JP2017036402A - 架橋構造体の製造方法、及び感熱記録媒体用保護層、感熱記録媒体 - Google Patents

架橋構造体の製造方法、及び感熱記録媒体用保護層、感熱記録媒体 Download PDF

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智也 藤田
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Abstract

【課題】従来からの架橋高分子は十分な耐水性を有するものであるが、濡れた際にブロッキングするといったことがあり、このようなブロッキングを防ぐ、耐水ブロッキング性や経時での黄変を抑えた耐黄変性の点においては更なる改良が求められている。【解決手段】ポリビニルアルコール系樹脂の架橋構造体(A)の製造方法において、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)に、多価金属化合物(a3)を反応させることを特徴とする架橋構造体(A)の製造方法により、上記の課題が解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、架橋構造体を製造する方法、及びかかる製造方法により得られる架橋構造体を用いた感熱記録媒体用保護層、感熱記録媒体に関するものである。
ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂と略記することがある。)は、従来から水溶性の樹脂として様々な用途に用いられている。
また、PVA系樹脂は溶融成形が困難な樹脂としても知られており、通常、PVA系樹脂は水に溶かされて、用いられている。
製造工程中では水溶性を活かして、水溶液として用いられるが、製品となる場合には、最終的に乾燥され、被膜としては耐水性が求められる用途も多い。
例えば、感熱記録媒体の保護層や接着剤に用いる場合、塗工する工程では、水溶性が求められるが、乾燥して製品となった場合には、高度な耐水性が求められる。かかる要求に対応するために、PVA系樹脂に架橋剤を配合して、架橋構造体とし、耐水性を向上させる試みが行われてきた。
架橋構造体とする際には、架橋効率を高め、強固な架橋構造を形成させるためには、反応性を有する変性PVA系樹脂を用いることが好ましく、例えば、アセトアセチル基含有PVA系樹脂(以下、アセトアセチル基含有PVA系樹脂をAA化PVA系樹脂と略記することがある。)が用いられている。
AA化PVA系樹脂は、架橋剤との反応性に富み、強固な架橋構造体が得られることが知られている。かかるAA化PVA系樹脂の架橋剤としては種々の化合物が知られており、中でもヒドラジン化合物やアルデヒド化合物がアセトアセチル基との反応性に優れ、比較的低温で架橋反応が進行することから様々な用途に広く用いられている。
しかしながら、AA化PVA系樹脂とアジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物やグリオキザールやグリオキシル酸等のアルデヒド化合物との架橋構造体は、耐水ブロッキング性に優れるものの、経時で黄変するという問題があった。
そこで、AA化PVA系樹脂の架橋剤として、アルデヒド基を有効な官能基とするグリオキシル酸塩を含有する架橋剤が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、AA化PVA系樹脂との混合液の安定性に優れ、耐水性にも優れ、また経時での黄変が少ないという特徴を有する架橋高分子が得られる。また、グリオキシル酸塩の中でも、特にグリオキシル酸のアルカリ金属塩またはグリオキシル酸のアルカリ土類金属塩を架橋剤として用いた場合に、AA化PVA系樹脂を架橋してなる架橋高分子の耐水性に優れることも記載されている。
特開2010−77385号公報
しかしながら、特許文献1の開示技術により得られた架橋高分子は十分な耐水性を有するものであるが、一方では、濡れた際にブロッキングするといったことがあり、このようなブロッキングを防ぐ、耐水ブロッキング性や経時での黄変を抑えた耐黄変性の点においては更なる改良が求められている。
そこで、本発明ではこのような背景下において、耐水ブロッキング性に優れ、耐黄変性に優れる架橋構造体の製造方法を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、AA化PVA系樹脂とグリオキシル酸のアルカリ金属塩との反応物(a)に対して、さらに多価金属化合物を反応させることにより、耐水ブロッキング性に優れ、さらに、耐黄変性に優れる架橋構造体を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、PVA系樹脂の架橋構造体(A)の製造方法において、AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)に、多価金属化合物(a3)を反応させることを特徴とする架橋構造体(A)の製造方法に関するものである。
更に、本発明においては、上記架橋構造体(A)を用いた感熱記録媒体用保護層、及び、感熱記録媒体をも提供するものである。
上記のような効果が得られるメカニズムは詳細には判明していないが、AA化PVA系樹脂とグリオキシル酸のアルカリ金属塩の反応物に多価金属化合物中の多価金属イオンを反応させることにより、前記反応物同士を更に架橋させることが可能となり、耐水ブロッキング性に優れる架橋構造体が得られたと推測される。
本発明の製造方法による架橋構造体(A)ば、耐水ブロッキング性に優れ、耐黄変性にも優れるものであり、かかる架橋構造体(A)は各種コーティング等に有用であり、例えば、感熱記録用媒体用保護層等の用途に有効である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)に、さらに多価金属化合物(a3)を反応させる製造方法であり、まずは、AA化PVA系樹脂(a1)について詳細に説明する。
〔AA化PVA系樹脂(a1)〕
本発明で用いられるAA化PVA系樹脂(a1)は、PVA系樹脂の主鎖に直接、あるいは酸素原子や連結基を介してアセトアセチル基(AA基)が結合したもので、例えば、一般式(1)で表されるAA基を有する構造単位を含むPVA系樹脂が挙げられる。なお、かかるAA化PVA系樹脂は、AA基を有する構造単位以外にビニルアルコール構造単位を有し、更に未ケン化部分のビニルエステル構造単位を有する。
Figure 2017036402
前記、ビニルエステル系化合物としては、かかるビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済性の点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、ビニルエステル系化合物と共重合性を有する化合物との共重合体のケン化物を用いることもでき、かかる共重合性化合物としては、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩;アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、等のビニル化合物;酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類;塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。
なお、かかる共重合性化合物の導入量は化合物の種類によって異なるため一概にはいえないが、通常は全構造単位の10モル%以下、特には5モル%以下であり、多すぎると水溶性が損なわれたり、架橋剤との相溶性が低下したりする場合がある。
前記AA化PVA系樹脂(a1)の平均重合度(JIS K6726に準拠)は、その用途によって適宜選択すればよいが、通常、300〜4000であり、特に400〜3000、さらに500〜2500のものが好適に用いられる。かかる平均重合度が小さすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られなくなる傾向があり、逆に大きすぎると、塗工液の粘度が高くなりすぎ、基材への塗工が困難になる傾向がある。
また、前記AA化PVA系樹脂(a1)のケン化度は、通常、80〜100モル%であり、さらには85〜99.9モル%、特には90〜99.8モル%、殊には95〜99.8モル%のものが好適に用いられる。かかるケン化度が低すぎると、得られる架橋構造体の耐水性が低下する傾向がある。
また、AA化PVA系樹脂(a1)中のAA基含有量(以下、AA化度と略記することがある。)は、通常、0.1〜20モル%であり、さらには1〜15モル%、特には3〜10モル%であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると、耐水性が低下したり、十分な架橋速度が得られなくなる傾向があり、逆に多すぎると、水溶液の安定性が低下する傾向がある。
本発明においては、使用するPVA系樹脂のすべてがAA化PVA系樹脂(a1)であることが好ましいが、AA化PVA系樹脂(a1)以外のPVA系樹脂が併用されていてもよく、その含有量はAA化PVA系樹脂(a1)に対して、通常20重量%以下であり、特に10重量%以下、さらに5重量%以下であることが好ましい。
かかるAA化PVA系樹脂(a1)以外のPVA系樹脂としては、未変性のPVA系樹脂や、ビニルエステル系モノマーと共重合性を有する各種モノマーを共重合して得られた各種変性PVA系樹脂を挙げることができる。
また、本発明で用いられるAA化PVA系樹脂(a1)には、製造工程で使用あるいは副生した酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属の酢酸塩(主として、ケン化触媒として用いたアルカリ金属水酸化物とポリ酢酸ビニルのケン化によって生成した酢酸との反応物等に由来)、酢酸などの有機酸(PVA系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入する際の、ジケテンとの反応時にPVAに吸蔵させた有機酸等に由来)、メタノール、酢酸メチルなどの有機溶剤(PVA系樹脂の反応溶剤、AA化PVA系樹脂製造時の洗浄溶剤等に由来)が一部残存していても差し支えない。
かかるAA化PVA系樹脂(a1)の製造法としては、特開2010−077385号公報の明細書段落〔0059〕から〔0065〕に記載の方法に準じて製造することができる。
〔グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)〕
本発明のグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属とグリオキシル酸の塩が挙げられる。
中でも水への溶解性及び合成の簡便さから、グリオキシル酸ナトリウムが好ましい。
グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の製造法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、(1)グリオキシル酸の中和反応による方法、(2)グリオキシル酸と酸解離定数がグリオキシル酸より大きい酸の塩との塩交換反応による方法、(3)グリオキシル酸エステルのアルカリ加水分解による方法(例えば、特開2003−300926号公報参照。)などを挙げることができる。特に、グリオキシル酸との中和反応に用いるアルカリ性化合物の水溶性が高い場合は(1)の方法が好ましく用いられ、また、得られるグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の水溶性が低く、酸解離定数がグリオキシル酸より大きい酸の塩の水溶性が高い場合は(2)の方法が好ましく用いられる。
なお、(1)の方法は通常、水を媒体として行われ、グリオキシル酸とアルカリ性化合物、例えば、各種金属の水酸化物を水中で反応させ、析出したグリオキシル酸のアルカリ金属塩を濾別し、乾燥して製造することができる。
また、(2)の方法も一般的に水中で行われ、(1)の方法と同様にしてグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)を得ることができる。なお、(2)の方法において用いられるグリオキシル酸より解離定数が大きい酸の塩としては、例えば、酢酸ナトリウム等の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属を挙げることができる。
上記で合成される、グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)は、粉体である。
グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の平均粒子径は、通常5〜1000μmであり、好ましくは10〜500μm、特に好ましくは30〜300μmであり、平均粒子径が小さすぎると飛散しやすく、取り扱いにくくなる傾向があり、大きすぎると溶解しにくくなる傾向がある。
平均粒子径は、慣用の方法、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置「MASTERSIZER2000」(シスメックス社製)により測定することができる。
本発明におけるグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)は、そのアルデヒド基が、メタノール、エタノールなどの炭素数が3以下のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの炭素数が3以下のジオール等によってアセタール化、およびヘミアセタール化された化合物を包含するものである。かかるアセタール基、およびヘミアセタール基は、水中、あるいは高温下では容易にアルコールが脱離し、アルデヒド基と平衡状態をとるため、アルデヒド基と同様に各種単量体や官能基と反応し、架橋剤として機能するものである。
なお、本発明のグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)は、その製造に用いられる原料や原料に含まれる不純物、製造時の副生成物等が含まれる可能性があり、例えば、グリオキシル酸、金属水酸化物、脂肪族カルボン酸塩、グリオキザール、シュウ酸、またシュウ酸塩、グリコール酸またはグリコール酸塩などが含有される場合がある。
特に、原料としてグリオキシル酸を用いる場合には、その製造時の副生成物であるグリオキザールが架橋剤中に含有される可能性があり、かかるグリオキザールの含有量は0重量%であることが最も望ましいが、5重量%以下、特に2重量%以下、さらに1重量%以下であることが好ましい。グリオキザールの含有量が多いと、例えば、AA化PVA系樹脂(a1)と混合した水溶液の安定性が低下し、ポットライフが短くなったり、得られるAA化PVA系樹脂(a1)の架橋構造体がその保存条件によっては経時で着色する場合がある。
〔多価金属化合物(a3)〕
本発明で用いられる多価金属化合物(a3)は、AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)に対して、反応させ架橋構造を形成し得るものであり、例えば、カルシウム化合物、マグネシウム化合物などのアルカリ土類金属化合物、アルミニウム化合物、インジウム化合物、ガリウム化合物などのアルミニウム族化合物などが挙げられる。
中でも耐黄変性の点で、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物が好ましい。
上記の多価金属化合物(a3)としては、通常、水酸化物や塩が挙げられるが、AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸アルカリ金属塩(a2)との反応物(a)との反応に際しては、多価金属の陽イオンが反応に寄与することとなる。
多価金属化合物(a3)の具体例としては、例えば、亜硝酸バリウム、亜硝酸カルシウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、塩化ベリリウム、塩化マグネシウム、塩化ラジウム、塩素酸カルシウム、塩素酸マグネシウム、塩素酸バリウム、過塩素酸カルシウム、塩素酸バリウム、塩素酸ベリリウム、塩素酸マグネシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸ストロンチウム、ギ酸バリウム、ギ酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、シアン化カルシウム、シアン化バリウム、臭化インジウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、臭化マグネシウム、シュウ酸ガリウム、シュウ酸カルシウム、シュウ酸バリウム、シュウ酸ベリリウム、シュウ酸マグネシウム、臭素酸カルシウム、臭素酸ストロンチウム、臭素酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウム、硝酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、セレン酸カルシウム、セレン酸ストロンチウム、セレン酸バリウム、セレン酸ベリリウム、セレン酸マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、チオ硫酸ストロンチウム、チオ硫酸マグネシウム、チオ硫酸カルシウム、ヒ酸カルシウム、ヒ酸バリウム、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化マグネシウム、ヘキサフルオロケイ酸カルシウム、ヘキサフルオロケイ酸バリウム、ヘキサフルオロケイ酸マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化ストロンチウム、ヨウ化バリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ素酸インジウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ素酸ストロンチウム、ヨウ素酸バリウム、ヨウ素酸マグネシウム、ヨウ素酸ラジウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム、硫酸ベリリウム、硫酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素バリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどが挙げられる。中でも、耐黄変性の点から、酢酸カルシウムが好ましい。
〔AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)〕
本発明におけるAA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)は、AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)が架橋反応することにより得られる。
かかる反応物(a)の製造方法としては、(i)AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の混合物を水に投入して溶解する方法、(ii)予めAA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)を別々に溶解したものを混合する方法、(iii)AA化PVA系樹脂(a1)の水溶液にグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)を添加して混合する方法、などによって調製できる。中でも粘度安定性の点で(ii)の方法が好ましい。また、必要に応じて、加熱することで反応を促進させることもできる。
また、ここで用いられるAA化PVA系樹脂(a1)水溶液の濃度は、通常0.05〜40重量%であり、さらには0.1〜30重量%、特には1〜20重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる濃度が高すぎると粘度が高くなりすぎ、基材への塗工や、各種工程への適用が困難になる場合がある。また、濃度が低すぎると樹脂量が不足したり、乾燥に長時間を要したりする傾向がある。
また、グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の水溶液の濃度は、使用する化合物の溶解度によっても異なるため、一概には言えないが、通常は1〜50重量%、特に5〜30重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる濃度が低すぎると、得られた混合水溶液中の水分量が多くなり、乾燥に長時間を要する傾向があり、逆に高すぎるとAA化PVA系樹脂との反応が速く起こり、十分に混合できなくなる場合がある。
また、グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の含有量は、AA化PVA系樹脂(a1)100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1〜8重量部である。グリオキシル酸のアルカリ金属(a2)の含有量が多すぎても少なすぎても耐水性が低下する傾向がある。
〔架橋構造体(A)〕
本発明の架橋構造体(A)は、上記で得られた反応物(a)を調製したのちに、多価金属化合物(a3)を反応して得られるものである。
架橋構造体(A)の製造方法としては、(イ)反応物(a)に多価金属化合物(a3)の水溶液を配合する方法、(ロ)基材に多価金属化合物(a3)の水溶液を塗工して、塗工された多価金属化合物(a3)含有層と接するように反応物(a)を塗工する方法などが挙げられる。中でも塗工液の粘度安定性の点から、(ロ)の方法が好ましい。
また、(ロ)の方法で多価金属化合物(a3)の水溶液を塗工する場合、塗工性のため、バインダー樹脂を含有させてもよく、バインダー樹脂としては、例えば、PVA系樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、澱粉などが挙げられる。
また、かかるバインダー樹脂の含有量は、多価金属化合物(a3)の含有量1重量部に対して、通常は0.1〜200重量部であり、特に1〜100重量部である。
多価金属化合物(a3)の含有量は、グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)1重量部に対して通常は0.1〜100重量部であり、特に0.5〜50重量部、さらに1〜30重量部、1〜10重量部の範囲が好ましく用いられる。
グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)と多価金属化合物(a3)のモル比は、グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)/多価金属化合物(a3)が、通常1/10〜10/1、好ましくは1/5〜5/1、特に好ましくは1/2〜4/1である。
かかる多価金属化合物(a3)の含有量が少なすぎると、十分な効果が得られなくなる傾向があり、逆に多すぎると、耐水性が低下する傾向がある。
多価金属化合物(a3)の水溶液の固形分濃度は、通常0.1〜50重量%、特に0.5〜15重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる濃度が低すぎると濃度調整が困難になる傾向があり、高すぎると反応物(a)中に十分に分散できなくなる傾向がある。
かくして、AA化PVA系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)に、多価金属化合物(a3)が反応した架橋構造体(A)を得ることができる。
〔感熱記録媒体用保護層〕
つぎに、本発明の架橋構造体(A)を含有してなる感熱記録媒体用保護層について説明する。
通常、感熱記録媒体の保護層は、耐水性、耐薬品性、記録走行性などの向上を目的として感熱発色層上に設けるものであり、必要に応じて更に無機顔料等を含有させる。この時の無機顔料の含有量は、架橋構造体(A)100重量部に対して、無機顔料50〜1000重量部である。
上記の無機顔料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、タルク、カオリン、クレー等の無機顔料、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、デンプン粒子等の有機顔料が挙げられ、特に、保護層に光沢性を付与する場合には、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナゾルのような無機超微粒子が好適に用いられる。かかる無機微粒子の好ましい平均粒子径は3〜200nm、さらには3〜100nm、特には10〜50nmであり、かかる平均粒子径が小さすぎると、筆記性、捺印性が低下する場合があり、逆に大きすぎると、光沢層表面の平滑性が損なわれ、光沢性が低下する場合がある。
保護層用塗工液の該塗工に当たっては、例えば、ロールコーター法、エアードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、ゲートロール法等任意の手段で実施可能であり、その塗工量は、乾燥重量で0.5〜10g/m2程度になるようにすることが好ましく、塗工後は風乾あるいは軽度の加熱処理を行うことによって目的とする塗工層が形成される。
〔感熱記録媒体〕
次に本発明の感熱記録媒体について説明する。本発明の感熱記録媒体は、上記の保護層を少なくとも一層有するものであり、他は支持基材、感熱発色層、その他中間層を有するものである。
本発明の感熱記録媒体に用いられる支持基材としては、例えば、紙(マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙、合成紙など)、不織布、プラスチックフィルム(ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、およびこれらの積層体など)、あるいは合成樹脂ラミネート紙のように、これらの複合シートを使用することができる。
また、感熱発色層は、ロイコ染料と顕色剤およびバインダー樹脂を含有する水性塗工液を支持基材上に塗工することにより形成させることができ、例えば、バインダー樹脂の含有量は、ロイコ染料及び顕色剤の総量100重量部に対して通常10〜200重量部であり、特に30〜150重量部、さらに50〜100重量部の範囲が適当である。
上記のロイコ染料としては、公知のものを用いることができ、一例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド[クリスタルバイオレットラクトン]、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、等のトリアリールメタン系化合物、4,4’−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、等のジフェニルメタン系化合物、ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、等のキサンテン系化合物、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー、等のチアジン系化合物、3−メチルスピロナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、等のスピロ系化合物、等を挙げることができる。また、これらのロイコ染料は、必要に応じて単独、または2種以上を混合して使用することができる。
また、顕色剤としては、前記ロイコ染料と加熱時反応して発色せしめるもので、例えばフェノール、p−メチルフェノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−フェニルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール[ビスフェノールA]、4,4’−セカンダリーブチリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−(1−メチル−n−ヘキシリデン)ジフェノール、4,4’−イソプロピリデンジカテコール、4,4’−ペンジリデンジフェノール、4,4−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、フェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、サリチル酸、3−フェニルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸、1−オキシ−2−ナフトエ酸、m−オキシ安息香酸、4−オキシフタル酸、没食子酸などが挙げられるが、ロイコ染料、顕色剤ともにこれらに限定されるわけではない。
かかる感熱発色層中に、必要に応じて、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、クレー、タルク、硫酸バリウムなどの無機顔料、尿素―ホルマリン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン・メタクリル酸共重合体などの有機系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、ポリエチレンワックスなどの滑剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、アニオン性、ノニオン性界面活性剤、蛍光染料などを配合することも可能である。
感熱発色層用塗工液は、上記のロイコ染料、顕色剤を別々にボールミル、アトライター、サンドグラインダーなど公知の分散機を用いて、粒径が0.5〜3μmになるまで粉砕して微分散液とし、これらとバインダー樹脂としてAA化PVA系樹脂と架橋剤の架橋高分子、さらに必要に応じて上記の添加剤や消泡剤などを混合して得られる。該塗工液の固形分濃度は作業性を考慮して10〜40重量%の範囲から選ばれる。
前記感熱発色層塗工液を支持基材に塗工するにあたっては、例えば、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、ゲートロール法等の公知の任意の方法が採用される。該塗工液の塗工量は、乾燥重量で0.1〜20g/m2、さらには0.5〜15g/m2、特には1〜10g/m2程度になるようにするのが好ましい。
本発明においては、上記の感熱記録媒体用保護層以外にも、架橋構造体(A)は、耐水性が必要とされる用途に適用することが可能であり、その具体例としては以下のものが挙げられる。
(1)紙加工剤
各種加工紙のアンダーコート層やバックコート層、昇華型感熱記用媒体の発色層や中間層、空隙型インクジェット記録用媒体の無機微粒子バインダー、膨潤型インクジェット記録用媒体のインク受容層、紙のクリアコーティング剤、塗工紙の顔料バインダー、電子写真用記録媒体の顔料バインダー、離型紙の表面塗工剤や顔料バインダー、熱転写記録媒体の耐熱保護層など。
(2)接着剤
2液型接着剤、ハネムーン型接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、建材用バインダー(石膏ボード、繊維板等)、各種粉体造粒用バインダー、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤など。
(3)水性ゲル
排水処理用担体、保水剤、保冷剤、バイオリアクター、芳香剤、地盤強化剤、臓器モデル、人工関節、人口筋肉、疑似餌など。
(4)被覆剤
繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、暫定塗料、暫定保護膜など。
(5)フィルム、膜、繊維
電解質膜、包装用フィルム、セパレーター用不織布、有機溶剤フィルター用不織布、吸音材用不織布、包装用不織布、ナノファイバー不織布など。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
実施例1
〔AA化PVA系樹脂(a1)の製造〕
PVA系樹脂(ケン化度98モル%、JIS K 6726に準じた平均重合度2400、4質量%水溶液粘度56mPa・s、酢酸ナトリウム含有量0.03重量%)を、ニーダーに3600部仕込み、これに酢酸540部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで攪拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン420部を3時間かけて滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で6時間乾燥してAA化PVA(a1)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(a1)のAA化度4モル%であり、ケン化度は98モル%、平均重合度は2400である。
〔グリオキシル酸ナトリウム(a2)の製造〕
50%グリオキシル酸水溶液456g(3.10モル)に20%水酸化ナトリウム水溶液645g(3.22モル)を加え、生じた白色結晶をろ過、水洗した後、50℃にて1時間乾燥して、グリオキシル酸ナトリウム(a2)210g(1.84モル、収率59.5%、粉体)を得た。
なお、得られたグリオキシル酸ナトリウム(a2)の23℃における水への溶解度は、17.1%であった。
〔カオリン分散液の作製〕
カオリン50部と水50部を混合し、ホモジナイザー(TKロボミクス プライミクス)で2000rpmで30分間攪拌し、カオリンの50%水分散液を得た。かかるカオリンの平均粒子径は0.2μmであった。
前記のカオリンの水分散液に更に水を加え、カオリンの5%水分散液を得た。
〔保護層用塗工液の作製〕
上記で得られたAA化PVA系樹脂(a1)の5%水溶液100部、カオリンの5%水分散液100部、グリオキシル酸のアルカリ金属塩として、グリオキシル酸ナトリウム(a2)の5%水溶液4部を混合し、保護層用塗工液とした。
〔多価金属化合物含有塗工液の作製〕
PVA(ケン化度99モル%、4%水溶液粘度15mPa・s、平均重合度1200)の5%水溶液90部、酢酸カルシウム(a3)の5%水溶液10部を混合し、多価金属化合物含有塗工液を作製した。
〔積層体の作製〕
評価用の感熱記録媒体として、感熱発色層を設けずにコピー用紙上に下記の通り塗工し、積層体を作製した。なお、本発明の効果には感熱発色層は影響しないため、感熱発色層を設けた感熱記録媒体においても、本実施例と同様の効果が得られるものである。
コピー用紙上に、上記で得られた多価金属化合物含有塗工液を塗工し、70℃で5分間乾燥し、膜厚2.5μmの多価金属化合物含有層を形成した。かかる多価金属化合物含有層上に、上記で得られた保護層用塗工液を塗工し、70℃で5分間乾燥し、膜厚2.5μmの保護層を形成した。
得られた積層体を23℃、50%RHの環境下で3日間調湿し、評価用の積層体を得た。得られた積層体について、以下の評価を行った。
(耐水ブロッキング性)
得られた積層体の保護層形成面に水10μlを滴下し、もう1枚の積層体を保護層形成面同士が接するように重ねた。かかる積層体2枚の上に、10g/cm2の荷重をかけ、40℃、90%RHの環境下で24時間放置し、その後さらに23℃、50%RHの環境下で1時間放置してから、2枚の積層体を剥がして、以下のように評価した。結果を表1に示す。
A:貼り付きが全くない
B:貼り付きはあるが、剥離による積層体の破損は見られない
C:貼り付きがあり、剥離すると積層体が破損する
(着色評価)
上記で得られた評価用積層体を40℃、90%RHの環境下で28日間放置し、着色を促進させた後、測色計にて測色を行った。測定装置としては、分光測色計CM−3600A(コニカミノルタセンシング製)を用い、透過法 光源D−65 N=3の平均値で評価した。
結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、多価金属化合物含有層を設けなかった以外は同様に評価用積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例2
比較例1において、グリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)の代わりに、アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液10部を配合以外は、同様に評価用積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2017036402
中間層を多価金属化合物を含有させた実施例1は耐水ブロッキング性に優れ、耐黄変性にも優れるものであった。一方、多価金属化合物を配合しなかった比較例1は耐水ブロッキングし得に劣り、比較例2は、耐黄変性に劣るものであった。
本発明の製造方法により得られた架橋構造体は、耐水ブロッキング性に優れ、耐黄変性に優れることから、各種基材に対するコーティング層、特に感熱記録媒体の保護層として極めて好適である。

Claims (4)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂の架橋構造体(A)の製造方法において、
    アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(a1)とグリオキシル酸のアルカリ金属塩(a2)との反応物(a)に、多価金属化合物(a3)を反応させることを特徴とする架橋構造体(A)の製造方法。
  2. 多価金属化合物(a3)が、アルカリ土類金属化合物(a3−1)又はアルミニウム族元素化合物(a3−2)であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法により得られる架橋構造体(A)を含有してなることを特徴とする感熱記録媒体用保護層。
  4. 請求項3記載の保護層を少なくとも一層有することを特徴とする感熱記録媒体。
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