JP2016514181A - ポリビニルアルコール及びエチレンビニルアルコール共重合体バリアコーティング - Google Patents

ポリビニルアルコール及びエチレンビニルアルコール共重合体バリアコーティング Download PDF

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Abstract

フレキシブル基材にコーティングされる場合に酸素及び有害物質に対して有効なバリアコーティングが記載される。このバリアコーティングは、より低い分子量のPVOH及びEVOH共重合体を含む。これらの共重合体を含むコーティング配合物は、好都合にも、水性の混合物中に中程度から高比率の有機溶媒を許容し、それにより、速乾性コーティング配合物を生成する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年2月27日に出願された米国特許仮出願第61/769,814号の優先権を主張する。これら全ての出願は、本出願においてあらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、速乾性バリアコーティング配合物を形成する水性配合物において、より高い含量比率の有機溶媒、特に低級アルコールを許容できる低分子量ポリビニルアルコール(PVOH)及びエチレンビニルアルコール(EVOH)共重合体溶液に関する。
従来から、ポリビニルアルコール(PVOH)とエチレンビニルアルコール(EVOH)で代表される、分子中に高親水性の高水素結合基を含むポリマーがガスバリアポリマーとして使用されている。PVOHとEVOHは水溶性ポリマーであると見なされる。PVOH及び/又はEVOHポリマーを含む水性コーティング配合物への約20〜30%のエタノール又はプロパノールの添加は、通常行われることであり、これにより、より長期にわたる低温貯蔵安定性を付与し、これらコーティング配合物の乾燥速度を高めるのを支援する。また、このような水性のコーティング溶液中に、さらに高含量の低級アルコール又はその他の有機溶媒を加えてその溶液の安定性と乾燥速度を改善するのが望ましい。
米国特許第7,157,147B2号は、熱可塑性樹脂フィルムを含むガスバリアフィルム及び二酸化ケイ素の加水分解物とポリビニルアルコールベース樹脂の組成物を有するガスバリア層について記載している。ポリビニルアルコールの一部は、70重量部の水と30重量部のエタノールの混合溶媒中に溶解された。
中国特許出願第2010−1068086号は高度に水酸化されたポリビニルアルコールを含むバリアコーティングを開示している。組成物の一部としての溶媒は、最終組成物の1〜25重量部である。溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、sec−ブタノール及び/又はイソブタノールであってよい。
国際公開第WO2007034943号は、PVOHとエチレン−無水マレイン酸共重合体の両方を含むコーティングについて記載している。このコーティングは、ナイロンフィルムに塗布された後、熱処理(220℃以下)される。報告されている酸素バリアによると、この有機物質系コーティングは、「バリア性改善率」を表すパラメーター表示により定義される用語の範疇外となろう。
特開2011−246729号公報は、PVOH、ポリ(アクリル酸)及び粘土を含む組成物につて記載し、高圧分散による調製法を開示している。
欧州特許出願公開第1548074号は、ガスバリアコーティング材料を記載しており、この材料は、ポリビニルアルコール(A)とエチレン/マレイン酸共重合体(B)を重量比50/50〜10/90の(A)/(B)の比率で含み、また、共重合体(B)中に含まれるカルボキシル基の当量の0.05〜30%の量のMg、Ca、Al、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも二価の金属の水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、及び酢酸塩からなる群から選択される少なくとも1種の金属化合物(D)を含む。また、コーティング材料とプラスチック基材から作製されるガスバリア層を含むガスバリア積層体も記載しており、この場合、ガスバリア層はプラスチック基材に直接に又は下塗を介して接着される。
欧州特許出願公開第1666637号は、形成時に薄いガスバリア層となるような包装材料を提供できるガスバリアコーティング材料を開示している。ガスバリアコーティング材料組成物は、不可欠な成分として、エチレン/酢酸ビニル共重合体を鹸化することにより得られるエチレン/ビニルアルコール共重合体(A)と層状無機化合物(B)と溶媒とを含み、(A)と(B)成分の合計が組成物をベースにして1〜30重量%、(A)/(B)の重量比率が30/70〜50/50である。
特開2007−136984号公報は、第2のプラスチックフィルムへの接着積層の前に下塗剤を有するベース層に塗布されたEVOH−粘土複合材料コーティングについて記載している。実施例は、EVOH−粘土複合材料の塗布の前に下塗剤の使用が必要な、ポリプロピレン及びポリエステルの両方を含む系のウェブについて記載している。この文献は、請求項中で1〜7の酸素バリアの範囲に言及しているが、実現された接着強度に関してはコメントされていない。さらに、この文献は、粘土含量が増加するに伴い接着積層結合強度が減少することを述べている。
国際公開第WO2012168433号は、セルロースから作成され、ポリビニルアルコール及び板形状又は球形状フィラーを任意に含む架橋剤の水性組成物ベースの内側食品接触面上のコーティングを有する包装材料について記載している。このコーティングは、例えば、通常、食品包装用の再生カートンの製造に使用される再生紙繊維中に認められるミネラルオイルなどの疎水性の化合物に対し、バリアを与えると述べられている。
国際公開第WO2013/017857号は、アルコール系(この例としてPVOHが使用される)結合剤と無機粒子をベースにした、再生紙ベース食品包装用のバリア組成物を開示している。このバリア組成物は、通常、食品包装用の再生カートンに使用される再生紙繊維中に認められるミネラルオイルの移行を防ぐことが請求されている。
国際公開第WO2013066246A1号は、再生繊維を含有する紙又はボール紙からの物質の移行を防ぐためのフィルム又はコーティングを開示している。ここで、前記フィルム又はコーティングは、ヘミセルロースを含む高分子フィルム又はコーティングであり、前記フィルム又はコーティングは移行バリア層を形成するように配置される。
米国特許第7,157,147B2号 中国特許出願第2010−1068086号 国際公開第WO2007034943号 特開2011−246729号公報 欧州特許出願公開第1548074号 欧州特許出願公開第1666637号 特開2007−136984号公報 国際公開第WO2012168433号 国際公開第WO2013/017857号 国際公開第WO2013066246A1号
要するに、上記先行技術のいずれも、少なくとも45%の低級アルコールなどの有機溶媒を含む水性混合物中に溶解されたポリビニルアルコール及び/又はエチレンビニルアルコール共重合体を含む(ガス)バリアコーティングを開示していない。
本発明は、少なくとも45%の1種又は複数種の有機溶媒を含む水性混合物中に溶解されたポリビニルアルコール及び/又はエチレンビニルアルコール共重合体を含むバリアコーティング組成物を提供する。
また、本発明は、少なくとも45%の1種又は複数種の有機溶媒を含む水性混合物中にポリビニルアルコール及び/又はエチレンビニルアルコール共重合体を溶解する工程を含むガス及び/又は有害物質に対するバリアを形成するコーティングを作製する方法を提供する。
本発明は、物品上に本発明のバリアコーティング組成物を印刷する工程を含む、前記物品をガスや有害物質に対するバリアによりコーティングする方法をさらに提供する。
また、本発明は、本発明のバリアコーティング組成物でコーティングされた物品も提供する。
下記にさらに完全に記載される方法及び配合物の詳細を読めば、当業者には、本発明のこれら及び他の目的、利点、ならびに特徴が明らかであろう。
コーティング配合物の移行の試験に使用する移行セルを示す図である。
PVOH及びEVOH共重合体は様々な分子量で入手可能であるが、約10,000未満のMWのもの、又は4%濃度(PVOH粘度グレードを指定する業界標準の方法)で3mPa.s未満の水溶液粘度のものは極めてわずかである。このようなポリマーは、予想通り、所与の固形分含有量でより低い粘度を示すが、50%までの、及びこれを超える場合も多い著しく高水準の有機溶媒(低級アルコールなど)による希釈を許容するのは極めて驚くべきことである。この特性の組み合わせにより、従来の製品より高いポリマー固形分含有量で、かつ、著しく高レベルのアルコール希釈剤を含むコーティング配合物が可能となる。酸素及び二酸化炭素ガスバリアならびに広範囲の有害物質に対するバリアなどの同等の望ましい特性を有する高分子量グレードをベースにしたより確立された配合物と類似の乾燥塗膜重量を塗布する場合、前述の両方の特徴を組み合わせることにより、速乾性コーティングが得られる。「有害物質」は、食糧の包装用フィルムの裏側に存在するか、もしくはコーティングしたフィルムアセンブリそれ自体内に存在し、包装された食糧(人もしくは動物用)、又は正常なもしくは異常な移動や貯蔵条件(例えば、非常に高いもしくは低い温度)下で、有用なその他の物質中に移行すると思われるか、もしくはその可能性のある物質と定義される。有害物質の例は、エネルギー硬化性モノマー及びオリゴマー、光開始剤及び硬化プロセス中に紫外線に暴露された光開始剤の反応生成物、アミン相乗剤、抗酸化剤、可塑剤、樹脂又はポリマー断片、ミネラルオイルや植物油などのオイル、食品の風味を損なう可能性のある芳香剤、ならびに、包装された食糧の感覚受容性又は審美的性質を悪い方向に変える可能性のある任意の物質である。有害物質のさらなる例には、悪臭のあるガス、及び化粧品又は医薬品の香り又は目的適合性を変える性質を有するその他の潜在的移行可能物質が挙げられるがこれらに限定されない。結果として得られるものは、印刷インキを使ったインライン印刷プロセス、好ましくは、共通圧胴型(「CI」と略されることが多い)フレキソ印刷機による、1回の操作で様々な種類の包装(例えば、食品包装)用のこれらのバリア特性を有する印刷物品を作製するための塗布に適する速乾性の高固形分含有ガス及び/又は有害物質バリアコーティングである。
本発明の利点は、以下を含む:
−フレキソ及びグラビア塗布粘度でのより高い固形分含量溶液に適する;
−より低い未乾燥塗膜重量から同等の乾燥塗膜重量が得られる;
−低級アルコールのより高い許容性(例えば、約45%以上の、例えば、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノールなどの低級アルコールを許容する溶液);
−低表面エネルギープラスチックフィルムのよりすぐれた濡れ性;
−市販のPVOH及びEVOH共重合体の使用;
−共通圧胴型フレキソ印刷機に適用される溶媒系インキを使ってインラインで使用できる。インラインは、同じ印刷及びコーティング操作により、印刷機へのベア基材の供給から、印刷機の端部でコーティングされ印刷された基材の巻き取りまでの全プロセスが完了することを意味する;
−場合により、単一包装として納入可能(使用前の印刷機側ミキシングなし);
−速乾性、生産性の高いコーティング;及び
−低分子量ポリマー及び高アルコール溶解度にもかかわらずバリア特性が損なわれない。
市販のポリマーの注意深い選択により、好ましくは45%以上の低級アルコール(例えば、エタノール、工業用変性アルコール(IMS、TSDAなど)、1−プロパノール、2−プロパノール等)などの有機溶媒を含む水溶液が、好ましくは10,000未満の分子量のPVOH及び/又はEVOHを使用することにより作製できるという知見が得られた。低級アルコールは、ヒドロキシル基含有有機化合物、さらに具体的には、1個のみのヒドロキシル基を有するC1〜C4、より好ましくはC2〜C4、さらにより好ましくはC2〜C3の炭素数の一価アルコールを定義するために本明細書で使用される用語である。特にメタノール(C1)は毒性によりあまり望ましくないアルコールであるが、エタノール(C2)、プロパノール(C3、1−プロパノール及び2−プロパノール)及びブタノール(C4、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノールを含む)、及びこれらの混合物は全て本発明の溶媒として有用となり得る。
当業者なら、食品包装の用途で使用されるこのようなコーティングが汚染又は臭気の原因にならないのが好ましく、従って、この理由のため、C4アルコールはほかのアルコールより好ましくないことを理解するであろう。また、C5〜C9の炭素数の高級一価アルコール、及びそれらの異性体や配合物を、少量、好ましくは5%未満、より好ましくは2%未満の量で使用して、発泡傾向を抑えるのに有用な場合があることは、水性コーティング配合物の分野の当業者に周知のことである。
本発明の組成物の配合に使用できるその他の有機溶媒には、限定されないが、テトラヒドロフラン(THF)、1,3−ジオキソラン(Dioxalane)、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、イソホロン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、エチレングリコール、アルキルセロソルブ、及びジグリセロールジメチルエーテル(DGME)が挙げられる。低級アルコールの他に、テトラヒドロフランが有機溶媒として好ましい。
これらの高含量有機溶媒/水溶液は、ポリマー固形物のより高含量化が同一塗布粘度で達成でき、同時に、より高含量でより揮発性の高い有機溶媒希釈剤を含む未乾燥塗膜厚の低減を可能とし、その他の性能特性を損なうことなく速乾性が得られるために、入手可能な従来のグレードより2倍を超える速乾性となる。
このように、本発明は、特にガス(例えば、酸素、二酸化炭素、その他のガス及び芳香剤)及び有害物質の侵入を阻止する能力を有し、酸素又は有害物質への曝露を避けるか又は制限する必要がある種々の物質、特に、食品や医薬品の包装のコーティングに使用して、バリア特性を付与することができるバリアコーティングに関する。コーティングは、モノウエブ又は多層積層体の一部の形態であってもよい。「モノウエブ」は、1つのみの基材フィルム層を含むコーティングされた及び/又は印刷された柔構造物として定義される。
本発明のコーティング組成物は、印刷インキを使ったインラインでの印刷プロセス、好ましくは、共通圧胴型フレキソ印刷機による、1回の操作で様々な種類の包装(例えば、食品包装)用のバリア特性を有する印刷物品を作製するための塗布に適する速乾性の高固形分含有(ガス)バリアコーティングである。
本発明の別の態様は、ポリマー溶液中に分散されたフィラー又は体質顔料を使って、乾燥塗膜中に蛇行状経路を生成することができ、これがさらに酸素や二酸化炭素などのガスの通過を妨げ、また、驚くべきことに、包装用フィルムを通って包装された食品中に移行する性向のある他の物質の通過を妨げる。通常、20〜10,000のアスペクト比の粘土鉱物の使用が好ましい。特に好ましいのは、100を超えるアスペクト比の鉱物である。増量剤又はフィラー又は粘土鉱物粒子のアスペクト比は、小さい方の寸法に対する大きい方の寸法の比率(すなわち、長さ又は直径を膜厚で割った値)である。適切な粘土の例には、カオリナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイト、イライト、ベントナイト、ハロイサイト、カオリン、雲母、珪藻土と酸性白土、か焼ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸マグネシウムが挙げられる。適切な材料の市販例は、クロイサイト(Cloisite)Na(Southern Clayから入手可能)及びBentone ND(Elementisから入手可能)である。これらの内、粘土、特にモンモリロナイト粘土が好ましく、ナノ粒子粘土が最も好ましい。
本発明は、ポリビニルアルコール及びエチレンビニル共重合体の使用に依存している。これらは世界中で大量に生産されている合成水溶性樹脂のポリヒドロキシポリマーである。PVOHのセルロース系材料に対する優れた接着能力により、この材料が溶媒、オイル及び油脂に高度の耐性を有する接着剤及びコーティング材料として有用なものとなっている。PVOH及びEVOH樹脂の耐化学性と物理学的性質により、繊維サイジング、接着剤、エマルション重合用保護コロイド、繊維製品、ポリ(ビニルブチラール)、及びペーパーサイジングなどの広範な工業的用途がもたらされた。これらのタイプのポリマーの主要な使用及び用途は、PVOHとEVOH共重合体のペレットの共押出によるか、又は水溶液からのものである。PVOHとEVOH共重合体は、酸素及びその他のガスの侵入/放出が低減される食品包装用のバリア用途及び医薬品や他の薬用製品用の包装に広範に使用されてきた。
数ある特性の中でも、包装基材は食品やその他の含有物を外部因子(例えば、光、熱、湿気、など)から保護し、ガスバリアを与えて早期の劣化を防止することにより有用な保存可能期間を延長する。しかし、可能な混入物(有害物質)の他の多くの発生源が存在し、それらは包装にたどり着き、最終的に食品又はその他の含有物中に移行し、容認できない汚染の原因となる。このような混入物は、次第に規制する立法措置が取られるようになり、場合によっては、遵守できない場合、このような包装を生産するブランドオーナーならびに加工販売業者の責任に影響を及ぼす。
分析検査の検出限界は次第に小さくなってきているので、ますます多くの食品生産者が、製品中に認められる痕跡レベルの混入物を意識するようになってきている。現在まで、これは、実施法制化移行限度に対しわずかな影響しか及ぼさなかったが、一部の食品生産者は、彼ら自身の低減限度値を見直し、規定している。
多数のタイプの可能な混入物、化学的組成、及び異なる物理的特性のために、これらの移行を防ぐことが可能な単一のバリアコーティングポリマー技術を想定することが極めて困難になっている。
他方、加工販売業者は、特定の包装用途用の多数の異なるバリアコーティングをストックして置くのを望まないと思われ、従って、簡便な、単一の、広範囲に使用されるバリアコーティング技術に対する必要性が存在する。
コーティングに使われるポリマーは、それらを一部の形式のエネルギー硬化照射(例えば、UV、EB照射)又はその他の瞬間硬化プロセスにより重合してインサイツで固体を形成するのでない限り、通常、固形フィルム形成材料である。従って、多くの他の場合には、コーティングは、溶媒がコーティングから蒸発されて後の基材上に固形フィルムを残す有機溶媒系又は水系製品である。包装産業に許容可能な一般的溶媒中に溶解する必要性があることは、多くの場合、ポリマーが混入物中にも同様に可溶性であることを意味する。いずれかの包装用フィルム又はコーティングを通る移行は、材料の化学構造と形態学に特異的である。分子のバリアを通る透過は、通常、幾つかのプロセスを含む。バリア表面に接触後、分子は吸着され、その後にバリアポリマー塊に溶解する必要がある。次に、分子の拡散が起こり、直接に温度により影響される分子の動力学的エネルギーにより支配される。通常、拡散は媒質濃度の高い部分から低い部分へとバリア層を通して進行する。全ての場合について、透過は溶解及び拡散ステップにより制御される。また、有機ポリマーバリアの結晶性も、重要な役割を演じる重要な形態学的性質である(MW Leonard[Sun Chemical],“Oxygen and Moisture Vapour Barrier Coatings”,Encyclopedia of Packaging Technology,2008)。
既に述べたように、ポリビニルアルコール(PVOH)及びエチレンビニル(EVOH)アルコール共重合体は、酸素ガスの透過、及び、ある程度の二酸化炭素と窒素の透過を防ぐ能力に関してはよく知られており、ガスバリアコーティングの配合物として一般的に使われている。さらに、PVOH/EVOHポリマーは、驚くべきことに、包装用のコーティングを調製するために使用される、水を除く大部分の溶媒に不溶である。この点において、これらのポリマーは、包装プロセス中に存在可能なその他の化学物質に対し良好な移行バリアを提供する。既に説明したように、移行バリアは、特定の物理学的性質上の法則に従わなければならず、また、溶解度は重要な特性であるが、それ単独ではバリアの確実性を保証しない。驚くべきことに、我々は、PVOH/EVOH共重合体が広範囲に及ぶ他の有害物質に対する良好なバリアであることを発見した。このような有害物質の例は、上記で言及し、さらに本明細書で詳しく説明する。
ミネラルオイルは、多くのタイプの食品中で、場合によっては、人の健康に有害な影響を有する混入物として認められている(Katell Fiselier & Koni Grob.Barriers against the Migration of Mineral Oil from Paperboard Food Packaging.Packaging Technology & Science 2011)。このミネラルオイルに対し行くつかの可能な発生源が存在するが、1つの主要発生源は、食品包装用再生カートン用板紙の生産に使われる再生紙繊維であると確認された。乾燥食品は、通常、カートンと食品との間に何らの機能性バリアなしに、カートンベース包装で包装される。その結果、これらの食品は、カートンからのミネラルオイルの移行により汚染される。ミネラルオイルは、飽和(MOSH)及び芳香族(MOAH)として分類され、欧州の毒物検査に沿って、これらの混入物の特定移行限度値を管理する法制化が独連邦リスク評価研究所(BfR)によって進められている。BfRは、独連邦食糧・農業省(BMEL)の職務範囲内にある科学学術団体である。BfRは、食品、化学及び製品の安全性の問題に関し、連邦政府及び連邦州に勧告する。その他の食品は、再生カートン箱中に挿入されるフローラップ又はバッグで包装できる。通常、これらのフローラップは、ポリエチレン又はポリプロピレンから作成され、熱融着される。進行中の研究では、ポリエチレンは気相を介して移行するこれらのミネラルオイルに対して良くないバリアであり、ポリプロピレンはそれよりわずかに良好なだけであることが示された。乾燥食品用の倉庫中の周囲温度は、30℃にも上がることがあり、その温度で、7日過ぎただけで、高レベルの移行が測定されている。
食品包装への紫外線(UV)及び電子線(EB)硬化インキの使用は重要である。インキの低分子量液体成分が重合し、堅い固形物を形成する場合、UVとEBインキは、それぞれ、UV又はEB放射線の照射時に瞬時に乾燥する。形成されたフィルムは、要求される物理的性能特性のほとんどを満たすが、例えば、分析検査では、低すぎる線量の当該放射線の照射による不完全な架橋により、遊離モノマー、光開始剤、及びアミン相乗剤(インキフィルムから移行する可能性のある潜在的に有害で移動性の物質の2,3の例)が認められる場合がある。印刷インキは、通常は、食品又は包装内容物と直接接触させることを意図しないが、これら物質は、まだ、食品中に認められ、包装基材を通る移行経路、又はリールに保存時に基材の食品接触面に移行する(裏移りとして知られる)経路は、よく知られ、認められている。本問題を根絶するために、インキ製造者は、インキの作製に使われる材料に課せられた特定移行限度値(SML)を通常満たす低移行インキ製品を開発したが、それらは極めて高価である。
単量体可塑剤は、フレキソ及びグラビア溶媒系インキで使われる脆性のより高いポリマーに柔軟性を組み込むために使用でき、また、移行することが知られている。これまでに、これらの低粘度、不揮発性の液体は印刷されたフィルム中に可動性のまま残り、特定のタイプのプラスチック包装用フィルムを通って移行し、裏移りにより食品接触面に移行することを示す多くの調査が行われた。1990年代に、驚くほど高レベルのフタル酸エステル可塑剤類がスナック食品中に認められた。このことが、さらなる調査を促し、その結果として、SML(特定移行限度値)が、ほとんどのフタル酸可塑剤及び幾つかのその他のものがインキ配合物から自発的に除去されるような低いレベルまで下げられた(C Nerin,J Cacho P Gancedo.“Plasticis”,no 4 453−460)。しかし、特定の単量体可塑剤は、性能上の理由から、置き換えることが難しいために、まだ使用されている。一般的に、それらは、通常、それらの個別のSMLを超えてはいないが、食品中に混入物として認めることができる。
本明細書における発明は、コーティングされると、多様な用途向けのバリアコーティングを提供する、水と有機溶媒の配合物中のPVOHとEVOH共重合体の溶液を生成する方法を記載する。ますます多くのアルコールなどの共溶媒を必要とする用途があり、また、多くのコーティング用途が、グラビア及びフレキソ印刷のような特定のコーティングプロセスを100m/分を超える速度で稼動させるために、イソプロパノール、エタノール及びn−プロパノールなどの揮発性溶剤を必要としている。ポリビニルアルコール及びエチレンビニルアルコールの水溶液は、次のコーティング塗布の前にコーティングを確実に乾燥するために、コーティング塗布においてより低速と高温度を必要とする。EVOH共重合体は、ポリビニルアルコールの主鎖上のエチレンの存在に起因して、PVOH単独ポリマーより高い有機溶媒とアルコール許容性を与える。しかし、アルコール許容性を改善する一方で、EVOH共重合体におけるエチレン含量の増加の欠点は、ガスバリア性能が低下することである。
さらに、水とアルコールなどの有機溶媒の共溶媒系溶液は、約3〜6ヶ月の短期低温(約1〜6℃)貯蔵安定性を示す。室温又は低温で長期間静置させると、これらの溶液の粘度は時間と共に漸進的に増加し、最終的に流動度が消滅し、ゲルを生成する。適切なガスバリア特性を提供し、多種多様の有害物質の移行を阻止するためには、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%又は90%、最も好ましくは少なくとも95%のPVOH又はEVOHの加水分解度である。むろん、包装用フィルムそれ自体中に残留副産物として残っているオリゴマー物質や、食品包装積層体の構築に使用された接着剤の副産物などの移行する可能性のある多くの他の物質が存在する(例えば、包装材料の塗布及び貯蔵中に接着剤の単量体芳香族イソシアナート成分が雰囲気からの湿気と反応する場合に形成される芳香族アミン)。ビスフェノール「A」は、別の有害物質であり、この有害物質の一般的発生源は、インキ又はコーティングのポリマー成分の残留未反応出発物質である。これらの種類の有害物質も、本発明のコーティングにより遮断されることが意図されている。
従って、粘度の増加は、ゲル化の指標となる場合がある。粘度の増加は多くの因子に依存することが知られており、例えば、酢酸ビニルが重合され、最終的に時間の経過とともに溶液の安定性に影響を及ぼす溶媒及び温度因子が挙げられる。ゲル化の動的応答は、PVOH又はEVOHの結晶性に多く依存し、これは、コモノマー及び1,2−グリコール結合などの不規則構造の存在により、また、立体規則性や分岐効果により遅らせることができるが、通常、バリア特性が犠牲になる。
本出願の目的は、PVOHとEVOH共重合体を有機溶媒含量が45%以上の共溶媒中に溶解させる方法を確立することである。これは、長期間の溶液貯蔵安定性を可能とし、より重要なことに、必要稼動速度及び乾燥温度がコーティング/印刷プロセスにより限定されているインライン印刷プロセス又はコーティング塗布と適合させることができる。本特許のさらなる拡張により、フィラーの使用を可能とし、全体のアルコール含量を45%以上に保持する一方で、コーティングのバリア特性のさらなる改善を行う。
本発明及び実施例は、フィラーを含む場合及び含まない場合のPVOH又はEVOH共重合体が、好ましくは25mol%未満、より好ましくは20mol%未満、最も好ましくは15mol%未満のエチレン含量で、4%水溶液のブルックフィールド同期モーター回転型粘度計による20℃測定粘度が、好ましくは4.0mPas未満、より好ましくは3.0mPas未満、最も好ましくは2.5mPas未満である場合に、バリア特性が達成できることを示す。本発明は、好ましくは16000Da(ダルトン)未満、より好ましくは12000Da未満、最も好ましくは7000Da未満の分子量分布を有するPVOH又はEVOHに依存する。数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びその分布(Mw/Mn)は、適切な溶出液を使ったゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定される。PVOH及びEVOH共重合体は、アルコール含量が45%以上の水とアルコールの共溶媒中に溶解され、室温で安定な溶液が得られる。45%以上の高アルコール含量のPVOH及びEVOH共重合体は、フィラーを使って有害ガス(酸素又は不適切な香りを有するガス)及び他の有害物質の透過に対し蛇行状経路を付与してさらに改善できる。14日を超える期間貯蔵安定性を有し、アルコール含量45%以上のPVOH及びEVOHによるバリアコーティングの報告例は存在しない。
本発明のバリアコーティング組成物は、7.5%超、より好ましくは8%超、最も好ましくは9%超の固形分含有量を有し、また23℃で30秒未満(ザーンカップ#2での流下時間)のコーティング粘度を有することが好ましい。
本発明のバリアコーティングが、次の性質を有すること、すなわち、共重合体が次のルールに従うことは本発明の好ましい態様である:wfm÷%NVC×η≦12;式中、wfmは、未乾燥塗膜重量(g/m);%NVCは45%超の低級アルコールを含む水性コーティングの乾燥ポリマー含量(%);ηはコーティングの粘度(23℃での#2ザーンカップ流下時間(秒))。
好ましい実施形態を含めて、本発明を詳細に記載してきた。しかし、当業者なら、本開示を考慮すれば、本発明の範囲と趣旨の範囲内に入る本発明に関する修正、及び/又は、改善を行うことができることを理解するであろう。
試験方法:
%不揮発分(%NVC)
試験は、約1gのコーティングをペトリ皿に秤取し、実際の重量を小数第2位まで記録することを含む。その後、これを電気加熱ファン付きオーブン中に、150℃で30分間入れる。次に、試料を室温まで冷却し、再秤量する。%NVCを次のように計算する:
%NVC=ドライコーティングの最終重量(g)÷未乾燥塗膜の初期重量(g)×100
貯蔵安定性
セタ(Seta)ザーンカップ#2を使って23℃でコーティング溶液の初期粘度を測定する。100gのコーティング溶液を4℃に設定した冷蔵庫中の堅く密閉したガラスジャー中に入れる。試料を定期的に(4日毎に)取り出して、粘度を測定した。粘度変化又は外観の変化と均質性の変化を負の因子と見なす。初期の測定値(塗布粘度に設定)に対し、20秒の#2ザーンカップ流下時間を超える粘度の増加は、相分離が認められるので、貯蔵安定性に関し失敗と見なす(相分離は溶液中に形成された2つ以上の別個の層として認められ、溶媒配合物中の成分の低い相溶性又は不完全な溶解度を示している)。
酸素透過速度(OTR)
ポリエステルフィルムに塗布される場合のコーティングの酸素透過速度(OTR)を、Mocon Oxtran 2/21ガス透過テスターを使って、23℃、相対湿度0/65%で測定した。この条件は、乾燥食品包装用の標準的試験プロトコルであり、透過性ガス(O2)を65%RH(23℃)に調節し、キャリアガス(100%N)を0%RH(23℃)に調節する。
使用する基材は、新たにコロナ放電処理した12ミクロンMylar(登録商標)800又はMelinex(登録商標)S(Dupont)であった。コーティングを0番のKバー(K−Bar)を使って塗布し(例えば、RK Print Coat UK Ltd.製の装置で;約4ミクロンの未乾燥塗膜厚を送出)、暖かい空気流中で乾燥した(ラボ印刷物はヘヤードライヤーで乾燥した)。
移行試験方法
以下の実施例では、有望なバリアコーティング配合物を40ミクロンコロナ放電処理フィルムに塗布し、フィルム(例えば、ポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP))及び場合によりコーティングを通って移行する可能性がある多くのインキ関連化学物質に対してバリア特性を移行セル(図1参照)中で試験した。試験は、食品が、印刷されていないポリエチレン(又はポリプロピレン)密閉バッグ(フローラップ)で包装され、カートンに挿入されるという一般的状況を再現するように設計された。通常、カートンは印刷された堅い包装を形成する。また、この試験は、プラスチックフィルムが食品包装の外面上に印刷される別の一般的状況にも適している。
試験は一連の単量体可塑剤、アクリレートモノマー、光反応開始剤、共相乗剤及びミネラルオイル炭化水素、MOSHおよびMOAHの両方に対し行われた。これらのインキ関連化合物は、分子の大きさ、化学的多様性及び移行する性向の観点から選択された。特有の分析方法は実施例中で記載する。
乾燥速度(ラボ試験)
コーティング溶液を0番のKバー(RK Print Coat UK Ltd.製)を使って新たにコロナ処理した12ミクロンのMelinex Sに塗布する。0番のKバーを使って、約4g/mの未乾燥塗膜重量で、コーティングを塗布する。コーティングフィルムを引き延ばした直後に、ストップウォッチをスタートさせ、5秒間隔でコーティングが乾燥した感じになり、未乾燥塗膜が指先に移行しなくなるか、又は明らかに粘着性がなくなるまで手で触ることによりコーティングの表面を検査し、その状態になるまでの時間を記録する。
乾燥速度(印刷機試験)
Windmoller & Holscher(6色共通圧胴型)Soloflexフレキソ印刷機を使ってコーティング実施例を評価した。印刷ユニット1に評価対象コーティングを送出し、最後の印刷ユニット6に代表的包装インキを送出した。印刷機の乾燥気温を60℃に設定し、新たにコロナ処理したMelinex(登録商標)Sを供給リールから印刷機を通り送出リールに供給した。ユニット6の包装インキがユニット1から塗布したコーティングにそれ以上満足に転写しなくなる時点まで、印刷機の速度を徐々に高めていく。この時点で、試験を停止し、転写低下が起こる直前の速度を記録する。問題なく印刷機の最大速度に到達した場合は、包装インキをユニット6から取り出し、ユニット5に入れて、適切に転写できなくなる速度まで試験を継続する。速度(m/分で測定)が高くなるほど、印刷ユニット番号が小さくなり、より優れた速乾性の実施例であることを示す。
積層接着強度
ポリエステルフィルムの処理側にコーティングを塗布することにより積層体を調製し、接着剤を乾燥したコーティングの上端上に塗布した後、30μmゲージポリ(エテン)の処理側に積層した。使った接着剤NC250/CA350はCOIMから入手した。メーカーのインストラクションに従って調製し、2.5gsmの最終の乾燥塗膜重量になるように塗布した。その後、積層体を25℃で10日間貯蔵してイソシアナート系接着剤を確実に完全硬化させた。JJ Lioyd LRX張力計を使って、T字ピール剥離条件下、30mm/分のクロスヘッド速度で接着強度を測定した。積層体試料は、15mm幅とし、結果をグラム重/15mmで表した。
以下の実施例は、本発明の特定の態様を例示するものであり、どのような観点からも、その範囲を限定する意図はなく、また、そのように解釈されるべきではない。
実施例1:
Aquaseal(登録商標)X2281は、オランダParamelt B.V.から供給されるポリビニルアルコール水溶液である。ポリマー溶液は約20〜22%の不揮発分含量で供給される。工業用変性アルコール(IMS;TSDAとしても販売されている)と水の混合物を使って、ボルテックス攪拌棒で軽く撹拌しながらAquaseal(登録商標)X2281を研究室でさらに希釈した(表1参照)。
Figure 2016514181
以下の表2に示す結果が得られた。
Figure 2016514181
実施例2A、2B、及び2C
Mowiol(登録商標)2−97は、Kuraray Specialties Europeにより供給されるポリビニルアルコール樹脂である。その分子量は5000ダルトンの範囲区分である。Kurarayにより示された粘度は、4%水溶液として20℃で2.2〜2.3mPa.sである。メーカーにより概略説明を受けた溶解技術を使って、このポリマーから次の溶液(表3参照)を作製し、エタノール(IMS*)、2−プロパノール及び1−プロパノールを含む低級アルコールで希釈した。
Figure 2016514181
以下の表4に示す結果が得られた。
Figure 2016514181
実施例3:
Poval(登録商標)102は、Kuraray Europeにより供給される低分子量ポリビニルアルコール樹脂である。これは、98〜99%に高度に加水分解されており、分子量10.000ダルトン未満、4%水溶液による20℃の粘度2.7〜2.8mPa.sである。ポリマーを最初に脱イオン水に溶解し、その後、次のように希釈した(表5参照)。
Figure 2016514181
以下の表6に示す結果が得られた。
Figure 2016514181
比較例4:
市販の酸素バリアコーティング、SunBar(登録商標)Gen1.0(Sun Chemical Limitedから入手)を比較用に使用した。このコーティングは、通常、2つの成分(AとB)として提供される。A部は、水と1−プロパノール中のポリビニルアルコールとエチレンビニルアルコール共重合体の溶液から構成される(表10参照)。B部は薄片化されたモンモリロナイト粘土の水性分散液で、この分散液は、塗布直前にA部と混合されることが意図されている。この実験では、A部のみを使用した。SunBar(登録商標)Gen1.0中の高粘度グレードポリマーMowiol(登録商標)4−98に起因して、溶液は高レベルの低級アルコールを許容できず、有用な貯蔵安定性及びポリマー固形分含有量のために20%で最適化される。
Figure 2016514181
以下の表8に示す結果が得られた。
Figure 2016514181
比較例5:
SunBar(登録商標)Gen1.1は、Sun Chemical Limitedから入手可能な市販の2成分酸素バリアコーティングである。このコーティングのA部は、比較例4で使用したものと同じエチレンビニルアルコール共重合体系であるが、さらに、Sokalan(登録商標)CP13Sの溶液(BASFから提供される無水マレイン酸共重合体溶液)を含む(表9を参照)。この配合物で許容される低級アルコールのレベルは、より高く、ここでは、比較目的のために、B部(粘土分散)なしで評価した。
Figure 2016514181
以下の表10に示す結果が得られた。
Figure 2016514181
実施例6A及び比較例6B
実施例1及び比較例4の溶液を薄片化されたベントナイト粘土の添加によりさらに改質した。粘土は、Southern Clay IncからCloisite(登録商標)Naとして入手した。コーティングの配合は、それぞれ実施例6A及び比較例6Bとして下記に示す(表11参照)。各ケースで溶液又は粘土分散液の不安定化の原因とならないように、正確な量のアルコールが存在することを確実にするように注意した。Windmoeller and Holscher 6色Soloflex共通圧胴型フレキソ印刷機を使って、これらの2種の粘土複合材料配合物を、実施例1と比較例4の未改質溶液と並べて比較した。比較例6Bは、市販の製品、SunBar Gen1.0(成分AとBの組み合わせ)である。
Figure 2016514181
印刷条件は以下の通りである:乾燥温度 60℃(内部ユニット乾燥機);印刷室温 20℃(@65%RH);コーティング Anilox 225#line/cm スクリーン/11.4cc/m2 塗布 2.5〜3.0gsm未乾燥;及び基材 Melinex S(12ミクロンPET 新たにコロナ処理)。
次に、コーティングした基材を積層した。全結果を下記の表12に示す。
Figure 2016514181
これらの結果は、塗布粘度でのより高い%NVCは、高(45%を超える)レベルのアルコール希釈剤と相まって、極めて高い速乾性を付与する。実施例1は、市販コーティングの比較例6Bより2.5倍速乾性である。
実施例7A、7B、7C及び7D
ポリビニルアルコールとエチレンビニルアルコール共重合体(Kuraray Specialties Europeから入手)ベースの4種のコーティングを試験用として表13に示すように作製した。選択したポリマーのグレードは、可能な最高未乾燥塗膜重量塗布に適する低塗布粘度(50〜100mPa.s)で適切な固形物を有し、また、重要なこととして、97〜99%の高レベルの加水分解度(高レベルの水素結合と、ある程度の結晶性を生じ、これは、バリア特性を高めることが知られている)を有するように選択した。
Figure 2016514181
K1塗布器バー(RK Print UKから入手。これにより、6g/m未乾燥塗膜を塗布する)を使って、各コーティングを40ミクロンポリプロピレンのコロナ放電処理表面上に塗布した。各コーティングしたフィルム試料に使用コーティングに対応したコーティング文字を割り当てた。
約5μgのベンゾフェノン、EPD、DIPN、DPGDA、ドデカン及びエイコサンを図1に示す移行セル中の濾紙上に塗布することにより初期の選別実験を行った。含浸濾紙をポリプロピレンの非コーティング側と接触させて配置し、次にこれを1gの模擬食品(テナックス)を添加した移行セルに取り付け、40℃で3日間インキュベーター中に入れた(図1参照)。
その後にテナックスを取り出し、酢酸エチルで抽出し、溶媒を自動蒸発器で濃縮して、内部標準を加えた。
次に、GC−MSを使って抽出物を定量分析した。結果を下表14に示す。結果は、マイクログラムと使用した移行可能物質の合計量のパーセンテージで示す。
Figure 2016514181
NB Vodex(登録商標)フィルム(Amcorから提供される)は、インキ及び外部包装から移行する可能性のある物質の移行を防ぐために、食品包装フローラップ用として推奨されるバリアフィルムである。ポリプロピレンとエチレンビニルアルコールの共押出によると考えられており、外部対照/比較として含めた。
結果は、高レベルの加水分解度を有するビニルアルコールとエチレンビニルアルコール共重合体が、エネルギー硬化印刷インキや再生カートン用板紙中に認められるような化学的に多様な範囲の物質の移行に対する良好なバリアであることを示す。
実施例8
本発明の低分子量PVOHと薄片化されたナトリウムベントナイト粘土(Cloisite(登録商標)Na ex Rockwood、Altana−BYK)をベースにした次のバリアコーティングを移行試験用に調製した。ポリマーを最初に90℃で脱イオン水の一部に溶解した後、IMSと1−プロパノールを加えた。残存する水と2−プロパノール中に加えて撹拌することにより、Cloisite(登録商標)Naの分散液を調製した後、ポリマー溶液と混合した。
ベントナイト粘土(Cloisite(登録商標)Na ex Southern Clay Inc)をこの配合中に含めて、薄片化されたケイ酸塩が移行種に対しどのように影響を与えるかを調べた。このような粘土は、薄片化された場合、コーティング中で配向して板状粒子列を形成し、これはガスが通る蛇行状通路を形成することが知られている。このことは、試験している移行種に対しても同様に成立する可能性があると結論づけられた。配合を表15に示す。
Figure 2016514181
3種の異なるフィルム重量:未乾燥塗膜重量4、6、12g/m(「gsm」とも表す)を塗布することを目的とした3種の異なる塗布バー(例えば、RK Print UKのKバー)を使って、新たにコロナ処理したポリエチレンフィルムにコーティングを塗布した。コーティングしたフィルムをヘヤードライヤーを使って数秒間乾燥した。前に記載のように、次にこれを、ドープした濾紙及びテナックス模擬食品と一緒に、上記図1に示したように移行セルに挿入した。未コーティングポリエチレンを使って、バリアコーティングの効果を示す対照実験も完了した。この実施例では、フレキソ及びグラビア包装インキに使われる一般的単量体可塑剤の混合物を濾紙にドープした。セルをホイルで密閉し、40℃で3日間オーブンに入れた後、上で詳述したように模擬食品の分析を行った。
濾紙を、試験対象の各成分のそれぞれ1000μg/mlを含む250、500、1000μlの酢酸エチル溶液の塗布により「スパイク」し、酢酸エチルは蒸発させた。最高レベルの1mg(1000μg/mlを1000μl)を選択して、可能な現実世界のシナリオに反映させた。そのシナリオでは、2gsmインキ中の10%レベルで存在する化合物が印刷物から200mg/mの最大移行を生ずる可能性がある。これは、移行セルにより規定される印刷物(ドープ紙)の50cmからの1mgに匹敵する。
下表16に得られた結果を示す。結果は2つの試験の平均を基準にしている。
Figure 2016514181
コーティングフィルム重量の増加により、コーティングされたポリエチレンを通る可塑剤の移行が減少することが認められる(結果はマイクログラム(10−6g)で示す)。最高の露出レベルでも、各移行物質の移行が、許容限度、特に特定移行限度値(SML)未満にまで十分低減される。
実施例9:
実施例8で使用したのと同じコーティングを全く同じ方法で、再度、コロナ放電処理したポリエチレンフィルムに塗布した。しかし、次の一連の試験では、食品包装に使われる市販エネルギー硬化性フレキソ及びオフセット印刷インキで用いられる典型的な成分の混合物を濾紙にドープした。他の全ての試験条件は実施例8で記載のものと同じとした。結果を表17に示す。
Figure 2016514181
エネルギー硬化成分の化学名を下表18に挙げる。
Figure 2016514181
結果は、再度、バリアコーティングのフィルム重量の増加により、他の方法では未コーティングポリエチレンを通って侵入し、移行することが認められる(PE対照を通る移行が認められないケースを除き)成分の移行が減少する。
実施例10
食品包装に使われる再生カートン用板紙を、脂肪族(MOSH)と芳香族(MOAH)の両方のミネラルオイル炭化水素の供給源として使用した。別の分析で、カートン用板紙からの合計ミネラルオイル抽出物は、2000ppmであるいう結果が得られた。3種の異なるK0、K1、K2塗布器バー(RK Print UKから入手。これにより、それぞれ4、6、及び12g/m未乾燥塗膜を塗布する)を使って、コーティングを15ミクロンポリプロピレンのコロナ放電処理表面上に塗布した。再生ボール紙試料(50cm)をポリプロピレンフィルム試料の非コーティング側と接触させて配置した。次に、これらを1gの模擬食品(テナックス)を添加した移行セル(図1参照)に取り付け、60℃で10日間インキュベーター中に入れた。高温で貯蔵後、暴露テナックス(それぞれのセルから1g)を取り出し、酢酸エチルで抽出した。次に、GC−MSを使って抽出物を定量分析した。結果を下表19に示す。結果は、50cmのカートンから移行した合計ミネラルオイルのmgで示され、また、この値は、EU包装モデルに変換された。EU包装モデルは、平均食品包装設計を基準としており、これは、6dm(600cm)の包装材料を使用して、1kgの食品を包装する。実験の時点では、欧州における食品に許容されるミネラルオイルの最大レベルに関する提案された法案(BfR)は、0.6ppm(MOSH)及び0.15ppm(MOAH)であった。EU包装モデル列中の数値は、MOSHとMOAHの合計である。明らかに、0.75ppmを超えるいずれのレベルも提案された推奨基準の外側になるであろう。
Figure 2016514181
これらの結果は、最も小さいフィルム重量でも、提案された法案の総ミネラルオイル移行閾値レベルをクリアすることを示す。MOSHとMOAH抽出物を区別する分析法は正確ではない。一般に、ほとんどの再生カートン用板紙中のMOSH:MOAH抽出物の比は、約80:20であることが認められている。許容MOAHの最大レベルが0.15であるから、6sgm未乾燥塗膜での結果は、適切なバリアを付与する。
比較例11A、11B、11C及び11D:
低加水分解度のポリビニルアルコール樹脂を使って次の4種のコーティングを調製し、本発明の組成物に比較して、これらのポリマーが通常示す劣ったバリア特性を実証した。Poval(登録商標)PVOH樹脂をKuraray Specialties Europeから入手した。配合を表20に、酸素透過結果を表21に示す。
Figure 2016514181
Figure 2016514181
これらの比較例では、どのより低い加水分解PVOHグレードも、未コーティング基材に比較し何ら大きな改善をもたらしてはいない。これ以上の移行試験は必要ないと思われた。
実施例12A及び12B:
実施例3のIMS成分を異なる溶媒混合物で置換して、実施例3を繰り返して行い、表22に示す実施例12Aと12Bを作製する。
Figure 2016514181
実施例12Aと12Bは、実施例3と類似の不揮発分含量、酸素透過速度を示す。12Aと12Bの配合は、同様に、少なくとも2週間は貯蔵安定であろう。
本明細書に引用された全ての文献は、参照によりあらゆる目的でその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、特定の実施形態に言及して記載されてきたが、本発明の真の趣旨と範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、また、等価物と置き換えることができることは、当業者により理解されよう。更に、特定の状況、材料、組成物、プロセス、単一又は複数のプロセス工程を本発明の目的、趣旨及び範囲に適合させるように多くの変更を行うことが可能である。こうした変更は全て、本明細書の範囲に含まれることが意図されている。

Claims (27)

  1. 少なくとも45%の1種又は複数種の有機溶媒を含む水性混合物中に溶解されたポリビニルアルコール及び/又はエチレンビニルアルコール共重合体を含むバリアコーティング組成物。
  2. 前記有機溶媒が、低級アルコールである、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  3. 前記低級アルコールが、エタノール、工業用変性アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載のバリアコーティング組成物。
  4. 前記有機溶媒が、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン(Dioxalane)、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、イソホロン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、エチレングリコール、アルキルセロソルブ、及びジグリセロールジメチルエーテル(DGME)、からなる群から選択される、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  5. 前記有機溶媒がテトラヒドロフランである、請求項4に記載のバリアコーティング組成物。
  6. フィラー及び/又は体質顔料をさらに含む、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  7. 前記フィラー又は体質顔料が、20を超えるアスペクト比を有する、請求項6に記載のバリアコーティング組成物。
  8. ガス及び/又は有害物質に対するバリアとして機能する、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  9. ポリビニルアルコール又はエチレンビニルアルコール共重合体が、16,000ダルトン未満の分子量分布を有する、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  10. 前記ポリビニルアルコール又はエチレンビニルアルコール共重合体が、4%固形分の場合に、4mPa.s未満の粘度を有する、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  11. 前記ポリビニルアルコール又はエチレンビニルアルコール共重合体が、4%固形分の場合に、3mPa.s未満の粘度を有する、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  12. 前記ポリビニルアルコール又はエチレンビニルアルコール共重合体が、少なくとも95%の加水分解度を有する、請求項1に記載のバリアコーティング組成物。
  13. 14日を超える期間安定である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のバリアコーティング組成物。
  14. 7.5重量%を超える固形分含有量、及び23℃で30秒未満(ザーンカップ#2での流下時間)のコーティング粘度を有する、請求項13に記載のバリアコーティング組成物。
  15. 8重量%を超える固形分含有量、及び23℃で30秒未満(ザーンカップ#2での流下時間)のコーティング粘度を有する、請求項13に記載のバリアコーティング組成物。
  16. 9重量%を超える固形分含有量、及び23℃で30秒未満(ザーンカップ#2での流下時間)のコーティング粘度を有する、請求項13に記載のバリアコーティング組成物。
  17. 未乾燥塗膜としてコーティングした場合、次記のルール:wfm÷%NVC×η≦12(式中、wfmは、前記未乾燥塗膜重量(g/m);%NVCは、前記バリアコーティング組成物中の乾燥ポリマー含量の重量%;及びηは、秒23℃での(#2ザーンカップ流下時間)で表した前記コーティングの粘度である)に従う、請求項1〜16のいずれか一項に記載のバリアコーティング組成物。
  18. フレキソ印刷機及びグラビア印刷機に適する粘度を有する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のバリアコーティング組成物。
  19. ガス及び/又は有害物質に対するバリアを形成するコーティングの作製方法であって、ポリビニルアルコール及び/又はエチレンビニルアルコール共重合体を、少なくとも45%の1種又は複数種の有機溶媒を含む水性混合物中に溶解することを含む、方法。
  20. 前記有機溶媒が、低級アルコールである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記水性混合物に、必要に応じて、20を超えるアスペクト比を有するフィラー及び/又は体質顔料を添加することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  22. ガス及び有害物質に対するバリアで物品をコーティングする方法であって、請求項1〜18のいずれか一項に記載のバリアコーティング組成物を前記物品に印刷することを含む方法。
  23. 前記バリアコーティング組成物が、印刷インキを使ってインライン印刷される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記物品が、モノウエブ表面印刷構造又は積層体裏刷り構造を含む、請求項22に記載の方法。
  25. 請求項1〜18のいずれか一項に記載のバリアコーティング組成物でコーティングされた物品。
  26. プラスチック包装物品である、請求項25に記載の物品。
  27. ガス及び/又は有害物質に対するバリアとして機能する、請求項25に記載の物品。
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