JP4632453B2 - ビニルアルコール系樹脂の製造方法及び当該方法により製造されるビニルアルコール系樹脂及びその用途 - Google Patents
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Description
使用目的により種々のケン化度のポリビニルアルコールが使用されるが、比較的ケン化度の高いポリビニルアルコール系樹脂を使用する場合、水に溶解して水溶液とすると、水温の低い冬期等においては、時間と共に該水溶液の粘度が上昇し、流動性が悪くなり、極端な場合には水溶液がゲル化して流動性が全くなくなることもあり、大きな問題となっている。
但し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素である。
但し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素である。
本発明の新規ビニルアルコール系樹脂は、ビニルエステル系モノマー(A)と一般式(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)とを共重合してなる共重合体(A−B)をケン化及び脱炭酸してなる一般式(1)で示される1,2−グリコール構造単位を含有するビニルアルコール系樹脂であって、前記共重合体(A−B)は、滴下重合による共重合によって得られるものである。
尚、一方の重合モノマー成分を滴下する方法であれば、共重合は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体(A−B)の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
又、共重合反応の反応温度は40℃〜沸点(使用する溶媒による)程度とすることが好ましい。
ケン化に当たっては、該共重合体(A−B)をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体(A−B)の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
又、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜150℃が好ましく、さらには10〜60℃、特には20〜50℃が好ましい。
かくして本発明の側鎖に1,2−グリコール成分を含有した新規なビニルアルコール系樹脂、とりわけポリビニルアルコール系樹脂が得られる。
又、一定圧力下(常圧〜100Kg/cm2)で且つ高温下(50〜200℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を行った後、上記ケン化を行うこともできる。
又、ビニル系モノマー(A)及びビニルエチレンカーボネート(B)の他に、共重合成分として、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(C)、グリセリンモノアリルエーテル(D)が含まれていてもよく、あるいはエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のαーオレフィンを共重合させ、αーオレフィン−ビニルアルコール系樹脂とすることもビニルアルコール系樹脂水溶液の粘度安定性の点で好ましく、かかるα-オレフィンの含有量は0.1〜10モル%が好ましく、特に2〜8モル%が好ましい。
(1)接着剤関係
木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布 用バインダー、石膏ボードや繊維板等の各種建材用バインダー、各種粉体造粒用バインダー、セメントやモルタル用添加剤、ホットメルト型接着力、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤等を挙げることができる。
繊維、フィルム(特に農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用添加剤、殺菌剤、染料、顔料等の物品包装用の水溶性フィルム)、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用、水溶性繊維等を挙げることができ、特にかかる水溶性フィルムとして用いる場合には有用で、かかる用途についてさらに詳細に説明する。
なお、上記のアルカリ性物質としては、水に溶解又は分散した際の溶液、分散液、スラリー液のpHが7を越えるものであれば特に制限はないが、好ましくはpHが8以上のもの、より好ましくは、pHが8.5以上のもの、更に好ましくはpHが9以上のものである。具体例としては、家庭用衣料用洗剤、工業用衣料用洗剤、家庭食器用洗剤、工業用食器洗剤、建物や自動車洗剤、工業用水洗浄剤、無機物粉体の分散剤、各種界面活性剤等が挙げられる。個々の薬剤としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等の無機酸のアルカリ金属塩、又はアルカリ土類金属塩、また酢酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等の有機酸のアルカリ金属塩等やアミン化合物、アルカロイド等が挙げられ、その形状としては、粉末状、スラリー状、ゲル状、或いはこれらの数種の複合形態の何れでもよい。
紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、紙のサイジング
剤、繊維製品用サイズ剤、経糸糊剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、
防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、暫
定塗料、等。
エチレン性不飽和化合物、ブタジエン性化合物、各種アクリル系モノマー
の乳化重合用乳化剤、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂等の疎水性樹脂
、エポキシ樹脂、パラフィン、ビチューメン等の後乳化剤、等。
塗料、墨汁、水性カラー、接着剤等の顔料分散安定剤、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等の各種ビニ
ル化合物の懸濁重合用分散安定剤、等。
疎水性樹脂の帯電防止剤、及び親水性付与剤、複合繊維、フィルムその他
成形物用添加剤、等。
各種水溶液やエマルジョンの増粘剤、等。
(8)凝集剤関係
水中懸濁物及び溶存物の凝集剤、パルプ、スラリーの濾水性、等。
(9)土壌改良剤関係
(10)感光剤、感電子関係、感光性レジスト樹脂、等。
(11)その他イオン交換樹脂、イオン交換膜関係、キレート交換樹脂、等。
上記の中でも、(1)〜(5)の用途に特にその有用性が期待される。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル(A)1300g、メタノール260g、ビニルエチレンカーボネート(B)(R1、R2、R3はいずれも水素である)51.69g(3モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.04モル%(対仕込み酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ重合を行った。重合を開始して2時間後に、更にアゾビスイソブチロニトリル0.04モル%(対初期の仕込み酢酸ビニルモノマー)を添加し更に重合を続けた。その後、酢酸ビニル(A)の重合率が83.9%となった時点で、重合禁止剤仕込み重合を終了した。続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体(A−B)のメタノール溶液を得た。
尚、IR測定には日立製作所製『270−30』、NMR測定には日本ブルカー社製『AVANCE DPX400』を用いた。
3360cm-1:OH(strong)
2950、2910cm-1:メチレン(strong)
1440cm-1:メチレン(strong)
1240cm-1:メチン(weak)
1144cm-1:結晶バンド(HとOH間,strong)
1100cm-1:C−O(medium)
850cm-1:メチレン(medium)
660cm-1:OH(mediumu broad)
1.376〜1.538ppm:メチレンプロトン
3.528ppm:1級メチロールのメチレンプロトン
3.849ppm:メチンプロトン
4.139〜4.668ppm:水酸基
2980、2940cm-1:メチレン(medium)
1810cm-1:C=O(strong、カーボネートのカルボニル基)
1740cm-1:C=O(strong、残酢酸基)
1438cm-1:メチレン、
1379cm-1:CH3COO
1240cm-1:メチレン
(水溶液の粘度安定性)
ポリビニルアルコールの8%水溶液をガラス容器に入れ、水溶液の温度を20℃とした。次に、ガラス容器を5℃の恒温水槽内に放置して、1時間及び24時間放置後の粘度を測定し、増粘倍率を求め以下の通り評価した。
○・・・増粘倍率が2.5倍未満である。
×・・・増粘倍率が2.5倍以上である。
尚、増粘倍率は下式より算出される。
増粘倍率=(5℃で24時間後の粘度)/(5℃で1時間後の粘度)
紙コート剤として、30℃でポリビニルアルコールの10%水溶液の高剪断速度下での粘度上昇を測定し、下記の通り評価した。尚、測定装置としては島津製作所製のフローテスターCFT−500Cを用いた。
○・・・剪断速度が6×106/s以上で粘度上昇の極大値がくる場合
×・・・剪断速度が6×106/s未満で粘度上昇の極大値がくる場合
得られたポリビニルアルコールを80℃の蒸留水中で撹拌し完全に溶解した後約15%濃度の水溶液を調製し、テトラフルオロエチレン樹脂製の型に、かかるポリビニルアルコール水溶液と架橋剤としてのイソシアネート化合物(MDI、イソシアネート基量:6.71×10-3mol/g)を入れ接着剤を作製した。
尚、イソシアネート化合物とポリビニルアルコールの配合割合は、イソシアネート基とポリビニルアルコール中の水酸基の割合がモル比(NCO/OH)で0.2となるように配合した。
得られた接着剤を、被着材(マカバ:平均比重0.73、含水率約12%)に塗布量が220g/m2となるように塗布し、塗布後は約1MPaで20℃×1日圧締し、その後120℃×2時間熱処理行い、シングルラップ引っ張り剪断型の試験片として、クロスヘッドスピード10mm/分で、引っ張り試験を行い、以下の通り評価した。
○・・・接着強さが30Kgf/cm2以上
×・・・接着強さが30Kgf/cm2未満
得られたポリビニルアルコールを80℃の蒸留水中で撹拌し完全に溶解した後9%濃度の水溶液を調製し、かかるポリビニルアルコール水溶液と、架橋剤としてメチロール化メラミンをポリビニルアルコールに対して10%混合して、キャストフィルム(100μm×1.5cm×4cm)を作製した。尚、キャスト後の乾燥条件は25℃×4日である。
得られたフィルムを200ml、80℃の熱水に無撹拌で1時間浸漬した時の、重量膨潤倍率と溶出率を下式より算出し、耐水性を評価した。評価基準は以下の通りである。
溶出率=〔(浸漬前のフィルムの絶乾重量−膨潤したフィルムの絶乾重量)/
浸漬前のフィルムの絶乾重量〕×100
ここで、膨潤したフィルムの絶乾重量とはフィルムを浸漬した後105℃で1時間乾燥したときの重量であり、浸漬前のフィルムの絶乾重量とは上記で得られたフィルムを105℃で5分間乾燥した時の重量である。
○・・・3倍未満
△・・・3〜5倍未満
×・・・5倍以上
[溶出率(%)]
○・・・5%未満
△・・・5〜10%未満
×・・・10%以上の場合
得られたポリビニルアルコールの10%水溶液を作成し、60℃の熱ロールへ流延し、厚さ30μmのフィルムを調製した。フィルムサンプルを40mm×40mmの正方形に切り、これをスライドマウントにはさみ、20℃で撹拌している水中に浸漬して、フィルムが完全に溶解するまでの時間(秒数)を測定し、以下の通り評価した。
○・・・40秒以内
△・・・40〜70秒以内
×・・・70秒を越える
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル(A)1300g、メタノール190g、ビニルエチレンカーボネート(B)(R1、R2、R3はいずれも水素である。)40.1g(2.28モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、67℃で重合を開始したと同時にビニルエチレンカーボネート(B)の10.17%メタノール溶液の仕込みをHANNA法に従って開始し、重合率85.3%までに116ml仕込んだ。
酢酸ビニル(A)の重合率が85.3%となった時点で、重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体(A−B)のメタノール溶液を得た。
比較例1の図1と同様のスペクトルが得られた。
[1H−NMR]
比較例1の図2と同様のスペクトルが得られた。
30.2〜31.0ppm:メチレン炭素
37.0〜37.2ppm:メチレン炭素
39.9〜41.1ppm:メチレン炭素
46.2〜47.4ppm:メチレン炭素
66.3〜66.7ppm:メチロールの1級炭素
67.8〜68.1ppm:メチン炭素
69.0〜69.6ppm:メチン炭素
70.5〜77.2ppm:メチン炭素
77.1〜77.4ppm:メチン炭素
得られたポリビニルアルコールについて比較例1と同様の評価を行った。
実施例1において、ビニルエチレンカーボネート(B)を仕込まないで、酢酸ビニル(A)のみを重合(S/M=0.5、S:メタノール、M:酢酸ビニル)し、ケン化を行った以外は同様に行い、ポリビニルアルコールを得た。
得られたポリビニルアルコールのケン化度は、残存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99.5モル%であり、重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、1200であった。又、該ポリビニルアルコールの4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したところ、15mPa・s(20℃)であった。
得られたポリビニルアルコールについて比較例1と同様の評価を行った。
実施例1、及び比較例1、2の評価結果を表1に示す。
実施例1に準じて重合及びケン化を行って、重合度1250、側鎖の1,2−グリコール変性量が、6.6モル%、ケン化度98.5モルのポリビニルアルコールを得た。該ポリビニルアルコールの4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したところ、15.2mPa・s(20℃)であった。
得られたポリビニルアルコールの15%水溶液を100部調製し、グリセリン15部を添加し、70℃の熱ロールへ流延し、厚さ50μmのフィルムを作製して、以下の評価を行った。
1リットルのビーカーに入った10℃の水1000ccに、得られたフィルム(3cm×3cm)を浸漬し、スターラーで攪拌(250rpm)下に完溶するまでの時間(秒)を測定した。
得られたフィルムを用いて、熱シールして10cm×15cmの袋を作製して、中に炭酸ナトリウム30gを実包して、40℃×85%RHの条件にて半年間放置し、その後該袋から、3cm×3cmのフィルム片を採集し、上記に準じて15℃の水1000ccに浸漬し、攪拌下に完溶するまでの時間(秒)を測定した。
得られたフィルムを用いて、熱シールして10cm×15cmの袋を作製して、中にジクロロイソシアヌル酸ナトリウム30gを実包して、40℃×85%RHの条件にて半年間放置し、その後該袋から、3cm×3cmのフィルム片を採集し、上記に準じて15℃の水1000ccに浸漬し、攪拌下に完溶するまでの時間(秒)を測定した。
実施例1に準じて重合及びケン化を行い、重合度1300、側鎖の1,2−グリコール変性量が、4.5モル%、ケン化度99.5モル%のポリビニルアルコールを得た。該ポリビニルアルコールの4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したところ、16.8mPa・s(20℃)であった。
得られたポリビニルアルコールを用いて実施例2と同様にしてフィルムを作製し、冷水溶解性、耐アルカリ性、耐薬剤性を評価した。結果を表2に示す。
上記の実施例1で得られたポリビニルアルコールを用いて実施例2と同様にしてフィルムを作製し、冷水溶解性、耐アルカリ性、耐薬剤性を評価した。結果を表2に示す。
上記の比較例1で得られたポリビニルアルコールを用いて実施例2と同様にしてフィルムを作製し、冷水溶解性、耐アルカリ性、耐薬剤性を評価した。結果を表2に示す。
比較例2に準じて、重合度1400、けん化度88モル%の未変性のポリビニルアルコールを得た。該ポリビニルアルコールの4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したところ、15.5mPa・s(20℃)であった。得られたポリビニルアルコールを用いて実施例2と同様にしてフィルムを作製し、冷水溶解性、耐アルカリ性、耐薬剤性を評価した。結果を表2に示す。
特に、本発明のビニルアルコール系樹脂からなるフィルムは、耐アルカリ性、耐酸性等に優れ、しかも長期間アルカリ性物質や酸性物質を包装していても冷水溶解性が低下することがないので、各種アルカリ性物質や各種農薬用の包装用フィルムとしても有効である。
Claims (7)
- 前記滴下重合による共重合は、HANNA法に基づいて行なわれる請求項1記載のビルニアルコール系樹脂の製造方法。
- 請求項1又は2の製造方法により製造され、且つケン化度が63モル%以上で、重合度が300〜4000である新規ビニルアルコール系樹脂。
- 一般式(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)の含有量が0.1〜20モル%であることを特徴とする請求項3に記載の新規ビニルアルコール系樹脂。
- 請求項3又は4に記載の新規ビニルアルコール系樹脂を用いることを特徴とする農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用添加剤、殺菌剤、染料及び顔料から選ばれる物品の包装用水溶性フィルム。
- 一般式(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)の含有量が0.1〜20モル%で且つケン化度が98.1モル%以上の新規ビニルアルコール系樹脂を用い、かつアルカリ性物質の包装用であることを特徴とする請求項5記載の包装用水溶性フィルム。
- 一般式(2)で示されるビニルエチレンカーボネート(B)の含有量が0.1〜20モル%で且つケン化度が98.1モル%以上の新規ビニルアルコール系樹脂を用い、かつ農薬の包装用であることを特徴とする請求項5記載の包装用水溶性フィルム。
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