JP4567498B2 - インクジェット記録用媒体 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録用媒体に関し、さらに詳しくは、インク受容層の表面強度に優れ、印刷時のインクのにじみやビーディングが少ないインクジェット記録用媒体に関する。
インクジェット記録方式はインクの小滴をノズルより飛翔させ、記録用媒体の表面に着弾、定着させて、文字、画像等の記録を行う方法で、フルカラー印刷が容易、ランニングコストが安い、印刷時の騒音が少ないなどの多くの利点から、家庭やオフィスなどのプリンターに広く用いられている。さらに近年では、印刷速度、解像度が飛躍的に向上し、これに伴って記録用媒体もインク吸収性、ドット形状の均一性などに関してより高度な特性が要求されるようになり、支持基材上にインク受容層を設けた、いわゆるインクジェット専用紙が用いられるようになってきた。
今日、インクジェット記録用媒体は、(1)マット紙:支持基材上に粒径が1〜20μmの無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするインク受容層を設けたもの、(2)光沢紙:支持基材上にマット紙と同様のインク受容層を設け、その上に光沢層を設けたもの、(3)フォトライク光沢紙:樹脂フィルムあるいは樹脂コート紙を支持基材とし、その上に粒径が100nm以下の無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするインク受容層兼光沢層を設けたもの、の三種に大別され、その用途に応じて使い分けられている。
いずれの記録用媒体も、そのインク受容層は無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とする空隙型であり、かかるバインダー樹脂としては水溶性インクとの親和性と無機微粒子のバインダー力に優れるポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールをPVAと略記する)が主として用いられ、特に無機微粒子表面との親和性が高いシラノール基を有する変性PVAが広く用いられている(例えば、特許文献1、2および3参照。)。
また、本出願人も、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂、硝酸ジルコニウム系化合物および無機質粉体を含有するpH3.5以下の塗工液を基材表面に塗布してなる記録用媒体(例えば、特許文献4参照。)、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂、クロロヒドリキシオキソジルコニウムおよび無機質粉体を含有する塗工液を基材表面に塗布してなる記録用媒体(例えば、特許文献5参照。)などを提案している。
特開平7−276784号 特開2000−15924号 特開2003−291502号 特開2004−268576号 特開2004−268577号
近年、デジタルカメラの普及と画素数向上によりインクジェットプリントにも銀塩写真に匹敵する表現力、すなわち画像の高精細化が望まれるようになり、それとともに印刷速度の向上が求められるようになってきた。
かかる画像高精細化に対してはインク吐出量あるいは低濃度インクによる同一箇所への印字回数をコントロールし高密度印字を行なう方式が開発されており、記録用媒体の単位面積あたりのインク吐出量は増加する傾向にある。したがって、より多量のインクを吸収するため記録用媒体のインク受容層の空隙率を増やす必要があり、無機微粒子の増量・バインダー樹脂量の低減という方向で開発が進められている。
また、印刷速度の向上により高速化した搬送機構に耐えうる表面強度をもつ記録用媒体が必要となってきた。これは記録用媒体の表面強度が弱いと搬送時にインク受容層が支持基材から剥離したり、給紙ローラー通過時に無機微粒子が脱落し、これがローラー表面に付着することで搬送不良が発生したりする場合があるからである。
すなわち、インク吸収量向上を目的としてインク受容層のバインダー樹脂量が低減されるとともに、表面強度を向上させるためには無機微粒子に対するバインダー力が従来品よりも格段に優れたバインダー樹脂が望まれている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術ではバインダー樹脂量が充分にある場合には無機微粒子に対する良好なバインダー力を発揮するが、バインダー量を減らすと急激にバインダー力が低下し、充分なインク受容層の表面強度が得られないことが判明した。
また、特許文献4〜5に記載の技術によるインクジェット記録用媒体はバインダー樹脂の量を低減しても良好な表面強度は得られるものの、印刷時にインクがにじむ場合があったりビーディング(記録画像の濃度ムラ)が生じる場合があったりしてまだまだ改良の余地があることが判明した。
このビーディング現象はインク着弾後、定着前の流動性がある間にインクがインク受容層の面方向に移動し、隣接するドット同士がつながることによって発生するもので、無機微粒子とバインダー樹脂の分散不良によるインク受容層の不均一性や、インク定着剤とバインダー樹脂との相溶性不良による定着剤の偏在などがその原因として考えられる。
すなわち、低バインダー樹脂量でもインク受容層の表面強度が強く、さらに印刷時のインクにじみやビーディングが少ないインク受容層を有するインクジェット記録用媒体が望まれるところである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、支持基材上にアセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂(A)、カチオン性基含有PVA系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(D)を含有し、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)とカチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/B)が100/1〜3.8/0.5(重量比)であるインク受容層が形成されてなることを特徴とするインクジェット記録用媒体によって上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のインクジェット記録用媒体は低バインダー樹脂量でもインク受容層の表面強度が強く、印刷時のインクにじみやビーディングが少ないため、高精細画像を高速で印刷するためのインクジェット記録用媒体として有用である。
以下、本発明について詳述する。
本発明で用いるアセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂(以下、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂をAA化PVA系樹脂と略記する)(A)はPVA系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入したもので、かかるAA化PVA系樹脂(A)を得るにはPVA系樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で品質の良いAA化PVA系樹脂(A)が得られることから、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましく、かかる方法について説明するがこれに限定されるものではない。
原料となるPVA系樹脂としては一般的にはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリや酸などのケン化触媒によってケン化したケン化物又はその誘導体が用いられ、更には酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物等を用いることもできる。
かかる単量体としては例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、ビニレンカーボネート類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン等が挙げられる。
得られたポリ酢酸ビニル系樹脂のケン化は公知の方法で行うことができるが、通常はポリ酢酸ビニル系樹脂をアルコール系溶媒に溶解させたのち、アルカリ触媒または酸触媒の存在下で行われる。アルコール系溶媒としては例えばメタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールや、メタノールと酢酸メチルの混合溶媒などの各種アルコールと酢酸メチルの混合溶媒などを使用することができる。アルコール系溶媒中のポリ酢酸ビニル系樹脂の濃度は10〜60重量%の範囲から選ばれる。
アルカリ触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラートなどのアルカリ金属の水酸化物やアルコラートのようなアルカリ触媒を用いることができる。酸触媒としては塩酸、硫酸などの無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を用いることができる。アルカリ触媒の使用量はポリ酢酸ビニル系樹脂中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して1〜100ミリモル(さらには1〜40ミリモル、特には1〜20ミリモル)が好ましい。アルカリ触媒の使用量が1ミリモル未満のときには、目的とするケン化度までケン化度を上げることが困難となる傾向にあり、100ミリモルをこえると目的とするケン化度よりも高くなり過ぎる傾向となり制御が困難になるため好ましくない。
また、ケン化を行うときの温度はとくに制限されないが、通常10〜70℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
次に、ポリ酢酸ビニル系樹脂のケン化によって得られたPVA系樹脂とジケテンを反応させるにはPVA系樹脂とガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVA系樹脂に予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下でガス状または液状のジケテンを噴霧、反応させるか、またはPVA系樹脂に有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応させる等の方法が用いられる。
上記の反応を実施する際の反応装置としては加温可能で撹拌機の付いた装置であれば充分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
かくして得られるAA化PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠)は300〜4000(さらには400〜4000、特には500〜4000)が好ましく、かかる平均重合度が300未満では、十分な表面強度が得られない場合があり、逆に4000を超えると塗工液の粘度が高くなりすぎ、塗工が困難になる場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)のケン化度は70モル%以上(さらには75モル%以上、特には、80モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が70モル%未満では水溶性が乏しくなることがあり好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)中のアセト酢酸エステル基含有量(アセト酢酸エステル化度、以下AA化度と略記する)は0.1〜50モル%(さらには0.3〜40モル%、特には0.5〜30モル%)であることが好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満では十分な表面強度が得られない場合があり、50モル%を超えると水溶性が低下したり、水溶液(塗工液)の保存安定性が低下する傾向にあり好ましくない。
次に、カチオン性基含有PVA系樹脂(B)について説明する。
本発明で用いるカチオン性基含有PVA系樹脂(以下、カチオン性基含有PVA系樹脂をカチオン化PVA系樹脂と略記する)(B)は、カチオン性基を有する不飽和単量体とビニルエステル系化合物との共重合体をケン化することによって得られるものである。
かかる不飽和単量体としてはトリメチル−(メタアクリルアミド)−アンモニウムクロライド、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロライド、3−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、N−(3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミン、N−(4−アリルオキシ−3−ヒドロキシブチル)ジエチルアミン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の4級アンモニウム塩等が挙げられ、中でもジアリルジメチルアンモニウムクロライドが本発明の効果が顕著に発揮される点で好ましい。
また、ビニルエステル系化合物としてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
本発明で用いられるカチオン化PVA系樹脂(B)の平均重合度(JIS K6726に準拠)は300〜3000(さらには400〜2000、特には500〜1700)が好ましく、該重合度が300未満ではインク受理層の表面強度が不十分となる場合があり、3000を超えると塗工液の粘度が高くなりすぎ、塗工が困難になる場合があるため好ましくない。
また、かかるカチオン化PVA系樹脂(B)のケン化度は70モル%以上(さらには75モル%以上、特には80モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が70モル%未満では水溶性が乏しくなることがあり好ましくない。
また、本発明のカチオン化PVA系樹脂(B)中のカチオン性基の含有量は0.05〜10モル%(さらには0.1〜5.0モル%、特には0.2〜3モル%)とすることが好ましく、かかる含有量が0.05モル%未満では印刷時のインクのにじみが増大する場合があり、逆に10モル%を超えるとビーディングがみられる場合があるため好ましくない。
つぎに、ジルコニウム化合物(C)について説明する。
かかるジルコニウム化合物(C)としてはフッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、ジルコニウム酸、ジルコニウム酸塩、塩化ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZC」)、塩基性塩化ジルコニル(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZC−2」)、硫酸ジルコニル、硝酸ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZN」)、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールAC−7」)、炭酸ジルコニウムカリウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZK−10」)、酢酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、乳酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−150」)、ジルコニウムモノアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−540」)、ジルコニウムビスアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−550」)、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−560」)、ジルコニウムアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−115」)、などが挙げられる。
これらのジルコニウム化合物(C)の中でも炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、酢酸ジルコニル、塩基性塩化ジルコニル、酸塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルなどのジルコニル化合物が好ましく、特に、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルが本願発明の効果が顕著に発揮される点で好適に用いられる。
次に、無機微粒子(D)について説明する。
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層に含有される無機微粒子(D)としては特に限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、アルミナゾル、水酸化アルミニウム、ゼオライト、水酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、などが好ましく用いられ、これらを単独、または2種類以上組み合せて用いることができる。
特に、インクジェット記録用媒体がマット紙や光沢紙の場合にはインク吸収性が重要であるため、高い空隙率と大きい空孔サイズが得られる非晶質シリカが好適に用いられ、フォトライク光沢紙の場合にはインク吸収性とともに光沢性や平滑性が重要視されるため、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物のような無機超微粒子が好適に用いられる。
かかる非晶質シリカ(D)の好ましい平均粒子径は1〜15μm(さらには2〜12μm、特には2〜10μm)であり、かかる平均粒子径が1μm未満および15μmを超えるとインク吸収性が低下し、インクにじみが増大する傾向にあるため好ましくない。
かかるコロイダルシリカ(D)としては表面をアンモニウムイオンなどの有機化合物や、金属イオンなどによる表面処理によってアニオン性やカチオン性を付与したものが好ましく、その形状としては、球状や数珠状のものを挙げることができる。また、その平均粒子径が2〜500nm(さらには、3〜200nm、特には4〜100nm)のものが好ましく、かかる平均粒子径が2nm未満の場合は均一な分散状態がえられにくい場合があり、逆に500nmを超えるとインク吸収性が低下する場合があるため好ましくない。
かかる気相法シリカ(D)としてはBET比表面積が50m2/g以上(さらには100m2/g以上、特には200m2/g以上)のものが好ましく、その平均粒子径は、1〜30nm(さらには2〜20nm、特には3〜10nm)のものが好ましい。かかるBET比表面積が50m2/g未満の場合は、インク吸収性が低下したりする場合があり好ましくない。また、かかる平均粒子径が1nm未満の場合は均一な分散状態が得られにくく、逆に30nmを超えるとインク吸収性が低下し、インクにじみが増大したり、光沢性が低下する傾向にあるため好ましくない。
かかる気相法アルミナ(D)の好ましい平均粒子径は30nm以下(さらには25nm以下、特には20nm以下)であり、かかる平均粒子径が30nmを超えるとインク吸収性が低下し、インクにじみが増大したり光沢性が低下する傾向にあるため好ましくない。
かかるアルミナ水和物(D)としては擬ベーマイトが好ましく、その平均細孔半径は1〜30nm(さらには2〜20nm、特には2〜15nm)が好ましく、その細孔容積は0.3〜2cc/g(さらには0.4〜1.8cc/g、特には0.5〜1.5cc/g)が好ましい。かかる平均細孔半径が1nm未満の場合、均一な分散状態がえられにくい場合があり、30nmをこえる場合はインク吸収性や光沢性、透明性が低下する場合があるため好ましくない。また、かかる細孔容積が0.3g/cc未満の場合、インク吸収性が低下する場合があり、2cc/gを超えると透明性が不充分となる場合があるため好ましくない。
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層は上記のごときAA化PVA系樹脂(A)、カチオン化PVA系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(D)を含有する塗工層が支持基材上に形成されてなるもので、具体的にはかかる(A)〜(D)を含有する塗工液を支持基材上に塗布してなるもので、かかる塗工液中のAA化PVA系樹脂(A)とカチオン化PVA系樹脂(B)の含有割合(A/B)(重量比)は、100/〜3.8/0.5であ、かかる含有割合(A/B)が100/0.1を超えると印刷時のインクにじみが大きくなったり、ビーディングがみられる場合があり、逆に100/50を下回ると表面強度が不十分となる場合があるため好ましくない。
また、かかる塗工液中のAA化PVA系樹脂(A)とカチオン化PVA系樹脂(B)の総量(A+B)に対するジルコニウム系化合物(C)の含有割合〔(A+B)/C〕(重量比)は、100/0.1〜100/80(さらには100/0.2〜100/50、特には100/0.3〜100/30)であることが好ましく、かかる含有割合〔(A+B)/C〕が100/0.1を超えるとインク受理層の表面強度が不十分となる場合があり、逆に100/80を下回ると、同様にインク受理層の表面強度が不十分となったり、塗工液の粘度安定性が低下する場合があり、好ましくない。
また、かかる塗工液中のAA化PVA系樹脂(A)とカチオン化PVA系樹脂(B)の総量(A+B)に対する無機微粒子(D)の含有割合〔(A+B)/D〕(重量比)は、塗工層がマット紙あるいは光沢紙のインク受容層の場合、100/2000〜100/100(さらには100/1000〜100/200、特には100/1000〜100/300)であることが好ましい。かかる含有割合〔(A+B)/D〕が100/100を超えると空隙の減少によりインクの吸収能が低下して、インクにじみの原因となる場合があり、逆に100/2000を下回ると、表面強度が低下して無機粒子の脱落や、かかる層の上に光沢層を塗布する際、湿潤状態での表面強度の低下による層はがれが起こったり、インク受容層と光沢層の界面の接着力が不足による界面剥離や、界面でのインクにじみが発生する場合があるため好ましくない。
また、インク受容層がフォトライク光沢紙のインク受容層兼光沢層の場合にはかかるAA化PVA系樹脂(A)とカチオン化PVA系樹脂(B)の総量(A+B)に対する無機微粒子(C)の含有割合〔(A+B)/C〕(重量比)は、100/1000〜100/5(さらには100/400〜100/25、特には100/200〜100/100)であることが好ましい。かかる含有割合〔(A+B)/C〕が100/5を超えると、光沢層中の空隙が減少し、インクの透過性が悪くなり、フェザリングやビーディングの原因になったり、画像部の鮮明性が低下する場合があり、逆に100/1000を下回ると、表面の平滑性が損なわれ、光沢の低下を招いたり、光沢層がひび割れたりする場合があるため好ましくない。
また、かかる塗工液は上記AA化PVA系樹脂(A)、カチオン化PVA系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(C)を水を主体とする媒体中に溶解および分散させてなるものであり、これらの成分を媒体中に溶解および分散させる方法は特に限定されないが、通常はAA化PVA系樹脂(A)およびカチオン化PVA系樹脂(B)の水溶液を製造し、これらの混合液にジルコニウム化合物(C)を添加、調製後、これに無機微粒子(D)を分散させる方法や、AA化PVA系樹脂(A)およびカチオン化PVA系樹脂(B)の水溶液に無機微粒子(D)を分散させた後にジルコニウム化合物(C)を添加、混合する方法が用いられ、かかる無機微粒子(D)の分散に際しては、高速ホモジナイザーなどの公知の混合装置・方法を使用することができる。
なお、本発明においては上記塗工液の25℃におけるpHが1〜8(さらには1.2〜6、特には1.2〜5.5)であることが好ましく、かかるpHが1未満ではシリカ表面のゼータ電位が0に近くなるため塗工液が凝集しやすく、逆に8を超えるとシリカが溶解し、インク受容層の多孔性が低下する傾向があるため好ましくない。かかるpH調整にあたっては(A)〜(D)の混合液に塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、などの無機酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、ギ酸、マロン酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、シュウ酸、リンゴ酸、グリコール酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、フタル酸、アセチルサリチル酸、安息香酸、ピメリン酸、グルタル酸、アジピン酸、m−トルイル酸、アミノ酸などの有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物およびアンモニアなどを添加すればよい。
かかる塗工液には他の水溶性または水分散性樹脂を併用することも可能である。併用が可能な水溶性あるいは水分散性樹脂としてはデンプン、酸化デンプン、カチオン変性デンプン、などのデンプン誘導体、ゼラチン、カゼイン、などの天然系たんぱく質類、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、CMC、などのセルロース誘導体、未変性PVA、カチオン変性PVA、カルボン酸変性PVA、スルホン酸変性PVA、ダイアセトンアクリルアミド変性PVA、シラノール変性PVA、エチレン含量が15モル%以下の低エチレン変性PVA、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネート、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランおよびグリセリンモノアリルエーテルなどとの共重合体をケン化して得られる側鎖に1,2−ジオール成分を有するPVA系樹脂、などのPVA誘導体、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、などの天然高分子多糖類ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸塩、などの水溶性樹脂、SBRラテックス、NBRラテックス、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル樹脂系エマルジョン、塩化ビニル樹脂系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、かかる塗工液にはアニオン性インクの定着剤としてカチオン性樹脂を併用することも可能である。かかるカチオン性樹脂としてはポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、などのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、第2級アミノ基、第3級アミノ基や第4級アンモニウム塩を有するアクリル重合体、ポリビニルアミン共重合体、ポリビニルアミジン共重合体、ジシアンジアミド・ホルマリン共重合体、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン共重合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
支持基材上にインク受容層を設ける方法、およびインク受容層の上に光沢層を設ける方法としては、バーコーター法、エアナイフコーター法、ブレードコーター法、カーテンコーター法などの公知の塗工方法が用いられる。
かかる塗工液中の総固形分は特に限定されないが、塗工液全体の5〜60重量%(さらには10〜50重量%、特には10〜30重量%)であることが好ましく、かかる総固形分が5重量%未満では乾燥負荷が大きくなると共に塗工層の厚みの均一性が低下する場合があり、逆に60重量%を超えると塗工液が高粘度となり、高速での塗工が困難となり、作業性が低下することがあるため好ましくない。
塗工液の塗布量はマット紙、光沢紙のインク受容層の場合には、乾燥後の厚みが3〜100μm、(さらには5〜80μm、特には10〜50μm)になるようにするのが好ましく、フォトライク光沢紙の場合には乾燥後の厚みが1〜20μm、(さらには1〜10μm、特には1〜5μm)になるようにするのが好ましく、いずれの場合も一層あるいは多層塗工によってインク受容層を形成することが可能である。
かかる支持基材としては特に制限されるものではないが、例えば紙(マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙など)、樹脂コート紙、合成紙、不織布、布、金属箔、ポリオレフィン樹脂(例えばポリエチレン、PET、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の熱可塑性樹脂からなるフィルムやシートが使用でき、マット紙あるいは光沢紙の場合はセルロースを原料とする紙基材が、フォトライク光沢紙の場合はフィルムあるいは樹脂コート紙などが主として用いられる。
塗工後は乾燥すればよく、乾燥条件としては特に制限されないが、通常90〜120℃で1〜30分程度乾燥させればよい。
光沢紙の場合には、上述の方法によりインク受容層を形成した後、その上にさらに光沢層を形成するものである。かかる光沢層は無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするもので、無機微粒子としては、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、ハイドロタルサイト、非晶質シリカ及びその微粉砕品、等が挙げられ、なかでも、コロイダルシリカ、アルミナ水和物が好適に用いられる。また、バインダー樹脂としては、例えばPVA系樹脂及び公知の変性PVA系樹脂、ゼラチン、カゼイン、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等のジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、水性ウレタン樹脂、などが挙げられる。
かかる光沢層における無機微粒子とバインダー樹脂との混合比率は特に限定されるものではないが、一般的にはバインダー樹脂100重量部に対して、無機微粒子が重量固形分で0〜200重量部(さらには、2〜200重量部、特には5〜150重量部)であることが好ましい。
また、フォトライク光沢紙の場合には最表面のインク受容層兼光沢層にキャストコート法等によって高い光沢性を付与することが好ましい。ここでキャストコート法とは、湿潤状態にある塗工面を、加熱鏡面に圧着して乾燥する方法であり、(1)塗工層が乾燥前の湿潤状態で、加熱鏡面に圧着(直接法)、(2)一旦乾燥した塗工層を再湿潤させて、加熱鏡面に圧着(再湿潤法)、(3)湿潤状態の塗工層をゲル化処理し、湿潤状態のままで加熱鏡面に圧着(凝固法)、の三種類が一般に知られている。
上記(3)の方法の場合、通常は塗工層上にホウ酸あるいはホウ酸塩を含有する水性液を塗工するなどしてPVA系樹脂をゲル化処理しており、本発明のインクジェット記録用媒体においてもこの手法を用いることは可能であるが、本発明の場合、すでに塗工層中にPVA系樹脂とともに架橋剤(B)が含有されていることから、上述のようなホウ酸系化合物を含有するゲル化処理液を用いずとも、塗工層形成後に室温放置または赤外線等によって加熱することで容易にゲル状態を作り出すことが可能である。
また、上述の方法と同様にして塗工層をゲル化させた後、加熱鏡面と圧着させず、単に乾燥風を当てて乾燥させることにより、光沢性を付与することも可能である。
かくして得られた本発明のインクジェット記録用媒体は低バインダー量の場合でも優れたインク受容層の表面強度を有しており、そのためにインク吸収性に優れ、さらに、印刷時のインクにじみやビーディングが少ないため、高精細画像を高速に印刷するためのインクジェット記録用媒体として好適である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
製造例1:AA化PVA系樹脂(A1)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール200部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が50%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して15ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ97.7モル%であり、平均重合度はJIS K6726に準じて分析を行ったところ2280であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.9%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン40部と酢酸12部の混合液を1.5時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度97.7モル%、平均重合度2280、AA化度3.3モル%のAA化PVA系樹脂(A1)を得た。
製造例2:AA化PVA系樹脂(A2)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール600部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が50%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して50ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ99.6モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ1220であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.8%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン62部と酢酸20部の混合液を2時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度99.6モル%、平均重合度1220、AA化度5.2モル%のAA化PVA系樹脂(A2)を得た。
製造例3:カチオン化PVA系樹脂(B1)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド19部、メタノール220部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.012モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が70%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して5ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してカチオン化PVA系樹脂(B1)を得た。
得られたカチオン化PVA系樹脂(B1)のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ88モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ1735であり、カチオン基(4級アンモニウム基)の導入量は1H−NMRで測定して算出したところ1.0モル%であった。
製造例4:カチオン化PVA系樹脂(B2)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.9部、メタノール195部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.012モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が73%となった時点でm−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を重合体中の酢酸ビニル単位1モルに対して5ミリモルとなる割合で加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥してカチオン化PVA系樹脂(B2)を得た。
得られたカチオン化PVA系樹脂(B2)のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ88モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ1765であり、カチオン基(4級アンモニウム基)の導入量は1H−NMRで測定して算出したところ0.1モル%であった。
実施例1
AA化PVA系樹脂(A1)3.8部とカチオン化PVA系樹脂(B1)0.5部を水200部に溶解させたものに、非晶質シリカ(D)〔トクヤマ社製「ファインシールX−45」、平均粒子径4.5μm〕28.7部を分散させながら徐々に加え、これにインク定着剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド〔日東紡社製「PAS−H−5L」、28%水溶液〕15.3部、および、塩基性塩化ジルコニル(C)〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZC−2」、ZrO2換算35%水溶液〕2.9部、を加え、ホモジナイザー〔特殊機化工業社製「T.K.ROBOMICS」〕にて5000rpmで10分間撹拌し、その後、水酸化ナトリウム水溶液にてpHを4.0(25℃)に調整し、固形分15%の塗工液を作製した。
かかる塗工液を坪量64g/m2の上質紙にクリアランス75μmのアプリケーターを用い、固形分換算で13g/m2となるように塗工し、その後、熱風乾燥機中105℃で10分間乾燥して、インク受容層を形成させてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得た。
得られたインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層の表面強度と印刷時のインクにじみの評価を行った。結果を表1に示す。
(インク受容層の表面強度)
得られたインクジェット記録用媒体の塗工表面にニチバン社製「セロハンテープ」(幅18mm)を塗工表面に貼り付け、その上からハンドローラー(重量2kg)を2往復させて荷重をかけ、これを島津製作所社製オートグラフ「AG−100」にて180度方向に剥離(テストスピード100mm/分)させ、その際の剥離強度(gf/mm)を測定した。
(インクにじみ)
得られたインクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター「PM−950C」を用い、印字設定を「PM写真用紙・きれい」にして、黄色ベタ印字(2回)したその上に赤色ベタ印字(2回)し、さらにその上に青色でおよそ0.5mm巾の直線を印字し、印字直後の印字境界部分のにじみを目視観察して以下の通り評価した。
◎・・・ほとんどにじみが認められなかった
○・・・ごくわずかににじみが認められた
△・・・にじみが認められた
×・・・著しいにじみが認められた
(ビーディング)
得られたインクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター「PM−950C」を用い、印字設定を「PM写真用紙・きれい」にして、緑色でベタ印字し、印字部分の濃淡ムラを目視観察して以下の通り評価した。
◎・・・濃度ムラが認められなかった
○・・・ごくわずかに濃度ムラが認められた
△・・・濃度ムラが認められた
×・・・著しい濃度ムラが認められた
実施例2
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えてAA化PVA系樹脂(A2)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、カチオン化PVA系樹脂(B1)に替えてカチオン化PVA系樹脂(B2)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)を4.1部、カチオン化PVA系樹脂(B1)を0.2部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において、塩基性塩化ジルコニル(C)に替えて硝酸ジルコニル(C)〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZN」、ZrO2換算25%水溶液〕を用い、さらに水酸化ナトリウム水溶液に替えて硝酸にて塗工液のpHを2.0(25℃)に調整した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、カチオン化PVA系樹脂(B1)を用いず、AA化PVA系樹脂(A1)を4.3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)を用いず、カチオン化PVA系樹脂(B1)を4.3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、塩基性塩化ジルコニル(C)を用いなかった以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
〔表1〕
────────────────────────────────────────
インク受容層の表面強度 インクにじみ ビーディング
(gf/mm)
────────────────────────────────────────
実施例1 42 ◎ ◎
〃 2 28 ◎ ◎
〃 3 41 ○ ○
〃 4 43 ○ ○
〃 5 41 ◎ ◎
────────────────────────────────────────
比較例1 45 × ×
〃 2 10 ◎ ◎
〃 3 5 ○ ○
────────────────────────────────────────
実施例6
気相法シリカ(D)〔日本アエロジル社製「アエロジル300」、平均粒子径7nm〕150部を水500部中にホモジナイザー〔特殊機化工業社製「T.K.ROBOMICS」〕を用いて分散し、これにAA化PVA系樹脂(A1)18部とカチオン化PVA系樹脂(B1)2部を水480部に溶解させたものを徐々に添加、混合した。次いで、インク定着剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド〔日東紡社製「PAS−H−5L」、28%水溶液〕40部、および塩基性塩化ジルコニル(C)の10%水溶液〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZC−2」を水で希釈〕20部を添加し、さらにホモジナイザーにて撹拌し、塗工液とした。
かかる塗工液を、表面をコロナ放電処理したPETフィルム上に、クリアランス200μmのアプリケーターにて塗工し、その後、熱風乾燥機中105℃で10分間乾燥して、インク受容層兼光沢層を形成させてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得た。
得られたインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層兼光沢層の表面強度を評価し、実施例1と同様の要領で印刷時のインクにじみおよびビーディングの評価を行った。結果を表2に示す。
(インク受容層兼光沢層の表面強度)
得られたインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)のインク受容層兼光沢層の状態を目視観察し、10×10cm2当たりの、0.2mm以上の大きさのひび割れ個数をカウントし、以下のように評価した。
◎・・・3個以下
○・・・4〜10個
△・・・11〜19個
×・・・20個以上
実施例7
実施例6において、AA化PVA系樹脂(A1)を19.5部、カチオン化PVA系樹脂(B1)を0.5部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例4
実施例6において、カチオン化PVA系樹脂(B1)を用いず、AA化PVA系樹脂(A1)を20部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライクJ光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
〔表2〕
────────────────────────────────────────
インク受容層兼光沢層の インクにじみ ビーディング
表面強度
────────────────────────────────────────
実施例6 ◎ ◎ ◎
〃 7 ◎ ○ ○
────────────────────────────────────────
比較例4 ◎ × ×
────────────────────────────────────────
本発明のインクジェット記録用媒体は、低バインダー樹脂量でもインク受容層の表面強度が強く、印刷時のインクにじみやビーディングが少ないため、高精細画像を高速で印刷するためのインクジェット記録用媒体として有用である。



Claims (8)

  1. 支持基材上に、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、カチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(D)を含有し、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)とカチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/B)が100/1〜3.8/0.5(重量比)であるインク受容層が形成されてなることを特徴とするインクジェット記録用媒体。
  2. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)とカチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)の総量に対するジルコニウム化合物(C)の含有割合〔(A+B)/C〕が100/0.1〜100/80(重量比)であることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録用媒体。
  3. ジルコニウム化合物(C)が塩基性塩化ジルコニルであることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用媒体。
  4. ジルコニウム化合物(C)が硝酸ジルコニルであることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用媒体。
  5. インク受容層に用いられる塗工液の25℃におけるpHが1〜8であることを特徴とする請求項1〜いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  6. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)がポリビニルアルコール系樹脂にジケテンを反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1〜いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  7. カチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)に含有されるカチオン性基が4級アンモニウム塩基であることを特徴とする請求項1〜いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  8. 支持基材上に、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、カチオン性基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)、ジルコニウム化合物(C)および無機微粒子(D)を含有する塗工液を塗工し、インク受容層を形成することを特徴とする請求項1〜いずれか記載のインクジェット記録用媒体の製造方法。
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