JP2002241433A - 新規ビニルアルコール系樹脂及びその用途 - Google Patents

新規ビニルアルコール系樹脂及びその用途

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JP2002241433A
JP2002241433A JP2001068006A JP2001068006A JP2002241433A JP 2002241433 A JP2002241433 A JP 2002241433A JP 2001068006 A JP2001068006 A JP 2001068006A JP 2001068006 A JP2001068006 A JP 2001068006A JP 2002241433 A JP2002241433 A JP 2002241433A
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alcohol resin
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Mitsuo Shibuya
光夫 渋谷
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液の粘度安定性、高速塗工性、水溶性に
優れた新規なビニルアルコール系樹脂を提供すること。 【解決手段】 側鎖に1,2−グリコールを含有する新
規ビニルアルコール系樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、側鎖に1,2−グ
リコール成分を含有する新規ビニルアルコール系樹脂、
とりわけポリビニルアルコール系樹脂に関し、更に詳し
くは水溶液の粘度安定性に優れた新規ビニルアルコール
系樹脂及びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリビニルアルコール系樹脂
は、その製膜特性(造膜性、耐油性、強度等)、水溶性
等を利用して、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、繊維加工
剤、各種バインダー、紙加工剤、接着剤、フィルム等と
して広く用いられている。そして、特殊な場合を除いて
通常は、水溶液として使用に供せられている。使用目的
により種々のケン化度のポリビニルアルコールが使用さ
れるが、比較的ケン化度の高いポリビニルアルコール系
樹脂を使用する場合、水に溶解して水溶液とすると、水
温の低い冬期等においては、時間と共に該水溶液の粘度
が上昇し、流動性が悪くなり、極端な場合には水溶液が
ゲル化して流動性が全くなくなることもあり、大きな問
題となっている。
【0003】かかるポリビニルアルコール系樹脂の水溶
液の低温粘度安定性を良くする方法として、ケン化度を
低くする、疎水基を導入する、イオン性基を導入する等
の方法が挙げられる。疎水基を導入する方法では、ポリ
ビニルアルコール系樹脂を溶解する際、かなり高温で溶
解する必要があったり、曇点が低くなったりする欠点が
ある。又、イオン性基を導入する方法では乾燥被膜の耐
水性が低いという欠点がある。更に、ケン化度の低いポ
リビニルアルコール系樹脂では、フィルム等に供した場
合に、酢酸臭が起こる等の問題があり、食品用や化粧品
用の包装用途では嫌われている。
【0004】このようなポリビニルアルコール系樹脂水
溶液の低温粘度安定性の向上を図るものとして、特開平
11−279210号公報には、脂肪族ビニルエステル
の重合の際に重合機内の圧力を大気圧よりも高い圧力に
保ち、反応温度が大気圧下での反応液の沸点温度より2
〜80℃高い温度で重合し、得られた脂肪族ポリビニル
エステルをケン化してなるポリビニルアルコールが提案
されており、更に特開平11−279986号公報に
は、同ポリビニルアルコールが高速塗工性に良好である
ことが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報開示技術では、重合温度を上げるために加圧する必要
があり、製造上加圧設備を設けなければならないといっ
た問題点があり、又、得られたポリビニルアルコール
は、その主鎖中に1,2−グリコールが存在するため、
2級アルコールとして水酸基が存在することとなり、架
橋剤等との反応性に乏しく、又、ポリビニルアルコール
の耐熱性にも乏しく、着色し易いという欠点があった。
更に、導入できる1,2−グリコール量の制御も容易で
はなく、又、水溶液の粘度安定性や高速塗工時の塗工性
についてもまだまだ満足のいくものではなく、更なる向
上が求められている。
【0006】そこで、本発明ではこのような背景下にお
いて、水溶液の粘度安定性、水溶性に優れ、かつ高速塗
工時の塗工性や被着材との接着性能にも優れ、更に架橋
剤等との反応性が高く、架橋剤を含有しフィルムとした
場合の耐水性に優れた側鎖に1,2−グリコール成分を
含有する新規なビニルアルコール系樹脂(I)及び、該
新規ビニルアルコール系樹脂(I)の前駆体でもあり、
酢酸臭等の異臭もなく、水溶液の粘度安定性、フィルム
としての水への溶解性に優れたビニルエステル系モノマ
ー(A)と一般式(3)で示される2,2−ジアルキル
−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)との共重合
体(A−C)をケン化してなる新規ビニルアルコール系
樹脂(II)、及びその用途を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者はか
かる課題について鋭意研究をした結果、側鎖に1,2−
グリコール成分を含有する新規ビニルアルコール系樹脂
(I)が上記目的に合致することを見出し、本発明を完
成した。本発明では、一般式(1)で示される1,2−
グリコール構造単位を含有する新規ビニルアルコール系
樹脂(I)であることが好ましい。
【0008】
【化4】 但し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素又はアル
キル基である。
【0009】又、本発明の新規ビニルアルコール系樹脂
(I)は、ビニルエステル系モノマー(A)と一般式
(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)と
の共重合体(A−B)をケン化及び脱炭酸すること、又
はビニルエステル系モノマー(A)と一般式(3)で示
される2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオ
キソラン(C)との共重合体(A−C)をケン化及び脱
ケタール化することにより得られることが好ましい。
【0010】
【化5】 但し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素又はアル
キル基である。
【0011】
【化6】 但し、R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立して水
素又はアルキル基である。
【0012】又、本発明において、ビニルエステル系モ
ノマー(A)と一般式(3)で示される2,2−ジアル
キル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)との共
重合体(A−C)をケン化してなる新規ビニルアルコー
ル(II)は、上記の側鎖に1,2−グリコールを含有す
るビニルアルコール(I)の前駆体となる有用なもので
あり、更にかかる新規ビニルアルコール(II)自体も水
溶液の粘度安定性、フィルムとしての水への溶解性に優
れ、更に変性より低融点化するため成形性(押出成形、
射出成形等)に優れたものである。
【0013】本発明においては、かかる新規ビニルアル
コール系樹脂(I)又は(II)を、接着剤、成形物、被
覆剤、乳化剤、懸濁剤、等といった各種用途に有効に用
いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の新規ビニルアルコール系樹脂(I)は、ビニル
アルコール系樹脂の側鎖に1,2−グリコール成分を含
有していればよいが、特には上記一般式(1)で示され
る1,2−グリコール構造単位を含有することが好まし
い。上記一般式(1)において、R1、R2、R3はそれ
ぞれ独立して水素又はアルキル基である。該アルキル基
としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の
アルキル基が好ましい。かかるアルキル基は必要に応じ
て、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、
スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。
【0015】本発明において、かかる新規ビニルアルコ
ール系樹脂(I)、とりわけポリビニルアルコール系樹
脂を得るに当たっては、特に限定されないが、ビニル
エステル系モノマー(A)と上記一般式(2)で示され
るビニルエチレンカーボネート(B)との共重合体(A
−B)をケン化及び脱炭酸する方法、ビニルエステル
系モノマー(A)と上記一般式(3)で示される2,2
−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン
(C)との共重合体(A−C)をケン化及び脱ケタール
化する方法が好ましく用いられる。以下、かかる及び
の方法について説明する。
【0016】[の方法]本発明で用いられるビニルエ
ステル系モノマー(A)としては、ギ酸ビニル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息
香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、
経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
【0017】ビニルエチレンカーボネート(B)として
は、上記一般式(2)で示される構造のものであれば特
に限定されず、上記一般式(2)において、R1、R2
3は上記一般式(1)と同様のものが挙げられる。中
でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、
1、R2、R3が水素であるビニルエチレンカーボネー
トが好適である。
【0018】かかるビニルエステル系モノマー(A)と
ビニルエチレンカーボネート(B)とを共重合するに当
たっては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、
又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用することが
できるが、通常は溶液重合が行われる。重合時のモノマ
ー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込
み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用される
が、ビニルエチレンカーボネートビネート(B)がポリ
ビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させ
れる点や、架橋剤との反応性が向上する、ポリビニルア
ルコールの融点が降下する等の物性面での点から滴下重
合が好ましく、特にはHANNA法(反応性比:r(V
EC)=5.4、r(VAc)=0.85)に基づく重
合方法が好ましい。
【0019】かかる重合で用いられる溶媒としては、通
常、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類等が挙げられる。溶媒の使用量は、目的と
する共重合体(A−B)の重合度に合わせて、溶媒の連
鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶
媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=
0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3
(重量比)程度の範囲から選択される。
【0020】共重合に当たっては重合触媒が用いられ、
かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニ
トリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチル
バレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニト
リル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合
触媒の使用量は、重合触媒により異なり一概には決めら
れないが、重合速度に応じて任意に選択される。例え
ば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる
場合、ビニルエステル系モノマー(A)に対して0.0
1〜0.2モル%が好ましく、特には0.02〜0.1
5モル%が好ましい。又、共重合反応の反応温度は40
℃〜沸点(使用する溶媒による)程度とすることが好ま
しい。
【0021】本発明においては、ビニルエチレンカーボ
ネート(B)の含有量は特に限定されないが、0.1〜
20モル%とすることが好ましく、より好ましくは0.
5〜15モル%、特に好ましくは1〜10モル%であ
る。かかるビニルエチレンカーボネート(B)の含有量
が0.1モル%未満では架橋剤等との反応性が低く、水
溶液の粘度安定性の点で改善効果は認められず、更に高
速塗工時の塗工性も低くなり、20モル%を越えるとポ
リビニルアルコール系樹脂被膜の耐水性が低くなり好ま
しくない。
【0022】かくして得られたビニル系モノマー(A)
とビニルエチレンカーボネート(B)との共重合体(A
−B)は、次にケン化及び脱炭酸される。ケン化に当た
っては、該共重合体(A−B)をアルコール又は含水ア
ルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行
われる。アルコールとしては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられ
るが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコー
ル中の共重合体(A−B)の濃度は系の粘度により適宜
選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ば
れる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリ
ウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラ
ート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如き
アルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、
ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられ
る。
【0023】かかるケン化触媒の使用量については、ケ
ン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択される
が、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステ
ル系モノマー(A)に対して0.1〜30モル%、好ま
しくは2〜15モル%が適当である。又、ケン化反応の
反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好まし
く、より好ましくは20〜50℃である。
【0024】脱炭酸については、本発明では通常、ケン
化後に特別な処理を施すことなく、上記ケン化条件下で
該ケン化とともに脱炭酸が行われ、エチレンカーボネー
ト環が開環することで1,2−グリコール成分に変換さ
れる。かくして本発明の側鎖に1,2−グリコール成分
を含有した新規なビニルアルコール系樹脂、とりわけポ
リビニルアルコール系樹脂が得られる。又、一定圧力下
(常圧〜100Kg/cm2)で且つ高温下(50〜2
00℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、
脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を
行った後、上記ケン化を行うこともできる。
【0025】[の方法]本発明で用いられる2,2−
ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)
としては、上記一般式(3)で示される構造のものであ
れば特に限定されず、上記一般式(3)において、
1、R2、R3は上記一般式(1)と同様のものが挙げ
られ、R4、R5はそれぞれ独立して水素又はアルキル基
であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル
基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるア
ルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステ
ル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有して
いてもよい。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有
する点で、R1、R2、R3が水素で、R4、R5がメチル
基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオ
キソランが好適である。
【0026】かかるビニルエステル系モノマー(A)と
2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラ
ン(C)とを共重合するに当たっては、上記の方法と
同様に行われる。
【0027】本発明においては、2,2−ジアルキル−
4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)の含有量は特
に限定されないが、0.1〜20モル%とすることが好
ましく、より好ましくは0.5〜15モル%、特に好ま
しくは1〜10モル%である。かかる2,2−ジアルキ
ル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)の含有量
が0.1モル%未満では得られる1、2-グリコールを
側鎖に有するポリビニルアルコール系樹脂の架橋剤等と
の反応性が低く、水溶液の粘度安定性にも劣り、更には
高速塗工時の塗工性にも改善効果は認められず、20モ
ル%を越えるとポリビニルアルコール系樹脂の結晶性が
低く成りすぎるためか、耐水性が低下し好ましくない。
【0028】かくして得られたビニル系モノマー(A)
と2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソ
ラン(C)との共重合体(A−C)は、次にケン化及び
脱ケタール化される。ケン化に当たっては、上記の方
法と同様に行われる。
【0029】ケン化後(脱ケタール化前)の該共重合体
(A−C)のケン化物はそれ自体新規ビニルアルコール
系樹脂(II)であり、側鎖に1,2−グリコールを含有
するビニルアルコール系樹脂(I)の前駆体となる有用
なものである。かかる新規ビニルアルコール系樹脂(I
I)とりわけそのポリビニルアルコール系樹脂は、水溶
液の粘度安定性、水への易溶解性、高速塗工時の紙への
塗工性にも優れ、又完全けん化物であっても易溶解性の
フィルムが得られ、部分けん化PVAでは問題となる様
な酢酸臭も認められないという利点がある。又、融点降
下が大きいため押出成形や射出成形等の成形性の面でも
有利である。又、メチロール化メラミン樹脂やイソシア
ネート等の架橋剤と反応させる場合でも該ビニルアルコ
ール系樹脂(II)の状態では反応性が低いものの、水溶
液を酸性状態にし、脱ケタール化を行うことで反応速度
を制御出来る等の利点もある。
【0030】上記共重合体(A−C)のケン化物の脱ケ
タール化については、上記ケン化がアルカリ触媒を用い
て行われる場合は、ケン化した後、更に酸触媒を用いて
水系溶媒(水、水/アセトン、水/メタノール等の低級
アルコール混合溶媒等)中で脱ケタール化が行われ、
1,2−グリコール成分に変換される。脱ケタール化に
用いられる酸触媒としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、
メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等が
挙げられる。又、上記ケン化が酸触媒を用いて行われる
場合は、通常、ケン化後に特別な処理を施すことなく、
上記ケン化条件下で該ケン化とともに脱ケタール化が行
われ、1,2−グリコール成分に変換される。かくして
本発明の側鎖に1,2−グリコール成分を含有した新規
なビニルアルコール系樹脂(I)、とりわけポリビニル
アルコール系樹脂が得られる。
【0031】本発明においては、上記の如き又はの
方法により新規なビニルアルコール系樹脂(I)及び新
規ビニルアルコール(II)が得られるわけであるが、本
発明のビニルアルコール系樹脂(I)の重合度はその使
用目的により適宜選択され特に限定されないが、300
〜4000が好ましく、より好ましくは300〜260
0、特に好ましくは500〜2200である。重合度が
300未満では架橋剤と反応して得られる塗膜やフィル
ムの強度が低くなり、4000を越える場合、1,2グ
リコールの変性量を本発明の目的とする変性量の範囲で
導入することが困難となり好ましくない。又、本発明の
ビニルアルコール系樹脂(II)の重合度も同様、300
〜4000が好ましく、特には300〜2600、更に
は500〜2200が好ましい。
【0032】本発明のビニルアルコール系樹脂(I)又
は(II)のケン化度についても特に限定されないが、6
3〜100モル%が好ましく、より好ましくは75〜1
00モル%、特に好ましくは85〜100モル%であ
る。ケン化度が63モル%未満では水溶性が低くなり好
ましくない。
【0033】又、ビニル系モノマー(A)及びビニルエ
チレンカーボネート(B)又は2,2−ジアルキル−4
−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)の他に、共重合
性成分としてエチレンやプロピレン、イソブチレン、、
α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα
ーオレフィンを共重合させ、αーオレフィン−ビニルア
ルコール系樹脂とすることもビニルアルコール系樹脂水
溶液の粘度安定性の点で好ましく、かかるα-オレフィ
ンの含有量は0.1〜10モル%が好ましく、特に2〜
8モル%が好ましい。
【0034】更に、その他の不飽和単量体を共重合性成
分として共重合することもできる。該不飽和単量体とし
て、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類
あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル
等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニト
リル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、
メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、
アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィ
ンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル
類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリド
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン
(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メ
タ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)
アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレ
ート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等の
ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキ
シエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピ
レン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン
(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−
(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)
エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオ
キシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンア
リルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリ
オキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビ
ニルアミン等が挙げられる。
【0035】更に、N−アクリルアミドメチルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチル
トリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミ
ドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ア
クリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、
2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリ
メチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモ
ニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロ
リド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカ
チオン基含有単量体、アセトアセチル基含有単量体等も
挙げられる。
【0036】かくして側鎖に1,2−グリコール成分を
含有する新規なビニルアルコール系樹脂(I)が得ら
れ、該ビニルアルコール系樹脂(I)は水溶液の粘度安
定性に非常に優れた効果を示し、更に1級アルコールと
して水酸基が存在するため、イソシアネート系化合物、
ポリアミドエピクロルヒドリン、グリオキザール、メラ
ミン系樹脂、メチロールメラミン、メチロール化ビスフ
ェノールS等の架橋剤との反応性も高いものである。
又、高速塗工時の高剪断下においても増粘することなく
良好な塗工性を有するものである。中でも該イソシアネ
ート系化合物としては、分子中に2個以上のイソシアネ
ート基を有するものであり、例えばトリレンジイソシア
ネート(TDI)、水素化TDI、トリメチロールプロ
パン−TDIアダクト(例えばバイエル社製、「Des
modur L」)、トリフェニルメタントリイソシア
ネート、メチレンビスジフェニルイソシアネート(MD
I)、水素化MDI、重合MDI、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート等が挙げられる。その他、ポリオール
に過剰のポリイソシアネートで予めポリマー化した末端
基がイソシアネート基を持つプレポリマーも挙げられ
る。かかるイソシアネート系化合物の配合割合として
は、イソシアネート基と水酸基のモル比(NCO/O
H)で0.1〜2であることが好ましい。
【0037】又、ビニルエステル系モノマー(A)と
2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラ
ン(C)との共重合体(A−C)をケン化してなる新規
ビニルアルコール(II)が、側鎖に1,2−グリコール
成分を含有するビニルアルコール系樹脂(I)の前駆体
として得られ、それ自体も水溶液の粘度安定性や水への
溶解性、更には成形性に優れた効果を有するものであ
る。
【0038】更に、本発明のビニルアルコール系樹脂
(I)又は(II)はその特性を利用して各種用途に使用
することができ、具体例として以下のものが挙げられ
る。 (1)接着剤関係 木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤、粘着
剤、再湿剤、不織布用バインダー、石膏ボードや繊維板
等の各種建材用バインダー、各種粉体造粒用バインダ
ー、セメントやモルタル用添加剤、ホットメルト型接着
力、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤、等。
【0039】(2)成形物関係 繊維、フィルム(特に農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用
添加剤、殺菌剤、染料、顔料等の物品包装用の易水溶性
フィルム:ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度とし
ては65〜98モル%が好ましい)、シート、パイプ、
チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用、水溶
性繊維、等。成形物を製造するに当たっては、可塑剤を
添加することが好ましく、該可塑剤としては3価〜6価
の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、キシロー
ル、アラビノース、リブロース、ソルビトール等)、各
種アルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキ
サイドの混合付加体等)が挙げられる。
【0040】(3)被覆剤関係 紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング
剤、紙のサイジング剤、繊維製品用サイズ剤、経糸糊
剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐
食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、
暫定塗料、等。
【0041】(4)乳化剤関係 エチレン性不飽和化合物、ブタジエン性化合物、各種ア
クリル系モノマーの乳化重合用乳化剤、ポリオレフィ
ン、ポリエステル樹脂等の疎水性樹脂、エポキシ樹脂、
パラフィン、ビチューメン等の後乳化剤、等。
【0042】(5)懸濁剤関係 塗料、墨汁、水性カラー、接着剤等の顔料分散安定剤、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アク
リレート、酢酸ビニル等の各種ビニル化合物の懸濁重合
用分散安定剤、等。
【0043】(6)疎水性樹脂用ブレンド剤関係 疎水性樹脂の帯電防止剤、及び親水性付与剤、複合繊
維、フィルムその他成形物用添加剤、等。
【0044】(7)増粘剤関係 各種水溶液やエマルジョンの増粘剤、等。 (8)凝集剤関係 水中懸濁物及び溶存物の凝集剤、パルプ、スラリーの濾
水性、等。 (9)土壌改良剤関係 (10)感光剤、感電子関係、感光性レジスト樹脂、
等。 (11)その他イオン交換樹脂、イオン交換膜関係、キ
レート交換樹脂、等。上記の中でも、(1)〜(5)の
用途に特にその有用性が期待される。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない
限り重量基準を意味する。
【0046】実施例1 還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸
ビニル(A)1300g、メタノール260g、ビニル
エチレンカーボネート(B)(R1、R2、R3はいずれ
も水素である)51.69g(3モル%)を仕込み、ア
ゾビスイソブチロニトリルを0.04モル%(対仕込み
酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素気流下
で温度を上昇させ重合を行った。重合を開始して2時間
後に、更にアゾビスイソブチロニトリル0.04モル%
(対初期の仕込み酢酸ビニルモノマー)を添加し更に重
合を続けた。その後、酢酸ビニル(A)の重合率が8
3.9%となった時点で、重合禁止剤仕込み重合を終了
した。続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未
反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体(A
−B)のメタノール溶液を得た。
【0047】次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃
度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40
℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶
液を共重合体中の酢酸ビニル(A)単位に対して8ミリ
モル%となる量を加えてケン化及び脱炭酸を行った。ケ
ン化及び脱炭酸が進行すると共にケン化物が析出し、遂
には粒子状となった。生成したポリビニルアルコールを
濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥
し、目的物を得た。
【0048】得られたポリビニルアルコールのケン化度
は、残存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消
費量で分析を行ったところ、99.2モル%であり、重
合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったと
ころ、1260であった。又、該ポリビニルアルコール
の4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定した
ところ、15.4mPa・s(20℃)であり、変性量
はNMR測定より算出したところ2.7モル%であっ
た。
【0049】得られたポリビニルアルコールのIRスペ
クトル及び1H−NMR(内部標準物質:テトラメチル
シラン、溶媒:d6−DMSO)スペクトルの帰属は以
下の通りであった。IRチャートを図1に、NMRチャ
ートを図2に示す。尚、IR測定には日立製作所製 2
70−30、NMR測定には日本ブルカー社製 AVA
NCE DPX400を用いた。
【0050】[IR](図1参照) 3360cm-1:OH(strong) 2950、2910cm-1:メチレン(strong) 1440cm-1:メチレン(strong) 1240cm-1:メチン(weak) 1144cm-1:結晶バンド(HとOH間,stron
g) 1100cm-1:C−O(medium) 850cm-1 :メチレン(medium) 660cm-1 :OH(mediumu broad)
【0051】[1H−NMR](図2参照) 1.376〜1.538ppm:メチレンプロトン 3.528ppm:1級メチロールのメチレンプロトン 3.849ppm:メチンプロトン 4.139〜4.668ppm:水酸基
【0052】尚、ケン化及び脱炭酸前の共重合体(A−
B)のIRスペクトルの帰属は以下の通りであった。I
Rチャートを図3に示す。
【0053】[IR](図3参照) 2980、2940cm-1:メチレン(medium) 1810cm-1:C=O(strong、カーボネート
のカルボニル基) 1740cm-1:C=O(strong、残酢酸基) 1438cm-1:メチレン、 1379cm-1:CH3COO 1240cm-1:メチレン
【0054】得られたポリビニルアルコールについて以
下の評価を行った。 (水溶液の粘度安定性)ポリビニルアルコールの8%水
溶液をガラス容器に入れ、水溶液の温度を20℃とし
た。次に、ガラス容器を5℃の恒温水槽内に放置して、
1時間及び24時間放置後の粘度を測定し、増粘倍率を
求め以下の通り評価した。 ○・・・増粘倍率が2.5倍未満である。 ×・・・増粘倍率が2.5倍以上である。 尚、増粘倍率は下式より算出される。 増粘倍率=(5℃で24時間後の粘度)/(5℃で1時
間後の粘度)
【0055】(高速塗工性)紙コート剤として、30℃
でポリビニルアルコールの10%水溶液の高剪断速度下
での粘度上昇を測定し、下記の通り評価した。尚、測定
装置としては島津製作所製のフローテスターCFT−5
00Cを用いた。 ○・・・剪断速度が6×106/s以上で粘度上昇の極
大値がくる場合 ×・・・剪断速度が6×106/s未満で粘度上昇の極
大値がくる場合
【0056】(木材接着性能)得られたポリビニルアル
コールを80℃の蒸留水中で撹拌し完全に溶解した後約
15%濃度の水溶液を調製し、テフロン(登録商標)製
の型に、かかるポリビニルアルコール水溶液と架橋剤と
してのイソシアネート化合物(MDI、イソシアネート
基量:6.71×10-3mol/g)を入れ接着剤を作
製した。尚、イソシアネート化合物とポリビニルアルコ
ールの配合割合は、イソシアネート基とポリビニルアル
コール中の水酸基の割合がモル比(NCO/OH)で
0.2となるように配合した。得られた接着剤を、被着
材(マカバ:平均比重0.73、含水率約12%)に塗
布量が220g/m2となるように塗布し、塗布後は約
1MPaで20℃×1日圧締し、その後120℃×2時
間熱処理行い、シングルラップ引っ張り剪断型の試験片
として、クロスヘッドスピード10mm/分で、引っ張
り試験を行い、以下の通り評価した。 ○・・・接着強さが30Kgf/cm2以上 ×・・・接着強さが30Kgf/cm2未満
【0057】(フィルムの耐水性)得られたポリビニル
アルコールを80℃の蒸留水中で撹拌し完全に溶解した
後9%濃度の水溶液を調製し、かかるポリビニルアルコ
ール水溶液と、架橋剤としてメチロール化メラミンをポ
リビニルアルコールに対して10%混合して、キャスト
フィルム(100μm×1.5cm×4cm)を作製し
た。尚、キャスト後の乾燥条件は25℃×4日である。
得られたフィルムを200ml、80℃の熱水に無撹拌
で1時間浸漬した時の、重量膨潤倍率と溶出率を下式よ
り算出し、耐水性を評価した。評価基準は以下の通りで
ある。
【0058】重量膨潤倍率=膨潤したフィルムの重量/
膨潤したフィルムの絶乾重量 溶出率=〔(浸漬前のフィルムの絶乾重量−膨潤したフ
ィルムの絶乾重量)/浸漬前のフィルムの絶乾重量〕×
100 ここで、膨潤したフィルムの絶乾重量とはフィルムを浸
漬した後105℃で1時間乾燥したときの重量であり、
浸漬前のフィルムの絶乾重量とは上記で得られたフィル
ムを105℃で5分間乾燥した時の重量である。
【0059】[膨潤倍率] ○・・・3倍未満 △・・・3〜5倍未満 ×・・・3倍以上 [溶出率(%)] ○・・・5%未満 △・・・5〜10%未満 ×・・・10%以上の場合
【0060】(フィルムの水溶性)得られたポリビニル
アルコールの10%水溶液を作成し、60℃の熱ロール
へ流延し、厚さ30μmのフィルムを調製した。フィル
ムサンプルを40mm×40mmの正方形に切り、これ
をスライドマウントにはさみ、20℃で撹拌している水
中に浸漬して、フィルムが完全に溶解するまでの時間
(秒数)を測定し、以下の通り評価した。 ○・・・40秒以内 △・・・40〜70秒以内 ×・・・70秒を越える
【0061】実施例2 還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸
ビニル(A)1300g、メタノール190g、ビニル
エチレンカーボネート(B)(R1、R2、R3はいずれ
も水素である。)40.1g(2.28モル%)を仕込
み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対
仕込み酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素
気流下で温度を上昇させ、67℃で重合を開始したと同
時にビニルエチレンカーボネート(B)の10.17%
メタノール溶液の仕込みをHANNA法に従って開始
し、重合率85.3%までに116ml仕込んだ。
【0062】尚、ビニルエチレンカーボネート(B)
は、酢酸ビニル(A)と均一に重合するように、HAN
NAの式[ビニルエチレンカーボネート(B)の反応性
比(r)=5.4、酢酸ビニル(A)の反応性比(r)
=0.85]から求めた量を重合速度に合わせて仕込ん
だ。酢酸ビニル(A)の重合率が85.3%となった時
点で、重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込
む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去
し共重合体(A−B)のメタノール溶液を得た。
【0063】次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃
度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40
℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶
液を共重合体(A−B)中の酢酸ビニル(A)単位に対
して9ミリモル%となる量を加えてケン化及び脱炭酸を
行った。ケン化及び脱炭酸が進行すると共にケン化物が
析出し、遂には粒子状となった。生成したポリビニルア
ルコールを濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥
機中で乾燥し、目的物を得た。
【0064】得られたポリビニルアルコールのケン化度
は、残存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消
費量で分析を行ったところ、99.6モル%であり、重
合度は、JIS K 6726に準して分析を行ったと
ころ、1360であった。又、該ポリビニルアルコール
の4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定した
ところ、18.5mPa・s(20℃)であり、変性量
はNMR測定より算出したところ3.1モル%であっ
た。
【0065】得られたポリビニルアルコールのIRスペ
クトル、1H−NMR(内部標準物質:テトラメチルシ
ラン、溶媒:d6−DMSO)スペクトル及び13C−N
MR(内部標準物質:3-(Trimethylsilyl)propionic-2,
2,3,3-d4acid,sodiumsalt、溶媒:D2O/H2O=1/
1)スペクトルの帰属は以下の通りであった。13C−N
MRチャートを図4及び図5(拡大図)に示す。
【0066】[IR]実施例1の図1と同様のスペクト
ルが得られた。 [1H−NMR]実施例1の図2と同様のスペクトルが
得られた。
【0067】[13C−NMR](図4及び図5参照) 30.2〜31.0ppm:メチレン炭素 37.0〜37.2ppm:メチレン炭素 39.9〜41.1ppm:メチレン炭素 46.2〜47.4ppm:メチレン炭素 66.3〜66.7ppm:メチロールの1級炭素 67.8〜68.1ppm:メチン炭素 69.0〜69.6ppm:メチン炭素 70.5〜77.2ppm:メチン炭素 77.1〜77.4ppm:メチン炭素 得られたポリビニルアルコールについて実施例1と同様
の評価を行った。
【0068】実施例3 還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸
ビニル(A)1000g、メタノール500g、2,2
−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)
(R1、R2、R3はいずれも水素、R4、R5はいずれも
メチル基である。)44.7g(3モル%)を仕込み、
アゾビスイソブチロニトリルを0.065モル%(対仕
込み酢酸ビニルモノマー)添加し、撹拌しながら窒素気
流下で温度を上昇させ重合を行った。尚、2,2−ジメ
チル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)の連鎖
移動定数は0.023である。酢酸ビニル(A)の重合
率が84.7%となった時点で、重合を終了し、続い
て、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸
ビニルモノマーを系外に除去し共重合体(A−C)のメ
タノール溶液を得た。
【0069】次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃
度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40
℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶
液を共重合体(A−C)中の酢酸ビニル(A)単位に対
して9ミリモル%となる量を加えてケン化を行った。ケ
ン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状
となった。かかるケン化物を3Nの塩酸(水/メタノー
ル=1/1の混合溶媒)中に分散させ、60℃で脱ケタ
ール化を行い、生成したポリビニルアルコールを濾別
し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、
目的物を得た。
【0070】得られたポリビニルアルコールのケン化度
は、残存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消
費量で分析を行ったところ、99.2モル%であり、重
合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったと
ころ、500であった。又、該ポリビニルアルコールの
4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したと
ころ、5.02mPa・s(20℃)であり、変性量は
NMR測定より算出したところ3.0モル%であった。
【0071】得られたポリビニルアルコールのIRスペ
クトル及び1H−NMR(内部標準物質;テトラメチル
シラン、溶媒:d6−DMSO)スペクトルの帰属は以
下の通りであった。
【0072】[IR]実施例1の図1と同様のスペクト
ルが得られた。 [1H−NMR]実施例1の図2と同様のスペクトルが
得られた。得られたポリビニルアルコールについて実施
例1と同様の評価を行った。
【0073】尚、ケン化前の共重合体(A−C)のIR
スペクトル、脱ケタール化前の共重合体(A−C)ケン
化物のIRスペクトル及び1H−NMR(内部標準物
質;テトラメチルシラン、溶媒:d−メタノール)スペ
クトルの帰属は以下の通りであった。共重合体(A−
C)のIRチャートを図6に、共重合体(A−C)ケン
化物のIRチャートを図7に、NMRチャートを図8に
示す。
【0074】[IR](図6参照) 2980、2940cm-1:メチレン(medium) 1740cm-1:C=O(strong、残酢酸基) 1438cm-1:メチレン、 1379cm-1:CH3COO 1240cm-1:メチレン
【0075】[IR](図7参照) 3360cm-1:OH(strong) 2950、2910cm-1:メチレン(strong) 1440cm-1:メチレン(strong) 1240cm-1:メチン(weak) 1144cm-1:結晶バンド(HとOH間,stron
g) 1100cm-1:C−O(medium) 850cm-1 :メチレン(medium) 660cm-1 :OH(mediumu broad)
【0076】[1H−NMR](図8参照) 1.25ppm:メチルプロトン(ジメチルケタール体
のメチル) 1.31〜1.33ppm:メチルプロトン(ジメチル
ケタール体のメチル) 1.38〜1.66ppm:メチレンプロトン 1.87〜1.99ppm:メチルプロトン 3.84〜3.91ppm:メチンプロトン 4.14〜4.55ppm:水酸基
【0077】又、脱ケタール化前の共重合体(A−C)
ケン化物についても、水溶液の粘度安定性、フィルムの
水溶性の評価を上記と同様にして行った。
【0078】実施例4 還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸
ビニル(A)1000g、メタノール100g、2,2
−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)
(R1、R2、R3はいずれも水素、R4、R5はいずれも
メチル基である。)14.9g(1モル%)を仕込み、
アゾビスイソブチロニトリルを0.045モル%(対仕
込み酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素気
流下で温度を上昇させ、68℃で重合を開始した。酢酸
ビニル(A)の重合率が90%となった時点で、重合を
終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により
未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体
(A−C)のメタノール溶液を得た。
【0079】次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃
度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40
℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶
液を共重合体(A−C)中の酢酸ビニル(A)単位に対
して9ミリモル%となる量を加えてケン化を行った。ケ
ン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状
となった。かかるケン化物を3Nの塩酸(水/メタノー
ル=1/1の混合溶媒)中に分散させ、60℃で脱ケタ
ール化を行い、生成したポリビニルアルコールを濾別
し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、
目的物を得た。
【0080】得られたポリビニルアルコールのケン化度
は、残存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消
費量で分析を行ったところ、99.3モル%であり、重
合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったと
ころ、1110であった。又、該ポリビニルアルコール
の4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定した
ところ、13mPa・s(20℃)であり、変性量はN
MR測定より算出したところ0.9モル%であった。
【0081】得られたポリビニルアルコールのIRスペ
クトル及び1H−NMR(内部標準物質:テトラメチル
シラン、溶媒:d6−DMSO)スペクトルの帰属は以
下の通りであった。
【0082】[IR]実施例1の図1と同様のスペクト
ルが得られた。 [1H−NMR]実施例1の図2と同様のスペクトルが
得られた。得られたポリビニルアルコールについて実施
例1と同様の評価を行った。
【0083】尚、脱ケタール化前の共重合体(A−C)
ケン化物のIRスペクトル及び1H−NMR(内部標準
物質;テトラメチルシラン、溶媒:d−メタノール)ス
ペクトルの帰属は以下の通りであった。
【0084】[IR]実施例3の図7と同様のスペクト
ルが得られた。 [1H−NMR]実施例3の図8と同様のスペクトルが
得られた。又、脱ケタール化前の共重合体(A−C)ケ
ン化物についても、水溶液の粘度安定性、フィルムの水
溶性の評価を上記と同様にして行った。
【0085】比較例1 実施例1において、ビニルエチレンカーボネート(B)
を仕込まないで、酢酸ビニル(A)のみを重合(S/M
=0.5、S:メタノール、M:酢酸ビニル)し、ケン
化を行った以外は同様に行い、ポリビニルアルコールを
得た。得られたポリビニルアルコールのケン化度は、残
存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消費量で
分析を行ったところ、99.5モル%であり、重合度
は、JIS K 6726に準じて分析を行ったとこ
ろ、1200であった。又、該ポリビニルアルコールの
4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したと
ころ、15mPa・s(20℃)であった。得られたポ
リビニルアルコールについて実施例1と同様の評価を行
った。実施例、比較例の評価結果を表1に示す。
【0086】 〔表1〕 水溶液の 高速 木材接着 フィルムの耐水性 フィルムの 粘度安定性 塗工性 性能 重量膨潤倍率 溶出率 水溶性 実施例1 ○ ○ ○ △ △ ○ 〃 2 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 〃 3 ○ ○ ○ ○ ○ ○ (○ -- -- -- -- ○) 〃 4 ○ ○ ○ ○ ○ ○ (○ -- -- -- -- ○) 比較例1 × × × × × × 注)実施例3及び4において、( )内は脱ケタール化前の共重合体(A−C) ケン化物での評価である。
【0087】
【発明の効果】本発明の新規なビニルアルコール系樹脂
(I)は、側鎖に1,2−グリコールを含有するため、
水溶液の粘度安定性や水溶性に非常に優れた効果を示
し、更に1級アルコールとして水酸基が存在するため架
橋剤等との反応性も高く、耐水性に優れたフィルムを得
ることができるものである。又、高速塗工時の高剪断下
においても増粘することなく良好な塗工性を有し、更に
被着材との接着性能にも優れたものである。又、ビニル
エステル系モノマー(A)と一般式(3)で示される
2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラ
ン(C)との共重合体(A−C)をケン化してなる新規
ビニルアルコール系樹脂(II)は、新規ビニルアルコー
ル系樹脂(I)の前駆体ともなる有用なものであり、酢
酸臭等の異臭もなく、水溶液の粘度安定性、フィルムと
しての水への溶解性に優れた効果を示すものである。更
に、本発明のビニルアルコール系樹脂(I)又は(II)
はその特性を利用して各種用途、特には接着剤関係、成
形物関係、被覆剤関係、乳化剤関係、懸濁剤関係等の用
途に有効である。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたポリビニルアルコールの
IRチャートである。
【図2】 実施例1で得られたポリビニルアルコールの
1H−NMRチャートである。
【図3】 実施例1で得られた共重合体(A−B)のI
Rチャートである。
【図4】 実施例2で得られたポリビニルアルコールの
13C−NMRチャートである。
【図5】 実施例2で得られたポリビニルアルコールの
13C−NMRチャートの部分的拡大図である。
【図6】 実施例3で得られた共重合体(A−C)のI
Rチャートである。
【図7】 実施例3で得られた共重合体(A−C)ケン
化物(脱ケタール化前)のIRチャートである。
【図8】 実施例3で得られた共重合体(A−C)ケン
化物(脱ケタール化前)の1H−NMRチャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CEX C08J 5/18 CEX C09D 129/02 C09D 129/02 C09J 129/02 C09J 129/02 // C08L 29:02 C08L 29:02 Fターム(参考) 3E086 BA02 BA15 BB72 CA29 CA40 4F071 AA28X AA29 AA39X AA78 AH04 BC01 4J038 CE021 4J040 DD021 4J100 AD11P AG02P AG03P AG04P AQ01Q BA03H CA04 CA31 HA08 HB25 HB39 HB44 HB52 HB61 HC09 HC12 HC71 JA03 JA58

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖に1,2−グリコール成分を含有す
    ることを特徴とする新規ビニルアルコール系樹脂
    (I)。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示される1,2−グリコ
    ール構造単位を含有することを特徴とする新規ビニルア
    ルコール系樹脂(I)。 【化1】 但し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素又はアル
    キル基である。
  3. 【請求項3】 ビニルエステル系モノマー(A)と一般
    式(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)
    との共重合体(A−B)をケン化及び脱炭酸してなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の新規ビニルアルコ
    ール系樹脂(I)。 【化2】 但し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素又はアル
    キル基である。
  4. 【請求項4】 ビニルエステル系モノマー(A)と一般
    式(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)
    との共重合体(A−B)が、HANNA法に基づき共重
    合してなることを特徴とする請求項3記載の新規ビニル
    アルコール系樹脂(I)。
  5. 【請求項5】 一般式(2)で示されるビニルエチレン
    カーボネート(B)の含有量が0.1〜20モル%であ
    ることを特徴とする請求項3又は4記載の新規ビニルア
    ルコール系樹脂(I)。
  6. 【請求項6】 ビニルエステル系モノマー(A)と一般
    式(3)で示される2,2−ジアルキル−4−ビニル−
    1,3−ジオキソラン(C)との共重合体(A−C)を
    ケン化してなることを特徴とする新規ビニルアルコール
    系樹脂(II)。 【化3】 但し、R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立して水
    素又はアルキル基である。
  7. 【請求項7】 一般式(3)で示される2,2−ジアル
    キル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)の含有
    量が0.1〜20モル%であることを特徴とする請求項
    6記載の新規ビニルアルコール系樹脂(II)。
  8. 【請求項8】 ビニルエステル系モノマー(A)と一般
    式(3)で示される2,2−ジアルキル−4−ビニル−
    1,3−ジオキソラン(C)との共重合体(A−C)を
    ケン化及び脱ケタール化してなることを特徴とする請求
    項1又は2記載の新規ビニルアルコール系樹脂(I)。
  9. 【請求項9】 一般式(3)で示される2,2−ジアル
    キル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)の含有
    量が0.1〜20モル%であることを特徴とする請求項
    8記載の新規ビニルアルコール系樹脂(I)。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか記載の新規ビニ
    ルアルコール系樹脂(I)又は(II)を用いることを特
    徴とする接着剤。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9いずれか記載の新規ビニ
    ルアルコール系樹脂(I)又は(II)を用いることを特
    徴とする成形物。
  12. 【請求項12】 農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用添加
    剤、殺菌剤、染料及び顔料から選ばれる物品の包装用水
    溶性フィルムであることを特徴とする請求項11記載の
    成形物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜9いずれか記載の新規ビニ
    ルアルコール系樹脂(I)又は(II)を用いることを特
    徴とする被覆剤。
  14. 【請求項14】 請求項1〜9いずれか記載の新規ビニ
    ルアルコール系樹脂(I)又は(II)を用いることを特
    徴とする乳化剤。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9いずれか記載の新規ビニ
    ルアルコール系樹脂(I)又は(II)を用いることを特
    徴とする懸濁剤。
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