JP2006104309A - ポリビニルアセタール系樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性に優れ、溶液粘度が低く、粘度の経時安定性に優れ、アルコール系溶剤への溶解性に優れたポリビニルアセタール系樹脂を提供すること。
【解決手段】側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)をアセタール化してなる。
【選択図】なし

Description

本発明は側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂をアセタール化してなるポリビニルアセタール系樹脂に関し、さらに詳しくは、溶液にしたときの粘度が低く、溶液粘度の経時安定性に優れ、さらにはアルコール系溶剤への溶解性に優れ、皮膜やバインダーとして使用した際の柔軟性に優れたポリビニルアセタール系樹脂に関する。
ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂は、強靭性、無機粉体・有機粉体の分散性、各種素材に対する接着性、透明性に優れ、多くの有機溶剤に可溶であることから、ウォッシュプライマー、保護塗料、金属塗料などの塗料、フレキソインク、グラビアインクなどの印刷用インク、プリント基板、コイル電線用ワニス、ホットメルトなどの接着剤、セラミックバインダー、磁気テープなどのバインダー、インクジェットメディア、織物捺染などのコーティング材料、ガラス中間膜等の様々な用途で使用されている。
ポリビニルアセタール系樹脂の特性には残存水酸基が大きな影響を与えており、例えば無機材料や親水性材料に対する分散性や接着性、あるいは水素結合に起因する強靭性などはいずれも水酸基に起因するものである。一方、水素結合があることによって、皮膜とした場合やセラミックスグリーンシートなどにバインダーとして用いた場合に柔軟性が不足するという課題がある。
かかる課題を解決するために、これまでにも側鎖に長鎖アルキレングリコール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂をアセタール化してなるポリビニルアセタール系樹脂(例えば、特許文献1参照。)などが提案されてきた。
また、コスト低減および環境保護の観点から使用溶剤量の低減が求められ、ハイソリッドでの使用が可能な、すなわち、従来よりも溶液粘度が低く、高濃度化しても粘度安定性に優れたポリビニルアセタール系樹脂が求められている。
かかる課題に対して、アセチル基の割合が5〜20モル%、全アセタール化部分の70モル%以上がアセトアルデヒドによるアセタール化部分であり、カルボキシル基側鎖が0.1〜5モル%であるポリビニルアセタール系樹脂(例えば、特許文献2参照。)や、重合度100〜500の低重合度ポリビニルアルコールと重合度1000〜3500の高重合度ポリビニルアルコールの混合物をアセタール化して得られるポリビニルアセタール系樹脂(例えば、特許文献3参照。)、
また、これら二つの課題に対して、主鎖の構成単位として1〜20モル%のエチレンをランダムに含有するポリビニルアルコール系樹脂をアセタール化してなるポリビニルアセタール系樹脂(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。
特開平6−263521号公報 特開2000−109516号公報 特開2002−114931号公報 特開2003−183325号公報
しかしながら、上記の方法について本発明者が詳細に検討したところ、特許文献1記載のポリビニルアセタール系樹脂は、柔軟性は向上するものの、溶液粘度の安定性が悪く、特許文献2記載のポリビニルアセタール系樹脂は、溶液粘度は低いものの、溶解性および柔軟性については不充分であり、特許文献3記載のポリビニルアセタール系樹脂は、溶液粘度の低減および粘度安定性は良好であるものの、柔軟性が不充分であることが判明した。また、近年では環境への配慮から、使用溶剤をトルエンなどの芳香族系溶剤を主体とした混合溶剤から、アルコール系のものに変更する動きが盛んであり、かかるポリビニルアセタール系樹脂もアルコール系溶剤への溶解性が高いものが求められているが、かかる特許文献4記載のポリビニルアセタール系樹脂は、柔軟性は向上し、溶液粘度の低減、粘度安定性ともに良好であるものの、アルコール単独溶媒への溶解性が不充分であることが判明した。
すなわち、柔軟性に優れ、溶液粘度が低く、粘度の経時安定性に優れ、さらにアルコール系溶剤への溶解性に優れたポリビニルアセタール系樹脂が求められるところである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)をアセタール化してなるポリビニルアセタール系樹脂が上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂は、柔軟性に優れることから、可撓性に優れた皮膜が得られ、ガラス中間膜、グリーンシート用セラミックバインダー、磁気テープバインダー、インク用樹脂、塗料用樹脂、接着剤原料、熱現像性感光材料、遮音膜、遮熱膜などに好適に用いられる。さらに、溶液粘度が低く、粘度安定性にも優れることから高濃度溶液での使用が可能であり、アルコール系溶剤への溶解性が高く、環境保護の観点からも有用性が高い。
本発明に用いる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)〔以下ポリビニルアルコールをPVAと略記することがある〕について、以下順に詳しく説明する。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)は、PVA系樹脂の側鎖に1,2−ジオール成分を含有するもので、より具体的には下記一般式(1)で示される1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂である。
Figure 2006104309
上記一般式(1)において、R、R、Rはそれぞれ独立して水素又はアルキル基である。該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。また、Rは、単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは0又は正の整数を示す。
かかるPVA系樹脂(A)を得るに当たっては、特に限定されないが、(i)ビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸する方法、(ii)ビニルエステル系モノマーと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法、(iii)ビニルエステル系モノマーと3,4−ジアシロキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(iv)ビニルエステル系モノマーとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法が好ましく用いられる。
以下、かかる(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の方法について説明する。
[(i)の方法]
本発明で用いられるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
ビニルエチレンカーボネートとしては、下記一般式(2)で示される構造のものであれば特に限定されず、下記一般式(2)において、R、R、Rは上記一般式(1)と同様のものが挙げられる。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R、R、Rが水素であるビニルエチレンカーボネートが好適である。
Figure 2006104309
かかるビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとを共重合するに当たっては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、ビニルエチレンカーボネートがポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる点から滴下重合が好ましく、特にはHANNA法〔反応性比:r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、r(酢酸ビニル)=0.85〕に基づく重合方法が好ましい。
かかる重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、経済的な観点よりメタノールが好ましく用いられる。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、重合触媒により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾビスイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.01〜0.2モル%が好ましく、特には0.02〜0.15モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は40℃〜200℃、さらには40〜180℃、特には40℃〜72℃の範囲程度とすることが好ましい。
本発明においては、ビニルエチレンカーボネートの共重合割合は特に限定されないが、後述の1,2−ジオール成分の含有量に合わせて共重合割合を決定すればよい。
かくして得られたビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとの共重合体は、次にケン化及び脱炭酸される。
ケン化に当たっては、該共重合体をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル構造単位1モルに対して0.05〜30モル、好ましくは0.5〜15モルの割合で添加することが適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
脱炭酸については、通常、ケン化後に特別な処理を施すことなく、上記ケン化条件下で該ケン化とともに脱炭酸が行われ、エチレンカーボネート環が開環することで1,2−ジオール成分に変換される。
かくして側鎖に1,2−ジオール結合を有したPVA系樹脂(A)が得られる。かかる方法によって得られるPVA系樹脂(A)は、一般式(1)において、Rが単結合で、nが0であるPVA系樹脂(A)である。
また、一定圧力下(常圧〜100kg/cm)で且つ高温下(50〜200℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を行った後、上記ケン化を行うこともできる。
[(ii)の方法]
本発明で用いられる2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとしては、下記一般式(3)で示される構造のものであれば特に限定されない。
Figure 2006104309
上記一般式(3)において、R、R、Rは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R、Rはそれぞれ独立して水素又はアルキル基であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R、R、Rが水素で、R、Rがメチル基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランが好適である。
かかるビニルエステル系モノマーと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとを共重合するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
本発明においては、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランの共重合割合は特に限定されないが、後述の1,2−ジオール成分の含有量に合わせて共重合割合を決定すればよい。
かくして得られたビニルエステル系モノマーと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体は、次にケン化及び脱ケタール化される。
ケン化に当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
上記共重合体のケン化物の脱ケタール化については、上記ケン化がアルカリ触媒を用いて行われる場合は、ケン化した後、更に酸触媒を用いて水系溶媒(水、水/アセトン、水/メタノール等の低級アルコール混合溶媒等)中で脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール成分に変換される。脱ケタール化に用いられる酸触媒としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等が挙げられる。
また、上記ケン化が酸触媒を用いて行われる場合は、通常、ケン化後に特別な処理を施すことなく、上記ケン化条件下で該ケン化とともに脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール成分に変換される。
かくして側鎖に1,2−ジオール結合を有したPVA系樹脂(A)が得られる。かかる方法によって得られるPVA系樹脂(A)は、一般式(1)において、Rが単結合で、nが0である。
[(iii)の方法]
本発明で用いられる3,4−ジアシロキシ−1−ブテンとしては、下記一般式(4)で示される構造のものであれば特に限定されない。
Figure 2006104309
上記一般式(4)において、R、R、Rは水素またはアルキル基であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、Rは単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり、R,Rはそれぞれ独立して水素またはR−CO−(式中、Rはアルキル基、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、またはオクチル基である)である。また、nは0または正の整数である。
式(4)で示される化合物としては、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン、4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン、4,5−ジヒドロキシ−2−メチル−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−2−メチル−1−ペンテン、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン、5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセンなどが挙げられる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱いにおいて優れるという点で、R、R、Rが水素、Rが単結合、R、RがR−CO−であり、Rがアルキル基である3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、そのなかでも特にRがメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンがより好ましい。
なお、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、イーストマンケミカル社やアクロス社の製品を市場から入手することができる。
かかるビニルエステル系モノマーと3,4−ジアシロキシ−1−ブテンとを共重合するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
本発明においては、3,4−ジアシロキシ−1−ブテンの共重合割合は特に限定されないが、後述の1,2−ジオール成分の含有量に合わせて共重合割合を決定すればよい。
かくして得られたビニル系モノマーと3,4−ジアシロキシ−1−ブテンとの共重合体は、次にケン化される。
ケン化に当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜17ミリモルが適当である。
ビニルエステル系モノマーと3,4−ジアシロキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化して得られる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)は、ケン化時にビニルエステル系モノマーのエステル部分と3,4−ジアシロキシ−1−ブテンのアシロキシ部分を同時に水酸基に変換することによって製造されるので、ビニルエチレンカーボネートを使用するときの欠点である炭酸ジメチル等の副生成物が発生しないという特徴を有する。
かくして側鎖に1,2−ジオール結合を有したPVA系樹脂(A)が得られる。かかる方法によって得られるPVA系樹脂(A)は、一般式(1)において、Rが単結合で、nが0であるPVA系樹脂(A)である。
[(iv)の方法]
上記(i)の方法において、ビニルエチレンカーボネートに代えてグリセリンモノアリルエーテルを用いることにより得ることができるが、重合時のモノマー成分の仕込方法としては、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等の方法が採用されることが好ましく、滴下重合も行うことは可能である。
本発明においては、グリセリンモノアリルエーテルの共重合割合は特に限定されないが、後述の1,2−ジオール成分の含有量に合わせて共重合割合を決定すればよい。
また、重合触媒の使用量については、アゾビスイソブチロチトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.05〜0.7モル%とすることが好ましく、特には0.1〜0.5モル%とすることが好ましい。なお、共重合モノマーとしてグリセリンモノアリルエーテルを用いた場合には、当然のことながら脱炭酸することなく1,2−ジオール成分を含有したPVA系樹脂(A)を得ることができる。
かくして側鎖に1,2−ジオール結合を有したPVA系樹脂(A)が得られる。かかる方法によって得られるPVA系樹脂(A)は、一般式(1)において、Rが単結合で、nが1であるPVA系樹脂(A)である。
本発明に用いるPVA系樹脂(A)においては、(i)〜(iv)のいずれの方法においても、本発明の目的を阻害しない範囲において、その他の不飽和単量体を共重合性成分として共重合することもできる。該不飽和単量体として、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のαーオレフィン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
更に、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体、アセトアセチル基含有単量体等も挙げられる。又、重合温度を100℃以上にすることにより、PVA主鎖中に1,2−ジオールを導入したものを使用することが可能である。
かくして得られるPVA系樹脂(A)の側鎖に存在する1,2−ジオール成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜20モル%であり、より好ましくは1〜12モル%、特に好ましくは1〜8モル%である。かかる1,2−ジオール成分の含有量が0.1モル%未満である場合、本発明のポリビニルアセタール系樹脂の低粘度化、粘度の経時安定性、皮膜の柔軟性が充分に発揮されず、逆に20モル%を超えると、PVA系樹脂(A)を製造する際に、重合度を上げることが困難になり、その結果、ポリビニルアセタール系樹脂の強度が不充分となるおそれがあるため好ましくない。
本発明のPVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は100〜4000(さらには100〜3500、特には200〜3000)のものが好ましく、かかる平均重合度が100未満では、得られるポリビニルアセタール系樹脂の強度が充分ではなく、逆に、4000を超えると、ポリビニルアセタール系樹脂溶液の粘度が高くなりすぎて、高濃度溶液にすることが困難になるため好ましくない。
また、かかるPVA系樹脂(A)のケン化度は、70モル%以上(さらには75モル%以上、特80モル%以上)のものが好ましく、かかるケン化度が70モル%未満ではPVA系樹脂(A)の水溶性が低いため、アセタール化反応の作業性が悪く、また、水酸基量も少ないため、アセタール化反応自体が困難になるため好ましくない。
本発明においては、上述の側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A)とともに、本発明の目的を阻害しない範囲において、他のPVA系樹脂を併用することも可能である。かかるPVA系樹脂としては、未変性の完全ケン化型PVA、未変性の部分ケン化型PVA、あるいはエチレンやプロピレン等のオレフィン類が共重合された変性PVA、各種官能基を側鎖に有する変性PVAが挙げられる。かかる変性PVAの側鎖の官能基としては、カルボン酸(塩、アルキルエステルを含む)基、スルホン酸(塩を含む)基、アミド基、オキシアルキレン基、4級アンモニウム塩基、アセトアセチル基、ジアセトンアクリルアミド基などが挙げられ、その変性量は15モル%程度まで許容できる。
次に、本発明のポリビニルアセタール系樹脂の製造法について説明する。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂の製造法は、特に限定されないが、公知の方法を用いることができ、具体的には、溶剤中、酸触媒の存在下で上記PVA系樹脂(A)をアルデヒド化合物によってアセタール化する方法が好ましく用いられる。その方法は、沈殿法と溶解法に大別され、前者(沈殿法)の場合にはPVA系樹脂(A)を水溶液とし、水を主体とした溶剤中、低温でアセタール化反応を行い、ポリビニルアセタール系樹脂が析出した後、系の温度を上げて熟成反応(アセタール化反応の完結とアセタール化部分の再配列)させる方法が好ましく用いられる。また、後者(溶解法)の場合は、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、あるいはこれに水等を併用した混合溶剤を用い、高温でアセタール化反応を行った後、系に水等を加えてポリビニルアセタール系樹脂を沈殿析出させて行われる。
上記アセタール化反応において使用されるアルデヒド化合物としては、特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド(三量体および多量体のパラホルムアルデヒドを含む)、アセトアルデヒド(三量体のパラアセトアルデヒドを含む)、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンチルアルデヒド、イソペンチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒド、グリオキザール、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒドなどの脂肪族ジアルデヒド、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド、フルフラールなどの複素環式アルデヒドが挙げられる。なかでも、アセトアルデヒドおよびブチルアルデヒドが好適に用いられ、これらのアルデヒドは単独で用いてもよく、2種以上のアルデヒドを混合して用いてもよい。
アセタール化反応に用いる酸触媒としては特に限定されず、例えば、酢酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸が挙げられるが、好適には塩酸、硫酸が用いられる。
また、アセタール化反応が終了した後、その反応停止剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ性化合物や、エチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイド類、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類を添加することも可能である。
本発明のポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は、特に限定されないが、40〜80モル%であることが好ましく、特には50〜80モル%、更には60〜75モル%であることが好ましい。かかるアセタール化度が40モル%未満であると、水溶性となるため、沈殿法、溶解法のいずれの製造法においてもポリビニルアセタール系樹脂を反応系から取り出すことが困難になったり、ポリビニルアセタール系樹脂の親水性が増し、耐水性が不充分となるため好ましくなく、また、80モル%を超えると、残存水酸基が少なくなるために、ポリビニルアセタール系樹脂の強靭性が不充分になったり、アルコール系の単独溶剤への溶解性が乏しくなることがあるため好ましくない。
なお、本発明のポリビニルアセタール系樹脂においては、PVA系樹脂(A)の主鎖の水酸基と、側鎖の1,2−ジオール成分における水酸基の両方がアセタール化されるが、そのアセタール化度は、アセタール化前の総水酸基量に対する、アセタール化された水酸基量で表されるものである。
かくして得られたポリビニルアセタール系樹脂は、柔軟性に優れるため、塗料、インク、接着剤、バインダー、コーティング材料、ガラス中間膜、熱現像性感光材料、遮音膜、遮熱膜などの用途に好適であり、低粘度の溶液が得られ、その粘度安定性も良好であることから高濃度での使用も可能であり、アルコール系溶剤への溶解性が高く、環境に与える影響が少ない点で有用性が高い。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A1)〜(A6)の製造〕
製造例1:PVA系樹脂(A1)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000g、メタノール400g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン120g(6モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、還流させながら重合を行った。
酢酸ビニルの重合率が89%となった時点で、m−ジニトロベンゼン0.3gを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシー1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A1)を得た。
得られたPVA系樹脂(A1)のケン化度は、残存酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99モル%であり、平均重合度は、JIS K6726に準して分析を行ったところ、860であった。また、1,2−ジオール成分の含有量はH−NMRで測定して算出したところ6.1モル%であった。なお、NMR測定には日本ブルカー社製「AVANCE DPX400」を用いた。
得られたPVA系樹脂(A1)のH−NMR(溶媒:DMSO−d6、内部標準物質:テトラメチルシラン)スペクトルの帰属は以下の通り。
1.2〜1.5ppm:メチレンプロトン(主鎖)、1.8ppm:メチンプロトン(変性種に起因)、3.5ppm:メチレンプロトン(変性種に起因)、3.82〜3.84ppm:メチンプロトン(主鎖)、4.13〜4.6ppm:水酸基、4.25ppm:水酸基(変性種に起因)
製造例2:PVA系樹脂(A2)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル800g、メタノール900g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン96g(6モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、還流させながら重合を行った。
酢酸ビニルの重合率が95.5%となった時点で、m−ジニトロベンゼン0.24gを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシー1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して5ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A2)を得た。
得られたPVA系樹脂(A2)のケン化度は、93モル%であり、平均重合度は、560であった。また、1,2−グリコール成分の含有量は、6.0モル%であった。
製造例3:PVA系樹脂(A3)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000g、メタノール600g、ビニルエチレンカーボネート39.7g(3モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、還流させながら重合を行った。
酢酸ビニルの重合率が91%となった時点で、m−ジニトロベンゼン0.3gを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して6ミリモルとなる割合で加えてケン化及び脱炭酸を行った。ケン化及び脱炭酸が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A3)を得た。
得られたPVA系樹脂(A3)のケン化度は、98モル%であり、平均重合度は、820であった。また、1,2−グリコール成分の含有量はH−NMRで測定して算出したところ3.1モル%であった。
製造例4:PVA系樹脂(A4)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1000g、メタノール
100g、2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン29.8g(2モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、還流させながら重合を行った。
酢酸ビニルの重合率が85%となった時点で、m−ジニトロベンゼン0.3gを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して6ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。かかるケン化物を3Nの塩酸(水/メタノール=1/1の混合溶媒)中に分散させ、60℃で脱ケタール化を行い、生成したPVA系樹脂(A4)を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A4)樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂(A4)のケン化度は、88モル%であり、平均重合度は、850であった。また、1,2−ジオール成分の含有量は1.9モル%であった。
製造例5:PVA系樹脂(A5)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1300g、メタノール650g、グリセリンモノアリルエーテル20g(1モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.1モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、還流させながら重合を行った。
酢酸ビニルの重合率が91%となった時点で、m−ジニトロベンゼン0.39gを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位1モルに対して6ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、遂には粒子状となった。生成したPVA系樹脂(A5)を濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A5)樹脂を得た。
得られたPVA系樹脂(A5)のケン化度は、93モル%であり、平均重合度は、860であった。また、1,2−ジオール成分の含有量は0.9モル%であった。
実施例1
PVA系樹脂(A1)の6.5%水溶液1000gを10℃に冷却し、これに濃度35%の塩酸6.8gとn−ブチルアルデヒド38gとを添加し、液温を10℃に維持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。その後、液温を30℃とし、5時間維持して反応を完了させ、常法により中和、水洗、及び乾燥を行い、ポリビニルアセタール系樹脂を得た。該ポリビニルアセタール系樹脂のH−NMRによるアセタール化度は、69モル%であった。
得られたポリビニルアセタール系樹脂のH−NMR(溶媒:DMSO−d6、内部標準物質:テトラメチルシラン)スペクトルの帰属は以下の通り。
0.7〜0.9ppm:メチルプロトン(ブチラール基に起因)、1.0〜1.8ppm:メチレンプロトン(主鎖およびブチラール基に起因)、1.8ppm:メチンプロトン(変性種に起因)、3.5ppm:メチレンプロトン(変性種に起因)、3.6〜5.0ppm:メチンプロトン(主鎖およびブチラール基に起因)、水酸基
上記で得られたポリビニルアセタール系樹脂を用いて、以下の評価を行った。
[エタノールへの溶解性と溶液粘度、粘度安定性]
得られたポリビニルアセタール系樹脂をエタノールに濃度10%になるように溶解し、その溶解性を目視観察にて判定した。
該溶液の粘度をブルックフィールドタイプの回転粘度計にて20℃での溶液粘度を測定した。
さらに該溶液を23℃に調整された恒温室内で1ヶ月密閉保管し、その後の溶液粘度を同様の条件にて測定した。初期粘度をa、保管後の粘度をbとして、下記式より粘度変化率(%)を求めた。
粘度変化率(%)={(b−a)/a}×100
[柔軟性]
かかるポリビニルアセタール系樹脂の10%エタノール溶液をガラス板上に流延、乾燥して厚さ10μmのフィルムを作製した。該フィルムの粘弾性を、調湿粘弾性測定装置アイティー計測制御株式会社製「DVA−225Rheometer」を用いて、相対湿度40%RH,周波数10Hz、温度30〜90℃(昇温速度0.5℃/分)の条件で測定し、得られたデータから45℃における貯蔵弾性率を求めた。
実施例2
実施例1において、PVA系樹脂(A1)に代えて、PVA系樹脂(A1)と重合度870、ケン化度98モル%の未変性PVAとの1対1混合物を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は68モル%であった。
実施例3
実施例1において、PVA系樹脂(A1)に代えてPVA系樹脂(A2)を用い、n−ブチルアルデヒドに代えてアセトアルデヒド65gを用いた以外は同様にしてポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は64モル%であった。
実施例4
実施例1において、PVA系樹脂(A1)に代えてPVA系樹脂(A3)を用いた以外は実施例1と同様にしてポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は68モル%であった。
実施例5
実施例1において、PVA系樹脂(A1)に代えてPVA系樹脂(A4)を用いた以外は実施例1と同様にしてポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は69モル%であった。
実施例6
実施例1において、PVA系樹脂(A1)に代えてPVA系樹脂(A5)を用いた以外は実施例1と同様にしてポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は67モル%であった。
比較例1
実施例1においてPVA系樹脂(A1)に代えて、重合度860、ケン化度99モル%の未変性PVAを用いた以外は実施例1と同様にポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は68モル%であった。
比較例2
実施例3においてPVA系樹脂(A2)に代えて、重合度560、ケン化度93モル%の未変性PVAを用いた以外は実施例3と同様にポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は63モル%であった。
比較例3
実施例1においてPVA系樹脂(A1)に代えて、エチレン含有率6モル%、重合度860、ケン化度98モル%の主鎖にエチレンユニットをランダムに有する変性PVAを用いた以外は実施例1と同様にポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は64モル%であった。
比較例4
実施例3においてPVA系樹脂(A2)に代えて、エチレン含有率6モル%、重合度550、ケン化度93モル%の主鎖にエチレンユニットをランダムに有する変性PVAを用いた以外は実施例3と同様にポリビニルアセタール系樹脂を作製し、同様に評価を行った。なお、かかるポリビニルアセタール系樹脂のアセタール化度は62モル%であった。
実施例1〜6および比較例1〜4の評価結果を表1に示す。
Figure 2006104309
本発明のポリビニルアセタール系樹脂は、アルコール系溶剤への溶解性に優れ、溶液粘度が低く、かつ粘度の安定性に優れていることから、高濃度での使用が可能であり、環境に与える悪影響が小さい材料として有用である。
また、本発明のポリビニルアセタール系樹脂は、柔軟性に優れるため、塗料、インク、接着剤、バインダー、コーティング材料、ガラス中間膜、熱現像性感光材料、遮音膜、遮熱膜などの用途に好適である。

Claims (7)

  1. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)をアセタール化してなることを特徴とするポリビニルアセタール系樹脂。
  2. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される1,2−ジオール構造単位を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)であることを特徴とするポリビニルアセタール系樹脂。
    Figure 2006104309
    (式中、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を示し、Rは単結合またはアルキル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキレン基を示し、nは0又は正の整数を示す)
  3. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)が、ビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化および脱炭酸して得られたことを特徴とする請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  4. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)が、ビニルエステル系モノマーと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタールして得られたことを特徴とする請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  5. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)が、ビニルエステル系モノマーと3,4−ジアシロキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化して得られたことを特徴とする請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  6. 側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂(A)が、ビニルエステル系モノマーとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化して得られたことを特徴とする請求項1又は2記載のポリビニルアセタール系樹脂。
  7. ブチルアルデヒド及び/又はアセトアルデヒドによりアセタール化されたものであることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のポリビニルアセタール系樹脂。
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