JP2007161795A - 樹脂組成物、それを用いた水性塗工液、及び多層構造体 - Google Patents

樹脂組成物、それを用いた水性塗工液、及び多層構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ガスバリアー性、熱可塑性樹脂層との接着性に優れた樹脂組成物、およびこの樹脂組成物を用いた低発泡性かつ高消泡性である水性塗工液を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有する水溶性ポリビニルアルコール系樹脂(A)、及び水膨潤性層状無機化合物(B)を含有する。

Figure 2007161795


[式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]

Description

本発明は、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂と水膨潤性層状無機化合物を含有する樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、包装用材料として好適な樹脂組成物に関する。
ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する。)系樹脂は、透明性、耐油性、耐薬品性、及び酸素等のガスバリアー性に優れていることから、包装材料として広く用いられている。近年、酸化による劣化がその特性に大きな影響を与える食品、医薬品、工業薬品、農薬などの包装材料には、より高度な酸素バリアー性が要求されており、かかる課題に対する解決策のひとつとして、樹脂層中の酸素拡散を阻害するために無機化合物を微分散させた、PVA系樹脂等の高水素結合性樹脂と特定形状の無機層状化合物を含有する樹脂組成物(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
一方、PVA系樹脂は各種特性が湿度によって大きく変化し、特に高湿度下では極端にガスバリアー性が低下するという問題点を有している。従って、食品包装材など、水分の影響を受けやすい環境で使用される場合は、PVA系樹脂層の外層に透湿性が小さいポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂を積層した多層構造体として用いることが一般的である。しかし、PVA系樹脂と熱可塑性樹脂との接着性は一般的に良好ではなく、通常は接着剤層が用いられ、例えば、特許文献1記載の樹脂組成物に対しても、基材層との間にアンカー層を設けたフィルム積層体(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。しかしながら、接着剤層を設けることは、厚みが増加するだけでなく、そのための工程と装置が必要となり、コスト的にも不利にならざるを得なかった。
また、PVA系樹脂を各種包装材料として用いる場合は、水溶液とした後、これを流延製膜したり、基材に塗布する方法が一般的である。しかしながら、PVA系樹脂は界面活性が高いため、その水溶液は発泡しやすく、さらに特許文献1に記載の樹脂組成物のように無機微粒子が配合されると消泡しにくくなる傾向があり、塗工液の消泡が充分でないまま皮膜が形成されると、泡の部分が欠陥となってガスバリアー性が大きく低下するという問題点があった。
特開平6−093133号公報 特開平7−304128号公報
本発明は、ガスバリアー性に優れ、水性塗工液としたときの発泡性が小さく、消泡性が良好であり、さらに多層構造体としたときに、隣接する熱可塑性樹脂との接着性に優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、特定構造を有する水溶性PVA系樹脂と水膨潤性層状無機化合物を含有する樹脂組成物によって、本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、従来より公知であるPVA系樹脂と水膨潤性層状無機化合物からなる樹脂組成物に対し、PVA系樹脂として、1,2−ジオール構造単位を有する特定の水溶性PVA系樹脂(A)を用いたことを最大の特徴とするものであり、それによって、本発明特有の効果が得られたものである。
本発明の樹脂組成物を水性液としたときに発泡量が少なくなる理由としては、本来PVA系樹脂は界面活性能が高いため気液界面に偏在しやすく、皮膜を形成することで発生した泡を安定化させる特性を有するものであるが、本発明で用いるPVA系樹脂(A)は従来のPVA系樹脂よりも親水性に優れるため気液界面に移行しにくく、その結果、泡の皮膜強度が弱く、破泡しやすくなることによるものと推測される。
また、本発明で用いるPVA系樹脂(A)は、その1,2−ジオール構造単位により、隣接する熱可塑性樹脂および併用する無機化合物との水素結合力が向上し、よって、それらとの優れた接着性が得られているものと考えられる。
すなわち、本発明の要旨は、下記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂(A)と水膨潤性層状無機化合物(B)を含有する樹脂組成物に存する。
Figure 2007161795

[式中、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す]
本発明の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂との接着性およびガスバリアー性に優れ、さらに水性塗工液としたときの発泡が少なく、消泡性が良好であることから、食品、薬品等の高度なガスバリアーが要求される包装材料として特に有用である。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)は、下記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂であり、一般式(1)において、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。
Figure 2007161795
なお、かかるPVA系樹脂(A)の一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量は、0.3〜20モル%程度であることが好ましく、残る部分は、通常のPVA系樹脂と同様、ビニルアルコール構造単位と若干量の酢酸ビニル構造単位からなる。
一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のR1〜R3、及びR4〜R6は、すべて水素原子であることが望ましいが、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば有機基で置換されていてもよく、その有機基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。
また、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のXは代表的には単結合であるが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよく、かかる結合鎖としては特に限定されないが、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CH2O)m−、−(OCH2m−、−(CH2O)mCH2−、−CO−、−COCO−、−CO(CH2mCO−、−CO(C64)CO−、−S−、−CS−、−SO−、−SO2−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−、−HPO4−、−Si(OR)2−、−OSi(OR)2−、−OSi(OR)2O−、−Ti(OR)2−、−OTi(OR)2−、−OTi(OR)2O−、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−、等が挙げられ(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数である)、その中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で炭素数6以下のアルキレン基、あるいは−CH2OCH2−が好ましい。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)の製造法は、特に限定されないが、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示される化合物との共重合体をケン化する方法が好適に用いられる。
Figure 2007161795

[式中、R1、R2、及びR3、はそれぞれ独立して水素または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9はアルキル基である)を示す]
また、(i)以外の製造法として、
(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、
Figure 2007161795

[式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法を用いてもよい。
Figure 2007161795

[式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、R10及びR11はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
なお、本発明で用いられるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて中でも酢酸ビニルが好ましく用いられる。
以下、かかる(i)、(ii)、及び(iii)の方法について説明する。
[(i)の方法]
(i)の方法は、ビニルエステル系モノマーと上記一般式(2)で示される化合物とを共重合したのちケン化して、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂を製造する方法である。
かかる上記一般式(2)で示される化合物において、R1〜R3、R4〜R6及びXは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R7及びR8は、それぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9は、アルキル基、好ましくはメチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基またはオクチル基であり、かかるアルキル基は共重合反応性やそれに続く工程において悪影響を及ぼさない範囲で、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい)である。
式(2)で示される化合物としては、具体的にはXが単結合である3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテン、Xがアルキレン基である4,5−ジヒドロキシ−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−1−ペンテン、4,5−ジヒドロキシ−3−メチル−1−ペンテン、4,5−ジアシロキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−ジヒドロキシ−1−ヘキセン、5,6−ジアシロキシ−1−ヘキセン、Xが−CH2OCH2−あるいは−OCH2−であるグリセリンモノアリルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、2−アセトキシ−1−アリルオキシ−3−ヒドロキシプロパン、3−アセトキシ−1−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、グリセリンモノビニルエーテル、グリセリンモノイソプロペニルエーテル、などが挙げられる。
なかでも、共重合反応性及び工業的な取り扱いにおいて優れるという点で、R1、R2、R3、R4、R5、R6が水素、Xが単結合、R7、R8がR9−CO−でありR9がアルキル基である3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、そのなかでも特にR9がメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。なお、酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1―ブテンを共重合させた時の各モノマーの反応性比は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4−ジアセトキシ−1ブテン)=0.701、であり、これは後述のビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4と比較して、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
なお、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、工業生産用ではイーストマンケミカル社、試薬レベルではアクロス社の製品を市場から入手することができる。また、1,4―ブタンジオール製造工程中の副生成物として得られる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを利用することも出来る。
かかるビニルエステル系モノマーと一般式(2)で表される化合物とを共重合するに当たっては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
共重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、一般式(2)で示される化合物に由来する1,2−ジオール構造単位がポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる点から滴下重合が好ましく、特には前述の酢酸ビニルとの反応性比を用いたHANNA法に基づく重合方法が好ましい。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、コモノマーの種類や触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.01〜0.7モル%が好ましく、特には0.02〜0.5モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により30℃〜沸点程度で行われ、より具体的には、35〜150℃、好ましくは40〜75℃の範囲で行われる。
得られた共重合体は次いでケン化されるのであるが、かかるケン化にあたっては上記で得られた共重合体をアルコール等の溶媒に溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。代表的な溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー及び式(2)で示される化合物に由来する1,2−ジオール構造単位の合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜17ミリモルの割合が適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
[(ii)の方法]
(ii)の方法は、ビニルエステル系モノマーと上記一般式(3)で示される化合物とを共重合したのちケン化、脱炭酸して、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂を製造する方法である。
本発明で用いられる上記一般式(3)で示される化合物において、R1〜R3、R4〜R6及びXは上記一般式(1)と同様のものが挙げられる。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R1、R2、R3、R4、R5、R6が水素で、Xが単結合であるビニルエチレンカーボネートが好適に用いられる。
ビニルエステル系モノマーと一般式(3)で示される化合物とを共重合及びケン化するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
なお、脱炭酸については、特別な処理を施すことなく、ケン化とともに脱炭酸が行われ、エチレンカーボネート環が開環することで1,2−ジオール構造に変換される。
また、一定圧力下(常圧〜1×107Pa)で且つ高温下(50〜200℃)でビニルエステル部分をケン化することなく、脱炭酸を行うことも可能であり、かかる場合、脱炭酸を行った後、上記ケン化を行うこともできる。
[(iii)の方法]
(iii)の方法は、ビニルエステル系モノマーと上記一般式(4)で示される化合物とを共重合したのちケン化、脱ケタール化して、上記一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位を有するPVA系樹脂を製造する方法である。
本発明で用いられる上記一般式(4)で示される化合物において、R1〜R3、R4〜R6及びXは上記一般式(1)と同様のものが挙げられ、R10、R11はそれぞれ独立して水素又はアルキル基であり、該アルキル基としては特に限定されないが、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。かかるアルキル基は共重合反応性等を阻害しない範囲内において、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の置換基を有していてもよい。中でも入手の容易さ、良好な共重合性を有する点で、R1、R2、R3、R4、R5、R6が水素で、R10、R11がメチル基である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランが好適である。
ビニルエステル系モノマーと上記一般式(4)で示される化合物とを共重合及びケン化するに当たっては、上記(i)の方法と同様に行われる。
なお、脱ケタール化については、ケン化反応がアルカリ触媒を用いて行われる場合は、ケン化後、更に酸触媒を用いて水系溶媒(水、水/アセトン、水/メタノール等の低級アルコール混合溶媒等)中で脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール構造に変換される。その場合の酸触媒としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等が挙げられる。
また、ケン化反応が酸触媒を用いて行われる場合は、特別な処理を施すことなく、ケン化とともに脱ケタール化が行われ、1,2−ジオール構造に変換される。
また、本発明に用いるPVA系樹脂(A)は、本発明の目的を阻害しない範囲において各種不飽和モノマーを共重合したものを用いることができる。かかる不飽和モノマーの導入量としては、一概にはいえないが、導入量が多すぎると水溶性が損なわれたり、ガスバリアー性が低下することがあるため、好ましくない。
かかる不飽和モノマーとしては、例えばエチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート、アセトアセチル基含有モノマー等が挙げられる。
更に、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレン基含有モノマー、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー等も挙げられる。
又、重合温度を100℃以上にすることにより、PVA主鎖中に1,2−ジオール結合を1.6〜3.5モル%程度導入したものを使用することが可能である。
かくして得られるPVA系樹脂(A)中の一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量は0.3〜20モル%、さらには0.5〜15モル%、特には1〜12モル%のものが好ましく、かかる含有量が少なすぎると水性液の消泡性、熱可塑性樹脂層との接着性が低下する傾向となり、逆に含有量が多すぎるとPVA系樹脂(A)を製造する際に重合度が上がりにくくなったり、得られた多層構造体の耐水性が低下するおそれがあるため好ましくない。
また、PVA系樹脂(A)のケン化度は、75〜100モル%、さらには95〜99.99モル%、特には98〜99.9モル%であることが好ましく、かかるケン化度が低すぎると、水溶性が低下したり、得られた多層構造体の耐水性およびガスバリアー性が不充分となる場合があり好ましくない。
また、PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は200〜4500、さらには300〜3200、特には400〜2500のものが好ましく、かかる平均重合度が小さすぎると、樹脂組成物層の皮膜強度が低下する傾向があり、逆に平均重合度が大きすぎると、塗工液としたときに、その粘度が高くなりすぎて塗工性が低下するため、好ましくない。
また、本発明で使用されるPVA系樹脂(A)は、異なる他のPVA系樹脂(A)との混合物であってもよく、かかる他のPVA系樹脂としては、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量が異なるもの、ケン化度が異なるもの、重合度が異なるもの、他の共重合成分が異なるものなどを挙げることができる。
次に、本発明で用いられる水膨潤性層状無機化合物(B)について説明する。
本発明に用いられる水膨潤性層状無機化合物(B)としては、特に制限されることなく、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト等のスメクタイト類やバーミキュライト類等の粘土鉱物、Na型フッ素四ケイ素雲母、Na型テニオライト、Li型テニオライト、Na型ヘクトライト等の水膨潤性フッ素雲母系鉱物、合成マイカ等が挙げられ、特に水中での膨潤性に優れたモンモリロナイトが好ましく用いられる。
なお、本発明においては、上記の水膨潤性層状無機化合物(B)は水に対する膨潤性が大きいものが好ましく、かかる膨潤力が小さすぎるとガスバリアー性が不十分となって好ましくない。具体的には、日本ベントナイト工業会標準試験法(容積法)によって測定される膨潤力として、30ml/2g以上(特には40ml/2g以上)であるものが好ましく用いられる。
また、かかる水膨潤性層状無機化合物(B)は、アスペクト比が大きいものが好ましく、50以上、さらには100以上、特には200以上のものが好適に用いられる。
さらに、かかる水膨潤性層状無機化合物(B)は有機化処理を施したものであってもよく、かかる有機化処理の方法としては、4級アンモニウム塩などのオニウムイオン基を有する化合物を水膨潤性層状無機化合物(B)と混合する方法が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、上記のPVA系樹脂(A)及び水膨潤性層状無機化合物(B)を含有してなるもので、かかる(A)及び(B)の含有割合は特に限定されないが、(A)100重量部に対して(B)を0.1〜900重量部、さらには1〜400重量部、特には10〜100重量部であることが好ましく、かかる(B)の含有割合が少なすぎると得られた多層構造体のガスバリアー性が不足する場合があり、逆に多すぎると水性塗工液の粘度が高くなり過ぎ、塗工性が低下したり、多層構造体中の樹脂組成物層が脆くなって使用条件が制限される場合が生じるため好ましくない。
本発明ではさらに、樹脂組成物の基本物性を損なわない範囲、通常30重量%以下、特に20重量%以下の他の樹脂、例えばデンプン、セルロース等の多糖類、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキサゾリン、水溶性ポリアミド、水溶性ポリエステル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、本発明で用いるPVA系樹脂(A)とは異なるPVA系樹脂、等の水溶性樹脂を配合することができる。なお、本発明で用いるPVA系樹脂(A)と異なるPVA系樹脂としては、未変性PVAや前述の各種不飽和モノマーを共重合した変性PVA系樹脂を挙げることができる。
また、同様に各種添加剤として、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤、熱安定化剤、界面活性剤、乾燥剤、消臭剤、抗菌剤、酸素吸収剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、架橋剤等を含有させることができる。
架橋剤の具体例としては、例えば、グリオキザール、グルタルジアルデヒドなどのアルデヒド化合物、メチロール化尿素、メチロール化メラミンなどのメチロール化合物、ホウ酸、ホウ砂などのホウ素化合物、塩基性塩化ジルコニル、硝酸ジルコニル、酢酸ジルコニウムアンモニウムなどのジルコニウム化合物、テトラメチルチタネートのようなチタンオルソエステル類、チタンエチルアセトアセトナートのようなチタンキレート類、ポリヒドロキシチタンステアレートのようなチタンアシレート類などのチタン化合物、アルミニウムアセチルアセトナートのようなアルミニウム有機酸キレート類などのアルミニウム化合物、シランカップリング剤などの有機反応性基を有するオルガノアルコキシシラン化合物などが挙げられる。
次に、本発明の樹脂組成物の製造法について説明する。
本発明の樹脂組成物の製造方法については、特に限定されないが、水膨潤性層状無機化合物(B)を良好に膨潤させ、さらに実際の使用時に、水性塗工液として基材等の塗工されることから、水中で(A)および(B)を混合し、そのまま水性塗工液とし、塗工後に乾燥処理を行って溶剤を除去する方法が好ましく用いられる。
かかる本発明の樹脂組成物を含有する水性塗工液を製造する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、(ア)PVA系樹脂(A)の水溶液と、水膨潤性層状無機化合物(B)を予め膨潤させた水性分散液とを混合する方法、(イ)PVA系樹脂(A)の水溶液に水膨潤性層状無機化合物(B)を加え、膨潤させる方法、(ウ)予め水膨潤性層状無機化合物(B)を膨潤させた水性分散液に、PVA系樹脂(A)を加え、加熱溶解させる方法、などを挙げることができる。中でも、目的とする組成比のものが容易に得られ、水性塗工液の粘度調整が容易であることから(ウ)の方法が好ましく用いられる。
なお、水膨潤性層状無機化合物(B)を水に膨潤させる際には、公知の撹拌装置や分散装置を用いることができる。特に、樹脂組成物層の透明性を向上させるには、例えばゴーリン社製「ゴーリン」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」、マイクロフライデックス社製「マイクロフルイタイザー」、スギノマシン社製「アルチマイザー」、Bee社製「DeBee」等の高圧分散機を用い、高圧処理を行うことが好ましい。その際の圧力条件は100MPa以下であることが好ましく、圧力が高すぎると水膨潤性層状無機化合物(B)が破砕し、得られた多層構造体のガスバリアー性が低下するおそれがある。
かかる水性塗工液の濃度は特に限定されないが、固形分濃度で0.1〜70重量%、さらには1〜20重量%、特には4〜10重量%であることが好ましく、かかる濃度が小さすぎると樹脂組成物層の厚みが十分に得られず、ガスバリアー性が不充分となる場合があり、逆に大きいと水性塗工液の粘度が高くなりすぎて塗工性が低下するため、好ましくない。
また、本発明の水性塗工液は、本発明の目的を阻害しない範囲において、例えば基材への親和性や揮発性の調整等の目的により水以外の溶剤を併用することもできる。かかる溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどの1級アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノール類、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
さらに、本発明の樹脂組成物の基本物性を阻害しない範囲で、消泡剤、防錆剤、防黴剤、防腐剤、レベリング剤、ワックス、離型剤等を配合してもよい。
かくして得られる水性塗工液をロール上等に流延、乾燥させることで、本発明の樹脂組成物による単層フィルムが得られ、また、かかる水性塗工液を各種基材上に塗布、乾燥することにより本発明の積層構造体が得られる。
かかる基材としては、特に限定されず、樹脂成形体、フィルム、シート、紙、金属、木材、布、不織布などの一般的な基材を挙げることができるが、好適には樹脂製フィルムあるいはシートが用いられる。
かかる樹脂としてはフィルム直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィン単独または共重合体、あるいはこれらのオレフィンの単独または共重合体を不飽和カルボン酸またはそのエステルでグラフト変性したものや塩素化したもの等の広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ビニルエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等のエラストマーなどが好ましく用いられる。
かかる基材は、表面に各種の表面処理を施したものであるものが好ましく、かかる表面処理としては、コロナ放電処理、溶剤によるエッチング処理、スパッタリング処理、クロム酸処理、高周波処理などや、これらを組み合わせた表面処理が挙げられる。また、接着性樹脂の塗布やドライラミネーションなどによりアンカー層を設けることも、さらに層間接着性を向上させるために好ましい。かかる接着性樹脂としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキルチタネート系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂などを挙げることができる。
前記水性塗工液を基材表面に塗布する方法としては、キャスティングヘッドからの吐出、ロールコート、エアナイフコート、グラビアロールコート、ドクターロールコート、ドクターナイフコート、カーテンコート、ワイヤーバーコート、ロッドコート、スプレーコート、ディップコート等の公知の方法が挙げられる。
かかる方法で水性塗工液が塗布された基材は、公知の乾燥方法によって水分が除去されるが、かかる乾燥方法としては熱風乾燥、赤外線照射などが挙げられ、これらを単独でおこなってもよいし、両者を併用することも可能である。例えば、熱風乾燥の場合の温度は30〜200度、特に70〜120度であることが好ましく、またその時間は1秒〜20分、特には3秒〜10分、であることが好ましい。
塗膜厚は、目的とするバリアー性能や基材の種類、層構成などによって異なるが、乾燥厚みで0.1〜500μm、さらには0.2〜30μm、特に0.3〜5μmであることが好ましい。かかる塗膜厚が薄すぎると十分なガスバリアー性が得られない場合があり、逆に厚すぎると透明性が低下したり、製造時に乾燥に長時間必要となって生産性が低下する場合があるため好ましくない。
多層構造体の層構成としては、本発明の樹脂組成物の層をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、フィルム、シート、ボトルなどの場合は、a/bの二層構成のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2等、任意の組み合わせが可能である。
かかる多層構造体は、そのままで各種包装材料として使用することも可能であるが、さらに物性を向上させるために延伸処理を施すことが好ましく、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよいが、できるだけ高倍率で延伸を行ったほうが強度、ガスバリアー性などについては良好な物性が得られる。
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、深絞成形、真空成形等の延伸倍率の高いものも採用することができる。また、二軸延伸の場合は、同時ニ軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式を採用することも可能である。なお、延伸温度は、80〜170℃、好ましくは100〜160℃の範囲から選ばれる。また、延伸後の熱固定条件としては、緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行えばよい。
かくして得られた本発明の樹脂組成物を用いた多層構造体は、ガスバリアー性に優れ、併用する熱可塑性樹脂層との接着性に優れることから、食品、飲料、医薬品、工業薬品、農薬、等の包装材料、ガソリンタンク、燃料チューブ、等の溶剤バリアー性が求められる用途、液晶ディスプレイ、有機ELなどの光学用プラスチック基板材料、壁紙材料、タイヤ用チューブ、電池容器材料、燃料電池用電解質膜などの用途に好適である。
更に、本発明の樹脂組成物は前述の用途以外にも、一般のPVA系樹脂が用いられる各種用途に使用することができ、その具体例としては以下のものが挙げられる。なお、これらの用途においては、前述の効果に加えて、強度、耐水性、等の向上が期待される。
(1)繊維用途
衣料用繊維、産業資材用繊維、医療用繊維、水溶性繊維、不織布、等
(2)成形品
水溶性フィルム、水溶性包装材(農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用添加剤、殺菌剤、染料、顔料、等)、等
(8)高分子ゲル
排水処理用担体、保水剤、保冷剤、バイオリアクター、等
(2)接着剤用途
接着剤(木材、紙、アルミ箔、プラスチック等)、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、建材用バインダー(石膏ボード、繊維板等)、各種粉体造粒用バインダー、セメントやモルタル用添加剤、ホットメルト型接着剤、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤、等。
(5)被覆材
紙のクリアコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、紙のサイジング剤、繊維製品用サイズ剤、経糸糊剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤、暫定塗料、等
(3)乳化剤用途
乳化重合用乳化剤(エチレン性不飽和化合物、ブタジエン性化合物、アクリル系モノマー、等)、後添加乳化剤(ポリオレフィン、ポリエステル、エポキシ樹脂、パラフィン、ビチューメン、等)、等
(4)懸濁剤用途
顔料分散安定剤(塗料、墨汁、水性カラー、接着剤等)、懸濁重合用分散安定剤(塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリレート、酢酸ビニル)、等
(6)各種添加剤
ガスバリアー性付与、帯電防止剤、親水性付与剤、増粘剤、土壌改良剤、等
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
(1)PVA系樹脂(A)の作製
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶に、酢酸ビニル1500g、メタノール2100g、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン180g(6モル%対仕込み酢酸ビニル)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が75%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを所定量添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈し、濃度35%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル構造単位及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出し、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A)を得た。
得られたPVA系樹脂(A)のケン化度は、残存酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99.2モル%であり、平均重合度は、JIS K 6726に準して分析を行ったところ、500であった。また、1,2−ジオール構造単位の含有量は1H−NMR(内部標準物質;テトラメチルシラン)で測定して算出したところ5.9モル%であった。なお、NMR測定には日本ブルカー社製「AVANCE DPX400」を用いた。
(2)水性塗工液の作製
イオン交換水1850部に天然モンモリロナイト〔クニミネ鉱業社製「クニピアF」、膨潤力62mL/2g、アスペクト比320〕(B)50部を投入して、ホモジナイザーで撹拌し、水膨潤性層状無機化合物(B)の水性分散液を得た。かかる分散液1900部に、PVA系樹脂(A)100部を添加し、90℃に加熱して1時間撹拌しながらPVA系樹脂を溶解させることで、水性塗工液を作製した。
(3)積層体の作製
表面をコロナ処理した厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、(2)で作製した水性塗工液をバーコーター(No.40)にて塗工し、熱風乾燥機中、80℃、5分の条件で乾燥を行い、PVA系樹脂(A)および水膨潤性層状無機化合物(B)を含有する樹脂組成物層(厚さ4μm)を得た。
<塗工液の発泡性、消泡性>
(2)で得られた水性塗工液をイオン交換水で50倍希釈して試験液とし、その250mlを容量1Lのメスシリンダーに入れ、30℃に調温後、液底部に入れたディフューザーストーンから空気を0.3L/分で5分間通気した際に発生した泡の体積を測定した。
さらに通気停止後、泡が完全に消えるまでの時間を測定した。結果を表1に示す。
<接着性>
(3)で得られた積層体を15mm巾の短冊型試験片とし、23℃、50%RHの雰囲気下で2日間調湿した後、島津製作所社製「オートグラフAGS−H」にてTピール法、テストスピード300mm/分の条件で、基材と樹脂組成物層との剥離強度(g/15mm)を測定した。結果を表1に示す。
<酸素透過度>
(3)で得られた積層体について、酸素透過度測定装置〔MOCON社製「OXTRAN2/20」〕にて、23℃、50%RH雰囲気下の酸素透過度を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、PVA系樹脂(A)に替えて、ケン化度98.4モル%、平均重合度500の未変性PVA系樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得て、同様に水性塗工液、積層体として、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007161795
本発明の樹脂組成物は、ガスバリアー性に優れ、水性塗工液としたときの発泡性が小さく、消泡性が良好であり、さらに多層構造体としたときに、隣接する熱可塑性樹脂との接着性に優れることから、食品、医薬品、工業薬品、農薬などの包装材料として有用である。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有する水溶性ポリビニルアルコール系樹脂(A)、及び水膨潤性層状無機化合物(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 2007161795

    [式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
  2. 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂(A)中の一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位におけるR1、R2、及びR3がいずれも水素であり、Xが単結合であり、R4、R5、及びR6がいずれも水素であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂(A)中の一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量が0.3〜20モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 水溶性ポリビニルアルコール系樹脂(A)が、ビニルエステル系モノマーと一般式(2)で表される化合物との共重合体をケン化して得られたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物。
    Figure 2007161795

    [式中、R1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはR9−CO−(式中、R9はアルキル基である)を示す]
  5. 水膨潤性層状無機化合物(B)がモンモリロナイトであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の樹脂組成物。
  6. 水膨潤性層状無機化合物(B)の含有量が、水溶性ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜900重量部であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6いずれか記載の樹脂組成物を含有することを特徴とする水性塗工液。
  8. 請求項1〜6いずれか記載の樹脂組成物を含有する層を少なくとも1層有することを特徴とする多層構造体。


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