JP2010149305A - インクジェット記録用媒体、インク受容層形成用塗工液、およびインクジェット記録用媒体の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用媒体、インク受容層形成用塗工液、およびインクジェット記録用媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐変色性と耐水性に優れたインク受容層を有するインクジェット記録用媒体、および、常温と加熱時のゲル化速度の差が大きく、常温では安定で、加熱することによって速やかにゲル化するインク受容層形成用塗工液を提供すること。
【解決手段】 支持基材上にアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物を含有するインク受容層を有するインクジェット記録用媒体、および、アセト酢酸エステル基含有高分子化合物、グリオキシル酸塩、および水を含有するインク受容層形成用塗工液。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持基材上にインク受容層を有するインクジェット記録用媒体に関し、さらに詳しくは、インク受容層の耐水性、耐変色性に優れるインクジェット記録用媒体に関する。
また、支持基材上に塗工した塗工液をゲル化させた後、乾燥させるインク受容層の形成方法に好適なインク受容層形成用塗工液、およびかかる塗工液を用いたインクジェット記録用媒体の製造方法に関する。
インクジェット記録方式は、インクの小滴をノズルより飛翔させ、記録用媒体の表面に着弾、定着させることによって文字、画像等の記録を行う方式で、フルカラー印刷が容易、ランニングコストが安い、消費電力が小さい、印刷時の騒音が少ない、などの多くの利点から、家庭やオフィスなどのプリンターとして多用されている。
また、インクジェットプリンターの普及に伴い、その印刷にはインクジェット専用紙が用いられるようになり、写真画像の印刷に適した光沢タイプのものから、ドキュメントの印刷に好適なマットタイプのものまで、多種多様のものが市場に出回っている。
かかるインクジェット専用紙のインク受容層は、無機微粒子によって形成された空隙にインクを吸収する空隙型と、高分子がインクを吸収して膨潤する膨潤型とに大別でき、近年では、インク吸収性(吸収量、吸収速度)に優れる空隙型が主流となっている。
かかる空隙型のインクジェット記録用媒体におけるインク受容層は、無機微粒子とそのバインダー樹脂を主成分としており、バインダー樹脂としては、インクジェット記録において広く用いられる水性インクとの親和性と、無機微粒子のバインダー力に優れるポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールをPVAと略記する。)が主として用いられている。
かかるPVA系樹脂を無機微粒子のバインダーとして含有するインク受容層は、通常、支持基材上にPVA系樹脂、無機微粒子、およびその他の成分を含有する水性塗工液を塗布し、加熱乾燥によって水分を除去して形成される。
ところが、インクジェット記録用媒体におけるインク受容層は比較的厚く、乾燥に長時間を要するため、その過程で乾燥機中の気流の影響により風紋状の模様が生じて光沢性が低下したり、層厚が不均一になったりしやすく、また、乾燥速度の不均一により、ひび割れが生じる場合があった。
このようなインク受容層の表面欠陥を防止するために、PVA系樹脂に対する架橋能を有する架橋剤を併用し、塗工層を一旦ゲル化させ、流動性を無くしてから乾燥させる方法が開発された。
例えば、PVA系樹脂とホウ酸類を含有する塗工液を支持基材上に塗布した後、これを冷却して塗工層をゲル化させ、その後、加熱乾燥させる方法が広く用いられている。
しかしながら、PVA系樹脂のホウ酸類によるゲル化は、系の冷却を必要とするため、生産性の向上や製造コストの削減が困難であった。
そこで、常温あるいは加熱することでゲル化が進行する架橋系として、ケト基を有する変性PVA系樹脂を用い、架橋剤としてヒドラジド基を分子内に2個以上有する化合物を用いる方法、およびかかる方法を用いる、高い光沢を有し、インク吸収性、耐水性に優れ、折り割れなどの問題がないインクジェット用記録媒体が提案された。(例えば、特許文献1参照。)
特開2005−145043号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録用媒体について本発明者らが検討したところ、インク受容層が保存環境や使用環境によっては経時で着色する傾向が認められた。また、かかるインク受容層は過酷な条件下での耐水性の点で、さらなる改善の余地があることが判明した。
また、特許文献1に記載の架橋系を用いたインク受容層形成用塗工液の場合、常温でのゲル化速度が大きいことから、混合後のポットライフが短く、通常は、支持基材に塗工する直前に混合し、すばやく塗工する必要があるため、PVA系樹脂と架橋剤とが均一に混合されず、特性が不均一になる可能性があった。したがって、塗工層をゲル化した後乾燥させるインク受容層の形成法において、たとえば常温ではゲル化の進行が遅く、加熱することによって速やかにゲル化するようなPVA系樹脂と架橋剤との組合せを用いることが望ましい。
すなわち本発明は、耐変色性と耐水性に優れたインク受容層を有するインクジェット記録用媒体の提供を目的とするものである。
また、常温と加熱時のゲル化速度の差が大きく、常温では安定で、加熱することによって速やかにゲル化するインク受容層形成用塗工液の提供を目的とするものである。
本発明者は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、支持基材上にアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(以下、AA化PVA系樹脂と略記する。)のグリオキシル酸塩類による架橋物を含有するインク受容層を有するインクジェット記録用媒体によって本発明の第一の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
また、AA化PVA系樹脂、グリオキシル酸塩、および水を含有するインク受容層形成用塗工液によって本発明の第二の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
本発明において、グリオキシル酸塩はAA化PVA系樹脂の架橋剤として機能するものであり、その架橋構造、すなわちAA基とグリオキシル酸塩との反応によって得られる構造は下記の通りであると推測される。なお、下記式はアルカリ金属のような一価金属の場合を代表的に例示しているが、アルカリ土類金属のような多価金属の場合、他の架橋構造、あるいはフリーのグリオキシル酸と金属を共有している場合がある。
Figure 2010149305
すなわち、本発明のインクジェット記録用媒体の特徴は、かかる架橋構造が水に対して極めて強固であることと、着色を生じる構造変化などがおきないことによって得られたものである。
また、本発明のインク受容層形成用塗工液は、AA化PVA系樹脂とグリオキシル酸塩の架橋反応速度が温度変化に対して敏感であることを利用したものである。
本発明のインクジェット記録用媒体は、保存時の経時着色が少なく、また、耐水性に優れるという特徴を有するものである。
また、本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層形成用塗工液は、常温付近の低温では安定であるのに対し、高温でのゲル化速度が速く、温度によるゲル化速度の変化率が大きいことから、塗工液のポットライフが長く、その間に塗工液の均一性を向上させることが可能であり、さらに加熱乾燥につながる一連の工程で速やかにゲル化がおこるため、工程の短縮も容易である。
よって、インク受容層形成用塗工液を支持基材上に塗工してゲル化させた後、乾燥乾燥させるというインクジェット記録用媒体の製造方法に対して、極めて好適である。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
本発明のインクジェット記録用媒体は、AA化PVA系樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物を含有するインク受容層を支持基材上に有するものであり、かかるインク受容層は、AA化PVA系樹脂、グリオキシル酸塩、および水を含有するインク受容層形成用塗工液を支持基材上に塗工、乾燥して得ることができる。
以下、各順に説明する。
〔AA化PVA系樹脂〕
まず、本発明に用いられるAA化PVA系樹脂について説明する。
本発明に用いるAA化PVA系樹脂とは、側鎖にアセト酢酸エステル基を有するPVA系樹脂である。
かかるAA化PVA系樹脂の製造法としては、特に限定されるものではないが、例えば、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVA系樹脂が得られることから、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。以下、かかる方法について説明する。
原料となるPVA系樹脂としては、一般的にはビニルエステル系モノマーの重合体のケン化物又はその誘導体が用いられ、かかるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済性の点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、ビニルエステル系モノマー、およびこれと共重合性を有するモノマーとの共重合体のケン化物等を用いることもできる。かかる共重合モノマーとしては、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩;アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、等のビニル化合物;酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類;塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
更に、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレン基含有モノマー;N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー等も挙げられる。
なお、かかる共重合モノマーの導入量はモノマーの種類によって異なるため一概にはいえないが、通常は全構造単位の10モル%以下、特には5モル%以下であり、多すぎると水溶性が損なわれたり、架橋剤との相溶性が低下したりする場合があるため好ましくない。
又、ビニルエステル系モノマーおよびその他のモノマーを重合、共重合する際の重合温度を100℃以上にすることにより、PVA主鎖中に異種結合である1,2−ジオール結合を1.6〜3.5モル%程度導入したものを使用することが可能である。
上記ビニルエステル系モノマーの重合体および共重合体をケン化して得られるPVA系樹脂とジケテンとの反応によるアセト酢酸エステル基の導入には、PVA系樹脂とガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVA系樹脂に予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下でガス状または液状のジケテンを噴霧、反応するか、またはPVA系樹脂に有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
上記の反応を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置が用いられる。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
かくして得られるAA化PVA系樹脂の平均重合度は、その用途によって適宜選択すればよいが、通常、300〜4000であり、特に400〜3500、さらに500〜3000のものが好適に用いられる。かかる平均重合度が小さすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られなくなる傾向があり、逆に大きすぎると、水溶液として使用した場合に、その粘度が高くなりすぎ、基材への塗工が困難になるなど、各種工程への適用が難しくなる傾向がある。
また、本発明に用いられるAA化PVA系樹脂のケン化度は、通常、80モル%以上であり、さらには85モル%以上、特には90モル%以上ものが好適に用いられる。かかるケン化度が低い場合には、水溶液とすることが困難になったり、水溶液の安定性が低下したり、得られる架橋高分子の耐水性が不充分となる傾向がある。なお、平均重合度およびケン化度は原料として用いたPVA系樹脂に依存するもので、JIS K6726に準じて測定される。
また、AA化PVA系樹脂中のアセト酢酸エステル基含有量(以下AA化度と略記する。)は、通常、0.1〜20モル%であり、さらには0.2〜15モル%、特には0.3〜10モル%であるものが一般的に広く用いられる。かかる含有量が少なすぎると、耐水性が不充分となったり、十分なゲル化速度が得られなくなる傾向があり、逆に多すぎると、水溶性が低下したり、水溶液の安定性が低下する傾向がある。
また、本発明においては、AA化PVA系樹脂は、水酸基平均連鎖長が10以上のものが通常用いられ、さらには15以上のものが好適に用いられる。かかる水酸基連鎖長が短すぎると得られる架橋反応物の耐水性が低下する傾向がある。
かかる水酸基平均連鎖長およびその測定方法に関しては、「ポバール」(発行所:高分子刊行会、248ページ、1981)およびMacromolecules,Vol.10,p532(1977)に詳述されている。
本発明においては、PVA系樹脂のすべてがAA化PVA系樹脂であることが好ましいが、AA化PVA系樹脂以外のPVA系樹脂が併用されていてもよく、その含有量は通常20重量%以下であり、特に10重量%以下であることが好ましい。
かかるAA化PVA系樹脂以外の各種のPVA系樹脂の例としては、未変性PVA系樹脂や、先にAA化PVA系樹脂の原料として列記した各種モノマーを用いた変性PVA系樹脂を挙げることができる。
また、本発明のAA化PVA系樹脂には、製造工程で使用あるいは副生した酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属の酢酸塩(主として、ケン化触媒として用いたアルカリ金属水酸化物とポリ酢酸ビニルのケン化によって生成した酢酸との反応物等に由来)、酢酸などの有機酸(PVA系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入する際の、ジケテンとの反応時にPVAに吸蔵させた有機酸等に由来)、メタノール、酢酸メチルなどの有機溶剤(PVA系樹脂の反応溶剤、AA化PVA製造時の洗浄溶剤等に由来)が一部残存していても差し支えない。
〔グリオキシル酸塩〕
次に、本発明においてAA化PVA系樹脂の架橋剤として用いられるグリオキシル酸塩について説明する。
かかるグリオキシル酸塩としては、グリオキシル酸のアルカリ金属塩、グリオキシル酸のアルカリ土類金属塩、グリオキシル酸のアミン塩等が挙げられ、好ましくは、グリオキシル酸のアルカリ金属、およびアルカリ土類金属塩が用いられる。かかるアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウムなどを代表的なものとして挙げることができる。
特に、本発明においては、架橋構造に導入されるカルボン酸塩基の親水性がカルボン酸基と比較して小さいことが架橋高分子を含有するインク受容層の耐水性の向上に寄与しているものと考えており、グリオキシル酸塩としても、より水への溶解度が小さいもの、すなわち水との親和性が低いものが好ましく、具体的には、23℃における水への溶解度が0.01〜100%、特に0.1〜50%、さらに0.5〜20%のものが好ましく用いられる。具体的に、水への溶解度が小さいグリオキシル酸塩としては、例えば、グリオキシル酸ナトリウム(溶解度:約17%)や、グリオキシル酸カルシウム(溶解度:約0.7%)などを挙げることができる。
グリオキシル酸塩の製造法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、(1)グリオキシル酸の中和反応による方法、(2)グリオキシル酸と酸解離定数がグリオキシル酸より大きい酸の塩との塩交換反応による方法、(3)グリオキシル酸エステルのアルカリ加水分解による方法(例えば、特開2003−300926号公報参照。)などを挙げることができる。特に、グリオキシル酸との中和反応に用いるアルカリ性化合物の水溶性が高い場合は(1)の方法が、また得られるグリオキシル酸塩の水溶性が低く、酸解離定数がグリオキシル酸より大きい酸の塩の水溶性が高い場合は(2)の方法が好ましく用いられる。
なお、(1)の方法は通常、水を媒体として行われ、グリオキシル酸とアルカリ性化合物、例えば、アルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物を水中で反応させ、析出したグリオキシル酸塩を濾別し、乾燥して製造することができる。
また、(2)の方法も一般的に水中で行われ、(1)の方法と同様にしてグリオキシル酸塩を得ることができる。なお、(2)の方法において用いられるグリオキシル酸より解離定数が大きい酸の塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム等の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属塩が挙げることができる。
なお、グリオキシル酸塩には、その製造に用いられる原料や原料に含まれる不純物、副生成物等が含まれる可能性があり、例えば、グリオキシル酸、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属の脂肪族カルボン酸塩、アルカリ土類金属の脂肪族カルボン酸塩、グリオキザール、シュウ酸、またシュウ酸塩などが含有される場合がある。
特に、原料としてグリオキシル酸を用いた場合には、そのグリオキシル酸塩を製造する際の副生成物であるグリオキザールがグリオキシル酸塩中に含有される可能性があり、かかるグリオキザールの含有量は0重量%であることが最も望ましいが、5重量%以下、特に2重量%以下、さらに1重量%以下であることが好ましい。グリオキザールの含有量が多いと、AA化PVA系樹脂と混合して得られたインク受容層形成用塗工液の安定性が低下し、ポットライフが短くなったり、得られるAA化PVA系樹脂の架橋高分子を含有するインク受容層が、その保存条件によっては経時で着色する場合がある。
また、本発明においてグリオキシル酸塩は、そのアルデヒド基が、メタノール、エタノールなどの炭素数が3以下のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの炭素数が3以下のジオール等によってアセタール化、およびヘミアセタール化された化合物を包含するものである。かかるアセタール基、およびヘミアセタール基は、水中、あるいは高温下では容易にアルコールが脱離し、アルデヒド基と平衡状態をとるため、アルデヒド基と同様に各種単量体や官能基と反応し、架橋剤として機能するものである。
本発明のインク受容層の形成に用いられるグリオキシル酸塩の量は、通常、AA化PVA系樹脂100重量部に対して0.1〜200重量部であり、特に0.5〜50重量部、さらに1〜20重量部の範囲が好ましく用いられる。
かかるグリオキシル酸塩の使用量が少なすぎると、インク受容層の耐水性が不充分となる傾向があり、逆に多すぎると、インク吸収性が阻害される傾向がある。
〔他の架橋剤〕
本発明はAA化PVA系樹脂の架橋剤としてグリオキシル酸塩を用いることを特徴とするものであるが、本発明の作用効果を阻害しない範囲であれば、AA化PVA系樹脂に対する公知の架橋剤を併用することも可能である。そのような架橋剤の例としては、チタニウム化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物等の多価金属化合物;硼酸、硼砂などのホウ素化合物;アミン化合物;アジピン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジドなどのヒドラジン化合物;シラン化合物;メチロール化メラミン、メチロール化尿素などのメチロール化合物、グリオキザール、グリオキシル酸およびそのヘミアセタール体やアセタール体などの誘導体等のアルデヒド化合物、エポキシ化合物、チオール化合物、イソシアネート化合物、エポキシ樹脂等を用いることができる。
〔他のバインダー樹脂〕
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層に用いられるバインダー樹脂としては、上述のAA化PVA系樹脂がグリオキシル酸塩による架橋物を主成分とするものであるが、本発明の目的や、インクジェット記録用媒体に求められる特性を損なわない範囲であれば、他のバインダー樹脂を併用することも可能である。
かかるバインダー樹脂は、PVA系樹脂と同様に親水性であることが求められ、また、製造時に水系で用いられることが多いことから、水溶性あるいは水分散性樹脂であることが好ましい。
具体的には、デンプン、酸化デンプン、カチオン変性デンプン等のデンプン誘導体;ゼラチン、カゼイン、等の天然系たんぱく質類;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、CMC等のセルロース誘導体;アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸等の天然高分子多糖類;ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸塩などの水溶性樹脂;SBRラテックス、NBRラテックス、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メタ)アクリルエステル樹脂系エマルジョン、塩化ビニル樹脂系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョンなどを挙げることができる。
なお、これらの他のバインダー樹脂を併用する場合、その配合量は通常バインダー樹脂全体の20重量%以下であり、特に10重量%以下であることが好ましい。かかる配合量が多すぎると、本発明の目的が充分達成されない場合がある。
〔無機微粒子〕
本願のインクジェット記録用媒体におけるインク受容層には、通常の空隙型インクジェット記録用媒体と同様、無機微粒子を含有することが好ましい実施態様である。
かかる無機微粒子としては、所望する機能に応じて公知のものを用いることができ、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、水酸化アルミニウム、ゼオライト、水酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウムなどを挙げることができる。なお、これらを2種類以上組み合せて用いることも可能である。
特に、マットタイプのインクジェット記録用媒体の場合には、非晶質シリカが好ましく用いられ、中でも、平均粒子径が1〜20μmのものが一般的であり、特に3〜10μmものが好ましく用いられる。かかる粒子径が大きすぎると空隙が大きく、粗くなるため、鮮明な画像が得られにくくなる傾向がある。
また、光沢タイプのインクジェット記録用媒体の場合には、コロイダルシリカ、気相法シリカ、湿式法シリカ、アルミナゾル、などが好ましく用いられ、その場合の粒径としては、通常、平均粒子径が3〜500nmのものが用いられ、特に3〜200nm、さらに10〜50nmのものが好ましく用いられる。かかる平均粒子径が小さすぎると、無機微粒子によって形成される空隙が小さくなりすぎて、印刷時のインクの吸収性が低下し、フェザリングなどの原因となる場合があり、逆に大きすぎると、インク受容層の平滑性が損なわれたり、光沢性が低下したりする傾向がある。
かかる無機微粒子は、AA化PVA系樹脂100重量部に対して100〜3000重量部であることが好ましく、特に200〜2000重量部、さらに300〜1500重量部の範囲が好ましく用いられる。かかる無機微粒子の含有量が多すぎると、光沢性が低下したり、インク受容層の表面強度が低下して、ヒビ割れや粉落ちが生じる場合がある。逆に、無機微粒子の含有量が少なすぎるとインク受容層における空隙容積が小さくなり、インクの吸収性が低下し、フェザリングなどの原因となる場合がある。
〔添加剤〕
本発明のインクジェット記録用媒体におけるインク受容層には、上述のバインダー樹脂、および無機微粒子以外にも、通常、インク受容層に用いられる各種添加剤を含有することが可能である。
かかる添加剤としては、例えば、一般的にインクジェット記録に用いられるアニオン性インクの定着剤として用いられるカチオン性化合物や、製造時に効果的な添加剤である無機微粒子の分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、浸透剤、および、製品の特性向上や機能性付与を目的とした添加剤である染料、顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、などを挙げることができる。
なお、かかるカチオン性化合物としては、水溶性金属化合物やカチオン性樹脂が挙げられる。かかる水溶性金属の例としては、カルシウム塩、バリウム塩、マンガン塩、銅塩、コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩などの金属塩を挙げることができる。また、カチオン性樹脂としては、ポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、などのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、第2級アミノ基、第3級アミノ基や第4級アンモニウム塩を有するアクリル重合体、ポリビニルアミン共重合体、ポリビニルアミジン共重合体、ジシアンジアミド・ホルマリン共重合体、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン共重合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また、これらを複数併用することも可能である。
また、特開2001−213045号公報に開示されている、AA化PVA系樹脂を有する塗工層を持つインクジェット記録用媒体において、かかる塗工層中に還元剤を含有させることによって耐変色性を改善するという技術を、本願発明に適用することも可能である。
〔支持基材〕
次に、本発明のインクジェット記録用媒体において用いられる支持基材について説明する。
本発明のインクジェット記録用媒体は、AA化PVA系樹脂をグリオキシル酸塩による架橋物を含有するインク受容層を支持基材上に形成してなるものである。
支持基材としては、耐水性の支持基材として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂からなるフィルム、シート、合成紙、およびこれらの熱可塑性樹脂によって表面を被覆された樹脂コート紙、金属箔が挙げられ、吸水性の支持基材として、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙などの印刷用紙、新聞用紙、剥離紙、グラシン紙、マニラボール、白ボール、布、不織布などを挙げることができる。また、ポリカーボネート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などを主成分とするプラスチック板やディスクなども使用することができる。
特に、フィルム、合成紙、樹脂コート紙、紙などの薄膜状基材を用いる場合には、その厚みは50〜250μmのものが好ましく用いられる。
なお、かかる支持基材として熱可塑性樹脂表面を持つものを用いる場合には、インク受容層形成用塗工液を塗布する前に、その接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理などを施すことが好ましい。また、同様の目的で、支持基材とインク受容層との間にプライマー層を設けることも可能である。
また、インク受容層が設けられる側の班対面には、筆記性、帯電防止性、搬送性、カール防止性などを向上させるために、各種のバックコート層を設けることが好ましい。
〔インク受容層形成用塗工液〕
以上、詳述したAA化PVA系樹脂、グリオキシル酸塩、および無機微粒子などの所望に応じて配合される添加剤を水に溶解、および分散させることによって、本発明のインク受容層形成用塗工液が得られる。かかる塗工液の調製にあたっては、予め、これらの材料を各々水に溶解、あるいは分散させておき、それを混合する方法や、AA化PVA系樹脂の水溶液を調製しておき、これにその他の材料を順次配合し、混合、溶解あるいは分散させる方法を採用することができる。
特に、無機微粒子を配合する場合には、無機粉体の液体への均一分散に適した、例えば高速ホモジナイザーなどの混合装置を用いることが好ましい。
かかるインク受容層塗工液中の総固形分は、通常、組成物全体の1〜50重量%であり、特に5〜40重量%、さらに10〜30重量%であることが好ましい。かかる総固形分が多すぎると、塗工液の粘度が高くなるため、塗工が困難になったり、塗工斑が生じやすくなる傾向があり、逆に少なすぎると、インク受容層の厚さが薄くなり、インク吸収性が不充分となって印刷濃度が低下したり表面強度が低下する傾向にあり、あるいは、複数回の塗工が必要となり、製造コスト増となる傾向がある。
本発明のインク受容層形成用塗工液は、常温付近の低温では安定であり、高温ではゲル化速度が速く、温度変化に対するゲル化速度の変化率が大きいという特徴を有するものである。そのため、塗工液のポットライフが長く、その間に塗工液中の各成分の均一性を向上させることが可能であり、さらに支持基材上に塗工された塗工液をゲル化させた後、乾燥させるというインク受容層の形成方法に好適である。
なお、かかる温度変化に対するゲル化速度の変化率は、塗工液のpHによって制御することも可能であり、通常はpHが3〜10の範囲で用いられ、特に4〜9の範囲が好適である。かかるpHが高すぎると耐変色性が低下する傾向があり、逆に低すぎると塗工機を腐蝕させる可能性が生じたり、印刷画像の変色の原因となったりする場合がある。
なお、かかる塗工液のpHの調整は、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、アンモニアなどのアミン化合物、塩酸、硫酸などの各種無機酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸などの有機酸、を適宜添加することによって行うことができる。
かくして調製された本発明のインク受容層形成用塗工液は、常温での安定性に優れるため、ポットライフが長く、また、一度に大量に製造し、使いきれずにあまったとしても、保存しておくことが可能であり、経済的にも優れている。
〔インクジェット記録用媒体〕
次に、本発明のインクジェット記録用媒体について説明する。
本発明のインクジェット記録用媒体は、支持基材上にAA化PVA系樹脂をグリオキシル酸塩による架橋物を含有するインク受容層を有するものであり、その製造法は、支持基材上にAA化PVA系樹脂とグリオキシル酸塩、さらに必要に応じて無機微粒子他の添加剤を含有する水性のインク受容層形成用塗工液を塗布し、乾燥するものである。
特に、本発明で用いられるインク受容層形成用塗工液は、支持基材上に塗工後、加熱してゲル化させてから乾燥させる方法に好適であり、それによって、より光沢性に優れるインクジェット記録用媒体を得ることができる。
支持基材にインク受容層形成用塗工液を塗工する方法としては、公知の塗工方法を用いることができ、例えば、バーコート法、ロールコート法、エアナイフコート法、ブレードコート法、カーテンコート法、スライドビード法、エクストルージョン法などを挙げることができる。
塗工量は、通常、乾燥後の厚みが3〜100μmとなるように調製され、さらには5〜80μm、特には10〜50μmになるようにするのが好ましい。かかる厚さが厚すぎるとインク受容層にひび割れが生じやすくなったり、製品の重量が増加して不経済であり、逆に薄すぎると、インク吸収性が不足する傾向がある。
支持体に塗工された塗工液を加熱する方法としては、高温の空気中を通過させる方法、ヒートロールに密着させる方法、赤外線加熱、マイクロ波加熱、などを採用することができる。
その乾燥温度は、通常30〜150℃であり、特に50〜120℃の範囲が好ましい。
なお、本発明のインクジェット記録用媒体は、支持基材上のインク受容層形成用塗工液を塗布した後、これを一旦ゲル化させた後、乾燥させる方法によって製造されることが好ましい。かかる方式を採用した場合、塗工液をゲル化させる条件としては、通常30〜120℃、特に40〜100℃の温度で1〜1200秒間、特に5〜600秒間加熱することが好ましい。そして、その後、30〜150℃、特に50〜120℃の温度でさらに加熱乾燥される。
なお、塗工液がゲル化した段階で、さらに表面平滑性、光沢性を付与するために、光沢面を持つキャストドラムを圧接することも好ましい実施態様である。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
製造例1:グリオキシル酸ナトリウム
50%グリオキシル酸水溶液456g(3.10モル)に20%水酸化ナトリウム水溶液645g(3.22モル)を加え、生じた白色結晶をろ過、水洗した後、50℃にて1時間乾燥して、グリオキシル酸ナトリウム210g(1.84モル、収率59.5%)を得た。得られたグリオキシル酸ナトリウムの23℃における水への溶解度は、17.1%であった。
製造例2:グリオキシル酸カルシウム
50%グリオキシル酸水溶液101g(0.68モル)に水101gを加え、25%水溶液とした後、これに20%酢酸カルシウム水溶液268g(0.34モル)を2時間かけて滴下し、生じた白色結晶をろ過、水洗した後、50℃にて1時間乾燥して、グリオキシル酸カルシウム70.3g(0.32モル、収率93.6%)を得た。得られたグリオキシル酸カルシウムの23℃における水への溶解度は0.7%であった。
実施例1
ケン化度97.9モル%、平均重合度2300、アセト酢酸エステル基4.8モル%含有のAA化PVA系樹脂の10%水溶液60重量部に、架橋剤として製造例1で得られたグリオキシル酸ナトリウムを0.3重量部(AA化PVA系樹脂に対して5重量%)を添加し、無機微粒子 (トクヤマ社製『ファインシールX−45』、非晶質合成シリカ、形状:球形、平均粒子径:4.5μm) 24部を分散させながら除々に加え、これにインク定着剤剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(日東紡社製『PAS−H−5L、27%水溶液』)22.7部、および、水134部を加え、ホモジナイザー(特殊機化工業社製『T. K. ROBOMICS』)にて5000rpmで10分間攪拌し、固形分15%のインク受容層形成用塗工液を作成した。
かかる塗工液を坪量64g/m2の上質紙にクリアランス75μmのアプリケーターで塗工し、その後、熱風乾燥器中105℃で10分間乾燥して、インク受理層を形成させてインクジェット記録用媒体を得た。
(耐変色性)
得られたインクジェット記録用媒体に対して、60℃、90%RHの条件下で3日、および7日保管した後のインクジェット記録媒体の着色の度合いを、色差計(日本電色工業社製『SZ−Σ90』)を用いて反射法によりイエローインデックス(YI)値を測定した。結果を表1に示す。
(耐水性)
得られたインクジェット記録用媒体にインクジェットプリンター(エプソン社製『PX−201』)で印字後に、80℃の熱水に2時間浸漬して、印字部の状況を目視観察して、以下のように評価した。結果を表1に示す。
○…印字面の剥がれや基材の劣化が認められない。
△…印字面に若干の剥がれが認められるが、印字は読み取れる。
×…印字面が基材から剥離する。
実施例2
実施例1において、架橋剤として製造例2によって得られた架橋剤(グリオキシル酸カルシウム)0.3重量部(AA化PVA系樹脂に対して5重量%)添加した以外は実施例1と同様にインクジェット記録用媒体を作製し、同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、架橋剤としてアジピン酸ジヒドラジドを用い、その添加量を0.3重量部(AA化PVA系樹脂に対して5重量%)、35%塩酸0.8重量部(モル比:アジピン酸ジヒドラジド/塩酸=0.21)を添加した以外は実施例1と同様にインクジェット記録用媒体を作製し、同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2010149305
これらの結果から明らかなように、AA化PVA系樹脂の架橋剤としてグリオキシル酸塩を用いて得られたインクジェット記録用媒体は、アジピン酸ヒドラジドを用いたものと比較して、製造直後、および高湿下で保存した場合の変色が少なく、また、耐水性に優れたものであった。
実施例3
実施例1で用いたものと同様のAA化PVA系樹脂の5%水溶液50重量部に、架橋剤として製造例1で得られたグリオキシル酸カルシウムを0.13重量部(AA化PVA系樹脂に対して5重量%)、および水酸化ナトリウムをpHが7(20℃)になるまで添加し、混合攪拌してインク受容層形成用塗工液を得た。
かかる塗工液を20、40、60、および80℃に調整し、円筒型の攪拌子(長さ15mm、断面直径6.5mm)を入れ、マグネティックスターラーにて1350rpmで攪拌し、攪拌子が回らなくなるまでの時間を測定した。結果を表2に示す。
実施例4
実施例3において、水酸化ナトリウムによるpH調整を行わなかった以外は実施例3と同様にインク受容層形成用塗工液を作製し、同様の方法で80℃で評価を行った。結果を表2に示す。
比較例2
実施例3において、架橋剤としてアジピン酸ジヒドラジドを0.13重量部(AA化PVA系樹脂に対して5重量%)添加し、pH調整を行わなかった以外は実施例3と同様にインク受容層形成用塗工液を作製し、同様の方法で20℃、および80℃で評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2010149305
これらの結果から明らかなように、AA化PVA系樹脂の架橋剤としてグリオキシル酸塩を用いて得られたインク受容層形成用塗工液は、常温付近でのゲル化速度と高温でのゲル化速度との差が大きく、保存安定性に優れるとともに、塗工液を一旦ゲル化させた後に乾燥するインクジェット記録用媒体の製造法に好適である。
また、ゲル化速度は塗工液のpHによって制御することも可能である。
一方、架橋剤としてアジピン酸ジヒドラジドを用いて得られた塗工液は、常温と高温でのゲル化速度の差が小さく、保存安定性が不充分であるとともに、製造条件の許容範囲が小さいものであった。
本発明のインクジェット記録用媒体は、保存時の経時着色が少なく、また、耐水性に優れることから、高品位の印刷媒体として好適である。
また、本発明のインク受容層形成用塗工液は、常温付近の低温では安定であるため、ポットライフが長く、また、温度によるゲル化速度の変化率が大きいことから、インク受容層形成用塗工液を支持基材上に塗工してゲル化させた後、乾燥乾燥させるというインクジェット記録用媒体の製造方法に対して、極めて好適であり、かかる製造法の生産性を向上させることが可能である。
実施例1で得られたインクジェット記録用媒体を耐水性評価した後の印刷物。 実施例2で得られたインクジェット記録用媒体を耐水性評価した後の印刷物。 比較例1で得られたインクジェット記録用媒体を耐水性評価した後の印刷物。

Claims (3)

  1. 支持基材上にアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂のグリオキシル酸塩による架橋物を含有するインク受容層を有することを特徴とするインクジェット記録用媒体。
  2. アセト酢酸エステル基含有高分子化合物、グリオキシル酸塩、および水を含有することを特徴とするインクジェット記録用媒体のインク受容層形成用塗工液。
  3. 支持基材上に塗工した請求項2記載のインク受容層形成用塗工液をゲル化させた後、乾燥させてインク受容層を形成することを特徴とするインクジェット記録用媒体の製造方法。
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