JP2005120114A - 薄膜状物およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】 皮膜にしたときに耐水性及び耐着色性に優れたポリビニルアルコール系樹脂組成物の薄膜状物を提供すること。
【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)および活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有してなる水溶液から得られた相分離構造を有する薄膜状物であって、(A)成分が島構造を形成しかつ(B)成分が海構造を形成してなる。ポリビニルアルコール系樹脂(A)と活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/B)が2/98〜60/40(重量比)であること、活性水素を有する反応性基として、アセト酢酸エステル基、ジアセトンアクリルアミド基、アミノ基、1,2−グリコール結合含有基のいずれかであること等が好ましい実施態様である。

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系の薄膜状物に関し、さらに詳しくは、耐水性及び耐着色性に優れた薄膜状物およびそれを用いた感熱記録紙、インクジェット記録紙及び接着剤に関する。
従来より、ポリビニルアルコール系樹脂は、分散剤、接着剤、糊剤、フィルム、紙加工剤等に多用されており、かかる接着剤用途や紙加工用途においては、接着強度やコーティング物性等の諸特性に優れ、かつ耐水性及び耐着色性に優れた皮膜形成ができるポリビニルアルコール系樹脂が要求されている。
かかる要求性能を満たすために、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を用いることが知られており(例えば、特許文献1参照。)、さらには、耐水性に優れた紙加工剤や被覆剤としてアルカリ金属の酢酸塩を2重量%以下、酢酸を5重量%以下含有し、かつアルカリ金属の酢酸塩/酢酸の重量比が0.01〜100であるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を含有する組成物(例えば、特許文献2,3参照。)やアセト酢酸メチルを8重量%以下含有するアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂組成物(例えば、特許文献4参照。)も知られている。
また、一方では、かかるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂に水溶高分子を添加して水溶液の安定性や流動性を改善すること(例えば、特許文献5参照。)も試みられている。
特開昭57−040508号公報 特開平09−001048号公報 特開平09−003797号公報 特開平09−025315号公報 特開平09−157474号公報
しかしながら、上記の特許文献1に開示の方法では、原料となるPVAの鹸化度が低いと、有機酸を吸蔵させた場合に、PVAが可塑化しやすく、アセト酢酸エステル化反応の際に、反応曹内にてブロック化しやすく、また、有機酸の吸蔵状態に分布が生じやすく、結果としてアセト酢酸エステル化度の分布も広くなり、不溶解分の発生や製造段階でPVAが着色するなどの問題が生じる等の諸問題を有しており、また、特許文献2、3に開示の方法でも、ポリビニルアルコール系樹脂組成物に耐変色性に問題のあることが判明した。特許文献4に開示の方法でも、アセト酢酸メチルを含有するために昨今のVOC規制問題や低分子化合物の混入によるPVAの可塑化効果に伴うPVAの耐水性の低下等を考えると好ましい解決策であるとはいえないのである。
さらに、特許文献4に開示の方法は、上記のように水溶液の安定性や流動性の改善を目的とするもので、その改善方法としては、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂中の酢酸金属塩と酢酸の含有量をコントロールするもので、かかる方法では形成皮膜の耐水性や耐着色性が改善されないことが判明した。
そこで、本発明者がかかる事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ポリビニルアルコール系樹脂(A)および活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有し、かつ相分離構造を有する薄膜状物であって、(B)成分が海成分、(A)成分が島成分を構成することを特徴とする薄膜状物が耐水性や耐着色性に優れることを見出し本発明を完成するに至った。
また、本発明においては、ポリビニルアルコール系樹脂(A)と活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/B)が2/98〜60/40(重量比)であること、活性水素を有する反応性基としては、アセト酢酸エステル基、ジアセトンアクリルアミド基、アミノ基、1級水酸基のいずれかであること等が好ましい実施態様で、また紙加工剤用途や接着剤用途に特に有用である。
本発明の薄膜状物は、特定の相分離構造を有するため、耐水性及び耐着色性に優れ、紙加工剤、接着剤、バインダー、コーティング剤、塗料等の用途に有用で、特に紙加工剤や接着剤の用途に有用である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるポリビニルアルコール系樹脂(A)としては、公知の方法で製造され、ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物で、本発明の目的を阻害しない範囲において、他のビニルエステルと共重合しうる単量体を含有していてもよく、かかる単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は特に制限されないが、100〜6000(さらには500〜3000、特には1000〜3000、殊に1000〜2000)のものが好ましく、かかる平均重合度が100未満では、薄膜状物の耐水性が低下する傾向にあり、逆に平均重合度が6000を超えると水溶液とした場合の粘度が著しく高くなって作業性が低下する恐れがあり好ましくない。
また、かかるポリビニルアルコール系樹脂(A)のケン化度(JIS K6726に準拠して測定)は特に制限されないが、68〜90モル%(さらには72〜89モル%、特には80〜88モル%のものが好ましく、かかるケン化度が68モル%未満では、PVAの水溶性が低下する傾向にあり、逆に90モル%を超えると得られる膜状物が海島構造とならない恐れがあり好ましくない。
本発明に用いる活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)とは、アセト酢酸エステル基、ジアセトンアクリルアミド基、アミノ基、1級水酸基等の活性水素基を有する反応性基を含有するポリビニルアルコール系樹脂で、まず、かかるアセト酢酸エステル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂(以下、AA化PVAと称す)について説明する。
かかるAA化PVAは、後述するようにポリビニルアルコール系樹脂にジケテンを反応させたり、ポリビニルアルコール系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させエステル交換したりして、ポリビニルアルコール系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入させたものであり、かかるポリビニルアルコール系樹脂としては、上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)と同様、一般的にはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリや酸などのケン化触媒によってケン化したケン化物又はその誘導体が用いられ、さらには酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物等を用いることもでき、かかる単量体としては、上述の通りである。
かかるAA化PVAの原料となるポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、ケン化度(JIS K6726に準拠して測定)は68モル%以上(さらには80モル%以上、特には90モル%以上、殊に95モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が68モル%未満では、水溶性が乏しくなって薄膜状物とすることが難しいことがあり、またAA化PVAの製造時にスケール等の問題が生じやすくなって不溶解分の発生や着色などが起こる恐れがあり好ましくない。
また、該ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)も特に限定されないが、100〜6000(さらには500〜3000、特には1000〜4000、殊に1000〜2000)が好ましく、かかる平均重合度が100未満では、充分な耐水性が得られないことがあり、逆に6000を超えると水溶液とした場合の粘度が著しく高くなって作業性が低下する恐れがあり好ましくない。
AA化PVAを得るには、上記の如きポリビニルアルコール系樹脂とジケテンを反応させる方法、ポリビニルアルコール系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルを共重合させる方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVAが得られる点から、ポリビニルアルコール系樹脂(粉末)とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂とジケテンを反応させる方法としては、ポリビニルアルコール系樹脂とガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をポリビニルアルコール系樹脂に予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下で液状またはガス状のジケテンを噴霧、反応するか、またはポリビニルアルコール系樹脂に有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
上記の反応を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば充分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
かくして得られたAA化PVAは原料のポリビニルアルコール系樹脂と同じ平均重合度をもつものであり、またアセト酢酸エステル基の含有量は、0.1〜20モル%(さらには1〜15モル%、特には2〜12モル%、殊に3〜8モル%)が好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満では、充分な耐水性が得られないことがあり、逆に20モル%を越えると塗工液とするときの水溶性が低下したり、得られた塗工液の保存安定性が低下したりすることがあり好ましくない。
ジアセトンアクリルアミド基を含有するポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば特開平10−330572号公報に示されるように、ジアセトンアクリルアミドと脂肪酸エステルを共重合したものを、従来公知の手法によってケン化することによって得ることができる。
かかるジアセトンアクリルアミド基の含有量としては0.1〜20モル%(さらには1〜15モル%、特には2〜12モル%、殊に3〜8モル%)が好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満では充分な耐水性が発現しないことがあり、20モル%を超えると 塗工液とするときの水溶性の低下や、得られた塗工液の安定性が低下することがあり好ましくない。また、ケン化度や平均重合度については、上述のAA化PVAと同様でよい。
アミノ基を含有するポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば特開平2−11609号公報に示されるように、N-ビニルホルムアミドと脂肪酸エステルをメタノール中で共重合したものを、従来公知の手法によって完全ケン化することによって得ることができる。
かかるアミノ基の含有量として0.1〜20モル%(さらには1〜15モル%、特には2〜12モル%、殊に3〜8モル%)が好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満では充分な耐水性が発現しないことがあり、20モル%を超えると塗工液とするときの水溶性の低下や、得られた塗工液の安定性が低下することがあり好ましくない。また、ケン化度や平均重合度については、上述のAA化PVAと同様でよい。
1級水酸基を含有するポリビニルアルコール系樹脂としては、側鎖に1,2−グリコール結合を含有するポリビニルアルコール系樹脂が挙げられ、かかるポリビニルアルコール系樹脂について説明する。
かかる側鎖に1,2−グリコール結合を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、ビニルエチレンカーボネート等のケン化反応により1,2−グリコール結合を生成することができるモノマーとの共重合体をケン化することによって得られるもので、かかるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、上記の共重合成分以外にも本発明の目的を阻害しない範囲において、他のモノマーを0.5〜10モル%程度共重合させることも可能で、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
さらに、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体、アセトアセチル基含有単量体等も挙げられる。
上記のビニルエステル系モノマーと1,2−グリコール結合を導入するために使用するモノマー(さらには他のモノマー)を共重合するに当たっては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
共重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、1,2−グリコール結合を導入するために使用するモノマーがポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる、架橋剤との反応性が向上する、ポリビニルアルコールの融点が降下する等の物性面での点から滴下重合が好ましく、特にはHANNA法に基づく重合方法が好ましい。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.01〜0.2モル%が好ましく、特には0.02〜0.15モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により40℃〜沸点程度とすることが好ましい。
得られた共重合体は、次いでケン化されるのであるが、かかるケン化にあたっては、上記で得られた共重合体をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー及び1,2−グリコール結合を導入するために導入されたモノマーの合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜17ミリモルが適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
かくして、側鎖に1,2−グリコール結合を含有するポリビニルアルコール系樹脂が得られるのであるが、かかる1,2−グリコール結合の含有量としては0.1〜20モル%(さらには1〜15モル%、特には2〜12モル%、殊に3〜8モル%)が好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満では充分な耐水性が発現しないことがあり、逆に20モル%を超えると得られるポリビニルアルコール系樹脂の重合度が低くなってこのときも薄膜状物としたときの耐水性が低下する恐れがあり、また、得られたポリビニルアルコール系樹脂を水溶液とした場合に濁りが生じたり、薄膜状物とした場合に着色する恐れもあり好ましくない。また、ケン化度や平均重合度については、上述のAA化PVAと同様でよい。
1級水酸基を導入する方法は、上記の方法以外にアリルアルコールとビニルエステル系モノマーとの共重合によっても得られる。
かかる(A)及び(B)の含有(配合)割合(A/B)は、2/98〜60/40(さらには30/70〜60/40、特には40/60〜60/40、殊に55/45〜45/55)(いずれも重量比)であることが好ましく、かかる重量比が2/98未満では 耐着色性が低下する場合や相分離構造を取らなくなる可能性があり、逆に60/40を超えると、海成分と島成分を構成するポリビニルアルコール系樹脂成分が反転する可能性があり好ましくない。
かくして上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)をブレンドして、それを薄膜状にするのであるが、通常はかかる(A)及び(B)の水溶液を調製して、これらを混合後、薄膜状に基材に流延して乾燥させればよいが、本発明においては、得られる薄膜状物が、(A)成分が島部分で(B)成分が海部分をそれぞれ形成する相分離構造を有することを最大の特徴とするもので、かかる相分離構造を形成させる方法としては、特に限定されないが、例えば、下記式(1)を満たす範囲のポリビニルアルコール系樹脂(A)と(B)を重量比(A/B)で2/98〜60/40の割合で混合した水溶液を調製し、薄膜状に基材に流延した後、架橋反応速度と乾燥速度をコントロールすることにより、目的とする構造を持った薄膜状物を得ることができる。
y>−0.0136x+0.551x+6.5276・・・(1)
ここで、yは(A)成分の残存酢酸基量(モル%)、xは(B)成分の残存酢酸基量(モル%)+活性水素を含有する官能基量(モル%)をそれぞれ示す。
かかる架橋速度と乾燥速度のコントロール方法については、1)架橋反応速度の遅い架橋剤を使用して、架橋反応を遅くする方法、2)ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の混合物溶液の濃度を調製して乾燥速度を速くする方法、3)乾燥温度を上げて乾燥速度を速くする方法、4)乾燥が終了した後、加熱により架橋させる方法、5)基材への液体の浸透速度を速くする方法等の方法を挙げることができ、中でも1)の方法が好ましく、かかる方法について以下に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
上記1)の方法においては、製膜(流延)時の乾燥速度を相対的に架橋速度よりも速くするのである。具体的には、流延されたポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の混合溶液が乾燥により流動性を失うまでの時間<ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の(架橋による)相溶性が変化するまでの時間の関係を満足させれば良い。
すなわち、ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)を混合後、流延して製膜する際に、なるべく速く乾燥させて形成皮膜の流動性を喪失させることが重要で、ここで言う流延されたポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の混合溶液が流動性を失うまでの時間とは、実質的に該溶液の粘度が約10000mPa・s以上となった時点で、また、ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の相溶性が変化するまでの時間とは、架橋によりポリビニルアルコール系樹脂の粘度が、架橋前の粘度の2倍以上となるまでの時間である。ここで該溶液の粘度はB型粘度計で測定した値を採用することができる。
かくして、本発明の薄膜状物が得られるのであるが、かかる薄膜状物の膜厚に関しては特に限定されないが、接着剤用途における接着剤層としては0.01〜30μm、紙加工のコーティング層として用いる場合は0.01〜50μm、塗料等のコーティング層として用いる場合は0.1〜200μm、フィルム・シートとして用いる場合は5〜300μm、その他の成形物として用いるには5〜1000μm程度が好ましい。
なお、本発明の薄膜状物の具体的用途としては、(1)成形物関係:フィルム、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用、(2)接着剤関連:木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、石膏ボードや繊維板等の各種建材用バインダー、各種粉体造粒用バインダー、セメントやモルタル用添加剤、ホットメルト型接着剤、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤、(3)被覆剤関係:紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、紙の内添サイズ剤、繊維製品用ザイズ剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、(4)感光剤関係:感光性レジスト樹脂等を挙げることができ、 中でも紙コーティング等の紙加工や接着剤の用途に特に有用で、かかる用途についてさらに説明するがこれらの用途に限定されるものではない。
まず、本発明の薄膜状物を接着剤、すなわち接着剤層とするには、ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の混合物溶液を上述のような条件で薄膜、すなわち接着剤層を形成すればよい。
なお、かかる接着剤としては、水溶液にした一般の接着剤の他、感圧接着剤、速硬化型接着剤(ハネムーン接着剤)等の各種接着剤に用いることもできる。一般の水溶液状の接着剤用途としては、該ポリビニルアルコール系樹脂組成物〔(A)+(B)〕の含有量が、1〜30重量%程度で、充填剤、消泡剤(或いは発泡剤)、着色剤等の添加物が配合されて接着剤用途に供される。この際、必要に応じてメタノールやエタノール等のアルコール、エチレングリコール,プロピレングリコール,ポリエチレングリコール,グリセリン等のグリコール類などを添加してもよい。塗工は、グラビアコーター,リバースロールコーター,エアナイフコーター,スプレー等の公知の方法により行うことができる。
感圧接着剤としては、上記の如き可塑剤や粘着付与剤等を加えて公知の方法により基材に塗工して薄膜を形成して、ラベルやテープ等の接着に供することができる。速硬化型接着剤(ハネムーン接着剤)としては、ポリビニルアルコール系樹脂組成物〔(A)+(B)〕を含有する水性液からなる主剤(液)とアミン系化合物(メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロールメラミン、アセトグアナミンやベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペンタミン,トリメチルヘキサメチレンジアミン,ポリエーテルジアミン等の脂肪族アミン、メタフェニレンジアミン,ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミン、アミンアダクト,ポリアミドアミン等の変性アミンなど)、アルデヒド化合物(ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,プロピオンアルデヒド,ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド、グリオキザール,グルタンジアルデヒド,マロンジアルデヒド,スクシンジアルデヒド,マレインジアルデヒド,フタルジアルデヒド等のジアルデヒドなど)、ヒドラジン化合物(ヒドラジン、ヒドラジンヒドラード、ヒドラジンの塩酸,硫酸,硝酸,亜硝酸,リン酸,チオシアン酸,炭酸等の無機塩類及びギ酸,シュウ酸等の有機塩類、ヒドラジンのメチル,エチル,プロピル,ブチル,アリル等の一置換体、1,1−ジメチル,1,1−ジエチル,4−n−ブチル−メタル等の非対称二置換体並びに1,2−ジメチル,1,2−ジエチル,1,2−ジイソピル等の対称二置換体など)。
ホルムアミド基含有化合物(ビニルホルムアミド,N−アリルホルムアミド,アクリルホルムアミド等のモノマー重合物或いはこれらのモノマーと酢酸ビニルモノマー,スチレンモノマー,メチル(メタ)アクリレート等との共重合物など)、イソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン−トリレンジイソシアネートの付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス−4−フェニルメタントリイソシアネート、メチレンビスイソホロンジイソシアネート、メチレンビス−4−フェニルメタントリイソシアネートやメチレンビスイソホロンジイソシアネートのケトオキシムブロック物など)、多価金属イオン(酢酸アルミニウム、酢酸銅、塩化アルミニウム、塩化銅、塩化鉛、塩化コバルト、塩化鉄(III)、硫酸アルミニウム、硫酸鉄(III)など)、その他のメチロール基或いはアルコキシメチル基含有化合物などのいずれかを含有する硬化剤(液)からなるもので、該主剤は、該ポリビニルアルコール系樹脂組成物の水溶液単独あるいは水性エマルジョンとの混合物から構成されで、水溶液の場合は該ポリビニルアルコール系樹脂組成物の含有量は2〜50重量%が好ましい。
さらには、必要に応じて他のポリビニルアルコール系樹脂や澱粉等の水溶性高分子、多価金属やイソシアネートやアミノ樹脂等の架橋剤、可塑剤、高沸点溶剤等の造膜助剤、炭酸カルシウムやクレー等の体質顔料、酸化チタン等の有色顔料、防腐剤、防虫剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤などが添加されて上記の主剤となる。また、硬化剤も必要に応じて、上記の化合物以外にアミン類,アルコール類,酸類等の硬化促進剤、レシチンやラノリン等の防錆剤、防腐剤、増粘剤などが添加される。速硬化型接着剤(ハネムーン接着剤)の使用に当たっては上記の主剤と硬化剤をそれぞれ被着体に塗布し、次いで塗布面同士を密着・圧締させて薄膜を形成させればよく、場合によっては、主剤及び硬化剤を混合して用いることも可能である。このときの圧締条件は、0.1〜5MPaで数秒から10分程度が好ましい。
つぎに、紙加工用途について説明する。
紙加工用途としては、紙基材上に直接あるいは他の層を介して、本発明の薄膜状物の層を形成させれば良く、感熱記録紙、インクジェット記録紙あるいは一般の紙等に適用することができる。
まず、感熱記録紙について説明する。
かかる感熱記録紙は、基材上にi)感熱発色層およびii)保護層が設けられたもので、本発明では上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)と架橋剤の樹脂組成物水性液(以下、単に樹脂組成物水性液と称することがある)をこれらの層のいずれか一方或いは両方に適用するのである。すなわち、上記の樹脂組成物水性液の塗工層が、基材に直接および/または他の層を介して積層されて感熱記録紙となるのである。
以下、これらの各層について詳細に説明する。
まず、i)感熱発色層について説明する。
かかる感熱発色層に適用する場合は、上記の樹脂組成物水性液にさらに発色性物質と顕色剤を配合した後、基材に塗工すればよい。このときの発色性物質および顕色剤の配合量は、樹脂組成物水性液中のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の合計量に対して、10〜200重量%が適当である。該水性液の固形分濃度は作業性を考慮して10〜40重量%の範囲から選ばれる。
上記の発色性物質の例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド[クリスタルバイオレットラクトン]、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロロフタリド、3−ジメチルアミノー6−メトキシフルオラン、7−アセトアミノ−3−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ5,7−ジメチルフルオラン、3,6−ビス−β−メトキシエトキシフルオラン、3,6−ビス−β−シアノエトキシフルオラン等のトリフェニルメタン系染料のロイコ体が挙げられる。
また、顕色剤としては、前記発色性物質と加熱時に反応して発色せしめるもので、常温以上、好ましくは70℃以上で液化もしくは気化するもの、例えばフェノール、p−メチルフェノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−フェニルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール[ビスフェノールA]、4,4’−セカンダリーブチリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−(1−メチルーn−ヘキシリデン)ジフェノール、4,4’−イソプロピリデンジカテコール、4,4’−ベンジリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、フェニルー4−ヒドロキシベンゾエート、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸、1−オキシ−2−ナフトエ酸、m−オキシ安息香酸、4−オキシフタル酸、没食子酸などが挙げられるが、発色性物質、顕色剤ともにこれらに限定されるわけではない。
得られた水性液を基材に塗工するにあたっては、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、ツーロールサイズプレス法、ゲートロール法等の公知の任意の方法が採用される。該水性液の塗工量は、乾燥重量で0.1〜20g/m(さらには0.5〜15g/m、特には1〜10g/m)程度とすることが好ましい。 なお、感熱発色層の形成においても、上述の薄膜形成の条件、すなわち、乾燥速度と架橋速度をコントロールすることにより、良好な感熱発色層を形成することが可能となる。
次に、ii)保護層について説明する。
かかる保護層とは、上記発色性物質、顕色剤、バインダー(例えばポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類、ラテックス類等)より構成された感熱発色層の上に形成(塗工)される層のことで、上記の樹脂組成物水性液を塗工して薄膜状層を形成させればよい。
本発明においては、本発明の薄膜状物を特に保護層に適用することで、感熱保護層の耐水性が向上する他、耐着色性に優れているため、感熱発色後の画像の鮮明性に優れ、さらには平滑性にも優れるため、発色ムラ等も少ない優れた感熱記録紙を得ることが可能となる。
該塗工に際しては、上記の樹脂組成物水性液、さらには必要により下記の顔料や各種助剤を混合攪拌して得られた塗工液を用いればよく、このときの塗工量は、ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の乾燥重量が、0.5〜10g/m程度になるようにすることが好ましい。かかる保護層も、上述の薄膜形成の条件、すなわち、乾燥速度と架橋速度をコントロールすることにより、良好な保護層を形成することが可能となる。
かかる顔料としては、例えば炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、タルク、カオリン、クレー等の無機顔料、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、デンプン粒子等の有機顔料が挙げられ、助剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス等の滑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、剥離剤、酸化防止剤などが挙げられる。
該塗工にあたっては、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、ツーロールサイズプレス法、ゲートロール法等の公知の任意の手段で実施可能である。
なお、上記の感熱記録紙に用いられる基材としては特に制限はなく、マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙、合成紙などを使用することができる。
また、得られる感熱記録紙としては、基材/アンダーコート層/感熱発色層/保護層、基材/アンダーコート層/感熱発色層、基材/感熱発色層/保護層或いは基材/感熱発色層等の層構成とすることが可能である。なお、かかるアンダーコート層とは、記録感度や記録画質の向上を目的として設けられるもので、焼成クレー等の吸油性顔料とポリビニルアルコール等のバインダー樹脂を主成分とする層である。
次に、インクジェット記録紙について説明する。
インクジェット記録紙体については、基材上にiii)インク受容(理)層およびiv)保護層が設けられたもので、本発明では本発明の薄膜状物をこれらの層のいずれか一方あるいは両方に適用することができる。すなわち、上記のポリビニルアルコール系樹脂組成物水性液の塗工層が、基材に直接および/または他の層を介して積層されてインクジェット記録紙となるのである。
以下、これらの各層について詳細に説明する。
まず、iii)インク受容層について説明する。
インク受容層に適用する場合は、上記のポリビニルアルコール系樹脂組成物水性液に、さらに必要に応じて顔料とインク定着剤を配合した水性液を得た後、該水性液を基材に塗工すればよい。このときの顔料の配合量は、ポリビニルアルコール系樹脂組成物水性液中のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)に対して10〜200重量%が適当である。また、該水性液の固形分濃度は作業性を考慮して3〜20重量%が適当である。
上記の顔料の例としては、乾式法シリカ、湿式法シリカ、ゾルゲル法シリカ、コロイダルシリカなどの合成非晶質シリカ、あるいはアルミナ微粒子、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
また、インク定着剤としては、インクジェットインク中の染料分子のスルホン酸基、カルボン酸基などのアニオン性官能基とイオン結合して水に不溶の化合物となりうるもので、Al、Ca、Mgなどの多価金属イオン、塩化ベンザルコニウムなどのカチオン性界面活性剤、あるいはカチオン性ポリマーであるポリエチレンイミン塩、ジメチルアミンエピハロヒドリン縮合体、ポリビニルアミン塩、ポリアリルアミン塩、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート四級塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ジアリルアミンアクリルアミド共重合体塩、カチオン変性PVA等のカチオン性化合物が挙げられる。
該水性液を基材に塗工するにあたっては、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、ツーロールサイズプレス法、ゲートロール法、カーテンコーター法等の公知の任意の方法が採用される。該水性液の基材への塗工量は乾燥重量で0.1〜40g/m、特に好ましくは0.5〜20g/m程度になるようにするのが適当である。かかるインク受理層も、上述の薄膜形成の条件、すなわち、乾燥速度と架橋速度をコントロールすることにより、良好なインク受理層を形成することが可能となる。
次に、iv)保護層について説明する。
保護層とは、顔料、バインダー(例えばポリビニルアルコール、デンプン類、ゼラチン類、ポリビニルピロリドン等)、インク定着剤などから構成されたインク受容層の上に形成(塗工)される層のことで、上記のポリビニルアルコール系樹脂組成物水性液を塗工して薄膜状物の層を形成させればよい。
具体的には、上述のii)保護層と同様の条件で形成させれば良い。
なお、上記のインクジェット記録紙に用いられる基材としては、例えば、上質紙、中質紙、(セミ)グラシン紙、光沢紙、(樹脂)コート紙、合成紙等の紙類を挙げることができる。
上記以外にも、本発明の薄膜状物を被覆層として用いることができ、かかる被覆層を形成させるには、上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)を含有する水溶液や水分散液等の水性液(被覆剤)を調製して実用に供されるが、一般的には水溶液とするのが簡便でこれを中心に詳しく説明する。
該水溶液は、本発明のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)を合計1〜50重量%、さらには2〜30重量%含有する(水分散液等も同様)ことが好ましく、また、水以外の溶媒として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール等のアルコール類やジオキサン、DMF、DMSOなどを0.1〜99重量%含有していてもよく、さらに他の添加剤として、可塑剤(エチレングリコール,グリセリン,プロピレングリコール等の多価アルコールやその高級脂肪酸エステルなど)等を1〜80重量%程度含有させてもよい。
該水性液には、本発明の作用効果を逸脱しない範囲においてさらに皮膜の耐水性や機械的強度等の向上、皮膜形成持続期間の新なる延長等を目的として架橋剤を配合することも有用で、該架橋剤としては、グリオキザール,グルタンアルデヒド等のジアルデヒド化合物、メラミン,アセトグアナミン,ベンゾグアナミン,メタキシレンジアミン、尿素等のアミン化合物、フェノール系樹脂初期縮合物、ポリエポキシ化合物、イソシアネート化合物、塩基性塩化ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム等のジルコニル系化合物や四塩化チタンなどが挙げられ、該架橋剤の配合量は、その目的、種類によって多少変動するが、通常はポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の合計量100重量部に対して0.5〜50重量部、さらには1〜25重量部、特には2〜15重量部とすることが好ましい。
また、皮膜の機械的強度、耐久性等を付与する方法として、放射線照射による架橋が挙げられ、該放射線としては電子線、紫外線、X線、γ線等を用いることができる。特にポリビニルアルコール系樹脂(A)としてAA化PVAを用いた場合には特に自己架橋性があるため、他の架橋剤を併用することなく良好な皮膜を形成することも可能であり好ましい。
かかる被覆剤の塗工に当たっては、公知の方法を採用することができ、具体的には、グラビアコーター,リバースロールコーター,エアナイフコーター,スプレー、浸漬、刷毛塗り等によりプラスチックや金属等の表面にコーティングする方法などが挙げられる。かかる方法で得られた皮膜は、造膜性に優れるもので、静電防止や防曇等を目的とした建築材料用或いは包装用プラスチック材料等や農業用フィルム等のコート用皮膜、防汚や防錆を目的とした金属材料や自動車等の各種基材の表面保護用の暫定皮膜などの皮膜用途に大変有用である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準を示す。
実施例1
酢酸ビニル成分のケン化度87モル%(酢酸基含有量13モル%)、平均重合度1100のポリビニルアルコール系樹脂(A)50部とケン化度99モル%、平均重合度1200でアセト酢酸エステル基含有量5.1モル%のポリビニルアルコール系樹脂(B)50部からなるポリビニルアルコール系樹脂組成物を水に溶かして10%水溶液とした。
かかる組成物中の(A)の酢酸基含有量(x)及び(B)のアセト酢酸エステル基含有量(y)を本文中の(1)式に代入すると、
13>−0.0136×6.1+0.551×6.1+6.5276=9.382644となり、かかる(1)式を満足するものであった。
かかる水溶液に、酢酸を加えてpHを4.1とした後、該水溶液100部に対してグリオキザール2部加えて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に流し込み、23℃、50%RHの条件下で48時間放置後、70℃で5分間加熱処理を行ってフィルム(厚さ約200μm)を作製した。
なお、上記の水溶液を別途23℃、50%RHで放置したときの粘度が10000mPa・sに達するまでの時間は8時間で、ポリビニルアルコール系樹脂の粘度が、架橋前の粘度の2倍以上となるまでの時間は2日以上であった。
得られたフィルムを下記に示すような耐水性試験を施した。さらに膜状物の構造を確認するために、耐水試験と同様の操作を行った後、室温で真空乾燥を行ったものについて電子顕微鏡でその構造を調べたところ、ポリビニルアルコール系樹脂(B)中にポリビニルアルコール系樹脂(A)が分散した海・島構造を有していた〔図1参照;島部分のポリビニルアルコール系樹脂(A)を水で溶出させたもの〕。
得られたフィルムの耐水性及び耐着色性を以下の要領で評価した。
(耐水性)
得られたフィルムを90℃の熱水に1時間浸漬させて、その後110℃で2時間乾燥してフィルムの重量を測定してフィルムの溶出率(%)を算出した。なお、溶出率(%)の算出にあたっては、熱水浸漬前後のフィルムの重量(いずれもg)及びその揮発分を求めて、{(浸漬前のフィルム重量×揮発分−浸漬後のフィルム重量)/浸漬前のフィルム重量×揮発分}×100により算出した。
(耐着色性)
上記で、得られたフィルムを23℃、50%RHで2週間放置したときのフィルムの着色程度をYI値(イエローインデックス)にて以下のように評価した。
○・・・10未満
△・・・10以上で20未満
×・・・20以上
実施例2
実施例1において、ポリビニルアルコール系樹脂(A)として、酢酸ビニル成分のケン化度89モル%(酢酸基含有量11モル%)、平均重合度1100のポリビニルアルコール系樹脂を用いた以外は同様にして薄膜状物(フィルム)を得た。得られたフィルムを実施例1と同様に調べたところ、実施例1と同様にポリビニルアルコール系樹脂(B)中にポリビニルアルコール系樹脂(A)が分散した海・島構造を有していた。
なお、かかる組成物中の(A)の酢酸基含有量(x)及び(B)のアセト酢酸エステル基含有量(y)を本文中の(1)式に代入すると、
11>−0.0136×6.1+0.551×6.1+6.5276=9.382644となり、かかる(1)式を満足するものであった。
得られたフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
なお、ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の組成物水溶液を別途23℃、50%RHで放置したときの粘度が10000mPa・sに達するまでの時間は8時間であった。
実施例3
実施例1において、ポリビニルアルコール系樹脂(B)として、ケン化度99モル%、平均重合度1500でアセト酢酸エステル基含有量7.2モル%のポリビニルアルコール系樹脂を用いた以外は同様にして薄膜状物(フィルム)を得た。得られたフィルムを実施例1と同様に調べたところ、実施例1と同様にポリビニルアルコール系樹脂(B)中にポリビニルアルコール系樹脂(A)が分散した海・島構造を有していた。
なお、かかる組成物中の(A)の酢酸基含有量(x)及び(B)のアセト酢酸エステル基含有量(y)を本文中の(1)式に代入すると、
14>−0.0136×8.2+0.551×8.2+6.5276=10.131336となり、かかる(1)式を満足するものであった。
得られたフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
なお、上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の組成物水溶液を別途23℃、50%RHで放置したときの粘度が10000mPa・sに達するまでの時間は 7時間で、ポリビニルアルコール系樹脂の粘度が、架橋前の粘度の2倍以上となるまでの時間は2日以上であった。
実施例4
実施例1において、酢酸ビニル成分のケン化度88モル%(酢酸基含有量12モル%)、平均重合度1700のポリビニルアルコール系樹脂(A)50部とケン化度98.4モル%、平均重合度1800でジアセトンアクリルアミド基含有量5.0モル%のポリビニルアルコール系樹脂(B)50部を用いた以外は同様に行って薄膜状物(フィルム)を得た。得られたフィルムを実施例1と同様に調べたところ、実施例1と同様にポリビニルアルコール系樹脂(B)中にポリビニルアルコール系樹脂(A)が分散した海・島構造を有していた。
なお、かかる組成物中の(A)の酢酸基含有量(x)及び(B)のジアセトンアクリルアミド基含有量(y)を本文中の(1)式に代入すると、
12>−0.0136×6.6+0.551×6.6+6.5276=9.571784となり、かかる(1)式を満足するものであった。
得られたフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
なお、上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の組成物水溶液を別途23℃、50%RHで放置したときの粘度が10000mPa・sに達するまでの時間は 7時間で、ポリビニルアルコール系樹脂の粘度が、架橋前の粘度の2倍以上となるまでの時間は2日以上であった。
実施例5
実施例1において、酢酸ビニル成分のケン化度87モル%(酢酸基含有量13モル%)、平均重合度1400のポリビニルアルコール系樹脂(A)50部とケン化度99.6モル%、平均重合度1360で1,2−グリコール結合(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン共重合より合成)含有量3.1モル%のポリビニルアルコール系樹脂(B)50部を用いた以外は同様に行って薄膜状物(フィルム)を得た。得られたフィルムを実施例1と同様に調べたところ、実施例1と同様にポリビニルアルコール系樹脂(B)中にポリビニルアルコール系樹脂(A)が分散した海・島構造を有していた。
なお、かかる組成物中の(A)の酢酸基含有量(x)及び(B)の1,2−グリコール結合含有量(y)を本文中の(1)式に代入すると、
13>−0.0136×3.8+0.551×3.8+6.5276=8.425016となり、かかる(1)式を満足するものであった。
得られたフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
なお、上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の組成物水溶液を別途23℃、50%RHで放置したときの粘度が10000mPa・sに達するまでの時間は 8時間で、ポリビニルアルコール系樹脂の粘度が架橋前の粘度の2倍以上となるまでの時間は2日以上であった。
実施例6
実施例1において、酢酸ビニル成分のケン化度86モル%(酢酸基含有量14モル%)、平均重合度1800のポリビニルアルコール系樹脂(A)50部とケン化度99.7モル%、平均重合度1600でアミン基含有量8.0モル%のポリビニルアルコール系樹脂(B)50部を用いた以外は同様に行って薄膜状物(フィルム)を得た。得られたフィルムを実施例1と同様に調べたところ、実施例1と同様にポリビニルアルコール系樹脂(B)中にポリビニルアルコール系樹脂(A)が分散した海・島構造を有していた。
なお、かかる組成物中の(A)の酢酸基含有量(x)及び(B)のアミン基含有量(y)を本文中の(1)式に代入すると、
14>−0.0136×8.3+0.551×8.3+6.5276=10.163996となり、かかる(1)式を満足するものであった。
得られたフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
なお、上記のポリビニルアルコール系樹脂(A)及び(B)の組成物水溶液を別途23℃、50%RHで放置したときの粘度が10000mPa・sに達するまでの時間は 7時間で、ポリビニルアルコール系樹脂の粘度が、架橋前の粘度の2倍以上となるまでの時間は2日以上であった。
比較例1
実施例1において、ポリビニルアルコール系樹脂の10%水溶液のpHを酢酸ナトリウムを用いて6.1にした以外には同様にして薄膜状物(フィルム)を得た。ポリビニルアルコール系樹脂が架橋前の粘度の2倍以上となる時間は1時間で、当該水溶液が乾燥により粘度が10000mPa・sに到達する時間(8時間)よりも短かった。得られたフィルムを実施例1と同様に調べたところ、ポリビニルアルコール系樹脂(A)と(B)が均一に相溶しており、海・島構造を有していなかった〔図2参照;ポリビニルアルコール系樹脂(A)を水で溶出させたもの〕。
得られたフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
〔表1〕
耐水性(%) 耐着色性
実施例1 3.1 ○
〃 2 4.2 ○
〃 3 4.3 ○
〃 4 5.2 ○
〃 5 3.9 ○
比較例1 28.3 ○
本発明の薄膜状物は、耐水性及び耐着色性に優れており、(1)成形物関係:フィルム、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用、(2)接着剤関連:木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、石膏ボードや繊維板等の各種建材用バインダー、各種粉体造粒用バインダー、セメントやモルタル用添加剤、ホットメルト型接着剤、感圧接着剤、アニオン性塗料、(3)被覆剤関係:紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、紙の内添サイズ剤、繊維製品用ザイズ剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、(4)感光剤関係:感光性レジスト樹脂等に有用で、特に紙コーティング等の紙加工や接着剤の用途に有用である。
実施例1で得られたフィルムの電子顕微鏡写真 比較例2で得られたフィルムの電子顕微鏡写真

Claims (6)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂(A)および活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有してなる水溶液から得られた相分離構造を有する薄膜状物であって、(A)成分が島構造を形成しかつ(B)成分が海構造を形成することを特徴とする薄膜状物。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(A)と活性水素を有する反応性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/B)が2/98〜60/40(重量比)であることを特徴とする請求項1記載の薄膜状物。
  3. 活性水素を有する反応性基としては、アセト酢酸エステル基、ジアセトンアクリルアミド基、アミノ基、1級水酸基のいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜状物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の薄膜状物が設けられてなることを特徴とする感熱記録紙。
  5. 請求項1〜3いずれか記載の薄膜状物が設けられてなることを特徴とするインクジェット記録紙。
  6. 請求項1〜3いずれか記載の薄膜状物を接着剤層とすることを特徴とする接着剤。
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