JP4122815B2 - リニアモータおよびステージ装置並びにリニアモータの制御方法 - Google Patents

リニアモータおよびステージ装置並びにリニアモータの制御方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の磁石を有する磁石ユニットと、発磁体及びコイル体が固定子又は可動子に設けられるリニアモータ、及び基板を保持するステージがリニアモータにより駆動されるステージ装置並びにステージ装置に保持されたマスクと基板とを用いて露光処理を行う露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体デバイスの製造工程の1つであるリソグラフィ工程においては、マスク又はレチクル(以下、レチクルと称する)に形成された回路パターンをレジスト(感光剤)が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板上に転写する種々の露光装置が用いられている。例えば、半導体デバイス用の露光装置としては、近年における集積回路の高集積化に伴うパターンの最小線幅(デバイスルール)の微細化に応じて、レチクルのパターンを投影光学系を用いてウエハ上に縮小転写する縮小投影露光装置が主として用いられている。
【0003】
この縮小投影露光装置としては、レチクルのパターンをウエハ上の複数のショット領域(露光領域)に順次転写するステップ・アンド・リピート方式の静止露光型の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、このステッパを改良したもので、特開平8−166043号公報等に開示されるようなレチクルとウエハとを一次元方向に同期移動してレチクルパターンをウエハ上の各ショット領域に転写するステップ・アンド・スキャン方式の走査露光型の露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)が知られている。
【0004】
上記のレチクルやウエハは、レチクルステージやウエハステージ等のステージに保持されて所定方向に駆動されるが、これらステージに対する駆動用アクチュエータとしては、非接触で駆動されるため、摩擦が生じず、位置制御性に優れている等の利点からリニアモータが多く用いられている。
【0005】
図11(a)に、従来技術によるリニアモータの構成例を示す。
この図に示すリニアモータは、発磁体として一対の磁石1、1が間隔をあけて対向配置された固定子2と、コイル体(不図示)を有する可動子3とを主体として構成されたムービングコイル型のリニアモータである。一対の磁石1、1は、磁気回路を構成するために鋼材等の磁性材で形成されたヨーク4、4に、図11(b)に示すように、長さ方向に一定の間隔をもってそれぞれ取り付けられている。ヨーク4、4は、非磁性材で形成されたスペーサ5で支持されており、このスペーサ5の高さを調節することで磁石1、1の間隔、換言すると磁石1と可動子3とのギャップSを所定値に設定することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。ステージが駆動時にギャップ方向に振動したり、不測の事態が生じて可動子3の変位が大きくなった場合、固定子2(磁石1)と可動子3とが接触して破損する虞がある。そのため、従来では、上記振動や変位の対策として、想定される変位を予め考慮して、最適なギャップSの値を拡げた状態で設計している。
【0007】
ところが、このギャップSは磁気回路の効率を左右するものであり、ギャップSを大きくすることで磁束密度が小さくなるため、リニアモータとしての効率が低下する。そこで、所定の推力を得るためにコイル体への通電量を増やすと、発熱量が大きくなり、ステージが熱膨張を起こしたり、干渉計の光路に揺らぎを発生させてしまい、位置制御性や位置決め精度が悪化するという欠点があった。
【0008】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、コイル体の発熱量を大きくすることなくコイル体との接触を防止できる磁石ユニット、リニアモータおよび位置制御性や位置決め精度の悪化を防止できるステージ装置並びに露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図9に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明のリニアモータは、所定の方向に相対移動する2つの部材の一方の部材(69、74)に設けられた発磁体と、他方の部材(68、75)に設けられたコイル体と、前記コイル体に電力を供給する制御装置とを有し、前記発磁体と前記コイル体とによって前記相対移動のための推力を発生させるリニアモータ(61)であって、前記発磁体は、間隔をあけて対向配置された少なくとも一対の磁石と、前記一対の磁石の相対位置を変位させる変位機構とを含み、前記制御装置は、前記変位機構によって前記一対の磁石の相対位置を変位させたことで生じる前記推力の変動を打ち消すように、前記コイル体に供給する電力を制御することを特徴とするものである。
【0010】
従って、本発明の磁石ユニットでは、コイル体が変位した場合でも、コイル体と磁石(1、1)との間の距離(ギャップ)を一定に保つように一対の磁石(1、1)の相対位置を変位させることができる。そのため、コイル体と磁石(1、1)との接触を防止できるとともに、コイル体と磁石(1、1)とのギャップを最適値に維持することが可能になり、不要な発熱を抑えることができる。
【0011】
また、本発明のリニアモータは、相対移動する2つの部材の一方の部材(69、74)に設けられた発磁体と、他方の部材(68、75)に設けられたコイル体とを有するリニアモータ(61)において、発磁体として請求項1から4のいずれか1項に記載の磁石ユニットが用いられることを特徴とするものである。
【0012】
従って、本発明のリニアモータでは、所定のギャップをもって一方の部材(69、74)と他方の部材(68、75)とを固定子、可動子として相対移動させたときに可動子(68、74)が変位した場合でも、可動子(68、74)と固定子(69、75)との間の距離(ギャップ)を一定に保つように発磁体(1)の相対位置を変位させることができる。そのため、固定子(69、75)と可動子(68、74)との接触を防止できるとともに、固定子(69、75)と可動子(68、74)とのギャップを最適値に維持することが可能になり、不要な発熱を抑えることができる。
【0013】
そして、本発明のステージ装置は、平面内を移動可能なステージ(6)と、ステージ(6)を駆動する駆動手段(61)とを備えたステージ装置(WST)において、駆動手段(61)は、請求項5から8のいずれか1項に記載されたリニアモータであることを特徴とするものである。
【0014】
従って、本発明のステージ装置では、ステージ(6)を駆動した際に可動子(68、74)が変位しても発磁体(1)を変位させることで固定子(69、75)と可動子(68、74)との接触を防止できるとともに、駆動時の不要な発熱を抑えてステージ(6)の熱膨張や干渉計の光路の揺らぎを防止することができる。
【0015】
また、本発明の露光装置は、ステージ(6)を移動させてパターンを基板(W)に露光する露光装置(10)において、ステージ(6)として、請求項9または10に記載されたステージ装置(WST)が用いられることを特徴とするものである。
【0016】
従って、本発明の露光装置では、ステージ(6)の駆動に伴う固定子(69、75)と可動子(68、74)との接触に起因する生産性低下、及び不要な発熱に起因する位置制御性や位置決め精度の悪化を防止することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の磁石ユニット、リニアモータおよびステージ装置並びに露光装置の第1の実施形態を、図1ないし図5を参照して説明する。ここでは、露光装置として、レチクルとウエハとを一次元方向(ここではY軸方向とする)に同期移動しつつ、レチクルに形成された半導体デバイスの回路パターンをウエハ上に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式、またはステップ・アンド・スティッチ方式からなる走査露光方式の露光装置を使用する場合の例を用いて説明する。また、この露光装置においては、本発明のステージ装置をウエハステージに適用するものとする。なお、これらの図において、従来例として示した図11と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0018】
図1には本発明の一実施形態に係る露光装置10の全体構成が概略的に示されている。露光装置10は、露光用照明光(以下、「照明光」と略述する)ILによりマスクとしてのレチクルR上の矩形状(あるいは円弧状)の照明領域を均一な照度で照明する不図示の照明系と、レチクルRを保持するマスクステージとしてのレチクルステージRST、レチクルRから射出される照明光をウエハ(基板)W上に投射する投影光学系PL、ウエハWを保持する基板ステージとしてのウエハステージ(ステージ装置)WST、投影光学系PL,レチクルステージRST及びウエハステージWSTが搭載されたボディとしての本体コラム14、及び本体コラム14の振動を抑制あるいは除去する防振システム等を備えている。
【0019】
前記照明光ILとしては、例えば超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。
【0020】
本体コラム14は、床面FDに水平に載置された装置の基準となる矩形板状のベースプレートBPと、このベースプレートBP上面の三角形頂点部分の近傍にそれぞれ配置された防振ユニット16A〜16C(但し、図1においては紙面奥側の防振ユニット16Cは図示せず)及びこれらの防振ユニット16A〜16Cを介してほぼ水平に支持された鏡筒定盤18と、鏡筒定盤18に装着されたファーストインバと呼ばれる投影光学系PLの支持部材24(以下、「ファーストインバ24」と呼ぶ)と、鏡筒定盤18上に立設されたセカンドインバと呼ばれるレチクルステージ定盤25の支持部材26(以下、「セカンドインバ26」と呼ぶ)とを備えている。
【0021】
防振ユニット16A〜16Cは、ベースプレートBPの上部に直列に配置されたアクチュエータ部28と内圧が調整可能なエアマウント30とをそれぞれ含んで構成されている。防振ユニット16A〜16Cの各アクチュエータ部28には、ボイスコイルモータがそれぞれ少なくとも1つ含まれている。この場合、防振ユニット16A〜16Cの全体としてアクチュエータ部に、鉛直方向(すなわち図1のZ方向)駆動用のボイスコイルモータが少なくとも3個、X方向駆動用のボイスコイルモータ及びY方向駆動用のボイスコイルモータが合計で少なくとも3個(但し、X方向駆動用のボイスコイルモータ及びY方向駆動用のボイスコイルモータが各1つ含まれる)含まれている。また、エアマウント30は、防振ユニット16A〜16Cのそれぞれに含まれているが、エアマウント30は鏡筒定盤18を下方から支持するものが少なくとも3つあれば足りる。すなわち、防振ユニット16A〜16Cのいずれか1つの代わりに単なる柱を設けても構わない。
【0022】
鏡筒定盤18には、図1では図示が省略されているが、該鏡筒定盤18を含む本体コラム14のZ軸方向の振動を検出する振動センサ(例えば半導体加速度センサ等の加速度計)が少なくとも3つ、X方向、Y方向の振動を検出する振動センサ(例えば半導体加速度センサ等の加速度計)が合計で少なくとも3つ(但し、X方向振動検出用センサ及びY方向振動検出用センサを各1つ含む)取り付けられている。そして、これらの少なくとも6つの振動センサ(以下、便宜上「振動センサ群32」と呼ぶ)の出力が後述する主制御装置50(図4参照)に供給され、該主制御装置50によって本体コラム14の6自由度方向の運動が求められ、防振ユニット16A〜16Cが制御されるようになっている。すなわち、本実施形態では、振動センサ群と防振ユニット16A〜16Cと、主制御装置50とによって本体コラム14の振動を制振するためのアクテイブ防振システムが構成されている。
【0023】
セカンドインバ26は、側面視略台形状で底面及び上面が八角形の多面体の全体形状を有し、各側面に台形状の開口が形成され、底面が完全に開口したフレームである。このセカンドインバ26の上面はレチクルステージ定盤25を支持する支持プレートとされており、該支持プレートには、照明光ILの通路を成す矩形の開口部(不図示)が形成され、この開口部を含む領域の上面にレチクルステージ定盤25が載置されている。レチクルステージ定盤25にも開口部に対向して所定の開口が形成されている。
【0024】
レチクルステージRSTは、上記レチクルステージ定盤25上に配置されている。レチクルステージRSTは、レチクルRをレチクルステージ定盤25上でY軸方向に大きなストロークで直線駆動するとともに、X軸方向及びθZ方向(Z軸回りの回転方向)に関しても微小駆動が可能な構成となっている。
【0025】
レチクルステージRSTは、レチクルステージ定盤25上にY軸方向に沿って設けられた不図示のYガイドに沿って移動するレチクル粗動ステージ11と、このレチクル粗動ステージ11上を一対のXボイスコイルモータ36A、36B(図1では図示せず、図4参照)と一対のYボイスコイルモータ36C、36D(図1では図示せず、図4参照)とによってX、Y、θZ方向に微少駆動されるレチクル微動ステージ12とを含んで構成されている。レチクルRはレチクル微動ステージ12に、例えば真空吸着等によって固定されている。
【0026】
レチクル粗動ステージ11は、不図示のエアベアリングによってYガイドに対して非接触で支持されており、Yリニアモータ34A、34B(図1では図示せず、図4参照)によってY軸方向に所定ストロークで駆動される構成になっている。本実施形態では、Yリニアモータ34A、34B、Xボイスコイルモータ36A、36B及びYボイスコイルモータ36C、36DによってレチクルステージRSTの駆動系37(図4参照)が構成されている。
【0027】
Yリニアモータ34A、34Bのそれぞれは、レチクルステージ定盤25上に複数のエアベアリングによって浮上支持されY軸方向に延びる固定子と、該固定子に対応して設けられレチクル粗動ステージ11に固定された可動子とから構成されている。従って、本実施形態では、レチクルステージRSTが走査方向(Y軸方向)に移動する際には、一対のYリニアモータ34A、34Bの可動子と固定子とが相対的に逆方向に移動する。すなわち、レチクルステージRSTと固定子とが相対的に逆方向に移動する。レチクルステージRSTと固定子とレチクルステージ定盤25との3者間の摩擦が零である場合には、運動量保存の法則が成立し、レチクルステージRSTの移動に伴う固定子の移動量は、レチクルステージRST全体と固定子との重量比で決定される。このため、レチクルステージRSTの走査方向の加減速時の反力は固定子の移動によって吸収されるので、上記反力によってレチクルステージ定盤25が振動するのを効果的に防止することができる。また、レチクルステージRSTと固定子とが相対的に逆方向に移動して、レチクルステージRST、レチクルステージ定盤25等を含む系の全体の重心位置が所定の位置に維持されるので、重心位置の移動による偏荷重が発生しないようになっている。かかる詳細は、例えば、特開平8−63231号公報に記載されている。
【0028】
レチクル微動ステージ12の一部には、その位置や移動量を計測するための位置計測装置であるレチクルレーザ干渉計システム38からの測長ビームを反射する移動鏡40が取り付けられている。レチクルレーザ干渉計システム38は、鏡筒定盤18の上面に固定されている。レチクルレーザ干渉計システム38に対応した固定鏡42は、投影光学系PLの鏡筒の側面に設けられている。そして、レチクルレーザ干渉計システム38によってレチクルステージRST(具体的にはレチクル微動ステージ12)のX,Y,θZ方向の位置計測が投影光学系PLを基準として行われる。
【0029】
上記のレチクルレーザ干渉計システム38によって計測されるレチクルステージRST(即ちレチクルR)の位置情報(又は速度情報)はステージ制御装置44(図1では図示せず、図4参照)及びこれを介して主制御装置50に供給される(図4参照)。ステージ制御装置44は、基本的にはレチクルレーザ干渉計システム38から出力される位置情報(或いは速度情報)が主制御装置50からの指令値(目標位置、目標速度)と一致するように上記のYリニアモータ34A、34B及びボイスコイルモータ36A〜36Dを制御する。
【0030】
前記鏡筒定盤18の中央部には円形開口が形成されており、この円形開口内に上端にフランジが設けられた円筒状部材から成るファーストインバ24が挿入され、このファーストインバ24の内部に投影光学系PLがその光軸方向をZ軸方向として上方から挿入されている。ファーストインバ24の素材としては、低熱膨張の材質、例えばインバー(Inver;ニッケル36%、マンガン0.25%、及び微量の炭素と他の元素を含む鉄からなる低膨張の合金)が用いられている。
【0031】
投影光学系PLの鏡筒部の外周部には、該鏡筒部に一体化された鋳物等から成るフランジFLGが設けられている。このフランジFLGは、投影光学系PLをファーストインバ24に対して点と面とV溝とを介して3点で支持するいわゆるキネマティック支持マウントを構成している。このようなキネマティック支持構造を採用すると、投影光学系PLのファーストインバ24に対する組み付けが容易で、しかも組み付け後のファーストインバ24及び投影光学系PLの振動、温度変化、姿勢変化等に起因する応力を最も効果的に軽減できるという利点がある。
【0032】
前記投影光学系PLとしては、ここでは、物体面(レチクルR)側と像面(ウエハW)側の両方がテレセントリックで円形の投影視野を有し、石英や螢石を光学硝材とした屈折光学素子(レンズ素子)のみから成り投影倍率βが1/4(又は1/5)の屈折光学系が使用されている。このため、レチクルRに照明光ILが照射されると、レチクルR上の回路パターン領域のうちの照明光ILによって照明された部分からの結像光束が投影光学系PLに入射し、その回路パターンの部分倒立像が投影光学系PLの像面側の円形視野の中央にスリット状に制限されて結像される。これにより、投影された回路パターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置されたウエハW上の複数のショット領域のうちの1つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
【0033】
図2は、ウエハステージWSTの外観斜視図である。このウエハステージWSTは、ウエハステージ定盤22と、移動ステージ(ステージ)6と、この移動ステージ6を走査方向であるY軸方向に駆動するリニアモータとしてのYモータ(駆動手段)61と、移動ステージ6をステップ移動方向であるX軸方向に駆動するリニアモータとしてのXモータ62とを主体として構成されている。
【0034】
ウエハステージ定盤22は、ベースプレートBPの上方に、防振ユニット(第2駆動装置)29を介してほぼ水平に支持されている。防振ユニット29は、上記防振ユニット16A〜16Cと同様に、アクチュエータ部と内圧が調整可能なエアマウントとをそれぞれ含んだアクテイブ防振システムを構成しており、三角形の頂点をなす三カ所に配置されている(なお、図1、図2では紙面奥側の防振ユニットについては図示せず)。そして、図示していないものの、ウエハステージ定盤22には、定盤22のZ軸方向の振動を検出する振動センサ(例えば半導体加速度センサ等の加速度計)が少なくとも3つ、X方向、Y方向の振動を検出する振動センサ(例えば半導体加速度センサ等の加速度計)が合計で少なくとも3つ(但し、X方向振動検出用センサ及びY方向振動検出用センサを各1つ含む)取り付けられている。そして、これらの少なくとも6つの振動センサ(以下、便宜上「振動センサ群33」と呼ぶ)の出力が後述する主制御装置50(図4参照)に供給され、該主制御装置50によってウエハステージ定盤22の6自由度方向の運動が求められ、防振ユニット29が移動面(平面)22aとほぼ直交するZ方向に駆動されることでベースプレートBPを介してウエハステージ定盤22に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるように制御される。なお、ウエハステージ定盤22の投影光学系PLに対する相対位置は、位置センサ77(図4参照)で検出され主制御装置50に出力される構成になっている。
【0035】
Xモータ62は、X軸方向に沿って延設された固定子63と、移動ステージ6が固定され固定子63との間の電磁気的相互作用により固定子63に対してX方向に相対移動する可動子としてのXキャリッジ64とから構成されている。固定子63は、X軸方向に沿って延設されたXガイド65の上部に設けられている。そして、Xキャリッジ64には、Xガイド65を挟んで移動部材66がXキャリッジ64と一体的に、且つXガイド65に対して移動自在に設けられている。また、移動部材66は、底面側にエアパッド70(エアベアリング)が配設されて、ベース22に対して浮上支持されている。
【0036】
Yモータ61は、Xガイド65の端部にそれぞれ設けられた可動子(他方の部材)68と、ベースプレートBPの上方に反力遮断用フレーム72(図2では不図示、図1参照)を介してほぼ水平に支持され可動子68との間の電磁気的相互作用により可動子68をY方向に相対移動させる固定子(一方の部材)69とから構成されている。反力遮断用フレーム72は、Yモータ61による移動ステージ6の駆動に伴って生じる反力を受けるものであり、フレーム72に支持されることにより、可動子68と固定子69とは振動的に独立して設けられることになる。可動子68の中、+X側に位置する可動子68は、Y軸方向に沿って延設されたYガイド71に沿って移動自在なYキャリッジ70の+X側端部に設けられている。
【0037】
図3は、固定子69の構造の詳細を示す図である。
図3(a)に示すように、固定子69は、可動子68を挟み込むように移動ステージ6に向けて開口するコ字状を呈しており、Z方向に間隔をあけて対向配置されて対をなす磁石1、1と、磁石1、1を外側からそれぞれ支持するヨーク4、4と、ヨーク4、4を介して磁石1、1のZ方向の相対位置を変位させる直動アクチュエータ(駆動装置)7と、直動アクチュエータ7の駆動をガイドする直動ガイド(ガイド装置)8とを備えた磁石ユニットから構成されている。
【0038】
図3(b)は、固定子69の図3(a)に対するA矢視図である。
図3(b)に示すように、対を成す磁石1、1は、ヨーク4、4の長さ方向に一定の間隔をおいて複数対配置されている。直動アクチュエータ7は、磁石1、1の対に対して一つおきに配置されており、それぞれステージ制御装置44によってその駆動を制御される。なお、直動アクチュエータ7としては、ボイスコイルモータ、ステッピングモータ等を用いることができ、その駆動ストロークは不測の事態により可動子68が変位した場合にも対応可能な大きさに設定されている。直動ガイド8は、ヨーク4、4の磁石1、1が配置された逆側の側縁に沿って設けられており、直動アクチュエータ7の駆動をガイドするとともに、ヨーク4、4の移動に対するストッパの機能も有している。
【0039】
一方、移動ステージ6上面のX方向一側の端部には、移動鏡79XがY方向に延設され、Y方向の一側の端部には、移動鏡79YがX方向に延設されている(図1では代表的に符号79と図示)。これらの移動鏡79X、79Yに位置検出装置であるウエハレーザ干渉計システム80(図1参照)を構成する各レーザ干渉計からの測長ビームがそれぞれ照射されている。なお、これらの測長ビームに対応する各レーザ干渉計の少なくとも一方は、測長軸を2本有する2軸干渉計が用いられている。
【0040】
ウエハレーザ干渉計システム80を構成する各レーザ干渉計に対応する各固定鏡は、投影光学系PLの鏡筒の下端部に固定されている。ウエハレーザ干渉計システム80は、鏡筒定盤18上面に配置されている。なお、前述の如く、ウエハステージWST上には、移動鏡として移動鏡79X、79Yが設けられ、これに対応して固定鏡もX方向位置計測用の固定鏡とY方向位置計測用の固定鏡とがそれぞれ設けられ、レーザ干渉計もX方向位置計測用のものとY方向位置計測用のものとが設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡79、固定鏡81、ウエハレーザ干渉計システム80として示されている。
【0041】
上記のウエハレーザ干渉計システム80によってウエハステージWSTのX,Y,θZ(Z周りの回転)方向の位置計測が投影光学系PLを基準として行われる。そして、ウエハレーザ干渉計システム80によって計測されるウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)はステージ制御装置44及びこれを介して主制御装置50に送られる。ステージ制御装置44は、基本的にはウエハレーザ干渉計システム80から出力される位置情報(或いは速度情報)が主制御装置50から与えられる指令値(目標位置、目標速度)と一致するように上記のYモータ61及びXモータ62を制御する。
【0042】
図4には、本実施形態に係る露光装置10の制御系の主要な構成がブロック図にて示されている。この制御系は、マイクロコンピュータ(あるいはワークステーション)から成る制御系としての主制御装置50を中心として構成されている。この図に示すように、振動センサ群32、33、位置センサ77の計測結果は、主制御装置50に出力される。主制御装置50は、入力した計測結果に基づいて防振ユニット16A〜16C、29の駆動をそれぞれ制御する。ステージ制御装置44は、主制御装置50の制御下で、レチクルレーザ干渉計システム38およびウエハレーザ干渉計システム80の計測結果に基づいて、Yリニアモータ34A、34B、Xボイスコイルモータ36A、36B、Yボイスコイルモータ36C、36D、Yモータ61、Xモータ62、直動アクチュエータ7の駆動を制御する。
【0043】
次に、上記の構成の露光装置のうち、まずウエハステージWSTの動作について説明する。
例えば、Yモータ61が作動して可動子68が固定子69に対して相対移動することにより、移動ステージ6がY方向に移動するが、この移動による反力は反力遮断用フレーム72により機械的にベースプレートBP(大地)に伝達されるため、投影光学系PLやウエハステージWSTに振動等の悪影響が及ぶことを防止できる。なお、反力遮断用フレーム72に代えてY方向に移動可能な第2ステージで固定子369を支持することもできる。この場合、移動ステージ6が移動すると、第2ステージは運動量保存則により移動ステージ6と第2ステージとの重量比に従って移動ステージ6と逆方向に移動する。このため、移動ステージ6の反力が投影光学系PLやウエハステージWSTに振動等の悪影響を及ぼすことはない。
【0044】
移動ステージ6の移動に際しては、主制御装置50からの指示に応じてステージ制御装置44がレーザ干渉計システム80等の計測値に基づいて、移動ステージ6の移動に伴う重心の変化による影響をキャンセルするカウンターフォースを防振ユニット29に対してフィードフォワードで与え、この力を発生するようにエアマウントおよびアクチュエータ部を駆動して、ウエハステージ定盤22の位置を所定の位置に制御する。また、移動ステージ6とウエハステージ定盤22との摩擦が零でない等の理由で、ウエハステージ定盤22の6自由度方向の微少な振動が残留した場合にも、振動センサ群33や位置センサ77の計測値に基づいて上記残留振動を除去すべく、エアマウントおよびアクチュエータ部をフィードバック制御する。
【0045】
一方、防振ユニット29が機能しなくなったり、暴走して定盤22の変位が大きくなる虞が生じた場合、具体的には、防振ユニット29から主制御装置50を介してステージ制御装置44に対してエラー信号が発せられた場合、ステージ制御装置44は直動アクチュエータ7を駆動させる。これにより、ヨーク4を介して上側(+Z側)の磁石1が下側の磁石1に対して離間する方向に相対的に変位し、図5(a)に示すように、ギャップ量Sであった磁石1と可動子68との間の距離が、図5(b)に示すように、ギャップ量S’に拡がる。従って、上側の磁石1と可動子68との接触が回避されることになる。なお、直動アクチュエータ7の駆動に際しては、直動ガイド8によりガイドされるため、ヨーク4及び磁石1を支障なく円滑に移動させることができる。
【0046】
また、防振ユニット29のエラー信号以外にも、移動ステージ6の駆動時に可動子68と磁石1とのギャップ方向の振動が発生した場合にも、上記と同様に、直動アクチュエータ7の駆動によりギャップを拡げることで、可動子68と磁石1との接触を避けつつ走査露光を継続することが可能である。つまり、可動子68と磁石1との相対位置関係を振動の有無により、図5(a)に示す状態と、図5(b)に示す状態とで切り替えることで、振動が小さい場合には従来よりも効率よくYモータ61を駆動することが可能になる。更に、防振ユニット29の初期化を行う際、ウエハステージ定盤22の位置が一時的に所定の位置からずれる場合にも上記と同様に直動アクチュエータ7を駆動してギャップを拡げ可動子68と磁石1との接触を避けることができるので、防振ユニット29の駆動ストロークを大きく取ることができるとともに、走査露光時には最適なギャップを維持してYモータ61を効率よく駆動することができる。
【0047】
次に、露光装置10における露光動作について説明する。
前提として、ウエハW上のショット領域を適正露光量(目標露光量)で走査露光するための各種の露光条件が予め設定される。また、不図示のレチクル顕微鏡及び不図示のオフアクシス・アライメントセンサ等を用いたレチクルアライメント、ベースライン計測等の準備作業が行われ、その後、アライメントセンサを用いたウエハWのファインアライメント(EGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等)が終了し、ウエハW上の複数のショット領域の配列座標が求められる。
【0048】
このようにして、ウエハWの露光のための準備動作が終了すると、ステージ制御装置44では、主制御装置50からの指示に応じてアライメント結果に基づいてウエハレーザ干渉計システム80の計測値をモニタしつつYモータ61及びXモータ62を制御してウエハWの第1ショットの露光のための走査開始位置に移動ステージ6を移動する。
【0049】
そして、ステージ制御装置44では、主制御装置50からの指示に応じてレチクルステージRSTとウエハステージWSTとのY方向の走査を開始し、両ステージRST、WSTがそれぞれの目標走査速度に達すると、照明光ILによってレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光が開始される。
【0050】
ステージ制御装置44では、特に上記の走査露光時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度とウエハステージWSTのY軸方向の移動速度とが投影光学系PLの投影倍率(1/5倍或いは1/4倍)に応じた速度比に維持されるようにレチクルステージRST及びウエハステージWST(移動ステージ6)を同期制御する。
【0051】
そして、レチクルRのパターン領域の異なる領域が照明光ILで逐次照明され、パターン領域全面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第1ショットの走査露光が終了する。これにより、レチクルRのパターンが投影光学系PLを介して第1ショットに縮小転写される。
【0052】
このようにして、第1ショットの走査露光が終了すると、ステージ制御装置44により主制御装置50の指示に応じて移動ステージ6がX、Y軸方向にステップ移動され、第2ショットの露光のため走査開始位置に移動される。このステッピングの際に、ステージ制御装置44ではウエハレーザ干渉計システム80の計測値に基づいて移動ステージ6のX、Y、θZ方向の位置変位をリアルタイムに計測する。この計測結果に基づき、ステージ制御装置44ではXY位置変位が所定の状態になるように移動ステージ6の位置を制御する。
【0053】
そして、主制御装置50の指示に基づきステージ制御装置44では第2ショットに対して上記と同様の走査露光を行う。このようにして、ウエハW上のショットの走査露光と次ショット露光のためのステッピング動作とが繰り返し行われ、ウエハW上の露光対象ショットの全てにレチクルRのパターンが順次転写される。すなわち、以上のようにして、ステップ・アンド・スキャン方式の露光が行われる。
【0054】
以上のように本実施の形態では、可動子68が上側(+Z側)に大きく変位した場合でも、直動アクチュエータ7の駆動により磁石1が変位するため、可動子68と磁石1との接触を回避することができる。そのため、接触した際に陥る生産停止を防止できるとともに、このような大きな変位を想定して最適値から懸け離れた大きなギャップ値を予め設定する必要がなくなり、磁石1、1間の距離が短く磁束密度が大きい状態でYモータ61を駆動することが可能になる。結果として、可動子68のコイル体に対する通電量を不必要に多くすることがなくなり発熱量の増加を抑えられるので、移動ステージ6の熱膨張や空気揺らぎ等、熱に起因する位置制御性及び位置決め精度の悪化を抑制することができる。
【0055】
図6は、本発明の第2の実施形態を示す図である。
この図において、図1乃至図5に示す第1の実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異なる点は、一対の磁石1、1のそれぞれが独立して変位可能な構成になったことである。
【0056】
即ち、本実施の形態では、図6(a)に示すように、対を成すヨーク4、4のそれぞれに対して直動アクチュエータ7、7が設けられており、各直動アクチュエータ7は反力遮断用フレーム72からX方向に沿って突設された突条73のZ方向両側に互いに対向させて配設されている。そして、ステージ制御装置44は、これら直動アクチュエータ7、7の駆動を個別に独立して制御する。なお、図6(b)に示すように、直動ガイド8は、直動アクチュエータ7と対をなすように、磁石1、1の対に対して一つおきに配置されている。他の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
【0057】
上記第1の実施形態では、下側のヨーク4がZ方向に関して反力遮断用フレーム72に固定されていたので、可動子68が−Z側に大きく変位した場合の対応が困難であったが、本実施の形態では第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、上下一対の磁石1、1を個別に変位させることができるので、ギャップS方向に関していずれの方向の可動子68の振動や大きな変位に対しても容易、且つ迅速に対処することが可能になる。
【0058】
図7は、本発明の第3の実施形態を示す図である。
この図において、図1乃至図5に示す第1の実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異なる点は、本発明をムービングマグネット型のリニアモータに用いたことである。
【0059】
本実施形態のYモータ61は、図7(a)に示すように、ヨーク4、4の幅方向中央に互いに間隔をあけて対向配置された磁石1、1、ヨーク4、4の幅方向両端側に配置された直動アクチュエータ7、7及び直動ガイド8、8が略ロ字状を呈する可動子(一方の部材)74と、可動子74内を挿通してY方向に沿って配置されコイル体(不図示)を内蔵する固定子(他方の部材)75とから概略構成されている。また、本実施の形態では、図7(b)に示すように、直動ガイド8は、第1の実施形態と同様に、ヨーク4の長さ方向に亘って設けられているが、直動アクチュエータ7はヨーク4の長さ方向両側及び中央の4個所(合計8つ)設けられている。
【0060】
この構成では、可動子74が大きく変位した場合に直動アクチュエータ7を駆動させることで、上記第1の実施形態と同様の効果が得られることに加えて、コイル体が固定されることでコイル体に電力を供給するためのケーブルも移動しないので、ケーブル同士の擦れ、叩きやケーブルの変形に伴う抗力等の外乱に起因する振動の発生を防止することができる。
【0061】
なお、Yモータ61がムービングマグネット型の構成は、図7に示したもの以外にも図8(a)、(b)に示すように、対を成すヨーク4、4のそれぞれに対して直動アクチュエータ7、7を設け、各直動アクチュエータ7を突条73のZ方向両側に互いに対向させて配設する構成としてもよい。この場合、第2の実施形態と同様に、ギャップS方向に関していずれの方向の可動子68の振動や大きな変位に対しても容易、且つ迅速に対処することが可能になる。
【0062】
続いて、図9を用いて本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施の形態では、固定子69の投影光学系PLに対する(Z方向の)相対位置は、このブロック図に示すように、位置センサ78で検出され主制御装置50に出力される構成になっている。主制御装置50は、入力した位置センサ(検出センサ)77、78の検出結果(差分)に基づいて、可動子と固定子(コイル体と磁石)との間のギャップ量を求める。そして、ステージ制御装置44は、求められたギャップ量が所定値に維持されるように制御装置として直動アクチュエータ7を駆動する。これにより、走査露光に伴う移動ステージ6の移動時に可動子に変位が生じた場合でも、可動子に対して固定子を追従させることで可動子と固定子との間のギャップ量を一定とすることができ、可動子と固定子との接触を防止しつつ一定の推力で駆動してコイル体からの発熱を抑制することができる。
【0063】
なお、固定子と可動子との接触を避けるために、可動子の変位に応じて磁石1、1間のギャップ量を変更した場合、磁束密度が変化することでYモータ61の推力も変動することになる。そのため、磁石1、1間のギャップ量とモータ推力との関係を予め求めてマップとして記憶しておき、走査露光時に位置センサ77、78の検出結果から磁石1、1間のギャップ量を算出し、ステージ制御装置44が補正装置として、算出結果と記憶してあるマップとに基づいてYモータ61の推力(コイル体に印加する電圧)を補正する構成も採用可能である。この場合、磁石1、1間のギャップ量が変動しても一定の推力で安定してYモータ61を駆動することが可能になる。
【0064】
また、上記実施の形態では、磁石1、1の相対位置を変位させる際に直動ガイド8でガイドする構成としたが、他のガイド部材を用いることもできる。さらに、ガイドを用いずに駆動装置のみで磁石1、1の相対位置を変位させてもよく、例えば駆動装置としてピエゾ素子等の圧電素子(電歪素子)を用いた際にはガイド部材が不要になり、装置の小型化、低価格化に寄与できる。
【0065】
なお、上記実施の形態では、コイル体と磁石1、1との間のギャップ量を位置センサ77、78の検出結果により求める構成としたが、これに限られず、例えば固定子と可動子のいずれか一方にコイル体と磁石1、1との間のギャップ量を直接検出するセンサを設ける構成としてもよい。この場合、センサを可動子に設ければ、センサの配置個数を減らすことができるためより好ましい。
【0066】
また、上記実施の形態において、一対の磁石1、1毎に直動アクチュエータ7等の駆動装置を複数設ける構成としてもよい。この場合、可動子の位置に対応する磁石のみを変位させることが可能になるため、他の位置の駆動装置を作動させる必要がなくなり、駆動に伴う不要な発熱を抑制することが可能になる。
【0067】
また、上記実施の形態では、磁石1、1がZ方向に変位する構成としたが、これに限定されるものではなく、個々の磁石をそれぞれ、例えば6自由度(X、Y、Z、θX、θY、θZ)で変位可能とし、ローリングやピッチング、ヨーイング等、コイル体の変位に応じてギャップが一定になるように磁石を変位させてもよい。
【0068】
また、上記実施の形態では、本発明のステージ装置を露光装置10のウエハステージWSTに適用する構成としたが、これに限られず、レチクルステージRSTにも適用可能である。さらに、上記実施の形態では、本発明のステージ装置を露光装置におけるウエハステージに適用した構成としたが、露光装置以外にも転写マスクの描画装置、マスクパターンの位置座標測定装置等の精密測定機器にも適用可能である。
【0069】
なお、本実施の形態の基板としては、半導体デバイス用の半導体ウエハWのみならず、液晶ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
【0070】
露光装置10としては、レチクルRとウエハWとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)の他に、レチクルRとウエハWとを静止した状態でレチクルRのパターンを露光し、ウエハWを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー)にも適用することができる。また、本発明はウエハW上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
【0071】
露光装置10の種類としては、ウエハWに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
【0072】
また、不図示の露光用光源として、超高圧水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線(404.nm)、i線(365nm))、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)、Ar2レーザ(126nm)のみならず、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。また、YAGレーザや半導体レーザ等の高調波などを用いてもよい。
【0073】
例えば、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、かつ非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を露光光として用いてもよい。なお、単一波長レーザの発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちF2レーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
【0074】
また、レーザプラズマ光源、又はSORから発生する波長5〜50nm程度の軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光を露光光として用いてもよく、EUV露光装置では反射型レチクルが用いられ、かつ投影光学系が複数枚(例えば3〜6枚程度)の反射光学素子(ミラー)のみからなる縮小系となっている。
【0075】
投影光学系PLの倍率は、縮小系のみならず等倍系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルRも反射型タイプのものを用いる)、また電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真空状態にすることはいうまでもない。
【0076】
ウエハステージWSTやレチクルステージRSTにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージWST、RSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。また、Yモータ61やXモータ62においても、ガイドを設けても設けなくとも、どちらでもよい。
【0077】
各ステージWST、RSTの一方として本発明のステージ装置を適用した場合、他方のステージ装置の駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニット(永久磁石)と、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージWST、RSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージWST、RSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージWST、RSTの移動面側(ベース)に設ければよい。
【0078】
以上のように、本願実施形態の露光装置10は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0079】
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図10に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、シリコン材料からウエハを製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、コイル体の発熱量を大きくすることなくコイル体と磁石との接触を防止できるため、接触事故等による生産効率の低下や熱に起因する位置制御性及び位置決め精度の悪化を抑制できるという効果が得られる。また、本発明では、一対の磁石間の相対位置が変動しても、推力の変動を打ち消して一定の推力で安定してリニアモータを駆動できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図であって、露光装置の全体構成を概略的に示す図である。
【図2】 同露光装置を構成するウエハステージの外観斜視図である。
【図3】 第1の実施形態の固定子の(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図4】 第1の実施形態における制御ブロック図である。
【図5】 (a)、(b)は直動アクチュエータの動作を説明するための図である。
【図6】 第2の実施形態の固定子の(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図7】 第3の実施形態の可動子の(a)は側面図、(b)は正面断面図である。
【図8】 別の実施形態の可動子の(a)は側面図、(b)は正面断面図である。
【図9】 第4の実施形態における制御ブロック図である。
【図10】 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
【図11】 従来技術によるリニアモータの構成例を示す(a)は側面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
R レチクル(マスク)
W ウエハ(基板)
WST ウエハステージ(ステージ装置)
1 磁石
6 移動ステージ(ステージ)
7 直動アクチュエータ(駆動装置)
8 直動ガイド(ガイド装置)
10 露光装置
44 ステージ制御装置(制御装置)
61 Yモータ(駆動手段、リニアモータ)
68 可動子(他方の部材)
69 固定子(一方の部材)
74 可動子(一方の部材)
75 固定子(他方の部材)
77、78 位置センサ(検出装置)

Claims (8)

  1. 所定の方向に相対移動する2つの部材の一方の部材に設けられた発磁体と、他方の部材に設けられたコイル体と、前記コイル体に電力を供給する制御装置とを有し、前記発磁体と前記コイル体とによって前記相対移動のための推力を発生させるリニアモータであって
    前記発磁体は、間隔をあけて対向配置された少なくとも一対の磁石と、前記一対の磁石の相対位置を変位させる変位機構とを含み、
    前記制御装置は、前記変位機構によって前記一対の磁石の相対位置を変位させたことで生じる前記推力の変動を打ち消すように、前記コイル体に供給する電力を制御するリニアモータ。
  2. 請求項記載のリニアモータにおいて、
    前記コイル体と前記一対の磁石のいずれか一方の磁石との相対位置を検出する検出装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記検出装置の検出結果に基づいて前記変位機構を制御するリニアモータ。
  3. 請求項記載のリニアモータにおいて、
    前記検出装置の検出結果に基づいて前記コイル体に印加する電圧を補正する補正装置をさらに備えるリニアモータ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のリニアモータにおいて、
    前記コイル体と前記発磁体とが振動的に独立して設けられるリニアモータ。
  5. 請求項記載のリニアモータにおいて、
    前記制御装置は、前記一対の磁石の相対位置を変位させたことで生じる該一対の磁石が発生させる磁束密度の変化を、前記コイル体に供給する電力の値を制御することで打ち消すようにしたリニアモータ。
  6. 請求項記載のリニアモータにおいて、
    前記制御装置は、前記間隔の大きさと前記推力との関係を予め記憶しており、前記検出装置の検出結果と前記記憶していた前記関係とに基づいて、前記コイル体に供給する前記電力を制御するリニアモータ。
  7. 移動可能なステージと、前記ステージを駆動する駆動装置とを備えたステージ装置において、
    前記駆動装置は、請求項1から6のいずれか1項に記載されたリニアモータを含むステージ装置。
  8. 所定の方向に相対移動する2つの部材の一方の部材に設けられた発磁体と、他方の部材に設けられたコイル体と、前記コイル体に電力を供給する制御装置とを有し、前記発磁体と前記コイル体とによって前記相対移動のための推力を発生させるリニアモータの制御方法であって
    前記発磁体に、間隔をあけて対向配置された少なくとも一対の磁石と、前記一対の磁石の相対位置を変位させる変位機構とを設け、
    前記変位機構によって前記一対の磁石の相対位置を変位させたことで生じる前記推力の変動を打ち消すように、前記コイル体に供給する電力を調整するリニアモータの制御方法。
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