JP4283693B2 - 分子内に共役二重結合を有するポリビニルアルコール系分散剤 - Google Patents

分子内に共役二重結合を有するポリビニルアルコール系分散剤 Download PDF

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Description

本発明は、ビニル系化合物の懸濁重合用分散剤およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、分子内に共役二重結合を有し、かつ脂肪酸エステルユニットのブロック性が低い(すなわち、脂肪酸エステルユニットが従来のポリビニルアルコール系分散剤と比べてよりランダムに分散している)ポリビニルアルコール系樹脂からなるポリビニルアルコール系分散剤およびその製造方法に関する。
ビニル系樹脂の工業的な製造は、分散剤の存在下で、ビニル系モノマーを水性媒体中に分散させ、油溶性の重合開始剤を重合槽に仕込んだ後、昇温して重合を行なうバッチ式の懸濁重合が一般的である。最近では、生産性を向上させるために重合1バッチに要する時間を短縮することが求められており、重合反応熱の除去速度を増加させるためにリフラックスコンデンサー付きの重合槽を用いたり、昇温時間を短縮するために予め加熱した水性媒体を仕込む方法(ホットチャージ法)が提案されている。
しかしながら、たとえば、塩化ビニル系樹脂の製造工程において、リフラックスコンデンサー付きの重合槽を用いる場合には、塩化ビニル系モノマーの気体が凝縮することに伴ってリフラックスコンデンサー付近の圧力が低下することから、ウェットフォームやドライフォームが激しくなるという問題があった。ウェットフォームとは、主として重合の分散剤として使用するポリビニルアルコールに起因する水を主成分とする発泡である。ドライフォームとは、塩化ビニル系樹脂粒子を主成分とする発泡であり、主として重合の中期から後期に発生する。ウェットフォームやドライフォームが発生した場合には、重合槽内の有効容積が減少して生産性が低下するという問題点を有し、さらに、ドライフォームが発生した場合には、リフラックスコンデンサーにスケールが付着して重合槽の温度コントロールができなくなるというおそれもある。なお、リフラックスコンデンサーを使用しない場合には、ドライフォームは発生しないが、重合時間が長くなり生産性が低いという問題があった。
これらの対策として、リフラックスコンデンサーにおける重合反応熱の除去量が低い段階で、部分ケン化ポリビニルアルコールなどの分散剤を添加する方法が開示されている(たとえば、特許文献1および2参照)。しかしながら、これらの方法では、ドライフォーム発生が激しくなり、塩化ビニル系樹脂の充填比重が低下しやすいという問題があった。
また、重合開始前または特定の重合転化率の時点で、特定のケン化度や重合度などを有する部分ケン化ポリビニルアルコールを添加する方法も開示されている(たとえば、特許文献3〜6参照)。しかし、これらの方法では、リフラックスコンデンサーを使用していないことから、重合時間が長くなり生産性が低いという問題があった。
また、リフラックスコンデンサーを使用し、重合開始前または特定の重合転化率の時点で、特定のケン化度や重合度などを有する部分ケン化ポリビニルアルコールを添加する方法も開示されている(たとえば、特許文献7〜9参照)。これらの方法では、リフラックスコンデンサー付きの重合槽を使用しているため、生産性は高いが、ドライフォームを抑制する消泡性に関しては充分ではなく、スケールが付着するなどの問題が残るものであり、近年の技術の高度化に伴い、さらなる改良が望まれるところである。
一方、ビニル系化合物の懸濁重合に使用される分散剤として、分子内に共役二重結合を有したポリビニルアルコール系樹脂を使用することにより、優れた物性を有するビニル系樹脂が製造されることが開示されている(たとえば、特許文献10および11参照)。ポリビニルアルコール系樹脂への共役二重結合の導入は、ポリビニルアルコール系樹脂またはカルボニル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を熱処理し、それによる脱脂肪酸(たとえば脱酢酸)によって二重結合を生成させることによって達成される。しかし、一般に、分子内に共役二重結合を有したポリビニルアルコール系樹脂からなる分散剤を製造する従来の方法では、約150℃で5〜6時間熱処理を行なうことが必要であり、製造コストが高くなるという問題があった。また、製造工程において、酸素との接触する機会が多いため不溶解物が生じる可能性があるとともに、アセトキシ基などの残存脂肪酸エステル基のランダム性が上がらないという問題もあった。また、分子内に共役二重結合を導入したポリビニルアルコール系樹脂からなる公知の分散剤を用いてビニル系化合物の懸濁重合を行なうことによって得られたビニル系重合体は、広い粒径分布を有していた。これは、従来の脱酢酸処方で分子内に導入された共役二重結合の分布が不均一であるためと考えられる。
また、特許文献11に開示されている分子内に共役二重結合を有するポリビニルアルコール系樹脂は、ビニル系化合物の懸濁重合中の発泡を抑制できることが開示されている。しかし、発泡をある程度抑制しているものの、保護コロイドとしての働きは不充分であるため、硬質塩化ビニル系樹脂の製造時には、粗粒子が生成するという問題がある。
したがって、満足いく界面活性剤能を有し、かつ発泡を抑制することのできる分散剤が要求されている。
特開平2−180908号公報 特開平3−212409号公報 特開昭55−137105号公報 特開平7−179507号公報 特開平7−53607号公報 特開平7−18007号公報 特開平10−1503号公報 特開平11−116630号公報 特開2001−122910号公報 特開平8−269112号公報 特開平8−283313号公報
本発明は、ビニル系化合物の懸濁重合に使用した場合に、重合中の発泡を抑制することのできるポリビニルアルコール系分散剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、ビニル系化合物の懸濁重合用分散剤を経済的に提供することを目的とする。
さらには、本発明は、優れた特性を有し粒度分布の均一なビニル系樹脂を与え得るポリビニルアルコール系分散剤を提供することを目的とする。
さらには、本発明は、ビニル系化合物の懸濁重合用分散剤として有用であり、懸濁重合中に発泡を起こすことなく特性の優れたビニル系樹脂を与えるポリビニルアルコール系樹脂を経済的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、カルボニル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の熱処理を溶融混練によって行うときには、共役二重結合が短時間で均一に該樹脂に導入され得ること、また、かくして得られたポリビニルアルコール系樹脂は高い界面活性能を有し、塩化ビニルなどのビニル系化合物の懸濁重合における分散剤として使用するときには、発泡、とくにドライフォームの優れた抑制効果を発揮し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、カルボニル基含有量が0.05〜0.5モル%であるカルボニル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を190〜220℃で溶融押出して得られ、かつ分子内にカルボニル基を有し、残存脂肪酸エステル基のブロックキャラクターが0.55以上であるポリビニルアルコール系樹脂であって、ポリビニルアルコール樹脂の0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルによる215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が0.1以上であり、320nmの吸光度/280nmの吸光度の比が0.3以上であるポリビニルアルコール系樹脂からなるポリビニルアルコール系分散剤;および
ケン化度が65〜98モル%であるカルボニル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂を押出機に供給し、押出機内において該樹脂を樹脂温度190〜220℃で溶融混練することからなるビニル系単量体の懸濁重合用分散剤の製造方法に関する。
共役二重結合を導入するための熱処理を固体状態で行う従来の方法では、共役二重結合を均一に導入するのが困難であるのに対して、本発明の方法によれば、脱脂肪酸反応が溶融状態で起こるので、共役二重結合を均一にかつ容易に導入することができる。その結果、本発明のポリビニルアルコール系樹脂に残存する脂肪酸エステル基はランダムに分散しており、残存脂肪酸エステル基のブロックキャラクターは0.55以上と高いものである。
ポリビニルアルコール系樹脂の0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルにおいて、215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が0.2以上であることが好ましい。
ポリビニルアルコール系分散剤が、1〜3価の金属の酢酸塩、プロピオン酸塩または水酸化物を含有することが好ましい。
1〜3価の金属が、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛およびアルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、ここにおいて、「ポリビニルアルコール系樹脂」とは、ポリ酢酸ビニルに代表される脂肪酸ビニルエステル単独重合体のケン化物のみならず、脂肪酸ビニルエステル(代表的には酢酸ビニル)およびそれと共重合し得る他の単量体の少量(たとえば0〜15モル%、なかんずく0〜5モル%)との共重合体のケン化物を包含するものである。
また、「ブロックキャラクター」(η)とは、内部標準物質として3−(トリメチルシリル)−2,2,3,3−d4−プロピオン酸ナトリウム塩(3−(trimethylsilyl)propionic−2,2,3,3−d4acid sodium salt)を使用する13C−NMR測定において38〜49ppmの範囲に見られるメチレン炭素部分に基づく吸収〔(OH,OH)dyadの吸収=43.5〜46ppm、(OH,OR)dyadの吸収=41.0〜43.5ppm、(OR,OR)dyadの吸収=38〜40.5〕の吸収強度比から求められるもので、下記式より算出される値である。
〔η〕=(OH,OR)/2(OH)(OR)
(ただし、(OH,OR)、(OH)、(OR)は、いずれもモル分率で計算するものとする。また、(OH)は13C−NMRの積分比により算出されるケン化度(モル分率)であり、たとえば脂肪酸ビニルとして酢酸ビニルが使用された場合は、(OR)はその時のアセトキシ基のモル分率を示す。)ブロックキャラクターは、ポリビニルアルコール系樹脂中の脂肪酸エステル単位の平均連鎖長の程度を示すものであり、値が大きいほど、残存する脂肪酸エステルブロックの平均連鎖長が短いこと(脂肪酸エステル単位のランダム性が高いこと)を示す。ブロックキャラクターおよびその測定方法に関しては、ポバール(発行所:高分子刊行会、1984)およびMacromolecules,10,532(1977)に詳述されている。
分子内にカルボニル基を有し、残存脂肪酸エステル基のブロックキャラクターが0.55以上であるPVA系樹脂であって、該樹脂の0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルによる215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が0.1以上であり、320nmの吸光度/280nmの吸光度の比が0.3以上であるポリビニルアルコール系樹脂からなるポリビニルアルコール系分散剤を使用することで、ビニル系化合物の懸濁重合時の界面活性能の向上と発泡抑制の両立が達成できた。
本発明のポリビニルアルコール系分散剤は、分子内にカルボニル基を有したポリビニルアルコール(PVA)系樹脂に共役二重結合を導入した樹脂からなる。本発明の分散剤を製造するための出発物質としては、脂肪酸ビニルエステル化合物が用いられ、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニルおよびその他の直鎖または分岐状の飽和脂肪酸ビニルエステルがあげられる。実用的観点から、酢酸ビニルが好ましく、通常、酢酸ビニルが単独でまたは酢酸ビニル以外の脂肪酸ビニルエステル化合物と組合わせて使用される。なお、以下において、主として酢酸ビニルを引用して説明を行うが、本発明はそれに限定されるものではない。
分子内にカルボニル基を有するPVA系樹脂の製造方法は、とくに限定されず、周知の重合方法、たとえば酢酸ビニルを重合してポリ酢酸ビニルを製造し、これをケン化する通常の製法によって得られたPVA系樹脂を過酸化水素などの酸化剤で酸化処理する方法、たとえば、アルデヒドやケトンなどのカルボニル基を含有する連鎖移動剤の共存下に酢酸ビニルを重合し次いでケン化を行なうなどの公知の方法でカルボニル基含有PVA系樹脂を調製する方法、1−メトキシビニルアセテートなどの共存下で酢酸ビニルを重合してポリ酢酸ビニルを製造し、これをケン化してカルボニル基含有PVA系樹脂を得る方法、酢酸ビニルの重合時に系内にエアを吹き込んでポリ酢酸ビニルを得た後ケン化を行なってカルボニル基含有PVA系樹脂とする方法などがあげられる。工業的には上記の酢酸ビニル単量体をアルデヒド類やケトン類などの連鎖移動剤の共存下で重合し、得られたポリ酢酸ビニルをケン化してカルボニル基を含有するPVA系樹脂を得る方法が特に有利である。
連鎖移動剤としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒドなどのアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン、ヘキサノン、シクロヘキサノンなどのケトン類があげられる。これらの中でも、酢酸ビニルのカルボニル化合物への連鎖移動の制御の容易さより、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒドが好ましい。連鎖移動剤は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
連鎖移動剤の添加量は、添加する連鎖移動剤の連鎖移動定数や目的とするPVA系樹脂の重合度などにより調整されるが、通常、酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル単量体に対して0.1〜5重量%が好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。また、連鎖移動剤は、重合初期に一括で仕込んでもよく、重合途中で仕込んでもよい。連鎖移動剤を任意の方法で仕込むことにより、PVA系樹脂の分子量分布のコントロールを行なうことができる。
酢酸ビニルの重合方法には、とくに制限はなく、公知の重合方法が任意に用いられる。通常、メタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコールなどのアルコールを溶媒とする溶液重合が行なわれる。バルク重合、乳化重合、懸濁重合を行なうことも可能である。かかる溶液重合において、酢酸ビニル単量体は、分割して仕込んでもよいし、一括で仕込んでもよく、あるいは連続的にまたは断続的に添加するなど任意の手段を用いてよい。溶液重合において、重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシバレロニトリルなどの公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。重合反応温度は、40℃〜溶媒の沸点程度の範囲から選択される。
酢酸ビニルは、単独で用いてもよく、必要であれば、酢酸ビニルと重合可能な他の単量体、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルなどの不飽和カルボン酸あるいはこれら不飽和酸のアルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのニトリルまたはアミド、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸などのオレフィンスルホン酸あるいはこれらの塩、脂肪酸ビニル以外のビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン、エチレン、α−オレフィン、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエチレンカーボネート、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンなどと共重合させることもできる。
他の共重合性単量体は単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。得られる共重合体中の他の共重合性単量体の含有量は、通常0〜15モル%、なかんずく0〜5モル%である。
得られるポリ酢酸ビニルのケン化は、公知の方法で行うことができる。通常、ポリ酢酸ビニルをアルコールに溶解させたのち、アルカリ触媒または酸触媒の存在下で行なわれる。アルコールとしては、たとえばメタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールや、メタノールと酢酸メチルの混合溶媒などの各種アルコールと酢酸メチルの混合溶媒などを使用することができる。アルコール中のポリ酢酸ビニルの濃度は、20〜50重量%の範囲から選ばれる。
また、種々の誘電率の溶剤の存在下でアルカリケン化を行なうことによってブロックキャラクターのコントロールが可能である。とくに、誘電率が32以下の溶媒中でアルカリケン化を行なうことが好ましい。誘電率が32以下の溶媒としては、メタノール(31.2)、酢酸メチル/メタノール=1/3(27.1)、酢酸メチル/メタノール=1/1(21.0)、酢酸メチル/メタノール=3/1(13.9)、酢酸メチル(7.03)、イソプロピルアセテート(6.3)、トリクロロエチレン(3.42)、キシレン(2.37)、トルエン(2.38)、ベンゼン(2.28)、アセトン(21.4)などがあげられる。これらの中では、酢酸メチル/メタノールの混合溶媒が好ましく用いられる。
アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラートなどのアルカリ金属の水酸化物やアルコラートのようなアルカリ触媒を用いることができる。酸触媒としては、塩酸、硫酸などの無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を用いることができる。アルカリ触媒の使用量は、酢酸ビニル1モルに対して1〜100ミリモル当量にすることが好ましく、1〜40ミリモル当量がより好ましく、さらに好ましくは1〜20ミリモル当量である。アルカリ触媒の使用量が、1ミリモル当量未満のときには、目的とするケン化度までケン化度をアップすることが困難となる傾向にあり、100ミリモル当量をこえると、目的とするケン化度よりもケン化度が高くなり過ぎる傾向となり、好ましくない。
ケン化を行なうときの温度は、とくに制限されないが、通常10〜70℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
ケン化は、ベルト滞留機上での連続ケン化、またはバッチケン化が行なわれる。バッチケン化の場合、ケン化反応は通常2〜3時間にわたって行なわれる。連続ケン化の場合、ケン化反応は通常15〜20分程度行なわれ、この場合はケン化触媒の使用量を増大する。
得られるPVA系樹脂のケン化度は、65〜98モル%が好ましく、68〜85モル%がより好ましく、68〜82モル%がさらに好ましい。ケン化度が65モル%未満では、水分散性が悪くなり、98モル%をこえると界面活性能が低下して塩化ビニルモノマーの分散性が悪くなり、懸濁重合時にブロックを生成しやすくなる傾向にある。
PVA系樹脂の平均重合度は、200〜3000が好ましく、400〜1200がより好ましい。平均重合度が200未満では、保護コロイド性が低くなりすぎて懸濁重合時に凝集を起こしやすくなり、3000をこえると、懸濁重合によって得られる塩化ビニル系樹脂の可塑剤吸収性が低下するため好ましくない。
PVA系樹脂の熱処理工程において、PVA系樹脂に含まれている1,2−グリコール結合の一部の切断によってもPVA系樹脂中にカルボニル基が導入され得る。PVA系樹脂中の1,2−グリコール結合含量は、ポリ酢酸ビニルの重合温度でコントロールされるが、1,2−グリコール結合含量は1.0〜3.5モル%の範囲が好ましい。
得られるPVA系樹脂は、分子内にカルボニル基を含有する。カルボニル基含有PVA系樹脂は次いで溶融熱処理され、それによって脱脂肪酸により分子内に共役二重結合が生成され、本発明の分散剤が得られる。熱処理前のPVA系樹脂中のカルボニル基の含有量は、0.05モル%以上が好ましく、0.1モル%以上がより好ましく、また0.5モル%以下であることが好ましい。含有量が0.05モル%未満では、ビニレン基の生成量が不充分となり、分散剤としての保護コロイド性が低下し、分散剤使用量が増加する傾向にある。
本発明のポリビニルアルコール系分散剤は、PVA系樹脂中の1,2−グリコール結合の一部切断により分子内カルボニル基の量を増加することが可能な点から、また酢酸などの脂肪酸の脱離が促進される点から、1〜3価の金属の塩または水酸化物を含有することが好ましい。ここで、PVA系樹脂中の1,2−グリコール結合の一部とは、1,2−グリコール結合の全量の約15%以内のことをいう。
1〜3価の金属としては、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのアルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアルミニウムなどが好ましいが、それらの中でも、分子内カルボニル基に隣接する残脂肪酸基からの脱脂肪酸の効率の点から、ナトリウム、マグネシウム、およびカルシウムよりなる群から選択される1種以上、なかんずくマグネシウムが好ましい。
1〜3価の金属の塩は、水、メタノールなどのアルコールへの溶解または膨潤を示すなどの工業的扱いの容易さの点から、炭素数3以下の脂肪族カルボン酸塩であることが好ましい。炭素数3以下の脂肪族カルボン酸塩としては、酢酸塩、プロピオン酸塩があげられる。
1〜3価の金属の塩または水酸化物の具体例としては、水酸化アルミニウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、酢酸亜鉛などのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などがあげられる。これらの中でも、水および/またはメタノールなどに溶解して工業的に取り扱いやすいという点から、酢酸マグネシウム4水和物や酢酸カルシウムが好ましい。脂肪酸の脱離反応の効率面からも、マグネシウムやカルシウムが好ましい。これらの金属化合物は単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
分散剤中の1〜3価の金属の塩または水酸化物の含有量は、PVA系樹脂に対して0.1〜3モル%が好ましく、0.2〜2モル%がより好ましく、0.2〜1.5モル%がさらに好ましい。1〜3価の金属の塩または水酸化物の添加量が0.1モル%未満では、熱処理時の共役二重結合の生成効率が低下する傾向にあり、3モル%をこえると、PVA系樹脂の重合度が低下し易く、すなわち熱処理工程においてPVA系樹脂が分解し易くなる。
1〜3価の金属の塩または水酸化物をPVA系樹脂に添加する方法は、とくに限定されない。ケン化前のポリ酢酸ビニルのペーストやケン化後のスラリーにまたは押出機で熱処理する前にPVA系樹脂粉末に直接添加してもよいが、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコールまたは水に溶解または分散させて3〜15重量%程度の濃度の溶液状または分散液状で、ケン化後のPVA系樹脂スラリーに添加することによってPVA系樹脂に配合する方法が好ましい。
本発明においては、前記のカルボニル含有PVA系樹脂を単独で使用してもよく、または、異なる特性を有する2種以上をブレンドして使用してもよい。2種以上をブレンドして使用することにより、粘度、重合度、ケン化度、分子量分布を調整することができ、その結果、界面活性能の制御範囲を大幅に広げることができ、所望の諸特性を有する分散剤を容易に提供することができる。
本発明の好ましい態様においては、本発明のポリビニルアルコール系分散剤は、1種以上のPVA系樹脂、および/または前記の1〜3価の金属の塩または水酸化物を含有する1種以上のPVA系樹脂を、押出機に供給し、PVA系樹脂の温度を好ましくは175〜250℃、より好ましくは190〜220℃の範囲として、押出処理することにより、製造される。樹脂温度が175℃未満では、共役二重結合導入効率が低下する傾向にあり、250℃をこえると、PVA系樹脂の分解が激しく、ゲルの生成の原因となり、該PVA系樹脂中にコゲなどの異物が混入する傾向にある。押出機における滞留時間(溶融熱処理時間)は、1〜15分が好ましく、2〜10分がより好ましい。1分未満では、共役二重結合導入効率が低くなる傾向にあり、15分をこえると、PVA系樹脂中にコゲなどの異物混入の原因となり好ましくない。
押出機としては、単軸押出機、または2軸押出機のいずれを使用することもできるが、2軸押出機を使用することが好ましい。2軸押出機としては、噛み合い型同方向回転2軸押出機、噛み合い型異方向回転2軸押出機、非噛み合い型2軸押出機、切り替え型2軸押出機などを使用することができる。好ましくは、溶融樹脂はストランドの形状に押出されペレット化される。押出機より出てくるストランドの冷却は、ベルト上をストランドを移送しながら空冷する、またはベルト上のストランドに移送時にスポットクーラーを用いて強制的に冷風を吹き付けて冷却するなどの任意の方法で行なわれる。また、ペレット化に使用されるペレタイザーは、ミニペレットが効率よく得られる点から、軟質オレフィン用ペレタイザーが好ましい。押出機のダイスの形状は特に限定されないが、ストランドが排出される穴の数は20〜50であることが好ましい。ペレットのサイズとしては、厚さ0.2〜4mm、長さ0.2〜4mm、好ましくは厚さ0.5〜2mm、長さ0.5〜2mmである。また、スクリューのニーディングブロックの組み合わせおよびニーディングブロックの数は、所望の滞留時間や樹脂温度に合わせて適宜選択される。
押出機を使用してPVA系樹脂を溶融熱処理することで、PVA系樹脂中に残存する脂肪酸エステル基の脱脂肪酸反応により共役二重結合が生成し、その結果として脂肪酸ビニルエステル単位の分布のランダム性が向上し、発泡抑制効果が向上する。また、従来の方法では、熱処理工程において酸素との接触が避けられないため、不溶解物が生成することもあるが、本発明では熱処理を押出機中で行なうことにより、その問題も解消された。
かくして製造されたPVA系樹脂(さらに前記のごとき金属塩または金属水酸化物を含有しうる)は、ビニル系化合物の懸濁重合用の分散剤(主分散剤)として有用である。
本発明のポリビニルアルコール系分散剤であるPVA系樹脂は、その0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルによる215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が、0.1以上であり、0.2以上であることが好ましく、0.25以上であることがより好ましい。ここで、紫外線吸収スペクトルの215nmでの吸収は、PVA系樹脂中の−CO−CH=CH−の構造に帰属し、280nmでの吸収は、PVA系樹脂中の−CO−(CH=CH)2−の構造に帰属し、320nmでの吸収は、PVA系樹脂中の−CO−(CH=CH)3−の構造に帰属する。PVA系樹脂中の共役二重結合の量が増加すると、それに伴って吸光度も高くなり、保護コロイド性などの界面活性能が向上する。それぞれの吸光度が0.1未満の場合には、ビニル系化合物の懸濁重合の分散剤として使用した場合に、重合安定性が低く、得られる重合体の粒径分布が広くなる、または、粗粒が生じるという問題がある。本発明の方法によると、高吸光度のPVA系樹脂を短時間で容易に得ることができる。カルボニル基含有PVA系樹脂を溶融状態で熱処理して製造される本発明のPVA系樹脂は、320nmの吸光度(A320)/280nmの吸光度(A280)の比が0.3以上である吸光度比を有している。A320/A280比は、好ましくは0.45〜1.5、より好ましくは0.5〜1.2、さらにより好ましくは0.6〜1.2、特に好ましくは0.9〜1.2である。該吸光度比が0.3未満であると、分散剤としての保護コロイド性が低くなって、懸濁重合安定性が低下し、1.5を越えると、PVA系樹脂水溶液の発泡が激しくなって、懸濁重合時のスケール発生の原因となる恐れがあり好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系分散剤であるPVA系樹脂に残存する脂肪酸エステル基のブロックキャラクターは0.5以上であり、0.55以上であることが好ましい。ブロックキャラクターが0.5未満では、塩化ビニルなどのビニル系化合物の懸濁重合時の発泡抑制効果が低くなる。
つぎに、塩化ビニル系単量体を例にとって、本発明のポリビニルアルコール系分散剤を用いたビニル系化合物の懸濁重合方法について説明する。なお、塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単独のほか、塩化ビニル50重量%以上およびこれと共重合し得る他の単量体との混合物を包含するものである。
本発明のポリビニルアルコール系分散剤用いた懸濁重合方法は、塩化ビニル系単量体の通常の懸濁重合において用いられるいかなる方法も採用することができる。
懸濁重合において、本発明の分散剤であるPVA系樹脂の重合系への添加方法は、PVA系樹脂を粉末のまま、あるいは溶液状で、重合の初期に一括仕込みしても、重合の途中で分割して添加することもできる。
PVA系分散剤の使用量は、特に制限はないが、通常塩化ビニル系単量体100重量部に対して5重量部以下が好ましく、0.01〜1重量部がより好ましく、さらに好ましくは、0.02〜0.2重量部が好ましい。
懸濁重合において、本発明の分散剤は、種々の公知の分散助剤を併用することも可能である。
分散助剤としては、ケン化度65モル%未満、重合度100〜750、なかでもケン化度30〜60モル%で重合度180〜650の部分ケン化ポリビニルアルコールが好適に用いられる。
また、分散助剤は、水溶性または水分散性であり、カルボン酸やスルホン酸のようなイオン性基などを導入することにより自己乳化性が付与された分散助剤であってもよい。具体的には、ゴーセーファイマーLL−02、ゴーセーファイマーL−5407、ゴーセーファイマーL−7514、ゴーセーファイマーLW100、ゴーセーファイマーLW200、ゴーセーファイマーLW300、ゴーセーファイマーLS210など(日本合成化学工業(株)製)の分散助剤やLM−20、LM−25、LM−10HD((株)クラレ製)、Alcotex 55−002H、Alcotex‐WD100、Alcotex WD200、Alcotex 55−002P(シンソマー社製)、Sigma404W、Sigma202など(シグマ社製)の分散助剤があげられる。
本発明のPVA系分散剤と分散助剤の添加量の重量比は、分散剤の種類などによって一概に言えないが、90/10〜30/70の範囲が好ましく、特に80/20〜50/50が好ましい。
分散助剤を併用することにより、得られる塩化ビニル系樹脂粒子表面のスキン層の形成を防止すると共に、粒子内部の1〜数ミクロンオーダーの基本粒子(1次粒子)の凝集を制御することができ、得られる塩化ビニル系樹脂のポロシティー分布、可塑剤吸収性、脱モノマー性などの物性がさらに改善される。
懸濁重合触媒としては、油溶性の触媒であればいずれでもよく、たとえばベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、α・α’−アゾビスイソブチロニトリル、α・α’−アゾビス−2,4−ジメチル−バレロニトリル、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイドあるいはこれらの混合物などの塩化ビニル系単量体の通常の懸濁重合において用いられている触媒を使用することができる。触媒は単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、本発明のポリビニルアルコール系分散剤は、その他の公知の分散剤、例えばビニル系化合物の懸濁重合用分散剤として従来より用いられている高分子物質を併用することも可能である。かかるその他の分散剤としては、たとえば、平均重合度100〜4,000、ケン化度65〜95モル%のPVA系樹脂などの、本発明によるPVA系樹脂以外のPVA系樹脂またはその誘導体があげられる。PVA系樹脂の誘導体としては、PVAのホルマール化物、アセタール化物、ブチラール化物、ウレタン化物、スルホン酸、カルボン酸などとのエステル化物などがあげられる。さらにビニルエステルとそれと共重合可能な単量体との共重合体ケン化物があげられ、共重合可能な単量体としてはエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセンなどのオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸などの不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノまたはジアルキルエステルなど、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホンなどのオレフィンスルホン酸あるいはその塩類、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどがあげられる。ただし、PVA系分散剤はこれらに限られるものではない。
また、分散剤として知られている、上記のPVA系樹脂以外の高分子物質としては、たとえばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アミノメチルヒドロキシプロピルセルロース、アミノエチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体類、デンプン、トラガント、ペクチン、グルー、アルギン酸またはその塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸またはその塩、ポリメタアクリル酸またはその塩、ポリアクリルアミド、ポリメタアクリルアミド、酢酸ビニルとマレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸など不飽和酸との共重合体、スチレンと上記不飽和酸との共重合体、ビニルエーテルと上記不飽和酸との共重合体および前記共重合体の塩類またはエステル類があげられる。
懸濁重合時に助剤として各種界面活性剤あるいは無機分散剤などを適宜併用することも可能である。さらには、ケン化度が70モル%未満、特には67モル%未満の場合には、本発明のPVA系樹脂を助剤として使用することも可能である。
また、懸濁重合において、塩化ビニル系単量体の通常の懸濁重合において従来より用いられている連鎖移動剤、たとえばメルカプトエタノール、四塩化炭素などを使用することができる。
塩化ビニル系単量体の懸濁重合において用いる水性媒体の温度は、特に制限はないが、20℃程度の常温水はもとより、97℃程度の温水も用いられるが、重合時の昇温時間を短縮するために、重合時に常温の水の代わりにあらかじめ加温された水を用いる方法(ホットチャージ法)が好ましく、該方法をとる場合には、水はあらかじめ40〜97℃に加温され、好ましくは40〜重合開始温度程度(50〜65℃)に加温されたものが好適に用いられる。
懸濁重合時の重合温度は、当業者周知の範囲から、目的とするビニル系樹脂の重合度に応じて任意に選択され、通常30〜80℃であることが好ましい。懸濁重合は、単量体/水の重量比が通常の0.5〜1.2の範囲で実施されるが、重合中に水の追加注入を行なって重合に伴う体積収縮による液面低下を補うこともでき、その方が、フィッシュアイの生成を抑制することができるので好ましい。
また、懸濁重合時の重合圧力も当業者周知の範囲から、目的とするビニル系樹脂の重合度や重合温度に応じて任意に選択される。
懸濁重合時の撹拌は、特殊なものではなく、従来塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法で一般に採用されている公知の撹拌装置を使用することができる。撹拌翼としては、ファウドラー翼、パドル翼、タービン翼、ファンタービン翼、ブルマージン翼など汎用的に用いられているものでよいが、特にファウドラー翼が好ましく用いられる。またバッフルとの組み合わせも特に制限はなく、バッフルとしては板型、円筒型、D型、ループ型およびフィンガー型などがあげられる。
塩化ビニル系単量体の懸濁重合においては、塩化ビニルの単独重合のみではなく、これと共重合可能な単量体との共重合も行なわれる。共重合可能な単量体としてはハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸およびそのエステル、マレイン酸またはその無水物、エチレン、プロピレン、スチレンなどがあげられる。
また、塩化ビニル系単量体の懸濁重合時には、従来より適宜使用されている重合調整剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、PH調整剤などを添加することも任意である。
本発明の分散剤を用いることにより懸濁重合時の発泡を抑制することができ、しかも、重合中の仕込み温水の温度に塩化ビニル系樹脂の品質特性(粒径、粒径分布、可塑剤吸収性など)が影響されることなく優れた特性を有する塩化ビニル系樹脂が得られる。
以上、本発明のポリビニルアルコール系分散剤を用いる懸濁重合を主として塩化ビニル系単量体の重合について説明したが、本発明のポリビニルアルコール系分散剤は必ずしも塩化ビニル系単量体用に限定されるものではなく、スチレン、アクリレート、メタクリレート、酢酸ビニルなど任意のビニル系化合物の懸濁重合用にも使用することができる。
以下に、本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
(ポリビニルアルコール系分散剤の製造)
酢酸ビニル100重量部、アセトアルデヒド1.2重量部、メタノール4.7重量部および酢酸ビニルに対して0.0092重量%のアセチルパーオキサイド(APO)を重合缶に仕込み、窒素置換後加熱して沸点下で重合を開始し、反応時間約5.7時間後に重合率91.8重量%に達した時点で重合を停止した。ついで、未重合の酢酸ビニルを除去し、得られた重合体のメタノール溶液(40重量%溶液)に、重合体酢酸ビニルユニット1モルに対して、7.4ミリモルの水酸化ナトリウムをメタノール溶液で加え、35℃で2時間かけて、常法によりケン化して樹脂分12重量%のPVA系樹脂(重合度770、ケン化度71.7モル%、カルボニル基量0.16モル%)のスラリーを調製した。
つぎに上記で調製したPVA系樹脂に金属化合物として酢酸マグネシウム4水和物の10重量%メタノール溶液をPVA系樹脂1kgに対して350gの割合で添加し、25℃で1時間撹拌後ヌッチェで振り切り/乾燥を行なって酢酸マグネシウム1.25モル%含有したPVA系樹脂を得た。得られた樹脂を2軸押出機に供給して、下記の押出条件Aで押出熱処理を行ない、ポリビニルアルコール系分散剤を得た。
熱処理前の酢酸マグネシウム含有PVA系樹脂のケン化度、重合度、カルボニル含有量について、および熱処理後のポリビニルアルコール系分散剤のケン化度、重合度について表2に示す。
また、ポリビニルアルコール系分散剤の吸光度およびブロックキャラクターを測定した結果を表3に示す。
ポリビニルアルコール系分散剤の吸光度測定結果を図1に示す。
<押出の条件>
2軸押出機(テクノベル(株)製 KZW15、L/D=60、Φ=15、フルフライト、同方向回転)にて、樹脂温度が設定温度になるようにし、押出熱処理を行なった。
(押出条件A)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D3=90/150/185/185/190/195/195/195/195℃
スクリュー回転数:200rpm
フィード回転数:50rpm
樹脂温度:195℃
C8部ベント
(押出条件B)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D3=100/190/200/200/200/200/200/200/200℃
スクリュー回転数:200rpm
フィード回転数:50rpm
樹脂温度:200℃
C8部ベント
(押出条件C)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D3=100/195/205/205/205/205/205/205/205℃
スクリュー回転数:200rpm
フィード回転数:50rpm
樹脂温度:205℃
C8部ベント
(押出条件D)
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/C6/C7/C8/D3=100/195/210/210/210/210/210/210/210℃
スクリュー回転数:200rpm
フィード回転数:50rpm
樹脂温度:210℃
C8部ベント
(ペレタイザー)
軟質オレフィン用ペレタイザーTSS−100(株式会社タナカ製)を使用し、厚さ1〜2mm×長さ1〜2mmのミニペレットを作成した。
<重合度>
JIS K 6726に準拠して測定した。
<ブロックキャラクターη>
13C−NMRで測定し(内部標準物質として3−(トリメチルシリル)−2,2,3,3−d4−プロピオン酸ナトリウム塩(3−(trimethylsilyl)propionic−2,2,3,3−d4acid sodium salt)を使用)、38〜49ppmの範囲に見られるメチレン炭素部分に基づ吸収〔(OH,OH)dyadの吸収=43.5〜46ppm、(OH,OR)dyadの吸収=41〜43.5ppm、(OR,OR)dyadの吸収=38〜40.5ppm、ただし、実施例において、Rはアセチル基(CH3CO−)を表わす〕の吸収強度比から求められるもので、より具体的には下記式より算出される値である。
〔η〕=(OH,OR)/2(OH)(OR)
(ただし、(OH,OR)、(OH)、(OR)は、いずれもモル分率で計算するものとする。また、(OH)は13C−NMRの積分比により算出されるケン化度(モル分率)で、(OR)はその時のアセトキシ基のモル分率を示す。)
<溶解性>
三角フラスコにPVA系樹脂5.0gおよびイオン交換水120gを入れて、室温下で30分撹拌し、さらに80℃で1時間撹拌を繰り返した後、20℃まで液温を下げて重量既知の化学分析用濾紙(Ag)で全量を吸引濾過する。さらに水50gで三角フラスコを洗浄して吸引濾過する操作を3回繰り返し、さらにイオン交換水3Lで吸引濾過を行なった後、該濾紙を105℃で3時間乾燥させて重量(Bg)を測定して、下式により溶解率(%)を算出して、溶解率が99.995以上を○、溶解率が99.995未満を×として、溶解性を調べた。
溶解率(%)=100−[(B−A)/5.0×100]
<吸光度>
紫外可視近赤外分光光度計(日本分光(株)製V−560)を用いて、波長215nm、280nm、320nmにおいて、ポリビニルアルコール系分散剤の0.1重量%水溶液の吸光度を測定した。なお、厚さ1cmの試料容器(セル)を用いた。
(塩化ビニルの懸濁重合)
内容積2000Lのリフラックスコンデンサー付き重合槽に、実施例1で得られたポリビニルアルコール系分散剤を450g、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート260g、脱イオン水900kg、塩化ビニルモノマー600kgを仕込み撹拌しながら、ジャケットに熱水を通して57℃まで昇温し、重合を開始した。重合開始時の重合槽内の圧力は、7.0kg/cm2Gであった。重合槽内の圧力が6.0kg/cm2Gに低下したところで、未反応モノマーを回収し、重合体スラリーを器外に取り出し、脱水、乾燥を行なって、塩化ビニル樹脂を得た。重合槽内のドライフォームの発生状態および得られた塩化ビニル樹脂について、下記の評価を行なった。評価結果を表4に示す。
<スケール付着状態(ドライフォームの発生状態)>
重合槽内のドライフォームの発生状態を、リフラックスコンデンサーへのスケールの付着状態を観察することで評価した。評価基準は下記の通りである。
○・・・スケールの付着が見られなかった。
△・・・スケールの付着が少量見られた。
×・・・スケールの付着が多量に見られた。
<泡状重合体の量>
塩化ビニル樹脂10kgを、JISZ−8801に準じた48メッシュのふるいを用いてふるい分け、そのふるいの上の残量を測定し、その割合を求めた。
<塩化ビニル樹脂のかさ比重>
JIS K−6721に準じて測定を行なった。
<フィッシュアイ>
以下のA、Bの2種の評価を行なった。
(評価A:トリメリット酸エステル法)
得られた塩化ビニル樹脂粒子100重量部、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート50重量部、鉛系粉末安定剤3重量部を155℃で5分間ロール練りして0.3mm厚のシートを作製し25cm2当たりの3分後、4分後、5分後、7分後のフィッシュアイの数を測定した。
(評価B:DOP法)
得られた塩化ビニル樹脂粒子100重量部、DOP(フタル酸ジ−2−エチル−ヘキシル)50重量部、ジオクチル錫ジラウレート3重量部、およびステアリン酸亜鉛1重量部、ステアリルアルコール0.5重量部を用いて、上記Aと同様に評価した。
実施例2〜12および参考例1〜2
重合時のアセトアルデヒド、メタノールおよびAPOの添加量を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして、表1に示す重合率まで重合、ついでケン化を行ない、得られた表2に示す特性を有するPVA系樹脂を表2に示す熱処理条件で実施例1と同様にして押出熱処理してポリビニルアルコール系分散剤を得た。得られた分散剤を実施例1と同様に評価した。
なお、実施例11〜12においては、熱処理を表2に示す温度で行なった以外は実施例2の操作を繰り返した。
結果を表3および表4に示す。
実施例2のポリビニルアルコール系分散剤の吸光度測定の結果を図2に示す。
比較例1
熱処理工程を、押出熱処理ではなく、熱処理缶にて粉末状で150℃5時間行なった以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系分散剤を得た。結果を表3〜4に示す。
Figure 0004283693
Figure 0004283693
Figure 0004283693
Figure 0004283693
実施例1で得られたポリビニルアルコール系分散剤の0.1重量%水溶液の吸光度測定の結果のグラフである。横軸が波長(nm)、縦軸が吸光度を示す。 実施例2で得られたポリビニルアルコール系分散剤の0.1重量%水溶液の吸光度測定の結果のグラフである。横軸が波長(nm)、縦軸が吸光度を示す。

Claims (6)

  1. 1〜3価の金属の酢酸塩またはプロピオン酸塩および1〜3価の金属の水酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、ケン化度が65〜98モル%であり、カルボニル基含有量が0.05〜0.5モル%であるカルボニル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を190〜220℃で溶融押出して得られ、かつ分子内にカルボニル基を有し、残存脂肪酸エステル基のブロックキャラクターが0.55以上であるポリビニルアルコール系樹脂であって、ポリビニルアルコール樹脂の0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルによる215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が0.1以上であり、320nmの吸光度/280nmの吸光度の比が0.3以上であるポリビニルアルコール系樹脂からなるビニル系単量体の懸濁重合用ポリビニルアルコール系分散剤。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂の0.1重量%水溶液の紫外線吸収スペクトルにおいて、215nm、280nm、320nmのそれぞれの吸光度が0.2以上である請求項1記載のポリビニルアルコール系分散剤。
  3. 1〜3価の金属が、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛およびアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項記載のポリビニルアルコール系分散剤。
  4. 1〜3価の金属の酢酸塩またはプロピオン酸塩および1〜3価の金属の水酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、ケン化度が65〜98モル%であり、カルボニル基含有量が0.05〜0.5モル%であるカルボニル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を押出機に供給し、押出機内において該樹脂を樹脂温度190〜220℃で溶融混練することからなる請求項1記載のビニル系単量体の懸濁重合用ポリビニルアルコール系分散剤の製造方法。
  5. 溶融混練を1〜15分行う請求項記載の製造方法。
  6. ポリビニルアルコール系樹脂が、ケン化度が65〜82モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニルである請求項記載の製造方法。
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