JP2803134B2 - 細長い形状のシリカゾル及びその製造法 - Google Patents

細長い形状のシリカゾル及びその製造法

Info

Publication number
JP2803134B2
JP2803134B2 JP5227089A JP5227089A JP2803134B2 JP 2803134 B2 JP2803134 B2 JP 2803134B2 JP 5227089 A JP5227089 A JP 5227089A JP 5227089 A JP5227089 A JP 5227089A JP 2803134 B2 JP2803134 B2 JP 2803134B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sio
sol
weight
silica
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5227089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01317115A (ja
Inventor
淑胤 渡部
幹夫 安藤
健二 谷本
務 鏡宮
信 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Chemical Corp filed Critical Nissan Chemical Corp
Priority to JP5227089A priority Critical patent/JP2803134B2/ja
Publication of JPH01317115A publication Critical patent/JPH01317115A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2803134B2 publication Critical patent/JP2803134B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規なるシリカゾル及びその製造方法に関
する。更に特質的に述べれば、この新規なシリカゾル
は、そのコロイダルシリカ粒子の形状に特徴を有し、固
体表面上で乾燥されると優れた被膜性を示し、塗料その
他種々の分野に用いられる。
(従来の技術) シリカゾルは一般に、低粘度の状態から高粘度の状態
を経て終局的にゲル化する性質を有する。従って、同一
のSiO2含量であるならば、高粘度品よりも低粘度品の方
が安定性が高いと評価される。また、シリカゾルは、そ
れに含まれるコロイダルシリカ粒子の形状が真球に近い
程、一層低い粘度を示す。この故に、従来より、球状の
コロイダルシリカ粒子からなるゾルを効率よく製造する
ための改良に係わる提案は多いが、シリカゾル中に分散
しているコロイダルシリカ粒子の形状を非球状にコント
ロールすることによりシリカゾルの性能を改良しようと
する提案は見られない。
従来から見られているコロイダルシリカ粒子の形状と
しては、米国特許第2680721号明細書に添付された図面
に、代表的な三つのタイプが示されている。その一つ
は、上記の如き球状のものであり、同図面第1図に示さ
れ、その二は、短径に対する長径の比がほぼ2〜3の非
球状のものであり同図面第2図下段に示されている。そ
してその三は、同図面第3図下段に示されている不定形
のものである。この3番目の不定形の粒子は、この米国
特許第2680721号明細書に説明されているように、より
小さいシリカ粒子が鎖状に連結することによって形成さ
れた3次元網目構造体からその鎖の切断によって生じた
分断片が粒子成長した結果生じたものであり、1個の粒
子に着目すると、細長い形状を有するが、その伸長が同
一平面内に存するように制御されてはいない。
上記米国特許第2680721号明細書は、球状のコロイダ
ルシリカ粒子からなるシリカゾルをつくる方法として、
径5ミリミクロン以上の球状シリカゾルに1価の塩基を
加えてpH7〜10.5とし、電解質の不存在化に160〜300℃
で加熱する方法を開示している。
米国特許第2900348号明細書は、水ガラスの水溶液に
酸を加えることによって生成させたゲルを水洗し、この
ゲルにアルカリを加えてpH9〜9.5とし、更に95〜100℃
で加熱することによるシリカゾルをつくる方法を開示し
ている。この方法は所謂解膠法と呼ばれるものであっ
て、この方法により得られたシリカゾルのコロイダルシ
リカ粒子は、上記2番目又は3番目のタイプの形状を有
するものである。
(発明が解決しようとする課題) 粒子径4〜150ミリミクロンの球状のコロイダルシリ
カからなるゾルは安定性が高く、種々な用途分野に用い
られているが、この良好な分散性を与えている粒子の球
形は、場合によっては、例えば、このシリカゾル含有組
成物から形成された被膜にクラックを生じ易くさせた
り、また、このシリカゾルとセラミックファイバーを含
有する組成物を乾燥するときにも、コロイダルシリカ粒
子の移行が起り、その乾燥物表面を粉立ち易い等の実用
上の問題を生起させる。このような問題が起ると、シリ
カゾルに更に別の成分を加えて改良することが行われる
が、充分な改良を達成することは容易でない。
上記通常の解膠法によって得られるシリカゾルは、そ
の安定性が充分でなく、場合によっては、保存中にシリ
カの沈澱が生じることもある。そのコロイダルシリカ粒
子は非球形であるが、上記球状のコロイダルシリカから
なるシリカゾルを用いた場合に生じる問題をやはり生じ
させる。
本発明は、コロイダルシリカ粒子の形状を改変するこ
とによって改良された性能を示す安定なシリカゾルを提
供しようとするものであり、更に、この改良に係わるシ
リカゾルを効率よく製造する方法を提供しようとするも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明のシリカゾルはSiO240重量%以下の濃度を有
し、安定である。そしてこのゾルの液状媒体中に分散し
ている非晶質コロイダルシリカ粒子の形状が、動的光散
乱法による測定粒子径D1として40〜500ミリミクロンの
大きさを有し、電子顕微鏡によって観察するとこの粒子
は5〜40ミリミクロンの範囲内の一様な太さで一平面内
のみに長く伸長している形状を有し、そしてこの伸長度
として窒素ガス吸着法(以下、BET法という。)によっ
て測定されるこの粒子の比表面積Sm2/gの値から の式によって与えられる換算粒子径D2ミリミクロンと上
記D1ミリミクロンとの比D1/D2の値が5以上である細長
い形状である点に特徴を有する。
この発明のゾルとして、そのコロイダルシリカ粒子の
形状が、電子顕微鏡によって観察される粒子の太さが5
〜20ミリミクロンであって、動的光散乱法による粒子径
が40〜300ミリミクロンであり、そしてD1/D2が5以上で
ある如きシリカゾルは、先ず、下記(a)、(b)及び
(c)の工程; (a) SiO2として1〜6重量%含有し、かつ、pHが2
〜5である活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカル
シウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物を含有す
る水溶液を、上記活性珪酸のSiO2に対してCaO、MgO又は
この両者として重量比1500〜8500ppmとなる量加えて混
合する工程、 (b) (a)工程により得られた水溶液に、アルカリ
金属水酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸
塩をSiO2/M2O(但し、SiO2は上記活性珪酸に由来するシ
リカ分と上記珪酸塩のシリカ分の含量を、そしてMは上
記アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モ
ル比として20〜200となるように加えて混合する工程、
及び (c) (b)工程によって得られた混合物を60〜250
℃で0.5〜40時間加熱する工程 を包含することを特徴とする製造方法によって効率よく
得られる。
更に、本発明のゾルとして、そのコロイダルシリカ粒
子の大きさが上記大きさからこれより大きいもの、すな
わち、電子顕微鏡によって観察される粒子の太さが5〜
40ミリミクロンであって、動的光散乱法による粒子径が
40〜500ミリミクロンであり、そしてD1/D2が5以上であ
る如きシリカゾルは、先ず、下記(a′)、(b′)及
び(c′)の工程; (a′) 平均粒子径3〜30ミリミクロンのコロイダル
シリカをSiO2として0.5〜25重量%を含有し、かつ、pH
が1〜5である酸性水性シリカゾルに、水溶性のカルシ
ウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物を含有する
水溶液を、上記酸性ゾルのSiO2に対してCaO、MgO又はこ
の両者として0.15〜1.00重量%となる量加えて混合する
工程、 (b′) (a′)工程により得られた液に、アルカリ
金属水酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸
塩をSiO2/M2O(但し、SiO2は上記酸性シリカゾルに由来
するシリカ分と上記珪酸塩のシリカ分の含量を、そして
Mは上記アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わ
す。)モル比として20〜300となるように加えて混合す
る工程、 (c′) (b′)工程によって得られた混合物を60〜
300℃で0.5〜40時間加熱する工程を包含する方法によ
り、効率よく製造される。
本発明のゾルを構成するコロイダルシリカ粒子は、電
子顕微鏡を用いた撮影写真によってその形状を見ること
ができる。このゾル中に存在する多数のコロイダルシリ
カ粒子は、形状が同一に限られてはいないが、共通して
細長い形を有する。この多数のコロイダルシリカ粒子
は、ほぼ真直なもの、屈曲しているもの、分枝を有する
もの、環を有するものの4種類に大別されるが、それら
の分率を正確な数字で表わすことは困難である。けれど
も写真によれば、屈曲しているものと分枝を有するもの
の分率が最も高く、これらのタイプのものが大半を占め
る。1個の粒子に着目すると、この粒子の一端から他端
まで太さがほぼ一様である。このほぼ一様であること
は、ゾルの製造条件に由来するものであり、そして太さ
もゾルの製造条件により変り、製造の経験則に従って定
められる。一定の方法でつくられたゾル中の多数のコロ
イダルシリカ粒子は、この太さがほぼ一定している。本
発明の製造方法によって得られるゾルのコロイダルシリ
カ粒子の太さは5〜40ミリミクロンの範囲内にある。し
かし、一定の方法で作られたゾル中の多数のコロイダル
シリカ粒子の長さは一定していない。けれども写真によ
れば、長さは太さの3倍以上であり、通常、数倍〜数十
倍の長さを有する粒子が大半を占める。
本発明のゾルを構成する上記の如き細長い形状のコロ
イダルシリカ粒子は、更にもう一つ特徴を有している。
それは、この細長い伸長が同一平面内に存するというこ
とである。屈曲していても、また、分枝状であっても同
一平面内の伸長を有するから、全ての粒子は形状が異な
っていても重ならない限り、同一平面内に、これら粒子
の太さに相当する高さで横たえることができる。本発明
のゾルのコロイダルシリカ粒子の電子顕微鏡による撮影
写真では、通常、これら細長い形状のコロイダルシリカ
粒子は重なっているために、1個の粒子の一端と他端と
を見定め難く、従ってその粒子の長さを測定し難い。ま
た、写真では、平面から垂直な方向にも、つまり、3次
元方向の粒子の伸長が存するか否かも見定め難い。けれ
どもこの3次元方向の伸長が存在すると、シリカゾル
は、3次元網目構造又はそれに近い構造の存在に特有の
性質、例えば、著しく高い粘度乃至非流動性を示し、不
安定であるが、本発明のゾルは安定な中粘度の液体であ
る。従って、本発明のゾルを構成するコロイダルシリカ
粒子は、3次元方向には伸長を有しないものである。本
発明のゾルを構成するコロイダルシリカ粒子の形状の一
特徴である同一平面内の伸長とは、純粋に数学的に厳密
な同一平面内の伸長であるという意味ではない。むし
ろ、3次元網目構造又はそれに近い構造を有するシリカ
ゾルが示す特性を示さないということによって意味付け
られるものである。
このような本発明のゾルを構成するコロイダルシリカ
粒子の大きさは、これを写真から推定される長さで表わ
すことは適切でなく、長さに対応する粒子の大きさとし
て測定できる動的光散乱法による測定値で表わすのが適
切である。この動的光散乱法による測定値で表わすと、
本発明のゾルを構成するコロイダルシリカ粒子の大きさ
は、40〜500ミリミクロンである。この動的光散乱法に
よる粒子径の測定法は、ジャーナル・オブ・ケミカル・
フィジックス(Journal of Chemical Physics)第57巻
第11号(1972年12月)第4814頁に説明されており、例え
ば、市販の米国Coulter社製N4と呼ばれる装置により容
易に粒子径を測定することができる。通常のBET法によ
って測定された比表面積Sm2/gから の式によって与えられる粒径D2 mμは、細長い形状のコ
ロイダルシリカ粒子の比表面積と同じ比表面積Sm2/gを
有する仮想の球状コロイダルシリカ粒子の直径を意味す
る。従って、上記動的光散乱法によって測定された粒子
径D1 mμと上記D2 mμとの比D1/D2は、細長い形状のコ
ロイダルシリカ粒子の伸長度を意味し、本発明のシリカ
ゾルはこのD1/D2の値が5以上である。けれども、通
常、本発明のゾルのコロイダルシリカ粒子は、上記比表
面積Sとして45〜450m2/g程度の値を有するから、上記
の式によってD2の値として6〜60mμと算出される。
本発明のゾルのコロイダルシリカ粒子は、通常、この
D1/D2で表わされる伸長度として30以上の値を有する。
本発明のゾルを構成するコロイダルシリカ粒子は、こ
のゾルの製造法に由来して若干量の、通常、ゾル中のSi
O2に対して重量比1500〜10000ppm程度のカルシウム若し
くはマグネシウムの酸化物又はこの両者を含有するが、
実質的に非晶質のシリカからなる。場合によっては、こ
のカルシウム若しくはマグネシウムの酸化物又はこの両
者の他に、更にこれら以外の多価金属の酸化物を少量含
有していてもよい。これらカルシウム酸化物、マグネシ
ウム酸化物等とこれら以外の多価金属酸化物の合計量
は、このゾル中のSiO2に対して重量比1500〜15000ppm程
度である。このカルシウム及びマグネシウム以外の多価
金属としては、Sr、Ba、Zn、Sn、Pb、Cu、Fe、Ni、Co、
Mn等のII価の金属、Al、Fe、Cr、Y、Ti等のIII価の金
属、Ti、Zr、Sn等のIV価の金属等が例示される。
本発明のシリカゾルは、通常、40重量%以下、好まし
くは5〜30重量%のSiO2を含有する。このゾルの粘度
は、ゾル中のSiO2の含有率が高い程高い値となるが、上
記SiO230重量%以下では、室温で数cp〜500cp程度であ
る。そしてこのゾルは、安定性が極めて高く、保存中に
シリカの沈澱が生ずることも、増粘が起ることもない。
更にこのゾルは、媒体が水、有機溶媒、水溶性有機溶媒
と水との溶液のいずれであってもよい。媒体が水である
水性のゾル、媒体が有機溶媒であるオルガノゾルのいず
れも、そのコロイダルシリカ粒子表面に存在するシラノ
ール基によって活性であり、媒体の除去につれて終局的
に不可逆的にゲルを変る。オルガノシリカゾルの媒体で
ある有機溶媒としては、このコロイダルシリカ粒子の活
性を阻害しないような通常のものでよく、例えば、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等
のアルコール類、エチレングリコール等多価アルコール
類、ジメチルエーテル、エチレングリコールのモノメチ
ルエーテル等エーテル類、トルエン、キシレン等炭化水
素溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、その他等が挙げられる。
本発明のシリカゾルとして、そのコロイダルシリカ粒
子の太さが5〜20ミリミクロンであって、動的光散乱法
による粒子径が40〜300ミリミクロンであるものは、前
記の如く、(a)、(b)及び(c)の各工程を経るこ
とにより先ずアルカリ性の水性のシリカゾルとして得ら
れる。この(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイド
水溶液は、珪酸及び粒子経3ミリミクロン未満の珪酸の
重合体粒子が共存する液であり、公知の方法により容易
に得られる。好ましい活性珪酸のコロイド水溶液は、水
溶性珪酸塩、例えば、SiO2/M2O(但し、Mはアルカリ金
属原子を示す。)モル比が1〜4.5程度の水ガラスの希
釈水溶液を陽イオン交換処理することにより得られ、通
常6重量%以下、好ましくは1〜6重量%のSiO2を含有
し、そしてpH5以下、好ましくは2〜5であるものが用
いられる。そしてこのpHは、上記水ガラス水溶液を陽イ
オン交換処理する際、その中の陽イオンの一部を残存さ
せることによっても、あるいは、その中の陽イオンの全
部又は一部を除いた後、得られた活性珪酸のコロイド水
溶液に少量のアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基等
を加えることによっても容易に調節することができる。
この活性珪酸のコロイド水溶液は不安定であって、ゲル
化し易い性質を有するので、このゲル化を促進する如き
不純物をなるべく含有しないものが好ましく、また、調
節直後のものが好ましい。更に好ましい活性珪酸のコロ
イド水溶液は、SiO2/Na2Oモル比2〜4程度の市販工業
製品のナトリウム水ガラスの希釈水溶液を水素型陽イオ
ン交換樹脂層を通過せしめることにより得られる。本発
明の目的とするゾルが得られる限り、この活性珪酸のコ
ロイド水溶液は、他の成分を含有していてもよく、そし
て微量の陽イオン、陰イオン等を含有していてもよい。
(a)工程において、この活性珪酸のコロイド水溶液に
は、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はそれら
の混合物が、好ましくはその水溶液として加えられる。
この添加されるカルシウム塩、マグネシウム塩又はそれ
らの混合物の量としては、上記活性珪酸のコロイド水溶
液中のSiO2に対し重量比1500〜8500ppmとなる量であ
る。また、この添加は、攪拌下に行うのがよく、混合温
度及び時間には特に制限はなく、2〜50℃で5〜30分程
度でよい。加えられるカルシウム塩及びマグネシウム塩
の例としては、カルシウム又はマグネシウムの塩化物、
硝酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、蟻酸塩、酢酸塩等
の無機酸塩及び有機酸塩が挙げられる。これらカルシウ
ム塩とマグネシウム塩は混合して用いてもよい。加えら
れるこれら塩の水溶液の濃度としては、特に制限はな
く、2〜20重量%程度でよい。このカルシウム塩、マグ
ネシウム塩等と共に、カルシウム及びマグネシウム以外
の多価金属成分が上記活性珪酸のコロイド水溶液に含ま
れていると、更に好ましくゾルを製造できる。このカル
シウム及びマグネシウム以外の多価金属の例としては、
Sr、Ba、Zn、Sn、Al、Pb、Cu、Fe、Ni、Co、Mn、Cr、
Y、Ti、Zr等のII価、III価又はIV価の金属が挙げられ
る。これら多価金属成分の量としては、(a)工程に加
えられるカルシウム塩、マグネシウム塩等の量をCaO、M
gO等の量に換算したとき、これらCaO、MgO等に対し多価
金属酸化物として10〜80重量%程度が好ましい。
上記水ガラスの希釈水溶液を陽イオン交換処理するこ
とによって得られた活性珪酸のコロイド水溶液に上記多
価金属分が残留している場合には、この多価金属分は酸
化物に換算して上記10〜80重量%の一部として算入され
る。残部の多価金属分は上記多価金属の水溶性塩とし
て、加えられるカルシウム塩、マグネシウム塩等と一緒
に活性珪酸のコロイド水溶液に加えるのが好ましい。こ
の多価金属塩の好ましい例としては、塩化物、硝酸塩、
硫酸塩、スルファミン酸塩、蟻酸塩、酢酸塩等無機酸塩
及び有機酸塩が挙げられる。また、亜鉛酸塩、錫酸塩、
アルミン酸塩、鉛酸塩等、例えば、アルミン酸ナトリウ
ム、錫酸ナトリウム等の塩も用いることができる。
加えられる上記カルシウム塩、マグネシウム塩、多価
金属塩等は、活性珪酸のコロイド水溶液と均一に混合す
るのが好ましく、通常、水溶液として添加される。
(b)工程では、上記(a)工程によって得られた水
溶液に、アルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又はそ
れらの水溶性珪酸塩が加えられる。この添加は、(a)
工程の終了後なるべく早く、そして攪拌下に行うのが好
ましい。また、この混合の温度及び時間には特に制限は
なく、2〜50℃で5〜30分程度でよい。加えられるアル
カリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性
珪酸塩は、(a)工程によって得られた水溶液と均一に
混合されるのが好ましく、直接又は水溶液として添加さ
れる。アルカリ金属水酸化物としては、例えば、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム等の水酸化物が挙げられる。
有機塩基としては、例えば、テトラエタノールアンモニ
ウム水酸化物、モノメチルトリエタノールアンモニウム
水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物等第4級
アンモニウム水酸化物類、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチ
ルエタノールアミン、N−(β−アミノメチル)エタノ
ールアミン、N−メチルエタノールアミン、モノプロパ
ノールアミン、モルホリン等アミン類、その他塩基性窒
素原子含有の有機化合物等が挙げられる。また、それら
の水溶性珪酸塩としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、上記第4級アンモニウムの珪酸塩、上記アミンの珪
酸塩等が例示される。また、アルカリ金属又は有機塩基
のアルミン酸塩、錫酸塩、亜鉛酸塩、鉛酸塩等も用いる
ことができる。これらアルカリ金属水酸化物、有機塩
基、珪酸塩、金属酸塩等は混合して用いてもよい。
上記アルカリ金属水酸化物のアルカリ金属原子又は有
機塩基の分子をMで表わせば、加えられるアルカリ金属
水酸化物、有機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩の量は、
(a)工程に用いられた活性珪酸に由来するシリカ分及
び上記珪酸塩のシリカ分の合計としてSiO21モルに対しM
2Oに換算して20〜200モルとなる量、好ましくは60〜100
モルとなる量である。この添加によって液はpH7〜10程
度を示すに至る。
(c)工程では、上記(b)工程によって得られた混
合物が加熱される。この加熱は60〜250℃で行なわれる
が、(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイド水溶液
のpHが2〜4のときは、この加熱温度は60〜150℃の範
囲が適当であり、そして(a)工程に用いられる活性珪
酸のコロイド水溶液のpHが4を越え5以下であるとき
は、この加熱温度は更に高温まで、即ち、250℃まで許
容される。加熱時間は0.5〜40時間程度必要であり、ま
た、この加熱は、上記混合物の攪拌下に行なうのが好ま
しく、そしてなるべく水の蒸発の起らない条件下に行う
のが好ましい。
この加熱によって、その液中には、5〜20ミリミクロ
ンの範囲内のほぼ一様な太さで一平面内のみの伸長を有
し、かつ、動的光散乱法による粒子径が40〜300ミリミ
クロンである細長い形状のシリカのコロイダル粒子が生
成する。従って、得られた液はゾルであるが、SiO2濃度
は、通常、1〜6重量%程度であり、多量の陰イオンを
含む。このゾルは、通常、更に濃縮されるが、SiO2濃度
10〜30重量%の濃縮ゾル中に存在していてはゾルの安定
化の妨げとなる量又はそれ以上の陰イオンを、(c)工
程で得られたゾルから除くのが好ましい。この除去の際
には、ゾル中の水の一部も一緒に除去させるのが好まし
い。水の一部がゾルから除かれると、ゾル中のSiO2濃度
が上昇するので、水の除去量としては、SiO2濃度30重量
%以下のゾルが得られる量とするのがよい。(c)工程
によって得られたゾルから水と陰イオンとを一緒に除去
する方法としては、通常の微細多孔性膜、例えば、限外
濾過膜を用いてこれらを除く方法が好ましい。上記陰イ
オンを除く別の方法としては、イオン交換樹脂によるイ
オン交換法等が挙げられる。上記安定化の妨げとなる量
の陰イオンを除いた後ならば、蒸発法等によりゾルを濃
縮させることもできる。(c)工程によって得られたゾ
ル又はこの濃縮後のゾルは、適宜アルカリ添加によるpH
調節を行ってもよい。
上記陰イオンと水が除かれたゾルは、SiO2濃度10〜30
重量%であり、室温で数cp〜500cp程度の粘度を有し、
そしてpH8.5〜11を示す。このゾル中には陰イオンがな
お1000ppm以下、通常200〜800ppm含まれるが極めて安定
である。また、このゾルはSiO2/M2O(但し、Mは前記に
同じ。)モル比20〜200となる量のアルカリ金属イオ
ン、有機塩基等が含まれ、更にカルシウム若しくはマグ
ネシウム又はこれらと前記多価金属がそれらの酸化物に
換算してSiO2に対し1500〜15000ppm程度含まれる。そし
てこのゾルのコロイダルシリカ粒子は、上記(c)工程
によって既に形成された形状と大きさを保ち、上記ゾル
中に存在するCaO、MaO又はこれらと多価金属酸化物を含
有している。これら化学分析は通常の方法により容易に
行うことができる。このコロイダルシリカ粒子の動的光
散乱法粒子径は、市販の装置によって容易に測定され、
40〜300ミリミクロンである。
上記本発明の方法によって得られたゾルは、水の除去
によって終局的に不可逆的にゲルに変る。このゾルはア
ルカリ性の水性ゾルであるが、これを陽イオン交換処理
すれば、酸性の水性シリカゾルが得られ、これに別のア
ルカリを加えることにより上記とは別のアルカリ性の水
性シリカゾルを得ることができる。この酸性の水性シリ
カゾルとしてはpH2〜4のものが好ましい。また、これ
ら酸性の水性ゾルから、陽に帯電したコロイダルシリカ
粒子からなる水性ゾルを、通常の方法により得ることが
できる。更に、これら水性ゾルから、その媒体の水を通
常の方法、例えば、蒸留置換法等により有機溶媒によっ
て置換することにより、オルガノゾルが得られる。これ
ら酸性の水性ゾル、陽に帯電した粒子からなる水性ゾ
ル、オルガノゾルのいずれも、そのコロイダルシリカ粒
子は既に(c)工程において形成された形状を保持し、
媒体の除去によって終局的に不可逆的にゲルに変る。
アルカリ性の水性シリカゾル、酸性の水性シリカゾ
ル、陽に帯電したシリカゾルの各種別毎に、同種の本発
明によるゾルと従来のゾルとの混合によって安定なゾル
を得ることができる。オルガノゾルについても、溶媒間
に相溶性があって、溶媒によるコロイダルシリカの凝集
が起らなければ、本発明によるゾルと従来のゾルとの混
合によって安定なゾルを得ることができる。
本発明のゾルは、更に別の方法によっても得ることが
できる。この第2の方法によれば、コロイダルシリカ粒
子の太さが5〜40ミリミクロンであって、動的光散乱法
による粒子径が40〜500ミリミクロンであるものが得ら
れる。この第2の方法は前記の如く(a′)、(b′)
及び(c′)の工程からなり、太さの大きい粒子の製造
に有利である。
(a′)工程に用いられる平均粒子径3〜30ミリミク
ロン、SiO2含有率0.5〜25重量%、かつ、pH1〜5である
酸性水性シリカゾルは、従来から知られている任意の方
法、例えば、前記米国特許第268071号、同第2900348号
等の明細書に記載の方法で造られたものでよく、動的光
散乱法による測定粒子径D1とBET法による測定比表面積
から算出される粒子径D2との比D1/D2の値が5未満のも
のであれば、そのコロイダルシリカ粒子の形状は球状で
も非球状でもよい。けれとも、生成粒子の太さをその伸
長に沿って一様ならしめるには球状のコロイダルシリカ
粒子のゾルを用いるのが好ましい。
この第2の方法の(a′)、(b′)及び(c′)工
程には、前記(a)、(b)及び(c)の工程と同様の
操作が用いられる。けれども、(a′)工程では、Ca
O、MgO又はこの両者の添加量は、コロイダルシリカのSi
O2に対し1.00重量%にまで高めることができ、(b′)
工程では、アルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は
それらの水溶性珪酸塩の添加量をSiO2/M2Oモル比として
300まで減少させることができ、そして(c′)工程で
は、加熱温度を300℃にまで高めることができる。
この(a′)、(b′)及び(c′)工程を経ること
により得られたゾルを、前記と同様にして濃縮すること
により、陰イオン濃度0.1重量%以下であってSiO2濃度
1〜40重量%の安定なアルカリ性水性シリカゾルを得る
ことができる。また、前記と同様にして酸性ゾル、陽に
帯電したシリカゾル、オルガノゾル、混合ゾル等も得る
ことができる。
(作 用) 本発明のゾルのコロイダルシリカ粒子が細長くて、し
かもその太さが5〜40ミリミクロンの範囲内にあり、そ
して一様な太さで一平面内のみに上記D1/D2の値で5以
上の伸長を有し、そして動的光散乱法による測定粒子径
が40〜500ミリミクロンであるという細長い形状は、本
発明のゾルの製造法によるものである。このコロイダル
シリカ粒子の生成機構の完全解明は困難であるが、下記
のように考えられる。
先ず、(a)工程において活性珪酸のコロイド水溶液
にカルシウム若しくはマグネシウムの水溶性塩又はこれ
らの混合物を加えると、カルシウムイオン、マグネシウ
ムイオン等が活性珪酸の粒子に捕捉される。次いで、
(b)工程においてアルカリ金属水酸化物、有機塩基、
これらの珪酸塩等を加えると、カルシウムイオン、マグ
ネシウムイオン等を捕捉した活性珪酸の粒子の一部は数
珠つなぎに凝集し、その結果任意方向に屈曲した細長い
糸状凝集体粒子が生成する。この糸状の凝集体粒子は、
一平面内のみに伸長していなくてもよいし、また、部分
的に三次元網目構造を形成していてもよい。そして、
(c)工程において加熱されると、活性珪酸粒子の重合
が起り、上記長い糸状の粒子には切断が、そして上記三
次元構造には破壊が起って、或る長さ、おそらく10〜10
0ミリミクロン程度の長さの断片が生成すると共に、こ
の断片及び長さが短い粒子上では既に捕捉されていたカ
ルシウムイオン、マグネシウムイオン等が作用して、こ
の断片及び短かい糸状粒子の伸長が一平面内のみに存す
るように固定させる。(c)工程による加熱の継続は、
液中の溶解珪酸及び断片糸の溶離し易い部分から溶離し
た溶解珪酸が逐次断片糸の表面に析出して断片糸の太さ
を増大せしめる。この一連のプロセスの結果、(c)工
程終了後の液中に、5〜20ミリミクロンの範囲内のほぼ
一様な太さで一平面内のみに伸長を有し、長さ15〜200
ミリミクロン程度の細長い形状のコロイダルシリカ粒子
が生成する。
本発明の(a′)、(b′)及び(c′)の工程から
なる上記第2の製造方法によるときも、上記活性珪酸の
微粒子に代って、粒径3〜30ミリミクロンのコロイダル
シリカ粒子が同様に作用するものと考えられる。
(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイド水溶液
に、(b)工程に用いられるアルカリ金属水酸化物、有
機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩の水溶液を加えてか
ら、(a)工程に用いられるカルシウム塩、マグネシウ
ム塩又はこれらの混合物の水溶液を加えると、急激にゲ
ル生成が起り、通常の攪拌手段によっては均一に分散さ
せることすら困難となり、また、その生成ゲルを加熱し
ても本発明の上記形状のコロイダルシリカ粒子を生成さ
せることができない。
(a)工程において、用いられる活性珪酸のコロイド
水溶液のSiO2濃度が1重量%以下では、濃縮の際多量の
水の除去を要し効率的でない。また、この活性珪酸のコ
ロイド水溶液のSiO2濃度が6重量%を超えると、この液
は安定性が著しく低下し、一定品質のゾルの生産を困難
ならしめる。従って、このSiO2濃度は1〜6重量%が好
ましいが、かかる濃度の活性珪酸のコロイド水溶液のう
ちでも、更にそのpHが2〜5であるものが好ましい。こ
のpHが5以上では活性珪酸の水溶液の安定性が著しく低
下し、また、(c)工程を経て得られたゾルのコロイダ
ルシリカ粒子は、上記細長い形状を有しない。このpHは
2以下でもよいが、酸の添加を要すのみならず、不要な
陰イオン量が増大し好ましくない。
(a)工程において、この活性珪酸のコロイド水溶液
にカルシウム塩、マグネシウム塩又はそれらの混合物を
その水溶液として加えると、均一な混合を容易に達成で
きる。この均一な混合は、加えられたカルシウムイオ
ン、マグネシウムイオン等の珪酸による均一な捕捉を容
易ならしめるのに重要である。
(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイド水溶液と
して、水溶性珪酸塩の水溶液を陽イオン交換処理するこ
とにより得られるものは、溶解又は遊離の陽イオンを液
中に殆ど含有しない。これに用いられる水溶性珪酸塩と
しては、安価にかつ容易に入手できる水ガラスが好まし
い。ハロゲン化珪素、アルコキシシラン等を加水分解す
ることにより得られたシリカをアルカリに溶解すること
によって得られる水溶性珪酸塩は、不純物、特に多価金
属の含有率が低いが高価である。これに対し、一般に工
業製品の水ガラスには、通常、シリカ分に対し酸化物換
算で数千ppm以下の多価金属が含まれている。この水ガ
ラス水溶液を陽イオン交換処理しても、上記多価金属分
の全量を除去することができない。従って、得られた活
性珪酸のコロイド水溶液には、通常、約5000ppm以下の
量の多価金属酸化物が残留するが、液中活性珪酸又はそ
の重合体微粒子中にシリカとの化学結合又は吸着によっ
て捕捉されているために、液中には溶解又は遊離の陽イ
オンとしては存在しない。この残留多価金属成分は、
(a)工程においてカルシウム塩、マグネシウム塩等に
併用される多価金属成分の一部として算入され、カルシ
ウム塩、マグネシウム塩等と一緒に添加される場合の多
価金属塩と同様に作用する。
(a)工程に加えられるカルシウム塩、マグネシウム
塩又はこれらの混合物の量が、活性珪酸のSiO2に対しCa
O、MgO又はその両者として重量比1500ppm以下では、最
終の生成コロイダルシリカ粒子の形状は球状又はまゆ状
となり、反対に8500ppm以上にも多いと、(c)工程を
経ても本発明による特殊形状のコロイダルシリカ粒子を
生成させることができない。従ってこの1500〜8500ppm
量のCaO、MgO又はこの両者によって前記の如き方向性を
有する細長く伸びた粒子が生成すると考えられる。そし
て、このカルシウム塩、マグネシウム塩等に併用される
前記多価金属成分は、その種類によってコロイダルシリ
カ粒子の生成を促進したり、或いは抑制する作用をする
が、その量がCaO、MgO又はその両者に対し酸化物換算約
80重量%以上にも多いと、活性珪酸のコロイド水溶液に
ゲル化を起させる。
上記(a)工程におけるカルシウム塩、マグネシウム
塩等の添加混合後は、その生成液に、該液中の活性珪酸
の粒子に変化を生じさせないようになるべく早く、
(b)工程によるアルカリ金属水酸化物、有機塩基又は
それらの珪酸塩が加えられる。これらアルカリ性物質の
添加も、均一な混合を容易ならしめるように、好ましく
は攪拌下に、直接又は5〜30重量%程度の水溶液として
添加される。
(b)工程におけるこれらアルカリ性物質の添加量が
前記SiO2/M2Oモル比として20以下では、(c)工程によ
る加熱によっては粒子の成長が起らず、反対にこのモル
比が200以上では、(c)工程によって加熱しても粒子
成長が起らずにゲル状物が生成する。従って、SiO2/M2O
モル比20〜200、好ましくは60〜100となるように上記ア
ルカリ性物質を加えると共に、(c)工程における加熱
によって本発明の目的とする大きさと形状を有するコロ
イダルシリカ粒子を生成させることができる。そして、
(b)工程による上記アルカリ性物質の添加は、攪拌が
容易に行えるようになるべく低温、好ましくは室温で行
うのがよい。
(c)工程における加熱温度が、60℃以下では本発明
の目的とするコロイダルシリカ粒子に成長させることが
できず、60℃以上での加熱が必要であるが、(a)工程
に用いられる活性珪酸のコロイド水溶液のpHが2〜4の
ときは、加熱温度が150℃を越えるとゲルが生じ易い。
また、(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイド水溶
液のpHが4を越え5以下のときは、この(c)工程での
加熱温度が150℃を越えてもよいが、250℃以上にも高い
とやはりゲルが生じ易い。加熱時間は、一定粒子径を意
図すれば、60℃以上の高い温度における程短時間でよ
く、反対に加熱温度が低ければ長時間を要す。従って、
(c)工程における加熱は、60〜250℃で0.5〜40時間程
度行うのが好ましい。(c)工程終了後は、得られたゾ
ルは冷却される。そしてこのゾルは所望に応じ水で希釈
することもできる。
工業製品としてのゾルには安定性は欠かせ得ない性質
であり、そして通常、SiO2として10〜30重量%の濃度が
望まれる。この濃度において、アルカリ性の安定なゾル
を得るにはゾル中に存在していてもよい陰イオンの濃度
は、通常1000ppm以下である。カルシウム、マグネシウ
ム、その他多価金属のイオンはコロイダルシリカ粒子中
に捕捉されているから、ゾルの水媒体中にはゾルの安定
化を妨げる程の量で溶存していることはない。上記SiO2
濃度10〜30重量%の安定なアルカリ性の水性ゾルを得る
には、SiO2/M2O(Mは、前記に同じ。)モル比として20
〜200程度のアルカリ陽イオンをゾル中に含有させる必
要がある。このアルカリ陽イオンによって、ゾルは通常
pH8.5〜11を示す。(c)工程によるゾルから陰イオン
を除去するのに微細多孔性膜を用いると、陽イオンの除
去も一緒に起るので、ゾル中に残存するアルカリ陽イオ
ンの不足が起る場合がある。このようなときは、ゾルの
安定化に必要となる量の前記アルカリ金属水酸化物、有
機塩基等を更にゾル中に補給しながら濃縮することによ
って或は濃縮後に補給することによって、安定なゾルが
得られる。限外濾過膜等微細多孔性膜を用いる方法で
は、ゾル中のコロイダルシリカ粒子は膜を通過しないか
ら、陰イオンと共に水が流出することによってゾルは同
時に濃縮される。この濃縮されたゾルは、任意に水で希
釈することもできる。
本発明による第2の製造方法においては、(a′)工
程に用いられる酸性ゾルのSiO2濃度が0.5重量%以下で
は、(c′)工程後に濃縮する際、多量の水の除去を要
し効率的でない。また、このSiO2濃度が25重量%以上に
も高いと、加えられるCa塩、Mg塩等の量が多くなり、こ
れら塩が加えられたゾルはゲル化を起し易く好ましくな
い。この(a′)工程に用いられる酸性ゾルのpHが1以
下及び5以上のときは、いずれもゾルの安定性が乏しく
なり、(c′)工程により得られたゾルのコロイダルシ
リカ粒子は前記細長い形状を有しない。この(a′)工
程に用いられる酸性ゾルの粒子径が30ミリミクロン以上
でも、(c′)工程で得られたゾルのコロイダルシリカ
粒子はやはり前記細長い形状を有しない。3ミリミクロ
ン未満の粒径のシリカゾルも用い得るが、前記(a)、
(b)及び(c)工程からなる製造法による方がはるか
に効率的であるから、通常(a′)工程には3ミリミク
ロン未満の粒径の酸性シリカゾルは用いられない。
(a′)工程におけるカルシウム塩、マグネシウム塩等
の添加量は、(a)工程におけるそれらの添加量よりも
増大させ得るが、SiO2分に対し1.00重量%以上になると
やはり(c′)工程によっては前記細長い形状のコロイ
ダルシリカが得られない。(b′)工程におけるアルカ
リ性物質の添加量は、(b)工程におけるそれらの添加
量よりも減少させることができるがSiO2/M2Oモル比で30
0以上になるとやはり(c′)工程においてゲル状物が
生成し易い。(c′)工程における加熱温度は、(c)
工程における加熱温度よりもかなり高温まで許容される
が、300℃以上ではゲル化が起り易く、また、製造工程
の効率をさ程高めることもない。加熱時間は、やはり、
一定粒径を意図すれば加熱温度が高い程短時間でよく、
60〜300℃では0.5〜40時間の加熱によって前記細長い形
状のコロイダルシリカ粒子を効率よく生成させることが
できる。
この(a′)、(b′)及び(c′)工程からなる第
2の製造方法によるシリカゾルも、高いSiO2濃度におい
てはこのゾル中に存在する陰イオン量が1000ppm以上に
も高いとゾルの安定性を低下させる。また、アルカリ性
の水性ゾルとしてはSiO2/M2Oモル比として20〜300とな
る量のアルカリ性陽イオンの存在が安定化のために必要
であり、特にシリカゾルを濃縮する際には、これらゾル
中の陰イオン量と陽イオン量とを上記安定化に必要な範
囲に維持することが重要である。この安定性が保持され
る限り、ゾルの濃縮は、(a)、(b)及び(c)工程
の後に行われる濃縮方法と同じ方法で行うことができ
る。
(実施例) 実施例1 市販のJIS3号ナトリウム水ガラス(SiO2/Na2Oモル比
3.22、SiO2含有率28.5重量%)に水を加えて、SiO2濃度
3.6重量%の珪酸ナトリウム水溶液を得た。別途用意さ
れた商品名アンバーライト120Bの陽イオン交換樹脂充填
のカラムに、上記珪酸ナトリウム水溶液を通すことによ
り、SiO2濃度3.56重量%、pH2.81、電導度731μS/cmの
活性珪酸のコロイド水溶液を得た。この液には、Al2O3
とFe2O3が合計75ppm残留していた。
上記活性珪酸のコロイド水溶液2000gをガラス製容器
に投入し、次いで10重量%の塩化カルシウム水溶液8.0g
を攪拌下に室温で添加し、30分の後更に10重量%の水酸
化ナトリウム水溶液12.0gを攪拌下に室温で添加した。
得られた混合液は、pH7.6を示し、SiO2/Na2Oモル比80で
ある。
次いで、上記混合液をステンレス製オートクレーブに
仕込み、130℃で攪拌下6時間加熱した後冷却して内容
物を取り出した。得られた液はシリカゾルであり、SiO2
3.52重量%を含有し、SiO2/Na2O滴定法モル比101及びpH
9.64であり、CaOはSiO2に対し重量比5400ppm含まれ、遊
離のカルシウムイオンは検出されなかった。
次いで、上記シリカゾルを限外濾過装置により濃縮し
たところ、SiO2濃度21重量%の濃縮シリカゾルが得られ
た。この濃縮ゾルは、分析の結果溶解又は遊離のカルシ
ウムイオンを含まず、比重1.136、pH9.24、粘度125cp
(20℃)、SiO2/Na2O滴定法モル比126、CaO含有率0.113
重量%、塩素イオン含有率0.019重量%、硫酸イオン含
有率0.0020重量%、電導度2080μS/cmであった。このゾ
ルのコロイダルシリカ粒子は、電子顕微鏡写真から観察
すると、細長い粒子であり、太さは12ミリミクロンであ
った。そしてこのゾルは、動的光散乱法によるコロイダ
ルシリカ粒子径が84.6ミリミクロンであった。また、BE
T法から算出するとこのコロイダルシリカ粒子径は12ミ
リミクロンであった。添付の図面第1図にこのゾルのコ
ロイダルシリカ粒子の20万倍の電子顕微鏡による撮影写
真を示す。
この濃縮シリカゾルを密閉下60℃で保存したところ、
1ケ月後にも変質が認められなかった。
このゾルをガラス板上に塗布し、乾燥したところ、従
来のゾルを用いた場合よりも良好な被膜が形成された。
この被膜は水に接触しても、水に溶解しなかった。
実施例2 実施例1の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.56%、
pH2.81)2000gをガラス製容器に採り、これに10重量%
塩化カルシウム水溶液8.0gを攪拌しながら添加し、次い
で10重量%水酸化ナトリウム水溶液12.0gを攪拌しなが
ら添加することにより、SiO2/Na2Oモル比80及びpH7.62
の混合液を得た。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み、これを130℃で24時間加熱した。得られた
シリカゾルは、SiO23.52重量%を含み、SiO2/Na2O滴定
法モル比101であり、CaOはSiO2に対して重量比5400ppm
含まれていた。このゾルのpHは9.81であった。
このゾルを限外濾過装置によりシリカ濃度15.2重量%
まで濃縮した。得られたゾルは比重1.092、pH9.36、粘
度225cp、SiO2/Na2O滴定法モル比185、CaO 820ppm、Cl
233ppm、SO4 24ppm、電導度1620μS/cm、BET法粒子径1
4.5mμ、動的光散乱法粒子径167mμであった。このゾル
は60℃1ケ月安定であった。
実施例3 実施例1の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.56%、
pH2.81)2000gをガラス製容器に採り、これに10重量%
塩化カルシウム水溶液8.0gを攪拌しながら添加し、次い
で10重量%水酸化ナトリウム水溶液13.5gを攪拌しなが
ら添加することにより、SiO2/Na2O法モル比70及びpH7.8
4の混合液を得た。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み、これを100℃で6時間加熱した。得られた
シリカゾルは、SiO23.52重量%、SiO2/Na2O滴定法モル
比88.0であり、CaOはSiO2に対して5400ppm含まれてい
た。ゾルのpHは9.55であった。
このゾルを限外濾過装置によりシリカ濃度20.6重量%
まで濃縮した。得られたゾルは比重1.133、pH9.21、粘
度45cp、SiO2/Na2O滴定法モル比100、CaO 1110ppm、Cl
265ppm、SO4 35ppm、電導度2790μS/cm、BET法粒子径8.
8mμ、動的光散乱法粒子径51.8mμであった。このゾル
は60℃1ケ月安定であった。
実施例4 実施例1の市販のナトリウム水ガラスの水溶液を陽イ
オン交換処理することにより、SiO23.66重量%及びpH2.
82の活性珪酸のコロイド水溶液を得た。この活性珪酸の
コロイド水溶液2000gをガラス製容器に採り、これに塩
酸酸性の9.52重量%塩化亜鉛水溶液1.08gを攪拌しなが
ら添加し、次いで10重量%硝酸カルシウム水溶液12.0g
を攪拌しながら添加し、次に10重量%水酸化ナトリウム
水溶液13.7gを攪拌しながら添加することにより、SiO2/
Na2O法モル比70及びpH7.82の混合液を得た。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み130℃で6時間加熱した。得られたシリカゾ
ルは、SiO23.61重量%を含み、SiO2/Na2O滴定法モル比8
8.0であり、SiO2に対して重量比CaO 5600ppmとZnO 890p
pmを含有していた。ゾルのpHは9.72であった。
このゾルを限外濾過装置によりシリカ濃度21.8重量%
まで濃縮した。得られたゾルは比重1.142、pH9.37、粘
度79cp、SiO2/Na2O滴定法モル比123、CaO 1220ppm、ZnO
195ppm、Cl 30ppm、NO3 345ppm、SO4 24ppmを含有し、
電導度2,400μS/cm、BET法粒子径11.0mμ、動的光散乱
法粒子径62.6mμであった。このゾルは、60℃で1ケ月
安定であった。
実施例5 実施例1の市販のナトリウム水ガラスの水溶液を陽イ
オン交換処理することにより、SiO23.74重量%及びpH2.
85の活性珪酸のコロイド水溶液を得た。この活性珪酸の
コロイド水溶液2000gをガラス製容器に採り、これに10
重量%塩化マグネシウム水溶液7.6gを攪拌しながら添加
し、次いで10重量%水酸化カリウム水溶液17.5gを攪拌
しながら添加することにより、SiO2/K2Oモル比80及びpH
7.39の混合液を得た。
この混合液を2.5のステンレス製のオートクレーブ
容器に仕込み120℃で6時間加熱した。得られたシリカ
ゾルは、SiO23.69重量%、SiO2/K2O滴定法モル比101で
あり、MgOはSiO2に対して重量比4390ppm含まれていた。
ゾルのpHは8.47であった。
このゾル1564gに10重量%水酸化カリウム水溶液4.5g
を攪拌しながら添加し、pHを9.53とした。
このゾルを限外濾過装置により、シリカ濃度16.2重量
%まで濃縮した。得られたゾルは比重1.100、pH9.20、
粘度69cp、SiO2/K2O滴定法モル比143であり、MgO 710pp
m、Cl 301ppm、SO4 59ppmを含有し、電導度3070μS/c
m、BET法粒子径11.1mμ、動的光散乱法粒子径は85.5mμ
であった。このゾルは、60℃1ケ月安定であった。
実施例6 実施例5の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.74重量
%、pH2.85)2000gをガラス製容器に採り、これに10重
量%塩化マグネシウム水溶液4.8gを攪拌しながら添加
し、次いでモノエタノールアミン2.44gを攪拌しながら
添加し、SiO2/モノエタノールアミン モル比31及びpH
7.62の混合液を得た。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み130℃で6時間加熱した。得られたシリカゾ
ルは、SiO23.73重量%、モノエタノールアミン0.122重
量%、SiO2/モノエタノールアミン滴定法モル比36.5で
あり、MgOはSiO2に対して重量比2820ppmであり、pHは9.
00であった。
このゾル1917gにモノエタノールアミン1.0gを攪拌し
ながら添加しpHを9.50とした。
このゾルを限外濾過装置によりシリカ濃度14.8重量%
まで濃縮した。得られたゾルは比重1.091、pH9.19、粘
度33cp、モノエタノールアミン含有率0.362重量%、SiO
2/モノエタノールアミン滴定モル比47であり、MgO含有
率417ppm、電導度1670μS/cm、BET法粒子径10.6mμ、動
的光散乱法粒子径は27.5mμであった。室温で6ケ月以
上安定であった。
実施例7 市販のJIS3号ナトリウム水ガラス(SiO229.2重量%、
Na2O9.47重量%、SiO2/Na2Oモル比3.18)をシリカ濃度
2.90重量%に水で希釈し、陽イオン交換樹脂を充填した
カラムに通してSiO2濃度2.90重量%及びpH2.85の活性珪
酸のコロイド水溶液を得た。残留のAl2O3とFe2O3の合計
は26ppmであった。上記活性珪酸のコロイド水溶液2000g
をガラス製容器に採り、これに10重量%硝酸カルシウム
水溶液9.0gを攪拌しながら添加し、次いで10重量%水酸
化ナトリウム水溶液9.66gを攪拌しながら添加し、SiO2/
Na2Oモル比80とした。pHは7.56であった。この混合液を
2.5のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み130℃
で6時間加熱した。得られたシリカゾルは、SiO22.87重
量%、SiO2/Na2O滴定法モル比113であり、CaOはSiO2
対して重量比5300ppm含まれ、ゾルのpHは9.67であっ
た。
このゾルを限外濾過装置によりSiO2濃度16.0重量%ま
で濃縮した。得られたゾルは比重1.098、pH9.32、粘度7
0cp、SiO216.0重量%、SiO2/Na2O滴定法モル比108、CaO
850ppm、Cl 30ppm、NO3 313ppm、SO4 22ppm、電導度17
45μS/cm、BET法粒子径10.9mμ、動的光散乱法粒子径は
69.3mμであった。このゾルは60℃1ケ月安定であっ
た。
実施例8 実施例1で得られたシリカ濃度21.0重量%のシリカゾ
ルを純水でシリカ濃度16重量%に希釈し、陽イオン交換
樹脂を充填したカラムに通してシリカ濃度15.7重量%の
珪酸シリカゾルを得た。
得られたゾルは比重1.092、pH2.20、粘度13cp、SiO21
5.7重量%、Na2O 190ppm、CaO 185ppm、Cl 144ppm、SO4
16ppm、電導度3,030μS/cm、BET法粒子径12.0mμ、動
的光散乱法粒子径は84.6mμであった。このゾルは室温
3ケ月以上安定であった。
実施例9 実施例8で得られた酸性シリカゾル800gを回転式減圧
濃縮器に採り、この器内を真空度650〜720Torr、液温20
〜40℃に保ちながら、これに無水メタノール12,020gを1
4時間かけて加えると共に水を共沸留去することにより
ゾル中の水分をメタノールで置換した。
得られたメタノールシリカゾルは、比重0.876、粘度1
4.5cpであり、SiO2含有率14.3重量%、H2O含有率1.0重
量%であった。このゾルは室温3ケ月以上安定であっ
た。
比較例1 実施例1の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.56重量
%、pH2.81)2000gをガラス製容器に採り、これに10重
量%水酸化ナトリウム水溶液12.0を攪拌しながら添加
し、SiO2/Na2Oモル比80とした。pHは7.8であった。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み130℃で6時間加熱した。得られたゾルは、S
iO23.54重量%、SiO2/Na2O滴定法モル比107及びpH10.07
であった。このゾルを限外濾過装置にてSiO2濃度21.9重
量%まで濃縮した。得られたゾルは、比重1.144、pH9.6
9、粘度4.3cp、SiO221.9重量%、SiO2/Na2O滴定法モル
比126、電導度2140μS/cm、BET法粒子径11.0mμ、動的
光散乱法粒子径は26.8mμであった。このゾルの電子顕
微鏡による撮影写真を第2図に示したが、そのコロイダ
ルシリカ粒子の形状は球形である。
比較例2 実施例1に記載のナトリウム水ガラスに水を加えて濃
度5.0重量%に希釈し、得られたこの水溶液1500gをガラ
ス製容器に採り、これに10%硫酸水溶液380gを攪拌しな
がら添加し、pH4.54とした。
生成したシリカのウェットゲルを濾別し、これに純水
4000gを注いで洗浄した。得られたウェットゲルを純水
に分散させることにより、SiO2濃度4.0重量%の分散液1
800gを得た。これに10重量%水酸化ナトリウム水溶液1
2.0gを加え、SiO2/Na2Oモル比80とした。pHは9.0であっ
た。
この分散液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み、次いで130℃で6時間加熱した。得られた
ゾルは、SiO23.97重量%、SiO2/Na2O滴定法モル比87及
びpH10.46であった。
このゾルを限外濾過装置でシリカ濃度21.2重量%まで
濃縮した。得られたゾルは、比重1.138、pH9.98、粘度4
0cp、SiO221.2重量%、SiO2/Na2O滴定法モル比98、電導
度2520μS/cm、BET法粒子径9.9mμ、動的光散乱法粒子
径91.2mμであった。このゾルは、第3図の電子顕微鏡
による撮影写真に示されたように、そのコロイダルシリ
カ粒子は非球形であるが、細長い形状を有していない。
比較例3 実施例1の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.56重量
%、pH2.81)2000gをガラス製容器に採り、これに10重
量%塩化カルシウム水溶液8.0gを攪拌しながら添加し、
次いで10重量%水酸化ナトリウム水溶液12.0gを攪拌し
ながら添加しSiO2/Na2Oモル比80とした。pHは7.62であ
った。CaOはSiO2に対して重量比5400ppmであった。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み、次いで160℃で6時間加熱した。結果は、
容器内にゲル状物質が生成し、流動性を示さなかった。
比較例4 実施例1の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.56重量
%、pH2.81)2000gをガラス製容器に採り、これに10重
量%塩化カルシウム水溶液8.0gを攪拌しながら添加し、
次いで10重量%水酸化ナトリウム水溶液3.8gを攪拌しな
がら添加しSiO2/Na2Oモル比250とした。pHは6.54であっ
た。CaOはSiO2に対して重量比5400ppmであった。
この混合液を2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み、次いで130℃で6時間加熱した。結果は、
容器内にゲル状物質が生成し、流動性を示さなかった。
比較例5 実施例1の活性珪酸のコロイド水溶液(SiO23.56重量
%、pH2.81)2000gをガラス製容器に採り、これに10重
量%塩化カルシウム水溶液16.0gを攪拌しながら添加
し、次いで10重量%水酸化ナトリウム水溶液12.0gを攪
拌しながら添加しSiO2/Na2Oモル比80とした。pHは7.48
であった。CaOはSiO2に対して重量比10800ppmであっ
た。
この混合液は上記の操作において、水酸化ナトリウム
水溶液添加開始時より20分後、粘度が増加し流動性が低
下した。この流動性の低下したペースト状物質を2.5
のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み、次いで13
0℃で6時間加熱した。結果は、容器内にゲル状物質が
生成し、流動性を示さなかった。
実施例10 実施例1で得られたSiO2濃度21重量%のアルカリ性の
水性シリカゾル100gと、比較例1で得られたSiO2濃度2
1.9重量%のアルカリ性の水性シリカゾル100gとを混合
し、得られた混合物を密閉下室温に放置したが、6ケ月
以上安定であった。
実施例11 市販のJIS3号ナトリウム水ガラス(SiO2/Na2Oモル比
3.22、SiO2含有率28.5重量%)に純水を加えて、SiO2
度3.3重量%の珪酸ナトリウム水溶液を得た。別途用意
された商品名アンバーライト120Bの陽イオン交換樹脂充
填のカラムに、上記珪酸ナトリウム水溶液を通すことに
より、SiO2濃度3.2重量%、pH92.91、電導度667μS/cm
の活性珪酸のコロイド水溶液を得た。この液には、Al2O
3とFe2O3が合計67ppm残留していた。上記活性珪酸のコ
ロイド水溶液2000gをガラス製容器に投入し、次いで、1
0重量%の水酸化ナトリウム水溶液1.1gを攪拌下に室温
で添加し、10分間攪拌を続けた。活性珪酸のコロイド水
溶液は、pH4.15であった。次いで10重量%の硝酸カルシ
ウム水溶液12.1gを攪拌下に室温で添加し、10分後更に1
0重量%水酸化ナトリウム水溶液13.1gを攪拌下に室温で
添加した。得られた混合液は、SiO23.18重量%、pH8.08
を示し、SiO2/Na2Oモル比60、CaO 206ppmである。上記
混合液を内容量2.5のステンレス製オートクレーブ容
器に仕込み、130℃で6時間加熱処理を行なった。得ら
れたシリカゾルは、電子顕微鏡観察により、コロイダル
シリカ粒子が細長い形状を有することが判った。太さ
は、約10mμであり、長さは60〜200mμであった。又、
動的光散乱法によるコロイダルシリカの粒子径は74.9m
μであった。又、BET法により算出したこのコロイダル
シリカの粒子径は、12.6mμであった。このゾルはSiO
23.18重量%を含有し、SiO2/Na2O滴定法モル比93、pH9.
90であり、ゲルの存在は認められなかった。次いで上記
細長い形状のシリカゾル薄液を限外濾過装置により室温
下で濃縮して、SiO2濃度20.5重量%の濃縮シリカゾルを
得た。得られたゾルは、比重1.132、pH9.59、粘度46.5c
p、SiO2/Na2O滴定法モル比107、CaO0.13重量%、Cl 58p
pm、SO4 39ppm、NO3 489ppm含有し、電導度は2610μS/c
mであった。濃縮によっても、シリカゾルの形状には変
化は認められなかった。この濃縮シリカゾルを密閉下60
℃で保存したところ、1ケ月後でも安定であった。この
ゾルをガラス板上に塗布し乾燥したところ、従来のゾル
を用いた場合よりも良好な被膜が形成された。
実施例12 実施例11に用いられたものと同じ活性珪酸のコロイド
水溶液(SiO23.2重量%、pH2.91、電導度667μS/cm)20
00gをガラス製容器に投入し、次いで10重量%の水酸化
ナトリウム水溶液1.2gを攪拌下に室温で添加し、10分間
攪拌を続けた。活性珪酸のコロイド水溶液は、pH4.30で
あった。次いで10重量%の硝酸カルシウム水溶液11.7g
を攪拌下に室温で添加し、10分後更に10重量%水酸化ナ
トリウム水溶液13.0gを攪拌下に室温で添加した。得ら
れた混合液は、SiO23.18重量%、pH8.14を示し、SiO2/N
a2Oモル比60、CaO 200ppmである。上記混合液を内容量
2.5のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み、170
℃で1時間加熱処理を行なった。得られたシリカゾル
は、電子顕微鏡観察により、コロイダルシリカ粒子が細
長い形状を有することが判った。太さは、約12mμで、
長さは60〜300mμであった。又、動的光散乱法によるコ
ロイダルシリカの粒子径は、117mμであった。又、BET
法により算出したこのコロイダルシリカの粒子径は14m
μであった。このゾルはSiO23.18重量%を含有し、SiO2
/Na2O滴定法モル比103及びpH10.31であり、ゲルの存在
は認められなかった。次いで上記細長い形状のシリカゾ
ル薄液を限外濾過装置により室温下で濃縮して、SiO21
0.0重量%の濃縮シリカゾルを得た。得られたゾルは、
比重1.061、pH10.06、粘度25cp、SiO2/Na2O滴定法モル
比109、CaO0.07重量%、Cl 30ppm、SO4 19ppm、NO3 260
ppm含有し、電導度は、1420μS/cmであった。濃縮によ
っても、シリカゾルの形状には変化は認められなかっ
た。この濃縮シリカゾルを密閉下60℃で保存したとこ
ろ、1ケ月後でも安定であった。このゾルをガラス板上
に塗布し乾燥したところ、従来のゾルを用いた場合より
も良好な被膜が形成された。
実施例13 実施例11に用いられたものと同じ活性珪酸のコロイド
水溶液(SiO23.2重量%、pH2.91、電導度667μS/cm)に
純水を加えて、SiO2濃度1.6重量%、pH2.90、電導度670
μS/cmの活性珪酸薄液を調製した。この活性珪酸薄液20
00gをガラス製容器に投入し、次いで10重量%の水酸化
ナトリウム水溶液1.0gを攪拌下に室温で添加し、10分間
攪拌を続けた。活性珪酸のコロイド水溶液は、pH4.10で
あった。次いで10重量%の硝酸カルシウム水溶液8.8gを
攪拌下に室温で添加し、10分後更に10重量%水酸化ナト
リウム水溶液7.89gを攪拌下に室温で添加した。得られ
た混合液は、SiO21.59重量%、pH7.84を示し、SiO2/Na2
Oモル比60、CaO 150ppmである。上記混合液を内容量2.5
のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み、130℃
で6時間加熱処理を行なった。得られたシリカゾルは、
電子顕微鏡観察により、コロイダルシリカ粒子が細長い
形状を有することが判った。太さは、約10mμで、長さ
は60〜250mμであった。又、動的光散乱法によるコロイ
ダルシリカの粒子径は、89.8mμであった。又、BET法に
より算出したこのコロイダルシリカの粒子径は12.8mμ
であった。このゾルはSiO21.59重量%を有し、SiO2/Na2
O滴定法モル比95及びpH9.47であり、ゲルの存在は認め
られなかった。次いで上記細長い形状のシリカゾル薄液
を限外濾過装置により室温下で濃縮して、SiO210.1重量
%の濃縮シリカゾルを得た。得られたゾルは、比重1.06
1、pH9.16、粘度32cp、SiO2/Na2O滴定法モル比110、CaO
0.08重量%、Cl 27ppm、NO3 290ppm、SO4 12ppm含有
し、電導度は、1200μS/cmであった。濃縮によっても、
シリカゾルの形状には変化は認められなかった。この濃
縮シリカゾルを密閉下60℃で保存したところ、1ケ月後
でも安定であった。このゾルをガラス板上に塗布し乾燥
したところ、従来のゾルを用いた場合よりも良好な被膜
が形成された。
比較例6 実施例11に記載のものと同じ活性珪酸のコロイド水溶
液(SiO23.2重量%、pH2.91、電導度667μS/cm)に純水
を加えて、SiO2濃度2.0重量%、pH2.90、電導度820μS/
cmの活性珪酸薄液を調製した。この活性珪酸薄液2000g
をガラス製容器に投入し、次いで10重量%の水酸化ナト
リウム水溶液1.0gを攪拌下に室温で添加し、10分間攪拌
を続けた。活性珪酸のコロイド水溶液のpHは4.32であっ
た。次いで10重量%の硝酸カルシウム水溶液30gを攪拌
下に室温で添加し、10分後更に10重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液7.89gを攪拌下に室温で添加した。得られた混
合液は、SiO21.98重量%、pH7.42を示し、SiO2/Na2Oモ
ル比60、CaO 500ppmである。上記混合液を内容量2.5
のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み、130℃で
6時間加熱処理を行なった。結果は容器内にゲル状物質
が生成し、流動性を示さなかった。
実施例14 市販のアルカリ性水性ゾル(Seares法による粒子径5
ミリミクロン、SiO2濃度20重量%、比重1.129、pH9.4、
粘度4cp)を水素型陽イオン交換樹脂で処理することに
より得られた酸性シリカゾルに純水を加えて、SiO2濃度
3.2重量%、pH3.27の酸性シリカゾルを調製した。この
酸性シリカゾル2000gを内容量3のガラス製容器に投
入し、次いで10重量%の硝酸カルシウム水溶液12.9gを
攪拌下に添加し、室温下で10分間攪拌した。更に10重量
%の水酸化ナトリウム水溶液14.2gを攪拌下に室温で添
加し、10分間攪拌を続けた。得られた混合液は、SiO23.
16重量%、pH9.3を示し、SiO2/Na2Oモル比60、CaO 215p
pmである。次に上記混合液を内容量2.5のステンレス
製オートクレーブ容器に仕込み、130℃で6時間加熱処
理を行った。得られたシリカゾルは、電子顕微鏡観察に
より、コロイダルシリカ粒子が細長い形状を有すること
が判った。太さは約10mμで、長さは50〜300mμであっ
た。又、動的光散乱法によるコロイダルシリカの粒子径
は、65mμであった。又、BET法により算出したこのコロ
イダルシリカの粒子径は12.3mμであった。添付の図面
第4図に、このゾルのコロイダルシリカ粒子の20万倍の
電子顕微鏡による撮影写真を示す。このゾルはSiO23.16
重量%を含有し、SiO2/Na2O滴定法モル比78及びpH9.6で
あり、ゲルの存在は認められなかった。次いで上記細長
い形状のシリカゾル薄液を限外濾過装置により室温下で
濃縮して、SiO2濃度16重量%の濃縮シリカゾルを得た。
得られたゾルは、比重1.100、pH9.54、粘度72cp、SiO2/
Na2O滴定法モル比90.7、CaO0.11重量%、Cl 2.8ppm、SO
4 34ppm、NO3 273ppm含有し、電導度は2010μS/cmであ
った。濃縮によっても、シリカゾルの形状には変化は認
められなかった。この濃縮シリカゾルを密閉下60℃で保
存したところ、1ケ月後でも安定であった。このゾルを
ガラス板上に塗布し乾燥したところ、従来のゾルを用い
た場合よりも良好な被膜が形成された。
実施例15 球状コロイダルシリカからなる市販の酸性水性ゾル
(BET法による粒子径12ミリミクロン、SiO220重量%、
比重1.129、pH2.9、粘度2cp)に純水を加えて、SiO2
度3.2重量%、pH3.65の酸性シリカゾル薄液を調製し
た。この酸性シリカゾル薄液2000gを内容量3のガラ
ス製容器に投入し、次いで10重量%の硝酸カルシウム水
溶液11.7gを攪拌下に添加し、室温下で10分間攪拌し
た。更に10重量%の水酸化ナトリウム水溶液14.2gを攪
拌下に室温で添加し、10分間攪拌を続けた。得られた混
合液は、SiO23.16重量%、pH10.47を示し、SiO2/Na2Oモ
ル比60、CaO 200ppmである。次に上記混合液を内容量2.
5のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み、130℃
で6時間加熱処理を行った。得られたシリカゾルは、電
子顕微鏡観察により、コロイダルシリカ粒子が細長い形
状を有することが判った。太さは15mμで、長さは50〜3
00mμであった。又、動的光散乱法によるコロイダルシ
リカの粒子径は146mμであった。又、BET法により算出
したこのコロイダルシリカの粒子径は14.7mμであっ
た。このゾルはSiO23.16重量%を含有し、SiO2/Na2O滴
定法モル比70、pH10.18であり、ゲルの存在は認められ
なかった。次いで上記細長い形状のシリカゾル薄液を限
外濾過装置により室温下で濃縮して、SiO2濃度10.2重量
%の濃縮シリカゾルを得た。得られたゾルは、比重1.06
3、pH9.98、粘度42cp、SiO2/Na2O滴定法モル比89、CaO
0.07重量%、Cl 3ppm、SO4 34ppm、NO3 273ppm、電導度
は1900μS/cmであった。濃縮によってもシリカゾルの形
状には変化は認められなかった。この濃縮シリカゾルを
密閉下60℃で保存したところ、1ケ月後でも安定であっ
た。このゾルをガラス板上に塗布し乾燥したところ、従
来のゾルを用いた場合よりも良好な被膜が形成された。
実施例16 球状コロイダルシリカからなる市販のアルカリ性水性
ゾル(BET法による粒子径8ミリミクロン、SiO230重量
%、pH9.9、比重1.21、粘度5cp)を水素型陽イオン交換
樹脂で処理することにより得られた酸性水性シリカゾル
に純水を加えて、SiO2濃度3.6重量%、pH3.52の酸性水
性シリカゾル薄液を調製した。この酸性シリカゾル薄液
2000gを内容量3のガラス製容器に投入し、次いで10
重量%の塩化マグネシウム水溶液9.0gを攪拌下に添加
し、室温下で10分間攪拌した。更に10重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液13.7gを攪拌下に室温で添加し、10分間
攪拌を続けた。得られた混合液は、SiO23.57重量%、pH
9.83を示し、SiO2/Na2Oモル比70、MgO 190ppmである。
次に上記混合液を内容量3のステンレス製オートクレ
ーブ容器に仕込み、140℃で10時間加熱処理を行った。
得られたシリカゾルは、電子顕微鏡観察により、コロイ
ダルシリカ粒子が細長い形状を有することが判った。太
さは約11mμで、長さは40〜250mμであった。又、動的
光散乱法によるコロイダルシリカの粒子径は、88mμで
あった。又、BET法により算出したこのコロイダルシリ
カの粒子径は12.9mμであった。このゾルはSiO23.57重
量%を含有し、SiO2/Na2O滴定法モル比81、pH9.83であ
り、ゲルの存在は認められなかった。次いで上記細長い
形状のシリカゾル薄液を限外濾過装置により室温下で濃
縮して、SiO2濃度15.6重量%の濃縮シリカゾルを得た。
得られたゾルは、比重1.098、pH9.70、粘度83cp、SiO2/
Na2O滴定法モル比103、MgO 823ppm、Cl 171ppm、SO4 22
ppm、NO3 4ppm含有し、電導度は2095μS/cmであった。
濃縮によってもシリカゾルの形状には変化は認められな
かった。この濃縮シリカゾルを密閉下60℃で保存したと
ころ、1ケ月後でも安定であった。このゾルをガラス板
上に塗布し乾燥したところ、従来のゾルを用いた場合よ
りも良好な被膜が形成された。
実施例17 実施例14で用いられたものと同じ市販のアルカリ性水
性ゾルを水素型陽イオン交換樹脂で処理することにより
得られた酸性水性シリカゾルに純水を加えて、SiO2濃度
3.2重量%、pH3.27の酸性シリカゾル薄液を調製した。
この酸性シリカゾル薄液2000gを内容量3のガラス製
容器に投入し、次いで10重量%塩化カルシウム水溶液4.
0gを攪拌下に添加し、室温下で10分間攪拌し続けた。更
にモノエタノールアミン2.44gを攪拌下に室温で添加
し、10分間攪拌を続けた。得られた混合液は、SiO23.19
重量%、pH9.35を示し、SiO2/モノエタノールアミンモ
ル比27、CaO 100ppmである。次に上記混合液を内容量3
のステンレス製オートクレーブ容器に仕込み、これを
135℃で10時間加熱処理を行った。得られたシリカゾル
は、電子顕微鏡観察により、コロイダルシリカ粒子が細
長い形状を有することが判った。太さは10〜15mμで、
長さは50〜200mμであった。又、動的光散乱法によるコ
ロイダルシリカの粒子径は、54.0mμであった。又、BET
法により算出したこのコロイダルシリカの粒子径は10.3
mμであった。このゾルはSiO23.19重量%を含有し、SiO
2/モノエタノールアミン滴定法モル比36及びpH9.45であ
り、ゲルの存在は認められなかった。次いで上記細長い
形状のシリカゾル薄液を限外濾過装置により室温下で濃
縮して、SiO2濃度15.2重量%の濃縮シリカゾルを得た。
得られたゾルは、比重1.098、pH9.21、粘度8cp、SiO2/
モノエタノールアミン滴定法モル比47、CaO 470ppm、Cl
3ppm、SO4 35ppm、NO3 290ppm含有し、電導度は1300μ
S/cmであった。濃縮によっても、シリカゾルの形状には
変化は認められなかった。この濃縮シリカゾルを密閉下
60℃で保存したところ、1ケ月後でも安定であった。こ
のゾルをガラス板上に塗布し乾燥したところ、従来のゾ
ルを用いた場合よりも良好な被膜が形成された。
実施例18 実施例15で用いられたものと同じ市販の酸性水性シリ
カゾルに純水を加えて、SiO2濃度10重量%、pH3.1の酸
性シリカゾル希釈液を調製した。この酸性シリカゾル希
釈液2000gを内容量3のガラス製容器に投入し、次い
で10重量%の硝酸カルシウム23.4gを攪拌下に添加し、
室温下で10分間攪拌し続けた。更に10重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液26.2gを攪拌下に室温で添加し、10分間
攪拌を続けた。得られた混合液は、SiO29.76重量%、pH
9.79を示し、SiO2/Na2Oモル比100、CaO 400ppmである。
次に上記混合液を内容量2.5のステンレス製オートク
レーブ容器に仕込み、200℃で6時間加熱処理を行っ
た。得られたシリカゾルは、電子顕微鏡観察により、コ
ロイダルシリカ粒子が細長い形状を有することが判っ
た。太さは約20mμで、長さは100〜400mμであった。
又、動的光散乱法によるコロイダルシリカの粒子径は、
203mμであった。又、BET法により算出したこのコロイ
ダルシリカの粒子径は26.4mμであった。このゾルはSiO
29.76重量%を含有し、比重1.061、pH10.22、粘度12c
p、SiO2/Na2O滴定法モル比117、CaO 400ppm、Cl 3ppm、
SO4 7ppm、NO3 880ppm含有し、電導度は2170μS/cmであ
り、ゲルの存在は認められなかった。この濃縮シリカゾ
ルを密閉下60℃で保存したところ、1ケ月後でも安定で
あった。このゾルをガラス板上に塗布し乾燥したとこ
ろ、従来のゾルを用いた場合よりも良好な被膜が形成さ
れた。
実施例7 球状のコロイダルシリカからなる市販の酸性水性シリ
カゾル(平均粒子径40ミリミクロン、SiO220重量%、比
重1.120、pH3.0、粘度2cp)に水を加えて、SiO2濃度3.2
重量%、pH3.1の酸性シリカゾル薄液を調製した。この
酸性シリカゾル薄液2000gを内容量3のガラス製容器
に投入し、次いで10重量%の硝酸カルシウム水溶液10.5
gを攪拌下に添加し、室温下で10分攪拌した。更に10重
量%水酸化ナトリウム水溶液12.2gを攪拌下に室温で添
加し、10分間攪拌を続けた。得られた混合液は、SiO23.
16重量%、pH9.3を示し、SiO2/Na2Oモル比70、CaO 180p
pmである。次に上記混合液を内容量2.5のステンレス
製オートクレーブ容器に仕込み、130℃で6時間加熱処
理を行なった。得られたシリカゾルは電子顕微鏡観察の
結果、コロイダルシリカ粒子の形状は、球状粒子が連接
した形状であり、一様な太さの伸長を有していなかっ
た。
比較例8 実施例14で用いられたものと同じ市販の酸性水性シリ
カゾルを限外濾過法により濃縮したシリカゾル(BET法
による粒子径12ミリミクロン、SiO230重量%、比重1.12
08、pH2.9、粘度2.5cp)2000gを内容量3のガラス製
容器に投入し、次いで10重量%の硝酸カルシウム水溶液
87.9gを攪拌下に添加し、室温で10分攪拌した。更に10
重量%水酸化ナトリウム水溶液80gを攪拌下に室温で添
加し、10分間攪拌を続けた。得られた混合液は、SiO22
7.7重量%、pH9.85を示し、SiO2/Na2Oモル比100、CaO15
00ppmである。次に上記混合液を内容量2.5のステンレ
ス製オートクレーブ容器に仕込み、130℃で6時間加熱
処理を行なった。結果は、容器内にゲル状物が生成し、
流動性を示さなかった。
(発明の効果) 本発明のゾルは、従来のシリカゾルに比べ、種々の用
途において改良をもたらす。組成物をつくるために従来
のシリカゾルに加えられた成分は、本発明のシリカゾル
に対しても加えることができ、得られた新規な組成物
は、従来の組成物よりも増粘乃至ゲル化性が高い。混用
される成分の例としては、前記の如く従来から知られて
いる球状シリカゾル、解膠法による非球状シリカゾル、
アルカリ金属シリケート、アルキルシリケートの加水分
解液、アルミナゾル、その他の金属酸化物ゾル、水溶性
樹脂、樹脂エマルジョン、増粘剤、消泡剤、界面活性
剤、耐火物粉末、金属粉末、ベントナイト、顔料、カッ
プリング剤等が挙げられている。
従来から用いられている種々の塗料成分と共に本発明
のシリカゾルを配合することにより、無機塗料、耐熱塗
料、防食塗料、無機−有機複合塗料等を調製することが
できる。本発明のシリカゾルを含有する塗料から形成さ
れた乾燥塗膜にはピンホールが少なく、クラックも殆ど
見られない。この塗膜は、又、平滑性を有し、衝撃力を
吸収し易い柔らかさがあり、基材との密着性、保水性、
帯電防止性のいずれも良好である。本発明のシリカゾル
を含有する無機塗料から形成された焼成塗膜は良好な耐
熱性を示す。
本発明のシリカゾルに種々の接着剤成分を配合するこ
とにより、無機接着剤、耐熱接着剤、無機−有機複合接
着剤等を調製することができる。
本発明のシリカゾルを含有するこれら塗料、接着剤等
は、種々の基材、例えば、ガラス、セラミックス、金
属、プラスチックス、木材、繊維、紙等の表面に適用す
ることができる。
本発明のシリカゾルは、通常のガラス繊維、セラミッ
ク繊維、その他の無機繊維等のフェルト状物に含浸させ
ることができる。また、これらの短繊維と本発明のシリ
カゾルとを混合することもできる。そして、この本発明
のシリカゾルが含浸されたフェルト状物を乾燥すると、
強度の高いフェルト状物が得られる。また、上記短繊維
と本発明のシリカゾルの混合物をシート状、マット状、
その他の形状に成形した後乾燥すると、やはり強度の高
いシート、マット、成形品等が得られる。これら得られ
たフェルト状物、シート、マット、成形品等の表面に
は、従来のシリカゾルを同様に用いたときに見られる表
面の粉立ちが現出しない。従って、これら無機繊維等に
共通に結合剤として用いられた本発明のシリカゾルのコ
ロイダルシリカ粒子は、乾燥の際に内部からこれら無機
繊維成形体の表面への移行が殆ど起らないことを示して
いる。これら乾燥された成形品は、改良品として耐熱性
断熱材、その他の用途に提供される。
本発明のシリカゾルは、多孔質組織を有する基材の表
面処理剤として用いることもできる。例えば、コンクリ
ート、モルタル、セメント、石膏、粘土等の硬化物表面
に適用すると、このシリカゾルはその表面から内部へ含
浸し、乾燥の後には改良された表面層が得られる。天然
及び合成の繊維、それらの繊維製品、紙、木材等へも表
面処理剤として用いることができる。その他鋳物の封孔
処理剤としても用いられる。
本発明のシリカゾルと耐火物粉末を含有するスラリー
から金属鋳造用の鋳型をつくることができる。このスラ
リーは、乾燥によるゲル化速度が速いので鋳型の生産能
率を高め、又、焼成の際に鋳型に生じるクラックの発生
率を低下させる。
本発明のシリカゾルを有機樹脂エマルジョン、樹脂溶
液等に混合した後、分散媒を除去すると、樹脂中にシリ
カを含有する樹脂組成物が得られる。この樹脂組成物
は、高強度、耐汚染性、高い表面硬度、親水性等の好ま
しい性質を有するから、上記混合物又は樹脂組成物から
改良された繊維、フィルム、成形品等が得られる。重合
性のモノマー中に本発明のシリカゾルのコロイダルシリ
カ粒子を分散させてからこのモノマーを重合させること
によっても、好ましい樹脂組成物、繊維、フィルム、成
形品等が得られる。
触媒担体成分、吸着剤成分、成形用耐火物成分等に本
発明のシリカゾルを加えてからそれぞれ成形すると、や
はり好ましい触媒担体、吸着剤、耐火物等が得られる。
本発明のシリカゾルは、更に、増粘剤、ゲル化剤等と
しても用いられる。例えば、ペースト状或いは可塑状で
酸類が用いられる用途には、りん酸、蓚酸、酪酸、クロ
ム酸等に本発明のシリカゾルを加えることによってペー
スト状又は可塑状の酸が調製される。電池の電解液の希
硫酸に本発明のシリカゾルを加えると、非流動性のゲル
に変じ、電池が横転しても電解液の流出は防止される。
軟弱地盤を強化させるために、この地盤中に注入される
ゲル化性の液状注入剤、即ちグラウト剤組成物も、本発
明のシリカゾルに塩類等ゲル化剤を加えることにより改
良されたグラウト剤が得られ、地盤の強化、耐流水性等
と向上をもたらす。
本発明のシリカゾルは、高い安定性を示し、その媒体
の除去によって終局的に不可逆的にゲルに変る性質を有
するが、このゾルを構成するコロイダルシリカ粒子は前
記の如き細長い形状を有するので、このゾルがゲル化す
る際に、或いは硬化後には、このゾルに由来する独特の
性質を示す。上記用途の他にも種々の用途に有用である
ことは容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた濃縮ゾルのコロイダルシ
リカの粒子構造を示す20万倍の透過型電子顕微鏡写真で
ある。第2図は、比較例1で得られた濃縮ゾルのコロイ
ダルシリカの粒子構造を示す20万倍の透過型電子顕微鏡
写真であり、第3図は、比較例2で得られた濃縮ゾルの
コロイダルシリカの粒子構造を示す20万倍の透過型電子
顕微鏡写真である。第4図は、実施例14で得られた濃縮
前の本発明のゾルのコロイダルシリカの粒子構造を示す
20万倍の電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鏡宮 務 千葉県君津郡袖ケ浦町北袖11番1 日産 化学工業株式会社袖ケ浦工場内 (72)発明者 川島 信 千葉県君津郡袖ケ浦町北袖11番1 日産 化学工業株式会社袖ケ浦工場内 (56)参考文献 特開 昭63−285112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 33/148

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ)
    と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の比D1/D
    2が5以上であって、このD1は40〜500ミリミクロンであ
    り、そして電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロンの
    範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長
    い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分
    散されてなるSiO2濃度0.5〜30重量%の安定なシリカゾ
    ル。
  2. 【請求項2】下記(a)、(b)及び(c)の工程から
    なる、動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ)と窒素
    ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の比D1/D2が5
    以上であって、このD1は40〜300ミリミクロンであり、
    そして電子顕微鏡観察による5〜20ミリミクロンの範囲
    内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形
    状の非晶質コロイダルシリカ粒子からなるSiO2濃度1〜
    6重量%の安定なアルカリ性水性シリカゾルの製造法; (a) SiO2として1〜6重量%を含有し、かつ、pHが
    2〜4である活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカ
    ルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物を含有
    する水溶液を、上記活性珪酸のSiO2に対してCaO、MgO又
    はこの両者として重量比1500〜8500ppmとなる量加えて
    混合する工程 (b) (a)工程により得られた水溶液に、アルカリ
    金属酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩
    をSiO2/M2O(但し、SiO2は上記活性珪酸に由来するシリ
    カ分と上記珪酸塩のシリカ分の含量を、そしてMは上記
    アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モル
    比として20〜200となるように加えて混合する工程 (c) (b)工程によって得られた混合物を60〜150
    ℃で0.5〜40時間加熱する工程。
  3. 【請求項3】(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイ
    ド水溶液が、SiO2/Na2Oモル比1〜4.5とSiO2濃度1〜6
    重量%を有するナトリウム水ガラスの水溶液を水素型陽
    イオン交換樹脂と接触させることにより得られたもので
    あること、SiO2濃度1〜6重量%とpH2〜4を有するこ
    と、そして3ミリミクロン以上の粒径のコロイダルシリ
    カを含まないものであることを特徴とする請求項2に記
    載の安定なアルカリ性水性シリカゾルの製造法。
  4. 【請求項4】下記(a)、(b)及び(c)の工程から
    なる、動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ)と窒素
    ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の比D1/D2が5
    以上であって、このD1は40〜300ミリミクロンであり、
    そして電子顕微鏡観察による5〜20ミリミクロンの範囲
    内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形
    状の非晶質コロイダルシリカ粒子からなるSiO2濃度1〜
    6重量%の安定なアルカリ性水性シリカゾルの製造法; (a) SiO2として1〜6重量%を含有し、かつ、4を
    越え5以下のpHを有する活性珪酸のコロイド水溶液に、
    水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混
    合物を含有する水溶液を、上記活性珪酸のSiO2に対して
    CaO、MgO又はこの両者として重量比1500〜8500ppmとな
    る量加えて混合する工程 (b) (a)工程により得られた水溶液に、アルカリ
    金属水酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸
    塩をSiO2/M2O(但し、SiO2は上記活性珪酸に由来するシ
    リカ分と上記珪酸塩のシリカ分の含量を、そしてMは上
    記アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モ
    ル比として20〜200となるように加えて混合する工程 (c) (b)工程によって得られた混合物を60〜250
    ℃で0.5〜40時間加熱する工程。
  5. 【請求項5】(a)工程に用いられる活性珪酸のコロイ
    ド水溶液が、SiO2/Na2Oモル比1〜4.5とSiO2濃度1〜6
    重量%を有するナトリウム水ガラスの水溶液を水素型陽
    イオン交換樹脂と接触させることにより得られたもので
    あること、SiO2濃度1〜6重量%と4を越え5以下のpH
    を有すること、そして3ミリミクロン以上の粒径のコロ
    イダルシリカを含まないものであることを特徴とする請
    求項4に記載の安定なアルカリ性水性シリカゾルの製造
    法。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいづれか1項に記載の
    (c)工程によって得られたシリカゾルから、このゾル
    に含まれている陰イオンと水とを、陰イオン濃度0.1重
    量%以下及びSiO2濃度2〜30重量%となるまで除去する
    ことを特徴とする、動的光散乱法による測定粒子径(D1
    mμ)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の
    比D1/D2が5以上であって、このD1は40〜300ミリミクロ
    ンであり、そして電子顕微鏡観察による5〜20ミリミク
    ロンの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有す
    る細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子からなるSi
    O2濃度2〜30重量%の安定なアルカリ性水性シリカゾル
    の製造法。
  7. 【請求項7】下記(a′)、(b′)及び(c′)の工
    程からなる、動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ)
    と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)との比D1
    /D2が5以上であって、このD1は40〜500ミリミクロンで
    あり、そして電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロン
    の範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細
    長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子からなるSiO2
    度0.5〜25重量%の安定なアルカリ性水性シリカゾルの
    製造法; (a′)平均粒子径3〜30ミリミクロンのコロイダルシ
    リカをSiO2として0.5〜25重量%を含有し、かつ、pHが
    1〜5である酸性水性シリカゾルに、水溶性のカルシウ
    ム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物を含有する水
    溶液を、上記酸性ゾルのSiO2に対してCaO、MgO又はこの
    両者として0.15〜1.00重量%となる量加えて混合する工
    程、 (b′)(a′)工程により得られた液に、アルカリ金
    属水酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩
    をSiO2/M2O(但し、SiO2は上記酸性ゾルに由来するシリ
    カ分と上記珪酸塩のシリカ分の含量を、そしてMは上記
    アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モル
    比として20〜300となるように加えて混合する工程、 (c′)(b′)工程によって得られた混合物を60〜30
    0℃で0.5〜40時間加熱することにより、この混合物中
    に、上記(a′)工程に用いられたコロイダルシリカの
    粒径以上の太さを有する上記細長い形状のコロイダルシ
    リカ粒子を生成させる工程。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の(c′)工程によって得
    られたシリカゾルから、このシリカゾルに含まれている
    陰イオンと水とを、陰イオン濃度0.1重量%以下及びSiO
    2濃度1〜40重量%となるまで除去することを特徴とす
    る、動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ)と窒素ガ
    ス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の比D1/D2が5以
    上であって、このD1は40〜500ミリミクロンであり、そ
    して電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロンの範囲内
    の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状
    の非晶質コロイダルシリカ粒子からなるSiO2濃度1〜40
    重量%の安定なアルカリ性水性シリカゾルの製造法。
JP5227089A 1988-03-16 1989-03-04 細長い形状のシリカゾル及びその製造法 Expired - Lifetime JP2803134B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5227089A JP2803134B2 (ja) 1988-03-16 1989-03-04 細長い形状のシリカゾル及びその製造法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63-62849 1988-03-16
JP6284988 1988-03-16
JP5227089A JP2803134B2 (ja) 1988-03-16 1989-03-04 細長い形状のシリカゾル及びその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01317115A JPH01317115A (ja) 1989-12-21
JP2803134B2 true JP2803134B2 (ja) 1998-09-24

Family

ID=26392876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5227089A Expired - Lifetime JP2803134B2 (ja) 1988-03-16 1989-03-04 細長い形状のシリカゾル及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2803134B2 (ja)

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6460988B1 (en) 2000-06-12 2002-10-08 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, recording method, recording unit, ink cartridge and recording apparatus
EP1284201A2 (en) 2001-08-09 2003-02-19 Canon Kabushiki Kaisha Coating apparatus and coating method of liquid for protection of recorded product, and protection process of recorded product
US6702882B2 (en) 2000-06-23 2004-03-09 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge and ink jet recording apparatus
US6706104B2 (en) 2000-09-04 2004-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge, ink jet recording apparatus, bleed-alleviating method, and method for improving fixability of black image
US6811839B2 (en) 2000-11-09 2004-11-02 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium and image forming process using the same
US6851880B2 (en) 2001-09-04 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Coating tool and coating set
WO2006014010A1 (ja) 2004-08-04 2006-02-09 Canon Kabushiki Kaisha インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
US7008671B2 (en) 2000-12-28 2006-03-07 Canon Kabushiki Kaisha Recorded matter, method of producing recorded matter, method for improving image fastness, image fastness-improving agent, image fastness improving kit, dispenser, and applicator
US7160372B2 (en) 2004-07-02 2007-01-09 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7198665B2 (en) 2004-07-02 2007-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet black ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US7226498B2 (en) 2004-08-04 2007-06-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet yellow ink, ink jet light-color ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7241332B2 (en) 2004-07-29 2007-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet yellow ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7270701B2 (en) 2004-07-29 2007-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
JP2007247166A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Sumitomo Chemical Co Ltd 道路鏡
US7285159B2 (en) 2004-07-02 2007-10-23 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7294184B2 (en) 2004-07-02 2007-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7445325B2 (en) 2004-08-04 2008-11-04 Canon Kabushiki Kaisha Ink tank, ink jet recording method, and ink tank regeneration process
EP1988134A2 (en) 2007-05-01 2008-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP1988135A1 (en) 2007-05-01 2008-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
EP1988133A1 (en) 2007-05-01 2008-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP2011841A2 (en) 2007-07-05 2009-01-07 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP2028239A1 (en) 2007-08-10 2009-02-25 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
DE112007001831T5 (de) 2006-08-09 2009-06-10 Kao Corporation Wässrige Tinte für die Tintenstrahlaufzeichnung
US7615113B2 (en) 2005-12-21 2009-11-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
WO2009157287A1 (en) 2008-06-23 2009-12-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording medium
US7737084B2 (en) 2005-05-31 2010-06-15 Canon Kabushiki Kaisha Image fading preventing agent, image forming element, recording medium, image forming method and image
US8075126B2 (en) 2004-07-02 2011-12-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge, and ink jet recording apparatus
US8158223B2 (en) 2008-03-14 2012-04-17 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording medium and production process thereof, and fine particle dispersion
WO2012117645A1 (ja) 2011-02-28 2012-09-07 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法
JP2012233051A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Asahi Kasei Chemicals Corp 塗料組成物
WO2013027746A1 (ja) 2011-08-23 2013-02-28 住友ゴム工業株式会社 ゴム組成物及び空気入りタイヤ
WO2013168746A1 (ja) 2012-05-11 2013-11-14 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法
KR101429318B1 (ko) * 2007-02-02 2014-08-11 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 반응성 모노머 분산 실리카 졸, 이의 제조방법, 경화용 조성물 및 이의 경화체

Families Citing this family (55)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3517913B2 (ja) * 1993-10-15 2004-04-12 日産化学工業株式会社 細長い形状のシリカゾルの製造法
EP0974560B2 (en) * 1997-12-09 2015-12-30 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Antireflection glass plate, process for producing the same, and antireflection coating composition
WO2000006654A1 (fr) * 1998-07-31 2000-02-10 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Materiau de revetement et moulage de resine enduit
KR100571624B1 (ko) 1998-09-10 2006-04-17 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 염주상(念珠狀)의 실리카 졸, 그 제조법 및 잉크제트기록매체
JP4132432B2 (ja) 1999-07-02 2008-08-13 日産化学工業株式会社 研磨用組成物
KR100532833B1 (ko) * 2000-06-26 2005-12-01 아사히 가세이 가부시키가이샤 다공성, 무기 미립자
JP2006501128A (ja) * 2002-10-02 2006-01-12 ダウ・コーニング・コーポレイション 充填シリコーン組成物および硬化シリコーン生成物
JP5103707B2 (ja) * 2003-10-06 2012-12-19 東ソー株式会社 高濃度シリカスラリ−及びその製造方法
US20050234136A1 (en) * 2004-04-19 2005-10-20 Holland Brian T Colloidal compositions and methods of preparing same
US20100146864A1 (en) * 2005-08-10 2010-06-17 Catalysts & Chemicals Industries Co., Ltd Nodular Silica Sol and Method of Producing the Same
JP4911955B2 (ja) * 2005-11-25 2012-04-04 日揮触媒化成株式会社 異方形状シリカゾルの製造方法
JP4911960B2 (ja) * 2005-12-05 2012-04-04 日揮触媒化成株式会社 異方形状シリカゾルの製造方法
US7531595B2 (en) * 2006-03-08 2009-05-12 3M Innovative Properties Company Pressure-sensitive adhesive containing silica nanoparticles
JP5200238B2 (ja) * 2006-07-20 2013-06-05 富士化学株式会社 シリカゾルの製造方法
EP2071366A4 (en) 2006-10-02 2010-01-27 Asahi Glass Co Ltd COATING COMPOSITION FOR FORMING ANTIREFLECTION FILM, AND ARTICLE ON WHICH IS FORMED ANTIREFLECTION FILM
JP5137521B2 (ja) 2006-10-12 2013-02-06 日揮触媒化成株式会社 金平糖状シリカ系ゾルおよびその製造方法
JP4907317B2 (ja) 2006-11-30 2012-03-28 日揮触媒化成株式会社 金平糖状無機酸化物ゾル、その製造方法および前記ゾルを含む研磨剤
JP4829086B2 (ja) * 2006-12-05 2011-11-30 日揮触媒化成株式会社 シリカゾルおよびこれを含む塗料組成物
CN101626979B (zh) * 2007-02-01 2012-01-25 日产化学工业株式会社 具有细长形状的硅溶胶的制造方法
US20080200587A1 (en) * 2007-02-16 2008-08-21 3M Innovative Properties Company Pressure-sensitive adhesive containing acicular silica particles crosslinked with polyfunctional aziridines
JP2008270584A (ja) 2007-04-23 2008-11-06 Nippon Chem Ind Co Ltd 半導体ウエハ研磨用組成物及び研磨加工方法
JP5525258B2 (ja) * 2007-05-18 2014-06-18 日立金属株式会社 セラミックハニカム構造体の製造方法及びセラミックハニカム構造体
KR20100099122A (ko) 2007-11-29 2010-09-10 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 실리카 함유 에폭시 경화제 및 에폭시 수지 경화체
JP5602358B2 (ja) 2007-11-30 2014-10-08 日揮触媒化成株式会社 非球状シリカゾル、その製造方法および研磨用組成物
JP5081653B2 (ja) * 2008-02-04 2012-11-28 日本化学工業株式会社 ε−カプロラクタムが固定化されたシリカ粒子よりなるコロイダルシリカ
WO2010035613A1 (ja) 2008-09-26 2010-04-01 扶桑化学工業株式会社 屈曲構造及び/又は分岐構造を持つシリカ二次粒子を含有するコロイダルシリカ及びその製造方法
JP5686604B2 (ja) * 2008-12-18 2015-03-18 日揮触媒化成株式会社 鎖状シリカ系中空微粒子とその製造方法、該微粒子を含む透明被膜形成用塗布液および透明被膜付基材
JP5457070B2 (ja) * 2009-05-14 2014-04-02 日本化学工業株式会社 コロイダルシリカおよびその製造方法
JP5318705B2 (ja) * 2009-08-20 2013-10-16 日本化学工業株式会社 コロイダルシリカおよびその製造方法
JP5495880B2 (ja) * 2010-03-25 2014-05-21 扶桑化学工業株式会社 コロイダルシリカの二次粒子径調整方法
JP5477192B2 (ja) 2010-06-23 2014-04-23 富士ゼロックス株式会社 シリカ粒子の製造方法
JP5477193B2 (ja) 2010-06-24 2014-04-23 富士ゼロックス株式会社 シリカ粒子及びその製造方法
JP5488255B2 (ja) 2010-06-25 2014-05-14 富士ゼロックス株式会社 シリカ粒子及びその製造方法
JP5741005B2 (ja) 2011-01-20 2015-07-01 富士ゼロックス株式会社 樹脂粒子及びその製造方法
JP5724401B2 (ja) 2011-01-19 2015-05-27 富士ゼロックス株式会社 樹脂粒子及びその製造方法
JP5712824B2 (ja) 2011-07-06 2015-05-07 富士ゼロックス株式会社 シリカ粒子及びその製造方法
JP5673957B2 (ja) * 2011-10-27 2015-02-18 日産化学工業株式会社 多孔質2次凝集シリカゾル及びその製造方法
JP5831378B2 (ja) 2011-12-01 2015-12-09 富士ゼロックス株式会社 シリカ複合粒子及びその製造方法
JP6044792B2 (ja) 2012-02-02 2016-12-14 日産化学工業株式会社 低屈折率膜形成用組成物
JP5915555B2 (ja) 2013-01-28 2016-05-11 富士ゼロックス株式会社 シリカ複合粒子及びその製造方法
JP6335823B2 (ja) * 2015-03-25 2018-05-30 日本碍子株式会社 ハニカム構造体、及びハニカム構造体の製造方法
JP6829969B2 (ja) 2015-09-28 2021-02-17 日東電工株式会社 光学部材、ならびに、該光学部材を用いた偏光板のセットおよび液晶表示装置
US11052355B2 (en) * 2016-08-23 2021-07-06 Nissan Chemical Corporation Gas separation membrane containing heteromorphous shaped silica nanoparticles
JP6370859B2 (ja) * 2016-10-31 2018-08-08 国立大学法人徳島大学 植物成長調整用コーティング組成物
WO2018162648A1 (en) * 2017-03-08 2018-09-13 Silana Gmbh Thermal insulation materials
WO2019163993A1 (ja) 2018-02-26 2019-08-29 日産化学株式会社 細長い粒子形状を有するシリカゾルの製造方法
KR20200124249A (ko) 2018-02-26 2020-11-02 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 가늘고 긴 입자형상을 갖는 실리카졸의 제조방법
CN111919151A (zh) 2018-03-22 2020-11-10 日东电工株式会社 光学部件及其制造方法
KR102587273B1 (ko) 2018-09-28 2023-10-10 닛토덴코 가부시키가이샤 양면 점착제층이 형성된 광학 적층체
KR20210066810A (ko) 2018-09-28 2021-06-07 닛토덴코 가부시키가이샤 양면 점착제층이 형성된 광학 적층체
KR20210097713A (ko) 2018-12-06 2021-08-09 닛토덴코 가부시키가이샤 광학 적층체
JP2021065825A (ja) * 2019-10-21 2021-04-30 日揮触媒化成株式会社 有機反応触媒用担体粒子分散液および有機反応触媒
CN115028435B (zh) * 2021-07-12 2023-10-20 张家港市恒乐阳方高温材料有限公司 一种高致密度中间包干式料及其制备方法
TW202330407A (zh) 2021-10-08 2023-08-01 日商三菱綜合材料電子化成股份有限公司 鏈狀之膠體二氧化矽粒子分散溶膠及其製造方法
JPWO2023068152A1 (ja) 2021-10-18 2023-04-27

Cited By (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6460988B1 (en) 2000-06-12 2002-10-08 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, recording method, recording unit, ink cartridge and recording apparatus
US6702882B2 (en) 2000-06-23 2004-03-09 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge and ink jet recording apparatus
US6866380B2 (en) 2000-06-23 2005-03-15 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge and ink jet recording apparatus
US6706104B2 (en) 2000-09-04 2004-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Ink set, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge, ink jet recording apparatus, bleed-alleviating method, and method for improving fixability of black image
US6811839B2 (en) 2000-11-09 2004-11-02 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium and image forming process using the same
US7297365B2 (en) 2000-12-28 2007-11-20 Canon Kabushiki Kaisha Recorded matter, method of producing recorded matter, method for improving image fastness, image fastness-improving agent, image fastness improving kit, dispenser, and applicator
US7008671B2 (en) 2000-12-28 2006-03-07 Canon Kabushiki Kaisha Recorded matter, method of producing recorded matter, method for improving image fastness, image fastness-improving agent, image fastness improving kit, dispenser, and applicator
EP1284201A2 (en) 2001-08-09 2003-02-19 Canon Kabushiki Kaisha Coating apparatus and coating method of liquid for protection of recorded product, and protection process of recorded product
US6833158B2 (en) 2001-08-09 2004-12-21 Canon Kabushiki Kaisha Coating apparatus and coating method of liquid for protection of recorded product, and protection process of recorded product
US6851880B2 (en) 2001-09-04 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Coating tool and coating set
US7294184B2 (en) 2004-07-02 2007-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7285159B2 (en) 2004-07-02 2007-10-23 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US8075126B2 (en) 2004-07-02 2011-12-13 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge, and ink jet recording apparatus
US7160372B2 (en) 2004-07-02 2007-01-09 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7198665B2 (en) 2004-07-02 2007-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet black ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US7297197B2 (en) 2004-07-29 2007-11-20 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7270701B2 (en) 2004-07-29 2007-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7241332B2 (en) 2004-07-29 2007-07-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet yellow ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7247193B2 (en) 2004-08-04 2007-07-24 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7445325B2 (en) 2004-08-04 2008-11-04 Canon Kabushiki Kaisha Ink tank, ink jet recording method, and ink tank regeneration process
WO2006014010A1 (ja) 2004-08-04 2006-02-09 Canon Kabushiki Kaisha インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
US7226498B2 (en) 2004-08-04 2007-06-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet yellow ink, ink jet light-color ink, ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7737084B2 (en) 2005-05-31 2010-06-15 Canon Kabushiki Kaisha Image fading preventing agent, image forming element, recording medium, image forming method and image
US7615113B2 (en) 2005-12-21 2009-11-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
JP2007247166A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Sumitomo Chemical Co Ltd 道路鏡
DE112007001831T5 (de) 2006-08-09 2009-06-10 Kao Corporation Wässrige Tinte für die Tintenstrahlaufzeichnung
KR101429318B1 (ko) * 2007-02-02 2014-08-11 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 반응성 모노머 분산 실리카 졸, 이의 제조방법, 경화용 조성물 및 이의 경화체
EP1988134A2 (en) 2007-05-01 2008-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US7553358B2 (en) 2007-05-01 2009-06-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP1988135A1 (en) 2007-05-01 2008-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7611571B2 (en) 2007-05-01 2009-11-03 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus
US7618484B2 (en) 2007-05-01 2009-11-17 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP1988133A1 (en) 2007-05-01 2008-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP2011841A2 (en) 2007-07-05 2009-01-07 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US7550037B2 (en) 2007-07-05 2009-06-23 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
EP2028239A1 (en) 2007-08-10 2009-02-25 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US7566362B2 (en) 2007-08-10 2009-07-28 Canon Kabushiki Kaisha Ink, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit and ink jet recording apparatus
US8158223B2 (en) 2008-03-14 2012-04-17 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording medium and production process thereof, and fine particle dispersion
WO2009157287A1 (en) 2008-06-23 2009-12-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording medium
US8153212B2 (en) 2008-06-23 2012-04-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording medium
WO2012117645A1 (ja) 2011-02-28 2012-09-07 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法
JP2012233051A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Asahi Kasei Chemicals Corp 塗料組成物
WO2013027746A1 (ja) 2011-08-23 2013-02-28 住友ゴム工業株式会社 ゴム組成物及び空気入りタイヤ
WO2013168746A1 (ja) 2012-05-11 2013-11-14 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01317115A (ja) 1989-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2803134B2 (ja) 細長い形状のシリカゾル及びその製造法
US5221497A (en) Elongated-shaped silica sol and method for preparing the same
KR960014908B1 (ko) 실리카 졸 및 그 제조방법
JP3517913B2 (ja) 細長い形状のシリカゾルの製造法
JP5334385B2 (ja) ポリシリケート粒子状材料の製造および使用
US6632489B1 (en) Moniliform silica sol, process for producing the same, and ink-jet recording medium
WO2010052945A1 (ja) 非球状シリカゾル、その製造方法および研磨用組成物
JP2009149493A (ja) 非球状シリカゾル、その製造方法および研磨用組成物
JPH09507826A (ja) 新規な高分子導電性アルミノ珪酸塩材料、該材料を含む要素及びその製造方法
TW200413455A (en) Colloidal silica composition
JP3444670B2 (ja) 粒状非晶質シリカの製造方法
US20100037801A1 (en) Process for Producing Elongated-Shaped Silica Sol
WO2007000926A1 (ja) アルカリ性ジルコニアゾルの製造方法
JP2002338232A (ja) 二次凝集コロイダルシリカとその製造方法及びそれを用いた研磨剤組成物
JP2001048520A (ja) 細長い形状のシリカゾル及びその製造方法
JP2676784B2 (ja) 結合剤
JP2926915B2 (ja) 細長い形状のシリカゾル及びその製法
US9695111B2 (en) Method of producing soluble silicates with organic cations
JP2009126741A (ja) 非球状アルミナ−シリカ複合ゾル、その製造方法および研磨用組成物
US3031322A (en) Fibrous boehmite containing compositions
JP3568234B2 (ja) シリカ修飾アルミナゾルおよびその製造方法
JP3362793B2 (ja) シリカゾルの製造方法
JP2002003212A (ja) シリカ−アルミナ被覆鎖状シリカゾルおよびその製造方法
JP3738401B2 (ja) アルカリ性アルミナ水和物ゾルおよびその製造方法
JPH04214022A (ja) 偏平シリカゾルの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080717

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080717

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090717

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090717

Year of fee payment: 11