JP2003154746A - インクジェット用記録シート - Google Patents

インクジェット用記録シート

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JP2003154746A
JP2003154746A JP2001353451A JP2001353451A JP2003154746A JP 2003154746 A JP2003154746 A JP 2003154746A JP 2001353451 A JP2001353451 A JP 2001353451A JP 2001353451 A JP2001353451 A JP 2001353451A JP 2003154746 A JP2003154746 A JP 2003154746A
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清晴 北村
Mitsuo Shibuya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字後の耐水性および長期間保存後のインク
受理性能に優れインクジェット用記録シートを提供する
こと。 【解決手段】 アミノ基を含有するポリビニルアルコー
ル系樹脂(A)およびオキシアルキレン基含有ポリビニ
ルアルコール系樹脂(B)を含有してなる樹脂組成物を
支持基材中または支持基材表面に有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式により印字・印刷されるインクジェット用記録シート
に関し、さらに詳しくは、印字後の耐水性に優れ、かつ
長期間保存してもコーティング層のインク受理性能が低
下しないインクジェット用記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット方式により印
字・印刷されるインクジェット用記録シートの印刷性能
を向上させるために、シート基材表面に特定のコーティ
ング層(インク受容層)を設けることが検討されてい
る。
【0003】特に、インク吸収性やインク受理性などを
考慮して、アミド基あるいはアミノ基で変性されたポリ
ビニルアルコール系樹脂を該コーティング層に用いるこ
とが検討されている。たとえば、特開昭63−162
271、162273、162274号公報において
は、アミド基含有のノニオン変性置換基を有する変性ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアルコール系重合体と
ポリN−(非)置換(メタ)アクリルアミドとのブロッ
ク共重合体、さらにはN,N−ジメチルアクリルアミド
等の特定の単量体と共重合体した変性ポリビニルアルコ
ールを用いることが提案されており、また、特開平4
−263984号公報においては、分子内に一級アミノ
基、一級アンモニウム塩基、二級アミノ基および二級ア
ンモニウム塩基から選ばれた官能基を有するポリビニル
アルコールと耐水化剤を用いることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各公報に記載の内容を詳細に検討したところ、につい
ては、印字後の耐水性が不充分であり、また、につい
ても耐水性が改善されるものの充分ではなく、さらには
塗工紙のインク受理性が経時的に低下するという問題点
があることが判明し、印字後の耐水性に優れ、かつ(コ
ーティングされた後)長期間保存された後でもインク受
理性能の低下がないインクジェット用記録シートが望ま
れるところである。
【0005】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アミ
ノ基を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)およ
びオキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂
(B)を含有してなる樹脂組成物を支持基材中または支
持基材表面に有してなるインクジェット用記録シート
が、印字後の耐水性に優れ、かつ長期間保存してもイン
ク受理性能が低下しないことを見出して本発明を完成す
るに至った。また、本発明においては、さらに該樹脂組
成物が耐水化剤(C)を含有してなるとき、本発明の作
用効果をより顕著に得ることが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を以下に詳しく説明する。
【0007】本発明に用いられるアミノ基を含有するポ
リビニルアルコール系樹脂(A)とは、ポリビニルアル
コール系樹脂(PVAと略記することがある)内に下記
一般式(1)で示される構造単位を有するものである。
【0008】
【化1】 (R、R’はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基
又はアリール基を表す)
【0009】上記(1)式において、Rは水素原子又は
メチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。また、
R’は水素原子が好ましい。
【0010】かかるポリビニルアルコール系樹脂(A)
を製造するに当たっては、ア)ビニルエステル系モノマ
ーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合した後に、か
かる共重合体をケン化し、続いて加水分解することによ
って得る方法、イ)ビニルエステル系モノマーとN−ビ
ニルカルボン酸アミドを、特開2000−219706
号公報または特開平5−86115号公報に記載の方法
に準じて、脱塩水中あるいは有機溶媒中で懸濁重合した
後、得られた共重合体を懸濁状態で加水分解することに
よって得る方法等により得ることができる。かかるビニ
ルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニ
ル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビ
ニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香
酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、また、
N−ビニルカルボン酸アミドとしては、N−ビニルホル
ムアミド、N−ビニルアセトアミド等を挙げることがで
きる。
【0011】尚、本発明においては、本発明の目的を阻
害しない範囲において、更に他のモノマーも共重合に利
用することができ、かかる他のモノマーとしては、例え
ばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテ
ン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン
類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるい
はその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、ア
クリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレ
ンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン
酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキル
ビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビ
ニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオ
キシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロ
ピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキ
レン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メ
タ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アク
リレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリ
オキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキ
シアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチ
レン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチル
プロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテ
ル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシ
エチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルア
ミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプ
ロピレンビニルアミン等を挙げることができる。
【0012】以下に、上記ア)の方法について具体的に
説明する。ビニルエステル系モノマーとN−ビニルカル
ボン酸アミドを共重合するに当たっては、特に制限はな
く、例えば塊状重合や溶液重合の公知の方法を採用する
ことができるが、通常は溶液重合が行われ、かかる重合
方法について説明する。溶液重合を行うに当たっては、
溶媒中で、重合開始剤の共存下でビニルエステル系モノ
マーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合すればよ
い。
【0013】かかる溶剤としては、メタノール、エタノ
ール、i−プロパノール、n−プロパノール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を
挙げることができるが、好適にはメタノールが用いられ
る。溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合
わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すれば
良い。例えば、溶剤がメタノールの時は、S(溶剤)/
M(モノマー)=0.1〜1(重量比)程度の範囲から
選択される。
【0014】また、重合開始剤としては、例えば2,
2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレイト、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)等のアゾ化合物、t−ブチルパーオキシネオデカ
ノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ヘキ
シルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、
ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ−
ジ−カーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
−ジ−カーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシ−ジ
−カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボ
ネート等のパーオキシ−ジ−カーボネート類、ラウロイ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、イソブチラルパーオキサイド等のジ
アシルパーオキシド類などを挙げることができ、好適に
はアゾ化合物が用いられる。尚、必要に応じて、メルカ
プタン系化合物等の公知の連鎖移動剤を併用することも
可能である。
【0015】また、重合温度は、35〜75℃(更には
60〜75℃)の範囲から選択することができる。
【0016】次いで、上記で得られたビニルエステル−
N−ビニルカルボン酸アミド共重合体がケン化されるの
であるが、かかるケン化も公知の方法で行うことができ
る。例えば、得られたビニルエステル−N−ビニルカル
ボン酸アミド共重合体のビニルエステル単位に対して2
〜20ミリモル%程度になるようにケン化触媒を添加し
て、ケン化処理を行えばよい。
【0017】かかるケン化触媒としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリ
ウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属
の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒や硫酸、
p−トルエンスルホン酸、塩酸等の酸触媒を挙げること
ができ、好適には水酸化ナトリウムが用いられる。
【0018】ケン化温度は特に制限はないが、通常は1
0〜70℃(更には30〜50℃、特には35〜45
℃)の範囲から選ぶことが好ましい。ケン化反応は、通
常0.5〜3時間にわたって行なわれる。上記の如きケ
ン化を行うに当たっては、連続式でもバッチ式でも特に
限定されないが、粒子径の制御の意味から好ましくはバ
ッチ式が採用される。かかるバッチ式のケン化度装置と
しては、ニーダー、リボンブレンダー等を挙げることが
できる。
【0019】かかる酢酸ビニル成分のケン化度の好まし
い範囲は60〜100モル%で、さらには90〜100
モル%で、かかるケン化度が60モル%未満では、最終
的得られるポリビニルアルコール系樹脂(A)の水溶性
が低下したり、ポリビニルアルコール(B)との相溶性
が低下したりする場合があり好ましくない。
【0020】かくしてケン化時の溶媒を含有したビニル
アルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体のス
ラリーが得られ、次いで、該共重合体は加水分解に供さ
れるのであるが、この時にかかる溶媒を除去した後に加
水分解に供しても良いが、工業的には、かかるスラリー
を溶剤(ケン化時に使用した溶媒)で洗浄して残留酢酸
エステルを溶剤と置換した後に加水分解に供することが
好ましい。
【0021】得られたビニルアルコール−N−ビニルカ
ルボン酸アミド共重合体は、加水分解されるのである
が、かかる加水分解は、アルコール系溶媒中で、かつ水
の存在下で酸又は塩基にて行われるもので、以下に説明
する。
【0022】加水分解に用いる溶媒としては、アルコー
ル系の溶媒が用いられ、具体的にはメタノール、エタノ
ール、i−プロパノール、n−プロパノール、炭素数2
〜6のジオール、炭素数2〜6のアルキルエステル等が
挙げられ、加水分解物が着色されにくい点からメタノー
ルが好適に用いられる。
【0023】かかる溶媒の使用量としては、系内のビニ
ルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体の
含有量が10〜65重量%(更には10〜50重量%)
となるようにすることが好ましく、かかる含有量が10
重量%未満では、生産性が低下し、逆に65重量%を越
えると加水分解を行う系内の攪拌負荷が大きくなり攪拌
効率が低下する結果となって好ましくない。
【0024】また、水の共存が必要で、かかる水の共存
量は、アルコール系溶媒100重量部に対して、1〜3
0重量部(更には1〜20重量部、特には5〜20重量
部)が好ましく、かかる共存量が1重量部未満では加水
分解速度が遅くなり、アミン転化率も低くなり、逆に3
0重量部を越えるとケン化物粒子が膨潤して反応中にマ
マコを形成する恐れがあり好ましくない。
【0025】さらに触媒として、酸又は塩基を用いるこ
とが必要で、酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リ
ン酸、硝酸、ハロゲン酸、トリフルオロ酢酸、メタンス
ルホン酸等が挙げられ、塩基としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩
を挙げることができ、好適には塩基が用いられる。
【0026】かかる触媒の使用量は、ビニルアルコール
−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体粒子中のアミド
基に1当量に対して、0.8〜5当量(更には1.0〜
2当量)の範囲で用いられる。加水分解反応の系の温度
は、通常50〜180℃(更には70〜150℃)が好
ましく、該反応時間は、反応温度や溶媒等により一概に
言えないが、通常は1〜24時間の範囲である。
【0027】該反応は、終始固−液二相系で進行するの
で、反応終了後、得られた共重合体をそのまま濾別する
ことにより、溶媒と目的物とに分離することができる。
必要に応じて適当な溶媒で洗浄を行い、共重合体に残存
する塩等の量を低減させることもでき、更に乾燥工程を
経ることにより、溶媒の除去を行ってもよい。上記加水
分解反応時の温度、反応時間、触媒量、攪拌条件等の条
件を変更することにより、加水分解率をコントロールす
ることができ、その結果、アミド基をほぼ全量アミン基
に変換することもでき、また一部アミド基を残した形で
反応を終了させることもできる。以上、ア)の方法につ
いて説明したが、イ)の方法については、前述のよう
に、特開2000−219706号公報または特開平5
−86115号公報に開示の方法に準じて製造すればよ
い。
【0028】本発明においては、酸アミド単位のアミン
転化率を調節して、ポリビニルアルコール系樹脂(A)
中に一部アミド基を残しておくことが好ましく、かかる
アミド基の含有量は、0.1〜1.0モル%が好まし
く、かかる含有量が0.1モル%未満では得られる樹脂
組成物の水溶液の粘度が高速塗工時には上昇しやすく、
逆に1.0モル%を越えると耐水性やべたつき防止性能
が低下する場合があり好ましくない。かかる酸アミド単
位のアミン転化率は、加水分解時の水の共存量、触媒
量、温度、時間、ビニルアルコール−N−ビニルカルボ
ン酸アミド共重合体粒子の大きさ等により調節すること
ができる。
【0029】また、得られたポリビニルアルコール系樹
脂(A)中のアミノ基の含有量は、8モル%以上が好ま
しく、さらには8〜15モル%、特には10〜14モル
%で、かかる含有量が8モル%未満では耐水性やべたつ
き防止効果が充分でない時があり、また印刷された画像
の安定性や解像度が低下する傾向にあり好ましくない。
かかる含有量の上限については特に限定されないがあま
り多すぎると耐光性が低下する傾向にあり好ましくな
い。なお、アミノ基は、アミン塩の形態も含まれる。さ
らに、ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度
は、200〜5000(さらには200〜2600、特
には500〜2600)が好ましく、かかる平均重合度
が200未満では、耐水性が低下する傾向にあり、逆に
5000を越えると得られる樹脂組成物の水溶液の粘度
が上がりすぎて作業性が低下して好ましくない。
【0030】本発明に用いるオキシアルキレン基含有ポ
リビニルアルコール系樹脂(B)とは、下記一般式
(2)で示されるオキシアルキレン基を含有するPVA
で、より具体的には該一般式(2)で示されるオキシア
ルキレン基を含有する不飽和単量体とビニルエステル系
化合物との共重合体をケン化することによって得られ
る。
【0031】
【化2】
【0032】〔但し、R1、R2は水素又はアルキル基
(特にメチル基又はエチル基)、R3は水素又はアルキ
ル基又はアルキルアミド基、nは正の整数〕
【0033】オキシアルキレン基を有する不飽和単量体
としては次のようなものが例示されるが、本発明ではこ
れらのみに限定されるものではない。[(メタ)アクリ
ル酸エステル型]
【0034】
【化3】
【0035】上記一般式(3)で示される (但し、R
は水素又はメチル基、R1,R2はそれぞれ水素又はアル
キル基、R3は水素又はアルキル基又はアルキルアミド
基、Aはアルキレン基、置換アルキレン基、フェニレン
基、置換フェニレン基のいずれか、mは0又は1以上の
整数、nは1〜100の整数)もので、具体的にはポリ
オキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロ
ピレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。 [(メタ)アクリル酸アミド型]
【0036】
【化4】
【0037】上記一般式(4)で示される(但し、R4
は水素又はアルキル基又は下記一般式(5)で示される
もの、A,R,R1,R2,R3,m,nは前記と同様)
もので、具体的にはポリオキシエチレン(メタ)アクリ
ル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸
アミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルア
ミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル等が挙げら
れる。
【0038】
【化5】
【0039】〔但しR1、R2,R3は上記と同様、nは
1〜300の整数を示す〕[(メタ)アリルアルコール
型]
【0040】
【化6】
【0041】上記一般式(6)で示される(R,R1
2,R3,nは前記と同様)もので、具体的にはポリオ
キシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロ
ピレン(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。[ビニ
ルエーテル型]
【0042】
【化7】
【0043】上記一般式(7)で示される(A,R1
2,m,nは前記と同様)もので、具体的にはポリオ
キシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビ
ニルエーテル等が挙げられる。上記のオキシアルキレン
基を有する不飽和単量体の中で(メタ)アルコール型の
ものが好適に使用される。
【0044】また、ポリオキシエチレンアリルアミン、
ポリオキシプロピレンアリルアミン等のポリオキシアル
キレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミ
ン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシ
アルキレンビニルアミン等を用いることも可能である。
【0045】上記のオキシアルキレン基を有する不飽和
単量体と共重合されるビニルエステル系化合物として
は、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニ
ル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パル
ミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は併用
で用いられるが実用上は酢酸ビニルが好適である。
【0046】上記の共重合を行うに当たっては、特に制
限はなく公知の重合方法が任意に用いられるが、普通メ
タノール、エタノールあるいはイソプロピルアルコール
等のアルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。勿
論、乳化重合、懸濁重合も可能である。かかる溶液重合
において単量体の仕込み方法としては、まずビニルエス
テル系化合物の全量と前記のオキシアルキレン基を有す
る不飽和単量体の一部を仕込み、重合を開始し、残りの
不飽和単量体を重合期間中に連続的に又は分割的に添加
する方法、前者を一括仕込みする方法等任意の手段を用
いて良い。共重合反応は、アゾビスイソブチロニトリ
ル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロ
イルなどの公知のラジカル重合触媒や公知の各種低温活
性触媒を用いて行われる。又反応温度は35℃〜沸点程
度の範囲から選択される。
【0047】得られた共重合体は、次いでケン化される
のであるが、かかるケン化に当たっては、アルカリケン
化又は酸ケン化のいずれも採用できるが、工業的には該
共重合体をアルコールに溶解してアルカリ触媒の存在下
に行なわれる。該アルコールとしてはメタノール、エタ
ノール、ブタノール等が挙げられる。アルコール中の共
重合体の濃度は20〜50重量%の範囲から選ばれる。
また、必要に応じて、0.3〜10重量%程度の水を加
えても良く、更には、ケン化時の溶媒の誘電率制御の目
的で酢酸メチル等の各種エステル類やベンゼン、ヘキサ
ン、DMSO等の各種溶剤類を添加しても良い。
【0048】ケン化触媒としては水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチ
ラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化
物やアルコラートの如きアルカリ触媒を具体的に挙げる
ことができ、かかる触媒の使用量はビニルエステル系化
合物に対して1〜100ミリモル当量にすることが好ま
しい。
【0049】かくしてオキシアルキレン基含有ポリビニ
ルアルコール系樹脂(B)が得られるわけであるが、本
発明においては、オキシアルキレン基の含有量を0.2
〜5モル%(さらには0.5〜3モル%、特には1〜3
モル%)とすることが好ましく、かかる含有量が0.2
モル%未満ではコーティングした後の長時間放置後のイ
ンク受理性が低下する傾向にあり、逆に5モル%を越え
ると耐水性が低下する傾向にあり好ましくない。
【0050】また、かかるポリビニルアルコール系樹脂
(B)の(酢酸ビニル成分の)ケン化度は特に限定され
ないが、ケン化度が50〜100モル%(さらには70
〜100モル%、特には85〜99モル%)が好まし
く、かかるケン化度が50モル%未満では、耐水性が低
下する傾向にあり好ましくない。
【0051】また、該ポリビニルアルコール系樹脂
(B)の平均重合度は、100〜3000(更には20
0〜2600、特には500〜1000)が好ましく、
かかる平均重合度が100未満では耐水性が低下する傾
向にあり、逆に3000を越えると得られる樹脂組成物
の水溶液の塗工性が低下したり、インク吸収性が低下し
て好ましくない。
【0052】本発明のインクジェット用記録シートに用
いられる樹脂組成物は、上記の如きポリビニルアルコー
ル系樹脂(A)およびポリビニルアルコール系樹脂
(B)を含有するものでその含有割合については特に限
定されないが、かかる含有割合(A/B)を100/1
〜100/100(さらには100/1〜100/5
0、特には100/1〜100/20)(いずれも重量
比)とすることが好ましく、かかる含有割合が100/
1を越えると長時間放置後のインク受理性が低下し、逆
に100/100未満では耐水性が低下する傾向にあり
好ましくない。
【0053】本発明においては、かかる樹脂組成物に耐
水化剤(C)を含有させることも好ましく、耐水化剤
(C)としては、上記のポリビニルアルコール系樹脂
(A)と架橋反応をするものであればよく、例えばホル
ムアルデヒド,アセトアルデヒド等のモノアルデヒド化
合物、グリオキザール,グルタルアルデヒド,ジアルデ
ヒド澱粉等の多価アルデヒド化合物、メチロールメラミ
ン,ジメチロール尿素等のメチロール化合物、ヘキサメ
チレンテトラミン等のアンモニアとホルムアルデヒドと
の反応物等のアルデヒド化合物、アルミニウム,鉄,
銅,亜鉛,チタン,マグネシウム,クロム,ジルコニウ
ム等の金属の水溶性塩、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテル,ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テル,グリセリンジグリシジルエーテル,グリセリント
リグリシジルエーテル,ヘキサンジオールジグリシジル
エーテル,トリメチロールプロパントリグリシジルエー
テル等の多価エポキシ化合物などを挙げることができ、
中でもアルデヒド化合物が好ましく、さらにはジアルデ
ヒド化合物が好適に用いられる。
【0054】耐水化剤(C)の含有量の特に限定されな
いが、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部
に対して、1〜15重量部(さらには1〜10重量部、
特には1〜5重量部)が好ましく、かかる含有量が1重
量部未満では耐水性付与の効果が小さく、逆に15重量
部を越えるとインク吸収速度が低下したり、得られる樹
脂組成物の水溶液の粘度安定性が低下して好ましくな
い。
【0055】本発明で用いられる樹脂組成物は、上記の
如き(A)及び(B)、さらには(C)を含有するもの
であるが、本発明の目的を阻害しない範囲において、無
機充填剤(合成シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ
等)、消泡剤、離型剤、界面活性剤(シリコン系、フッ
素系、ポリエチレングリコール系等)、防腐剤、防虫
剤、防錆剤、増粘剤等の公知の添加剤を添加することも
でき、また、他の紙加工剤、例えば、従来公知の他のポ
リビニルアルコール、澱粉、カルボキシメチルセルロー
ス等の水溶性樹脂、アクリル系ラテックス、SBRラテ
ックス等の水分散性樹脂、硫酸アルミニウム等の水溶性
無機化合物なども混合することができる。
【0056】本発明のインクジェット用記録シートは、
上記の樹脂組成物を支持基材中または支持基材表面に有
してなるもので、かかるシートの製造方法について説明
する。まず、支持基材としては、たとえば、ポリエステ
ル,ポリアミド,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,ポリ
メチルメタクリレート,酢酸セルロース,ポリカーボネ
ート,ポリイミド,セロファン,セルロイド等の樹脂の
フィルム、シート、上質紙,中質紙,(セミ)グラシン
紙,光沢紙,(樹脂)コート紙,合成紙等の紙類を挙げ
ることができ、さらには、布、金属、木材等のフィル
ム、シートなどを挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0057】樹脂組成物を基材に適用するあたっては、
該樹脂組成物を基材表面に塗工することにより、基材の
表面あるいは基材に浸透して基材中に該樹脂組成物を存
在させることができ、かかる塗工にあたっては、サイズ
プレスコート、ロールコーター法、エヤードクター法、
ブレードコーター法、ゲートロールコーター法等の公知
の任意の方法が採用されるが、該樹脂組成物を塗工する
ときは、固形分が1〜70重量%(更には2〜60重量
%、特に5〜50重量%)の水溶液とすることが好まし
く、かかる固形分が、1重量%未満では、付着量が少な
く、印画濃度や表面紙力強度も低く実用性に乏しいもの
となり、逆に70重量%を越えると塗工液の粘度が高く
なるため、塗工が困難になり、また塗工斑も生じるため
に好ましくない。基材に塗工される樹脂組成物の塗布量
は、固形分換算で0.1〜40g/m2、特に好ましく
は0.5〜20g/m2程度になるようにするのが適当
である。
【0058】かくして得られた本発明のインクジェット
用記録シートは、特定の樹脂組成物がその表面あるいは
基材中にあるため、印字後の耐水性に優れ、かつ長時間
保存後のインク受理性にも優れている。
【0059】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。
【0060】〔ポリビニルアルコール系樹脂(A)の製
造〕 製造例1 3リットルのジャケット付反応缶(パドル翼)に、酢酸
ビニル(VAc)1000g、N−ビニルホルムアミド
(NVF)12.9g及びメタノール150gを仕込ん
で、還流(内温60〜63℃)するまでジャケットを加
熱した。別途、重合触媒として、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)3.81gをメタノール50gに溶
解したものを用意して、上記の反応缶に仕込み(VAc
に対して、AIBNは0.2モル%)、重合を開始した
と同時に、NVF50%メタノール溶液の仕込みを開始
した。尚、NVFは、VAcと均一に重合するように、
HANNAの式[NVFの反応性比(r1)=9.54
3、VAcの反応性比(r1)=0.094]から求め
た量を重合速度に合わせて仕込んだ。VAcの重合率が
84%のとき、追加するNVF量は100.2g(50
%メタノール溶液として200.4g)となる。VAc
重合率が84%に到達したとき、禁止剤としてm−ジニ
トロベンゼン0.03gをメタノール500gに溶解し
たものを反応缶に仕込みジャケットを冷却し、内温を3
0℃以下にして、重合を停止して、酢酸ビニル−N−ビ
ニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度5
1.2%)を得て、得られた酢酸ビニル−N−ビニルホ
ルムアミド共重合体のペーストを蒸留塔の上部より30
0g/hrで仕込み、蒸留塔の下部よりメタノール蒸気
120g/hrを仕込み、蒸留塔の頂部より未反応のV
Acをメタノールと共沸させて、回収した。蒸留塔の底
部からは、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビ
ニルホルムアミド共重合体のペースト(樹脂分濃度5
1.0%)が得られた。
【0061】2リットルのニーダー式ケン化装置に、上
記で得られた酢酸ビニル−N−ビニルホルムアミド共重
合体のペースト(樹脂分30%)400gを仕込み、ジ
ャケット温調により、ペースト温度を35℃とし、ケン
化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メタノール溶液
2.45g(VAc単位に対して2ミリモル%)を仕込
み、ケン化を開始した。ケン化触媒添加後30分で、ケ
ン化物が析出し始めてペーストが増粘し、ケン化母液が
発生し、スラリー状態となった。ペーストが増粘して
1.5時間後、酢酸の10%メタノール溶液1.18g
を添加し(ケン化触媒に対し、0.8倍モル)、スラリ
ーを中和して、ビニルアルコール−N−ビニルホルムア
ミド共重合体のスラリー(樹脂分濃度17.0%)を得
た。得られたビニルアルコール−N−ビニルホルムアミ
ド共重合体を、1H−NMR(400MHz;5%D2
溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)により、共重合組
成を測定したところ、N−ビニルホルムアミド単位が1
4.0モル%、残存酢酸基量が0.9モル%であった。
【0062】得られたビニルアルコール−N−ビニルホ
ルムアミド共重合体のスラリーを遠心分離機にて固液分
離して、得られた該共重合体のケーキをメタノールで洗
浄して、ケーキ中の酢酸メチルをメタノールと置換し
て、遠心分離機にて固液分離して、ケーキ状とし、かか
るケーキ87.9g(樹脂分68.3g)を、リフラッ
クスコンデンサー及びジャケット付きの1リットルの反
応缶に仕込んだ。ついで、撹拌しながら、イソプロピル
アルコール341.3g、イオン交換水30.7gを仕
込み、ジャケットを加熱して、還流させた(内温は68
℃)。還流開始30分後に、加水分解用の触媒として、
水酸化カリウムの7.5%メタノール溶液223.1g
(NVF単位に対して1.5倍モル)を仕込み、加水分
解を開始した。触媒仕込み後の樹脂分濃度は10重量%
で、溶媒中に含まれる水は5重量%となる。触媒添加5
hr後にジャケットを冷却し、内温を30℃以下にし
て、加水分解を停止し、ビニルアルコール−N−ビニル
アミン共重合体のスラリーを得て、該スラリーを遠心分
離機にて固液分離し、得られたビニルアルコール−N−
ビニルアミン共重合体のケーキをメタノールで洗浄し、
その後、N2乾燥機にて、60℃で24hr乾燥し、ビ
ニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体[ポリビニ
ルアルコール系樹脂(A−1)]粒子(揮発分5%)を
得た。
【0063】得られたポリビニルアルコール系樹脂(A
−1)を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を
使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、
アミノ基含有量が13.1モル%、残アミド基含有量が
0.9モル%、平均重合度が1300であった。
【0064】製造例2 製造例1において、初期のNVF及びメタノールの仕込
量をそれぞれ9.3g及び125gとし、VAcの重合
率84%の時のNVFの追加量を72.7g(50%メ
タノール溶液として145.4g)とした以外は同様に
行って、未反応のVAcの無い、酢酸ビニル−N−ビニ
ルホルムアミド共重合体のペーストを得た。
【0065】ついで、製造例1において、ニーダーへの
仕込みペースト(400g)の樹脂分濃度を45%と
し、かつケン化触媒として、水酸化ナトリウムの4%メ
タノール溶液2.20g(VAc単位に対して2ミリモ
ル%)を仕込んだ以外は同様に行って、ビニルアルコー
ル−N−ビニルホルムアミド共重合体のスラリー(樹脂
分濃度24.7%)を得た。得られたビニルアルコール
−N−ビニルホルムアミド共重合体を、1H−NMR
(400MHz;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法
にて測定)により、共重合組成を測定したところ、N−
ビニルホルムアミド単位が10.0モル%、残存酢酸基
量が0.5モル%であった。
【0066】上記で得られたビニルアルコール−N−ビ
ニルホルムアミド共重合体のスラリーを製造例1と同様
に加水分解を行い、ケン化触媒添加9.5hr後に加水
分解を停止し、その後製造例1と同様に乾燥を行って、
ビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体[ポリビ
ニルアルコール系樹脂(A−2)]粒子(揮発分5%)
を得た。
【0067】得られたポリビニルアルコール系樹脂(A
−2)を1H−NMR(400MHz;5%D2O溶液を
使用し、溶媒飽和法にて測定)により測定したところ、
アミノ基含有量が10.3モル%、残アミド基含有量が
0.2モル%、平均重合度が1700であった。
【0068】〔ポリビニルアルコール系樹脂(B)〕以
下のポリビニルアルコール系樹脂(B)を用意した。 (B−1);オキシエチレン基(平均鎖長n=8)含有
量3モル%、ケン化度98.5モル%、平均重合度50
0の変性PVA (B−2);オキシエチレン基(平均鎖長n=15)含
有量1モル%、ケン化度93.0モル%、平均重合度8
00の変性PVA
【0069】〔耐水化剤(C)〕以下の耐水化剤を用意
した。 (C−1);グリオキザール
【0070】実施例1 上記の(A−1)100部及び(B−1)25部からな
る10%水溶液1000部に、非晶質の合成シリカ(富
士シリシア化学社製『サイリシア446』、形状:球
形、粒子径:4.5μm)7部を加えて、水溶液(塗工
液)を得て、該塗工液を坪量100g/m2の上質紙に
樹脂固形分で15.0g/m2になるようにバーコート
を行った後、円筒回転式ドライヤーにて105℃で2分
間乾燥させて、本発明のインクジェット用記録シートを
得た。
【0071】得られたインクジェット用記録シートの耐
水性および長期間保存後のインク受理性能を以下の要領
で評価した。
【0072】(耐水性)得られたインクジェット用記録
シートにインクジェットプリンター(セイコーエプソン
社製『PM−750C』)で、印字後に、記録シートを
20℃、65%RH雰囲気中で5分間放置後、印字面に
水滴を垂らし、その上に未印字の記録シートを重ねて5
kg/10cm2の荷重を30秒間かけた後の印字部の
状況を目視観察して、以下のように評価した。 ◎・・・全く変化無し ○・・・かすかににじみがみられる △・・・多少のにじみがみられる ×・・・明らかににじみがみられる ××・・・にじみが著しい
【0073】(インク受理性能)得られたインクジェッ
ト用記録シートを20℃、65%RH雰囲気下に1ヶ月
間放置後、インクジェットプリンター(セイコーエプソ
ン社製『PM−750C』)で、該記録シートに300
字印字後、約5秒間隔で1字ずつ指で擦っていき、印字
が変化しなくなるまで行ってその時の時間(秒)を調べ
た。
【0074】実施例2〜3、比較例1 表1に示される如きポリビニルアルコール系樹脂(A)
及びポリビニルアルコール系樹脂(B)を用いて、実施
例1と同様にインクジェット用記録シートを作製して、
実施例1と同様に評価を行った。実施例及び比較例の評
価結果を表2に示す。
【0075】 〔表1〕 PVA(A) PVA(A) 耐水化剤(C) 種類 配合部 種類 配合部 種類 配合部 実施例1(A−1) 100 (B−1) 25 (C−1) 0 〃 2(A−1) 100 (B−2) 10 (C−1) 2 〃 3(A−2) 100 (B−2) 40 (C−1) 0 比較例1(A−1) 100 (B−1) 0 (C−1) 0
【0076】
【0077】
【発明の効果】本発明のインクジェット用記録シート
は、特定の樹脂組成物がその表面あるいは基材中にある
ため、印字後の耐水性および長期間保存後のインク受理
性能に優れ、基材も紙基材のみならず、PET、PV
C、PP等の樹脂基材にも最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 光夫 大阪府茨木市室山2丁目13番1号 日本合 成化学工業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA01 BA15 BA21 BA33 BA35 BA37 4L055 AG18 AG64 AG77 AG78 AG89 AH11 AH13 AH37 AH50 AJ04 BD10 BE08 EA29 FA11 GA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ基を含有するポリビニルアルコー
    ル系樹脂(A)およびオキシアルキレン基含有ポリビニ
    ルアルコール系樹脂(B)を含有してなる樹脂組成物を
    支持基材中または支持基材表面に有してなることを特徴
    とするインクジェット用記録シート。
  2. 【請求項2】 アミノ基の含有量が8モル%以上である
    ポリビニルアルコール系樹脂(A)を用いることを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット用記録シート。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)が
    0.1〜10モル%のアミド基を含有していることを特
    徴とする請求項1または2記載のインクジェット用記録
    シート。
  4. 【請求項4】 オキシアルキレン基の含有量が0.2〜
    5モル%であるポリビニルアルコール系樹脂(B)を用
    いることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のイン
    クジェット用記録シート。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物がさらに耐水化剤(C)を含
    有してなることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載
    のインクジェット用記録シート。
  6. 【請求項6】 耐水化剤(C)が、アルデヒド化合物で
    あることを特徴とする請求項5記載のインクジェット用
    記録シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016124277A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 キヤノン株式会社 画像記録方法、インク及び液体組成物

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