JP3531878B2 - ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤 - Google Patents

ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤

Info

Publication number
JP3531878B2
JP3531878B2 JP35397593A JP35397593A JP3531878B2 JP 3531878 B2 JP3531878 B2 JP 3531878B2 JP 35397593 A JP35397593 A JP 35397593A JP 35397593 A JP35397593 A JP 35397593A JP 3531878 B2 JP3531878 B2 JP 3531878B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid monoamide
acid
paper
monoamide
polyvinyl alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35397593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07188348A (ja
Inventor
川 秋 夫 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP35397593A priority Critical patent/JP3531878B2/ja
Publication of JPH07188348A publication Critical patent/JPH07188348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3531878B2 publication Critical patent/JP3531878B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の構造単位を有す
るエチレン性不飽和ジカルボン酸モノアミドを導入した
新規ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法、及
び該ポリビニルアルコール系ポリマーよりなる紙の加工
剤、特に表面サイズ剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリビニルアルコール系ポリマ
ー(以下PVAと略す)は、その製膜特性(造膜性、耐
油性、強度等)、水溶性等を利用して乳化剤、懸濁剤、
界面活性剤、繊維加工剤、各種バインダー、紙用サイジ
ング剤、接着剤等として広く使用されている。
【0003】そして、各種用途に応じて、PVAの変性
が試みられている。即ち、PVAの主鎖に各種の単量体
を共重合させることにより変性を行うことが試みられて
おり、例えばエチレン性不飽和カルボン酸単位、長鎖脂
肪酸ビニルエステル単位、N−スルホアルキルアミド単
位、N−アルキルアクリルアミド単位等の変性基を導入
した数多くの変性PVAが上市されている。そして、そ
の用途としては上記の如く乳化剤、懸濁剤、界面活性
剤、繊維加工剤、各種バインダー、紙用サイジング剤、
接着剤等が挙げられるが、近時の技術革新に於いては、
より特徴ある製品が要求されており、変性PVAの製造
時のケン化反応時に於ける変性基の安定性(脱離しない
こと)や各種溶液として実用に供した時の放置安定性が
重要な問題となったりしている。
【0004】特にPVA水溶液をそのまま処理剤として
用いる紙用サイジング剤用途においては、その影響が顕
著でありPVA樹脂そのものの特性に左右されると言っ
ても過言ではない。このような背景において、PVAを
共重合変性して紙用コーティング剤として用いることが
多く提案されている。
【0005】かかる方法として、特開昭49−8781
1号公報には、紙用コーティング剤用途において、紙層
内部へのPVAを含む紙用コーティング液の紙表面への
歩留りを改善し、紙の表面強度の改善を目的として分子
内に0.1〜15モル%のラクトン環を含有する変性P
VAが開示されている。
【0006】又、空気、油或いは有機溶剤の透過性や吸
収に関するバリヤー性能を紙に付与することを目的とし
て、特開昭56−20698号公報には0.1〜15モ
ル%のエチレン性不飽和カルボン酸を含有する変性PV
Aが開示されており、特開昭63−270704号公報
には、高重合度スルホン酸基を含有する変性PVAが開
示されている。更に、上記と同目的で特開昭56−58
098号公報には、炭素数が6以上の脂肪酸ビニルエス
テル、炭素数が6以上のアルキルビニルエーテル、炭素
数が6以上のα−オレフィンより選ばれる単量体及びエ
チレン性不飽和カルボン酸又はその低級アルキルエステ
ル又は酸無水物を含有する変性PVAが開示されおり特
開昭62−119202号公報に於いても、ジアルキル
カルビトールやトリアルキルカルビトールからなるエチ
レン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単位及び酢酸ビ
ニル単位を任意単位として含む変性PVAが開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
PVAの水溶液の安定性においては、まだまだ改善の余
地があり、特に特開昭56−58098号公報及び特開
昭62−119202号公報開示技術の変性PVAでは
上記ポリマ−を各種溶液とし長期放置した場合増粘、ゲ
ル化、層分離等が起こったり該PVAの製造時には変性
しようとする官能基が脱離し、カルボキシル基又はラク
トンになりやすく、変性の目的が充分果たせないという
問題や充分な重合度を有するPVAが得難いという問題
があり、PVAの製造面及び用途面で一層の改善が望ま
れているのである。
【0008】更に紙用サイジング剤としての特性を見た
場合においても特開昭49−87811号公報の開示技
術では、紙コーティング液を塗被した紙の表面強度の改
善効果は認められるものの、空気、油或いは有機溶剤の
透過性や吸収に関するバリヤー性能を紙に付与すること
は考慮されておらず不十分である。又、特開昭56−2
0698号公報、特開昭63−270704号公報、特
開昭56−58098号公報及び特開昭62−1192
02号公報の開示技術では、油或いは有機溶剤の吸収や
透過性に関するバリヤー性能が考慮されおり透気度、吸
油度、印刷適性の改善が図られているもののまだまだ満
足の出来るものではなく、より一層の改善が求められて
いるのが現状である。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる欠点を解決すべく
鋭意検討した結果、本発明者らは、変性成分として下記
の化1で示される分岐アルキルアミド成分を含有するエ
チレン性不飽和ジカルボン酸モノアミド(A)を0.1
〜20モル%共重合体成分とする新規なPVAはケン化
反応時に変性基の離脱がなく目的とする変性PVAが容
易に製造出来る上、水溶液とした時の保存安定性に優
れ、特に該ポリマーを紙用サイジング剤用途に供した場
合、塗工加工紙のバリヤー性能及び印刷適性が顕著に優
れていることを見いだし本発明に至った。
【化1】 (但し、R1は水素又はアルキル基又はアリル基、R2
4は、水素又はアルキル基又はアリル基をそれぞれ示
し、同時に2個以上水素ではなく、R1〜R4の炭素数の
合計が4以上である。)
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
変性PVA(以下、単に変性PVAと称することがあ
る)は、上記の如く(A)単位を必須成分としており、
(A)単位は上記化1で示される如き分岐アルキルアミ
ド成分を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸モノア
ミド単位でR1〜R4の上記官能基を有するものであり、
1〜R4の官能基の炭素数が4未満ではケン化時の変性
基の安定性、水溶液の保存安定性が悪く、また塗工紙の
バリヤー性能、印刷適性の点で不適当であり、該炭素数
は好ましくは4〜16である。該(A)単位を含有する
共重合可能な単量体としては、N−tert−オクチル
マレイン酸モノアミド、N−tert−アミルマレイン
酸モノアミド、N−1,3−ジメチルブチルマレイン酸
モノアミド、N−1,2,2−トリメチルプロピルマレ
イン酸モノアミド、N−1−メチルヘキシルマレイン酸
モノアミド、N−1−エチルペンチルマレイン酸モノア
ミド、N−1−メチルヘプチルマレイン酸モノアミド、
N−1,5ジメチルヘキシルマレイン酸モノアミド、
N,N−エチルイソプロピルマレイン酸モノアミド、
N,N−ジイソプロピルマレイン酸モノアミド、N,N
−メチル−tert−ブチルマレイン酸モノアミド、
N,N−イソプロピル−tertブチルマレイン酸モノ
アミド、N,N−ジ−sec−ブチルマレイン酸モノア
ミド、N−1−メチルブチルマレイン酸モノアミド、N
−1−エチルプロピルマレイン酸モノアミド、N−1,
2−ジメチルプロピルマレイン酸モノアミド、N−ジフ
ェニルメチルマレイン酸モノアミド、N−1,2−ジフ
ェニルエチルマレイン酸モノアミド、N−1−メチル−
2−フェニルエチルマレイン酸モノアミド、N−1−メ
チル−3−フェニルプロピルマレイン酸モノアミド、
N,N−メチル−1−メチル−2−フェニルエチルマレ
イン酸モノアミド、N,N−イソプロピル−ベンジルマ
レイン酸モノアミド、N,N−tertブチル−ベンジ
ルマレイン酸モノアミド、N−1,1−ジメチル−2−
フェニルエチルマレイン酸モノアミド、N−1−プロピ
ルブチルマレイン酸モノアミド、N−1−フェニルエチ
ルマレイン酸モノアミド。
【0011】N−tert−オクチルフマル酸モノアミ
ド、N−tert−アミルフマル酸モノアミド、N−
1,3−ジメチルブチルフマル酸モノアミド、N−1,
2,2−トリメチルプロピルフマル酸モノアミド、N−
1−メチルヘキシルフマル酸モノアミド、N−1−エチ
ルペンチルフマル酸モノアミド、N−1−メチルヘプチ
ルフマル酸モノアミド、N−1,5ジメチルヘキシルフ
マル酸モノアミド、N,N−エチルイソプロピルフマル
酸モノアミド、N,N−ジイソプロピルフマル酸モノア
ミド、N,N−メチル−tertブチルフマル酸モノア
ミド、N,N−イソプロピル−tertブチルマレイン
酸モノアミド、N,N−ジ−sec−ブチルフマル酸モ
ノアミド、N−1−メチルブチルフマル酸モノアミド、
N−1−エチルプロピルマレイン酸モノアミド、N−
1,2−ジメチルプロピルフマル酸モノアミド、N−ジ
フェニルメチルフマル酸モノアミド、N−1,2−ジフ
ェニルエチルフマル酸モノアミド、N−1−メチル−2
−フェニルエチルフマル酸モノアミド、N−1−メチル
−3−フェニルプロピルフマル酸モノアミド、N,N−
メチル−1−メチル−2−フェニルエチルフマル酸モノ
アミド、N,N−イソプロピル−ベンジルフマル酸モノ
アミド、N,N−tertブチル−ベンジルフマル酸モ
ノアミド、N−1,1−ジメチル−2−フェニルエチル
フマル酸モノアミド、N−1−プロピルブチルフマル酸
モノアミド、N−1−フェニルエチルフマル酸モノアミ
ド。
【0012】N−tert−オクチルイタコン酸モノア
ミド、N−tert−アミルイタコン酸モノアミド、N
−1,3−ジメチルブチルイタコン酸モノアミド、N−
1,2,2−トリメチルプロピルイタコン酸モノアミ
ド、N−1−メチルヘキシルイタコン酸モノアミド、N
−1−エチルペンチルイタコン酸モノアミド、N−1−
メチルヘプチルイタコン酸モノアミド、N−1,5ジメ
チルヘキシルイタコン酸モノアミド、N,N−エチルイ
ソプロピルイタコン酸モノアミド、N,N−ジイソプロ
ピルイタコン酸モノアミド、N,N−メチル−tert
ブチルイタコン酸モノアミド、N,N−イソプロピル−
tertブチルイタコン酸モノアミド、N,N−ジ−s
ec−ブチルイタコン酸モノアミド、N−1−メチルブ
チルイタコン酸モノアミド、N−1−エチルプロピルイ
タコン酸モノアミド、N−1,2−ジメチルプロピルイ
タコン酸モノアミド、N−ジフェニルメチルイタコン酸
モノアミド、N−1,2−ジフェニルエチルイタコン酸
モノアミド、N−1−メチル−2−フェニルエチルイタ
コン酸モノアミド、N−1−メチル−3−フェニルプロ
ピルイタコン酸モノアミド、N,N−メチル−1−メチ
ル−2−フェニルエチルイタコン酸モノアミド、N,N
−イソプロピル−ベンジルイタコン酸モノアミド、N,
N−tertブチル−ベンジルイタコン酸モノアミド、
N−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルイタコン酸
モノアミド、N−1−プロピルブチルイタコン酸モノア
ミド、N−1−フェニルエチルイタコン酸モノアミド。
【0013】N−tert−オクチルシトラコン酸モノ
アミド、N−tert−アミルシトラコン酸モノアミ
ド、N−1,3−ジメチルブチルシトラコン酸モノアミ
ド、N−1,2,2−トリメチルプロピルシトラコン酸
モノアミド、N−1−メチルヘキシルシトラコン酸モノ
アミド、N−1−エチルペンチルシトラコン酸モノアミ
ド、N−1−メチルヘプチルシトラコン酸モノアミド、
N−1,5ジメチルヘキシルシトラコン酸モノアミド、
N,N−エチルイソプロピルシトラコン酸モノアミド、
N,N−ジイソプロピルシトラコン酸モノアミド、N,
N−メチル−tertブチルシトラコン酸モノアミド、
N,N−イソプロピル−tertブチルシトラコン酸モ
ノアミド、N,N−ジ−sec−ブチルシトラコン酸モ
ノアミド、N−1−メチルブチルシトラコン酸モノアミ
ド、N−1−エチルプロピルシトラコン酸モノアミド、
N−1,2−ジメチルプロピルシトラコン酸モノアミ
ド、N−ジフェニルメチルシトラコン酸モノアミド、N
−1,2−ジフェニルエチルシトラコン酸モノアミド、
N−1−メチル−2−フェニルエチルシトラコン酸モノ
アミド、N−1−メチル−3−フェニルプロピルシトラ
コン酸モノアミド、N,N−メチル−1−メチル−2−
フェニルエチルシトラコン酸モノアミド、N,N−イソ
プロピル−ベンジルシトラコン酸モノアミド、N,N−
tertブチル−ベンジルシトラコン酸モノアミド、N
−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルシトラコン酸
モノアミド、N−1−プロピルブチルシトラコン酸モノ
アミド、N−1−フェニルエチルシトラコン酸モノアミ
ドなどが挙げられ、好ましくはN−t−オクチルマレイ
ン酸モノアミドが好適に使用される。又、本発明の変成
PVAの(A)単位中のカルボン酸成分としては、遊離
カルボキシル基又はその塩である。
【0014】通常本発明のPVAを製造するには(A)
とビニルエステル(B)を共重合して得られるビニルエ
ステル共重合体をケン化する。(B)としてはギ酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が
挙げられるが、経済的にみて酢酸ビニルが好ましい。
【0015】上記変性PVAの各単位の割合は、造膜
性、経済性という点から上記化1で示されるN−分岐ア
ルキルアミド成分を含有するエチレン性不飽和ジカルボ
ン酸モノアミド単位(A)を0.1〜20モル%、好ま
しくは0.1〜10モル%、ビニルエステル単位(B)
及びビニルアルコール単位(C)が、合計で80〜9
9.9モル%の範囲が適当である。又、ケン化度(ビニ
ルエステル単位(B)とビニルアルコール単位(C)と
の合計量に対するビニルアルコール単位(C)の割合)
は、水溶性を保持するという点より50モル%以上であ
ることが好ましく、特に好ましい範囲は耐水性、強度と
いう点から75モル%以上である。
【0016】本発明に用いられる変性PVAの重合度は
その使用目的により適宜選択すべきであるが、300未
満であると塗膜用途等に用いた場合該塗膜強度の低下等
の点で好ましくなく、又4000以上であると水溶液粘
度の上昇、塗工性の低下等の点で問題があり、通常50
0〜3000の範囲が適当である。
【0017】次に本発明の変性PVAの製造方法につい
て説明する。本発明の変性PVAは、上記化1で示され
る分岐アルキルアミド成分を含有する上述のエチレン性
不飽和ジカルボン酸モノアミド(A)単量体とビニルエ
ステルの共重合体をケン化することによって得られる。
【0018】このようなエチレン性不飽和ジカルボン酸
モノアミド(A)は、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、
無水シトラコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸又
はその無水物或いは、これらの酸ハロゲン化物を化2で
示される第1アミン又は第2アミンと無触媒又は適当な
酸触媒(硫酸、塩酸、P−トルエンスルホン酸等のプロ
トン酸)の存在下に反応させることにより得られる。こ
のようなアミンとしては、tert−オクチルアミン、
tert−アミルアミン、1,3−ジメチルブチルアミ
ン、2−アミノ−3,3−ジメチルブタン、2−アミノ
ヘプタン、3−アミノヘプタン、1−メチルヘプチルア
ミン、1,5−ジメチルヘキシルアミン、N−エチルイ
ソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、N−メチル
−tert−ブチルアミン、N−tert−ブチルイソ
プロピルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、1−メチ
ルブチルアミン、1−エチルプロピルアミン、1,2−
ジメチルプロピルアミン、アミノジフェニルメタン、
1,2−ジフェニルエチルアミン、1−メチル−2−フ
ェニルエチルアミン、1−メチル−3−フェニルプロピ
ルアミン、N−メチル−1−メチル−2−フェニルエチ
ルアミン、N−イソプロピルベンジルアミン、N−(t
ert−ブチル)ベンジルアミン、α,α−ジメチル−
β−フェニルエチルアミン、1−プロピルブチルアミ
ン、1−フェニルエチルアミン等が挙げられる。
【化2】 (但し、R1は水素又はアルキル基又はアリル基、R2
4は、水素又はアルキル基又はアリル基をそれぞれ示
し、同時に2個以上水素ではなく、R1〜R4の炭素数の
合計が4以上である。)
【0019】尚、かかる重合に当たっては、本発明の趣
旨を損なわない限り上記2成分以外にかかる単量体と共
重合可能な他の不飽和単量体、例えばアルキルビニルエ
ーテル、メタアクリルアミド、エチレン、プロピレン、
α−ヘキセン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オク
タドデセン等のオレフィン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のニトリル類、アクリル酸アルキルエス
テル、メタクリル酸アルキルエステル、クロトン酸アル
キルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、イタコ
ン酸ジアルキルエステル、シトラコン酸ジアルキルエス
テル、フマル酸ジアルキルエステル等を少量共重合させ
てもよい。
【0020】該共重合反応は、溶媒不存在下に行うこと
も出来るが、通常は適当な溶媒、特にメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコー
ルが用いられる。重合時の単量体の仕込み方法としては
特に制限はなく、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み
等任意の方法が採用されるが、エチレン性不飽和ジカル
ボン酸モノアミドをPVA中に均一に導入出来る点で分
割仕込み或いは連続仕込み方法が有利である。
【0021】共重合に当たって触媒としてはアゾイソブ
チルニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過
酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒及びアゾビス
ジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバ
レロニトリル等の低温活性ラジカル触媒等が用いられ
る。又、反応温度は40〜65℃程度とすることが多
い。
【0022】かかる方法により得られた共重合体は、次
にケン化される。該ケン化工程においては、必要に応じ
て残存モノマーを追い出してから、常法に従ってケン化
される。即ち、ケン化に当たっては該共重合体をアルコ
ール又は含水アルコールに溶解し、アルカリで中和後酸
触媒又はアルカリ触媒でケン化が行われる。アルコール
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、t
ert−ブタノール等が挙げられるがメタノールが特に
好適に使用される。アルコール中の共重合体の濃度は系
内の粘度により適宜選択され通常は10〜60重量%の
範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラ
ート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等の
アルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ
触媒、或いは硫酸、塩酸等の酸触媒が用いられる。
【0023】かかる触媒の使用量は、ケン化方法、目標
とするケン化度等により適宜選択されるが、通常ビニル
エステルに対して0.1〜10モル%が適当である。
又、ケン化反応温度は特に制限はなく、通常10〜60
℃好ましくは20〜50℃のの範囲から選ばれ、ケン化
反応は5〜240分にわたって行われる。ケン化反応終
了後、必要に応じて中和し、アルコール等で洗浄し乾燥
することにより目的とする変性PVAが得られる。
【0024】次に本発明の変性PVAを用いた紙の表面
サイズ剤について説明する。上記方法により得られた変
性PVAを紙の表面サイズ剤用途に用いる際には、一般
に水に溶解して用いられるが、溶剤系でも使用可能であ
る。又、サイズ剤中のポリマー濃度は目的に応じて適宜
調製すればよいが、通常0.5〜20重量%程度の範囲
から選択することが出来る。
【0025】本発明の変性PVAを紙用サイジング剤と
して使用する場合には、本発明に支障のない範囲で、所
望に応じて他の添加剤を含有させ或いは併用することが
できる。他の添加剤としては、例えば通常のPVA、コ
ーンスターチ、酸化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシアルキル
セルロースなどのセルロース化合物、スチレン−ブタジ
エン共重合体ラテックス、スチレン−ブタジエン−メタ
クリル酸エステル共重合体ラテックスなどの合成ゴム系
ラテックス、グリオキザール、尿素樹脂、エポキシ樹
脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂等の耐水化剤、硼
砂、硼酸、硫酸アルミニュウム、酢酸マグネシウム等の
架橋剤、及び消泡剤、離型剤、防腐剤、防虫剤、防錆
剤、増粘剤、グリセリン、ジエチレングリコール、エチ
レングリコール等の可塑剤などが挙げられる。又、該サ
イジング剤は上記以外の公知の添加剤を加えてもよい。
【0026】本発明の紙加工剤は、紙のクリアコーティ
ングに好適に用いられるが、酸化チタン、クレー、炭酸
カルシウム、サチンホワイトなどの無機系顔料、微粉末
状熱可塑性樹脂(塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体系樹脂など)の合
成樹脂系顔料などの顔料を含む顔料コーティングにも好
適に用いることが出来る。
【0027】サイズ剤を塗被する紙としては、例えばマ
ニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質
紙、中質紙、コート紙、軽量コート紙、包装用紙、グラ
ビア用紙などの印刷用紙などが好適に用いられるが、特
にバリヤー性能を必要とする剥離紙、感圧記録紙、感熱
記録紙等の加工用原紙、耐油紙、撥水紙の如き特殊紙に
適用して顕著な効果を発揮しうるが、これらに限定され
るものではない。
【0028】紙に塗被するに当たっては、サイズプレス
コート、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレー
ドコート法等従来公知の任意の方法が採用できる。塗布
量は、所望する紙の性状に応じて任意に選ぶことが出来
るが、通常0.1〜5g/m2 程度(本発明の変性PV
Aの固形分換算)が適当である。又、塗布後の乾燥条件
は、紙の性状に応じて任意に選ぶことが出来るが、通常
80〜250℃で3〜60秒程度の条件で行われる。
【0029】本発明の変性PVAは、上述した紙用サイ
ジング剤としての用途の他、乳化剤、懸濁剤、高分子界
面活性剤、繊維加工剤、フィルム、シート、顔料バイン
ダー、徐放性薬剤(殺虫剤、農薬、肥料、湿布薬、飲み
薬、芳香剤)用バインダー、不織布バインダー、石膏ボ
ードや繊維板等の各建材用バインダー、各種粉体造粒用
バインダー、木材、紙、アルミ泊などの接着剤、ホット
メルト型接着剤、感圧接着剤、感熱オーバーコート剤、
紙力増強剤、さらには繊維用糊剤、土壌や化粧品用の保
水(安定)剤、化粧品用クリーム,練り歯磨き,各種水
溶液等の粘度調整剤、シャンプー,石鹸,洗剤等の添加
剤、曇り・結露防止用暫定皮膜や(マイクロ)カプセル
皮膜、プラスチックス用可塑剤、剥離・雛型紙用塗布
剤、船底防汚塗料、感光性樹脂、酸素固定用ゲル、セメ
ント混和剤、水処理用凝集剤、インクジェットプリンタ
ー用シートの表面処理剤、衣服等の静電気防止剤、洗濯
糊、魚釣用疑似餌、変性ビニロンや変性ブチラール樹脂
の原料などの分野にその有用性が期待されるものであ
る。
【0030】
【作用】本発明の変性PVAは、分岐アルキルアミド成
分を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸モノアミド
を導入することにより製造時の安定性に優れ、該ポリマ
ーの水性溶液を紙サイジング用途に供した場合、空気、
油或いは有機溶剤の透過性や吸収に関するバリヤー性能
及び印刷適性が格段に向上し大変有用である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例によって具体
的に説明する。なお,実施例中「%」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。 実施例1 無水マレイン酸50.0部、tert−オクチルアミン
65.9部をフラスコに仕込み、撹拌下に60℃で2時
間反応を行った。反応終了後、反応物を再結晶すること
により化3で示される化合物が得られた。
【化3】 収率は、95%であった。
【0032】還流冷却器、滴下漏斗、攪拌機を備えた重
合缶に酢酸ビニル1000部、メタノール150部を仕
込み攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ62℃に
おいてアゾビスイソブチロニトリル0.6部をメタノー
ル19.4部に溶解した溶液を投入し重合を開始した。
重合開始点より上記で得た化合物N−tert−オクチ
ルマレイン酸モノアミド27.2部を溶解したメタノー
ル溶液272部を5時間にわたって連続的に滴下しなが
ら重合を行い、酢酸ビニルエステルの重合率が50%に
なった時点で重合を終了した。続いてメタノール蒸気を
吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外
に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。次いで、該
溶液をメタノールで希釈して濃度を30%に調製してニ
ーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら水酸化
ナトリウムを加えて中和した。これに更に水酸化ナトリ
ウムをポリマー中の酢酸ビニル単位に対して30ミリモ
ル加えて混練りした。ケン化反応進行と共にケン化物が
析出し、遂には粒子状となった。生成した変性PVAを
濾過し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥器中で乾燥
し、目的物を得た。得られた変成PVAをソックスレー
抽出器を用いてメタノールで抽出洗浄しN−tert−
オクチルマレイン酸モノアミドによる変成度を1H−N
MRで分析した結果、変性度は2.0モル%であった。
又、変性PVAのケン化度は、残存酢酸ビニル単位の加
水分解に要するアルカリ消費量の定量により分析を行っ
たところ98モル%であった。尚、この変成PVAのB
型粘度計による4%水溶液の粘度は、30cps/20
℃であった。
【0033】更に、得られた変性PVAのIRスペクト
ル及び1H−NMRスペクトルの帰属を以下に示す。図
1はIRチャート、図2はNMRチャートを示す。 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 1.0ppm −C(CH3)のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0034】実施例1で得られた変性PVAのケン化前
後の(A)単量体の含有量の評価、変性PVA水溶液の
放置安定性の評価及びサイズ剤としての適性評価を以下
の如く行った。評価結果は表4〜5に示す。
【0035】ケン化前後の(A)単量体の含有量の評
価:1H−NMRにより分析を行い、(A)単量体の変
性度の評価を行った。
【0036】水溶液の放置安定性評価:実施例1で得ら
れた変性PVAの4%水溶液を80℃で2時間にわたっ
て溶解を行うことにより調製し、40℃で1週間放置後
のN−t−オクチルマレイン酸モノアミド変性度を1
−NMRにより分析を行い、放置テスト後の変性度の評
価を行った。
【0037】サイズ剤としての適正評価:実施例1で得
られた変性PVAの4%水溶液を調製し、秤量60g/
2 上質紙に試験用サイズプレス装置(熊谷理機(株)
製)を用いて着量1.0g/m2 になるよう塗布し、乾
燥温度110℃、乾燥時間1分の条件で乾燥後、スーパ
ーカレンダー(80℃、40Kg/cm )で2回処理
し、20℃、65%RHで24時間以上調湿した後、以
下の種々の物性測定に供した。
【0038】(物性測定項目) ステキヒトサイズ度:JIS P−8122により測定
を行った。 透気度 :JIS P−8117により測定
を行った。 吸油度 :JIS P−8130により測定
を行った。 IGTピック :IGT印刷試験機(熊谷理機
(株)製)によりインキにFINE INK TV−2
0(大日本インキ製)を用いて測定を行った。
【0039】実施例1で得られた変性PVAの4%水溶
液を40℃で1週間放置した後においても上記と同様に
サイズ剤としての適性評価を行った。
【0040】実施例2〜8、比較例1〜6 表1に示した成分及び条件でエチレン性不飽和ジカルボ
ン酸モノアミドの合成を行い、得られた各種エチレン性
不飽和ジカルボン酸モノアミドと酢酸ビニルとの共重合
を表2に示した成分及び比率で実施例1と同様の手順に
より行い種々の変性PVAを調製し、実施例1と同様の
評価を行った。尚、変性PVAの4%水溶液を40℃で
1週間放置後のサイズ剤としての適性評価は比較例1〜
4について行った。得られた種々の変性PVAを表3に
示し、評価結果は表4〜5に示す。実施例1の場合につ
いても再度表1〜3に示す。
【0041】又、上記実施例2〜8で得られた変性PV
AのIRスペクトル及び1H−NMR(D2O)スペクト
ルの帰属を以下に示す。 実施例2 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 1.0ppm −C(CH3)のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0042】実施例3 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 1.0ppm −C(CH3)のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0043】実施例4 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 1.0ppm −C(CH3)のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0044】実施例5 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 0.9ppm −CH2−CH3のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0045】実施例6 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 1.0ppm −C(CH3)のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0046】実施例7 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 0.9ppm −CH(CH32のメチルプロトン 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │
【0047】実施例8 IR : 3350cm-1、1100cm-1 −OH 2950cm-1、1420cm-1 −C−H 1650cm-1 −C=O(アミドI吸収帯) 1585cm-1 −COONa1 H−NMR: 1.6ppm −CH2−CH−のメチレンプロトン │ 2.1ppm −O−CO−CH3のメチルプロトン 4.0ppm −CH2−CH−のメチンプロトン │ 7.2ppm C65のプロトン
【0048】
【表1】 エチレン性不飽和ジカルボン酸モノアミドの合成条件 合成モノアミド 酸 アミン 温度 時間 収率 (部) (部) (℃) (hr) (%) N-t-OMMAm 無水マレイン酸 tert-オクチルアミン 60 2 96 N-t-OIMAm 無水イタコン酸 tert-オクチルアミン 60 2 94 N-t-AMMAm 無水マレイン酸 tert-アミルアミン 60 2 97 N-DMHMMAm 無水マレイン酸 1,5ジメチルヘキシルアミン 60 2 95N-DMPEMMAm 無水マレイン酸 α,α-ジメチルヘキシルアミン 60 2 95 N-t-BMMAm 無水マレイン酸 tert-ブチルアミン 60 2 96N-n-OMMAm 無水 マレイン 酸 n- オクチルアミン 60 2 90 注)N−t−OMMAmは、N−tert−オクチルマ
レイン酸モノアミド N−t−OIMAmは、N−tert−オクチルイタコ
ン酸モノアミド N−t−AMMAmは、N−tert−アミルマレイン
酸モノアミド N−DMHMMAmは、N−1,5−ジメチルヘキシル
マレイン酸モノアミドN−DMPEMMAm は、N−1,1−ジメチルフェニ
ルエチルマレイン酸モノアミド N−t−BMMAmは、N−tert−ブチルマレイン
酸モノアミド N−n−OMMAmは、N−n−オクチルマレイン酸モ
ノアミド
【0049】
【表2】 酢酸ビニルとの重合時の変性種、仕込み量及び重合率 (A)単量体仕込み量 重合率 (モル%) (%) 実施例1 N−t−OMMAm (2.0) 50 実施例2 N−t−OMMAm (0.5) 59 実施例3 N−t−OMMAm (8.0) 48 実施例4 N−t−OIMAm (2.0) 49 実施例5 N−t−AMMAm (2.0) 53 実施例6 N−t−MMAm (2.0) 50 実施例7 N−DMHMMAm (2.0) 50実施例8 N−DMPEMMAm(2.0) 45 比較例1 N−t−BMMAm (2.4) 51 比較例2 N−n−OMMAm (2.5) 52 比較例3 VeoVa−10 (3.0) 50 イタコン酸 (1.0) 比較例4 MRM (3.0) 55 比較例5 AMPS (2.0) 55比較例6 3M (2.0) 60
【0050】注) ( ) 内はモノマーの総仕込み量に対
する(A)単量体の仕込みモル分率を表す。略語は以下
の通り。 N−t−OMMAmは、N−tert−オクチルマレイ
ン酸モノアミド。N−t−OIMAm は、N−tert−オクチルイタコ
ン酸モノアミド。 N−t−AMMAmは、N−tert−アミルマレイン
酸モノアミド。 N−DMHMMAmは、N−1,5ジメチルヘキシルマ
レイン酸モノアミド。 N−DMPEMMAmは、N−1,1−ジメチルフェニ
ルエチルマレイン酸モノアミド。 N−t−BMMAmは、N−tert−ブチルマレイン
酸モノアミド。 N−n−OMMAmは、N−n−オクチルマレイン酸モ
ノアミド。 3Mは、マレイン酸モノメチル。 MRMは、モノ(ジイソプロピルメチル)マレート。 VeoVa−10は、下記化4で示される単量体。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】 注)( )内の数値は変性PVAの4%水溶液40℃で
1週間放置後のサイズ剤としての適性評価結果を示す。
【0054】
【発明の効果】本発明の変性PVAは、分岐アルキルア
ミド成分を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸モノ
アミドを導入することにより水溶液の安定性に優れ、該
ポリマーの水性溶液を紙サイジング用途に供した場合、
空気、油或いは有機溶剤の透過性や吸収に関するバリヤ
ー性能及び印刷適性が格段に向上し大変有用である。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のIRチャートである。
【図2】実施例2のNMRチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 216/06 C08F 222/38 C09D 129/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和ジカルボン酸モノアミ
    ド(A)を0.1〜20モル%共重合成分として含有す
    るポリビニルアルコール系ポリマーであって、前記エチ
    レン性不飽和ジカルボン酸モノアミド(A)のアミド成
    分が、下記化1で示されることを特徴とするポリビニル
    アルコール系ポリマー。 【化1】 (但し、R1は水素又はアルキル基又はアリル基、R2
    4は、水素又はアルキル基又はアリル基をそれぞれ示
    し、同時に2個以上は水素でなく、R1〜R4の炭素数の
    合計が4以上である。)
  2. 【請求項2】 (A)の単量体とビニルエステルを共重
    合した後、得られるビニルエステル共重合体をケン化
    し、請求項1記載のポリビニルアルコール系ポリマーを
    得ることを特徴とするポリビニルアルコール系ポリマー
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリビニルアルコール系
    ポリマーを用いることを特徴とした紙の加工剤。
JP35397593A 1993-12-27 1993-12-27 ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤 Expired - Fee Related JP3531878B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35397593A JP3531878B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35397593A JP3531878B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07188348A JPH07188348A (ja) 1995-07-25
JP3531878B2 true JP3531878B2 (ja) 2004-05-31

Family

ID=18434480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35397593A Expired - Fee Related JP3531878B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3531878B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07188348A (ja) 1995-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2808381A (en) Resin-dextrin compositions and method of preparation
JP2002284818A (ja) 新規ビニルアルコール系樹脂及びその用途
AU651810B2 (en) Waterborne acrylic low adhesion backsize and release coating compositions, methods of making the compositions, and sheet materials coated therewith
JP2002241433A (ja) 新規ビニルアルコール系樹脂及びその用途
CN100393830C (zh) 皮革涂料粘合剂和良好压花性及耐湿弯曲性的涂覆皮革
JP3531877B2 (ja) ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤
JP3531878B2 (ja) ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤
JP2649023B2 (ja) ポリビニルアルコール系ポリマーおよびその製造法
JPH03207708A (ja) アクリレート共重合体
JPS6350478B2 (ja)
JP3418441B2 (ja) ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の表面加工剤
JP3418442B2 (ja) ポリビニルアルコール系ポリマー、その製造法及びそのポリマーよりなる紙の加工剤
JP3758705B2 (ja) 乳化分散安定剤
JPH093797A (ja) 紙加工剤
JP3875080B2 (ja) インクジェット用記録シート
JP3547860B2 (ja) 親水性被覆剤
JP3875081B2 (ja) インクジェット用記録シート
JP3883425B2 (ja) 耐水性ポリビニルアルコール系共重合体およびそれを用いて得られる合成樹脂エマルジョン
JPS63270704A (ja) 高重合度スルホン酸基含有変性ポリビニルアルコール、その製造法及び用途
JPH093390A (ja) 親水性被覆剤
JPH093391A (ja) 親水性被覆剤
JPH01156597A (ja) 紙加工剤
JP3579152B2 (ja) アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂
JP2968828B2 (ja) 変性ポリビニルアルコールの製造方法
JPH08281093A (ja) 乳化分散安定剤

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040301

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees