JP6355343B2 - 樹脂組成物、コート層、感熱記録媒体、及び水性塗工液 - Google Patents
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かかる水溶性を利用し、溶剤不要で塗工が出来るため、コート層や感熱記録媒体の保護層に好適に用いられており、特許文献1では、部分ケン化PVAが感熱記録媒体の保護層として用いられている。
しかしながら、PVA系樹脂は水溶性であるため耐水性に乏しく、水にさらされたり、高湿度下に置かれたりするような用途に適用する際のPVA系樹脂の耐水化の検討は種々行われている。
また、PVA系樹脂についても、各種の変性PVAが提案されている。反応性に富む変性基を導入したアセトアセチル基含有PVA(AA化PVA)やジアセトンアクリルアミド構造単位含有PVA(DAAA−PVA)などは架橋剤との反応性も高く、耐水性に優れることが知られている。
しかしながら、PVA系樹脂と架橋剤による架橋構造体は、その製造条件や保存条件によっては着色(黄変、赤変)する場合があり、かかる問題を解決する方法として、還元剤を配合することが提案されている。(例えば、特許文献4参照)
キレート化剤を含有することにより、本願の効果が得られるメカニズムについて、詳細には分かっていないが、無機フィラーや基材、保存用容器等に微量に含まれる金属成分が経時着色に関与しており、これをキレート化剤によって捕捉し、無害化したことによるものと推測される。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明で用いられるPVA系樹脂(A)について説明する。
PVA系樹脂(A)は、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるポリビニルエステル系樹脂をケン化して得られる、ビニルアルコール構造単位を主体とする樹脂であり、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位とビニルエステル構造単位から構成される。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的に酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、PVA系樹脂(A)の4重量%水溶液粘度は、通常1.5〜100mPa・sであり、好ましくは4〜80mPa・s、更に好ましくは5〜70mPa・sである。かかる粘度が低すぎると耐水性が低下する傾向があり、高すぎると粘度が上昇し、取り扱いや製造が困難となる傾向がある。
なお、本明細書において、PVA系樹脂(A)の4重量%水溶液粘度は、JIS K6726に準拠して測定した20℃における粘度である。
かかる金属塩の含有量の調整方法としては、例えば、ケン化で用いる時のアルカリ触媒の量を調節したり、エタノールやメタノールなどのアルコールでPVA系樹脂を洗浄する方法が挙げられる。
かかる変性PVA系樹脂中の変性種、すなわち共重合体中の各種単量体に由来する構成単位、あるいは後反応によって導入された官能基の含有量は、変性種によって特性が大きくことなるため一概には言えないが、通常、0.1〜20モル%であり、特に1〜10モル%の範囲が好ましく用いられる。
本発明で用いるAA化PVA(A1)は、PVA系樹脂の主鎖に直接、あるいは酸素原子や連結基を介してアセトアセチル基(AA基)が結合したもので、例えば一般式(1)で表されるAA基を有する構造単位を含むポリビニルアルコール系樹脂が上げられる。なお、かかるAA化PVA(A1)は、AA基を有する構造単位以外にビニルアルコール構造単位を有し、更に未ケン化部分のビニルエステル構造単位を有する。
本発明で用いるDAAA−PVA(A2)は、PVA系樹脂にジアセトンアクリルアミド構造単位を導入したもので、例えば一般式(2)で表される構造単位を含むポリビニルアルコール系樹脂が挙げられる。かかるDAAA−PVA(A2)を得るには、ビニルエステル系モノマーとジアセトンアクリルアミドの共重合体をケン化する方法が好ましく用いられる。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられる。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜150℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
次に、本発明で用いられる架橋剤(B)について説明する。
本発明に用いられる架橋剤としては、PVA系樹脂の架橋剤として公知であるものを用いることができ、具体的には、該架橋剤としては、有機系架橋剤や無機系架橋剤が挙げられ、かかる有機系架橋剤としてはアルデヒド系化合物[ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタルジアルデヒド、グリオキシル酸、グリオキシル酸の金属塩(グリオキシル酸ナトリウム、グリオキシル酸カルシウム等)等]、アミノ樹脂(尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン樹脂等)、エポキシ系化合物、アミン系化合物(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシレンジアミン、1,3―ビスアミノシクロヘキサン、ポリオキシアルキレン型ジアミン又はポリアミン等)、ヒドラジン化合物、ヒドラジド化合物(アジピン酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、ポリヒドラジド等)、多価カルボン酸又は酸無水物、ポリイソシアネート、ブロックイソシアネートなどが挙げられる。
なお、本発明においては、各種の架橋剤を併用することも可能である。
次に、本発明で用いられるキレート化剤(D)について説明する。
本発明においては、キレート化剤(D)としては公知のキレート化剤を使用することができ、かかるキレート化剤(D)として代表的なものを例示すると、シュウ酸;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸(EGTA)、t−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸一水和物(CDTA)、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(EDTA−OH)、ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(DHEG)、2−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、イミノジ酢酸(IDA)、トリエチレン4アミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)などのアミノカルボン酸系化合物;ヒドロキシエチリデンビスホスホン酸、ニトリトトリス(メチレンホスホン酸)などのホスホン酸系化合物;グルコン酸等を挙げることができる。
中でも、アミノカルボン酸系化合物が好ましく、更にエチレンジアミン4酢酸系化合物、t−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸系化合物、ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸が好ましく用いられる。
本発明の樹脂組成物は、PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)とが反応して得られた反応生成物(C)を主成分としこれに、キレート化剤(D)を含有するものであるが、反応生成物(C)とした後、キレート化剤(D)を均一に混合することは困難である場合もあることから、通常は、反応前のPVA系樹脂(A)あるいは架橋剤(B)の少なくとも一方にキレート化剤(D)を配合し、その後、PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)とを混合して反応させることによって反応生成物(C)とキレート化剤(D)とを含有する樹脂組成物が得る方法が採用される。かかる方法によって得られる本発明の樹脂組成物は、反応生成物(C)中にキレート化剤(D)が均一に分散された状態で存在する。
かかる混合方法としては、(i)PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)をともに水に投入して溶解する方法、(ii)PVA系樹脂(A)の水溶液に架橋剤(B)を添加して混合する方法、(iii)予めPVA系樹脂(A)と架橋剤(B)を別々に溶解したものを混合する方法、などが挙げられる。しかしながら、PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)との架橋反応は、低温で速やかに進行するため、(i)の方法は、PVA系樹脂が完全に溶解しないうちに架橋ゲル化する可能性があり、(ii)の方法の場合でも、架橋剤(B)が十分に溶液中に溶解、分散されない可能性があるため、(iii)の方法が好ましく、その場合においても、両水溶液を混合した後、速やかにこれを使用するか、一方の水溶液を塗工、注型、浸漬したのちに、他方の水溶液と接触させることが望ましい。
この場合、キレート化剤(D)はPVA系樹脂(A)の水溶液、および架橋剤(B)の水溶液のいずれか、あるいは両方に予め混合しておけばよい。
また、架橋剤(B)水溶液の濃度は、使用する架橋剤の溶解度によっても異なるため、一概には言えないが、通常は1〜50重量%、特に5〜30重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる濃度が小さすぎると、得られた混合水溶液中の水分量が多くなり、乾燥に長時間を要する傾向があり、逆に大きすぎるとPVA系樹脂(A)との反応が速く起こり、十分に混合できなくなる場合がある。
さらにキレート化剤(D)水溶液又は水分散液の固形分濃度は、通常0.1〜50重量%、特に0.5〜15重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる濃度が小さすぎると調整が困難になる傾向があり、大きすぎると樹脂組成物中に十分に分散できなくなる傾向がある。
もしくは、PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)のどちらか一方を含有する水溶液を予め塗工、注型、浸漬しておき、後から残りの他の成分を含有する混合水溶液を、前記の(A)と(B)のどちらか一方を有する水溶液と接触するように塗工、注型、浸漬することもできる。かかる場合には、PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)が接触した際に反応が進行して反応生成物(C)が得られる。また、上記と同様に乾燥することによって水分を除去される。
次に、本発明のコート層について説明する。
本発明のコート層は、上述のPVA系樹脂(A)と架橋剤(B)が反応して得られた反応生成物(C)を主要成分とし、これにキレート化剤(D)含有する樹脂組成物からなるものである。
その製造法は、上述の樹脂組成物の製造法において得られた、樹脂組成物水溶液を各種基材に塗工し、これを乾燥することによって得る方法が通常用いられる。
かかるコート層中の樹脂組成物は、反応生成物(C)中にキレート化剤(D)が分子レベルで均一に分散された状態で存在している。
本発明の感熱記録用媒体は、基材上に本発明の樹脂組成物のコート層を設けたもので、かかる塗工層は感熱発色層であったり、感熱発色層上に設けられて保護層として機能するものであるが、特に保護層として好適に用いられるため、かかる場合について説明する。
該基材としては、紙(マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙など)やプラスチックフィルム(ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム及びこれらの積層体等)などが挙げられる。
かかる水溶液(23℃)のpHとしては11以下が好ましく、さらには3〜10である。pHが11を越えると耐温水性や耐可塑剤性が低下することがあり好ましくない。なお、AA化PVA(A1)を用いる場合には水溶液とすると弱酸性となるので、かかるpH調整は通常必要ないことが多いが、必要に応じて、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、クエン酸、酒石酸、蓚酸、酢酸などの有機酸、あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニアなどの塩基性化合物でpH調整すればよい。
中でも経済上の観点から天然物由来のものが好ましく、更には水に対する分散性や粒度分布が適切な点からカオリンが好適に用いられる。
感熱発色層は、通常基材の上に設けられるのであるが、かかる感熱発色層は、バインダー(例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類、ラテックス類等)にさらに発色性物質と顕色剤を配合した水溶液(発色液)を得た後、該水溶液を基材に塗工することにより形成させることができる。
塗工後は乾燥処理やカレンダー処理を行うことによって目的とする塗工層が形成される。
得られる感熱記録用媒体は、基材/(アンダーコート層)/感熱発色層/保護層の層構成となる。
本発明のインクジェット記録媒体は、支持体上に、本発明の樹脂組成物を無機フィラーのバインダー樹脂として適用し、無機フィラーと本発明の樹脂組成物の混合物を塗工、乾燥して、インク受容層を形成することにより製造されるものである。無機フィラーとしては、前述の感熱記録媒体に用いられるものと同様のものが用いられる。
本発明のインクジェット記録媒体に使用できる支持体としては、特に制限されるものではないが、前述の感熱記録媒体と同様の支持体を使用することが出来る。
また、塗工液の塗工量は、得られた光沢層のインク吸収性、層の強度などから、適宜選択することが可能であるが、通常、乾燥後の厚みが0.1〜100μmであり、さらには0.5〜80μm、特には1〜50μmの範囲が好ましく用いられる。
かかる、塗工・乾燥工程によりPVA系樹脂(A)と架橋剤(B)が反応し反応生成物が形成される。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔カオリン分散液の作成〕
カオリン50部と水50部を混合し、ホモジナイザー(TKロボミクス プライミクス)で2000rpmで30分間攪拌し、カオリンの50重量%水分散液を得た。かかるカオリンの平均粒子径は0.2μmであった。
前記のカオリンの水分散液に更に水を加え、カオリンの5重量%水分散液を得た。
次に未変性PVA(ケン化度99.5モル%、JIS K 6726に準じた平均重合度2470、4質量%水溶液粘度64mPa・s、酢酸ナトリウム含有量1.5重量%)の5重量%水溶液100部と上記のカオリンの5重量%水分散液5部とキレート化剤(D)としてエチレンジアミン4酢酸(キシダ化学)の1重量%水溶液0.5部を混合した。
上記で得られた水溶液に架橋剤(B)としてアジピン酸ジヒドラジド(ADH)の5重量%水溶液5部を添加し、ただちに10cm×10cmの型枠に26部を流し込み、厚さ50μmのフィルムを作製した。かかるフィルムを23℃、50%RHで3日静置した。
その後、40℃×90%RHの恒温恒湿機で4週間着色を促進後、測色計にて測色を行った。測定装置としては、分光測色計CM−3600A(コニカミノルタセンシング製)を用い、透過法 光源D−65 N=3の平均値で評価した。
結果を表1に示す。
参考例1において、キレート化剤(E)を配合しなかった以外は同様に樹脂組成物を得て、評価した。
参考例1において、未変性PVA(A)に代えて、酢酸ビニルとジアセトンアクリルアミドを常法に従って共重合し、その後ケン化して得られたジアセトンアクリルアミド構造単位含有PVA(A2)(ケン化度99モル%、4質量%水溶液粘度23mPa・s、ジアセトンアクリルアミド構造単位含有量5モル%)に替えて用いた以外は参考例1と同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。結果を表2に示す。
参考例2において、キレート化剤(E)を配合しなかった以外は同様に樹脂組成物を得て、評価した。結果を表2に示す。
〔AA化PVA(A1)の製造〕
PVA系樹脂(ケン化度98モル%、JIS K 6726に準じた平均重合度2500、4質量%水溶液粘度56mPa・s、酢酸ナトリウム含有量0.03重量%)を、ニーダーに3600部仕込み、これに酢酸540部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで攪拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン420部を3時間かけて滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で6時間乾燥してAA化PVA(A1)を得た。かかるAA化PVA(A1)のAA化度4モル%であり、ケン化度および平均重合度は用いたPVA系樹脂の通りである。
実施例3において、キレート化剤(D)として、エチレンジアミン4酢酸トリアンモニウム(キレスト社「キレスト3N−50」)を用いた以外は、実施例3と同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例3において、キレート化剤(D)として、t−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸酸一水和物(CDTA)(同仁化学社)を用いた以外は、実施例3と同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例3において、キレート化剤(D)として、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)(同仁化学社)を用いた以外は、実施例3と同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例3において、キレート化剤(D)として、ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸(EGTA)(同仁化学社)を用い、pHを7.5とした以外は、実施例3と同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。結果を表3に示す。
実施例3において、キレート化剤(D)を配合しなかった以外は同様にフィルムを得て、評価した。結果を表3に示す。
実施例3において、キレート化剤(D)に代えて、還元剤である亜硫酸水素ナトリウム5重量%水溶液5部を用いた以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。結果を表3に示す。
〔樹脂組成物の作成〕
実施例3で得られたAA化PVAの10重量%水溶液100部とキレート化剤(D])としてエチレンジアミン4酢酸(EDTA)(キシダ化学)1部を混合した。
上記で得られた水溶液に架橋剤(B)としてグリオキシル酸ナトリウムの10重量%水溶液5部を添加し、ただちに10cm×10cmの型枠に6.5部を流し込み、厚さ50μmのフィルムを作製した。かかるフィルムを23℃、50%RHで3日静置した。
ロール状や切断し積層状態など各種の保存状態を想定し、着色を評価した。
金属元素0.16重量%を含む基材と上記で得られたフィルムを重ねて、40℃×90%RHの恒温恒湿機で3週間着色を促進後、測色計にて測色を行った。測定装置としては、分光測色計CM−3600A(コニカミノルタセンシング製)を用い、透過法 光源D−65 N=3の平均値で評価した。
結果を表4に示す。
実施例8において、キレート化剤(D)を配合しなかった以外は同様に樹脂組成物を得て、同様に評価した。
Claims (4)
- ポリビニルアルコール系樹脂(A)と架橋剤(B)との反応によって得られた反応生成物(C)を主要成分とし、更にキレート化剤(D)を含有する樹脂組成物であって、前記ポリビニルアルコール系樹脂(A)がアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする樹脂組成物。
- 請求項1に記載の樹脂組成物からなるコート層。
- 請求項2記載のコート層を少なくとも一層有する感熱記録媒体。
- ポリビニルアルコール系樹脂(A)、架橋剤(B)、及びキレート化剤(D)を含有する水性塗工液であって、前記ポリビニルアルコール系樹脂(A)がアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする水性塗工液。
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