JP4083820B2 - ポリプロピレン樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物およびその用途 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、ポリプロピレン樹脂組成物、ならびにこの樹脂組成物の製造方法および用途に関する。
背景技術
ポリプロピレンは自動車部品、機械部品、電気部品、日用雑貨、台所用品、包装用フィルムなど、種々の分野で利用されている。しかし、ポリプロピレンは溶融張力(メルトテンション、以下MTと略記する場合がある)が低いため、押出成形などでは大型の成形品を得るのが難しく、また高速で成形するのが難しいなどの問題点がある。具体的には、次のような問題点があげられる。
1)ブロー成形する場合、パリソンが自重で伸びて直径および肉厚が低下するドローダウンが生じやすく、このためバンパー、スポイラーなどの自動車部品、あるいはボトルなどの大型の成形品をブロー成形するのが難しい。
2)カレンダー成形法によりシートまたはフィルムを成形する場合、シートまたはフィルムに厚さむらが生じやすい。また得られたシートまたはフィルムは、表面光沢が低い。
3)押出成形法により押出成形品を成形する場合、高速で押出成形するのが難しい。また大型の押出成形品を得るのが難しい。
4)シートから真空または圧空成形法により真空または圧空成形品を成形する場合、大型の成形品を得るのが難しく、また深絞り化が難しい。
5)インフレーション成形法によりフィルムを成形する場合、バブルが不安定になりやすいため、表面状態が悪化しやすい。
6)延伸フィルムを製造する場合、フィルムが波打ち(サージング)を起こしやすく、このため延伸中にフィルムが切れたり、延伸後のフィルムの厚薄精度が悪い。
7)発泡体を製造する際、高発泡率で発泡させるのが難しい。また発泡セルが粗大で、発泡セルの大きさが不均一になる。
上記問題点を解決するため、従来は、下記のような溶融張力を向上させたポリプロピレンが使用されている。
1)ポリプロピレンに高圧法低密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンを配合したポリプロピレン樹脂組成物
2)分子量分布を広げたポリプロピレン樹脂
3)ポリプロピレン樹脂を過酸化物、電子線またはマレイン酸などを用いて微架橋させた変性ポリプロピレン樹脂
4)ポリプロピレンの重合の際に長鎖分岐を導入した長鎖分岐ポリプロピレン樹脂
しかし、上記従来の溶融張力を向上させたポリプロピレンは、いずれもドローダウンは生じにくくなっているが、得られる成形品は外観が劣っていたり、透明性が低下したり、あるいは剛性が不十分であるなどの問題点がある。一方、高速成形する目的で成形温度を高くすると、樹脂発熱の増大による樹脂の劣化が激しくなり、このためジェル(フィッシュアイ)が発生しやすくなるなどの問題点がある。
ところで、特開昭59−149907号には、2段重合により、溶融張力および剛性が高く、かつ成形性に優れたポリプロピレンを製造する方法が記載されている。この方法は、第1段目の重合において極限粘度〔η〕が0.5〜3.0dl/gのポリプロピレンを全重合体の50〜85重量%生成させ、次に第2段目の重合において極限粘度〔η〕が9dl/g以上のポリプロピレンを全重合体の50〜15重量%生成させることにより、ポリプロピレン全体として極限粘度〔η〕が2〜6dl/g、メルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/1.0分、アイソタクチックペンタッド分率が0.940以上の結晶性ポリプロピレン組成物を製造する方法である。
しかし、上記方法で得られるポリプロピレン組成物は分子量分布が広く、例えば実施例で得られているポリプロピレン組成物はMw/Mnが23.2〜42.2と広いので成形性が悪く、このため得られる成形品の外観が悪化する。またアイソタクチックペンタッド分率が低く、例えば実施例で得られているポリプロピレン組成物は0.955〜0.969と低いので、剛性が不十分である。さらに上記のような2段重合により得られるポリプロピレン組成物においては、第1段目の重合において極限粘度〔η〕の小さいポリプロピレンを製造し、第2段目の重合において極限粘度〔η〕の大きいポリプロピレンを製造しているので、ジェルが発生しやすく、成形品の外観を悪化させるという問題点がある。また上記のような2段重合を工業的に有利な連続重合法で行う場合、第1段目の重合において極限粘度〔η〕の小さいポリプロピレンを製造し、第2段目の重合において極限粘度〔η〕の大きいポリプロピレンを製造しようとすると、第1段目の重合において水素の存在下にプロピレンを重合し、第2段目の重合において水素の非存在下にプロピレンを重合する必要があり、このためには第1段目の反応生成物中に含まれる余剰の水素を第2段目の重合の際にできるだけ低減させる必要があるので、重合装置が複雑になるという問題点もある。さらに、第2段目の重合においては、除去されなかった水素が残存するため、得られるポリプロピレンの極限粘度〔η〕が十分大きな値とならず、このため十分な溶融張力および剛性が得られないという問題点もある。
また特開昭59−172507号には、プロピレンを2段階で重合して剛性、加工性および耐熱性等に優れたポリプロピレンを製造する方法が記載されている。この方法は、一方の段階において極限粘度〔η〕が1.8〜10dl/g、アイソタクティシティが97.5重量%以上のポリプロピレンを全体の35〜65重量%の割合で製造し、他方の段階において極限粘度〔η〕が0.6〜1.2dl/g、アイソタクティシティが96.5重量%以上のポリプロピレンを全体の65〜35重量%の割合で製造し、全体の極限粘度〔η〕が1.2〜7dl/g、分子量分布Mw/Mnが6〜20のポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法である。しかし、上記公報の実施例で得られているポリプロピレン樹脂組成物は、高極限粘度〔η〕側(すなわち高分子量側)のポリプロピレンの極限粘度〔η〕が2.10〜7.28dl/gと比較的小さく、このため十分な溶融張力および剛性が得られない。そのため、成形品の外観が悪化したり、成形品の強度が不十分な場合がある。
また特開平6−93034号(対応ヨーロッパ出願:EP573862A2)には、総MIL値>2g/10分、極限粘度〔η〕値≦2.8dl/g、Mw/Mn値>20、25℃におけるキシレン不溶分≧94のポリプロピレンであって、極限粘度〔η〕≧2.6dl/gの画分10〜60重量%を含む結晶性ポリプロピレンが記載されている。このポリプロピレンは、2工程以上の逐次重合により製造することができ、溶融状態における加工性に優れていることが記載されている。上記公報に記載されているポリプロピレン樹脂組成物は、Mw/Mn値が20を超えるので、高溶融張力が発現するが、成形性が低下するので、押出成形品やブロー成形品の外観が悪いという問題点がある。
また特開昭58−7439号には、極限粘度〔η〕が0.6〜3.5dl/gの結晶性ポリプロピレン30〜70重量%、および極限粘度〔η〕が5〜10dl/gであり、かつ前者の2.5倍以上の極限粘度〔η〕を有する結晶性ポリプロピレン70〜30重量%からなり、全体の極限粘度〔η〕が4〜6dl/gであるポリプロピレン樹脂組成物が記載されている。そしてこのポリプロピレン樹脂組成物は、結晶性ポリプロピレン本来の優れた剛性と耐衝撃性などの機械的性質さらには透明性、耐熱性などを保持しながら、優れた成形性を有し、しかもジェル発生のトラブルが解消されており、中空成形、押出成形に適したポリプロピレン樹脂組成物であることが記載されている。しかし、このポリプロピレン樹脂組成物は、極限粘度〔η〕の差の大きい2種類のポリプロピレンを溶融混合して製造する必要があるので、製造工程が煩雑になり、しかもこのポリプロピレンから得られる成形品はジェルが発生しやすく、外観が悪いという問題点がある。
本発明の課題は、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい大型の成形品を高速成形することができるポリプロピレン樹脂組成物を提供することである。
本発明の他の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物を簡単に効率よく、しかも低コストで製造することができるポリプロピレン樹脂組成物の製造方法を提案することである。
本発明の別の課題は、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい大型のブロー成形品を高速成形することができるブロー成形用樹脂組成物を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物またはブロー成形用樹脂組成物からなり、パリソンのドローダウンが生じにくく、このため高速で効率よく製造することができ、しかも外観が良好で、かつ変形しにくいブロー成形品を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなり、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも深絞り化が可能であり、かつ外観および剛性に優れた真空または圧空成形品を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなり、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも厚みむらが小さく、かつ光沢、外観および剛性に優れたカレンダー成形品を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなり、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも外観および剛性に優れた押出成形品を提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなり、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも延伸中にフィルムが切れることがなく安定して成形することができ、かつ厚薄精度に優れた延伸フィルムを提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなり、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも成形時にバブルは安定しており、このため外観に優れ、かつ剛性および透明性に優れたインフレーションフィルムを提供することである。
本発明のさらに別の課題は、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなり、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも高発泡率で、かつ発泡セルが均一で微細な発泡体を提供することである。
発明の開示
本発明は次のポリプロピレン樹脂組成物、ならびにこの樹脂組成物の製造方法および用途である。
(1)プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位を含有するポリプロピレンを含み、下記《1》〜《4》の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物。
《1》230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10min
《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が15〜50重量%
ジェル個数(25mmφのTダイ製膜機〔スクリュー直径:25mm、L/D=24、スクリュー回転数:60rpm、Tダイ幅:230mm、リップ開度=0.5mm、フィルム巻取速度:9m/s〕で製膜した厚さ30μmのフィルムについて、ジェルカウンターを用いて測定されるジェル個数を、単位面積〔450cm 2 当たりの個数に換算した値)が3000個/450cm2以下
《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつMz/Mwが3.5以上
(2)さらに下記《5》の特性を有する上記(1)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上
(3)さらに下記《6》の特性を有する上記(1)または(2)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
《6》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線で囲まれる領域において、最大ピークの分子量で2分割された高分子量側の面積SHと低分子量側の面積SLとの比(SH/SL)が1.3以上で、かつ分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量1.5×106以上の高分子領域の割合が7%以上
(4)さらに下記《7》の特性を有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g(5)(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、
(b)有機金属化合物触媒成分と、
(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分と
から形成される重合用触媒の存在下に、2段以上の多段重合によりプロピレンを重合して上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法であって、
第1段目の重合において、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて、極限粘度〔η〕が8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンを、最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体の15〜50重量%製造し、
次に、第2段目以降の重合において、極限粘度〔η〕が8dl/g未満のポリプロピレンが生成するようにプロピレンの重合を行い、かつ最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10minとなるようにプロピレンの重合を行う
ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法。
(6)各段においてプロピレンの重合を連続的に行う上記(5)記載の製造方法。
(7)第2段目以降のプロピレンの重合を2器以上の重合器を用いて行う上記(5)または(6)記載の製造方法。
(8)プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位を含有するポリプロピレンを含み、下記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物。
《1》230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10min
《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が20〜50重量%
《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつMz/Mwが4以上
《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上
《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g
《8》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)と、限界剪断速度(SRc)との関係が下記数式(I)を満たす
MT>−4.16×Ln(SRc)+29 …(I)
〔数式中、MTは溶融張力(単位はg)、SRcは限界剪断速度(単位はsec-1)、Lnは自然対数を示す。〕
(9)さらに下記《3》の特性を有する上記(8)記載のポリプロピレン樹脂組成物。
ジェル個数(25mmφのTダイ製膜機〔スクリュー直径:25mm、L/D=24、スクリュー回転数:60rpm、Tダイ幅:230mm、リップ開度=0.5mm、フィルム巻取速度:9m/s〕で製膜した厚さ30μmのフィルムについて、ジェルカウンターを用いて測定されるジェル個数を、単位面積〔450cm 2 当たりの個数に換算した値)が3000個/450cm2以下
(10)プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位を含有するポリプロピレンを含み、下記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の特性を有するブロー成形用ポリプロピレン樹脂組成物。
《1》230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10min
《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が20〜50重量%
《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつMz/Mwが4以上
《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上
《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g
《8》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)と、限界剪断速度(SRc)との関係が下記数式(I)を満たす
MT>−4.16×Ln(SRc)+29 …(I)
〔数式中、MTは溶融張力(単位はg)、SRcは限界剪断速度(単位はsec-1)、Lnは自然対数を示す。〕
(11)ブロー成形用である上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
(12)上記(1)ないし(4)および(8)ないし(10)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を含むブロー成形用樹脂組成物。
(13)上記(1)ないし(4)および(8)ないし(12)のいずれかに記載の樹脂組成物をブロー成形してなるブロー成形品。
(14)上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を真空または圧空成形してなる真空または圧空成形品。
(15)上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物をカレンダー成形してなるカレンダー成形品。
(16)上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を発泡させてなる発泡体。
(17)上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を押出成形してなる押出成形品。
(18)上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなるシートまたはフィルムを延伸してなる延伸フィルム。
(19)上記(1)ないし(4)、(8)および(9)のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物をインフレーション成形してなるインフレーションフィルム。
本明細書においては、単に「本発明のポリプロピレン樹脂組成物」という場合は、下記第1のポリプロピレン樹脂組成物および第2のポリプロピレン樹脂組成物の両者を示している。
《第1のポリプロピレン樹脂組成物》
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位を含有するポリプロピレンを含み、樹脂組成物全体として下記《1》、《2》、《3》および《4》の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物である。第1のポリプロピレン樹脂組成物は、ポリプロピレンだけからなっていてもよいし、ポリプロピレン以外の他の樹脂が少量含まれていてもよい。
《1》ASTM D1238に準拠して230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10min、好ましくは0.1〜5g/10min、さらに好ましくは0.3〜4g/10min
《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン(デカヒドロナフタレン)中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/g、好ましくは8.5〜12dl/g、さらに好ましくは9〜11dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が15〜50重量%、好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは15〜35重量%
ジェル個数(25mmφのTダイ製膜機〔スクリュー直径:25mm、L/D=24、スクリュー回転数:60rpm、Tダイ幅:230mm、リップ開度=0.5mm、フィルム巻取速度:9m/s〕で製膜した厚さ30μmのフィルムについて、ジェルカウンターを用いて測定されるジェル個数を、単位面積〔450cm 2 当たりの個数に換算した値)が3000個/450cm2以下、好ましくは2500個/450cm2以下、さらに好ましくは2000個/450cm2以下
《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)が6〜20、好ましくは85〜20、かつMz/Mw(z平均分子量/重量平均分子量)が3.5以上、好ましくは3.5〜6
前記ジェルの個数は、25mmφのTダイ製膜機〔スクリュー直径:25mm、L/D=24、スクリュー回転数:60rpm、Tダイ幅:230mm、リップ開度=0.5mm、フィルム巻取速度:9m/s〕で製膜した厚さ30μmのフィルムについて、市販のジェルカウンターを用いて測定されるジェル個数を、単位面積(450cm2)当たりの個数に換算した値である。
前記分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつ分子量分布Mz/Mwが3.5以上ということは、本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、通常のポリプロピレンに比べて高分子量側に分布が広いことを示している。
また本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、上記《1》〜《4》の特性に加えて、さらに下記《5》の特性を有するものが好ましい。
《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上、好ましくは98.0〜99.5%
前記アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)はポリプロピレンの立体規則性の指標となり、この値が大きいほど立体規則性が高いことを示す。アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上であるということは、高立体規則性のポリプロピレンである。前記アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)は、13C−NMRを使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖であり、プロピレンモノマー単位で5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。具体的には、13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピーク分率として求められる値である。
また本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、上記《1》〜《4》または《1》〜《5》の特性に加えて、さらに下記《6》の特性を有するものが好ましい。
《6》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線で囲まれる領域において、最大ピークの分子量で2分割された高分子量側の面積SHと低分子量側の面積SLとの比(SH/SL)が1.3以上、好ましくは1.35以上、さらに好ましくは1.4〜2で、かつ分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量1.5×106以上の高分子領域の割合が7%以上、好ましくは7.5%以上、さらに好ましくは9〜40%
前記高分子量側の面積SHは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線と、横軸(分子量)とで囲まれる領域を、分子量分布曲線の最大ピークを通り縦軸と平行な直線で2分割した際、高分子量側になる領域の面積であり、また低分子量側の面積SLは、低分子量側になる領域の面積である。
前記高分子量側の面積SHと低分子量側の面積SLとの比(SH/SL)は、ポリプロピレンの分子量分布の形状を意味している。すなわち、SH/SL>1の場合には、分子量分布曲線は、高分子量体を含有していることを示すカーブの張り出しが高分子領域にある形状をしている。またSH/SL<1の場合には、分子量分布曲線は、低分子領域に低分子量体を含有することを示すカーブの張り出しが低分子領域にある形状をしている。SH/SL=1は、高分子領域と低分子領域とが均等であることを表している。
前記高分子領域の割合は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線と、横軸(分子量)とで囲まれる領域の全面積に占める分子量1.5×106以上の高分子領域の面積の割合であり、この割合が特定の割合以上を占めているということは、ポリプロピレン樹脂組成物中に分子量1.5×106以上の高分子量成分が含有されていることを意味している。この高分子量成分の少なくとも一部は極限粘度〔η〕が8〜13dl/gの高分子量成分である。
また本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、上記《1》〜《4》、《1》〜《5》または《1》〜《6》の特性に加えて、さらに下記《7》の特性を有するものが好ましい。
《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g、好ましくは5〜20g
前記溶融張力(MT)は230℃の溶融状態における張力であり、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスを有するフローテスターを用いて、230℃、押出速度15mm/分で溶融ポリプロピレン樹脂組成物を押し出し、オリフィスから出て来る樹脂ストランドをセンサー付きプーリー(滑車)に通して10m/分の速度で巻き取り、プーリーにかかる力を測定して求められる値である。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、メルトフローレートが前記特定な範囲にあり、かつ高分子量ポリプロピレンの含有量が前記範囲にあり、かつ分子量分布が前記範囲にあるので、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性にも優れている。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物を構成するポリプロピレンは、通常プロピレンから導かれる構造単位のみからなることが好ましいが、少量、例えば10モル%以下、好ましくは5モル%以下の他のモノマーから導かれる構造単位を含有していてもよい。他のモノマーとしては、エチレンまたは1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等の炭素数4〜10のα−オレフィンがあげられる。これらは2種以上共重合されていてもよい。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、分岐状オレフィン類たとえば3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルノルボルナン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン、アリルベンゼン、アリルトルエン、アリルナフタレン、ビニルナフタレンなどの単独重合体または共重合体を予備重合体として0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下含有していてもよい。これらの中では、特に3−メチル−1−ブテンなどが好ましい。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物を構成するポリプロピレンは、プロピレンブロック共重合体であってもよく、この場合剛性とともに耐衝撃性にも優れているので好ましく、ゴム部(エチレン・プロピレン共重合体)の極限粘度〔η〕が0.5〜10dl/gであるプロピレンブロック共重合体が特に好ましい。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物を構成するポリプロピレンは、2段以上の多段重合により、相対的に高分子量のポリプロピレンから相対的に低分子量のポリプロピレンを含むように製造するのが好ましい。本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物がポリプロピレンだけからなる場合、2段以上の多段重合により、前記《1》〜《4》、《1》〜《5》、《1》〜《6》、あるいは《1》〜《7》の特性を満たすように、相対的に高分子量のポリプロピレンから相対的に低分子量のポリプロピレンを含むように製造するのが好ましい。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物の好ましい製造方法として、例えば高立体規則性ポリプロピレン製造用触媒の存在下に、プロピレンを単独で、またはプロピレンと他のモノマーとを2段以上の多段重合で重合させて製造する方法をあげることができる。具体的には、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分(a)と、有機金属化合物触媒成分(b)と、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分(c)とから形成される重合用触媒の存在下に、第1段目の重合において、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて、135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が8〜13dl/g、好ましくは8.5〜12dl/g、さらに好ましくは9〜11dl/gの相対的に高分子量のポリプロピレンを、最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体の15〜50重量%、好ましくは15〜40重量%、さらに好ましくは15〜35重量%製造し、第2段目以降の重合において、相対的に低分子量のポリプロピレンを製造する。第2段目以降の重合において製造する相対的に低分子量のポリプロピレンの極限粘度〔η〕は8dl/g未満(この極限粘度〔η〕は、その段単独で製造されるポリプロピレンの極限粘度〔η〕であり、その段の前段までのポリプロピレンを含むポリプロピレン樹脂組成物全体の極限粘度〔η〕ではない。)で、かつ最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10min、好ましくは0.1〜5g/10min、さらに好ましくは0.3〜4g/10minとなるように調整する。第2段目以降で製造するポリプロピレンの極限粘度〔η〕の調整方法は特に制限されないが、分子量調整剤として水素を使用する方法が好ましい。
製造順序としては、第1段目で、実質的に水素の非存在下で、相対的に高分子量のポリプロピレンを重合した後、第2段目以降で相対的に低分子量のポリプロピレンを製造するのが好ましい。製造順序を逆にすることもできるが、第1段目で相対的に低分子量のポリプロピレンを重合した後、第2段目以降で相対的に高分子量のポリプロピレンを重合するためには、第1段目の反応生成物中に含まれる水素などの分子量調整剤を、第2段目以降の重合開始前に限りなく除去する必要があるため、重合装置が複雑になり、また第2段目以降の極限粘度〔η〕が上がりにくい。
各段の重合は連続的に行うこともできるし、バッチ式に行うこともできる。また重合はスラリー重合、バルク重合など、公知の方法で行うことができる。第2段目以降の重合は、前段の重合に引き続いて、連続的に行うのが好ましい。バッチ式で行う場合、1器の重合器を用いて多段重合することもできる。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物を効率よく低コストで製造するためには、各段においてプロピレンの重合を連続的に行うのが好ましいが、重合を連続的に行うとジェルが発生しやすくなる。ジェルの発生をできるだけ少なくするには、第2段目以降の相対的に低分子量のポリプロピレンの製造を2器以上、好ましくは3器以上の複数の重合器を用いて、各重合器においてプロピレンの重合を連続的に行い、かつ重合器間の反応生成物の移送も連続的に行うのが好ましい。このように、第2段目以降のポリプロピレンの製造を複数の重合器を用いて連続的に行うことにより、ジェルの発生の少ないポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
《第2のポリプロピレン樹脂組成物》
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位を含有するポリプロピレンを含み、樹脂組成物全体として下記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物である。第2のポリプロピレン樹脂組成物は、ポリプロピレンだけからなっていてもよいし、ポリプロピレン以外の他の樹脂が少量含まれていてもよい。
《1》ASTM D1238に準拠して230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10min、好ましくは0.05〜10g/10min
《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/g、好ましくは8.5〜12dl/gの高分子量成分の含有量が20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%
《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)が6〜20、好ましくは6〜13、かつ分子量分布Mz/Mw(z平均分子量/重量平均分子量)が4以上、好ましくは4〜7
《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上、好ましくは98.0〜99.5%
《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g、好ましくは8〜30g
《8》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)と、限界剪断速度(SRc)との関係が下記数式(I)、好ましくは(I’)を満たす
MT>−4.16×Ln(SRc)+29 …(I)
MT>−4.16×Ln(SRc)+33 …(I’)
〔数式中、MTは溶融張力(単位はg)、SRcは限界剪断速度(単位はsec-1)、Lnは自然対数を示す。〕
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)および溶融張力(MT)は、前記第1のポリプロピレン樹脂組成物のところで説明した方法と同じ方法で求められる値である。前記限界剪断速度(SRc)はメルトフラクチャーが起こり始める剪断速度であり、直径1mm、長さ10.9mmのオリフィスを有するフローテスターを用いて、230℃、押出速度0.5mm/分で溶融ポリプロピレン樹脂組成物を押し出し、漸次押出速度を増加してゆき、ストランドにメルトフラクチャーが発生する押出速度を測定して求められる値である。
前記分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつ分子量分布Mz/Mwが4以上ということは、本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物は通常のポリプロピレンに比べて高分子量側に分布が広いことを示している。
また本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物は、上記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の特性に加えて、さらに下記《3》の特性を有するものが好ましい。
《3》前記方法で測定されるジェルの個数が3000個/450cm2以下、好ましくは2500個/450cm2以下、さらに好ましくは2000個/450cm2以下
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物は、分子量分布が上記特定な範囲にあり、かつ溶融張力と限界剪断速度とが上記−定の関係にあるので、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性にも優れている。
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物を構成するポリプロピレンは、通常プロピレンから導かれる構造単位のみからなることが好ましいが、少量、例えば10モル%以下、好ましくは5モル%以下の他のモノマーから導かれる構造単位を含有していてもよい。他のモノマーとしては、エチレンまたは1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等の炭素数4〜10のα−オレフィンがあげられる。これらは2種以上共重合されていてもよい。
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物は、分岐状オレフィン類たとえば3−メチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルノルボルナン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン、アリルベンゼン、アリルトルエン、アリルナフタレン、ビニルナフタレンなどの単独重合体または共重合体を予備重合体として0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下含有していてもよい。これらの中では、特に3−メチル−1−ブテンなどが好ましい。
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物を構成するポリプロピレンは、プロピレンブロック共重合体であってもよく、この場合剛性とともに耐衝撃性にも優れているので好ましく、ゴム部(エチレン・プロピレン共重合体)の極限粘度〔η〕が0.5〜10dl/gであるプロピレンブロック共重合体が特に好ましい。
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物を構成するポリプロピレンとしては、前記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》、あるいは《1》〜《5》、《7》および《8》の特性を満たすプロピレン重合体が1段の重合で得られるなら、そのプロピレン重合体を本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物としてそのまま使用できるが、通常は相対的に高分子量のポリプロピレンから相対的に低分子量のポリプロピレンを含んでいる。この場合、分子量の異なるポリプロピレンを別々に製造し、これらを溶融混練して配合することもできるが、分子量の異なるポリプロピレンを2段以上の多段重合で製造することにより、相対的に高分子量のポリプロピレンから相対的に低分子量のポリプロピレンを含むように製造するのが好ましい。相対的に高分子量のポリプロピレンと相対的に低分子量のポリプロピレンとを多段重合ではなくそれぞれ別々に製造し、これらを溶融混練して配合することもできるが、ジェルが発生しやすくなるので好ましくない。
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物の好ましい製造方法として、例えば高立体規則性ポリプロピレン製造用触媒の存在下に、プロピレンを単独で、またはプロピレンと他のモノマーとを2段以上の多段重合で重合させて製造する方法をあげることができる。
多段重合の具体的な方法としては、
第1段目において、135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が8〜13dl/g、好ましくは8.5〜12dl/gの相対的に高分子量のポリプロピレンを、最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体の20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%製造し、
第2段目において、極限粘度〔η〕が0.8〜4dl/g(この極限粘度〔η〕は第1段目の重合で製造されるポリプロピレンを含まない、第2段目の重合で製造されるポリプロピレン単独の極限粘度〔η〕である)の相対的に低分子量のポリプロピレンを、最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体の50〜80重量%、好ましくは55〜75重量%製造する2段重合の方法があげられる。
また別の多段重合の方法としては、
第1段目において135℃デカリン中で測定した極限粘度〔η〕が8〜13dl/g、好ましくは8.5〜12dl/gのポリプロピレンを、最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体の20〜50重量%、好ましくは25〜45重量%製造し、
第2段目において全体の極限粘度〔η〕が3〜10dl/g(この極限粘度〔η〕は第1段目の重合で製造されるポリプロピレンを含むポリプロピレン全体の極限粘度〔η〕である)となるようにポリプロピレンを製造し、
第3段目において全体の極限粘度〔η〕が0.8〜6dl/g(この極限粘度〔η〕は第1段目および第2段目の重合で製造されるポリプロピレンを含むポリプロピレン全体の極限粘度〔η〕である)となるようにポリプロピレンを製造し、本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物を製造する3段重合の方法があげられる。
上記多段重合において、第1段目の重合は、実質的に水素の非存在下で行うのが好ましい。また製造順序としては、第1段目で相対的に高分子量のポリプロピレンを重合した後、第2段目以降で相対的に低分子量のポリプロピレンを製造するのが好ましい。製造順序を逆にすることもできるが、第1段目で相対的に低分子量のポリプロピレンを重合した後、第2段目以降で相対的に高分子量のポリプロピレンを重合するためには、第1段目の反応生成物中に含まれる水素などの分子量調整剤を、第2段目以降の重合開始前に限りなく除去する必要があるため、重合装置が複雑になり、また第2段目以降の極限粘度〔η〕が上がりにくい。
各段の重合は連続的に行うこともできるし、バッチ式に行うこともできる。また重合はスラリー重合、バルク重合など、公知の方法で行うことができる。第2段目以降の重合は、前段の重合に引き続いて、連続的に行うのが好ましい。バッチ式で行う場合、1器の重合器を用いて多段重合することもできる。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物を効率よく低コストで製造するためには、各段においてプロピレンの重合を連続的に行うのが好ましいが、重合を連続的に行うとジェルが発生しやすくなる。ジェルの発生をできるだけ少なくするには、第2段目以降の相対的に低分子量のポリプロピレンの製造を2器以上、好ましくは3器以上の複数の重合器を用いて、各重合器においてプロピレンの重合を連続的に行い、かつ重合器間の反応生成物の移送も連続的に行うのが好ましい。このように、第2段目以降のポリプロピレンの製造を複数の重合器を用いて連続的に行うことにより、ジェルの発生の少ないポリプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
本発明の第1および第2のポリプロピレン樹脂組成物を製造する際に使用する高立体規則性ポリプロピレン製造用触媒としては、公知の種々の触媒が使用できる。たとえば、
(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、
(b)有機金属化合物触媒成分と、
(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分と
からなる触媒を用いることができる。
上記固体状チタン触媒成分(a)は、マグネシウム化合物(a−1)、チタン化合物(a−2)および電子供与体(a−3)を接触させることにより調製することができる。
マグネシウム化合物(a−1)としては、マグネシウム−炭素結合またはマグネシウム−水素結合を有するマグネシウム化合物のような還元能を有するマグネシウム化合物、およびハロゲン化マグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、アリロキシマグネシウムハライド、アルコキシマグネシウム、アリロキシマグネシウム、マグネシウムのカルボン酸塩等で代表される還元能を有さないマグネシウム化合物をあげることができる。
固体状チタン触媒成分(a)の調製の際には、チタン化合物(a−2)としてたとえば下記式(1)で示される4価のチタン化合物を用いるのが好ましい。
Ti(OR)g4-g …(1)
(式(1)中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0≦g≦4である。)
具体的にはTiCl4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チタン;
Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(O−n−C49)Cl3、Ti(OC25)Br3、Ti(O−iso−C49)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン;
Ti(OCH32Cl2、Ti(OC252Cl2、Ti(O−n−C492Cl2、Ti(OC252Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;
Ti(OCH33Cl、Ti(OC253Cl、Ti(O−n−C493Cl、Ti(OC253Brなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;
Ti(OCH34、Ti(OC254、Ti(O−n−C494、Ti(O−iso−C494、Ti(O−2−エチルヘキシル)4などのテトラアルコキシチタン等があげられる。
固体状チタン触媒成分(a)の調製の際に用いられる電子供与体(a−3)としては、たとえばアルコール、フェノール、ケトン、アルデヒド、有機酸または無機酸のエステル、有機酸ハライド、エーテル、酸アミド、酸無水物、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート、含窒素環状化合物、含酸素環状化合物などがあげられる。
上記のようなマグネシウム化合物(a−1)、チタン化合物(a−2)および電子供与体(a−3)を接触させる際には、ケイ素、リン、アルミニウムなどの他の反応試剤を共存させてもよく、また担体を用いて担体担持型の固体状チタン触媒成分(a)を調製することもできる。
固体状チタン触媒成分(a)は、公知の方法を含むあらゆる方法を採用して調製することができるが、下記に数例あげて簡単に述べる。
(1)電子供与体(液状化剤)(a−3)を含むマグネシウム化合物(a−1)の炭化水素溶液を、有機金属化合物と接触反応させて固体を析出させた後、または析出させながらチタン化合物(a−2)と接触反応させる方法。
(2)マグネシウム化合物(a−1)および電子供与体(a−3)からなる錯体を有機金属化合物と接触、反応させた後、チタン化合物(a−2)を接触反応させる方法。
(3)無機担体と有機マグネシウム化合物(a−1)との接触物に、チタン化合物(a−2)および電子供与体(a−3)を接触反応させる方法。この際予め接触物をハロゲン含有化合物および/または有機金属化合物と接触反応させてもよい。
(4)液状化剤および場合によっては炭化水素溶媒を含むマグネシウム化合物(a−1)溶液、電子供与体(a−3)および担体の混合物から、マグネシウム化合物(a−1)の担持された担体を得た後、次いでチタン化合物(a−2)を接触させる方法。
(5)マグネシウム化合物(a−1)、チタン化合物(a−2)、電子供与体(a−3)、場合によってはさらに炭化水素溶媒を含む溶液と、担体とを接触させる方法。
(6)液状の有機マグネシウム化合物(a−1)と、ハロゲン含有チタン化合物(a−2)とを接触させる方法。このとき電子供与体(a−3)を少なくとも1回は用いる。
(7)液状の有機マグネシウム化合物(a−1)とハロゲン含有化合物とを接触させた後、チタン化合物(a−2)を接触させる方法。この過程において電子供与体(a−3)を少なくとも1回は用いる。
(8)アルコキシ基含有マグネシウム化合物(a−1)と、ハロゲン含有チタン化合物(a−2)とを接触させる方法。このとき電子供与体(a−3)を少なくとも1回は用いる。
(9)アルコキシ基含有マグネシウム化合物(a−1)および電子供与体(a−3)からなる錯体と、チタン化合物(a−2)とを接触させる方法。
(10)アルコキシ基含有マグネシウム化合物(a−1)および電子供与体(a−3)からなる錯体を、有機金属化合物と接触させた後、チタン化合物(a−2)と接触反応させる方法。
(11)マグネシウム化合物(a−1)と、電子供与体(a−3)と、チタン化合物(a−2)とを任意の順序で接触、反応させる方法。この反応に先立って、各成分を、電子供与体(a−3)、有機金属化合物、ハロゲン含有ケイ素化合物などの反応助剤で予備処理してもよい。
(12)還元能を有さない液状のマグネシウム化合物(a−1)と、液状チタン化合物(a−2)とを、電子供与体(a−3)の存在下で反応させて固体状のマグネシウム・チタン複合体を析出させる方法。
(13)上記(12)で得られた反応生成物に、チタン化合物(a−2)をさらに反応させる方法。
(14)上記(11)または(12)で得られる反応生成物に、電子供与体(a−3)およびチタン化合物(a−2)をさらに反応させる方法。
(15)マグネシウム化合物(a−1)と、チタン化合物(a−2)と、電子供与体(a−3)とを粉砕して得られた固体状物を、ハロゲン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素のいずれかで処理する方法。なおこの方法においては、マグネシウム化合物(a−1)のみを、あるいはマグネシウム化合物(a−1)と電子供与体(a−3)とからなる錯化合物を、あるいはマグネシウム化合物(a−1)とチタン化合物(a−2)とを粉砕する工程を含んでもよい。また粉砕後に反応助剤で予備処理し、次いでハロゲンなどで処理してもよい。反応助剤としては、有機金属化合物あるいはハロゲン含有ケイ素化合物などが用いられる。
(16)マグネシウム化合物(a−1)を粉砕した後、チタン化合物(a−2)を接触させる方法。マグネシウム化合物(a−1)の粉砕時および/または接触時には、電子供与体(a−3)を必要に応じて反応助剤とともに用いる。
(17)上記(11)〜(16)で得られる化合物をハロゲンまたはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する方法。
(18)金属酸化物、有機マグネシウム(a−1)およびハロゲン含有化合物との接触反応物を、電子供与体(a−3)および好ましくはチタン化合物(a−2)と接触させる方法。
(19)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合物(a−1)を、チタン化合物(a−2)、電子供与体(a−3)、必要に応じてハロゲン含有炭化水素と接触させる方法。
(20)マグネシウム化合物(a−1)とアルコキシチタンとを含む炭化水素溶液と、電子供与体(a−3)および必要に応じてチタン化合物(a−2)と接触させる方法。この際ハロゲン含有ケイ素化合物などのハロゲン含有化合物を共存させることが好ましい。
(21)還元能を有さない液状のマグネシウム化合物(a−1)と、有機金属化合物とを反応させて固体状のマグネシウム・金属(アルミニウム)複合体を析出させ、次いで電子供与体(a−3)およびチタン化合物(a−2)を反応させる方法。
前記有機金属化合物触媒成分(b)としては、周期律表第I族〜第III族から選ばれる金属を含むものが好ましく、具体的には下記に示すような有機アルミニウム化合物、第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化合物、および第II族金属の有機金属化合物などをあげることができる。
式 R1 mAl(OR2npq
(式中、R1およびR2は炭素原子を通常1〜15個、好ましくは1〜4個含む炭化水素基であり、これらは互いに同一でも異なっていてもよい。Xはハロゲン原子を表し、0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で示される有機アルミニウム化合物(b−1)。
式 M1AlR1 4
(式中、M1はLi、NaまたはKであり、R1は前記と同じである。)で示される第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物(b−2)。
式 R122
(式中、R1およびR2は上記と同様であり、M2はMg、ZnまたはCdである。)で示される第II族または第III族のジアルキル化合物(b−3)。
前記有機アルミニウム化合物(b−1)としては、たとえば
1 mAl(OR23-m
(R1およびR2は前記と同様であり、mは好ましくは1.5≦m≦3の数である。)で示される化合物、
1 mAlX3 3-m
(R1は前記と同様であり、Xはハロゲンであり、mは好ましくは0<m<3である。)で示される化合物、
1AlH3-m
(R1は前記と同様であり、mは好ましくは2≦m<3である。)で示される化合物、
1 mAl(OR2nq
(R1およびR2は前記と同様であり、Xはハロゲン、0<m≦3、0≦n<3、0≦q<3であり、かつm+n+q=3である。)で示される化合物などをあげることができる。
前記有機ケイ素化合物触媒成分(c)の具体的なものとしては、下記式(2)で表される有機ケイ素化合物などがあげられる。
SiR12 n(OR33-n …(2)
(式(2)中、nは0、1または2、R1はシクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる基、R2およびR3は炭化水素基を示す。)
式(2)において、R1の具体的なものとしては、シクロペンチル基、2−メチルシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、2−エチルシクロペンチル基、3−プロピルシクロペンチル基、3−イソプロピルシクロペンチル基、3−ブチルシクロペンチル基、3−tert−ブチルシクロペンチル基、2,2−ジメチルシクロペンチル基、2,3−ジメチルシクロペンチル基、2,5−ジメチルシクロペンチル基、2,2,5−トリメチルシクロペンチル基、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンチル基、2,2,5,5−テトラメチルシクロペンチル基、1−シクロペンチルプロピル基、1−メチル−1−シクロペンチルエチル基などのシクロペンチル基またはその誘導体;シクロペンテニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、2−メチル−1−シクロペンテニル基、2−メチル−3−シクロペンテニル基、3−メチル−3−シクロペンテニル基、2−エチル−3−シクロペンテニル基、2,2−ジメチル−3−シクロペンテニル基、2,5−ジメチル−3−シクロペンテニル基、2,3,4,5−テトラメチル−3−シクロペンテニル基、2,2,5,5−テトラメチル−3−シクロペンテニル基などのシクロペンテニル基またはその誘導体;1,3−シクロペンタジエニル基、2,4−シクロペンタジエニル基、1,4−シクロペンタジエニル基、2−メチル−1,3−シクロペンタジエニル基、2−メチル−2,4−シクロペンタジエニル基、3−メチル−2,4−シクロペンタジエニル基、2−エチル−2,4−シクロペンタジエニル基、2,2−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル基、2,3−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル基、2,5−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル基、2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエニル基などのシクロペンタジエニル基またはその誘導体;さらにシクロペンチル基、シクロペンテニル基またはシクロペンタジエニル基の誘導体としてインデニル基、2−メチルインデニル基、2−エチルインデニル基、2−インデニル基、1−メチル−2−インデニル基、1,3−ジメチル−2−インデニル基、インダニル基、2−メチルインダニル基、2−インダニル基、1,3−ジメチル−2−インダニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロ−2−インデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−メチル−2−インデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2−インデニル基、フルオレニル基等があげられる。
また式(2)において、R2およびR3の炭化水素基の具体的なものとしては、たとえばアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などの炭化水素基をあげることができる。R2またはR3が2個以上存在する場合、R2同士またはR3同士は同一でも異なっていてもよく、またR2とR3とは同一でも異なっていてもよい。また式(2)において、R1とR2とはアルキレン基等で架橋されていてもよい。
式(2)で表される有機ケイ素化合物の中ではR1がシクロペンチル基であり、R2がアルキル基またはシクロペンチル基であり、R3がアルキル基、特にメチル基またはエチル基である有機ケイ素化合物が好ましい。
式(2)で表される有機ケイ素化合物の具体的なものとしては、シクロペンチルトリメトキシシラン、2−メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,5−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンテニルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、3−シクロペンテニルトリメトキシシラン、2,4−シクロペンタジエニルトリメトキシシラン、インデニルトリメトキシシラン、フルオレニルトリメトキシシランなどのトリアルコキシシラン類;ジシクロペンチルジメトキシシラン、ビス(2−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(3−tert−ブチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,3−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジシクロペンテニルジメトキシシラン、ジ(3−シクロペンテニル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチル−3−シクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ−2,4−シクロペンタジエニルジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ビス(1−メチル−1−シクロペンチルエチル)ジメトキシシラン、シクロペンチルシクロペンテニルジメトキシシラン、シクロペンチルシクロペンタジエニルジメトキシシラン、ジインデニルジメトキシシラン、ビス(1,3−ジメチル−2−インデニル)ジメトキシシラン、シクロペンタジエニルインデニルジメトキシシラン、ジフルオレニルジメトキシシラン、シクロペンチルフルオレニルジメトキシシラン、インデニルフルオレニルジメトキシシランなどのジアルコキシシラン類;トリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンテニルメトキシシラン、トリシクロペンタジエニルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルエトキシシラン、ビス(2,5−ジメチルシクロペンチル)シクロペンチルメトキシシラン、ジシクロペンチルシクロペンテニルメトキシシラン、ジシクロペンチルシクロペンタジエニルメトキシシラン、ジインデニルシクロペンチルメトキシシランなどのモノアルコキシシラン類;その他、エチレンビスシクロペンチルジメトキシシラン等をあげることができる。
上記のような固体状チタン触媒成分(a)、有機金属化合物触媒成分(b)、および有機ケイ素化合物触媒成分(c)からなる触媒を用いてプロピレンの重合を行うに際して、予め予備重合を行うこともできる。予備重合は、固体状チタン触媒成分(a)、有機金属化合物触媒成分(b)、および必要に応じて有機ケイ素化合物触媒成分(c)の存在下に、オレフィンを重合させる。
予備重合オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキサデセン、1−エイコセンなどの直鎖状のオレフィン;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ベンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、アリルナフタレン、アリルノルボルナン、スチレン、ジメチルスチレン類、ビニルナフタレン類、アリルトルエン類、アリルベンゼン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘプタン、アリルトリアルキルシラン類などの分岐構造を有するオレフィン等を用いることができる。これらは共重合させてもよい。
予備重合は、固体状チタン触媒成分(a)1g当り0.1〜1000g程度、好ましくは0.3〜500g程度の重合体が生成するように行うことが望ましい。予備重合量が多すぎると、本重合における(共)重合体の生成効率が低下することがある。予備重合では、本重合における系内の触媒濃度よりもかなり高濃度で触媒を用いることができる。
上記のような触媒を用いてプロピレンを多段重合させる際には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、いずれかの段であるいは全ての段でプロピレンと前記他のモノマーとを共重合させてもよい。
多段重合する場合、各段においてはプロピレンをホモ重合させるか、あるいはプロピレンと他のモノマーとを共重合させてポリプロピレンを製造するが、各段においては、プロピレンから導かれる構造単位を90モル%を越える量、好ましくは95〜100モル%のポリプロピレンを製造することが望ましい。各段のポリプロピレンの分子量は、たとえば重合系に供給される水素量を変えることにより調節することができる。ただし、第1段目の重合において、高分子量ポリプロピレンを得る場合は、無水素状態で重合するのが好ましい。
プロピレンを多段重合させる際には、このような多段重合によるポリプロピレン成分の重合工程に加えて、さらにプロピレンとエチレンとの共重合工程を設けてプロピレン・エチレン共重合ゴム成分を形成し、プロピレンブロック共重合体を製造することもできる。
本重合の際には、固体状チタン触媒成分(a)(または予備重合触媒)を重合容積1liter当りチタン原子に換算して約0.0001〜50ミリモル、好ましくは約0.001〜10ミリモルの量で用いることが望ましい。有機金属化合物触媒成分(b)は、重合系中のチタン原子1モルに対する金属原子量で約1〜2000モル、好ましくは約2〜500モル程度の量で用いることが望ましい。有機ケイ素化合物触媒成分(c)は、有機金属化合物触媒成分(b)の金属原子1モル当り約0.001〜50モル、好ましくは約0.01〜20モル程度の量で用いることが望ましい。
重合は、気相重合法あるいは溶液重合法、懸濁重合法などの液相重合法いずれで行ってもよく、各段を別々の方法で行ってもよい。また回分式、半連続式、連続式のいずれの方式で行ってもよく、各段を複数の重合器たとえば2〜10器の重合器に分けて行ってもよい。工業的には連続式の方法で重合するのが最も好ましく、この場合2段目以降の重合を2器以上の重合器に分けて行うのが好ましく、これによりジェルの発生を抑制することができる。
重合媒体として、不活性炭化水素類を用いてもよく、また液状のプロピレンを重合媒体としてもよい。また各段の重合条件は、重合温度が約−50〜+200℃、好ましくは約20〜100℃の範囲で、また重合圧力が常圧〜9.8MPa(常圧〜100kgf/cm2、ゲージ圧)、好ましくは約0.2〜4.9MPa(約2〜50kgf/cm2、ゲージ圧)の範囲内で適宜選択される。
本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物および第2のポリプロピレン樹脂組成物は、両者を混合して使用することができる。また本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲であれば必要に応じて他のポリマー類および/または添加剤などが配合されていてもよい。上記の他のポリマー類としては、本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物には含まれないポリプロピレン、例えばプロピレン単独重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体などがあげられる。その他にも、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリオレフィン、ゴム成分、エンジニアリングプラスチックなどがあげられる。例えば、衝撃強度を向上させるために、本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物にエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムまたは共役ジエン系ゴム等のゴム成分などを適宜量配合することもできる。このようなゴム成分の具体的なものとしては、エチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・1−ブテン共重合体ゴム、エチレン・1−オクテン共重合体ゴム、プロピレン・エチレン共重合体ゴム等のジエン成分を含まない非晶性または低結晶性のα−オレフィン共重合体;エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体ゴム;エチレン・プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・シクロオクタジエン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・メチレンノルボルネン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴム等のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム;エチレン・ブタジエン共重合体ゴムなどがあげられる。
前記添加剤としては、核剤、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物などの流れ性改良剤、ウェルド強度改良剤、天然油、合成油、ワックス、およびタルクなどの無機充填剤等をあげることができる。
本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物には、前述した予備重合体が核剤として含有されていてもよく、また公知の種々の他の核剤が配合されていてもよく、また予備重合体を含むとともに他の核剤が配合されていてもよい。核剤を含有あるいは配合することによって、結晶粒子が微細化されるとともに、結晶化速度が向上して高速成形が可能になる。たとえば、本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物が核剤を含有していると、結晶粒子の微細化が図れるとともに結晶化速度が向上し、高速成形が可能になる。前記予備重合体以外の核剤としては、従来知られている種々の核剤、例えばフォスフェート系核剤、ソルビトール系核剤、芳香族もしくは脂肪族カルボン酸の金属塩、無機化合物などが特に制限なく用いられる。
本発明の第1および第2のポリプロピレン樹脂組成物は、高溶融張力(MT)で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい成形品を、小型の成形品はもちろん大型の成形品も得ることができる。従って、本発明の第1および第2のポリプロピレン樹脂組成物は上記特性が必要とされる分野において制限なく使用することができ、ブロー成形品、真空成形品、圧空成形品、カレンダー成形品、延伸フィルム、インフレーションフィルム、押出成形品、発泡体などの原料樹脂として使用するのに適しているが、他の成形品や成形方法のための原料樹脂として使用することもできる。
本発明のブロー成形用樹脂組成物は、上記本発明の第1および/または第2のポリプロピレン樹脂組成物に、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)をはじめとするエチレン系重合体、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、スチレン系エラストマー等の他の樹脂、またはフィラーや添加剤などを配合した樹脂組成物である。このブロー成形用樹脂組成物中に占める第1および/または第2のポリプロピレン樹脂組成物の含有量は両者の合計で50〜99重量%、好ましくは50〜90重量%であるのが望ましい。本発明のブロー成形用樹脂組成物も高溶融張力(MT)で成形性に優れ、しかも剛性に優れており、ブロー成形用、特に大型ブロー成形用、例えばパリソンの重量が5kg以上の大型ブロー成形用の原料樹脂として好適に用いられる。
本発明のブロー成形品は、前記本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物、あるいはブロー成形用樹脂組成物をブロー成形してなるブロー成形品(中空成形品)である。本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物をブロー成形品の原料樹脂として使用する場合、下記《8》の特性を有するものを使用するのが特に好ましい。
《8》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)と、限界剪断速度(SRc)との関係が下記数式(I)、好ましくは(I’)を満たす
MT>−4.16×Ln(SRc)+29 …(I)
MT>−4.16×Ln(SRc)+33 …(I’)
〔数式中、MTは溶融張力(単位はg)、SRcは限界剪断速度(単位はsec-1)、Lnは自然対数を示す。〕
本発明のブロー成形品は、成形品の原料となる本発明のポリプロピレン樹脂組成物が高い溶融張力を有しているため、パリソンが大型であってもドローダウンが生じにくく、しかもパリソンの波打ちや肌荒れなども生じにくい。このため、小型のものはもちろん、外観良好な大型のブロー成形品を簡単に効率よく得ることができる。例えば、パリソンの重量が5kg以上の自動車のバンパーやスポイラーなどの大型のブロー製品も高速で効率よく成形することができる。しかも剛性に優れているので、得られたブロー成形品は変形しにくい。
本発明のブロー成形品を、前記ポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知のブロー成形装置を用いることができる。また成形条件も、公知の条件を採用することができる。
押出ブロー成形の場合は、例えば樹脂温度170〜300℃、好ましくは170〜270℃で、ダイより本発明のポリプロピレン樹脂組成物を溶融状態で押出し、チューブ状パリソンを形成し、次いで付与すべき形状の金型中にパリソンを保持した後空気を吹き込み、樹脂温度130〜300℃、好ましくは200〜270℃で金型に着装し、ブロー成形品を得る。延伸倍率は横方向に1.5〜5倍とするのが好ましい。
射出ブロー成形の場合は、例えば樹脂温度170〜300℃、好ましくは170〜270℃で本発明のポリプロピレン樹脂組成物を金型に射出してパリソンを成形し、次いで付与すべき形状の金型中にパリソンを保持した後空気を吹き込み、樹脂温度120〜300℃、好ましくは140〜270℃で金型に着装し、ブロー成形品を得る。延伸倍率は縦方向に1.1〜1.8倍、横方向に1.3〜2.5倍とするのが好ましい。
延伸ブロー成形の場合は、例えば樹脂温度170〜300℃、好ましくは170〜280℃で本発明のポリプロピレン樹脂組成物を金型に射出してパリソンを成形し、これを所定の条件で予備ブローした後、樹脂温度80〜200℃、好ましくは100〜180℃の条件で延伸ブローしてブロー成形品を得る。延伸倍率は縦方向に1.2〜4.5倍、横方向に1.2〜8倍とするのが好ましい。
本発明のブロー成形品の具体的なものとしては、自動車用バンパー、自動車用スポイラー、サイドモール、フロンドグリルガード、バンパーガードなどの自動車外装材;サンバイザー、ラジエタータンク、ウォッシャータンク、ダクト、ディストリビューター、エバポレーターケース、コンソールボックス、インジケーターパネル、ドアトリムなどの自動車内装材;灯油タンク、食品用容器、シャンプー容器、化粧品用容器、洗剤用容器、薬品用容器、トナー容器などの容器類;その他玩具、コンテナ等があげられる。これらの中では、パリソンの重量が5kg以上の大型ブロー成形品、特に自動車用バンパー、自動車用スポイラーなどの自動車外装材が好ましい。
本発明の真空または圧空成形品は、本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物からなるシートまたはフィルムを、真空成形または圧空成形してなる真空または圧空成形品である。成形品の原料となるポリプロピレン樹脂組成物は高い溶融張力を有しているため、真空または圧空成形する際、シートまたはフィルムは充分に金型形状に沿って変形する。したがって本発明の真空または圧空成形品は、製品の大型化および高速成形が可能であり、また深絞り化が可能になるほか、強度および外観にも優れている。
本発明の真空または圧空成形品を、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知の真空成形装置または圧空成形装置を用いることができる。また成形条件も、公知の条件を採用することができる。例えば、本発明のポリプロピレン樹脂組成物からなるシート状成形物を180〜300℃、好ましくは180〜270℃、さらに好ましくは180〜250℃の温度で、付与する形状の金型上に保持し、金型内部を真空にするか、または金型へ圧縮気体を注入することにより、真空または圧空成形品を得ることができる。
本発明の真空または圧空成形品の具体的なものとしては、自動車ルーフライナーなどの自動車内装材、冷蔵庫内装材、洗濯機内外装材、ゼリー容器、使い捨て弁当箱、トレー、食品用トレー、食品用発泡トレー、豆腐パック、カップ、袋、電子レンジ耐熱容器、機械保護ケース、商品梱包用ケース等があげられる。
本発明のカレンダー成形品は、前記本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物をカレンダー成形してなるカレンダー成形品である。成形品の原料となる本発明のポリプロピレン樹脂組成物は高い溶融張力を有しているため、厚みむらが小さく、しかも強度および光沢に優れたシートまたはフィルムを容易に高速成形することができる。
本発明のカレンダー成形品を、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知のカレンダー装置を用いることができる。また成形条件も、公知の条件を採用することができる。例えば、直列型、L型、逆L型またはZ型等のカレンダー成形装置を用いて、樹脂温度180〜300℃、好ましくは180〜270℃、加熱ロール温度170〜300℃、好ましくは170〜270℃の成形条件でカレンダー成形することができる。また、成形する際、ロールに紙や布を送り、人工レザー、防水布または各種ラミネート製品を製造することもできる。
本発明のカレンダー成形品の具体的なものとしては、各種カード原反、日曜雑貨品の原反などがあげられる。
本発明の押出成形品は、前記本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物を押出成形してなる押出成形品である。成形品の原料となる本発明のポリプロピレン樹脂組成物は高い溶融張力を有しているため、押出成形時に高速で成形することができ、かつ大型で高強度の製品を得ることができる。本発明の押出成形品が押出シートの場合、その厚さは、通常0.3〜5mm、好ましくは0.5〜3mmである。
本発明の押出成形品を、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知の押出装置を用いることができる。たとえば、押出シートは、単軸スクリュー押出機、混練押出機、ラム押出機またはギヤ押出機などが用いられる。また押出機に環状ダイスまたはTダイなどを取り付けてもよい。また成形条件も公知の条件を採用することができるが、下記のような条件で製造することが好ましい。例えば、Tダイを設置した押出機を用いて、樹脂温度180〜300℃、好ましくは180〜270℃で、Tダイ温度180〜300℃、好ましくは180〜290℃でシートを押出成形するのが好ましい。成形品の冷却には水が用いられる他、エアナイフや冷却ロールを用いることもできる。また成形する際、ロール上に紙や布等を送り、人工レザー、防水布または各種ラミネート製品を製造することもできる。
本発明の押出成形品の具体的なものとしては、雨どい、カーテンレール、窓枠、棚、ドア、その他建材、配線ダクト、ローラデンシャッタ、シャッタなどの異形押出品;その他チューブ、パイプ、電線(被覆)、フィルム、シート、板、繊維、テープなどがあげられる。
本発明の延伸フィルムは、前記本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物からなるシートまたはフィルムを延伸してなる一軸または二軸延伸フィルムである。成形品の原料となる本発明のポリプロピレン樹脂組成物は高い溶融張力を有しているため、得られる延伸フィルムは厚薄精度に優れ、しかも延伸中にフィルムが切れることもなく安定してかつ高速で成形することができる。本発明の延伸フィルムは、その厚さが通常5〜200μm、好ましくは10〜120μmである。本発明の延伸フィルムの延伸倍率は、二軸延伸フィルムの場合には、通常9〜100倍、好ましくは40〜70倍、一軸延伸フィルムの場合には、通常2〜10倍、好ましくは2〜6倍である。
本発明の延伸フィルムを、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知の延伸装置を用いることができる。たとえば、テンター(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸装置または一軸延伸装置などがあげられる。また成形条件も、公知の条件を採用することができる。例えば、本発明のポリプロピレン樹脂組成物を200〜280℃、好ましくは240〜270℃で溶融押し出しし、縦方向に2〜10倍、好ましくは2〜6倍に延伸することにより一軸延伸フィルムを製造することができる。さらに別の方法として、本発明のポリプロピレン樹脂組成物を200〜280℃、好ましくは240〜270℃で溶融押し出しし、120〜200℃、好ましくは130〜180℃の雰囲気で、縦方向に3〜10倍、横方向に3〜10倍に延伸することにより二軸延伸フィルムを製造することができる。
本発明の延伸フィルムの具体的なものとしては、菓子、野菜包装などの食品包装用フィルム;カップ麺などのシュリンクフィルム;Yシャツ、Tシャツ、パンティーストッキングなどの繊維包装用フィルム;クリヤーファイル、クリヤーシートなどの文具用フィルム;その他コンデンサーフィルム、たばこ包装用フィルム、軽包装用フィルム、装飾用テープ、梱包用テープなどがあげられる。
本発明のインフレーションフィルムは、前記本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物をインフレーション成形してなるインフレーションフィルムである。成形品の原料となる本発明のポリプロピレン樹脂組成物は高い溶融張力を有しているため、成形時にバブルは安定している。したがって本発明のインフレーションフィルムは、高圧法低密度ポリエチレンを配合した場合のような強度および透明性の低下が少なく、剛性および透明性に優れ、しかも高速成形することができる。
本発明のインフレーションフィルムを、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知のインフレーション装置を用いることができる。また成形条件も、公知の条件を採用することができる。例えば、樹脂温度が180℃〜240℃、冷却空気が1段もしくは2段、温度が10〜40℃、引取速度が5〜200m/分、膨比が1.1〜5倍の条件を採用することができる。このようなインフレーションフィルムは、その厚さが10μm〜1mm、好ましくは15μm〜0.5mm程度の範囲内にある。
本発明のインフレーションフィルムの具体的なものとしては、菓子、野菜包装などの食品包装用フィルム;Yシャツ、Tシャツ、パンティーストッキングなどの繊維包装用フィルム;クリヤーファイル、クリヤーシートなどの文具用フィルム;クリーニング袋、ファッションバッグ用フィルム、農業用フィルム、カップなどがあげられる。
本発明の発泡体は、前記本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物を発泡させることにより得られる発泡体である。発泡方法は特に限定されず、常圧発泡法、押出発泡法、加圧発泡法、射出発泡法、ビーズ発泡法など、公知の発泡方法を採用することができる。発泡体の原料となる前記本発明のポリプロピレン樹脂組成物は溶融張力が高いため、高発泡率で発泡させることがき、しかも均一に発泡させて、大型の発泡体を得ることができる。本発明の発泡体は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物、発泡剤、ならびに必要に応じて発泡核剤、有機過酸化物および架橋助剤などを含んでなる発泡体成形用組成物を、加熱することによって製造することができる。
発泡剤は、常温で液体または固体であって、加熱により気体を発生する化学物質などが使用できる。具体的には、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3−ジスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジノトリアジン、ビウレア、炭酸亜鉛などが用いられる。これらの中では、ガス発生量が多く、ガス発生終了温度がポリプロピレン樹脂組成物の熱劣化開始温度よりも充分低い化合物、例えばアゾジカルボンアミド、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トリヒドラジノトリアジンなどが好ましい。このような発泡剤は、ポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは2〜5重量部の量で存在することが望ましい。
上記以外の発泡剤を使用することもでき、たとえば炭酸ガス、窒素ガス、アルゴン、ヘリウム、プロパン、ブタン、クロロフルオロカーボン(フロン)、メタン、エタン、酸素、空気などの常温常圧で気体のガス類;n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、1−ブタノール、3−ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテルなどの低沸点揮発性発泡剤(低沸点有機溶剤)等があげられる。これらの中では、炭酸ガス、窒素ガスが好ましい。
前記発泡核剤は、発泡体の気泡径や数をコントロールするために用いられる。発泡核剤の具体的なものとしては、タルク、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウムなどがあげられる。
前記有機過酸化物は、発泡体を架橋させるために用いられる。この有機過酸化物としては、有機ペルオキシド、有機ペルオキシエステルが主として用いられ、具体的には下記のような化合物が用いられる。
3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、コハク酸ペルオキシド、アセチルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソブチレート、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルペルオキシマレイン酸、tert−ブチルペルオキシラウレート、tert−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノエート、シクロヘキサノンペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペルオキシアセテート、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ジ−tert−ブチルペルオキシイソフタレート、メチルエチルケトンペルオキシド、α,α′−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、パラメンタンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロキシペルオキシドなど。
これらの中では、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルペルオキシマレイン酸、tert−ブチルペルオキシラウレート、tert−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノエート、シクロヘキサノンペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペルオキシアセテート、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ジ−tert−ブチルペルオキシイソフタレート、メチルエチルケトンペルオキシド、α,α′−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、パラメンタンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロキシペルオキシドが好ましい。有機過酸化物は、ポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の量で用いるのが望ましい。
前記架橋助剤は、有機過酸化物によってポリプロピレンの水素が引き抜かれ、これによって生じるポリマーラジカルが、開裂反応を起こすよりも速く架橋助剤と反応させることによって、ポリマーラジカルを安定化させると同時に、架橋効率を高める働きをするものである。このような働きをする架橋助剤としては、通常二重結合を1個または2個以上有する不飽和化合物、オキシム化合物、ニトロソ化合物またはマレイミド化合物などの1種または2種以上の混合物が用いられる。
このような架橋助剤としては、具体的にはジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなどのジビニル系化合物;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性のメタクリル酸またはアクリル酸エステル;トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートなどのシアヌル酸またはイソシアヌル酸エステル;キノンジオキシム、ベンゾキノンジオキシムなどのオキシム化合物;パラニトロソフェノールなどのニトロソ化合物;N,N−メタフェニレンビスマレイミドなどのマレイミド化合物等があげられる。これらの中では1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートが好ましい。
本発明の発泡体の形状はどのような形状であってもよく、例えばブロック状、シート状、モノフィラメント状などがあげられる。本発明の発泡体を、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から製造するには、公知の発泡成形装置を用いることができる。また成形条件も、公知の条件を採用することができる。
例えば、本発明のポリプロピレン樹脂組成物、常温で液体または固体であって加熱により気体を発生する発泡剤、有機過酸化物、架橋助剤および必要に応じて耐熱安定剤などをヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダーまたはタンブラブレンダー等で混合し、得られた組成物を押出機、好ましくはベント付押出機を用いて、高温加熱部より後に設置したベントから不要の揮発性物質を吸収しながら、有機過酸化物は分解するが発泡剤は分解しない温度の範囲で混練し、押出機に取り付けたTダイまたは円環状ダイを通して実質的に未分解の発泡剤を含む架橋改質済みの発泡性シートを得る。その後は、公知の発泡方法、例えば加圧下に発泡剤を加圧分解させるプレス発泡法、常圧下に発泡剤を加熱分解させる溶融塩浴加熱発泡法、熱風オーブン法加熱発泡法、輻射熱線加熱発泡法、高周波加熱発泡法、あるいはこれらの2種以上の方法を組み合せた方法などにより発泡させて発泡体を製造することができる。
さらに発泡体の別の製造方法として、本発明のポリプロピレン樹脂組成物、常温で液体または固体であって加熱により気体を発生する発泡剤、および必要に応じて耐熱安定剤などをヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダーまたはタンブラブレンダー等で混合し、得られた組成物を押出機を用いて、発泡剤が分解する温度の範囲で混練し、押出機に取り付けたTダイまたは円環状ダイを通して実質的に発泡したシートを製造することができる。
さらに発泡体の別の製造方法として、本発明のポリプロピレン樹脂組成物、発泡核剤、および必要に応じて耐熱安定剤などをヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダーまたはタンブラブレンダー等で混合し、得られた組成物を、押出機シリンダーの途中に設けられている発泡剤注入ノズルから常温常圧で気体のガス類または低沸点揮発性発泡剤(低沸点有機溶剤)を連続的に供給しながら混練し、押出機に取り付けたTダイまたは円環状ダイを通して実質的に発泡したシートを製造することもできる。
上記のような、常温常圧で気体のガス類または低沸点樟発性発泡剤を使用する発泡体の製造方法によれば、樹脂原料として本発明のポリプロピレン樹脂組成物を使用しているので、高発泡倍率、例えば発泡倍率が2倍以上で、かつ平均発泡セル径が100μm程度の微細な発泡セルを有する発泡シートを得ることができる。樹脂原料として本発明のポリプロピレン樹脂組成物以外の従来のポリプロピレンまたはポリプロピレン樹脂組成物を用いた場合、高発泡倍率の発泡シートを得るのは難しく、例えば発泡倍率が2倍で、かつ平均発泡セル径が100μm程度の微細な発泡セルを有する発泡シートを得るのは難しい。
またさらに発泡体の別の製造方法として、本発明のポリプロピレン樹脂組成物、および必要に応じて耐熱安定剤などをヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダーまたはタンブラブレンダー等で混合し、得られた組成物を押出機を用いて混練してペレットを得る。次に、このペレットおよび低沸点揮発性発泡剤(低沸点有機溶剤)を高温および高圧タンク内で処理し、含浸ビーズを得る。得られた含浸ビーズを水蒸気で加熱し、予備的に発泡させて発泡セルの粒径を整え、さらにこのビーズの内圧を常圧に戻すために熟成工程に移し、空気と十分に接触させる。さらにこの熟成させたビーズを型内で水蒸気などにより加熱して発泡体を製造することもできる。
本発明の発泡体の具体的なものとしては、ファイルケースなどの文具用品、自動車用ルーフライナーなどの自動車内装材、トレー、食品トレー、めん類容器、弁当箱、ファーストフード容器、レトルト容器、冷凍食品容器、惣菜容器、電子レンジ耐熱容器、カップ、合成木材、各種発泡体の原反、各種緩衝材、各種保温材、各種防音材、各種防振材等があげられる。
本発明の第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物を用いて成形品、例えばブロー成形品、真空または圧空成形品、カレンダー成形品、押出成形品、延伸フィルム、インフレーションフィルム、発泡体などを成形する場合、原料となるポリプロピレン樹脂組成物は、フェノール系安定剤、有機ホスファイト系安定剤、チオエーテル系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤または高級脂肪酸金属塩の少なくとも1種以上を含んでいることが好ましい。このような添加剤は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、それぞれ0.005〜5重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部の量で用いることが望ましい。
以上の通り、本発明の第1のポリプロピレン樹脂組成物は、特定の物性を有しているので、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい成形品を、大型のものでも効率よくかつ高速に成形することができる。
本発明の第2のポリプロピレン樹脂組成物は、特定の物性を有しているので、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい成形品を、大型のものでも効率よくかつ高速に成形することができる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法は、第1段目の重合において極限粘度〔η〕が8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンを特定の割合で製造し、第2段目以降の重合において極限粘度〔η〕が8dl/g未満のポリプロピレンが生成するようにプロピレンの重合を行い、かつ最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10minとなるようにプロピレンの重合を行うので、上記ポリプロピレン樹脂組成物を簡単に効率よく、しかも低コストで製造することができる。
本発明のブロー成形用樹脂組成物は、上記第1または第2のポリプロピレン樹脂組成物を含んでいるので、外観が良好で変形しにくいブロー成形品を、大型のものでも効率よくかつ高速に成形することができる。
本発明のブロー成形品は、上記組成物をブロー成形してなるブロー成形品であるので、パリソンのドローダウンが生じにくく、このため効率よくかつ高速に成形することができ、しかも外観が良好で、かつ変形しにくい。
本発明の真空または圧空成形品は、上記ポリプロピレン樹脂組成物を真空または圧空成形してなる真空または圧空成形品であるので、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも深絞り化が可能であり、かつ外観および剛性に優れている。
本発明のカレンダー成形品は、上記ポリプロピレン樹脂組成物をカレンダー成形してなるカレンダー成形品であるので、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも厚みむらが小さく、かつ光沢、外観および剛性に優れている。
本発明の押出成形品は、上記ポリプロピレン樹脂組成物を押出成形してなる押出成形品であるので、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも外観および剛性に優れている。
本発明の延伸フィルムは、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなるシートまたはフィルムを延伸してなる延伸フィルムであるので、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも延伸中にフィルムが切れることがなく安定して成形することができ、かつ厚薄精度に優れている。
本発明のインフレーションフィルムは、上記ポリプロピレン樹脂組成物をインフレーションフィルム成形してなるインフレーションフィルムであるので、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも成形時にバブルは安定しており、このため外観に優れ、かつ剛性および透明性にも優れている。
本発明の発泡体は、上記ポリプロピレン樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であるので、製品の大型化および高速成形が可能であり、しかも高発泡率で、かつ発泡セルが均一で微細な発泡体である。
発明を実施するための最良の形態
次に本発明の実施例について説明する。
《固体状チタン触媒成分の製造》
製造例1
固体状チタン触媒成分−1
直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4literの粉砕用ポットを4個装備した振動ミルを用意した。各ポットに、窒素雰囲気中で無水塩化マグネシウム300g、フタル酸ジイソブチル115ml、および四塩化チタン60mlを加え、40時間粉砕した。この共粉砕物5gを200mlのフラスコに入れ、トルエン100mlを加えた後、114℃で30分間攪拌処理した。次いで、静置した後、上澄み液を除去した。次いでn−ヘプタン100mlで、20℃で固形分を洗浄した。洗浄は3回行った。次いで、固形分を100mlのn−ヘプタンに分散し、固体状チタン触媒成分−1のスラリーを得た。得られた固体状チタン触媒成分−1はチタンを2.0重量%含有し、フタル酸ジイソブチルを18重量%含有していた。
製造例2
固体状チタン触媒成分−2
無水塩化マグネシウム4.8kg、デカン25.0literおよび2−エチルヘキシルアルコール23.4literを200literのオートクレーブに装入し、130℃で2時間加熱反応を行い、均一溶液とした。その後、この溶液中に無水フタル酸11.1kgを添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合を行って無水フタル酸を溶解させ、均一溶液とした。このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン200liter中に1時間かけて全量滴下した。滴下終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところで、ジイソブチルフタレート2.7literを添加し、それから2時間同温度を攪拌下に保持した。2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、110℃のヘキサンにて洗浄した。洗浄は、洗液中の遊離のチタン化合物濃度が0.1ミリモル/liter以下になるまで充分行った。以上の方法により、固体状チタン触媒成分−2を得た。
製造例3
内容積200literのオートクレーブに、製造例1で得られた固体状チタン触媒成分−1を250g、トリエチルアルミニウム(以下、TEAと略記する場合がある)を32.1g、およびヘプタンを125liter装入した。次いで内温を10℃に保ちながらプロピレンを1250g装入し、30分間撹拌した後、四塩化チタン18gを装入して予備重合触媒成分−3のスラリーを得た。
製造例4
ヘキサン18liter中にトリエチルアルミニウム2700ミリモル、ジフェニルジメトキシシラン(以下、DPDMCと略記する場合がある)540ミリモル、および製造例2で得られた固体状チタン触媒成分−2をチタン原子換算で270ミリモル、25℃で添加した。その後、プロピレン920N literを1.5時間かけて添加し、予備重合触媒成分−4のスラリーを得た。
実施例1−1
内容積3000literの重合器に窒素雰囲気下で、ヘプタンを1180liter、希釈したトリエチルアルミニウムを137g、ジシクロペンチルジメトキシシラン(以下、DCPMSと略記する場合がある)を279g、および製造例1で得られた固体状チタン触媒成分−1を72g装入した。重合器内の窒素を真空ポンプで除去した後、プロピレンを装入し、その後昇温を開始した。温度60℃で重合器内の圧力を0.64MPa(6.5kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に装入し、実質的に水素の存在しない条件下で、2.2時間重合を継続した(第1段目の重合終了)。第1段目の重合終了後、重合器内スラリーの一部をサンプリングして分析したところ、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕は8.7dl/gであった。
次に温度70℃とし、内圧を0.12MPa(1.2:kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を5.1vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に装入し、4.0時間重合を継続した(第2段目の重合終了)。重合終了後、メタノールを144.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により精製乾燥して690kgのパウダー状のポリプロピレン樹脂組成物を得た。このようにして最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレートは0.5g/10minであった。なお物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は30重量%であった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−1の各種物性を測定した。反応条件を表1、結果を表8に示す。
実施例1−2
内容積600literのオートクレーブ中にプロピレンを200liter装入し、60℃に昇温した。その後、トリエチルアルミニウムを0.3ミリモル、DCPMSを0.13ミリモル、および製造例2で得られた固体状チタン触媒成分−2をチタン原子換算で0.6ミリモル装入した。温度を70℃に昇温した後、20分間保持して重合を行った(第1段目の重合終了)。
次に、水素分圧0.05MPa(0.5kgf/cm2、ゲージ圧)で70℃に昇温した後、35分間保持して重合を行った。次いでベントバルブを開け、未反応のプロピレンを積算流量計を経由させてパージした(第2段目の重合終了)。なお第1段目の重合で得られたポリプロピレンの極限粘度〔η〕を、第1段目の重合終了後にポリプロピレンの一部をサンプリングして測定した結果、11dl/gであった。また最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で得られたポリプロピレンの割合は32重量%であった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−2の各種物性を測定した。反応条件を表3、結果を表8に示す。
実施例1−3
第2段目の重合器の内圧を0.098MPa(1.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を14vol%に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−3を得た。反応条件を表1、結果を表8に示す。
実施例1−4
内容積500literの重合器−1にヘプタンを87liter/時間、触媒として製造例3で得られた予備重合触媒成分−3を9.6g/時間、トリエチルアルミニウムを18.2g/時間、およびDCPMSを37.2g/時間の割合で連続的に供給し、温度60℃で実質的に水素の存在しない条件下で、重合器−1の内圧を0.69MPa(7.0kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に装入した(第1段目の重合)。重合器−1のスラリーをサンプリングし、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕を測定したところ9.1dl/gであった。
得られたスラリーを内容積500literの重合器−2へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−2にはヘプタンを32liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−2の内圧を0.69MPa(7.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した(第2段目の重合)。
重合器−2を出たスラリーから未反応のモノマーを除去した後、通常の方法でヘプタンを遠心分離し、80℃、9300Pa(70mmHg、ゲージ圧)で10時間乾燥して製品とした。この製品パウダーは80kg/時間の割合で得られた。この製品のメルトフローレートは0.5g/10minであった。また物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は30重量%であった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−4の各種物性を測定した。反応条件を表4、結果を表8に示す。
実施例1−5
重合器−1に装入する予備重合触媒成分−3を7.4g/時間、トリエチルアルミニウムを13.5g/時間、DCPMSを28.7g/時間の割合に変更し、さらに重合器−2へ装入するヘプタンを40liter/時間、内圧を0.59MPa(6.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を23vol%に変更した以外は実施例1−4と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−5を得た。反応条件を表4、結果を表8に示す。
実施例1−6
第1段目の重合では1器の重合器、第2段目の重合では2器の重合器を用いて連続2段法で実施した。すなわち、内容積500literの重合器−1にヘプタンを151liter/時間、触媒として製造例3で得られた予備重合触媒成分−3を8.9g/時間、トリエチルアルミニウムを16.9g/時間、およびDCPMSを34.5g/時間の割合で連続的に供給し、温度55℃で、実質的に水素の存在しない条件下で、重合器−1の内圧を0.78MPa(8.0kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に装入した(第1段目の重合)。重合器−1のスラリーをサンプリングし、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕を測定したところ9.2dl/gであった。
第2段目の重合は2器の重合器を用いて連続法で実施した。すなわち、第1段目の重合を行った重合器−1のスラリーをまず内容積500literの重合器−2へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−2にはヘプタンを14.7liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−2の内圧を0.78MPa(8.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。次に重合器−2のスラリーを内容積300literの重合器−3へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−3にはヘプタンを16.4liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−3の内圧を0.74MPa(7.5kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。
重合器−3を出たスラリーから未反応のモノマーを除去した後、通常の方法でヘプタンを遠心分離し、80℃、9300Pa(70mmHg、ゲージ圧)で10時間乾燥して製品とした。この製品パウダーは80kg/時間の割合で得られた。この製品のメルトフローレートは0.4g/10minであった。また物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は33重量%であった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−6の各種物性を測定した。反応条件を表4、結果を表9に示す。
実施例1−7
第1段目の重合では1器の重合器、第2段目の重合では4器の重合器を用いて連続2段法で実施した。すなわち、内容積500literの重合器−1にヘプタンを53liter/時間、触媒として製造例3で得られた予備重合触媒成分−3を8.0g/時間、トリエチルアルミニウムを15.2g/時間、およびDCPMSを31g/時間の割合で連続的に供給し、温度60℃で実質的に水素の存在しない条件下で、重合器−1の内圧を0.76MPa(7.8kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に装入した(第1段目の重合)。重合器−1のスラリーをサンプリングし、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕を測定したところ9.5dl/gであった。
第2段目の重合は4器の重合器を用いて連続法で実施した。すなわち、第1段目の重合を行った重合器−1のスラリーをまず内容積500literの重合器−2へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−2にはヘプタンを56liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−2の内圧を0.21MPa(2.1kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。次に重合器−2のスラリーを内容積500literの重合器−3へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−3にはヘプタンを24liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−3の内圧を0.15MPa(1.5kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。次に重合器−3のスラリーを内容積500literの重合器−4へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−4にはヘプタンを17liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−4の内圧を0.098MPa(1.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。次に重合器−4のスラリーを内容積300literの重合器−5へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−5にはヘプタンを10liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−5の内圧を0.020MPa(0.20kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。
重合器−5を出たスラリーから未反応のモノマーを除去した後、通常の方法でヘプタンを遠心分離し、80℃、9300Pa(70mmHg、ゲージ圧)で10時間乾燥して製品とした。この製品パウダーは78kg/時間の割合で得られた。この製品のメルトフローレートは0.5g/10minであった。また物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は32重量%であった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−7の各種物性を測定した。反応条件を表4、結果を表9に示す。
実施例1−8
重合器−1へ装入する予備重合触媒成分−3を5.4g/時間、トリエチルアルミニウムを10.3g/時間、DCPMSを20.9g/時間の割合に変更し、重合器−2へ装入するヘプタンを70liter/時間、内圧を0.61MPa(6.2kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を30vol%、重合器−3へ装入するヘプタンを10liter/時間、内圧を0.47MPa(4.8kgf/cm2、ゲージ圧)、重合器−4へ装入するヘプタンを15liter/時間、内圧を0.52MPa(5.3kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を30vol%、重合器−5へ装入するヘプタンを10liter/時間、内圧を0.32MPa(3.3kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を30vol%に変更した以外は実施例1−7と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−8を得た。反応条件を表5、結果を表9に示す。
実施例1−9
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を3.0時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.20MPa(2.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を25vol%に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−9を得た。反応条件を表1、結果を表9に示す。
実施例1−10
第1段目の重合温度を70℃、重合時間を25分間に変更し、さらに第2段目の重合温度を70℃、重合時間を35分間、水素分圧を0.07MPa(0.7kgf/cm2、ゲージ圧)に変更した以外は実施例1−2と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−10を得た。反応条件を表3に、結果を表9に示す。
実施例1−11
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を1.5時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.18MPa(1.8kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を0.7vol%、重合時間を5.0時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−11を得た。反応条件を表1、結果を表10に示す。
実施例1−12
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を1.5時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.13MPa(1.3kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を19vol%、重合時間を5.0時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−12を得た。
反応条件を表1、結果を表10に示す。
実施例1−13
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を1.8時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.26MPa(2.7kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を29vol%、重合時間を3.8時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−13を得た。反応条件を表1、結果を表10に示す。
実施例1−14
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を2.0時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.24MPa(2.4kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を0.2vol%、重合時間を5.0時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−14を得た。反応条件を表2、結果を表10に示す。
実施例1−15
第1段目の重合温度を40℃、重合時間を30分間、第2段目の重合温度を40℃、重合時間を45分間に変更した以外は実施例1−2と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−15を得た。反応条件を表3、結果を表10に示す。
実施例1−16
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を3.5時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.24MPa(2.4kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を27vol%、重合時間を3.7時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−16を得た。反応条件を表2、結果を表10に示す。
比較例1−1
内容積3000literの重合器に窒素雰囲気下で、ヘプタンを1180liter、希釈したトリエチルアルミニウムを125g、DCPMSを217g、および製造例1で得られた固体状チタン触媒成分−1を55g装入した。重合器内の窒素を真空ポンプで除去した後、プロピレンを装入し、その後昇温を開始した。温度70℃で重合器内の圧力を0.74MPa(7.5kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を0.3vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に装入し、6.0時間重合を継続した。重合終了後、メタノールを144.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により精製乾燥して700kgのパウダー状のポリプロピレンを得た。このようにして最終的に得られたポリプロピレンX−17のメルトフローレートは0.5g/10minであった。反応条件を表6、結果を表11に示す。
比較例1−2
重合器内の圧力を0.88MPa(9.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を0.1vol%、重合時間を7.0時間に変更した以外は比較例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレンX−18を得た。反応条件を表6、結果を表11に示す。
比較例1−3
重合器内の圧力を0.59MPa(6.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を2vol%、重合時間を5.0時間に変更した以外は比較例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレンX−19を得た。反応条件を表6、結果を表11に示す。
比較例1−4
第1段目の重合器内の圧力を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を2.0時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.27MPa(2.8kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を32vol%、重合時間を3.7時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−20を得た。反応条件を表2、結果を表11に示す。
比較例1−5
重合器−2の内圧を0.59MPa(6.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を29vol%に変更した以外は、実施例1−4と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−21を得た。反応条件を表5、結果を表11に示す。
比較例1−6
第1段目の重合器の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、重合時間を2.0時間に変更し、さらに第2段目の重合器の内圧を0.25MPa(2.6kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を27vol%、重合時間を3.9時間に変更した以外は実施例1−1と同様に重合を行い、ポリプロピレン樹脂組成物X−22を得た。反応条件を表2、結果を表12に示す。
比較例1−7
内容積3000literの重合器に窒素雰囲気下で、ヘプタンを1180liter、希釈したトリエチルアルミニウムを164g、DCPMSを284g、および製造例1で得られた固体状チタン触媒成分−1を72g装入した。重合器内の窒素を真空ポンプで除去した後、プロピレンを装入し、その後昇温を開始した。温度60℃で重合器内の圧力を0.32MPa(3.3kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を0.03vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に装入し、3.0時間重合を継続した。第1段目の重合終了後、重合器内スラリーの一部をサンプリングして分析したところ、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕は3.9dl/gであった(第1段目の重合終了)。
次に温度70℃とし、内圧を0.16MPa(1.6kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に装入し、4.4時間重合を継続した(第2段目の重合終了)。重合終了後、メタノールを144.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により精製乾燥して680kgのパウダー状のポリプロピレン樹脂組成物を得た。このようにして最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレートは0.5g/10minであった。なお物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は50重量%であつた。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−23の各種物性を測定した。反応条件を表2、結果を表12に示す。
比較例1−8
内容積3000literの重合器に窒素雰囲気下で、ヘプタンを1180liter、希釈したトリエチルアルミニウムを164g、DCPMSを284g、製造例1で得られた固体状チタン触媒成分−1を144g装入した。重合器内の窒素を真空ポンプで除去した後、プロピレンを装入し、その後昇温を開始した。温度60℃で重合器内の圧力を0.78MPa(8.0kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に装入し、2.5時間重合を継続した。重合終了後、メタノールを144.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により精製乾燥して670kgのパウダー状のポリプロピレンX−24を得た。反応条件を表6、結果を表12に示す。
比較例1−9
内容積3000literの重合器に窒素雰囲気下で、ヘプタンを1180liter、希釈したトリエチルアルミニウムを164g、DCPMSを284g、および製造例1で得られた固体状チタン触媒成分−1を138g装入した。重合器内の窒素を真空ポンプで除去した後、プロピレンを装入し、その後昇温を開始した。温度70℃で重合器内の圧力を0.88MPa(9.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を6vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に装入し、6.0時間重合を継続した。重合終了後、メタノールを144.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により精製乾燥して690kgのパウダー状のポリプロピレンX−25を得た。反応条件を表6、結果を表12に示す。
比較例1−10
第1段目の重合において、低分子量ポリプロピレンの重合を2器の重合器を用いて実施した。すなわち、内容積300literの重合器−1にヘプタンを74liter/時間、触媒として製造例3で得られた予備重合触媒成分−3を10.4g/時間、トリエチルアルミニウムを19.8g/時間、およびDCPMSを40.3g/時間の割合で連続的に供給し、温度70℃で重合器の内圧を0.59MPa(6.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を2.0vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。次に重合器−1のスラリーを内容積500literの重合器−2へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−2にはヘプタンを71liter/時間の割合で装入し、温度70℃で重合器−2の内圧を0.49MPa(5.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を2.0vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に供給した。重合器−1および重合器−2のスラリーをサンプリングし、ポリマーの極限粘度〔η〕を測定したところ、それぞれ1.9dl/gであった。
次に重合器−2のスラリーを内容積70literの脱水素槽へ連続的に送り、未反応のプロピレンおよび水素を連続的にパージした。次いで脱水素槽のスラリーを内容積500literの重合器−3へ連続的に送り、第2段目の高分子量ポリプロピレンの重合を行った。重合器−3にはヘプタンを10liter/時間の割合で装入し、温度60℃で重合器の内圧を0.78MPa(8.0kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に供給した。
重合器−3を出たスラリーから未反応のモノマーを除去した後、通常の方法でヘプタンを遠心分離し、80℃、9300Pa(70mmHg、ゲージ圧)で10時間乾燥して製品とした。この製品パウダーは81kg/時間の割合で得られた。この製品のメルトフローレートは0.5g/10minであった。また物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第2段目の重合器−3で生成したポリプロピレンの割合は30重量%であり、その極限粘度〔η〕は7.2dl/gであった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−26の各種物性を測定した。反応条件を表5、結果を表12に示す。
比較例1−11
比較例1−8で得られたポリプロピレンX−24を30重量部、および比較例1−9で得られたポリプロピレンX−25を70重量部、所定の安定剤とともに混合し、単軸押出機((株)石中鉄工所製)にて240℃で溶融混練し、ポリプロピレン樹脂組成物X−27を得た。結果を表13に示す。
比較例1−12
内容積3000literの重合器に窒素雰囲気下で、ヘプタンを1180liter希釈したジエチルアルミニウムクロリドを148g、および日本ソルベイ(株)製の三塩化チタン触媒を118g装入した。重合器内の窒素を真空ポンプで除去した後、プロピレンを装入し、その後昇温を開始した。温度60℃で重合器内の圧力を0.78MPa(8.0kgf/cm2、ゲージ圧)、気相部の水素濃度を12vol%に保つようにプロピレンおよび水素を連続的に装入し、3.0時間重合を継続した。重合器内スラリーの一部をサンプリングして分析したところ、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕は1.1dl/gであった(第1段目の重合終了)。
次に重合器内の未反応プロピレンおよび水素を一旦パージした。その後、温度50℃とし、内圧を0.69MPa(7.0kgf/cm2、ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に装入し、4.0時間重合を継続した(第2段目の重合終了)。重合終了後、メタノールを144.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により精製乾燥して120kgのパウダー状のポリプロピレン樹脂組成物を得た。得られたポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレートは0.4g/10minであった。なお物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第2段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は40重量%であり、その極限粘度〔η〕は10.0dl/gであった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−28の各種物性を測定した。反応条件を表2、結果を表13に示す。
比較例1−13
内容積250literの重合器−1に製造例4で得られた予備重合触媒成分−4をヘキサンスラリーとしてチタン原子換算で0.56ミリモル/時間、トリエチルアルミニウムをヘキサン溶液として28ミリモル/時間、ジフェニルジメトキドシシランをヘキサン溶液として2.8ミリモル/時間およびヘキサンを合計で、27.3liter/時間の割合で連続的に供給し、重合器−1内の圧力が1.2MPa(12kgf/cm2、ゲージ圧)になるようにプロピレンを連続的に装入し、70℃で重合を行った(第1段目の重合)。重合器−1のスラリーをサンプリングし、ポリプロピレンの極限粘度〔η〕を測定したところ7.1dl/gであった。
第1段目の重合を行った重合器−1内のスラリーを内容積250literの重合器−2へ連続的に送り、さらに重合した。重合器−2にはプロピレンとヘキサンとを合計で11liter/時間の割合で連続的に装入し、70℃で重合を行った。また、水素を連続的に添加することによって、極限粘度〔η〕を調整した(第2段目の重合)。
重合器−2を出たスラリーから未反応のモノマーを除去した後、通常の方法でヘキサンを遠心分離し、80℃、9300Pa(70mmHg、ゲージ圧)で10時間乾燥して製品とした。この製品のメルトフローレートは0.5g/10minであった。また物質収支から算出した最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物に占める第1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は35重量%であった。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−29の各物性を測定した。反応条件を表7、結果を表13に示す。
比較例1−14
各段における反応量と極限粘度〔η〕を変化させた以外は比較例1−13と同じ操作を行った。最終的に得られたポリプロピレン樹脂組成物X−30の各種物性を測定した。反応条件を表7、結果を表13に示す。
Figure 0004083820
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表8〜13の注
*1 メルトフローレート:ASTM D1238に準拠した条件で測定
*2 極限粘度〔η〕:135℃デカリン中で測定
*3 ジェルの個数:(株)プラスチック工学研究所製の25mmφのTダイ製膜機で作成した厚さ30μmのフィルムのジェルの個数を、ジェルカウンターとして(株)ヒューテック製のフィッシュアイカウンター(商標)を用いて測定した。測定数を、フィルム単位面積(450cm2)あたりのジェル個数として示した。
フィルム作成条件は次の通りである。
Tダイ製膜機:(株)プラスチック工学研究所製
型式:GT−25−A
スクリュー直径:25mm、L/D=24
スクリュー回転数:60rPm
シリンダー温度設定:C1=220℃、C2=250℃
ヘッド温度設定:270℃
Tダイ温度設定:D1〜D3=230℃
Tダイ幅:230mm,リップ開度=0.5mm
フィルム巻取速度:9m/s
ロール温度:25℃
ジェルカウンターの測定条件は次の通りである。
装置構成(1)受光器(2592bit型カメラ)
(2)投光器(高周波蛍光灯)
(3)信号処理装置
(4)パルスジェネレーター
(5)装置間ケーブル
信号処理装置設定:S=4.8ボルト
M=5.8ボルト
L=7.5ボルト
*4 mmmm分率:アイソタクチックペンタッド分率、13C−NMRで測定
*5 Mw/Mn:GPCで測定。GPC測定条件は次の通りである。
装置:Waters社製、GPC150CV
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製、PLカラム
(Mixed−B,350mm×2)
データ処理装置:ミレニアム
測定温度:135℃
測定溶媒:オルトジクロロベンゼン
校正曲線:
既知分子量の単分散ポリスチレンを使用し、粘度式〔η〕=KMαにおいて、ポリプロピレンのK=1.03×10-4(dl/g)、
α=0.78、ポリスチレンのK=1.38×10-4(dl/g)、
α=0.70とした。
*6 Mz/Mw:GPCで測定
*7 分子量1.5×106以上の高分子領域が占める面積の割合:
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線と、横軸(分子量)とで囲まれる領域の全面積に占める分子量1.5×106以上の高分子領域の面積の割合
*8 SH/SL:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線と、横軸(分子量)とで囲まれる領域において、最大ピークの分子量で2分割された高分子量側の面積SHと低分子量側の面積SLとの比
*9 溶融張力:下記条件で測定
装置;東洋精機社製キャピログラフ1C(商標)
温度;230℃
オリフィス;L=8.00、D=2.095mm
押出速度;15mm/min
引取速度;10m/min
*10 限界剪断速度:下記条件でメルトフラクチャーの発生する剪断速度を測定
装置;東洋精機社製キャピログラフ1C(商標)
温度;230℃
オリフィス;L=10.9、D=1.00mm
*11 計算値:前記数式(I)の計算値
*12 曲げ弾性率:ポリプロピレン樹脂組成物に酸化防止剤を添加し、単軸押出機((株)石中鉄工所製)により240℃で溶融混練してペレットを得た。このペレットを用いて射出成形を行い、得られた射出成形品についてASTM D790に準拠した条件で測定した
《ブロー成形》
実施例2−1
実施例1−2で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−2に所定の安定剤を配合した後、230℃で溶融し、中空成形機((株)日本製鋼所製NB−20S型)を用いてパリソンを押出した。パリソンの重量は3kgであった。その後直ちに金型を閉じ、次いでパリソン内に0.6MPa(6kgf/cm2、ゲージ圧)の圧縮空気を吹き込んで20literの角型ジェイリー缶をブロー成形した。途中パリソンのドローダウンは起こらず、成形性は良好であった。得られたブロー成形品の外観も良好であった。結果を表14に示す。
実施例2−2
実施例1−14で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−14に所定の安定剤を配合した後、230℃で溶融し、中空成形機(プラコー3XY−12.15型)を用いてパリソンを押出した。パリソンの重量は5kgであった。その後直ちに金型を閉じ、次いでパリソン内に0.6MPa(6kgf/cm2、ゲージ圧)の圧縮空気を吹き込んでスポイラーをブロー成形した。途中パリソンのドローダウンは起こらず、成形性は良好であった。得られたブロー成形品の外観も良好であった。結果を表14に示す。
実施例2−3
実施例1−16で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−16に所定の安定剤を配合した後、240℃で溶融し、中空成形機(プラコー3XY−12.15型)を用いてパリソンを押出した。パリソンの重量は5kgであった。その後直ちに金型を閉じ、次いでパリソン内に0.6MPa(6kgf/cm2、ゲージ圧)の圧縮空気を吹き込んでスポイラーをブロー成形した。途中パリソンのドローダウンは起こらず、成形性は良好であった。得られたブロー成形品の外観も良好であった。結果を表14に示す。
比較例2−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−2の代わりに比較例1−1で得られたポリプロピレンX−17を用いた以外は、実施例2−1と同様にして20literの角型ジェイリー缶のブロー成形を試みた。しかし、ドローダウンが起こり、外観良好なジェイリー缶を得ることができなかった。結果を表14に示す。
比較例2−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−14の代わりに比較例1−2で得られたポリプロピレンX−18を用いた以外は、実施例2−2と同様にしてスポイラーのブロー成形を試みた。しかし成形性が悪く、外観良好なスポイラーを得ることができなかった。結果を表14に示す。
比較例2−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−16の代わりに比較例1−14で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−30を用いた以外は、実施例2−3と同様にしてスポイラーのブロー成形を試みた。しかし、このポリプロピレン樹脂組成物X−30の溶融張力が十分でないため、成形途中にパリソンのドローダウンが起こり、外観良好なスポイラーを得ることができなかった。また成形品の剛性も十分ではなかった。結果を表14に示す。
Figure 0004083820
《真空・圧空成形》
実施例3−1
実施例1−1で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−1に所定の安定剤を配合した後、230℃で溶融し、池貝鉄工(株)製GS−65型シート成形機(D=65mmφ、L/D=28)を用いて厚さ1.5mmのシートを作成した。このシートを真空成形機(布施真空社製)を用いて内容量3literの箱型容器を真空成形した。真空引きする直前のシートの余熱中にドローダウンは起こらず、成形性は良好であった。また、得られた真空成形品の肉厚分布は均一で、外観も良好であった。結果を表15に示す。
実施例3−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−1の代わりに実施例1−6で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−6を用いた以外は、実施例3−1と同様にしてシートを作成し、次いで内容量500mlの箱型容器を真空成形した。真空引きする直前のシートの余熱中にドローダウンは起こらず、成形性は良好であった。また得られた真空成形品の肉厚分布は均一で、外観も良好であった。結果を表15に示す。
実施例3−3
実施例1−7で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−7に所定の安定剤を配合した後、230℃で溶融し、池貝鉄工(株)製GS−65型シート成形機(D=65mmφ、L/D=28)を用いて厚さ1.5mmのシートを作成した。このシートを真空成形機(布施真空社製)を用いて内容量3literの箱型容器を圧空成形した。シートの余熱中にドローダウンは起こらず、成形性は良好であった。また、得られた圧空成形品の肉厚分布は均一で、外観も良好であった。結果を表15に示す。
比較例3−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−1の代わりに比較例1−1で得られたポリプロピレンX−17を用いた以外は、実施例3−1と同様にして内容量3literの箱型容器の真空成形を試みた。しかし、真空引きする直前のシートの余熱中にドローダウンが起こり、成形性は不良であった。また、得られた真空成形品の肉厚分布は不均一で、外観も不良であった。結果を表15に示す。
比較例3−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−6の代わりに比較例1−7で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−23を用いた以外は、実施例3−2と同様にして内容量500mlの箱型容器の真空成形を試みた。しかし、真空引きする直前のシートの余熱中にドローダウンが起こり、成形性は不良であった。また、得られた真空成形品の肉厚分布は不均一で、外観も不良であった。結果を表15に示す。
比較例3−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−7の代わりに比較例1−13で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−29を用いた以外は、実施例3−3と同様にして内容量3literの箱型容器の圧空成形を試みた。しかし、シートの余熱中にドローダウンが起こり、成形性は不良であった。また、得られた圧空成形品の肉厚分布は不均一で、外観も不良であった。結果を表15に示す。
Figure 0004083820
《発泡体》
実施例4−1
実施例1−6で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−6のパウダーを100重量部、有機過酸化物としてジクミルペルオキシドを0.1重量部、架橋助剤としてジビニルベンゼンを1.0重量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミドを4重量部、酸化防止剤を0.2重量部および熱安定剤を0.2重量部、高速混合機((株)三井三池製作所製ヘンシェルミキサー)を用いて混合し、発泡性ポリプロピレンシート成形用組成物を得た。次いで、この組成物を65mmφの押出機により造粒してペレット化した。この時の樹脂温度は170℃であった。このようにして得たペレットをシート成形機〔池貝鉄工(株)製GS−65型シート成形機(D=65mmφ、L/D=28、リップ開度=1.0mm)〕に供給し、発泡性のポリプロピレンシートを製造した。シート成形温度は約170℃であり、シート成形時に樹脂の発泡は見られなかった。得られたシートの肉厚は1.0mmであった。
得られた発泡性のポリプロピレンシートを真空成形機のセラミックヒータにより約90秒間加熱し、発泡性のポリプロピレンシートを発泡させて発泡ポリプロピレンシートを製造した。この際セラミックヒータの設定温度は400℃とし、発泡性のポリプロピレンシートの表面温度は210℃であった。この発泡シートをエアースプレーにて約60秒間冷却した。得られた発泡ポリプロピレンシートの厚みは約11.9mm、密度は0.08g/cm3、発泡倍率は約11.9倍であった。この発泡ポリプロピレンシートについて、下記評価を行った。結果を表16に示す。
〔発泡シートの評価〕
(1)発泡倍率:発泡前のシートの厚みに対する発泡後のシートの厚みの比で表示した。厚みはノギスで測定した。
(2)発泡状態:発泡シートの断面のセルの状態を下記基準で判定した。セルの状態は目視で判定した。
◎:微小均一セル
〇:均一セル
△:不均一セル、粗大セル
×:発泡不良
(3)セルサイズ:顕微鏡写真から、セル径を求めた。
実施例4−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−6の代わりに実施例1−5で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−5を用いた以外は、実施例4−1と同じ方法で発泡ポリプロピレンシートを製造した。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
実施例4−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−6の代わりに実施例1−5で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−5を用い、かつGF(ガラスファイバー)を15重量部さらに添加して発泡性ポリプロピレンシート成形用組成物を調製した以外は、実施例4−1と同じ方法で発泡ポリプロピレンシートを製造した。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
実施例4−4
実施例1−11で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−11のパウダーを100重量部、酸化防止剤を0.2重量部および熱安定剤を0.2重量部、高速混合機((株)三井三池製作所製ヘンシシェルミキサー)を用いて混合し、発泡性ポリプロピレンシート成形用組成物を得た。次いで、この組成物に発泡核剤である炭酸水素ナトリウムを0.1重量部混合し、シリンダー内の途中から発泡剤である炭酸ガスを注入しながら、65mmφの押出機で混練し、発泡ポリプロピレンシートを製造した。得られた発泡シートの肉厚は5.0mmであった。未発泡ポリプロピレンの比重(0.91g/cm3)から換算すると、発泡倍率は5倍であった。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。なお、セルのサイズは50〜200μmであり、その平均セルサイズは100μmであった。
実施例4−5
実施例1−11で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−11のパウダーを100重量部、酸化防止剤を0.2重量部、熱安定剤を0.2重量部、および低密度ポリエチレン(三井化学(株)製、ミラソンB319、商標)を20重量部、高速混合機((株)三井三池製作所製ヘンシシェルミキサー)を用いて混合し、発泡性ポリプロピレンシート成形用組成物を得た。この組成物を用いて、実施例4−4と同様にして発泡ポリプロピレンシートを得た。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
比較例4−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−6の代わりに比較例1−1で得られたポリプロピレンX−17を用いた以外は、実施例4−1と同様にして発泡ポリプロピレンシートを得た。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
比較例4−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−6の代わりに比較例1−3で得られたポリプロピレンX−19を用いた以外は、実施例4−1と同様にして発泡ポリプロピレンシートを得た。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
比較例4−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−6の代わりに比較例1−3で得られたポリプロピレンX−19を用い、かつGF(ガラスファイバー)を15重量部さらに添加して発泡性ポリプロピレンシート成形用組成物を調製した以外は、実施例4−1と同じ方法で発泡シートの製造を試みた。しかし、発泡セルがGFによって破壊され、発泡剤から発生したガスが抜け、このため発泡シートを得ることができなかった。
比較例4−4
ポリプロピレン樹脂組成物X−11の代わりに比較例1−1で得られたポリプロピレンX−17を用いた以外は、実施例4−4と同様にして発泡ポリプロピレンシートを得た。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
比較例4−5
比較例1−1で得られたポリプロピレンX−17のパウダーを100重量部、酸化防止剤を0.2重量部、熱安定剤を0.2重量部、および低密度ポリエチレン(三井化学(株)製、ミラソンB319、商標)を20重量部、高速混合機((株)三井三池製作所製ヘンシシェルミキサー)を用いて混合し、発泡性ポリプロピレンシート成形用組成物を得た。この組成物を用いて、実施例4−4と同様にして発泡ポリプロピレンシートを得た。得られた発泡ポリプロピレンシートについて、実施例4−1と同様に評価した。結果を表16に示す。
Figure 0004083820
《カレンダー成形品》
実施例5−1
実施例1−12で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−12に所定の安定剤を配合した後、カレンダー成形機(逆L型、日本ロール社製)を用いて、樹脂温度:220℃、第1ロール温度:175℃、第2ロール温度:175℃、第3ロール温度:175℃、第4ロール温度:175℃、冷却ロール温度:80℃、巻取り速度:40m/秒の条件でカレンダー成形を行い、厚さ2mmのシートを製造した。途中ドローダウンは起こらず、成形性も良好であった。結果を表17に示す。
実施例5−2
実施例1−3で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−3に所定の安定剤を配合した後、カレンダー成形機(逆L型、日本ロール社製)を用いて、樹脂温度:230℃、第1ロール温度:180℃、第2ロール温度:180℃、第3ロール温度:180℃、第4ロール温度:180℃、冷却ロール温度:80℃、巻取り速度:40m/secの条件でカレンダー成形を行い、厚さ2mmのシートを製造した。途中ドローダウンは起こらず、成形性も良好であった。結果を表17に示す。
実施例5−3
実施例1−7で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−7に所定の安定剤を配合した後、カレンダー成形機(逆L型、日本ロール社製)を用いて、樹脂温度:240℃、第1ロール温度:190℃、第2ロール温度:190℃、第3ロール温度:190℃、第4ロール温度:190℃、冷却ロール温度:80℃、巻取り速度:40m/secの条件でカレンダー成形を行い、厚さ2mmのシートを製造した。途中ドローダウンは起こらず、成形性も良好であった。結果を表17に示す。
比較例5−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−12の代わりに比較例1−3で得られたポリプロピレンX−19を用いた以外は、実施例5−1と同じ方法でカレンダー成形を試みた。しかし、途中ドローダウンが起こり、シートが成形できなかった。結果を表17に示す。
比較例5−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−3の代わりに比較例1−7で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−23を用いた以外は、実施例5−2と同じ方法でカレンダー成形を試みた。しかし、途中ドローダウンが起こり、シートが成形できなかった。結果を表17に示す。
比較例5−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−7の代わりに比較例1−10で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−26を用いた以外は、実施例5−3と同じ方法でカレンダー成形を試みた。しかし、途中ドローダウンが起こり、シートが成形できなかった。またシート表面には多量のジェルが発生しており、外観が不良であった。結果を表17に示す。
Figure 0004083820
《押出成形品》
実施例6−1
実施例1−4で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−4に所定の安定剤を配合した後、池貝鉄工(株)製FS−65型パイプ成形機(D=65mmφ、L/D=25)を用いて、樹脂温度220℃で、厚さ1.5mm、直径90cmのパイプを押出成形した。途中ドローダウンは起こらず、成形性も良好であった。結果を表18に示す。
実施例6−2
実施例1−15で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−15に所定の安定剤を配合した後、池貝鉄工(株)製FS−65型押出シート成形機(D=65mmφ、L/D=25)を用いて、樹脂温度220℃で、厚さ2mmのシートを押出成形した。途中ドローダウンは起こらず、成形性も良好であった。結果を表18に示す。
実施例6−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−4の代わりに実施例1−10で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−10を用いた以外は、実施例6−1と同様にしてパイプを押出成形した。途中ドローダウンは起こらず、成形性も良好であった。結果を表18に示す。
比較例6−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−4の代わりに比較例1−1で得られたポリプロピレンX−17を用いた以外は、実施例6−1と同様にしてパイプの押出成形を試みた。しかし、途中ドローダウンが起こり、成形できなかった。結果を表18に示す。
比較例6−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−15の代わりに比較例1−7で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−23を用いた以外は、実施例6−2と同様にしてシートの押出成形を試みた。しかし、途中ドローダウンが起こり、成形できなかった。結果を表18に示す。
比較例6−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−4の代わりに比較例1−12で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−28を用いた以外は、実施例6−1と同様にしてパイプを押出成形した。しかし、このポリプロピレンX−17は分子量分布が広いので、高分子量体と低分子量体の可塑化が不十分であり、このため成形品の外観が悪く、さらにアイソタクチックペンタッド分率が低いため、剛性が不十分であった。結果を表18に示す。
Figure 0004083820
《延伸フィルム》
実施例7−1
実施例1−13で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−13に所定の安定剤を配合した後、ヘンシェルミキサーで混合し、さらに65mmφ単軸押出機((株)石中鉄工所製)を用いてペレット化した。次いで、得られたペレットを口径90mmのシート成形機にて樹脂温度280℃で押出し、30℃の冷却ロールにて1.5mm厚シートとした。次いで、得られたシートをテンター式逐次二軸延伸装置にて縦方向に延伸温度145℃で5倍延伸を行い、引き続いて槽内温度170℃のテンター中で横方向に10倍延伸を行い、厚さ約30μmの二軸延伸フィルムを得た。なお、この際、成形速度は45m/minまで上げることができた。このようにして得られた延伸フィルムの厚薄精度を目視で判定した。結果を表19に示す。
実施例7−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−13の代わりに実施例1−9で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−9を用いた以外は、実施例7−1と同じ方法で厚さ30μmの二軸延伸フィルムを得た。結果を表19に示す。
比較例7−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−13の代わりに比較例1−3で得られたポリプロピレンX−19を用いた以外は、実施例7−1と同じ方法で厚さ30μmの二軸延伸フィルムの製造を試みた。しかし、原反の厚薄精度が悪く、中央が薄くなり、このため延伸時にフィルムが切断し、安定してフィルムが得られなかった。結果を表19に示す。
比較例7−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−13の代わりに比較例1−11で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−27を用いた以外は、実施例7−1と同じ方法で厚さ30μmの二軸延伸フィルムを得た。しかし、得られたフィルムは多量のジェルが生成し、二軸延伸フィルムとしての外観が大きく損なわれた。結果を表19に示す。
Figure 0004083820
《インフレーションフィルム》
実施例8−1
実施例1−8で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−8に所定の安定剤を添加した後、65mmφの押出機で造粒してペレット化した。このペレットを市販のポリオレフィン用チューブラーフィルム成形機で幅180mm、厚み0.03mmのフィルムをインフレーション成形した。なお、成形時の樹脂温度は230℃で、押出機のスクリュー回転数は60rpm、ダイ径は60mmφ、ダイスリット幅は0.3mm、冷却エアーリングは一段(エアー温度10℃)で行った。得られたインフレーションフィルムのヤング率をASTM−D−882の方法に準じ、またヘイズをASTM−D−1003の方法に準じて測定した。結果を表20に示す。
実施例8−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−8の代わりに実施例1−12で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−12を用いた以外は、実施例8−1と同じ方法でフィルムのインフレーション成形を行った。結果を表20に示す。
比較例8−1
ポリプロピレン樹脂組成物X−8の代わりに比較例1−3で得られたポリプロピレンX−19を用いた以外は、実施例8−1と同じ方法でフィルムのインフレーション成形を行った。結果を表20に示す。
比較例8−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−8の代わりに比較例1−6で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−22を用いた以外は、実施例8−1と同じ方法でフィルムのインフレーション成形を行った。結果を表20に示す。
比較例8−3
ポリプロピレン樹脂組成物X−8の代わりに比較例1−4で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−20を用いた以外は、実施例8−1と同じ方法でフィルムのインフレーション成形を行った。結果を表20に示す。
比較例8−4
ポリプロピレン樹脂組成物X−8の代わりに比較例1−5で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−21を用いた以外は、実施例8−1と同じ方法でフィルムのインフレーション成形を行った。結果を表20に示す。
Figure 0004083820
実施例9−1
実施例1−2で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−2を用いて、樹脂温度210℃でパリソンを押出成形した。このパリソン内に空気を吹き込んでプリブローを行った後、パリソンを分割金型に挟んで型閉めし、空気を吹き込んで下記の条件でブロー成形を行った。このときパリソンはドローダウンを生じず、ブロー成形性は良好であった。また成形品の外観は、肌荒れや波打ちがなく良好であった。
金型キャビティ面鏡面度:#1500
エア抜き孔:50mmピッチ、0.3mmφ
ブロー成形時の樹脂温度:210℃
吹込空気圧:490kPa
実施例9−2
ポリプロピレン樹脂組成物X−2の代わりに実施例1−10で得られたポリプロピレン樹脂組成物X−10を用いた以外は、実施例9−1と同様にブロー成形を行った。結果を表24に示す。
比較例9−1〜9−4
表21に示す重合条件に変更した以外は実施例1−2と同様にしてポリプロピレン樹脂組成物を得た。ポリプロピレン樹脂組成物X−2の代わりにこれらの組成物を用いて、実施例9−1と同様にブロー成形を行った。結果を表22〜表24に示す。
Figure 0004083820
Figure 0004083820
Figure 0004083820
Figure 0004083820
表24の結果からわかるように、請求の範囲第8項の《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の物性を有する実施例9−1および2のポリプロピレン樹脂組成物は、剛性(曲げ弾性率)および成形性に優れている。
これに対して、分子量分布はシングルモーダルで、アイソタクチックペンタッド分率が低い比較例9−1のポリプロピレン樹脂は、剛性が低く、外観も悪い。また分子量分布はシングルモーダルで、アイソタクチックペンタッド分率が高い比較例9−2のポリプロピレン樹脂は、溶融張力は向上しているが、剛性が低く、外観もやや悪い。また分子量分布はバイモーダル系で、Mw/Mnが広すぎる比較例9−3のポリプロピレン樹脂組成物は、溶融張力および剛性は向上しているが、外観が悪い。また請求の範囲第8項の《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の物性を有するが、前記数式(I)を満足しない比較例9−4のポリプロピレン樹脂組成物は、溶融張力および剛性は向上しているが、外観がやや悪い。
産業上の利用可能性
以上の通り、本発明の第1のおよび第2のポリプロピレン樹脂組成物は、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい成形品を、大型のものでも効率よくかつ高速に得ることができる。このため、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は上記特性が必要とされる分野において制限なく利用することができ、ブロー成形品、真空または圧空成形品、カレンダー成形品、押出成形品、延伸フィルム、インフレーションフィルム、および発泡体などの原料樹脂として好適に利用することができる。そして本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法によれば、上記本発明のポリプロピレン樹脂組成物を簡単に効率よく、しかも低コストで製造することができる。
また本発明のブロー成形用樹脂組成物は、上記本発明のポリプロピレン樹脂組成物を含んでいるので、高溶融張力で成形性に優れるとともに剛性に優れ、外観が良好で変形しにくい大型のブロー成形品を高速成形することができるブロー成形用の原料樹脂として好適に利用することができる。
本発明のブロー成形品は上記樹脂組成物からなるブロー成形品であるので、外観および剛性に優れ、このためバンパーおよびスポイラーなどの自動車外装材や大型ボトルなどとして好適に利用することができる。
本発明の真空または圧空成形品、カレンダー成形品、押出成形品、延伸フィルム、およびインフレーションフィルムは、上記ポリプロピレン樹脂組成物からなる成形品であるので、外観および剛性などに優れており、このためこれらの特性が要求される分野において好適に利用することができる。
本発明の発泡体は、上記ポリプロピレン樹脂組成物を発泡させてなる発泡体であるので、高発泡倍率で、しかも発泡セルが均一で微細な大型の発泡体として好適に利用することができる。

Claims (19)

  1. プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位含有するポリプロピレンを含み、下記《1》〜《4》の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物。
    《1》230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10min
    《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が15〜50重量%
    《3》ジェルの個数(25mmφのTダイ製膜機〔スクリュー直径:25mm、L/D=24、スクリュー回転数:60rpm、Tダイ幅:230mm、リップ開度=0.5mm、フィルム巻取速度:9m/s〕で製膜した厚さ30μmのフィルムについて、ジェルカウンターを用いて測定されるジェル個数を、単位面積〔450cm2〕当たりの個数に換算した値)が3000個/450cm2以下
    《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつMz/Mwが3.5以上
  2. さらに下記《5》の特性を有する請求の範囲第1項記載のポリプロピレン樹脂組成物。
    《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上
  3. さらに下記《6》の特性を有する請求の範囲第1項または第2項記載のポリプロピレン樹脂組成物。
    《6》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線で囲まれる領域において、最大ピークの分子量で2分割された高分子量側の面積SHと低分子量側の面積SLとの比(SH/SL)が1.3以上で、かつ分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量1.5×106以上の高分子領域の割合が7%以上
  4. さらに下記《7》の特性を有する請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
    《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g
  5. (a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、
    (b)有機金属化合物触媒成分と、
    (c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分と
    から形成される重合用触媒の存在下に、2段以上の多段重合によりプロピレンを重合して請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法であって、
    第1段目の重合において、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて、極限粘度〔η〕が8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンを、最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体の15〜50重量%製造し、
    次に、第2段目以降の重合において、極限粘度〔η〕が8dl/g未満のポリプロピレンが生成するようにプロピレンの重合を行い、かつ最終的に得られるポリプロピレン樹脂組成物全体のメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10minとなるようにプロピレンの重合を行う
    ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法。
  6. 各段においてプロピレンの重合を連続的に行う請求の範囲第5項記載の製造方法。
  7. 第2段目以降のプロピレンの重合を2器以上の重合器を用いて行う請求の範囲第5項または第6項記載の製造方法。
  8. プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位含有するポリプロピレンを含み、下記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の特性を有するポリプロピレン樹脂組成物。
    《1》230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10min
    《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が20〜50重量%
    《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつMz/Mwが4以上
    《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上
    《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g
    《8》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)と、限界剪断速度(SRc)との関係が下記数式(I)を満たす
    MT>−4.16×Ln(SRc)+29…(I)
    〔数式中、MTは溶融張力(単位はg)、SRcは限界剪断速度(単位はsec-1)、Lnは自然対数を示す。〕
  9. さらに下記《3》の特性を有する請求の範囲第8項記載のポリプロピレン樹脂組成物。
    《3》ジェルの個数(25mmφのTダイ製膜機〔スクリュー直径:25mm、L/D=24、スクリュー回転数:60rpm、Tダイ幅:230mm、リップ開度=0.5mm、フィルム巻取速度:9m/s〕で製膜した厚さ30μmのフィルムについて、ジェルカウンターを用いて測定されるジェル個数を、単位面積〔450cm2〕当たりの個数に換算した値)が3000個/450cm2以下
  10. プロピレンから導かれる構造単位のみからなるポリプロピレン、または10モル%以下のエチレンもしくは炭素数4〜10のα−オレフィンから導かれる構造単位含有するポリプロピレンを含み、下記《1》、《2》、《4》、《5》、《7》および《8》の特性を有するブロー成形用ポリプロピレン樹脂組成物。
    《1》230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜20g/10min
    《2》(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を含有する固体状チタン触媒成分と、(b)有機金属化合物触媒成分と、(c)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する有機ケイ素化合物触媒成分とから形成される重合用触媒の存在下に、実質的に水素の非存在下でプロピレンを重合させて得られる、135℃デカリン中で測定される極限粘度〔η〕8〜13dl/gの高分子量ポリプロピレンの含有量が20〜50重量%
    《4》ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量分布Mw/Mnが6〜20、かつMz/Mwが4以上
    《5》13C−NMRで測定されるアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が97%以上
    《7》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g
    《8》フローテスター230℃で測定される溶融張力(MT)と、限界剪断速度(SRc)との関係が下記数式(I)を満たす
    MT>−4.16×Ln(SRc)+29…(I)
    〔数式中、MTは溶融張力(単位はg)、SRcは限界剪断速度(単位はsec-1)、Lnは自然対数を示す。〕
  11. ブロー成形用である請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  12. 請求の範囲第1項ないし第4項および第8項ないし第10項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を含むブロー成形用樹脂組成物。
  13. 請求の範囲第1項ないし第4項および第8項ないし第12項のいずれかに記載の樹脂組成物をブロー形成してなるブロー成形品。
  14. 請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を真空または圧空成形してなる真空または圧空成形品。
  15. 請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物をカレンダー成形してなるカレンダー成形品。
  16. 請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれに記載のポリプロピレン樹脂組成物を発泡させてなる発泡体。
  17. 請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物を押出成形してなる押出成形品。
  18. 請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなるシートまたはフィルムを延伸してなる延伸フィルム。
  19. 請求の範囲第1項ないし第4項、第8項および第9項のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物をインフレーション成形してなるインフレーションフィルム。
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