JP6965650B2 - 樹脂組成物、接着剤、偏光板用接着剤及びそれを用いた偏光板 - Google Patents
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Description
また、かかる接着剤として耐水接着性や耐水性が求められる場合には、適宜架橋剤を併用することが一般的である。しかしながら、架橋剤が配合されたPVA系樹脂組成物の水溶液は、使用環境や保存環境によっては経時で架橋が進行するため粘度が上昇し、最終的にはゲル化して塗工が困難となる可能性があり、粘度安定性も重要な特性である。
偏光フィルムとしては高ケン化度のPVA系樹脂中にヨウ素などの二色性材料が分散、吸着され、延伸後、あるいは延伸と同時にホウ酸などの架橋剤によって架橋された一軸延伸フィルムが広く用いられている。
このPVA系樹脂の一軸延伸フィルムを用いた偏光フィルムは、高湿度下において収縮しやすく、通常は、少なくとも一方の面、望ましくは両面に保護フィルムを貼り合わせることで耐湿性や強度を補い、これらを合わせて偏光板として用いられている。
かかる保護フィルムは、接着剤によって偏光フィルムと貼り合わされるが、かかる接着剤を構成する接着剤組成物としては、親水性表面をもつ偏光フィルムに対する接着性の点から、PVA系樹脂を主体とするものが用いられている。
また、偏光板用接着剤として用いられるポリビニルアルコール系樹脂としてアセトアセチル基含有PVA系樹脂を用いること、およびこれに架橋剤を併用することが提案されており(例えば、特許文献2参照。)、かかる特許文献2には、架橋剤として多数の化合物とともに、グリオキシル酸塩や塩基性基と酸性基を有するアミノ酸類が例示されている。
本発明はこのような背景下において、長時間水に浸漬しても接着性が低下しない、長期耐水接着性に優れる樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明で用いられる活性メチレン基を有する変性基含有PVA系樹脂(以下、活性メチレン基含有PVA系樹脂と略記することがある。)(A)について説明する。
本発明でいう活性メチレン基とは、例えば、カルボニル基に隣接するメチレン基のように、酸性度が高められたメチレン基を示すものである。すなわちメチレン基とカルボニル基との間で共鳴安定化された部分に架橋反応が起こるのである。
上記のような活性メチレン基含有PVA系樹脂(A)としては、例えば、ケトン、カルボン酸またはカルボン酸エステル等のカルボニル基とメチレン基が隣接した構造を有する変性基を有するPVA系樹脂であり、具体的には、例えば、アセトアセチル基やジアセトン基を有するPVA系樹脂が挙げられる。
なかでも、アセトアセチル基含有PVA系樹脂(以下、AA化PVA系樹脂と略記することがある。)(A1)や、ジアセトンアクリルアミド構造単位含有PVA系樹脂が好ましく、更には耐水性の点でAA化PVA系樹脂(A1)が好ましい。
なお、上記平均重合度は、JIS K 6726に準拠して測定される。
かかるケン化度が低すぎると、水溶液とすることが困難になったり、水溶液の安定性が低下したり、得られる接着剤の耐水性が低下する傾向がある。
なお、上記ケン化度は、JIS K 6726に準拠して測定される。
かかる含有量が少なすぎると、耐水性が低下したり、十分な架橋速度が得られなくなる傾向があり、逆に多すぎると、水溶性が低下したり、水溶液の安定性が低下する傾向がある。
次に、本発明で好ましく用いられるAA化PVA系樹脂(A1)について説明する。
本発明で用いられるAA化PVA系樹脂(A1)は、PVA系樹脂の主鎖に直接、あるいは酸素原子や連結基を介してアセトアセチル基(AA基)が結合したもので、例えば、一般式(1)で表されるAA基を有する構造単位を含むPVA系樹脂が挙げられる。
なお、かかるAA化PVA系樹脂(A1)は、AA基を有する構造単位以外にビニルアルコール構造単位を有し、更に必要に応じて未ケン化部分のビニルエステル構造単位を有する。
なお、上記平均重合度は、JIS K6726に準拠して測定される。
なお、上記ケン化度は、JIS K6726に準拠して測定される。
かかるAA化PVA系樹脂(A1)以外のPVA系樹脂としては、未変性のPVA系樹脂や、ビニルエステル系モノマーと共重合性を有する各種モノマーを共重合して得られた各種変性PVA系樹脂を挙げることができる。
本発明で用いられるグリオキシル酸塩(B)について説明する。
本発明で用いられるグリオキシル酸塩(B)は活性メチレン基含有PVA系樹脂(A)と架橋反応するものである。
かかるグリオキシル酸塩(B)としては、グリオキシル酸の金属塩やアミン塩などが挙げられ、金属塩としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅などの遷移金属、その他の亜鉛、アルミニウムなどの金属とグリオキシル酸の金属塩、また、アミン塩としては、アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミンなどのアミン類とグリオキシル酸の塩が挙げられる。
特に、耐水性に優れる接着剤が得られる点から金属塩が好ましく、中でもアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩が好ましく用いられ、特に好ましくは耐水性の点からアルカリ金属塩、殊にナトリウム塩であるグリオキシル酸ナトリウム(B1)が好ましく用いられる。
また、(2)の方法も一般的に水中で行われ、(1)の方法と同様にしてグリオキシル酸塩を得ることができる。なお、(2)の方法において用いられるグリオキシル酸より解離定数が大きい酸の塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム等の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属塩を挙げることができる。
次に、本発明に用いられるアミノ基および酸基を含有する化合物(C)について説明する。
アミノ基および酸基を含有する化合物(C)としては、例えば、タウリン、アミノメタンスルホン酸、3−スルホプロピルアミン、スルファニル酸、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸、1−アミノナフタレン−2−スルホン酸、1,4−フェニレンジアミン−2−スルホン酸、1,3−フェニレンジアミン−4−スルホン酸、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチル−4−ベンゼンスルホン酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、2−アミノフェノール−4−スルホン酸2−アミノナフタレン−6,8−ジスルホン酸、2,5−ジクロロスルファニル酸、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸2−アミノ−4−クロロフェノール−6−スルホン酸、2−フェニルアミノ−5−アミノベンゼンスルホン酸、3,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸、3−メチル−4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4−クロロベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ニトロベンゼンスルホン酸、3−(4−アミノ−3−メトキシフェニルアゾ)ベンゼンスルホン酸、3,5−ジアミノ−2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸3,5−ジアミノ−4−メチルベンゼンスルホン酸、4−アミノ−5−ヒドロキシ−1,7−ナフタレンジスルホン酸4−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、4−アセトアミド−2−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノアゾベンゼン−3−スルホン酸、5−アミノ−6−ヒドロキシ−3−ニトロベンゼンスルホン酸、5−アミノ−2−クロロトルエン−4−スルホン酸、5−アミノ―2−メチルベンゼンスルホン酸、5−アミノ−2−エトキシベンゼンスルホン酸、6−アミノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸、6−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸、6−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、6−アミノ−1,3−ナフタレンジスルホン酸、7−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、8−アミノ−1−ヒドロキシ−3.6−ナフタレンジスルホン酸N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、p−トルイジン−2−スルホン酸、p−アニシジン−2−スルホン酸、p−アニシジン−3−スルホン酸、O−アニシジン−5−スルホン酸などのアミノ基を有するスルホン酸化合物(C1)や、アルギニン、アラニン、プロリン、システイン、リジン、スレオニン、アスパラギン、フェニルアラニン、セリン、メチオニン、グリシン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、シスチン、テアニンなどのアミノ基とカルボン酸化合物(アミノ酸)やが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐水性の点からアミノ基を有するスルホン酸化合物(C1)が好ましく、特にタウリンが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、グリオキシル酸塩(B)とアミノ基および酸基を含有する化合物(C)に加えて、その他の架橋剤を配合しても良く、例えば、水溶性チタニウム化合物や水溶性ジルコニウム化合物もしくは水溶性アルミニウム化合物等に代表されるような多価金属化合物、硼酸や硼砂といったホウ素化合物、アミン化合物(例えば、ジアミン化合物、ポリアミン化合物、ポリアリルアミン等)、シラン化合物、アルデヒド基含有化合物(例えば、ジメトキシエタナール、グルタルアルデヒド、グリオキシル酸およびそのヘミアセタール体やアセタール体などの誘導体等)、チオール化合物、イソシアネート化合物、ポリイソシアナート化合物(例えば、大日本インキ化学工業社製「ハイドラン アシスター C1」等)、ブロックイソシアナート化合物(例えば、ケトオキシムブロック物、フェノールブロック物等)、水溶性または水分散性のオキセタン樹脂または化合物、ポリエチレンイミン等を用いることができる。これらは単独で用いても二種類以上を組み合わせて用いても良い。
本発明の樹脂組成物は、活性メチレン基含有PVA系樹脂(A)とグリオキシル酸塩(B)とアミノ基および酸基を含有する化合物(C)を含有するものであり、活性メチレン基含有PVA系樹脂(A)100重量部に対して、グリオキシル酸塩(B)の含有量は、0.1〜20重量部、特には1〜10重量部、更には2〜8重量部であることが好ましく、アミノ基および酸基を含有する化合物(C)の含有量は、1〜100重量部、特には10〜70重量部、更には20〜60重量部であることが好ましい。グリオキシル酸塩(B)の含有量が多すぎても少なすぎても長期耐水接着性が低下する傾向があり、アミノ基および酸基を含有する化合物(C)の含有量が多すぎても少なすぎても長期耐水接着性が低下する傾向がある。
かかるアルコール系溶剤の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数が1〜3である低級アルコールを挙げることができ、中でも最も沸点が低いメタノールが好適に用いられる。
また、同様に各種添加剤として、例えば、消泡剤、レベリング剤、着色剤、染料、顔料、蛍光増白剤、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤、熱安定化剤、界面活性剤、乾燥剤、消臭剤、抗菌剤、防腐剤、消泡剤等を含有させることができる。
かかる接着剤組成物を偏光フィルムあるいは保護フィルム上に塗工するにあたっては、ロールコーター法、エアードクター法、ブレードコーター法、噴霧法、浸漬法や、偏光フィルムと保護フィルムを貼り合わせる直前に、該フィルム間に適量供給して流し込んだ後、両者を貼り合わせる等の公知の方法を用いることができる。
貼り合わせ、および圧着には、例えば、ロールラミネーターなどを用いることができ、その圧力は0.1〜10MPaの範囲から選択される。また、加熱乾燥条件としては、通常5〜150℃、特に30〜120℃において、10秒〜60分、さらには30秒〜30分、特に1分〜20分の条件で行われる。
本発明で用いられる偏光子としては、特に制限はなく、公知のものを使用することができる。
例えば、(i)PVA系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物系フィルム等のビニルアルコール系樹脂フィルムに、ヨウ素や二色性色素などの二色性材料を吸着させて一軸延伸したもの(例えば、特開2001−296427号公報、特開平7−333426号公報参照。)、(ii)上記(i)において二色性材料とともに液晶性を有する複屈折材料をビニルアルコール系樹脂フィルム中に有するもの(例えば、特開2007−72203号公報参照。)、(iii)二色性材料を含有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを一軸延伸したもの(例えば、特開2001−356213号公報参照。)、(iv)PVA系樹脂やエチレン−ビニルアルコール系樹脂を脱水あるいは脱酢酸して連続するポリエン構造を導入し、これを延伸して得られるポリエン系フィルム(例えば、特開2007−17845号公報参照。)、などを挙げることができる。
中でも、偏光特性が優れる点から、PVA系フィルムにヨウ素が吸着された一軸延伸フィルムが好適である。
また、偏光子の水分率については、通常15重量%以下であり、好ましくは14重量%以下、特に好ましくは0.2〜13重量%である。
本発明で用いられる保護フィルムは、偏光子の少なくとも一方の面、好ましくは両面に貼り合わせることで、偏光子の問題点である高湿度下での耐久性不足を補うことができるものである。
さらに、本発明で用いられる保護フィルムに求められる特性としては、透明性、機械強度、熱安定性、水分遮蔽性、光学的等方性などを挙げることができる。
また、その他の材料として、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系樹脂、(含フッ素)ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
なお、上述の各種表面処理法を併用することも可能である。
また、帯電防止剤を保護フィルム表面に塗布あるいはフィルム中に含有させたものも好ましく用いられる。
さらに、位相差板や視野角拡大フィルムなどの、各種光学機能フィルムを、積層することも可能である。
本発明の偏光板は、偏光フィルムと保護フィルムを本発明の樹脂組成物を用いて接着してなるものであり、偏光フィルムの少なくとも一方の面、好ましくは両面に保護フィルムが設けられる。
かくして、得られた偏光板は、長時間水に浸漬しても接着剤層が溶出しないといった耐水接着性に優れるものであり、特に過酷な条件下で用いられる表示装置などに適用することができるものである。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
(1)AA化PVA系樹脂(A1)の作製
温度調節付きリボンブレンダーに、粉末状の未変性PVA(平均重合度1200、ケン化度99.2モル%、平均粒子径200μm)を3600部仕込み、これに酢酸1000部を加えて膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温した後、ジケテン550部を3時間かけて滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄することによりAA化PVA系樹脂(A1)を作製した。AA化度は5.3モル%、ケン化度および平均重合度は原料である未変性PVAの通りであった。
上記(1)で得られたAA化PVA系樹脂(A1)の4%水溶液100部、グリオキシル酸塩(B)として、グリオキシル酸ナトリウム(B1)の4%水溶液4部、アミノ基および酸基を含有する化合物(C)としてタウリン(C1)(キシダ化学社製)の4%水溶液50部を混合し、樹脂組成物水溶液を作製した。
重合度2600、ケン化度99.8モル%のPVA系樹脂からなる厚さ50μmのPVAフィルムを30℃の水中に浸漬し、ついでヨウ素0.2g/L、ヨウ化カリウム20g/Lを含有する30℃の染色液に浸漬・延伸、さらにホウ酸50g/L、ヨウ化カリウム50g/Lを含有する53℃のホウ酸処理液に浸漬・延伸して、延伸倍率4.0倍、厚さ28μmの偏光フィルムを得た。
上記(3)で得られた偏光フィルムに、上記(2)で得られた樹脂組成物水溶液を塗工し、その上から厚さ40μmのトリアセチルセルロースからなる保護フィルムを貼り合わせ、0.25MPaの圧力をかけてラミネートし、80℃で5分間乾燥して偏光板を得た。
なお、かかるトリアセチルセルロースからなる保護フィルムの水の接触角は、接触角計(協和界面科学社製)を用い、23℃、50%RHの雰囲気下、液滴法にて測定(n=10の平均値)で測定したところ、42度であった。
10%PVOH水溶液を作製し、所定量の添加剤水溶液を加えて10%濃度混合液を作製した。この10%溶液を10cm×10cmの大きさの枠に13g流し込み、理論厚み100μmのキャストフィルムを作製し、23℃50%RHで3日間静置した。
〔ポットライフ〕
上記(2)で得られた樹脂組成物水溶液を、23℃50%RHの恒温恒湿室にて静置した。7日後の粘度をB型粘度計(BROOKFIELD RHEOMETER DV3T)にて測定し、水溶液粘度が初期の2倍になるまでの時間をその接着剤のポットライフとした。
得られた偏光板から、偏光フィルムの延伸方向を長辺として60mm×40mmのサンプルを切り出し、ガラスプレートに両面テープで貼り付け、評価用サンプルとした。かかる評価用サンプルを23℃の水に30日間浸漬し、接着層の変化を目視で観察し、以下のように評価した。結果を表1に示す。
○・・剥離箇所なし
×・・剥離箇所あり
上記(5)で得られたキャストフィルムを紙の枠にホッチキスで止めて、乾燥器中に吊り下げて80℃5分で熱処理した。4cm×4cmの大きさに切りだし、23℃の水中に1日間浸漬させた。水から取り出した直後のフィルムの大きさを定規で計測し、面積膨潤率を算出した。面積膨潤率の計算式は以下の通りである。
面積膨潤率(%)= 100×(水浸漬後のフィルム面積)/(水浸漬前のフィルム面積)
実施例1において、タウリン(C1)を配合しなかった以外は実施例1と同様に偏光板を作製し、同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、グリオキシル酸ナトリウム(B1)を配合しなかった以外は実施例1と同様に偏光板を作製し、同様に評価した。結果を表1に示す。
一方、アミノ基および酸基を含有する化合物(C)を含有しなかった比較例1は、長期耐水性接着性試験において接着面に剥がれが生じ、これは接着層の膨潤が大きいためであると推測される。
Claims (6)
- 活性メチレン基を有する変性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、グリオキシル酸塩(B)及びにアミノ基および酸基を含有する化合物(C)を含有し、グリオキシル酸塩(B)の含有量が、活性メチレン基を有する変性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜20重量部であり、アミノ基および酸基を含有する化合物(C)の含有量が、活性メチレン基を有する変性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して、1〜100重量部であり、アミノ基および酸基を含有する化合物(C)が、タウリンであることを特徴とする樹脂組成物。
- 活性メチレン基を有する変性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A1)であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
- アミノ基および酸基を含有する化合物(C)の含有量が、グリオキシル酸塩(B)1重量部に対して、1〜20重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかの樹脂組成物を含有することを特徴とする接着剤。
- 請求項1〜3のいずれかの樹脂組成物を含有することを特徴とする偏光板用接着剤。
- 偏光フィルムと保護フィルムが請求項5記載の偏光板用接着剤を用いて接着されていることを特徴とする偏光板。
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