JP4217199B2 - 溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂及びその製造方法、並びにその用途 - Google Patents

溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂及びその製造方法、並びにその用途 Download PDF

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Description

本発明は、溶融成形用のポリビニルアルコール系樹脂に関し、さらに詳しくは、溶融成形時の熱安定性が高く、ロングラン成形性に優れ、さらにケン化度を下げることで、より低温での成形が可能であり、また、ポリオレフィン系保温用フィルムに用いた場合に、透明性と保温性に優れたフィルムが得られる、溶融成形用のポリビニルアルコール系樹脂に関する。
ポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールをPVAと略記することがある)は、強靭性、耐熱性、透明性、耐油性、生分解性などに優れており、さらには焼却時に有害ガスを発生しないなどの特徴を有しているため、フィルムやシート形状に成形され、衣類用、農薬用、洗剤用などの各種包装材料、ハウス、カーテンなどの農業用フィルム、などに用いられている。
しかしながら、PVA系樹脂は融点と分解温度が近く、溶融成形によって成形品、特にフィルム等を得ようとする場合は、分解温度の近傍で成形せざるをえず、得られた成形物の外観(焦げや熱分解物に起因する異物の混入)や、ロングラン成形性に問題があるものであった。
かかる問題点に対して、重合度200〜1200、ケン化度75〜99.99モル%および融点160〜230℃であって、末端カルボキシル基および末端ラクトン環の合計量が0.008〜0.15モル%であるPVAおよびアルカリ金属塩からなる溶融成形用PVA系樹脂組成物(例えば、特許文献1参照。)、重合度200〜2000、ケン化度85〜99.5モル%のPVA系樹脂と固体可塑剤を含有する樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)、1,2−グリコール結合を1.8モル%以上有するPVA系樹脂(例えば、特許文献3参照。)が知られているが、本発明者の知見では、第一の樹脂組成物は、完全ケン化物の融点が200〜230℃と、まだまだ高いため、溶融成形時の熱安定性が不足し、第二の樹脂組成物は、融点は比較的低いものの固体可塑剤の併用が必須であるため、成形時のサージングや、成形物からの可塑剤のブリードのおそれがあり、第三のPVA系樹脂は、得られるPVAの重合度に制約(高重合度品は困難)があるため、力学的強度アップに対する自由度が少なく、また、主鎖の1,2−グリコール結合は、高温下でのPVAの熱劣化の原因となるため好ましくないことが判明した。そこで、これらの欠点を解決すべく、ケン化度が96モル%以上で、側鎖に1,2−グリコール結合を2〜10モル%含有する溶融成形用PVA系樹脂を提案した(例えば、特許文献4参照。)。
特開2000−178396号公報 特開2001−288321号公報 特開2001−181405号公報 特開2004−075866号公報
しかしながら、特許文献4に記載のPVA系樹脂は、溶融成形時の熱安定性に優れ、ロングラン成形性の向上は認められるものの、市場から要求されているレベルからみると、まだまだ改良の余地があり、さらには、より低温で成形するために、96モル%よりもケン化度を下げていくと、熱安定性が低下、成形物中にゲルが発生したり、外観が悪くなったりするなど、ケン化度のコントロールによる成形温度の自由度に乏しいことが判明した。これは、かかるPVA系樹脂が、ビニルエステル系モノマーとビニルエチレンカーボネートの共重合物をケン化したものであり、部分ケン化物の場合、かかるコモノマーの未脱炭酸物であるカーボネート基が残存し、これが熱安定性の低下の原因になっているものと推測される。
そこで、本発明の目的とするところは、溶融成形時の熱安定性に優れ、ロングラン成形時にもゲルや目やにが発生しない溶融成形用PVA系樹脂を提供することであり、いまひとつの目的は、かかるPVA系樹脂の用途として透明性と保温性に優れたポリオレフィン系保温用フィルムを提供することである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ビニルエステル系モノマーと、一般式(1)で示される化合物との共重合体をケン化してなる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂であって、側鎖に有する1,2−ジオール成分の含有量が2〜15モル%である溶融成形用PVA系樹脂が上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
Figure 0004217199
[但し、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を示し、R 4 5 は、それぞれ独立して水素または 6 −CO−(式中、 6 はアルキル基である)である。]
本発明のPVA系樹脂は、溶融成形時の熱安定性に優れ、長期ロングラン成形をおこなっても、焦げなどの熱分解物やゲル、フィッシュアイなどが発生せず、良好な外観の成形物が得られ、さらにケン化度を下げれば、より低温での成形が可能であり、各種包装材料用、水溶性フィルム、壁紙,水溶性繊維などの材料として好適である。
さらに、本発明のPVA系樹脂を用いたポリオレフィン系保温用フィルムは、保温性とともに透明性に優れるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の溶融整形用PVA系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと、下記一般式(1)で示される化合物との共重合体をケン化して得られたPVA系樹脂である。
Figure 0004217199
[式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を示し、R 4 5 は、それぞれ独立して水素または 6 −CO−(式中、 6 はアルキル基である)である。]
式(1)で示される化合物としては、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−1−ブテン、3−アシロキシ−4−ヒドロキシ−1−ブテン、4−アシロキシ−3−ヒドロキシ−1−ブテン、3,4−ジアシロキシ−2−メチル−1−ブテンなどが挙げられる。なかでも、共重合反応性および工業的な取り扱いにおいて優れるという点で、R1、R2、R3が水素、R 4 、R 5 がR 6 −CO−で、R 6 がアルキル基である3,4−ジアシロキシ−1−ブテンが好ましく、そのなかでも特にR 6 がメチル基である3,4−ジアセトキシ−1−ブテンがより好ましい。
なお、3,4−ジアシロキシ−1−ブテンは、イーストマンケミカル社やアクロス社の製品を市場から入手することが可能である。
ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられる。なかでも、経済的な点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、本発明においては、上記の共重合成分以外にも本発明の目的を阻害しない範囲において、他のモノマーを0.5〜10モル%程度共重合させることも可能で、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等が挙げられる。
さらに、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー、アセトアセチル基含有モノマー等も挙げられる。
上記のビニルエステル系モノマーと式(1)で示される化合物(さらには他のモノマー)を共重合するに当たっては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、またはエマルジョン重合等の公知の方法を採用することができるが、通常は溶液重合が行われる。
共重合時のモノマー成分の仕込み方法としては特に制限されず、一括仕込み、分割仕込み、連続仕込み等任意の方法が採用されるが、式(1)で示される化合物がポリビニルエステル系ポリマーの分子鎖中に均一に分布させられる点から滴下重合が好ましく、特にはHANNA法に基づく重合方法が好ましい。
かかる共重合で用いられる溶媒としては、通常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロパノール、ブタノール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、工業的には、メタノールが好適に使用される。
溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すればよく、例えば、溶媒がメタノールの時は、S(溶媒)/M(モノマー)=0.01〜10(重量比)、好ましくは0.05〜3(重量比)程度の範囲から選択される。
共重合に当たっては重合触媒が用いられ、かかる重合触媒としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の公知のラジカル重合触媒やアゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル等の低温活性ラジカル重合触媒等が挙げられ、重合触媒の使用量は、触媒の種類により異なり一概には決められないが、重合速度に応じて任意に選択される。例えば、アゾイソブチロニトリルや過酸化アセチルを用いる場合、ビニルエステル系モノマーに対して0.01〜0.2モル%が好ましく、特には0.02〜0.15モル%が好ましい。
また、共重合反応の反応温度は、使用する溶媒や圧力により40℃〜沸点程度とすることが好ましい。
本発明においては、式(1)で示される化合物の共重合割合は特に限定されないが、後述の1,2−グリコール結合の導入量に合わせて共重合割合を決定すればよい。
得られた共重合体は、次いでケン化されるのであるが、かかるケン化にあたっては、上記で得られた共重合体をアルコール又は含水アルコールに溶解し、アルカリ触媒又は酸触媒を用いて行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール等が挙げられるが、メタノールが特に好ましく用いられる。アルコール中の共重合体の濃度は系の粘度により適宜選択されるが、通常は10〜60重量%の範囲から選ばれる。ケン化に使用される触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、リチウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒、硫酸、塩酸、硝酸、メタスルフォン酸、ゼオライト、カチオン交換樹脂等の酸触媒が挙げられる。
かかるケン化触媒の使用量については、ケン化方法、目標とするケン化度等により適宜選択されるが、アルカリ触媒を使用する場合は通常、ビニルエステル系モノマー及び式(1)で示される化合物の合計量1モルに対して0.1〜30ミリモル、好ましくは2〜17ミリモルが適当である。
また、ケン化反応の反応温度は特に限定されないが、10〜60℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃である。
本発明のPVA系樹脂は上記の如くケン化時にビニルエステル系モノマーのエステル部分と式(1)で示される化合物のアシロキシ部分を同時に水酸基へ変換することによって製造されるので、ビニルエチレンカーボネートを使用するときの欠点である炭酸ジメチル等の副生成物が発生せず、PVA系樹脂の分子鎖中にカーボネート基が残存することで、溶融成形時にゲル化の原因となるということが無い。
かくして側鎖に1,2−ジオール成分を有したPVA系樹脂が得られるわけであるが、本発明においては、かかるPVA系樹脂の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)が200〜2000(さらには200〜1500、特には300〜1300、殊に300〜1000)であることが好ましく、かかる重合度が200未満では得られる成形物の強度が低下する傾向にあり、逆に2000を超えると溶融成形時の溶融粘度が高くなりすぎたり、せん断発熱が大きくなって成形中に分解したりする恐れがあり、好ましくない。
また、かかるPVA系樹脂のケン化度は、70〜99.9モル%(さらには75〜99.9モル%、特には80〜99.9モル%)であることが好ましく、かかるケン化度が70モル%未満では成形時に酢酸臭がしたり、PVA系樹脂が分解しやすくなる恐れがあるため好ましくない。
なお、本発明におけるケン化度とは、ビニルエステルモノマーのエステル部分および式(1)で示される化合物のアシロキシ部分の総量の水酸基への変化率(モル%)で表示される。
また、かかるPVA系樹脂中の側鎖に存在する1,2−ジオール成分の含有量は、2〜15モル%(さらには3〜10モル%、特に4〜6.5モル%)であ、2モル%未満では分解温度と融点が近接するため、熱分解をおこさない温度(通常は210℃以下)での成形が困難になり、逆に15モル%を超えると、溶融成形時の熱安定性が低下する恐れがあるため好ましくない。
さらに、本発明においては、かかるPVA系樹脂に本発明の目的を阻害しない範囲において、飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、などの滑剤、酸素吸収剤[(例えば無機系酸素吸収剤として、還元鉄粉類、さらにこれに吸水性物質や電解質等を加えたもの、アルミニウム粉、亜硫酸カリウム、光触媒酸化チタン等が、有機化合物系酸素吸収剤として、アスコルビン酸、さらにその脂肪酸エステルや金属塩等、ハイドロキノン、没食子酸、水酸基含有フェノールアルデヒド樹脂等の多価フェノール類、ビス−サリチルアルデヒド−イミンコバルト、テトラエチレンペンタミンコバルト、コバルト−シッフ塩基錯体、ポルフィリン類、大環状ポリアミン錯体、ポリエチレンイミン−コバルト錯体等の含窒素化合物と遷移金属との配位結合体、テルペン化合物、アミノ酸類とヒドロキシル基含有還元性物質の反応物、トリフェニルメチル化合物等が、高分子系酸素吸収剤として、窒素含有樹脂と遷移金属との配位結合体(例えばMXDナイロンとコバルトの組合せ)、三級水素含有樹脂と遷移金属とのブレンド物(例えばポリプロピレンとコバルトの組合せ)、炭素−炭素不飽和結合含有樹脂と遷移金属とのブレンド物(例えばポリブタジエンとコバルトの組合せ)、光酸化崩壊性樹脂(例えばポリケトン等)、アントラキノン重合体(例えばポリビニルアントラキノン)等や、更にこれらの配合物に光開始剤(例えばベンゾフェノン等)や過酸化物補足剤(例えば市販の酸化防止剤等)や消臭剤(例えば活性炭等)を添加したものなど]、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、などを配合しても良い。
特に、アルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩を配合することが、さらなる溶融成形性の改善の点で好ましく、かかるアルカリ金属塩としては、カリウム、ナトリウム等の酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸や、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸等の無機酸の金属塩が挙げられ、またアルカリ土類金属塩としては、カルシウム、マグネシウム等の、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸や、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸等の無機酸の金属塩を挙げることができる。
これらの金属塩の配合量としては、PVA系樹脂に対して金属換算で5〜10000ppm(さらには20〜7000ppm、特には50〜5000ppm)とすることが好ましく、かかる含有量が5ppm未満では押出成形時にゲル化の程度が大きくなり、逆に10000ppmを超えると溶融成形時に分解が激しく発泡や臭気が発生しやすく、着色の程度も強くなったり、ゲル化傾向が強くなったりして好ましくない。なお、樹脂組成物中に2種以上のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩が含有される場合は、その総計が上記の含有量の範囲にあることが好ましい。
PVA系樹脂にアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を含有させる方法については、特に限定されないが、一旦PVA系樹脂を得た後にアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンを含有する化合物を押出成形前に添加する方法、PVA系樹脂の製造(ケン化)時にケン化触媒としてアルカリ金属イオンを含有するアルカリ性物質を使用し、ケン化後のPVA系樹脂を洗浄して該樹脂中に含まれるアルカリ金属イオンの量を制御する方法等が挙げられる。なお、PVA系樹脂中のアルカリ金属やアルカリ土類金属の含有量は、原子吸光分析法で求めることができる。
本発明のPVA系樹脂は、可塑剤を配合しなくても良好な溶融成形性を得ることができるが、別段必要に応じて可塑剤を配合することも可能で、かかる可塑剤としては脂肪族多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等)、グリセリン等の多価アルコールへエチレンオキサイドを付加した化合物、各種アルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの混合付加体等)、糖類(例えば、ソルビトール、マンニトール、ペンタエリスリトール、キシロール、アラビノース、リブロース等)、ビスフェノールAやビスフェノールS等のフェノール誘導体、N−メチルピロリドン等のアミド化合物、α−メチル−D−グルコシド等のグルコシド類、水等が挙げられる。なお、その配合量としては、PVA系樹脂100重量部に対して、100重量部以下、さらには20重量部以下、特には10重量部以下とすることが好ましい。
また、熱可塑性樹脂(例えば、相溶化剤存在下でポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル)、香料、発泡剤、消臭剤、増量剤、充填剤(タルク、クレー、モンモリロナイト、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラス繊維、シリカ、マイカ、アルミナ、ハイドロタルサイト、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化硼素、窒化アルミニウム等の無機充填剤、メラミンーホルマリン系樹脂等の有機充填材)、剥離剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、加工安定剤、耐候性安定剤、防かび剤、防腐剤等の添加剤を適宜配合することが出来る。なお、充填材は、PVA系樹脂の水解性や生分解性の速度を調整したり、該樹脂にブロッキング防止性や印刷適性の具備させる目的に好適に使用される。
上記の如く得られた側鎖に1,2−グリコール成分を含有する溶融成形用PVA系樹脂あるいはその組成物は、そのまま溶融成形に供することも可能であるが、溶融成形時の作業性や吐出安定性を考慮すれば、一度溶融状態で混練後冷却固化させてペレット状等にすることが好ましい。
かかる手段としては、たとえば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、ブラストミルなどの公知の混練装置を用いて行うことができるが、通常は、単軸または二軸押出機を用いることが工業的に好ましく、また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポンプ装置、スクリーン装置、ストランド支持用ベルト、ドライフォッグ発生器等を設けることも好ましい。特に、水分や副生成物(熱分解低分子量物等)を除去するために、押出機に1個以上のベント孔を設けて減圧下に吸引したり、押出機中への酸素の混入を防止するためにホッパー内に窒素等の不活性ガスを連続的に供給したりすることにより、熱着色や熱劣化が軽減された品質に優れた溶融成形用PVA系樹脂あるいはその組成物のペレットを得ることができる。
上記のPVA系樹脂あるいはその組成物を用いて成形される溶融成形品の形状としては特に制限されることなく、フィルム、シート、容器、棒、管や溶融紡糸法による繊維及び不織布、その他各種の溶融成形品に成形される。
かかる溶融成形品を得るための溶融成形方法としては、圧縮成型法、トランスファー成形法、押出し成型法、射出成形法、インフレーション成形法、中空成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、発泡成形法、真空成形法等が主として採用され、溶融温度としては、通常150〜250℃の範囲から選ぶことが多いが、本発明のPVA系樹脂あるいはその組成物においては、PVA系樹脂が高ケン化度であっても150〜220℃(さらには185〜210℃)の低温で溶融成形することが可能であり、さらにPVA系樹脂のケン化度を下げればより低温での成形が可能である。
上記の如く本発明の溶融成型用PVA系樹脂を用いて得られる溶融成形品は、水溶性フィルム(特に農薬、洗剤、洗濯用衣類、土木用添加材剤、殺菌剤、染料、顔料などの物品包装用)、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用水溶性繊維、食品包装用PVDC代替フィルム、などに用いることができる。
また、本発明のPVA系樹脂は他の成形用樹脂に添加し、各種形状の成形体、あるいは単層および多層フィルムに成形することで、かかる成形体にPVA特有の特性を付与することも可能であり、その一例としてポリオレフィン系保温用フィルムが挙げられる。
以下、かかる保温用フィルムについて説明する。
本発明の保温用フィルムに用いられるポリオレフィン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、ポリメチルペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体等を挙げることができ、好適には直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(中でも特に酢酸ビニル含有量が5〜30重量%のものが好ましい)が用いられる。
本発明の保温用フィルムにおけるPVA系樹脂とポリオレフィン系樹脂との含有割合については特に制限はないが、PVA系樹脂の含有量をポリオレフィン系樹脂100重量部に対して5〜100重量部(さらには5〜70重量部、特には10〜60重量部、殊に20〜50重量部)とすることが好ましく、かかる含有割合が5重量部未満では保温性が低下し、逆に100重量部を超えるとフィルムにするときの成形性や得られるフィルムの透明性が低下する傾向にあり好ましくない。
本発明の保温用フィルムにおいては、上記のポリオレフィン系樹脂およびPVA系樹脂またはその組成物の剪断速度122sec−1、210℃での溶融粘度をそれぞれηaおよびηbとするとき、その溶融粘度比(ηa/ηb)が0.1〜1.2(さらには0.1〜1.1、特には0.15〜0.9)であることが好ましく、かかる溶融粘度比が0.1未満ではPVA系樹脂の分散粒子径が粗粒化して透明性が低下し、逆に1.2を超えるとPVA系樹脂の分散粒子が流動しやすくなるため好ましくない。
なお、ポリオレフィン系樹脂の溶融粘度は、重合度等により調整することができ、かかる溶融粘度(剪断速度122sec−1、210℃で測定)の好ましい範囲は80〜8400Pa・sで、かかる溶融粘度が80Pa・s未満では得られるフィルムの機械的強度が低下するおそれがあり、逆に8400Pa・sを超えると押出成形性の低下を招いて好ましくない。
また、PVA系樹脂またはその組成物の溶融粘度(剪断速度122sec−1、210℃で測定)の好ましい範囲は、800〜7000Pa・sであり、かかる溶融粘度が800Pa・s未満では得られるフィルムの引き裂き強度が低下する傾向にあり、逆に7000Pa・sを超えると得られるフィルムの透明性やフィルム成形時の押出し成形性が低下する傾向にあり好ましくない。
かかるPVA系樹脂の溶融粘度は、重合度、充填剤や可塑剤の添加等により調整することができる。
かかる充填剤としては前述のものを使用することができ、その添加量は、PVA系樹脂に対して、0.01〜20重量%(さらには0.1〜20重量%、特には1〜20重量%、殊に5〜15重量%)とすることが好ましく、かかる添加量が0.01重量%未満では増粘効果や補強効果に乏しく、逆に20重量%を超えると得られるフィルムの機械的強度やフィルム成形時の成形性が低下する傾向にあり好ましくない。
また、可塑剤は、PVA系樹脂の溶融粘度を下げる目的で使用することができ、かかる可塑剤としては、前述のものを使用することができ、その添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、0.01〜30重量部(さらには0.01〜20重量部、特には5〜15重量部)とすることが好ましく、かかる添加量が0.01重量部未満では可塑効果に乏しく、逆に30重量部を超えると得られるフィルムの機械的強度が低下したり、可塑剤がブリードアウトして好ましくない。
また、本発明の保温用フィルムにおいては、その成形性や引き裂き強度を向上させる目的で変性ポリオレフィン系樹脂を併用することが好ましい。
かかる変性ポリオレフィン系樹脂としては、酸変性ポリオレフィン系樹脂、ナイロングラフト変性ポリオレフィン系樹脂、部分ケン化のエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量3〜50モル%、OH基含有量2〜10モル%)等を挙げることができるが、本発明においては酸変性ポリオレフィン系樹脂やナイロングラフト変性ポリオレフィン系樹脂等を用いることが好ましく、さらには酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。かかる変性ポリオレフィン系樹脂の含有量は、PVA系樹脂とポリオレフィン系樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜50重量部(さらには0.5〜40重量部、特には1〜30重量部、殊に1〜15重量部)とすることが好ましく、かかる含有割合が0.1重量部未満では樹脂組成物の相溶性が低下して得られるフィルムの透明性や機械的強度が低下したり、逆に50重量部を超えるとフィルムにするときの成形性や得られるフィルムの透明性が低下したりする傾向にあり好ましくない。
また、かかる保温用フィルムを成形するにあたり、ポリオレフィン系樹脂、PVA系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂の混合方法としては特に限定されないが、二軸押出機等の一般的な公知の混合機を用いることができ、具体的な混合方法としては、これらを一括混合し溶融する方法、又は、サイドフィード法を用いて、順次混合溶融する方法等が挙げられる。
本発明の保温用フィルム(単層)を成形するにあたっては特に制限はなく、単軸あるいは二軸押出機を用いて溶融押出成形することによりフィルムを得ることができる。この時の溶融温度としては150〜250℃の範囲から選択することができる。
また、得られるフィルムの厚みとしては特に制限はないが、10〜500μm(さらには10〜300μm、特には15〜150μm)とすることが好ましく、かかる厚みが10μm未満では機械的強度に乏しく、逆に500μmを超えると透明性が低下したり、伸張性が低下したりして好ましくない。
また、本発明の保温用フィルムは上記の如き単層フィルムだけでなく、多層フィルムとすることも可能で、かかる多層フィルム(積層体)は、本発明の樹脂組成物の片面又は両面に、他の基材(熱可塑性樹脂等)を積層すればよく、積層方法としては、例えば本発明の樹脂組成物の成形フィルムに他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材に該樹脂組成物を溶融押出ラミネートする方法、該樹脂組成物と他の基材とを共押出する方法、該樹脂組成物の成形フィルムや成形シートと他の基材とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。上記の溶融押出し時の溶融成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
かかる単層フィルムおよび多層フィルムは、そのまま各種形状のものに使用されるが、さらに物性を改善したり目的とする任意の容器形状に成形するためには加熱延伸処理を施すことも好ましい。ここで加熱延伸処理とは、熱的に均一に加熱されたフィルムをチャック、プラグ、真空力、圧空力、ブローなどにより、カップ、トレイ、チューブ、ボトル、フィルム状に均一に成形する操作を意味し、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラや偏肉、デラミ等の生じない、ガスバリア性に優れた延伸成形物が得られる。
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空成形、圧空成形、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は60〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。
延伸が終了した後、次いで熱固定を行うことも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら50〜170℃、好ましくは70〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
かくして得られたポリオレフィン系保温用フィルムは、透明性と保温性を兼ね備えたもので、農業用ハウス、トンネルハウス、マルチング、農業用カーテンなどの農業用フィルム、液状加工食品やスープ等の食品包装、壁紙、防水シート、建築・土木用シートなどに好適である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔側鎖に1,2−ジオール成分を含有するPVA系樹脂(A1)〜(A6)の製造〕
製造例1:PVA系樹脂(A1)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶(1m)に、酢酸ビニル260kg、メタノール291.2kg、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン16.99kgを仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.11モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、67℃で重合を開始したと同時に3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの20%メタノール溶液の仕込みをHANNA法に従って開始し、重合率が95%となるまでに24.33kg仕込んだ。
尚、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、酢酸ビニルと均一に重合するように、HANNAの式[3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの反応性比(r)=0.701、酢酸ビニルの反応性比(r)=0.710]から求めた量を重合速度に合わせて仕込んだ。酢酸ビニルの重合率が95%となった時点で、重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン 10ppm(対仕込酢酸ビニル)を仕込み、重合を終了した。続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度45%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1-ブテンの合計量1モルに対して9.8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出して、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A1)を得た。
得られたPVA系樹脂(A1)のケン化度は、残存酢酸ビニル及び残存3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ、99.6モル%であり、平均重合度はJIS K6726に準じて分析を行ったところ、500であった。また、該ポリビニルアルコール系樹脂の4%水溶液の粘度は、5.2mPa・s(20℃)であり、1,2−グリコール成分を含有する側鎖の導入量は、H−NMR(内部標準:テトラメチルシラン、溶媒:DMSO−d6)で測定して算出したところ、4.3モル%であった。
製造例2:PVA系樹脂(A2)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶(1m)に、酢酸ビニル260kg、メタノール96.2kg、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン22.82kgを仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.09モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ重合を開始した。
その後、酢酸ビニルの重合率に応じてHanna法により3,4−ジアセトキシー1―ブテンを20%含有するメタノールを11時間かけて30.08kg滴下し、酢酸ビニルの重合率が90%となった時点で、重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン10ppm(対仕込酢酸ビニル)を仕込み、重合を終了した。続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1-ブテンの合計量1モルに対して10.5ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出して、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A2)を得た。
得られたPVA系樹脂(A2)のケン化度は99.5モル%であり、平均重合度は800、4%水溶液の粘度は8.2mPa・s(20℃)、1,2−グリコール成分を含有する側鎖の導入量は6モル%であった。
製造例3:PVA系樹脂(A3)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶(1m)に、酢酸ビニル250kg、メタノール250kg、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン23.76kgを仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.1モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、67℃で重合を開始したと同時に3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの20%メタノール溶液の仕込みをHANNA法に従って開始し、重合率が90%となるまでに33.13kg仕込んだ。
尚、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、酢酸ビニルと均一に重合するように、HANNAの式[3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの反応性比(r)=0.701、酢酸ビニルの反応性比(r)=0.710]から求めた量を重合速度に合わせて仕込んだ。酢酸ビニルの重合率が95%となった時点で、重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン 10ppm(対仕込酢酸ビニル)を仕込み、重合を終了した。続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度45%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1-ブテンの合計量1モルに対して7ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出して、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A3)を得た。
得られたPVA系樹脂(A3)のケン化度は75モル%であり、平均重合度は480であった。また、4%水溶液の粘度は4.5mPa・s(20℃)であり、1,2−グリコール成分を含有する側鎖の導入量は6.4モル%であった。
製造例4:PVA系樹脂(A4)
製造例2において、鹸化触媒量を11.5ミリモルとした以外は製造例2と同様の方法によりPVA系樹脂(A4)を得た。
得られたPVA系樹脂(A4)のケン化度は99.9モル%であり、平均重合度は500であった。また、4%水溶液の粘度は4.9mPa・s(20℃)であり、1,2−グリコール成分を含有する側鎖の導入量は6.4モル%であった。
製造例5:PVA系樹脂(A5)
製造例2において、鹸化触媒量を9.5ミリモルとした以外は製造例2と同様の方法によりPVA系樹脂(A5)を得た。
得られたPVA系樹脂(A5)のケン化度は98.8モル%であり、平均重合度は500であった。また、4%水溶液の粘度は4.8mPa・s(20℃)であり、1,2−グリコール成分を含有する側鎖の導入量は6.4モル%であった。
製造例6:PVA系樹脂(A6)
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応缶(1m)に、酢酸ビニル250kg、メタノール237.5kg、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンに替えてビニルエチレンカーボネート22.6kg(6.5モル%)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.12モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ重合を開始した。
酢酸ビニルの重合率が80%となった時点で、重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン10ppm(対仕込酢酸ビニル)を仕込み、重合を終了した。続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、該溶液をメタノールで希釈して濃度45%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムの2%メタノール溶液を共重合体中の酢酸ビニル1モルに対して8.0ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行すると共にケン化物が析出して、粒子状となった時点で、濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、PVA系樹脂(A6)を得た。
得られたPVA系樹脂(A6)のケン化度は、残存酢酸ビニルの加水分解に要するアルカリ消費量で分析を行ったところ80.2モル%であり、平均重合度は585であった。また、4%水溶液の粘度は5.6mPa・s(20℃)であり、1,2−グリコール成分を含有する側鎖の導入量は6.3モル%であった。
実施例1
得られたPVA系樹脂(A1)を、2軸同方向押出機に供給して、以下の条件でペレット化した。
[ペレット化条件]
スクリュー内径 30mm
L/D 30
スクリュー回転数 100rpm
押出温度 C1:190℃ H:200℃
C2:200℃ D:198℃
C3:205℃
C4:205℃
上記で得られたペレットを用いて、下記の条件で製膜を行い、フィルム外観及び目やにの評価を下記の要領で行った。
[製膜条件]
スクリュー内径 40mm
L/D 25
スクリュー フルフライト
スクリュー圧縮比 3.5
スクリュー回転数 40rpm
ダイ T−ダイ
ダイ幅 450mm
押出温度 C1:195℃(フィードゾーン)
C2:210℃(コンプレッションゾーン)
C3:205℃(メータリングゾーン)
H :205℃
D :200℃
フィルム引取速度 25mm/min
[フィルム外観]
上記の条件でロングラン製膜を行って、フィルム外観を目視観察して、以下の判断基準で評価した。
A・・・7日以上成形を行ってもゲルの発生なし
B・・・2〜4日未満の成形でゲルの発生が見られた
C・・・3時間〜1日未満の成形でゲルの発生が見られた
D・・・3時間未満の成形でゲルが発生。
[目やに]
上記の条件でロングラン製膜を行って、ダイリップ付近の状況を目視観察して、以下の判断基準で評価した。
A・・・5日以上成形を行っても目やにの発生なし
B・・・3〜5日未満の成形で目やにの発生が見られた
C・・・3時間〜3日未満の成形で目やにの発生が見られた
D・・・3時間未満の成形で目やにが発生。
実施例2〜5、比較例1〜2
製造例2〜6によるPVA系樹脂(A2〜A6)および未変性PVA(重合度400、ケン化度98.2モル%)を用い、実施例1と同様にペレット化、製膜、及び評価を行った。結果を表1に示す。
なお、各実施例及び比較例においては、PVA系樹脂の融点に応じて下記のように溶融条件(シリンダー等の温度)の設定を行った。
[ペレット化条件]
実施例2〜5、比較例1:下記に変更
押出温度 C1:185℃ H:190℃
C2:190℃ D:190℃
C3:190℃
C4:190℃
比較例2:下記に変更
押出温度 C1:220℃ H:220℃
C2:225℃ D:120℃
C3:230℃
C4:230℃
[製膜条件]
実施例2〜5、比較例1:下記に変更
押出温度 C1:180℃ H:190℃
C2:190℃ D:190℃
C3:190℃
比較例2:下記に変更
押出温度 C1:210℃ H:225℃
C2:230℃ D:220℃
C3:225℃
Figure 0004217199
実施例6
酢酸ビニル含有量15%のエチレン−酢酸ビニル共重合体80部、PVA系樹脂(A1)20部、グリセリン2部及び無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体〔マレイン酸含有量0.8%、酢酸ビニル含有量28%〕10部をドライブレンドした後、225℃で溶融混合して樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて以下の要領で単軸押出機によりフィルム(厚み25μm)を成形した。
[単軸押出機による製膜条件]
スクリュー内径 40mm
L/D 28
スクリュー圧縮比 3.2
Tダイ コートハンガータイプ
ダイ巾 450mm
押出温度 C1:190℃ H:210℃
C2:200℃ D:200℃
C3:200℃
C4:210℃
得られたフィルムの保温性、透明性及び引き裂き強度を以下の要領で評価した。結果を表2に示す。なお、透明性及び引き裂き強度には、厚さ65μmのフィルムを成形して評価に用いた。
[保温性]
特公平2−41410号公報に開示のデュワービンを用いた保温性能の評価方法に従い、得られたフィルムの遠赤外線の透過量を、アルミニウム板を100とし、ブランク状態を0として測定し、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA;酢酸ビニル含有量15%)フィルム(厚さ25μm)のそれとの比較を行って、以下の基準で評価した。
○・・・透過量がEVAフィルムの2倍以上
△・・・ 〃 の1.5倍以上2倍未満
×・・・ 〃 の1.5倍未満
[透明性]
得られたフィルムの内部ヘイズをヘイズメータで測定して、以下の基準で評価した。
◎・・・内部ヘイズが5未満
○・・・ 〃 が5以上10未満
△・・・ 〃 が10以上30未満
×・・・ 〃 が30以上
[引き裂き強度]
得られたフィルムを用いて、JIS K7128 B法(エルメンドルフ法)に準じて引裂試験機(安田精機製作所社製「エルメンドルフ引裂試験機」)で振り子エネルギー6.88kgf・cmで引き裂き強度(N)を測定して、以下の基準で評価した。
○・・・引き裂き強度がEAV単体フィルムの1.5倍以上
△・・・ 〃 と同等以上1.5倍未満
×・・・ 〃 と同等未満
実施例7、8
実施例6において、PVA系樹脂(A1)に替えて、PVA系樹脂(A4)および(A5)を用いた以外は実施例6と同様に製膜を行い、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例3、4
実施例6において、PVA系樹脂(A1)に替えて、PVA系樹脂(A6)および未変性PVA(重合度550、ケン化度92.5モル%)を用いた以外は実施例6と同様に製膜を行い、同様に評価を行った。結果を表2に示す。尚、未変性PVAの融点は、本発明のPVAの融点より高いので、押し出し条件は以下の未変性PVAの融点を考慮して以下の様に設定した。(可塑剤としてグリセリンは、未添加)
[未変性PVAの製膜条件]
押出温度 C1:190℃ H:210℃
C2:210℃ D:210℃
C3:220℃
C4:225℃
Figure 0004217199
本発明のPVA系樹脂は、溶融成形時の熱安定性に優れ、長期ロングラン成形を行っても、焦げなどの熱分解物やゲル、フィッシュアイなどが発生せず、良好な外観の成形物が得られ、さらにケン化度を下げれば、より低温での成形が可能であるという特徴を持ち、水溶性フィルム(農薬、洗剤、土木用添加剤、殺菌剤、染料、顔料などの包装材料用)、各種包装材料用(衣類など)、食品包装用PVDC代替フィルム、壁紙,水解紙、シート、パイプ、チューブ、防漏膜、暫定皮膜、ケミカルレース用水溶性繊維、などの材料として好適である。
さらに、本発明のPVA系樹脂を用いたポリオレフィン系保温用フィルムは、保温性とともに透明性に優れるものであり、農業用フィルム(ハウス、トンネル、マルチング、カーテンなど)、防水シート、建築・土木用シートなどに好適である。

Claims (6)

  1. ビニルエステル系モノマーと、一般式(1)で示される化合物との共重合体をケン化してなる側鎖に1,2−ジオール成分を含有するポリビニルアルコール系樹脂であって、側鎖に有する1,2−ジオール成分の含有量が2〜15モル%であり、他のモノマーを共重合する場合には、その共重合量が10モル%以下であることを特徴とする溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂。
    Figure 0004217199
    [R1、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を示し、R4、R5は、それぞれ独立して水素またはR6−CO−(式中、R6はアルキル基である)を示す]
  2. 重合度が1000以下であることを特徴とする請求項1記載の溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂。
  3. ケン化度が70〜99.9モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂。
  4. ビニルエステル系モノマーと、一般式(1)で示される化合物との共重合体をケン化することを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載の側鎖に1,2−ジオール成分を含有する溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか記載の溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂を成形してなることを特徴とする溶融成形品。
  6. 請求項1〜3のいずれか記載の溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対してポリオレフィン系樹脂を5〜100重量部含有してなることを特徴とするポリオレフィン系保温用フィルム。
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