JP5659900B2 - 変性プロピレン重合体 - Google Patents

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Description

本発明は、変性プロピレン重合体に関する。
プロピレン重合体に、無水マレイン酸やメタクリル酸グリシジル等の極性モノマーをグラフトさせて得られた変性ポリオレフィン系樹脂が知られている。
例えば、特許文献1には、ポリプロピレン樹脂に対して、カルボン酸基を有する官能性化合物、カルボン酸と反応する官能基を同じ分子内に2つ以上持つ化合物、及び有機過酸化物を混合してグラフト反応させて得られる変性プロピレン重合体が開示されている。
また、特許文献2には、プロピレン重合体と、(メタ)アクリル酸の金属塩と、有機過酸化物を含む混合物を溶融混合し、グラフト反応させて得られる変性プロピレン重合体が開示されている。
特開2003−171515号公報 特開2009−179666号公報
グラフト反応では、有機過酸化物を用いるためグラフト反応と同時にプロピレン重合体の分子鎖の切断が起こる。このため、グラフト反応後に得られる変性プロピレン重合体の分子量は、変性前のプロピレン重合体の分子量より著しく低くなって流動性は著しく上昇し、溶融張力は著しく低下する。そのため、変性プロピレン重合体の成形性は、プロピレン重合体よりも悪く、またプロピレン重合体が本来有している機械物性も維持されていないという問題があった。
特許文献1に記載の変性プロピレン重合体は、高い溶融張力を有するが、極性成分であるカルボン酸が他の化合物と反応し、消費されているため、変性プロピレン重合体を異種ポリマーとアロイ化させて使用することができない。
また、特許文献2に記載の変性プロピレン重合体は、グラフト量は向上しているものの、流動性の高い変性プロピレン重合体は開示されておらず、流動性と溶融張力のバランスにおいて必ずしも満足できるものではない。
以上の課題に鑑み、本発明は、溶融張力と流動性のバランスに優れる変性プロピレン重合体を提供することを目的とする。
本発明は、プロピレン重合体(A)100重量部と、当該100重量部に対して、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、及び、2−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種であるエチレン性不飽和結合含有化合物(B)0.1〜50重量部と、有機過酸化物(C)0.01〜20重量部とを、反応させて得られ、230℃、2.16kg荷重のもとで測定したメルトフローレートが21.5〜200g/10分である変性プロピレン重合体であって、
230℃、2.16kg荷重のもと測定されたメルトフローレート(単位:g/10分)と、190℃で測定された溶融張力(単位:cN)とが、下記の式(1)を満たす変性プロピレン重合体を提供する。
MT>9×MFR(-0.9)・・・・(1)
〔式中、MTは溶融張力(単位:cN)であり、MFRはメルトフローレート(単位:g/10分)である。〕
本発明によれば、溶融張力と流動性のバランスに優れる変性プロピレン重合体を提供することが可能となる。
[変性プロピレン重合体]
本発明に係る変性プロピレン重合体は、プロピレン重合体(A)と、エチレン性不飽和結合含有化合物(B)と、有機過酸化物(C)とを反応させて得られるものである。
この変性プロピレン重合体の230℃、2.16kg荷重のもとで測定(JIS−K−7210に準拠)したメルトフローレート(MFR)は、変性プロピレン重合体の成形加工性の観点から、好ましくは0.1〜400g/10分であり、より好ましくは、0.5〜300g/10分であり、さらに好ましくは、1〜200g/10分である。
また、変性プロピレン重合体のメルトフローレートと溶融張力(MT)は、下記(1)で示される関係を満たす。
MT>9×MFR(−0.9)・・・・(1)
メルトフローレートと溶融張力の関係が上記式(1)から外れると、変性プロピレン重合体の成形性が低下してしまう。メルトフローレートと溶融張力の関係は、MT>10×MFR(−0.9)であることが好ましく、MT>12×MFR(−0.9)であることがより好ましい。
また、プロピレン重合体(A)に対する、エチレン性不飽和結合含有化合物(B)のグラフト率、即ち、変性率は、0.1〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましく、0.1〜1重量%であることがさらにより好ましい。
なお、本発明における変性率は、変性プロピレン重合体の赤外吸収スペクトルを用いて定量した値を用いる。
以下、各成分について説明する。
<プロピレン重合体(A)>
本発明で用いられるプロピレン重合体(A)(以下、(A)成分ともいう)とは、プロピレン単独重合体又はプロピレンと他のモノマーとの共重合体をいう。これらは単独で使用してもよく、2種以上をブレンドして使用してもよい。前記共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
ランダム共重合体としては、プロピレン由来の構成単位とエチレンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体;プロピレン由来の構成単位とプロピレン以外のα−オレフィンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体;プロピレン由来の構成単位とエチレンに由来する構成単位と、プロピレン以外のα−オレフィンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体が挙げられる。
ブロック共重合体としては、プロピレン単独重合体成分又はプロピレン由来の構成単位からなる重合体成分(以下、重合体成分(I)と称する)と、プロピレンとエチレン及び/又はα−オレフィンとの共重合体成分(以下、重合体成分(II)と称する)からなる重合材料が挙げられる。
プロピレン重合体(A)は樹脂組成物の引張強度と耐衝撃性のバランスの観点から、13C−NMRで測定されるアイソタクチック・ペンタッド分率([mmmm]分率と表記されることもある)が0.97以上であることが好ましく、0.98以上であることがより好ましい。なお、アイソタクチック・ペンタッド分率が1に近いほどそのプロピレン重合体(A)は高い立体規則性を示す分子構造を有する高結晶性の重合体であることを表す指標である。
また、プロピレン重合体(A)が上記ランダム共重合体又は上記ブロック共重合体の場合には、共重合体中のプロピレン単位の連鎖について測定される値を用いる。
プロピレン共重合体(A)の230℃、2.16kg荷重下で測定されるメルトフローレート(MFR)は、得られる成形体の引張強度と耐衝撃性のバランス、樹脂組成物の成形加工性の観点から、0.05〜500g/10分であることが好ましく、1〜120g/10分であることがより好ましく、1〜80g/10分であることが更に好ましく、5〜50g/10分であることが最も好ましい。
プロピレン重合体(A)は、重合触媒を用いて下記の方法により製造することができる。
重合触媒としては、例えば、チーグラー型触媒系、チーグラー・ナッタ型触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、又はシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物及び有機アルミニウム化合物からなる触媒系、シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物及び有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持し変性させた触媒系等が挙げられ、また、上記の触媒系の存在下でエチレンやα−オレフィンを予備重合させて調製される予備重合触媒を用いてもよい。
上記の触媒系としては、例えば、特開昭61−218606号公報、特開平5−194685号公報、特開平7−216017号公報、特開平9−316147号公報、特開平10−212319号公報、特開2004−182981号公報に記載の触媒系が挙げられる。
重合方法としては、例えば、バルク重合、溶液重合、スラリー重合又は気相重合が挙げられる。ここでバルク重合とは、重合温度において液状のオレフィンを媒体として重合を行う方法をいい、溶液重合又はスラリー重合とは、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の不活性炭化水素溶媒中で重合を行う方法をいう。また気相重合とは、気体状態の単量体を媒体として、その媒体中で気体状態の単量体を重合する方法をいう。
これらの重合方法は、バッチ式、複数の重合反応槽を直列に連結させた多段式のいずれでもよく、また、これらの重合方法を任意に組み合わせてもよい。工業的かつ経済的な観点から、連続式の気相重合法又はバルク重合法と気相重合法を連続的に行うバルク−気相重合法による方法が好ましい。
なお、重合工程における各種条件(重合温度、重合圧力、モノマー濃度、触媒投入量、重合時間等)は、目的とするプロピレン重合体(A)に応じて、適宜決定すればよい。
プロピレン重合体(A)の製造において、プロピレン重合体(A)中に含まれる残留溶媒や、製造時に副生する超低分子量のオリゴマー等を除去するために、必要に応じてプロピレン重合体(A)をそのプロピレン重合体(A)が融解する温度以下の温度で乾燥してもよい。乾燥方法としては、例えば、特開昭55−75410号公報、特許第2565753号公報に記載の方法等が挙げられる。
・ランダム共重合体
上述のように、本発明におけるランダム共重合体はプロピレン由来の構成単位とエチレンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体;プロピレン由来の構成単位とプロピレン以外のα−オレフィンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体;プロピレン由来の構成単位とエチレンに由来する構成単位と、プロピレン以外のα−オレフィンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体である。
上記ランダム共重合体を構成するプロピレン以外のα−オレフィンとしては、炭素原子数4〜10個のα−オレフィンであり、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
プロピレン由来の構成単位とα−オレフィンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合体、プロピレン−1−オクテンランダム、プロピレン−1−デセンランダム共重合体等が挙げられる。
プロピレン由来の構成単位とエチレンに由来する構成単位と、α−オレフィンに由来する構成単位とからなるランダム共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテン、プロピレン−エチレン−1−デセン共重合体等が挙げられる。
ランダム共重合体中のエチレン及び/又はα−オレフィンに由来する構成単位の含有量は、0.1〜40重量%であることが好ましく、0.1〜30重量%であることがより好ましく、2〜15重量%であることが更に好ましい。そして、プロピレンに由来する構成単位の含有量は99.9〜60重量%であることが好ましく、99.9〜70重量%であることがより好ましく、98〜85重量%であることが更に好ましい。
・ブロック共重合体
上述のように、本発明におけるブロック共重合体は、プロピレン単独重合体成分又はプロピレン由来の構成単位からなる重合体成分((以下、重合体成分(I)と称する)と、プロピレンとエチレン及び/又はα−オレフィンとの共重合体成分(以下、重合体成分(II)と称する)からなる重合材料をいう。
重合体成分(I)は、プロピレン単独重合体成分又はプロピレン由来の構成単位からなる重合体成分である。プロピレン由来の構成単位からなる重合体成分とは、エチレン及び炭素原子数4〜10個のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する単位と、プロピレン由来の単位とからなるプロピレン共重合体成分が挙げられる。
重合体成分(I)が、プロピレン由来の構成単位からなる重合体成分である場合、エチレン及び炭素原子数4〜10個のα―オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する単位の含有量は、0.01重量%以上20重量%未満である(但し、重合体成分(I)の重量を100重量%とする)。
炭素原子数4〜10個のα−オレフィンとしては、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、より好ましくは1−ブテンである。
プロピレン由来の構成単位からなる重合体成分としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体成分等が挙げられる。
重合体成分(I)としては、好ましくは、プロピレン単独重合体成分、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分が挙げられる。
重合体成分(II)は、エチレン及び炭素原子数4〜10個のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する構成単位と、プロピレンに由来する構成単位とを有する共重合体成分である。
重合体成分(II)に含有されるエチレン及び炭素原子数4〜10個のα−オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のコモノマーに由来する単位の含有量は、20〜80重量%であり、好ましくは20〜60重量%、より好ましくは30〜60重量%である(但し、重合体成分(II)の重量を100重量%とする)。
重合体成分(II)を構成する炭素原子数4〜10個のα−オレフィンとしては、例えば、前記重合体成分(I)を構成する炭素原子数4〜10個のα−オレフィンと同様のα−オレフィンが挙げられる。
重合体成分(II)としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−デセン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘキセン共重合体成分、プロピレン−1−オクテン共重合体成分、プロピレン−1−デセン共重合体成分等が挙げられ、好ましくは、プロピレン−エチレン共重合体成分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、より好ましくは、プロピレン−エチレン共重合体成分である。
重合体成分(I)と重合体成分(II)からなる重合材料の重合体成分(II)の含有量は1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、10〜40重量%であることが更に好ましく、10〜30重量%であることが最も好ましい(但し、プロピレン重合体(A)の重量を100重量%とする)。
重合体成分(I)と重合体成分(II)からなるプロピレン共重合体の重合体成分(I)がプロピレン単独重合体成分の場合、該プロピレン共重合体としては、例えば、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−1−デセン)共重合体等が挙げられる。
また、重合体成分(I)と重合体成分(II)からなる重合材料の重合体成分(I)がプロピレン由来の単位からなるプロピレン共重合体成分の場合、重合体成分(I)と重合体成分(II)からなるプロピレン共重合体としては、例えば、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−デセン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−デセン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−デセン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−デセン)共重合体、(プロピレン−1−ヘキセン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−1−ヘキセン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン−1−ヘキセン)−(プロピレン−1−デセン)共重合体、(プロピレン−1−オクテン)−(プロピレン−1−オクテン)共重合体、(プロピレン−1−オクテン)−(プロピレン−1−デセン)共重合体等が挙げられる。
重合体成分(I)と重合体成分(II)からなるプロピレン共重合体として、好ましくは、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体であり、より好ましくは、(プロピレン)−(プロピレン−エチレン)共重合体である。
重合体成分(I)の135℃テトラリン中で測定される極限粘度([η])は、0.1〜5dl/gであり、好ましくは0.3〜4dl/gであり、より好ましくは0.5〜3dl/gである。
重合体成分(II)の135℃テトラリン中で測定される極限粘度([η]II)は1〜20dl/gであり、好ましくは1〜10dl/gであり、より好ましくは2〜7dl/gである。
また、重合体成分(I)の極限粘度([η])に対する重合体成分(II)の極限粘度([η]II)の比は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは2〜10であり、さらに好ましくは2〜9である。
なお、本発明における極限粘度(単位:dl/g)は、以下の方法によって、テトラリンを溶媒として用いて、温度135℃で測定される値である。
ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1dl/g、0.2dl/g及び0.5g/dlの3点について還元粘度を測定する。極限粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法、すなわち還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求められる。
プロピレン重合体(A)が重合体成分(I)と重合体成分(II)とを多段重合させて得られる重合材料である場合、前段の重合槽から一部抜き出した重合体パウダーから重合体成分(I)又は重合体成分(II)の極限粘度を求め、この極限粘度の値と各成分の含有量を用いて残りの成分の極限粘度を算出する。
また、重合体成分(I)と重合体成分(II)からなるプロピレン共重合体が、重合体成分(I)が前段の重合工程で得られ、重合体成分(II)が後段の工程で得られる方法によって製造される共重合体である場合、重合体成分(I)及び重合体成分(II)の含有量、極限粘度([η]Total、[η]、[η]II)の測定及び算出の手順は、以下のとおりである。なお、極限粘度([η]Total)は、プロピレン重合体(A)の全体の極限粘度を示す。
前段の重合工程で得た重合体成分(I)の極限粘度([η])、後段の重合工程後の最終重合体(成分(I)と成分(II))の前記の方法で測定した極限粘度([η]Total)、最終重合体に含有される重合体成分(II)の含有量から、重合体成分(II)の極限粘度[η]IIを、下記式から計算する。
[η]II=([η]Total−[η]×XI)/XII
[η]Total:後段重合工程後の最終重合体の極限粘度(dl/g)
[η]:前段重合工程後に重合槽より抜き出した重合体パウダーの極限粘度(dl/g)
XI:プロピレン重合体(A)全体に対する重合体成分(I)の重量比
XII:プロピレン重合体(A)全体に対する重合体成分(II)の重量比
尚、XI、XIIは重合時の物質収支から求める。
なお、プロピレン重合体(A)全体に対する重合体成分(II)の重量比(XII)は、プロピレン単独重合体成分とプロピレン重合体(A)全体の結晶融解熱量をそれぞれ測定し、次式を用いて計算により求めることもできる。結晶融解熱量は、示差走査型熱分析(DSC)により測定できる。
XII=1−(ΔHf)Total/(ΔHf)
(ΔHf)Total:ブロピレン重合体(A)全体の融解熱量(cal/g)
(ΔHf):プロピレン単独重合体成分の融解熱量(cal/g)
プロピレン重合体(A)中の重合体成分(II)のコモノマーに由来する単位の含有量((Cα´)II)は、赤外線吸収スペクトル法によりプロピレン重合体(A)全体のコモノマーに由来する単位の含有量((Cα´)Total)を測定し、次式を用いて計算により求めた。
(Cα´)II=(Cα´)Total/XII
(Cα´)Total:プロピレン重合体(A)全体のコモノマーに由来する単位の含有量(重量%)
(Cα´)II:重合体成分(II)のコモノマーに由来する単位の含有量(重量%)
ブロック共重合体は、重合体成分(I)を第1工程で製造し、重合体成分(II)を第2工程で製造することにより得られる。重合は上述の重合触媒を用いて行われる。
<エチレン性不飽和結合含有化合物(B)>
本発明で用いられるエチレン性不飽和結合含有化合物(B)とは、少なくとも一箇所のエチレン性不飽和結合と、少なくとも一種の極性基とを有する化合物である。例えば、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステル化合物、不飽和カルボン酸のアミド化合物、不飽和カルボン酸の無水物等の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコール、不飽和アミン化合物等が挙げられる。
エチレン性不飽和結合含有化合物(B)として、さらに具体的には、
(1)マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水メチルナジック酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、
(2)アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコリペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジエン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸等の不飽和カルボン酸類、
(3)上記の不飽和カルボン酸のエステル化合物、アミド化合物又は無水物、
(4)アリルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、アリルカルビノール、メチルプロピペニルカルビノール、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オール、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン−3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン−1−オール等の不飽和アルコール、
(5)3−ブテン−1,2−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン−4,5−ジオール等の不飽和アルコール、
(6)上記の不飽和アルコールの水酸基が、アミノ基に置換された不飽和アミン、
エチレン性不飽和結合含有化合物(B)として、好ましくは、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体、特に好ましくは無水マレイン酸である。
エチレン性不飽和結合含有化合物(B)の添加量は、プロピレン重合体(A)100重量部に対して0.1〜50重量部であり、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部、もっとも好ましくは0.1〜5重量部である。添加量が0.1重量部未満であると、得られる変性プロピレン重合体のグラフト率が低下してしまうことがある。また、添加量が50重量部を超えるとグラフト反応中に押出機が腐食してしまうなど、生産に悪影響を及ぼすことがある。
<有機過酸化物(C)>
本発明で用いられる有機過酸化物(C)は、分解してラジカルを発生した後、プロピレン重合体(A)からプロトンを引き抜く作用を有する有機過酸化物である。有機過酸化物(C)は、本発明の加熱処理温度におけるプロトン引き抜き作用という観点から、半減期が1分となる分解温度が120℃未満のものであることが好ましく、100℃未満であることがより好ましい。
有機化酸化物(C)として具体的には、ジアシルパーオキサイド化合物、下記構造式(1)で表される構造を有する化合物(b1)、及び、下記構造式(2)で表される構造を有する化合物(b2)からなる群から選ばれる少なくともいずれか1種の化合物であることが好ましい。
Figure 0005659900

ジアシルパーオキサイド化合物としては、ジベンゾイルパーオキサイド、ジイソブチリルパーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジドデカノイルパーオキサイド等が挙げられる。
構造式(1)で表される構造を有する化合物(b1)としては、ジセチルパーオキシジカルボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカルボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカルボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、ジイソプロピルパーオキシジカルボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジミリスチルパーオキシカルボネート等が挙げられる。
構造式(2)で表される構造を有する化合物(b2)としては、1,1,3,3−テトラメチルブチルネオデカノエート、α―クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート等が挙げられる。
有機過酸化物(C)の添加量は、プロピレン重合体(A)100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。添加量が0.01重量部未満であると、得られる変性プロピレン重合体のグラフト率が低下してしまうことがある。また、添加量が20重量部を超えるとグラフト反応中に押出機が腐食してしまうなど生産性に悪影響を及ぼすことがある。
〔変性プロピレン重合体の製造方法〕
本発明に係る変性プロピレン重合体の製造方法は、プロピレン重合体(A)と、エチレン性不飽和結合含有化合物(B)と、有機過酸化物(C)と、を混合する混合工程と、この混合工程により得られる混合物を、押出機を用いて所定温度で加熱処理する加熱処理工程とを有する。以下、各工程について説明する。
<混合工程>
混合工程は、後述のプロピレン重合体(A)100重量部と、当該100重量部に対して、エチレン性不飽和結合含有化合物(B)0.1〜50重量部と、0.01〜20重量部の有機過酸化物(C)とを混合する工程である。混合は各成分を組み合わせて、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等の装置を用いて、均一に混合することが好ましい。各成分の混合は、好ましくは、有機過酸化物(C)の半減期が1分となる分解温度よりも低い温度で、好ましくは、1秒〜1時間、より好ましくは、1〜5分間行う。
<加熱処理工程>
加熱処理工程は、前記混合工程により得られる混合物を、押出機を用いて所定温度で加熱処理する工程である。押出機を用いて加熱処理することによって、混合物中の有機過酸化物(C)が分解し、分解によって形成された遊離基がプロピレン重合体(A)と反応して、プロピレン重合体(A)に生成した遊離基とエチレン性不飽和結合含有化合物(B)とが反応して溶融張力が高められた変性プロピレン重合体を得ることが可能となる
加熱処理温度は、有機過酸化物(C)の半減期が1分となる分解温度よりも低い温度であることが好ましく、プロピレン重合体(A)のガラス転移温度〜有機過酸化物(C)の半減期が1分となる分解温度であることがより好ましく、プロピレン重合体(A)のガラス転移温度〜100℃であることが更に好ましく、20〜80℃であることがいっそう好ましい。加熱処理温度が有機過酸化物(C)の半減期が1分となる分解温度を超えると、プロピレン重合体(A)が分解し、得られる変性プロピレン重合体のメルトフローレートが高くなってしまう。また、加熱処理温度を20℃以上とすることにより、押出機にかかる負荷を小さくすることができる。なお本発明における加熱処理温度は、押出機のシリンダ温度(混練部の温度)のことをいう。
加熱処理時間(押出機内の樹脂の滞留時間)は、0.1〜30分間、好ましくは、0.5〜10分間である。
加熱処理工程で用いられる押出機は、単軸押出機、二軸押出機、多軸押出機等の他、押出機に類似するニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ等を用いることができる。また、US4607797、US6494390に開示されているような固相剪断領域を有する押出機や、特開2005−281379号公報に開示されているような固相剪断領域に加え、溶融混練領域を有する押出機等を用いてもよい。
さらに、内部帰還型スクリュを有する高剪断混練機(特開2005−313608号公報参照)を用いることができる。中でも連続生産可能な押出機を用いることが好ましい。上記の中から選ばれる二種以上の押出機を併用してもよい。例えば、二種の押出機を連続させて、混練工程と押出工程を分けてもよい(タンデムタイプ等)。また、原料投入口を複数有する押出機を用いてもよい。
上記の押出機は原料投入部、混練部、ベント部、押出部を有することが好ましい。生産性の観点より、ベント部、押出部のシリンダの温度は100〜300℃が好ましく、140〜250℃であることがさらに好ましい。スクリュ、シリンダは剪断発熱の除熱の観点から水等の冷媒での冷却ができることが、さらに好ましい。
変性プロピレン重合体の形状は、ストランド状、シート状、平板状、ストランドを適当な長さに裁断したペレット状等が挙げられる。本発明の変性プロピレン重合体を成形加工するためには、得られる成形体の生産安定性の観点から、形状として好ましくは、長さが1〜50mmのペレット状である。
<添加剤等>
本発明に係る変性プロピレン重合体の製造には、添加剤を用いてもよい。添加剤としては、例えば、中和剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、加工助剤、着色剤、発泡剤、発泡核剤、可塑剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、高輝度化剤、抗菌剤、光拡散剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、本発明に係る樹脂組成物は、上記プロピレン重合体(A)以外の樹脂やゴム成分を含有してもよい。
例えば、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合)樹脂、AAS(特殊アクリルゴム/アクリロニトリル/スチレン共重合)樹脂、ACS(アクリロニトリル/塩素化ポリエチレン/スチレン共重合)樹脂、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
本発明に係る変性プロピレン重合体は、ブロー成形、シート成形、ラミネート成形、発泡成形に用いることが可能である。
以下、実施例及び比較例によって本発明を説明する。実施例及び比較例で使用したプロピレン重合体(A)、エチレン性不飽和結合含有化合物(B)、有機過酸化物(C)を下記に示す。
・プロピレン重合体(A)
(A−1)プロピレン単独重合体
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重):18g/10分
極限粘度([η]):1.34dl/g
(A−2)プロピレン単独重合体
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重):105g/10分
極限粘度([η]):0.93dl/g
・エチレン性不飽和結合含有化合物(B)
化合物名:無水マレイン酸(MAH)
・有機過酸化物(C)
化合物名:ジセチルパーオキシジカルボネート
半減期が1分となる分解温度:99℃
原料成分及び変性プロピレン重合体の物性は、下記に示した方法に従って測定した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
原料成分及び変性プロピレン重合体のメルトフローレートは、JIS−K−7210に規定された方法に従って測定した。測定温度は230℃で、荷重は2.16kg荷重で測定した。
(2)極限粘度([η]、単位:dl/g)
原料成分の極限粘度は、以下の手順で測定した。まず、ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2及び0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。極限粘度は前述のように還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。なお、測定は135℃テトラリン中で測定を行った。
(3)無水マレイン酸の変性率(重量%)
実施例及び比較例で得られた変性プロピレン重合体1.0gをキシレン100mlに溶解した。この溶液をメタノール1000mlに攪拌しながら滴下して変性プロピレン重合体を再沈殿させたものを回収した。回収した変性プロピレン重合体を真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ約100μmのフイルムを作成した。この作成したフイルムの赤外吸収スペクトルを測定し、得られた赤外吸収スペクトルの特性吸収の吸光度を測定に使用したシートの厚さで補正して、得られた補正吸光度に基づいて検量線法により無水マレイン酸変性率を定量した。なお、無水マレイン酸の特性吸収としては、1780cm-1のピークを用いた。
(4)溶融張力(MT、単位:cN)
変性プロピレン重合体の溶融張力は、東洋精機社製溶融張力測定機を用い、190℃の温度及び5.7mm/分の押出速度で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスから変性プロピレン重合体を溶融押出し、押出された変性プロピレン重合体を引取ロールにより15.7m/分の引取上昇速度でフィラメント状に引取り、引取る際の張力を測定した。引取中の最大と最小の張力の平均値を溶融張力とした。
〔実施例1、比較例1〕
下記表に示される割合でプロピレン重合体(A)、エチレン性不飽和結合含有化合物(B)及び有機過酸化物(C)を均一に混合した後、押出機を用いて表1で示される条件で加熱処理して、変性プロピレン重合体を得た。押出機は単軸押出機を用いた。シリンダの設定温度は80℃であり、スクリュ回転数の設定値は75rpmであった。プロピレン重合体(A)とエチレン性不飽和結合含有化合物(B)と有機過酸化物(C)の配合割合、得られた変性プロピレン重合体の物性を表1に示す。
〔実施例2〜5、比較例2〕
シリンダの設定温度を40℃にそれぞれ設定し、スクリュ回転数を65rpmに設定した以外は、実施例1と同様にして、変性プロピレン重合体を得た。得られた変性プロピレン重合体の物性を表1に示す。
〔比較例3〜6〕
押出機として、二軸押出機(日本製鋼所社製TEX44αII−49BW−3V型)を用いた以外は、実施例1と同様にして、変性プロピレン重合体を得た。押出機のシリンダ温度は200℃、スクリュ回転数は200rpmにそれぞれ設定した。
Figure 0005659900

Claims (2)

  1. プロピレン重合体(A)100重量部と、当該100重量部に対して、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、及び、2−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる群から選ばれる少なくともいずれか1種であるエチレン性不飽和結合含有化合物(B)0.1〜50重量部と、有機過酸化物(C)0.01〜20重量部とを、反応させて得られ、230℃、2.16kg荷重のもとで測定したメルトフローレートが21.5〜200g/10分である変性プロピレン重合体であって、
    230℃、2.16kg荷重のもと測定されたメルトフローレート(単位:g/10分)と、190℃で測定された溶融張力(単位:cN)とが、下記の式(1)を満たす変性プロピレン重合体。
    MT>9×MFR(-0.9)・・・・(1)
    〔式中、MTは溶融張力(単位:cN)であり、MFRはメルトフローレート(単位:g/10分)である。〕
  2. 前記有機過酸化物の半減期が1分となる分解温度は、120℃未満である請求項1に記載の変性プロピレン重合体。
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