JP4328935B2 - 数珠状のシリカゾル、その製法及びインクジェット記録媒体 - Google Patents
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Description
本発明の第1発明は、数珠状(Rosary shaped)シリカゾル及びその製法に関する。
そして、本発明の第2発明は、水性インクを用いて記録を行うインクジェット記録媒体に関し、より詳しくはインク吸収性の高い数珠状シリカゾルを含有するインク受容層用コーティング組成物及びそのインク受容層を有するインクジェット記録媒体に関する。
なお、数珠状シリカゾルはそのコロイダルシリカ粒子の形状に特徴を有し、固体表面上で乾燥されると優れた被膜性と多孔性を示し、各種コーティング剤のマイクロフィラー、結合剤、改質剤、触媒担体など種々の分野に用いられる。
背景技術
シリカゾルは一般に、低粘度の状態から高粘度の状態を経て終局的にゲル化する性質を有する。従って、同一のSiO2含量であるならば、高粘度品よりも低粘度品の方が安定性が高いと評価される。また、シリカゾルは、それに含まれるコロイダルシリカ粒子の形状が真球に近い程、一層低い粘度を示す。それ故に、従来より、球状のコロイダルシリカ粒子からなるゾルを効率よく製造するための改良に係わる提案は多いが、シリカゾル中に分散しているコロイダルシリカ粒子の形状をコントロールすることによりシリカゾルの性能を改良しようとする提案は少ない。
従来から知られているコロイダルシリカ粒子の形状としては、米国特許第2680721号明細書に添付された図面に、代表的に三つのタイプが示されている。その一つは、上記の如き球状のものであり、同図面第1図に示され、その二は、短径に対する長径の比がほぼ2〜3の非球状のものであり同図面第2図下段に示されている。そしてその三は、同図面第3図下段に示されている不定形のものである。この3番目の不定形の粒子は、この米国特許第2680721号明細書に説明されているように、より小さいシリカ粒子が鎖状に連結することによって形成された3次元網目構造体からその鎖の切断によって生じた分断片が粒子成長した結果生じたものであり、1個の粒子に着目すると、細長い形状を有するが、その伸長が同一平面内に存在するように制御されてはいない。
上記米国特許第2680721号明細書は、球状のコロイダルシリカ粒子からなるシリカゾルをつくる方法として、粒子径5nm以上の球状シリカゾルに1価の塩基を加えてpH7〜10.5とし、電解質の不存在下に160〜300℃で加熱する方法を開示している。
米国特許第2900348号明細書は、水ガラスの水溶液に酸を加えることによって生成させたシリカゲルを水洗し、このシリカゲルにアルカリを加えてpH9〜9.5とし、更に95〜100℃で加熱することによるシリカゾルをつくる方法を開示している。この方法は所謂解膠法と呼ばれるものであって、この方法により得られたシリカゾルのコロイダルシリカ粒子は、上記2番目又は3番目のタイプの形状を有するものである。
米国特許第5521497号明細書(対応日本出願:特開平1−317115号公報)は、活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径3〜30nmの酸性シリカゾルに、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物をシリカに対してCaO、MgO又はこれらの両者として0.15〜1.00重量%加えた後、アルカリ金属水酸化物をSiO2/M2O(M:アルカリ金属原子)モル比が20〜300となるように加え、得られた液を60〜300℃、0.5〜40時間加熱することによる細長い形状のシリカゾルの製造法が開示されている。この方法によるコロイダルシリカ粒子は5〜40nmの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状のシリカ粒子である。
インクジェット記録方式は、ノズルから高速で射出したインク液滴を、被記録材に付着させて、画像・文字などを記録する方式であり、比較的高速、低騒音、フルカラー化が容易であることなどから、各種プリンター、ファクシミリ、コンピューター端末などさまざまな分野で使用されている。
この方式では、使用されているインクは多量の溶媒を含んでいるので、高い記録濃度を得るためには大量のインクを用いる必要がある。また、インク液滴は連続的に射出されるので、最初の液滴が吸収されないうちに次の液滴が射出され、インク液滴が融合してインクのドットが接合するという不具合を生じやすい。従って、このインクジェット記録方式で使用される記録紙及びシートとしては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく、鮮やかであること、インクの吸収が速くて、インクのにじみがないことなどが要求される。
紙はそれ自体がインクを吸収することができるため、そのままでもインクジェット方式による記録が可能であるが、高い記録濃度を得るためには塗工によりインク受容層を設ける必要がある。また、合成紙やOHPに用いられるPET(ポリエチレンフタレート)フィルムなどのインクの吸収性を有しないシートにインクジェット方式で記録をするために、塗工によりインク受容層を設けることは不可欠である。
これまで、多孔性顔料、シリカゾル、アルミナゾルなどを単独又は混合して使用し、これに水性樹脂バインダーを添加したコーティング剤を紙又はシートに塗布乾燥することにより、紙又はシート上にインク受容層を設けてインク吸収性、吸収速度、色彩性、高濃度印字性などの向上を図ってきた。
例えば、特開昭61−19389号公報にはアニオン性球状コロイダルシリカとポリビニルアルコールからなるインク受容層が、特開昭60−219084号公報にはカチオン性球状コロイダルシリカと沈降性シリカパウダーとポリビニルアルコールなどの水性樹脂からなるインク受容層が提案されている。
特開平4−201286号公報には水分散性ポリマーと数珠状に連結及び/又は分岐した形状のコロイダルシリカと他の粒子とを主成分とするインク受容層組成物が、特開平6−92011号公報にはカチオン変性された非球状のコロイド状シリカとポリビニルアルコールからなるインク受容層組成物が記載されている。特開昭60−204390号公報には1次粒子径10〜30nmの気相法シリカを2次凝集させて使用する方法が提案されている。また、特開平7−276789号公報には平均1次粒子径が10nm以下のシリカ微粒子と水溶性樹脂から形成される空隙率50〜80%を有する3次元網目構造のインク受容層が提案されている。さらに、特開平2−276671号公報には、多孔質アルミナ水和物からなる層の上に多孔性微粉シリカからなる層を設けたインク受容層が提案されている。
上記した各種の方法は、一般に受容層被膜中に空隙を形成して、そこにインクを吸収させるものであるが、同時に受容層形成に用いるバインダー自体は膨潤作用でインクを吸収し、保持するタイプのものが多く用いられている。すなわち、大きな空隙を有するフィラーとインクを吸収するバインダーとの適切な混合によりインク受容層組成物が形成されている。
上記例において、これまでのコロイダルシリカでは空隙量が少なすぎ、インクの吸収が不足する上に、膜厚を大きくすると被膜にクラックが発生したり、被膜の強度が弱くなったりする欠点を有している。
シリカパウダーを用いる場合にはインク吸収量は充分大きくなるが、それ自体の結合力がないために、水性樹脂量を多くしないと膜強度が出なかったり、膜表面のつやがなくなるなどの欠点を有している。
粒子径4〜150nmの球状のコロイダルシリカ粒子からなるゾルは安定性が高く、種々の用途分野に用いられているが、この良好な分散性を与えている粒子の球形は、場合によっては、例えば、このシリカゾル含有組成物から形成された被膜にクラックを生じ易くさせたり、また、このシリカゾルとセラミックファイバーを含有する組成物を乾燥するときにも、コロイダルシリカ粒子の移行が起こり、その乾燥物表面が粉立ち易い等の実用上の問題を生起させる。このような問題が起こると、シリカゾルに更に別の成分を加えて改良することが行われるが、充分な改良を達成することは容易でない。
触媒担体やインクジェット記録用紙やフィルムのインク受容層などに用いた場合には球状シリカゾルでは空隙が不足することがあり、適切なゲル化剤を用いることにより空隙の増加を図る方法も採られているが制御は容易ではない。
上記通常の解膠法によって得られるシリカゾルは、その安定性が充分でなく、場合によっては、保存中にシリカの沈澱が生じることもある。そのコロイダルシリカ粒子は非球状であるが、上記球状のコロイダルシリカ粒子からなるシリカゾルを用いた場合に生じる問題をやはり生じさせる。
ヒュームドシリカや沈降性シリカパウダーを湿式粉砕することにより3次元シリカゲル構造のコロイダルシリカ粒子の分散液(シリカゾル)を製造することも行われているが、この場合には結合性がないことや透明性が不足することなどから用途も限定されている。
発明の開示
本発明の第1発明は、コロイダルシリカ粒子の形状を改変することにより、造膜性、結合性、多孔性などに改良された性能を示す安定なシリカゾルを提供しようとするものであり、更に、この改良に係わるシリカゾルを効率よく製造する方法を提供しようとするものである。
本発明の第2発明は、上記した従来の技術に鑑みてなされたものである。その目的は、水性又は油性インクによるインクジェット方式の印字において、高いインクの吸収性を有し、高品位の画像形成を可能にするインクジェット記録媒体(インクジェット記録用紙及びシート)に使用するインク受容層用コーティング組成物及びそのインク受容層を有するインクジェット記録媒体を提供することにある。
第1発明のシリカゾルは、SiO2濃度50重量%以下の濃度を有し、安定である。そしてこのシリカゾルの液状媒体中に分散しているコロイダルシリカ粒子の形状が、動的光散乱法による測定粒子径D1として50〜500nmの大きさを有し、電子顕微鏡によって観察するとこの粒子は球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合するシリカからなり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった形状を有し、そしてつながり度合として球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素ガス吸着法によって測定される粒子径)D2と上記D1の比D1/D2値が3以上である数珠状である点に特徴を有する。
平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2濃度5〜40重量%の安定なシリカゾルの製造法は下記(a)、(b)、(c)及び(d)工程:
(a)SiO2として0.5〜10重量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径が3〜8nmの酸性シリカゾルに、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有する水溶液を、上記活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM2O3とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1〜10重量%となる量を加えて混合する工程、
(b)(a)工程により得られた混合液(a)に、平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(a)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(a)との混合により得られる混合液(b)の全シリカ含量(A+B)が混合液(b)においてSiO2濃度5〜40重量%となる量加えて混合する工程、
(c)(b)工程により得られた混合液(b)にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えて混合する工程、及び
(d)(c)工程により得られた混合液(c)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱する工程、
より効率よく得られる。
第1発明のシリカゾルを構成するコロイダルシリカ粒子は電子顕微鏡を用いた撮影写真によってその形状を見ることが出来る。このシリカゾル中に存在する多数のコロイダルシリカ粒子は、形状が同一に限られていないが、共通して数珠状を呈する。この多数のコロイダルシリカ粒子はほぼ真直につながったもの、屈曲してつながったもの、分枝してつながったもの、環状につながったものの4種類に大別されるが、それらの分率を正確な数字で表すことは困難である。けれども写真によれば、屈曲してつながったものと分枝してつながったものの分率が最も高く、これらのタイプのものが大半を占める。
1個の粒子に着目すると、この粒子は数珠の球に相当する球状コロイダルシリカ粒子と糸に相当する接合部のシリカから成っている。そして、その接合部はくびれている。即ち、つながった2個の粒子のみに注目すると、それらは鉄亜鈴(ダンベル)型を呈している。本発明のコロイダルシリカ粒子が細長い形状ではなく、数珠状を示すことはシリカゾルの製造法の違いによるもので、数珠状の度合(球状コロイダルシリカ粒子のつながり度合)は製造条件により変わり、この度合は製造の経験則に従って定められる。その形状は、数珠状(Rosary shaped)又はパールネックレス状(Perl necklace shaped)と表現できる。
一定の方法、条件によってつくられたシリカゾル中の多数のコロイダルシリカ粒子はつながりの度合も、ある範囲でコントロールされている。第1発明の製造方法によって得られるシリカゾルのコロイダルシリカ粒子は平均粒子径10〜80nmのコロイダルシリカ粒子がつながったものであるが、シリカゾル中の多数のコロイダルシリカ粒子の長さは一定していない。けれども写真によれば長さは球の5倍以上あり、通常5倍〜数10倍の長さを有する粒子が大半を占める。
第1発明のシリカゾルを構成する上記の如き数珠状のコロイダルシリカ粒子は、更にもう1つ特徴を有している。それは、数珠状のつながりが同一平面内に存在するということである。屈曲していても、また分技状であっても同一平面内のつながりを有するから、全ての粒子は形状が異なっていても重ならない限り、同一平面内に、これら粒子の球状コロイダルシリカ粒子の大きさに相当する高さで横たえることが出来る。電子顕微鏡写真では第1発明のコロイダルシリカ粒子は重なりやすく、1個の粒子の一端と他端とを見定め難く、従ってその粒子の長さを測定し難いが、3次元方向でのコロイダルシリカ粒子のつながりがあれば団子状になることが写真でも判断することが出来、球状シリカ1〜2個の3次元方向へのつながりはあるものの、基本的には3次元方向には長くつながっていないと言える。
このような第1発明のシリカゾルを構成するコロイダルシリカ粒子の大きさは、電子顕微鏡写真から推定される長さで表すのは適切でなく、長さに対応する粒子の大きさとして測定できる動的光散乱法による測定値で表すのが適切である。この動的光散乱法による粒子径の測定法は、ジャーナル・オブ・ケミカル・フィジックス(Journal of Chemical Physics)第57巻11号(1972年12月)第4814頁に説明されており、例えば市販の米国Coulter社製model N4と呼ばれる装置により容易に測定することが出来る。第1発明のシリカゾルを構成するコロイダルシリカ粒子の大きさとしての粒子径(D1)は、動的光散乱法による測定値で表すと50〜500nmである。
第1発明のコロイダルシリカ粒子を構成する球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(D2)は通常窒素吸着法(BET法)により測定された比表面積Sm2/gから、D2=2720/Sの式によって与えられる。
従って、上記動的光散乱法によって測定された粒子径D1nmと上記D2nmとの比D1/D2は、数珠状のコロイダルシリカ粒子のつながり度合(長さの度合)を意味し、第1発明のシリカゾルはこのD1/D2の値が3以上であり、通常4〜20である。
第1発明のシリカゾルを構成する球状コロイダルシリカ粒子を接合するシリカは、このシリカゾルの製造法に由来して若干量の、接合に使用されるシリカゾル中のSiO2に対して0.5〜10重量%のII価又はIII価の金属酸化物を含有するが、実質的には非結晶のシリカである。
第1発明のシリカゾルは、通常50重量%以下、好ましくは5〜40重量%のSiO2を含有する。第1発明のシリカゾルは球状コロイダルシリカ粒子が同一平面内で数珠状につながっているため、第1発明のシリカゾルの粘度は球状シリカゾルよりも高くなる。このシリカゾルの粘度は、シリカゾル中の球状コロイダルシリカ粒子のつながりの度合とSiO2の含有率が高い程、高い値となるが、上記SiO2濃度50重量%以下では、室温で数mPa・s〜1000mPa・s程度である。そしてこのシリカゾルはこのような高い粘度の場合にも安定性が高く、保存中にシリカの沈澱が生じることもゲル化が起こることもない。
更にこのシリカゾルは、媒体が水、有機溶媒、水溶性有機溶媒と水との溶液のいずれであっても良い。媒体が水である水性のシリカゾル、媒体が有機溶媒であるオルガノシリカゾルのいずれも、そのコロイダルシリカ粒子表面に存在するシラノール基によって活性であり、媒体の除去につれて終局的に不可逆的にシリカゲルに変わる。オルガノシリカゾルの媒体である有機溶媒としては、このコロイダルシリカ粒子の活性を阻害しないような通常のものでよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール等の多価アルコール類、ジメチルエーテル、エチレングリコールのモノメチルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒、メチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、その他等が挙げられる。
第1発明のシリカゾルとして、そのコロイダルシリカ粒子が平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状コロイダルシリカ粒子が数珠状につながり、動的光散乱法による粒子径が50〜500nmであるものは前記の如く(a)、(b)、(c)及び(d)の各工程を経ることにより先ずアルカリ性の水性シリカゾルとして得られる。
この(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイド水溶液は、珪酸及び粒子径3nm未満の珪酸の重合体粒子が共存する液であり、公知の方法により容易に得られる。好ましい活性珪酸のコロイド水溶液は、水溶性珪酸塩、例えばSiO2/M2O(但し、Mはアルカリ金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)モル比が2〜4程度の水ガラスの希釈水溶液を陽イオン交換処理することにより得られ、通常0.5〜5重量%を含有し、pH6以下、好ましくは2〜6であるものが用いられる。そしてこのpHは、上記水ガラス水溶液を陽イオン交換処理する際、その中の陽イオンの一部を残存させることによっても、あるいはその中の陽イオンの全部又は一部を除いた後、得られた活性珪酸のコロイド水溶液に少量のアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基などを加えることによっても容易に調節することが出来る。この活性珪酸のコロイド水溶液は不安定であって、ゲル化し易い性質を有するので調製直後のものが好ましい。第1発明の目的とするシリカゾルが得られる限り、この活性珪酸のコロイド水溶液は、他の成分を含有していてもよく、そして微量の陽イオン、陰イオンを含有していてもよい。
(a)工程に用いられる平均粒子径3〜8nmの酸性シリカゾルの粒子径は窒素吸着法で測定するのが困難であり、一般的にシアーズ法が採用されている。
窒素吸着法ではシリカゾルを乾燥して、その粉末の比表面積を窒素吸着法により測定するものであるが、平均粒子径が小さい場合には乾燥時にコロイダルシリカ粒子同志の結合が起こり、比表面積が低下することから真の値を測定することが困難となる。シアーズ法は、アナリティカル ケミストリー(Analytical Chemistry)第28巻12号(1956年)第1981頁記載のシアーズ滴定法で、液の状態で測定されるので、真の値を測定することが出来る。
この平均粒子径3〜8nm、SiO2濃度0.5〜10重量%、pH2〜6である酸性シリカゾルは、従来から知られている任意の方法、例えば、米国特許第268071号、同第2900348号、特公平4−55127号等の明細書に記載の方法で造られたものでよく、動的光散乱法による測定粒子径(D1)とシアーズ法粒子径により測定された粒子径(D3)との比D1/D3の値が5未満のものであれば、そのコロイダルシリカ粒子の形状は球状でも非球状でもよい。けれども均質な数珠状シリカゾルを得るためには動的光散乱法による測定粒子径の小さい球状のシリカゾルを用いるのが好ましい。この酸性シリカゾルはアルカリ性シリカゾルを陽イオン交換処理することにより得られ、pHはアルカリ性シリカゾルを陽イオン交換処理する際、その中の陽イオンの一部を残存させることによっても、あるいはその中の陽イオンの全部又は一部を除いた後、得られた酸性シリカゾルに少量のアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基などを加えることによっても容易に調節することが出来る。この酸性シリカゾルは市販品を使用することが出来る。
(a)工程においてpHが2〜6である活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径が3〜8nmの酸性シリカゾルに水溶性のII価又はIII価の金属の塩が単独又は混合物として、好ましくはその水溶液として加えられる。この添加されるII価又はIII価の金属の塩の量は、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM2O3とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として、上記活性珪酸のコロイド水溶液中又は酸性シリカゾル中のSiO2に対し1〜10重量%となる量である。また、この添加は撹拌下に行うのがよく、混合温度及び時間には制限が無く、2〜50℃で5分〜1時間程度でよい。加えられるII価又はIII価の金属の塩としては、Ca、Mg、Sr、Ba、Zn、Sn、Pb、Ni、Co、Fe、Al、In、Y、Tiなどの塩化物、硝酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩などの無機酸塩及び有機酸塩が挙げられる。
(b)工程では、上記(a)工程により得られた混合液(a)に平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルが加えられる。この平均粒子径(窒素吸着法により測定される粒子径/D2nm)が10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルは水ガラスやアルキルシリケイトを原料として従来から知られている任意の方法で造られたものでよく、工業材料として市販されているものを使うことが出来る。市販されているシリカゾルがアルカリ性の場合には、このアルカリ性ゾルを陽イオン交換処理をすることにより容易に酸性シリカゾルを得ることが出来る。このシリカゾルはSiO2濃度10〜50重量%のものを用いることが出来る。このシリカゾルは通常動的光散乱法による測定粒子径D1とD2の比D1/D2値が2未満であり、出来るだけこの値の小さいものを用いるのが好ましい。このシリカゾルの添加は、(a)工程の終了後なるべく早く、そして、撹拌下に行うのが好ましい。また、この混合の温度及び時間には特に制限はなく、2〜50℃で5分〜1時間程度でよい。
(b)工程において添加される平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルの量は、酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と(a)工程により得られた混合液(a)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ(b)工程により得られる混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)がSiO2濃度として5〜40重量%となる量である。
(c)工程では、上記(b)工程により得られた混合液(b)にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩が加えられる。この添加は、(b)工程の終了後なるべく早く、そして、撹拌下に行うのが好ましい。また、この混合の温度及び時間には特に制限がなく、2〜50℃で5分〜1時間程度でよい。加えられるアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩は(b)工程により得られた液と均一に混合されるのが好ましく、直接又は水溶液として添加される。アルカリ金属水酸化物としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等の水酸化物が挙げられる。水溶性有機塩基としてはテトラエタノールアンモニウム水酸化物、モノメチルトリエタノールアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物などの第4級アンモニウム水酸化物類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペラジン、モルホリンなどのアミン類などが挙げられる。また、水溶性珪酸塩としては珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、前記の第4級アンモニウム水酸化物の塩基成分からなる第4級アンモニウムシリケイトなどが例示される。これらアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基、水溶性珪酸塩等は混合して用いてもよい。
(c)工程において上記アルカリ金属水酸化物、有機塩基又は水溶性珪酸塩の添加量は(c)工程により得られる混合液(c)のpHが7〜11となる量である。このアルカリ金属水酸化物のアルカリ金属原子又は有機塩基の分子をMで表せば加えられるアルカリ金属水酸化物、有機塩基又は水溶性珪酸塩の量は、(c)工程により得られる混合液(c)中のシリカ含量に対して(c)工程により得られる液中のアルカリ金属又は有機塩基の量がSiO2/M2Oモル比で50〜800となる量である。
(d)工程では、上記(c)工程により得られた混合液(c)が加熱される。この加熱は100〜200℃で行われ、加熱時間は0.5〜50時間程度必要である。また、この加熱は、上記液の撹拌下に行うのが好ましく、そしてなるべく水の蒸発の起こらない条件下に行うのが好ましい。
混合液(c)を加熱する際、撹拌での単位体積当たりの所要動力は0.01〜5kW/m3が必要である。特に単位体積当たりの所要動力を0.01〜0.10kW/m3とすると、シリカゾル中のウェットシリカゲルの生成を抑制することが出来て好ましい。
この加熱によって球状コロイダルシリカ粒子(粒子径D2)とその球状コロイダルシリカ粒子を接合するシリカが脱水縮合反応により結合し、一平面のみでつながり、動的光散乱法により測定される粒子径(D1)が50〜500nmでD1/D2値が3以上の数珠状コロイダルシリカ粒子が生成する。
従って得られた液はシリカゾルであるが、SiO2濃度は通常5〜40重量%であり、濃度の低い場合には更に濃縮することが出来る。この際、濃縮シリカゾル中に存在していてはシリカゾルの安定化の妨げになる量又はそれ以上の陰イオンを(d)工程により得られたシリカゾルから除くことが好ましい。この除去には限外濾過膜や逆浸透膜のような微細多孔性膜を用いる方法やイオン交換樹脂を用いる方法がある。(d)工程により得られたシリカゾル又はこの濃縮後のシリカゾルは、適宜アルカリ添加によるpH調整を行ってもよい。
上記(d)工程により得られたシリカゾル又はこれから適当量の陰イオンや陰イオンと水が除かれたシリカゾルは、SiO2濃度10〜50重量%であり、室温で数mPa・s〜1000mPa・s程度の粘度を有し、そしてpH8〜11を示す。このシリカゾル中には陰イオンが100〜2000ppm含まれているが、極めて安定である。またこのシリカゾルはSiO2/M2O(但し、Mはアルカリ金属原子又は有機塩基を表し、Oは酸素原子を表す。)モル比50〜800となる量のアルカリ金属イオン、有機塩基が含まれ、更にII価又はIII価の金属が金属酸化物に換算してSiO2に対して100〜10000ppm程度含まれる。
そしてこのシリカゾルのコロイダルシリカ粒子は、上記(d)工程によって既に形成された形状と大きさを保ち、上記シリカゾル中に存在するII価又はIII価の金属酸化物を含有している。これら化学分析は通常の方法により容易に行うことが出来る。このコロイダルシリカ粒子の動的光散乱法粒子径は、市販の装置によって容易に測定され、50〜500nmである。
上記第1発明の方法によって得られたシリカゾルは、水の除去によって終局的に不可逆的にシリカゲルに変わる。このシリカゾルはアルカリ性の水性シリカゾルであるが、これを陽イオン交換処理すれば、酸性の水性シリカゾルが得られ、これに別のアルカリを加えることにより上記とは別のアルカリ性の水性シリカゾルを得ることが出来る。この酸性のシリカゾルとしてはpH2〜4のものが好ましい。また、これらアルカリ性の水性シリカゾル又は酸性の水性シリカゾルから、陽に帯電したコロイダルシリカ粒子から成る水性シリカゾルを、通常の方法により得ることが出来る。更に、これら水性シリカゾルから、その媒体の水を通常の方法、例えば蒸留置換法等により有機溶媒によって置換することにより、オルガノシリカゾルが得られる。これら酸性の水性シリカゾル、陽に帯電した粒子から成る水性シリカゾル、オルガノシリカゾルのいずれも、そのコロイダルシリカ粒子は既に(d)工程において形成された形状を保持し、媒体の除去によって終局的に不可逆的にシリカゲルに変わる。
アルカリ性の水性シリカゾル、酸性の水性シリカゾル、陽に帯電したシリカゾルの各種別毎に、同種の第1発明によるシリカゾルと従来のシリカゾルとの混合によって安定なシリカゾルを得ることが出来る。オルガノシリカゾルについても、溶媒間に相溶性があって、溶媒によるコロイダルシリカ粒子の凝集が起こらなければ、第1発明によるシリカゾルと従来のシリカゾルとの混合によって安定なシリカゾルを得ることが出来る。
シリカゾルのコロイダルシリカ粒子が数珠状で、しかも平均粒子径が10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内のみに上記D1/D2の値で3以上になるようにつながり、そして動的光散乱法による測定粒子径が50〜500nmであるという数珠状の形状は、第1発明のシリカゾルの製造法によるものである。このコロイダルシリカ粒子の生成メカニズムの完全解明は困難であるが下記のように考えられる。
先ず、(a)工程においてpHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径が3〜8nmの酸性シリカゾルに、水溶性のII価又はIII価の金属塩を単独又は混合して添加すると、II価又はIII価の金属イオンが活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子表面のシラノール基に捕捉される。即ち、(a)工程により得られた混合液(a)中では活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子はその表面が全体では負の電荷であるが、部分的には正の電荷を有している。
(b)工程において、(a)工程により得られた混合液(a)に平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを加えると、負の電荷を持っている平均粒子径10〜80nmのコロイダルシリカ粒子表面に(a)工程により得られた部分的に正の電荷を有している、活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子が、電気的及び物理的に吸着される。この段階では数珠状の凝集は起きていない。
(c)工程において、(b)工程により得られた混合液(b)にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えることにより、(b)工程により得られた、その表面に部分的に正の電荷を有している活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子が吸着された平均粒子径10〜80nmのコロイダルシリカ粒子は、そのシラノール基にアルカリ金属イオン又は有機塩基が吸着され、かつII価又はIII価の金属イオンの存在によって凝集が起こる。この凝集は数珠状の凝集から3次元のゲル状凝集まであるが、この段階ではコロイドは結合していない。
(d)工程において、(c)工程により得られた混合液(c)中のコロイダルシリカ粒子は、温度の上昇により3次元のシリカゲルは解膠してシリカゾルとなり、一平面内のみの数珠状の凝集がすすみ、かつ、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子と活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子が脱水縮合により結合する。この際、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合する金属酸化物含有の活性珪酸のコロイド又は3〜8nmのコロイダルシリカ粒子のバランスにより一連のプロセスの結果、(d)工程終了後の液中に、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみでつながり、動的光散乱法による測定粒子径が50〜500nm、上記D1/D2値3以上の数珠状のコロイダルシリカ粒子が生成する。
第2発明では、上記の数珠状シリカゾルの中でも平均粒子径10〜50nmの球状コロイダルシリカ粒子が数珠状につながった数珠状コロイダルシリカ粒子を水性樹脂を含有するインク受容層用コーティング組成物に用いることにより、インクの吸収性が大きく、吸収速度が速く、インクの発色性が良いことを見いだした。
第2発明は、平均粒子径10〜50nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が水中に分散されてなるシリカゾルと水性樹脂を含有することを特徴とするインクジェット記録におけるインク受容層用コーティング組成物である。
並びに、平均粒子径10〜50nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子と水性樹脂を含有するインク受容層を有することを特徴とするインクジェット記録媒体である。
第1発明の数珠状シリカゾルの製造方法について以下詳細に説明する。
(a)工程において用いられる活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径3〜8nmの酸性シリカゾルのSiO2濃度が0.5重量%未満でもよいが、この場合には(b)工程で使用する平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルのSiO2濃度を高くしなければならないので効率的ではない。また、上記SiO2濃度が10重量%を越えると(a)工程でゲル化が起きたり、コロイダルシリカ粒子の凝集が大きくなりすぎるため好ましくない。(a)工程においては活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子の凝集は小さい方が好ましい。
また、この活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径3〜8nmのシリカゾルのpHは2〜6であるものが好ましい。このpHは2未満でもよいが、(a)工程で添加され、コロイダルシリカ粒子に吸着されたII価又はIII価の金属イオンが過剰の酸によって脱着されやすくなるため好ましくない。また、pHが6を越えると(a)工程でコロイダルシリカ粒子の凝集が大きくなりすぎるため好ましくない。
(a)工程に使用される酸性シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子の平均粒子径が8nmを越えると、(d)工程における反応性が不足するため、目的とする数珠状コロイダルシリカ粒子が得られないので好ましくない。
(a)工程においてこの活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径3〜8nmの酸性シリカゾルに水溶性のII価又はIII価の金属の塩は単独又はそれらの混合物として加えると、均一な混合を容易に達成出来る。この均一な混合は、加えられたII価又はIII価の金属イオンが活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子による均一な捕捉を容易ならしめるのに重要である。
このII価又はIII価の金属の塩としては特にカルシウム又はマグネシウムの塩が好ましいが、これはこのイオンの捕捉が好ましい形で行われるためと推定される。
(a)工程に使用される活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径3〜8nmの酸性シリカゾル中には、原料の水ガラス、水ガラスの希釈水、反応容器などに由来するII価又はIII価の金属イオンが微量存在するが、その中でも活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子表面に捕捉されているものは(a)工程において添加されるII価又はIII価の金属イオンと同様に作用する。(a)工程に加えられるII価又はIII価の金属の塩の単独又は混合物の量が、活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径3〜8nmの酸性シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM2O3とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1重量%未満では最終の生成コロイダルシリカ粒子の数珠状の度合が低くなるため好ましくない。また、10重量%を越えると(a)工程でのコロイダルシリカ粒子の凝集が著しくなりすぎたり、最終の生成コロイダルシリカ粒子が3次元ゲル構造を呈するようになることから好ましくない。
上記II価又はIII価の金属の塩の添加は均一な混合を容易ならしめるように、撹拌下に、SiO2濃度5〜20重量%程度の水溶液として添加される。
(b)工程に使用される酸性球状シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法粒子径/D2)が10nm未満では球状コロイダルシリカ粒子を接合するシリカの量が多くなりすぎ、最終工程で目的とする数珠状シリカゾルを得ることが困難であるため好ましくない。また、この粒子径が80nmを越えると最終工程での数珠状コロイダルシリカ粒子の動的光散乱法による測定粒子径が500nmを越えるため、得られた数珠状コロイダルシリカ粒子が、沈降しやすくなるため好ましくない。従って、平均粒子径は10〜80nmのものが好ましく、特に12〜50nmのものが好ましい。
また、この平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルのpHは2〜6のものが好ましい。このpHは2未満でもよいが、不要な陰イオン量が増大するため好ましくないし、6を越えると(b)工程でコロイダルシリカ粒子の不均一な凝集が起きるため好ましくない。この平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子表面のシラノール基には少量のNa+が吸着されることにより(a)工程の液中の過剰のII価又はIII価の金属イオンの吸着を抑制出来ることからpHは3〜5.5が特に好ましい。この酸性球状シリカゾルは、ゾル中に電解質(カチオン及びアニオン)の少ないもの、即ち電導度の小さいものが好ましい。
(b)工程において(a)工程により得られた混合液(a)に平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルを加えると、均一な混合を達成することが出来る。この均一な混合は、(a)工程により得られたII価又はIII価の金属イオンが吸着された活性珪酸のコロイド又は平均粒子径3〜8nmのコロイダルシリカ粒子が、平均粒子径10〜80nmのコロイダルシリカ粒子表面に均一に吸着されることを容易ならしめるのに重要である。
この平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルはSiO2濃度10〜50重量%で添加することが出来る。10重量%未満でも使用することが出来るが、(d)工程後、濃縮する際、多量の水の除去を要するため効率的でない。また、50重量%を越えてもよいが、50重量%を越える平均粒子径10〜80nmの酸性シリカゾルを得るのは困難であるため好ましくない。
(b)工程で加えられる平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)の量は、(a)工程により得られた混合液(a)に由来するシリカ含量(B)に対して、A/B重量比が5未満では最終生成コロイダルシリカ粒子が3次元ゲル構造を呈するようになることから好ましくなく、この重量比が100を越えると、上記D1/D2比が3未満となるため好ましくない。
(b)工程により得られた混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)がSiO2濃度として5重量%未満では目的とする数珠状コロイダルシリカ粒子を得るのは困難であるので好ましくなく、40重量%を越えると最終生成コロイダルシリカ粒子が3次元ゲル構造を呈するようになることから好ましくない。
(a)工程により得られた混合液(a)は長時間の放置によっては、液中のコロイダルシリカ粒子の凝集が進むため、なるべく早く(b)工程による平均粒子径10〜80nmの酸性球状シリカゾルが加えられる。
(b)工程により得られた混合液(b)は(a)工程により得られた混合液(a)よりは安定であるが、やはり長時間の放置によっては、液中のコロイダルシリカ粒子の凝集が進むため、なるべく早く(c)工程によるアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩が加えられる。これらアルカリ性物質の添加も、均一な混合を容易ならしめるように、撹拌下に、直接又は1〜20重量%程度の水溶液として添加される。
(c)工程におけるアルカリ性物質の添加量は、(c)工程により得られる混合液(c)のpHが7〜11になるような量で、pH7未満では(d)工程での球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカの間の結合が不充分となるため好ましくなく、11を越えると(d)工程においてコロイダルシリカ粒子の溶解が起こりやすくなるため好ましくない。(c)工程により得られる混合液(c)のpHと、液中のシリカとアルカリ性物質のSiO2/M2O(但し、Mはアルカリ金属原子又は有機塩基を表し、Oは酸素原子を表す。)モル比は連動しているが、液中の酸の量によってモル比は変わるのでpHで管理する方が好ましい。SiO2/M2Oモル比で表記すれば、アルカリ性物質の添加量はSiO2/M2/Oモル比50〜800となる量である。
(d)工程における加熱温度が100℃未満では球状コロイダルシリカ粒子とそれらを接合する金属酸化物含有のシリカとの結合が充分起こらないために前記D1/D2比が3以上の目的とするコロイダルシリカ粒子を得ることが出来ないので好ましくない。また、200℃を越えると球状コロイダルシリカ粒子同志の結合によって大粒子化が起きるために、目的とするコロイダルシリカ粒子を得ることが出来ないので好ましくない。
この(d)工程の加熱時間は0.5時間未満では球状コロイダルシリカ粒子とそれらを接合する金属酸化物含有のシリカとの結合が充分起こらないために目的とするコロイダルシリカ粒子を得ることが出来ないので好ましくない。また、50時間を超えてもよいが、製造時間が長くなりすぎ効率的ではない。
(d)工程終了後は、得られたゾルは冷却される。そして、このシリカゾルは所望に応じ水で希釈することも出来る。
工業製品としてのシリカゾルには安定性は欠かせない性質であり、そして通常SiO2として10〜50重量%の濃度が望まれる。この濃度においてアルカリ性の安定なシリカゾルを得るにはシリカゾル中に存在してよい陰イオンの濃度を必要に応じて調整する必要があり、また製品のpHが8〜11になるようにアルカリ陽イオン量を調整する必要がある。
(d)工程により得られたシリカゾルから陰イオンを除去するのに微細多孔性膜を用いると、陽イオンの除去も一緒に起こるので、シリカゾル中に残存するアルカリ陽イオンの不足が起こる場合がある。このようなときは、シリカゾルの安定化に必要となる量の前記アルカリ金属水酸化物、有機塩基等を更にシリカゾル中に補給しながら濃縮することによってあるいは濃縮後に補給することによって、安定なシリカゾルが得られる。限外濾過膜等の微細多孔性膜を用いる方法では、シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は膜を通過しないから、陰イオンと共に水が流出することによってシリカゾルは同時に濃縮される。この濃縮されたシリカゾルは、任意に水で希釈することも出来る。
(a)工程により添加されたII価又はIII価の金属のイオンは(d)工程によりシリカと結合し、接合部シリカ中に存在するか、一部はコロイダルシリカ粒子表面に結合又は強く吸着された形で存在する。この表面に存在するII価又はIII価の金属のイオンはシリカゾルの安定性を著しく阻害することはないが、得られた製品のシリカゾルを使用する場合に問題になることがある。
このコロイダルシリカ粒子表面に存在するII価又はIII価の金属のイオンは(d)工程後得られたシリカゾルに、加熱下に水ガラス又は活性珪酸のコロイド水溶液を添加することにより封鎖することが出来る。また、得られたシリカゾルを陽イオン交換処理することによっても吸着された金属イオンを除去することが出来る。
次に、第2発明について以下に詳細に説明する。
第2発明に使用する、平均粒子径10〜50nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が水中に分散されてなるシリカゾル(以下数珠状シリカゾルと記す)は、(a)〜(d)の工程からなる下記の方法で製造することができる:
(a)SiO2として0.5〜10重量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径が3〜8nmの酸性シリカゾルに、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有する水溶液を、上記活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM2O3とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1〜10重量%となる量を加えて混合する工程、
(b)(a)工程により得られた混合液(a)に、平均粒子径10〜50nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(a)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(a)との混合により得られる混合液(b)の全シリカ含量(A+B)が混合液(b)においてSiO2濃度5〜40重量%となる量加えて混合する工程、
(c)(b)工程により得られた混合液(b)にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えて混合する工程、及び
(d)(c)工程により得られた混合液(c)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱する工程。
上記の方法によって得られたシリカゾルは、水酸化ナトリウム安定型のアルカリ性の水性シリカゾルであるが、これを陽イオン交換処理すれば、酸性の水性シリカゾルが得られ、これに別のアルカリを加えることにより上記とは別のアンモニア安定型などのアルカリ性の水性シリカゾルを得ることができる。この酸性のシリカゾルとしてはpH2〜4のものが好ましい。また、これらアルカリ性の水性シリカゾル又は酸性の水性シリカゾルから、陽に帯電したコロイダルシリカ粒子から成る水性シリカゾルを、通常の方法により得ることができる。
第2発明においては、上記アルカリ性数珠状シリカゾル、酸性数珠状シリカゾル、陽に帯電した数珠状シリカゾルを用いることができる。また、使用前にアルカリ性シリカゾルに必要量の塩酸、ギ酸などの無機酸や有機酸水溶液を添加し中性ないし酸性にして使用することもできる。
第2発明において、数珠状シリカゾルはSiO2濃度5〜50重量%、pH2〜11のものを使用することができる。
第2発明に用いる数珠状シリカゾルは乾燥することにより数珠状につながったコロイダルシリカが凝集し空隙の大きなゲルを形成する特徴があり、水銀ポロシメーターにより測定した平均細孔直径は20〜80nmであり、累積細孔容積は0.7〜2.0cc/gという驚くほど大きな値を示す。すなわち、第2発明に用いる数珠状シリカゾルはゾルであるにもかかわらず、シリカパウダー並の累積細孔容積を有し、比較的高い粘度と良好な流動性を示す。また数珠状シリカゾルは優れた造膜性を有することから少ない量のバインダーによりクラックがなく、膜厚の大きい被膜を得ることができる。更に、第2発明に用いる数珠状シリカゾルは沈降性シリカパウダーや気相法シリカパウダーと異なり、乾燥により数珠状につながったコロイダルシリカ粒子が結合する性質を有していることから、少ないバインダーにより強度の強い被膜が得られる。
これらのことから第2発明のインク受容層用コーティング組成物はコーティングに適した粘度と流動性を示し、塗布、乾燥により、平滑でクラックがほとんどなく、つやの良好なインク受容層を得ることを可能とする。
また得られた受容層は含有されるコロイダルシリカ粒子の表面のシラノール基の存在により良好な帯電防止効果を有する。
第2発明に使用する水性樹脂としては天然高分子、水溶性樹脂及び樹脂エマルジョン等がある。天然高分子としてはガゼイン、大豆蛋白、澱粉、ゼラチンなどがあり、水溶性樹脂の例としては、親水性構造単位としてヒドロキシル基を有する樹脂として、ポリビニルアルコール(PVA)、セルロース系樹脂(メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等)、キチン類及び澱粉を、エーテル結合を有する樹脂として、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)及びポリビニルエーテル(PVE)を、そしてアミド基又はアミド結合を有する樹脂として、ポリアクリルアミド(PAAM)及びポリビニルピロリドン(PVP)を挙げることができる。樹脂エマルジョンとしては、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体エマルジョン、アクリル系重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体エマルジョン、エステル系重合体エマルジョン、ウレタン系重合体エマルジョン、オレフィン系重合体エマルジョン、エポキシ系重合体エマルジョン、塩化ビニリデン系重合体エマルジョンなどが挙げられる。紙又はフィルムのコーティング用として用いられる従来公知のバインダーを1種または2種以上を組み合わせて併用することができる。
また、上記数珠状シリカゾルがカチオン性を有する場合には必要に応じてカチオン変性の水溶性樹脂及びカチオン性樹脂エマルジョンを使用することができる。無定形又はベーマイト構造のアルミナゾルも併用することができる。
第2発明のインク受容層用コーティング組成物は基本的には数珠状シリカゾルと水性樹脂溶液を混合する方法により得ることができるが、樹脂エマルジョンの場合には、樹脂エマルジョン製造時にモノマー中に数珠状シリカゾルを添加して重合させる方法を採ることもできる。
第2発明において、数珠状につながったコロイダルシリカ粒子と水性樹脂の混合比はコロイダルシリカ粒子/水性樹脂重量比で100/5〜100/100、特に100/10〜100/50であることが好ましい。
重量比が100/5を越える場合は得られる受容層に著しいクラックが発生したり、インクのしみ込みムラができるため好ましくないし、100/100未満の場合には樹脂が多くなるため、インクの吸収量、吸収速度が小さくなるため好ましくない。
第2発明におけるインク受容層コーティング組成物中の数珠状につながったコロイダルシリカ粒子と水性樹脂の合計量は5〜40重量%であることが好ましい。5重量%未満では充分な膜厚の受容層が得られないし、40重量%を越えるとコーティング組成物の粘度が高くなりすぎたり、乾燥が速くなりすぎるため好ましくない。10〜30重量%が特に好ましい。
第2発明のインク受容層コーティング組成物には数珠状につながったコロイダルシリカ以外に、例えばカオリン、クレー、焼成クレー、一般的な粒子の大きい非晶質シリカ、一般的な粒子の大きい合成非晶質シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、アルミナ、コロイダルシリカ粒子、ゼオライト、合成ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタイト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント等、一般塗工紙製造分野で公知公用の各種顔料が1種もしくはそれ以上、併用することができる。
第2発明のインク受容層コーティング組成物の溶媒は一般的に水であるが、必要に応じて少量のアルコール類やグリコール類などの水溶性有機溶媒を用いることができる。
第2発明のインク受容層コーティング組成物は主として数珠状につながったコロイダルシリカ粒子と水性樹脂からなるが、それ以外に粒子の分散性を高めるために各種の無機塩類、pH調整剤として酸やアルカリを含んでいてもよい。また、塗布適性や表面品質を高める目的で各種の界面活性剤を使用してもよい。表面の摩擦帯電や剥離帯電を抑制するため、あるいは電子写真法において表面電気抵抗を調整するためにイオン導電性を持つ界面活性剤や電子導電性を持つ金属酸化物微粒子を含んでいてもよい。またインク記録において色素を固定し耐水性を高める目的で媒染剤を使用してもよい。また表面の摩擦特性を低減する目的で各種のマット剤を含んでいてもよい。また、色材の劣化を抑制する目的で各種の酸化防止剤、紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
第2発明のインク受容層コーティング組成物を塗布する紙基材としては特に限定されるものではなく、一般の塗工紙に使用される酸性紙、あるいは中性紙等が好ましく使用される。また多孔性、透気性を有するシート類も紙基材と見なすことができる。
また、第2発明のインク受容層コーティング組成物を塗布するプラスチックフィルム・シートとしては、例えばセロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET等)等の透明性の非常に高いプラスチックフィルム・シートや、ホワイトペット、合成紙などの透明性の低いフィルム・シートが挙げられる。上記基材として、紙とプラスチックフィルム・シートとの積層体を用いることもできる。
第2発明のインク受容層コーティング組成物は上記紙基材やプラスチックフィルム・シートにブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコーター、ダイコーター、リップコーター、カーテンコーター等の各種公知のもので塗布することができ、塗布後熱風乾燥機などにより60〜180℃で乾燥することによりインク受容層を形成することができる。また塗布、乾燥後、例えば、スーパーカレンダー、グロスカレンダー等で加熱、加圧下にロールニップ間を通すことにより、表面平滑性、透明性及び塗膜強度を向上させることが可能である。
第2発明のインク受容層用コーティング組成物を紙又はフィルムもしくはシートに塗布、乾燥して得られるインク受容層の膜厚は10〜50μmの範囲であることが好ましい。
膜厚が10μm未満の時はインクの吸収性、吸収速度が低下するため好ましくないし、50μmを越えると使用するインク受容層用コーティング組成物の使用量が多くなりすぎるため塗工が困難になったり、クラックが発生しやすくなるため好ましくない。
発明を実施するための最良の形態
第1発明である数珠状シリカゾル及びその製造法に関する、実施例及び比較例を以下に示す。
実施例1
市販のJIS3号水ガラス(SiO2/Na2Oモル比3.22、SiO2濃度28.5重量%)に純水を加えて、SiO2濃度3.6重量%の珪酸ナトリウム水溶液を得た。別途用意された商品名アンバーライト120Bの陽イオン交換樹脂充填のカラムに、上記珪酸ナトリウム水溶液を通すことにより、SiO2濃度3.60重量%、pH2.90、電導度580μS/cmの活性珪酸のコロイド水溶液を得た。
上記活性珪酸のコロイド水溶液888g(SiO2含量32.0g)をガラス製容器に投入し攪拌下に純水600gを加えて、SiO2濃度2.15重量%、pH3.07の活性珪酸のコロイド水溶液とした。次いで、これに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)59g(CaO含量2.02g)を攪拌下に室温で添加し、30分間攪拌を続行した。添加した硝酸カルシウムはCaOとしてSiO2に対して6.30重量%であった。
一方、平均粒子径(窒素吸着法/D2)20.5nmの酸性球状シリカゾルスノーテックスO−40(日産化学工業(株)製)(比重1.289、粘度4.10mPa・s、pH2.67、電導度942μS/cm、SiO2濃度40.1重量%)2000g(SiO2含量802g)を別のガラス容器に投入し、これに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液6.0gを攪拌下に添加し、30分攪拌を続行して、pH4.73、SiO2濃度40.0重量%の酸性シリカゾルを得た。
このシリカゾルの動的光散乱法による測定粒子径(D1)は、35.0nmでありD1/D2値は、1.71であった。また、電子顕微鏡観察によると、このシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状であり、単分散に近い分散を示し、コロイド粒子間の結合、凝集は認められなかった。
前記硝酸カルシウムを添加した活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に、上記20.5nmの酸性球状シリカゾルを攪拌下に添加し、30分間攪拌を続行した。
得られた混合液(b)は、酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が25.1であり、pH3.60、電導度2580μS/cmであり、混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)はSiO2濃度として23.5重量%であった。液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.242重量%であった。
次いで得られた混合液(b)に1.97重量%の水酸化ナトリウム水溶液330gを攪拌下に10分間かけて添加し、更に1時間攪拌を続行した。この水酸化ナトリウム水溶液の添加により得られた混合液(c)はpH9.22、電導度3266μS/cmを示し、SiO2濃度21.5重量%、SiO2/Na2Oモル比163.5であった。この混合液(c)中には少量のシリカゲルが観察された。
次いで、上記アルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス製のオートクレーブに仕込み、145℃で攪拌下3時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液は透明性コロイド色のシリカゾル[数珠状シリカゾルA]であり、SiO2濃度21.5重量%含有し、SiO2/Na2Oモル比200、pH9.62、比重1.141、粘度91.7mPa・s、電導度3290μS/cm、透過率59.0%であり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は177nmであった。
従って、D1/D2比は8.63である。電子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカからなり、球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内に数珠状に5個〜30個つながった数珠状コロイダルシリカ粒子であり、3次元のゲル構造粒子は認められなかった。このゾルの乾燥物の水銀ポロシメーターにより測定した累積細孔容積は1.23cc/g、平均細孔直径は49nmであった。
図1に、このようにして得られたシリカゾルの数珠状コロイダルシリカ粒子を電子顕微鏡を用いて撮影した写真を示す。
このシリカゾルを、0.001インチ(25μm)のアプリケーターを用いてガラス板に塗布し乾燥したところ、クラックのない、膜が得られた。
このシリカゾルにはシリカゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
得られたアルカリ性シリカゾル800g(SiO2含量172g)に水1600gと5重量%の水酸化ナトリウム水溶液13gを加え、SiO2濃度、7.13重量%、pH10.52、電導度1530μS/cmのシリカゾルとした後、平膜式限外濾過装置を用いて、分画分子量5万の限外濾過膜により、室温で脱塩と濃縮を行い、662gのシリカゾルを得た。
この濃縮シリカゾルは、比重1.177、pH10.0、粘度270mPa・s、電導度2160μS/cm、SiO2濃度26.0重量%、動的光散乱法による測定粒子径177nmであった。従って、D1/D2値は8.63nmで、脱塩、濃縮による変化は認められなかった。
上記脱塩をしたアルカリ性シリカゾル400g(SiO2含量104g)に水72gを加えSiO2濃度22重量%のシリカゾルとした後、アンバーライト120Bの陽イオン交換樹脂充填カラムを通液し、酸性シリカゾルを得た。
この酸性シリカゾルは比重1.143、pH2.50、粘度25mPa・s、電導度1930μS/cm、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は175nmであった。従って、この酸性シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は、D1/D2比が8.54であり、酸性にすることによっても数珠状のつながりは変化しないことが確認された。電子顕微鏡観察によっても、アルカリ性ゾルのコロイルシリカと差は認められなかった。この酸性シリカゾルは室温6ヶ月以上放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
実施例2
実施例1で得られたアルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス製オートクレーブに仕込み、135℃で攪拌下3時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液は透明性コロイド色のシリカゾル[数珠状シリカゾルB]であり、SiO2濃度21.5重量%を含有し、pH9.56、比重1.141、粘度4.5mPa・s、電導度3285μS/cmであり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は116nmであった。従って、D1/D2比は5.66である。電子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカからなり、球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内に数珠状に4〜20個つながった数珠状コロイダルシリカ粒子であり、3次元のゲル構造粒子は認められなかった。このゾルの乾燥物の水銀ポロシメーターにより測定した累積細孔容積は1.12cc/g、平均細孔直径は40nmであった。
このシリカゾルにはシリカゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
上記アルカリ性シリカゾル800g(172g)をロータリーエバポレーターにて429gまで減圧濃縮した。得られた高濃度アルカリ性シリカゾルは、比重1.300、pH9.18、粘度407mPa・s、透過率80.0%、電導度6420μS/cm、SiO2濃度40.1重量%であった。このシリカゾルにはゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
得られたアルカリ性シリカゾル1000g(SiO2含量215g)をアンバーライト−410の陰イオン交換樹脂充填カラムを通液、次いでアンバーライト−120Bの陽イオン交換樹脂充填カラムを通液して酸性シリカゾル1400gを得た。このシリカゾルはSiO2濃度15.4重量%、pH3.20、電導度340μS/cm、粘度3.5mPa・sであった。更にこのシリカゾルをロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、SiO2濃度30.0重量%の酸性シリカゾル[数珠状シリカゾルC]717gを得た。この酸性シリカゾルは比重1.206、pH3.04、粘度64mPa・s、電導度645μS/cm、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は116nmであった。従って、この酸性シリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は、D1/D2比5.66であり、酸性にすることによっても、数珠状のつながりは変化しないことが確認された。電子顕微鏡観察によっても、アルカリ性ゾルのコロイダルシリカ粒子と差は認められなかった。この酸性シリカゾルは陰イオンを除去しているためシリカゾルの粘度が高いが、室温6ヶ月以上放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
上記SiO2濃度30.0重量%の酸性シリカゾル[数珠状シリカゾルC]650g(SiO2含量195g)をガラス容器に取り、これに塩基性塩化アルミニウム(Al2(OH)5Cl)水溶液(多木化学(株)製、商品名タキバイン#1500、Al2O3濃度23.0重量%、C18.09重量%)42.4g(Al2O3含量9.75g)を撹拌下に添加し、30分間撹拌を続行した。次いで5重量%水酸化ナトリウム水溶液20.6gを撹拌下に断続的に30分で添加し、1時間撹拌を続行し、SiO2濃度27.3重量%、pH4.98の陽に帯電した数珠状シリカゾル713gを得た。
次いで、このシリカゾルをロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、SiO2濃度40.0重量%の陽に帯電した数珠状シリカゾル[数珠状シリカゾルD]487gを得た。この陽に帯電した数珠状シリカゾルは比重1.303、pH4.36、粘度395mPa・s、電導度13.2mS/cm、SiO2濃度40.0重量%、Al2O3濃度2.0重量%、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は120nmであった。
実施例3
平均粒子径(シアーズ法/D3)5.6nmの酸性シリカゾルスノーテックスOXS(日産化学工業(株)製)(比重1.062、粘度1.2mPa・s、pH2.90、電導度370μS/cm、SiO2濃度10.6重量%)151g(SiO2含量16.0g)をガラス製容器に投入し、攪拌下に純水593gを加え、SiO2濃度2.15重量%、pH3.42の酸性シリカゾルとした。このシリカゾルの動的光散乱法による測定粒子径(D1)は、14.4nmであり、D1/D3値は2.57あった。次いで、これに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)31g(CaO含量1.06g)を攪拌下に室温で添加し、30分間攪拌を続行した。添加した硝酸カルシウムはCaOとしてSiO2に対して6.63重量%であった。
一方実施例1で使用した平均粒子径(D2)20.5nmの酸性球状シリカゾルとしてスノーテックスO−40 1000g(SiO2含量401g)を別のガラス容器に投入し、これに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液3.0gを攪拌下に添加し、30分間攪拌を続行し、pH4.73、SiO2濃度40.0重量%の酸性シリカゾルを得た。
前記硝酸カルシウムを添加した平均粒子径5.0nmの酸性シリカゾルに、上記平均粒子径20.5nmの酸性シリカゾルを攪拌下に添加し、30分間攪拌を続行した。得られた混合液は、平均粒子径20.5nmの酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と平均粒子径5.0nmの酸性シリカゾル[混合液(a)]に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が25.1であり、pH4.07、電導度3050μS/cmであり、混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)はSiO2濃度として23.5重量%であった。また液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.254重量%であった。
次いで得られた混合液(b)に5.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液65gを攪拌下に5分間かけて添加し、更に1時間攪拌を続行した。この水酸化ナトリウム水溶液の添加により得られた混合液(c)はpH9.42、電導度3820μS/cmを示し、SiO2濃度22.6重量%、SiO2/Na2Oモル比163.5であった。この混合液(c)中にはシリカゲルの存在は観察されなかった。
次いで、上記アルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス製のオートクレーブに仕込み、140℃で攪拌下3時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液は微量のシリカゲルは存在したが、透明性コロイド色のシリカゾルであり、SiO2濃度22.6重量%含有し、pH9.57、比重1.148、粘度800mpa・s、電導度3850μS/cm、透過率56.9%であり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は194nmであった。従って、D1/D2比は9.46である。
電子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカから成り、球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内に数珠状に5個〜30個つながった数珠状コロイダルシリカ粒子であり、3次元のゲル構造粒子は認められなかった。
このシリカゾルにはシリカゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
実施例4
実施例1に記載のSiO2濃度3.60重量%、pH2.91、電導度580μS/cmの活性珪酸のコロイド水溶液を得た。
この活性珪酸のコロイド水溶液532g(SiO2含量19.2g)をガラス製容器に投入し、撹拌下に純水200gを加えて、SiO2濃度2.62量量%、pH3.02の活性珪酸のコロイド水溶液とした。次いで、これに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)35.4g(CaO含量1.21g)を撹拌下に室温で添加し、30分撹拌を続行した。添加した硝酸カルシウムはCaOとしてSiO2に対して6.32重量%であった。
平均粒子径(D2)37.0nmの酸性球状シリカゾルとしてスノーテックス−OML(日産化学工業(株)製)(比重1.404、粘度12.7mPa・s、pH2.15、電導度2405μS/cm、SiO2濃度50.0重量%)1600g(SiO2含量800g)を別のガラス容器に投入し、これに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液9.0gを攪拌下に添加し、30分攪拌を続行して、pH5.04、SiO2濃度49.7重量%の酸性シリカゾルを得た。スノーテックス−OMLの動的光散乱法による測定粒子径(D1)は54.4nmであり、D1/D2値は1.47であった。また、電子顕微鏡観察によるとこのシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状であり、単分散に近い分散を示し、コロイド粒子内の結合、凝集は認められなかった。前記硝酸カルシウムを添加した活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に上記平均粒子径37.0nmの酸性シリカゾルを撹拌下に添加し、30分間攪拌を続行した。
得られた混合液(b)は、酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が42.1であり、pHは4.03、電導度2900μS/cmであり、混合液中の全シリカ含量(A+B)はSiO2濃度として34.6重量%であった。液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.148重量%であった。
次いで得られた混合液(b)に10重量%の水酸化ナトリウム水溶液40gを撹拌下に5分間かけて添加し、更に1時間撹拌を続行した。この水酸化ナトリウムの添加により得られた混合液はpH9.24、電導度3920μS/cmを示し、SiO2濃度34.0重量%、SiO2/Na2Oモル比245であった。この混合液(c)中には少量のシリカゲルが観察された。
次いで、上記アルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス性オートクレーブに仕込み、150℃で撹拌下3時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液はシリカゲルの存在は認められず、コロイド色のやや大きいシリカゾルであり、SiO2濃度34.0重量%含有し、pH9.54、比重1.240、粘度42.9mPa・s、電導度3685μS/cmであり、透過率24.1%、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は155nmであった。従って、D1/D2比は4.19である。電子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカから成り、球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内に数珠状に2個〜20個つながった数珠状コロイダルシリカ粒子であり、3次元のゲル構造粒子は認められなかった。このゾルの乾燥物の水銀ポロシメーターにより測定した累積細孔容積は1.18cc/g、平均細孔直径は76nmであった。
図2に、このようにして得られたシリカゾルの数珠状コロイダルシリカ粒子を電子顕微鏡を用いて撮影した写真を示す。
このシリカゾルはシリカゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成は認められず安定であった。
上記アルカリ性数珠状シリカゾル500g(SiO2含量170g)を陽イオン交換樹脂アンバーライト−120Bを充填したカラムに通液することによりSiO2濃度33.0重量%、pH2.20の酸性数珠状シリカゾル[数珠状シリカゾルE]515gを得た。このシリカゾルは比重1.232、pH2.20、粘度40.0mpa・s、SiO2濃度33.0重量%、電導度610μS/cm、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は155nmであった。
実施例5
実施例1に記載の活性珪酸のコロイド水溶液560g(SiO2含量20.2g)をガラス製容器に投入し、撹拌下に純水300gを加えて、SiO2濃度2.34重量%、pH3.05の活性珪酸のコロイド水溶液とした。次いで、これに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)37.2g(CaO含量1.27g)を撹拌下に室温で添加し、30分撹拌を続行した。添加した硝酸カルシウムはCaOとしてSiO2に対して6.30重量%であった。
一方、平均粒子径(窒素吸着法/D2)12.0nmの酸性球状シリカゾルとしてスノーテックス−O(日産化学工業(株)製)(比重1.126、粘度1.7mPa・s、pH2.70、電導度390μS/cm、SiO2濃度20.3重量%、Al2O3濃度430ppm、Fe2O3濃度7ppm、CaO濃度2ppm、MgO濃度3ppm)1440g(SiO2含量292g)を別のガラス容器に投入し、これに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液3.0gを攪拌下に添加し、30分攪拌を続行して、pH5.47、SiO2濃度20.2重量%の酸性シリカゾルを得た。このシリカゾルの動的光散乱法による測定粒子径(D1)は19.4nmであり、D1/D2値は1.62であった。また、電子顕微鏡観察によるとこのシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状であり、単分散に近い分散を示し、コロイド粒子内の結合、凝集は認められなかった。前記硝酸カルシウムを添加した活性珪酸[混合液(a)]のコロイド水溶液に上記平均粒子径12.0nmの酸性球状シリカゾルを撹拌下に添加し、30間分攪拌を続行した。
得られた混合液(b)は、酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が14.5であり、pHは4.25、電導度2600μS/cmであり、混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)はSiO2濃度として13.3重量%であった。液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.407重量%であった。
次いで得られた混合液(b)に5.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液111gを撹拌下に10分間かけて添加し、更に1時間撹拌を続行した。この水酸化ナトリウム水溶液の添加により得られた混合液(c)はpH9.70、電導度3605μS/cmを示し、SiO2濃度12.7重量%、SiO2/Na2Oモル比73.0であった。この混合液(c)中には少量のシリカゲルが観察された。
次いで、上記アルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス性オートクレーブに仕込み、130℃で撹拌下3時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液は透明性コロイド色のシリカゾルであり、SiO2濃度12.7重量%含有し、pH10.03、比重1.082、粘度79.5mPa・s、電導度3635μS/cmであり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は163nmであった。従って、D1/D2比は13.6である。電子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカから成り、球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内に数珠状に5個〜50個つながった数珠状コロイダルシリカ粒子であり、3次元のゲル構造粒子は認められなかった。このゾルの乾燥物の水銀ポロシメーターにより測定した累積細孔容積は0.964cc/g、平均細孔直径は24nmであった。
図3に、このようにして得られたシリカゾルの数珠状コロイダルシリカ粒子を電子顕微鏡を用いて撮影した写真を示す。
このシリカゾルにはシリカゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
上記アルカリ性数珠状シリカゾル500g(SiO2含量63.5g)をガラス容器に取り、撹拌下に陽イオン交換樹脂アンバーライト−120Bを必要量加え、10分間撹拌した後、イオン交換を分離除去し、SiO2濃度12.2重量%の酸性数珠状シリカゾル[数珠状シリカゾルF]480gを得た。このシリカゾルは比重1.074、pH2.25、粘度25.0mPa・s、電導度6000μS/cm、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は163nmであった。
実施例6
実施例1に記載の活性珪酸のコロイド水溶液346g(SiO2含量12.5g)をガラス製容器に投入し、次いで、これに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)41.4g(CaO含量1.41g)を撹拌下に室温で添加し、30分撹拌を続行した。添加した硝酸カルシウムはCaOとしてSiO2に対して11.28重量%であった。
一方、平均粒子径(窒素吸着法/D2)12.0nmの酸性球状シリカゾルとしてスノーテックス−O 25(日産化学工業(株)製)(比重1.160、粘度2.9mPa・s、pH2.60、電導度1020μS/cm、SiO2濃度25.1重量%)2063g(SiO2含量517.8g)を別のガラス容器に投入し、これに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液8.0gを攪拌下に添加し、30分攪拌を続行して、pH4.65、SiO2濃度25.0重量%の酸性シリカゾルを得た。このシリカゾルの動的光散乱法による測定粒子径(D1)は20.5nmであり、D1/D2値は1.71であった。また、電子顕微鏡観察によるとこのシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状であり、単分散に近い分散を示し、コロイド粒子内の結合、凝集は認められなかった。前記硝酸カルシウムを添加した活性珪酸[混合液(a)]のコロイド水溶液に上記平均粒子径12.0nmの酸性球状シリカゾルを撹拌下に添加し、30間分攪拌を続行した。
得られた混合液(b)は、酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が41.4であり、pHは3.90、電導度2600μS/cmであり、混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)はSiO2濃度として21.6重量%であった。液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.267重量%であった。
次いで得られた混合液(b)に5.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液155gを撹拌下に10分間かけて添加し、更に1時間撹拌を続行した。この水酸化ナトリウム水溶液の添加により得られた混合液(c)はpH9.89、電導度3940μS/cmを示し、SiO2濃度20.3重量%、SiO2/Na2Oモル比86.9であった。この混合液(c)中には少量のシリカゲルが観察された。
次いで、上記アルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス性オートクレーブに仕込み、138℃で撹拌下5時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液は透明性コロイド色のシリカゾルであり、SiO2濃度20.3重量%含有し、pH10.15、比重1.130、粘度14.5mPa・s、電導度3770μS/cmであり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は117nmであった。従って、D1/D2比は9.8である。電子顕微鏡観察によると得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は球状コロイダルシリカ粒子とそれを接合するシリカから成り、球状コロイダルシリカ粒子が、一平面内に数珠状に5個〜50個つながった数珠状コロイダルシリカ粒子であり、3次元のゲル構造粒子は認められなかった。
このシリカゾルにはシリカゲルの存在は認められず、シリカゾルは室温で6ヶ月放置によっても沈降物の生成、ゲル化は認められず安定であった。
比較例1
実施例1で得たアルカリ性の混合液(c)1000gを90℃で撹拌下、還流しながら8時間加熱を行った後、冷却して内容物1000gを取り出した。得られた液はシリカゾルであり、SiO2濃度21.5重量%含有し、pH9.58、比重1.141、粘度1.5mPa・s、電導度3280μS/cmであり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は35.0nmであった。従って、D1/D2比は1.71で、原料として用いた平均粒子径20.5nmの酸性シリカゾルのD1/D2値とほとんど変わらなかった。電子顕微鏡観察によっても得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は数珠状の結合が認められなかった。
比較例2
実施例1で得た活性珪酸のコロイド水溶液888g(SiO2含量32.0g)をガラス製容器に投入し、撹拌下に純水600gを加えて、SiO2濃度2.15重量%、pH3.07の活性珪酸のコロイド水溶液とした。次いで、これに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)6.5g(CaO含量0.222g)を撹拌下に室温で添加し、30分間撹拌を続行した。添加した硝酸カルシウムはCaOとしてSiO2に対して0.69重量%であった。
一方、平均粒子径(窒素吸着法/D2)20.5nmの酸性球状シリカゾルとしてスノーテックス−O−40(日産化学工業(株)製)(比重1.289、粘度4.1mPa・s、pH2.67、SiO2濃度40.1重量%)2000g(SiO2含量802g)を別のガラス容器に投入し、これに5重量%の水酸化ナトリウム水溶液6.0gを攪拌下に添加し、30分攪拌を続行して、pH4.73、SiO2濃度40.0重量%の酸性シリカゾルを得た。前記硝酸カルシウムを添加した活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に上記平均粒子径20.5nmの酸性球状シリカゾルを撹拌下に添加し、30分攪拌を続行した。
得られた混合液(c)は、酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)と活性珪酸のコロイド水溶液[混合液(a)]に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が25.1であり、pHは3.68、電導度1720μS/cmであり、混合液(b)中の全シリカ含量(A+B)はSiO2濃度として23.8重量%であった。液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.0266重量%であった。
次いで得られた混合液(b)に5.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液130gを撹拌下に10分間かけて添加し、更に1時間撹拌を続行した。この水酸化ナトリウムの添加により得られた混合液はpH9.46、電導度2450μS/cmを示し、SiO2濃度23.0重量%、SiO2/Na2Oモル比163.5であった。この混合液(c)中には少量のシリカゲルが観察された。
次いで、上記アルカリ性の混合液(c)1800gをステンレス性オートクレーブに仕込み、140℃で撹拌下3時間加熱した後、冷却して内容物1800gを取り出した。得られた液はシリカゾルであり、SiO2濃度23.0重量%を含有し、pH9.74、比重1.152、粘度1.6mPa・s、電導度2470μS/cmであり、動的光散乱法による測定粒子径(D1)は35.0nmであった。従って、D1/D2比は1.71で、原料として用いた平均粒子径20.5nmの酸性シリカゾルのD1/D2値とほとんど変わらなかった。電子顕微鏡観察によっても得られたシリカゾル中のコロイダルシリカ粒子は数珠状の結合が認められなかった。
比較例3
実施例1記載の平均粒子径20.5nmの酸性球状シリカゾル2000g(SiO2含量802g)をガラス製容器に投入し、撹拌下に純水1200gを加え、SiO2濃度25.1重量%、pH2.92の酸性シリカゾルを得た。
この酸性シリカゾルに10重量%の硝酸カルシウム水溶液(pH4.32)57g(CaO含量1.95g)を撹拌下に室温で添加し、30分撹拌を続行した。
得られた液中のSiO2濃度は、24.6重量%、pH2.91、電導度3130μS/cm、液中のカルシウムイオンはCaOとしてSiO2に対して0.243重量%であった。
次いで得られた混合液に5.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液100gを撹拌下に10分間かけて添加し、更に1時間撹拌を続行した。この液はpH9.08、電導度3600μS/cmを示し、SiO2濃度23.9重量%、SiO2/Na2Oモル比214であった。この混合液中にはシリカゲルは存在しなかった。
次いで、上記アルカリ性の混合液1800gをステンレス性オートクレーブに仕込み、145℃で撹拌下3時間加熱した後、冷却した。内容物は完全にゲル化していた。シリカゲルを取り出し、水を加えてディスパーにて分散を行ったが、シリカゾルにすることは出来なかった。
次に第2発明であるインク受容層用コーティング組成物、及びそのインク受容層を有するジェット記録媒体に関する、数珠状シリカゾルの評価実施例及び評価比較例を以下に示す。
[ポリビニルアルコール水溶液の調製]
純水450gをガラス製容器に投入し、これに撹拌下にポリビニルアルコールMA−266P(信越化学社製)50gを加えて、90℃1時間加熱した後冷却し、10重量%のポリビニルアルコール水溶液を得た。
評価実施例1
実施例1に記載の数珠状シリカゾルA(SiO2濃度21.5重量%)100g(SiO2含量21.5g)をガラス製容器に取り、これに上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液30.7g(ポリビニルアルコール含量3.07g)を撹拌下に加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液130.7gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/14.3で、SiO2濃度16.4重量%、ポリビニルアルコール濃度2.35重量%、両者の合計濃度は18.75重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚200μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートの乾燥後のインク受容層(コーティング膜)厚は24μmで、このコーティング膜は少し透明性のある乳白色を有しており、クラックがほとんどなく、平滑性は良好であった。
評価実施例2
実施例1に記載の数珠状シリカゾルA(SiO2濃度21.5重量%)108g(SiO2含量23.2g)をガラス製容器に取り、これに10%硝酸水溶液1.9gを撹拌下に加えてpHを7.30に調整した後、上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液39.0g(ポリビニルアルコール含量3.9g)を撹拌下に加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液149gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/16.8で、SiO2濃度15.6重量%、ポリビニルアルコール濃度2.62重量%、両者の合計濃度は18.22重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚200μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートのコーティング膜厚は25μmで、このコーティング膜は透明性コロイド色を有しており、クラックがほとんどなく、平滑性とつやも良好であった。
評価実施例3
市販のインクジェット用フォト光沢紙の裏面(A4サイズ)に上記評価実施例2で作成したコーティング液をバーコーターにて液膜厚110μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、6分間乾燥し、インクジェット記録用紙を作成した。
作成した紙のコーティング膜厚は20〜25μmで、クラックがほとんどなく、平滑であった。
評価実施例4
実施例2に記載の数珠状シリカゾルB(SiO2濃度21.5重量%)120g(SiO2含量25.8g)をガラス製容器に取り、これに10重量%の塩酸水溶液2.10gを撹拌下に添加し、pH2.20、電導度10mS/cmの酸性ゾルにした後、これに純水67gを加え、次いで上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液43.0g(ポリビニルアルコール含量4.30g)を攪拌下に加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液231gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/16.7で、SiO2濃度11.2重量%、ポリビニルアルコール濃度1.86重量%、両者の合計濃度は13.06重量%であった。
市販のインクジェット用フォト光沢紙の裏面(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚110μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、6分間乾燥し、インクジェット記録用紙を作成した。
作成した紙のコーティング膜厚は20〜25μmで、クラックがほとんどなく、平滑性であった。
また、このコーティング液をPETフィルム上にバーコーターにて塗布、乾燥し、乾燥コーティング膜厚20μmのシートを得たが、このコーティング膜はコロイド色を有しているが、透明性は良好であった。
評価実施例5
実施例2に記載の数珠状シリカゾルC(SiO2濃度30重量%)95g(SiO2含量28.5g)をガラス製容器に取り、これに上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液47.6g(ポリビニルアルコール含量4.76g)を撹拌下に加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液142.6gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/16.7で、SiO2濃度20.0重量%、ポリビニルアルコール濃度3.34重量%、両者の合計濃度は23.3重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚180μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートのコーティング膜厚は25μmで、このコーティング膜は透明性コロイド色を有しており、クラックがほとんどなく、平滑性でつやも良好であった。
評価実施例6
実施例2に記載の数珠状シリカゾルD(SiO2濃度40重量%)80g(SiO2含量32.0g)をガラス製容器に取り、これに上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液35.6g(ポリビニルアルコール含量3.56g)を撹拌下に加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液115.6gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/11.1で、SiO2濃度27.7重量%、ポリビニルアルコール濃度3.08重量%、両者の合計濃度は30.8重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚160μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートのコーティング膜厚は30μmで、このコーティング膜は透明性コロイド色を有しており、クラックがなく、平滑性とつやも良好であった。
評価実施例7
市販のインクジェット用フォト光沢紙の裏面(A4サイズ)に上記評価実施例6で作成したコーティング液をバーコーターにて液膜厚110μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、6分間乾燥し、インクジェット記録用紙を作成した。
作成した紙のコーティング膜厚は30〜40μmで、クラックがほとんどなく、平滑であった。
評価実施例8
実施例4に記載の数珠状シリカゾルE(SiO2濃度33.0重量%)76g(SiO2含量25.1g)をガラス製容器に取り、これに上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液35.8g(ポリビニルアルコール含量3.58g)を撹拌下に加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液111.8gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/14.3で、SiO2濃度22.5重量%、ポリビニルアルコール濃度3.20重量%、両者の合計濃度は25.7重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚180μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートのコーティング膜厚は30μmで、このコーティング膜は透明性コロイド色を有しており、クラックがほとんどなく、平滑性とつやも良好であった。
評価実施例9
上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液40.0g(ポリビニルアルコール含量4.00g)をガラス製容器に取り、実施例5に記載の数珠状シリカゾルF(SiO2濃度12.2重量%)80g(SiO2含量9.76g)を撹拌下に加え、5分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液120gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/41.0で、SiO2濃度8.13重量%、ポリビニルアルコール濃度3.33重量%、両者の合計濃度は11.46重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚260μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートのコーティング膜厚は25μmで、このコーティング膜はわずかにコロイド色を示すが、非常に良好な透明性を有しており、クラックがほとんどなく、平滑性とつやも良好であった。
評価実施例10
市販のインクジェット用フォト光沢紙の裏面(A4サイズ)に上記評価実施例9で作成したコーティング液をバーコーターにて液膜厚110μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、6分間乾燥し、インクジェット記録用紙を作成した。
作成した紙のコーティング膜厚は25〜30μmで、クラックがほとんどなく、平滑であった。
評価比較例1
平均粒子径(窒素吸着法/D2)21.5nmの球状シリカゾル スノーテックス−50(日産化学工業(株)製)(比重1.378、粘度15.5mPa・s、pH9.2、SiO2濃度48.3重量%、動的光散乱法による測定粒子径(D1)35.0nmでD1/D2値は1.71)52g(SiO2含量25.1g)をガラス製容器に取り、純水52gを加え、SiO2濃度を24.15重量%とした後、撹拌下に上記10重量%のポリビニルアルコール水溶液35.9g(ポリビニルアルコール含量3.59g)を加え、10分間撹拌し、次いで微量の消泡剤を加え、10分間撹拌し、インクジェット記録用インク受容層用コーティング液139.9gを得た。このコーティング組成物はSiO2とポリビニルアルコールの比がSiO2/ポリビニルアルコール重量比で100/14.3で、SiO2濃度17.9重量%、ポリビニルアルコール濃度2.57重量%、両者の合計濃度は20.5重量%であった。
表面処理を施した市販のPETフィルム(A4サイズ)に上記コーティング液をバーコーターにて液膜厚180μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、10分間乾燥し、インクジェット記録用シートを作成した。
作成したシートのコーティング膜厚は25μmで、このコーティング膜は透明性のない白色を有しており、クラックが少しあり、平滑性も悪くつやがなかった。
評価比較例2
市販のインクジェット用フォト光沢紙の裏面(A4サイズ)に上記評価比較例1で作成したコーティング液をバーコーターにて液膜厚110μmで塗布した後、直ちに熱風乾燥機で110℃、6分間乾燥し、インクジェット記録用紙を作成した。
作成した紙のコーティング膜厚は25〜30μmで、クラックが少し入っていた。
上記評価実施例1〜10、評価比較例1又は2で作成したインクジェット記録媒体(インクジェット記録用紙又はシート)又は市販のインクジェット用フォト光沢紙の裏面(A4サイズ)(評価比較例3)にインクジェットプリンター(セイコーエプソン社製、PM−2000C)により、標準カラー図を印刷し、インクの吸収性、吸収速度、印刷の鮮明性、色彩、光沢などのインクジェット記録特性を判定した。結果を表1に示す。
産業上の利用の可能性
本発明の第1発明のシリカゾルは、従来のシリカゾルに比べ、種々の用途において改良をもたらす。組成物をつくるために従来のシリカゾルに加えられた成分は、第1発明のシリカゾルに対しても加えることが出来る。混合使用される成分の例としては、前記の如く従来から知られている球状シリカゾル、解膠法による非球状シリカゾル、細長い形状のシリカゾル、アルカリ金属珪酸塩水溶液、アルキルシリケイトの部分加水分解液、アルミナゾル、その他の金属酸化物ゾル、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチンなどの水溶性高分子、メラミン樹脂、尿素樹脂などの水溶性樹脂、アクリルなどの樹脂エマルジョン、ベントナイトやアルギン酸ソーダなどの増粘剤、アクリル樹脂などの有機溶媒溶解樹脂液、エチレングリコール、メチルアルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの有機溶媒、リン酸アルミニウム、クロム酸などの無機酸や無機塩水溶液、シランカップリング剤の部分加水分解液、界面活性剤、耐火物粉末、金属粉末、顔料などが挙げられる。
従来から用いられている種々の塗料成分と共に本発明のシリカゾルを配合することにより有機系塗料、無機系塗料、無機塗料、耐熱塗料、防食塗料、無機−有機複合塗料等を調製することが出来る。上記第1発明のシリカゾルを含有する塗料から形成された乾燥塗膜にはピンホールが少なく、クラックもほとんど見られない。この塗膜は、また、平滑性を有し、衝撃力を吸収し易い柔らかさがあり、基材との密着性、保水性、帯電防止性のいずれも良好である。第1発明のシリカゾルを含有する無機塗料から形成された焼成塗膜は良好な耐熱性を示す。この第1発明のシリカゾルを含有するこれら塗料は、種々の基材、例えばガラス、セラミックス、金属、プラスチックス、木材、紙などの表面に適用することが出来る。アクリル系、ポリエステル系、ポリオレフイン系などの樹脂エマルジョンとの併用により亜鉛メッキ鋼板用の防食塗料に使用すると防食性を高めることが出来る。特に、第1発明のシリカゾルは造膜性がよく、その乾燥物は多孔性を有していることからインクジェットのような印刷用記録紙や記録シートのインク受容層に適している。この用途に於いてはシリカゾルはポリビニルアルコールのような水溶性ポリマー、水溶性樹脂、樹脂エマルジョンに添加され、コロイダルシリカ粒子はマイクロフィラーとして作用する。樹脂エマルジョンとしてはアクリル系ポリマー、エステル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、オレフィン系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、アミド系ポリマー及びこれらの変性物、共重合体のエマルジョンを用いることが出来る。
第1発明のシリカゾルは結合性があって、多孔性を有していることから、触媒担体、触媒用バインダーとして優れており、特に流動層触媒用担体、自動車用触媒バインダーとして適している。
第1発明のシリカゾルは、増粘剤、ゲル化剤としても用いられる。硫酸ゲル電池のゲル化剤としては多孔性もあり有効である。
第1発明のシリカゾルは動的光散乱法粒子径が大きく、付着性、結合性も大きいのでダンボール紙やフィルムのスリップ防止剤としても有効である。
第1発明のシリカゾルは、通常のガラス繊維、セラミック繊維、その他の無機繊維等のフェルト状物に含浸させることが出来る。また、これらの短繊維と第1発明のシリカゾルとを混合することもできる。そして、この第1発明のシリカゾルが含浸されたフェルト状物を乾燥すると、強度の高いフェルト状物が得られる。また、上記短繊維と第1発明のシリカゾルの混合物をシート状、マット状、その他の形状に成形した後乾燥すると、やはり強度の高いシート、マット、成型品等が得られる。これら得られたフェルト状物、シート、マット、成型品等の表面には、従来のシリカゾルを同様に用いたときに見られる表面の粉立ちが現出しない。従って、これら無機繊維等に結合剤として用いられた第1発明のシリカゾルのコロイダルシリカ粒子は、乾燥の際に内部からこれら無機繊維成形体の表面への移行が殆ど起こらないことを示している。これら乾燥された成型品は、改良品として耐熱性断熱材、その他の用途に提供される。
第1発明のシリカゾルは、多孔質組織を有する基材の表面処理剤として用いることもできる。例えば、コンクリート、モルタル、セメント、石膏、粘土等の硬化物表面に適用すると、このシリカゾルはその表面から内部へ含浸し、乾燥の後には改良された表面層が得られる。天然及び合成の繊維、それらの繊維製品、紙、木材等へも表面処理剤として用いることが出来る。その他、鋳物の封孔処理剤としても用いられる。
第1発明のシリカゾルと耐火物粉末を含有するスラリーから金属鋳造用の鋳型をつくることができる。このスラリーは、乾燥によるゲル化速度が速いので鋳型の生産能率を高め、また、焼成の際に鋳型に生じるクラックの発生率を低下させる。
第1発明のシリカゾルは、高い安定性を示し、その媒体の除去によって終局的に不可逆的にシリカゲルに変わる性質を有するが、このシリカゾルを構成するコロイダルシリカ粒子は前記の如き数珠状を有するので、このシリカゾルがゲル化する際に、或いは硬化後には、このシリカゾルに由来する独特の性質を示す。これらのことから上記用途の他にも種々の用途に有用であることは容易に理解されよう。
そして、本発明の第2発明のインク受容層用コーティング組成物を用いて、紙又はプラスチックフィルムもしくはシート上にインク受容層を形成させることにより、インクの吸収性、インク吸収速度が大きく、印刷の鮮明性、色彩がよく、また光沢がよいインクジェット記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られたシリカゾルの数珠状コロイダルシリカ粒子を電子顕微鏡を用いて撮影した写真である。
図2は実施例4で得られたシリカゾルの数珠状コロイダルシリカ粒子を電子顕微鏡を用いて撮影した写真である。
図3は実施例5で得られたシリカゾルの数珠状コロイダルシリカ粒子を電子顕微鏡を用いて撮影した写真である。
Claims (5)
- 平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2濃度1〜50重量%の安定なシリカゾル。
- 下記(a)、(b)、(c)及び(d)工程からなる、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2濃度5〜40重量%の安定なシリカゾルの製造法:
(a)SiO2として0.5〜10重量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液又は平均粒子径が3〜8nmの酸性シリカゾルに、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有する水溶液を、上記活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM2O3とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1〜10重量%となる量を加えて混合する工程、
(b)(a)工程により得られた混合液(a)に、平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(a)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(a)との混合により得られる混合液(b)の全シリカ含量(A+B)が混合液(b)においてSiO2濃度5〜40重量%となる量加えて混合する工程、
(c)(b)工程により得られた混合液(b)にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えて混合する工程、及び
(d)(c)工程により得られた混合液(c)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱する工程。 - (a)工程に用いられる水溶性のII価の金属塩が、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項2記載の安定なシリカゾルの製造法。
- 平均粒子径10〜50nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が水中に分散されてなるシリカゾルと水性樹脂を含有することを特徴とするインクジェット記録におけるインク受容層用コーティング組成物。
- 平均粒子径10〜50nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、動的光散乱法による測定粒子径(D1nm)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(窒素吸着法による測定粒子径/D2nm)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子と水性樹脂を含有するインク受容層を有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
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