JP2016124277A - 画像記録方法、インク及び液体組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 顔料及びアニオン性樹脂粒子を含有するインクを記録媒体に付与する工程と、前記インク中の前記顔料又は前記アニオン性樹脂粒子の分散状態を不安定化させる液体組成物を、前記インクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程と、を有する画像記録方法であって、前記インクが、更に、一般式(1)で表されるユニットを有する樹脂、及び、一般式(2)で表されるユニットを有する樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂Xを含有することを特徴とする画像記録方法。
【選択図】 なし
Description
一般式(1)で表されるユニットは所謂「N−ビニルカルボン酸アミド構造」であり、アミド結合を有する。一方、一般式(2)で表されるユニットは、一般式(3)で表される構造における水酸基や、アルキレンオキシ基を有する。したがって、一般式(1)や一般式(2)で表されるユニットを有する樹脂Xは、インク中の顔料やアニオン性樹脂粒子と水素結合を形成し得る。したがって、インクと液体組成物が混合した際には、顔料やアニオン性樹脂粒子は、樹脂Xが吸着した状態で、凝集反応を起こす。このとき、凝集反応自体は素早く起きるが、凝集物は顔料や樹脂粒子の間に樹脂Xが取り込まれた状態で存在するため、凝集反応による体積収縮が発生しにくい。このようにして、高速凝集性を高めながら画像移動現象を抑制していると考えられる。
<1>一般式(1)で表されるユニットを有する樹脂
一般式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を表す。また、R2は水素原子又は有機基を表す。有機基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。中でも、メチル基を用いることが好ましい。
更には、一般式(1’)で表される化合物と別の化合物を共重合することで得ることもできる。このとき、共重合体に占める、一般式(1)で表されるユニットの割合が50mol%以上であることが好ましい。共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体の何れも用いることが可能である。
一般式(2)において、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表す。有機基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。中でも、メチル基を用いることが好ましい。
第2の実施形態の場合、300以上5,000以下が好ましく、500以上2,500以下がより好ましく、600以上1,500以下が特に好ましい。
(1)第1の実施形態
第1の実施形態において、樹脂Xは、顔料と、アニオン性樹脂粒子とを含有するインク中に用いられる。
第2の実施形態において、樹脂Xは、インク中の顔料又はアニオン性樹脂粒子の分散状態を不安定化させる液体組成物中に用いられる。
第3の実施形態において、樹脂Xは、アニオン性樹脂粒子を含有するクリアインク中に用いられる。
本発明において、インクは、顔料と、アニオン性樹脂粒子とを含有する。更に、水性媒体やその他の成分を含有してもよい。以下、インクに用いることができる材料について説明する。尚、以下の説明において、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」と記載した場合は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を示すものとする。
本発明において、インク中の顔料の含有量としては、インク全質量を基準として、0.5質量%以上15.0質量%以下が好ましく、更には1.0質量%以上10.0質量%以下とするのがより好ましい。
本発明において、「樹脂粒子」とは、粒径を有する状態で溶媒中に分散して存在する樹脂を意味する。本発明において、樹脂粒子の50%累積体積平均粒径(D50)は、10nm以上1,000nm以下であることが好ましい。また、50nm以上500nm以下であることがより好ましい。尚、本発明において樹脂粒子のD50は、以下の方法で測定する。樹脂粒子分散体を純水で50倍(体積基準)に希釈し、UPA−EX150(日機装製)を使用して、SetZero:30s、測定回数:3回、測定時間:180秒、屈折率:1.5の測定条件で測定する。
本発明のインクは、水、又は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水溶性有機溶剤の含有量は、インクの全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、従来、一般的に用いられているものを何れも用いることができる。例えば、アルコール類、グリコール類、アルキレン基の炭素原子数が2乃至6のアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などが挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。水の含有量は、インクの全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のインクは、上記の成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体など、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。更に、本発明のインクや液体組成物は、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂などの種々の添加剤を含有してもよい。
本発明において、液体組成物は、インク中の顔料又はアニオン性樹脂粒子の分散状態を不安定化させる。具体的には、その様な作用を示す反応剤を含有することが好ましい。更に、水性媒体やその他の成分を含有してもよい。また、液体組成物の付与量は、0.1g/m2以上10.0g/m2以下であることが好ましい。
本発明において、液体組成物はインクの成分(色材や樹脂など)を析出・凝集させるような反応剤を含有する。反応剤としては、従来公知の化合物を用いることができるが、中でも、多価金属イオン及び有機酸から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。また、複数の種類の反応剤を液体組成物に含有させることも好ましい。
本発明の液体組成物は、水、又は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水溶性有機溶剤の含有量は、液体組成物の全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、従来、一般的に用いられているものを何れも用いることができる。例えば、アルコール類、グリコール類、アルキレン基の炭素原子数が2乃至6のアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などが挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。水の含有量は、液体組成物の全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
液体組成物は、上記の成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体など、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。更に、本発明のインクや液体組成物は、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂などの種々の添加剤を含有してもよい。
本発明においては、上述したインクや液体組成物を用いて画像を記録する。本発明の画像記録方法としては、記録媒体に直接インク及び液体組成物を付与し、画像を記録する「直描型画像記録方法」と、記録媒体としての中間転写体にインク及び液体組成物を付与して中間画像を形成した後、紙などの記録媒体に中間画像を転写することで画像を記録する「中間転写型画像記録方法」とが挙げられる。以下、それぞれの画像記録方法に関し、説明を行う。
直描型画像記録方法は、インクを記録媒体に付与するインク付与工程(A)と、液体組成物をインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように記録媒体に付与する液体組成物付与工程(B)と、を有する。更に、上記工程(A)及び(B)により画像を記録した記録媒体をローラーで加圧する定着工程を有してもよい。
インクの記録媒体への付与手段は、記録信号に応じて、インクジェット方式の記録ヘッドからインクを吐出させて記録媒体に記録を行う工程を有するインクジェット記録方法であることが好ましい。特に、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる方式のインクジェット記録方法が好ましい。
液体組成物の記録媒体への付与手段としては、インクジェット方式や塗布方式などが挙げられる。塗布方式としては、例えば、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法などが挙げられる。
定着工程においては、加圧することで、画像の平滑性を高めることができる。このとき、記録媒体をローラーで加圧する際に、ローラーを加熱しておくことが好ましい。加熱したローラーで加圧することで、画像の堅牢性を高めることができ、更に、加熱温度を調整することで得られる画像の光沢性を制御することもできる。
直描型画像記録方法において、記録媒体としては、一般的な印刷に用いられる紙だけでなく、布、プラスチック、フィルムなども広く包含される。本発明の画像記録方法に用いる記録媒体は、所望のサイズに予めカットされたものであってもよい。また、ロール状に巻かれたシートを用い、画像記録後に所望のサイズにカットされるものであってもよい。
中間転写型画像記録方法においては、「中間転写体」が「記録媒体」に該当する。したがって、最終的に中間画像を転写する紙などの記録媒体は「転写媒体」として説明を行う。
中間転写体は、液体組成物やインクを保持し、中間画像が記録される記録媒体である。中間転写体は、例えば、それ自体をハンドリングして必要な力を伝達するための支持部材と、中間画像が記録される表層部材とを備えるものが挙げられる。尚、支持部材と表層部材は一体となっていてもよい。
インク付与工程では、インクを中間転写体に付与する。インクの中間転写体への付与手段としては、インクジェット方式を用いることが好ましい。特に、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる方式がより好ましい。
液体組成物付与工程では、中間転写体に液体組成物を付与する。液体組成物の中間転写体への付与手段としては、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法などの塗布方式や、インクジェット方式などが挙げられる。特に、塗布方式を用いることが好ましい。中間転写型画像記録方法においては、インク付与工程に先立って、液体組成物付与工程を設けることが好ましい。
インク及び液体組成物の付与により中間画像を形成した後、かつ、転写工程に先立って、中間転写体に形成された中間画像から液体を除去する液体除去工程を有してもよい。中間画像に過剰な液体が含有されていると、転写工程において、過剰な液体が溢れ出るなどして、得られる画像の画質低下を引き起こす場合がある。したがって、液体除去工程によって、中間画像から過剰な液体を除去することが好ましい。液体を除去する方法としては、加熱する方法や、低湿空気を送風する方法や、減圧する方法や、自然乾燥法や、またこれらを組み合わせた方法などが挙げられる。
転写工程では、中間転写体に記録された中間画像に転写媒体を接触させることで、中間転写体から転写媒体へと転写し、転写媒体に画像を記録する。中間画像を転写媒体に転写する際には、例えば加圧ローラーなどを使用し、中間転写体と転写媒体の両側から加圧することが好ましい。加圧することで、転写効率を向上することができる。このとき、多段階に加圧してもよい。
本発明において、転写媒体としては、一般的な印刷に用いられる紙だけでなく、布、プラスチック、フィルムなども広く包含される。転写媒体は、所望のサイズに予めカットされたものであってもよい。また、ロール状に巻かれたシートを用い、画像記録後に所望のサイズにカットされるものであってもよい。
転写工程の後に、中間画像が転写された転写媒体をローラーで加圧する定着工程を有してもよい。加圧することで、画像の平滑性を高めることができる。
転写工程の後に、中間転写体の表面をクリーニングするクリーニング工程を有してもよい。中間転写体をクリーニングする方法としては、従来用いられている方法を何れも使用することができる。具体的には、洗浄液をシャワー状にして中間転写体に付与する方法、濡らしたモルトンローラを中間転写体に当接させて払拭する方法、洗浄液面に中間転写体を接触させる方法、ワイパーブレードで中間転写体の残留物を払拭する方法、各種エネルギーを中間転写体に付与する方法、及び、これらの方法を複数組み合わせた方法などが挙げられる。
<顔料分散体の調製>
(ブラック顔料分散体の調製)
カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット製)10部、樹脂水溶液(スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体、酸価150、重量平均分子量8,000、樹脂の含有量が20.0質量%の水溶液を水酸化カリウム水溶液で中和したもの)15部、純水75部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離して、粗大粒子を除去した後、顔料の含有量が10.0質量%のブラック顔料分散体を得た。
カーボンブラックにかえてC.I.ピグメントブルー15:3を用いた以外は上記(ブラック顔料分散体の調製)と同様にして、顔料の含有量が10.0質量%のシアン顔料分散体を得た。
カーボンブラックにかえてC.I.ピグメントレッド122を用いた以外は上記(ブラック顔料分散体の調製)と同様にして、顔料の含有量が10.0質量%のマゼンタ顔料分散体を得た。
(樹脂粒子分散体1の調製)
エチルメタクリレート20部、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)3部、n−ヘキサデカン2部を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を、スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体(酸価:130mgKOH/g、重量平均分子量:7,000)の8%水溶液75
部に滴下して、0.5時間攪拌した。次に超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で80℃、4時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して、樹脂の含有量が25.0質量%である樹脂粒子分散体1を得た。
イオン交換水を51.9部、過硫酸カリウムを0.1部混合した溶液に、メチルメタクリレートを35.0部、メタクリル酸を10.0部、Nikkol BC15(日光ケミカルズ製)を3.0部混合し、乳化した後、3時間かけて滴下ながら、窒素雰囲気下、80℃で撹拌しながら重合反応を行った。その後、室温まで冷却してイオン交換水、水酸化カリウム水溶液を添加し、樹脂の含有量が30.0質量%の樹脂粒子分散体2を得た。
表1に記載の一般式(1)で表されるユニットを有する樹脂と、表2に記載の一般式(2)で表されるユニットを有する樹脂とを用意した。
(ブラックインクの調製)
上記で得られた樹脂粒子分散体、及び、顔料分散体を下記各成分と混合した。尚、イオン交換水の残部は、インクを構成する全成分の合計が100.0質量%となる量のことである。
・顔料分散体(色材の含有量は10.0質量%) 40.0質量%
・樹脂粒子分散体 表3のA質量%
・グリセリン 7.0質量%
・ポリエチレングリコール(数平均分子量:1,000) 3.0質量%
・樹脂X 表3のB質量%
・アセチレノールE100(川研ファインケミカル製) 0.5質量%
・イオン交換水 残部
これを十分撹拌して分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各ブラックインクを調製した。
ブラック顔料分散体にかえてシアン顔料分散体又はマゼンタ顔料分散体を用いた以外は上記(ブラックインクの調製)と同様にして、シアンインク1〜61及びマゼンタインク1〜61をそれぞれ調製した。
(クリアインク1の調製)
上記で得られた樹脂粒子分散体1を下記各成分と混合した。
・樹脂粒子分散体1 20.0質量%
・グリセリン 7.0質量%
・ポリエチレングリコール(数平均分子量:1,000) 3.0質量%
・化合物3 1.0質量%
・アセチレノールE100(川研ファインケミカル製) 0.5質量%
・イオン交換水 68.5質量%
これを十分撹拌して分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、クリアインク1を調製した。
上記(クリアインク1の調製)において、化合物3を化合物12及び17にそれぞれかえた以外は同様にして、クリアインク2及び3を調製した。
表4に記載の各成分を混合し、これを十分撹拌して分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各液体組成物を調製した。尚、表中の「AE100」はアセチレングリコール及びアセチレングリコールにエチレンオキシドを付加したノニオン性界面活性剤であるアセチレノールE100(川研ファインケミカル製)であり、「F444」は、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物であるメガファックF444(DIC製)である。
後述の方法で画像を記録し、画像移動の発生とドット径のばらつきを確認することで、画像の画質を評価した。尚、本発明においては下記の評価において、何れかにCランクがある場合を画質が低く、許容できないレベルとした。尚、本実施例で用いた画像記録装置では、解像度1,200dpi×1,200dpiで1/1,200インチ×1/1,200インチの単位領域に3.0n(ナノ)gのインク滴を1滴付与する条件を、記録デューティが100%であると定義される。
上記で得られた液体組成物及びインクをインクカートリッジに充填し、表5及び6に記載の組合せで直描型の画像記録装置に装着した。
上記画像記録装置を用いて、先ず、上記で得られた液体組成物を、塗布ローラーを用いて、記録媒体:パールコート(三菱製紙製)に1.0g/m2の塗布量で塗布した。そして、液体組成物を塗布した記録媒体に、インクジェット方式の記録ヘッドから、シアンインクを吐出し、記録デューティが100%の画像(5cm×5cmのベタ画像)を記録した。更に、シアンインクのベタ画像が記録されている領域と記録されていない領域にそれぞれブラックインクを付与した。そして、シアンインクのベタ画像が記録されている領域におけるブラックインクのドット径d1と記録されていない領域におけるブラックインクのドット径d2とを測定し、ドット径比率(=100×|d1−d2|/d1)を算出し、以下の基準で評価した。評価結果を表5及び6に示す。
AA:ドット径比率が5未満であった
A:ドット径比率が5以上10未満であった
B:ドット径比率が10以上20未満であった
C:ドット径比率が20以上40未満であった
D:ドット径比率が40以上であった。
上記画像記録装置を用いて、先ず、上記で得られた液体組成物を、塗布ローラーを用いて、記録媒体:パールコート(三菱製紙製)に1.0g/m2の塗布量で塗布した。そして、液体組成物を塗布した記録媒体に、インクジェット方式の記録ヘッドから、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインクを吐出し、記録デューティが300%(各インクの記録デューティが100%)の画像(5cm×5cmのベタ画像)を記録した。得られた画像を顕微鏡で観察し、色抜けが発生しているかどうかを確認した。尚、画像移動が発生した場合、ベタ画像中に色抜けが発生する。評価基準は以下の通りである。評価結果を表5及び6に示す。
A:色抜けが発生していなかった
B:色抜けが発生している部分があったが、気にならないレベルであった
C:色抜けが顕著に発生していた。
先ずは、以下の方法で、中間転写体を用意した。中間転写体は支持部材を表層部材とから構成される二層構造とした。中間転写体の支持部材としては、本構成においては、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度等、要求される特性から、アルミニウム合金からなる平板を用いた。中間転写体の表層部材としては、加水分解性有機ケイ素化合物を原料とするシロキサン化合物表面層を、以下の手法で形成した。グリシドキシプロピルトリエトキシシランとメチルトリエトキシシランとをモル比1:1で混合し、塩酸を触媒として水溶媒中で24時間以上加熱還流を行い、加水分解性縮合物溶液を得た。加水分解性縮合物溶液をメチルイソブチルケトンにより10〜20質量%に希釈、光カチオン重合開始剤SP150(ADEKA製)を固形分に対して5質量%添加して所望のコーティング溶液を得た。次に、上記組成のコーティング用液を用いて、スピンコートにて支持部材上に成膜を行った。支持体の前処理として、表面にプラズマ処理を行い、塗布性および表層との密着性を向上させた。次に、UVランプを照射して露光を行い、130℃にて3時間の加熱を行い、硬化物を得た。このときの硬化物による表面層の膜厚は約0.3μmであった。
上記画像記録装置を用いて、先ず、上記で得られた液体組成物を、塗布ローラーを用いて中間転写体に1.0g/m2の塗布量で塗布した。そして、液体組成物を塗布した記録媒体に、インクジェット方式の記録ヘッドから、シアンインクを吐出し、記録デューティが100%の画像(5cm×5cmのベタ画像)を記録した。更に、シアンインクのベタ画像が記録されている領域と記録されていない領域にそれぞれブラックインクを付与した。そして、シアンインクのベタ画像が記録されている領域におけるブラックインクのドット径d1と記録されていない領域におけるブラックインクのドット径d2とを測定し、ドット径比率(=100×|d1−d2|/d1)を算出し、以下の基準で評価した。評価結果を表5及び6に示す。
AA:ドット径比率が5未満であった
A:ドット径比率が5以上10未満であった
B:ドット径比率が10以上20未満であった
C:ドット径比率が20以上40未満であった
D:ドット径比率が40以上であった。
上記画像記録装置を用いて、先ず、上記で得られた液体組成物を、塗布ローラーを用いて、中間転写体に1.0g/m2の塗布量で塗布した。そして、液体組成物を塗布した記録媒体に、インクジェット方式の記録ヘッドから、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインクを吐出し、記録デューティが300%(各インクの記録デューティが100%)の画像(5cm×5cmのベタ画像)を記録した。得られた画像を顕微鏡で観察し、色抜けが発生しているかどうかを確認した。尚、画像移動が発生した場合、ベタ画像中に色抜けが発生する。評価基準は以下の通りである。評価結果を表5及び6に示す。
A:色抜けが発生していなかった
B:色抜けが発生している部分があったが、気にならないレベルであった
C:色抜けが顕著に発生していた。
上記で得られた液体組成物1、インク4及びクリアインク1〜3をインクカートリッジに充填し、直描型の画像記録装置に装着した。
上記画像記録装置を用いて液体組成物1を塗布した記録媒体に、シアンインク4、マゼンタインク4、クリアインクを用いて5cm×5cmの領域に300%Duty(各インクの記録Dutyが100%ずつ)のベタ画像を形成した。尚、クリアインクの凝集性が不十分であると、ベタ画像が流れる(像流れが発生する)。この像流れの発生の有無は、最終画像の色ムラ・光沢ムラの発生を観察することで、判断する。評価基準は以下の通りである。評価結果を表7に示す。
A:像流れが抑制されていた
B:像流れが僅かに発生しているが、気にならないレベルであった
C:像流れが顕著であった。
上記画像記録装置を用いて、先ず、上記で得られた液体組成物を、塗布ローラーを用いて、記録媒体:パールコート(三菱製紙製)に1.0g/m2の塗布量で塗布した。そして、液体組成物1を塗布した記録媒体に、インクジェット方式の記録ヘッドから、ブラックインク4、シアンインク4、マゼンタインク4、クリアインクを吐出し、記録デューティが300%(各インクの記録デューティが100%)の画像(5cm×5cmのベタ画像)を記録した。得られた画像を顕微鏡で観察し、色抜けが発生しているかどうかを確認した。尚、画像移動が発生した場合、ベタ画像中に色抜けが発生する。評価基準は以下の通りである。評価結果を表7に示す。
A:色抜けが発生していなかった
B:色抜けが発生している部分があったが、気にならないレベルであった
C:色抜けが顕著に発生していた。
Claims (8)
- 顔料及びアニオン性樹脂粒子を含有するインクを記録媒体に付与する工程と、前記インク中の前記顔料又は前記アニオン性樹脂粒子の分散状態を不安定化させる液体組成物を、前記インクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程と、を有する画像記録方法であって、
前記インクが、更に、下記一般式(1)で表されるユニットを有する樹脂、及び、下記一般式(2)で表されるユニットを有する樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂Xを含有することを特徴とする画像記録方法。
(一般式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子又は有機基を表す。)
(一般式(2)において、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表し、Xは単結合又は結合鎖を表し、Yは下記一般式(3)で表される構造又はアルキレンオキシ基を表す。)
(一般式(3)において、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表す。) - インク全質量を基準とした、前記樹脂Xの含有量が、0.1質量%以上である請求項1に記載の画像記録方法。
- インク全質量を基準とした、前記アニオン性樹脂粒子の含有量が、前記樹脂Xの含有量に対して、質量比率で1.5倍以上50.0倍以下である請求項1又は2に記載の画像記録方法。
- 請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像記録方法に用いることを特徴とするインク。
- 顔料及びアニオン性樹脂粒子を含有するインクを記録媒体に付与する工程と、前記インク中の前記顔料又は前記アニオン性樹脂粒子の分散状態を不安定化させる液体組成物を、前記インクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程と、を有する画像記録方法であって、
前記液体組成物が、下記一般式(1)で表されるユニットを有する樹脂、及び、下記一般式(2)で表されるユニットを有する樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂Xを含有することを特徴とする画像記録方法。
(一般式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子又は有機基を表す。)
(一般式(2)において、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表し、Xは単結合又は結合鎖を表し、Yは下記一般式(3)で表される構造又はアルキレンオキシ基を表す。)
(一般式(3)において、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表す。) - 液体組成物全質量を基準とした、前記樹脂Xの含有量が、2.0質量%以上である請求項5に記載の画像記録方法。
- 請求項5又は6に記載の画像記録方法に用いることを特徴とする液体組成物。
- アニオン性樹脂粒子を含有するクリアインクを記録媒体に付与する工程と、前記クリアインク中の前記アニオン性樹脂粒子の分散状態を不安定化させる液体組成物を、前記クリアインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程と、を有する画像記録方法であって、
前記クリアインクが、更に、下記一般式(1)で表されるユニットを有する樹脂、及び、下記一般式(2)で表されるユニットを有する樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂Xを含有することを特徴とする画像記録方法。
(一般式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子又は有機基を表す。)
(一般式(2)において、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表し、Xは単結合又は結合鎖を表し、Yは下記一般式(3)で表される構造又はアルキレンオキシ基を表す。)
(一般式(3)において、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又は有機基を表す。)
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