JP4656522B2 - 耐久性が向上した偏光板 - Google Patents
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Description
(1)1μm以上の親水性樹脂層を2層以上積層してなる偏光板であって、積層している該親水性樹脂層のすべてに架橋剤を含有し、少なくとも1層以上に二色性色素を含有することを特徴とする偏光板、
(2)架橋剤がホウ素化合物である親水性樹脂層を1層以上設けられていることを特徴とする(1)に記載の偏光板、
(3)環境試験に暴露する側の親水性樹脂層よりも、環境試験に暴露しない側の親水性樹脂層の方が二色性色素の含有量が高いことを特徴とする(1)又は(2)に記載の偏光板、
(4)環境試験に暴露する側の親水性樹脂層の方が、環境試験に暴露しない側の親水性樹脂層よりも架橋剤の含有量が高いことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の偏光板、
(5)環境試験で暴露する側に二色性色素を含まず架橋剤のみを含む親水性樹脂層が少なくとも1層以上設けられており、該樹脂層の内側に二色性色素および架橋剤が含有している親水性樹脂層が少なくとも1層以上設けられていることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の偏光板、
(6)親水性樹脂層の少なくとも2層以上がフィルムであることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の偏光板、
(7)架橋剤がホウ酸であることを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の偏光板、
(8)架橋剤を含有している樹脂層の少なくとも1層以上の親水性樹脂層がポリビニルアルコール系樹脂層であることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の偏光板、
(9)二色性色素がヨウ素であることを特徴とする(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の偏光板、
(10)架橋剤を含有している親水性樹脂層を積層してなる積層樹脂層の少なくとも片面、もしくは両面に保護層が設けられており、該保護層がトリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする(1)乃至(9)のいずれか一項に記載の偏光板、
(11)(1)乃至(10)のいずれか一項に記載の偏光板を設けたことを特徴とする液晶表示装置、
に関する。
本発明は、1μm親水性樹脂層を2層以上積層してなる偏光板であって、積層している親水性樹脂層のすべてに架橋剤を含有し、少なくとも1層以上に二色性色素を含有させ偏光素膜を形成させる。親水性樹脂層を形成する親水性樹脂は特に限定しないが、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、アミロース系樹脂、デンプン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸塩系樹脂などが挙げられる。二色性色素を含有させる場合、染色性、および、架橋性などからポリビニルアルコール系樹脂が最も好ましい。
偏光素膜を構成するポリビニルアルコール系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で作製することができる。製造方法として、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが挙げられる。酢酸ビニルに共重合する他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類又は不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%が好ましく、95モル%以上がより好ましい。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用できる。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000が好ましく、1,500〜5,000がより好ましい。
ホウ酸含有量は下記式(1)によって求める。
ホウ酸含有量(%)=(滴定量[ml]―B)xFx0.0030915x100 /0.038
(1)
この時のBは水100gを0.003N水酸化ナトリウム水溶液で滴下した時、pH=8.4になる滴下量[ml]を示す。Fは水酸化ナトリウム水溶液のファクターを示す。
ケン化度が99%以上で平均重合度が2400、膜厚40μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 商品名:VF-XS4000)を40℃の温水に2分浸漬し膨潤処理をした。膨潤処理したフィルムを、ホウ酸(Societa Chimica Larderello s.p.a.社製)28.6g/l, ヨウ素(純正化学社製)0.25g/l, ヨウ化カリウム(純正化学社製)17.7g/l, ヨウ化アンモニウム(純正化学社製)1.0g/lを含有した水溶液に30℃で2分間浸漬してヨウ素、ヨウ化物処理を行った。染色して得られたフィルムを、5.0倍に延伸しながらホウ酸30.0g/lを含有した50℃の水溶液中で5分間処理を行った。そのホウ酸処理して得られたフィルムの緊張状態を保ちつつ、ヨウ化カリウム(和光純薬工業社製)50g/lに調整した水溶液で30℃で15秒間処理を行った。処理して得られたフィルムを70℃で9分間乾燥処理を行った。得られた偏光素膜のホウ酸含有量は15.6%、膜厚は14.5μmであった。
ケン化度が99%以上で平均重合度が2400、膜厚40μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 商品名:VF-XS4000)を40℃の温水に2分間浸漬し膨潤処理をした。膨潤処理したフィルムを、ホウ酸(Societa Chimica Larderello s.p.a.社製)80g/lを含有した水溶液に55℃で5分浸漬して架橋剤処理を行った。そのホウ酸処理して得られたフィルムを70℃で9分間乾燥処理を行い、架橋剤を含有する親水性樹脂層の一つとなるフィルムの作製を行った。得られたフィルムのホウ酸濃度は29.45%、膜厚は35.4μmであった。
実施例1において、架橋剤を含有する親水性樹脂層を作製するにあたり、PVAを処理するホウ酸5g/lを含有した水溶液に40℃で5分処理し、架橋剤を含有する親水性樹脂層となるPVAフィルムのホウ酸含有量を20.12%、膜厚36.1μmとした以外は同様にサンプル作製を行い、湿熱試験を適用し、環境試験を提供する前と後での透過率および偏光度を測定した。
実施例1において、偏光素膜のみにTACで両面をラミネートした以外は同様に、サンプルの作製を行い、湿熱試験を適用し、環境試験を適用する前と後での透過率および偏光度を測定した。
実施例1において、膜厚75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 商品名:VF-XS7500)を用いて偏光素膜を作製し、偏光素膜のみにTACで両面をラミネートした以外は同様に、サンプルの作製を行い、湿熱試験を適用し、環境試験を適用する前と後での透過率および偏光度を測定した。用いた偏光素膜のホウ酸濃度は18.66%、膜厚は31.1μmであった。
実施例1において、架橋剤を含有する親水性樹脂層となるフィルムの作製において、親水性樹脂層であるポリビニルアルコールフィルムを水のみで膨潤させ(架橋剤であるホウ酸を含有処理させないで)、乾燥処理を行い、ホウ酸濃度は0%、膜厚は38.1μmの親水性樹脂層を形成させること以外は同様にサンプルの作製を行い、湿熱試験を適用し、環境試験を適用する前と前後での透過率および偏光度を測定した。
Claims (11)
- 保護層(A)、接着層、親水性樹脂層(A)、接着層、親水性樹脂層(B)、接着層、保護層(B)、粘着層の順に積層した偏光板であって、環境試験に暴露される保護層(A)および保護層(B)がトリアセチルセルロースであり、親水性樹脂層(A)と親水性樹脂層(B)が1μm以上の親水性フィルムによって形成され、親水性樹脂層(A)及び(B)が架橋剤を含有し、少なくとも1層にニ色性色素を含有することを特徴とする偏光板。
- 保護層(A)、接着層、親水性樹脂層(A)、接着層、親水性樹脂層(B)、接着層、親水性樹脂層(C)、接着層、保護層(B)、粘着層の順に積層した偏光板であって、環境試験に暴露される保護層(A)および保護層(B)がトリアセチルセルロースであり、親水性樹脂層(A)、親水性樹脂層(B)及び親水性樹脂層(C)が1μm以上の親水性フィルムによって形成され、親水性樹脂層(A)〜(C)が架橋剤を含有し、少なくとも1層にニ色性色素を含有することを特徴とする偏光板。
- 前記親水性樹脂層(A)よりも、前記親水性樹脂層(B)の方がニ色性色素の含有量が高いことを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
- 前記親水性樹脂層(A)および(C)よりも前記親水性樹脂層(B)の方にニ色性色素が多いことを特徴とする請求項2に記載の偏光板。
- 前記親水性樹脂層(A)の方が、前記親水性樹脂層(B)よりも架橋剤が多いことを特徴とする請求項1又は3に記載の偏光板。
- 前記親水性樹脂層(A)および(C)に前記親水性樹脂層(B)と同等もしくはそれ以上の架橋剤が含有していることを特徴とする請求項2又は4に記載の偏光板。
- 環境試験で暴露する側にニ色性色素を含まず架橋剤のみを含む親水性樹脂層が少なくとも1層以上設けられており、該樹脂層の内側にニ色性色素および架橋剤が含有している親水性樹脂層が少なくとも1層以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至6にいずれか一項に記載の偏光板。
- 架橋剤がホウ酸であることを特徴とする請求項1または7いずれか一項に記載の偏光板。
- 架橋剤を含有している樹脂層の少なくとも1層以上の親水性樹脂層がポリビニルアルコール系樹脂層であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光板。
- ニ色性色素がヨウ素であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の偏光板。
- 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の偏光板を設けたことを特徴とする液晶表示装置。
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