JP2001023894A - ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

ステージ装置及び露光装置

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JP2001023894A
JP2001023894A JP11198304A JP19830499A JP2001023894A JP 2001023894 A JP2001023894 A JP 2001023894A JP 11198304 A JP11198304 A JP 11198304A JP 19830499 A JP19830499 A JP 19830499A JP 2001023894 A JP2001023894 A JP 2001023894A
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stage
stator
wafer
reticle
substrate
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JP11198304A
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English (en)
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Keiichi Tanaka
慶一 田中
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Original Assignee
Nikon Corp
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Machine Tool Units (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステージの駆動時に固定子に生ずる反力に起
因する振動の影響を軽減し、ステージの位置制御性を向
上する。 【解決手段】 シャフトモータの固定子82A、82B
の長手方向の両端部をベース部材40と独立して支持す
る支持部材86A〜86Dを備えている。このため、固
定子との間の電磁相互作用により可動子80A、80B
及びステージWSTが固定子に沿って駆動される際に該
固定子に生ずる反力は、支持部材86A〜86Dを介し
て設置床の床面に伝達され(逃がされ)、その反力がベ
ース部材に直接的に伝わってその振動要因となることが
ない。従って、ステージWSTの駆動時に固定子に生ず
る反力に起因する振動の影響を軽減することができ、ス
テージの位置制御性を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステージ装置及び
露光装置に係り、さらに詳しくは、固定子との間の電磁
相互作用によって可動子とともに直線駆動されるステー
ジを備えたステージ装置、該ステージ装置を具備する露
光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示等を製
造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチク
ル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパタ
ーンをレジスト等が塗布されたウエハ又はガラスプレー
ト等の基板(以下、「ウエハ」と総称する)上に転写す
る露光装置が種々用いられている。近年においては、ス
テップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆ
るステッパ)やステップ・アンド・スキャン方式の走査
型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)等
の投影露光装置が主として用いられている。
【0003】かかるステッパ等の投影露光装置では、ウ
エハを高精度にレチクルパターンの投影位置に位置決め
する必要があるため、ウエハはウエハホルダ上に真空吸
着等によって保持され、このウエハホルダがウエハテー
ブル上に固定されている。
【0004】最近では、ウエハをより高速に、機械的な
案内面の精度等に影響されず高精度に位置決めするとと
もに、かつ機械的な摩擦を回避して長寿命とするため
に、ウエハが載置されたテーブルを非接触で2次元方向
に駆動することにより、ウエハを位置決めするステージ
装置が開発されている。この種のステージ装置として
は、X方向駆動用のリニアモータと、Y方向駆動用のリ
ニアモータとを組み合わせた可変磁気抵抗方式、あるい
は電磁力方式のリニアモータ駆動のステージ装置がある
が、可変磁気抵抗方式は、制御性、推力線形性、位置決
め性に劣ることから、電磁力駆動方式のリニアモータを
用いたステージ装置が主流となりつつある。
【0005】しかるに、ステッパ等の露光装置は、半導
体素子等の量産装置であることから、スループットの向
上が必然的に要請され、このため、ウエハの大型化に伴
い、より高加速、高速なステージ駆動の実現が求められ
るようになってきた。この一方、リニアモータの発生推
力を単に大きくしてステージの高加速度化を実現するの
では、モータの発熱の問題はともかく、モータ、特に可
動子が大型化・重量化して位置決め整定時間の増大を招
き、却ってスループットを低下させることになりかねな
い。
【0006】かかる背景の下、発生推力が大きく、かつ
軽量化が可能なリニアモータとして、筒型モータ(シャ
フトモータとも呼ばれる)の発明が、最近になって提案
されている(特開平10−313566号等参照)。こ
の筒型モータは、円柱状あるいは円筒状の磁石を用いる
関係から、その磁石の放射方向の全方向に磁束(磁界)
が発生し、ある特定の方向にしか磁束を生じない通常の
リニアモータと比べ、より効率的な推力発生が可能であ
り、より小型のモータでより大きな推力を発生すること
が可能である。従って、この筒型モータをステージの駆
動源として用いれば、小型軽量化によるステージの位置
制御性の向上と発生推力の増大による高加速度化が可能
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体素子の高集積化
に伴い、デバイスルール(実用最小線幅)は年々微細化
しており、かかる集積度の高いデバイスの生産性の向上
のため、ウエハサイズは6インチから8インチ、更には
12インチというように次第に大型化するとともに、ス
テージの更になる高加速度化が要請されるようになって
いる。かかるステージの高加速度化及びパターンの微細
化に伴い、ステージ(モータの可動子)の加減速時にモ
ータの固定子に発生する反力に起因する装置の振動が無
視できなくなってきた。
【0008】リニアモータの駆動に起因する上記反力の
影響を軽減あるいはほぼ確実になくす反力キャンセル方
法として、通常のリニアモータの場合には、種々の方法
が提案されている。
【0009】しかしながら、筒型モータは、可動子が固
定子を軸として、その周囲に沿って駆動されるという特
徴があることから、通常のモータのように固定子の任意
の位置を支持できず、その長手方向の両端部しか支持で
きない。このため、上記の通常のリニアモータで採用さ
れる反力キャンセル方法をそのまま採用することは困難
あるいは適切でない。
【0010】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、ステージの駆動時に固定子に生
ずる反力に起因する振動の影響を軽減し、ステージの位
置制御性を向上することができるステージ装置を提供す
ることにある。
【0011】本発明の第2の目的は、露光精度の向上が
可能な露光装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るステージ装置は、所定方向に延びる固定子(82
A、82B)と;前記固定子との間の電磁相互作用によ
り前記固定子に沿って駆動される可動子(80A、80
B)に接続されたステージ(WST)と;前記ステージ
を移動可能に支持するベース部材(40)と;前記固定
子の前記所定方向の両端部を前記ベース部材と独立して
支持する支持部材(86A、86B、86C,86D)
とを備えることを特徴とする。
【0013】これによれば、固定子の所定方向、すなわ
ち長手方向の両端部をベース部材と独立して支持する支
持部材とを備えることから、固定子との間の電磁相互作
用により可動子及びこれに接続されたステージが固定子
に沿って駆動される際に該固定子に生ずる反力は、支持
部材を介して設置床の床面に伝達され(逃がされ)、そ
の反力がベース部材に直接的に伝わってその振動要因と
なることがない。従って、ステージの駆動時に固定子に
生ずる反力に起因する振動の影響を軽減することがで
き、ステージの位置制御性を向上することができる。特
に、ベース部材上に固定されたレーザ干渉計等によりス
テージの位置計測を行う場合には、高精度な位置計測が
可能になるので、一層ステージ制御性を向上させること
ができる。
【0014】請求項2に記載の発明に係るステージ装置
は、所定方向に延びる固定子(82A、82B)と;前
記固定子との間の電磁相互作用により前記固定子に沿っ
て駆動される可動子(80A、80B)に接続されたス
テージ(WST)と;前記ステージに比べて大きな質量
を有し、前記固定子の前記所定方向の両端部を支持する
構造体(110)と;前記構造体を移動可能に支持する
ベース部材(40)とを備えることを特徴とする。
【0015】これによれば、ステージに比べて大きな質
量を有し、固定子の所定方向、すなわち長手方向の両端
部を支持する構造体と、該構造体を移動可能に支持する
ベース部材とを備えることから、固定子との間の電磁相
互作用により可動子及びこれに接続されたステージが固
定子に沿って駆動されると、該固定子はその駆動力の反
力を受ける。但し、この場合、固定子の長手方向の両端
は、前記ステージに比べて大きな質量を有し、ベース部
材に移動可能に支持された構造体に固定されているの
で、上記反力によって構造体がステージと反対方向にベ
ースに対して移動する。この場合、構造体はステージに
比べて大きな質量を有するので、その移動距離は小さ
い。すなわち、この構造体の移動により、上記反力が殆
ど吸収される。特に、可動子と固定子との間の摩擦力、
ステージと構造体との間の摩擦力、及び構造体とベース
部材との間の摩擦力がゼロである場合には、構造体は、
ステージ(可動子を含む)と構造体(固定子を含む)と
の質量比に応じた距離だけ移動し、可動子、固定子、ス
テージ及び構造体を含めた系全体の重心移動が生じない
ので、偏荷重が生じず、上記反力がベース部材に直接的
に伝わってその振動要因となることがない。従って、可
動子の駆動時に固定子に生ずる反力に起因する振動の影
響を軽減することができ、ステージの位置制御性を向上
することができる。この場合も、ベース部材上に固定さ
れたレーザ干渉計によりステージの位置計測を行えば、
一層位置制御性が向上する。
【0016】請求項3に記載の発明に係るステージ装置
は、所定方向に延びる固定子(72)と;前記固定子と
の間の電磁相互作用により前記固定子に沿って駆動され
る可動子(70)に接続されたステージ(WST)と;
前記ステージを移動可能に支持するベース部材(40)
と;前記固定子の前記所定方向の少なくとも一端に設け
られ、前記固定子を前記ベース部材に対して前記所定方
向に駆動する駆動力を発生する第1のアクチュエータ
(981、982)と;前記ステージの駆動により前記固
定子に発生する前記所定方向の反力を打ち消すための駆
動力を前記第1のアクチュエータに発生させるため、前
記ステージの駆動信号の供給と同時に前記アクチュエー
タに駆動電流を与える制御系(32)とを備えることを
特徴とする。
【0017】これによれば、固定子の所定方向、すなわ
ち長手方向の少なくとも一端に設けられ、固定子をベー
ス部材に対して所定方向に駆動する駆動力を発生する第
1のアクチュエータと、ステージの駆動により固定子に
発生する所定方向の反力を打ち消すための駆動力を前記
第1のアクチュエータに発生させるため、前記ステージ
の駆動信号の供給と同時に前記アクチュエータに駆動電
流を与える制御系とを備えている。このため、制御系か
らステージの駆動信号が供給されると、それに応じて固
定子との間に発生する電磁相互作用により可動子及びこ
れに接続されたステージが固定子に沿って駆動され、そ
の所定方向(固定子の長手方向)の反力が固定子に作用
するが、上記駆動信号の供給と同時に第1のアクチュエ
ータに対しても制御系から駆動信号が供給されているの
で、上記固定子に作用した反力を打ち消すための駆動力
を第1のアクチュエータが発生し、上記反力がキャンセ
ルされる。従って、上記所定方向の反力がステージを移
動を可能に支持するベース部材の振動要因となることは
ない。従って、ステージの駆動時に固定子に生ずる反力
に起因する振動の影響を軽減することができ、ステージ
の位置制御性を向上することができる。この場合も、ベ
ース部材上に固定されたレーザ干渉計によりステージの
位置計測を行えば、一層位置制御性が向上する。
【0018】この場合において、請求項4に記載の発明
の如く、前記固定子の前記第1のアクチュエータが設け
られた側の端部に設けられ、前記ステージの駆動により
前記固定子に発生する前記所定方向に垂直な面内の振動
を抑制する第2のアクチュエータ(991〜996)を更
に備え、前記制御系は、前記第2のアクチュエータをも
制御することが望ましい。かかる場合には、ステージ
(可動子)の駆動により固定子に発生する所定方向の反
力のみならず、ステージ(可動子)の駆動により固定子
に発生する所定方向に垂直な面内の振動が、制御系によ
り制御される第2のアクチュエータによって抑制される
ので、ステージの駆動によって固定子に生ずる反力及び
偏荷重がともにベース部材の振動要因となることがな
い。
【0019】上記請求項3及び4に記載の各発明におい
て、アクチュエータとして種々のものを用いることがで
き、例えば請求項5に記載の発明の如く、前記アクチュ
エータは、電気−機械変換素子、例えばピエゾ素子であ
っても良い。
【0020】請求項6に記載の発明に係るステージ装置
は、所定方向に延びる固定子(204A、204B)
と;前記固定子との間の電磁相互作用により前記固定子
に沿って駆動される第1、第2の可動子にそれぞれ接続
された第1、第2のステージ(RST1、RST2)
と;前記固定子の前記所定方向の両端を支持する支持部
材(22A、22B)と;前記第1、第2のステージ
を、当該両者が相互に逆向きに駆動されるように制御す
る制御系とを備えることを特徴とする。
【0021】これによれば、固定子の所定方向、すなわ
ち長手方向の両端を支持する支持部材と;前記第1、第
2のステージを、当該両者が相互に逆向きに駆動される
ように制御する制御系とを備えることから、第1の可動
子(第1のステージ)の駆動によって固定子に生じる反
力と第2の可動子(第2のステージ)の駆動によって固
定子に生じる反力とが相互に打ち消し合う。従って、第
1、第2のステージの駆動時に固定子に生ずる反力に起
因する振動の影響を軽減することができ、ステージの位
置制御性を向上することができる。
【0022】この場合において、請求項7に記載の発明
の如く、前記制御系は、前記両ステージの発生推力が同
じ大きさとなるように前記各ステージを質量比に応じた
加速度で駆動することが望ましい。かかる場合には、第
1のステージの駆動によって固定子に生じる反力と第2
のステージの駆動によって固定子に生じる反力とが同じ
大きさで逆向きになるので、両反力を相互に完全にキャ
ンセルすることができる。
【0023】上記請求項1〜7に記載の各発明に係るス
テージ装置において、請求項8に記載の発明の如く、前
記固定子は、円柱状であり、前記可動子は、前記固定子
の外周部を該固定子に沿って移動するものであっても良
い。かかる場合には、固定子側又は可動子側に円柱状あ
るいは円筒状の磁石を用いることができるので、その磁
石の放射方向の全方向に磁束(磁界)が発生し、ある特
定の方向にしか磁束を生じない通常のリニアモータと比
べ、より効率的な推力発生が可能であり、より小型でよ
り大きな推力を発生することが可能である。
【0024】請求項9に記載の発明は、マスクのパター
ンを基板上に転写する露光装置であって、請求項1〜8
のいずれか一項に記載のステージ装置を構成するステー
ジを、前記マスクを保持するマスクステージ及び前記基
板を保持する基板ステージの少なくとも一方として具備
することを特徴とする。
【0025】これによれば、上記請求項1〜8に記載の
各発明に係るステージ装置の作用により、マスクステー
ジ及び基板ステージの少なくとも一方の位置制御性が向
上する。例えば、基板ステージの位置制御性が向上する
場合には、基板ステージの位置決め精度の向上及び位置
決め整定時間の短縮により、マスクと基板との重ね合せ
精度の向上による露光精度の向上とスループットの向上
とが可能になる。
【0026】請求項10に記載の発明は、マスクと基板
とを同期移動して前記マスクのパターンを投影光学系を
介して基板上に転写する露光装置であって、請求項6に
記載のステージ装置を構成する前記第1、第2のステー
ジの少なくとも一方を前記マスクを保持するマスクステ
ージとして具備することを特徴とする。
【0027】これによれば、一方のステージ上のマスク
を用いた走査露光中に、他方のステージをこれと反対向
きに駆動することができ、両ステージの駆動により固定
子に生じる反力同士が打ち消し合って、走査露光時のマ
スクを保持したステージの位置制御性の向上、ひいては
基板に対するマスクの同期精度の向上により、露光精度
の向上が可能になる。また、この場合、基板に対するマ
スクの同期整定時間の短縮によるスループットの向上も
可能である。
【0028】この場合において、請求項11に記載の発
明の如く、前記第1、第2のステージが、異なるマスク
をそれぞれ保持する第1、第2のマスクステージであっ
ても良い。かかる場合には、マスクの交換動作を、第
1、第2のマスクステージの移動のみによって実現でき
るので、例えば2重露光、スティッチング露光等の際の
スループットを格段向上することができる。
【0029】上記請求項10及び11に記載の各発明に
おいて、請求項12に記載の発明の如く、前記基板を保
持する基板ステージを2つ備えていても良い。かかる場
合には、一方の基板ステージ上の基板の露光中に、これ
と並行して他方の基板ステージ上で他の動作、例えばア
ライメント、基板交換等を行うことができるので、スル
ープットの向上が可能である。この場合において、請求
項13に記載の発明の如く、前記各基板ステージに保持
された基板上の位置合わせマークを検出するマーク検出
系が、前記各基板ステージに対応して2つ設けられてい
ても良い。
【0030】
【発明の実施の形態】《第1の実施形態》以下、本発明
の第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図
1には、第1の実施形態に係る露光装置100の全体的
な構成が概略的に示されている。この露光装置100
は、ステップ・アンド・スキャン露光方式の走査型露光
装置(すなわち、いわゆるスキャニング・ステッパ)で
ある。
【0031】この露光装置100は、照明系10、マス
クとしてのレチクルRを保持するレチクルステージRS
T、投影光学系PL、基板としてのウエハWを保持して
XY平面内でXY2次元方向に移動する基板ステージと
してウエハステージWSTを含むステージ装置30、及
びこれらの制御系等を備えている。
【0032】前記照明系10は、例えば特開平9−32
0956号公報に開示されように、光源ユニット、シャ
ッタ、2次光源形成光学系、ビームスプリッタ、集光レ
ンズ系、レチクルブラインド、及び結像レンズ系等(い
ずれも不図示)から構成され、図1のミラーMへ向けて
照度分布のほぼ均一な露光用照明光を射出する。そし
て、この照明光がミラーMによってその光路が鉛直下方
に折り曲げられ、レチクルR上の矩形(あるいは円弧
状)の照明領域IARを均一な照度で照明する。。
【0033】前記レチクルステージRSTは、その底面
に固定された複数のエアパッド(エアベアリング)16
によって、後述する本体コラム12の一部を構成するレ
チクルベース定盤14の上面の上方に数ミクロン程度の
クリアランスを介して浮上支持され、レチクル駆動機構
18によって走査方向であるY軸方向に所定ストローク
範囲で駆動されるようになっている。レチクル駆動機構
18は、一対のリニアモータ20A、20B(図1では
一方のモータの固定子24以外は図示省略、図5参照)
によって構成されている。一方のリニアモータ20A
は、床面Fに植設された門形のフレーム20を構成する
一対の鉛直部材22A、22B相互間にその長手方向を
Y軸方向として架設された断面コ字状の固定子24と、
該固定子24に係合する状態で、レチクルステージRS
TのX軸方向一側(図1における紙面手前側である+X
側)に突設された不図示の可動子とを備えている。他方
のリニアモータ20Bは、レチクルステージRSTのX
軸方向他側(図1における紙面奥側である−X側)に突
設された不図示の可動子と、この可動子に対応して設け
られ、前記一対の鉛直部材22A、22B相互間に、前
記固定子24とほぼ同一面上に平行に架設された不図示
の固定子とを備えている。これらのリニアモータ20
A、20Bとしては、ここでは、公知のムービングコイ
ル型のローレンツ電磁力駆動方式のリニアモータが用い
られている。なお、リニアモータ20A、20Bとし
て、ムービングマグネット型のリニアモータを用いても
良い。
【0034】前記一方のリニアモータ20Aの固定子2
4の長手方向の両端部は取付部材26A、26Bをそれ
ぞれ介して鉛直部材22A、22Bに取り付けられてい
る。取付部材26A、26Bの内部には、電機−機械変
換素子の一種であるピエゾ素子(圧電素子)から成るア
クチュエータ281、282(図1では図示せず、図5参
照)がそれぞれ内蔵されている。同様に、他方のリニア
モータ20Bの固定子の長手方の両端部は、ピエゾ素子
から成るアクチュエータ283、284(図1では図示せ
ず、図5参照)をそれぞれ内蔵する不図示の取付け部材
をそれぞれ介して鉛直部材22A、22Bに取り付けら
れている。アクチュエータ281〜284は、駆動電流に
応じてそれぞれの固定子に対して±Y方向の力を付与す
る。リニアモータ20A、20B、及びアクチュエータ
281、282、283、284は、図1に示される主制御
装置50の指示に応じてステージ制御系32によって制
御される(図5参照)。
【0035】なお、レチクルステージRSTは、実際に
は、上記レチクル駆動機構18によってY軸方向に駆動
されるレチクル走査ステージと、このレチクル走査ステ
ージ上をレチクルRを吸着保持して非走査方向(X軸方
向)に微少駆動するレチクル微動ステージとから構成さ
れるが、レチクルRの非走査方向(X軸方向)の駆動
は、本発明との関連が薄いので、以下の説明において
は、レチクルRの非走査方向駆動系についてはその説明
を省略するものとする。
【0036】前記門形フレーム20を構成する水平板2
2Cは、照明系10及びミラーM等を収納する不図示の
照明系ハウジングの出射端部を支持している。
【0037】レチクルステージRST上にはレチクルレ
ーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)34か
らのレーザビームを反射する移動鏡36が固定されてお
り、レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置
はレチクル干渉計34によって、例えば0.5〜1nm
程度の分解能で常時検出される。このレチクル干渉計3
4は、レチクルベース定盤14上に固定されている。ま
た、このレチクル干渉計34の参照鏡(固定鏡)は、図
示は省略されているが、投影光学系PLの鏡筒部に固定
されている。レチクル干渉計34からのレチクルステー
ジRSTの位置情報(又は速度情報)はステージ制御系
32及びこれを介して主制御装置50に送られ、ステー
ジ制御系32では主制御装置50からの指示に応じてレ
チクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクル駆
動機構18を介してレチクルステージRSTを駆動す
る。
【0038】前記本体コラム12は、床面Fに水平に載
置された装置の基準となるベースプレートBP上面に設
けられた複数(ここでは4つ)の防振ユニット38A、
38B、38C、38D(但し、図1では紙面奥側の防
振ユニット38C、38Dは図示せず)を介して水平に
支持されたベース部材としてのウエハベース定盤40
と、このウエハベース定盤40上に立設された第1コラ
ム42と、該第1コラム42の上面に立設された第2コ
ラム44とによって構成されている。
【0039】前記防振ユニット38A〜38Dは、ベー
スプレートBPを介して床面Fから伝達される微振動を
マイクロGレベルで絶縁する。なお、この防振ユニット
38A〜38Dとして、本体コラム12の一部に固定さ
れた半導体加速度計等の振動センサの出力に基づいて本
体コラム12を積極的に制振するいわゆるアクティブ防
振装置を用いることは勿論可能である。
【0040】前記第1コラム42は、ウエハベース定盤
40の上面に植設された4本の柱46とこれらの柱46
によって水平に保持された鏡筒定盤48とによって構成
されている。同様に、第2コラム44は、鏡筒定盤48
の上面に植設された4本の柱52とこれらの柱52によ
って水平に保持された前述したレチクルベース定盤14
とによって構成されている。
【0041】鏡筒定盤48の中央部には、平面視円形の
開口が形成されており、この開口の内部に前記投影光学
系PLが上方から挿入されている。この投影光学系PL
の鏡筒部の高さ方向の中央部やや下方の位置には、フラ
ンジ部FLGが設けられており、該フランジ部FLGを
介して投影光学系PLが鏡筒定盤48に固定されてい
る。
【0042】投影光学系PLとしては、その光軸AX
(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向とさ
れ、ここでは両側テレセントリックな縮小系であり、光
軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚のレン
ズエレメントから成る屈折光学系が使用されている。こ
の投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/4、1/
5、あるいは1/6である。このため、照明系10から
の照明光によってレチクルRの照明領域IARが照明さ
れると、このレチクルRを通過した照明光により、投影
光学系PLを介してレチクルRの照明領域IAR内の回
路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にフォトレジ
ストが塗布されたウエハW上の照明領域IARに共役な
露光領域IAに形成される。
【0043】前記ステージ装置30は、ウエハベース定
盤40と、このウエハベース定盤40の上面の上方に数
μm程度のクリアランスを介して不図示のエアパッド
(エアベアリング)によって浮上支持されたウエハステ
ージWSTと、このウエハステージWSTをXY面内で
2次元方向に駆動する後述するウエハ駆動装置とを備え
ている。
【0044】前記ウエハステージWSTは、図2に示さ
れるように、後述するウエハ駆動装置によってウエハベ
ース定盤40の上面に形成されたガイド面40aに沿っ
てXY2次元方向に駆動されるXYステージ54と、こ
のXYステージ54の上面に配置されたボイスコイルモ
ータ等を含む支持機構56a、56b、56cによって
異なる3点で支持された基板テーブル58とを備えてい
る。支持機構56a〜56cは、ステージ制御系32に
よって独立に駆動制御され、これによって基板テーブル
58がZ軸方向に微少駆動及びXY面に対して傾斜駆動
されるようになっている。
【0045】前記基板テーブル58上に、ウエハWが例
えば真空吸着によって固定されている。また、この基板
テーブル58上には図1に示されるウエハレーザ干渉計
(以下、「ウエハ干渉計」という)60からのレーザビ
ームを反射する移動鏡62が固定され、鏡筒定盤48に
固定された前記ウエハ干渉計60により、基板テーブル
58のXY面内での位置が例えば0.5〜1nm程度の
分解能で常時検出されている。
【0046】ここで、基板テーブル58上には、実際に
は、図2に示されるように、走査方向であるY軸方向に
直交する反射面を有する移動鏡62Yと非走査方向であ
るX軸方向に直交する反射面を有する移動鏡62Xとが
設けられ、これに対応してウエハ干渉計は、走査方向の
測長軸RIYを有するY干渉計と非走査方向の測長軸R
IXを有するX干渉計とが設けられているが、図1では
これらが代表的に移動鏡62、ウエハ干渉計60として
示されている。なお、X干渉計及びY干渉計の少なくと
も一方は、測長軸を複数有する干渉計が用いられてお
り、ウエハ干渉計60によって基板テーブル58のX位
置、Y位置に加え、回転(ヨーイング量、ピッチング
量、ローリング量を含む)が計測されるようになってい
る。これらの基板テーブル18の位置情報(又は速度情
報)はステージ制御系32及びこれを介して主制御装置
50に送られ、ステージ制御系32では主制御装置50
からの指示に応じて前記位置情報(又は速度情報)に基
づいてウエハ駆動装置64(図5参照)及び前述した支
持機構56a〜56cを介して基板テーブル58の位置
及び姿勢を制御する。
【0047】前記ウエハ駆動装置64は、図2に示され
るように、ウエハステージWSTをX軸方向に駆動する
X軸駆動モータ66と、該X軸駆動モータ66と一体で
ウエハステージWSTを走査方向であるY軸方向に駆動
する一対のY軸駆動モータ68A、68Bとを備えてい
る。
【0048】前記X軸駆動モータ66は、XYステージ
54の底面に固定された可動子70と、該可動子70の
中央部近傍に形成された丸孔の内部に挿入された状態で
X軸方向に延びる円柱状の固定子72とを備えている。
可動子70は、固定子72との間の電磁相互作用により
発生するローレンツ力によりX軸方向に駆動される。固
定子72の長手方向の両端部は、一対の保持機構74
A、74Bによって保持されている。これらの保持機構
74A、74Bのハウジングは、X軸方向に延びる上面
が開口した中空容器から成るエアパッド支持部材76の
内部底面の長手方向の一端部と他端部にそれぞれ固定さ
れている。このエアパッド支持部材76の底面には、図
2の固定子72中心軸を通るXZ平面に沿う図3の断面
図に示されるように、ウエハベース定盤40のガイド面
40aに向けて加圧空気を噴出する複数のエアパッド7
8が固定されている。また、エアパッド支持部材76
は、XYステージ54の底面側に形成された所定深さの
凹溝を貫通した状態となっており、上記のローレンツ力
により可動子70がX軸方向に駆動されると、ウエハス
テージWSTが可動子70と一体でエアパッド支持部材
76に沿って移動するようになっている。すなわち、エ
アパッド支持部材76は、Xガイドの役目をも有してい
る。
【0049】図2に戻り、前記一方のY軸駆動モータ6
8Aは、前記エアパッド支持部材76の長手方向一端部
底面にその上面が固定された可動子80Aと、該可動子
80Aがその外周部に配設されたY軸方向に延びる細長
い円筒状の固定子82Aとを備えている。可動子80A
は、固定子82Aとの間の電磁相互作用により発生する
ローレンツ力によりY軸方向に駆動される。固定子82
Aの長手方向の両端部は、一対の保持部材84A、84
Bによって保持されている。
【0050】他方のY軸駆動モータ68Bは、上記と同
様に、前記エアパッド支持部材76の長手方向他端部底
面にその上面が固定された可動子80Bと、該可動子8
0Bがその外周部に配設されたY軸方向に延びる細長い
円筒状の固定子82Bとを備えている。可動子80B
は、固定子82Bとの間の電磁相互作用により発生する
ローレンツ力によりY軸方向に駆動される。固定子82
Bの長手方向の両端部は、一対の保持部材84C、84
Dによって保持されている。
【0051】前記保持部材84A、84B、84C、8
4Dのそれぞれは、床面Fに植設された4本の支持部材
86A、86B、86C、86Dの上端面にそれぞれ固
定されている。
【0052】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態では、X軸駆動モータ66、Y軸駆動モータ68
A、68Bとして、シャフトモータが用いられている。
【0053】ここで、このシャフトモータについて、X
軸駆動モータ66を例にとって、より詳細に説明する。
【0054】図4(A)には、このX軸駆動モータ66
の固定子72の概略斜視図が示され、図4(B)には、
この固定子72の縦断面図が示されている。これらの図
に示されるように、固定子72は、該固定子72の長手
方向に沿って所定間隔で配置され、その長手方向に磁化
された円筒状の永久磁石から成る複数の第1磁石8
1、882、……、88nと、隣り合う第1磁石88相
互間に配設され、固定子72の半径方向に磁化された永
久磁石から成る複数の第2磁石901、902、……、9
n-1とを備えている。
【0055】相互に隣り合う第1磁石88同士は、同一
磁極同士が対向している。また、相互に隣り合う第2磁
石90同士は、極性が交互に反対極性とされ、かつ隣接
する第1磁石88の対向面の磁極と同一の磁極がその外
面側に位置している。第1磁石と第2磁石は同一形状か
つ同一寸法となっている。
【0056】これらの第1磁石881〜88n、第2磁石
901〜90n-1の中央空間部には、軸心部が中空のボル
ト92が挿入されている。第1磁石の内、ボルト92の
頭部と反対側の端部に位置する第1磁石88nの内周面
には、雌ねじが形成されており、該雌ねじとボルト92
先端の雄ねじとの螺合によって、前記複数の第1磁石8
8と複数の第2磁石90が一体化されて円柱状の磁石体
94が構成され、この磁石体94とボルト92とによっ
て円筒状の固定子72が構成されている。
【0057】従って、この固定子72の周囲には、第1
磁石88及び第2磁石90の長さをL1として、ピッチ
L=2L1の開磁気回路(又は閉磁気回路)が、全方位
に渡って(放射状に)形成される。
【0058】この固定子72は、図3に示されるよう
に、その長手方向の一端が前述した保持機構74Aを構
成するハウジング96Aに形成された丸穴の内部に配置
され、このハウジング96と固定子72の長手方向の一
端面との間には、ピエゾ素子から成る第1のアクチュエ
ータ981が介装されている。また、ハウジング96A
の内周面と固定子72の外周面との間には、ピエゾ素子
から成る3つの第2のアクチュエータ991、992、9
3が介装されている。この場合、第2のアクチュエー
タ991、992、993は、固定子72の外周側にほぼ
120°間隔で配置されている。
【0059】同様に、固定子72の長手方向の他端は前
述した保持機構74Bを構成するハウジング96Bに形
成された丸穴の内部に配置され、このハウジング96B
と固定子72の長手方向の他端面との間には、ピエゾ素
子から成る第1のアクチュエータ982が介装されてい
る。また、ハウジング96Bの内周面と固定子72の外
周面との間には、上記と同様にピエゾ素子から成る3つ
の第2のアクチュエータ994、995、996が介装さ
れている。
【0060】第1のアクチュエータ981、982は、固
定子72を軸方向に駆動する力を発生し、第2のアクチ
ュエータ991〜996は、固定子72を軸に直交する面
内で駆動する力を発生する。これらのアクチュエータ
は、ステージ制御系32によってよって制御されるよう
になっている(図5参照)。
【0061】一方、X軸駆動モータ66の可動子70
は、図3に示されるように、中央部近傍に断面円形の貫
通孔が形成された非磁性体部材から成るハウジング10
2と、このハウジング102に形成された円筒状の中空
部102a内にその長手方向に並べて配置された複数の
コイルから成るコイル体104とを備えている。本実施
形態では、X軸駆動モータ66として3相モータが用い
られているので、コイル体104は、上述したピッチL
に対して1相分のコイル軸方向長L/3のコイルを3相
分直列に配列したコイルユニットを複数個直列に接続し
たものである。
【0062】なお、N相のモータの場合、コイル体とし
ては、上述したピッチLに対して1相分のコイル軸方向
長L/NのコイルをN相分直列に配列したコイルユニッ
トを複数個直列に接続したものを用いれば良い。また、
ハウジング102の中空部102aには冷却液(水又は
フッ素系不活性液体など)が供給され、コイル体104
の冷却が行われるようになっている。
【0063】このようにして構成されたX軸駆動モータ
66では、可動子70のコイル体104に対し、所定周
期及び所定振幅の正弦波状の駆動電流を供給することに
より、可動子70(及びウエハステージWST)は、固
定子72に沿って駆動される。
【0064】Y軸駆動モータ68A、68Bも、上記X
軸駆動モータ66とほぼ同様に構成されている。但し、
これらY軸駆動モータ68A、68Bの固定子82A、
82Bを支持する保持部材84A〜84Dの内部には、
ピエゾ素子は設けられていない。
【0065】図5には、露光装置100のステージ制御
に関連する制御系の構成が概略的に示されている。この
図5の制御系は、マイクロコンピュータ又はワークステ
ーションからそれぞれ成る主制御装置50及びステージ
制御系32を中心として構成されている。但し、支持機
構56a〜56c及びその駆動系については図示が省略
されている。
【0066】次に、露光装置100における露光動作の
流れについて簡単に説明する。
【0067】まず、主制御装置50の管理の下、ステー
ジ制御系32等によってレチクルロード、ウエハロード
が行われ、また、不図示のレチクル顕微鏡、基板テーブ
ル58上の不図示の基準マーク板、不図示のアラインメ
ント検出系を用いてレチクルアラインメント、ベースラ
イン計測等の準備作業が所定の手順に従って行われる。
【0068】その後、主制御装置50により、不図示の
アラインメント検出系を用いてEGA(エンハンスト・
グローバル・アラインメント)等のアラインメント計測
が実行される。このような動作において、ウエハWの移
動が必要な場合には、主制御装置50がステージ制御系
32を介して、ウエハ駆動装置64を構成する各モータ
の可動子を構成するコイル体に供給する電流パターンを
制御することにより、可動子と一体的にウエハWを保持
するウエハステージWSTを所望の方向に移動させる。
アライメント計測の終了後、以下のようにしてステップ
・アンド・スキャン方式の露光動作が行われる。
【0069】この露光動作にあたって、まず、主制御装
置50では、アライメント結果に基づいて、ウエハW上
の最初のショット領域(ファースト・ショット)の露光
のための走査開始位置にウエハステージWSTを移動さ
せるべく、ステージ制御系32に指示を与える。これに
より、ステージ制御系32により、ウエハ干渉計60の
計測値をモニタしつつウエハ駆動装置64が制御され、
ウエハステージWSTがファーストショットの露光のた
めの走査開始位置に移動される。同時に、レチクルRの
XY位置が、走査開始位置となるように、主制御装置5
0からの指示に基づいてステージ制御系32によりレチ
クル駆動機構18を介してレチクルステージRSTが移
動される。そして、主制御装置50からの指示に基づ
き、ステージ制御系32が、レチクル干渉計34によっ
て計測されたレチクルRのXY位置情報、ウエハ干渉計
60によって計測されたウエハWのXY位置情報に基づ
き、レチクル駆動機構18及びウエハ駆動装置64を介
してレチクルR(レチクルステージRST)とウエハW
(ウエハステージWST)とのY方向の走査を開始し、
両ステージRST、WSTがそれぞれの目標走査速度に
達すると、露光用照明光によってレチクルRのパターン
領域が照明され始め、走査露光が開始される。
【0070】ステージ制御系32では、特に上記の走査
露光時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度
VrとウエハステージWSTのY軸方向の移動速度Vw
とが投影光学系PLの投影倍率(1/4倍、1/5倍或
いは1/6倍)に応じた速度比に維持されるようにレチ
クル駆動機構18、ウエハ駆動装置64を介してレチク
ルステージRST及びウエハステージWSTを同期制御
する。
【0071】そして、レチクルRのパターン領域の異な
る領域が露光用照明光で逐次照明され、パターン領域全
面に対する照明が完了することにより、ウエハW上のフ
ァーストショットの走査露光が終了する。これにより、
レチクルRのパターンが投影光学系PLを介してファー
ストショットに縮小転写される。
【0072】このようにして、1つのショット領域に対
するレチクルパターンの転写が終了すると、ウエハステ
ージWSTが1ショット領域分だけステッピングされ
て、次のショット領域に対する走査露光が行われる。こ
のようにして、ステッピングと走査露光とが順次繰り返
され、ウエハW上に必要なショット数のパターンが転写
される。
【0073】上記のアライメント時、ステッピング時等
にウエハステージWSTがX方向に駆動された際には、
X軸駆動モータ66の固定子72に反力が生じるが、本
実施形態では、この反力が次のようにしてキャンセルさ
れるようになっている。
【0074】すなわち、ステージ制御系32では、主制
御装置50からウエハステージWSTのX方向の駆動指
令(推力指令値)を受けると、X軸駆動モータ66に駆
動信号を与えると同時に該駆動信号に対応する駆動電
流、すなわちウエハステージWSTの駆動により固定子
72に発生する反力を打ち消す駆動力を発生させるため
の駆動電流を第1のアクチュエータ981、982の少な
くとも一方に対してフィードフォワード的に与える。こ
のため、ウエハステージWSTの駆動によって固定子7
2に生じる反力は、第1のアクチュエータ981、982
の少なくとも一方の発生する駆動力によって発生とほぼ
同時に相殺される。このため、その反力が、固定子72
を支持する保持機構74A、74Bのハウジング96
A、96B、Y軸駆動モータ68A、68Bの可動子そ
の他の部材に伝達されることがなく、それらの部材、ひ
いてはウエハベース定盤40(本体コラム12)の振動
要因となることがない。但し、ウエハステージWSTの
X軸方向の移動により、固定子72には偏荷重が作用
し、これがY軸駆動モータ68A、68Bの可動子その
他の部材の振動要因となるおそれがあるが、ステージ制
御系32では、ウエハ干渉計60で計測されるウエハス
テージWSTのX位置に応じて第2のアクチュエータ9
1〜996を適宜制御してその偏荷重の影響をキャンセ
ルすべく、固定子72に対するYZ面内の駆動力を発生
させるので、上記の偏荷重に起因する固定子72の長手
方向両端部の振動も抑制される。これにより、固定子7
2に作用する偏荷重も固定子72を保持する保持機構7
4A、74Bのハウジング96A、96B、Y軸駆動モ
ータ68A、68Bの可動子その他の部材に伝達される
ことがなく、それらの部材、ひいてはウエハベース定盤
40の振動要因となることがない。
【0075】また、走査露光時等にウエハステージWS
TがY方向に駆動された際には、Y軸駆動モータ68
A、68Bの固定子82A、82Bに反力が生じるが、
この反力は、ウエハベース定盤40(本体コラム12)
と振動に関して独立して固定子82A、82Bの長手方
向両端部を保持部材84A〜84Dをそれぞれ介して支
持する支持部材86A〜86Dを介して床面Fに伝達さ
れる(逃がされる)ので、この反力がウエハベース定盤
40に直接的に伝達されることはなく、その反力に起因
するウエハベース定盤40の振動を効果的に抑制するこ
とができる。なお、支持部材86A〜86Dを介して床
面Fに伝達された上記反力(振動)が、ベースプレート
BPを介してウエハベース定盤40側に僅かに伝達され
るおそれは否定できないが、この伝達された振動はウエ
ハベース定盤40を支持する防振ユニット38A〜38
DによってマイクロGレベルで絶縁されるので、その影
響は無視できる程小さい。
【0076】また、走査露光時には、レチクルステージ
RSTの駆動力の反力がリニアモータ20A、20Bの
固定子にそれぞれ作用するが、ステージ制御系32で
は、リニアモータ20A、20Bに対して駆動信号を与
えると同時に、その該駆動信号に対応する駆動電流、す
なわちレチクルステージRSTの駆動により固定子に発
生する所定方向の反力を打ち消す駆動力を発生させるた
めの駆動電流をアクチュエータ281、282の少なくと
も一方、及びアクチュエータ283、284の少なくとも
一方に対して、それぞれフィードフォワード的に与える
ので、前記リニアモータ20A、20Bの固定子に作用
する反力によって門形フレーム20の鉛直部材に生じる
振動が、前述と同様に、効果的に抑制される。
【0077】以上詳細に説明したように、本実施形態の
露光装置100によると、上述した種々の工夫により、
ウエハステージWSTの駆動時にウエハベース定盤40
及びこれが設けられた本体コラム12に生じる振動を効
果的に抑制できるので、本体コラム12に保持された投
影光学系PLの振動をほぼ確実に防止することができ、
併せて本体コラム12に固定されたウエハ干渉計60に
よるウエハステージWSTの高精度な位置計測が可能と
なり、これによりウエハステージWSTの位置制御性の
向上、及び位置決め整定時間の短縮が可能になる。ま
た、ウエハ駆動装置64を構成するX軸駆動モータ6
6、Y軸駆動モータ68A、68Bとしてシャフトモー
タが採用されていることから、ウエハステージWST可
動部の小型軽量化によるウエハステージWSTの位置制
御性の向上と発生推力の増大による高加速度化も可能で
ある。
【0078】さらに、レチクルステージRSTの駆動時
にリニアモータ20A、20Bの固定子に作用する反力
の影響を軽減できるとともに、本体コラム12に固定さ
れたレチクル干渉計34によるレチクルステージRST
の高精度な位置計測が可能となり、これにより、レチク
ルステージRSTの位置制御性の向上、ひいてはウエハ
ステージWSTに対するレチクルステージRSTの同期
整定時間の短縮が可能になる。従って、本実施形態の露
光装置100によると、スループットの向上及び露光精
度の向上が可能になる。
【0079】なお、上記実施形態では、モータ可動子
(ステージ)の駆動により固定子に生じる反力の影響を
軽減する方法として、固定子に生じる反力を支持部材を
介して床面に伝達する方法や、反力を相殺する力を発生
するアクチュエータを用いる方法等を採用したが、これ
に限らず、その他の方法を用いても良い。
【0080】《第2の実施形態》次に、本発明の第2の
実施形態を図6に基づいて説明する。ここで、前述した
第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分について
は、同一の符号を用いるとともにその説明を簡略にし若
しくは省略するものとする。
【0081】この第2の実施形態は、ウエハステージW
STのY軸方向駆動の際のY軸駆動モータ68A、68
Bの固定子に作用する反力を、運動量保存則を利用して
キャンセル点に特徴を有する。
【0082】すなわち、この第2の実施形態では、図6
に示されるように、ベースプレートBP及びウエハベー
ス定盤40が、前述した第1の実施形態のそれと比べて
幾分大面積に形成されている点、及びY軸駆動モータ6
8A、68Bの固定子82A、82Bの両端をそれぞれ
保持する保持部材84A〜84Dが、ウエハベース定盤
40の上方に不図示のエアパッド(エアベアリング)を
介して浮上支持された構造体としての可動型定盤110
の上面に固定されている。
【0083】可動型定盤110は、ウエハステージWS
Tの移動範囲に相当する部分が他の部分より一段高い凸
部110aとされ、この凸部110aの上面がウエハス
テージWST及びエアパッド支持部材76の底面にそれ
ぞれ設けられたエアパッドから加圧空気が吹き付けられ
るガイド面とされている。また、この可動型定盤110
の底面には、不図示のエアパッドが複数設けられ、これ
らのエアパッドから加圧空気がウエハベース定盤40上
面のガイド面40aに吹き付けられている。
【0084】その他の部分の構成は、前述した第1の実
施形態の露光装置100と同様になっている。
【0085】このようにして構成された本第2の実施形
態の露光装置によると、ウエハステージWSTがX軸方
向に駆動された際には、前述した第1の実施形態と同様
にしてX軸駆動モータ66の固定子72に作用する反力
及び偏荷重がウエハベース定盤40等に与える影響を効
果的に軽減することができる他、走査露光時等にウエハ
ステージWSTがY軸方向に駆動された際には、Y軸駆
動モータ68A、68Bの固定子82A、82Bにその
駆動力の反力が作用するが、この反力により、固定子8
2A、82Bが固定された可動型定盤110が、ウエハ
ステージWSTと反対側に所定量移動する。
【0086】ここで、Y軸駆動モータ68A、68Bの
固定子82A、82Bとそれぞれの可動子80A、80
Bとは非接触であり、また、ウエハステージWST及び
エアパッド支持部材76と可動型定盤110のガイド面
とは非接触であり、さらに、可動型定盤110とウエハ
ベース定盤40のガイド面40aとは非接触であること
から、上記各対向する各部材間の摩擦力は無視できる程
小さいものと考えて差し支えなく、ウエハステージWS
T、エアパッド支持部材76(X軸駆動モータ66等を
含む)、Y軸駆動モータ68A、68B、及び可動型定
盤110(保持部材84A〜84Dを含む)から成る系
の運動量が保存され、その系の重心の移動は生じない。
すなわち、ウエハステージWSTのY軸方向の移動に伴
って、可動型定盤110が、可動子80A、80B側の
部材の総質量(ウエハステージWST、エアパッド支持
部材76、X軸駆動モータ66、保持機構74A、74
B及び可動子80A、80B等の総質量)と固定子側の
部材の総質量(固定子82A、82B、保持部材84A
〜84B、及び可動型定盤110等の総質量)との比に
応じた距離だけ、ウエハステージWSTと反対方向に移
動し、その移動によって固定子82A、82Bに作用す
る反力が吸収される。また、この場合ウエハベース定盤
40に対して偏荷重が作用することがないので、上記反
力がウエハベース定盤40の振動要因となることがな
い。
【0087】なお、可動型定盤110とウエハベース定
盤40との間に複数のボールを設け、これらのボールを
介してウエハベース定盤40上に可動型定盤110を移
動可能に支持する構成も考えられ、この場合にも、ウエ
ハステージWSTのY軸方向の駆動による反力によって
可動型定盤110がその反対方向に、上記可動子側部材
と固定子側部材との質量比にほぼ応じた距離だけ移動す
る。従って、いずれにしても、ウエハステージWST
(可動子80A、80B)の駆動時に固定子82A、8
2Bに生ずる反力に起因する振動の影響を軽減すること
ができる。
【0088】また、走査露光時におけるレチクルステー
ジRSTの駆動に起因してリニアモータ20A、20B
の固定子に作用する反力の影響は、第1の実施形態と全
く同様にして抑制される。
【0089】以上より、本第2の実施形態の露光装置に
よると、ウエハステージWST及びレチクルステージR
STの位置制御性の向上、両ステージの同期整定時間の
短縮等により、スループットの向上及び露光精度の向上
が可能になる。
【0090】上記第1、第2の実施形態では、ウエハス
テージWSTを駆動するウエハ駆動装置側にのみシャフ
トモータを採用する場合について説明したが、これに限
らず、レチクルステージRSTを駆動するレチクル駆動
機構側にシャフトモータを用いても良い。このような観
点からなされたのが、次の第3の実施形態である。
【0091】《第3の実施形態》次に、本発明の第3の
実施形態を図7〜図10に基づいて説明する。ここで、
前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分
については、同一の符号を用いるとともに、その説明を
簡略にし若しくは省略するものとする。
【0092】図7には、第3の実施形態に係る露光装置
200の構成が概略的に示されている。この図7は、ウ
エハベース定盤40より上方の部分を、一部断面し、か
つ一部省略して示す概略正面図であり、図8のA−A線
に沿った断面図に相当する。また、図8は、図7のB−
B線に沿った断面図(平面断面図)である。
【0093】露光装置200は、ステップ・アンド・ス
キャン露光方式の走査型露光装置(すなわち、いわゆる
スキャニング・ステッパ)である。
【0094】この露光装置200は、照明系10、マス
クとしてのレチクルR1、R2をそれぞれ保持する2つ
のマスクステージとしてのレチクルステージRST1、
RST2、投影光学系PL、基板としてのウエハW1、
W2をそれぞれ保持してXY平面内でXY2次元方向に
移動する2つの基板ステージとしてウエハステージWS
T1、WST2、ウエハW1、W2上に形成されたウエ
ハアライメントマークをそれぞれ検出する2つのアライ
メント検出系ALG1、ALG2、及びこれらの制御系
(図示省略)等を備えている。このように、この露光装
置200は、レチクルステージ、ウエハステージ、及び
アライメント検出系を、それぞれ各2つ備える点に特徴
を有するので、以下においては、これらの構成要素を中
心として説明する。
【0095】前記一方のレチクルステージRST1は、
図9の平面図に示されるように、両端部が門形フレーム
20の一対の鉛直部材22A、22Bのそれぞれに取付
部材202をそれぞれ介して固定され、鉛直部材22
A、22B相互間にY軸方向に架設された固定子(磁石
ロッド)204A、204Bをそれぞれ有する一対のシ
ャフトモータ206A、206BによってY軸方向に駆
動される平面視矩形枠状のレチクル粗動ステージRC1
と、このレチクル粗動ステージRC1の内部空間にボイ
スコイルモータから成る一対のX軸微動モータ208
A、208B及びY軸微動モータ208C、208Dを
介して配置されたほぼ正方形状のレチクル微動ステージ
RF1とを備えている。レチクル微動ステージRF1上
に不図示のバキュームチャック又は静電チャックを介し
て図7に示されるレチクルR1が保持されている。
【0096】前記一方のシャフトモータ206Aの可動
子は、図7に示されるように、レチクルステージRST
1(レチクル粗動ステージRC1)の下面に固定され、
固定子204Aとの間に生じるローレンツ力により該固
定子204Aに沿って駆動されるようになっている。同
様に、他方のシャフトモータ206Bの可動子は、レチ
クルステージRST1(レチクル粗動ステージRC1)
の下面に固定され、固定子204Bとの間に生じるロー
レンツ力により、該固定子204Bに沿って駆動される
ようになっている。この場合、上記一対のシャフトモー
タ206A、206Bの可動子と固定子とは一種の磁気
軸受けを構成しているが、レチクルステージRST1の
自重を支える必要があるため、それぞれの可動子の底面
には、不図示のエアパッドが設けられており、これらの
エアパッドを介してレチクルステージRST1がレチク
ルベース定盤14上方に非接触で浮上支持されている。
【0097】他方のレチクルステージRST2は、図9
に示されるように、前記固定子(磁石ロッド)204
A、204Bを固定子としてそれぞれ有する一対のシャ
フトモータ210A、210BによってY軸方向に駆動
される平面視矩形枠状のレチクル粗動ステージRC2
と、このレチクル粗動ステージRC2の内部空間にボイ
スコイルモータから成る一対のX軸微動モータ208
E、208F、Y軸微動モータ208G、208Hを介
して配置されたほぼ正方形状のレチクル微動ステージR
F2とを備えている。
【0098】ここで、レチクルステージRST1、RS
T2をそれぞれ駆動する各一対のシャフトモータ206
A,206B及び210A,210Bが、固定子を共有
するのは、X軸方向がレチクルR1,R2の微動方向で
ありこの方向の反力が非常に小さいことから、このよう
にしても大きな問題がないためである。
【0099】また、レチクル微動ステージRF2上に不
図示のバキュームチャック又は静電チャックを介して図
7に示されるレチクルR2が保持されている。また、レ
チクルステージRST2も、上記と同様にしてレチクル
ベース定盤14上に非接触で浮上支持されている。
【0100】前記レチクルステージRST1、RST2
の移動面内の位置は、図7に示されるように、移動鏡2
12A、212Bをそれぞれ介してレチクル干渉計34
A、34Bによってそれぞれ計測されるようになってい
る。これらの干渉計の計測値は、不図示のステージ制御
系及びこれを介して不図示の主制御装置に供給されるよ
うになっており、ステージ制御系では主制御装置からの
指示に応じて前記各モータを介してレチクルステージR
ST1、RST2、すなわちレチクル粗動ステージRC
1、RC2及びレチクル微動ステージRF1、RF2を
制御する。
【0101】前記一方のウエハステージWST1の底面
のY軸方向両端部近傍には、図10の斜視図に示される
ように、前述と同様のシャフトモータから成る一対のX
軸駆動モータ66A、66Bの可動子70A、70B
(但し、図10では、紙面奥側の可動子70Bは図示せ
ず、図8参照)が固定されている。これらの可動子70
A、70Bの中央部近傍に設けられた断面円形の貫通孔
内にX軸方向に延びる前記一対のX軸駆動モータ66
A、66Bの固定子(磁石ロッド)72A、72Bがそ
れぞれ挿通されている。これらの固定子72A、72B
の長手方向一端(+X側端)には、断面L字状部材から
成るスライダ214Aが固定され、このスライダ214
Aは、ウエハベース定盤40の上面の+X側端部にY軸
方向に延設されたYガイド216Aに沿って移動可能な
構造となっている。スライダ214Aは、その底面に設
けられたエアパッド(エアベアリング)218(図10
では図示せず、図8参照)により、ガイド面40aの上
方に数ミクロン程度のクリアランスを介して非接触で浮
上支持されるとともに、不図示のエアパッド(エアベア
リング)によってYガイド216Aに対して数ミクロン
程度のクリアランスを介して非接触で支持されている。
【0102】前記一対の固定子72A、72Bの長手方
向の他端部同士は、図8の平面図に示されるように、そ
の底面に設けられた不図示のエアパッド(エアベアリン
グ)によりガイド面40aの上方に数ミクロン程度のク
リアランスを介して非接触で浮上支持されたスライダ2
20Aによって連結されている。
【0103】また、ウエハステージWST1の底面のX
軸方向両端部近傍には、図10の斜視図に示されるよう
に、スペーサ部材222を介して前述したシャフトモー
タから成る一対のY軸駆動モータ68A、68Bの可動
子80A、80B(但し、図10では、紙面奥側の可動
子80Aは図示せず、図8参照)が固定されている。こ
れらの可動子80A、80Bの中央部近傍に設けられた
断面円形の貫通孔内には前述した固定子72A、72B
の下方で該固定子に対して垂直に交差して相互に平行に
Y軸方向に延びるY軸駆動モータ68A、68Bの固定
子(磁石ロッド)82A、82Bが挿通されている。こ
れらの固定子82A、82Bの長手方向一端(+Y側
端)には、断面L字状部材から成るスライダ214Bが
固定され、このスライダ214Bは、ウエハベース定盤
40の上面の+Y側端部にX軸方向に延設されたXガイ
ド224Aに沿って移動可能な構造となっている(図7
参照)。スライダ214Bは、その底面に設けられたエ
アパッド(エアベアリング)226(図10では図示せ
ず、図8参照)により、ガイド面40aの上方に数ミク
ロン程度のクリアランスを介して非接触で浮上支持され
るとともに、不図示のエアパッド(エアベアリング)に
よってXガイド224Aに対して非接触で支持されてい
る。
【0104】前記一対の固定子82A、82Bの長手方
向の他端部同士は、図8に示されるように、その底面に
設けられた不図示のエアパッド(エアベアリング)によ
りガイド面40aの上方に数ミクロン程度のクリアラン
スを介して非接触で浮上支持されたスライダ220Bに
よって連結されている。
【0105】また、ウエハステージWST1の底面に
は、不図示のエアパッド(エアベアリング)が設けられ
ており、該エアパッドによってウエハステージWSTが
ガイド面40aの上方に数ミクロン程度のクリアランス
を介して非接触で浮上支持されている(図7参照)。
【0106】すなわち、ウエハステージWST1は、固
定子72A,72B、スライダ214A及びスライダ2
20Aとから成る第1フレームユニット230Aと一体
で、Yガイド216Aに沿ってY軸駆動モータ68A、
68Bによって駆動される。また、このウエハステージ
WST1は、固定子82A,82B、スライダ214B
及びスライダ220Bとから成る第2フレームユニット
230Bと一体で、Xガイド224Aに沿ってX軸駆動
モータ66A、66Bによって駆動される。
【0107】また、このウエハステージWST1上に
は、前述したウエハステージWSTと同様に、ウエハW
1を不図示のバキュームチャック又は静電チャックを介
して吸着保持する基板テーブル58が設けられ(図10
参照)、この基板テーブル58はボイスコイルモータ又
はピエゾ素子から成る駆動系によりZ軸方向及び傾斜方
向に微少駆動されるようになっている。
【0108】さらに、上記X軸駆動モータ66A、66
Bの駆動速度、又は上記Y軸駆動モータ68A、68B
の駆動速度の少なくとも一方を異ならせることにより、
ウエハステージWST1のヨーイング(Z軸回りの回
転)が可能である。従って、基板テーブル58は、6自
由度方向に微少駆動が可能である。
【0109】前記他方のウエハステージWST2及びそ
の駆動系は、図8に示されるように、上述したウエハス
テージWST1側と同様に構成されている。すなわち、
ウエハステージWST2は、第1フレームユニット23
0Aと同様に構成された第3フレームユニット230C
と一体で、ウエハベース定盤40上に投影光学系PLの
光軸AXに関してYガイド216Aと点対称となる位置
に配置されたYガイド216Bに沿って、Y軸駆動モー
タ68C、68Dによって駆動される。また、ウエハス
テージWST2は、第2フレームユニット230Bと同
様に構成された第4フレームユニット230Dと一体
で、ウエハベース定盤40上に光軸AXに関してXガイ
ド224Aと点対称となる位置に配置されたXガイド2
24Bに沿って、X軸駆動モータ66C、66Dによっ
て駆動される。
【0110】また、このウエハステージWST2上に
は、ウエハW2を不図示のバキュームチャック又は静電
チャックを介して吸着保持する基板テーブル58が設け
られており、この基板テーブル58はウエハステージW
ST1側の基板テーブルと同様にして6自由度方向に微
少駆動が可能に構成されている。
【0111】上記ウエハステージWST1、WST2の
XY面内の位置(回転を含む)は、図10に示される基
板テーブル58上の移動鏡62X、62Yをそれぞれ介
して不図示のウエハ干渉計により0.5〜1nmの分解
能で計測されており、このウエハ干渉計の計測値が不図
示のステージ制御系及びこれを介して不図示の主制御装
置に供給されている。ステージ制御系では主制御装置か
らの指示に応じてウエハステージWST1、WST2の
位置を制御する。
【0112】前記一対のアライメント検出系ALG1、
ALG2は、図7に示されるように、鏡筒定盤48によ
って、投影光学系PLの光軸AXに関して点対称な位置
関係となる第1位置、第2位置にそれぞれ保持されてい
る。これらのアライメント検出系ALG1、ALG2と
しては、ここでは画像処理方式の結像式アライメントセ
ンサが用いられている。一方のアライメント検出系AL
G1は、ウエハW1上のアライメントマーク及びウエハ
ステージWST1上の不図示の基準マークの検出に用い
られ、他方のアライメント検出系ALG2は、ウエハW
2上のアライメントマーク及びウエハステージWST2
上の不図示の基準マークの検出に用いられる。これらの
アライメント検出系ALG1、ALG2の検出結果は、
不図示の主制御装置に供給されるようになっている。
【0113】このようにして構成された本第3の実施形
態の露光装置200によると、通常のスキャニングステ
ッパ及び上記第1の実施形態の露光装置100等と同様
に、各ウエハステージ上では、ウエハ交換(ウエハア
ンロード+ウエハロード)→ウエハアライメント(サ
ーチアライメント+ファインアライメント)ステップ
・アンド・スキャン方式の露光の大きく3つの動作がシ
ーケンシャルに繰り返し行われる。
【0114】但し、この露光装置200では、ウエハス
テージWST1とウエハステージWST2とが、独立に
移動可能であることから、不図示の主制御装置では、例
えば特開平10−214783号公報に開示されるのと
同様に、一方のウエハステージ(WST1又はWST
2)上で上記との動作を実行するのと並行して、他
方のウエハステージ(WST2又はWST1)上で上記
の動作を実行し、両方の動作が終了した時点でお互い
の動作を切り換えるようにしている。このため、この露
光装置200によると、第1の実施形態の露光装置10
0に比べてスループットを格段向上させることができ
る。
【0115】また、スループットをあまり重視しない場
合には、一方のウエハステージ上のウエハに対してステ
ップ・アンド・スキャン方式で露光が行われている間
に、他方のウエハステージ上のウエハに対するアライメ
ント動作を行う場合に、両ステージの動作が同一周期で
相反する動作になるように、ステージ制御系が主制御装
置の指示に応じて両方のウエハステージの移動を制御す
るようにしても良い。このようにすれば、それぞれのウ
エハステージの駆動によってそれぞれのX軸駆動モー
タ、Y軸駆動モータの固定子に生ずる反力同士を相殺す
ることができるので、上記の反力に起因するウエハベー
ス定盤40の振動を抑制することができる。
【0116】但し、この場合、ウエハベース定盤40に
は上記反力から成る偶力(回転モーメント)が作用する
ので、かかる偶力をキャンセルするため、前述した第2
の実施形態と同様に、ウエハベース定盤40上で移動す
る可動型定盤を設け、この可動型定盤上に上記のウエハ
ステージWST1、WST2の駆動系を配置しても良
い。あるいは、上記フレームユニット230A〜230
Dを構成する各一対の固定子に上記各可動子とは別のダ
ミーの可動子を設け、該各可動子と対応するダミーの可
動子とを相互に反対方向に駆動するようにして、それら
の移動によって固定子に作用する反力同士を相殺するよ
うにしても良い。このようにする場合には、スループッ
トが最も向上するように、両ウエハステージWSTを独
立して移動させることができる。
【0117】また、本第3の実施形態では、共通の固定
子204A、204Bに沿って移動するレチクルステー
ジRST1とレチクルステージRST2とが設けられて
いることから、一方のレチクルステージ(RST1又は
RST2)側で露光が行われている間、ステージ制御系
では他方のレチクルステージ(RST2又はRST1)
を同一速度及び同一加速度で反対方向に駆動することに
より、露光中に固定子204A、204Bに作用する反
力が実質的にゼロとなり、走査露光中のレチクルステー
ジの駆動に起因する、例えば門形フレーム等の振動を効
果的に抑制することができ、結果的にレチクルベース定
盤14を含む本体コラム12の振動を抑制することがで
きる。
【0118】さらに、本第3の実施形態では、レチクル
ステージRST1とレチクルステージRST2とを交互
に投影光学系PLの上方に移動させることにより、レチ
クルR1とレチクルR2とを用いた2重露光を、高いス
ループットで行うことができる。これにより、高解像度
とDOF(焦点深度)の向上効果を得ることができる。
【0119】以上説明した2つのウエハステージを用い
た通常露光及び2重露光のシーケンス等については、上
記特開平10−214783号公報に詳細に開示されて
おり、本第3の実施形態においても、上記公報に開示さ
れた技術をそのままあるいは一部変更して用いることが
できる。
【0120】なお、上記第3の実施形態の露光装置にお
いて、レチクルステージ、ウエハステージ、及びアライ
メント検出系の他、投影光学系PLも2つ設けても良
い。かかる場合には、それぞれの投影光学系を用いて、
それぞれのウエハステージ上のウエハに対する走査露光
を同時に行うことができ、しかもその際に、レチクルス
テージ側のみでなく、ウエハステージの駆動によってそ
れぞれのステージの駆動モータの固定子に生じる反力同
士を相殺することも可能である。
【0121】なお、上記第1〜第3の実施形態では、投
影光学系PLとして屈折光学系を用いる場合について説
明したが、これに限らず、投影光学系として反射系ある
いは反射屈折系を用いても良い。これらの反射系あるい
は反射屈折系から成る投影光学系を用いる場合には、上
記第3の実施形態におけるレチクルステージRST1、
RST2と同様に、一対のシャフトモータの固定子を共
有するレチクルステージとウエハステージとを設け、こ
れらのステージを投影光学系の投影倍率に応じた速度比
で同期移動することによって、走査露光を行うようにし
ても良い。この場合において、レチクルステージとウエ
ハステージとの質量比が投影光学系の投影倍率の逆数に
なっていれば、走査露光時に上記一対のシャフトモータ
の固定子に作用するステージ駆動力による反力を実質的
にゼロにすることができる。また、投影光学系は縮小系
のみならず等倍系および拡大系のいずれでも良い。
【0122】なお、上記各実施形態においては、ムービ
ングコイル型のシャフトモータをウエハ駆動装置又はレ
チクル駆動機構に用いる場合について説明したが、本発
明がこれに限定されることはなく、ムービングマグネッ
ト型のシャフトモータを用いても構わない。
【0123】なお、上記各実施形態では、本発明に係る
ステージ装置が走査型のDUV露光装置の基板ステージ
又はレチクルステージの駆動装置に適用された場合につ
いて説明したが、これに限らず、本発明に係るステージ
装置は、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパタ
ーンを基板に転写するとともに、基板を順次ステップ移
動させるステップ・アンド・リピート型の露光装置の基
板ステージにも適用することができる。また、本発明
は、投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密接
させてマスクのパターンを基板に転写するプロキシミテ
ィ露光装置、電子線露光装置等の荷電粒子線露光装置、
波長5〜15nm程度の軟X線領域の光を露光光とし用
いるいわゆるEUVL等の露光装置、露光装置以外の装
置、例えば検査装置や基板搬送装置等にも好適に適用で
きるものである。
【0124】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気へッドを製造するための露光装置にも
広く適用できる。
【0125】複数のレンズから構成される照明光学系、
投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると
ともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウ
エハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を
接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をする
ことにより上記各実施形態の露光装置を製造することが
できる。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度
等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0126】また、半導体デバイスは、デバイスの機能
・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づい
たレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエ
ハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置に
よりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、
デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディ
ング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を
経て製造される。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜8に記
載の各発明によれば、ステージの駆動時に固定子に生ず
る反力に起因する振動の影響を軽減し、ステージの位置
制御性を向上することができるという効果がある。
【0128】また、請求項9〜13に記載の各発明によ
れば、露光精度を向上させることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る露光装置の概略構成を示
す図である。
【図2】図1のステージ装置近傍の構成を示す斜視図で
ある。
【図3】図2の構成部分をX軸駆動モータの軸心を通る
XZ断面に沿って断面した概略断面図である。
【図4】図4(A)は、X軸駆動モータの固定子の外観
を示す概略斜視図、図4(B)は、図4(A)の固定子
の縦断面図である。
【図5】図1の装置のステージ制御に関連する制御系の
構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態に係る露光装置のウエハステー
ジ近傍の構成を示す斜視図である。
【図7】第3の実施形態に係る露光装置の概略構成を示
す図である。
【図8】図7のB−B線断面図である。
【図9】図7の装置のレチクルステージ近傍部分を示す
平面図である。
【図10】図7のウエハステージWST1近傍を示す概
略斜視図である。
【符号の説明】
22A、22B…鉛直部材(支持部材)、30…ステー
ジ装置、32…ステージ制御系(制御系)、40…ウエ
ハベース定盤(ベース部材)、70…可動子、72…固
定子、80A…可動子、80B…可動子、82A…固定
子、82B…固定子、86A〜86D…支持部材、98
1、982…第1のアクチュエータ、991〜996…第2
のアクチュエータ、100…露光装置、110…可動型
定盤(構造体)、204A、204B…固定子、WST
…ウエハステージ(WST)、RST1…レチクルステ
ージ(第1のステージ)、RST2…レチクルステージ
(第2のステージ)、W、W1、W2…ウエハ(基
板)、R、R1、R2…レチクル(マスク)、ALG
1、ALG2…アライメント検出系(マーク検出系)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 525E B23Q 1/14 B Fターム(参考) 3C048 AA01 BC02 CC07 DD06 EE10 5F046 AA23 BA05 CC01 CC02 CC03 CC16 CC18 CC20 DA08 DB05 DC04 DC10 5H641 BB06 BB14 BB18 BB19 GG02 GG03 GG05 GG08 HH02 HH03 JA06 JA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に延びる固定子と;前記固定子
    との間の電磁相互作用により前記固定子に沿って駆動さ
    れる可動子に接続されたステージと;前記ステージを移
    動可能に支持するベース部材と;前記固定子の前記所定
    方向の両端部を前記ベース部材と独立して支持する支持
    部材とを備えることを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 所定方向に延びる固定子と;前記固定子
    との間の電磁相互作用により前記固定子に沿って駆動さ
    れる可動子に接続されたステージと;前記ステージに比
    べて大きな質量を有し、前記固定子の前記所定方向の両
    端部を支持する構造体と;前記構造体を移動可能に支持
    するベース部材とを備えることを特徴とするステージ装
    置。
  3. 【請求項3】 所定方向に延びる固定子と;前記固定子
    との間の電磁相互作用により前記固定子に沿って駆動さ
    れる可動子に接続されたステージと;前記ステージを移
    動可能に支持するベース部材と;前記固定子の前記所定
    方向の少なくとも一端に設けられ、前記固定子を前記ベ
    ース部材に対して前記所定方向に駆動する駆動力を発生
    する第1のアクチュエータと;前記ステージの駆動によ
    り前記固定子に発生する前記所定方向の反力を打ち消す
    ための駆動力を前記第1のアクチュエータに発生させる
    ため、前記ステージの駆動信号の供給と同時に前記アク
    チュエータに駆動電流を与える制御系とを備えることを
    特徴とするステージ装置。
  4. 【請求項4】 前記固定子の前記第1のアクチュエータ
    が設けられた側の端部に設けられ、前記ステージの駆動
    により前記固定子に発生する前記所定方向に垂直な面内
    の振動を抑制する第2のアクチュエータを更に備え、 前記制御系は、前記第2のアクチュエータをも制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載のステージ装置。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータは、電気−機械変換
    素子であることを特徴とする請求項3又は4に記載のス
    テージ装置。
  6. 【請求項6】 所定方向に延びる固定子と;前記固定子
    との間の電磁相互作用により前記固定子に沿って駆動さ
    れる第1、第2の可動子にそれぞれ接続された第1、第
    2のステージと;前記固定子の前記所定方向の両端を支
    持する支持部材と;前記第1、第2のステージを、当該
    両者が相互に逆向きに駆動されるように制御する制御系
    とを備えることを特徴とするステージ装置。
  7. 【請求項7】 前記制御系は、前記両ステージの発生推
    力が同じ大きさとなるように前記各ステージを質量比に
    応じた加速度で駆動することを特徴とする請求項6に記
    載のステージ装置。
  8. 【請求項8】 前記固定子は、円柱状であり、 前記可動子は、前記固定子の外周部を該固定子に沿って
    移動することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項
    に記載のステージ装置。
  9. 【請求項9】 マスクのパターンを基板上に転写する露
    光装置であって、 請求項1〜8のいずれか一項に記載のステージ装置を構
    成するステージを、前記マスクを保持するマスクステー
    ジ及び前記基板を保持する基板ステージの少なくとも一
    方として具備することを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 マスクと基板とを同期移動して前記マ
    スクのパターンを投影光学系を介して基板上に転写する
    露光装置であって、 請求項6に記載のステージ装置を構成する前記第1、第
    2のステージの少なくとも一方を前記マスクを保持する
    マスクステージとして具備することを特徴とする露光装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1、第2のステージが、異なる
    マスクをそれぞれ保持する第1、第2のマスクステージ
    であることを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記基板を保持する基板ステージを2
    つ備えることを特徴とする請求項10又は11に記載の
    露光装置。
  13. 【請求項13】 前記各基板ステージに保持された基板
    上の位置合わせマークを検出するマーク検出系が、前記
    各基板ステージに対応して2つ設けられていることを特
    徴とする請求項12に記載の走査型露光装置。
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