JP5036251B2 - アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂、樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂、樹脂組成物およびその用途 Download PDFInfo
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Description
また、原料として通常のPVA系樹脂よりも結晶性が小さい1,2−ジオール変性PVA系樹脂を用いるため、AA化反応時にジケテンが良好に原料PVA粒子中に拡散し、粒子表面の過度にAA化された部分がなくなるため、水への不溶解物が少なく、水溶液の透明性が高いAA化PVA系樹脂が得られたものと推測される。
以下、本発明について詳述する。
以下、かかる(i)、(ii)、及び(iii)の方法について説明する。
本発明で用いられる上記一般式(4)で示される化合物において、Xは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R9およびR10は、それぞれ独立して水素原子またはR11−CO−(式中、R11は、アルキル基、好ましくはメチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基またはオクチル基であり、かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい)である。
なお、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、工業生産用ではイーストマンケミカル社、試薬レベルではアクロス社の製品を市場から入手することができる。また、1,4―ブタンジオール製造工程中の副生成物として得られる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを利用することも出来る。
また、特開平10−212264等に記載の1,4−ジアセトキシ−2−ブテンを3,4−ジアセトキシ−1−ブテンに変換する方法や、WO00/24702に記載の1,3−ブタジエンからモノエポキシドを経て3,4−ジアセトキシブテンを得る方法等、公知の技術を利用して得ることも出来る。
共重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、一般式(4)で示される化合物に由来する構造単位がポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる点から滴下重合が好ましく、特にはHANNA法に基づく重合方法が好ましい。
なお、滴下重合とは、共重合の際に反応系内のモノマー比率を一定範囲に保つために、いずれか一方あるいは両方のモノマーを連続的あるいは非連続的に滴下しながら重合させるものであり、特に、両モノマーの反応性比に基づいて計算されたモノマー消費速度に見合う速度でモノマー滴下を行い、系内のモノマー比率をほぼ一定に保つようにしたのがHANNA法による滴下重合である。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜150℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
なお、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒によるが、40℃〜沸点程度とすることが好ましく、ケン化反応の反応温度は10〜150℃、さらには10〜60℃、特には20〜50℃が好ましい。
また、一定圧力下(常圧〜1×107Pa)で且つ高温下(50〜200℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を行った後、上記ケン化を行うこともできる。
本発明で用いられる上記一般式(6)で示される化合物において、R 12、R13はそれぞれ独立して水素又はアルキル基であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R3、R4、R5、R6、R7、R8が水素で、R12、R13がメチル基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランが好適である。
なお、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒によるが、40℃〜沸点程度とすることが好ましく、ケン化反応の反応温度は10〜150℃、さらには10〜60℃、特には20〜50℃が好ましい。
また、上記ケン化が酸触媒を用いて行われる場合は、通常、ケン化後に特別な処理を施すことなく、上記ケン化条件下で該ケン化とともに脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール構造に変換される。
なお、上述の不均一系反応での1,2−ジオール変性PVA系樹脂におけるジケテンの一級水酸基に対する反応性は二級水酸基の約120倍であることが本発明を完成させる過程で確認されており、主鎖の二級水酸基よりも側鎖1,2−ジオール構造中の一級水酸基の方が優先的にAA基に変換される傾向にある。
下でも、側鎖1,2−ジオール構造中の一級水酸基を優先的にAA基に変換させることが可能である。
有機酸の量は反応系内の1,2−ジオールPVA系樹脂粉末が吸着及び吸蔵しうる限度内の量、換言すれば反応系の該樹脂と分離した有機酸が存在しない程度の量が好ましく、変性量あるいはPVA系樹脂の結晶化度を考慮して添加量を決める必要があるが、具体的には、該PVA系樹脂100重量部に対して0.1〜80重量部、好ましくは、0.5〜50重量部、特に好ましくは5〜20重量部の有機酸を共存させるのが適当である。有機酸の量が少なすぎると有機酸を共存させる効果が得難く、一方有機酸が過剰に存在すると反応後の有機酸の除去に多量の洗浄溶剤が必要となり、経済的ではない。
接触時間は接触温度に応じて、即ち温度が低い場合は時間が長く、温度が高い場合は、時間が短くてよいのであって、1分〜6時間の範囲から適宜選択する。
log〔([酢酸塩]×酢酸の分子量)/([酢酸]×酢酸塩の分子量)〕・・・(7)
[式中、[酢酸塩]は酢酸塩の含有量(重量%)、[酢酸]は酢酸の含有量(重量%)を示す]
なお、上記のアルカリ金属酢酸塩含有量はAA化PVA系樹脂を灰化した後、灰分を塩酸水溶液に加温下に溶解した溶液について原子吸光法によって定量したものであり、酢酸の含有量はガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS法)によって定量したものである。
また、AA化PVA系樹脂の製造中又は製造後に、アルカリ金属の酢酸塩および酢酸を添加あるいは除去しても良い。なお、工業的にはAA化PVA系樹脂を製造した後、製造工程で使用あるいは副生したアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸の除去を行う方法が実用的であり、具体的にはアルコール洗浄等が採用され、該アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が挙げられるが、特にメタノールが好ましく用いられる。このアルコール洗浄には、通常AA化PVA系樹脂の1〜15倍重量のアルコールを使用し、5〜60℃の温度範囲で1回あたり0.5〜2時間で1〜3回程度洗浄すれば良い。
該pHを調節する方法としては、特に限定されず、例えば、原末の1,2−ジオール変性PVA系樹脂を製造する際のケン化時のアルカリ触媒の量を調節したり、該PVA製造後酢酸を追加したり、除去したりする方法が挙げられる。
また必要に応じ塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸又は、プロピオン酸、マレイン酸等の有機酸又は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、第一アミン、第二アミン、第三アミン、第四級アンモニウム塩等の添加によりpHの調整を行っても良い。
又原末処理にとどまらず、AA化PVA系樹脂の製造中又は製造後で、上記のようなpH調整を行っても良く、工業的にはAA化PVA系樹脂製造後、酢酸の除去を行う方法が実用的である。
かかるジルコニウム原子を有する化合物としては、無機酸や有機酸の単塩および複塩、有機金属化合物、金属錯体、酸化化合物(ジルコニル化合物)などのいずれであってもよく、具体例としては、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、ジルコニウム酸、ジルコニウム酸塩、塩化ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZC」)、塩基性塩化ジルコニル(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZC−2」)、硫酸ジルコニル、硝酸ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZN」)、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールAC−7」)、炭酸ジルコニウムカリウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZK−10」)、酢酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、乳酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−150」)、ジルコニウムモノアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−540」)、ジルコニウムビスアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−550」)、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−560」)、ジルコニウムアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−115」)、などが挙げられる。
これらのジルコニウム原子を含む化合物の中でも、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、酢酸ジルコニル、塩基性塩化ジルコニル、酸塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルなどのジルコニル化合物が好ましく、特に、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルが本願発明の目的を顕著に発揮できる点で好適に用いられる。
かかる水性エマルジョンの製造法としては、1)AA化PVA系樹脂を乳化剤あるいは保護コロイド剤として単量体を乳化重合する方法、2)合成樹脂の溶液あるいは溶融液をAA化PVA系樹脂の存在下で後乳化する方法、3)任意の方法で得られた合成樹脂エマルジョンにAA化PVA系樹脂を後添加してより安定な水性エマルジョンを製造する方法等を挙げることができ、これらについて具体的に説明するが、これらの方法に限定されるものではない。
水、AA化PVA系樹脂及び重合触媒の存在下にエチレン性不飽和単量体及び/又はジエン系単量体を一時又は連続的に添加して、加熱、撹拌する通常の乳化重合法や、水、AA化PVA系樹脂及び重合触媒の存在下に、エチレン性不飽和単量体及び/又はジエン系単量体をAA化PVA系樹脂の水溶液に混合分散した分散液(プレエマルジョン)を一時的又は連続的に添加して、加熱、撹拌する乳化重合法が実施し得る。
上記の中でも、水性エマルジョンの耐アルカリ性を考慮すれば(メタ)アクリル酸またはそのエステル系単量体、スチレン系単量体、ブタジエン系単量体が好ましい。
また、上記のエチレン性不飽和単量体やジエン系単量体はそれぞれ単独で重合に用いることも可能であるが、2種類以上混合して重合に用いること(共重合)も可能である。
重合開始剤の添加方法としては特に制限はなく、初期に一括添加する方法や重合の経過に伴って連続的に添加する方法等を採用することができる。
水溶性高分子としては上記のAA化PVA系樹脂以外の未変性PVA、カルボキシル基含有PVA、PVAのホルマール化物、アセタール化物、ブチラール化物、ウレタン化物、エステル化物(スルホン酸、カルボン酸等)、アセトアセチル化物、ジアセトンアクリルアミド化物、エチレンオキサイド変性物さらにはビニルエステルとそれと共重合可能な単量体との共重合体ケン化物等が挙げられる。ビニルエステルと共重合可能な単量体としてはエチレン、ブチレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩類、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
更に、フタル酸エステル、リン酸エステル等の可塑剤、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のpH調整剤等も併用され得る。
かかる油溶性の重合開始剤としては特に限定されないが、例えばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等パーオキシジカーボネート化合物、t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート等のパーオキシエステル化合物、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などを挙げることができる。
後乳化方法により水性エマルジョンを製造するに当たっては、本発明のAA化PVA系樹脂を水に溶解し、これに溶液状のエチレン性不飽和単量体及び/又はジエン系単量体の重合体を滴下し撹拌するか、溶液状態の該重合体中に該AA化PVA系樹脂水溶液を滴下し撹拌すればよい。エマルジョン化に当たり加熱等の必要は特にないが、必要であれば45〜85℃程度に加熱すればよい。乳化する物質としては上述のエチレン性不飽和単量体やジエン系単量体の重合体以外にもエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、尿素−ホルマリン初期縮合物、フェノール−ホルムアルデヒド初期縮合物、アルキッド樹脂、ケテンダイマー、ロジン、シリコン樹脂、ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン、アスファルト等が挙げられる。
この方法は任意の方法で得られた合成樹脂エマルジョンに本発明のAA化PVA系樹脂を添加するもので、対象となるエマルジョンとしては、スチレン/ブタジエン系エマルジョン、シス−1,4ポリイソプレンエマルジョン、クロロプレンエマルジョン、アクリロニトリル/ブタジエンエマルジョン、ビニルピリジンエマルジョン、メチルメタクレート/ブタジエンエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、アクリルエステル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、エチレン/酢酸ビニル系エマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、ポリスチレンエマルジョン、ポリエチレンエマルジョン、シリコーンエマルジョン、ポリブテンエマルジョン、チオコールエマルジョンなどが挙げられる。
噴霧乾燥には液体を噴霧して乾燥する通常の噴霧乾燥機が使用できる。噴霧の形式によりディスク式やノズル式等が挙げられるが、何れの方式も使用される。熱源としては熱風や加熱水蒸気等が用いられる。
かかるAA化PVA系樹脂は、該PVA系樹脂の水溶液あるいは水性液を用いた一般の接着剤の他、再湿接着剤、ホットメルト接着剤、感圧接着剤、速硬化型接着剤(ハネムーン接着剤)、二液型接着剤等の各種接着剤に用いることができるが、特に本発明のAA化PVA系樹脂の特長である、架橋剤を併用して得られる優れた耐水性を活かした用途として、速硬化型接着剤(ハネムーン接着剤)および二液型接着剤を挙げることができる。
かかるA液中の固形分は、AA化PVA系樹脂水溶液の場合は2〜50重量%、水性エマルジョンの場合は1〜10重量%であることが好ましい。
すなわち、A液を接着せんとする基材の被着面、例えば木材等の表面に塗布し、B液を接着せんとするもう一方の基材の被着面に塗布し、直ちにこの両面を合わせて接触させ、圧締すると室温で数秒〜10分以内にかなりの強度にまで接着するので解圧することができ、そのまま放置養生すると充分に高い接着強度のものが得られる。
本発明の感熱記録用媒体は、支持基材上の感熱発色層および/または保護層中に本発明のAA化PVA系樹脂および架橋剤を含有させるか、あるいは該AA化PVA系樹脂を保護層に含有し、かつ架橋剤を感熱発色層に含有してなるものである。また、かかる架橋剤としては前述の架橋剤を用いることができる。
感熱発色層は、ロイコ染料と顕色剤およびバインダー樹脂を含有する水性塗工液を支持基材上に塗工することにより形成させることができ、本発明においては、かかるバインダー樹脂として、本発明のAA化PVA系樹脂および架橋剤を用いるものである。この時のAA化PVA系樹脂の配合量は、ロイコ染料及び顕色剤の総量に対して10〜200重量%が適当である。
保護層は、水を媒体とし、本発明のAA化PVA系樹脂、架橋剤、および必要に応じて無機顔料、滑剤などを混合撹拌して調整された保護層用塗工液を、上述の感熱発色層上に塗工、乾燥して形成されたもので、耐水性、耐薬品性、記録走行性などの向上に効果的である。
また、本発明のAA化PVA系樹脂を保護層に含有させ、かつ架橋剤を感熱発色層に含有させるときには、上記に準じて該AA化PVA系樹脂と架橋剤をそれぞれ含有する塗工液を別々に調整して、保護層と感熱発色層に各塗工すればよい。
本発明のインクジェット記録用媒体は、支持基材上のインク受容層中に本発明のAA化PVA系樹脂を含有してなるものであり、より詳しくは、インク受容層に用いられる無機微粒子のバインダーとして本発明のAA化PVA系樹脂を用いたものである。
かかるインク受容層は上述の支持基材上に設けられたもので、本発明のAA化PVA系樹脂と無機微粒子を含有する水性塗布液をかかる支持基材上に塗布、乾燥して得られる。
かかる塗工液中の総固形分は、特に限定されないが、塗工液全体の5〜60重量%、さらには10〜50重量%、特には10〜30重量%であることが好ましく、かかる総固形分が10重量%未満では 乾燥負荷がかかると共に、厚みの均一な受容層を形成しにく、逆に60重量%を超えると 溶液の高粘度化により高速下での塗工が困難となり作業性を損なうため好ましくない。
塗布液の塗布量は、乾燥後の厚みが3〜100μm、さらには5〜80μm、特には10〜50μmになるようにするのが好ましい。
また、光沢性を付与する場合には、乾燥前の湿潤状態で、あるいは一旦乾燥させた後に再湿潤液で処理し、キャストドラムに圧接して乾燥させることで、表面光沢性・平滑性を付与する方法も、好ましく用いられる。
(1)バインダー関係
不織布用バインダー、各種粉体造粒用バインダー、等。
繊維、フィルム(特に農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用添加剤、殺菌剤、染料、顔料等の物品包装用の水溶性フィルム)、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用、水溶性繊維、等。
繊維製品用サイズ剤、経糸糊剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、船底塗料、スケ―リング防止剤、等。
塗料、墨汁、水性カラー、接着剤等の顔料分散安定剤、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等の各種ビニル化合物の懸濁重合用分散安定剤、等。
紙のサイジング剤、紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、
(7)偏光フィルム、等。
水中懸濁物及び溶存物の凝集剤、パルプ、スラリーの濾水剤、等。
(9)増粘剤関係
(10)その他イオン交換樹脂、イオン交換膜関係、キレート交換樹脂、等。
上記の中でも、(1)〜(7)の用途に特にその有用性が期待される。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(1,2−ジオール変性PVA系樹脂の製造)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1200g、メタノール
216g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン72g(3モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が89%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して 8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、1,2−ジオール変性PVA系樹脂を得た。
該1,2−ジオール変性PVA系樹脂を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸15部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン27部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール400部で2回洗浄した後70℃で、8時間乾燥し、AA化PVA系樹脂(I)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(I)のAA化度は12.0モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.05%、酢酸の含有量は0.15%であった((7)式の値=−0.61)。また、かかるAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは4.1であった。
3360cm-1 :OH
2940cm-1 :−CH2−
1730,1710cm-1:C=O
1420cm-1 :−CH3
1320cm-1 :C−H
1090cm-1 :C−O
1.1〜1.8ppm:主鎖中のメチレンプロトン、主鎖中の炭素原子のみが結合した メチンプロトン
1.9〜2.0ppm:酢酸ビニル構造単位のメチルプロトン
2.2ppm :アセト酢酸エステル基のメチルプロトン
3.4〜3.6ppm:アセト酢酸エステル基のメチレンプロトン、側鎖中の水酸基が
結合したメチレンプロトン
3.6〜4.0ppm:主鎖および側鎖中の水酸基が結合したメチンプロトン、酢酸ビ
ニル構造単位のメチンプロトン
4.1〜4.7ppm:水酸基のプロトン
5.0〜5.2ppm:側鎖中のアセト酢酸エステル基が結合したメチンプロトン、主
鎖および側鎖中のアセト酢酸エステル基が結合したメチンプロ
トン
33ppm :アセト酢酸エステル基のメチル炭素
35〜48ppm:主鎖中のメチレン炭素、アセト酢酸エステル基のメチレン炭素、主
鎖中の炭素のみが結合したメチン炭素
66〜67ppm:側鎖中の水酸基が結合したメチレン炭素
67〜71ppm:ビニルアルコール構造単位のメチン炭素、酢酸ビニル構造単位の メ
チン炭素、側鎖中のアセト酢酸エステル基が結合したメチレン炭 素
73〜75ppm:主鎖中のアセト酢酸エステル基が結合したメチン炭素
77ppm :側鎖中の水酸基が結合したメチン炭素
172ppm :アセト酢酸エステル基のエステル部のカルボニル炭素
210ppm :アセト酢酸エステル基のメチル炭素に結合したカルボニル炭素
<不溶解分>
15℃のイオン交換水200gにAA化PVA系樹脂(I)20gを投入し分散、昇温し95℃で1時間撹拌溶解させた。44μmの金網でろ過し、さらに80〜90℃の熱水2Lで洗浄、金網を105℃で2時間乾燥させ、それらの重量から不溶解率(%)を測定した。なお、不溶解率(%)の算出にあたっては、[(不溶解物乾燥後の金網の重量−金網の重量)/試料重量]×100により算出した。
JIS K 6726に準じ、AA化PVA系樹脂(I)の4%水溶液の25℃における波長430nmの透過率を分光光度計にて求めた。
AA化PVA系樹脂(I)の15%水溶液の25℃における粘度(a)をブルックフィールド型粘度計(ブルックフィールド社製、ローターNo.3、回転数10rpm)で測定した後、該水溶液を60℃の恒温槽に1カ月放置した、放置後の水溶液の粘度(b)を測定し、(b)/(a)の粘度比で示した。
AA化PVA系樹脂(I)の10%水溶液100部に架橋剤としてグリオキザールを5部添加し、得られた水溶液をPETフィルム上に流延して23℃、50%RHの条件下で48時間放置後、50℃で5分間加熱処理を行って樹脂組成物のフィルムを作製し、かかるフィルムを90℃の熱水に1時間浸漬させてフィルムの溶出率(%)を測定した。なお、溶出率(%)の算出にあたっては、熱水浸漬前後のフィルムの重量(いずれも乾燥重量として)を求めて、{(浸漬前のフィルム重量−浸漬後のフィルム重量)/浸漬前のフィルム重量)×100により算出した。
(1,2−ジオール変性PVA系樹脂の製造)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1200g、メタノール
360g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン36g(1.5モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.03モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が90%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して 6ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、1,2−ジオール変性PVA系樹脂を得た。
該1,2−ジオール変性PVA系樹脂を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸20部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン24部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後、実施例1と同様に洗浄乾燥させ、AA化PVA系樹脂(II)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(II)のAA化度は9.8モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.05%、酢酸の含有量は0.22%であった((7)式の値=−0.78)。
得られたAA化PVA系樹脂(II)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。また、かかるAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは4.0であった。
(1,2−ジオール変性PVA系樹脂の製造)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1500g、メタノール
75g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン240g(8モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.03モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が73%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して 5ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、1,2−ジオール変性PVA系樹脂を得た。
該1,2−ジオール変性PVA系樹脂を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸3部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン12部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール600部で洗浄した後70℃で、8時間乾燥し、AA化PVA系樹脂(III)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(III)のAA化度は5.4モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.1%、酢酸の含有量は0.12%であった((7)式の値=−0.21)。また、かかるAA化PVA系樹脂(III)の4%水溶液のpHは4.5であった。
得られたAA化PVA系樹脂(III)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(1,2−ジオール変性PVA系樹脂の製造)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1500g、メタノール
150g、グリセリンモノアリルエーテル138g(6モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.5モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が96%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度55%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、1,2−ジオール変性PVA系樹脂を得た。
得られた1,2−ジオール変性PVA系樹脂のケン化度は、99.4モル%であり、平均重合度は、400であった。また、1,2−ジオール構造単位の含有量は5.8モル%であった。また、酢酸ナトリウムの含有量は1.0%であった。
該1,2−ジオール変性PVA系樹脂を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸3部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン7.4部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール400部で洗浄した後80℃で、12時間乾燥し、AA化PVA系樹脂(IV)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(IV)のAA化度は3.2モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.33%、酢酸の含有量は0.03%であった((7)式の値=0.91)。また、かかるAA化PVA系樹脂(IV)の4%水溶液のpHは5.7であった。
得られたAA化PVA系樹脂(IV)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(1,2−ジオール変性PVA系樹脂の製造)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1500g、メタノール
75g、ビニルエチレンカーボネート29.8g(1.5モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.02モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が65%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して4.5ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、1,2−ジオール変性PVA系樹脂を得た。
得られた1,2−ジオール変性PVA系樹脂のケン化度は、82.1モル%であり、平均重合度は、2100であった。また、1,2−ジオール構造単位の含有量は1.5モル%であった。また、酢酸ナトリウムの含有量は0.3%であった。
該1,2−ジオール変性PVA系樹脂を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸0.5部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン1.5部を1時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール600部で洗浄した後70℃で、8時間乾燥し、AA化PVA系樹脂(V)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(V)のAA化度は0.6モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.08%、酢酸の含有量は0.001%であった((7)式の値=1.77)。また、かかるAA化PVA系樹脂(V)の4%水溶液のpHは6.5であった。
得られたAA化PVA系樹脂(V)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(1,2−ジオール変性PVA系樹脂の製造)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル900g、メタノール
900g、2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン5.4g(0.4モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.2モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が 96%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して10ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。かかるケン化物を3Nの塩酸(水/メタノール=1/1の混合溶媒)中に分散させ、60℃で脱ケタール化を行い、生成した1,2−ジオール変性PVA系樹脂を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的物を得た。
得られた1,2−ジオール変性PVA系樹脂のケン化度は、99.9モル%であり、平均重合度は、630であった。また、1,2−ジオール構造単位の含有量は0.3モル%であった。また、酢酸ナトリウムの含有量は0%であった。
該1,2−ジオール変性PVA系樹脂を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸Naを0.1部溶解させた酢酸45部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、 60℃に昇温後、ジケテン18.4部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール400部で2回洗浄した後70℃で、8時間乾燥し、AA化PVA系樹脂(VI)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(VI)のAA化度は6.0モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.004%、酢酸の含有量は0.58%であった((7)式の値=−2.30)。また、かかるAA化PVA系樹脂(VI)の4%水溶液のpHは2.5であった。
得られたAA化PVA系樹脂(VI)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(AA化PVA系樹脂(VII)の製造)
平均重合度1300、ケン化度99.2モル%、酢酸ナトリウム含有量0.5%の未変性PVAを、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸30部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン27部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後、実施例1と同様に洗浄乾燥させ、AA化PVA系樹脂(VII)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(VII)のAA化度は9.2モル%であった。また、酢酸ナトリウムの含有量は0.04%、酢酸の含有量は0.33%であった((7)式の値=−1.05)。また、かかるAA化PVA系樹脂(VII)の4%水溶液のpHは3.7
であった。
得られたAA化PVA系樹脂(VII)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
(AA化PVA系樹脂(VIII)の製造)
平均重合度500、ケン化度98.5モル%、酢酸ナトリウム含有量0.3%の未変性PVAを、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸10部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン18部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後、実施例3と同様に洗浄乾燥させ、AA化PVA系樹脂(VIII)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(VIII)のAA化度は5.1モル%であった。また、酢酸ナトリウムの含有量は0.11%、酢酸の含有量は0.21%であった((7)式の値=−0.42)。また、かかるAA化PVA系樹脂(VIII)の4%水溶液のpHは 4.3であった。
得られたAA化PVA系樹脂(VIII)について実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1で得られたAA化PVA系樹脂(I)を用いて、以下の水性エマルジョンを調整した。
(水性エマルジョンの調整)
攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を備えたセパラブルフラスコに水9部、実施例1で得られたAA化PVA系樹脂(I)の8%濃度の水溶液50部、pH調整剤として酢酸ナトリウム0.02部、酢酸ビニルモノマー3.6部を仕込み、攪拌しながらフラスコ内の温度を70℃に上げた。その間、窒素ガスでフラスコ内を置換しながら1.61%の過硫酸アンモニウム水溶液15部を添加して重合を開始した。初期重合を30分間行い、残りの酢酸ビニルモノマー32.4部を3時間かけて滴下し、さらに1.6%の過硫酸アンモニウム水溶液15部を1時間毎に4回添加し、重合を行った。その後、75℃で1時間熟成した後、冷却して、固形分40%の酢酸の水性エマルジョンを得た。
<耐熱水接着性>
JIS K 6804に準拠して試験片を作成後、JIS K 6852の煮沸繰り返し試験に準拠して接着力(Kg/cm2)を測定した。
<高温放置安定性>
製造直後のエマルジョンを40℃で放置して、粘度が2倍になるまでの日数を調べた。
実施例3および比較例1、2で得られたAA化PVA系樹脂(III、VII、VIII)を用いた以外は、実施例7と同様にして水性エマルジョンを得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2で得られたAA化PVA系樹脂(II)を用いて、以下の接着剤を調整した。
(速硬化型接着剤の調整)
下記の主剤および硬化剤を調製した。
・主剤 :AA化PVA系樹脂(II)の10%水溶液 100部
固形分42%の酢酸ビニル樹脂エマルジョン 50部
(クラリアントポリマー社製『モビニール AD50』)
・硬化剤:アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液
上記で調製した速硬化水性接着剤を用いて、以下の評価を行った。結果を表3に示す。
25mm×30mm×10mmの2片の樺材の一方の被着面に主剤を100g/m2となるように塗布し、他方の被着面に硬化剤を50g/m2となるように塗布し、両面を接着させて直ちに5kg/cm2で圧締し、5秒後に解圧し、直後、5分後および72時間養生(室温放置)後の圧縮剪断接着強度をJIS K 6852に準拠してそれぞれ測定した。
上記と同様に作成した接着サンプルを室温で72時間放置後、沸騰水中に4時間浸漬した後、60℃の空気中で20時間乾燥し、再び沸騰水中で4時間浸漬し、その後浸漬した状態で室温になるまで放置して、水中から取り出し直後(濡れたまま)の接着強度をJIS K 6852に準拠して測定した。
実施例6で得られたAA化PVA系樹脂(VI)および比較例1で得られたAA化PVA系樹脂(VII)を用いた以外は、実施例9と同様にして速硬化型接着剤を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
実施例3で得られたAA化PVA系樹脂(III)を用いて、以下の接着剤を調整した。
(二液型接着剤の調整)
下記の主剤および硬化剤を調製した。
・主剤 :AA化PVA系樹脂(III)の15%水溶液 40部
固形分50%のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン 35部
(旭化成社製『DL612』)
炭酸カルシウム 20部
水 5部
・硬化剤:MDI(NCO基含有量6.71×10−3モル/g) 9.72部
2片の樺材柾目目版(10mm×25mm×30mm)の片面被着面に上記の接着剤を100±10g/m2となるように塗布し、塗布面同士を接着させて8kg/cm2で12時間圧締して、試験片を作製して、その時の接着強度をJIS K 6852に準拠して測定した。
上記と同様に作成した接着サンプルを室温で72時間放置後、沸騰水中に4時間浸漬した後、60℃の空気中で20時間乾燥し、再び沸騰水中で4時間浸漬し、その後浸漬した状態で室温になるまで放置して、水中から取り出し直後(濡れたまま)の接着強度をJIS K 6852に準拠して測定した。
実施例4で得られたAA化PVA系樹脂(IV)および比較例2で得られたAA化PVA系樹脂(VIII)を用いた以外は、実施例11と同様にして二液型接着剤を得て、同様に評価を行った。結果を表4に示す。
実施例1で得られたAA化PVA系樹脂(I)を用いて、以下の要領で感熱記録用媒体を作製した。
(感熱記録用媒体の作製)
まず、下記の水性液(A〜C液)を用意した。
A液
AA化PVA系樹脂(I)の10%水溶液 100部
グリオキザールの40%水溶液 1部
コロイダルシリカ(日産化学社製「スノーテックスO」20%分散液) 25部
カオリン 5部
B液
ビスフェノールA 50部
未変性PVA(ケン化度98モル%、平均重合度1100)の5%水溶液 100部
ステアリン酸アミド 20部
C液
クリスタルバイオレットラクトン 10部
未変性PVA(ケン化度98モル%、平均重合度1100)の5%水溶液 10部
水 80部
を得た。別に、乾燥温度を60℃にした以外は、上記と同様にして保護層を形成させた感熱記録用媒体(I−b)を得た。
た。結果を表5に示す。
<耐温水性>
熱傾斜試験機(東洋精機社製)を用い、得られた感熱記録用媒体(I−a)および(I
−b)紙を120℃の熱盤2kg/cm2の圧力をかけて5秒間加熱プレスして発色させ、発色濃度をマクベス濃度計(マクベス社製「RD−100R型」、アンバーフィルター使用)にて測定し、さらにこの発色させた感熱記録媒体を60℃の水に24時間浸漬させた後、自然乾燥させて印字部の発色濃度を同様に測定し、浸漬前の印字濃度に対する浸漬後の印字濃度の比を算出して、耐水性の指標とした。
上記の発色させた感熱記録用媒体(I−a)および(I−b)を、可塑剤を含む塩化
ビニルフィルムを三重に巻き付け40℃で72時間放置した後の褪色を目視で観察。
○:実用上全く問題なし
△:実用上ほとんど問題なし
×:実用上問題有り
実施例6で得られたAA化PVA系樹脂(VI)を用いて乾燥温度を40℃の感熱記録媒体(VI−a)および60℃で感熱記録媒体(VI−b)を得た、また、比較例1で得られたAA化PVA系樹脂(VII)を用いて乾燥温度を40℃の感熱記録媒体(VII−a)および60℃で感熱記録媒体(VII−b)を得た以外は、実施例13と同様にして感熱記録用媒体を得て、同様に評価を行った。結果を表5に示す。
実施例3で得られたAA化PVA系樹脂(III)15部を水 85部に溶解させたものに、コロイダルシリカ〔(WRグレース社製、「Ludox CL−P(カチオン性コロイダルシリカ)」、粒径 20nm、固形分40%)をAA化PVA系樹脂(III)/コロイダルシリカ=20/80(重量比)となるように混合し、ホモジナイザー(特殊機化工業製、T.K.ROBOMICS)にて5000rpmで5分間攪拌し、固形分25%の塗工液を作製した。
かかる水分散液を坪量270g/m2の上質紙上に50μmのアプリケーターにて塗工し、105℃の熱風乾燥機中で5分間乾燥させて厚み7.5μmの塗工層を形成してインクジェット記録用媒体を得た。
得られたインクジェット記録用媒体を用いて、以下の評価を行った。結果を表6に示す。
インクモデル物質として(水/ジエチレングリコール=7/3)混合溶液を用い、得られたインクジェット用記録媒体について自動走査吸液計「KM500win」(熊谷理機工業株式会社製)にてインクモデル物質の接触時間50ミリ秒時の吸液量を(ml/m2)求め、インク吸収性を評価した。
得られたインクジェット用記録媒体について変角光計「VG−Σ80」(日本電色工業社製)を用いて試料面の法線に対して60度の角度で光沢度を測定した。
実施例4および比較例2で得られたAA化PVA系樹脂(IV)およびAA化PVA系樹脂(VIII)を用いた以外は、実施例15と同様に評価を行った。結果を表6に示す。
(AA化PVA系樹脂(IX)の製造)
実施例1で得られた1,2−ジオール変性PVA系樹脂(1,2−ジオール構造単位含有量3.0モル%)をニーダーに100部仕込み、これに酢酸7部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、50℃に昇温後、ジケテン24部を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール400部で2回洗浄した後70℃で、8時間乾燥し、AA化PVA系樹脂(IX)を得た。
得られたAA化PVA系樹脂(IX)のAA化度は3.5モル%で、酢酸ナトリウムの含有量は0.05%、酢酸の含有量は0.07%であった((7)式の値=−0.28)。また、かかるAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは4.4であった。
得られたAA化PVA系樹脂(IX)の13C−NMRスペクトルチャート(内部標準物質:トリメチルシリルプロピオン酸Na、溶媒:D2O)を図4に示す。かかるスペクトルチャートより求められる、AA基が付加した主鎖メチン炭素のピーク面積とAA基が付加した側鎖メチレン炭素のピーク面積より、主鎖水酸基部のAA化度と側鎖一級水酸基部のAA化度を求め、さらにその反応率と反応性比を算出した。尚、AA基が付加した側鎖メチン炭素のピークは確認されなかった。結果を表7に示す。
これによると、側鎖一級水酸基に対するAA化反応性は主鎖の二級水酸基に対する反応性の約20倍の大きさであることがわかる。
Claims (12)
- 一般式(1)におけるR1が水素原子で、R2がアセトアセチル基であることを特徴とする請求項1または2記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂。
- 一般式(3)で表される構造単位を含有するポリビニルアルコール系樹脂が、ビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸して得られたことを特徴とする請求項4記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂。
- 下記式(7)で示される値が−2.27〜1.75となるアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸を含有することを特徴とする、請求項1〜7いずれか記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂。
log〔([酢酸塩]×酢酸の分子量)/([酢酸]×酢酸塩の分子量)〕・・・(7)
[式中、[酢酸塩]は酢酸塩の含有量(重量%)、[酢酸]は酢酸の含有量(重量%)を示す] - 請求項1〜8いずれか記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を乳化剤とすることを特徴とする水性エマルジョン。
- 請求項1〜8いずれか記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を含有することを特徴とする接着剤。
- 請求項1〜8いずれか記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を含有する層を有することを特徴とする感熱記録用媒体。
- 請求項1〜8いずれか記載のアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を含有する層を有することを特徴とするインクジェット記録用媒体。
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