JP2006096846A - ポリビニルアルコール系含水ゲル、その製造方法、それを用いた吸着分離剤及び吸着分離方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系含水ゲル、その製造方法、それを用いた吸着分離剤及び吸着分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】相転移温度前後の有機物の吸着量の差が大きいPVA系含水ゲルおよび該PVA系含水ゲルからなる吸着分離剤および吸着分離方法を提供すること。
【解決手段】側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と耐水化剤(B)とを反応させてなる。
【選択図】なし

Description

本発明はポリビニルアルコール系含水ゲル、その製造方法、およびそれを用いた吸着分離剤及び吸着分離方法に関する。
ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)を原料とする含水ゲルは、高い含水率、強度、生体との親和性などから、農園芸用保水材、保冷剤、硝子体・人口関節などの生体材料、コンタクトレンズ・ドラッグデリバリーシステム・創傷被覆材などの医療材料、分離膜、微生物担体など、幅広い用途に使用されている。
このPVA系含水ゲルの製造法としては、PVA水溶液の凍結乾燥や、繰り返し凍結・融解によって生成する微結晶部分を架橋点とする方法や、PVA水溶液とホウ素化合物との錯体形成を利用する方法、などが知られており、さらに、強度および耐水性に優れた含水ゲル成形物を得る方法として、PVAと高分子多糖類との混合水溶液を、カチオン化合物と接触させて球状に成形した後、アセタール化する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
かかるPVA系含水ゲルは環境温度の変化によって体積および有機物吸着量が変化する特性を有しており、特に後者の特性を利用した用途として、PVA系含水ゲルをその相転移温度より高い温度領域で有機物が溶存する水溶液に接触させることによって有機物を吸着し、分離後、該ゲルをその相転移温度より低い温度にすることで吸着した有機物を脱着する、水溶液中の有機物除去方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平9−316271号公報 特開2001−096104号公報
特許文献2に記載のPVA系含水ゲルを用いた水溶液からの有機物除去方法は、わずかな温度スイングで可逆的に有機物の吸着・脱着がおこなわれ、そのサイクルを繰り返すことで連続的に有機物の分離除去が可能である点で非常に優れた方法である。しなしながら、その分離除去効率は使用するPVA系含水ゲルの相転移前後の吸着量の差に依存することから、処理効率向上のためにさらなる改良の余地があることが判明した。
すなわち、PVA系含水ゲルを用いた有機物溶存水溶液からの有機物分離・除去の処理効率向上のために、相転移前後の有機物吸着量の変化が大きいPVA系含水ゲルが望まれるところである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)と耐水化剤(B)とを反応させて得られるPVA系含水ゲルが、上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
かかる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)は、一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を含有するPVA系樹脂(A)であることが好ましく、かかる耐水化剤(B)はアルデヒド化合物または硼素化合物であることが好ましい。
Figure 2006096846

[式中、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を示し、Rは単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは0又は正の整数を示す]
さらに、本発明のPVA系含水ゲルは、側鎖に1,2−ジオール成分を有するPVA系樹脂(A)を含む水溶液、またはゲル状生計物に耐水化剤(B)を反応させて得られたものであることが好ましく、かかるゲル状成形物はかかるPVA系樹脂(A)と水溶性ポリカルボン酸(C)の混合水溶液を、多価金属イオン(D)を含有する水溶液に接触させて得られたものであることが好ましい。
本発明のPVA系含水ゲルは、環境温度の変化による有機物の吸着量の変化が大きく、また相転移温度を1,2―ジオール構造単位の含有量に応じて高温側へ任意にシフトさせることも可能であり、有機物が溶存した処理対象液からの有機物の除去に用いるPVA系含水ゲルとして好適である。
また、本発明のPVA系含水ゲルは、農園芸用保水材、保冷剤、硝子体・人口関節などの生体材料、コンタクトレンズ・ドラッグデリバリーシステム・創傷被覆材などの医療材料、分離膜(ベンゼン/ヘキサンの様な共沸組成溶剤の分離、天然の抗酸化剤の単離)、微生物担体などにも適用が可能である。
本発明で用いられる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)について詳しく説明する。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)は、PVA系樹脂の側鎖に1,2−ジオール成分を含有するもので、より具体的には下記一般式(1)で示される1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂である。
Figure 2006096846

上記一般式(1)において、R、R、Rはそれぞれ独立して水素又はアルキル基である。該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。また、Rは、単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは0又は正の整数を示す。
かかるPVA系樹脂(A)を得るに当たっては、特に限定されないが、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示されるビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸する方法、
Figure 2006096846

[ただし、R、R、Rはそれぞれ独立した水素又はアルキル基である。]
(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法、
Figure 2006096846

[ただし、R、R、R、R、Rはそれぞれ独立した水素又はアルキル基である。]
(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化する方法、
Figure 2006096846

[但し、R、R、Rはそれぞれ独立して水素又はアルキル基であり、Rは単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり、RおよびRは、それぞれ独立して水素またはR−CO−(式中、Rは、アルキル基である)である。]
(iv)ビニルエステル系モノマーとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法、などが好ましく用いられる。
以下、かかる(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の方法について説明する。
[(i)の方法]
本発明で用いられるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
ビニルエチレンカーボネートとしては、上記一般式(2)で示される構造のものであれば特に限定されず、上記一般式(2)において、R、R、Rは上記一般式(1)と同様のものが挙げられる。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R、R、Rが水素であるビニルエチレンカーボネートが好適である。
かかるビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとを共重合するに当たっては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、ビニルエチレンカーボネートがポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる点から滴下重合が好ましく、特にはHANNA法〔反応性比:r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、r(酢酸ビニル)=0.85〕に基づく重合方法が好ましい。
かかる重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、経済的な観点よりメタノールが好ましく用いられる。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、重合触媒により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾビスイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.01〜0.2モル%が好ましく、特には0.02〜0.15モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は40℃〜200℃、さらには40〜180℃、特には40℃〜72℃の範囲程度とすることが好ましい。
本発明においては、ビニルエチレンカーボネートの含有量は特に限定されないが、0.1〜20モル%(さらには0.5〜15モル%、特には1〜10モル%)とすることが好ましく、かかるビニルエチレンカーボネートの含有量が0.1モル%未満では変性による効果があまり認められなくなり 、逆に20モル%を超えると重合度が上がらなくなったり、重合速度が低下したりするため、工業的に好ましくない。
かくして得られたビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとの共重合体は、次にケン化及び脱炭酸される。
ケン化に当たっては、該共重合体をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー1モルに対して0.05〜30ミリモル、好ましくは0.5〜15ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
脱炭酸については、通常、ケン化後に特別な処理を施すことなく、上記ケン化条件下で該ケン化とともに脱炭酸が行われ、エチレンカーボネート環が開環することで1,2−ジオール成分に変換される。
かくして側鎖に1,2−ジオール成分を有したPVA系樹脂が得られる。
また、一定圧力下(常圧〜100kg/cm)で且つ高温下(50〜200℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を行った後、上記ケン化を行うこともできる。
[(ii)の方法]
本発明で用いられる2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとしては、上記一般式(3)で示される構造のものであれば特に限定されず、上記一般式(3)において、R、R、Rは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R、Rはそれぞれ独立して水素又はアルキル基であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R、R、Rが水素で、R、Rがメチル基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランが好適である。
かかるビニルエステル系モノマーと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとを共重合するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
本発明においては、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランの含有量は特に限定されないが、0.1〜20モル%とすることが上記(i)と同様の理由により好ましく、より好ましくは0.5〜15モル%、特に好ましくは1〜10モル%である。
かくして得られたビニルエステル系モノマーと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体は、次にケン化及び脱ケタール化される。
ケン化に当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
上記共重合体のケン化物の脱ケタール化については、上記ケン化がアルカリ触媒を用いて行われる場合は、ケン化した後、更に酸触媒を用いて水系溶媒(水、水/アセトン、水/メタノール等の低級アルコール混合溶媒等)中で脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール成分に変換される。脱ケタール化に用いられる酸触媒としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等が挙げられる。
また、上記ケン化が酸触媒を用いて行われる場合は、通常、ケン化後に特別な処理を施すことなく、上記ケン化条件下で該ケン化とともに脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール成分に変換される。
[(iii)の方法]
本発明で用いられる上記一般式(4)で示される化合物において、R、R、Rは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、Rは単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり、RおよびRは、それぞれ独立して水素またはR−CO−(式中、Rは、アルキル基、好ましくはメチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基またはオクチル基であり、かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい)である。
式(4)で示される化合物としては、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン、4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン、4,5−ジヒドロキシ−3−メチル−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン、5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセンなどが挙げられる。なかでも、共重合反応性および工業的な取り扱いにおいて優れるという点で、R、R、Rが水素、Rが単結合、R、RがR−CO−でありRがアルキル基である3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、そのなかでも特にRがメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンがより好ましい。
なお、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、イーストマンケミカル社やアクロス社の製品を市場から入手することができる。
かかるビニルエステル系モノマーと式(4)で示される化合物とを共重合するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
本発明においては、式(4)で示される化合物の含有量は特に限定されないが、0.1〜20モル%とすることが上記(i)と同様の理由により好ましく、より好ましくは0.5〜15モル%、特に好ましくは1〜10モル%である。
かくして得られたビニル系モノマーと式(4)で示される化合物との共重合体は、次にケン化される。
ケン化に当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー及び式(4)で示される化合物の合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜17ミリモルの割合で使用される。
ビニルエステル系モノマーと式(4)で示される化合物との共重合体をケン化して得られる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)は、ケン化時にビニルエステル系モノマーのエステル部分と式(4)で示される化合物のアシロキシ部分を同時に水酸基に変換することによって製造されるので、ビニルエチレンカーボネートを使用するときの欠点である炭酸ジメチル等の副生成物が発生しないという特徴を有する。
[(iv)の方法]
上記(i)の方法において、ビニルエチレンカーボネートに代えてグリセリンモノアリルエーテルを用いることにより得ることができるが、重合時のモノマー成分の仕込方法としては、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等の方法が採用されることが好ましく、滴下重合も行うことは可能である。
本発明においては、グリセリンモノアリルエーテルの含有量は特に限定されないが、0.1〜20モル%とすることが上記(i)と同様の理由により好ましく、より好ましくは0.5〜 15モル%、特に好ましくは1〜 10モル%である。
また、重合触媒の使用量については、アゾビスイソブチロチトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.05〜0.7モル%とすることが好ましく、特には0.1〜0.5モル%とすることが好ましい。なお、共重合モノマーとしてグリセリンモノアリルエーテルを用いた場合には、当然のことながら脱炭酸することなく1,2−ジオール成分を含有したPVA系樹脂(A)を得ることができる。
本発明に用いるPVA系樹脂(A)においては、本発明の目的を阻害しない範囲において、その他の不飽和単量体を共重合性成分として共重合することもできる。該不飽和単量体として、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のαーオレフィン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
更に、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体、アセトアセチル基含有単量体等も挙げられる。又、重合温度を100℃以上にすることにより、PVA主鎖中に1,2−ジオールを導入したものを使用することが可能である。
かくして得られるPVA系樹脂(A)の側鎖に存在する1,2−ジオール成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜20モル%であり、より好ましくは0.5〜15モル%、特に好ましくは1〜10モル%である。かかる1,2−ジオール成分の含有量が0.1モル%未満である場合、変性による効果が余り認められなくなり、逆に20モル%を超える場合、PVA系樹脂の重合度が上がりがたくなったり、重合速度が低下したりして、工業的には不利であるため好ましくない。
本発明のPVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は300〜4000(さらには300〜3500、特には300〜3000)のものが好ましく、かかる平均重合度が300未満ではゲルの強度が不充分であり、逆に4000を超えると粘度が高すぎてゲルの製造時の撹拌混合性などが低下し、生産性が低下するため好ましくない。
また、かかるPVA系樹脂(A)のケン化度は、70モル%以上(さらには78モル%以上、特には88モル%以上のものが好ましく、かかるケン化度が70モル%未満では水溶性が低下するためゲルを製造することが困難となるため好ましくない。
次に、耐水化剤(B)について説明する。
本発明で用いられる耐水化剤(B)としては、水溶性であるPVA系樹脂(A)を架橋させることで耐水性を付与しうる化合物であれば特に限定されず、例えば、アルデヒド化合物、硼素化合物、グリシジル化合物、メチロール化合物、多価金属化合物などが挙げられるが、特にアルデヒド化合物、硼素化合物が低コストであり、得られるゲルの強度が高いなどの点で好ましく、さらには水溶性化合物であることがより好ましい。
アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グルタルアルデヒド、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、スクシンアルデヒド、ノナンジアール、マロンジアルデヒド、アジピンアルデヒド等が挙げられ、中でもPVA系樹脂(A)に対する混和性や得られるゲルの強度が高い点でホルムアルデヒドやグルタルアルデヒドが好適に用いられる。
硼素化合物としては、硼酸、硼酸ナトリウム、硼砂、硼酸カルシウム、硼酸マグネシウム等が挙げられ、中でもコストの点で、硼酸、硼砂が好適に用いられる。
次に本発明のPVA系含水ゲルの製造方法について説明する。
本発明のPVA系含水ゲルの製造方法は特に限定されず、(イ)側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)と耐水化剤(B)を含有する水溶液を所望の型に注型、ゲル化・耐水化させる方法や、(ロ)PVA系樹脂(A)を含有する水溶液を凍結、融解を繰り返すことでゲル化させ、その後耐水化剤(B)と反応させて耐水性を付与する方法、(ハ)PVA系樹脂(A)を含有する水溶液を、耐水化剤(B)を含有する水溶液に接触させてゲル化させると同時に耐水性を付与する方法、(ニ)PVA系樹脂(A)と水溶性ポリカルボン酸塩(C)を含有する混合水溶液を、多価金属イオン(D)を含有する水溶液に接触させ、ゲル状成形物とした後、耐水化剤(B)によってPVA系樹脂(A)を架橋させ、耐水性を付与する方法などが挙げられるが、連続的に所望の形の含水ゲルが得られる点から、(ニ)の方法が好ましく用いられる。
上記の(ニ)の方法で用いられる水溶性ポリカルボン酸塩(C)としては、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、 スチレン/マレイン酸共重合物およびその変性物、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、およびそれらの等の合成高分子、アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロースおよびそれらの塩等の天然高分子多等類等が挙げられ、特にアルギン酸ナトリウムが好適に用いられる。
また、多価金属イオン(D)としては、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオンなどのアルカリ土類金属イオンや、アルミニウムイオン、ニッケルイオン、ジルコニムイオンなどの遷移金属イオン、セリウムイオンなどの希土類金属イオン、などが挙げられ、中でもカルシウムイオンやマグネシウムイオンが好適に用いられる。
以下に上記(ニ)の方法について詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
PVA系含水ゲルを製造するにあたっては、まずかかるPVA系樹脂(A)と水溶性ポリカルボン酸塩(C)の混合水溶液を調製するのであるが、かかる混合水溶液における両者の混合割合は特に制限されないが、(C/A)が1/100〜100/100(重量比)であることが好ましく、更には2/100〜50/100、特には3/100〜30/100であることが好ましい。かかる混合割合(C/A)において、水溶性ポリカルボン酸塩(C)の配合量が100/100を超えるとゲルの強度が低下したり、逆に水溶性ポリカルボン酸塩(C)の配合量が1/100よりも少ないと、ゲルの成形性が低下したり、ゲル強度が低下したりして好ましくない。
また、かかるPVA系樹脂(A)と水溶性カルボン酸塩(C)とを含有する混合水溶液の濃度は3〜30重量%であることが好ましく、更には5〜25重量%、特には7〜20重量%であることが好ましい。かかる濃度が30重量%を超えると高粘度となり水溶液の取扱が困難となる場合があり、逆に3%未満ではゲルの強度が低下するため好ましくない。
次に、上述のようにして得られたPVA系樹脂(A)と水溶性カルボン酸塩(C)の混合水溶液を多価金属イオン(D)を含有する水溶液と接触させることにより、ゲル状成形物を得るわけであるが、かかる接触の方法により、所望されるゲル形状を得ることができる。
例えば、球状のゲル状成形物を得る場合には、PVA系樹脂(A)と水溶性カルボン酸塩(C)の混合水溶液を管状の口金から多価金属イオン(D)を含有する水溶液面に滴下、あるいは液中に押出すことで上記混合水溶液の液滴を形成し、これが多価金属イオン(D)との接触により瞬時にゲル化して球状の成形物が得られる。球状成形物の粒径は、混合水溶液の濃度、粘度、吐出速度、口金の直径などによってコントロールすることが可能である。
また、繊維状成形物の場合には、PVA系樹脂(A)と水溶性カルボン酸塩(C)の混合水溶液を管状の口金から、多価金属イオン(D)含有水溶液中に連続的に吐出し、これがゲル化した後に連続的に巻き取ることで繊維状成形物が得られる。球状成形物の場合と同様に、混合水溶液の濃度、粘度、吐出速度、口金直径、さらに巻き取り速度などによって繊維状成形物の太さをコントロールすることが可能である。
これらの形状以外にも、PVA系樹脂(A)と水溶性カルボン酸塩(C)の混合水溶液を吐出する口金の形状等のコントロールにより直方体状、立方体状、中空繊維状、フィルム等の形状とすることも可能である。
上記で用いる多価金属イオン(D)含有水溶液の濃度は1重量%以上であることが好ましく、かかる濃度が1%未満では十分なゲル形成能がえられないため好ましくない。また、その上限は特に限定されず、飽和水溶液であっても差し支えない。
また、かかる混合水溶液を多価金属イオン(D)含有水溶液に接触させる際の温度には、特に制限は無いが、通常10〜50℃程度である。
次に、このようにして得られたゲル状成形物に耐水化剤(B)を作用させることで、本発明のPVA系含水ゲルが得られる。本発明における耐水化剤(B)による耐水化処理方法は、特に限定されないが、通常はゲル状成形物を耐水化剤(B)を含む水性の反応液と接触させて行われる。
かかる耐水化剤(B)としてアルデヒド化合物を用いる場合には、PVAのアセタール化反応を利用するため、酸触媒を併用することが好ましい。かかる酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの無機酸、酢酸、トリクロロ酢酸、シュウ酸、ギ酸、マレイン酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸を用いることができるが、中でも、強酸である硫酸、塩酸が好ましい。また、かかる反応液中に、ゲルの膨潤を抑制する目的で、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、などの硫酸塩を加えることも好ましい。
かかるアセタール化反応の速度およびアセタール化度は、アルデヒド化合物の濃度、酸の強度および濃度、反応温度、反応時間などによってコントロールすることが可能である。反応液中のアルデヒド化合物の濃度は0.01〜20重量%であることが好ましく、更には0.1〜15重量%、特には1〜10重量%であることが好ましい。かかる濃度が0.01重量%未満では得られた含水ゲルの強度が低下したり、膨潤度が高くなり過ぎたりするおそれがあり、また、20重量%を超えると、特にそれ以上の添加効果はないため好ましくない。また、酸の濃度は0.1〜15重量%であることが好ましく、更には0.5〜10重量%、特には1〜10重量%であることが好ましい。かかる濃度が0.1重量%未満では十分なゲル強度が得られず、15重量%を超えると特にそれ以上の効果はないため好ましくない。反応液の温度は20〜80℃であることが好ましく、反応時間は特に制限はない。かかるアセタール化度は、10〜80モル%であることが好ましく、更には10〜70モル%、特には20〜60%であることが好ましい。かかるアセタール化度が10モル%未満ではゲル強度が低下したり、相転移温度前後での温度感応性が鈍感になり、80%を超えるとゲルの体積変化率が緩慢となり、相転移温度前後での有機物質その他の吸着量に余り差が認められなくなるため好ましくない。
また、かかる耐水化剤(B)としてホウ酸化合物を用いる場合にも、その反応速度や得られるPVA系含水ゲルの弾性、強度、耐久性などは反応液中のホウ酸化合物の濃度や、温度、反応時間などによってコントロールすることが可能である。通常は、反応液中のホウ酸化合物の濃度は0.1重量%以上であることが好ましく、飽和水溶液でも良い。かかる濃度が、0.1重量%未満ではゲルの強度が不足するため好ましくない。また、かかる反応液にアルカリ性物質を添加し、pHを調整することも可能で、この場合の好ましいpH領域は5〜12である。反応液の温度は2〜50℃であることが好ましく、反応時間は 5〜300分であることが好ましい。
かかる耐水化処理の後、水洗等によって生成物中に含まれる酸やアルデヒド化合物あるいはホウ酸化合物などを除去することで本発明のPVA系含水ゲルが得られる。かかるPVA系含水ゲルには、多価金属イオン(D)との接触によるゲル化や、耐水化剤(B)との反応による耐水化を阻害しない範囲で、無機フィラーまたは有機フィラーから選ばれる補強材や、比重調整用の充填剤、生体触媒、生体触媒の保護剤、デンプン、多糖類などの水溶性物質を内在させておいても良い。これら添加剤は、PVA系樹脂(A)と水溶性ポリカルボン酸塩(C)との混合水溶液に添加することが好ましい。
また、上記の(イ)〜(ハ)の各方法も、(ニ)の方法と同様、PVA系樹脂(A)と耐水化剤(B)との反応によってPVA系含水ゲルに耐水性を付与するもので、その方法、条件は上記記載に基づいて行えばよい。さらに、(イ)および(ロ)の方法を用いれば、シート状の成形物が容易に得られ、さらにこれを裁断することで、自由な形状のPVA系含水ゲルを得ることが可能である。また、上記の(ハ)の方法として、かかるPVA系樹脂(A)を含有する水溶液のpHを予め7〜13に調整したあと、多価金属イオン(D)含有水溶液に接触させてゲル状に成形したあと、耐水化剤(B)としてホウ酸化合物を含む水溶液に接触させゲル化させる方法、もしくは多価金属イオン(D)含有水溶液に接触させずに直接耐水化剤(B)としてホウ酸化合物を含む水溶液に接触させ、ゲル化と耐水化を同時に起こさせる方法などをとっても良い。
こうして得られた本発明のPVA系含水ゲルは水性媒体中における含水率および有機物あるいは金属イオンの吸着量が温度依存性を示す。すなわち、その相転移温度より高い温度領域では含水率が低く、有機物あるいは金属イオンの吸着量が大きくなり、逆に相転移温度より低い領域では含水率が高く、吸着量が小さくなる。従って、かかるPVA系含水ゲルをその相転移温度より高い温度領域で、除去対象の有機物あるいは金属イオンを含有する処理対象液と接触させることで、効率よくこれら除去対象物を吸着することが可能である。また、本発明に使用する側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)は、1級水酸基をPVA分子内に保有する為、通常の2級水酸基からなるPVAに比べ、水分子との水素結合が強くなるためか、相転移温度を1,2―ジオール成分の含有量に応じて高温側へ任意にシフトさせることも可能となる。
かかる除去対象となる有機物としてはトリクロロエチレン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、トリブロモエチレン、ジブロモエタン、ジブロモメタン、ダイオキシンなどの有機ハロゲン化合物、 ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン、パラクロロフェノール、オルトクロロフェノールなどの芳香族化合物、が挙げられる。また、金属イオンとしてはクロム、銅、 鉄、亜鉛、鉛などの重金属イオン、硼素、セレン、ゲルマニウム、などの半金属イオンなどが挙げられる。
また、本発明のPVA系含水ゲルは、含水率が高く、強度にも優れることから、農園芸用保水材、保冷剤、硝子体・人口関節などの生体材料、コンタクトレンズ・ドラッグデリバリーシステム・創傷被覆材などの医療材料、分離膜(ベンゼン/ヘキサンの様な共沸組成溶剤の分離、天然の抗酸化剤の単離)、微生物担体などにも適用が可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
製造例1:PVA系樹脂(A1)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1300g、メタノール190g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン60.5g(2.28モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、67℃で重合を開始したと同時に3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの5.4%メタノール溶液を均一に滴下仕込みを行い、重合率85.3%までに116ml仕込んだ。
酢酸ビニルの重合率が85.3%となった時点で、重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシー1−ブテンの合計量1モルに対して9ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A1)を得た。
得られたPVA系樹脂(A1)のケン化度は、残存酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99.6モル%であり、平均重合度は、JIS K 6726に準して分析を行ったところ、1320であった。また、該ポリビニルアルコールの4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したところ、18.7mPa・s(20℃)であり、1,2−ジオール構造単位の含有量はH−NMRで測定して算出したところ3.2モル%であった。なお、NMR測定には日本ブルカー社製「AVANCE DPX400」を用いた。
H−NMR]
得られたPVA系樹脂(A1)のH−NMR(内部標準物質:テトラメチルシラン、溶媒:d6−DMSO)スペクトルの帰属は以下の通り。
1.2〜1.5ppm:メチレンプロトン、1.8ppm:メチンプロトン(変性種に起因)、3.5ppm:1級メチロールのメチレンプロトン、3.82〜3.84ppm:メチンプロトン、4.13〜4.6ppm:水酸基、4.25ppm:ジオール水酸基
製造例2:PVA系樹脂(A2)
製造例1において、ケン化の途中でサンプルを抜き取ることによりPVA系樹脂(A2)〔部分ケン化物(ケン化度88.0モル%)を得た。該PVA系樹脂(A2)のH−NMRスペクトルの帰属は以下の通り。
H−NMR]
1.36〜1.8ppm:メチレンプロトン、1.93〜1.95ppm:メチルプロトン、3.5ppm:1級メチロールのメチレンプロトン、3.8ppm:メチンプロトン、4.15〜4.57ppm:水酸基、4.3ppm:ジオールの水酸基
製造例3:PVA系樹脂(A3)
製造例1において、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの仕込み量を15モル%とし、重合終了時点を酢酸ビニルの重合率が70%となった時点とし、ケン化時の水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液の添加量を共重合体中の酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシー1−ブテンの合計量1モルに対して11ミリモルとした以外は製造例1と同様に行ってPVA系樹脂(A3)を得た。
得られたPVA系樹脂(A3)のケン化度は99.2モル%であり、平均重合度は900であった。また、該ポリビニルアルコールの4%水溶液の粘度は9.5mPa・s(20℃)であり1,2−ジオール構造単位の含有量は14.9モル%であった。
製造例4:PVA系樹脂(A4)
製造例1と同様の手法を用い、メタノールの配合量を変更して、鹸化度99.4モル%、平均重合度500、4%水溶液粘度6.0mPa・s(20℃)、1,2−ジオール構造単位の含有量3.3モル%のPVA系樹脂(A4)を得た。
製造例5:PVA系樹脂(A5)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1300g、メタノール190g、ビニルエチレンカーボネート(R、R、Rはいずれも水素である。)40.1g(2.28モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、67℃で重合を開始したと同時にビニルエチレンカーボネートの10.17%メタノール溶液の仕込みをHANNA法に従って開始し、重合率85.3%までに116ml仕込んだ。
尚、ビニルエチレンカーボネートは、酢酸ビニルと均一に重合するように、HANNAの式[ビニルエチレンカーボネートの反応性比(r)=5.4、酢酸ビニルの反応性比(r)=0.85]から求めた量を重合速度に合わせて仕込んだ。
酢酸ビニルの重合率が85.3%となった時点で、重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル1モルに対して9ミリモルとなる割合で加えてケン化及び脱炭酸を行った。ケン化及び脱炭酸が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。生成したPVA系樹脂(A5)を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的物を得た。
得られたPVA系樹脂(A5)のケン化度は99.6モル%であり、重合度は1360であった。又、4%水溶液の粘度は18.5mPa・s(20℃)であり、1,2−ジオール構造単位の含有量は3.1モル%であった。
得られたPVA系樹脂(A5)のH−NMRスペクトルの帰属は以下の通り。
H−NMR]
1.376〜1.538ppm:メチレンプロトン、3.528ppm:1級メチロールのメチレンプロトン、3.849ppm:メチンプロトン、4.139〜4.668ppm:水酸基
製造例6:PVA系樹脂(A6)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000g、メタノール100g、2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(R、R、Rはいずれも水素、R、Rはいずれもメチル基である。)14.9g(1モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.045モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、68℃で重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が90%となった時点で、重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル1モルに対して9ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。かかるケン化物を3Nの塩酸(水/メタノール=1/1の混合溶媒)中に分散させ、60℃で脱ケタール化を行い、生成したPVA系樹脂(A6)を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的物を得た。
得られたPVA系樹脂(A6)のケン化度は99.3モル%であり、平均重合度は1110であった。また、4%水溶液の粘度は13.0mPa・s(20℃)であり、1,2−ジオール構造単位の含有量は0.9モル%であった。
得られたPVA系樹脂(A6)のH−NMRスペクトルの帰属は以下の通り。
H−NMR]
1.25ppm:メチルプロトン(ジメチルケタール体のメチル)、1.31〜1.33ppm:メチルプロトン(ジメチルケタール体のメチル)、1.38〜1.66ppm:メチレンプロトン、1.87〜1.99ppm:メチルプロトン、3.84〜3.91ppm:メチンプロトン、4.14〜4.55ppm:水酸基
製造例7:PVA系樹脂(A7)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1300g、メタノール520g、グリセリンモノアリルエーテル39.9g(2モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.07モル%(対仕込み酢酸ビニルモノマー)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ重合を行った。重合開始2時間後に重合開始剤を0.05モル%、5.1時間後に0.05モル%、6時間後に0.05モル%追加仕込みを行った。なお、グリセリンモノアリルエーテルの連鎖移動定数は0.017である。酢酸ビニルの重合率が70%となった時点で、重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル1モルに対して9ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。かかるケン化物を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A7)を得た。
得られたPVA系樹脂(A7)のケン化度は99.2モル%であり、重合度は860であった。又、4%水溶液の粘度は9.2mPa・s(20℃)であり、1,2−ジオール構造単位の含有量は1.7モル%であった。
得られたPVA系樹脂(A7)のH−NMRスペクトルの帰属は以下の通り。
H−NMR]
1.363〜1.508ppm:メチレンプロトン、1.8〜2.0ppm:残アセチル基のメチルプロトン、3.826ppm:メチンプロトン、3.98〜4ppm:1,2−ジオール由来の水酸基、4.140〜4.568ppm:水酸基
製造例8:PVA系樹脂(A8)
製造例1において3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを仕込まないで、酢酸ビニルのみを重合S/M=0.5、S:メタノール、M:酢酸ビニル)し、ケン化を行った以外は同様に行い、PVA系樹脂(A8)を得た。得られたPVA系樹脂(A8)のケン化度は、残存酢酸ビニル単位の加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99.5モル%であり、重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、1200であった。又、該PVA系樹脂(A8)の4%水溶液の粘度は、ヘプラー粘度計により測定したところ、15mPa・s(20℃)であった。
実施例1
PVA系樹脂(A1)を2%、アルギン酸ナトリウム(C)を0.2%含有する水溶液を、塩化カルシウム(D)の3%水溶液中に、口径2mmのスポイト先端より滴下し、球状のゲル状成形物を得た。かかるゲル状成形物をホルムアルデヒド(B)を4%、硫酸を 7%、硫酸ナトリウムを13%含有する60℃に調整した水溶液中に投入し、攪拌しながら1時間反応させた。球状ゲルを濾別、洗液が中性になるまでイオン交換水で洗浄し、直径4mmのPVA系含水ゲルを得た。
得られたPVA系含水ゲルを用いて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
〔相転移温度〕
化学工学論文集、第27巻、第6号、p.786〜791(2001年)記載の方法に基づき、恒温槽中、1℃に保った水中に得られたPVA系含水ゲルを置き、昇温させながら各温度におけるPVA系含水ゲルの体積を求め、かかるゲルの体積収縮が完了する温度をもって相転移温度とした。
〔有機物吸着量〕
化学工学論文集、第27巻、第6号、p.786〜791(2001年)記載の方法に基づき、乾燥重量で約0.23gのPVA系含水ゲルを、かかるPVA系含水ゲルの相転移温度より高温である55℃に調整した恒温槽中の1,2−ジクロロエタン水溶液(濃度200ppm、100cm)中に投入、振盪速度150spmで1時間振盪した後、水溶液中の1,2−ジクロロエタンの濃度をキャピラリーガスクロマトグラム(GC−17A、島津製作所製)にて求め、前後の物質収支から、PVA系含水ゲル1g当たりの1,2−ジクロロエタンの吸着量q55(mmol/g−gel)を求めた。
かかる操作をPVA系含水ゲルの相転移温度より低温である25℃でも行い、25℃における1,2−ジクロロエタンの吸着量q25(mmol/g−gel)を求め、さらに、相転移温度前後の吸着量の差dq(mmol/g−gel)を下記(5)式より求めた。
dq=q55−q25 (5)
実施例2〜7
実施例1において、PVA系樹脂(A)として製造例2〜7によるPVA系樹脂(A2〜A7)を用いた以外は同様にしてPVA系含水ゲルを得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例8
実施例1において、アルギン酸ナトリウム(C)に代えてポリアクリル酸ナトリウム(C)を用いた以外は実施例1と同様にしてPVA系含水ゲルを得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例9
実施例1において、塩化カルシウム(D)水溶液に代えて塩化マグネシウム水溶液(D)を用いた以外は実施例1と同様にしてPVA系含水ゲルを得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例10
実施例1において、耐水化剤(B)として硼酸1%および塩化カルシウムを3%含有する水溶液を用いた以外は実施例1と同様にしてPVA系含水ゲルを得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、PVA系樹脂(A)として製造例8によるPVA系樹脂(A8)を用いた以外は同様にしてPVA系含水ゲルを得て、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2006096846
本発明のPVA系含水ゲルは、相転移温度前後の吸着量の差が大きく、また相転移温度を1,2―ジオール構造単位の含有量に応じて高温側へ任意にシフトさせることも可能であり、有機物や重金属が溶存した処理対象液からの有機物および重金属の除去に用いるPVA系含水ゲルとして特に有用である。
また、本発明のPVA系含水ゲルは、農園芸用保水材、保冷剤、硝子体・人口関節などの生体材料、コンタクトレンズ・ドラッグデリバリーシステム・創傷被覆材などの医療材料、分離膜(ベンゼン/ヘキサンの様な共沸組成溶剤の分離、天然の抗酸化剤の単離)、微生物担体などにも有用である。

Claims (10)

  1. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と耐水化剤(B)とを反応させて得られることを特徴とするポリビニルアルコール系含水ゲル。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を含有することを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系含水ゲル。
    Figure 2006096846

    [式中、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を示し、Rは単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは0又は正の整数を示す]
  3. ポリビニルアルコール系樹脂(A)中の1,2−ジオール構造単位の含有量が0.1〜20モル%であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系含水ゲル。
  4. 耐水化剤(B)がアルデヒド化合物であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリビニルアルコール系含水ゲル。
  5. 耐水化剤(B)が硼素化合物であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリビニルアルコール系含水ゲル。
  6. 請求項1〜5いずれか記載のポリビニルアルコール系含水ゲルを製造するにあたり、側鎖に1,2ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)を含む水溶液、またはゲル状成形物に、耐水化剤(B)を反応させることを特徴とするポリビニルアルコール系含水ゲルの製造方法。
  7. ゲル状成形物が、側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と水溶性ポリカルボン酸塩(C)を含有する混合水溶液を、多価金属イオン(D)を含有する水溶液に接触させて得られたゲル状成形物であることを特徴とする、請求項6記載のポリビニルアルコール系含水ゲルの製造方法。
  8. 水溶性ポリカルボン酸塩(C)が、アルギン酸塩であることを特徴とする請求項7記載のポリビニルアルコール系含水ゲルの製造方法。
  9. 請求項1〜5いずれか記載のポリビニルアルコール系含水ゲルからなることを特徴とする吸着分離剤。
  10. 請求項9記載の吸着分離剤に、その相転移温度より高い温度領域で吸着対象物を吸着させて分離することを特徴とする吸着分離方法。
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