
に対して+Y方向又は−Y方向に微動させ、これにより
レチクル微動ステージ34のレチクル粗動ステージ36
に対するY軸方向の相対位置を微調整することができ
る。この場合の調整は、例えば、微動方向に応じて、電
磁石52a,52b及び電磁石52c,52dのそれぞ
れの所定の一方の磁力を一旦強め、所望の方向にレチク
ル微動ステージ34の移動を開始させ、その後電磁石5
2a,52bの鉄片54aに対する磁気的吸引力、及び
電磁石52c,52dの鉄片54bに対する磁気的吸引
力の大小関係が逆転するように各電磁石の発生する磁気
力を調整する。これにより、電磁石52a,52b相互
の鉄片54aに対する磁気的吸引力、電磁石52c,5
2d相互の鉄片54bに対する磁気的吸引力が、それぞ
れ釣り合った時点でレチクル微動ステージ34の相対移
動が停止する。相対移動距離は、各電磁石の発生する磁
力の大小の調整、及びその調整速度等の調整などによっ
て決定される。各電磁石の発生する磁力の調整は、当該
各電磁石を構成するコイルに流れる電流値の調整によっ
て行われることは言うまでもない。
【0051】このようにして、レチクル微動ステージ3
4のレチクル粗動ステージ36に対するY軸方向の相対
位置が微調整されるのであるが、以下においては、便宜
上、図1のステージ制御系60が非接触保持機構50
A、50Bを制御することにより、レチクル微動ステー
ジ34とレチクル粗動ステージ36との間のY軸方向に
関する相対位置の調整が行われるものとする。この場
合、レチクル微動ステージ34に対してレチクル粗動ス
テージ36の相対位置を調整しても良いし、レチクル粗
動ステージ36に対してレチクル微動ステージ34の相
対位置を調整しても良い。このような調整は、非接触保
持機構50A,50Bだけでなく、例えば、非接触保持
機構50A,50Bとともにリニアモータ30及びボイ
スコイルモータ33を駆動制御することで達成できる。
【0052】また、前記非接触保持機構50A、50B
は、レチクル微動ステージ34の重心位置にY軸方向の
微少駆動力を発生するようになっている。このため、非
接触保持機構50A、50Bによるレチクル微動ステー
ジ34のY軸方向位置の微調整時に不要なヨーイングが
発生するのを防止することができるようになっている。
【0053】また、図示は省略されているが、電機子ユ
ニット33B2、33B1(電機子コイル)に対する給電
のための電線は、レチクル微動ステージ34が上記非接
触保持機構50A、50Bを介してレチクル粗動ステー
ジ36に保持された状態で引張力が作用しない程度に弛
んだ状態で、不図示の電流供給源から、レチクル粗動ス
テージ36を中継して、レチクル微動ステージ34に接
続されてる。
【0054】さらに、レチクル微動ステージ34上面の
+X側端部には、図2に示されるように、平面ミラーか
ら成るレチクルX移動鏡64Xが固定され、該移動鏡6
4Xに対して不図示のレチクルX干渉計からの測長ビー
ムが垂直に照射されている。また、レチクル微動ステー
ジ34上面の−Y側端部には、一対のレチクルY移動鏡
64Y1,64Y2が固定されており、これらのレチクル
Y移動鏡64Y1,64Y2にレチクルY干渉計66Yか
ら測長ビームがそれぞれ垂直に照射されている。
【0055】また、図2に示されるように、レチクルX
干渉計に対応する固定鏡Mrx及びレチクルY干渉計66
Yに対応する固定鏡Mryは、それぞれ投影光学系PLの
鏡筒の側面に設けられている。そして、レチクルX干渉
計によって、レチクル微動ステージ34のX軸方向の位
置が、固定鏡Mrxを基準として例えば0.5〜1nm程
度の分解能で常時検出され、レチクルY干渉計66Yに
よって、レチクル微動ステージ34のY位置及びθz回
転が、固定鏡Mryを基準として例えば0.5〜1nm程
度の分解能で常時検出されている。
【0056】なお、レチクルY移動鏡64Y1,64Y2
として、一対のコーナーキューブを用い、レチクルY干
渉計66Yとして、コーナーキューブ64Y1,64Y2
に対して測長ビームを投射し、それぞれの反射光を受光
してコーナーキューブ64Y 1,64Y2のY軸方向の位
置を検出する一対のダブルパス干渉計を用いても良い。
このようにすると、レチクル微動ステージ34にθz回
転が存在しても、それぞれの測長ビームの投射位置のY
軸方向位置を精度良く検出することができる。
【0057】上述のように、実際には、移動鏡として、
移動鏡64X、64Y1,64Y2の3つが設けられ、こ
れに対応してレーザ干渉計もレチクルX干渉計とレチク
ルY干渉計66Yとが設けられ、固定鏡も固定鏡Mrx
固定鏡Mryとが設けられているが、図1ではこれらが代
表的にレチクル移動鏡64、レチクルレーザ干渉計6
6、固定鏡Mrとして図示されている。
【0058】以下の説明においては、レチクルレーザ干
渉計66によってレチクルステージRST(レチクル微
動ステージ34)のXY面内の位置(θz回転を含む)
が計測されているものとする。このレチクルレーザ干渉
計66からのレチクルステージRSTの位置情報(又は
速度情報)はステージ制御系60及びこれを介して主制
御装置70に送られ、ステージ制御系60では主制御装
置70からの指示に応じ、レチクルステージRSTの位
置情報(又は速度情報)に基づいてレチクルステージR
STの駆動を制御する。
【0059】また、これまでの説明から明らかなよう
に、レチクル微動ステージ34は、移動鏡64X、64
1,64Y2とレチクルRをマウン卜できれば足りるの
で、実際には、そのための必要最小限の強度を得るだけ
の軽量化を行うことが望ましく、強度が不十分であれ
ば、レチクルRが載置される部分の裏面側に補強用のリ
ブを設けるようにしても良い。
【0060】さらに、本実施形態に係るレチクルステー
ジ装置12では、筐体20そのものがXY2次元方向に
微動自在の構造となっている。これを更に詳述すると、
図2に示されるように、筐体20の側面板28Aの+Y
側、側面板28Bの−Y側には、YZ断面がU字状のX
スライダ72A、72Bがそれぞれねじ止めされてい
る。また、これらのXスライダ72A、72Bは、YZ
断面がU字状のYスライダ74A、74Bによって、そ
れぞれX軸方向に移動自在に支持されている。また、こ
れらのYスライダ74A、74Bは、天板18上面に固
定されたXZ断面がU字状の固定支持部材76A、76
Bによって、それぞれY軸方向に移動自在に支持されて
いる。
【0061】ここで、一方の固定支持部材76AとYス
ライダ74Aとの間には、複数箇所に非接触ベアリン
グ、例えば気体静圧軸受け装置が設けられ、同様にYス
ライダ74AとXスライダ72Aとの間には、複数箇所
に非接触ベアリング、例えば気体静圧軸受け装置が設け
られている。
【0062】また、他方の固定支持部材76BとYスラ
イダ74Bとの間には、複数箇所に非接触ベアリング、
例えば気体静圧軸受け装置が設けられ、同様にYスライ
ダ74BとXスライダ72Bとの間には、複数箇所に非
接触ベアリング、例えば気体静圧軸受け装置が設けられ
ている。
【0063】本実施形態では、固定支持部材76A、Y
スライダ74A、及びXスライダ72A等によって、第
1の非接触支持機構78Aが構成されている。同様に、
固定支持部材76B、Yスライダ74B、及びXスライ
ダ72B等によって、第2の非接触支持機構78Bが構
成されている。そして、これら第1、第2の非接触支持
機構78A、78Bによって、筐体20を、レチクルス
テージRSTのY軸方向、X軸方向駆動力の反力の作用
によって自在に移動可能に非接触で支持する支持機構が
構成されている。
【0064】ここで、この支持機構(78A、78B)
の作用について簡単に説明する。まず、レチクル微動ス
テージ34がX軸方向に駆動される際には、微動機構を
構成する前述した一対のボイスコイルモータ33の可動
子である電機子ユニット33B1、33B2がレチクル微
動ステージ34と一体でX軸方向に駆動され、この反力
がそれらのボイスコイルモータ33の固定子である磁極
ユニット33Aが設けられた筐体20に作用する。この
場合、筐体20は、支持機構(78A、78B)によっ
て、天板18に対して非接触で浮上支持され、Xスライ
ダ72A、72BがYスライダ74A、74Bに対して
非接触で支持されているので、前記反力の作用により、
筐体20は、運動量保存の法則に従って、Xスライダ7
2A、72Bと一体でYスライダ74A、74Bに対し
て、前記反力を吸収する所定の距離だけ移動する。この
とき、レチクル微動ステージ34及び筐体20を含む系
の重心が所定位置に保たれる。
【0065】一方、レチクル粗動ステージ36が、レチ
クル微動ステージ34とともにY軸方向に駆動される際
には、粗動機構を構成するリニアモータ30の可動子3
0Bがレチクル粗動ステージ36と一体でY軸方向に駆
動され、この反力がリニアモータ30の固定子30Aが
設けられた筐体20に作用する。この場合、筐体20
は、支持機構(78A、78B)によって、天板18に
対して非接触で浮上支持され、Yスライダ74A、74
Bが固定支持部材76A、76Bに対して非接触で支持
されているので、前記反力の作用により、筐体20は、
運動量保存の法則に従って、Xスライダ72A、72
B、Yスライダ74A、74Bと一体で固定支持部材7
6A、76Bに対して、前記反力を吸収する所定の距離
だけ移動する。このとき、レチクルステージRST及び
筐体20を含む系の重心は所定位置に保たれる。
【0066】従って、レチクル微動ステージ34、レチ
クル粗動ステージ36の駆動時に、各ステージの駆動力
の反力を確実にキャンセルすることができるとともに、
重心の移動に伴う偏荷重の発生をも防止することができ
る。
【0067】図1に戻り、前記本体コラム14は、クリ
ーンルームの床面FD上に水平に設置されたベースプレ
ートBP上に、複数の防振ユニット11を介して設置さ
れた第1コラム13と、この第1コラム13上に設けら
れた第2コラム16とを備えている。
【0068】第1コラム13は、各防振ユニット11の
上部にそれぞれ直列に配置された複数本の支柱17と、
これらの支柱17によって水平に支持された鏡筒定盤1
9とから構成されている。この場合、前記防振ユニット
11によって、床面FDから鏡筒定盤19を含む本体コ
ラム14に伝達される微振動がマイクロGレベルで絶縁
されるようになっている。
【0069】前記第2コラム16は、第1コラム13の
上面に植設された2本の脚部21と、これらの脚部21
によって水平に支持された前記天板18とによって構成
されている。
【0070】この場合、図2から容易に想像されるよう
に、第2コラム16の天板18上のレチクルステージ装
置12の存在により、鏡筒定盤19に対して静的な偏荷
重が作用する。かかる点に鑑みて、本実施形態では、前
述した防振ユニット11として、内圧が調整可能なエア
マウントとボイスコイルモータ等のアクチュエータを備
えたアクティブなタイプの防振ユニットが用いられてお
り、これらの防振ユニット11が不図示の変位センサの
出力に基づいてステージ制御系60によって制御され、
鏡筒定盤19の姿勢が常に水平に維持されるようになっ
ている。
【0071】前記投影光学系PLは、鏡筒定盤19の中
央部に形成された不図示の開口内に上方から挿入され、
その鏡筒部の高さ方向のほぼ中央部に設けられたフラン
ジFLGを介して鏡筒定盤19によって支持されてい
る。投影光学系PLとしては、ここでは両側テレセント
リックな縮小系であり、光軸AX方向(Z軸方向)に沿
って所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメントか
ら成る屈折光学系が使用されている。なお、片側テレセ
ントリック(例えば、ウエハステージWST側のみ)な
縮小系としても良い。この投影光学系PLの投影倍率
は、例えば1/4、1/5あるいは1/6である。この
ため、照明系IOPからの照明光によってレチクルRの
照明領域IARが照明されると、このレチクルRを通過
した照明光により、投影光学系PLを介してレチクルR
の照明領域IAR内の回路パターンの縮小像(部分倒立
像)が表面にフォトレジストが塗布されたウエハW上の
照明領域IARに共役な露光領域IAに形成される。
【0072】前記ウエハステージWST上には、基板ホ
ルダとしてのウエハホルダ68が真空吸着によって固定
されており、このウエハホルダ68上に不図示のバキュ
ームチャック、静電チャック等を介してウエハWが吸着
固定されている。このウエハステージWSTは、例え
ば、磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ等から成
る不図示のウエハステージ駆動部により、ベースプレー
トBP上に設置された複数の防振ユニット25を介して
水平に支持されたステージ定盤23の上方でY軸及びX
軸の2次元方向に駆動される。すなわち、ウエハステー
ジWSTは走査方向(Y軸方向)の移動のみならずウエ
ハW上の複数のショット領域を前記レチクル上の照明領
域IARと共役な露光領域IAに位置させることができ
るように、走査方向に垂直な非走査方向(X軸方向)に
も移動可能に構成されており、ウエハW上の各ショット
領域を走査(スキャン)露光する動作と、次のショット
の露光のための走査開始位置まで移動するステッピング
動作とを繰り返すステップ・アンド・スキャン動作を行
なう。
【0073】ウエハステージWST上面のX軸方向の一
側の端部には、X位置計測用の移動鏡がY軸方向に延設
され、Y軸方向の一側の端部には、Y位置計測用の移動
鏡がX方向に延設されている。なお、図1では、これら
の移動鏡が代表的に移動鏡82として示されている。ま
た、X位置計測用の移動鏡に対向してX位置計測用のウ
エハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)が
設けられ、また、Y位置計測用の移動鏡に対向してY位
置計測用のウエハ干渉計が設けられており、ウエハ干渉
計それぞれからの測長ビームが対向する移動鏡に向かっ
て照射されている。なお、図1では、これらのウエハ干
渉計が代表的にウエハ干渉計84として示されている。
【0074】また、ウエハステージWST位置計測用の
固定鏡が、投影光学系PLの鏡筒の下端部近傍に固定さ
れている。前述の如くX位置計測用及びY位置計測用の
ウエハ干渉計及び移動鏡がそれぞれ設けられているのに
対応して、ウエハステージWST位置計測用の固定鏡に
ついてもX位置計測用の固定鏡と、Y位置計測用の固定
鏡が設けられている。なお、図1では、これらの固定鏡
が代表的に固定鏡Mwとして示されている。
【0075】上述したウエハ干渉計84によって、ウエ
ハステージWSTのX、Y、θz方向の位置が投影光学
系PLを基準として例えば0.5〜1nm程度の分解能
で常時計測される。そして、ウエハ干渉計84からのウ
エハステージWSTの位置情報(又は速度情報)はステ
ージ制御系60及びこれを介して主制御装置70に送ら
れ,ステージ制御系60では主制御装置70からの指示
に応じてウエハステージWSTの位置情報(又は速度情
報)に基づいてウエハ駆動部(図示省略)を介してウエ
ハステージWSTを駆動する。
【0076】前記防振ユニット25としても、前述と同
様のアクティブなタイプの防振ユニットが用いられてお
り、この複数の防振ユニット25が不図示の変位セン
サ、加速度センサの出力に基づいて制御され、ウエハス
テージWSTの駆動に伴う反力の影響や偏荷重の影響が
低減されるようになっている。
【0077】次に、上述のようにして構成された露光装
置10による露光動作の流れについて簡単に説明する。
【0078】まず、主制御装置70の管理の下、不図示
のレチクルローダ、ウエハローダによって、レチクルロ
ード、ウエハロードが行なわれ、また、レチクル顕微
鏡、ウエハステージWST上の基準マーク板、オフアク
シス・アライメント検出系(いずれも図示省略)等を用
いて、レチクルアライメント、ベースライン計測(アラ
イメント検出系の検出中心から投影光学系PLの光軸距
離の計測)等の準備作業が所定の手順で行なわれる。
【0079】その後、主制御装置70により、不図示の
アライメント検出系を用いてEGA(エンハンスト・グ
ローバル・アライメント)等のアライメント計測が実行
される。このような動作においてウエハWの移動が必要
な場合には、主制御装置70がステージ制御系60を介
して、ウエハWを保持するウエハステージWSTを所定
の方向に移動させる。このようなアライメント計測の終
了後、以下のようにしてステップ・アンド・スキャン方
式の露光動作が行なわれる。
【0080】この露光動作にあたって、まず、ウエハW
のXY位置が、ウエハW上の最初のショット領域(ファ
ースト・ショット)の露光のための走査開始位置となる
ように、ウエハステージWSTが移動される。同時に、
レチクルRのXY位置が、走査開始位置となるように、
レチクルステージRSTが移動される。そして、主制御
装置70からの指示により、ステージ制御系60がレチ
クル干渉計66によって計測されたレチクルRの位置情
報、及びウエハ干渉計84によって計測されたウエハW
の位置情報に基づき、レチクルR(レチクルステージR
ST)とウエハW(ウエハステージWST)とを同期移
動させることにより、走査露光が行なわれる。
【0081】このようにして、1つのショット領域に対
するレチクルパターンの転写が終了すると、ウエハステ
ージWSTが1ショット領域分だけステッピングされ
て、ショット領域に対する走査露光が行なわれる。この
ようにして、ステッピングと走査露光とが順次繰り返さ
れ、ウエハW上に必要なショット数のパターンが転写さ
れる。
【0082】以上説明したように、本実施形態では、レ
チクルRを駆動する駆動装置として、前述したレチクル
ステージ装置12が採用され、非接触保持機構(50
A、50B)によりレチクル微動ステージ34がレチク
ル粗動ステージ36に対してX、Y、θz回転が許容さ
れた状態で非接触で保持されている。この場合、一対の
ボイスコイルモータ33によってレチクルRを保持する
レチクル微動ステージ34をX軸方向及びθz方向に微
少駆動できるので、レチクルRのX位置及びヨーイング
を精度良く調整することができる。また、リニアモータ
30によりレチクル粗動ステージ36と一体でレチクル
微動ステージ34がY軸方向に所定ストローク範囲で駆
動され、非接触保持機構(50A、50B)によりレチ
クルRを保持するレチクル微動ステージ34をY軸方向
に微少駆動できるので、レチクルRのY軸方向位置も精
度良く調整することができる。
【0083】すなわち、レチクルステージ装置12によ
りレチクルRを、Y軸方向に所定ストローク範囲で駆動
できるとともに、X、Y、θz方向に関して精度良く位
置調整することができる。
【0084】また、レチクル粗動ステージ36、非接触
保持機構50A,50B、リニアモータ30、及びボイ
スコイルモータ33等が、レチクル微動ステージ34の
一側(−X側)に全て配置され、これにより、レチクル
Rが載置されるレチクル微動ステージ34が、レチクル
粗動ステージ36、非接触保持機構50A,50B、リ
ニアモータ30、及びボイスコイルモータ33等によっ
ていわゆる片持ち支持されている。従って、レチクル微
動ステージ34の他側(+X側)には、駆動系が何もな
く、十分な空間を確保できるとともに、粗動機構として
のステージ駆動用リニアモータ30もレチクル微動ステ
ージ34の一側に1つだけ設ければ良い。
【0085】従って、レチクルステージ装置12を備え
た本実施形態に係る露光装置10によると、レチクル微
動ステージ34近傍の各構成部材、例えばレチクルレー
ザ干渉計、レチクルローダ等の配置の自由度を確保でき
るとともに、レチクルローディング空間の自由度も確保
することができる。また、レチクル交換に際してレチク
ルローダ等の上下動が殆ど不要となるので、その交換シ
ーケンスも簡単にすることができる。例えば、図2にお
いて、レチクル微動ステージ34の+X側、かつレチク
ル粗動ステージ36の+Y側にレチクルローダ機構(図
示せず)を配置することができる。この場合、レチクル
ローダ機構からレチクル微動ステージ34にレチクルを
移す際(ロード時)は、レチクル微動ステージ34の+
Y側(移動鏡64Y1,64Y2の反対側)からレチク
ルを搬入し、レチクル微動ステージ34からレチクルロ
ーダ機構にレチクルを移動させる際(アンロード時)
は、レチクル微動ステージ34の+X側(移動鏡64X
側)からレチクルを搬出することができる。
【0086】また、レチクルステージ装置12の小型
化、軽量化が可能となり、レチクルRが載置されたレチ
クル微動ステージ34のY軸方向の移動時に駆動される
可動部(特にレチクル粗動ステージ36部分)の軽量化
が可能となるので、結果的にレチクル粗動ステージ36
及びレチクル微動ステージ34の位置制御性の向上を図
ることができる。
【0087】従って、走査露光に際してのレチクルRが
載置されたレチクル微動ステージ34(レチクルステー
ジRST)とウエハWを保持するウエハステージWST
とのY軸方向の同期性能の向上より高精度な露光が可能
となるとともに、同期整定時間の短縮化によりスループ
ットの向上も可能となる。
【0088】また、レチクル微動ステージ34のX軸方
向駆動、及びY軸方向駆動(すなわち、レチクル粗動ス
テージ36のY軸方向駆動)に伴う反力は、前述の如
く、運動量保存の法則に従って、支持機構(78A、7
8B)に支持された筐体20が移動することによりキャ
ンセルされる。従って、レチクル微動ステージ34、レ
チクル粗動ステージ36の駆動時に、各ステージの駆動
力の反力を確実にキャンセルすることができる。この場
合、各ステージ34、36の移動によって偏荷重の発生
をも防止することができる。これにより、各ステージ3
4、36の駆動の際の反力が、天板18、ひいては本体
コラム14に伝わることがないので、レチクル駆動に起
因する本体コラム14、ひいては投影光学系PLの振動
を効果的に抑制することができる。この点においても、
露光精度、パターンの転写精度の向上が図られている。
【0089】《第2の実施形態》次に、本発明の第2の
実施形態を図6及び図7に基づいて説明する。ここで、
前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分
については、同一の符号を用いるとともに、その説明を
簡略化し若しくは省略するものとする。本第2の実施形
態は、レチクルステージ装置の構成が前述した第1の実
施形態と異なり、その他の部分の構成等は、同一である
から、以下においては相違点を中心として説明する。
【0090】図6には、本第2の実施形態に係る露光装
置を構成する駆動装置としてのレチクルステージ装置1
12が、一部破断して示されている。また、図7には、
図6のレチクルステージRSTの分解斜視図が示されて
いる。
【0091】このレチクルステージ装置112は、図2
と図6とを比較すると明らかなように、前述したレチク
ルステージ装置12と外見形状は大きく相違するが、基
本的な機能は同等であり、以下のa.〜d.において異
なるのみである。a.このレチクルステージ装置112
では、筐体20の上面板24の前端に下方延設部24c
が設けられ、この下方延設部24cの内面24dがX軸
方向用のガイド面とされている。このガイド面24dに
対向するレチクル粗動ステージ36の前面に気体静圧軸
受け装置86が設けられている。
【0092】b.また、筐体20を構成する上面板24
及び下面板22の前後方向(X軸方向)の中央部やや前
方寄りの部分に、リニアモータの固定子である電機子ユ
ニット30A1、30A2が相互に対向してY軸方向に延
設されている。これらの電機子ユニット30A1、30
2に対応して、レチクル粗動ステージ36の上面及び
下面には、図7に示されるように、前述した可動子30
Bと同様のリニアモータの可動子である磁極ユニット3
0B1、30B2が各一対Y軸方向に所定間隔を隔てて設
けられている(但し、下面側の一方の磁極ユニット30
2は図示省略)。すなわち、本実施形態では電機子ユ
ニット30A1と一対の磁極ユニット30B1とによって
リニアモータが構成され、同様に電機子ユニット30A
2と一対の磁極ユニット30B2とによってリニアモータ
が構成されている。そして、これら1組のリニアモータ
によって、レチクル粗動ステージ36をレチクル微動ス
テージ34と一体でY軸方向に所定ストロークで駆動す
る粗動機構が構成されている。
【0093】c.また、レチクル粗動ステージ36のY
軸方向中央の下面側には、図7に示されるように、取付
け部材をそれぞれ介して電磁石52a、52b、52
c、52dが各2つ取り付けられている。この場合、各
2つの電磁石52a、52b、52c、52dは、X軸
方向に所定間隔でそれぞれ配置されている。また、各2
つの電磁石52aと電磁石52bとは相互に背中合わせ
で配置され、1つの電磁石ユニット88Aを構成してい
る。同様に、各2つの電磁石52cと電磁石52dとは
相互に背中合わせで配置され、1つの電磁石ユニット8
8Bを構成している。これらの電磁石ユニット88A、
88Bに対応して、レチクル微動ステージ34には、こ
れらの電磁石ユニット88A、88Bがそれぞれ所定の
クリアランスを介して挿入可能な2つの矩形開口90、
92がY軸方向に沿って並んで形成されている。一方の
開口90のY軸方向両側の側面には、磁性体部材として
の鉄板54a1、54a2がそれぞれ貼り付けられてい
る。また、他方の開口92のY軸方向両側の側面には、
磁性体部材としての鉄板54b1、54b2がそれぞれ貼
り付けられている。この場合、レチクル微動ステージ3
4がレチクル粗動ステージ36に組み付けられた図6の
状態では、2つの電磁石52aが鉄板54a1に、2つ
の電磁石52bが鉄板54a2に、2つの電磁石52d
が鉄板54b1に、2つの電磁石52cが鉄板54b
2に、それぞれ対向する。すなわち、電磁石ユニット8
8Aと鉄板54a1、54a2によって、前述した非接触
保持機構50Aと同等の機能を有する非接触保持機構が
構成され、電磁石ユニット88Bと鉄板54b1、54
2によって前述した非接触保持機構50Bと同等の機
能を有する非接触保持機構が構成されている。
【0094】d.さらに、このレチクルステージ装置1
12では、レチクル微動ステージ34の前端部近傍に
は、開口35の前後にレチクルRを3点で支持するバキ
ュームチャック481、482、483が設けられてい
る。
【0095】レチクルステージ装置112のその他の部
分及びレチクルステージ装置112以外の露光装置の構
成部分は、前述した第1の実施形態と同様に構成されて
いる。
【0096】このようにして、構成された本第2の実施
形態のレチクルステージ装置112及びこれを備えた露
光装置によると、前述した第1の実施形態と同等の効果
を得ることができる他、レチクル粗動ステージ36が前
後に設けられた気体静圧軸受け装置86、46及びこれ
らに対向するガイド面24d、24bによって前後から
非接触で支持された状態でY軸方向に駆動されるので、
レチクル粗動ステージ36のX軸方向の支持剛性が向上
するとともに、レチクル粗動ステージ36のヨーイング
の発生をほぼ確実に防止することができる。
【0097】なお、上記各実施形態では,本発明に係る
駆動装置が走査型のDUV露光装置のレチクルステージ
装置に適用された場合について説明したが、これに限ら
ず、本発明に係る駆動装置は,投影光学系を用いること
なくマスクと基板とを密着させてマスクパターンを基板
に転写するプロキシミティタイプのアライナーのマスク
ステージ装置や、液晶用の一括転写方式の走査型露光装
置などのマスクステージ装置として好適に適用できる。
この他、EBPS方式の電子線露光装置、波長5〜30
nm程度の軟X線領域の光を露光光として用いるいわゆ
るEUVL等の露光装置にも本発明に係る駆動装置は適
用できる。
【0098】この他、物体(試料)が載置されたステー
ジを所定の第1軸方向に駆動可能でその第1軸方向に直
交する方向及び回転方向にも微小駆動が必要な装置であ
れば、露光装置に限らず、その他の精密機械などの試料
の位置決め装置にも本発明に係る駆動装置は好適に適用
できる。
【0099】また、本発明に係る露光装置では、露光用
照明光として、前述した遠紫外域、真空紫外域の光の
他、波長5〜30nm程度の軟X線領域のEUV光を用
いることができる。例えば、真空紫外光としては、Ar
Fエキシマレーザ光やF2レーザ光などが用いられる
が、これに限らず、DFB半導体レーザ又はファイバー
レーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レ
ーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテ
ルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増
幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高
調波を用いても良い。
【0100】例えば、単一波長レーザの発振波長を1.
51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が18
9〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波
長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が
出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とすると、発生波長が193〜194nmの
範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザ光とほ
ぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57
〜1.58μmの範囲内とすると、発生波長が157〜
158nmの範囲内の10倍高調波、即ちF2レ−ザ光
とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
【0101】また、発振波長を1.03〜1.12μm
の範囲内とすると、発生波長が147〜160nmの範
囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.
099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が
157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちF2
ーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。この場
合、単一波長発振レーザとしては例えばイッテルビウム
・ドープ・ファイバーレーザを用いることができる。
【0102】また、上記実施形態では、投影光学系とし
て縮小系を用いる場合について説明したが、投影光学系
は等倍系および拡大系のいずれでも良い。また、投影光
学系PLとしては、光源としてArFエキシマレーザ光
源あるいはKrFエキシマレーザ光源を用いる場合に
は、屈折光学素子(レンズ素子)のみから成る屈折系が
主として用いられるが、F2レーザ光源、Ar2レーザ光
源等を用いる場合には、例えば特開平3−282527
号公報に開示されているような、屈折光学素子と反射光
学素子(凹面鏡やビームスプリッタ等)とを組み合わせ
たいわゆるカタディオプトリック系(反射屈折系)、あ
るいは反射光学素子のみから成る反射光学系が主として
用いられる。但し、F2レーザ光源を用いる場合に、屈
折系を用いることは可能である。
【0103】反射屈折型の投影光学系としては、上記の
他、例えば特開平8―171054号、特開平10−2
0195号公報などに開示される、反射光学素子として
ビームスプリッタと凹面鏡とを有する反射屈折系を用い
ることができる。また、特開平8−334695号公
報、特開平10−3039号公報などに開示される、反
射光学素子としてビームスプリッタを用いずに凹面鏡な
どを有する反射屈折系を用いることができる。
【0104】この他、米国特許第5,031,976
号、第5,488,229号、及び第5,717,51
8号に開示される、複数の屈折光学素子と2枚のミラー
(凹面鏡である主鏡と、屈折素子又は平行平面板の入射
面と反対側に反射面が形成される裏面鏡である副鏡)と
を同一軸上に配置し、その複数の屈折光学素子によって
形成されるレチクルパターンの中間像を、主鏡と副鏡と
によってウエハ上に再結像させる反射屈折系を用いても
良い。この反射屈折系では、複数の屈折光学素子に続け
て主鏡と副鏡とが配置され、照明光が主鏡の一部を通っ
て副鏡、主鏡の順に反射され、さらに副鏡の一部を通っ
てウエハ上に達することになる。
【0105】また、反射屈折型の投影光学系としては、
例えば円形イメージフィールドを有し、かつ物体面側、
及び像面側が共にテレセントリックであるとともに、そ
の投影倍率が1/4倍又は1/5倍となる縮小系を用い
ても良い。また、この反射屈折型の投影光学系を備えた
走査型露光装置の場合、照明光の照射領域が投影光学系
の視野内でその光軸をほぼ中心とし、かつレチクル又は
ウエハの走査方向とほぼ直交する方向に沿つて延びる矩
形スリット状に規定されるタイプであっても良い。かか
る反射屈折型の投影光学系を備えた走査型露光装置によ
れば、例えば波長157nmのF2レーザ光を露光用照
明光として用いても100nmL/Sパターン程度の微
細パターンをウエハ上に高精度に転写することが可能で
ある。
【0106】なお、複数のレンズから構成される照明光
学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整を
するとともに、多数の機械部品からなるレチクルステー
ジやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や
配管を接続し,更に総合調整(電気調整、動作確認等)
をすることにより上記各実施形態の露光装置を製造する
ことができる。ここで、露光装置の製造は温度およびク
リーン度等が管理されたクリーンルームで行なうことが
望ましい。
【0107】なお、本発明は、半導体製造用の露光装置
に限らず、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造
に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に
転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられる
デバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光
装置、及び撮像素子(CCDなど)の製造に用いられる
露光装置などにも適用することができる。また、半導体
素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、
EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置な
どで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、
ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転
写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DU
V(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露
光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチク
ル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英
ガラス、螢石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用
いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、
又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシル
マスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板と
してはシリコンウエハなどが用いられる。
【0108】《デバイス製造方法》次に、上述した露光
装置をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法
の実施形態について説明する。
【0109】図8には、デバイス(ICやLSI等の半
導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マ
イクロマシン等)の製造例のフローチャートが示されて
いる。図8に示されるように、まず、ステップ201
(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設計
(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その
機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、
ステップ202(マスク製作ステップ)において、設計
した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、
ステップ203(ウエハ製造ステップ)において、シリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0110】次に、ステップ204(ウエハ処理ステッ
プ)において、ステップ201〜ステップ203で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ205(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップ204で処理されたウエハを用
いてデバイス組立を行う。このステップ205には、ダ
イシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
【0111】最後に、ステップ206(検査ステップ)
において、ステップ205で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0112】図9には、半導体デバイスの場合におけ
る、上記ステップ204の詳細なフロー例が示されてい
る。図9において、ステップ211(酸化ステップ)に
おいてはウエハの表面を酸化させる。ステップ212
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ213(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ2
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ211〜ステップ214
それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成し
ており、各段階において必要な処理に応じて選択されて
実行される。
【0113】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ2
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ216(露光ステッ
プ)において、上で説明した第1、第2の実施形態の露
光装置によってマスクの回路パターンをウエハに転写す
る。次に、ステップ217(現像ステップ)においては
露光されたウエハを現像し、ステップ218(エッチン
グステップ)において、レジストが残存している部分以
外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そし
て、ステップ219(レジスト除去ステップ)におい
て、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除
く。
【0114】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0115】以上説明した本実施形態のデバイス製造方
法を用いれば、露光工程(ステップ216)において上
記各実施形態の露光装置が用いられるので、走査露光に
際してのレチクルRとウエハWとの同期性能の向上より
高精度な露光が可能となるとともに、同期整定時間の短
縮化によりスループットの向上も可能となる。その結
果、ウエハW上に微細パターンが精度良く形成すること
ができ、高集積度のデバイスの生産性(歩留まりを含
む)を向上することができる。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る駆動
装置によれば、物体を所定方向に所定ストロークで駆動
できるとともに、その所定方向に直交する方向及び回転
方向の微少駆動が可能な小型かつ軽量な駆動装置を提供
することができる。
【0117】また、本発明に係る露光装置によれば、マ
スク近傍の各構成部材の配置の自由度を確保できるとと
もに、高精度な露光が可能な従来にない優れた露光装置
を提供することができる。
【0118】また、本発明に係るデバイス製造方法によ
れば、また、本発明に係るデバイス製造方法によれば、
高集積度のマイクロデバイスの生産性を向上することが
できる。また、本発明に係るデバイスによれば、微細パ
ターンが精度良く形成された高集積度のマイクロデバイ
スが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る露光装置の構成を概略的
に示す図である。
【図2】図1のレチクルステージ装置及びその近傍の構
成部分を概略的に示す斜視図である。
【図3】図3(A)は図2のA−A線概略断面図、図3
(B)は図2のB−B線概略断面図である。
【図4】レチクルステージを取り出して示す斜視図であ
る。
【図5】レチクルステージRSTを示す分解斜視図であ
る。
【図6】第2の実施形態に係る露光装置を構成するレチ
クルステージ装置を一部破断して示す図である。
【図7】図6の装置を構成するレチクルステージを示す
分解斜視図である。
【図8】本発明に係るデバイス製造方法を説明するため
のフローチャートである。
【図9】図8のステップ204の具体例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10…露光装置、12…レチクルステージ装置(駆動装
置)、20…筐体、22b…ガイド面、22c…ガイド
面、24b…ガイド面、30…リニアモータ(粗動機
構)、30A…固定子、30B…可動子、33…ボイス
コイルモータ(微動機構)、33A…磁極ユニット(固
定子)、33B1、33B2…電機子ユニット(可動
子)、34…レチクル微動ステージ(第1ステージ)、
36…レチクル粗動ステージ(第2ステージ)、50A
…非接触保持機構、50B…非接触保持機構、52a,
52b、52c,52d…電磁石、54a、54b…鉄
片(磁性体部材)、78A、78B…支持機構、R…レ
チクル(マスク、物体)、W…ウエハ(基板)、WST
…ウエハステージ(基板ステージ)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/68 H02K 41/02 C H02K 41/02 H01L 21/30 503B 515F 518 Fターム(参考) 2F078 CA02 CA08 CB02 CB09 CB12 CB16 CC11 5F031 CA02 HA53 KA06 LA04 LA07 LA08 PA10 5F046 BA05 CC02 CC15 CC18 5H641 BB06 BB15 BB16 BB17 BB18 BB19 GG02 GG03 GG05 GG07 GG11 GG12 GG26 GG29 HH02 HH03 HH05 JA06 JA07 JA09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を第1軸及びこれに直交する第2軸
    を含む2次元平面内で駆動する駆動装置であって、 前記物体が載置される第1ステージと;前記第1ステー
    ジを前記第2軸方向及び前記平面に直交する第3軸回り
    の回転方向に微少駆動する微動機構と;前記第1ステー
    ジを非接触で保持する第2ステージと;前記第1ステー
    ジと第2ステージとの間に設けられ、前記第1ステージ
    の前記第2ステージに対する前記第2軸方向及び前記回
    転方向の微動を許容する状態で前記第1ステージを前記
    第2ステージに非接触で保持させる非接触保持機構と;
    前記第2ステージを前記第1軸方向に駆動する粗動機構
    とを備え、 前記第2ステージ、前記非接触保持機構、前記微動機構
    及び前記粗動機構が、前記第1ステージの一側に全て配
    置されていることを特徴とする駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記非接触保持機構は、前記第1ステー
    ジと前記第2ステージとの一方に設けられた電磁石と他
    方に設けられた磁性体部材とを含み、前記電磁石の発生
    する磁力の調整により前記第2ステージに対し前記第1
    ステージを前記第1軸方向に微少駆動可能な機構である
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記非接触保持機構は、前記第1ステー
    ジの重心位置に前記第1軸方向の微少駆動力を発生する
    ことを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記微動機構は、前記第1ステージに設
    けられた複数の可動子と、当該各可動子との間の電磁相
    互作用によって前記第2軸方向の駆動力を発生する前記
    各可動子に対応する固定子とから成る複数のボイスコイ
    ルモータを含み、 前記第1ステージの重心を含む前記2次元平面上に、前
    記第2軸方向の微小駆動力を発生することを特徴とする
    請求項1に記載の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記粗動機構は、前記第2ステージに設
    けられた可動子と、該可動子との間の電磁相互作用によ
    って前記第1軸方向の駆動力を発生する固定子とを含む
    リニアモータであり、 前記微動機構は、前記第1ステージに設けられた複数の
    可動子と、当該各可動子との間の電磁相互作用によって
    前記第2軸方向の駆動力を発生する前記各可動子に対応
    する固定子とから成る複数のボイスコイルモータを含
    み、 前記リニアモータの固定子と、前記複数のボイスコイル
    モータの各固定子と、前記第2ステージを第2軸方向に
    関して非接触で支持する第1ガイド面と、前記第1、第
    2ステージを前記第3軸方向に関して非接触で支持する
    第2ガイド面とが設けられた筐体を更に備えることを特
    徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2ステージの駆動力の反
    力の作用によって自在に移動可能に前記筐体を非接触で
    支持する支持機構を更に備えることを特徴とする請求項
    5に記載の駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2ステージの前記第1及
    び第2ガイド面の対向部分には、真空予圧型の気体静圧
    軸受け装置がそれぞれ設けられ、該各気体静圧軸受け装
    置の軸受け面には、加圧気体の噴出口と、該噴出口の周
    囲に形成され真空排気通路に連通する排気溝とが設けら
    れていることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記第1ステージは、前記第3軸方向に
    関しては前記筐体及び前記第2ステージの少なくとも一
    方によって片持ち状態で保持されていることを特徴とす
    る請求項5に記載の駆動装置。
  9. 【請求項9】 マスクと基板とを同期移動して前記マス
    クのパターンを前記基板上に転写する露光装置であっ
    て、 前記物体として前記マスクが前記第1ステージに載置さ
    れる請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動装置と;
    前記第1ステージの前記第1軸方向の移動に同期して、
    前記基板を保持して移動する基板ステージとを備える露
    光装置。
  10. 【請求項10】 リソグラフィ工程を含むデバイス製造
    方法であって、 前記リソグラフィ工程において、請求項9に記載の露光
    装置を用いて露光を行うことを特徴とするデバイス製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の露光装置用いて製造
    されたことを特徴とするデバイス。
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