JP2009513115A - 改良されたビール製造 - Google Patents

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Abstract

本発明は、イソマルツロースの使用下で、主発酵期間が短縮され、ビシナルジケトンの生成が抑制された、ビールおよびビール混合飲料の改良型製造のための手段および方法に関する。

Description

本発明は、ビールおよびビール混合飲料の改良された製造のための手段および方法に関する。
ジアセチル(2,3-ブタンジオン)およびその他のビシナルジケトン、ならびにそれらの前駆物質は、発酵中に酵母によりいわゆる発酵副産物として生成される。ジアセチルは、未熟成段階でのビールの香りを決定するヤングブーケ物質の1つに数えられる。ジアセチルは、食品工業では人工バター香として公知である。これは、風味の閾値である約0.1mg/l(0.1ppm)を越えると、ビールに純粋でない甘ったるい風味(異臭)を与え、これはより高い濃度では通例ビール中では好ましくないバター臭を醸し出す。
使用した酵母は、発酵中にエネルギー物質代謝の中心的生成物の1つとしてピルビン酸塩を生成する。その際に、アセトヒドロキシ酸も生成され、酵母から周囲媒質に放出されるる。このアセトヒドロキシ酸から、酵母細胞の外部で酸化的脱炭酸により、ビシナルジケトンであるペンタンジオンおよびジアセチルが形成される。この過程は自然発生的に起こり、酵母は関与しない。
ジアセチルは発酵時の中間生成物である。ジアセチルの分解は酵母によって行われ、酵母はジアセチルを吸収し、それを水素受容体として利用する。ジアセチルは、酵母により中間段階のアセトインを経てブタンジオールへと還元される。風味の閾値が非常に高いことから、この物質はビールの香りにはもはや影響しない。
ビール製造のための発酵工程は通例2段階で行われる。主発酵は微生物、特に酵母の添加によって開始される。その際、発酵基質、いわゆるエキスは実質上アルコール発酵を受ける。主発酵は、通例、加温下(約15〜22℃)または冷却下(約5〜10℃)で行われる。主発酵は、本来、含まれるエキスが完全に発酵し終えた時点で終了する。この時点がエキス発酵の終点と呼ばれる。不都合な副産物であるビシナルジケトンを分解するために、主発酵過程は、終点到達後もジアセチル総含量が風味の閾値(知覚限界)以下に低下するまでなお継続しなければならない。閾値に到達すると、主発酵が終了し、得られたヤングビールは冷却され、冷温(約0〜-1℃)での数週間の後発酵に付さ、その間にビールが清澄化される。後発酵工程は熟成とも呼ばれる。
熟成ビールのジアセチル総含量(ビシナルジケトンおよび前駆物質)の基準値は、通例0.1mg/lである。したがってこの値は、醸造業界ではしばしば主発酵の終点を特定するための決定的パラメータとして参照されている。エキス発酵の終点以降のこの追加期間は、通例では1〜4日間である。
ビールまたはビール混合飲料の製造のための公知の方法の欠点は、主発酵をエキスの発酵に必要なよりもしばしば長く実施しなければならないことである。主発酵はしばしば技術的に温度を上げて(約15〜22℃)、または下げて(約5〜10℃)行うという事情を考えると、主発酵の期間延長がエネルギー消費の増大に結び付く。その上、発酵槽が新しい発酵バッチにとってより長い期間使用不可能な状態に置かれる。しかし、殆どの場合まさにその発酵槽の使用可能性こそが、醸造工場のキャパシティの制限要因になっている。主発酵を、エキスが完全にまたはそれに十分に発酵した、より早い時点で既に完了させることが望ましい。しかし、風味の点で受け入れ可能なビールを得るには、この早い時点までに、ジアセチル総含有量のような風味を損う副産物の割合を既に知覚限界以下に下げなければならない。したがって、ビールまたはビール混合飲料のための、改良された、とりわけその主発酵が短縮された製造方法が必要とされている。
本発明の基礎のなる技術的課題は、本質的に、発酵過程、とりわけ主発酵が短縮され、風味の点で問題のないビールまたはビール混合飲料を得ることのできる、ビールまたはビール混合飲料の改良された製造のための手段および方法を提供することにある。
上記の課題は、ビールまたはビール混合飲料の製造のための属概念による方法において、イソマルツロースまたはイソマルツロース含有組成物を使用することによって解決される。これらの方法では第1工程(a)で醸造用水と、必要に応じてホップおよび少なくとも1種の炭水化物源から麦汁を調製し、続く工程(b)で麦汁を微生物の作用で発酵させる。工程(b)には、下位工程として(b1)主発酵と(b2)後発酵/熟成が含まれる。本発明に係る方法は、麦汁中に、少なくとも1種の炭水化物源としてイソマルツロースまたはイソマルツロース含有混合物が含まれること、および工程(c1)で麦汁中の発酵性エキス成分が完全にまたはほぼ十分に発酵すると直ちに主発酵が終了することを特徴としている。エキス発酵の終点は、特に、発酵をそれ以上続けても(エキス曲線)エキス成分がもはや減少しなくなることによって認識できる。その時点でエキスの70%またはそれ以上、特に、少なくとも75%が発酵していることが好ましい。最終発酵度が使用する酵母に依存することは自明である。
麦汁調製用の炭水化物成分の主構成成分として、麦芽化穀物(モルト)および/または非麦芽化穀物および/または生穀を使用することが好ましい。好ましくは、約10〜15g/100mlのモルトおよび/または非麦芽化穀物または生穀を使用する。調製済み麦汁中のイソマルツロースの割合は、好ましくは0.3g/100ml〜2g/100ml、特に好ましくは0.5g/100ml〜1.5g/100ml、さらに好ましくは0.5g/100ml〜1.0g/100mlである。あるいは、麦汁中のイソマルツロースの割合を、炭水化物成分の主成分、特にモルトに対する比から決定することもできる。すなわち、イソマルツロースと他の炭水化物成分の比が、約1:20〜約1:5、とりわけ約1:16〜約1:8であることが好ましい。イソマルツロースは従来の麦汁に添加することが好ましい。
したがって、本発明は、一般的なビール製造方法において従来のビール麦汁にイソマルツロースを添加することにより、あるいは炭水化物成分の少なくとも一部をイソマルツロースで代替することにより、エキス発酵の終点到達時に既に主発酵を終了することを企図している。驚くべきことに、この時点で既にビシナルジケトンの割合が約0.1mg/l(0.1ppm)の風味閾値以下に低下することが明らかになっている。驚くべきことに、イソマルツロースを麦汁の炭水化物成分として使用することにより、短期間の主発酵後に既に、発酵副産物によって風味の損われないヤングビールを得ることができ、それをはるかに早い時点で後続の属概念による後発酵または熟成に廻すことができるようにすることが達成できる。それによって、総醸造工程が通例、数日間短縮され、それにより時間およびコストの相当な節減が可能となり、醸造キャパシティの拡大が可能になる。
具体的には、驚くべきことに、イソマルツロースを少量、好ましくは0.3g/100ml〜3g/100ml添加するだけで既に、主発酵時のビシナルジケトンの生成が、特にジアセチル含量について測定して、明白に減少することが明らかである。この有利な効果は、常用のビール用酵母を使用して確認することができる。この効果は、また、使用するモルトに依存しない。本発明によるイソマルツロースを含む麦汁では、イソマルツロースを含まない同じ麦汁(比較用麦汁)に比べて、ジアセチル生成が平均で約30%少ない。イソマルツロースを含まない従来の麦汁(比較用麦汁)では、ジアセチル生成量の最高値も本発明による発酵最終日(エキス発酵の終点)におけるジアセチル量も、本発明による割合のイソマルツロースを含む麦汁より明らかに高いことが判明した。
さらに、驚くべきことに、麦汁中のイソマルツロース含量がある一定の限界値を越えると、イソマルツロース存在下でのジアセチル生成の減少幅が、より少なくなることが明らかになっている。ジアセチル減少が最大になるのは、麦汁のイソマルツロース含量が約0.5g/100ml〜約1.5g/100mlの場合であるが、麦汁のイソマルツロース含量が約2g/100mlを越えると、本発明の基礎となる技術的課題が多くの場合もはや適切には解決されないほど、ジアセチル生成の減少幅は僅かになる。したがって、麦汁のイソマルツロース含量が2g/100mlを明らかに越えると、もはや本発明による教示の対象ではない。
パラチノース(商標)の名称で知られるイソマルツロース(6-O-α-D-グルコピラノシルフルクトース)は、天然に、例えば蜂蜜中に存在する二糖類ケトースである。イソマルツロースは、DE 44 14 185 C1によれば、例えば、固定化細菌細胞、特にプロタミノバクター・ルブルム(Protaminobacter rubrum)、エルウィニア・ラポンチチ(Erwinia rhapontici)およびセラチア・プリムチカ(Serratia plymuthica)、あるいはそれらから単離したサッカロースイソメラーゼを使用した酵素性転位によりサッカロースから工業的に大規模に製造することができる。
「イソマルツロース含有混合物」とは、イソマルツロースと少なくとも1種の他の炭水化物、特にフルクトース、グルコース、サッカロース、トレハルロース、ロイクロース、ツラノース、タガトース、イソマルトース、イソメリジトース、重合度3または4またはそれ以上のオリゴ糖類あるいはそれらの混合物との組合せである。一変形形態では、この混合物は、イソマルツロースとフルクトースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとグルコースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとサッカロースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとトレハルロースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとロイクロースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとタガトースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとイソマルトースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとツラノースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースとイソメリジトースを含み、さらなる変形形態ではこの混合物はイソマルツロースと重合度3または4またはそれ以上のオリゴ糖類を含む。好ましい一実施形態では、イソマルツロース含有混合物は、好ましくはプロタミノバクター・ルブルムの死滅細胞もしくは生細胞またはそれから調製された酵素エキスを使用してサッカロースのトランスグリコシド化によって得られるサッカロース異性化生成物である。本発明の特に好ましい実施形態では、本発明に従って使用されるイソマルツロース含有混合物は、イソマルツロース約79〜85%、トレハルロース8〜10%、サッカロース0.5〜2%、オリゴ糖類であるイソマルトース1〜1.5%、フルクトース2.5〜3.5%およびグルコース2.0〜2.5%を含み、またはそれらから構成される。ただし、表記の数字は乾燥物質総重量に対する値である。
「麦汁」とは、不溶成分(糟、沈殿物質)を含まない、好ましくは水を加えて煮沸した、例えばモルトなどの炭水化物源から成るエキス含有水溶液のことである。ホップと共に煮沸した後に、いわゆる粗製麦汁が得られる。煮沸麦汁は冷却後に酵母仕込麦汁として存在する。麦汁は、マッシング、濾過、麦汁煮沸および麦汁処理によって製造することが好ましい。麦汁の調製は、特に、炭水化物源、特にモルトに含まれる、当初は不溶で非発酵性の成分を可溶性で発酵可能な物質に転換させ、残余の固形成分を分離し、最後に必要に応じて風味料、すなわちホップエキスを添加する目的に資するものである。
マッシングでは、まず粗挽きした炭水化物源、特にモルトを、好ましくは醸造用水と混ぜる。続いて、好ましくは、いわゆるマッシング法で、特殊な温度/時間プログラムに従って炭水化物源に含まれる成分物質の狙いを定めた酵素による転換が行われる。そこでの最重要工程は、澱粉を、グルコース、マルトースまたはマルトトリオースのような発酵性の糖および非発酵性のデキストリンへの完全な分解である。マルトース生成にとっての最適温度は60℃〜65℃、デキストリン生成の最適温度は70℃〜75℃である。この温度が、ビールのタイプに応じて麦汁の最終発酵度を決定する。濾過および高温醸造用水(78℃)によるかすの甘味除去の後、麦汁を、好ましくはホップを添加して、好ましくは60〜100分間煮沸する。その場合、製造するビールのタイプに応じて、好ましくは約150〜500g/hlのホップを添加する。好ましくは、当初量の約6〜10%を蒸発させて原液麦汁の含量を調整する。加えて、煮沸の際に殺菌が行われ、蛋白質の凝固が生じ、ホップの苦味物質が異性化され、芳香物質が生成され、一部はやはり蒸発される。煮沸されホップが加えられた麦汁は、続いて、好ましくは渦流プール内でおよび/または濾過により沈澱物が取り除かれる。通例はプレート式熱交換器で行われる麦汁の冷却の後、冷えた沈殿を、好ましくは部分的に除去し、発酵に使用される微生物に酸素を供給するために強力な通気を行う。その直後に、麦汁に、好ましくは、発酵力のある少なくとも1種類の適当な微生物、つまり従来の醸造用酵母を加える(酵母仕込み)。発酵に使用される麦汁は様々な炭水化物源を含み得るので、本発明に係る方法を使用して微生物学的に安定化した淡色または濃色のビールを製造することもできる。
本発明によれば、好ましくは、麦汁エキスの一部をイソマルツロースで代替する。したがって、場合によっては麦汁中の代謝可能な炭水化物が減少し、その結果、好ましいことに、製造される飲料のアルコール含有量も通常のビールに比べて少なくなる。本発明に従って製造されたビールのアルコール含有量は、必要に応じ脱アルコール法を使用してさらに下げることができる。「ノンアルコールビール」とは、好ましくは原液麦汁を約7〜8体積%含んでいて、アルコール含有量が0.5体積%未満のビールのことである。「低アルコールビール」とは、本発明によれば、アルコール含有量が5体積%未満、特に4体積%未満のビールのことである。
「炭水化物源」とは、麦汁の調製時に炭水化物の少なくとも一部がグルコース、マルトースまたはマルトトリオースのような発酵可能な可溶性の糖に転換でき(糖化)、次いで微生物、特に醸造用酵母による発酵の際に炭水化物源として利用される、穀物生成物のような、使用可能な炭水化物を含むあらゆる材料のことである。本発明の好ましい実施形態で使用される炭水化物源は、麦芽化穀物、生穀またはその混合物である。
麦芽化穀物とは、モルト製造工程を経た、好ましくは、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、キビ、ライ小麦、米、モロコシおよび/またはトウモロコシの粒および種である。生穀とは、確かに粗挽きはされているが、麦芽化はされていない、好ましくは、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、キビ、モロコシ、ライ小麦、米および/またはトウモロコシの粒および種である。
出発原料は、好ましくは、発酵前に糖化させる。それには、澱粉を非発酵性のデキストリンと発酵性のグルコース、マルトースおよびマルトトリオースに転換させるアミラーゼ、マルターゼなどのような、モルト特有の加水分解作用性の酵素が利用される。モルトの調製では、浸漬させた穀物を、好ましくは12℃〜18℃で発芽させ、酵素の生成および溶解過程が所期レベルに到達するや否や発芽工程を中断させる。この工程は昇温および多量通風のもとで行うことが好ましい。好ましくは40〜50℃の温度での予備乾燥(Schwelken乾燥=第1ステップの乾燥)によって、50%超の含水量を10〜12%に下げることができる。その後、モルトの含水量を、好ましくは、約4〜5%にするために、温度を、好ましくは、約80〜85℃に上げることができる。この過程は炒燥と言われる。
発酵には、好ましくは、下面発酵のサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株、上面発酵のサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)菌株、サッカロマイセス・カルルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・ジアスタティクス(Saccharomyces diastaticus)およびシゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)から選択された微生物の1種または数種が使用される。
本発明に係る方法を使用して、好ましくは、微生物学的に安定した上面発酵または下面発酵のビールが製造される。下面発酵ビールは下面発酵時に得られ、この場合は酵母は発酵後容器の底部に沈殿するので、そこで分離除去することが可能である。上面発酵ビールとは、上面発酵によって得られるビールのことで、この場合は酵母は発酵終了時には上方へ移行するので、可能な限り上方で分離除去される。
本発明の好ましい別の一実施形態では、発酵工程が少なくとも1種類の酵母およびラクトバチルス種、アセトバクター種およびグルコノバクター種の代表物からなる群から選択された少なくとも1種類の酸産生体を使用して行われることが企図されている。この実施形態のより好ましい一態様では、例えば発酵がサッカロマイセス・セレビシエおよび/またはサッカロマイセス・ジアスタティクスおよび/またはシゾサッカロマイセス・ポンベおよびラクトバチルスの代表物を使用して行われることが企図されている。乳酸菌としても知られているラクトバチルスは乳酸発酵の能力を有する。そのような発酵に基づいて製造されたビールまたはビール類似飲料は、ベルリン名物白ビールにほぼ匹敵するマイルドで酸味のある風味を特徴としている。
本実施形態の別の好ましい一態様では、例えば発酵がサッカロマイセス・セレビシエおよび/またはサッカロマイセス・ジアスタティクスおよび/またはシゾサッカロマイセス・ポンベおよびアセトバクターの代表物を使用して行われることが企図されている。アセトバクター属は狭義において、エタノールの酸化により酢酸を生成することのできる酢酸菌を包括している。このようにして製造されたビールまたはビール類似飲料には、ラクトバチルスを使用して得られる飲料の風味とは明白に異なる酸味のある風味が付いている。
本実施形態のさらに別の好ましい一態様では、例えば、発酵がサッカロマイセス・セレビシエおよび/またはサッカロマイセス・ジアスタティクスおよび/またはシゾサッカロマイセス・ポンベおよびグルコノバクターの代表物を使用して行われることが企図されている。グルコノバクターは、一方ではエタノールを酢酸に、他方ではグルコースをグルコン酸に酸化させることができる。この混合発酵で製造されたビールまたはビール類似飲料も同様に酸味のある心地よい風味を有している。
イソマルツロースは炭水化物成分として麦汁に、好ましくは主発酵の前に、特に好ましくは麦汁の調製時に、シロップ、溶液または結晶性固形物として添加する。一変形形態では、イソマルツロースは、好ましくは、モルトまたは/および非麦芽化穀物など、少なくとも1種の別の炭水化物成分と共にマッシング前およびマッシング時に添加する。別の変形形態では、イソマルツロースはマッシング終了時またはマッシング終了直前に添加される。さらに別の変形形態では、イソマルツロースはかすの分離除去後に初めて、清澄化された麦汁に添加される。
ビール製造でのイソマルツロースの使用により、ヤングビールの時点で既に、風味を損う発酵副産物の非常に少ないビールが得られる。したがって、本発明に係る方法によって製造することができるビールまたはビール混合飲料も本発明の対象である。加えて、本発明に係る方法によって製造されたダイエットビール、モルト飲料、モルトビールまたはビール類似の清涼飲料も対象である。
「モルト飲料」とは、特にモルトの香り、モルトの甘味、弱いホップの風味を有し、炭酸を含有する、暗色で、その上アルコールの乏しい、あるいは含まない飲料のことである。モルト飲料は、好ましくは、モルトから原液麦汁約7〜8%に調製される。濾過後に、好ましくは甘味付け用の糖(グルコース、サッカロース)で原液麦汁12%に調整される(原液麦汁の約1/3)。
本発明に係るビール混合飲料は、少なくとも、本発明に係る方法によって製造することのできるビール、および薬草エキス、香料、カフェイン、色素、アミノ酸、食用酸、果汁、果髄、果肉または果物エキスなどの果物成分、糖、糖アルコール、強力人工甘味料などの糖代用物、水、火酒(エタノール)およびレモネード原料から選択された、少なくとも1種の他の成分を含んでいる。
「薬草成分」とは、好ましくは、アニス、吉草根、イラクサ、キイチゴの葉、イチゴの葉、ウイキョウ、ハゴロモグサ、エゾツルキンバイ、朝鮮人参、ノバラの実、ハイビスカスの花、ラズベリーの葉、ニワトコ、ホップ、ショウガ、オトギリソウ、カミルレ、コエンドロ、ミドリハッカ、ラパコの樹木、ラベンダー、レモン草、マヨラナ、ゼニアオイ、メリッサ、ヤドリギ、ハッカ、キンセンカ、ローズマリー、リンドウ、セイヨウノコギリソウ、ジャコウソウ、ヒソプス、セイロンニッケイなど、特に植物各部からのエキス、溶液、抽出物またはエッセンスのことである。「果物成分」とは、好ましくは、リンゴ、バナナ、ヨウナシ、パイナップル、オレンジ、グレープフルーツ、サクランボ、酸果サクランボ、レモン、シトロン、パッションフルーツ、桃、ヒッポファエ、ラズベリー、イチゴ、キイチゴ、スグリ、セイヨウスグリ、キーウィなどからの、特に果物エキスのことである。
ビール混合飲料は香料成分として、好ましくは、かんきつ油、ハッカ油または丁字油など、植物または果物からのエーテル油、果物エッセンス、香りを放つ果汁、アニス、メントール、ユーカリなど天然または天然と同一の香りおよび/または風味を持つ物質を含むことが企図されている。
色素成分は、好ましくは、カロチノイド、フラボノイドまたはアントシアンなど植物由来の色素、動物由来の色素、酸化鉄系顔料などの無機顔料、酵素性および非酵素性醸造の生成物、カラメル、煮詰めた糖などの加熱生成物、またはアゾ、トリフェニルメタン、インジゴイド、キサンテンまたはキノリン化合物などの合成色素とする。適した合成色素としては、例えばエリスロシン、インジゴカルミンまたはタルトラジンがあり、これらは、本発明に係るビール混合飲料が有する魅力的な外観の色修正および/またはそれの形成に使用される。
アミノ酸成分は、好ましくは必須アミノ酸の混合物である。好ましいアミノ酸はHis(ヒスチジン)、Ile(イソロイシン)、Leu(ロイシン)、Lys(リシン)、Thr(トレオニン)、Trp(トリプトファン)、Val(バリン)およびタウリンである。
酸成分は、好ましくは、食用酸である。本発明に係る飲料は、好ましい一実施形態では炭酸飲料としても存在する。すなわち、炭酸/二酸化炭素を含むことができる。
本発明に係るビール混合飲料は、特に好ましい実施形態では、コーヒー豆、茶の木またはその一部からのエキス、調製物または抽出物、マテチャまたはその一部、コーラナッツ、カカオ豆またはグアラナなどのカフェイン成分を含むこともできる。
本発明によれば、麦汁に特定量のイソマルツロースを加えることによってヤングビールのジアセチル含量に影響を与えることができる。イソマルツロース成分は、本発明で企図されている量ではビールの風味に影響することはない。本発明によれば、主発酵期間は変更なく維持したままで、主発酵終点でのジアセチル残量の調整にイソマルツロースを使用することもできる。醸造当業者であれば、作業操作は変えずに維持したままで、一方ではジアセチル総含量をできる限り少なく保つために、他方では新しい方向のビール風味を生み出すために、この発酵副産物の生成に関して醸造結果を制御することができる。これは、新種のビール混合飲料の調製にとって特に有利なことである。
したがって、ビールの発酵副産物、特にビシナルジケトン、ジアセチル(2,3-ブタンジオン)、ペンタンジオンの割合を制御するためにイソマルツロースを使用することも本発明の対象である。その場合、イソマルツロースは、ビール製造用麦汁の炭水化物成分として使用される。イソマルツロースは、本発明に従って企図された割合で麦汁に添加される。
最後に、ビール製造における発酵期間短縮のためのイソマルツロースの使用も本発明の対象である。その場合、イソマルツロースはビール製造用麦汁の炭水化物成分として使用される。この場合、麦汁の発酵性エキス成分が発酵するや否や主発酵を終了させ、そうすることで主発酵の発酵期間が短縮される。イソマルツロースは、本発明に従って企図された割合で麦汁に添加される。
本発明の対象を、下記の実施例および添付の図面に則してより詳しく説明する。ただし、これらは限定を意味するものではない。
イソマルツロース含有麦汁の試験室規模での発酵
1.1 試験バッチ
コングレス法(MEBAK)に従って麦汁を調製した。各バッチは容量を400mlとした。コングレス麦汁の調製のため、モルト(モルトA)を微粉砕し(麦芽粉砕サイズ:0.2mm)、50g量り入れた。使用したモルトの影響が評価できるように、別のモルト(以下ではモルトBという)を含む比較用の別のバッチも用意した。それぞれ、以下のように、3種の異なるマッシングバッチを調製した:
「ブランク試料」:50gモルト/400ml水
「3gパラチノース」:50gモルト+3gイソマルツロース/400ml水
「6gパラチノース」:50gモルト+6gイソマルツロース/400ml水
まず、二重蒸留および温度調整した水を各ビーカーにそれぞれ250mlずつ加え、100回/分の速度で撹拌しながら45℃で30分間マッシングした。次いで1℃/分の割合で70℃に加熱昇温し、100mlの二重蒸留および温度調整した水を添加した。60分間この温度に維持した。マッシング後、ビーカー液の容量を、正確に450g(50gモルト+400ml水)になるように二重蒸留水を加えて調整した。
続いて、麦汁をガラス棒で均質化した後、アコーディオンフィルタでメスシリンダ中に濾過した。得られた濾過済み麦汁をスイングトップ付きフラスコに移し入れ、オートクレーブにより121℃で16分間加圧処理した。滅菌麦汁は、後で使用するまで冷温(約4℃)で貯蔵した。
濾過によるかすの分離後に、各バッチは下記の平均エキス含量を有する麦汁約380mlが得られる:
「ブランク試料」:9.2%
「3gパラチノース」:9.8%
「6gパラチノース」:10.5%
1.2 酵母仕込
モルトAによって調製された麦汁の発酵には、「標準の」醸造用酵母と見なし得る下記5種類の酵母を使用した(3種は下面発酵型、2種は上面発酵型):
サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11
サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ10
サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ42
サッカロマイセス・セレビシエMJJ15
サッカロマイセス・セレビシエMJJ18
麦汁に酵母純粋株懸濁液をそれぞれ3ml(細胞数約30000000〜40000000/ml)ずつ添加した。
モルトBを用いて調製された麦汁バッチは、サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11を使用して同様に発酵させた。
1.3 主発酵
主発酵は、すべてのバッチで、開放型容器中で26℃、遮光下で7日間行う。エキスの経過状況を調査するために、発酵の過程で試料を抜き取った。エキスの測定前に、場合によっては形成される混濁物質を除去するために、試料を改めて濾過した。試料のジアセチル含量の決定はMEBAK測光法に従って行った。エキスおよびアルコールの測定は、機器アルコライザ(Alcolyzer)(登録商標)(Anton Paar(有))によって行った。
1.4 結果
表1は、モルトAから調製された麦汁における発酵後のジアセチル生成量を示している[単位ppm]。
Figure 2009513115
表2は、モルトBから調製された麦汁における発酵後のジアセチル生成量を示している[単位ppm]。
Figure 2009513115
表3は、エキス発酵の終点におけるジアセチル生成量の平均値(すべてのバッチ)を示している[単位ppm]。
Figure 2009513115
イソマルツロース3gを麦汁に添加した場合のジアセチル生成量は、ブランク試料での当該量を明らかに下回っている。これは、観察したすべてのバッチに例外なく当てはまる。低下量は平均で30%に達している。
6gのイソマルツロースを麦汁に添加した場合は、ジアセチル量の画一的減少はもたらされない。イソマルツロース6g添加の場合ジアセチル含量は、平均するとブランク試料の場合と同じである。
上記の効果は使用するモルトには依存しないようである。というのは、モルトB使用の場合でも、3gイソマルツロースの存在下ではジアセチル含量の実測値は明らかに減少するし、6gイソマルツロース添加の場合では、やはり値は僅かしか低下しないからである。
この効果は、使用される酵母が下面発酵型か上面発酵型のいずれであるかにも依存しない。観察された効果は、試験したすべての酵母で見られた。
このように、試験室規模での麦汁の発酵では、イソマルツロースを少量(3g/400ml)添加した試験バッチで、イソマルツロースを含まない比較用バッチよりジアセチル生成量が明らかに少なくなるという結果になった。この効果は、試験したすべての酵母(下面発酵型3種、上面発酵型2種)で確認され、使用したモルトには依存しない。
イソマルツロース含有麦汁の試験工場規模での発酵
醸造試験工場では下記の2種類の異なるビールを製造した:
- 「ダイエットビール」。これは、理想的には、完成品中に炭水化物としてイソマルツロースだけが含まれているビールである。
- 「低アルコールビール」。これは、原液麦汁の一部がイソマルツロースで置換され、その結果、従来の発酵および作業操作でアルコールが少なくなるビールである。
ビールを開放型の醸造用小樽において約12℃で発酵させ、その後は然るべき後続処理を行った。エキス含量が発酵期間を通じてもはや低下しなくなった時点(エキス発酵の終点)で、発酵が終了したと見なした。ジアセチル生成量の分析は、MEBAK測光法に従って行った。麦汁の炭水化物含量は、実施例1に対応していた。
2.2 結果
表4に、イソマルツロース添加および無添加でそれぞれ調製した麦汁の分析値を示す。
Figure 2009513115
イソマルツロースの添加によって最終発酵前後のエキス含量に差が現われることが、明瞭に見て取れる。その点を除けば、分析値は測定精度の枠内にあって変化がない。pH値は例外である。前記の一連の試験と同様に、これはイソマルツロースの添加によって少し低下する。大麦モルト成分が少ないことから、遊離アミノ窒素の値はいずれの麦汁でもかなり低い。
ジアセチル生成量の最大値も発酵最終日におけるジアセチル量も、イソマルツロースを含まない比較用麦汁では、イソマルツロースの添加された麦汁より一部で明らかに高いことが判明した。
図1および2は、ビール製造の主発酵における典型的な発酵経過を示している。予想どおり、イソマルツロース含有バッチの方が高いエキス含量を有している。両麦汁とも、すなわちイソマルツロースを含む麦汁も含まない麦汁も、エキス含量は5日目に値が安定する。すなわち、この時点で発酵性エキスの発酵が終了する(エキス発酵の終点)。図2から、イソマルツロース含有麦汁を使用した場合はエキス発酵の終点時点で既に0.1ppmの風味閾値を下回っていることが分かる。得られたヤングビールは既にこの早い時点で後続処理に供することができる。イソマルツロース無添加の比較用バッチでは、風味閾値を下回るためには、さらに1〜2日間主発酵を継続しなければならない。それに応じて、ヤングビールの後続処理も遅くなる。同時に、その期間中、新たな発酵バッチにとって主発酵槽が使用不可能なままになる。
実際の発酵麦汁の芳香特性に対するイソマルツロースの影響
ビールの芳香に対するイソマルツロースの影響が評価できるように、本発明に従って企図された割合を明らかに上回る割合のイソマルツロースを炭水化物成分として麦汁に添加した。
3.1 実際の麦汁
従来のピルスナー麦汁を調製した。この麦汁の一部を、エキスの約1/4がイソマルツロースからなるように処理した。非処理の原麦汁とイソマルツロース含有麦汁を同条件(無圧力、12℃)で、モデル麦汁に使用したのと同じ酵母で発酵させた。
麦汁は、最終発酵時点で期待されるエキスを約1〜1.5%上回るまで処理し、その後1℃で14日間後発酵を継続した。そのようにして得られたビールを、モデル麦汁の場合に選択されたのと同じ芳香成分について、ビール特有のMEBAK法、およびガスクロマトグラフィーにより分析した。加えて、味覚評価も行った。目的は、分析で確認した芳香特性および風味の印象がイソマルツロース含量に依存して変化するのを確認することであった。
表5に麦汁分析の結果を示す。
Figure 2009513115
麦汁は、互に非常に近似したエキス含量に調整した。イソマルツロースの添加は発酵度を下げる作用をする。というのは、麦汁固有エキスのイソマルツロースによる置換によって非発酵性炭水化物成分が(最終発酵度の分析で)増大するからである。その他の分析値は、希釈に応じて変化する。すなわち、苦味物質または蛋白質分画などの含有量は低下する。
両麦汁は、それぞれ下記4種類の酵母によって発酵させた:
- サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11
- サッカロマイセス・セレビシエMJJ25
- サッカロマイセス・セレビシエMJJ2
- シゾサッカロマイセス・ポンベ
3.2 芳香成分の分析
すべてのバッチについて、発酵終了(=4日間エキスの低下がない)の後、下記の芳香成分を測定した:
アセトアルデヒド、酢酸エチル、1-プロパノール、イソブタノール、酢酸イソアミル、2-メチルブタノール、3-メチルブタノール、2-フェニルエタノール、酢酸フェニル
主要芳香成分の他ほか、発酵中に発生したビシナルジケトンも捕捉された。
3.3 結果
3.3.1 分析
表6は、サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11およびサッカロマイセス・セレビシエMJJ25によって発酵させた麦汁(イソマルツロース添加および無添加)の分析値を示している。
表7は、シゾサッカロマイセス・ポンベおよびサッカロマイセス・セレビシエMJJ2によって発酵させた麦汁(イソマルツロース添加および無添加)の分析値を示している。
Figure 2009513115
Figure 2009513115
イソマルツロースは発酵しないため、イソマルツロースの添加割合が高いビールでは発酵後に比較的高い残留エキスが認められる。その結果、いずれの場合もアルコール含量が少なくなる。これは、モデル麦汁中での溶液利用率が参照溶液に対するのと同様にイソマルツロース含有溶液に対しても良好であったシゾサッカロマイセス・ポンベにも当てはまる。複雑な混合炭水化物溶液では、この酵母の場合も他の糖類全てがまず利用されることが明らかである。この一連の試験では、高濃度で添加されたイソマルツロースが完全に分解し終えるまでに発酵が終了してしまっている。イソマルツロース含有ビールのpH値は、比較用ビールの当該値よりも一様に若干低くなっている。苦味指数についても同じことが言えるが、もっとも、この値が低いのは希釈作用に理由を求めることができる。
図3aは、実際の麦汁をサッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11およびサッカロマイセス・セレビシエMJJ25により発酵させた後における芳香成分の含有量を示している。イソマルツロースの添加による芳香成分の生成に関しては、系統だった影響は認められない。確かに、MJJ11はイソマルツロース無添加のバッチでは殆どすべての成分においてそれぞれの物質量をより多く生成させるが、しかしその差はごく僅かであるし、しかもそれは、恐らく、利用される基質の量が絶対的にやや少ないことに起因する。さらに、サッカロマイセス・セレビシエMJJ25がイソマルツロース含有溶液の幾つかの例で、当該物質をより高い濃度で生成させることも確認できる。ここに示されたデータによれば、イソマルツロースの存在が芳香特性の形成に影響を及ぼすと明確に言うことはできない。
図3bは、実際の麦汁をシゾサッカロマイセス・ポンベおよびサッカロマイセス・セレビシエMJJ2により発酵させた後における芳香成分の含有量を示している。イソマルツロースの添加による芳香成分の生成に関しては、同様に、系統だった影響は認められない。イソマルツロース添加の麦汁では殆どの場合、確かに観察対象物質の生成量は少ないが、それは全体的に少ない基質利用量にも原因がある。他方、シゾサッカロマイセス・ポンベの場合、イソマルツロースの存在時の方がアセトアルデヒドの生成量がやや多かったのは注目に値する。
イソマルツロースの存在が、エステル群の物質および高位の脂肪族アルコール(およびアセトアルデヒド)の生成には、取り立てて言うほどの影響を及ぼすことはなかった。ここでの例外は酵母シゾサッカロマイセス・ポンベであり、これは、基質中のイソマルツロースの割合が多い場合には明らかにより多くのアセトアルデヒドを生成する。
3.3.2 風味検査
主発酵および後発酵の終了後にビールの風味検査を行った。それぞれ1〜5の等級でパラメータ毎に、すなわち、甘味の印象、苦味の印象、ホップの香り、モルト風味、フルーツ風味、爽やかさ、コクおよび総合印象の別に評価した。
図4aは、サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11で発酵させた実際の麦汁からのビールに対する風味検査の評価結果を示している(検査員10人)。サッカロマイセス・カルルスベルゲンシスMJJ11による発酵の場合、風味検査図に描かれた芳香特性は、イソマルツロースが麦汁中に含まれているか否かには関わりなく殆ど完全に重なり合っている。ただ、総合的印象ではイソマルツロース含有ビールの方が評価結果はやや良好であった。しばしば指摘される理由は、個々のパラメータは同等の評価であるにもかかわらず、風味の印象が「よりまろやか」なことであった。
図4bは、サッカロマイセス・セレビシエMJJ25で発酵させた実際の麦汁からのビールに対する風味検査の評価結果を示している(検査員10人)。サッカロマイセス・セレビシエMJJ25による発酵の場合も、前記芳香特性は殆ど完全に重なり合っている。これに反して、総合的評価に関しては、個別パラメータが同等の評価であったにもかかわらず、イソマルツロース含有ビールの方がやや良好な評価結果になった。もちろん、サッカロマイセス・セレビシエMJJ25による発酵の方が、ビールの苦味の印象もフルーツ風味もより強く感じ取られた。
図4cは、サッカロマイセス・セレビシエMJJ2で発酵させた実際の麦汁からのビールに対する風味検査の評価結果を示している(検査員10人)。サッカロマイセス・セレビシエMJJ2による発酵の場合も、ビールはやはりかなり類似した評価結果になった。イソマルツロース無添加のビールは甘味が少なく感じられたが、その代わり苦味の印象はより強く前面に出ていた。他方、イソマルツロース添加のほうは、幾分かは明らかに相殺されていた。総合的品質では両ビールは同等に評価された。
図4dは、シゾサッカロマイセス・ポンベで発酵させた実際の麦汁からのビールに対する風味検査の評価結果を示している(検査員10人)。シゾサッカロマイセス・ポンベによる発酵の場合、両ビールには紛れなく明らかな差が現われる。イソマルツロース含有ビールの方が甘く感じられたが、しかしこの甘味は明らかにモルト風味の感覚であった。苦味の強さは同等に感じられたにもかかわらず、イソマルツロースを含まないビールではその苦味は幾分ホップ香寄りに感じ取られた。イソマルツロースを含む方は、明らかに相殺された印象であった。しかし、品質全体の総合評価ではイソマルツロース含有ビールもやや改善が得られた。
イソマルツロース含有ビールの大半は、参照ビールに対して明瞭に差があるとは感じられなかった。全体的品質に関しては、上記の添加が、例えば強過ぎる苦味など風味を損う影響要因の相殺によりビールの印象に少し「まろやかさ」を与えることができる。
イソマルツロースなしで、50gモルト/400ml(エキス成分約9%)から調製された公知の麦汁(比較用麦汁)、ならびに50gモルト/400ml(エキス成分約11%)とイソマルツロース3gから調製されたイソマルツロース含有麦汁(本発明に基づく麦汁)の主発酵におけるエキスの典型的な変動を示す図である。約5日後に発酵性エキスの発酵終点に到達する。エキス含量はそれ以降低下しない。 図1による麦汁を使用した主発酵におけるジアセチル含量の典型的な変動を示す図である。イソマルツロース含有麦汁(本発明に基づく麦汁)の場合、エキスの最終発酵時点(5日後)で既に、ジアセチル値は風味閾値を下回っている。ヤングビールはより早く後発酵/熟成過程に供することができる。従来の麦汁(比較用麦汁)の場合は約7日後に初めて当該ジアセチル値は風味閾値を下回る。主発酵が約2日間長引く。 A及びBは実際の麦汁における発酵後の芳香成分の割合を示す図である。 A及びBは実際の麦汁からのビールに対する風味検査の評価を示す図である。 C及びDは図4−1の続きである。

Claims (15)

  1. 醸造用水と、必要に応じてホップおよび炭水化物成分からビールを製造する方法であって、
    a)醸造用水と、必要に応じてホップおよび炭水化物成分から麦汁を調製する工程と、
    b)b1)主発酵および
    b2)後発酵
    において麦汁を微生物発酵させる工程と、
    を含み、
    炭水化物成分がイソマルツロースまたはイソマルツロース含有混合物を含んでおり、麦汁の発酵性エキス成分が発酵すると、直ちに工程b1)の主発酵が終了されることを特徴とする、前記方法。
  2. 炭水化物成分が麦芽化穀物および/または生穀を含んでいる、請求項1に記載の方法。
  3. 麦汁中にイソマルツロースが0.3g/100ml〜2g/100mlの割合で含まれている、請求項1または2に記載の方法。
  4. 麦汁中にイソマルツロースが0.5g/100ml〜1.5g/100mlの割合で含まれている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. イソマルツロースが麦汁の炭水化物成分中に、麦汁炭水化物成分残余成分、特にモルトとイソマルツロースが20:1〜8:1の比で含まれている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 炭水化物成分のイソマルツロースが、シロップ、溶液または結晶性固形物として添加されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法に従って製造できるビール。
  8. a)請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法に従って製造できるビールと、
    b)薬草エキス、香料、カフェイン、色素、アミノ酸、食用酸、果汁、果髄、果肉または果物エキスなどの果物成分、糖、糖アルコール、強力人工甘味料などの糖代用品、水、火酒(エタノール)およびレモネード原料から選択される、少なくとも1種のさらなる成分と、
    を含むビール混合飲料。
  9. ビール中の発酵副産物の割合を制御するための、ビール製造用麦汁における炭水化物成分としてのイソマルツロースの使用。
  10. 発酵副産物が、ビシナルジケトン、ジアセチル(2,3-ブタンジオン)、ペンタンジオンである、請求項9に記載の使用。
  11. ビールの製造における発酵期間を短縮するための、ビール製造用麦汁における炭水化物成分としてのイソマルツロースの使用。
  12. 麦汁の発酵性エキス成分が発酵すると、直ちに主発酵を終了することにより、主発酵における発酵期間が短縮される、請求項11に記載の使用。
  13. 麦汁にイソマルツロースが0.3g/100ml〜2g/100mlの割合で含まれている、請求項9〜12のいずれか1項に記載の使用。
  14. 麦汁にイソマルツロースが0.5g/100ml〜1.5g/100mlの割合で含まれている、請求項9〜13のいずれか1項に記載の使用。
  15. イソマルツロースが麦汁の炭水化物成分中に、麦汁炭水化物成分の残余成分とイソマルツロースが20:1〜8:1の比で含まれている、請求項9〜14のいずれか1項に記載の使用。
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