JP2008163179A - 樹脂組成物、およびそれを用いてなるインクジェット記録用媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク吸収性と湿潤時の表面強度に優れたインク受容層を有する膨潤型インクジェット記録用媒体のインク受容層に好適なポリビニルアルコール系樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】1,2−ジオール構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明はポリビニルアルコール系樹脂組成物に関し、さらに詳しくはインクジェット記録用媒体のインク受容層に好適な樹脂組成物、およびかかる樹脂組成物を含有し、インク吸収性と湿潤時の表面強度に優れたインク受容層を支持基材上に有する膨潤型インクジェット記録用媒体に関する。
インクジェット記録方式は、インクの小滴をノズルより飛翔させ、記録用媒体の表面に着弾、定着させることによって文字、画像等の記録を行う方式で、フルカラー印刷が容易、ランニングコストが安い、印刷時の騒音が少ない、などの多くの利点から、家庭やオフィスなどのプリンターとして広く用いられている。
近年、デジタルカメラの普及と撮影したデジタル写真を個人で印刷する需要の増加、さらには一眼レフデジタルカメラのような高画素数のものが一般化することで、インクジェットプリントにも銀塩写真と同等の質感と表現力が求められるようになり、プリンターの性能向上とともに、インクジェット記録用媒体にも高度な特性が要求されるようになった。
インクジェット記録用媒体のインク受容層は、シリカ等の無機微粒子を主成分とし、その空隙にインクを吸収する空隙型と、インクを吸収して膨潤する樹脂を主成分とする膨潤型に大別される。空隙型インク受容層をもつインクジェット記録用媒体は、インク吸収性(吸収量、吸収速度)が良好であるという利点をもつが、多孔性であるため光沢性に欠け、空隙に沿ってインクが移動するため画像の輪郭が滲みやすく、空隙内部に吸収されたインクが無機微粒子によって隠蔽されるため、得られる印刷画像は鮮明性が不足しがちであり、写真等の印刷には不適当である。
そのため、銀塩写真並みの高精細画像をえるための記録用媒体としては膨潤型インクジェット記録用媒体が主として用いられている。しかしながら、膨潤型インクジェット記録用媒体はインク吸収速度が遅く、乾燥・定着に長時間を要するため、湿潤状態にある間、記録用媒体を積み重ねるとインク受容層表面が他の記録用媒体の裏面に膠着したり、プリンター内部での搬送時に壁面等と擦れあって印刷面が損傷しやすいといった難点がある。
なお、かかる膨潤型インク受容層に用いられる膨潤性樹脂としてはゼラチンやポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールが知られている。特にポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する。)は合成高分子であるため、重合度やケン化度、変性などによって特性のバリエーションがつけやすいことから、非常に有用な材料であり、本用途に対しても様々な検討がなされている。
例えば、上述のインク吸収性向上という課題解決のためには、側鎖に親水性官能基としてオキシアルキレン基を導入したPVA系樹脂を含有する樹脂組成物をシート基材表面にコーティングし、インク受容層を形成してなる膨潤型インクジェット記録用媒体(例えば、特許文献1参照。)や、支持基材上に、側鎖に1,2−ジオール成分を有するPVA系樹脂と無機微粒子を含有する塗工層を有する空隙型インクジェット記録用媒体(例えば、特許文献2参照。)、などが提案されている。
特開2003−026885号公報 特開2006−095825号公報
しかしながら、本発明者が詳細に検討したところ、特許文献1に記載の膨潤型インクジェット記録用媒体は、未変性のPVA系樹脂を用いたものと比べればインク吸収性は改善されているものの、近年の印刷速度向上の要求に充分対応するにはまだまだ不充分であり、また、印刷後の湿潤状態からの乾燥速度が小さく、湿潤状態での表面強度が極めて低いため、印刷面がべとついたり、擦過などによるダメージを受けたりしやすいという問題点を有するものであった。
また、特許文献2に記載の空隙型インクジェット記録用媒体にバインダー樹脂として用いられる側鎖に1,2−ジオール成分を有するPVA系樹脂を、膨潤型インクジェット記録用媒体のインク受容層に用いても、インク吸収性は近年の要求レベルに達するものではないことが確認された。
空隙型インクジェット記録用媒体は、無機微粒子によって形成される空隙間へのインクの浸透、すなわち毛細管現象がインク吸収のドライビングフォースである。特許文献2では、かかる無機微粒子のバインダーとして親水性に優れる側鎖1,2−ジオール成分含有PVA系樹脂を用いることで空隙表面の親水性が向上し、その結果、インク吸収性が向上したものと推測される。
しかしながら、本願発明で目的とする膨潤型インクジェット記録用媒体のインク受容層は主成分である樹脂の膨潤によってインクを吸収するものであり、かかる樹脂の特性としては親水性だけでは不充分で、良好な膨潤性も必要である。そのため、空隙型インクジェット記録用媒体においてインク吸収性向上に効果が認められる素材をそのまま膨潤型インクジェット記録用媒体に適用しても、充分な結果は得られなかったものと推測される。
すなわち、本発明は、インク吸収性、特にインク吸収速度に優れ、さらには、インク受容層の湿潤時の表面強度に優れたインク受容層用の樹脂組成物、およびかかるインク受容層を支持基材上に有するインクジェット記録用媒体の提供を目的とする。
本発明者は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、支持基材上に、下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物、およびかかる樹脂組成物を含有するインク受容層を支持基材上に有するインクジェット記録用媒体によって本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
Figure 2008163179
[式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
すなわち本発明は、膨潤型インクジェット記録用媒体のインク受容層に用いるPVA系樹脂組成物として、親水性に優れる1級水酸基を含有する構造単位を有するPVA系樹脂(A)と、PVAの結晶性を乱す効果が大きいオキシアルキレン基を有するPVA系樹脂(B)を含有するものを用いることで、これらを単独で用いたものからは到底予測できないレベルのインク吸収性を有するインク受容層が得られたことを最大の特徴とするものである。
また、もうひとつの効果であるインク受容層の湿潤時の優れた表面強度は、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)が本来有する欠点を、1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)の相溶性の良さによって補ったことによるものと推測されるが、従来の知見からは全く予想外の効果である。
本発明の樹脂組成物を含有するインク受容層を有するインクジェット記録用媒体は、インク吸収性に優れることから、乾燥およびインク定着に要する時間が短く、さらに湿潤時の表面強度が大きいことから、印刷後の重ね合わせによる膠着がおこりにくく、インク吸収後の擦過によるダメージが少ないという特徴を有する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
本発明の樹脂組成物は、1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(A)と、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)を含有するものである。
まず、本発明の樹脂組成物に含有される1,2−ジオール構造を有するPVA系樹脂(A)について詳細に説明する。
かかるPVA系樹脂(A)は、下記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂であり、一般式(1)において、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。
Figure 2008163179
なお、かかる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)の一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量は、通常、0.3〜20モル%程度であり、残る部分は、通常のPVA系樹脂と同様、ビニルアルコール構造単位と若干量の酢酸ビニル構造単位からなる。
一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のR1〜R3、及びR4〜R6は、すべて水素原子であることが望ましいが、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば有機基で置換されていてもよく、その有機基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のXは代表的には単結合であり、熱安定性の点で単結合であるものが最も好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよく、かかる結合鎖としては特に限定されないが、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2m−、−(CH2O)mCH2−、−CO−、−COCO−、−CO(CH2mCO−、−CO(C64)CO−、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−、−HPO4−、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−、等が挙げられ(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数である)、その中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で炭素数6以下のアルキレン基、特にメチレン基、あるいは−CH2OCH2−が好ましい。
本発明で用いられる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)の製造法は、特に限定されないが、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示される化合物との共重合体をケン化する方法が好適に用いられる。
Figure 2008163179
[式中、R1、R2、及びR3、はそれぞれ独立して水素または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9はアルキル基である)を示す]
また、(i)以外の製造法として、
(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、
Figure 2008163179
[式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法を用いてもよい。
Figure 2008163179
[式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、R10及びR11はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
なお、本発明で用いられるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
以下、かかる(i)、(ii)、及び(iii)の方法について説明する。
[(i)の方法]
(i)の方法は、ビニルエステル系モノマーと上記一般式(2)で示される化合物とを共重合したのちケン化して、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)を製造する方法である。
かかる上記一般式(2)で示される化合物において、R1〜R3、R4〜R6及びXは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R7及びR8は、それぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9は、アルキル基、好ましくはメチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基またはオクチル基であり、かかるアルキル基は共重合反応性やそれに続く工程において悪影響を及ぼさない範囲で、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい)である。
式(2)で示される化合物としては、具体的にXが単結合である3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン、Xがアルキレン基である4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン、4,5−ジヒドロキシ−3−メチル−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン、5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセン、Xが−CH2OCH2−あるいは−OCH2−であるグリセリンモノアリルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、グリセリンモノビニルエーテル、グリセリンモノイソプロペニルエーテル、などが挙げられる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱いにおいて優れるという点で、R1、R2、R3、R4、R5、R6が水素、Xが単結合、R7、R8がR9−CO−でありR9がアルキル基である3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、そのなかでも特にR9がメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。なお、酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1―ブテンを共重合させた時の各モノマーの反応性比は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4−ジアセトキシ−1ブテン)=0.701、であり、これは後述のビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4と比較して、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
なお、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、工業生産用ではイーストマンケミカル社、試薬レベルではアクロス社の製品を市場から入手することができる。また、1,4―ブタンジオール製造工程中の副生成物として得られる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを利用することも出来る。
また、特開平10−212264等に記載の1,4−ジアセトキシ−2−ブテンを3,4−ジアセトキシ−1−ブテンに変換する方法や、WO00/24702に記載の1,3−ブタジエンからモノエポキシドを経て3,4−ジアセトキシブテンを得る方法等、公知の技術を利用して得ることも出来る。
かかるビニルエステル系モノマーと一般式(2)で表される化合物とを共重合するに当たっては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
共重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、一般式(2)で示される化合物に由来する1,2−ジオール構造単位がポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる点から滴下重合が好ましく、特には前述の酢酸ビニルとの反応性比を用いたHANNA法に基づく重合方法が好ましい。
なお、滴下重合とは、共重合の際に反応系内のモノマー比率を一定範囲に保つために、いずれか一方あるいは両方のモノマーを連続的あるいは非連続的に滴下しながら重合させるものであり、特に、両モノマーの反応性比に基づいて計算されたモノマー消費速度に見合う速度でモノマー滴下を行い、系内のモノマー比率をほぼ一定に保つようにしたのがHANNA法による滴下重合である。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.04〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル、t−ブチルパーオキシネオデカノエート等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、コモノマーの種類や触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.002〜0.7モル%が好ましく、特には0.004〜0.5モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜90℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は次いでケン化されるのであるが、かかるケン化にあたっては上記で得られた共重合体をアルコール等の溶媒に溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。代表的な溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー及び式(2)〜(4)で示される化合物に由来する1,2−ジオール構造単位の合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜17ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
なお、(i)の方法による1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)は、(ii)や(iii)の方法によるものと異なり、そのケン化度によっては側鎖にアセトキシ基が残存する。かかる側鎖アセトキシ基は側鎖水酸基よりも大きく、主鎖アセトキシ基よりも自由度が大きいことから、PVA系樹脂の結晶性阻害、水溶液としたときの界面特性、あるいは他素材との親和性等に対する効果が大きく、本発明においても、インク受容層塗布液の粘度安定性の向上や、インク定着剤等の添加剤との親和性に対して好影響を及ぼしているものと推測される。
また、(ii)や(iii)の方法による1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)は、ケン化度が低い場合や、脱炭酸あるいは脱アセタール化が不充分な場合には側鎖にカーボネート環あるいはアセタール環が残存する場合があり、これらがインク受容層形成用塗布液の中で他の添加剤と反応して塗布液の安定性を損なったり、インクジェット記録用媒体中に残存して着色等の原因となる場合がある。一方、(i)の方法によるPVA系樹脂(A)は上述のような問題点はなく、製造時および製品となった後の安定性の点で優れている。
[(ii)の方法]
(ii)の方法は、ビニルエステル系モノマーと上記一般式(3)で示される化合物とを共重合したのちケン化、脱炭酸して、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂を製造する方法である。
本発明で用いられる上記一般式(3)で示される化合物において、R1〜R3、R4〜R6及びXは上記一般式(1)と同様のものが挙げられる。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R1、R2、R3、R4、R5、R6が水素で、Xが単結合であるビニルエチレンカーボネートが好適に用いられる。
ビニルエステル系モノマーと一般式(3)で示される化合物とを共重合及びケン化するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
なお、脱炭酸については、特別な処理を施すことなく、ケン化とともに脱炭酸が行われ、エチレンカーボネート環が開環することで1,2−ジオール構造に変換される。
また、一定圧力下(常圧〜1×107Pa)で且つ高温下(50〜200℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を行った後、上記ケン化を行うこともできる。
[(iii)の方法]
(iii)の方法は、ビニルエステル系モノマーと上記一般式(4)で示される化合物とを共重合したのちケン化、脱ケタール化して、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂を製造する方法である。
本発明で用いられる上記一般式(4)で示される化合物において、R1〜R3、R4〜R6及びXは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R10、R11はそれぞれ独立して水素又はアルキル基であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は共重合反応性等を阻害しない範囲内において、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R1、R2、R3、R4、R5、R6が水素で、R10、R11がメチル基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランが好適である。
ビニルエステル系モノマーと上記一般式(4)で示される化合物とを共重合及びケン化するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
なお、脱ケタール化については、ケン化反応がアルカリ触媒を用いて行われる場合は、ケン化後、更に酸触媒を用いて水系溶媒(水、水/アセトン、水/メタノール等の低級アルコール混合溶媒等)中で脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール構造に変換される。その場合の酸触媒としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等が挙げられる。
また、ケン化反応が酸触媒を用いて行われる場合は、特別な処理を施すことなく、ケン化とともに脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール構造に変換される。
また、本発明に用いる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)は、本発明の目的を阻害しない範囲、特に水溶液が低下しない限りにおいて各種不飽和モノマーを共重合したものを用いることができる。かかる不飽和モノマーの導入量としては、一概にはいえないが、導入量が多すぎると水溶性が損なわれる場合があり、好ましくない。
かかる不飽和モノマーとしては、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート、アセトアセチル基含有モノマー等が挙げられる。
更に、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレン基含有モノマー、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー等も挙げられる。
又、重合温度を100℃以上にすることにより、PVA主鎖中に1,2−ジオール結合を1.6〜3.5モル%程度導入したものを使用することが可能である。
本発明の1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)における一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位の含有量は通常は1〜10モル%、さらには1〜6モル、特には1〜4.5モル%であることが好ましく、かかる含有量が少なすぎるとこれを用いたインク受容層のインク吸収性が不充分であったり、湿潤時の表面強度が充分でない場合があり、逆に含有量が多すぎたとしても湿潤時の表面強度が不充分となる場合があるため好ましくない。
また、PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は1700〜4000、さらには2000〜4000、特には2300〜3500のものが好ましく、かかる平均重合度が小さすぎるとこれを用いたインク受容層の湿潤時の表面強度が不足する場合があり、逆に大きすぎるとインク受容層形成用塗布液の粘度が高くなりすぎて塗工が困難になる傾向があるため好ましくない。
また、PVA系樹脂(A)のケン化度は、70〜99モル%、さらには75〜95モル、特には80〜90モル%であることが好ましく、かかるケン化度が小さすぎるとこれを用いたインク受容層の湿潤時の表面強度が不充分となる場合があり、逆に高すぎると充分なインク吸収性が得られない場合があるため好ましくない。
また、本発明で使用される1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)は、異なる他のPVA系樹脂との混合物であってもよく、かかる他のPVA系樹脂としては、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量が異なるもの、ケン化度が異なるもの、重合度が異なるもの、他の共重合成分が異なるもの、変性基を有さないものなどを挙げることができる。
つぎに、本発明の樹脂組成物に含有されるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)について説明する。
かかるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)は、側鎖に下記一般式(5)で示されるオキシアルキレン基を含有するPVA系樹脂で、より具体的には一般式(5)で示されるオキシアルキレン基を含有するビニル系単量体とビニルエステル系単量体との共重合体をケン化することによって得られるものである。
Figure 2008163179
(式中、R12およびR13は水素またはアルキル基、nは正の整数を示す。)
なお、かかるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)中の一般式(5)で表されるオキシアルキレン基を有する構造単位の含有量は、通常0.5〜5モル%であり、残る部分は、通常のPVA系樹脂と同様、ケン化度相当量のビニルアルコール構造単位とそれ以外の酢酸ビニル構造単位からなる。
上記の一般式(5)において、R12およびR13はそれぞれ独立して水素又はアルキル基を表し、いずれも水素原子であることが望ましいが、樹脂特性を大幅に損なわない範囲であればアルキル基であってもよく、かかるアルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基などの置換基を有していてもよい。
中でも、R12が水素、R13が水素、メチル基あるいはエチル基であるものが実用的であり、より具体的には(ポリ)オキシエチレン基、(ポリ)オキシプロピレン基、(ポリ)オキシブチレン基等が効果的であり、最も好ましくは(ポリ)オキシエチレン基である。
また、一般式(5)におけるnは正の整数を表し、通常5〜50、好ましくは8〜20であるものが好ましく用いられる。
オキシアルキレン基を有する不飽和単量体としては種々のものが挙げられ、代表的には次のものが例示される。
[(メタ)アクリル酸エステル型]
下記の(6)式で示されるもので、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
Figure 2008163179
(式中、Yは水素又はメチル基、R12、R13は水素又はアルキル基、nは正の整数を示す。)
[(メタ)アクリル酸アミド型]
下記の(7)式で示されるもので、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル等が挙げられる。
Figure 2008163179
(式中、Yは水素又はメチル基、R12、R13は水素又はアルキル基、nは正の整数を示す。)
[(メタ)アリルエーテル型]
下記の(8)式で示されるもので、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
Figure 2008163179
(式中、Yは水素又はメチル基、R12、R13は水素又はアルキル基、nは正の整数を示す。)
[ビニルエーテル型]
下記の(9)式で示されるもので、具体的にはポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等が挙げられる。
Figure 2008163179
(式中、Yは水素又はメチル基、R12、R13は水素又はアルキル基、nは正の整数を示す。)
これらのオキシアルキレン基を含有する単量体の中でも(8)式で示される(メタ)アリルエーテル型のものが共重合反応の容易さ、ケン化工程における安定性などの点から好適に使用される。
上記の単量体と共重合するビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が単独又は併用で用いられるが、工業的には酢酸ビニルが好適である。
共重合するに当たっては特に制限はなく公知の重合方法が用いられ、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などが可能であるが、通常はメタノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のアルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。かかる溶液重合における単量体の仕込み方法としては、両単量体を重合初期に全量一括仕込みする方法、ビニルエステル系単量体および/またはオキシアルキレン基含有単量体を連続的あるいは間歇的に供給する方法のいずれであってもよく、特に反応中の両単量体の比率が一定となるように、その消費量に見合う量を供給する方法が、オキシアルキレン基を有する構造単位をランダムに導入できるという点で好ましい。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、コモノマーの種類や触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して通常は0.01〜0.7モル%であり、特には0.02〜0.5モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜90℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は次いでケン化されるのであるが、かかるケン化にあたっては上記で得られた共重合体をアルコール等の溶媒に溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。代表的な溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマーに由来する構造単位1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜20ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
かくして、本発明に用いる一般式(5)式で表されるオキシアルキレン基を側鎖に有するPVA系樹脂(B)が得られるわけであるが、本発明で用いるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)中の一般式(1)式で表されるオキシアルキレン基を有する構造単位の含有量は、通常0.5〜5.0モル%であり、好ましくは1.0〜4.0モル%、特に好ましくは1.0〜3.0モル%である。かかる含有量が少なすぎるとこれを用いたインク受容層のインク吸収性が不充分となる場合があり、逆に多すぎるとインク受容層の湿潤強度が不充分となる場合があるため好ましくない。
また、かかるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)の重合度は、通常200〜1000、好ましくは300〜850、特に好ましくは400〜750であり、かかる重合度が小さすぎるとこれを用いたインク受容層の湿潤時の表面強度が小さくなる場合があり、逆に大きすぎるとインク吸収性が不充分となったり、インク受容層形成時の塗布液の乾燥速度が小さくなる場合があるため好ましくない。
また、かかるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)のケン化度は通常88〜99モル%、好ましくは85〜95モル%、特に好ましくは88〜93モル%であり、かかるケン化度が低すぎるとこれを用いたインク受容層のインク吸収性は向上するが、湿潤時の表面強度が低下する傾向にあり、逆に高すぎるとインク吸収性が低下する傾向にあるため好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、上述の1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)とオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物を含有するものであり、かかるPVA系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)の含有割合は特に制限されないが、(A/B)(重量比)は通常9/1〜1/9、好ましくは8/2〜3/7、特に好ましくは7/3〜5/5である。特に、1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)が、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)に対して、同量以上であることが好ましい。かかる混合割合(A/B)が小さすぎる、すなわち、PVA系樹脂(A)の含有量が少なすぎるとインク受容層に用いたときに、その湿潤時の表面強度が不足する場合があり、逆に大きすぎる、すなわちPVA系樹脂(B)の含有量が少なすぎるとインク吸収性が不充分となる場合があるため好ましくない。
また、1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)とオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)との重合度は、PVA系樹脂(A)を大きくすることが好ましく、その差としては、通常は500以上、好ましくは1000以上、特に好ましくは1500以上であり、PVA系樹脂(B)の重合度のほうが大きかったり、小さい場合でもPVA系樹脂(A)との重合度差が小さい場合には、その樹脂組成物を用いたインク受容層の湿潤時の表面強度が不足する場合があるため、好ましくない。
また、ケン化度については、どちらが大きくてもかまわないが、その差は、通常0〜15モル%、好ましくは0〜10モル%、特に好ましくは0〜5モル%であり、かかるケン化度差が大きすぎると両PVA系樹脂の相溶性が不足し、インク受容層の透明性が不足したり、光沢性が低下する場合があるため好ましくない。
本発明の樹脂組成物には、さらに本発明の特性を阻害しない範囲で他の樹脂、例えばデンプン、酸化デンプン、カチオン変性デンプンなどのデンプン誘導体、ゼラチン、カゼインなどの天然系たんぱく質類、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、CMCなどのセルロース誘導体、カチオン変性PVA、カルボン酸変性PVA、スルホン酸変性PVA、エチレン含量が15モル%以下の低エチレン変性PVAなどのPVA系樹脂、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸などの天然高分子、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキサゾリン、水溶性ポリアミド、水溶性ポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミンなどの水溶性樹脂が含有されていてもかまわない。
また、後述するが、本発明の樹脂組成物をインク受容層形成用の水性塗布液として用いる場合には、かかる水性塗布液中にSBRラテックス、NBRラテックス、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メタ)アクリルエステル樹脂系エマルジョン、塩化ビニル樹脂系エマルジョン、ウレタン樹脂系エマルジョン、などを配合し、これらをインク受容層に含有させることも可能である。
なお、これら樹脂類の含有量は、特に限定されるものではないが、1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)とオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)の合計量100重量部に対し、通常は0〜40重量部、好ましくは0〜20重量部である。
また、インクジェットインクは、特に染料系インクの場合、アニオン性であることが多く、その定着剤としてカチオン性樹脂を併用することも可能である。かかるカチオン性樹脂としては、ポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリアミン、などのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、第2級アミノ基、第3級アミノ基や第4級アンモニウム塩を有するアクリル重合体、ポリビニルアミン共重合体、ポリビニルアミジン共重合体、ジシアンジアミド・ホルマリン共重合体、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン共重合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合体などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、同様に各種添加剤として、着色剤、染料、顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤、熱安定化剤、乾燥剤、消臭剤、抗菌剤等を含有させることができる。
また、水性塗布液とする場合には、かかる塗布液中に上記添加剤以外に、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、浸透剤、染料、顔料、防腐剤、防黴剤、紙力増強剤、架橋剤等を適宜配合することができる。
特に、インク受容層のインク吸収性の向上、耐擦過性の向上などが求められる場合には無機微粒子を配合することが好ましく、かかる無機微粒子としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、非晶質シリカ、気相法シリカ、コロイダルシリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物、アルミナゾル、水酸化アルミニウム、ゼオライト、水酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、などが挙げられる。
特に、光沢性が求められる場合には、無機微粒子の粒径は小さいものが好ましく、コロイダルシリカ、気相法シリカ、気相法アルミナ、アルミナ水和物のような無機超微粒子が好適に用いられる。
次に、本発明の樹脂組成物を有するインク受容層を有するインクジェット記録用媒体について説明する。
本発明のインクジェット記録用媒体は、支持基材上に本発明の樹脂組成物を含有するインク受容層を有するもので、その製造法は特に限定されるものではなく、公知のインク受容層形成法を適用することが可能である。
例えば、(i)PVA系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物と水を含有する水性液を塗布液として支持基材上に塗布、乾燥する方法、(ii)同様の水性液から流延法によってフィルムを形成し、これを支持基材上に貼付する方法、(iii)PVA系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)を含有する樹脂組成物を支持基材上に溶融押出しする方法、(vi)同様の樹脂組成物を溶融押出ししてフィルムを形成し、これを支持基材上に貼付する方法、などを挙げることができる。本発明で用いられるPVA系樹脂はいずれも水溶性に優れるものであり、一工程でインク受容層が形成できることから、通常は(i)の方法が用いられる。
支持基材としては 特に制限されるものではないが、例えば、紙(マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙、剥離紙、カーボン紙、ノンカーボン紙、グラシン紙など)、樹脂コート紙、合成紙、不織布、布、金属箔、ポリオレフィン樹脂(例えばポリエチレン、PET、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の熱可塑性樹脂からなるフィルムやシート、ポリカーボネート系樹脂やポリエステル系樹脂を主成分とするプラスチック板やディスクなどが使用できる。
支持基材上に本発明の樹脂組成物を含有する水性塗布液を塗布する方法としては、バーコーター法、エアナイフコーター法、ブレードコーター法、カーテンコーター法などの公知の塗工方法が用いられる。
かかる塗工液中の両PVA系樹脂の固形分濃度は、所望するインク受容層の厚さによって適宜選択すればよいが、通常は塗布液全体の5〜60重量%、さらには10〜50重量%、特には10〜30重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる固形分濃度が少なすぎると、乾燥負荷が大きくなると共に、インク受容層の厚みの均一性が低下する場合があり、逆に多すぎると、塗布液が高粘度となり、高速での塗布が困難となり、作業性が低下することがあるため好ましくない。
塗工液の塗布量は、所望するインク受容層の厚さや支持基材の種類などによって異なるため、一概には言えないが、通常、乾燥後のインク受容層の厚さが3〜100μm、さらには10〜80μm、特には20〜60μmとなるような塗布量で塗布することが好ましい。
支持基材上に塗布液を塗布した後の乾燥条件としては特に制限されないが、通常90〜120℃で1〜30分程度乾燥させればよい。
また、乾燥前の湿潤状態で、あるいは一旦乾燥させた後に再び湿潤させて湿潤状態とし、インク受容層表面をキャストドラムに圧接して乾燥させることで、表面光沢性・平滑性を付与する方法も、好ましく用いられる。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
(1)1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)の作製
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000g、メタノール50g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン60g(3モル%対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.003モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。さらに、重合開始3時間後にアゾビスイソブチロニトリルを0.002モル%追加し、酢酸ビニルの重合率が40%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込みつつ蒸留することで未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液を濃度20%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して3ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、中和用の酢酸を水酸化ナトリウムの0.8当量添加し、濾別、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A)を得た。
得られたPVA系樹脂(A)のケン化度は、残存酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、87モル%であり、平均重合度は、JIS K 6726に準して分析を行ったところ、2400であった。また、1,2−ジオール構造単位の含有量は1H−NMR(内部標準物質;テトラメチルシラン)で測定して算出したところ3モル%であった。なお、NMR測定には日本ブルカー社製「AVANCE DPX400」を用いた。
(2)オキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)の作製
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000g、メタノール110g、平均鎖長n=10のポリオキシエチレンアリルエーテル172g(2モル%対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.079モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。さらに、重合開始2時間後、4時間後にそれぞれアゾビスイソブチロニトリルを0.079モル%(対仕込み酢酸ビニル)追加し、酢酸ビニルの重合率が94%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込みつつ蒸留することで未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液を濃度50%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して10ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、中和用の酢酸を水酸化ナトリウムの0.8当量添加し、濾別、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(B)を得た。
得られたオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ88モル%であり、平均重合度は、JIS K 6726に準して分析を行ったところ、700であった。また、オキシアルキレン基含有構成単位の含有量は仕込み量から2モル%とした。
3)インク受容層の形成
PVA系樹脂(A)5部、PVA系樹脂(B)5部、水90部からなる固形分10%の水溶液を、RC原紙にクリアランス300μmのアプリケーターを用いて塗布し、93℃の熱風乾燥機中で5分間乾燥、さらに23℃、50%RHの環境下で1昼夜静置し、厚さ30μmのインク受容層を有する、インク吸収性および湿潤時表面強度評価用サンプルを得た。
<インク吸収性>
自動走査吸液計(熊谷理機工業社製「KM500win」)を使用し、市販のインクジェットプリンター用インク(ライトマゼンタ)(エプソン社製「ICLM21」)を試験液として、上記インク吸収性評価用サンプルの23℃における浸透試験を行い、そのデータから接触時間300ミリ秒時の吸液量(ml/m2)を求め、インク吸収性の指標とした。結果を表2に示す。
<湿潤時表面強度>
評価用サンプルのインク受容層面に水滴を一滴落とし、綿棒で軽く擦った際の様子を観察し、以下の通り評価した。結果を表2に示す。
○・・・特に変化なし
△・・・インク受容層が一部はがれる
×・・・完全にインク受容層がはがれる
実施例2〜6 、比較例1〜4
実施例1において、1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)とオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)として表1に記載のものを用い、その含有比についても表1に示す通りにした以外は実施例1と同様にして評価用サンプルを作成し、同様に評価した。結果を表2に示す。
〔表1〕
Figure 2008163179
〔表2〕
Figure 2008163179
これらの結果から明らかなように、1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)とオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(B)を併用することで、それらを単独で用いた場合、および未変性のPVA系樹脂とこれらのPVA系樹脂とを組み合わせた場合よりもインク吸収性、湿潤時の表面強度に優れたインク受容層が得られる。
本発明のポリビニルアルコール樹脂組成物を含有するインク受容層は、インク吸収性に優れるため、乾燥およびインク定着に要する時間が短く、さらに湿潤時の表面強度に優れることから印刷後の重ね合わせによる膠着がおこりにくく、高精細な画像の印刷に適し、高速印刷が可能な膨潤型インクジェット記録用媒体が得られる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2008163179
    [式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
  2. 支持基材上に、請求項1記載の樹脂組成物を含有するインク受容層を有することを特徴とするインクジェット記録用媒体。
  3. 請求項1記載の樹脂組成物、および水を含有することを特徴とする、インクジェット記録用媒体のインク受容層形成用塗布液。
  4. 支持基材上に請求項3記載の塗布液を塗布、乾燥してなることを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録用媒体の製造方法。
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