JP2023082146A - 固体電解キャパシタアセンブリ - Google Patents

固体電解キャパシタアセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】固体電解キャパシタ素子を含むキャパシタアセンブリを提供する。【解決手段】本キャパシタアセンブリ30は、キャパシタ素子33を封入しているケーシング材料28と、陽極体と電気的に接続されており、ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陽極終端62と、固体電解質と電気的に接続されており、ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陰極終端72と、を含む。第1の疎水性被覆は、ケーシング材料及び陽極終端の外部部分64と接触して配置されており、第2の疎水性被覆は、ケーシング材料及び陰極終端の外部部分74と接触して配置されている。【選択図】図2

Description

本出願は、2017年7月3日の出願日を有する米国仮特許出願62/528,248(その全部を参照として本明細書中に包含する)の出願の利益を主張する。
電解キャパシタ(例えばタンタルキャパシタ)は、それらの体積効率、信頼性、及びプロセス適合性のために、回路の設計においてますます使用されるようになっている。例えば、開発されたキャパシタの1つのタイプは、タンタル陽極、誘電体層、及び導電性ポリマー固体電解質を含む固体電解キャパシタ素子である。キャパシタ素子を表面実装するためには、陽極を陽極終端(termination)に接続し、固体電解質を陰極終端に接続する。更
に、キャパシタを外部環境から保護し、それに良好な機械的安定性を与えることを助けるために、キャパシタ素子はまた、樹脂状ケーシング材料(例えばエポキシ樹脂)で封入して、陽極終端及び陰極終端の一部が表面に実装するために露出した状態で維持されるようにされている。残念なことに、キャパシタの製造(例えばリフロー)中にしばしば用いられる高い温度によって残留湿分が水蒸気として気化する可能性があり、それが相当な力でケースから排出され、これによりケーシング材料又は終端内に微小クラックが形成される可能性がある。これらの微小クラックは、特にキャパシタが高温に曝露される際に電気特性の急速な劣化を引き起こす可能性がある。
したがって、高い温度において向上した特性を示すことができる固体電解キャパシタアセンブリに対する必要性が存在する。
本発明の一態様によれば、焼結多孔質陽極体、陽極体の上に配されている誘電体、及び誘電体の上に配されている固体電解質を含む固体電解キャパシタ素子を含むキャパシタアセンブリが開示される。キャパシタアセンブリはまた、キャパシタ素子を封入するケーシング材料、陽極体と電気的に接続されており、ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陽極終端、及び固体電解質と電気的に接続されており、ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陰極終端も含む。第1の疎水性被覆が、ケーシング材料及び陽極終端の外部部分と接触して配置されており、第2の疎水性被覆が、ケーシング材料及び陰極終端の外部部分と接触して配置されている。
本発明の他の特徴及び形態を、下記においてより詳細に示す。
当業者に向けられた、本発明のベストモードを含む本発明の完全かつ実施可能な開示を、添付の図面を参照する本明細書の残りでより詳しく示す。
図1は、本発明の一態様にしたがう、ケーシング材料と終端との間に疎水性被覆を施すための技術の概要図である。 図2は、終端を折り曲げた後の図1のキャパシタの概要図である。
本明細書及び図面中で参照記号を繰り返し使用することは、本発明の同じか又は類似する特徴又は構成要素を表すことを意図している。
本議論は代表的な態様のみの説明であり、本発明のより広い形態を限定することは意図しておらず、より広い形態は代表的な構成において具現化されることが当業者によって理解される。
一般的に言うと、本発明は、焼結多孔質陽極体、陽極体の上に配されている誘電体、及び誘電体の上に配されている固体電解質を含むキャパシタ素子を含むキャパシタアセンブリに関する。陽極体は陽極終端と電気的に接続されており、固体電解質は陰極終端と電気的に接続されている。また、キャパシタ素子は、陽極終端及び陰極終端の少なくとも一部がケーシング材料の外部にとどまるようにケーシング材料で封入される。特に、第1の疎水性被覆が、ケーシング材料及び陽極終端の外部部分と接触して配置されており、第2の疎水性被覆が、ケーシング材料及び陰極終端の外部部分と接触して配置されている。疎水性被覆は、通常は、約50ナノメートル~約2マイクロメートル、幾つかの態様においては約100ナノメートル~約1.5マイクロメートル、幾つかの態様においては約250ナノメートル~約1マイクロメートルの厚さ、並びに1kHzの周波数及び30%の相対湿度において求めて約10以下、幾つかの態様においては約5以下、幾つかの態様においては約2~約4の比較的低い比誘電率を有する。特に、本発明者らは、疎水性被覆は、ケーシング材料、及び終端と接触しているこれらの箇所を封入するのを助けることを見出した。これは、約150℃~約350℃、幾つかの態様においては200℃~約300℃(例えば250℃)のピークリフロー温度のような高い温度に(例えばリフロー中に)曝露された後に通常であれば形成される微小クラックを制限して、酸素及び湿分に対するその感受性を制限することを助ける。
したがって、得られるキャパシタは、高い温度に曝露された際であっても優れた電気特性を示すことができる。例えば、本キャパシタは、約70℃以上、幾つかの態様においては約80℃以上、幾つかの態様においては約85℃~約225℃(例えば85℃又は125℃)の温度を有する雰囲気と接触させて配置することができる。かかる高い温度においても、キャパシタンスは、120Hzの周波数において求めて約30ナノファラド/平方センチメートル(nF/cm)以上、幾つかの態様においては約100nF/cm以上、幾つかの態様においては約200~約30,000nF/cm、幾つかの態様においては約400~約20,000nF/cmにすることができる。本キャパシタはまた、100kHzの周波数において求めて例えば約500ミリオーム以下、幾つかの態様においては約250ミリオーム未満、幾つかの態様においては約0.1~約200ミリオームの比較的低い等価直列抵抗(ESR)も示すことができる。本キャパシタの損失係数(dissipation factor)も、比較的低いレベルに維持することができる。損失係数は、一般にキャパシタ内で生じる損失を指し、通常は理想的なキャパシタ性能のパーセントとして表される。例えば、本発明のキャパシタの損失係数は、通常は、120Hzの周波数において求めて約1%~約25%、幾つかの態様においては約3%~約10%、幾つかの態様においては約5%~約15%である。特に、これらの値(例えば、キャパシタンス、ESR、及び損失係数)はまた、相当な時間、例えば約100時間以上、幾つかの態様においては約300時間~約3000時間、幾つかの態様においては約400時間~約2500時間(例えば約2,000時間)の間、かかる温度において安定に維持することもできる。例えば一態様においては、高温雰囲気(例えば85℃)及び標準的な湿度レベル(例えば25%)に約2,000時間曝露された後のキャパシタのキャパシタンスの値、ESR、及び損失係数の、その高温雰囲気に最初に曝露された時点のキャパシタのそれぞれのキャパシタンスの値、ESR、及び損失係数に対する比は、約0.7~1.0、幾つかの態様においては約0.75~1.0、幾つかの態様においては約0.80~1.0であり得る。
勿論、本キャパシタアセンブリはまた、湿分に対して感受性が高くなく、したがって約40%以上、幾つかの態様においては約45%以上、幾つかの態様においては約50%以上、幾つかの態様においては約60%以上(例えば約60%~約85%)の相対湿度を有する雰囲気と接触させて配置した際のように高い湿度レベルに曝露された際であっても優れた電気特性を示すことができる。相対湿度は、例えばASTM-E337-02、方法
A(2007)にしたがって求めることができる。例えば、一態様においては、高温雰囲気(例えば85℃)及び高い湿度(例えば85%)に24時間曝露された後のキャパシタのキャパシタンスの値、ESR、及び損失係数の、その高温雰囲気に最初に曝露された時点のキャパシタのそれぞれのキャパシタンスの値、ESR、及び損失係数に対する比は、約0.7~1.0、幾つかの態様においては約0.75~1.0、幾つかの態様においては約0.80~1.0であり得る。
ここで、キャパシタアセンブリの種々の態様をより詳細に記載する。
I.キャパシタ素子:
A.陽極体:
キャパシタ素子は、焼結多孔質体上に形成された誘電体を含む陽極を含む。多孔質陽極体は、バルブメタル(すなわち酸化することができる金属)又はバルブメタル系化合物、例えば、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、それらの合金、それらの酸化物、それらの窒化物などを含む粉末から形成することができる。粉末は、通常は、タンタル塩(例えば、フッ化タンタル酸カリウム(KTaF)、フッ化タンタル酸ナトリウム(NaTaF)、五塩化タンタル(TaCl)等)を還元剤と反応させる還元プロセスから形成される。還元剤は、液体、気体(例えば水素)、又は固体、例えば金属(例えばナトリウム)、金属合金、又は金属塩の形態で提供することができる。例えば一態様においては、タンタル塩(例えばTaCl)を約900℃~約2,000℃、幾つかの態様においては約1,000℃~約1,800℃、幾つかの態様においては約1,100℃~約1,600℃の温度で加熱して蒸気を形成することができ、それを気体還元剤(例えば水素)の存在下で還元することができる。かかる還元反応の更なる詳細は、MaeshimaらのWO-2014/199480に記載されている。還元後、生成物を冷却、粉砕、及び洗浄して粉末を形成することができる。
粉末の比電荷は、通常は、所望の用途に応じて約2,000~約800,000マイクロファラド・ボルト/グラム(μF・V/g)で変動する。例えば、幾つかの態様においては、約100,000~約800,000μF・V/g、幾つかの態様においては約120,000~約700,000μF・V/g、幾つかの態様においては約150,000~約600,000μF・V/gの比電荷を有する高電荷粉末を用いることができる。他の態様においては、約2,000~約100,000μF・V/g、幾つかの態様においては約5,000~約80,000μF・V/g、幾つかの態様においては約10,000~約70,000μF・V/gの比電荷を有する低電荷粉末を用いることができる。当該技術において公知なように、比電荷は、キャパシタンスに用いた陽極酸化電圧をかけ、次にこの積を陽極酸化電極体の重量で割ることによって求めることができる。
粉末は、一次粒子を含む自由流動性の微細粉末であってよい。粉末の一次粒子は、一般的に、場合によっては粒子を70秒間の超音波振動にかけた後に、例えばBECKMAN COULTER Corporation製のレーザー粒径分布分析装置(例えばLS-230)を用いて求めて、約5~
約500ナノメートル、幾つかの態様においては約10~約400ナノメートル、幾つかの態様においては約20~約250ナノメートルのメジアン径(D50)を有する。一次粒子は、通常は三次元の粒子形状(例えば球状又は角状)を有する。かかる粒子は、通常は比較的低い「アスペクト比」、すなわち粒子の平均直径又は幅を平均厚さで割った値(D/T)を有する。例えば、粒子のアスペクト比は、約4以下、幾つかの態様においては約3以下、幾つかの態様においては約1~約2であってよい。一次粒子に加えて、粉末は、一次粒子の凝集(又は凝塊化)によって形成される二次粒子のような他のタイプの粒子を含んでいてもよい。かかる二次粒子は、約1~約500マイクロメートル、幾つかの態様においては約10~約250マイクロメートルのメジアン径(D50)を有していてよ
い。
粒子の凝集は、粒子を加熱することによるか、及び/又はバインダを用いることによって行うことができる。例えば、凝集は、約0℃~約40℃、幾つかの態様においては約5℃~約35℃、幾つかの態様においては約15℃~約30℃の温度で行うことができる。また好適なバインダとしては、例えば、ポリ(ビニルブチラール);ポリ(酢酸ビニル);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(ビニルピロリドン);セルロースポリマー、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びメチルヒドロキシエチルセルロース;アタクチックポリプロピレン、ポリエチレン;ポリエチレングリコール(例えば、Dow Chemical Co.製のCarbowax);ポリスチレン、ポリ(ブタジエン/スチレン);ポリアミド、ポリイミド、及びポリアクリルアミド、高分子量ポリエーテル;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー;フルオロポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオリド、及びフルオロオレフィンコポリマー;アクリルポリマー、例えばナトリウムポリアクリレート、ポリ(低級アルキルアクリレート)、ポリ(低級アルキルメタクリレート)、及び低級アルキルアクリレートとメタクリレートのコポリマー;並びに脂肪酸及びワックス、例えばステアリン酸及び他の石鹸脂肪酸、植物性ワックス、マイクロワックス(精製パラフィン)等を挙げることができる。
得られる粉末は、任意の従来の粉末プレス装置を用いて圧縮してペレットを形成することができる。例えば、ダイと1つ又は複数のパンチを含むシングルステーション式圧縮プレス機であるプレス成形機を用いることができる。或いは、ダイと単一の下方パンチのみを用いるアンビルタイプの圧縮プレス成形機を用いることができる。シングルステーション式圧縮プレス成形機は、シングルアクション、ダブルアクション、浮動ダイ、可動式プラテン、対向ラム、スクリュー、インパクト、ホットプレス、圧印加工、又はサイジングのような種々の能力を有するカムプレス、トグル/ナックルプレス、及び偏心/クランクプレスのような幾つかの基本的タイプで入手可能である。粉末は、ワイヤ、シート等の形態であってよい陽極リードの周囲に圧縮することができる。リードは、陽極体から長手方向に伸長させることができ、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン等、並びにそれらの導電性酸化物及び/又は窒化物のような任意の導電性材料から形成することができる。リードの接続はまた、他の公知の技術を用いて、例えば、リードを陽極体に溶接するか、或いは形成中(例えば圧縮及び/又は焼結の前)に陽極体内部にそれを埋め込むことによって達成することもできる。
バインダは、プレス後にペレットを真空下で一定の温度(例えば約150℃~約500℃)において数分間加熱することによって除去することができる。或いは、バインダは、ペレットを、Bishopらの米国特許6,197,252に記載されているような水溶液と接触させることによって除去することもできる。その後、ペレットを焼結して多孔質の一体部材を形成する。ペレットは、通常は約700℃~約1600℃、幾つかの態様においては約800℃~約1500℃、幾つかの態様においては約900℃~約1200℃の温度で、約5分~約100分、幾つかの態様においては約8分~約15分焼結する。これは1以上の工程で行うことができる。所望の場合には、焼結は、酸素原子の陽極への移動を制限する雰囲気中で行うことができる。例えば、焼結は、真空下、不活性ガス下、水素下などの還元雰囲気中で行うことができる。還元雰囲気は、約10トル~約2000トル、幾つかの態様においては約100トル~約1000トル、幾つかの態様においては約100トル~約930トルの圧力であってよい。水素と他の気体(例えばアルゴン又は窒素)の混合物を用いることもできる。
B.誘電体:
陽極はまた誘電体によって被覆される。誘電体は、焼結した陽極を陽極酸化して、誘電体層が陽極の上及び/又はその中に形成されるようにすることによって形成することができる。例えば、タンタル(Ta)陽極を陽極酸化して五酸化タンタル(Ta)にす
ることができる。通常は、陽極酸化は、まず、陽極を電解液中に浸漬することなどによって溶液を陽極に施すことによって行われる。水(例えば脱イオン水)のような溶媒が一般的に用いられる。イオン伝導度を増大させるために、溶媒中で解離してイオンを形成することができる化合物を用いることができる。かかる化合物の例としては、例えば、電解質に関して下記に記載するような酸が挙げられる。例えば、酸(例えばリン酸)が、陽極酸化溶液の約0.01重量%~約5重量%、幾つかの態様においては約0.05重量%~約0.8重量%、幾つかの態様においては約0.1重量%~約0.5重量%を構成することができる。所望の場合には、複数の酸のブレンドを用いることもできる。
電流を陽極酸化溶液に流して、誘電体層を形成する。化成電圧の値によって誘電体層の厚さが制御される。例えば、電源は、まず、必要な電圧に到達するまで定電流モードに設定することができる。その後、電源を定電位モードに切り替え、所望の誘電体厚さが陽極の表面全体の上に確実に形成されるようにすることができる。勿論、パルス又はステップ定電位法などの他の公知の方法も用いることができる。陽極酸化を行う電圧は、通常は、約4~約250V、幾つかの態様においては約5~約200V、幾つかの態様においては約10~約150Vの範囲である。酸化中は、陽極酸化溶液は昇温温度、例えば約30℃以上、幾つかの態様においては約40℃~約200℃、幾つかの態様においては約50℃~約100℃に維持することができる。陽極酸化は周囲温度以下で実施することもできる。得られる誘電体層は陽極の表面上及びその細孔内に形成することができる。
必須ではないが、幾つかの態様においては、誘電体層は、陽極の外表面上に配される第1の部分と陽極の内表面上に配される第2の部分を有するという点において、陽極全体にわたって区別された厚さを有することができる。かかる態様においては、第1の部分は、その厚さが第2の部分の厚さよりも大きくなるように選択的に形成される。しかしながら、誘電体層の厚さは特定の領域内で均一である必要はないことを理解すべきである。外表面に隣接する誘電体層の幾つかの部分は、例えば、実際には内表面における層の幾つかの部分より薄い場合があり、その逆の場合もある。それでもなお、誘電体層は、外表面における層の少なくとも一部が内表面における少なくとも一部よりも大きな厚さを有するように形成することができる。これらの厚さにおける実際の差は特定の用途に応じて変化させることができるが、第2の部分の厚さに対する第1の部分の厚さの比は、通常は約1.2~約40、幾つかの態様においては約1.5~約25、幾つかの態様においては約2~約20である。
区別された厚さを有する誘電体層を形成するためには多段階法が一般的に用いられる。このプロセスの各段階において、焼結した陽極を陽極酸化して誘電体層(例えば五酸化タンタル)を形成する。陽極酸化の第1段階中においては、通常は比較的小さい化成電圧、例えば、約1~約90ボルト、幾つかの態様においては約2~約50ボルト、幾つかの態様においては約5~約20ボルトの範囲の化成電圧を用いて、内部領域に関して所望の誘電体厚さが達成されるのを確実にする。その後、焼結体を次にプロセスの第2段階で陽極酸化して、誘電体の厚さを所望レベルに増加させることができる。これは、一般的には、電解液中において、第1段階中において用いられた電圧より高い電圧、例えば約50~約350ボルト、幾つかの態様においては約60~約300ボルト、幾つかの態様においては約70~約200ボルトの範囲の化成電圧で陽極酸化することにより達成される。第1及び/又は第2段階中においては、電解液は、約15℃~約95℃、幾つかの態様においては約20℃~約90℃、幾つかの態様においては約25℃~約85℃の範囲内の温度に維持することができる。
陽極酸化プロセスの第1及び第2段階中において用いられる電解液は同じでも又は異なっていてもよい。しかしながら、通常は、誘電体層の外側部分においてより大きな厚さを得ることをより良好に促進することを助けるために、異なる溶液を用いることが望ましい
。例えば、相当量の酸化物皮膜が陽極の内表面上に形成されないようにするためには、第2段階において用いられる電解液は、第1段階において用いられる電解液よりも低いイオン伝導度を有することが望ましい可能性がある。この点に関し、第1段階中に用いられる電解液には、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸、ボロン酸等のような酸性化合物を含ませることができる。かかる電解液は、25℃の温度で求めて、約0.1~約100mS/cm、幾つかの態様においては約0.2~約20mS/cm、幾つかの態様においては約1~約10mS/cmの導電率を有することができる。第2段階中に用いられる電解液は、通常は弱酸の塩を含ませて、ヒドロニウムイオン濃度が、細孔内での電荷通過の結果として細孔内で増大するようにする。イオン輸送又はイオン拡散は、電荷のバランスを取るために必要に応じて、弱酸のアニオンが細孔中に移動するように起こる。その結果、主要導電種(ヒドロニウムイオン)の濃度は、ヒドロニウムイオン、酸アニオン、及び非解離酸の間の平衡が形成される際に減少して、導電不良種が形成される。導電種の濃度の低下は、電解液中での比較的高い電圧降下をもたらし、これにより内部の更なる陽極酸化が妨害され、一方で連続した高導電率の領域における高い化成電圧に対してはより厚い酸化物層が外側に蓄積する。好適な弱酸塩としては、例えば、ホウ酸、ボロン酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、アジピン酸などのアンモニウム塩又はアルカリ金属塩(例えばナトリウム、カリウムなど)を挙げることができる。特に好適な塩としては、四ホウ酸ナトリウム及び五ホウ酸アンモニウムが挙げられる。かかる電解液は、通常は、25℃の温度で求めて約0.1~約20mS/cm、幾つかの態様においては約0.5~約10mS/cm、幾つかの態様においては約1~約5mS/cmの導電率を有する。
所望の場合には、所望の誘電体厚さを達成するために、陽極酸化の各段階を1回又は複数回繰り返すことができる。更に、陽極は、第1及び/又は第2段階の後に、電解液を除去するために他の溶媒(例えば水)ですすぐか又は洗浄することもできる。
C.固体電解質:
上記で示したように、固体電解質は誘電体の上に配され、一般にキャパシタアセンブリのための陰極として機能する。固体電解質としては、導電性ポリマー(例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類等)、二酸化マンガンなどのような当該技術において公知の材料を挙げることができる。しかしながら、通常は、固体電解質は外因性導電性(extrinsically conductive)及び/又は固有導電性(intrinsically conductive)のポリマー粒子を含む1以上の層を含む。かかる粒子を用いる1つの利益は、これらによって、従来のin-situ重合プロセス中に生成する、イオン移動のために高電界下で絶縁破壊
を引き起こす可能性があるイオン種(例えばFe2+又はFe3+)の存在を最小にすることができることである。而して、導電性ポリマーをin-situ重合によるのではなく予め
重合された(pre-polymerized)粒子として施すことによって、得られるキャパシタは比較
的高い「絶縁破壊電圧」を示すことができる。所望の場合には、固体電解質は1以上の層から形成することができる。複数の層を用いる場合には、1以上の層にin-situ重合によ
って形成された導電性ポリマーを含ませることができる。しかしながら、本発明者らは、非常に高い絶縁破壊電圧を達成することが望ましい場合には、固体電解質を主として上記に記載の導電性粒子から形成し、一般にin-situ重合によって形成された導電性ポリマー
は含めないことを見出した。用いる層の数に関係なく、得られる固体電解質は、通常は、約1マイクロメートル(μm)~約200μm、幾つかの態様においては約2μm~約50μm、幾つかの態様においては約5μm~約30μmの全厚さを有する。
固体電解質において用いるのにはチオフェンポリマーが特に好適である。例えば、幾つかの態様においては、次式(III):
Figure 2023082146000002
(式中、
は、線状又は分岐の、C~C18アルキル基(例えば、メチル、エチル、n-若しくはイソプロピル、n-、イソ-、sec-、又はtert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ヘキサデシル、n-オクタデシル等);C~C12シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等);C~C14アリール基(例えば、フェニル、ナフチル等);C~C18アラルキル基(例えば、ベンジル、o-、m-、p-トリル、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-キシリル、メシチル等)であり;
qは、0~8、幾つかの態様においては0~2、一態様においては0の整数である)
の繰り返し単位を有する「外因性」導電性チオフェンポリマーを、固体電解質において用いることができる。1つの特定の態様においては、「q」は0であり、ポリマーはポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である。かかるポリマーを形成するのに好適なモノマーの1つの商業的に好適な例は、HeraeusからClevios(登録商標)Mの名称で入手で
きる3,4-エチレンジオキシチオフェンである。
式(III)のポリマーは、一般に、ポリマーに共有結合していない別の対イオンの存在を通常は必要とする点で「外因性」導電性であるとみなされる。対イオンは、導電性ポリマーの電荷を中和するモノマー又はポリマーアニオンであってよい。ポリマーアニオンは、例えばポリマーカルボン酸(例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸等);ポリマースルホン酸(例えばポリスチレンスルホン酸(PSS)、ポリビニルスルホン酸等);などのアニオンであってよい。酸はまた、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸と、アクリル酸エステル及びスチレンのような他の重合性モノマーとのコポリマーのようなコポリマーであってもよい。更に、好適なモノマーアニオンとしては、例えば、C~C20アルカンスルホン酸(例えばドデカンスルホン酸);脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えばトリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸);脂肪族C~C20カルボン酸(例えば2-エチルヘキシルカルボン酸);脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えばトリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸);場合によってC~C20アルキル基によって置換されている芳香族スルホン酸(例えばベンゼンスルホン酸、o-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸);シクロアルカンスルホン酸(例えばカンファースルホン酸、又はテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ペルクロレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート、又はヘキサクロロアンチモネート);などのアニオンが挙げられる。特に好適な対アニオンは、ポリマーカルボン酸又はスルホン酸(例えばポリスチレンスルホン酸(PSS))のようなポリマーアニオンである。かかるポリマーアニオンの分子量は、通常は、約1,000~約2,000,000、幾つかの態様においては約2,000~約500,000の範
囲である。
また、ポリマーに共有結合しているアニオンによって少なくとも部分的に補償(compensate)されている主鎖上に配置されている正電荷を有する固有導電性ポリマーを用いることもできる。例えば、好適な固有導電性チオフェンポリマーの1つの例は、次式(IV):
Figure 2023082146000003
(式中、
Rは(CH-O-(CHであり;
aは、0~10、幾つかの態様においては0~6、幾つかの態様においては1~4(例えば1)であり;
bは、1~18、幾つかの態様においては1~10、幾つかの態様においては2~6(例えば、2、3、4、又は5)であり;
Zは、SO 、C(O)O、BF 、CFSO 、SbF 、N(SOCF 、C 、ClO 等のようなアニオンであり;
Xは、水素、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、又はカリウム)、アンモニウム等のようなカチオンである)
の繰り返し単位を有していてよい。
1つの特定の態様においては、式(IV)におけるZはスルホネートイオンであって、固有導電性ポリマーは次式(V):
Figure 2023082146000004
(式中、R及びXは上記に規定した通りである)
の繰り返し単位を含む。式(IV)又は(V)において、aは好ましくは1であり、bは好ましくは3又は4である。更に、Xは好ましくはナトリウム又はカリウムである。
所望の場合には、ポリマーは他のタイプの繰り返し単位を含むコポリマーであってよい。かかる態様においては、式(IV)の繰り返し単位は、通常はコポリマー中の繰り返し単位の全量の約50モル%以上、幾つかの態様においては約75モル%~約99モル%、幾つかの態様においては約85モル%~約95モル%を構成する。勿論、ポリマーは、100モル%の式(IV)の繰り返し単位を含む点でホモポリマーであってもよい。かかるホモポリマーの具体例としては、ポリ(4-(2,3-ジヒドロチエノ-[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イルメトキシ)-1-ブタンスルホン酸,塩)、及びポリ(
4-(2,3-ジヒドロチエノ-[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イルメトキシ)-1-プロパンスルホン酸,塩)が挙げられる。
ポリマーの特定の性質に関係なく、得られる導電性ポリマー粒子は、通常は、約1~約80ナノメートル、幾つかの態様においては約2~約70ナノメートル、幾つかの態様においては約3~約60ナノメートルの平均径(例えば直径)を有する。粒子の直径は、超遠心分離、レーザー回折等のような公知の技術を用いて求めることができる。更に、粒子の形状を変化させることができる。例えば1つの特定の態様においては、粒子は球状の形状である。しかしながら、プレート、ロッド、ディスク、バー、チューブ、不規則形状等のような他の形状も本発明によって意図されることを理解すべきである。
必ずしも必須ではないが、導電性ポリマー粒子は分散液の形態で施すことができる。分散液中の導電性ポリマーの濃度は、分散液の所望の粘度、及び分散液をキャパシタ素子に施す特定の方法に応じて変化させることができる。しかしながら、通常はポリマーは、分散液の約0.1~約10重量%、幾つかの態様においては約0.4~5重量%、幾つかの態様においては約0.5~約4重量%を構成する。分散液にはまた、得られる固体電解質の全体的な特性を向上させるための1以上の成分を含ませることもできる。例えば、分散液にバインダーを含ませて、ポリマー層の接着性を更に高め、また分散液内における粒子の安定性も増加させることができる。バインダーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチレート、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミド、ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸アミド、ポリアクリロニトリル、スチレン/アクリル酸エステル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル及びエチレン/酢酸ビニルコポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、エポキシド樹脂、シリコーン樹脂又はセルロースのような有機的性質のものであってよい。バインダーの接着能力を増大させるために架橋剤を用いることもできる。かかる架橋剤としては、例えば、メラミン化合物、マスクドイソシアネート又は架橋性ポリマー、例えばポリウレタン、ポリアクリレート、又はポリオレフィンを挙げることができ、その後の架橋を含めることができる。また、層を陽極に施す能力を促進させるために、分散剤を用いることもできる。好適な分散剤としては、脂肪族アルコール(例えば、メタノール、エタノール、i-プロパノール、及びブタノール)、脂肪族ケトン(例えば、アセトン及びメチルエチルケトン)、脂肪族カルボン酸エステル(例えば、酢酸エチル及び酢酸ブチル)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン及びキシレン)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン、及びシクロヘキサン)、塩素化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、脂肪族ニトリル(例えばアセトニトリル)、脂肪族スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、脂肪族カルボン酸アミド(例えば、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミド)、脂肪族及び芳香脂肪族エーテル(例えば、ジエチルエーテル及びアニソール)、水、及び任意の上記の溶媒の混合物のような溶媒が挙げられる。特に好適な分散剤は水である。
上述したものに加えて、更に他の成分を分散液中で用いることもできる。例えば、約10ナノメートル~約100マイクロメートル、幾つかの態様においては約50ナノメートル~約50マイクロメートル、幾つかの態様においては約100ナノメートル~約30マイクロメートルの寸法を有する通常のフィラーを用いることができる。かかるフィラーの例としては、炭酸カルシウム、シリケート、シリカ、硫酸カルシウム又はバリウム、水酸化アルミニウム、ガラス繊維又はガラス球、木粉、セルロース粉末、カーボンブラック、導電性ポリマー等が挙げられる。フィラーは、粉末形態で分散液中に導入することができるが、繊維のような他の形態で存在させることもできる。
イオン性又は非イオン性界面活性剤のような表面活性物質を分散液中で用いることもできる。更に、有機官能性シラン又はそれらの加水分解物、例えば、3-グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン又はオクチルトリエトキシシランのような接着剤を用いることができる。分散液にはまた、エーテル基含有化合物(例えばテトラヒドロフラン)、ラクトン基含有化合物(例えば、γ-ブチロラクトン又はγ-バレロラクトン)、アミド又はラクタム基含有化合物(例えば、カプロラクタム、N-メチルカプロラクタム、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルホルムアミド、N-メチルホルムアニリド、N-メチルピロリドン(NMP)、N-オクチルピロリドン、又はピロリドン)、スルホン及びスルホキシド(例えば、スルホラン(テトラメチレンスルホン)又はジメチルスルホキシド(DMSO))、糖又は糖誘導体(例えば、サッカロース、グルコース、フルクトース、又はラクトース)、糖アルコール(例えば、ソルビトール又はマンニトール)、フラン誘導体(例えば、2-フランカルボン酸又は3-フランカルボン酸)、アルコール(例えば、エチレングリコール、グリセロール、ジ-又はトリエチレングリコール)のような、導電性を増加させる添加剤を含ませることもできる。
分散液は、スピン被覆、含浸、流し込み、滴下適用、注入、噴霧、ドクターブレード塗布、ブラシ塗布、印刷(例えば、インクジェット、スクリーン、又はパッド印刷)、又は浸漬などによる種々の公知の技術を用いて施すことができる。分散液の粘度は、通常は、約0.1~約100,000mPas(100s-1の剪断速度で測定)、幾つかの態様においては約1~約10,000mPas、幾つかの態様においては約10~約1,500mPas、幾つかの態様においては約100~約1000mPasである。
i.内側層:
固体電解質は、一般に1以上の「内側」導電性ポリマー層から形成される。この文脈における「内側」という用語は、誘電体の上に直接か又は他の層(例えばプレコート層)を介して配されている1以上の層を指す。1つ又は複数の内側層を用いることができる。例えば、固体電解質は、通常は2~30、幾つかの態様においては4~20、幾つかの態様においては約5~15の内側層(例えば10の層)を含む。1つ又は複数の内側層には、例えば、上記に記載したような固有導電性及び/又は外因性導電性のポリマー粒子を含ませることができる。例えば、かかる粒子は、1つ又は複数の内側層の約50重量%以上、幾つかの態様においては約70重量%以上、幾つかの態様においては約90重量%以上(例えば約100重量%)を構成することができる。別の態様においては、1つ又は複数の内側層にin-situ重合された導電性ポリマーを含ませることができる。かかる態様におい
ては、in-situ重合されたポリマーは、1つ又は複数の内側層の約50重量%以上、幾つ
かの態様においては約70重量%以上、幾つかの態様においては約90重量%以上(例えば約100重量%)を構成することができる。
ii.外側層:
固体電解質にはまた、1つ又は複数の内側層の上に配されて、異なる材料から形成される1以上の随意的な「外側」導電性ポリマー層を含ませることもできる。例えば、1つ又は複数の外側層に外因性導電性ポリマー粒子を含ませることができる。1つの特定の態様においては、1つ又は複数の外側層は、外因性導電性ポリマー粒子がそれぞれの外側層の約50重量%以上、幾つかの態様においては約70重量%以上、幾つかの態様においては約90重量%以上(例えば100重量%)を構成するという点で、主としてかかる外因性導電性ポリマー粒子から形成される。1つ又は複数の外側層を用いることができる。例えば、固体電解質には、2~30、幾つかの態様においては4~20、幾つかの態様においては約5~15の外側層を含ませることができ、これらのそれぞれは、場合によっては外
因性導電性ポリマー粒子の分散液から形成することができる。
D.外側ポリマー被覆:
また、固体電解質の上に外側ポリマー被覆を配することもできる。外側ポリマー被覆は、一般に上記に記載のような予め重合された導電性ポリマー粒子(例えば、外因性導電性ポリマー粒子の分散液)から形成される1以上の層を含む。外側被覆は、キャパシタ体のエッジ領域中に更に浸透して、誘電体に対する接着を増加させて、より機械的に堅牢な部品を与えることができ、これにより等価直列抵抗及びリーク電流を減少させることができる。一般に、陽極体の内部に含浸させるのではなく、エッジの被覆度を向上させることを意図しているので、外側被覆において用いられる粒子は、通常は固体電解質において用いられるものよりも大きな寸法を有する。例えば、固体電解質の任意の分散液において用いられる粒子の平均寸法に対する、外側ポリマー被覆において用いられる粒子の平均寸法の比率は、通常は約1.5~約30、幾つかの態様においては約2~約20、幾つかの態様においては約5~約15である。例えば、外側被覆の分散液中で用いられる粒子は、約80~約500ナノメートル、幾つかの態様においては約90~約250ナノメートル、幾つかの態様においては約100~約200ナノメートルの平均寸法を有していてよい。
所望の場合には、外側ポリマー被覆において架橋剤を用いて、固体電解質に対する接着度を増大させることができる。通常は、架橋剤は外側被覆において用いる分散液を施す前に施す。好適な架橋剤は、例えば、Merkerらの米国特許公開2007/0064376に記載されており、例えば、アミン(例えば、ジアミン、トリアミン、オリゴマーアミン、ポリアミン等);多価金属カチオン、例えば、Mg、Al、Ca、Fe、Cr、Mn、Ba、Ti、Co、Ni、Cu、Ru、Ce、又はZnの塩又は化合物、ホスホニウム化合物、スルホニウム化合物等が挙げられる。特に好適な例としては、例えば、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、エチレンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、N,N-ジメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,4-ブタンジアミン等、並びにこれらの混合物が挙げられる。
架橋剤は、通常は、そのpHが25℃において求めて1~10、幾つかの態様においては2~7、幾つかの態様においては3~6である溶液又は分散液から施される。酸性化合物を用いて所望のpHレベルの達成を助けることができる。架橋剤のための溶媒又は分散剤の例としては、水、又は有機溶媒、例えばアルコール、ケトン、カルボン酸エステル等が挙げられる。架橋剤は、スピン被覆、含浸、流延、滴下適用、噴霧適用、蒸着、スパッタリング、昇華、ナイフ被覆、塗装又は印刷、例えばインクジェット、スクリーン、又はパッド印刷のような任意の公知のプロセスによってキャパシタ体に施すことができる。施したら、ポリマー分散液を施す前に架橋剤を乾燥することができる。次に、所望の厚さが達成されるまでこのプロセスを繰り返すことができる。例えば、架橋剤及び分散液の層を含む外側ポリマー被覆全体の全厚さは、約1~約50μm、幾つかの態様においては約2~約40μm、幾つかの態様においては約5~約20μmの範囲であってよい。
E.陰極被覆:
所望の場合には、キャパシタ素子はまた、固体電解質及び他の随意的な層(例えば外側ポリマー被覆)の上に配される陰極被覆を用いることもできる。陰極被覆には、樹脂状ポリマーマトリクス内に分散されている複数の導電性金属粒子を含む金属粒子層を含ませることができる。粒子は、通常は層の約50重量%~約99重量%、幾つかの態様においては約60重量%~約98重量%、幾つかの態様においては約70重量%~約95重量%を構成し、一方で樹脂状ポリマーマトリクスは、通常は層の約1重量%~約50重量%、幾
つかの態様においては約2重量%~約40重量%、幾つかの態様においては約5重量%~約30重量%を構成する。
導電性金属粒子は、銅、ニッケル、銀、ニッケル、亜鉛、スズ、鉛、銅、アルミニウム、モリブデン、チタン、鉄、ジルコニウム、マグネシウム等のような種々の異なる金属、並びにこれらの合金から形成することができる。銀がかかる層において用いるのに特に好適な導電性金属である。金属粒子は、しばしば、約0.01~約50マイクロメートル、幾つかの態様においては約0.1~約40マイクロメートル、幾つかの態様においては約1~約30マイクロメートルの平均径のような比較的小さい寸法を有する。通常は1つのみの金属粒子層を用いるが、所望の場合には複数の層を用いることができることを理解すべきである。かかる1つ又は複数の層の合計厚さは、約1μm~約500μm、幾つかの態様においては約5μm~約200μm、幾つかの態様においては約10μm~約100μmの範囲内である。
樹脂状ポリマーマトリクスは、通常は本質的に熱可塑性又は熱硬化性であってよいポリマーを含む。しかしながら、通常は、ポリマーは、銀イオンのエレクトロマイグレーションに対するバリヤとして作用することができ、また陰極被覆における水吸着の程度を最小にするように比較的少量の極性基を含むように選択される。この点に関し、本発明者らは、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のようなビニルアセタールポリマーがこの目的のために特に好適であることを見出した。例えば、ポリビニルブチラールは、ポリビニルアルコールをアルデヒド(例えばブチルアルデヒド)と反応させることによって形成することができる。この反応は通常は完全ではないので、ポリビニルブチラールは一般的に残留ヒドロキシル含量を有する。しかしながら、この含量を最小にすることによって、ポリマーはより低い程度の強極性基を有することができる(これを有していないと高い程度の湿分吸着が引き起こされ、且つ銀イオンの移動が引き起こされる)。例えば、ポリビニルアセタール中の残留ヒドロキシル含量は、約35モル%以下、幾つかの態様においては約30モル%以下、幾つかの態様においては約10モル%~約25モル%にすることができる。かかるポリマーの1つの商業的に入手できる例は、Sekisui Chemical Co., Ltd.から「BH-S」(ポリビニルブチラール)の名称で入手できる。
陰極被覆を形成するためには、通常は、導電性ペーストをキャパシタに、固体電解質の上に重ねて施す。一般にペースト中で1種類以上の有機溶媒を用いる。一般に、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、及びジプロピレングリコール);グリコールエーテル(例えば、メチルグリコールエーテル、エチルグリコールエーテル、及びイソプロピルグリコールエーテル);エーテル(例えば、ジエチルエーテル及びテトラヒドロフラン);アルコール(例えば、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソ-プロパノール、及びブタノール);トリグリセリド;ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、及びメチルイソブチルケトン);エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールエーテルアセテート、及びメトキシプロピルアセテート);アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルカプリル/カプリン脂肪酸アミド及びN-アルキルピロリドン);ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル);スルホキシド又はスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホラン);等、並びにこれらの混合物のような種々の異なる有機溶媒を用いることができる。1種類又は複数の有機溶媒は、通常は、ペーストの約10重量%~約70重量%、幾つかの態様においては約20重量%~約65重量%、幾つかの態様においては約30重量%~約60重量%を構成する。通常は、金属粒子は、ペーストの約10重量%~約60重量%、幾つかの態様においては約20重量%~約45重量%、幾つかの態様においては約25重量%~約40重量%を構成し、樹脂状ポリマーマトリクスは、ペ
ーストの約0.1重量%~約20重量%、幾つかの態様においては約0.2重量%~約10重量%、幾つかの態様においては約0.5重量%~約8重量%を構成する。
ペーストは比較的低い粘度を有していてよく、これによりそれを容易に取り扱ってキャパシタ素子に施すことが可能になる。粘度は、例えば、Brookfield DV-1粘度計(コーン
プレート)などを用いて10rpmの速度及び25℃の温度で運転して測定して、約50~約3,000センチポアズ、幾つかの態様においては100~約2,000センチポアズ、幾つかの態様においては約200~約1,000センチポアズの範囲であってよい。所望の場合には、ペースト中で増粘剤又は他の粘度調整剤を用いて粘度を増加又は減少させることができる。更に、施すペーストの厚さは比較的薄くてもよく、これでもなお所望の特性を達成することができる。例えば、ペーストの厚さは、約0.01~約50マイクロメートル、幾つかの態様においては約0.5~約30マイクロメートル、幾つかの態様においては約1~約25マイクロメートルであってよい。施したら、金属ペーストを場合によっては乾燥して、有機溶媒のような幾つかの成分を除去することができる。例えば、乾燥は、約20℃~約150℃、幾つかの態様においては約50℃~約140℃、幾つかの態様においては約80℃~約130℃の温度で行うことができる。
F.他の成分:
所望の場合には、当該技術において公知の他の層をキャパシタに含ませることもできる。例えば、幾つかの態様においては、炭素層(例えばグラファイト)を固体電解質と銀層との間に配置して、これによって銀層と固体電解質との接触を更に制限することを助けることができる。更に、幾つかの態様においては、誘電体の上に配され、有機金属化合物(例えばシラン化合物)を含むプレコート層を用いることができる。
II.終端:
キャパシタ素子が形成されたら、キャパシタアセンブリに終端を与えることができる。例えば、それにキャパシタ素子の陽極リードが電気的に接続される陽極終端、及びそれにキャパシタ素子の陰極が電気的に接続される陰極終端をキャパシタアセンブリに含ませることができる。導電性金属(例えば、銅、ニッケル、銀、ニッケル、亜鉛、スズ、パラジウム、鉛、銅、アルミニウム、モリブデン、チタン、鉄、ジルコニウム、マグネシウム、及びこれらの合金)のような任意の導電性材料を用いて終端を形成することができる。特に好適な導電性金属としては、例えば、銅、銅合金(例えば、銅-ジルコニウム、銅-マグネシウム、銅-亜鉛、又は銅-鉄)、ニッケル、及びニッケル合金(例えばニッケル-鉄)が挙げられる。終端の厚さは、一般的にキャパシタの厚さを最小にするように選択される。例えば、終端の厚さは、約0.05~約1ミリメートル、幾つかの態様においては約0.05~約0.5ミリメートル、及び約0.07~約0.2ミリメートルの範囲であってよい。一つの代表的な導電性材料は、Wieland(ドイツ)から入手できる銅-鉄合金
の金属プレートである。所望の場合には、終端の表面は、当該技術において公知なように、最終部品を回路基板へ実装することができるのを確実にするために、ニッケル、銀、金、スズ等で電気めっきすることができる。一つの特定の態様においては、終端の両方の表面をそれぞれニッケル及び銀フラッシュでめっきし、一方で、実装面もスズはんだ層でめっきする。かかる表面被覆層(例えばスズ)は、終端の全表面の上に施すことができ、或いはケーシング材料の外部で、それと接触している位置に選択的に施すことができる。
III.ケーシング材料:
キャパシタ素子はまた、陽極終端及び陰極終端の少なくとも一部が回路基板上へ実装するために露出されるようにケーシング材料で封入することができる。幾つかの態様においては、ケーシング材料に、1種類以上の無機酸化物フィラー、及び場合によっては共反応物質(硬化剤)と架橋させた1種類以上のエポキシ樹脂を含む樹脂状材料を含むエポキシ組成物を含ませることができる。ケーシング材料の全体的な耐湿性を向上させることを促
進するために、無機酸化物フィラーの含量は、組成物の約75重量%以上、幾つかの態様においては約76重量%以上、幾つかの態様においては約77重量%~約90重量%のような高いレベルに維持する。無機酸化物フィラーの性質は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化マグネシウム、鉄酸化物(例えば、黄色オキシ水酸化鉄(iron hydroxide oxide yellow))、チタン酸化物(例えば二酸化チタン)、亜鉛酸化物(例えば、オキシ水酸化
ホウ素亜鉛(boron zinc hydroxide oxide))、銅酸化物、ゼオライト、シリケート、クレイ(例えばスメクタイトクレイ)等、及び複合体(例えばアルミナ被覆シリカ粒子)、並びにこれらの混合物のように変化してよい。しかしながら、用いる特定のフィラーにかかわらず、無機酸化物フィラーの全部ではないにしても相当部分は通常はシリカガラスの形態であり、これによって、その高い純度及び比較的単純な化学形態のためにケーシング材料の耐湿性が更に向上すると考えられる。シリカガラスは、例えば、組成物中で用いるフィラーの全重量の約30重量%以上、幾つかの態様においては約35重量%~約90重量%、幾つかの態様においては約40重量%~約80重量%、並びに全組成物の約20重量%~約70重量%、幾つかの態様においては約25重量%~約65重量%、幾つかの態様においては約30重量%~約60重量%を構成していてよい。勿論、石英、ヒュームドシリカ、クリストバライト等のような他の形態のシリカを、シリカガラスと組み合わせて用いることもできる。
樹脂材料は、通常は組成物の約0.5重量%~約25重量%、幾つかの態様においては約1重量%~約24重量%、幾つかの態様においては約10重量%~約23重量%を構成する。一般的に言えば、任意の種々の異なるタイプのエポキシ樹脂を本発明において用いることができる。好適なエポキシ樹脂の例としては、例えば、ビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂、ビスフェノールFタイプのエポキシ樹脂、フェノールノボラックタイプのエポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラックタイプのエポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂及びビフェニルタイプのエポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステルタイプのエポキシ樹脂、グリシジルアミンタイプのエポキシ樹脂、クレゾールノボラックタイプのエポキシ樹脂、ナフタレンタイプのエポキシ樹脂、フェノールアラルキルタイプのエポキシ樹脂、シクロペンタジエンタイプのエポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。しかしながら、所望の程度の耐湿性を与えることを促進するためには、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテルであるエポキシフェノールノボラック(EPN)樹脂を用いることが特に望ましい。これらの樹脂は、例えばフェノール類を酸触媒の存在下で過剰のホルムアルデヒドと反応させてフェノールノボラック樹脂を生成させることによって製造することができる。次に、フェノールノボラック樹脂を水酸化ナトリウムの存在下でエピクロロヒドリンと反応させることによって、ノボラックエポキシ樹脂を製造する。ノボラックタイプのエポキシ樹脂の具体例としては、フェノール-ノボラックエポキシ樹脂、クレゾール-ノボラックエポキシ樹脂、ナフトール-ノボラックエポキシ樹脂、ナフトール-フェノール共縮合ノボラックエポキシ樹脂、ナフトール-クレゾール共縮合ノボラックエポキシ樹脂、臭素化フェノール-ノボラックエポキシ樹脂等が挙げられる。選択される樹脂のタイプにかかわらず、得られるフェノールノボラックエポキシ樹脂は、通常は2より多いオキシラン基を有し、これを用いて高い架橋密度を有する硬化被覆組成物を製造することができ、これは耐湿性を増大させるために特に好適である可能性がある。1つのかかるフェノールノボラックエポキシ樹脂は、ポリ[(フェニルグリシジルエーテル)-co-ホルムアルデヒド]である。他の好適な樹脂は、HuntsmanからARALDITEの商品名(例えば、GY289、EPN1183、EP1179、EPN1139、及びEPN1138)で商業的に入手できる。
示したように、エポキシ樹脂は、場合によって共反応物(硬化剤)と架橋させて組成物の機械的特性を更に向上させ、また上述したようにその全体的な耐湿性も増大させることができる。かかる共反応物の例としては、例えば、ポリアミド、アミドアミン(例えば、アミノベンズアミド、アミノベンズアニリド、及びアミノベンゼンスルホンアミドのよう
な芳香族アミドアミン)、芳香族ジアミン(例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等)、アミノベンゾエート(例えば、トリメチレングリコールジ-p-アミノベンゾエート、及びネオペンチルグリコールジ-p-アミノベンゾエート)、脂肪族アミン(例えば、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン)、脂環式アミン(例えばイソホロンジアミン)、イミダゾール誘導体、グアニジン類(例えばテトラメチルグアニジン)、カルボン酸無水物(例えばメチルヘキサヒドロフタル酸無水物)、カルボン酸ヒドラジド(例えばアジピン酸ヒドラジド)、フェノール-ノボラック樹脂(例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等)、カルボン酸アミド等、並びにこれらの組合せを挙げることができる。フェノール-ノボラック樹脂が本発明において用いるために特に好適である可能性がある。
上記した成分とは別に、光開始剤、粘度調整剤、懸濁助剤、顔料、応力低減剤、カップリング剤(例えばシランカップリング剤)、安定剤等のような更に他の添加剤を、ケーシングを形成するのに用いるエポキシ組成物中で用いることもできることを理解すべきである。用いる場合には、かかる添加剤は通常は全組成物の約0.1~約20重量%を構成する。
ケーシング材料をキャパシタ体に施す特定の方法は、所望に応じて変化させることができる。1つの特定の態様においては、キャパシタ素子を金型内に配置し、ケーシング材料をキャパシタ素子に施して、それが金型によって画定される空間を占めて、陽極終端及び陰極終端の少なくとも一部が露出されるようにする。ケーシング材料は、最初は単一又は複数の組成物の形態で提供することができる。例えば、第1の組成物にエポキシ樹脂を含ませることができ、第2の組成物に共反応物を含ませることができる。これにかかわらず、それを施したらケーシング材料を加熱するか又は周囲温度において放置して、エポキシ樹脂が共反応物と架橋するようにして、それによってエポキシ組成物を硬化させてケースの所望の形状に固化させることができる。例えば、組成物を、約15℃~約150℃、幾つかの態様においては約20℃~約120℃、幾つかの態様においては約25℃~約100℃の温度に加熱することができる。
得られる封入されたキャパシタアセンブリは、種々の異なる構造を有し得る。図1~2を参照すると、上面35及び対向する下面29、前面37及び対向する後面31、並びに2つの対向する側面(その1つは示していない)を有するケーシング材料28を含むキャパシタアセンブリ30の一態様が示されている。ケーシング材料28はキャパシタ素子33を封入している。
キャパシタアセンブリ30はまた、キャパシタ素子33の固体電解質と最初に電気的に接触して与えられる陰極終端72も含む。この特定の態様においては、陰極終端72は、キャパシタ素子33の下面に電気的に接触していて、概してそれと平行である第1の部分73を含む。陰極終端72はまた、第1の部分73に対して実質的に垂直で、キャパシタ素子33の後面と電気的に接触している第2の部分75も含む。決して必須ではないが、第1及び第2の部分73及び75は、示されている態様においてはキャパシタアセンブリの内部の中に収容されて、ケーシング材料28によって封入されている。しかしながら、陰極終端72はまた、ケーシング材料28から外側に伸長する第3の部分74も含む。陰極終端72は、機械的溶接、レーザー溶接、導電性接着剤等のような当該技術において公知の任意の技術を用いて、キャパシタ素子33に電気的に接続することができる。例えば、第1の部分73とキャパシタ素子33の下面との間、及び/又は第2の部分75とキャパシタ素子33の後面との間に、導電性接着剤(図示せず)を与えることができる。次に、導電性接着剤を硬化させることができる。例えば、ヒートプレスを用いて熱及び圧力を加えて、電解キャパシタ素子33が接着剤によって陰極終端72に適切に接着するのを確実にすることができる。
キャパシタアセンブリ30はまた、キャパシタ素子33の陽極体と接触して与えられている陽極終端62も含む。より詳しくは、この態様における陽極終端62は、第2の部分65に対して実質的に垂直に配置されている第1の部分63を含む。第1の部分63は、キャパシタ素子33の陽極体から伸長する陽極リード16と電気的に接触している。決して必須ではないが、第1及び第2の部分63及び65は、示されている態様においては、キャパシタアセンブリの内部の中に収容されて、ケーシング材料28によって封入されている。しかしながら、陽極終端62はまた、ケーシング材料28から外側に伸長する第3の部分64も含む。陽極リード16は、機械的溶接、レーザー溶接、導電性接着剤等のような当該技術において公知の任意の技術を用いて、第1の部分63に電気的に接続することができる。例えば、レーザーを用いて陽極リード16を陽極終端62に溶接することができる。レーザーは、一般に誘導放出によって光子を放出することができるレーザー媒体、及びレーザー媒体の元素を励起するエネルギー源を含む共振器を含む。好適なレーザーの1つのタイプは、レーザー媒体が、ネオジム(Nd)がドープされたアルミニウム・イットリウム・ガーネット(YAG)から構成されるものである。励起された粒子はネオジムイオン:Nd3+である。エネルギー源によってレーザー媒体に連続エネルギーを与えて連続レーザービームを放出させるか、或いは放出エネルギーを与えてパルスレーザービームを放出させることができる。
IV.疎水性被覆:
上記に示したように、疎水性被覆を、ケーシング材料及び終端の外部部分と接触させて配置する。より詳しくは、第1の疎水性被覆は陽極終端の外部部分と接触しており、及び/又は第2の疎水性被覆は陰極終端の外部部分と接触している。疎水性被覆は同じか又は異なる材料から形成することができるが、一般に、フルオロポリマー、シリコーン、ポリ酢酸ビニル等のような低表面エネルギーのポリマーを含む疎水性材料から形成する。例えば、フルオロポリマーは、水素原子の一部又は全部がフルオロアルキル基(例えばトリフルオロメチル、トリフルオロエチル等)のようなフッ素基で置換されている炭化水素骨格ポリマー(例えばポリオレフィン)を含んでいてよい。骨格ポリマーはまた、エチレン性不飽和モノマー(例えば、オレフィン、オレフィン性アクリレート、オレフィン性メタクリレート等)から形成することができる。好適なモノマーは、例えば3~20原子の炭素鎖長、幾つかの態様においては6~12の炭素原子長、幾つかの態様においては8~10の炭素原子長を有していてよい。本発明において用いるのに特に好適なフルオロアルキル置換モノマーは、ペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、ペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロノニルペルフルオロデシル(メタ)アクリレート、ペルフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、又はペルフルオロドデシル(メタ)アクリレート等のようなフルオロアルキル(メタ)アクリレート、並びにこれらの混合物である。本明細書において用いる「(メタ)アクリル」という用語は、アクリレート及びメタクリレートモノマーの両方を包含する。他の態様においては、ポリ酢酸ビニルのホモポリマー及び/又はコポリマーを用いることもできる。
キャパシタへの適用に役立たせることを助けるために、疎水性被覆は、最初は、低表面エネルギーポリマー(例えば、フルオロポリマー)を、通常は室温で液体である有機溶媒と組み合わせて含む被覆配合物の形態で用意することができる。使用する場合には、かかる溶媒は、通常は配合物の約90重量%~約99.9重量%、幾つかの態様においては約92重量%~約99.8重量%、幾つかの態様においては約95重量%~約99.5重量%を構成し、一方、低表面エネルギーポリマーは、溶液の約0.1重量%~約10重量%、幾つかの態様においては約0.2重量%~約8重量%、幾つかの態様においては約0.5重量%~約5重量%を構成し得る。特に好適な溶媒は、フッ素化炭化水素溶媒、例えばヒドロフルオロエーテル、フッ素化ケトン、フッ素化オレフィンなどである。例えば1つ
の特定の態様においては、被覆配合物には、次の一般構造:
(R1-O) (I)
(式中、
xは1又は2であり;
及びRの1つは、ペルフルオロ脂肪族又はペルフルオロ環式基であり、他方は脂肪族又は環式炭化水素基である)
を有するヒドロフルオロエーテルを含ませることができる。例えば、R及び/又はRとしては、置換及び非置換アルキル、アリール、及びアルキルアリール基、並びにそれらの誘導体を挙げることができる。好適なヒドロフルオロエーテルの代表例としては、次の化合物:C11OC、COCH、COCH、COC、COCF(CF)CFOCH、COCOCOC
、CO(CFOCH、CCF(OC)CF(CF、CCF(OCH)CF(CF、COCOC等が挙げられる。エチルノナフルオロイソブチルエーテル及びエチルノナフルオロブチルエーテル(これらは両方とも構造COCによって表される)が特に好適である。さらに他の好適な溶媒としては、エステル(例えば、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル等);ケトン(例えば、メチルイソブチルケトン、メチルn-アミルケトン、メチルイソアミルケトン等);エーテルエステル(例えば、メトキシプロピルアセテート、エトキシプロピルアセテート等);炭化水素(例えば、トルエン、キシレン等)などを挙げることができる。
かかる被覆配合物をキャパシタアセンブリに施すために、一般に、種々の方法を使用することができる。例えば図1を再度参照すると、被覆配合物80aは、最初にディスペンサ100を用いて陽極終端62の外部部分64と接触させて与えることができる。同様に、被覆配合物80bは、陰極終端62の外部部分74と接触して与えることができる。被覆配合物は一般に、それらが更にケーシング材料と密に接触して与えられることを確実にする方法で分配される。例えば、被覆配合物80aはケーシング材料28の前面37と接触させ、被覆配合物80bはケーシング材料28の後面31と接触させる。示されている態様においては、被覆配合物は終端の1つの表面上にのみ与えられる。しかし、所望であれば、被覆配合物を複数の表面上に与えることができることを理解すべきである。被覆配合物の配置を助けるために、ディスペンサ100及び/又はキャパシタアセンブリ30全体を、重力によってケーシング材料の表面に向かう配合物の流れを補助することができるような角度で傾斜させることができる。
施したら、終端の外側部分64及び74を、それぞれの配合物がケーシング材料28のそれぞれの表面に押し付けられるように折り畳むことができる。例えば、陽極終端62の外部部分64を、ケーシング材料28の表面(例えば、後面31)に対して概して平行に配置することができる。このようにすると、被覆配合物80bが露出部分64と後面31との間にサンドイッチされるようにすることができる。同様に、陰極終端72の外部部分74を、ケーシング材料28の表面(例えば、前面37)に対して概して平行に配置することができる。このようにすると、被覆配合物80aが露出部分74と前面37との間にサンドイッチされるようにすることができる。もちろん、折り畳む際に、終端の外部部分を、ケーシング材料の周囲でケーシング材料の他の表面(例えば、上面35)上に伸長させることもできる。終端を折り畳む前、その間、及び/又はその後に、疎水性被覆が形成されるように被覆配合物を乾燥及び/又は硬化させることができる。このようにして、被覆配合物中に存在する溶媒を除去することができる。
本発明は、以下の実施例を参照してより良好に理解することができる。
試験手順:
キャパシタンス(CAP):
キャパシタンスは、Kelvinリードを備えたKeithley 3330精密LCZメーターを用い、
2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク・ピーク正弦波信号を用いて測定することができる。動作周波数は120Hzであってよく、温度は23℃±2℃であってよい。幾つかの場合においては、「湿潤対乾燥(wet-to-dry)」キャパシタンスを求めることができる。「乾燥キャパシタンス」は、固体電解質、グラファイト、及び銀層を施す前の部品のキャパシタンスを指し、一方で「湿潤キャパシタンス」は、誘電体形成後の部品のキャパシタンスを指し、14%硝酸中において、1mFのタンタル陰極を参照とし、10ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク・ピーク正弦波信号を用いて、30秒の電解液浸漬後に測定される。
等価直列抵抗(ESR):
等価直列抵抗は、Kelvinリードを備えたKeithley 3330精密LCZメーターを用い、2
.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク・ピーク正弦波信号を用いて測定することができる。動作周波数は100kHzであってよく、温度は23℃±2℃であってよい。
リーク電流(DCL):
リーク電流は、リーク試験メーターを用い、23℃±2℃の温度及び定格電圧において、最小で60秒後に測定することができる。
温度貯蔵試験:
温度貯蔵試験は、125℃の温度で、印加電圧なしで実施することができる(24部品)。キャパシタンス、ESR、及びリーク電流は、回収されたサンプルで2,000時間後において記録し、次に0時間における最初の測定値と比較することができる。試験条件後の回復時間は30分であってよい。
例1:
70,000μFV/gのタンタル粉末を用いて陽極試料を形成した。それぞれの陽極試料にタンタル線を埋め込み、1260℃で焼結し、プレスして7.1g/cmの密度にした。得られたペレットは1.8×2.4×1.2mmの寸法を有していた。ペレットを、85℃の温度において8.6mSの導電率を有する水/リン酸電解液中で14.0ボルトに陽極酸化して、誘電体層を形成した。このペレットを、30℃の温度において2.0mSの導電率を有する水/ホウ酸/四ホウ酸二ナトリウム中で25秒間、再び50ボルトに陽極酸化して、外側の上に堆積しているより厚い酸化物層を形成した。次に、陽極を、トルエンスルホン酸鉄(III)のブタノール溶液(Clevios(登録商標)C、H.C. Starck)中に5分間、次に3,4-エチレンジオキシチオフェン(Clevios(登録商標)M、H.C. Starck)中に1分間浸漬することによって、導電性ポリマー被覆を形成した。45分間の重合の後、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)の薄層が誘電体の表面上に形成された。陽極をメタノール中で洗浄して反応副生成物を除去し、液体電解質中で陽極酸化し、メタノール中で再び洗浄した。このプロセスを13回繰り返した。次に、部品をグラファイト分散液中に浸漬し、乾燥させた。最後に、部品を銀分散液中に浸漬し、乾燥させた。このようにして150μF/6.3Vキャパシタの多数の部品(10000)を作製し、シリカ樹脂中に封入した。
例2:
シリカ樹脂中に封入した後に疎水性被覆(ヒドロフルオロエーテル溶媒中のフルオロアクリレート樹脂物質)を使用したことを除いて、例1に記載した方法でキャパシタを形成した。被覆は、図1(被覆配合物80aおよび80b)に示すのと同様の方法で、陽極終端の少なくとも一部の上及び陰極終端の少なくとも一部の上に配置した。150μF/6
.3Vキャパシタの多数の部品(10000)を形成した。
例3:
シリカ樹脂中に封入した後に疎水性被覆(酢酸ブチル溶媒中のポリ(酢酸ビニル)樹脂物質)を使用したことを除いて、例1に記載した方法でキャパシタを形成した。被覆は、図1(被覆配合物80aおよび80b)に示すのと同様の方法で、陽極終端の少なくとも一部の上及び陰極終端の少なくとも一部の上に配置した。150μF/6.3Vキャパシタの多数の部品(10000)を形成した。
例1、2、及び3からの24の部品を、上記の温度貯蔵試験を用いて2,000時間にわたって電気的パラメーターに関して試験した。結果を下表1に示す。
Figure 2023082146000005
本発明のこれら及び他の修正及び変更は、当業者によって、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく実施することができる。更に、種々の態様の複数の形態は、全体的又は部分的の両方で交換することができることを理解すべきである。更に、当業者であれば、上記の記載はほんの一例にすぎず、添付の特許請求の範囲において更に記載される発明を限定することは意図しないことを認識するであろう。

Claims (24)

  1. 焼結多孔質陽極体、前記陽極体の上に配されている誘電体、及び前記誘電体の上に配されている固体電解質を含む固体電解キャパシタ素子;
    前記キャパシタ素子を封入しているケーシング材料;
    前記陽極体と電気的に接続されており、前記ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陽極終端、ここで前記ケーシング材料及び前記陽極終端の外部部分と接触して第1の疎水性被覆が配置されている;及び
    前記固体電解質と電気的に接続されており、前記ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陰極終端、ここで前記ケーシング材料及び前記陰極終端の外部部分と接触して第2の疎水性被覆が配置されている;
    を含むキャパシタアセンブリ。
  2. 前記第1の疎水性被覆、前記第2の疎水性被覆、又は両方が、約50ナノメートル~約2マイクロメートルの厚さを有する、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  3. 前記第1の疎水性被覆、前記第2の疎水性被覆、又は両方が、1kHzの周波数及び30%の相対湿度において求めて約10以下の比誘電率を有する、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  4. 前記第1の疎水性被覆、前記第2の疎水性被覆、又は両方がフルオロポリマーを含む、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  5. 前記フルオロポリマーがフルオロアルキル置換エチレン性不飽和モノマーから形成される、請求項4に記載のキャパシタアセンブリ。
  6. 前記フルオロポリマーがフルオロアルキル(メタ)アクリレートから形成される、請求項4に記載のキャパシタアセンブリ。
  7. 前記第1の疎水性被覆、前記第2の疎水性被覆、又は両方がポリ酢酸ビニルを含む、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  8. 前記ケーシング材料が、上面及び対向する下面、後面及び対向する前面、並びに2つの対向する側面を画定する、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  9. 前記第1の疎水性被覆が前記前面と接触して配置されており、前記第2の疎水性被覆が前記後面と接触して配置されている、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  10. 前記第1の疎水性被覆と接触している前記陽極終端の露出部分が、前記前面に対して概して平行に配置されている、請求項9に記載のキャパシタアセンブリ。
  11. 前記第2の疎水性被覆と接触している前記陰極終端の露出部分が、前記後面に対して概して平行に配置されている、請求項8に記載のキャパシタアセンブリ。
  12. 前記キャパシタ素子が、前記固体電解質の上に配されている金属粒子層を含む陰極被覆を更に含み、前記金属粒子層は樹脂状ポリマーマトリクス内に分散されている複数の導電性金属粒子を含む、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  13. 前記陽極体がタンタルを含み、前記誘電体が五酸化タンタルを含む、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  14. 前記固体電解質が複数の導電性ポリマー粒子を含む、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  15. 前記導電性ポリマー粒子が、次式(III):
    Figure 2023082146000006
    (式中、
    は、線状又は分岐の、C~C18アルキル基、C~C12シクロアルキル基、C~C14アリール基、C~C18アラルキル基、又はこれらの組合せであり;
    qは0~8の整数である)
    の繰り返し単位を有する外因性導電性ポリマーを含む、請求項14に記載のキャパシタアセンブリ。
  16. 前記外因性導電性ポリマーがポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)である、請求項14に記載のキャパシタアセンブリ。
  17. 前記粒子がポリマー対イオンも含む、請求項14に記載のキャパシタアセンブリ。
  18. 前記固体電解質の上に配されており、予め重合された導電性ポリマー粒子を含む外側ポリマー被覆を更に含む、請求項1に記載のキャパシタアセンブリ。
  19. 焼結多孔質陽極体、前記陽極体の上に配されている誘電体、及び前記誘電体の上に配されている固体電解質を含む固体電解キャパシタ素子;前記キャパシタ素子を封入しているケーシング材料;前記陽極体と電気的に接続されており、前記ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陽極終端;及び、前記固体電解質と電気的に接続されており、前記ケーシング材料の外部に位置する部分を含む陰極終端;を含むキャパシタアセンブリを密封する方法であって、
    第1の疎水性被覆配合物を前記陽極終端の前記外部部分と接触して配置し、第2の疎水性被覆配合物を前記陰極終端の前記外部部分と接触して配置すること;及び
    前記陽極終端の前記外部部分を折り曲げて、前記第1の被覆配合物が前記ケーシング材料の表面と前記陽極終端の前記外部部分との間にサンドイッチされるようにすること;並びに
    前記陰極終端の前記外部部分を折り曲げて、前記第2の被覆配合物が前記ケーシング材料の表面と前記陰極終端の前記外部部分との間にサンドイッチされるようにすること;
    を含む上記方法。
  20. 前記第1の被覆配合物、前記第2の被覆配合物、又は両方が、フルオロポリマー及び溶媒を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記溶媒がヒドロフルオロエーテルを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記第1の被覆配合物、前記第2の被覆配合物、又は両方が、ポリ酢酸ビニル及び溶媒
    を含む、請求項19に記載の方法。
  23. 前記溶媒がエステルを含む、請求項20に記載の方法。
  24. 前記第1及び第2の被覆配合物を乾燥又は硬化させて、それぞれ第1及び第2の被覆を形成することを更に含む、請求項19に記載の方法。
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