JP2004193425A - 移動制御方法及び装置、露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

移動制御方法及び装置、露光装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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英昭 坂本
Yasuo Araki
康雄 荒木
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俊弥 大友
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Abstract

【課題】ステージの移動に伴って生ずる反力を極力抑えることでステージを安定且つ精確に移動させることができるステージ制御方法及び装置、並びに当該ステージ制御装置を備えることで重ね合わせの精度を向上させることができる露光装置を提供する。
【解決手段】レチクルステージ12をY方向に駆動する2つのシャフト型リニアモータ35,36と、レチクルステージ12の加速・減速に伴って生ずる反力を防止するためにY方向に移動可能に構成されたカウンタマス39a,39bを駆動する2つのリニアモータセット51a,51bとを備えるステージ装置の移動を制御するにあたり、レチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの実際の重量比等に基づいて得られた駆動力でリニアモータセット51a,51bを駆動する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動制御方法及び装置、露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、特にマスク又は基板等の物体を保持した状態で移動可能に構成されたステージの移動動作を制御する移動制御方法及び装置、露光装置、並びにデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、液晶表示素子、その他のマイクロデバイスの製造においては、露光装置を用いてフォトマスクやレチクル(以下、これらを総称する場合には、マスクという)に形成された微細なパターンをフォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウエハやガラスプレート等(以下、これらを総称する場合には、基板という)の上に転写することが繰り返し行われる。
【0003】
上記露光装置としては、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(所謂、ステッパ)又はステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置が用いられることが多い。ステッパは、マスクと基板との相対的な位置合わせを行った後で、マスクに形成されたパターンを基板上に設定された1つのショット領域に一括して転写し、転写後に基板をステップ移動させて他のショット領域の露光を行う露光装置である。また、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置は、マスクと基板とを相対的に移動(走査)させつつマスクに形成されたパターンを順次基板に転写した後、走査方向に対して直交する方向に基板を所定距離移動させた後で再度走査露光を行う露光装置である。
【0004】
上記のステッパは、マスクに形成されたパターンの像が投影される位置に露光すべきショット領域をステップ移動させる必要があるため、基板を保持する基板ステージの移動を精確に制御するステージ制御装置を備える。また、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置は、マスクと基板とを共に移動させる必要があるため、マスクを保持するマスクステージの位置と基板ステージの位置とを精確に制御するステージ制御装置を備える。尚、以下においては、基板ステージ及びマスクステージを総称する場合にはステージという。
【0005】
近年のマイクロデバイス(特に、半導体素子)の製造においてはプロセスルールが微細化しているため、露光装置には基板上に形成されたパターンと次に転写するパターンとの高い重ね合わせ精度が要求される。このため、基板ステージ(ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置については基板ステージ及びマスクステージ)の位置を高精度に検出し、この検出結果に基づいて極めて精確に基板ステージ等の移動を制御する必要がある。
【0006】
ステージが移動する際には、ステージの加速及び減速に伴って、その質量と加速度の積に応じた大きさの反力(ニュートン第3法則)が生ずる。この反力は定盤に加わり、定盤と機械的に結合された投影光学系及びステージの機構に不要な振動を発生させたり、露光装置のコラムに不要な応力を加えて構造物の機械的な配置又は構造物自体を歪ませる。その結果、ステージの位置の検出誤差等が生じて重ね合わせ精度の悪化を招いてしまう。
【0007】
かかる不具合を解消するため、マスクステージ、基板ステージ、及び投影光学系の少なくとも1つに加速度計を設けて振動を検出し、この検出結果に基づいて各々の振動を抑制する発明が、例えば以下の特許文献1〜4に開示されている。また、ステージの加速及び減速に伴って生ずる反力を運動量保存測を利用して局所的に吸収するステージの発明が、例えば以下の特許文献5に開示されている。マスクステージを例に挙げて特許文献5に開示されたステージを簡単に説明すると以下の通りである。
【0008】
つまり、このステージはカウンタステージを備え、マスクを保持するマスクステージの移動に合わせて、このマスクステージの移動方向とは逆方向にカウンタステージを移動させる。このとき、カウンタステージの駆動量を、マスクステージとカウンタステージとの重量比に応じた量に設定する。例えば、マスクステージとカウンタステージとの重量比が1:2の場合には、カウンタステージの駆動量を、マスクステージの駆動量の1/2に設定する。このように、カウンタステージを移動させることで、マスクステージの移動に伴う反力が局所的に吸収され、上述した重ね合わせ誤差の悪化を防止することができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−74061号公報
【特許文献2】
特開平9−330875号公報
【特許文献3】
特開平11−204406号公報
【特許文献4】
特開2002−198285号公報
【特許文献5】
特開2001−126977号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したカウンタステージを有するステージにおいて、ステージの移動に伴う反力を零にするためには、ステージの動作を制御するステージ制御装置がステージとカウンタステージとの重量比(又は、これらの重量そのもの)を正確に把握し、この重量比に基づいてカウンタステージの駆動量を制御する必要がある。
【0011】
しかしながら、製造されたステージ及びカウンタステージの重量が同一であることは希であり、加工交差又は構成部材の重量ばらつきが原因で個々のステージ及びカウンタステージの重量にはばらつきが生ずる。加工精度を向上させることで重量のばらつきは抑えられるものの、製造された個々のステージ及びカウンタステージの重量のばらつきを、設計値の許容値(例えば、1%)内に抑えることは難しい。
【0012】
また、実際のステージ及びカウンタステージの各々には、電流を供給するための配線、冷却水を供給するための配管、その他の配線・配管がなされているため、ステージ及びカウンタステージの移動に伴って配線・配管の摩擦及びテンション(張力)が生じる。このため、単にステージとカウンタステージとの設計上の重量比のみに基づいてカウンタステージの駆動量を制御していたのでは、ステージの移動に伴って生ずる反力を零にすることはできない。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ステージ等の可動体の移動に伴って生ずる反力を極力抑えることで可動体を安定且つ精確に移動させることができる移動制御方法及び装置、当該移動制御装置を備えることで重ね合わせの精度を向上させることができる露光装置、並びに当該露光装置を用いることで微細なデバイスを歩留まり良く製造することができるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の移動制御方法は、第1のアクチュエータ(35、36)によって所定方向に移動する可動体(12)と、該可動体が移動する際に生じる反力によって該可動体とは反対の方向に移動するカウンタマス(39a、39b)と、該カウンタマスを移動させるための駆動力を発生する第2のアクチュエータ(51a、51b)とを備えた移動装置(14)を制御する移動制御方法であって、予め前記可動体と前記カウンタマスとを相対移動させ、前記可動体と前記カウンタマスとの重量比に基づいて、所定の条件を満たすために前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力を求める駆動力算出工程(S11〜S17)と、前記第1のアクチュエータによって前記可動体を移動させる際に、前記駆動力算出工程で求めた前記駆動力で前記第2のアクチュエータを駆動することで前記カウンタマスの動作を制御する制御工程とを含むことを特徴としている。
この発明によれば、予め可動体とカウンタマスとを相対移動させ、可動体とカウンタマスとの重量比に基づいて第2のアクチュエータがカウンタマスを駆動する際の駆動力を求め、第1のアクチュエータによって可動体を移動させる際に、この駆動力で第2のアクチュエータを駆動してカウンタマスの動作を制御しているため、ステージの移動に伴って生ずる反力が極力抑えられて可動体を安定且つ精確に移動させることができる。
ここで、本発明の移動制御方法は、前記駆動力算出工程が、前記可動体と前記カウンタマスとの相対移動に伴って前記可動体及び前記カウンタマスのそれぞれに加わる外力を考慮して、前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力を求めることが好ましい。
この発明によれば、カウンタマスの駆動力を求めるに際して可動体及びカウンタマスのそれぞれに加わる外力を考慮しているため、可動体及びカウンタマスの移動に伴って可動体及びカウンタマスに外力が加わる状況下であっても可動体の反力の発生を高い確度をもって抑えることができる。
また、本発明の移動制御方法は、前記駆動力算出工程は、前記第1のアクチュエータを駆動して前記可動体と前記カウンタマスとを相対移動させる際に、前記重量比を複数設定して当該各重量比に応じた駆動力で前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する駆動工程(S12、S14)と、前記駆動工程で前記可動体と前記カウンタマスとを相対移動させる際に、前記所望の条件に対応した評価値を算出する評価値算出工程(S13)と、算出した前記評価値が所望の値を満たす際の前記重量比に基づいて、前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力を設定する駆動力設定工程とを含むことが好適である。
更に、本発明の移動制御方法は、前記駆動力算出工程において所望の評価値が得られない場合、前記移動装置の構成を再検討する再検討工程(S17)を含むことが望ましい。
また、本発明の移動制御方法は、前記重量比を変化させる範囲を設定する範囲設定工程(S10)と、前記範囲設定工程で設定された範囲内で前記重量比を変化させて得られた複数の評価値のなかで、最も良い評価値が許容範囲であるか否かを判断する判断工程(S18)と、前記最も良い評価値が前記許容範囲外であった際に、前記移動装置の組み立て不具合を確認する確認工程(S19)とを更に含むことが好ましい。
更に、本発明の移動制御方法は、前記第1のアクチュエータが、前記可動体に接続された第1部材(35a、36a)と、該第1部材とは非接触で、且つ該第1部材との間で前記可動体を移動させるための推力を発生させる第2部材(35b、36b)とを備え、前記カウンタマスは、前記第2部材の少なくとも一部を含むことを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の移動制御装置は、第1のアクチュエータ(35、36)によって所定方向に移動する可動体(12)と、該可動体を駆動する際に生じる反力によって該可動体とは反対の方向に移動するカウンタマス(39a、39b)と、該カウンタマスを移動させるための駆動力を発生する第2のアクチュエータ(51a、51b)とを備えた移動装置(14)と、前記第2のアクチュエータを駆動する駆動部(110、111)とを備え、前記駆動部は、前記可動体と前記カウンタマスとの重量比に基づいて得られた所定の条件を満たすために必要な駆動力で前記第2のアクチュエータを駆動することを特徴としている。
ここで、本発明の移動制御装置は、前記第2のアクチュエータの駆動力が、前記可動体と前記カウンタマスとの相対移動に伴って前記可動体及び前記カウンタマスのそれぞれに加わる外力を考慮して設定されていることが好ましい。
また、本発明の移動制御装置は、前記第1のアクチュエータが、前記可動体に接続された第1部材(35a、36a)と、該第1部材とは非接触で、且つ該第1部材との間で前記可動体を移動させるための推力を発生させる第2部材(35b、36b)とを備え、前記カウンタマスは、前記第2部材の少なくとも一部を含むことを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の露光装置は、光学系(PL)を介してマスク(R)のパターンを基板(W)上に露光する露光手段と、前記マスクを移動させるマスクステージ(14)と、前記基板を移動させる基板ステージ(17)とを備える露光装置(11)であって、前記マスクステージと前記基板ステージとの少なくとも一方は、上記の何れかの移動制御装置を含むことを特徴としている。
また、本発明の露光装置は、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する位置計測部(84、101〜103、108)を備え、前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力は、当該駆動力、前記マスクステージ又は前記基板ステージの少なくとも一方を含む露光装置本体の動き、並びに前記位置計測部が受ける影響の少なくとも1つが最小となるように最適化されていることを特徴としている。
これらの発明によれば、マスクステージと基板ステージとの少なくとも一方が上記の何れかの移動制御装置を含んでいるため、マスクステージ及び基板ステージを安定且つ精確に移動させることができ、その結果として重ね合わせの精度を向上させることができる。
上記課題を解決するために、本発明の露光装置は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法であって、前記リソグラフィ工程において上記の露光装置を用いて露光を行う露光工程(S36)を含むことを特徴としている。
この発明によれば、リソグラフィ工程において上記の露光装置を用いて露光を行っているため、微細なデバイスを歩留まり良く製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による移動制御方法及び装置、露光装置、並びにデバイス製造方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による移動制御装置を備える本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。本実施形態においては、図1中の投影光学系PLに対してマスクとしてのレチクルRと基板としてのウエハWとを相対的に移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンをウエハWに転写して半導体素子を製造するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0016】
尚、以下の説明においては、図1中に示したXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がウエハWに対して平行となるよう設定され、Z軸がウエハWに対して直交する方向(投影光学系PLの光軸AXに沿った方向)に設定されている。図1中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、本実施形態では露光中(パターン転写中)にレチクルR及びウエハWを移動させる方向(走査方向)をY方向に設定している。尚、それぞれの軸周りの回転方向をθZ、θY、θXとする。
【0017】
図1に示す露光装置11は、照明光学系IU、ステージ装置14、投影光学系PL、ステージ装置17、及びメインフレーム18から概略構成されている。照明光学系IUは、光源(不図示)からの露光用照明光によりマスクとしてのレチクルR上の矩形状(又は円弧状)の照明領域を均一な照度で照明する。ステージ装置14は、レチクルRを保持して移動するマスクステージとしてのレチクルステージ12とレチクルステージ12を支持するレチクル定盤13とを含んで構成される。投影光学系PLは、レチクルRに形成されたパターンを縮小倍率1/α(αは、例えば5又は4)で基板としてのウエハW上に投影する。ステージ装置17は、ウエハWを保持して移動する基板ステージとしてのウエハステージ15とウエハステージ15を保持するウエハ定盤16とを含んで構成される。メインフレーム18は、上記ステージ装置14及び投影光学系PLを支持する。
【0018】
照明光学系IUは、メインフレーム18の上面に固定された支持コラム19によって支持される。尚、露光用照明光としては、例えば超高圧水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、i線)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、又はArFエキシマレーザ光(波長193nm)若しくはFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV)等が用いられる。メインフレーム18は、床面に水平に載置されたベースプレート20上に設置されており、その上部側及び下部側には、内側に向けて突出する段部18a,18bがそれぞれ形成されている。
【0019】
ステージ装置14の一部をなすレチクル定盤13は、各コーナーにおいてメインフレーム18の段部18aに防振ユニット21を介してほぼ水平に支持されており、その中央部にはレチクルRに形成されたパターン像が通過する開口13aが形成されている。尚、図1においては、X方向に配置された防振ユニット21のみを図示しており、Y方向に配置された防振ユニットは図示を省略している。
【0020】
尚、レチクル定盤13の材料として金属やセラミックスを用いることができる。防振ユニット21は、内圧が調整可能なエアマウント22とボイスコイルモータ23とが段部18a上に直列に配置された構成になっている。これら防振ユニット21によって、ベースプレート20及びメインフレーム18を介してレチクル定盤13に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている(Gは重力加速度)。
【0021】
レチクル定盤13上には、レチクルステージ12がレチクル定盤13に沿って2次元的に移動可能に支持されている。レチクルステージ12の底面には、複数のエアベアリング(エアパッド)24が固定されており、これらのエアベアリング24によってレチクルステージ12がレチクル定盤13上に数ミクロン程度のクリアランスを介して浮上支持されている。また、レチクルステージ12の中央部には、レチクル定盤13の開口13aと連通し、レチクルRのパターン像が通過する開口12aが形成されている。
【0022】
ここで、レチクルステージ12を含めたステージ装置14について詳述する。図2は、本発明の一実施形態による露光装置に設けられるレチクルステージ12を含めたステージ装置14の外観斜視図である。尚、図2に示したステージ装置14は本発明にいう移動装置に相当し、レチクルステージ12は本発明にいう可動体に相当するものでもある。このステージ装置14は、運動量保存則を適用してレチクルステージ12の加速・減速に伴って生ずる反力を局所的に吸収している。
【0023】
図2に示すように、レチクルステージ12は、L字型に成型されたセラミック製の粗動ステージ部30と矩形フレーム状に成型されたセラミック製の微動ステージ部31を含んで構成され、これらがレチクル定盤13上に並置されている。粗動ステージ部30と微動ステージ部31との間には、3個の微動用のリニアモータ32〜34が設けられる。これらの内、2個のリニアモータ32,33は、ステップ&スキャン露光時の走査方向(Y方向)の微動とθ方向の微動のために推力を発生させ、1個のリニアモータ34は非走査方向(X方向)の微動のために推力を発生させるためのものである。
【0024】
粗動ステージ部30と微動ステージ部31とから構成されるレチクルステージ12においては、微動用のリニアモータ(アクチュエータ)は非走査方向に比べて走査方向について極めて大きな推力(トルク)を発生するものが必要とされる。このため、本実施形態では走査方向に推力を発生する2個のリニアモータ33,34を非走査方向に適当に離間して設けることで、粗動ステージ部30が加減速している間であっても、その加速度に抗して十分な応答速度で微動ステージ部31をY方向とθ方向とに微動できるようにした。
【0025】
尚、3個の微動用リニアモータ32,33,34は、何れも永久磁石ユニットが微動ステージ部31側に固定され、コイルユニットが粗動ステージ部30側に固定されるMM型(ムービングマグネット型)で構成されるが、これは必ずしも必須の構成ではなく、場合によっては3個の全て又は一部について磁石ユニットとコイルユニットの配置を逆にしたMC(ムービングコイル)型にしてもよい。
【0026】
また、粗動ステージ部30を大きく移動させるリニアモータとして、円筒状のケース内に円板状又はドーナツ状の強力な永久磁石の多数個をY方向に積層した円柱型の固定子35b、36bと、その固定子の周りを環状に包むようなコイル巻き線を収納した可動子35a,36aとを組み合わせたシャフト型リニアモータ35,36を用いている。尚、これらのシャフト型リニアモータ35,36は、本発明にいう第1のアクチュエータに相当するものである。
【0027】
シャフト型リニアモータは可動子35a,36aに収納されるコイル巻き線の構造が簡単であるとともに、固定子35b,36b内の磁石列の組み立ても容易であるため、コストが低く且つ投入エネルギー(電力)に対する出力エネルギー(推力トルク)の変換効率が高いという利点がある。更に、コイル巻き線の構造が単純なので、冷却用クーラントを可動子35a,36a内に供給する際の内部循環路の構造を単純にでき、冷却効率を高められるという利点もある。
【0028】
そして本実施例では、シャフト型リニアモータ35,36の固定子35b,36bの各々を、リニアスライダー方式のエアベアリング部材37a,37b及びエアベアリング部材38a,38bにそれぞれ固定し、レチクル定盤13の両側に形成されたガイド面13a,13bに沿ってY方向に直線移動可能に構成している。つまり、エアベアリング部材37a,37bは固定子35bの長手方向の両端に固定され、エアベアリング部材38a,38bは固定子36bの長手方向の両端に固定される。これにより、固定子35bとエアベアリング部材37a,37bは第1のカウンタマス39aとしてレチクル定盤13上を一体にY方向に移動可能に構成され、固定子36bとエアベアリング部材38a,38bは第2のカウンタマス39bとしてレチクル定盤13上を一体にY方向に移動可能に構成される。
【0029】
シャフト型リニアモータ35,36の可動子35a,36aの各々は、その内周壁が対応する固定子35b,36bの外周壁と1〜4mm程度のギャップを保って位置するように、適当な結合部材を介して粗動ステージ部30に取り付けられている。粗動ステージ部30の下面には、レチクル定盤13の上表面との間にはエアベアリングを形成するための4つのパッド40(図2においては1つのみを図示)が設けられている。
【0030】
また、粗動ステージ部30のY方向に伸びた端部側(シャフト型リニアモータ36側)には、レチクル定盤13の側面ガイド面13bとの間にY方向のエアベアリングを形成するためのパッド41が設けられ、このパッド41は真空与圧型又は磁力与圧型のコンビネーションパッドで構成される。更に、微動ステージ部31の下面には、レチクル定盤13の上表面との間にエアベアリングを形成するための4つのパッド42(図2においては2つのみを図示)が設けられており、微動ステージ部31の上面部には、位置計測部の一部をなすレーザ干渉計による測長のために、直線状の移動鏡104(図4参照)の載置部43と2つのコーナーミラー105,106(図4参照)の載置部44,45とが形成されている。
【0031】
また、ステージ装置14には、カウンタマス39aのY方向の移動位置を計測するために、カウンタマス39aの一部をなすエアベアリング部材37aにリニアエンコーダセット48a(図示省略)が取り付けられるとともに、カウンタマス39bの一部をなすエアベアリング部材38aにリニアエンコーダセット48bが取り付けられている。リニアエンコーダセット48bは読み取りヘッド部46b及びスケール部47bを含んで構成され、読み取りヘッド部46bがエアベアリング部材38aに固定され、スケール部47bがレチクル定盤13に固定されている。尚、図2においては、リニアエンコーダセット48aを構成する読み取りヘッド部46a及びスケール部47aの図示を省略している。
【0032】
更に、カウンタマス39a,39bを単独でY方向に移動させるリニアモータとして、リニアモータセット51a,51b(図2においては、リニアモータセット51aの図示は省略している)がエアベアリング部材37b,38bにそれぞれ取り付けられている。リニアモータセット51bは、固定子49aと可動子50bとを含んで構成され、可動子50bがエアベアリング部材38bに固定され、固定子49bがレチクル定盤13の側部に固定されている。尚、図2においては、リニアモータセット51aを構成する固定子49a及び可動子50aの図示を省略している。尚、これらのリニアモータセット51a,51bは、本発明にいう第2のアクチュエータに相当するものである。
【0033】
これらのリニアモータセット51a,51bは、ローレンツ力を推力とするVCM(ボイスコイルモータ)型、リアクタンス力を推力(駆動力)とする電磁石型(ソーヤモータ等)の何れであってもよく、固定子49aと可動子50aとをどちらに取り付けるか及び固定子49bと可動子50bとををどちらに取り付けるかも任意である。しかしながら、固定子49a,49bと可動子50a,50bとのうち、重量の大きい方をカウンタマス39a,39bの質量の一部とすべくエアベアリング部材38a,38b側に設けるのがよい。
【0034】
尚、ステージ装置14には、可動子35a,36aに収納されたコイル等に冷媒を循環させるための配管、微動用リニアモータ32,33,34に電流を供給する配線、可動子35a,35bに収納されるコイル巻き線に電流を供給する配線、及びリニアモータセット51a,51bに電流を供給する配線、リニアエンコーダセット48a,48bの検出結果を取り出す配線等の配管・配線が設けられているが、これらについては図示を省略している。
【0035】
図1に戻り、投影光学系PLは、複数の屈折光学素子(レンズ素子)を含んで構成され、物体面(レチクルR)側と像面(ウエハW)側の両方がテレセントリックで円形の投影視野を有する。尚、投影光学系PLが備える複数のレンズ素子の硝材は、露光用照明光の波長に応じて、例えば石英又は蛍石が選択される。照明光学系IUから射出される照明光がレチクルRを照明すると、レチクルRを透過した照明光が投影光学系PLに入射し、レチクルに形成されたパターンの部分倒立像が投影光学系PLの像面側の円形視野の中央にスリット状に制限されて結像される。これにより、投影されたパターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置されたウエハW上の複数のショット領域のうち、1つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
【0036】
投影光学系PLに設けられる(投影光学系PLを構成する)レンズ素子の一部(例えば、5つのレンズ素子)は圧電素子を用いたアクチュエータ、磁歪アクチュエータ、流体圧アクチュエータ等の駆動源によって、光軸AX方向(Z方向)に移動可能且つX方向又はY方向を軸として傾斜(チルト)可能に構成されている。これらの移行可能及び傾斜可能に構成されたレンズ素子の1つの姿勢を調整することにより、又は、複数のレンズ素子の姿勢を互いに関連付けて調整することにより、例えば投影光学系PLで生ずる5つの回転対称収差及び5つの偏心収差を個別に補正することができる。ここでいう5つの回転対称収差とは、倍率、ディストーション(歪曲収差)、コマ収差、像面湾曲収差、及び球面収差をいう。また、5つの偏心収差とは、偏心ディストーション(歪曲収差)、偏心コマ収差、偏心アス収差、及び偏心球面収差をいう。
【0037】
投影光学系PLは、メインフレーム18の段部18bに防振ユニット64を介してほぼ水平に支持された鋳物等で構成された鏡筒定盤65に、光軸AX方向をZ方向として上方から挿入されるとともに、フランジ63が係合している。ここで、防振ユニット64は、鏡筒定盤65の各コーナーに配置され、内圧が調整可能なエアマウント66とボイスコイルモータ67とが段部18b上に直列に配置された構成になっている。尚、図1においては、X方向に配置された防振ユニット64のみを図示しており、Y方向に配置された防振ユニットは図示を省略している。これらの防振ユニット64によって、ベースプレート20及びメインフレーム18を介して鏡筒定盤65(ひいては投影光学系PL)に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。
【0038】
ステージ装置17は、ウエハステージ15、このウエハステージ15をXY平面に沿った2次元方向に移動可能に支持するウエハ定盤16、ウエハステージ15と一体的に設けられウエハWを吸着保持する試料台ST、これらウエハステージ15及び試料台STを相対移動自在に支持するXガイドバーXGを主体に構成されている。ウエハステージ15の底面には、非接触ベアリングである複数のエアベアリング(エアパッド)68が固定されており、これらのエアベアリング68によってウエハステージ15がウエハ定盤16上に、例えば数ミクロン程度のクリアランスを介して浮上支持されている。
【0039】
ウエハ定盤16は、ベースプレート20の上方に、防振ユニット69を介してほぼ水平に支持されている。防振ユニット69は、ウエハ定盤16の各コーナーに配置され、内圧が調整可能なエアマウント70とボイスコイルモータ71とがベースプレート20上に並列に配置された構成になっている。尚、図1においては、X方向に配置された防振ユニット69のみを図示しており、Y方向に配置された防振ユニットは図示を省略している。これらの防振ユニット69によって、ベースプレート20を介してウエハ定盤16に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。
【0040】
ここで、ステージ装置17について詳細に説明する。図3は、本発明の一実施形態による露光装置に設けられるステージ装置17の外観斜視図である。図3に示すように、XガイドバーXGは、X方向に沿った長尺形状を呈しており、その長さ方向両端には電機子ユニットからなる可動子76,76がそれぞれ設けられている。これらの可動子76,76に対応する磁石ユニットを有する固定子77,77は、ベースプレート20に突設された支持部72,72に設けられている(尚、図1においては可動子76及び固定子77を簡略して図示している)。
【0041】
これらの可動子76及び固定子77によってリニアモータ73,73が構成されており、可動子76が固定子77との間の電磁気的相互作用により駆動されることでXガイドバーXGがY方向に移動し、リニアモータ73,73の駆動を調整することでθZ方向に回転移動する。即ち、このリニアモータ73によってXガイドバーXGとほぼ一体的にウエハステージ15(及び試料台ST、以下単に試料台STという)がY方向及びθZ方向に駆動されるようになっている。
【0042】
また、XガイドバーXGの−X方向側には、Xトリムモータ74の可動子が取り付けられている。Xトリムモータ74は、X方向に推力を発生することでXガイドバーXGのX方向の位置を調整するものであって、その固定子(不図示)はメインフレーム18に設けられている。このため、ウエハステージ15をX方向に駆動する際の反力は、メインフレーム18を介してベースプレート20に伝達される。
【0043】
試料台STは、XガイドバーXGとの間にZ方向に所定量のギャップを維持する磁石及びアクチュエータからなる磁気ガイドを介して、XガイドバーXGにX方向に相対移動自在に非接触で支持・保持されている。また、ウエハステージ15は、XガイドバーXGに埋設された固定子を有するXリニアモータ75による電磁気的相互作用によりX方向に駆動される。Xリニアモータの可動子は図示していないが、ウエハステージ15に取り付けられている。試料台STの上面には、ウエハホルダ81を介してウエハWが真空吸着等によって固定される(図1参照)。
【0044】
尚、上記リニアモータ73よりもXリニアモータ75の方がウエハステージ15上に載置されるウエハWに近い位置に配置されている上、リニアモータの可動子が試料台STに固定されている。このため、Xリニアモータ75は発熱源であるコイルが固定子となりウエハWから遠ざかり直接試料台STに固定されないムービングマグネット型のリニアモータを用いることが望ましい。また、リニアモータ73は、Xリニアモータ75、XガイドバーXG、及び試料台STを一体とし駆動するため、Xリニアモータ75より遙かに大きい推力を必要とする。そのため、多くの電力を必要とし発熱量もXリニアモータ75より大きくなる。従って、リニアモータ73は、ムービングコイル型のリニアモータを用いることが望ましい。しかしながら、ムービングコイル型のリニアモータは可動子76に冷却液を循環させる必要があるため、装置構成上の不具合がある場合には、可動子76側にマグネットを設けるムービングマグネット型のリニアモータを用いても良い。
【0045】
ウエハステージ15のX方向の位置は、投影光学系PLの鏡筒下端に固定された参照鏡82(図1参照)を基準として、ウエハステージ15の一部に固定された移動鏡83の位置変化を計測する図1に示したレーザ干渉計84(位置計測部の一部に相当)によって所定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能でリアルタイムに計測される。尚、上記参照鏡82、移動鏡83、レーザ干渉計84とほぼ直交するように配置された不図示の参照鏡、レーザ干渉計及び移動鏡によってウエハステージ15のY方向の位置が計測される。尚、これらレーザ干渉計の中、少なくとも一方は、測長軸を2軸以上有する多軸干渉計であり、これらレーザ干渉計の計測値に基づいてウエハステージ15(ひいてはウエハW)のX方向の位置及びY方向の位置のみならず、θ回転量及びレベリング量をも求めることができるようになっている。
【0046】
また、図1に示すように、投影光学系PLのフランジ63には、異なる3カ所に3つのレーザ干渉計85が固定されている(ただし、図1においてはこれらのレーザ干渉計のうち1つを代表して図示している)。各レーザ干渉計85に対向する鏡筒定盤65の部分には、開口65aがそれぞれ形成されており、これらの開口65aを介して各レーザ干渉計85からZ方向のレーザビーム(測長ビーム)がウエハ定盤16に向けて照射される。ウエハ定盤16の上面の各測長ビームの対向位置には、反射面がそれぞれ形成されている。このため、上記3つのレーザ干渉計85によってウエハ定盤16の異なる3点のZ位置がフランジ63を基準としてそれぞれ計測される。尚、ステージ装置17についても、ステージ装置14と同様に、リニアモータ73,73のコイルに冷媒を循環させる配管及びリニアモータ73,73,75に電流を供給する配線等の配管・配線が設けられているが、これらについては図示を省略している。
【0047】
更に、レチクル定盤13の一端、投影光学系PLの上端、鏡筒定盤65の一端、及びウエハ定盤16の一端には、加速度計91〜94がそれぞれ取り付けられている。これらの加速度計91〜94は、露光装置本体(レチクル定盤13、投影光学系PL、鏡筒定盤65、及びウエハ定盤16それぞれ)の揺れを検出するためのものであり、各々の検出結果は後述する主制御系110に出力される。投影光学系PLの上端に設けられた加速度計92はガラス等の光学部材95の露光光透過領域外に3つ(図1では2つのみ図示)取り付けられており、この光学部材95は板バネやコイルスプリング等のバネ定数が小さい弾性部材96を介して投影光学系PLの鏡筒に支持されている。尚、加速度計92は光学部材95と投影光学系PLとの相対的な傾きを検出するためにも用いられる。
【0048】
次に、ステージ装置14の制御システムの概略的な構成について説明する。図4は、ステージ装置14の制御システムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1及び図2に示した部材に対応するものには同一の符号を付してある。また、図4においては、図1及び図2において図示を省略した部材、即ち微動ステージ部31のXY面内における位置及び回転量を計測するためのレーザ干渉計101〜103、微動ステージ部31に固定された移動鏡104及びコーナーミラー105,106、並びに粗動ステージ部30に固定されたコーナーミラー107及びレーザ干渉計108についても図示している。尚、レーザ干渉計101〜103及びレーザ干渉計108は、本発明にいう位置計測部の一部に相当する。
【0049】
各レーザ干渉計101〜103,108の計測結果は位置情報算出部109に出力されている。位置情報算出部109はレーザ干渉計101の計測結果から微動ステージ部31のX方向の位置情報を算出し、レーザ干渉計102,103,108の何れか一方の計測結果から微動ステージ部31のY方向の位置情報を算出し、2つのレーザ干渉計102,103の計測結果の差分から微動ステージ部31のXY面内における回転量を示す情報を算出する。また、位置情報算出部109にはリニアエンコーダセット48a,48bの検出結果が入力されており、位置情報算出部109はこれらの検出結果に基づいてカウンタマス39a,39bのY方向の位置情報を算出する。
【0050】
位置情報算出部109で算出された位置情報は主制御系110へ出力される。また、露光装置に設けられている各加速度計91〜94の検出値も主制御系110に入力される。主制御系110は位置情報算出部109からの位置情報及び各加速度計91〜94からの検出値を参照しつつ、予め設定されたレシピ(露光装置の動作を規定する制御命令群)に基づいて目標情報(位置指令値及び速度指令値等)をステージ駆動部111へ出力する。
【0051】
ステージ駆動部111は、主制御系110からの目標情報に応じた駆動電流をシャフト型リニアモータ35,36に与えてレチクルステージ12をY方向へ移動させる。このとき、レチクルステージ12の加速・減速に伴って生ずる反力を吸収するためにリニアモータセット51a,51bに駆動電流を与えてカウンタマス39a,39b(図4においては図示省略)をレチクルステージ12の移動方向とは逆方向に移動させる。
【0052】
上述したように、レチクルステージ12の移動はレーザ干渉計101〜103,108の計測結果をフィードバックさせつつ行っていたが、カウンタマス39a,39bの駆動はレーザ干渉計108の計測結果及びリニアエンコーダセット48a,48bの検出結果を用いて行われる。また、主制御系110には予めレチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの重量比(又は重量そのものを示す値)が記憶されており、この重量比に応じてカウンタマス39a,39bに対する目標情報をステージ駆動部111へ出力する。また、ステージ駆動部111は、出力する駆動電流を常時検出しており、その検出結果を駆動量(駆動力、推力)として主制御系110に出力する。
【0053】
尚、ここにいうレチクルステージ12とは、粗動ステージ部30、微動用ステージ部31、微動用リニアモータ32,33,34、シャフト型リニアモータ35,36の可動子35a,36a、移動鏡104、及びコーナーミラー105〜107を含む構成であり、カウンタマス39aはシャフト型リニアモータ35の固定子35b、エアベアリング部材37a,37b、及びリニアモータセット51aの可動子50a(図示省略)を含む構成であり、カウンタマス39bはシャフト型リニアモータ36の固定子36b、エアベアリング部材38a,38b、及びリニアモータセット51bの可動子50bを含む構成である。
【0054】
ここで、レチクルステージ12の重量及びカウンタマス39a,39bの重量は号機間でばらつくことが多く、レチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの重量比も号機間でばらつきが生ずることが多い。また、レチクルステージ14及びカウンタマス39a,39bの移動に伴ってステージ装置14に設けられた配管及び配線の摩擦、テンション(張力)が生じ、更にはカウンタマス39a,39b等の移動に伴って渦電流による粘性抵抗が生ずる。
【0055】
よって、設計値を元にした重量比を主制御系110の記憶部に記憶させ、この重量比のみを用いてリニアモータセット51a,51bの駆動力を求めてカウンタマス39a,39bの動作を制御すると、レチクルステージ12の加速・減速に伴って生ずる反力を完全に吸収することはできない。本実施形態においては、カウンタマス39a,39bの駆動力を決めるパラメータであるレチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの重量比を装置構成に応じて最適化した重量比を予め求め、この重量比を用いて得られた駆動量でカウンタマス39a,39bを駆動することで、レチクルステージ14とカウンタマス39a,39bとの重量比が設計値からずれており、摩擦等による外力が加わる場合であっても、極力レチクルステージ14の加速・減速に伴って生ずる反力を抑えるように制御している。
【0056】
ここで、露光装置の製造方法を簡単に説明すると以下の通りである。つまり、露光装置は、ウエハWを精度よく高速に位置制御することができ、スループットを向上しつつ高い露光精度で露光が可能となるように、照明光学系IU、レチクルステージ14及びレチクルステージ14に対応して設けられるレチクルアライメント系、ウエハステージ15及びウエハステージ15に対応して設けられるウエハアライメント系、並びに投影光学系PL等の図1〜図4に示された各要素が電気的、機械的、又は光学的に連結して組み上げられた後、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造される。尚、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0057】
次に、リニアモータセット51a,51bの駆動力を決定する重量比の算出方法について詳細に説明する。図5は、重量比の算出方法の一例を示すフローチャートである。尚、重量比は露光装置の組み立てが完了した後の総合調整の1つとして設けられる工程(駆動量算出工程)で算出される。作業者がキーボード等の入力装置(図示省略)を操作して主制御系110に対し処理開始命令を入力すると図5に示すフローチャートに示された処理が開始される。
【0058】
尚、以下の説明においては、主制御系110から作業者に対して知らせる各種情報(データ入力を促す情報、得られた重量比が適正なものあるか否かを示す情報)を表示するディスプレイ等の表示装置が設けられており、この表示装置の表示内容に応じて作業者が重量比を求めるために必要となる作業を進めるものとする。
【0059】
処理が開始されると、最初にレチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの重量比を可変する範囲の入力を促す画面が表示装置に表示される。作業者はこの表示内容に従って、重量比を変更する範囲を入力する。例えば、レチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの設計上の重量比が1:4である場合には、値として下限値3.8と上限値4.2とを入力する。
【0060】
次に、重量比の変更方法の選択を促す画面が表示装置に表示される。ここで、重量比の変更方法とは、重量比を求めるに際して上記の処理で入力された範囲内でどのように重量比を変更させるかを規定するものである。使用する変更方法によっては重量比を求められず、又は、重量比を求めるのに長時間を要することがあるため、複数の変更方法を用意しておくことが好ましい。作業者が画面に表示された複数の変更方法から1つの変更方法を選択(指定)することにより次の処理に進む(工程S10)。
【0061】
ここで、重量比の変更方法としては、例えばHooke-Jeebesのパターン探索法、Rosenbrock法(座標回転法)、修正座標回転法(Davies, Swann, CampeyのDSC法)、及びシンプレクス法等の直接探索法、遺伝的アルゴリズム、最急降下法及び急降下法等の山登り法、並びにニュートン法(ガウスの方法)等を用いることができる。上記の直接探索法は、目的関数が不定なものに対する最適値を用いる場合に有用であり、山登り法及びニュートン法は、目的関数が既知のものに対する最適値を求める場合に有用である。
【0062】
次に、重量比の初期値の入力を促す画面が表示装置に表示され、この表示に従って作業者が重量比の初期値を設定する(工程S11)。重量比の初期値として適切な値は工程S10で入力した重量比の変更方法に応じて変わるため、この工程が設けられる。例えば、工程S10で入力した変更方法が山登り法である場合には、工程S10で入力された範囲の上限値から下限値まで重量比を徐々に減らしつつ重量比を求める処理が行われるため、重量比の初期値として工程S10で入力された範囲の上限値が設定される。尚、重量比の初期値は工程S10で設定した重量比の変更範囲内の値を設定する必要がある。
【0063】
以上の作業者による入力作業が終了すると、主制御系110はレチクルステージ12に対する目標情報をステージ駆動部111に出力するとともに、工程S11で設定された重量比の初期値に基づいてカウンタマス39a,39bに対する目標情報を求めてステージ駆動部111へ出力する。主制御系110からの目標情報が入力されるとステージ駆動部111はレチクルステージ12に関する目標情報に応じた駆動電流をシャフト型リニアモータ35,36に与えてレチクルステージ12をY方向へ移動させるとともに、カウンタマス39a,39bに関する目標情報に応じた駆動電流をリニアモータセット51a,51bに与えてカウンタマス39a,39bをレチクルステージ12の移動方向とは逆方法に移動させる。尚、このとき、ウエハステージ15は駆動せずに静止させたままとする。
【0064】
レチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bを移動(スキャン)させている間、主制御系110はステージ駆動部111から出力される駆動量、加速度計91〜94の検出結果、及びウエハステージ15に対して設けられたレーザ干渉計84の検出結果を常時モニタしている。これによって、レチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bを移動させるための駆動量、露光装置本体の揺れ、及びレチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bの移動がレーザ干渉計84を含む位置計測部に与える影響を測定する(工程S12)。尚、ステージ装置14に設けられた配管及び配線の摩擦、テンション(張力)は、レチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bの移動方向に応じて変化することがあるため、レチクルステージ12を往復運動させて上記の測定を行うことが好ましい。
【0065】
レチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bの移動が終了すると、工程S12で測定した駆動量、加速度、及び位置計測部に与える影響値の1つ又は複数を用いて評価値を算出し、主制御系110内の記憶部に記憶する(工程S13)。主制御系110で測定された駆動量はリニアモータセット51aの駆動量を表し、加速度はボディ(例えば、露光装置全体又はレーザ干渉計84が設置された鏡筒定盤65等)の揺れを表す。これらは直接又は間接的にレーザ干渉計84を用いたウエハステージ15の位置計測部への悪影響を表すので、これらの値を始め、前記位置計測部に与える影響値を評価値として用い、それによる影響が小さくなるようにカウンタマスの駆動力を調整することで、ウエハステージ15やレチクルステージ12を精度良く移動させることが可能となる。ここで、評価値は、測定した駆動量、加速度、及び位置計測部に与える影響値のそのものの値であってもよく、所定の計算式に基づいて各々の値に所定の重み付けを行って算出した値であっても良い。
【0066】
算出した評価値を主制御系110の記憶部に格納すると、主制御系110は工程S10で指定した変更方法に従って重量比を変更する(工程S14)。そして、変更した重量比が工程S10で指定した重量比の変更範囲内であるか否かを判断する(工程S15)。変更後の重量比が変更範囲内である場合(工程S15の判断結果が「YES」の場合)には工程S12に戻り、主制御系110はレチクルステージ12に対する目標情報をステージ駆動部111に出力するとともに、変更後の重量比に基づいてカウンタマス39a,39bに対する目標情報をステージ駆動部111へ出力し、ステージ駆動部111はレチクルステージ12をY方向へ移動させるとともに、カウンタマス39a,39bをレチクルステージ12の移動方向とは逆方法に移動させる。
【0067】
このとき、主制御系110は、レチクルステージ12に対する目標情報は先に出力した目標情報と同じものを出力するが、カウンタマス39a,39bに対する目標情報は、変更した重量比に基づいて求めた目標情報を出力する。主制御系110から目標情報が出力されると、ステージ駆動部111はこの目標情報に基づいてレチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bを移動させ、同様に推力・加速度等を測定し(工程S12)、評価値を算出して記憶部に格納し(工程S13)、重量比を変更する(工程S14)工程を繰り返す。
【0068】
変更した重量比が工程S10で指定された変更範囲外になった場合(工程S15の判断結果が「NO」の場合)には、主制御系110は工程S12〜S14の動作を繰り返し行って記憶部に記憶されている複数の評価値の極小値が有るか否かを判断する(工程S16)。尚、レチクルステージ12を往復運動させて各々の移動方向毎の評価値を求めた場合には、移動方向毎の最小値が有るか否かを判断する。評価値に極小値が存在せず、工程S16の判断結果が「NO」の場合には、機械部品の見直し工程が行われる(工程S17)。
【0069】
ここで、工程S17で行われる機械部品の見直しとは、例えばカウンタマス39a,39bに対して作業者が錘の除去又は錘の付加を行い、レチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの重量比を調整することをいう。レチクルステージ12とカウンタマス39a,39bとの実際の重量比が設計値から大きくずれている場合にはパラメータとしての重量比を変更しつつ評価値を求めても、評価値の極小値が存在しないことがある。このため、錘により実際の重量比を調整して極力設計値に近づけることで評価値の極小値を得るようにしている。また、この工程においては、単に錘の除去又は付加を行うだけではなく部品の組み直し等を行うことで実際の重量比を調整するようにしても良い。
【0070】
工程S17における機械部品の見直しが終了すると、作業者は工程S10〜S15の工程を行い、主制御系110が工程S15において「NO」と判断し、且つ工程S16において評価値の極小値が有ると判断した場合(判断結果が「YES」の場合)には、その極小値が評価値の許容範囲内であるか否かを判断する(工程S18)。尚、レチクルステージ12を往復運動させて各々の移動方向毎の評価値を求めた場合には、移動方向毎の評価値が共に許容範囲内であるか否かを判断する。この評価値の許容範囲は予め主制御系110に設定されている。
【0071】
前述したように、評価値は、測定した駆動量、加速度、及び位置計測部に与える影響値のそのものの値、又は、所定の計算式に基づいてこれらの値に所定の重み付けを行って算出した値である。このため、例えば評価値として加速度を設定した場合には、レチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bの移動に伴う露光装置本体の揺れの許容範囲を絶対値で指定し、又は、測定した駆動量、加速度、及び位置計測部に与える影響値が総合的に小さくなるような許容範囲を指定することもでき、柔軟な対応をとることができる。
【0072】
主制御系110が、評価値の極小値が評価値の許容範囲外であると判断した場合(工程S18の判断結果が「NO」の場合)には、作業者による露光装置内の組み立て不具合の確認が行われる(工程S19)。ここで、評価値の極小値があるにも拘わらず、その極小値が許容範囲外である場合には、レチクルステージ12及びカウンタマス39a,39bの推力に影響する単独又は複数の要素に異常が生じていることが考えられる。
【0073】
このため、露光装置内の組み立て不具合の確認として、具体的には、ステージ装置14に設けられた配管・配線の張力(テンション)の有無、シャフト型リニアモータ35,36及びリニアモータセット51a,51bでの渦電流の発生の有無、エアベアリング部材37a,37b,38a,38bにおける摩擦の有無、ステージ装置14の傾斜等を確認する。これらの確認事項のうち、特に配管・配線の張力(テンション)、エアベアリング部材37a,37b,38a,38bにおける摩擦、及びステージ装置14の傾斜は号機間の差が出やすいものであるため念入りに確認作業を行う。そして、これらの確認により不具合を発見した場合には作業者がその修正を行う。
【0074】
修正が完了すると工程S10〜S19を再び行い、主制御系110が評価値の極小値が評価値の許容範囲内であると判断した場合(工程S18の判断結果が「YES」の場合)に一連の処理が終了する。以上の処理により求められた評価値の極小値が得られるときの重量比が、その露光装置のステージ装置装置14に対する重量比となる。これにより、重量比に基づいたカウンタマス39a,39bの駆動力が設定される(駆動力設定工程)。以上説明した駆動量算出工程を含む総合調整が終了すると、露光装置が製造されて所期の性能で露光処理を行うことが可能になる。尚、以上の説明においては、カウンタマス39a,39bの一方に対する駆動力は重量比の設計値から求めた値とし、他方に対するパラメータとしての重量比を可変させて最適な重量比を求めるようにしていた。しかしながら、カウンタマス39a,39b毎にパラメータとしての重量比を個別に変化させ、上記所定の条件が満たされる各々に最適な重量比を求めるようにしても良い。
【0075】
次に、以上説明した構成の露光装置の露光時の動作について簡単に説明する。露光動作が開始されると、主制御系110は、予め設定されたレシピ(露光装置の動作を規定する制御命令群)を読み込み、位置情報算出部109からの位置情報及び各加速度計91〜94からの検出値を参照しつつ、レシピに従った目標情報(位置指令値及び速度指令値等)をステージ駆動部111へ出力する。また、主制御系110は、上述した工程を行って求めた重量比に応じてカウンタマス39a,39bに対する目標情報をステージ駆動部111へ出力する。
【0076】
そして、ステージ駆動部111は、レチクルステージ12に対する目標情報及びカウンタマス39a,39bに対する目標情報に応じた駆動電流をそれぞれシャフト型リニアモータ35,36及びリニアモータセット51a,51bに出力し、レチクルステージ12を加速させる(制御工程)。また、レチクルステージ12の加速に合わせてウエハステージ15を加速させ、レチクルステージ12及びウエハステージ15が所定の速度に達したときに、照明光学系IUから照明光を射出させ、レチクルR上の所定の矩形状の照明領域を均一な照度で照明させる。
【0077】
この照明領域に対してレチクルRがY方向に走査されるのに同期して、この照明領域と投影光学系PLに関して光学的に共役な露光領域に対してウエハWを走査する。これにより、レチクルRのパターン領域を透過した照明光が投影光学系PLにより1/α倍に縮小され、レジストが塗布されたウエハW上にパターンの縮小像が投影される。そして、ウエハW上の露光領域には、レチクルRのパターンが逐次転写され、1回の走査でレチクルR上のパターン領域の全面がウエハW上のショット領域に転写される。1つのショット領域に対してパターン転写が終了すると、例えばX方向にウエハWをステップ移動させて次にパターンを転写すべきショット領域を露光開始位置に移動させる。その後、不図示のステージコントローラがレチクルステージ12及びウエハステージ15を加速させ、上述した動作と同様の動作を繰り返す。
【0078】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、レチクルRを保持するステージ装置14について詳細に説明したが、ウエハWを保持するステージ装置17についても反力の発生防止のためにウエハステージ15の移動に合わせてカウンタマスが移動する構成のものであれば本発明を適用することが可能である。また、上記実施形態では露光装置に設けられるステージ装置を例に挙げて説明したが、物体を保持した状態で移動させるステージ装置一般について本発明を適用することができる。
【0079】
また、上記実施形態においては、レチクルステージ12の駆動源として2つのシャフト型リニアモータ35,36を備え、カウンタマス39a,39bそれぞれの駆動源として2つのカウンタマス39a,39bを備えるステージ装置14を例に挙げて説明したが、各々の駆動源が1つのみ設けられたステージ装置にも本発明を適用することができる。
【0080】
また、本実施形態の露光装置に設けられる光源は、上記の光源以外に、Krレーザ(波長146nm)、YAGレーザの高周波発生装置、若しくは半導体レーザの高周波発生装置を用いることができる。更に、光源としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。例えば、単一波長レーザの発振波長を1.51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が189〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が出力される。
【0081】
特に、発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、発生波長が193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、発生波長が157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちFレ−ザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。また、発振波長を1.03〜1.12μmの範囲内とすると、発生波長が147〜160nmの範囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちFレーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。この場合、単一波長発振レーザとしては例えばイットリビウム・ドープ・ファイバーレーザを用いることができる。
【0082】
また、本発明は半導体素子の製造に用いられる露光装置だけではなく、液晶表示素子(LCD)等を含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウエハ上へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置等にも適用することができる。更には、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
【0083】
次に、本発明の一実施形態による露光装置を用いたマイクロデバイスの製造方法の実施形態について簡単に説明する。図6は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。図6に示すように、まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0084】
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
【0085】
図7は、半導体デバイスの場合における、図6のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。図7において、ステップS21(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
【0086】
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、予め可動体とカウンタマスとを相対移動させ、可動体とカウンタマスとの重量比に基づいて第2のアクチュエータがカウンタマスを駆動する際の駆動力を求め、第1のアクチュエータによって可動体を移動させる際に、この駆動力で第2のアクチュエータを駆動してカウンタマスの動作を制御しているため、ステージの移動に伴って生ずる反力が極力抑えられて可動体を安定且つ精確に移動させることができるという効果がある。
また、本発明によれば、カウンタマスの駆動力を求めるに際して可動体及びカウンタマスのそれぞれに加わる外力を考慮しているため、可動体及びカウンタマスの移動に伴って可動体及びカウンタマスに外力が加わる状況下であっても可動体の反力の発生を高い確度をもって抑えることができるという効果がある。
また、本発明によれば、マスクステージと基板ステージとの少なくとも一方が上記の何れかの移動制御装置を含んでいるため、マスクステージ及び基板ステージを安定且つ精確に移動させることができ、その結果として重ね合わせの精度を向上させることができるという効果がある。
更に、本発明によれば、リソグラフィ工程において上記の露光装置を用いて露光を行っているため、微細なデバイスを歩留まり良く製造することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるステージ制御装置を備える本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による露光装置に設けられるレチクルステージ12を含めたステージ装置14の外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による露光装置に設けられるステージ装置17の外観斜視図である。
【図4】ステージ装置14の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】重量比の算出方法の一例を示すフローチャートである。
【図6】マイクロデバイスの製造例を示すフローチャートである。
【図7】半導体デバイスの場合における、図6のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。
【符号の説明】
11 露光装置
12 レチクルステージ(可動体)
14 ステージ装置(移動装置、マスクステージ)
17 ステージ装置(基板ステージ)
35,36 シャフト型リニアモータ(第1のアクチュエータ)
35a,36a 可動子(第1部材)
35b,36b 固定子(第2部材)
39a,39b カウンタマス
51a,51b リニアモータセット(第2のアクチュエータ)
84 レーザ干渉計(位置計測部)
101〜103 レーザ干渉計(位置計測部)
108 レーザ干渉計(位置計測部)
110 主制御系(駆動部)
111 ステージ駆動部(駆動部)
PL 投影光学系(光学系)
R レチクル(マスク)
W ウエハ(基板)

Claims (12)

  1. 第1のアクチュエータによって所定方向に移動する可動体と、該可動体が移動する際に生じる反力によって該可動体とは反対の方向に移動するカウンタマスと、該カウンタマスを移動させるための駆動力を発生する第2のアクチュエータとを備えた移動装置を制御する移動制御方法であって、
    予め前記可動体と前記カウンタマスとを相対移動させ、前記可動体と前記カウンタマスとの重量比に基づいて、所定の条件を満たすために前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力を求める駆動力算出工程と、
    前記第1のアクチュエータによって前記可動体を移動させる際に、前記駆動力算出工程で求めた前記駆動力で前記第2のアクチュエータを駆動することで前記カウンタマスの動作を制御する制御工程と
    を含むことを特徴とする移動制御方法。
  2. 前記駆動力算出工程は、前記可動体と前記カウンタマスとの相対移動に伴って前記可動体及び前記カウンタマスのそれぞれに加わる外力を考慮して、前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力を求めることを特徴とする請求項1記載の移動制御方法。
  3. 前記駆動力算出工程は、前記第1のアクチュエータを駆動して前記可動体と前記カウンタマスとを相対移動させる際に、前記重量比を複数設定して当該各重量比に応じた駆動力で前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する駆動工程と、
    前記駆動工程で前記可動体と前記カウンタマスとを相対移動させる際に、前記所望の条件に対応した評価値を算出する評価値算出工程と、
    算出した前記評価値が所望の値を満たす際の前記重量比に基づいて、前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力を設定する駆動力設定工程と
    を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の移動制御方法。
  4. 前記駆動力算出工程において所望の評価値が得られない場合、前記移動装置の構成を再検討する再検討工程を含むことを特徴とする請求項3記載の移動制御方法。
  5. 前記重量比を変化させる範囲を設定する範囲設定工程と、
    前記範囲設定工程で設定された範囲内で前記重量比を変化させて得られた複数の評価値のなかで、最も良い評価値が許容範囲であるか否かを判断する判断工程と、
    前記最も良い評価値が前記許容範囲外であった際に、前記移動装置の組み立て不具合を確認する確認工程と
    を更に含むことを特徴とする請求項3記載の移動制御方法。
  6. 前記第1のアクチュエータは、前記可動体に接続された第1部材と、該第1部材とは非接触で、且つ該第1部材との間で前記可動体を移動させるための推力を発生させる第2部材とを備え、
    前記カウンタマスは、前記第2部材の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の移動制御方法。
  7. 第1のアクチュエータによって所定方向に移動する可動体と、該可動体を駆動する際に生じる反力によって該可動体とは反対の方向に移動するカウンタマスと、該カウンタマスを移動させるための駆動力を発生する第2のアクチュエータとを備えた移動装置と、
    前記第2のアクチュエータを駆動する駆動部とを備え、
    前記駆動部は、前記可動体と前記カウンタマスとの重量比に基づいて得られた所定の条件を満たすために必要な駆動力で前記第2のアクチュエータを駆動することを特徴とする移動制御装置。
  8. 前記第2のアクチュエータの駆動力は、前記可動体と前記カウンタマスとの相対移動に伴って前記可動体及び前記カウンタマスのそれぞれに加わる外力を考慮して設定されていることを特徴とする請求項7記載の移動制御装置。
  9. 前記第1のアクチュエータは、前記可動体に接続された第1部材と、該第1部材とは非接触で、且つ該第1部材との間で前記可動体を移動させるための推力を発生させる第2部材とを備え、
    前記カウンタマスは、前記第2部材の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項7又は請求項8記載の移動制御装置。
  10. 光学系を介してマスクのパターンを基板上に露光する露光手段と、前記マスクを移動させるマスクステージと、前記基板を移動させる基板ステージとを備える露光装置であって、
    前記マスクステージと前記基板ステージとの少なくとも一方は、請求項7から請求項9の何れか一項に記載された移動制御装置を含むことを特徴とする露光装置。
  11. 前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する位置計測部(84、101〜103、108)を備え、
    前記第2のアクチュエータが前記カウンタマスを駆動する際の駆動力は、当該駆動力、前記マスクステージ又は前記基板ステージの少なくとも一方を含む露光装置本体の動き、並びに前記位置計測部が受ける影響の少なくとも1つが最小となるように最適化されていることを特徴とする請求項10記載の露光装置。
  12. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程において請求項10又は請求項11記載の露光装置を用いて露光を行う露光工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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