JP2020158652A - プロピレン系重合体組成物およびその成形体 - Google Patents

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遼子 廣井
Ryoko HIROI
遼子 廣井
喬 加藤
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喬 加藤
啓太 板倉
Keita Itakura
板倉  啓太
一輝 波戸
Kazuteru Namito
一輝 波戸
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Abstract

【課題】本発明は、無機充填剤を含有し、剛性に優れるとともに、外観にも優れた成形体を製造でき、射出成型性が良好な、プロピレン系重合体組成物およびその成形体を提供することを課題としている。【解決手段】極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)と、極限粘度[η]が0.5〜3dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)とを含むプロピレン系重合体(A)を1〜99質量部、MFRが1〜1000g/10分でありMw/Mnが20以下であるプロピレン系重合体(B)を0〜98質量部、エラストマー(C)を0〜30質量部、および無機充填剤(D)を1〜50質量部含むプロピレン系重合体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、無機充填剤を含有し、自動車内外装材などの用途に好適な、プロピレン系重合体組成物およびその成形体に関する。
ポリプロピレン樹脂組成物からなる射出成形体は、その優れた機械物性、成形性、経済性により、自動車部品や家電部品など種々の分野で利用されている。
自動車部品分野において、ポリプロピレン樹脂は、内外装材原料として広く用いられている。自動車部品分野では、ポリプロピレンを単体で用いるほか、ポリプロピレンにエチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−ブテン共重合体(EBR)、エチレン−オクテン共重合体(EOR)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリスチレン−エチレン/ブテン−ポリスチレンブロック共重合体(SEBS)などのエラストマー成分を添加して耐衝撃性を改善した材料、タルク、マイカ、ガラス繊維等の無機充填剤を添加して剛性を改善した材料、またゴム成分、無機充填剤を共に添加し優れた機械物性を付与したブレンドポリマーが使用されている。また近年、フローマーク(トラシマ)、ウェルドマーク等の外観改善のための研究が進み、自動車部品におけるポリプロピレンの使用割合を伸ばしてきた。
一方、ポリプロピレン成形品は、一般に耐傷付性が低く、光沢外観を有することから、意匠性改善のために塗装、表皮貼合といった後工程を施して用いられることが多く、その優れた経済性効果が充分に享受されていないという問題があった。
特許文献1には、経済性を向上させる目的で、機械的物性に優れ、耐傷付性、低光沢性、フローマーク外観が良好なプロピレン系樹脂組成物が提案されている。しかしながら、自動車の内外装材への使用においては、さらに剛性などの機械的物性、耐傷付性、低光沢性を備え、外観不良が少ないことが望まれる。
特開2009−079117号公報
本発明は、無機充填剤を含有し、剛性に優れるとともに、外観にも優れた成形体を製造でき、射出成型性が良好な、プロピレン系重合体組成物およびその成形体を提供することを課題としている。
本発明の要旨は、以下の〔1〕〜〔9〕の事項に関する。
〔1〕下記プロピレン系重合体(A)を1〜99質量部、
下記プロピレン系重合体(B)を0〜98質量部、
エラストマー(C)を0〜30質量部、および
無機充填剤(D)を1〜50質量部含む(ただし、プロピレン系重合体(A)と、プロピレン系重合体(B)と、エラストマー(C)と、無機充填剤(D)との合計を100質量部とする)ことを特徴とするプロピレン系重合体組成物。
プロピレン系重合体(A):135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)の含有量が20〜50質量%範囲にあり、135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が0.5〜3dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)の含有量が50〜80量%の範囲〔但し、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の合計量を100質量%とする。〕にある。
プロピレン系重合体(B):230℃におけるメルトフローレートが1〜1000g/10分、かつ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が20以下である。
〔2〕プロピレン系重合体(A)が、下記要件(i)および要件(ii)を満たすことを特徴とする前記〔1〕に記載のプロピレン系重合体組成物。
(i)230℃、2.16kg荷重で測定されるMFRが0.01〜5g/10分の範囲にある。
(ii)230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30gの範囲にある。
〔3〕プロピレン系重合体(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量150万以上の高分子量領域の割合が7%以上であることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載のプロピレン系重合体組成物。
〔4〕プロピレン系重合体(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線が2つのピークを有し、高分子量側のピーク分子量MHと低分子量側のピーク分子量MLの比(MH/ML)が50以上であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
〔5〕プロピレン系重合体(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線の低分子量側のピーク分子量MLが10万以下であることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
〔6〕無機充填剤(D)がタルクを含有する、前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
〔7〕無機充填剤(D)が、平均粒径が1〜15μmのタルクである、前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物からなる射出成形体。
〔9〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物からなる自動車内外装部材。
本発明によれば、タルクなどの無機充填剤を含有し、射出成型性に優れ、剛性に優れた成形体を製造し得る、プロピレン系重合体組成物、および該組成物からなる成形体を提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
<プロピレン系重合体組成物>
本発明に係るプロピレン系重合体組成物を構成する各成分について述べる。
プロピレン系重合体(A)
本発明のプロピレン系重合体組成物に含まれる重合体の一つであるプロピレン系重合体(A)は、135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)を20〜50質量%の範囲、および135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が0.5〜3dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)を50〜80質量%の範囲〔ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の合計量を100質量%とする。〕で含む。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)は、230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が、通常、10g/10分未満、好ましくは0.01〜5g/10分、より好ましくは0.05g/10分〜5g/10分、さらに好ましくは0.1g/10分〜5g/10分の範囲にある。プロピレン系重合体(A)のMFRが上記範囲にあると、射出成形性に優れた重合体組成物が得られやすいため好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)は、230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30g、好ましくは7g〜25g、より好ましく10g〜20gの範囲にある。プロピレン系重合体(A)の溶融張力(MT)が上記範囲にあると、射出成形性に優れた重合体組成物が得られやすいため好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)は、好ましくは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量150万以上の高分子量領域の割合が7質量%以上、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは12質量%以上である。前記高分子量領域の割合が特定の割合以上を占めているということは、ポリプロピレン重合体組成物中に分子量150万以上の高分子量成分が含有されていることを意味している。この高分子量成分の少なくとも一部は極限粘度[η]が10〜12dl/gの高分子量成分であることが望ましい。したがって、前記高分子量成分の割合が7wt%未満であると、プロピレン系樹脂組成物の剛性が低下することがある。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)は、好ましくは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線が2つのピークを有し、高分子量側のピーク分子量MHと低分子量側のピーク分子量MLの比(MH/ML)が50以上、好ましくは70以上、より好ましくは90以上である。分子量分布曲線が2つのピークを有し、MH/MLが特定の値以上になるということは、高分子量成分の含有量が多く、その極限粘度[η]も高いことを示す。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線の低分子量側のピーク分子量MLは、通常10万以下、好ましくは8万以下、より好ましくは5万以下である。
低分子量側のピーク分子量MLが10万を超えると、粘度が高く、押出し不良となるおそれがある。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)は、FE個数(25mmΦのTダイ製膜機で製膜した厚さ50μmのフィルムについて、FEカウンターを用いて測定されるFE個数を単位面積〔3000cm2〕当たりの個数に換算した値)は、通常、100個以下、好ましくは70個以下、より好ましくは50個以下である。FE個数が100個を超えると、得られる成形体の外観が不良となる場合がある。
《プロピレン系重合体(a1)》
本発明に係るプロピレン系重合体(A)に含まれるプロピレン系重合体(a1)は、135℃、テトラリン中で測定される極限粘度[η]が、10〜12dl/g、好ましくは10.5〜11.5dl/gの範囲にある。また、プロピレン系重合体(A)中におけるプロピレン系重合体(a1)の質量分率(含有量)は、20〜50質量%、好ましくは20〜45質量%、より好ましくは20〜40質量%の範囲にある。(ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の合計量を100質量%とする。)
本発明に係るプロピレン系重合体(A)において、プロピレン系重合体(A)に含まれるプロピレン系重合体(a1)は、好ましくは、プロピレンの単独重合体、あるいは、プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体である。炭素数2〜8のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらのα−オレフィンとしてはエチレンが好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)に含まれるプロピレン系重合体(a1)の極限粘度[η]が、10〜12dl/gを満たさない場合には、得られるプロピレン系重合体組成物の剛性が低下する場合がある。
《プロピレン系重合体(a2)》
本発明に係るプロピレン系重合体(A)に含まれるプロピレン系重合体(a2)は、135℃、テトラリン中で測定される極限粘度が[η]が、0.5〜3dl/g、好ましくは0.6〜2.5dl/g、より好ましくは0.8〜1.5dl/gの範囲にある。また、プロピレン系重合体(A)中におけるプロピレン系重合体(a2)の質量分率(含有量)は、50〜80質量%、好ましくは55〜80質量%、より好ましくは60〜80質量%の範囲にある。(ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の合計量を100質量%とする。)
本発明に係るプロピレン系重合体(A)において、プロピレン系重合体(A)に含まれるプロピレン系重合体(a2)は、プロピレンの単独重合体、あるいは、プロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。炭素数2〜8のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらα−オレフィンとしてはエチレンが好ましい。
極限粘度[η]が0.5dl/g未満のプロピレン重合体を含む場合は、得られる重合体組成物の溶融張力が不十分となる場合があり、3.0dl/gを超えると、粘度が高く、押出成形あるいは射出成形等の成形性が不十分となる場合がある。また、プロピレン系重合体(A)中におけるプロピレン系重合体(a2)の質量分率(含有量)が50質量%未満では、得られるプロピレン系重合体組成物の成形性が悪化する場合があり、80質量%を超えると、剛性が低下したり、フローマーク外観が悪化する場合がある。
<プロピレン系重合体(A)の製造方法>
本発明に係るプロピレン系重合体(A)は、種々公知の製造方法、例えば、それぞれ、上記物性を満たすプロピレン系重合体(a1)およびプロピレン系重合体(a2)を重合して得た後、上記範囲で、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)とを混合、あるいは溶融混練してプロピレン系重合体(A)を得る方法、あるいは、上記物性を満たすプロピレン系重合体(a1)およびプロピレン系重合体(a2)を一つの重合系あるいは二つ以上の重合系で重合する方法等を例示できる。
中でも2段以上の多段重合により、相対的に高分子量のプロピレン系重合体から相対的に低分子量のプロピレン系重合体を含むように製造するのが好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)の好ましい製造方法として、例えば高立体規則性ポリプロピレン製造用触媒の存在下に、プロピレンを単独で、またはプロピレンと他のモノマーとを2段以上の多段重合で重合させて製造する方法をあげることができる。
具体的には、第1段目の重合において、実質的に水素の非存在下でプロピレンまたはプロピレンと他のモノマーとを重合させて、135℃テトラリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜12dl/g、好ましくは10.5〜11.5dl/gの相対的に高分子量のプロピレン系重合体(a1)を、全重合体中の10〜50質量%、好ましくは15〜45質量%、さらに好ましくは20〜40質量%製造し、第2段目の重合において、相対的に低分子量のプロピレン系重合体(a2)を製造する。第2段目以降の重合において製造するプロピレン系重合体(a2)の極限粘度[η]は0.5dl/g〜3dl/g、好ましくは0.6〜2.5dl/g、より好ましくは0.8〜1.5dl/g(この極限粘度[η]は、その段単独で製造されるプロピレン系重合体の極限粘度[η]であり、その段の前段までのプロピレン系重合体(a1)を含むプロピレン系重合体(A)の極限粘度[η]ではない。)で、かつ最終的に得られるプロピレン系多段重合体のMFRが0.01〜5g/10分、好ましくは0.05〜4g/10分、さらに好ましくは0.1〜3g/10分となるように調整する。第2段目以降で製造するプロピレン系重合体の極限粘度[η]の調整方法は特に制限されないが、分子量調整剤として水素を使用する方法が好ましい。
プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の製造順序としては、第1段目で、実質的に水素の非存在下で、相対的に高分子量のプロピレン系重合体(a1)を得た後、第2段目以降で相対的に低分子量のプロピレン系重合体(a2)を製造するのが好ましい。製造順序を逆にすることもできるが、第1段目で相対的に低分子量のプロピレン系重合体を得た後、第2段目以降で相対的に高分子量のプロピレン系重合体を重合するためには、第1段目の反応生成物中に含まれる水素などの分子量調整剤を、第2段目以降の重合開始前に限りなく除去する必要があるため、重合装置が複雑になり、また第2段目以降の極限粘度[η]が上がりにくい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)の重合はスラリー重合、バルク重合など、公知の方法で行うことができる。また、各段の重合は連続的に行うこともできるし、バッチ式に行うこともできるが、バッチ式に行うことが好ましい。プロピレン系重合体(A)を連続重合方法によって製造する場合、滞留時間分布によって重合粒子間の組成ムラが生じ、フィッシュアイ(FE)個数がより増加する場合があるからである。バッチ式で重合することにより、FE個数の少ないプロピレン系重合体(A)を得ることができる。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)を製造する際に使用する触媒としては、マグネシウム、チタン、及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分、有機アルミニウム化合物等の有機金属化合物触媒成分、及び有機ケイ素化合物等の電子供与体化合物触媒成分から形成することができるが、代表的なものとして、以下のような触媒成分が使用できる。固体触媒成分の好ましい担体となるものは、金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/ 又はハロゲン含有化合物から得られる。この場合、金属マグネシウムは、顆粒状、リボン状、粉末状等のマグネシウムを用いることができる。また、この金属マグネシウムは、表面に酸化マグネシウム等の被覆が生成されていないものが好ましい。
アルコールとしては、炭素数1〜6の低級アルコールを用いるのが好ましく、特に、エタノールを用いると、触媒性能の発現を著しく向上させる上記担体が得られる。
ハロゲンとしては、塩素、臭素、又はヨウ素が好ましく、特にヨウ素を好適に使用できる。また、ハロゲン含有化合物としては、MgCl2、MgI2が好適に使用できる。
アルコールの量は、金属マグネシウム1モルに対して好ましくは2〜100モル、特に好ましくは5〜50モルである。
ハロゲン又はハロゲン含有化合物の使用量は、金属マグネシウム1グラム原子に対して、ハロゲン原子又はハロゲン含有化合物中のハロゲン原子が、0.0001グラム原子以上、好ましくは0.0005グラム原子以上、さらに好ましくは、0.001グラム原子以上である。ハロゲン及びハロゲン含有化合物はそれぞれ1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物との反応方法は、例えば、金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物とを、還流下(約79℃)で水素ガスの発生が認められなくなるまで(通常20〜30時間)反応させて、担体を得る方法である。これは、不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で行うことが好ましい。
得られた担体を次の固体触媒成分の合成に用いる場合、乾燥させたものを用いてもよく、また濾別後ヘプタン等の不活性溶媒で洗浄したものを用いてもよい。また、この担体は粒状に近く、しかも粒径分布がシャープである。さらには、粒子一つ一つをとってみても、粒形度のばらつきは非常に小さい。この場合、下記の式(I)で表される球形度(S)が1.60未満、特に1.40未満であり、かつ下記の式(II)で表される粒径分布指数(P)が5.0未満、特に4.0未満であることが好ましい。
S=(E1/E2)2 ・・・ (I)
(ここで、E1は粒子の投影の輪郭長、E2 は粒子の投影面積に等しい円の周長を示す。)
P=D90/D10 ・・・ (II)
(ここで、D90は重量累積分率が90%に対応する粒子径をいう。すなわち、D90で表される粒子径より小さい粒子群の重量和が全粒子総重量和の90%であることを示している。D10も同様である。)
固体触媒成分の製造のため、上記の担体に少なくともチタン化合物を接触させている。
このチタン化合物としては、一般式(III)
TiX1n(OR1)4-n・・・(III)
(式中、X1はハロゲン原子、特に塩素原子が好ましく、R1は炭素数1〜10の炭化水素基、特に直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、R1が複数存在する場合にはそれらは互いに同じでも異なってもよい。nは0〜4の整数である。)で表されるチタン化合物を用いることができる。具体的には、Ti(O−i−C374、Ti(O−C494、TiCl(O−C253、TiCl(O−i−C373、TiCl(O−C493、TiCl2(O−C492、TiCl2(O−i−C372、TiCl4等を挙げることができるが、特にTiCl4が好ましい。
固体触媒成分は、上記の担体にさらに電子供与性化合物を接触させて得られる。この電子供与性化合物としては、フタル酸ジ−n−ブチルを用いる。
また、上記の担体にチタン化合物と電子供与性化合物を接触させる際に、四塩化ケイ素等のハロゲン含有ケイ素化合物を接触させるとよい。
上記の固体触媒成分は、公知の方法で調製することができる。例えば、ペンタン、ヘキサン、ペプタン又はオクテン等の不活性炭化水素を溶媒に、上記の担体、電子供与性化合物及びハロゲン含有ケイ素化合物を投入し、攪拌しながらチタン化合物を投入する方法である。通常は、マグネシウム原子換算で担体1モルに対して電子供与性化合物は、0.01〜10モル、好ましくは0.05〜5モルを加え、また、マグネシウム原子換算で担体1モルに対してチタン化合物は、1〜50モル、好ましくは2〜20モルを加え、0〜200℃にて、5分〜10時間の条件、好ましくは30〜150℃にて30分〜5時間の条件で接触反応を行えばよい。
なお、反応終了後は不活性炭化水素(例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン)で、生成した固体触媒成分を洗浄するのが好ましい。
また、触媒成分の内、有機金属化合物触媒成分としては、有機アルミニウム化合物を好適に用いることができる。
この有機アルミニウム化合物としては、一般式(IV)
AlR2nX23-n・・・(IV)
(式中、R2は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、X2はハロゲン原子であり、塩素原子または臭素原子が好ましい。nは1〜3の整数である。)で表される化合物が広く用いられる。具体的には、トリアルキルアルミニウム化合物、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムモノエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
さらに、触媒成分の内、重合系に供する電子供与性化合物成分としては、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルイソブチルジメトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1つの有機ケイ素化合物を用いる。
上記の固体触媒成分は、前処理してから、重合に用いるとよい。例えば、ペンタン、ヘキサン、ペプタン又はオクテン等の不活性炭化水素を溶媒に、上記の固体触媒成分、有機金属化合物触媒成分及び電子供与性化合物成分を投入し、攪拌しながら、プロピレンを供給し、反応させる。また、通常、有機金属化合物触媒成分は、固体触媒成分中のチタン原子1モルに対して0.01〜20モル、好ましくは0.05〜10モルを加え、電子供与性化合物成分は、固体触媒成分中のチタン原子1モルに対して0.01〜20モル、好ましくは0.1〜5モルを加えるとよい。プロピレンは、大気圧よりも高いプロピレンの分圧下で供給し、0〜100℃にて、0.1〜24時間前処理するとよい。なお、反応終了後は不活性炭化水素(例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン)で、前処理したものを洗浄するのが好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)の製造方法において、プロピレン系重合体(a1)の製造条件としては、水素不存在下で、原料モノマーを重合温度として、好ましくは20〜80℃、より好ましくは40〜70℃、重合圧力として、一般に常圧〜9.8MPa、好ましくは0.2〜4.9MPaの条件下でバルク重合して製造することが好ましい。
また、プロピレン系重合体(a2)の製造条件としては、上記オレフィン重合用触媒を使用すること以外は特に制限されないが、原料モノマーを、重合温度として、好ましくは20〜80℃、より好ましくは40〜70℃、重合圧力として、一般に常圧〜9.8MPa、好ましくは0.2〜4.9MPa、分子量調節剤としての水素が存在する条件下で重合して製造することが好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(A)には、必要に応じて、酸化防止剤、中和剤、難燃剤、結晶核剤等の添加剤を含むことができる。添加剤の割合は特に制限されず、適宜調節することが可能である。
プロピレン系重合体(B)
本発明のプロピレン系重合体組成物に含まれる重合体の一つであるプロピレン系重合体(B)は、230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が1〜1000g/10分であり、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が20以下である。
本発明に係るプロピレン系重合体(B)は、MFRの下限値が、好ましくは3g/10分、より好ましくは5g/10分、さらに好ましくは10g/10分である。また、本発明に係るプロピレン系重合体(B)は、MFRの上限値が、好ましくは500g/10分、より好ましくは250g/10分である。
プロピレン系重合体(B)のMFRが上記範囲を満たすと、得られるプロピレン系重合体組成物がプロピレン系重合体(B)を含む場合に、押出加工性、射出成形性などの成形性が良好となるため好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(B)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が20以下である。本発明に係るプロピレン系重合体(B)は、Mw/Mnの下限値が、好ましくは1.5、より好ましくは2.5であり、Mw/Mnの上限値が、好ましくは15、より好ましくは10である。
プロピレン系重合体(B)のMw/Mnが上記範囲を満たすと、得られるプロピレン系重合体組成物がプロピレン系重合体(B)を含む場合に、プロピレン系重合体組成物から得られる成形体が機械的特性のバランスに優れたものとなるため好ましい。
本発明に係るプロピレン系重合体(B)の構造は特に制限はなく、プロピレン単独重合体、ブロックタイプのプロピレン重合体(プロピレン単独重合体あるいはプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体と非晶性あるいは低結晶性のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体との混合物)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、ランダムブロックポリプロピレン等が挙げられる。
プロピレン系重合体(B)は、原料となるプロピレン系重合体(原料重合体という)を有機過酸化物存在下に溶融混練しても得られる。
溶融混練を行うにあたり、原料重合体と有機過酸化物を混合するが、その混合方法は特に制限されない。例えば、ブレンダ、ミキサー等の混合機を用いて機械的に混合する方法、有機過酸化物を適当な溶剤に溶解して原料重合体に付着させ、溶剤を乾燥することによって混合する方法等がある。
溶融混練温度は、原料重合体の溶融温度以上でかつ有機過酸化物の分解温度以上の温度が採用される。しかし、あまり加熱温度が高いとポリマーの熱劣化を招く。一般に溶融温度は、170〜300℃、特に180〜250℃の範囲内に設定することが好ましい。
有機過酸化物は公知のものが一般に使用される。代表的な有機過酸化物としては、メチルエチルパーオキサイド、メチルイソブチルパーオキサイド等のパーオキサイド;イソブチリルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド;ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、その他のハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド;1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサン、その他のパーオキシケタール;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル;t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、その他のパーカーボネート等を挙げられる。
有機過酸化物の使用量は、得られるプロピレン重合体(B)のメルトフローレートの設定値等によって異なり一概に決定されないが、原料重合体100質量部に対して0.001〜4.0質量部、好ましくは0.005〜2.0質量部が一般的である。
溶融混練に用いる原料重合体は特に制限はなく、一般に市販されているプロピレン単独重合体、ブロックタイプのプロピレン重合体(プロピレン単独重合体あるいはプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体と非晶性あるいは低結晶性のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体との混合物)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体、ランダムブロックポリプロピレン等を使用できる。スラリー重合法、気相重合法で得られるものでよい。重合法は一段で重合してもよくまた多段であってもよい。溶融混錬に用いる原料重合体として、上記プロピレン系重合体(A)を用いることもできる。
有機過酸化物により、原料重合体中の高分子量成分が分解されてプロピレン系重合体(B)が得られる。有機過酸化物による分解が進むに従い、MFRが高くなる。MFRを高くするほど、高分子量側の成分が減少し、GPC曲線におけるピークは狭く、且つ高くなる。
エラストマー(C)
本発明に係るエラストマー(C)としては、特に限定されることなく公知のエラストマー成分を用いることができるが、オレフィン系エラストマーが上述したプロピレン系重合体(A)およびプロピレン系重合体(B)との相容性が良好であるため好ましい。オレフィン系エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)、エチレン−オクテン共重合体ゴム(EOR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリスチレン−エチレン/ブテン−ポリスチレンブロック共重合体(SEBS)などが挙げられる。
無機充填剤(D)
本発明に係る無機充填剤(D)としては、特に限定されることなく公知の無機充填剤を用いることができるが、たとえば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、石膏、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、さらには亜鉛、銅、鉄、アルミニウム等の金属粉末、あるいは繊維等が挙げられ、これらは単独でまたは混合して用いることができる。中でもタルク、マイカ、炭酸カルシウム、ガラス繊維等が好ましく、特にタルクが好ましい。タルクとしては、平均粒径が1〜15μm、好ましくは1〜6μmのものが好適に使用できる。
その他の成分(E)
本発明のプロピレン系重合体組成物は、上述した(A)〜(D)の各成分に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分(E)を含有してもよい。
その他の成分(E)としては、たとえば、核剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、脂肪酸金属塩、軟化剤、分散剤、充填剤、着色剤、滑剤、顔料などの他の各種添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。添加剤等を複数種配合する場合、配合する添加剤などの混合順序は任意であり、同時に混合してもよいし、一部成分を混合した後に他の成分を混合するというような多段階の混合方法を採用してもよい。
プロピレン系重合体組成物
本発明のプロピレン系重合体組成物は、上述の各成分を、プロピレン系重合体(A)を1〜99質量部、プロピレン系重合体(B)を0〜98質量部、エラストマー(C)を0〜30質量部、および、無機充填剤(D)を1〜50質量部の割合で含有する。前記プロピレン系重合体(A)の含有量は、好ましくは1〜90質量部、前記プロピレン系重合体(B)の含有量は、好ましくは0〜90質量部、前記エラストマー(C)の含有量は、好ましくは0〜25質量部、前記無機充填剤(D)の含有量は、好ましくは2〜45質量部である。
ただし、プロピレン系重合体(A)と、プロピレン系重合体(B)と、エラストマー(C)と、無機充填剤(D)との合計は、100質量部とする。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、より好ましくは、プロピレン系重合体(A)を1〜80質量部、プロピレン系重合体(B)を0〜80質量部、エラストマー(C)を0〜20質量部、および、無機充填剤(D)を3〜40質量部の割合で含有する。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、上述した(A)〜(D)の各成分と、必要に応じて上述したその他の成分(E)を、所望の配合割合で配合することにより製造することができる。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、上述した(A)〜(D)の各成分と、必要に応じて上述したその他の成分(E)を、同時にあるいは逐次に、バンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、高速2軸押出機などの混合装置により混合または溶融混練することにより得ることができる。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、樹脂組成物を成形する従来公知の成形方法により成形することができ、これにより成形体を製造することができる。本発明のプロピレン系重合体組成物は、特に射出成形、押出成形等に好適に用いられる。
本発明のプロピレン系重合体組成物からなる成形体は、自動車内外装部品等に好適に使用できる機械的特性を示し、特に優れた剛性を有するとともに、フローマーク発生を抑制し外観にも優れる。
このような本発明のプロピレン系重合体組成物は、自動車内外装部品、家電部品などの種々の分野に好適に用いることができる。
射出成形体
本発明の射出成形体は、上述した本発明のプロピレン系重合体組成物を射出成形して得られる。
本発明の射出成形体は、従来公知のプロピレン系重合体組成物からなる射出成形体と比較して、特に優れた剛性を示す。このような効果は、本発明のプロピレン系重合体組成物が、極めて分子量の大きいプロピレン系重合体(A)を含有することにより、配向結晶化が促進された結果、成形体の剛性が顕著に上昇して得られたものと考えられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明において、重合体、成形体の各物性の測定および評価は、以下の方法により行った。
一段階目のプロピレン重合体成分〔プロピレン系重合体(a1)〕及び二段階目のプロピレン重合体成分〔プロピレン系重合体(a2)〕の質量分率
重合時に連続的に供給するプロピレンの流量計積算値を用いた物質収支から求めた。
極限粘度[η](dl/g)
135℃、テトラリン中で測定した。
なお、プロピレン系重合体(a2)の極限粘度[η]2は、下記式より計算した値である。
[η]2=([η]total×100−[η]1×W1)/W2
[η]total:プロピレン系重合体全体の極限粘度
[η]1:プロピレン系重合体(a1)の極限粘度
W1:プロピレン系重合体(a1)の質量分率(%)
W2:プロピレン系重合体(a2)の質量分率(%)
メルトフローレート(MFR)(g/10分)
JIS−K7210に準拠し、測定温度230℃、荷重2.16kgf(21.2N)にて測定した。
溶融張力(MT)(g)
以下の装置及び条件で測定した。
装置:東洋精機社製キャピログラフ1C(商品名)
温度:230℃
オリフィス:L=8mm、D=2.095mm
押出速度:15mm/分
引取速度:15m/分
高分子量成分割合
下記の装置及び条件で、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量150万以上の高分子量領域の割合を、高分子量成分割合(%)として求めた。
<GPC測定装置>
カラム:TOSOGMHHR−H(S)HT
検出器:Waters製液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS150C(商品名)
<測定条件>
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
温度:145℃
MH、ML、MH/ML
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線により、高分子量側のピーク分子量(MH)と低分子量側のピーク分子量(ML)を求めた。また、これらに基づいて高分子量側のピーク分子量(MH)と低分子量側のピーク分子量(ML)の比(MH/ML)を算出した。
FE(フィッシュアイ)個数
(株)プラスチック工学研究所製の25mmΦのTダイ成膜機で作成した厚さ50μmのフィルムのFEの個数を、ジェルカウンターとして、受光器(4096画素)、投光器、信号処理装置、パルスジェネレーターおよび装置間ケーブルを備えた装置構成の、(株)ヒューテック製のフィッシュアイカウンター(商標)を用いて測定した。測定数を、フィルム単位面積(3000cm2)あたりのFE個数として示した。
フィルム作成条件は次の通りである。
Tダイ製膜機: (株)プラスチック工学研究所製
型式: GT−25−A
スクリュー直径:25mm、L/D=24
スクリュー回転数:60rpm
シリンダー温度設定:C1=230℃、C2=260℃
ヘッド温度設定:260℃
Tダイ温度設定:D1〜D3=260℃
Tダイ幅:230mm,リップ開度=1mm
フィルム巻取速度:4m/s
ロール温度:65℃
mmmm分率(mol%)
13C−NMRスペクトルにおけるmmmmのピークのベースラインからの高さに基づいて求めた。
デカン可溶成分含有率(ゴム量)
ガラス製の測定容器にプロピレン系重合体約6グラム(この重量を、下式においてb(グラム)と表した)、デカン500ml、およびデカンに可溶な耐熱安定剤を少量装入し、窒素雰囲気下、スターラーで攪拌しながら2時間で150℃に昇温してプロピレン重合体を溶解させ、150℃で2時間保持した後、8時間掛けて23℃まで徐冷した。得られたプロピレン重合体の析出物を含む液を、磐田ガラス社製25G−4規格のグラスフィルターにて減圧濾過した。濾液の100mlを採取し、これを減圧乾燥してデカン可溶成分の一部を得た。この重量を、下式においてa(グラム)と表した。この操作の後、デカン可溶成分量を下記式によって決定した。
デカン可溶成分含有率(重量%)=100×(500×a)/(100×b)
常温シャルピー衝撃強度(kJ/m 2
JIS K7111に準拠し、該組成物から作成した試験片(試験片:10mm(幅)×4mm(厚さ)×80mm(長さ))を用いて、ノッチ付(機械加工)、23℃の条件で測定を実施した。
曲げ弾性率(FM)
ISO 178に準拠して、以下の条件で曲げ弾性率(MPa)を測定した。
温度:23℃
試験片:10mm(幅)×4mm(厚さ)×80mm(長さ)
曲げ速度:2mm/分
スパン間:64mm
加熱変形温度(HDT)
プロピレン系樹脂組成物の加熱変形温度(℃)は、JIS K7191に従って、下記の条件で測定した。
<測定条件>
試験片:10mm(幅)×4mm(厚さ)×80mm(長さ)
荷重:0.45MPa
フローマーク
成形温度220℃,金型温度40℃,射出速度25mm/s,切替位置20mm,保圧60MPa,保圧時間18秒で、350mm×100mm×厚さ2mmの成形品を作製し、ゲートからフローマークが目視で観察できる距離(cm)を測定した。
以下の実施例および比較例においては、以下の各成分を用いた。
プロピレン系重合体(A1)
[製造例1](プロピレン系重合体(A1)の製造)
(1)マグネシウム化合物の調製
攪拌機付き反応槽(内容積500リットル)を窒素ガスで充分に置換し、エタノール97.2kg、ヨウ素640g、および金属マグネシウム6.4kgを投入し、攪拌しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生が無くなるまで反応させ、固体状反応生成物を得た。この固体状反応生成物を含む反応液を減圧乾燥させることにより目的のマグネシウム化合物(固体触媒の担体)を得た。
(2)固体状触媒成分の調製
窒素ガスで充分に置換した撹拌機付き反応槽(内容積500リットル)に、前記マグネシウム化合物(粉砕していないもの)30kg、精製ヘプタン(n−ヘプタン)150リットル、四塩化ケイ素4.5リットル、およびフタル酸ジ-n-ブチル5.4リットルを加えた。系内を90℃に保ち、攪拌しながら四塩化チタン144リットルを投入して110℃で2時間反応させた後、固体成分を分離して80℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩化チタン228リットルを加え、110℃で2時間反応させた後、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒成分を得た。
(3)前重合触媒の製造
ヘプタン200mL中にトリエチルアルミニウム10mmol、ジシクロペンチルジメトキシシラン2mmol、および(2)で得られた固体状触媒成分をチタン原子換算で1mmol添加した。内温を20℃に保持し、攪拌しながらプロピレンを連続的に導入した。60分後、攪拌を停止し、結果的に固体触媒1gあたり4.0gのプロピレンが重合した予備重合触媒を得た。
(4)本重合
600リットルのオートクレーブ中にプロピレン336リットル装入し、60℃に昇温した。その後、トリエチルアルミニウム8.7mL、ジシクロペンチルジメトキシシラン11.4mL、(3)で得られた前重合触媒を2.9g装入して重合を開始した。重合開始より75分後に、10分間かけて50℃まで降温した(第1段目の重合終了)。
第1段目と同様の条件にて重合したプロピレン系重合体(a1)の極限粘度[η]は11dl/gであった。
降温後、圧力が3.3MPaGで一定となるよう水素を連続的に投入し、151分間重合を行った。次いでベントバルブを開け、未反応のプロピレンを積算流量計を経由させてパージした(第2段目の重合終了)。
こうして、51.8kgのパウダー状のプロピレン系重合体(A1)を得た。
このプロピレン系重合体組成物に、酸化防止剤として、イルガノックス1010〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製〕2000ppm、イルガホス168〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製〕2000ppm、サンドスタブP−EPQ〔クラリアントジャパン社製〕1000ppm、中和剤として、ステアリン酸カルシウム1000ppmを添加し、二軸押出機で溶融混錬しペレット状のプロピレン系重合体を得た。このようにして最終的に得られたプロピレン系重合体(A1)のMFRは1.2g/10分であった。また、物質収支から算出した最終的に得られたプロピレン系重合体(A1)に占める第1段目の重合で生成したプロピレン系重合体(a1)の割合は25質量%であった。プロピレン系重合体(A1)の特性を表1に示す。
プロピレン系重合体(A’)
プロピレン系重合体(A’)は、極限粘度の高い成分と低い成分とを含む市販品である。
プロピレン系重合体(A’):プライムポリマー社製、商品名「VP103W」
プロピレン系重合体(a1):極限粘度[η]=8dl/g、成分量=20質量%
プロピレン系重合体(a2):極限粘度[η]=1dl/g、成分量=80質量%
MFR=3g/10分
特性を表1に併せて示す。
Figure 2020158652
プロピレン系重合体(B)
[製造例2](プロピレン系重合体(B−1)の製造)
(1)固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を溶解させた。
このようにして得られた均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持した四塩化チタン200ml中に、この均一溶液の75mlを1時間にわたって滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル(DIBP)5.22gを添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱した。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカンおよびヘキサンにて溶液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。
ここで、この遊離チタン化合物の検出は次の方法で確認した。予め窒素置換した100mlの枝付きシュレンクに上記固体触媒成分の上澄み液10mlを注射器で採取し装入した。次に、窒素気流にて溶媒ヘキサンを乾燥し、さらに30分間真空乾燥した。これに、イオン交換水40ml、(1+1)硫酸10mlを装入し30分間攪拌した。この水溶液をろ紙を通して100mlメスフラスコに移し、続いて鉄(II)イオンのマスキング剤として濃リン酸水溶液1mlとチタンの発色試薬として3%過酸化水素水5mlを加え、さらにイオン交換水で100mlにメスアップしたこのメスフラスコを振り混ぜ、20分後にUVを用い420nmの吸光度を観測しこの吸収が観測されなくなるまで遊離チタンの洗浄除去を行った。
上記のように調製された固体状チタン触媒成分(A)は、デカンスラリーとして保存したが、この内の一部を、触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体状チタン触媒成分(A)の組成は、チタン2.3重量%、塩素61重量%、マグネシウム19重量%、DIBP 12.5重量%であった。
(2)前重合触媒の製造
固体触媒成分100g、トリエチルアルミニウム39.3mL、ヘプタン100Lを内容量200Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちプロピレンを600g挿入し、60分間攪拌しながら反応させ、触媒スラリーを得た。
(3)本重合
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを43kg/時間、水素を300NL/時間、(2)で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として0.55g/時間、トリエチルアルミニウム2.9ml/時間、ジシクロペンチルジメトキシシラン3.1ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は70℃であり、圧力は3.74MPa/Gであった。
得られたスラリーは内容量100Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを45kg/時間、水素を気相部の水素濃度が8.7mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力3.49MPa/Gで重合を行った。
得られたプロピレン系重合体(B−1)は、80℃で真空乾燥を行った。特性を表2に示す。
プロピレン系重合体(B−2)、(B−3)
プロピレン系重合体(B−2)、(B−3)として、表2に示す特性のもの(いずれもプライムポリマー社製市販品)を用いた
Figure 2020158652
エラストマー(C1)
エラストマー(C1)として、市販のオレフィン系エラストマー(三井化学株式会社製、商品名「タフマーA4050S」、メルトフローレート:6.5g/10分、密度:0.862g/cm3、コモノマー種:1−ブテン)を用いた。
タルク(D1)
タルク(浅田製粉社製JM209、平均粒径3.9μm)
[実施例1]
製造例1で得たプロピレン系重合体(A1)、プロピレン系重合体(B−1)およびタルク(D1)の各成分を、表3に示す配合量(質量部)で混合し、二軸押出機((株)テクノベル 社製、KZW−15)により、シリンダー温度190℃、スクリュー回転500rpm、フィーダー回転40rpmの条件で押出し、タルクを含有したプロピレン系重合体組成物を得た。得られた組成物の特性を表3に併せて示す。
[比較例1]
実施例1において、プロピレン系重合体(A1)に代えて、プロピレン系重合体(A’)(プライムポリマー社製、商品名「VP103W」)を用いたことの他は、実施例1と同様にして、タルクを含有したプロピレン系重合体組成物を得た。得られた組成物の特性を表3に併せて示す。
[比較例2]
実施例1において、プロピレン系重合体(A1)を用いず、プロピレン系重合体(B−1)の配合量を80質量部としたことの他は、実施例1と同様にして、タルクを含有したプロピレン系重合体組成物を得た。得られた組成物の特性を表3に併せて示す。
Figure 2020158652
[実施例2]
製造例1で得たプロピレン系重合体(A1)、プロピレン系重合体(B−2)、プロピレン系重合体(B−2)、エラストマー(C1)およびタルク(D1)の各成分を、表4に示す配合量(質量部)で混合し、二軸押出機((株)日本製鋼所製、TEX30α)により、シリンダー温度180℃、スクリュー回転750rpm、押出量60kg/hの条件で押出し、タルクを含有したプロピレン系重合体組成物を得た。得られた組成物の特性を表4に併せて示す。
[比較例3]
プロピレン系重合体(A')、プロピレン系重合体(B−2)、ラストマー(C1)およびタルク(D1)の各成分を用い、配合量を表4に示す量としたことの他は、実施例2と同様にして、タルクを含有したプロピレン系重合体組成物を得た。得られた組成物の特性を表4に併せて示す。
Figure 2020158652
本発明の実施例および比較例によれば、特定のプロピレン系重合体(A)を用いた本発明のプロピレン系樹脂組成物を用いると、フローマーク外観に優れるとともに、十分な機械的特性を示し、特に曲げ弾性率(FM)の向上した成形体を製造できることがわかる。
本発明のプロピレン系重合体組成物は、インパネ、コンソールボックスなどの自動車内外装部品、家電部品等、種々の分野の成形品材料として好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 下記プロピレン系重合体(A)を1〜99質量部、
    下記プロピレン系重合体(B)を0〜98質量部、
    エラストマー(C)を0〜30質量部、および
    無機充填剤(D)を1〜50質量部含む(ただし、プロピレン系重合体(A)と、プロピレン系重合体(B)と、エラストマー(C)と、無機充填剤(D)との合計を100質量部とする)ことを特徴とするプロピレン系重合体組成物。
    プロピレン系重合体(A):135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が10〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a1)の含有量が20〜50質量%範囲にあり、135℃、テトラリン溶媒中で測定される極限粘度[η]が0.5〜3dl/gの範囲にあるプロピレン系重合体(a2)の含有量が50〜80質量%の範囲(ただし、プロピレン系重合体(a1)とプロピレン系重合体(a2)の合計量を100質量%とする。)にある。
    プロピレン系重合体(B):230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が1〜1000g/10分、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が20以下である。
  2. プロピレン系重合体(A)が、下記要件(i)および要件(ii)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のプロピレン系重合体組成物。
    (i)230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜5g/10分の範囲にある。
    (ii)230℃で測定される溶融張力(MT)が5〜30gの範囲にある。
  3. プロピレン系重合体(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線で囲まれる領域の全面積に占める分子量150万以上の高分子量領域の割合が7%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロピレン系重合体組成物。
  4. プロピレン系重合体(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線が2つのピークを有し、高分子量側のピーク分子量MHと低分子量側のピーク分子量MLの比(MH/ML)が50以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
  5. プロピレン系重合体(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布曲線の低分子量側のピーク分子量MLが10万以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
  6. 無機充填剤(D)が、タルクを含有する、請求項1〜5のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
  7. 無機充填剤(D)が、平均粒径が1〜15μmのタルクである、請求項1〜6のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物からなる射出成形体。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のプロピレン系重合体組成物からなる自動車内外装部材。
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