JP4490255B2 - インクジェット記録用媒体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用媒体に関し、さらに詳しくは、インク受容層の表面強度に優れ、印刷時のインクのにじみが少ないインクジェット記録用媒体およびその製造方法に関する。
インクジェット記録方式は、インクの小滴をノズルより飛翔させ、記録用媒体の表面に着弾、定着させて、文字、画像等の記録を行う方法で、フルカラー印刷が容易、ランニングコストが安い、印刷時の騒音が少ない、などの多くの利点から、家庭やオフィスなどのプリンターに広く用いられている。さらに近年では、印刷速度、解像度が飛躍的に向上し、これに伴って、記録用媒体もインク吸収性、ドット形状の均一性などに関して、より高度な特性が要求されるようになり、支持基材上にインク受容層を設けた、いわゆるインクジェット専用紙が用いられるようになってきた。
今日、インクジェット記録用媒体は、(1)マット紙:支持基材上に無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするインク受容層を設けたもの、(2)光沢紙:支持基材上にマット紙と同様のインク受容層を設け、その上に光沢層を設けたもの、(3)フォトライク光沢紙:樹脂フィルムあるいは樹脂コート紙を支持基材とし、その上に無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするインク受容層兼光沢層を設けたもの、の三種に大別され、その用途に応じて使い分けられている。
いずれの記録用媒体も、そのインク受容層は無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とする空隙型であり、かかるバインダー樹脂としては、水溶性インクとの親和性と無機微粒子のバインダー力に優れるポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールをPVAと略記する)が主として用いられ、特に無機微粒子表面との親和性が高い、シラノール基を有する変性PVAが広く用いられている(例えば、特許文献1、2および3参照。)。
また、本出願人も、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂(以下、アセト酢酸エステル基含有PVA系樹脂をAA化PVAと略記する)と多価ヒドラジド化合物、無機酸、無機質粉体を含有する樹脂組成物を支持基材表面に塗工してなるインクジェット記録用媒体を提案している(例えば、特許文献4参照。)。
特開平7−276784号 特開2000−15924号 特開2003−291502号 特開2004−230609号
近年、デジタルカメラの普及および撮影したデジタル写真を個人で印刷する需要の増加により、インクジェットプリントにも銀塩写真による印画紙と同等の高精細画像と、より高速な印刷速度が求められるようになってきた。
かかる画像高精細化に対しては、印字密度を上げると同時にインクの吐出量をコントロールする方式や、低濃度インクを同一箇所に複数回印字し、その回数をコントロールする方式が開発されているが、いずれの場合も記録用媒体の単位面積あたりのインク吐出量は増加するため、記録用媒体は、従来よりも多量のインクを吸収する能力が必要となる傾向にある。そのためにはインク受容層の空隙率を増やさねばならず、無機微粒子の増量、すなわち、バインダー樹脂量の低減という方向で開発が進められている。
また、印刷速度向上という課題に対しては、高速化した搬送機構に耐えうる表面強度をもつ記録用媒体が必要となってきた。これは、記録用媒体の表面強度が弱いと、搬送時にインク受容層が支持基材から剥離したり、給紙ローラー通過時に無機微粒子が脱落し、これがローラー表面に付着することで搬送不良が発生したりする場合があるからである。従って、空隙率増加のためのバインダー樹脂量が低減される中で、表面強度を向上させるためには、無機微粒子に対するバインダー力に優れたバインダー樹脂が望まれている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術では、バインダー樹脂量を低減した場合に、充分なインク受容層の表面強度が得られないことが判明した。
また、特許文献4に記載の技術によるインクジェット記録用媒体は、バインダー樹脂の量を低減しても良好な表面強度は得られるものの、空隙率が大きい場合には、印刷時のインクにじみが生じやすいという点で、まだまだ改良の余地があることが判明した。
すなわち、低バインダー樹脂量でもインク受容層の表面強度が強く、さらに印刷時のインクにじみが少ないインク受容層を有するインクジェット記録用媒体が望まれるところである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、支持基材上に、アセト酢酸エステル基の含有量が0.1〜3モル%、かつ水酸基平均連鎖長が14以上であるAA化PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)、無機微粒子(C)を含有する塗工液を塗工して形成されたインク受容層を有するインクジェット記録用媒体によって、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕 支持基材上に、アセト酢酸エステル基の含有量が0.1〜3モル%、かつ水酸基平均連鎖長が14以上であるAA化PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)、無機微粒子(C)を含有する塗工液を塗工して形成されたインク受容層を有することを特徴とするインクジェット記録用媒体。
〔2〕 AA化PVA系樹脂(A)の水酸基平均連鎖長が25以上であることを特徴とする上記〔1〕に記載のインクジェット記録用媒体。
〔3〕 AA化PVA系樹脂(A)が、誘電率6〜28である溶媒の共存下でケン化してなるPVA系樹脂にジケテンを反応させて得られたものであることを特徴とする上記〔1〕または〔2〕に記載のインクジェット記録用媒体。
〔4〕 AA化PVA系樹脂(A)が、44〜74、74〜105、105〜177、177〜297、297〜500、500〜1680μmの各粒径別アセト酢酸エステル基含有量の最大値が、最小値の3倍以内であるAA化PVA系樹脂(A)であることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のインクジェット記録用媒体。
〔5〕 架橋剤(B)が、多価金属化合物、ホウ素化合物、アミン化合物、またはヒドラジン化合物のいずれかであることを特徴とする上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のインクジェット記録用媒体。
〔6〕 無機微粒子(C)が、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物のいずれかであることを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のインクジェット記録用媒体。
〔7〕 インク受容層上に、さらに光沢層を設けてなることを特徴とする上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のインクジェット記録用媒体。
〔8〕 支持基材上に、アセト酢酸エステル基の含有量が0.1〜3モル%、かつ水酸基平均連鎖長が14以上であるAA化PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)、無機微粒子(C)を含有する塗工液を塗工し、インク受容層を形成することを特徴とする上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のインクジェット記録用媒体の製造方法。
なお、「水酸基平均連鎖長」〔l(OH)〕とは、内部標準物質として3−(トリメチルシリル)−2,2,3,3−d4−プロピオン酸ナトリウム塩(3−(trimethylsilyl)propionic−2,2,3,3−d4−acid sodium salt)を使用する13C−NMR測定(溶媒:DO)において38〜46ppmの範囲に見られるメチレン炭素部分に基づく吸収〔(OH,OH)dyadの吸収=43〜46ppmの間にピークトップをもつ吸収、(OH,OR)dyadの吸収=41〜43ppmの間にピークトップをもつ吸収、(OR,OR)dyadの吸収=38〜41ppmの間にピークトップをもつ吸収〕の吸収強度比から求められるもので、下記式より算出される値である。
l(OH)={2(OH,OH)+(OH,OR)}/(OH,OR)
(ただし、(OH,OR)、(OH,OH)の各吸収強度比は、いずれもモル分率で計算するものとする。)
かかる水酸基平均連鎖長およびその測定方法に関しては、ポバール(発行所:高分子刊行会、1981)およびMacromolecules,Vol.10,p532(1977)に詳述されている。
本発明のインクジェット記録用媒体は、低バインダー樹脂量でもインク受容層の表面強度が強く、印刷時のインクにじみが少ないため、高精細画像を高速で印刷するためのインクジェット記録用媒体として有用である。
本発明で用いられるアセト酢酸エステル基の含有量が0.1〜3モル%、かつ水酸基平均連鎖長が14以上であるAA化PVA系樹脂(A)について、詳しく説明する。
本発明で用いるAA化PVA系樹脂(A)は、PVAにアセト酢酸エステル基を導入したもので、かかるAA化PVA系樹脂(A)を得るには、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVA系樹脂(A)が得られることから、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましく、かかる方法について説明するが、これに限定されるものではない。
原料となるPVA系樹脂としては、一般的にはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリや酸などのケン化触媒によってケン化したケン化物又はその誘導体が用いられ、更には酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物等を用いることもできる。
かかる単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、ビニレンカーボネート類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン、酢酸イソプロペニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、1,4−ジアセトキシ−3−ブテン等が挙げられる。
得られるポリ酢酸ビニルのケン化は、公知の方法で行うことができるが、通常は、ポリ酢酸ビニルをアルコール系溶媒に溶解させたのち、アルカリ触媒または酸触媒の存在下で行われる。アルコール系溶媒としては、たとえばメタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールや、メタノールと酢酸メチルの混合溶媒などの各種アルコールと酢酸メチルの混合溶媒などを使用することができる。アルコール系溶媒中のポリ酢酸ビニルの濃度は、10〜60重量%の範囲から選ばれる。
アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラートなどのアルカリ金属の水酸化物やアルコラートのようなアルカリ触媒を用いることができる。酸触媒としては、塩酸、硫酸などの無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を用いることができる。アルカリ触媒の使用量は、ポリ酢酸ビニルあるいはその共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して1〜100ミリモル(さらには1〜40ミリモル、特には1〜20ミリモル)が好ましい。アルカリ触媒の使用量が、1ミリモル未満のときには、目的とするケン化度までケン化度を上げることが困難となる傾向にあり、100ミリモルをこえると、目的とするケン化度よりも高くなり過ぎる傾向となり制御が困難になるため、好ましくない。
また、ケン化を行うときの温度は、とくに制限されないが、通常10〜70℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
次に、ポリ酢酸ビニルのケン化によって得られたPVA系樹脂とジケテンを反応させるには、PVA系樹脂とガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVA系樹脂に予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下でガス状または液状のジケテンを噴霧、反応するか、またはPVA系樹脂に有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
上記の反応を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば充分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
かくして得られるAA化PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠)は、300〜4000(さらには400〜4000、特には500〜4000)が好ましく、かかる平均重合度が300未満では、十分な表面強度が得られない場合があり、逆に4000を超えると、塗工液の粘度が高くなりすぎ、塗工が困難になる場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)のケン化度は、85モル%以上(さらには、88モル%以上、特には、90モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が85モル%未満では、十分な表面強度が得られなかったり、インクのにじみが大きくなる場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)中のアセト酢酸エステル基含有量(アセト酢酸エステル化度、以下AA化度と略記する)は、0.1〜3モル%(さらには0.2〜3モル%、特には0.3〜3モル%)であることが必要である。かかる含有量が0.1モル%未満では十分な表面強度が得られない場合があり、3モル%を超えると水酸基平均連鎖長が短くなり、インクのにじみが大きくなる場合があるため好ましくない。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)は、水酸基平均連鎖長が14以上(さらには25以上)であることが必要であり、かかる水酸基連鎖長が10未満では、十分な表面強度が得られなかったり、インクのにじみが大きくなったりする場合があるため好ましくない。
本発明のAA化PVA系樹脂(A)の水酸基平均連鎖長をコントロールする方法は、特に限定されないが、原料として用いるPVA系樹脂製造時の、ポリ酢酸ビニルのケン化工程において、20℃における誘電率が6〜28となるような溶媒の存在下でアルカリケン化を行うことが好ましく、特に好ましい誘電率は12〜25である。誘電率が32を超えると、PVA系樹脂中の残存酢酸基の配列のブロック性が低下し、最終製品として得られるAA化PVA系樹脂(A)の水酸基連鎖長が短くなりやすくなるため、好ましくない。
20℃における誘電率が6〜28の溶媒としては、酢酸メチル/メタノール=1/3(27.1)、酢酸メチル/メタノール=1/1(21.0)、酢酸メチル/メタノール=3/1(13.9)、酢酸メチル(7.03)、イソプロピルアセテート(6.3)、アセトン(21.4)などがあげられる。これらの中では、酢酸メチル/メタノールの混合溶媒が好ましく用いられる。
また、本発明のAA化PVA系樹脂(A)は、粒度別のAA化度の分布が小さいものほど好ましく、具体的には、44〜74、74〜105、105〜177、177〜297、297〜500、500〜1680μmの各粒径に分別されたAA化PVA系樹脂(A)の各々のAA化度を、中和滴定によるアルカリ消費量から計算し、最も高いAA化度を最も低いAA化度で割った値が3.0〜1.0(さらには2.5〜1.0、特には2.0〜1.0)であるものが、より均一な無機微粒子の分散状態が得られ、その結果、インク吸収性の良好なインク受容層が得られるため、特に好ましい。
なお、粒径が44〜74μmとは標準金網により350メッシュ(44μm)オン、200メッシュ(74μm)パスによりふるい分けされた粒径のものを意味し、74〜105μmとは200メッシュ(74μm)オン、145メッシュ(105μm)パスによりふるい分けされた粒径のものを、105〜177μmとは145メッシュ(105μm)オン、80メッシュ(177μm)パスによりふるい分けされた粒径のものを、177〜297μmとは80メッシュ(177μm)オン、48メッシュ(297μm)パスによりふるい分けされた粒径のもの、297〜500μmとは48メッシュ(297μm)オン、32メッシュ(500μm)パスによりふるい分けされた粒径のものを、500〜1680μmとは32メッシュ(500μm)オン、10.5メッシュ(1680μm)パスによりふるい分けされた粒径のものを意味する。
かかる粒度別AA化度分布をコントロールする方法は、特に限定されないが、原料として膨潤度が1.0以上(さらには1.0〜500、特には3.0〜200)であり、溶出率が3.0%以上(さらには3.0〜97.0%、特には5.0〜60.0%)であるPVA系樹脂を用いることが好ましい。ここで、原料PVA系樹脂の膨潤度、溶出率は下式(i)、(ii)されるものである。
(i) 膨潤度=(X−Y)/Y≧1.0
(ii) 溶出率(%)=(Z/30)×100≧3.0
X:PVA系樹脂30gに270gの水を加えて、25℃で24時間放置した後 、真空度100mmHgの吸引で10分濾過して濾紙(No.2)上に残
存する吸水膨潤したPVA系樹脂の重量(g)
Y:上記吸水膨潤したPVA系樹脂を105℃で、乾燥し、恒量となった時の 重量(g)
Z:PVA系樹脂30gに270gの水を加えて、25℃で24時間放置した後 、真空度100mmHgの吸引で10分濾過して得られた濾液から、水及
び揮発成分を留去した時の不揮発成分の重量(g)
かかる膨潤度が1.0未満の時、あるいは溶出率が3.0%未満の時、粒度別AA化度分布が3.0以下のAA化PVA系樹脂(A)を得ることが困難となる。
原料PVA系樹脂の膨潤度、溶出率をコントロールするには、原料PVA系樹脂を静置あるいは流動させながら加熱処理し結晶化度を調節する方法等の処理が挙げられるが、揮発分調節の点で流動加熱処理する方法が好ましい。
次に、架橋剤(B)について説明する。
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層に含有される架橋剤(B)としては、例えば、多価金属化合物、ホウ素化合物、アミン化合物、ヒドラジン化合物、シラン化合物、メチロール基含有化合物、アルデヒド基含有化合物、エポキシ化合物、チオール化合物、イソシアネート化合物、等が挙げられるが、特に、多価金属化合物、ホウ素化合物、アミン化合物、ヒドラジン化合物が好適である。
かかる多価金属化合物としては、アルミニウム原子、亜鉛原子、鉄原子、ジルコニウム原子、チタン原子、ガリウム原子、インジウム原子、ルテニウム原子、ハフニウム原子を含有する化合物であり、特に、ジルコニウム原子を有する化合物が好適である。
かかるジルコニウム原子を有する化合物としては、無機酸や有機酸の単塩および複塩、有機金属化合物、金属錯体、酸化化合物(ジルコニル化合物)などのいずれであってもよく、具体例としては、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、ジルコニウム酸、ジルコニウム酸塩、塩化ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZC」)、塩基性塩化ジルコニル(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZC−2」)、硫酸ジルコニル、硝酸ジルコニル(第一希元素化学社製「ジルコゾールZN」)、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールAC−7」)、炭酸ジルコニウムカリウム(第一稀元素化学社製「ジルコゾールZK−10」)、酢酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、乳酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−150」)、ジルコニウムモノアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−540」)、ジルコニウムビスアセチルアセトネート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−550」)、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−560」)、ジルコニウムアセテート(松本製薬工業社製「オルガチックスZC−115」)、などが挙げられる。
これらのジルコニウム原子を含む化合物の中でも、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、酢酸ジルコニル、塩基性塩化ジルコニル、酸塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルなどのジルコニル化合物が好ましく、特に、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニルが本願発明の目的を顕著に発揮できる点で好適に用いられる。
かかるホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ酸のナトリウム、カリウム等の金属塩、ホウ酸のエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールエステル、ホウ砂などが挙げられ、特にホウ酸、ホウ酸塩およびホウ砂が本願発明の目的を顕著に発揮できる点で好適に用いられる。
かかるヒドラジン化合物としては、ヒドラジン、ヒドラジンの塩酸,硫酸,硝酸,亜硫酸,リン酸,チオシアン酸,炭酸等の無機酸塩、およびギ酸,シュウ酸等の有機酸塩類、ヒドラジンのメチル,エチル,プロピル,ブチル,アリル等の一置換体、1,1−ジメチル,1,1−ジエチル等の対称二置換体などのヒドラジン誘導体、カルボヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン(味の素ファインテクノ社製「アミキュアVDH」等)、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド(味の素ファインテクノ社製「アミキュアUDH」等)、ポリアクリル酸ヒドラジド、N−アミノポリアクリルアミド、N−アミノアクリルアミド/アクリルアミド共重合体、などのヒドラジド化合物等を挙げることができ、特にアジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、N−アミノポリアクリルアミド、N−アミノアクリルアミド/アクリルアミド共重合体、等の多価ヒドラジド化合物が本願発明の目的を顕著に発揮できる点で好適に用いられる。
かかるアミン化合物としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、N−アミノエチルピペラジン、ビスアミノプロピルピペラジン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジアミンなどの脂環式ポリアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、2、4’−トルイレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミン、アミノ基変性PVA系樹脂、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンなどのアミノ基含有水溶性ポリマーを挙げることができ、特に1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、メタキシリレンジアミン、アミノ基変性PVA系樹脂、ポリエチレンイミン等が本願発明の目的を顕著に発揮できる点で好適に用いられる。
次に、無機微粒子(C)について説明する。
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層に含有される無機微粒子(C)としては、特に限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、アルミナゾル、水酸化アルミニウム、ゼオライト、水酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、などが好ましく用いられ、これらを単独、または2種類以上組み合せて用いることができる。
特に、インクジェット記録用媒体がマット紙や光沢紙の場合には、インク吸収性が重要であるため、高い空隙率と大きい空孔サイズが得られる非晶質シリカが好適に用いられ、フォトライク光沢紙の場合には、インク吸収性とともに、光沢性や平滑性が重要視されるため、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物のような無機超微粒子が好適に用いられる。
かかる非晶質シリカ(C)の好ましい平均粒子径は、1〜15μm(さらには2〜12μm、特には2〜10μm)であり、かかる平均粒子径が1μm未満および15μmを超えると、インク吸収性が低下し、インクにじみが増大する傾向にあるため好ましくない。
かかるコロイダルシリカ(C)としては、表面をアンモニウムイオンなどの有機化合物や、金属イオンなどによる表面処理によって、アニオン性やカチオン性を付与したものが好ましく、その形状としては、球状や数珠状のものを挙げることができる。また、その平均粒子径が2〜500nm(さらには、3〜200nm、特には4〜100nm)のものが好ましく、かかる平均粒子径が2nm未満の場合は、均一な分散状態がえられにくい場合があり、逆に500nmを超えるとインク吸収性が低下する場合があるため、好ましくない。
かかる気相法シリカ(C)としては、BET比表面積が50m/g以上(さらには100m/g以上、特には200m/g以上)のものが好ましく、その平均粒子径は、1〜30nm(さらには2〜20nm、特には3〜10nm)のものが好ましい。かかるBET比表面積が50m/g未満の場合は、インク吸収性が低下したりする場合があり好ましくない。また、かかる平均粒子径が1nm未満の場合は、均一な分散状態が得られにくく、逆に30nmを超えると、インク吸収性が低下し、インクにじみが増大したり、光沢性が低下する傾向にあるため好ましくない。
かかる気相法アルミナ(C)の好ましい平均粒子径は、30nm以下(さらには25nm以下、特には20nm以下)であり、かかる平均粒子径が30nmを超えると、インク吸収性が低下し、インクにじみが増大したり、光沢性が低下する傾向にあるため好ましくない。
かかるアルミナ水和物としては、擬ベーマイトが好ましく、その平均細孔半径は1〜30nm(さらには2〜20nm、特には2〜15nm)が好ましく、その細孔容積は0.3〜2cc/g(さらには0.4〜1.8cc/g、特には0.5〜1.5cc/g)が好ましい。かかる平均細孔半径が1nm未満の場合、均一な分散状態がえられにくい場合があり、30nmをこえる場合は、インク吸収性や光沢性、透明性が低下する場合があるため好ましくない。また、かかる細孔容積が0.3g/cc未満の場合、インク吸収性が低下する場合があり、2cc/gを超えると透明性が不充分となる場合があるため好ましくない。
本発明のインクジェット記録用媒体のインク受容層は、上記のごときAA化度が0.1〜3モル%、かつ水酸基連鎖長が10以上であるAA化PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)、及び無機微粒子(C)を含有してなるもので、該層中における、AA化PVA系樹脂(A)と架橋剤(B)の含有割合(A/B)(重量比)は、100/200〜100/0.1(さらには、100/100〜100/1、特には100/50〜100/2)であることが好ましく、かかる含有割合(A/B)が100/0.1を超えると、十分な表面強度や耐水性がえられない場合があり、逆に100/200を下回ると無機微粒子の分散性が低下して、インク吸収性が低下する場合があるため好ましくない。
また、該層中における、AA化PVA系樹脂(A)と無機微粒子(C)の含有割合(A/C)(重量比)は、塗工層がマット紙あるいは光沢紙のインク受容層の場合、5/100〜100/100(さらには10/100〜50/100、特には10/100〜30/100)であることが好ましい。かかる含有割合(A/C)が100/100を超えると空隙の減少によりインクの吸収能が低下して、フェザリングやブリーディングの原因となる場合があり、逆に5/100を下回ると、表面強度が低下して無機粒子の脱落や、かかる層の上に光沢層を塗布する際、湿潤状態での表面強度の低下による層はがれが起こったり、インク受容層と光沢層の界面の接着力が不足による界面剥離や、界面でのインクにじみが発生する場合があるため、好ましくない。
また、インク受容層がフォトライク光沢紙のインク受容層兼光沢層の場合には、かかるAA化PVA系樹脂(A)と無機微粒子(C)の含有割合(A/C)(重量比)は、10/100〜100/10(さらには20/80〜80/20、特には30/70〜50/50)であることが好ましい。かかる含有割合(A/C)が100/10を超えると、光沢層中の空隙が減少し、インクの透過性が悪くなり、フェザリングや画像部の斑の原因になったり、画像部の鮮明性が低下する場合があり、逆に10/100を下回ると、表面の平滑性が損なわれ、光沢の低下を招いたり、光沢層がひび割れたり、表面強度不足により、乾燥風の吹き付け時に表面がちぎれたり、荒れたりする場合があるため好ましくない。
本発明のインクジェット記録用媒体におけるインク受容層の形成方法としては、特に制限はないが、通常は上記のようなAA化PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)及び無機微粒子(C)を含有する塗工液を支持基材上に塗工してインク受容層を形成させればよく、具体的にその製造方法について説明する。
かかる支持基材としては 特に制限されるものではないが、例えば、紙(マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙など)、樹脂コート紙、合成紙、不織布、布、金属箔、ポリオレフィン樹脂(例えばポリエチレン、PET、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の熱可塑性樹脂からなるフィルムやシートが使用でき、マット紙あるいは光沢紙の場合はセルロースを原料とする紙基材が、フォトライク光沢紙の場合はフィルムあるいは樹脂コート紙などが主として用いられる。
また、かかる塗工液は、上記PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)、及び無機微粒子(C)を水を主体とする媒体中に溶解および分散させてなるものであり、これらの成分を媒体中に溶解および分散させる方法は特に限定されないが、通常はPVA系樹脂(A)の水溶液を製造し、架橋剤(B)を添加、調製後、これに無機微粒子(C)を分散させる方法が用いられ、かかる分散に際しては、高速ホモジナイザーなどの公知の混合装置・方法を使用することができる。
支持基材上にインク受容層を設ける方法、およびインク受容層の上に光沢層を設ける方法としては、バーコーター法、エアナイフコーター法、ブレードコーター法、カーテンコーター法などの公知の塗工方法が用いられる。
かかる塗工液中の総固形分は、特に限定されないが、塗工液全体の5〜60重量%(さらには10〜50重量%、特には10〜30重量%)であることが好ましく、かかる総固形分が5重量%未満では乾燥負荷が大きくなると共に、塗工層の厚みの均一性が低下する場合があり、逆に60重量%を超えると、塗工液が高粘度となり、高速での塗工が困難となり、作業性が低下することがあるため好ましくない。
塗工液の塗布量は、マット紙、光沢紙のインク受容層の場合には、乾燥後の厚みが3〜100μm、(さらには5〜80μm、特には10〜50μm)になるようにするのが好ましく、フォトライク光沢紙の場合には、乾燥後の厚みが1〜20μm、(さらには1〜10μm、特には1〜5μm)になるようにするのが好ましく、いずれの場合も、一層あるいは多層塗工によってインク受容層を形成することが可能である。
かかる塗工液には、他の水溶性または水分散性樹脂を併用することも可能である。併用が可能な水溶性あるいは水分散性樹脂としては、デンプン、酸化デンプン、カチオン変性デンプン、などのデンプン誘導体、ゼラチン、カゼイン、などの天然系たんぱく質類、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、CMC、などのセルロース誘導体、未変性PVA、カチオン変性PVA、カルボン酸変性PVA、スルホン酸変性PVA、ダイアセトンアクリルアミド変性PVA、シラノール変性PVA、エチレン含量が15モル%以下の低エチレン変性PVA、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、などのPVA誘導体、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、などの天然高分子多糖類ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸塩、などの水溶性樹脂、SBRラテックス、NBRラテックス、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メタ)アクリル酸エステル樹脂系エマルジョン、塩化ビニル樹脂系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、かかる塗工液にはアニオン性インクの定着剤としてカチオン性樹脂を併用することも可能である。かかるカチオン性樹脂としては、ポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、などのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、第2級アミノ基、第3級アミノ基や第4級アンモニウム塩を有するアクリル重合体、ポリビニルアミン共重合体、ポリビニルアミジン共重合体、ジシアンジアミド・ホルマリン共重合体、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン共重合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
塗工後は乾燥すればよく、乾燥条件としては特に制限されないが、通常90〜120℃で1〜30分程度乾燥させればよい。
光沢紙の場合には、上述の方法によりインク受容層を形成した後、その上にさらに光沢層を形成するものである。かかる光沢層は、無機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするもので、無機微粒子としては、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、ハイドロタルサイト、非晶質シリカ及びその微粉砕品、等が挙げられ、なかでも、コロイダルシリカ、アルミナ水和物が好適に用いられる。また、バインダー樹脂としては、例えば、PVA系樹脂及び公知の変性PVA系樹脂、ゼラチン、カゼイン、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等のジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、水性ウレタン樹脂、などが挙げられる。
かかる光沢層における無機微粒子とバインダー樹脂との混合比率は、特に限定されるものではないが、一般的にはバインダー樹脂100重量部に対して、無機微粒子が重量固形分で0〜200重量部(さらには、2〜200重量部、特には5〜150重量部)であることが好ましい。
また、フォトライク光沢紙の場合には、最表面のインク受容層兼光沢層にキャストコート法等によって高い光沢性を付与することが好ましい。ここで、キャストコート法とは、湿潤状態にある塗工面を、加熱鏡面に圧着して乾燥する方法であり、(1)塗工層が乾燥前の湿潤状態で、加熱鏡面に圧着(直接法)、(2)一旦乾燥した塗工層を再湿潤させて、加熱鏡面に圧着(再湿潤法)、(3)湿潤状態の塗工層をゲル化処理し、湿潤状態のままで加熱鏡面に圧着(凝固法)、の三種類が一般に知られている。
上記(3)の方法の場合、通常は、塗工層上にホウ酸あるいはホウ酸塩を含有する水性液を塗工するなどして、PVA系樹脂をゲル化処理しており、本発明のインクジェット記録用媒体においてもこの手法を用いることは可能であるが、本発明の場合、すでに塗工層中にPVA系樹脂とともに架橋剤(B)が含有されていることから、上述のようなホウ酸系化合物を含有するゲル化処理液を用いずとも、塗工層形成後に室温放置または赤外線等によって加熱することで容易にゲル状態を作り出すことが可能である。
また、上述の方法と同様にして塗工層をゲル化させた後、加熱鏡面と圧着させず、単に乾燥風を当てて乾燥させることにより、光沢性を付与することも可能である。
かくして得られた本発明のインクジェット記録用媒体は、低バインダー量の場合でも優れたインク受容層の表面強度を有しており、そのためにインク吸収性に優れ、さらに、印刷時のインクにじみが少ないため、高精細画像を高速に印刷するためのインクジェット記録用媒体として好適である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
製造例1:AA化PVA系樹脂(A1)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール200部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が50%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。続いて、該溶液を酢酸メチル(誘電率7.03)で希釈して、濃度29.5%(ケン化溶媒の誘電率23.7)に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中の酢酸ビニル単位1モルに対して30ミリモル加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、さらに80℃で60分熱処理してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99.1モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ、2300であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.8%であった。また、膨潤度は3.0であり、溶出率は6.7%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン22部と酢酸7部の混合液を0.5時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度99.1モル%。AA化度1.6モル%のAA化PVA系樹脂(A1)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(A1)の13C−NMRスペクトルから求めた水酸基平均連鎖長は79であった。また、かかるAA化PVA系樹脂(A1)を前述の如く7種類のふるいにより、6種類の画分を取り出し、AA化度を測定したところ、44〜74μm:1.9モル%、74〜105μm:1.8モル%、105〜177μm:1.6モル%、177〜297μm:1.6モル%、297〜500μm:1.5モル%、500〜1680μm:1.3モル%で、粒度別AA化度分布(最高AA化度/最低AA化度)は1.5であった。
製造例2:AA化PVA系樹脂(A2)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール300部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で5時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が70%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。続いて、該溶液を酢酸メチル(誘電率7.03)で希釈して、濃度29.5%(ケン化溶媒の誘電率23.7)に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中の酢酸ビニル単位1モルに対して11ミリモル加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、さらに80℃で60分熱処理してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、93.1モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ、1800であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.7%であった。また、膨潤度は100であり、溶出率は52%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン28部と酢酸8部の混合液を0.5時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後70℃で、6時間乾燥し、ケン化度93.1モル%、AA化度2.2モル%のAA化PVA系樹脂(A2)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(A2)の13C−NMRスペクトルから求めた水酸基平均連鎖長は14であった。また、かかるAA化PVA系樹脂(A2)を前述の如く7種類のふるいにより、6種類の画分を取り出し、AA化度を測定したところ、44〜74μm:2.6モル%、74〜105μm:2.4モル%、105〜177μm:2.3モル%、177〜297μm:2.1モル%、297〜500μm:2.0モル%、500〜1680μm:1.8モル%で、粒度別AA化度分布(最高AA化度/最低AA化度)は1.4であった。
製造例3:AA化PVA系樹脂(A3)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール600部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で7時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が80%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。続いて、該溶液を酢酸メチル(誘電率7.03)で希釈して、濃度29.5%(ケン化溶媒の誘電率23.7)に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中の酢酸ビニル単位1モルに対して13ミリモル加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、さらに80℃で60分熱処理してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、96.0モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ、1200であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.7%であった。また、膨潤度は75であり、溶出率は32%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン37部と酢酸11部の混合液を1時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度96.0モル%、AA化度3.0モル%のAA化PVA系樹脂(A3)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(A3)の13C−NMRスペクトルから求めた水酸基平均連鎖長は16であった。また、かかるAA化PVA系樹脂(A3)を前述の如く7種類のふるいにより、6種類の画分を取り出し、AA化度を測定したところ、44〜74μm:3.6モル%、74〜105μm:3.3モル%、105〜177μm:3.1モル%、177〜297μm:2.9モル%、297〜500μm:2.7モル%、500〜1680μm:2.4モル%で、粒度別AA化度分布(最高AA化度/最低AA化度)は1.5であった。
製造例4:AA化PVA系樹脂(A4)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール300部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で5時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が70%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。続いて、該溶液を酢酸メチル(誘電率7.03)で希釈して、濃度37.5%(ケン化溶媒の誘電率30.0)に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中の酢酸ビニル単位1モルに対して10ミリモル加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、さらに80℃で60分熱処理してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、92.5モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ、1800であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.7%であった。また、膨潤度は108であり、溶出率は54%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン28部と酢酸8部の混合液を0.5時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度92.5モル%、AA化度2.4モル%のAA化PVA系樹脂(A4)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(A4)の13C−NMRスペクトルから求めた水酸基平均連鎖長は11であった。また、かかるAA化PVA系樹脂(A4)を前述の如く7種類のふるいにより、6種類の画分を取り出し、AA化度を測定したところ、44〜74μm:2.9モル%、74〜105μm:2.6モル%、105〜177μm:2.5モル%、177〜297μm:2.3モル%、297〜500μm:2.2モル%、500〜1680μm:2.0モル%で、粒度別AA化度分布(最高AA化度/最低AA化度)は1.5であった。
製造例5:AA化PVA系樹脂(A5)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール300部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で5時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が70%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。続いて、該溶液を酢酸メチル(誘電率7.03)で希釈して、濃度29.5%(ケン化溶媒の誘電率23.7)に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中の酢酸ビニル単位1モルに対して13ミリモル加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、さらに105℃で120分熱処理してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、97.0モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ、1800であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.8%であった。また、膨潤度は1.1であり、溶出率は3.4%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン37部と酢酸11部の混合液を1時間かけて滴下し、更に60分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度97.0モル%、AA化度2.9モル%のAA化PVA系樹脂(A5)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(A5)の13C−NMRスペクトルから求めた水酸基平均連鎖長は15であった。また、かかるAA化PVA系樹脂(A5)を前述の如く7種類のふるいにより、6種類の画分を取り出し、AA化度を測定したところ、44〜74μm:3.6モル%、74〜105μm:3.3モル%、105〜177μm:2.9モル%、177〜297μm:2.6モル%、297〜500μm:2.0モル%、500〜1680μm:1.4モル%で、粒度別AA化度分布(最高AA化度/最低AA化度)は2.6であった。
製造例6:AA化PVA系樹脂(A6)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000部、メタノール200部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら温度を上昇させ、沸点下で3時間重合を行った。酢酸ビニルの重合率が50%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し重合体のメタノール溶液(樹脂分41%)を得た。続いて、該溶液を酢酸メチル(誘電率7.03)で希釈して、濃度29.5%(ケン化溶媒の誘電率23.7)に調製してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリウムをポリマー中の酢酸ビニル単位1モルに対して11ミリモル加えてケン化し、析出物をろ別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、さらに80℃で60分熱処理してPVA系樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、93.0モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準じて分析を行ったところ、2300であり、酢酸ナトリウムの含有量は0.6%であった。また、膨潤度は95であり、溶出率は50%であった。
該PVA系樹脂を、ニーダーに444部仕込み、これに酢酸100部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン82部と酢酸30部の混合液を3.5時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後、70℃で6時間乾燥し、ケン化度93.0モル%、AA化度7.1モル%のAA化PVA系樹脂(A4)を得た。かかるAA化PVA系樹脂(A6)の13C−NMRスペクトルから求めた水酸基平均連鎖長は8であった。また、かかるAA化PVA系樹脂(A6)を前述の如く7種類のふるいにより、6種類の画分を取り出し、AA化度を測定したところ、44〜74μm:8.5モル%、74〜105μm:7.8モル%、105〜177μm:7.3モル%、177〜297μm:6.9モル%、297〜500μm:6.4モル%、500〜1680μm:5.7モル%で、粒度別AA化度分布(最高AA化度/最低AA化度)は1.5であった。
実施例1
AA化PVA系樹脂(A1)4.3部を水200部に溶解させたものに、非晶質シリカ(C)〔トクヤマ社製「ファインシールX−45」、平均粒子径4.5μm〕28.7部を分散させながら徐々に加え、これにインク定着剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド〔日東紡社製「PAS−H−5L」、28%水溶液〕15.3部、および、架橋剤(B)として塩基性塩化ジルコニル〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZC−2」〕2.9部を加え、ホモジナイザー〔特殊機化工業社製「T.K.ROBOMICS」〕にて5000rpmで10分間撹拌し、固形分15%の塗工液を作製した。
かかる塗工液を、坪量64g/mの上質紙にクリアランス75μmのアプリケーターで固形分換算で13g/mとなるように塗工し、その後、熱風乾燥機中105℃で10分間乾燥して、インク受容層を形成させてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得た。
得られたインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層の表面強度と印刷時のインクにじみの評価を行った。結果を表1に示す。
(インク受容層の表面強度)
得られたインクジェット記録用媒体の塗工表面にニチバン社製「セロハンテープ」(幅18mm)を塗工表面に貼り付け、その上からハンドローラー(重量2kg)を5往復させて荷重をかけ、これを島津製作所社製オートグラフ「AG−100」にて180度方向に剥離(テストスピード100mm/分)させ、その際の剥離強度(gf/mm)を測定した。
(インクにじみ)
インクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター「PM−950C」を用い、印字設定を「PM写真用紙・きれい」にして、黄色ベタ印字(2回)したその上に赤色ベタ印字(2回)し、さらにその上に青色でおよそ0.5mm巾の直線を印字し、印字直後の印字境界部分のにじみを目視観察して以下の通り評価した。
◎・・・ほとんどにじみが認められなかった
○・・・ごくわずかににじみが認められた
△・・・にじみが認められた
×・・・著しいにじみが認められた
実施例2,3,5
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A)として製造例2,3,5によるAA化PVA系樹脂(A2,A3,A5)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1,11
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A)として製造例6,4によるAA化PVA系樹脂(A6,A4)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、架橋剤(B)を用いなかった以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて、シラノール変性PVA系樹脂(重合度1700、ケン化度99.0モル%、変性度0.2モル%)を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004490255
実施例6
実施例1で得られたインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)に、コロイダルシリカ(日産化学社製「スノーテックスST−UP」)100部、PVA系樹脂(未変性品、ケン化度99モル%、重合度1800)10部、ステアリン酸カルシウム1部、水456部からなる塗工液を、アプリケーターにて固形分重量が10g/mとなるように塗布し、熱風乾燥機中50℃で2.5分間乾燥した後、その塗工面に、ホウ砂の3%水溶液を塗布し、凝固処理を行った後、鏡面磨きされた軟鋼板(150mm×100mm)を100℃に加熱したものをのせ、500gの荷重をかけて1分間圧着して光沢層を形成した。
得られたインクジェット記録用媒体(光沢紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層の強度と、実施例1と同様に印刷時のインクにじみの評価を行った。結果を表2に示す。
(インク受容層の強度)
上記、鏡面軟鋼板を加熱圧着した後、かかる軟鋼板を引き剥がした際の光沢層およびインク受容層の状態を目視観察して、以下のように評価した。
◎・・・全く剥離が認められなかった
○・・・ごくわずかにインク受容層部分で剥離が認められた
△・・・インク受容層部分で部分的に剥離した
×・・・著しくインク受容層部分で剥離した
実施例7,8,10
実施例6において、実施例1で得られたインクジェット記録用媒体(マットタイプ)に替えて、実施例2,3,5で得られたインクジェット記録用媒体(マットタイプ)を用いた以外は実施例4と同様にしてインクジェット記録用媒体(光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例4〜6,12
実施例6において、実施例1で得られたインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)に替えて、比較例1〜3,11で得られたインクジェット記録用媒体(マット紙タイプ)を用いた以外は実施例4と同様にしてインクジェット記録用媒体(光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0004490255
実施例11
気相法シリカ(C)〔日本アエロジル社製「アエロジル300」、平均粒子径7nm〕150部を水500部中にホモジナイザー〔特殊機化工業社製「T.K.ROBOMICS」〕を用いて分散し、これにAA化PVA系樹脂(A1)20部を水480部に溶解させたものを徐々に添加、混合した。次いで、インク定着剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド〔日東紡社製「PAS−H−5L」、28%水溶液〕40部、および架橋剤(B)として塩基性塩化ジルコニルの10%水溶液〔第一稀元素化学工業社製「ジルコゾールZC−2」〕20部を添加し、さらにホモジナイザーにて撹拌し、塗工液とした。
かかる塗工液を、表面をコロナ放電処理したPETフィルム上に、クリアランス200μmのアプリケーターにて塗工し、一旦塗工膜面の温度を10℃まで冷却、ゲル化させた後、20℃、30℃、40℃、50℃の各温度の風を各々1分間ずつ吹き付けて乾燥し、受容層兼光沢層を形成させてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得た。
得られたインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)に対して、以下の要領でインク受容層兼光沢層の表面強度を評価し、実施例1と同様の要領で印刷時のインクにじみの評価を行った。結果を表3に示す。
(インク受容層兼光沢層の表面強度)
得られたインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)のインク受容層兼光沢層の状態を目視観察し、10×10cm当たりの、0.2mm以上の大きさのひび割れ個数をカウントし、以下のように評価した。
◎・・・3個以下
○・・・4〜10個
△・・・11〜19個
×・・・20個以上
実施例12,13,15
実施例11において、AA化PVA系樹脂(A)として製造例2,3,5によるAA化PVA系樹脂(A2,A3,A5)を用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
実施例16
実施例11において、架橋剤として塩基性塩化ジルコニルに替えてホウ砂水溶液(4%)を30部用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
実施例17
実施例11において、架橋剤として塩基性塩化ジルコニルに替えてメタキシリレンジアミン〔三菱瓦斯化学社製「MXDA」〕を2部用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
実施例18
実施例11において、架橋剤として塩基性塩化ジルコニルに替えてアジピン酸ジヒドラ
ジドを2部用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライ
ク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
実施例19
実施例11において、気相法シリカに替えてコロイダルシリカ〔日産化学社製「スノーテックスPS−50」〕を用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
実施例20
実施例11において、気相法シリカに替えて気相法アルミナ〔CABOT社製「CAB−O−SPERSE PG−003」〕を用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
比較例7
実施例11において、AA化PVA系樹脂(A)として製造例6によるAA化PVA系樹脂(A6)を用いた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
比較例8
実施例11において、架橋剤(B)を用いなかった以外は実施例11と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
比較例9
実施例16において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて、シラノール変性PVA系樹脂(重合度1700、ケン化度99.0モル%、変性度0.2モル%)を用いた以外は実施例16と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
比較例10
実施例16において、AA化PVA系樹脂(A1)に替えて、重合度3500、ケン化度88モル%の未変性PVAを用いた以外は実施例16と同様にしてインクジェット記録用媒体(フォトライク光沢紙タイプ)を得て、同様の評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0004490255
本発明のインクジェット記録用媒体は、低バインダー樹脂量でもインク受容層の表面強度が強く、印刷時のインクにじみが少ないため、高精細画像を高速で印刷するためのインクジェット記録用媒体として有用である。

Claims (8)

  1. 支持基材上に、アセト酢酸エステル基の含有量が0.1〜3モル%、かつ水酸基平均連鎖長が14以上であるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、架橋剤(B)、無機微粒子(C)を含有するインク受容層が形成されてなることを特徴とするインクジェット記録用媒体。
  2. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の水酸基平均連鎖長が25以上であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用媒体。
  3. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、誘電率6〜28である溶媒の共存下でケン化してなるポリビニルアルコール系樹脂にジケテンを反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用媒体。
  4. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、44〜74、74〜105、105〜177、177〜297、297〜500、500〜1680μmの各粒径別アセト酢酸エステル基含有量の最大値が、最小値の3倍以内であるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  5. 架橋剤(B)が、多価金属化合物、ホウ素化合物、アミン化合物、またはヒドラジン化合物のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  6. 無機微粒子(C)が、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物のいずれかであることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  7. インク受容層上に、さらに光沢層を設けてなることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のインクジェット記録用媒体。
  8. 支持基材上に、アセト酢酸エステル基の含有量が0.1〜3モル%、かつ水酸基平均連鎖長が14以上であるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、架橋剤(B)、無機微粒子(C)を含有する塗工液を塗工し、インク受容層を形成することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のインクジェット記録用媒体の製造方法。
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