JP2004268576A - 記録用媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、硝酸ジルコニウム系化合物(B)、無機質紛体(C)を含有するpH3.5以下の塗工液を基材表面に塗布してなる。
Description
また、インク受理層の表面強度の向上を目的として、本出願人も、塗工層中にポリビニルアルコール系樹脂、チタネート系カップリング剤、及び無機質粉体を含有するインクジェット用記録媒体(例えば、特許文献2参照)を、また、紙の剛度の向上を目的として、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂とジルコニウム塩を用いた紙加工剤(例えば、特許文献3参照)を提案し、かかる紙加工剤としてpH4.7〜6.1の塗工液を用いる点も開示した。
したがって、上記の特許文献1に開示のように表面を鏡面処理しただけでは、インク受理層(塗工層)の表面強度がまだまだ弱く、記録媒体の製造工程、特に、裁断時にインク受理層から部分的に剥離して脱落した粉体、あるいは印刷時に脱落した粉体が、ノズルに付着して目詰まりの原因となるなどの問題がある。また、最近では写真などの画像印刷(べた印刷)も増え、かかる印刷時にはインクのにじみが発生してしまうという問題点があらたに発生し、さらに食品包装用のラベル等として用いた場合には、水の存在下に強く接触する機会があると印字部(インク受理層)がくずれたりあるいははがれたりしてインク受理層の耐水強度の点でも問題が生じる恐れがあり、これらの点については特許文献1に開示の技術では対応できないことが判明した。
また、特許文献2に開示の技術においては、インク受理層(塗工層)の表面強度の向上はある程度期待できるものの、特許文献1に開示の技術と同様、べた印刷時のインクのにじみや、印字後のインク受理層の耐水強度にもまだまだ改良の余地があることが判明した。
特許文献3に開示の技術では塗工層の表面強度には優れるものの、無機質粉体が使用されていないのでインク受理性は満足のいくものではなく、無機質粉体を使用した場合には特許文献1や2に開示の技術と同様の問題点が発生する恐れがあり、塗工層の表面強度が優れることは勿論、インク受理性が良好で、べた印刷時のインクのにじみの防止性能や印字後のインク受理層の耐水強度の向上が望まれるところである。
本発明に用いるAA化PVA(A)は、ポリビニルアルコールにアセト酢酸エステル基を導入させたもので、かかるAA化PVA(A)を得るには、ポリビニルアルコールとジケテンを反応させる方法、ポリビニルアルコールとアセト酢酸エステルを反応させエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルを共重合体をケン化させる方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVAが得られ、インク受理層の表面強度に影響を与えるアセト酢酸エステル等の不純物の混入が少ない点から、ポリビニルアルコール(粉末)とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましく、かかる方法について説明するがこれに限定されるものではない。
該AA化PVA(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠)については、300以上(さらには300〜4500、特には1200〜4500、殊には1200〜4000)が好ましく、かかる平均重合度が300未満では、充分なインク受理層の表面強度が得られない場合があり好ましくない。
かかる定着剤の使用量は、AA化PVA(A)100重量部に対して1〜400重量部程度が用いられる。
また、無機系架橋剤としては、ホウ酸、ホウ酸塩(ホウ砂等)、ジルコニウム化合物(ハロゲン化物、硫酸塩、有機酸塩)、チタニウム化合物(テトラアルコキシチタネート等)、アルミニウム化合物(硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等)、リン化合物(亜リン酸エステル、ビスフェノールA変性ポリリン酸等)、アルコキシ基やグリシジル基などの反応性官能基を有するシリコーン化合物などが挙げられる。
これらの架橋剤を単独あるいは二種類以上使用してもよい。
塗工液の塗布量は、固形分換算で0.1〜40g/m2、好ましくは0.5〜20g/m2程度になるようにするのが適当である。
塗工後は乾燥すればよく、乾燥条件としては特に制限されないが、通常90〜120℃で1〜30分程度乾燥させればよい。
塗工や塗工後の乾燥に当たっては、インク受理層を塗工するのと同様にすればよく、この場合の塗布量は、固形分換算で0.1〜20g/m2程度になるようにするのが適当である。
かかる感熱記録用媒体は、本発明の塗工液を基材に塗布してアンダーコート層を設けた後、感熱発色層を設け、更にオーバーコート層を設けることにより製造される。
上記の発色性物質の例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド[クリスタルバイオレットラクトン]、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロロフタリド、3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオラン、7−アセトアミノ−3−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3 −ジエチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3,6−ビス−β−メトキシエトキシフルオラン、3,6−ビス−β−シアノエトキシフルオラン等のトリフェニルメタン系染料のロイコ体が挙げられる。
この場合の塗工量は、固形分換算で0.1〜20g/m2程度である。
オーバーコート層を設けるに当たっては上記の感熱記録層の場合と同様の塗工手段で実施可能であり、塗工量は、固形分換算で0.1〜5g/m2程度である。
実施例1
ケン化度97.9モル%、平均重合度2300、アセト酢酸エステル基4.8モル%含有のAA化PVA(A)100部を水2400部に溶解させたものに無機質粉体(C)〔トクヤマ社製『ファインシール』、非晶質合成シリカ、形状:球形、平均粒子径:5μm〕333部を添加し、ホモジナイザーにて混合撹拌して、これに硝酸ジルコニル(B)5部を含有する水溶液50部と1N硝酸(D)1部、更にポリアミン系定着剤〔住友化学社製『スミレーズレジン1001』〕を100部添加混合して塗工液〔水分散液、pH2.0(25℃)〕を得た。
次いで、得られた水分散液を坪量64g/m2の上質紙に75μmのアプリケーターで固形分換算で13g/m2となるように塗工し、その後、熱風乾燥機中で105℃で10分間乾燥して、インク受理層を形成させてインクジェット記録用媒体を得た。
得られたインクジェット記録用媒体に対して、以下の要領でインク受理層の表面強度とにじみ、印字後の耐水強度の評価を行った。
上記のインクジェット記録用媒体の塗工表面に、ニチバン社製『セロハンテープ』(幅18mm)を貼り付け、その上からハンドローラー(重量2kg)を5往復させて荷重をかけ、これを島津製作所社製オートグラフ『AG−100』にて180度方向に剥離(テストスピード100mm/分)させ、その際の剥離強度(gf/mm)を測定した。
上記のインクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター『PM−950C』を用い、印字設定をPM写真用紙にして、黒インクにてベタ印字を行い、印字直後の印字境界部分のにじみを目視観察して以下の通り評価した。
○・・・ほとんどにじみが見られなかった
×・・・若干にじみが見られた
上記のインクジェット記録用媒体にエプソン社製インクジェットプリンター『PM−950C』を用い、印字設定をPM写真用紙にして、黒インクにてベタ印字を行い、印字後20℃、65%RH中で5分放置後、印字面に水を1滴垂らし、その上を指で強く5回こすった場合のインク受理層の様子を目視観察して以下の通り評価した。
○・・・インク受理層にくずれやはがれが見られなかった
×・・・インク受理層に少しくずれやはがれが見られた
実施例1において硝酸ジルコニル(B)に替えて、硝酸ジルコニウム(B)を用いた以外は同様にして塗工液を調製して、同様に評価した。
実施例1において、更に1N硝酸(D)0.5部を塗工液に加えてpHを1.6に調整した以外は同様に行ってインクジェット記録用媒体を得て、同様に評価を行った。
実施例1において、AA化PVA(A)としてケン化度97.9モル%、平均重合度1400、アセト酢酸エステル基4.8モル%含有のAA化PVA(A)を用いた以外は同様に行ってインクジェット記録用媒体を得て、同様に評価を行った。
実施例1において、AA化PVA(A)としてケン化度93.0モル%、平均重合度500、アセト酢酸エステル基4.5モル%含有のAA化PVA(A)を用い、かつ該AA化PVA(A)100部を水4400部に溶解させたものに、無機質粉体(C)として、フュームドシリカ〔日本アエロジル社製『アエロジル200』、平均一次粒子径:0.012μm〕を1000部用いた以外は同様に行ってインクジェット記録用媒体を得て、同様に評価した。
実施例1において更に0.1N水酸化ナトリウムを加えて塗工液のpHを4.0(25℃)にした以外は同様に行ってインクジェット記録用媒体を得て、同様に評価を行った。
実施例1において、硝酸ジルコニル(B)を配合せず、1Nの硝酸の添加量を3部にして、pHを2.0(25℃)にした以外は同様に行ってインクジェット記録用媒体を得て、同様に評価を行った。
実施例1において、無機質粉体(C)を配合しなかった〔pH2.1(25℃)〕以外は実施例1と同様に行ったところ、得られた媒体はインクを全く吸収せず、プリンターで印字してもインクが浮いて印字できず、目的とするインクジェット記録用媒体が得られなかった。
Claims (6)
- アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、硝酸ジルコニウム系化合物(B)、無機質紛体(C)を含有するpH3.5以下の塗工液を基材表面に塗布してなることを特徴とする記録用媒体。
- アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度が300以上であることを特徴とする請求項1記載の記録用媒体。
- アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度が1200以上であることを特徴とする請求項1記載の記録用媒体。
- 塗工液のpHが無機酸(D)を添加して調整されてなることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の記録用媒体。
- アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)がポリビニルアルコール系樹脂にジケテンを反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の記録用媒体。
- 記録用途がインクジェット記録用であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の記録用媒体。
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