JP2006323011A - ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ラフネスの低減されたレジストパターンを形成できるポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、前記基材成分(A)が、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物(a)における前記フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護された化合物(A1)を含有し、かつ前記化合物(A1)が、一分子あたりの保護数(個)の標準偏差(σ)が1未満、または一分子あたりの保護率(モル%)の標準偏差(σ)が16.7未満であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法に関する。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでいる。
微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在では、KrFエキシマレーザーや、ArFエキシマレーザーを用いた半導体素子の量産が開始されている。また、これらエキシマレーザーより短波長のFエキシマレーザー、電子線、EUV(極紫外線)やX線などについても検討が行われている。
また、微細な寸法のパターンを形成可能なパターン形成材料の1つとして、膜形成能を有する基材成分と、露光により酸を発生する酸発生剤成分とを含有する化学増幅型レジストが知られている。化学増幅型レジストには、露光によりアルカリ可溶性が低下するネガ型と、露光によりアルカリ可溶性が増大するポジ型とがある。
従来、このような化学増幅型レジストの基材成分としてはポリマーが用いられており、例えばポリヒドロキシスチレン(PHS)やその水酸基の一部を酸解離性溶解抑制基で保護した樹脂等のPHS系樹脂、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される共重合体やそのカルボキシ基の一部を酸解離性溶解抑制基で保護した樹脂等が用いられている。
しかし、このようなパターン形成材料を用いてパターンを形成した場合、パターンの上面や側壁の表面に荒れ(ラフネス)が生じる問題がある。たとえばレジストパターン側壁表面のラフネス、すなわちラインエッジラフネス(LER)は、ホールパターンにおけるホール周囲の歪みや、ラインアンドスペースパターンにおけるライン幅のばらつき等の原因となるため、微細な半導体素子の形成等に悪影響を与えるおそれがある。
かかる問題は、パターン寸法が小さいほど重大となってくる。そのため、例えば電子線やEUVによるリソグラフィーでは、数10nmの微細なパターン形成を目標としていることから、現状のパターンラフネスを越える極低ラフネスが求められている。
しかし、一般的に基材として用いられているポリマーは、分子サイズ(一分子当たりの平均自乗半径)が数nm前後と大きい。パターン形成の現像工程において、現像液に対するレジストの溶解挙動は通常、基材成分1分子単位で行われるため、基材成分としてポリマーを使う限り、さらなるラフネスの低減は極めて困難である。
このような問題に対し、極低ラフネスを目指した材料として、基材成分として低分子材料を用いるレジストが提案されている。たとえば特許文献1,2には、水酸基等のアルカリ可溶性基を有し、その一部または全部が酸解離性溶解抑制基で保護された低分子材料が提案されている。このような低分子材料は、低分子量であるが故に分子サイズが小さく、ラフネスを低減できると予想される。
特開2002−099088号公報 特開2002−099089号公報
しかし、実際には、かかる材料を用いて、ラフネスの低減されたレジストパターンを実用レベルで形成することは困難である。たとえば、パターンそのものが形成できなかったり、パターンを形成できたとしてもラフネスが充分に低減されなかったり、その形状を充分に保持できないなどの問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ラフネスの低減されたレジストパターンを形成できるポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、基材成分のフェノール性水酸基の分子レベルでの保護状態に着目し、鋭意検討を重ねた結果、特定の分子量を有する多価フェノール化合物のフェノール性水酸基を特定の保護数および/または保護率で保護した化合物により上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第一の態様は、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
前記基材成分(A)が、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物(a)における前記フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護された化合物(A1)を含有し、かつ
前記化合物(A1)は、一分子あたりの保護数(個)の標準偏差(σ)が1未満であることを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
本発明の第二の態様は、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
前記基材成分(A)が、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物(a)における前記フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護された化合物(A1)を含有し、かつ
前記化合物(A1)は、一分子あたりの保護率(モル%)の標準偏差(σ)が16.7未満であることを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
本発明の第三の態様は、前記第一または第二の態様のポジ型レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法である。
なお、本発明において、「露光」は放射線の照射全般を含む概念とする。
本発明により、ラフネスの低減されたレジストパターンを形成できるポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法が提供される。
≪第一の態様のポジ型レジスト組成物≫
本発明のポジ型レジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A)(以下、(A)成分ということがある)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分ということがある)とを含有するものである。
前記(A)成分においては、露光により前記(B)成分から発生した酸が作用すると、(A)成分全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。そのため、レジストパターンの形成において、該ポジ型レジスト組成物からなるレジスト膜を選択的に露光すると、または露光に加えて露光後加熱すると、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりポジ型のレジストパターンが形成できる。
<(A)成分>
本発明のポジ型レジスト組成物においては、(A)成分が、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物(a)における前記フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護された化合物(A1)を含有する必要がある。
化合物(A1)を構成する多価フェノール化合物(a)(フェノール性水酸基の水素原子が全く酸解離性溶解抑制基で保護されていない状態のもの)としては、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物であれば特に限定されず、例えば、非化学増幅型のg線やi線レジストにおける増感剤や耐熱性向上剤として知られている多価フェノール化合物を用いることができる。
そのような多価フェノール化合物としては、例えば、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾールまたはキシレノールなどのフェノール類のホルマリン縮合物の4核体などが挙げられる。
化合物(A1)を構成する多価フェノール化合物(a)(フェノール性水酸基の水素原子が全く酸解離性溶解抑制基で保護されていない状態のもの)のフェノール性水酸基の数としては、3個以上有することが好ましく、4〜20個であることがさらに好ましく、6〜18個であることが最も好ましい。上記範囲とすることで、本願発明の効果が優れたものとなる。
本発明においては、特に、下記一般式(I)、(II)または(III)で表される多価フェノール化合物からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。下記に示すような、水酸基を有するベンゼン環(置換基を有していてもよい)構造を有することにより、本発明の効果に優れる。その理由としては、該構造を有することにより、アモルファス(非晶質)性が高く、その安定性も良好な膜を形成する機能を発揮することが考えられる。
Figure 2006323011
Figure 2006323011
Figure 2006323011
上記一般式(I)中、R11〜R17は、それぞれ独立に、直鎖状、分岐状または環状の、炭素数1〜10、好ましくは1〜5の低級アルキル基、5〜6の環状アルキル基または芳香族炭化水素基である。該アルキル基または芳香族炭化水素基は、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでもよい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、フェネチル基、ナフチル基などが挙げられる。
g、jはそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、k、qはそれぞれ独立に0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつg+j+k+qが5以下である。
hは1以上、好ましくは1〜2の整数であり、l、mはそれぞれ独立に0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつh+l+mが4以下である。
iは1以上、好ましくは1〜2の整数であり、n、oはそれぞれ独立に0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつi+n+oが4以下である。
pは0または1であり、好ましくは1である。
Xは下記一般式(Ia)または(Ib)で表される基である。
Figure 2006323011
(式(Ia)中、R18、R19は、上記R11〜R17と同様、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または芳香族炭化水素基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよく;r、y、zはそれぞれ独立に0又は1以上の整数であり、かつr+y+zが4以下である)
これらの中でも、R11がシクロアルキル基であり、jの数が1、かつR12が低級アルキル基であり、kの数が1、かつgの数が1のものが、好ましい。
さらに、好ましくは、R11がシクロアルキル基であり、jの数が1、かつR12が低級アルキル基であり、kの数が1、かつgの数が1であり、かつqとlとmとnとoが0であり、hとiがともに1である化合物が、LERの低減された高解像性で微細なパターンが形成できるので好ましい。
Xは前記一般式(Ib)で表される基が合成が容易である点で最も好ましい。
上記一般式(I)で表される多価フェノール化合物のなかでも、最も好ましいものは、下記式(I−1)、(I−2)、(I−3)、及び(I−4)で表される多価フェノール化合物である。
Figure 2006323011
上記一般式(II)中、R21〜R26は、それぞれ独立に、直鎖状、分岐状または環状の、炭素数1〜10、好ましくは1〜5の低級アルキル基、5〜6の環状アルキル基または芳香族炭化水素基である。該アルキル基または芳香族炭化水素基は、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでもよい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、フェネチル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの中でもR21〜R26は全て低級アルキル基が好ましい。
d’、g’はそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、h’は0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつd’+g’+h’が5以下である。
e’、i’はそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、j’は0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつe’+i’+j’が4以下である。
f’、k’はそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、l’は0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつf’+k’+l’が5以下である。
q’は1〜20、好ましくは2〜10の整数である。
上記一般式(III)中、R31〜R36は、それぞれ独立に、直鎖状、分岐状または環状の、炭素数1〜10、好ましくは1〜5の低級アルキル基、5〜6の環状アルキル基または芳香族炭化水素基である。該アルキル基または芳香族炭化水素基は、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでもよい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、フェネチル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの中でもR31〜R36は全て低級アルキル基が好ましい。
a’’、e’’はそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、f’’は0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつa’’+e’’+f’’が5以下である。
b’’、h’’はそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、g’’は0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつb’’+h’’+g’’が5以下である。
c’’、i’’はそれぞれ独立に1以上、好ましくは1〜2の整数であり、j’’は0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつc’’+i’’+j’’が5以下である。
d’’は1以上、好ましくは1〜2の整数であり、k’’、l’’はそれぞれ独立に0または1以上、好ましくは2を超えない整数であり、かつd’’+k’’+l’’が3以下である。
本発明において、多価フェノール化合物(a)は、分子量が300〜2500である必要があり、好ましくは450〜1500、より好ましくは500〜1200である。分子量が上限値以下であることにより、ラフネスが低減され、パターン形状がさらに向上し、また、解像性も向上する。また、下限値以上であることにより、良好なプロファイル形状のレジストパターンが形成できる。
また、多価フェノール化合物(a)は、分子量の分散度(Mw/Mn)が1.5以下であると、さらに本発明の効果に優れるため好ましい。これは、多価フェノール化合物(a)が、分散度が1.5以下という狭い分子量分布を有することにより、多価フェノール材料中に、化合物(A1)として、酸解離性溶解抑制基で保護されているフェノール性水酸基の数(保護数)が異なる複数種の化合物が含まれていても、各化合物(A1)のアルカリ溶解性が比較的均一になるためと考えられる。分散度は小さいほど好ましく、より好ましくは1.4以下、最も好ましくは1.3以下である。
なお、分散度とは通常、ポリマー等の多分散系の化合物に用いられるものであるが、単分散の化合物であっても、製造時における副生物や残留する出発物質などの不純物の存在により、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)等で分析した際に、見かけ上、その分子量に分布が生じる場合がある。つまり、単分散の化合物の場合に分散度が1であるとは純度が100%であることを意味し、分散度が大きいほど不純物の量が多い。本発明において、分散度は、このような見かけ上の分子量分布を示す化合物について、一般的に用いられているポリマーの質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定方法、例えばGPC等によりMwおよびMnを測定し、Mw/Mn比を求めることにより算出できる。
多価フェノール化合物(a)の分散度は、最終目的生成物である多価フェノール化合物(a)を合成後、反応副生成物や不純物を精製除去したり、分子量分別処理等の公知の方法により不要な分子量部分を除去して調節することができる。
多価フェノール化合物(a)は、スピンコート法によりアモルファス(非晶質)な膜を形成しうる材料である。ここで、アモルファスな膜とは、結晶化しない光学的に透明な膜を意味する。スピンコート法は、一般的に用いられている薄膜形成手法の1つである。
多価フェノール化合物がスピンコート法によりアモルファスな膜を形成しうる材料であるかどうかは、8インチシリコンウェーハ上にスピンコート法により形成した塗膜が全面透明であるか否かにより判別できる。より具体的には、例えば以下のようにして判別できる。まず、当該多価フェノール材料に、一般的にレジスト溶剤に用いられている溶剤を用いて、例えば乳酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=40/60(質量比)の混合溶剤(以下、EMと略記する)を、濃度が14質量%となるよう溶解し、超音波洗浄器を用いて超音波処理(溶解処理)を施して溶解させ、該溶液を、ウェーハ上に1500rpmにてスピンコートし、任意に乾燥ベーク(PAB,Post Applied Bake)を110℃、90秒の条件で施し、この状態で、目視にて、透明かどうかによりアモルファスな膜が形成されているかどうかを確認する。なお、透明でない曇った膜はアモルファスな膜ではない。
本発明において、多価フェノール化合物(a)は、上述のようにして形成されたアモルファスな膜の安定性が良好であることが好ましく、例えば上記PAB後、室温環境下で2週間放置した後でも、アモルファスな状態が維持されていることが好ましい。
化合物(A1)は、上記多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の水酸基の水素原子の一部または全部が酸解離性溶解抑制基で保護されているものである。酸解離溶解抑制基は、解離前は化合物(A1)全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、解離後は化合物(A1)全体をアルカリ可溶性へ変化させる基である。そのため、化合物(A1)においては、(B)成分とともにポジ型レジスト組成物に配合された場合に、露光により(B)成分から発生した酸が作用すると、酸解離溶解抑制基が解離して、化合物(A1)全体がアルカリ不溶からアルカリ可溶性へ変化する。
酸解離性溶解抑制基としては、特に制限はなく、KrFやArF用の化学増幅型レジスト組成物に用いられるヒドロキシスチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸系樹脂等において提案されているもののなかから適宜選択して用いることができる。
具体的には、第3級アルキル基、第3級アルキルオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アルコキシアルキル基、環状エーテル基等が挙げられる。
第3級アルキル基として、具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基等の鎖状の第3級アルキル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基等の、脂肪族多環式基を含む第3級アルキル基等が挙げられる。
ここで、本明細書および特許請求の範囲における「アルキル基」は、特に記載のない限り、1価の飽和炭化水素基を意味する。また、「脂肪族」とは、芳香族に対する相対的な概念であって、芳香族性を持たない基、化合物等を意味する。「脂肪族環式基」は、芳香族性を持たない単環式基または多環式基であることを意味し、飽和または不飽和のいずれでもよいが、通常は飽和であることが好ましい。
第3級アルキルオキシカルボニル基における第3級アルキル基としては、上記と同様のものが挙げられる。第3級アルキルオキシカルボニル基として、具体的には、tert−ブチルオキシカルボニル基、tert−アミルオキシカルボニル基等が挙げられる。
環状エーテル基として、具体的には、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
本発明においては、特に、本発明の効果に優れることから、下記一般式(p1)で表されるアルコキシカルボニルアルキル基、および下記一般式(p2)で表されるアルコキシアルキル基からなる群から選択される少なくとも1種の酸解離性溶解抑制基を有することが好ましい。
Figure 2006323011
[式中、RおよびRはそれぞれ独立に直鎖状、分岐状または環状のアルキル基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよく;Rは水素原子または低級アルキル基であり;n’は1〜3の整数である。]
一般式(p1)において、n’は1〜3の整数であり、1であることが好ましい。
は直鎖状、分岐状または環状のアルキル基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよい。すなわち、Rとしてのアルキル基は、水素原子の一部または全部がヘテロ原子を含む基(ヘテロ原子そのものの場合も含む)で置換されていてもよく、該アルキル基の炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい。
ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、フッ素原子等が挙げられる。
ヘテロ原子を含む基としては、ヘテロ原子自体であってもよく、また、ヘテロ原子と炭素原子および/または水素原子とからなる基、たとえばアルコキシ基等であってもよい。
水素原子の一部または全部がヘテロ原子を含む基で置換されたアルキル基の例としては、たとえば、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された炭素数1〜5のフッ素化低級アルキル基、同一の炭素原子に結合した2つの水素原子が1つの酸素原子で置換された基(すなわちカルボニル基(C=O)を有する基)、同一の炭素原子に結合した2つの水素原子が1つの硫黄原子で置換された基(すなわちチオカルボニル(C=S)を有する基)等が挙げられる。
アルキル基の炭素原子の一部がヘテロ原子を含む基で置換されている基としては、たとえば、炭素原子が窒素原子で置換されている例(たとえば、その構造中に−CH−を含む分岐状または環状のアルキル基において該−CH−が−NH−で置換された基)や、炭素原子が酸素原子で置換されている例(たとえば、その構造中に−CH−を含む分岐状または環状のアルキル基において該−CH−が−O−で置換された基)等が挙げられる。
としての直鎖状のアルキル基は、炭素数が1〜5であることが好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基が挙げられ、メチル基又はエチル基であることが好ましい。
としての分岐状のアルキル基は、炭素数が4〜10であることが好ましく、4〜8であることがより好ましい。具体的には、イソブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基等が挙げられ、tert−ブチル基であることが好ましい。
としての環状のアルキル基は、炭素数が3〜20であることが好ましく、4〜14であることがより好ましく、5〜12であることが最も好ましい。
該環状のアルキル基における基本環(置換基を除いた基本の環)の構造は、単環でも多環でもよく、特に、本発明の効果に優れることから、多環であることが好ましい。また、基本環は、炭素および水素から構成された炭化水素環であってもよく、炭化水素環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換された複素環であってもよい。本発明においては、特に、基本環が炭化水素環であることが好ましい。炭化水素環の具体例としては、たとえば、モノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどを例示できる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンが挙げられる。これらのなかでも、アダマンタン、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンが好ましく、特にアダマンタンが好ましい。
これらの基本環は、その環上に置換基を有していてもよいし、有していなくてもよい。
置換基としては、低級アルキル基、フッ素原子、フッ素化低級アルキル基、酸素原子(=O)等が挙げられる。該低級アルキル基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。基本環が置換基を有する場合、置換基の数は、1〜3が好ましく、1がより好ましい。ここで、「置換基を有する」とは、基本環を構成する炭素原子に結合した水素原子が置換基で置換されていることを意味する。
の環状のアルキル基としては、これらの基本環から1つの水素原子を除いた基が挙げられる。Rにおいては、該Rに隣接する酸素原子が結合する炭素原子が、上記のような基本環を構成する炭素原子の1つであることが好ましく、特に、Rに隣接する酸素原子に結合する炭素原子が、低級アルキル基等の置換基が結合した第3級炭素原子であることが、本発明の効果に優れ、好ましい。
としてかかる環状アルキル基を有する酸解離性溶解抑制基としては、たとえば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2006323011
[式中、Rは低級アルキル基であり、n’は上記と同様である。]
これらの中でも、下記一般式で表されるものが好ましい。
Figure 2006323011
[式中、Rは低級アルキル基であり、n’は上記と同様である。]
の低級アルキル基は、炭素原子数1〜5のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの低級の直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。Rとしては、工業上入手しやすい点で、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
式(p2)中、Rとしては、上記Rと同様のものが挙げられる。中でもRとしては、直鎖状アルキル基または環状アルキル基が好ましい。
は水素原子または低級アルキル基である。Rの低級アルキル基は、炭素原子数1〜5のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などの低級の直鎖状または分岐状のアルキル基が挙げられる。Rとしては、工業上入手しやすい点で、水素原子またはメチル基が好ましく、水素原子であることがより好ましい。
が直鎖状アルキル基である式(p2)で表される基としては、たとえば、1−エトキシエチル基、1−エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−メトキシプロピル基、1−エトキシプロピル基、1−n−ブトキシエチル基、1−ペンタフルオロエトキシエチル基、1−トリフルオロメトキシエチル基、1−トリフルオロメトキシメチル基等が挙げられる。
が環状アルキル基である式(p2)で表される基としては、たとえば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2006323011
[式中、Rは前記と同じである。]
これらのなかでも、下記一般式で表される化合物が好ましい。
Figure 2006323011
[Rは前記と同じであり、n”は0又は1〜2の整数であり、Wは2原子の水素原子又は酸素原子である。]
n”は0又は1が最も好ましい。アダマンチル基と−C(R)−O−(CHn”−との結合位置は特に限定されないが、アダマンチル基の1位又は2位に結合することが好ましい。
化合物(A1)は、たとえば、多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の水素原子の一部または全部を、周知の方法により、酸解離性溶解抑制基で置換することにより製造できる。
多価フェノール化合物(a)は、例えば、ビスサリチルアルデヒド誘導体とフェノール誘導体(ビスサリチルアルデヒド誘導体に対して約4等量)とを有機溶剤に溶解した後、酸性条件下で反応させることで合成することができる。
本態様のポジ型レジスト組成物において、化合物(A1)は、一分子あたりの保護数(個)の標準偏差σが1未満である必要がある。
ここで、「保護数」とは、化合物(A1)中の、酸解離性溶解抑制基で保護されたフェノール性水酸基の数を意味する。化合物(A1)は、上述したように、多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の水素原子を酸解離性溶解抑制基で置換して製造できるが、その際、通常、保護数の異なる複数の分子が生成する。つまり、化合物(A1)は、通常、保護数が異なる複数の分子を含んでおり、保護数は一般的にその平均値として求められる。この化合物(A1)における各「保護数が異なる複数の分子」の割合は、液体クロマトグラフィー等の手段により測定することができる。
そして、「一分子あたりの保護数の標準偏差σ」とは、この化合物(A1)の分子レベルにおける保護数のばらつきに着目したものであり、該標準偏差σを1未満とすることにより、ラフネスが低減されたレジストパターンが形成できる。すなわち、低分子量の多価フェノール化合物のフェノール性水酸基を、酸解離性溶解抑制基により、一分子あたりの保護数の標準偏差σが1未満となるよう保護した化合物(A1)においては、分子ごとの酸解離性溶解抑制基の数のばらつきが少なく、分子ごとの性質の差、たとえばアルカリ溶解性の差がないか、あったとしても極めて小さいものである。なかでも、多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の数が同一に近いほど、化合物(A1)のフェノール性水酸基の数も同一に近くなり、特に、多価フェノール化合物(a)として上述したように分散度の小さいものを用いると、その性質がさらに均一となる。そのため、かかる化合物を用いたレジストを用いて得られるレジスト膜は、膜の性質、たとえば各種成分の膜中での分布、アルカリ溶解性、熱的性質(Tg(ガラス転移点)など)等が均一となり、それによって、化合物(A1)が低分子量体であることとともに、ラフネス低減効果が発揮されると推測される。
ラフネスの低減効果を考慮すると、一分子あたりの保護数の標準偏差σは小さいほど好ましく、より好ましくは0.5以下であり、さらに好ましくは0.3以下であり、最も好ましくは0である。
保護数の標準偏差σは、具体的には、下記の手順で算出することができる。
まず、たとえば化合物(A1)としてx個のフェノール性水酸基を有する多価フェノール化合物を用いて調製されたものを用い、該化合物(A1)が、全部で1000個の分子で構成されていると仮定する。
また、化合物(A1)について、NMRにより保護率(%)の平均値(Xave(p))を算出し、該Xave(p)と、使用した多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の数(x個)とから、保護数(個)の平均値(Xave(n))を算出する。
次いで、化合物(A1)について逆相液体クロマトグラフィーを行い、そのピーク面積の割合から、各分子ごとの保護数(Xi(n))と、1分子あたりの保護数がXi(n)個の分子(i保護体(i=0〜x))の1000分子中における存在数n(個)を求める(n=逆相液体クロマトグラフィーのピーク面積の割合×1000)。
これらの値を下記標準偏差の公式(1−n)に当てはめることにより、一分子あたりの保護数の標準偏差σが算出される。
Figure 2006323011
一分子あたりの保護数の標準偏差σは、多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基を酸解離性溶解抑制基で保護した後、カラムクロマトグラフィー等による精製を行い、保護数が特定範囲内のものを回収する(または保護数が特定範囲外のものを除去する)ことにより1未満に調節できる。
すなわち、保護数が異なる場合、分子ごとに分子量や極性、アルカリ溶解性等が異なるため、たとえばシリカゲルカラム等を用いたカラムクロマトグラフィーを行うことにより、保護数が異なる分子同士を分離することができる。そのため、保護数が特定範囲内の分子を含むフラクションを回収する際に、回収する分子の保護数の範囲を狭くするほど標準偏差σを小さくすることができる。たとえば、1種の多価フェノール化合物(a)を用いて得られる化合物について、カラムクロマトグラフィーにより、特定の保護数のもののみを含むフラクションを回収すれば、一分子あたりの保護数の標準偏差σは0となる。
一分子あたりの保護数の標準偏差σを所望の値に調節するには、たとえば、あらかじめ試験的に化合物(A1)の精製を行い、精製物について、上述したように、NMR、液体クロマトグラフィー、標準偏差の公式(1−n)等を用いて保護数の標準偏差σを求め、その値が所望の値(1未満)となるようにカラムクロマトグラフィーの条件と前記特定範囲を設定しておけばよい。
化合物(A1)の保護数の平均値としては、特に制限はなく、使用する多価フェノール化合物(a)の構造、後述する保護率等を考慮して適宜決定すればよい。
保護数の平均値は、たとえば、プロトン−NMR、カーボンNMR等のNMR(核磁気共鳴スペクトル)により後述する保護率の平均値を測定し、その値と多価フェノール化合物(a)の構造から求めることができる。
保護数の平均値は、上述した一分子あたりの保護数の標準偏差σの調節の際に回収する保護数の範囲を調節することにより調節できる。
本態様において、化合物(A1)は、さらに、一分子あたりの保護率(%)の標準偏差σが16.7未満であることが好ましい。
ここで、「保護率」とは、化合物(A1)において、酸解離性溶解抑制基で保護されたフェノール性水酸基の数(すなわち保護数)および保護されていないフェノール性水酸基の数の合計に対する保護数の割合(モル%)を意味する。つまり、保護数が多価フェノール化合物(a)の構造に影響されない値であるのに対し、保護率は、フェノール性水酸基の数と保護数とを考慮した値である。
化合物(A1)は、上記保護数と同様、保護率が異なる複数の分子を含んでおり、保護率は一般的にその平均値として求められる。この化合物(A1)における各「保護率が異なる複数の分子」の割合は、逆相液体クロマトグラフィー等の手段により保護数が異なる複数の分子の割合を測定するとともに、各分子のフェノール性水酸基の数から保護率を算出することによって求めることができる。
そして、「一分子あたりの保護率の標準偏差σ」とは、この化合物(A1)の分子レベルにおける保護率のばらつきに着目したものであり、該標準偏差σを16.7未満とすることにより、ラフネスが低減されたレジストパターンが形成できる。すなわち、低分子量の多価フェノール化合物のフェノール性水酸基を、酸解離性溶解抑制基により、一分子あたりの保護率の標準偏差σが16.7未満となるよう保護した化合物(A1)においては、分子ごとの酸解離性溶解抑制基とフェノール性水酸基との比のばらつきが少なく、分子ごとの性質の差がないか、あったとしても極めて小さいものである。そのため、かかる化合物(A1)を用いたレジストを用いて得られるレジスト膜は、上記保護数の標準偏差σを1未満とした場合と同様、膜の性質、たとえばアルカリ溶解性が均一となる。特に、多価フェノール化合物(a)として上述したように分散度の小さいものを用いると、その性質がさらに均一となる。そのため、かかる化合物を用いたレジストを用いて得られるレジスト膜は、膜の性質、たとえば各種成分の膜中での分布、アルカリ溶解性、熱的性質(Tgなど)等が均一となり、それによって、化合物(A1)が低分子量体であることとともに、ラフネス低減効果を発揮するると推測される。
ラフネスの低減効果を考慮すると、一分子あたりの保護率の標準偏差σは小さいほど好ましく、より好ましくは8以下であり、さらに好ましくは4以下であり、最も好ましくは0である。
保護率の標準偏差σは、具体的には、下記の手順で算出することができる。
まず、たとえば化合物(A1)としてx個のフェノール性水酸基を有する多価フェノール化合物を用いて調製されたものを用い、該化合物(A1)が、全部で1000個の分子で構成されていると仮定する。
また、化合物(A1)について、NMRにより保護率(%)の平均値(Xave(p))を算出し、上記と同様にして、保護数(個)の平均値(Xave(n))、各分子ごとの保護数(Xi(n))、1分子あたりの保護数がXi(n)個の分子(i保護体(i=0〜x))の1000分子中における存在数n(個)を求める。
次いで、1分子あたりの保護数Xi(n)と、使用した多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の数(x個)とから、各分子の保護率(1分子あたりの保護率(%);Xi(p))を算出する(たとえば多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の数が6個の場合、0個保護なら0%、1個保護なら16.7%、2個保護なら33.3%・・・。)。
これらの値を下記標準偏差の公式(1−p)に当てはめることにより、一分子あたりの保護率の標準偏差σが算出される。
Figure 2006323011
一分子あたりの保護率の標準偏差σは、多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基を酸解離性溶解抑制基で保護した後、カラムクロマトグラフィー等による精製を行い、保護率が特定範囲内のものを回収する(または保護率が特定範囲外のものを除去する)ことにより16.7未満に調節できる。
すなわち、上述したように、保護数が異なる場合、分子ごとに分子量や極性、アルカリ溶解性等が異なるため、たとえばシリカゲルカラム等を用いたカラムクロマトグラフィーを行うことにより、保護数が異なる分子同士を分離することができる。
保護率は、上述したように、保護数および保護されていないフェノール性水酸基の数の合計に対する保護数の割合であることから、使用する多価フェノール化合物(a)のフェノール性水酸基の数から、各保護数の分子における保護率が算出できる。
そのため、保護率が特定範囲内となるように、各保護数の分子を含むフラクションを回収することにより一分子あたりの保護率の標準偏差σを特定範囲内とすることができる。その際に、回収する分子の保護率の範囲を狭くするほど標準偏差σを小さくすることができる。たとえば1種の多価フェノール化合物(a)を用いて得られる化合物について、カラムクロマトグラフィーにより、1つの保護数のもののみを含むフラクションを回収すれば、一分子あたりの保護率の標準偏差σは0となる。
一分子あたりの保護率の標準偏差σを所望の値に調節するには、たとえば、あらかじめ試験的に化合物(A1)の精製を行い、精製物について、上述したように、NMR、液体クロマトグラフィー、標準偏差の公式(1−p)等を用いて保護率の標準偏差σを求め、その値が所望の値(16.7未満)となるようにカラムクロマトグラフィーの条件と前記特定範囲を設定しておけばよい。
化合物(A1)の保護率の平均値は、多価フェノール化合物(a)の構造やフェノール性水酸基の数、所望する各種リソグラフィー特性等を考慮して適宜決定することができる。たとえばラフネス低減効果に加えて、解像性の向上等を考慮すると、5〜50モル%が好ましく、7〜45モル%がより好ましく、15〜45モル%がさらに好ましい。
保護率の平均値は、上述したように、たとえばNMRにより測定できる。
化合物(A1)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(A)成分中、化合物(A1)の割合は、40質量%超であることが好ましく、50質量%超であることがより好ましく、80質量%超がさらに好ましく、最も好ましくは100質量%である。
(A)成分中の化合物(A1)の割合は、逆相液体クロマトグラフィー等の手段により測定することができる。
(A)成分は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、これまで化学増幅型レジスト層の基材成分として提案されている任意の樹脂成分(以下、(A2)成分ということがある)を含有していてもよい。
かかる(A2)成分としては、例えば従来の化学増幅型のKrF用ポジ型レジスト組成物、ArF用ポジ型レジスト組成物等のベース樹脂として提案されているものが挙げられ、レジストパターン形成時に用いる露光光源の種類に応じて適宜選択できる。
本発明のポジ型レジスト組成物における(A)成分の含有量は、形成しようとするレジスト膜厚に応じて調整すればよい。
<(B)成分>
(B)成分としては、特に限定されず、これまで化学増幅型レジスト用の酸発生剤として提案されているものを使用することができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤、ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤としては、下記一般式(b−1)または(b−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006323011
[式中、R”〜R”,R”〜R”は、それぞれ独立に、アリール基またはアルキル基を表し;R”は、直鎖、分岐または環状のアルキル基またはフッ素化アルキル基を表し;R”〜R”のうち少なくとも1つはアリール基を表し、R”〜R”のうち少なくとも1つはアリール基を表す。]
式(b−1)中、R”〜R”はそれぞれ独立にアリール基またはアルキル基を表す。R”〜R”のうち、少なくとも1つはアリール基を表す。R”〜R”のうち、2以上がアリール基であることが好ましく、R”〜R”のすべてがアリール基であることが最も好ましい。
”〜R”のアリール基としては、特に制限はなく、例えば、炭素数6〜20のアリール基であって、該アリール基は、その水素原子の一部または全部がアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよく、されていなくてもよい。アリール基としては、安価に合成可能なことから、炭素数6〜10のアリール基が好ましい。具体的には、たとえばフェニル基、ナフチル基が挙げられる。
前記アリール基の水素原子が置換されていても良いアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n‐ブチル基、tert‐ブチル基であることが最も好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていても良いアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
前記アリール基の水素原子が置換されていても良いハロゲン原子としては、フッ素原子であることが好ましい。
”〜R”のアルキル基としては、特に制限はなく、例えば炭素数1〜10の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基等が挙げられる。解像性に優れる点から、炭素数1〜5であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられ、解像性に優れ、また安価に合成可能なことから好ましいものとして、メチル基を挙げることができる。
これらの中で、R”〜R”はすべてフェニル基であることが最も好ましい。
”は、直鎖、分岐または環状のアルキル基またはフッ素化アルキル基を表す。
前記直鎖のアルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。
前記環状のアルキル基としては、前記R”で示したような環式基であって、炭素数4〜15であることが好ましく、炭素数4〜10であることがさらに好ましく、炭素数6〜10であることが最も好ましい。
前記フッ素化アルキル基としては、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8であることがさらに好ましく、炭素数1〜4であることが最も好ましい。また、該フッ化アルキル基のフッ素化率(アルキル基中のフッ素原子の割合)は、好ましくは10〜100%、さらに好ましくは50〜100%であり、特に水素原子をすべてフッ素原子で置換したものが、酸の強度が強くなるので好ましい。
”としては、直鎖または環状のアルキル基、またはフッ素化アルキル基であることが最も好ましい。
式(b−2)中、R”〜R”はそれぞれ独立にアリール基またはアルキル基を表す。R”〜R”のうち、少なくとも1つはアリール基を表す。R”〜R”のうち、2以上がアリール基であることが好ましく、R”〜R”のすべてがアリール基であることが最も好ましい。
”〜R”のアリール基としては、R”〜R”のアリール基と同様のものが挙げられる。
”〜R”のアルキル基としては、R”〜R”のアルキル基と同様のものが挙げられる。
これらの中で、R”〜R”はすべてフェニル基であることが最も好ましい。
式(b−2)中のR”としては上記式(b−1)のR”と同様のものが挙げられる。
オニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロンメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルモノメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−tert−ブチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル(1−(4−メトキシ)ナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。また、これらのオニウム塩のアニオン部がメタンスルホネート、n−プロパンスルホネート、n−ブタンスルホネート、n−オクタンスルホネートに置き換えたオニウム塩も用いることができる。
また、前記一般式(b−1)又は(b−2)において、アニオン部を下記一般式(b−3)又は(b−4)で表されるアニオン部に置き換えたものも用いることができる(カチオン部は(b−1)又は(b−2)と同様)。
Figure 2006323011
[式中、X”は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基を表し;Y”、Z”は、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表す。]
X”は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、該アルキレン基の炭素数は2〜6であり、好ましくは炭素数3〜5、最も好ましくは炭素数3である。
Y”、Z”は、それぞれ独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキル基の炭素数は1〜10であり、好ましくは炭素数1〜7、より好ましくは炭素数1〜3である。
X”のアルキレン基の炭素数またはY”、Z”のアルキル基の炭素数は、上記炭素数の範囲内において、レジスト溶媒への溶解性も良好である等の理由により、小さいほど好ましい。
また、X”のアルキレン基またはY”、Z”のアルキル基において、フッ素原子で置換されている水素原子の数が多いほど、酸の強度が強くなり、また200nm以下の高エネルギー光や電子線に対する透明性が向上するので好ましい。該アルキレン基またはアルキル基中のフッ素原子の割合、すなわちフッ素化率は、好ましくは70〜100%、さらに好ましくは90〜100%であり、最も好ましくは、全ての水素原子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキレン基またはパーフルオロアルキル基である。
本発明において、オキシムスルホネート系酸発生剤とは、下記一般式(B−1)で表される基を少なくとも1つ有する化合物であって、放射線の照射によって酸を発生する特性を有するものである。この様なオキシムスルホネート系酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物用として多用されているので、任意に選択して用いることができる。
Figure 2006323011
(式(B−1)中、R21、R22はそれぞれ独立に有機基を表す。)
本発明において、有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素原子以外の原子(たとえば水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)等)を有していてもよい。
21の有機基としては、直鎖、分岐または環状のアルキル基またはアリール基が好ましい。これらのアルキル基、アリール基は置換基を有していても良い。該置換基としては、特に制限はなく、たとえばフッ素原子、炭素数1〜6の直鎖、分岐または環状のアルキル基等が挙げられる。ここで、「置換基を有する」とは、アルキル基またはアリール基の水素原子の一部または全部が置換基で置換されていることを意味する。
アルキル基としては、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がより好ましく、炭素数1〜8がさらに好ましく、炭素数1〜6が特に好ましく、炭素数1〜4が最も好ましい。アルキル基としては、特に、部分的または完全にハロゲン化されたアルキル基(以下、ハロゲン化アルキル基ということがある)が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味し、完全にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。すなわち、ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
アリール基は、炭素数4〜20が好ましく、炭素数4〜10がより好ましく、炭素数6〜10が最も好ましい。アリール基としては、特に、部分的または完全にハロゲン化されたアリール基が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味し、完全にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味する。
21としては、特に、置換基を有さない炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基が好ましい。
22の有機基としては、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アリール基またはシアノ基が好ましい。R22のアルキル基、アリール基としては、前記R21で挙げたアルキル基、アリール基と同様のものが挙げられる。
22としては、特に、シアノ基、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜8のフッ素化アルキル基が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤として、さらに好ましいものとしては、下記一般式(B−2)または(B−3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006323011
[式(B−2)中、R31は、シアノ基、置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。R32はアリール基である。R33は置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。]
Figure 2006323011
[式(B−3)中、R34はシアノ基、置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。R35は2または3価の芳香族炭化水素基である。R36は置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基である。pは2または3である。]
前記一般式(B−2)において、R31の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が最も好ましい。
31としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましい。
31におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上フッ素化されていることが好ましい。
32のアリール基としては、フェニル基、ビフェニル(biphenylyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントラセル(anthracyl)基、フェナントリル基等の、芳香族炭化水素の環から水素原子を1つ除いた基、およびこれらの基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロアリール基等が挙げられる。これらのなかでも、フルオレニル基が好ましい。
32のアリール基は、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基等の置換基を有していても良い。該置換基におけるアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜8であることが好ましく、炭素数1〜4がさらに好ましい。また、該ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
33の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、炭素数1〜8がより好ましく、炭素数1〜6が最も好ましい。
33としては、ハロゲン化アルキル基が好ましく、フッ素化アルキル基がより好ましく、部分的にフッ素化されたアルキル基が最も好ましい。
33におけるフッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子が50%以上フッ素化されていることが好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上フッ素化されていることが、発生する酸の強度が高まるため好ましい。最も好ましくは、水素原子が100%フッ素置換された完全フッ素化アルキル基である。
前記一般式(B−3)において、R34の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基としては、上記R31の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基と同様のものが挙げられる。
35の2または3価の芳香族炭化水素基としては、上記R32のアリール基からさらに1または2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
36の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基としては、上記R33の置換基を有さないアルキル基またはハロゲン化アルキル基と同様のものが挙げられる。
pは好ましくは2である。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α‐(p‐トルエンスルホニルオキシイミノ)‐ベンジルシアニド、α‐(p‐クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐ベンジルシアニド、α‐(4‐ニトロベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐ベンジルシアニド、α‐(4‐ニトロ‐2‐トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐ベンジルシアニド、α‐(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐4‐クロロベンジルシアニド、α‐(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐2,4‐ジクロロベンジルシアニド、α‐(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐2,6‐ジクロロベンジルシアニド、α‐(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐4‐メトキシベンジルシアニド、α‐(2‐クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐4‐メトキシベンジルシアニド、α‐(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐チエン‐2‐イルアセトニトリル、α‐(4‐ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐ベンジルシアニド、α‐[(p‐トルエンスルホニルオキシイミノ)‐4‐メトキシフェニル]アセトニトリル、α‐[(ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)‐4‐メトキシフェニル]アセトニトリル、α‐(トシルオキシイミノ)‐4‐チエニルシアニド、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロペンテニルアセトニトリル、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロヘキセニルアセトニトリル、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロヘプテニルアセトニトリル、α‐(メチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロオクテニルアセトニトリル、α‐(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロペンテニルアセトニトリル、α‐(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)‐シクロヘキシルアセトニトリル、α‐(エチルスルホニルオキシイミノ)‐エチルアセトニトリル、α‐(プロピルスルホニルオキシイミノ)‐プロピルアセトニトリル、α‐(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)‐シクロペンチルアセトニトリル、α‐(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)‐シクロヘキシルアセトニトリル、α‐(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロペンテニルアセトニトリル、α‐(エチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロペンテニルアセトニトリル、α‐(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロペンテニルアセトニトリル、α‐(n‐ブチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロペンテニルアセトニトリル、α‐(エチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロヘキセニルアセトニトリル、α‐(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロヘキセニルアセトニトリル、α‐(n‐ブチルスルホニルオキシイミノ)‐1‐シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。
また、下記化学式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006323011
また、前記一般式(B−2)または(B−3)で表される化合物のうち、好ましい化合物の例を下記に示す。
Figure 2006323011
Figure 2006323011
上記例示化合物の中でも、下記の3つの化合物が好ましい。
Figure 2006323011
Figure 2006323011
Figure 2006323011
ジアゾメタン系酸発生剤のうち、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類の具体例としては、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、以下に示す構造をもつ1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(A=3の場合)、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン(A=4の場合)、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(A=6の場合)、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(A=10の場合)、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン(B=2の場合)、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(B=3の場合)、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(B=6の場合)、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(B=10の場合)などを挙げることができる。
Figure 2006323011
本発明においては、中でも(B)成分としてフッ素化アルキルスルホン酸イオン又はアルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩を用いることが好ましい。
(B)成分としては、1種の酸発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。上記範囲とすることでパターン形成が十分に行われる。また、均一な溶液が得られ、保存安定性が良好となるため好ましい。
<任意成分>
本発明のポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良く、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミンが挙げらる。これらの中でも、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましく、炭素数5〜10のトリアルキルアミンがさらに好ましく、トリ−n−オクチルアミンが最も好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、前記(D)成分の配合による感度劣化の防止、またレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料などを適宜、添加含有させることができる。
<有機溶剤(S)>
本発明のポジ型レジスト組成物は、材料を有機溶剤(以下、「(S)成分」ということがある。)に溶解させて製造することができる。
有機溶剤としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましい。その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2であると好ましい。
また、有機溶剤として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
有機溶剤の使用量は特に限定しないが、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
≪第二の態様のポジ型レジスト組成物≫
本発明の第二の態様のポジ型レジスト組成物は、(A)成分中、前記化合物(A1)が、一分子あたりの保護率(モル%)の標準偏差(σ)が16.7未満であることを必須とする以外は第一の態様のポジ型レジスト組成物と同じである。一分子あたりの保護率(モル%)の標準偏差(σ)が16.7未満であることにより、ラフネスの低減されたレジストパターンが形成できる。一分子あたりの保護率(モル%)の標準偏差(σ)についての説明は、第一の態様に示したのと同様である。
≪レジストパターン形成方法≫
本発明のレジストパターン形成方法は、上記本発明の第一、第二または第三の態様のポジ型レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むことを特徴とする。
より具体的には、例えば以下の様なレジストパターン形成方法によりレジストパターンを形成することができる。すなわち、まずシリコンウェーハのような基板上に、上記レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、任意にプレベーク(PAB)を施してレジスト膜を形成する。形成されたレジスト膜を、例えば電子線描画装置、EUV露光装置等の露光装置を用いて、マスクパターンを介した露光、またはマスクパターンを介さない電子線の直接照射による描画等により選択的に露光した後、PEB(露光後加熱)を施す。続いて、アルカリ現像液を用いて現像処理した後、リンス処理を行って、基板上の現像液および該現像液によって溶解したレジスト組成物を洗い流し、乾燥させて、レジストパターンを得る。
これらの工程は、周知の手法を用いて行うことができる。操作条件等は、使用するポジ型レジスト組成物の組成や特性に応じて適宜設定することが好ましい。
露光光源は、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。特に、本発明にかかるポジ型レジスト組成物は、電子線またはEUV、特に電子線に対して有効である。
なお、場合によっては、上記アルカリ現像後ポストベーク工程を含んでもよいし、基板とレジスト膜との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けてもよい。
上述したように、本発明のポジ型レジスト組成物、および該ポジ型レジスト組成物を用いるレジストパターン形成方法によれば、ラフネスの低減されたレジストパターンを形成できる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物、および該ポジ型レジスト組成物を用いるレジストパターン形成方法によれば、高解像性のレジストパターン、たとえば寸法120nm以下の微細なパターンが形成できる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1:化合物(A)−1の製造
10gの下記式(1)で表される多価フェノール化合物(1)(本州化学工業製)を50gのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、0℃にて1.12gの60質量%水素化ナトリウム(NaH)を加えて10分撹拌し、8.01gの下記式(5)で表されるブロモ酢酸−2−メチル−2−アダマンチルを加え、室温(r.t.)で5時間撹拌した。反応終了後、水/酢酸エチルにて抽出精製を行い、分離した酢酸エチル溶液を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮して、15.0gの下記式(3)で表される化合物(A)−1を得た。
Figure 2006323011
(式(3)中、Rは水素原子または下記式(5’)で表される基である。)
Figure 2006323011
化合物(A)−1について、H−NMRによる分析を行った結果を下記に示す。この結果から、化合物(A)−1の一分子あたりの保護率(上記式(3)中のRのうち、Rが下記式(5’)で表される基である割合(モル%))の平均値(Pave(p))は30.2モル%であった。
H−NMR(重ジメチルスルホキシド(DMSO)、内部標準:テトラメチルシラン)δ=8.75−9.08(m 3.76H),6.33−6.80(m 14H),5.60−5.96(m 2H),4.48−4.75(m 3.62H),3.41−3.63(m 2H),1.35−2.25(m 58.43H)
また、多価フェノール化合物(1)中のフェノール性水酸基の数は6個であるため、化合物(A)−1の一分子あたりの保護数の平均値(Pave(n))は、上記保護率の平均値(Pave(p))から、1.812個と算出された。
さらに、化合物(A)−1について、下記の条件で逆相液体クロマトグラフィーによる定量を行い、ピーク面積の割合から、多価フェノール化合物(1)におけるフェノール性水酸基のi個(i=0〜6)が保護されたi保護体の存在数の比を求めた。その存在数の比から、化合物(A)−1が1000個の分子から構成されると仮定して、各保護体の存在数m(個)を算出した。その結果を表1に示す。
<逆相液体クロマトグラフィー条件>
・装置:ヒューレットパッカード社製SERIES1100
・カラム:資生堂社製MGタイプ(官能基:C18粒子径3μm、カラム内径4.6mm、カラム長さ75mm)
・検出波長:280nm
・流量:2.0mL/分
・測定温度:45℃
・測定時間:0〜22分
・サンプル注入量:1.0μL
・サンプル濃度(固形分濃度):約1.3質量%(THFにて希釈)
・溶離液
0〜1分:(1)純水/THF=60/40(質量比)
1〜21分:(1)から、下記(2)の組成に徐々に変化
21〜22分:(2)純水/THF=10/90(質量比)
これらの結果から、上述した公式(1−n)および(1−p)を用いて、化合物(A)−1の一分子あたりの保護数の標準偏差σ、および保護率の標準偏差σを算出した。
すなわち、保護数の標準偏差σは以下のようにして算出した。まず、保護数の異なる各保護体(保護数=0〜4)それぞれについて、(Pi(n)−Pave(n))を求め、その値に各保護体の存在数mを乗じた。次いで、i=0〜4それぞれの(Pi(n)−Pave(n))×mの値を足してその総和を求めた。そして、その総和を1000で除して得られた値((Pi(n)−Pave(n))×mの総和/1000)の平方根が保護数(個)の標準偏差σである。
また、保護率の標準偏差σは以下のようにして算出した。まず、i保護体(i=0〜4)それぞれについて、(Pi(p)−Pave(p))を求め、その値に各保護体の存在数mを乗じた。次いで、i=0〜4それぞれの(Pi(p)−Pave(p))×mの値を足してその総和を求めた。そして、その総和を1000で除して得られた値((Pi(p)−Pave(p))×mの総和/1000)の平方根が一分子あたりの保護率(%)の標準偏差σである。
これらの式中、Pi(n)は各保護体の保護数、Pave(n)は一分子あたりの保護数(個)の平均値、Pi(p)は各保護体の保護率、Pave(p)は一分子あたりの保護率(%)の平均値を表す。
Figure 2006323011
表1に示すように、化合物(A)−1中には、0保護体から4保護体までが含まれていた。また、化合物(A)−1の一分子あたりの保護数の標準偏差σは1.01であり、保護率の標準偏差σは16.91であった。
製造例2:化合物(A)−2の製造
前記化合物(A)−1を、下記条件のシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって1回精製して化合物(A)−2を得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製条件:シリカゲル(ワコールゲルC100)を用いて、展開溶剤として酢酸エチルを用いた。また、シリカゲルは基質(化合物(A)−1)に対して質量で20倍の量を用いた。使用したカラム管の直径は9cmであった。
10gの化合物(A)−1を少量のクロロホルムに溶解した試料をカラムに充填した後、上記展開溶剤を流し込み、得られた溶出液をフラクションAとした。該フラクションAを硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮して、化合物(A)−2を得た。
得られた化合物(A)−2について、製造例1と同様にして逆相液体クロマトグラフィーによる定量を行い、各保護体の1000分子あたりの存在数を求めた。
また、該存在数から、化合物(A)−2の一分子あたりの保護数の平均値Pave(n)は2.178個、保護率の平均値Pave(p)は36.3モル%と算出された。
また、その結果から、製造例1と同様にして、化合物(A)−2の一分子あたりの保護数の標準偏差σおよび保護率の標準偏差σを算出した。その結果を表2に示す。
Figure 2006323011
表2に示すように、化合物(A)−2中には、1〜3保護体のみが含まれていた。また、化合物(A)−2の一分子あたりの保護数の標準偏差σは0.461であり、保護率の標準偏差σは7.68であった。
製造例3:化合物(A)−3の製造
製造例2と同様にしてフラクションAを得た後、下記条件のシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって2回目の精製を行い、化合物(A)−3を得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる2回目の精製条件:シリカゲル(ワコールゲルC200)を用いて、展開溶剤としてクロロホルム:MEK=9:1を用いた。また、シリカゲルは、基質(化合物(A)−2)に対して質量で20倍の量を用いた。使用したカラム管の直径は9cmであった。
得られた化合物(A)−3について、製造例1と同様にして逆相液体クロマトグラフィーによる定量を行った。
その結果、化合物(A)−3には、2保護体のみが含まれていた。したがって、化合物(A)−3の一分子あたりの保護数の平均値Pave(n)は2個、保護率の平均値Pave(p)は33.3モル%であることがわかった。
また、その結果から、製造例1と同様にして、化合物(A)−3の一分子あたりの保護数の標準偏差σおよび保護率の標準偏差σを算出した。その結果を表3に示す。
Figure 2006323011
表3に示すように、化合物(A)−3中には、2保護体のみが含まれていた。また、化合物(A)−3の一分子あたりの保護数の標準偏差σおよび保護率の標準偏差σはともに0であった。
実施例1〜2,比較例1
製造例1〜3で得た化合物(A)−1〜(A)−3を用い、下記表4に示す各成分を混合、溶解してポジ型レジスト組成物溶液を得た。
表4中、[]内の数値は配合量(質量部)を示す。また、表4中の略号は以下の意味を有する。
(B)−1:トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
(D)−1:トリ−n−オクチルアミン
(E)−1:サリチル酸
(S)−1:PGMEA
次いで、得られたポジ型レジスト組成物溶液を、ヘキサメチルジシラザン処理を施した8インチシリコン基板上にスピンナーを用いて均一に塗布し、110℃にて90秒間のベーク(PAB)条件でPAB処理を行ってレジスト膜(膜厚150nm)を成膜した。
該レジスト膜に対し、電子線描画機(HL−800D(VSB)(日立社製)、加速電圧70kV)にて描画(露光)を行い、100℃にて90秒間のベーク(PEB)条件でPEB処理を行い、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の2.38質量%水溶液(23℃)にて200秒間の現像を行った後、純水にて30秒リンスした。その結果、120nmのラインアンドスペース(L/S)パターンが1:1に形成された。
得られたレジストパターンを、上面から、日立社製の走査型電子顕微鏡(測長SEM、S−9220)を用いて観察し、下記の基準でLERを評価した。その結果を表4に併記した。
○:ラインのうねりが少なかった。
×:ラインのうねりが大きかった。
Figure 2006323011
上記結果から明らかなように、実施例1〜2のポジ型レジスト組成物を用いて得られたレジストパターンは、ラインのうねりが少なく、LERが低減されていた。
一方、比較例1は、ラインのうねりが大きく、LERが悪かった。

Claims (5)

  1. 酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
    前記基材成分(A)が、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物(a)における前記フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護された化合物(A1)を含有し、かつ
    前記化合物(A1)は、一分子あたりの保護数(個)の標準偏差(σ)が1未満であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  2. 酸の作用によりアルカリ溶解性が増大する基材成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
    前記基材成分(A)が、2以上のフェノール性水酸基を有し、分子量が300〜2500である多価フェノール化合物(a)における前記フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護された化合物(A1)を含有し、かつ
    前記化合物(A1)は、一分子あたりの保護率(モル%)の標準偏差(σ)が16.7未満であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  3. 前記多価フェノール化合物(a)が、下記一般式(I)、(II)または(III)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 2006323011
    [式(I)中、R11〜R17はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または芳香族炭化水素基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよく;g、jはそれぞれ独立に1以上の整数であり、k、qは0または1以上の整数であり、かつg+j+k+qが5以下であり;hは1以上の整数であり、l、mはそれぞれ独立に0または1以上の整数であり、かつh+l+mが4以下であり;iは1以上の整数であり、n、oはそれぞれ独立に0または1以上の整数であり、かつi+n+oが4以下であり;pは0または1であり;Xは下記一般式(Ia)または(Ib)で表される基である]
    Figure 2006323011
    (式(Ia)中、R18、R19はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または芳香族炭化水素基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよく;r、y、zはそれぞれ独立に0又は1以上の整数であり、かつr+y+zが4以下である)
    Figure 2006323011
    [式(II)中、R21〜R26はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または芳香族炭化水素基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよく;d’、g’はそれぞれ独立に1以上の整数であり、h’は0または1以上の整数であり、かつd’+g’+h’が5以下であり;e’は1以上の整数であり、i’、j’はそれぞれ独立に0または1以上の整数であり、かつe’+i’+j’が4以下であり;f’、k’はそれぞれ独立に1以上の整数であり、l’は0または1以上の整数であり、かつf’+k’+l’が5以下であり;q’は1〜20の整数である]
    Figure 2006323011
    [式(III)中、R31〜R38はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基または芳香族炭化水素基であって、その構造中にヘテロ原子を含んでもよく;a’’、e’’はそれぞれ独立に1以上の整数であり、f’’は0または1以上の整数であり、かつa’’+e’’+f’’が5以下であり;b’’、h’’はそれぞれ独立に1以上の整数であり、g’’は0または1以上の整数であり、かつb’’+h’’+g’’が5以下であり;c’’、i’’はそれぞれ独立に1以上の整数であり、j’’は0または1以上の整数であり、かつc’’+i’’+j’’が5以下であり;d’’は1以上の整数であり、k’’、l’’はそれぞれ独立に0または1以上の整数であり、かつd’’+k’’+l’’が3以下である]
  4. さらに、含窒素有機化合物(D)を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法。

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