JP2001213045A - インクジェット用記録媒体 - Google Patents

インクジェット用記録媒体

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JP2001213045A JP2000026422A JP2000026422A JP2001213045A JP 2001213045 A JP2001213045 A JP 2001213045A JP 2000026422 A JP2000026422 A JP 2000026422A JP 2000026422 A JP2000026422 A JP 2000026422A JP 2001213045 A JP2001213045 A JP 2001213045A
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐変色性に優れ、更にインクの吸収性、耐フ
ェザリング性、耐湿性にも優れたインクジェット用記録
媒体を提供すること。 【解決手段】 (A)アセト酢酸エステル基含有ポリビ
ニルアルコール系樹脂および(B)還元剤を含有する樹
脂組成物を基材中及び/又は基材表面の塗工層に含有し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
記録媒体に関し、更に詳しくは、耐変色性、インクの吸
収性、耐フェザリング性、耐湿性等に優れたインクジェ
ット用記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録法は、小滴状にした
インクを紙やPETなどの被記録媒体の表面に飛翔させ
て、文字等の記録を行う方法で、高速印字ができる、多
色印字ができる、印字時の音が少ない等の利点があるた
め、最近では多用されるようになってきた。
【0003】そして、印字部の耐水性や耐候性の向上を
目的として、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアル
コール系樹脂をインク受理層やトップコート層等に用い
ることが、特開昭61−125878号公報、特開平1
0−181189号公報、特開平10−193778号
公報等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アセト
酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を用い
ると、耐水性は向上するものの、耐変色性が低下すると
言う問題点が発生することがあり、耐変色性の改善が望
まれるところである。
【0005】即ち、本発明の目的とするところは、耐変
色性に優れ、更にはインクの吸収性、耐フェザリング
性、耐湿性にも優れたインクジェット用記録媒体を提供
することである。
【0006】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
かかる事情を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、(A)アセ
ト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂およ
び(B)還元剤を含有する樹脂組成物が、基材中及び/
又は基材表面の塗工層中に含有されてなるインクジェッ
ト用記録媒体が、上記の課題を解決することを見いだし
本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明を以下に詳しく説明する。
【0008】本発明に用いられる(A)アセト酢酸エス
テル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(以下、AA化
PVAと略記することがある)とは、後述するようにP
VAにジケテンを反応させたり、PVAとアセト酢酸エ
ステルを反応させてエステル交換したりして、PVAに
アセト酢酸エステル基を導入させたもので、かかるPV
Aとしては、一般的にはポリ酢酸ビニルの低級アルコー
ル溶液をアルカリや酸などのケン化触媒によってケン化
したケン化物又はその誘導体が用いられ、更には酢酸ビ
ニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合
体のケン化物等を用いることもでき、該単量体として
は、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−
オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフ
ィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あ
るいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル
類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、
エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルス
ルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、ア
ルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルト
リメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウム
クロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピ
ロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエ
チレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン
(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン
(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)
アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレ
ート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、
ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキ
シプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシア
ルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン
(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロ
ピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、
ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミ
ン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロ
ピレンビニルアミン等が挙げられる。かかる(A)AA
化PVAの原料となるPVAは、特に限定されないが、
ケン化度は80〜99.9モル%(更には88〜97モ
ル%、特には92〜96モル%)が好ましく、かかるケ
ン化度が80モル%未満では、耐水性が低下し、逆に9
9.9モル%を越えるとインクジェット用記録媒体のコ
ーティング用途に用いたとき、特にインク受理層に用い
たときには水性インクのインク受理性が低下するとなっ
て好ましくない。
【0009】また、PVAの平均重合度は500〜50
00(更には1200〜5000、特には1700〜3
000)が好ましく、かかる平均重合度が500未満で
はインクジェット用記録媒体のコーティング用途に用い
たときにインク受理層との密着性が低下し、逆に500
0を越えると該コーティング時の塗工性が悪くなり好ま
しくない。
【0010】(A)AA化PVAを得るには、上記の如
きPVAとジケテンを反応させる方法、PVAとアセト
酢酸エステルを反応させエステル交換する方法、酢酸ビ
ニルとアセト酢酸ビニルを共重合させる方法等を挙げる
ことができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化
PVAが得られる点から、PVA(粉末)とジケテンを
反応させる方法で製造するのが好ましい。PVAとジケ
テンを反応させる方法としては、PVAとガス状或いは
液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をP
VAに予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下で
液状またはガス状のジケテンを噴霧、反応するか、また
はPVAに有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応
する等の方法が用いられる。
【0011】上記の反応を実施する際の反応装置として
は、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば十分であ
る。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブ
レンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用い
ることができる。かくして得られた(A)AA化PVA
のアセト酢酸エステル基の含有量は0.1〜10モル%
(更には2〜8モル%、特には3〜5モル%)とするこ
とが好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満ではイ
ンク受理層或いはトップコート層での耐水性が低下する
ことがあり、逆に10モル%を越えると塗工液の経時的
安定性に欠けることがあり好ましくない。
【0012】また、かかる(A)AA化PVAは、酢酸
ナトリウムの含有量が0.1重量%以下(更には0.0
1〜0.05重量%、特には0.01〜0.03重量
%)であることが好ましく、かかる含有量が0.1重量
%を越えるとインク受理層或いはトップコート層での耐
水性が低下することがあり好ましくない。かかる含有量
は、(A)AA化PVAをメタノール等で洗浄する等の
方法により調整することが可能である。
【0013】本発明に用いられる(B)還元剤とは、上
記のAA化PVAに対して還元作用を及ぼすものであれ
ば、特に限定されず、例えば、亜硫酸塩(亜硫酸ナトリ
ウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム等)、チオ
硫酸塩(チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ
硫酸アンモニウム等)、亜硫酸水素塩(亜硫酸水素ナト
リウム、亜硫酸水素アンモニウム等)、メタ重亜硫酸塩
(メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム
等)、亜ジチオン酸塩(亜ジチオン酸ナトリウム、亜ジ
チオン酸カリウム等)、(次)亜リン酸塩(次亜リン酸
ナトリウム、次亜リン酸アンモニウム、次亜リン酸カル
シウム、次亜リン酸カリウム等)、L−アスコルビン
酸、ヒドラジン化合物(硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジ
ン、炭酸ヒドラジン、置換ヒドラジン、リン酸ヒドラジ
ン、メチルヒドラジン等)、スルフィド類(ジベンジル
スルフィド、ヘキシルメチルスルフィド等)、アミノ酸
類(アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等)、有
機酸(クエン酸、蟻酸、蓚酸、マロン酸)やその塩(マ
ロン酸ナトリウム等)などを挙げることができ、好適に
は、亜硫酸水素塩、亜ジチオン酸塩、(次)亜リン酸
塩、ヒドラジン化合物、スルフィド類、アミノ酸類、有
機酸から選ばれる少なくとも1種が用いられ、特に好ま
しくは、亜硫酸水素ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウ
ムが用いられる。
【0014】樹脂組成物中に含有される(A)及び
(B)についての量は特に限定されないが、(A)に対
する(B)の含有量は、(A)中のアセト酢酸エステル
基1モルに対して0.01〜5モル%(更には0.01
〜2モル%、特には0.01〜1モル%)が好ましく、
かかる含有量が0.1モル%未満では、還元剤の添加効
果がなく、印字部が経時により変色を起こしやすく、逆
に5モル%を越えると耐水性や耐候性が低下して好まし
くない。本発明においては、上記の如き(A)AA化P
VA及び(B)還元剤を含有する樹脂組成物を用いるの
であるが、更に、トップコート層の耐水性の向上を目的
として、耐水化剤を含有させることも好ましく、かかる
耐水化剤としては、グリオキザール、尿素樹脂、ポリア
ミンポリアミドエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミ
ン、3,4級アンモニウム塩型のカチオン化樹脂、グリ
オキシル酸、アミド樹脂、グリシジン、イソシアネート
等を挙げることができ、好適にはグリオキザールが用い
られる。かかる耐水化剤の含有量としては、(A)AA
化PVA中のアセト酢酸エステル基1モルに対して、
0.01〜5モル%(更には0.01〜2.5モル%、
特には0.01〜1.5モル%)が好ましく、かかる含
有量が0.01モル%未満では耐水化効果が十分ではな
く、逆に5モル%を越えると塗工液の安定性が低下して
好ましくない。
【0015】また、後述する含浸(含有)及び/又は塗
工される基材の中でも、白色度を高める等の場合は、該
樹脂組成物中に無機微粒子が配合されていることが好ま
しく、かかる無機微粒子としては、合成シリカ、コロイ
ダルシリカ、アルミナ等を挙げることができ、好適には
合成シリカやコロイダルシリカなどのケイ素化合物が用
いられる。また、かかる無機微粒子の形状としては、球
状、粒状、パウダー状、数珠状等が挙げられ、その平均
粒子径としては、0.01〜50μm(更には0.05
〜30μm、特に0.1〜20μm)が好ましく、かか
る粒子径が0.01μm未満では塗工液の流動性が悪い
ため塗りにくく、またインクドット径が小さく、印画濃
度が低くなり、逆に50μmを越えると平滑性が低下
し、表面がざらついた状態となって好ましくない。
【0016】かかる無機微粒子の配合量は、該樹脂組成
物100重量部に対して、0.1〜100重量部(更に
は、0.1〜50重量部、特に、0.1〜10重量部が
好ましく、かかる配合量が0.1重量部未満では文字の
にじみが生じやすくなり、逆に100重量部を越えると
発色濃度の低下が生じやすくなって好ましくない。当然
のことながら、OHP(オーバーヘッドプロジェクト)
用フイルムのように透明性が要求される場合には無機微
粒子の量を少なくし(具体量は0.1〜10重量部程
度)、また紙のように白色が要求される場合には、無機
微粒子の量を多くする(具体量は10〜50重量部程
度)ことが望まれる。
【0017】また、本発明で用いられる樹脂組成物に
は、必要に応じて、消泡剤、離型剤、界面活性剤(シリ
コン系、フッ素系、ポリエチレングリコール系等)、防
腐剤、防虫剤、防錆剤、増粘剤等の公知の添加剤を添加
することもでき、又本発明の特徴を損なわない範囲であ
れば他の紙加工剤、例えば、従来公知の他のポリビニル
アルコール、澱粉、カルボキシメチルセルロース、アク
リル系ラテックス、SBRラテックス等の樹脂も混合す
ることができる。本発明においては、上記の如き樹脂組
成物が、基材中及び/又は基材表面の塗工層に含有され
るのであるが、かかる基材としては、特に制限はない
が、例えば、上質紙、中質紙、(セミ)グラシン紙、光
沢紙、コート紙、PETシート、PVCシート、PEN
(ポリエチレンナフタレート)シート、PETフイル
ム、PVCフイルム、PENフイルムなどが好適に用い
られる。
【0018】かかる基材に樹脂組成物を塗工するにあた
っては、サイズプレスコート、ロールコーター法、エヤ
ードクター法、ブレードコーター法、ゲートロールコー
ター法等の公知の任意の方法が採用されるが、該樹脂組
成物を塗工するときは、固形分が1〜70重量%(更に
は2〜60重量%、特に5〜50重量%)の水溶液とす
ることが好ましく、かかる固形分が、1重量%未満で
は、付着量が少なく、印画濃度や表面紙力強度も低く実
用性に乏しいものとなり、逆に70重量%を越えると塗
工液の粘度が高くなるため、塗工が困難になり、また塗
工斑も生じるために好ましくない。基材に塗工される樹
脂組成物の塗布量は、(A)AA化PVAが0.1〜4
0g/m2(固形分換算)、特に好ましくは0.5〜2
0g/m2(同上)程度になるようにするのが適当であ
る。
【0019】かくして、該樹脂組成物が基材中及び/又
は基材表面の塗工層に含有されて、本発明のインクジェ
ット用記録媒体が得られるのである。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0021】尚、実施例中、「部」、「%」とあるの
は、特にことわりのない限り重量基準を示す。
【0022】実施例1 AA化PVA[平均重合度1700、ケン化度94モル
%、アセト酢酸エステル基含有量4.0モル%、酢酸ナ
トリウム含有量0.03%]5部を水234.75部に
溶解させた後、非晶質の合成シリカ(富士シリシア化学
社製、「サイシリア446」、形状:球形、粒子径:
4.5μm)10部、グリオキザールを固形分換算で
0.25部(AA化PVA中のアセト酢酸エステル基1
モルに対して1.08モル%)添加して、水溶液を得
て、得られた水溶液100部に対して、還元剤として
0.4%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液1部(AA化P
VA中のアセト酢酸エステル基1モルに対して0.02
4モル%)を添加して樹脂組成物の水溶液を得た。
【0023】次いで、得られた樹脂組成物の水溶液を塗
工液とし、該塗工液を坪量100g/m2の上質紙に、
500μmのアプリケーターで塗工し、その後円筒回転
式ドライヤーにて105℃で2分間乾燥させて、本発明
のインクジェット用記録媒体を得た。
【0024】得られたインクジェット用記録媒体に、イ
ンクジェットプリンター(セイコーエプソン社製「PM
−770C」)にてベタ印字を行って、以下の評価を行
った。(耐変色性)印字された記録媒体を40℃、90
%RHの雰囲気下で1ヶ月間放置して、その時の変色度
合いを目視観察して、以下の通り評価した。
【0025】 ◎ −−− 全く変色が見られない ○ −−− ほとんど変色が見られない △ −−− 若干変色が見られる × −−− 変色が著しい (インクの吸収性)印字1分後に、記録媒体の印字面に
PPCコピー用紙をのせて、該コピー用紙の上からハン
ドローラ(ローラー部の長さ20cm、直径8cm)を
用いて5kgf(49N)の荷重をかけて長さ方向に往
復しないように5回擦ったときの該コピー用紙へのイン
クの転写状態を目視観察して、以下の通り評価した。
【0026】 ○ −−− インクの転写が見られない △ −−− インクの転写が若干見られる × −−− インクの転写が著しい (耐フェザリング性)印字直後の印字部分の滲み(フェ
ザリング)状況を目視観察して、以下の通り評価した。
【0027】 ○ −−− ほとんど滲みが見られない △ −−− 若干滲みが見られる × −−− 滲みが著しい (耐湿性)印字された記録媒体を40℃、90%RHの
雰囲気下で1ヶ月間放置して、その時の印字部分の滲み
の広がり状況を印字直後と比較して、以下の通り評価し
た。
【0028】 ○ −−− ほとんど滲みが広がっていない △ −−− 若干滲みが広がっている × −−− 滲みが著しく広がっている 実施例2 実施例1において、還元剤として2%の亜硫酸水素ナト
リウム水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸エス
テル基1モルに対して0.12モル%)用いた以外は同
様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様に評
価を行った。
【0029】実施例3 実施例1において、還元剤として4%の亜硫酸水素ナト
リウム水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸エス
テル基1モルに対して0.24モル%)用いた以外は同
様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様に評
価を行った。
【0030】実施例4 実施例1において、AA化PVAのケン化度を96モル
%に変更した以外は同様に行ってインクジェット用記録
媒体を得て、同様に評価を行った。
【0031】実施例5 実施例1において、AA化PVAの平均重合度を260
0に変更した以外は同様に行ってインクジェット用記録
媒体を得て、同様に評価を行った。
【0032】実施例6 実施例1において、還元剤として0.7%の亜ジチオン
酸ナトリウム水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢
酸エステル基1モルに対して0.025モル%)用いた
以外は同様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、
同様に評価を行った。
【0033】実施例7 実施例1において、還元剤として0.5%の亜リン酸ナ
トリウム水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸エ
ステル基1モルに対して0.025モル%)用いた以外
は同様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様
に評価を行った。
【0034】実施例8 実施例1において、還元剤として0.15%のヒドラジ
ン水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸エステル
基1モルに対して0.03モル%)用いた以外は同様に
行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様に評価を
行った。
【0035】実施例9 実施例1において、還元剤として0.85%のジベンジ
ルスルフィド水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢
酸エステル基1モルに対して0.025モル%)用いた
以外は同様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、
同様に評価を行った。
【0036】実施例10 実施例1において、還元剤として0.6%のグルタミン
酸水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸エステル
基1モルに対して0.026モル%)用いた以外は同様
に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様に評価
を行った。
【0037】実施例11 実施例1において、還元剤として0.75%のクエン酸
水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸エステル基
1モルに対して0.024モル%)用いた以外は同様に
行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様に評価を
行った。
【0038】実施例12 AA化PVA[平均重合度1700、ケン化度94モル
%、アセト酢酸エステル基含有量4.0モル%、酢酸ナ
トリウム含有量0.03%]10部を水84.5部に溶
解させた後、非晶質の合成シリカ(富士シリシア化学社
製、「サイシリア446」、形状:球形、粒子径:4.
5μm)5部、グリオキザールを固形分換算で0.5部
(AA化PVA中のアセト酢酸エステル基1モルに対し
て1.075モル%)添加して、水溶液を得て、得られ
た水溶液100部に対して、還元剤として2%の亜硫酸
水素ナトリウム水溶液1部(AA化PVA中のアセト酢
酸エステル基1モルに対して0.024モル%)を添加
して樹脂組成物の水溶液を得た。
【0039】次いで、得られた樹脂組成物の水溶液を塗
工液とし、該塗工液を厚さ100μmPETフィルム
(透明度95%)に、500μmのアプリケーターで塗
工し、その後円筒回転式ドライヤーにて105℃で10
分間乾燥させて、本発明のインクジェット用記録媒体を
得た。
【0040】得られたインクジェット用記録媒体につい
て、実施例1と同様に評価を行った。
【0041】実施例13 実施例12において、還元剤として10%の亜硫酸水素
ナトリウム水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸
エステル基1モルに対して0.12モル%)用いた以外
は同様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様
に評価を行った。
【0042】実施例14 実施例12において、還元剤として20%の亜硫酸水素
ナトリウム水溶液を1部(AA化PVA中のアセト酢酸
エステル基1モルに対して0.24モル%)用いた以外
は同様に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様
に評価を行った。
【0043】比較例1 実施例1において、還元剤を配合しなかった以外は同様
に行ってインクジェット用記録媒体を得て、同様に評価
を行った。
【0044】実施例及び比較例の評価結果を表1に示
す。
【0045】 〔表1〕 耐変色性 インクの吸収性 耐フェザリング性 耐湿性 実施例1 ◎ ○ ○ ○ 〃 2 ◎ ○ ○ ○ 〃 3 ◎ ○ ○ ○ 〃 4 ◎ ○ ○ ○ 〃 5 ◎ ○ ○ ○ 〃 6 ◎ ○ ○ ○ 〃 7 ○ ○ ○ ○ 〃 8 ○ ○ ○ ○ 〃 9 ○ ○ ○ ○ 〃 10 ○ ○ ○ ○ 〃 11 ○ ○ ○ ○ 〃 12 ◎ ○ ○ ○ 〃 13 ◎ ○ ○ ○ 〃 14 ◎ ○ ○ ○ 比較例1 × △ △ △
【0046】
【発明の効果】本発明のインクジェット用記録媒体は、
AA化PVAに還元剤を配合した樹脂組成物が、基材中
及び/又は基材表面の塗工層に含有されているため、こ
れまで課題とされてきた耐変色性を改善でき、更にイン
クの吸収性、耐フェザリング性、耐湿性もに優れてお
り、インクジェット用の記録媒体に大変有用であるが、
インクジェット式以外にも、水性インクを用いたペンプ
ロッターのような記録機器や筆記器具等に用いることも
可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アセト酢酸エステル基含有ポリビ
    ニルアルコール系樹脂および(B)還元剤を含有する樹
    脂組成物が、基材中及び/又は基材表面の塗工層中に含
    有されてなることを特徴とするインクジェット用記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 (B)還元剤の含有量が(A)アセト酢
    酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂中のアセ
    ト酢酸エステル基1モルに対して0.01〜5モル%で
    あることを特徴とする請求項1記載のインクジェット用
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 (A)アセト酢酸エステル基含有ポリビ
    ニルアルコール系樹脂中のアセト酢酸エステル基含有量
    が0.1〜10モル%で、かつ該ポリビニルアルコール
    系樹脂のケン化度が80〜99.9モル%であることを
    特徴とする請求項1または2記載のインクジェット用記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 (B)還元剤が、亜硫酸水素塩、亜ジチ
    オン酸塩、(次)亜リン酸塩、ヒドラジン化合物、スル
    フィド類、アミノ酸類、クエン酸から選ばれる少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記
    載のインクジェット用記録媒体。
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