JP4567498B2 - インクジェット記録用媒体 - Google Patents
インクジェット記録用媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4567498B2 JP4567498B2 JP2005080930A JP2005080930A JP4567498B2 JP 4567498 B2 JP4567498 B2 JP 4567498B2 JP 2005080930 A JP2005080930 A JP 2005080930A JP 2005080930 A JP2005080930 A JP 2005080930A JP 4567498 B2 JP4567498 B2 JP 4567498B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- resin
- ink
- polyvinyl alcohol
- pva
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Description
かかる画像高精細化に対してはインク吐出量あるいは低濃度インクによる同一箇所への印字回数をコントロールし高密度印字を行なう方式が開発されており、記録用媒体の単位面積あたりのインク吐出量は増加する傾向にある。したがって、より多量のインクを吸収するため記録用媒体のインク受容層の空隙率を増やす必要があり、無機微粒子の増量・バインダー樹脂量の低減という方向で開発が進められている。
すなわち、インク吸収量向上を目的としてインク受容層のバインダー樹脂量が低減されるとともに、表面強度を向上させるためには無機微粒子に対するバインダー力が従来品よりも格段に優れたバインダー樹脂が望まれている。
また、特許文献4〜5に記載の技術によるインクジェット記録用媒体はバインダー樹脂の量を低減しても良好な表面強度は得られるものの、印刷時にインクがにじむ場合があったりビーディング(記録画像の濃度ムラ)が生じる場合があったりしてまだまだ改良の余地があることが判明した。
このビーディング現象はインク着弾後、定着前の流動性がある間にインクがインク受容層の面方向に移動し、隣接するドット同士がつながることによって発生するもので、無機微粒子とバインダー樹脂の分散不良によるインク受容層の不均一性や、インク定着剤とバインダー樹脂との相溶性不良による定着剤の偏在などがその原因として考えられる。
本発明で用いるアセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂(以下、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂をAA化PVA系樹脂と略記する)(A)はPVA系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入したもので、かかるAA化PVA系樹脂(A)を得るにはPVA系樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で品質の良いAA化PVA系樹脂(A)が得られることから、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましく、かかる方法について説明するがこれに限定されるものではない。
また、ケン化を行うときの温度はとくに制限されないが、通常10〜70℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
上記の反応を実施する際の反応装置としては加温可能で撹拌機の付いた装置であれば充分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
本発明で用いるカチオン性基含有PVA系樹脂(以下、カチオン性基含有PVA系樹脂をカチオン化PVA系樹脂と略記する)(B)は、カチオン性基を有する不飽和単量体とビニルエステル系化合物との共重合体をケン化することによって得られるものである。
かかるジルコニウム化合物(C)としてはフッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、ジルコニウム酸、ジルコニウム酸塩、塩化ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZC」)、塩基性塩化ジルコニル(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZC−2」)、硫酸ジルコニル、硝酸ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZN」)、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールAC−7」)、炭酸ジルコニウムカリウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZK−10」)、酢酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、乳酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−150」)、ジルコニウムモノアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−540」)、ジルコニウムビスアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−550」)、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−560」)、ジルコニウムアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−115」)、などが挙げられる。
これらのジルコニウム化合物(C)の中でも炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、酢酸ジルコニル、塩基性塩化ジルコニル、酸塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルなどのジルコニル化合物が好ましく、特に、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルが本願発明の効果が顕著に発揮される点で好適に用いられる。
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層に含有される無機微粒子(D)としては特に限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、アルミナゾル、水酸化アルミニウム、ゼオライト、水酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、などが好ましく用いられ、これらを単独、または2種類以上組み合せて用いることができる。
特に、インクジェット記録用媒体がマット紙や光沢紙の場合にはインク吸収性が重要であるため、高い空隙率と大きい空孔サイズが得られる非晶質シリカが好適に用いられ、フォトライク光沢紙の場合にはインク吸収性とともに光沢性や平滑性が重要視されるため、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物のような無機超微粒子が好適に用いられる。
かかる塗工液中の総固形分は特に限定されないが、塗工液全体の5〜60重量%(さらには10〜50重量%、特には10〜30重量%)であることが好ましく、かかる総固形分が5重量%未満では乾燥負荷が大きくなると共に塗工層の厚みの均一性が低下する場合があり、逆に60重量%を超えると塗工液が高粘度となり、高速での塗工が困難となり、作業性が低下することがあるため好ましくない。
塗工液の塗布量はマット紙、光沢紙のインク受容層の場合には、乾燥後の厚みが3〜100μm、(さらには5〜80μm、特には10〜50μm)になるようにするのが好ましく、フォトライク光沢紙の場合には乾燥後の厚みが1〜20μm、(さらには1〜10μm、特には1〜5μm)になるようにするのが好ましく、いずれの場合も一層あるいは多層塗工によってインク受容層を形成することが可能である。
かかる光沢層における無機微粒子とバインダー樹脂との混合比率は特に限定されるものではないが、一般的にはバインダー樹脂100重量部に対して、無機微粒子が重量固形分で0〜200重量部(さらには、2〜200重量部、特には5〜150重量部)であることが好ましい。
上記(3)の方法の場合、通常は塗工層上にホウ酸あるいはホウ酸塩を含有する水性液を塗工するなどしてPVA系樹脂をゲル化処理しており、本発明のインクジェット記録用媒体においてもこの手法を用いることは可能であるが、本発明の場合、すでに塗工層中にPVA系樹脂とともに架橋剤(B)が含有されていることから、上述のようなホウ酸系化合物を含有するゲル化処理液を用いずとも、塗工層形成後に室温放置または赤外線等によって加熱することで容易にゲル状態を作り出すことが可能である。
また、上述の方法と同様にして塗工層をゲル化させた後、加熱鏡面と圧着させず、単に乾燥風を当てて乾燥させることにより、光沢性を付与することも可能である。
なお、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール200部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が50%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して15ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ97.7モル%であり、平均重合度はJIS K6726に準じて分析を行ったところ2280であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.9%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン40部と酢酸12部の混合液を1.5時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度97.7モル%、平均重合度2280、AA化度3.3モル%のAA化PVA系樹脂(A1)を得た。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール600部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が50%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して50ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ99.6モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ1220であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.8%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン62部と酢酸20部の混合液を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度99.6モル%、平均重合度1220、AA化度5.2モル%のAA化PVA系樹脂(A2)を得た。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド19部、メタノール220部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.012モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が70%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して5ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してカチオン化PVA系樹脂(B1)を得た。
得られたカチオン化PVA系樹脂(B1)のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ88モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ1735であり、カチオン基(4級アンモニウム基)の導入量は1H−NMRで測定して算出したところ1.0モル%であった。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.9部、メタノール195部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.012モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が73%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して5ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してカチオン化PVA系樹脂(B2)を得た。
得られたカチオン化PVA系樹脂(B2)のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ88モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ1765であり、カチオン基(4級アンモニウム基)の導入量は1H−NMRで測定して算出したところ0.1モル%であった。
AA化PVA系樹脂(A1)3.8部とカチオン化PVA系樹脂(B1)0.5部を水200部に溶解させたものに、非晶質シリカ(D)〔トクヤマ社製「ファインシールX−45」、平均粒子径4.5μm〕28.7部を分散させながら徐々に加え、これにインク定着剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド〔日東紡社製「PAS−H−5L」、28%水溶液〕15.3部、および、塩基性塩化ジルコニル(C)〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZC−2」、ZrO2換算35%水溶液〕2.9部、を加え、ホモジナイザー〔特殊機化工業社製「T.K.ROBOMICS」〕にて5000rpmで10分間撹拌し、その後、水酸化ナトリウム水溶液にてpHを4.0(25℃)に調整し、固形分15%の塗工液を作製した。
かかる塗工液を坪量64g/m2の上質紙にクリアランス75μmのアプリケーターを用い、固形分換算で13g/m2となるように塗工し、その後、熱風乾燥機中105℃で10分間乾燥して、インク受容層を形成させてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得た。
得られたインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層の表面強度と印刷時のインクにじみの評価を行った。結果を表1に示す。
得られたインクジェット記録用媒体の塗工表面にニチバン社製「セロハンテープ」(幅18mm)を塗工表面に貼り付け、その上からハンドローラー(重量2kg)を2往復させて荷重をかけ、これを島津製作所社製オートグラフ「AG−100」にて180度方向に剥離(テストスピード100mm/分)させ、その際の剥離強度(gf/mm)を測定した。
得られたインクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター「PM−950C」を用い、印字設定を「PM写真用紙・きれい」にして、黄色ベタ印字(2回)したその上に赤色ベタ印字(2回)し、さらにその上に青色でおよそ0.5mm巾の直線を印字し、印字直後の印字境界部分のにじみを目視観察して以下の通り評価した。
◎・・・ほとんどにじみが認められなかった
○・・・ごくわずかににじみが認められた
△・・・にじみが認められた
×・・・著しいにじみが認められた
得られたインクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター「PM−950C」を用い、印字設定を「PM写真用紙・きれい」にして、緑色でベタ印字し、印字部分の濃淡ムラを目視観察して以下の通り評価した。
◎・・・濃度ムラが認められなかった
○・・・ごくわずかに濃度ムラが認められた
△・・・濃度ムラが認められた
×・・・著しい濃度ムラが認められた
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えてAA化PVA系樹脂(A2)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、カチオン化PVA系樹脂(B1)に替えてカチオン化PVA系樹脂(B2)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)を4.1部、カチオン化PVA系樹脂(B1)を0.2部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、塩基性塩化ジルコニル(C)に替えて硝酸ジルコニル(C)〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZN」、ZrO2換算25%水溶液〕を用い、さらに水酸化ナトリウム水溶液に替えて硝酸にて塗工液のpHを2.0(25℃)に調整した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、カチオン化PVA系樹脂(B1)を用いず、AA化PVA系樹脂(A1)を4.3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)を用いず、カチオン化PVA系樹脂(B1)を4.3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、塩基性塩化ジルコニル(C)を用いなかった以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
────────────────────────────────────────
インク受容層の表面強度 インクにじみ ビーディング
(gf/mm)
────────────────────────────────────────
実施例1 42 ◎ ◎
〃 2 28 ◎ ◎
〃 3 41 ○ ○
〃 4 43 ○ ○
〃 5 41 ◎ ◎
────────────────────────────────────────
比較例1 45 × ×
〃 2 10 ◎ ◎
〃 3 5 ○ ○
────────────────────────────────────────
気相法シリカ(D)〔日本アエロジル社製「アエロジル300」、平均粒子径7nm〕150部を水500部中にホモジナイザー〔特殊機化工業社製「T.K.ROBOMICS」〕を用いて分散し、これにAA化PVA系樹脂(A1)18部とカチオン化PVA系樹脂(B1)2部を水480部に溶解させたものを徐々に添加、混合した。次いで、インク定着剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド〔日東紡社製「PAS−H−5L」、28%水溶液〕40部、および塩基性塩化ジルコニル(C)の10%水溶液〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZC−2」を水で希釈〕20部を添加し、さらにホモジナイザーにて撹拌し、塗工液とした。
かかる塗工液を、表面をコロナ放電処理したPETフィルム上に、クリアランス200μmのアプリケーターにて塗工し、その後、熱風乾燥機中105℃で10分間乾燥して、インク受容層兼光沢層を形成させてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得た。
得られたインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層兼光沢層の表面強度を評価し、実施例1と同様の要領で印刷時のインクにじみおよびビーディングの評価を行った。結果を表2に示す。
得られたインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)のインク受容層兼光沢層の状態を目視観察し、10×10cm2当たりの、0.2mm以上の大きさのひび割れ個数をカウントし、以下のように評価した。
◎・・・3個以下
○・・・4〜10個
△・・・11〜19個
×・・・20個以上
実施例6において、AA化PVA系樹脂(A1)を19.5部、カチオン化PVA系樹脂(B1)を0.5部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例6において、カチオン化PVA系樹脂(B1)を用いず、AA化PVA系樹脂(A1)を20部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライクJ光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
────────────────────────────────────────
インク受容層兼光沢層の インクにじみ ビーディング
表面強度
────────────────────────────────────────
実施例6 ◎ ◎ ◎
〃 7 ◎ ○ ○
────────────────────────────────────────
比較例4 ◎ × ×
────────────────────────────────────────
Claims (8)
- 支持基材上に、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、カチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(D)を含有し、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)とカチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/B)が100/1〜3.8/0.5(重量比)であるインク受容層が形成されてなることを特徴とするインクジェット記録用媒体。
- アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)とカチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の総量に対するジルコニウム化合物(C)の含有割合〔(A+B)/C〕が100/0.1〜100/80(重量比)であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用媒体。
- ジルコニウム化合物(C)が塩基性塩化ジルコニルであることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用媒体。
- ジルコニウム化合物(C)が硝酸ジルコニルであることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用媒体。
- インク受容層に用いられる塗工液の25℃におけるpHが1〜8であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
- アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)がポリビニルアルコール系樹脂にジケテンを反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
- カチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)に含有されるカチオン性基が4級アンモニウム塩基であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
- 支持基材上に、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、カチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(D)を含有する塗工液を塗工し、インク受容層を形成することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のインクジェット記録用媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005080930A JP4567498B2 (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | インクジェット記録用媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005080930A JP4567498B2 (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | インクジェット記録用媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006263926A JP2006263926A (ja) | 2006-10-05 |
JP4567498B2 true JP4567498B2 (ja) | 2010-10-20 |
Family
ID=37200410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005080930A Expired - Fee Related JP4567498B2 (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | インクジェット記録用媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4567498B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102014118365A1 (de) * | 2014-12-10 | 2016-06-16 | Leonhard Kurz Stiftung & Co. Kg | Absorptionsmedium, Transferfolie, Sicherheitselement und Verfahren zum Individualisieren eines Sicherheitselements |
JP6753333B2 (ja) * | 2017-02-24 | 2020-09-09 | 三菱ケミカル株式会社 | 架橋構造体の製造方法、及びインクジェット記録媒体 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003145918A (ja) * | 2001-11-16 | 2003-05-21 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | インクジェット用記録媒体 |
JP2003205674A (ja) * | 2002-01-15 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録用シート |
JP2004168853A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 樹脂組成物水溶液およびその用途 |
JP2004268577A (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-30 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 記録用媒体 |
JP2004268576A (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-30 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 記録用媒体 |
-
2005
- 2005-03-22 JP JP2005080930A patent/JP4567498B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003145918A (ja) * | 2001-11-16 | 2003-05-21 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | インクジェット用記録媒体 |
JP2003205674A (ja) * | 2002-01-15 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジェット記録用シート |
JP2004168853A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 樹脂組成物水溶液およびその用途 |
JP2004268577A (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-30 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 記録用媒体 |
JP2004268576A (ja) * | 2003-02-21 | 2004-09-30 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 記録用媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006263926A (ja) | 2006-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4694812B2 (ja) | 記録用媒体 | |
JP5322625B2 (ja) | インクジェット記録用媒体、インク受容層形成用塗工液、およびインクジェット記録用媒体の製造方法 | |
JP5248889B2 (ja) | インクジェット記録媒体用水性組成物及びこれを用いたインクジェット記録用媒体 | |
JP5078268B2 (ja) | 樹脂組成物およびその用途 | |
US7592046B2 (en) | Recording medium | |
JP2010214941A (ja) | インクジェット記録方法及び記録物 | |
JP4567498B2 (ja) | インクジェット記録用媒体 | |
JP5647263B2 (ja) | インクジェット記録材料の製造方法 | |
JP4827464B2 (ja) | 記録用媒体、記録用媒体の無機微粒子含有層形成用塗布液、および記録用媒体の製造方法 | |
JP4694761B2 (ja) | 樹脂組成物水溶液およびその用途 | |
JP5694880B2 (ja) | インクジェット記録材料の製造方法 | |
JP4490256B2 (ja) | インクジェット記録用媒体およびその製造方法 | |
JP4490255B2 (ja) | インクジェット記録用媒体およびその製造方法 | |
JP2008163179A (ja) | 樹脂組成物、およびそれを用いてなるインクジェット記録用媒体 | |
JP4036294B2 (ja) | インクジェット記録用媒体 | |
JP4404175B2 (ja) | 記録媒体 | |
JP2004268576A (ja) | 記録用媒体 | |
JP2001072711A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2004268577A (ja) | 記録用媒体 | |
JP2017189927A (ja) | インクジェット記録媒体及びその製造方法 | |
JP2008137250A (ja) | インクジェット記録用媒体、インク受容層形成用塗布液、およびインクジェット記録用媒体の製造方法 | |
JP2011161758A (ja) | インクジェット用記録媒体、及びインク受容層形成用塗工液 | |
JP2010234722A (ja) | インクジェット記録材料及びその製造方法 | |
JP2002103804A (ja) | 記録媒体 | |
JP2011183572A (ja) | インク受容層形成用組成物の製造方法、インクジェット記録媒体及びその製造方法、並びに画像形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091201 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100420 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100607 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100803 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100805 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |